説明

画像データ処理装置及び方法、並びにプログラム及び記録媒体

【課題】機器の3次元モデルの所定の領域に組み付いているパーツを抽出して表示するときに、識別困難なパーツをなるべく少なくする。
【解決手段】視線方向選択処理部33は、入出力装置3からの視線方向の候補と、モデルデータ管理部31からの3次元モデル情報とに基づいて、視線方向の候補の中から、手前に位置するパーツ数が最大となる最適視線方向を選択する。視線方向は、評価座標系の2軸により構成される平面からの仰角と、その平面上で評価座標系の原点を通る直線に対する方位角によって示される。各パーツの中心位置を前記平面に投影し、評価座標系の原点を通り、方位角の方向と直交する直線を境に方位角の方向に存在する投影点の数が最多となる方位角と、仰角との組み合わせを最適視線方向とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器の3次元モデルから、その機器の所定の領域に組み付いているパーツを抽出して表示する画像データ処理装置及び方法、並びにプログラム及びその記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータの性能向上とグラフィック処理技術の進歩により、CAD(Computer Aided Design)やCG(Computer Graphics)を使って作成した3次元モデルの利用が急速に広がってきている。工業製品を製造する製造業においても、3次元モデルで設計した自社製品を、下流工程である保守サービス部門などで活用することも広まってきた。製造業の保守サービス部門では、製品の保守のため、製品に組み付いているパーツを特定したり、特定したパーツの組み付け状態や形状を3次元モデル上で確認したりすることがある。
【0003】
例えば特許文献1には、工業製品などの3次元モデルにおいて、モデルを構成するパーツが組付いた状態の製品のイメージを把握しつつ、製品のある特定の領域に組み付いているパーツを識別するために、その領域に組み付いているパーツを抽出するための情報、及び抽出されたパーツの単体の2次元画像とパーツが製品に組み付いたときの2次元画像を作成することにより、モデルの3次元形状データを利用する場合に比べて、軽い処理でパーツを識別できるようにし、処理性能の低い計算機上でも十分実用に耐えられるようにするための画像処理装置及び方法が開示されている。
【0004】
しかし、特許文献1に開示されている装置及び方法の場合、与える視線方向の数が多いと、作成される2次元画像の数が多くなり、データサイズが大きくなってしまうという問題がある。このため、例えば、この方法で作成された製品のパーツカタログをネットワーク経由で多くの利用者に配布する場合、パーツカタログのダウンロードに時間がかかることで、作業効率の低下を招くとともに、ネットワークに対して高負荷を与えてしまう。
【0005】
そこで、これを解決する方法として視線方向を1つに限定することでデータサイズを大幅に小さくすることが考えられる。しかし、製品に組み付いた各パーツのうち、視線方向において手前に位置しているパーツは見易いものの、遠くに組み付いているパーツは識別が困難になる可能性がある。視線方向が複数用意されていれば、それらのパーツが手前になる方向から見ることで識別し易くなるが、視線方向を1つに限定することで識別が困難になるパーツも出てきてしまう。
【0006】
【特許文献1】特開2008−146131号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、その目的は、機器の3次元モデルの所定の領域に組み付いているパーツを抽出して表示するときに、識別困難なパーツをなるべく少なくすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、機器の3次元モデルについて、その機器を構成する各パーツのパーツ形状を表すパーツ形状情報と、各パーツの組み付け状態を表す全体形状情報とを含む3次元モデル情報を管理するモデルデータ管理手段と、ユーザにより入力された複数の視線方向の候補と、前記3次元モデル情報とに基づいて、前記複数の視線方向の候補の中から、なるべく多くのパーツが手前に位置している視線方向を最適視線方向として選択する視線方向選択処理手段とを有することを特徴とする画像データ処理装置である。
また、本発明は、機器の3次元モデルについて、その機器を構成する各パーツのパーツ形状を表すパーツ形状情報と、各パーツの組み付け状態を表す全体形状情報とを含む3次元モデル情報と、ユーザにより入力された複数の視線方向の候補とに基づいて、前記複数の視線方向の候補の中から、なるべく多くのパーツが手前に位置している視線方向を最適視線方向として選択するステップと、前記3次元モデル情報及び最適視線方向を用いて、その視線方向からのパーツの画像を作成するステップとを有することを特徴とする画像データ処理方法である。
【0009】
[作用]
本発明によれば、機器の3次元モデルから、その機器の所定の領域に組み付いているパーツを抽出して表示するときに、各パーツのパーツ形状を表すパーツ形状情報と、各パーツの組み付け状態を表す全体形状情報とを含む3次元モデル情報と、ユーザにより入力された複数の視線方向の候補とに基づいて、複数の視線方向の候補の中から、なるべく多くのパーツが手前に位置している視線方向を最適視線方向として選択する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、機器の3次元モデルの所定の領域に組み付いているパーツを抽出して表示するときに、識別困難なパーツをなるべく少なくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施形態の画像データ処理装置の構成を示す図である。
この画像データ処理装置は種々のデータ処理を実行するためのCPU1と、CPU1のワークエリアを構成するとともに、種々のプログラムやデータなどが記憶されるメモリ2と、ユーザ操作によりこのデータ処理装置に対しデータを入出力するための入出力装置3と、外部装置(図示せず)との間でデータを入出力するための外部入出力装置4とを有する。CPU1、メモリ2、入出力装置3、及び外部入出力装置4はバス5を介して接続されており、バス5を介して種々のデータのやりとりを行う。
【0012】
この画像データ処理装置は、パーツカタログ作成機能を備えており、そのパーツカタログ作成機能の機能ブロックを図2に示す。このパーツカタログ作成機能は、CPU1がメモリ2に記憶されているプログラムに従って動作することにより実現される。プログラムを記憶するメモリとしては、半導体媒体(例えばROM,不揮発性メモリカード等)、光記録媒体(例えばDVD,MO,MD,CD等)、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク)等のいずれでもよい。
【0013】
図2において、カタログ作成部20は、図1のメモリ2に形成されている3D(3次元)データ記憶部21及びパーツリスト記憶部22に記憶されているデータに基づいて、パーツカタログデータを作成し、図1のメモリ2に形成されているカタログ記憶部23に保存する。
【0014】
3Dデータ記憶部21は、カタログ作成のために利用される3D_CADデータを保持するデータベースである。この3D_CADデータは、製品(機器)を構成する各パーツのパーツ形状を表すパーツ形状情報と、各パーツの組み付け状態を表す全体形状情報を保持している。
【0015】
パーツリスト記憶部22は、カタログに含まれるべきパーツ(交換可能なパーツ)のリストを記述したデータベースである。パーツリストには、パーツの名称やパーツ発注時の番号等が製品のユニット単位にまとめた形で保持されている。
【0016】
カタログ作成部20は、パーツリスト記憶部22に記憶されているパーツリストに登録されているパーツのうち、3Dデータ記憶部21に3D_CADデータが保存されているものについては、3Dデータ記憶部21の記憶内容を参照し、3Dデータ記憶部21に3D_CADデータが保存されていないものについては、画像データ記憶部24に記憶されている画像データ(2Dデータ)を画像補填部25により補填入力させる。また、画像補填部25により補填入力させた画像データについては、位置情報補填部26から入力される位置情報を、当該パーツの表示の際に利用する位置情報とする。
【0017】
画像データ記憶部24は、パーツリストに記載されているが3D_CADデータとして存在しないパーツについて、予めデジタル・スチル・カメラで撮影した画像や、イラストにより作成された画像を保持したデータベースである。
【0018】
画像補填部25は、パーツリストに記載されているが3D_CADデータが存在しないパーツに対して、ユーザが入出力装置3を操作して指定した画像データ記憶部24中の画像(ファイル)をカタログ作成部20に与える。
【0019】
位置情報補填部26は、パーツリストに記載されているが3D_CADデータが存在しないパーツに対して、ユーザが入出力装置3を操作して指定した組み付け状態の位置を、位置情報としてカタログ作成部20に与える。
【0020】
カタログ記憶部23には、カタログ中のパーツの一覧(名称と発注番号)と、パーツの単体を表示した画像と、パーツの組み付け位置を示す画像(複数の視点から)と、パーツの組み付け位置情報(複数の視点から)から構成されるカタログデータが、それぞれのパーツについて記憶される。
【0021】
ここで、パーツの組み付け位置を示す画像は、製品又は製品の一部を示すユニットの画像中に、対象パーツの組み付け位置が分かるように、パーツをハイライト表示する(3Dデータから作成した場合)、又はパーツの組み付け位置を示す矩形領域或いはパーツを囲む直方体をハイライト表示する。
【0022】
カタログ閲覧部27は、カタログ作成部20が作成し、カタログ記憶部23に記憶されているカタログデータの内容を表示する。パーツ名称での検索の他、パーツの組付け状態図上の領域指定によりパーツを検索することが可能である。
【0023】
図3は、1つのパーツについて形成されるカタログデータの一例を示している。このカタログデータは、パーツ単体画像、パーツ組付図、パーツ組付拡大図、境界情報、パーツ名、部品番号、及びユニット名からなる。
【0024】
パーツ単体画像は、当該パーツの単体画像である。また、縮尺比率は各パーツにより異なり、なるべく大きくかつパーツ全体が表示される比率である。
【0025】
パーツ組付図は、パーツ毎に作成される画像で、そのパーツのみが強調表示され、他の全パーツは半透明描画やワイヤーフレーム描画など非強調表示される図である。ここで、視点は1方向だけではなく、必要に応じて複数視点からのパーツ組付図が作成される。縮尺比率は、同一視点方向であれば常に一定で、なるべく大きくかつ全パーツが表示される比率である。
【0026】
パーツ組付図拡大図は、上記各パーツのパーツ組付図を拡大表示したものであり、最大比率ではそのパーツがなるべく大きくかつ全部表示される図である。最小比率では全パーツがなるべく大きくかつ全部表示される。必要に応じて複数枚の比率の異なるパーツ組付図が作成される。比率によらず常にそのパーツの全体が表示される。
【0027】
境界情報は、各パーツのパーツ組付図及びパーツ組付拡大図において、そのパーツが画像中のどの位置にあるかを示す情報である。画像左上隅を原点(X=0,Y=0)とし、Xは右方向に、Yは下方向に正に増加する座標系における、そのパーツがすべて収まる長方形の左上座標および右下座標の組み合わせである。
【0028】
パーツ名は、当該パーツの名称を表す。部品番号(発注番号)は、パーツ毎に採番される番号である。同一形状のパーツは同一番号を持つ。ユニット名は、パーツ集合の単位であるユニットの名称である。各パーツがどのユニットに属するかを示す。通常、全てのパーツはいずれかのユニット(例えば、「給紙部」、「排紙部」など)に属する。
【0029】
図2のカタログ作成部20の機能ブロックを図4に示す。カタログ作成部20は、モデルデータ管理部31と、カタログデータ作成処理部32と、視線方向選択処理部33とからなる。このうち、モデルデータ管理部31、カタログデータ作成処理部32は、前述した特許文献1の図2及び図4に記載されているモデルデータ管理部、画像・境界データ作成処理部、画像・境界データ管理部に相当し、視線方向選択処理部33は新たに付加されたものである。
【0030】
モデルデータ管理部31は、予め用意された3次元モデルについて、機器を構成する各パーツのパーツ形状を表すパーツ形状情報と、各パーツの組み付け状態を表す全体形状情報を含む3D_CADデータを管理するものであり、組付形状情報、複数のパーツの単体形状情報、及びパーツ管理情報(部品番号、部品名称、単体画像ファイル名、視線番号、境界情報、ハイライト組み付き画像ファイル名等)をカタログデータ作成処理部32及び視線方向選択処理部33に渡す。
【0031】
入出力装置3は、ユーザの操作に応じて、評価座標系、仰角、及び複数の方位角を視線方向選択処理部33に与える。視線方向選択処理部33は、入出力装置3から与えられた複数の視線方向の候補の中から、なるべく多くのパーツが手前に位置する視線方向を最適な視線方向として選び出し、その視線方向を示す情報をカタログデータ作成処理部32に渡す。
【0032】
入出力装置3から視線方向選択処理部33に与えられる評価座標系、仰角、及び方位角を図4に示す。評価座標系は、原点とi軸、j軸、k軸による直交座標系によって与えられる。具体的には、図5Aに示すように、3次元モデルの座標系(x軸、y軸、z軸による直交座標系)において、i軸方向(x,y,z)、j軸方向(x,y,z)、k軸方向(x,y,z)からなる各軸の単位方向ベクトル、及び原点位置(x,y,z)によって与えられる。
【0033】
図5Bに示すように、仰角は評価座標系のij平面に対する角度φとして与えられる。方位角は、評価座標系の原点においてi軸方向に対するk軸回りの角度θとして与えられる。方位角は複数与えられ、各方位角と仰角の組み合わせによって視線方向の候補とされる。これにより、方位角というスカラー値を変化させることで、ベクトル値である視線方向を複数指定することが可能となり、ベクトル値を多数入力する場合に比べて入力の手間を軽減することができ、かつ、軸まわりという基準をもって視線方向を評価できるので、ランダムに視線方向を与える場合に比べて系統立てた評価が可能となる。
【0034】
ここで、3次元モデルの座標系(xyz直交座標系)の座標値から評価座標系(ijk直交座標系)の座標値への変換は次の式[1]により行う。
【0035】
【数1】

【0036】
また、評価座標系の座標値から3次元モデルの座標系の座標値への変換は次の式[2]により行う。
【0037】
【数2】

【0038】
また、仰角と方位角から評価座標系の単位ベクトル座標値への変換は次の式[3]により行う。
【0039】
【数3】

【0040】
視線方向選択処理部33は図6のフローチャートに示されているステップを実行することにより、最適な視線方向を選択する。
まずステップS1で、3次元モデルを構成する1つのパーツについて、パーツの中心位置となる点を求め、次にステップS2で、図7に示すように、その中心位置となる点を評価座標系の平面上に垂直に投影し、投影点の座標を記憶する。
【0041】
ここで、パーツの中心位置となる点は、パーツを形状定義している全ての点(n個)を平均した3次元モデルの座標系における位置として、次の式[4]により求める。
【0042】
【数4】

【0043】
これを評価座標系に変換すると、投影点はi座標値とj座標値によって求まる。
【0044】
ステップS1〜S2を繰り返して各パーツの中心位置となる点に対する投影処理を終えたら(ステップS3:NO)、ステップS4に進み、図8に示すように、与えられた1つの方位角について、評価座標系の原点Oを通り、方位角の方向に対し直交する直線Lをij平面上に引き、先にステップS1〜S2で求めた各投影点のうち、この直線Lに対し方位角の方向(図の方位角方向の矢印がある側)にある投影点の数を求める。
【0045】
次いでステップS5に進み、ステップS4で今回求めた投影点の数が今まで求めた投影点の数より多いか否かを調べ、多い場合(S5:YES)は、ステップS7で、仰角と組み合わせる最適視線方向とする方位角として記憶した後に、ステップS8で、まだ投影点の数を求めていない方位角の有無を調べる。一方、今まで求めた投影点の数より少ない場合(S5:NO)は、そのままステップS8に進む。
【0046】
ステップS4〜S6を繰り返して、先にステップS1〜S2で求めた各投影点のうち、直線Lに対し各方位角の方向にある投影点の数を求めたら(ステップS7:YES)、ステップS8に進み、ステップS6で記憶された、投影点の数が最多の方位角と、仰角との組み合わせを最適な視線方向とし、3次元モデルの座標系における方向ベクトルに変換する。これにより、パーツの中心位置が最も多く手前になる視線方向を選択することができる。
【0047】
カタログデータ作成処理部32は、モデルデータ管理部31から受け取った全体形状情報及びパーツ形状情報と、視線方向選択処理部32から受け取った最適視線方向とを用いて、その視線方向の全体画像情報、単体画像情報、境界情報、及びハイライト付全体画像を作成する。この処理については、特許文献1に詳細に記載されているので、説明を省略する。
【0048】
以上詳細に説明したように、本実施形態のデータ処理装置によれば、与えられた視線方向の候補のうち、より多くのパーツが手前に位置する視線方向を選択することができるので、データサイズを小さくするために視線方向を1つに限定する際、識別が困難となるパーツが最少になるような視線方向を決定することが可能となる。なお、以上の実施形態では、与えられた視線方向の候補のうち、最も多くのパーツが手前に位置する視線方向を選択しているが、次に多くのパーツが手前に位置する視線方向を選択することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の実施形態の画像データ処理装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態のパーツカタログ作成機能を示すブロック図である。
【図3】1つのパーツについて形成されるカタログデータの一例を示す図である。
【図4】図2のカタログ作成部の機能ブロックである。
【図5】本発明の実施形態の入出力装置から視線方向選択処理部に与えられる評価座標系、仰角、及び方位角を示す図である。
【図6】本発明の実施形態の視線方向選択処理部が最適な視線方向を選択するステップを示すフローチャートである。
【図7】パーツの中心位置となる点を評価座標系の平面上に垂直に投影する様子を示す図である。
【図8】与えられた1つの方位角について、評価座標系の原点を通り、方位角の方向に対し直交する直線に対し方位角の方向にある投影点を示す図である。
【符号の説明】
【0050】
1・・・CPU、2・・・メモリ、3・・・入出力装置、31・・・モデルデータ管理部、32・・・カタログデータ作成処理部、33・・・視線方向選択処理部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器の3次元モデルについて、その機器を構成する各パーツのパーツ形状を表すパーツ形状情報と、各パーツの組み付け状態を表す全体形状情報とを含む3次元モデル情報を管理するモデルデータ管理手段と、
ユーザにより入力された複数の視線方向の候補と、前記3次元モデル情報とに基づいて、前記複数の視線方向の候補の中から、なるべく多くのパーツが手前に位置している視線方向を最適視線方向として選択する視線方向選択処理手段と
を有することを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載された画像データ処理装置において、
前記複数の視線方向の候補は、3軸からなる評価座標系と、その評価座標系の2軸により構成される平面からの仰角と、その平面上で評価座標系の原点を通る直線に対する方位角とによって示されることを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載された画像データ処理装置において、
前記視線方向選択処理手段は、各パーツの中心位置を前記平面に投影する手段と、前記評価座標系の原点を通り、前記方位角の方向に対し直交する直線を境に前記方位角の方向に存在する前記投影点の数を計数する手段と、その計数値が最多となる方位角と前記仰角との組み合わせを最適視線方向とする手段とを有することを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項4】
機器の3次元モデルについて、その機器を構成する各パーツのパーツ形状を表すパーツ形状情報と、各パーツの組み付け状態を表す全体形状情報とを含む3次元モデル情報と、ユーザにより入力された複数の視線方向の候補とに基づいて、前記複数の視線方向の候補の中から、なるべく多くのパーツが手前に位置している視線方向を最適視線方向として選択するステップと、
前記3次元モデル情報及び最適視線方向を用いて、その視線方向からのパーツの画像を作成するステップと
を有することを特徴とする画像データ処理方法。
【請求項5】
請求項4に記載された画像データ処理方法において、
前記複数の視線方向の候補は、3軸からなる評価座標系と、その評価座標系の2軸により構成される平面からの仰角と、その平面上で評価座標系の原点を通る直線に対する方位角とによって示されることを特徴とする画像データ処理方法。
【請求項6】
請求項5に記載された画像データ処理方法において、
前記最適視線方向を選択するステップは、各パーツの中心位置を前記平面に投影するステップと、前記評価座標系の原点を通り、前記方位角の方向に対し直交する直線を境に前記方位角の側に存在する前記投影点の数を計数するステップと、計数値が最多となる方位角と前記仰角との組み合わせを最適視線方向とするステップとを有することを特徴とする画像データ処理方法。
【請求項7】
コンピュータに、請求項4〜6のいずれかに記載された画像データ処理方法の各ステップを実行させるためのプログラム。
【請求項8】
請求項7に記載されたプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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