説明

画像データ出力装置

【課題】ユーザによって予め設定された出力条件を簡易な操作で変更できる画像データ出力装置を提供すること。
【解決手段】選択部18aは、プレビュー表示の際に、出力条件記憶部19aに記憶された出力条件を変更する対象の、複数の画像データを選択する。ユーザが出力条件を変更すると、選択部18aによって選択された複数の画像データに対応して、ユーザが変更した出力条件を出力条件記憶部19aに再記憶する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データを印刷等により出力する前に、予め設定された出力条件に基づいて、その印刷出力状態等を表示するプレビュー表示機能を備える画像データ出力装置に関し、特に、前記設定された出力条件を変更できる画像データ出力装置に関する。
【0002】
複合機等の画像データ出力装置として、原稿を読み取る(スキャン)ことによって生成された当該原稿に係る画像データ(以下、画像データ)について、印刷や送信等により出力する前に、当該画像データをプレビュー表示する機能を備えるものがある。
【0003】
ユーザは、プレビュー表示機能を利用すれば、原稿のスキャンが適切に実行されたか、また、ユーザが予め設定した出力条件、例えばモノクロ/カラー印刷、倍率が当該ユーザの意図した通りに適切に画像データに反映されているか否かを確認することができる。
【0004】
上記のプレビュー表示による確認において、ユーザが予め設定した出力条件がユーザの意図したものでない場合、例えば、カラー印刷を意図していたのに誤ってモノクロ印刷を指定した場合、他にも、拡大印刷時の拡大率が大きすぎた場合には、印刷等により画像データを出力する前に、前記ユーザが予め設定した出力条件を、プレビュー表示されている画像データ毎に変更し、この変更結果をプレビュー表示により確認できる画像形成装置が提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−282439号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示の画像形成装置は、前記ユーザが予め設定した出力条件を、プレビュー表示されている画像データ毎に変更することができる。しかし、読み取られた全原稿の画像データ、又は、読み取られた原稿の画像データの中からユーザが所望する複数の画像データに対して適用される出力条件を一括して変更する場合には、出力条件の変更操作を画像データ毎に実行しなければならず、煩雑であった。
【0006】
本発明は、上述のような実状に鑑みてなされたものであり、ユーザによって予め設定された出力条件を簡易な操作で変更できる画像データ出力装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の技術手段は、原稿載置台に載置された原稿束から自動原稿搬送部により搬送される原稿を読み取り、画像データを生成する読取部と、当該画像データを記憶する画像記憶部と、前記画像記憶部に記憶された画像データに対応して、ユーザによって予め設定された出力条件を記憶する出力条件記憶部と、前記出力条件記憶部に記憶された出力条件に基づく画像処理を施した、画像データのプレビュー表示を実行するプレビュー表示制御部と、前記プレビュー表示の際に、前記出力条件記憶部に記憶された出力条件を変更する対象の、複数の画像データを選択する選択部とを備え、前記選択された複数の画像データに対応して、変更した出力条件を前記出力条件記憶部に再記憶することを特徴とする画像データ出力装置である。
【0008】
第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記選択部は、前記画像記憶部に記憶された全画像データを一括して選択できることを特徴とするものである。
【0009】
第3の技術手段は、第1又は第2の技術手段において、前記原稿束の内の、プレビュー表示対象とする原稿の開始ページ及び終了ページを設定する設定部を備え、前記自動原稿搬送部により搬送された原稿のページ数をカウントし、前記開始ページに対応する原稿が前記読取部によって読み取られ、前記画像記憶部に記憶されると、前記設定された原稿の開始ページから終了ページに対応する、前記画像記憶部に記憶された画像データに対してプレビュー表示用の画像処理を施して自動的にプレビュー表示することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、プレビュー表示の際に、ユーザが所望する複数の画像データに対して適用される、予め設定された出力条件を簡単に一括変更することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の一実施形態に係る画像データ出力装置の概略について、図1〜図3を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像データ出力装置の構成例を示す概略ブロック図で、図示例の画像データ出力装置は、複写動作等に用いられる印刷機能やファクシミリ送信機能等を有する複合機として構成されている。
図2は、図1の複合機におけるタッチパネル及びキー操作部の一例を示す外観図である。
図3は、画像データの記憶方式を説明するためのテーブルを示した図である。
【0012】
複合機として構成された画像データ出力装置(以下、デジタル複合機)1は、タッチパネル10、パネル制御部11、記録部12、読取部(スキャナ)13、フォーマット変換部14、画像記憶部15、画像処理部16、符号化/復号部17、メイン制御部18、制御用メモリ19、キー操作部20、LAN(Local Area Network)制御部21、制御用バッファ22、網制御部(NCU:Network Control Unit)23、及びモデム24を備えている。
【0013】
タッチパネル10又はキー操作部20は、原稿の読み取り処理、印刷処理等の処理の中から所望の処理を選択するための操作、その処理を開始するための操作、各処理を実行する際に必要となる設定を行うための操作(選択操作又は入力操作)等を受け付ける。タッチパネル10及びキー操作部20は、図2で例示するような操作パネル30として構成してもよい。キー操作部20は、原稿読込開始等の指示を受付けるスタートキー20a、テンキー20b等、操作するために必要なキー群を備えている。
【0014】
タッチパネル10は、液晶ディスプレイ等の表示部とタッチセンサ等の操作受付部として機能する。
パネル制御部11は、タッチパネル10における表示や操作受付部の制御を行う。
【0015】
タッチパネル10へ表示される、GUI(Graphical User Interface)画像は、パネル制御部11の内部メモリ又は制御用メモリ19に、読み出し可能に格納される。
【0016】
タッチパネル10には、プレビュー画像生成部16aで生成され、パネル制御部11に出力されたプレビュー画像が、パネル制御部11によりGUI画像に組み込まれた状態で表示される。
【0017】
記録部12は、電子写真方式等の印刷方式を採用したプリンタ装置を備え、画像記憶部15に記憶された画像データ等を、記録用紙に記録(つまり印刷)する。
【0018】
読取部13は、図示しない原稿載置台に載置された原稿束から原稿を一枚ずつ搬送する自動原稿搬送部(ADF:Auto Document Feeder)13aを有しており、ADF13aにより搬送される原稿をCCD(Charge Coupled Device)等を用いて1ページずつ読み取り、読み取った原稿に係るRGB(R:赤、G:緑、B:青)の画像データを生成し、画像処理部16に出力する。また、読取部13は、図示しないカウンタを有しており、このカウンタやADF13aの用紙検知センサ等を用いて、何ページ目の原稿を読み取っているかや、原稿の総ページ数をカウントできるようになっている。
【0019】
フォーマット変換部14は、読み取られた画像データや外部から受信した画像データを、PDF(Portable Document Format)等の所定のファイルフォーマットに変換する。
【0020】
画像記憶部15は、ハードディスク等で構成され、読取部13から画像処理部16等を経た画像データを記憶する。このとき、前記画像データの記憶と共に、前述した読取部13のカウンタによってカウントされる原稿ページの番号と原稿の画像データ名とを対応付けて記憶する。
【0021】
画像処理部16は、対象となる画像データに対して様々な画像処理を行う。例えば、読取部13からのRGB画像データに対するA/D変換等を含む原稿読取時の画像処理(原稿画像処理)を行う。原稿画像処理後の画像データは、画像記憶部15に記憶される。また、画像処理部16は、読み取って画像記憶部15に記憶された画像データの印刷や外部装置への送信の際(出力の際)、設定された出力条件等に基づき、当該画像データに印刷用画像処理やファックス送信用画像処理を行う。
【0022】
また、画像処理部16は、プレビュー画像生成部(プレビュー表示制御部)16aを有する。
プレビュー画像生成部16aは、画像記憶部15に記憶されている画像データに、プレビュー表示用画像処理を行い、プレビュー画像を生成する。
【0023】
プレビュー表示用画像処理には、タッチパネル10の表示特性に基づいて画像データを変換する色補正処理や、印刷倍率に応じた画像拡大/縮小処理等がある。生成されたプレビュー画像はパネル制御部11に出力され、タッチパネル10に表示されるよう制御される。
【0024】
符号化/復号部17は、画像データを符号化により圧縮すると共に、符号化画像データを元の画像データに復号(伸張)する。符号化/復号部17では、ファイリングで一般的に使用されているJPEG(Joint Photographic Experts Group)等、用途に応じた符号化方式を用いることができる。
【0025】
メイン制御部18は、CPU(Central Processing Unit)等で構成され、制御用メモリ19は、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリ等で構成される。制御用メモリ19内にはメイン制御部18から読み出し可能なように、プログラム(ファームウェア)と各種設定データとが格納されている。また、制御用バッファ22はRAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリで構成される。
【0026】
上述のプログラムは、本発明に係る原稿の読み取りに係る命令をはじめ、プレビュー画像の生成、表示に係る命令等の、メイン制御部18が実行する制御プログラムである。このプログラムは、メイン制御部18により、制御用バッファ22上に展開され、制御用バッファ22を一時保存(作業)用のデータ領域として、各種設定データを適宜参照しながら実行される。
【0027】
また、メイン制御部18は、選択部18a、出力条件変更部18bを有する。
選択部18aは、出力条件記憶部19aに記憶された出力条件を変更する対象の、複数の画像データを選択する処理を実行する。
【0028】
出力条件変更部18bは、選択部18aによって選択された、複数の画像データに対応して、変更した出力条件を出力条件記憶部19aに再記憶する。
【0029】
また、制御用メモリ19は、出力条件記憶部19aを有する。
出力条件記憶部19aは、画像記憶部15に記憶された画像データに対応して、ユーザによって予め設定された、モノクロ/カラー、印刷倍率、所謂N−up印刷等の出力条件を記憶する。
具体的には、図3の原稿記憶テーブル51に示したように、原稿データ名に対応して、当該原稿に対して設定された出力条件が記憶される。ここでは、35枚の原稿からなる原稿束を読み取った場合の原稿記憶テーブルを示している。
【0030】
LAN制御部21は、LANと接続され、インターネット経由による電子メールデータの通信及びインターネットファクシミリ(インターネットFAX)の通信を行う。
【0031】
モデム24は、ファクシミリ通信が可能なファクシミリモデムから構成されており、電話回線と接続され、またNCU23と直接的に接続されている。NCU23は、必要に応じてモデム24を公衆電話回線網と接続する。
【0032】
以下、図4〜図7を参照して、本発明に係るプレビュー表示時の出力条件の変更について詳細に説明する。
図4は、デジタル複合機1の標準画面の例を示す図である。図4では、デジタル複合機1においてタッチパネル10に表示されるGUI画像の一例(GUI画像40とする)を示している。GUI画像40は、デジタル複合機1の電源が投入されたり、デジタル複合機1がリセットされたときにタッチパネル10に表示される。このGUI画像40では、デジタル複合機1の動作モードを選択するために、コピーモード選択キー41、イメージ送信モード選択キー42、ドキュメントファイリングモード選択キー43が表示されている。以下の説明では、例えば、ユーザが、コピーモードを選択した場合について説明する。
【0033】
GUI画像40では、コピーを行うときの出力条件設定が可能となっており、例えば、カラーコピー/モノクロコピーの設定を行うためのカラーモードコピーキー44、パンチやステープル等の仕上げ処理の設定を行うための仕上げキー、その他コピー時の詳細設定を行うための特別機能キー45等が表示されている。
また、読取部13で読み取った原稿に係る画像データについて、設定された出力条件に基づく印刷状態を、タッチパネル10にプレビュー表示するためのプレビュー確認キー46が表示されている。
【0034】
ユーザは、GUI画像40を介して様々な出力条件を設定する。ここでは、出力条件として、フルカラーのカラーモードコピーを選択したとする。
ユーザが、プレビュー確認キー46、次いで、スタートキー20aを操作すると、読取部13は、原稿の読み取りを開始する。
【0035】
その後、読取部13が、ADF13aにより一枚ずつ搬送される原稿を順次読み取り画像データを生成し、画像記憶部15に記憶する。前記記憶と共に、読取部13のカウンタによってカウントされる原稿ページの番号と、原稿の画像データ名と、設定された出力条件とを対応付けて、出力条件記憶部19aの原稿記憶テーブル51に記憶する。
【0036】
また、プレビュー画像生成部16は、前述したように、前記画像データからプレビュー画像用の画像データを生成する。そして、当該プレビュー画像用の画像データがタッチパネル10に表示される。
【0037】
図5は、プレビュー表示時に表示される画面の例を示す図である。
GUI画像47は、プレビュー表示画面であり、動作状態メッセージ48として、「プレビュー表示」を行っていることを表示している。
GUI画像47は、プレビュー画像49をGUI画像に組み込んで表示したものであり、プレビュー画像49は、設定された出力条件に基づく画像処理が施された画像データが表示された例を示している。
【0038】
GUI画像47には、現在のページを原稿ページで示す現ページ情報50と、原稿ページ単位でページ切換可能なページ切換キー51と、原稿の総ページ数を原稿ページで示す総ページ数情報52が表示されている。
ユーザがページ切換キー51を操作すれば、次/前の原稿に係る画像データがプレビュー表示される。
【0039】
GUI画像47には、さらに、拡大/縮小キー53、表示の回転キー54等が表示されており、ユーザはこれらを適宜操作することによって、プレビュー画像49を拡大/縮小或いは回転させて確認することができる。
また、GUI画像47には、仕上がり状態の表示を行わせるための仕上がり表示キー55も表示されており、ユーザはこのキー55を操作することによって、印刷後の仕上がり状態をプレビューとして確認することができる。例えば、出力条件としてパンチ孔形成を設定した場合、仕上がり情報として、印刷した用紙にパンチ穴をあけた状態を示すパンチ情報56がプレビュー画像とともに表示される。
【0040】
GUI画像47には、さらに、プレビュー画像49や仕上がり情報(パンチ情報56等)を確認することで、設定されている出力条件の変更を実行するための全設定変更キー57、部分設定変更キー58が表示されている。
全設定変更キー57は、全画像データについての出力条件を変更する場合に操作され、部分設定変更キー58は、一部の画像データについて出力条件を変更する場合に操作される。
【0041】
GUI画像47には、さらに、コピー開始キー59が表示されており、ユーザはこのコピー開始キー59を操作することによって、設定された出力条件に基づきコピー(印刷)させることができる。
【0042】
図6は、図5のGUI画像47において、全設定変更キー57が押下された後に、選択部18aによって表示される出力条件の変更画面の例を示す図である。
GUI画像60からは、様々な出力条件の変更が可能となっており、例えば、カラーモードコピーキー44を押下することで、カラーモードコピー/モノクロモードコピーを変更することができる。
各種キーの操作等により出力条件が変更された後、変更した出力条件でのプレビュー表示を開始するための再プレビューキー61が押下されると、変更後の出力条件が出力条件記憶部19aに再記憶される。
【0043】
ここで、ユーザが、例えば、図6に示す変更画面のGUI画像60の各キーを操作して、出力条件を“カラーモードコピー”から“モノクロモードコピー”に変更したとする。
すると、選択部18aは、図3の原稿記憶テーブル51を参照し、出力条件記憶部19aに記憶された出力条件を変更する対象の全画像データである“画像データ1”〜“画像データ35”を選択する。
そして、出力条件変更部18bは、図3の原稿記憶テーブル51における“画像データ1”〜“画像データ35”に対応する“カラーモードコピー”を“モノクロモードコピー”に変更し、再記憶する。
【0044】
なお、GUI画像60には、他にも、出力条件の変更をキャンセルするためのキャンセルキー62と、原稿のうちそれまでに読み取った全範囲又は指定された範囲を再度読み取り、設定した又は変更した出力条件でプレビュー表示を開始するための再読取キー63が表示されている。
【0045】
次に、出力条件を変更したい画像データを選択する場合について説明する。この場合、図5に示すGUI画像47に表示されている部分設定変更キー58を操作する。
図7は、他の変更画面のGUI画像65の例を示す図で、図5のGUI画像47において、部分設定変更キー58が押下された後に、選択部18aによって表示される。
【0046】
ポップアップ画像67では、出力条件を変更したい画像データに係る原稿をページ単位で選択することができ、変更開始ページ及び変更終了ページの入力欄67a,67bと、前記ページ入力後、図6に示す画面に遷移するためのOKキー67cが表示されている。ユーザは、変更開始ページの入力欄67a及び変更終了ページの入力欄67bに、キー操作部20のテンキー20bを介して、出力条件を変更したい画像データに係る原稿の開始ページ及び終了ページを入力し、OKボタン67cを押下することで出力条件を変更したい画像データに係る原稿をページ単位で指定することができる。
【0047】
ユーザが、例えば、ポップアップ画像67の入力欄67a,67bにそれぞれ、“1”、“5”を入力し、OKボタン67cを操作したとする。
すると、選択部18aは、図3の原稿記憶テーブル51を参照し、出力条件記憶部19aに記憶された出力条件を変更する対象の、“画像データ1”〜“画像データ5”を選択する。
【0048】
そして、ユーザが、OKボタン67cの操作により表示される図6に示す出力条件の変更画面のGUI画像60の各キーを操作して、出力条件を変更する。ここでは、“カラーモードコピー”から“モノクロモードコピー”に変更したとする。
すると、出力条件変更部18bは、図3の原稿記憶テーブル51における“画像データ1”〜“画像データ5”に対応する“カラーモードコピー”を“モノクロモードコピー”に変更し、再記憶する。
【0049】
なお、例えば、“画像データ1”〜“画像データ5”、“画像データ11”〜“画像データ15”のように複数範囲で、画像データを選択できるようにしてもよい。また、“画像データ1”、“画像データ3”、“画像データ5”のように、1ページ毎に画像データを選択できるようにしてもよい。
【0050】
次に、デジタル複合機1において、コピー処理を例に挙げて、プレビュー表示及び印刷処理を実行する場合の処理について、図8を参照しながら説明する。図8は、本発明に係るプレビュー表示及び印刷処理を実行する手順の一例を説明するためのフロー図である。
【0051】
デジタル複合機1は、電源がONになった場合、図3のGUI画像40をタッチパネル10に表示し、出力条件を設定させる(ステップS1)。
【0052】
そして、GUI画像40のプレビュー確認キー46をONにしてプレビュー表示が指示され(ステップS2)、更に、スタートキー20a(図2参照)を押下して原稿の読取り開始が指示されると(ステップS3)、読取部13は、載置された原稿の読み取りを開始し、当該原稿の画像データを生成する(ステップS4)。
【0053】
次に、全原稿の読み取りが終了すると、プレビュー画像生成部16aは、画像データのプレビュー画像を表示する(ステップS5)。
そして、図5に示すGUI画像62の全設定変更キー57、部分設定変更キー58が操作されて、図6に示すGUI画像60等を介して出力条件が変更された場合には(ステップS6,YES)、出力条件変更部18bは、変更された出力条件を出力条件記憶部19aに再記憶する(ステップS7)。
【0054】
出力条件が変更されずに(ステップS6,NO)、図5に示すGUI画像47のコピー開始キー59が操作されると(ステップS8,YES)、記録部12は、当該画像データに対して印刷処理を実行する(ステップS9)。
【0055】
このように、読み取られた原稿の画像データに対して適用される、ユーザによって予め設定された出力条件を一括して変更することができるので、前記出力条件を簡易な操作で変更でき、ユーザの利便性が向上する。
【0056】
実施例では、印刷出力の例で説明したが、出力形態はこれに限られず、電子ファイリング用の出力やFAX送信等の送信出力も行うことができる。
【0057】
なお、本実施例では、全原稿の読取りが終了した後に、プレビュー表示を実行したが、プレビュー表示する原稿の開始ページ、終了ページを指定できるようにしてもよい。
上記のプレビュー表示を実現するためには、前記原稿束の内の、プレビュー表示対象とする原稿の開始ページ及び終了ページを設定する設定部を設ける。
そして、自動原稿搬送部13aにより搬送された原稿のページ数をカウントし、前記開始ページに対応する原稿が読取部13によって読み取られ、画像記憶部15に記憶されると、プレビュー画像生成部16aは、前記設定された原稿の開始ページから終了ページに対応する、画像記憶部15に記憶された画像データに対してプレビュー表示用の画像処理を施して自動的にプレビュー表示すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像データ出力装置の構成例を示す概略ブロック図である。
【図2】タッチパネル及びキー操作部の一例を示す外観図である。
【図3】画像データの記憶方式を説明するためのテーブルを示した図である。
【図4】デジタル複合機の標準画面の例を示す図である。
【図5】デジタル複合機のプレビュー表示時に表示される画面の例を示す図である。
【図6】出力条件の変更画面の例を示す図である。
【図7】デジタル複合機の他の変更画面の例を示す図である。
【図8】デジタル複合機のプレビュー表示及び印刷処理を実行する手順の一例を説明するためのフロー図である。
【符号の説明】
【0059】
1…デジタル複合機、10…タッチパネル、11…パネル制御部、12…記録部、13…読取部、13a…自動原稿搬送部、14…フォーマット変換部、15…画像記憶部、16…画像処理部、16a…プレビュー画像生成部、17…符号化/復号部、18…メイン制御部、18a…選択部、18b…出力条件変更部、19…制御用メモリ、19a…出力条件記憶部、20…キー操作部、20a…スタートキー、20b…テンキー、21…LAN制御部、22…制御用バッファ、23…NCU、24…モデム、30…操作パネル。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿載置台に載置された原稿束から自動原稿搬送部により搬送される原稿を読み取り、画像データを生成する読取部と、当該画像データを記憶する画像記憶部と、
前記画像記憶部に記憶された画像データに対応して、ユーザによって予め設定された出力条件を記憶する出力条件記憶部と、
前記出力条件記憶部に記憶された出力条件に基づく画像処理を施した、画像データのプレビュー表示を実行するプレビュー表示制御部と、
前記プレビュー表示の際に、前記出力条件記憶部に記憶された出力条件を変更する対象の、複数の画像データを選択する選択部とを備え、
前記選択された複数の画像データに対応して、変更した出力条件を前記出力条件記憶部に再記憶することを特徴とする画像データ出力装置。
【請求項2】
前記選択部は、前記画像記憶部に記憶された全画像データを一括して選択できることを特徴とする請求項1に記載の画像データ出力装置。
【請求項3】
前記原稿束の内の、プレビュー表示対象とする原稿の開始ページ及び終了ページを設定する設定部を備え、前記自動原稿搬送部により搬送された原稿のページ数をカウントし、前記開始ページに対応する原稿が前記読取部によって読み取られ、前記画像記憶部に記憶されると、前記設定された原稿の開始ページから終了ページに対応する、前記画像記憶部に記憶された画像データに対してプレビュー表示用の画像処理を施して自動的にプレビュー表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像データ出力装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−147849(P2010−147849A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−323382(P2008−323382)
【出願日】平成20年12月19日(2008.12.19)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】