説明

画像データの3次元ベース設定方法

【課題】簡易な設定で精度が高い3次元計測ベースの設定を行う。
【解決手段】ピークがZ軸正方向に出る場合は、半球・半楕円体(Z≧0)を求めるべきベース点の座標(x、y)を含むように配置し、その底面が(x,y)を含むように走査させ、それぞれの位置で表面形状像のZ位置と半球・半楕円体の高さの差の最小値lminと、(x、y)での半球・半楕円体の高さを求める。これらをそれぞれ足し合わせ、最大値をL(Xi,Yi)とし、ベース点を(X,Y,L(Xi,Yi))として設定する。そして、対象面の全体にベース点を設定するために、同様の方法により対象面内全体にベース点を設定していき、得られた複数のベース点に基づいて3次元計測ベースを設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像データのベース補正方法、特に面分析におけるベースの歪みの修正に関する。
【背景技術】
【0002】
走査型電子顕微鏡(SEM)や電子線マイクロアナライザ(EPMA)等の試料表面分析装置、走査型プローブ顕微鏡(SPM)による表面形状像の測定の他、FT−IR、ラマン・紫外可視光分光計等では、点分析・線分析の他に面分析が行われる。
走査型プローブ顕微鏡(SPM)による表面形状像の測定等では、試料の表面上を直線状に走査し、走査軸を順次ずらしていくことにより行われる。このときの走査型電子顕微鏡で測定される一測定点当たりの分析領域はnmオーダーと極めて微小である。一測定点当たりの分析時間が相当程度かかることもあるので、広い試料面に対して面分析を行う場合は分析点数が多くなるに伴い分析時間もかかることになる。したがって、このような場合は最初から分析点数を多くすると非効率となるので試料面全体に対して分析点数を少なめに設定して測定を行い、測定結果を見て詳細分析する箇所を決定し限定した範囲内で測定することが多い。
【0003】
しかし、分析点数を少なくして測定したとしても一測定点当たりの分析時間が相当程度かかるときは、面分析の終盤に近づくにつれメカドリフトの影響が大きくなる。例えば、X軸を優先して測定し走査軸をY軸方向に順次ずらして測定する場合、Y軸方向に進むにつれて時間が経過していくので主に熱ドリフト等によるメカドリフトの影響が大きくなる。そうすると測定終盤の走査軸はドリフトの影響を受けやすくなり正確なZ軸方向の解析が出来ないことになる。
【0004】
また、装置ドリフトの影響を受けて表面形状像のZ位置がZ軸に対して上方向又は下方向への歪みがあると、面分析により得られた表面形状像を3次元画像として表示した場合にZ軸スケールが大きくなってしまう。その影響を受けてZ軸スケールに対して相対的にみてピーク部分が小さくなり、視覚的にピーク部分が認識しづらくなる。これでは測定者が測定結果を見て詳細分析する箇所を決定するのに不都合である。そこで、装置ドリフトや温度ドリフトにより生じたベースの歪みを補正する処理が必要となる。
【0005】
従来は面分析のベース歪みを補正するのに表面形状像上にマニュアルで補正点をとり、歪みの補正処理行っていた。しかし、マニュアルで補正処理を行うには経験を要するし、手間もかかる。また、モデル又は関数を選択してパラメータに基づきカーブフィッティングをすることによりベースラインを求め、座標ごとにZ軸値から差し引く処理も行われていたが、適切なモデルの選択に経験を要した。なぜなら、選択するモデルの特性及びそのパラメータについて正確な知識が必要となるためである。そこで、従来行われていた面分析におけるベースの歪みの補正に代わる、簡易な設定で正確な3次元計測ベースを作成する新たな方法が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平5−60614号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は前記従来技術に鑑みてなされたものであり、その解決すべき課題は測定時間のかかる面分析においてメカドリフト等の影響を受け歪んだベースを補正するための3次元ベースの設定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載されているように、計測曲線のピークがZ軸正方向に出る場合は、以下の方法により測定面上のベース点が設定される。
対象面に対してX−Y平面上の座標軸としてX軸と、Y軸とを有し、さらにX−Y平面においてX軸、Y軸の交点で垂直方向に伸長する計測値軸Zとを有し、対象面の座標(x,y)に対し一の計測値Z(x,y)が特定される3次元スペクトルに対するベース点の設定方法において、
前記計測曲線のピークがZ軸正方向に出る場合は、半球又は半楕円体C [z≧0,f(x,y)=c{1−(x−d)/a−(y−e)/b1/2] の底面が、ベース点を設定すべき位置座標(x,y)を含むようにd及びeを設定し、
前記Cを設定した後、前記Cの底面の各位置で計測値Zから前記Cの高さを引いた値を計算し、それらの最小値をlminとし、
該lminが取得された前記Cの位置における前記位置座標(x,y)での高さを求め、前記lminと前記位置座標(x,y)での高さを足した値を計算し、
前記Cの底面が前記位置座標(x,y)を含む範囲で前記Cをくまなくずらしていき、他の位置においてもlminと前記位置座標(x,y)での高さを足した値を計算し、
これらの計算された和のうち最大値をL(xi,yi)とし、対象面上での座標(x,y)上のベース点を(x,y,L(xi,yi))として設定することを特徴とする。
【0009】
また、請求項3に記載されているように、請求項1の方法を用いて以下のように3次元計測ベースを設定することができる。
前記ベース点設定方法を用いて、前記対象面の全体にベース点を設定し、設定されたそれぞれのベース点に基づいて3次元計測ベースを設定することを特徴とする。
【0010】
また、請求項4に記載されているように、計測曲線のピークがZ軸負方向に出る場合は、以下の方法により測定面上のベース点が設定される。
対象面に対してX−Y平面上の座標軸としてX軸と、Y軸とを有し、さらにX−Y平面においてX軸、Y軸の交点で垂直方向に伸長する計測値軸Zとを有し、前記対象面の座標(x,y)に対し一の計測値Z(x,y)が特定される3次元スペクトルに対するベース点の設定方法において、
前記計測曲線のピークがZ軸負方向に出る場合は、半球又は半楕円体C [z≦0,f(x,y)=c{1−(x−d)/a−(y−e)/b1/2] の底面が、ベース点を設定すべき位置座標(x,y)を含むようにd及びeを設定し、
前記Cを設定した後、前記Cの底面の各位置で、前記Cの高さから計測値Zを引いた値を計算し、それらの最小値をlminとし、
該lminが取得された前記Cの位置における前記位置座標(x,y)での高さを求め、前記位置座標(x,y)での高さから前記lminを引いた値を計算し、
前記Cの底面が前記位置座標(x,y)を含む範囲で前記Cをくまなくずらしていき、他の位置においても前記位置座標(x,y)での高さから前記lminを引いた値を計算し、
これらの計算された和のうち最小値をL(xi,yi)とし、対象面上での座標(x,y)上のベース点を(x,y,L(xi,yi))として設定することを特徴とする。
【0011】
また、請求項6に記載されているように、請求項4の方法を用いて以下のように3次元計測ベースを設定することができる。
前記ベース点設定方法を用いて、前記対象面の全体にベース点を設定し、設定されたそれぞれのベース点に基づいて3次元計測ベースを設定することを特徴とする。
【0012】
また、請求項2及び5に記載されているように、前記「a」と「b」を調整して半球・半楕円体の底面のX軸径をピークのX軸方向の半値幅の2倍以上に設定し、Y軸径をY軸方向の半値幅の2倍以上に設定するのが好適である。また、スペクトルが右肩上がりまたは左肩上がりの形状・山型・谷型・波状型の形状である場合は、特に「c」を対象面全体のベースの形状・勾配に合わせて調整するのが好適である。
すなわち、「a」と「b」と「c」が適切に設定されることによりピークに対してベース点が高く設定されるのを防ぐことができる。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように、本発明のベース点設定方法用いることによりベース点を求めることができる。そして、対象面全体の他の点に対しても同様にベース点設定方法を用いてむらなくベース点を設定していき、それらを3次元計測ベースとすることにより簡便かつ精度の高い3次元計測ベースを作成することができる。
【0014】
従来のように半球・半楕円体の図形を表面形状像のZ位置に沿って動かすものであれば図形の動きが複雑となり人的な操作が必要となるが、本発明においては図形をX−Y平面に平行に走査するだけでよくZ軸方向に動かすことを要さないので、図形の動きを単純にすることができ最初のパラメータ設定以外に人的な操作を必要とせず、3次元計測ベースの設定をほぼ自動ですることができる。
【0015】
また、半球・半楕円体の底面のX軸径をピークのX軸方向の半値幅の2倍以上、Y軸径をY軸方向の半値幅の2倍以上となるように前記半球・半楕円体の「a」と「b」を調整し、表面形状像の形状に合わせて「c」を調整することにより、ベース点がピークに対して高い位置に設定されるのを防ぐことができる。例えば、これらのパラメータを適切に調整することにより奥が上方向に歪んだ形状や奥が下方向に歪んだ形状、その他にも山形・谷型・波状型の各種形状においても自然な3次元計測ベースを設定できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】は、底面にベース点を設定すべき位置座標(x,y)を含む半球・半楕円体Cを設定したときの説明図である。
【図2】は、ベース点を設定すべき位置座標(x,y)でのCの高さと、最小値lminとを線で示した説明図である。
【図3】は、半楕円体Cと、ベース点を設定すべき位置座標(x,y)と、最小値lminが設定された点との位置関係をZ軸正方向から見ることにより示した図である。
【図4】は、半楕円体Cの底面がベース点を設定すべき位置座標(x,y)を含むように、半楕円体Cを走査させたときの半楕円体Cと位置座標(x,y)との位置関係をZ軸正方向から見ることにより示した図である。
【図5】は、本発明で行われる処理をフローで簡潔に示した図である。
【図6】は、本発明が用いられる装置の構成を概念的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(パラメータの初期設定)
以下、ピークがZ軸正方向に出る場合について、実際に半楕円体を用いて、ベース点を設定すべき位置座標(x,y)に対して一のベース点(x,y,zB(xi,yi))を設定するまでの流れについて説明する。
まず操作者は、図1に示されているように表面形状像のZ位置のピークの形状に対応した半楕円体C[z≧0,f(x,y)=c{1−(x−d)/a−(y−e)/b1/2]の設定を行う。ここで「a」は、X−Y平面における半楕円体のX軸径となる。X軸方向におけるピークの半値幅の2倍以上に「a」を設定するのが好適である。また「b」は、X−Y平面における半楕円体のY軸径となる。Y軸方向におけるピークの半値幅の2倍以上に「b」を設定するのが好適である。また「c」を大きくするとベース点が高く設定されるので、表面形状像のZ位置の形状に合わせて適切に調整すべきである。
一方、Cの底面の中心座標は(d,e)となるので、パラメータ「d」と「e」を変更することによってX−Y平面上のCの初期位置を調整することができる。またCを走査するときはCの底面が位置座標(x,y)を含むようにすべきであるから、初期位置もその範囲で設定すべきである。したがって、初期位置としてその底面が位置座標(x,y)を含むように「d」と「e」を設定することを要する。
操作者は以上のような各パラメータの初期設定だけを考慮すればよい。その後は何ら操作や設定を要求されることはなく、自動で3次元計測ベースを設定できる。
【0018】
(ベース点が求められるまでの処理)
操作者により各パラメータが設定された後、本発明は自動で以下の処理を行い、ベース点を設定する。
まずCを初期位置に配置し、Cの底面の各位置で計測値ZからCの高さを引いた値を求める。そして、求めた値のうちの最小値をlminとする。
最小値lminを求めるためには、Cの底面の各位置で計測値ZからCの高さを引いた値を求めることが必要となるが、その位置は計測点と同じ座標とするのが好適である。
【0019】
次にCがlminを求めた位置にあるときの位置座標(x,y)におけるCの高さを求める。そして、lminと位置座標(x,y)でのCの高さの和を計算する。
minと位置座標(x,y)でのCの高さについて線で示すと図2のようになる。
また、位置座標(x,y)と、最小値lminが設定された格子点の位置とのZ軸正方向から見たときの具体的な位置関係を、図3に示した。
【0020】
次にX−Y平面上においてCを走査させ、他の位置においても同様にlminと位置座標(x,y)でのCの高さの和を計算する。ただし、Cの走査はCの底面が位置座標(x,y)を含む範囲でなされることを要する。図4は、Cの底面が位置座標(x,y)を含む範囲として限界に近い位置でCの走査がなされるようにしたときのものであり、Z軸正方向からCを見たときの様子を示したものである。
【0021】
このようにCを走査させていき、それぞれの位置で計算されたlminと位置座標(x,y)でのCの高さとの和を算出し、それらの中の最大値をL(xi,yi)とする。そして、対象面上での座標(x,y)上のベース点を(x,y,L(xi,yi))として設定する。
以上の操作によってベース点が設定される。
【0022】
そして、対象面の他の位置にも同様の方法を用いて対象面全体にむらなくベース点を設定し、それらを結ぶことによって3次元計測ベースのベース面が設定される。
また、本発明の方法により3次元計測ベースが設定されるまでの流れをフローチャートとして図5に示した。
【0023】
(ピークがZ軸負方向に出る場合)
一方、ピークがZ軸負方向に出る場合においても、半球又は半楕円体Cの設定やlmin及びL(xi,yi)の計算で式が異なること以外は、Z軸正方向にピークが出る場合と手順に異なるところはなく、本質的には同じ原理でベース点の設定を行うことができる。これらの相違部分について詳しく説明する。
【0024】
Z軸負方向にピークが出る場合は、半球又は半楕円体C[z≦0,f(x,y)=c{1−(x−d)/a−(y−e)/b1/2]を設定する部分が一つ目の相違点である。
つまり、Z軸正方向にピークが出る場合はZ≧0の範囲で半球又は半楕円体Cを設定していたのに対して、Z軸負方向にピークが出る場合はZ≦0の範囲で半球又は半楕円体Cを設定する点で異なる。
【0025】
二つ目の相違点としては、Z軸正方向にピークが出る場合はCの底面の各位置において計測値ZからCの高さを引いた値を求めていたのに対して、Z軸負方向にピークが出る場合はCの底面の各位置においてCの高さから計測値Zを引いた値をそれぞれ求め、それらのうちの最小値をlminとする点である。
【0026】
三つ目の相違点としては、Z軸正方向にピークが出る場合はlminと前記位置座標(x,y)での前記Cの高さを足した値をL(xi,yi)としているのに対して、Z軸負方向にピークが出る場合は位置座標(x,y)でのCの高さから前記lminを引いた値の最小値をL(xi,yi)としている点である。
Z軸負方向にピークが出る場合においても、以上の差異を考慮してベース点を設定することによりベース点とピークの距離が適切に保たれる。
【0027】
本発明が用いられる装置の概念的構成を図6に示した。
入力デバイスからCを設定するための初期パラメータが設定された後、試料表面分析装置のSPMより得られた面分析データをもとに表面形状像が形成され、その後本発明の方法が用いられ3次元計測ベースが設定される。そして、当該3次元計測ベースにより得られた表面形状像のZ位置が補正され、補正後の表面形状像がモニタに表示される。
【0028】
(三次元ベース設定方法の用途)
ところで、本発明の用途としてはSPMを用いた測定対象面の表面分析に限らず、等高線表示図・色分け図・鳥瞰図等のベース補正にも適用することが可能である。
すなわち、表面形状像等のZ位置情報を取得するSPM等の分析装置のみに限られず、FT−IRやラマン分光計等を使用してX−Y方向の二次元的にスペクトルを取得していきマッピング測定を行った上で、スペクトルの特定のピークの高さやスペクトルの特定の波数でのベースラインの高さで作成した色分け表示図、等高線表示図、鳥瞰図等に対しても本発明の方法により三次元ベース設定をすることが可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象面に対してX−Y平面上の座標軸としてX軸と、Y軸とを有し、さらにX−Y平面においてX軸、Y軸の交点で垂直方向に伸長する計測値軸Zとを有し、前記対象面の座標(x,y)に対し一の計測値Z(x,y)が特定される3次元計測面に対するベース点の設定方法において、
前記計測曲線のピークがZ軸正方向に出る場合は、半球又は半楕円体C [z≧0,f(x,y)=c{1−(x−d)/a−(y−e)/b1/2] の底面が、ベース点を設定すべき位置座標(x,y)を含むようにd及びeを設定し、
前記Cを設定した後、前記Cの底面の各位置で、計測値Zから前記Cの高さを引いた値を計算し、それらの最小値をlminとし、
該lminが取得された前記Cの位置における前記位置座標(x,y)での高さを求め、前記lminと前記位置座標(x,y)での前記Cの高さを足した値を計算し、
前記Cの底面が前記位置座標(x,y)を含む範囲で前記Cをくまなくずらしていき、他の位置においてもlminと前記位置座標(x,y)での前記Cの高さを足した値を計算し、
これらの計算された和のうち最大値をL(xi,yi)とし、対象面上での座標(x,y)上のベース点を(x,y,L(xi,yi))として設定することを特徴とするベース点設定方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、
前記半球又は半楕円体C [z≧0,f(x,y)=c{1−(x−d)/a−(y−e)/b1/2の「a」をピークのX軸方向の半値幅の2倍以上に設定し、「b」をピークのY軸方向の半値幅の2倍以上に設定することを特徴とするベース点設定方法。
【請求項3】
請求項1記載の方法において、
前記ベース点設定方法を用いて、前記対象面の全体にベース点を設定し、設定されたそれぞれのベース点に基づいて3次元計測ベースを設定することを特徴とする3次元計測ベース設定方法。
【請求項4】
対象面に対してX−Y平面上の座標軸としてX軸と、Y軸とを有し、さらにX−Y平面においてX軸、Y軸の交点で垂直方向に伸長する計測値軸Zとを有し、前記対象面の座標(x,y)に対し一の計測値Z(x,y)が特定される3次元計測面に対するベース点の設定方法において、
前記計測曲線のピークがZ軸負方向に出る場合は、半球又は半楕円体C [z≦0,f(x,y)=c{1−(x−d)/a−(y−e)/b1/2] の底面が、ベース点を設定すべき位置座標(x,y)を含むようにd及びeを設定し、
前記Cを設定した後、前記Cの底面の各位置で、前記Cの高さから計測値Zを引いた値を計算し、それらの最小値をlminとし、
該lminが取得された前記Cの位置における前記位置座標(x,y)での高さを求め、前記位置座標(x,y)での前記Cの高さから前記lminを引いた値を計算し、
前記Cの底面が前記位置座標(x,y)を含む範囲で前記Cをくまなくずらしていき、他の位置においても前記位置座標(x,y)での前記Cの高さから前記lminを引いた値を計算し、
これらの計算された和のうち最小値をL(xi,yi)とし、対象面上での座標(x,y)上のベース点を(x,y,L(xi,yi))として設定することを特徴とするベース点設定方法。
【請求項5】
請求項4記載の方法において、
前記半球又は半楕円体C [z≦0,f(x,y)=c{1−(x−d)/a−(y−e)/b1/2の「a」をピークのX軸方向の半値幅の2倍以上に設定し、「b」をピークのY軸方向の半値幅の2倍以上に設定することを特徴とするベース点設定方法。
【請求項6】
請求項4記載の方法において、
前記ベース点設定方法を用いて、前記対象面の全体にベース点を設定し、設定されたそれぞれのベース点に基づいて3次元計測ベースを設定することを特徴とする3次元計測ベース設定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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