説明

画像ネットワークシステム、商材作製方法およびセンターサーバ

【課題】画像ネットワークシステムを提供するにあたり、注文内容を表す注文情報を効率よく担当オペレータの処理端末へと割り振る。
【解決手段】利用者端末1と注文を受け付けるネットセンター2と、ラボシステム3とをネットワークを介して通信可能にし、利用者端末1からネットワーク経由で送信された注文情報に応じて、ネットセンター2のID設定部35で識別番号を設定し、ID番号に応じて、ラボシステム3の処理端末へ容易に振り分け、処理端末は画像処理を行い、商材出力を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ネットワーク上のオンライン注文に応じて、各種の商材に画像を記録する画像ネットワークシステム、商材作成方法およびそれに使用するセンターサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、デジタルカメラが急速に普及している。また、インターネット等の通信ネットワークも広く普及している。デジタルカメラで撮影された画像は、デジタルの画像データとして扱われるので、通信ネットワークを利用して送信可能であり、これを利用して、様々なサービスが提案なされている。
【0003】
特許文献1では、プリントサービスの注文を受け付けるサービスセンタと各地域に点在するミニラボを、ネットワークを介することで通信可能にし、サービスセンタのセンターサーバが利用者からネットワーク経由で転送された注文情報に応じてプリント出力先のラボを選択し処理を振り分けることにより、プリント出力をセンターサーバではなく所望のラボに行わせることを可能にする。
【特許文献1】特開平11−154218号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ラボシステムは様々な商材の注文に対応するため、複数のオペレータが処理端末をそれぞれ保有し、画像データに加工処理を行っている場合がある。その際、ラボシステムは注文を受け取った段階で、各処理端末に対し注文を振り分ける作業が発生するという問題があった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑み、適切な処理端末に対し、注文を自動的に振り分け送信することが可能な画像ネットワークシステム、商材作成方法およびセンターサーバを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の画像ネットワークシステムは、通信ネットワークを介して、利用者による利用者端末からの画像データおよび商材選択情報を含む注文情報を受け付けるセンターサーバと、少なくとも1つ以上の処理端末と、利用者の注文に応じた商品を作製する出力部とを備えるラボシステムと、からなる画像ネットワークシステムにおいて、センターサーバが、注文情報を解析した結果に基づき注文情報毎に識別番号を設定する識別番号設定部と、その識別番号に応じて処理端末のいずれかに、少なくとも注文情報と画像データを振り分け送信する注文情報振り分け部とを備え、ラボシステムは、処理端末において、センターサーバにより送信された注文情報に応じた所定の画像処理を画像データに施し修正画像データを作成し、出力部において、処理端末を介して修正画像データに基づき利用者の注文に応じた商材を作製することを特徴とするものである。
【0007】
ここで「注文情報」とは、利用者が具体的なプリント注文のサービス内容を指定する画像テンプレート選択情報および/または文字合成の種類選択情報を含む注文指示内容を意味する。
【0008】
また「商材」とは、写真、マグカップ、ポストカード、カレンダー、衣類等を含む商品の形態の他に、画像データとして保存するCD、DVD等の記録媒体やネット上でダウンロードやメール配信可能な電子データを含むものである。
【0009】
「識別番号」とは、画像データと注文情報を処理端末に振り分けるための数字、文字等からなるデータを意味する。
【0010】
本発明の商材作成方法は、通信ネットワークを介して、利用者による利用者端末からの画像データおよび商材選択情報を含む注文情報を受け付けるセンターサーバと、
少なくとも1つ以上の処理端末と、利用者の注文に応じた商材を作製する出力部とを備えるラボシステムと、からなる画像ネットワークシステムにおける商材作成方法において、前記センターサーバが、注文情報を解析した結果に基づき注文情報毎に識別番号を設定する工程と、その識別番号に応じて前記処理端末のいずれかに、少なくとも注文情報と画像データを振り分け送信する工程と、前記ラボシステムは、処理端末において、センターサーバにより送信された注文情報に応じた所定の画像処理を画像データに施し修正画像データを作成する工程と、出力部において、処理端末を介して修正画像データに基づき利用者の注文に応じた商材を作製することを特徴とするものである。
【0011】
本発明のセンターサーバは、通信ネットワークを介して、利用者による利用者端末からの画像データおよび商材選択情報を含む注文情報を受け付けるセンターサーバにおいて、注文情報を解析し、解析結果に基づき注文情報毎に識別番号を設定する識別番号設定部と、その識別番号に応じて前記処理端末のいずれかに、少なくとも注文情報と画像データを振り分け送信する注文情報振り分け部を備えたことを特徴とすることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の画像ネットワークシステム、商材作成方法およびセンターサーバによれば、プリントサービスの注文を受け付けるセンターサーバとラボシステムとをネットワークを介して通信可能にし、センターサーバが、利用者からネットワーク経由で送信された注文情報を解析し、解析結果に応じて注文情報毎の識別番号を設定し、識別番号に応じて画像データと注文情報を処理端末へと振り分け送信するため、ラボシステムの処理端末が複数存在する場合、適切な処理端末へ画像データと注文情報の自動送信が可能となるという効果がある。
【0013】
また、本発明によれば、識別番号が特定の処理内容を示すものである場合には、処理端末を扱う作業オペレータが識別番号を確認することができるので、識別番号から作業内容が明確に把握でき、作業効率を向上させることができるという効果がある。
【0014】
更に、本発明によれば、識別番号が特定の処理端末を示すものである場合には、デジタルプリントのサービス内容が多岐に亘り、処理端末を扱う作業オペレータ毎にスキルが異なったとしても、オペレータのスキルに応じて処理端末毎に対応する識別番号を設定するものであるから、よりオペレータの作業効率を向上させることができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0016】
図1は、画像ネットワークシステムのシステム構成を示す模式図である。図1に示すように、画像ネットワークシステムは、インターネット等の通信ネットワークを利用して、利用者から商材の異なる注文を受け付け、注文に応じた商材を作製し提供する。
【0017】
本実施例の画像ネットワークシステムは、注文を受注するネットセンター2と、利用者がプリント注文などを依頼する利用者端末1と、利用者の注文に応じた商材を作製するラボシステム3と、を有して構成される。
【0018】
また、本実施例の画像ネットワークシステムにおいては、利用者端末1、ネットセンター2、ラボシステム3は、インターネット等の通信ネットワークによって互いに接続されている。
【0019】
なお、本発明の画像ネットワークシステムにおいては、ネットセンター2、ラボシステム3は、インターネット等の公開された通信ネットワークによって互いに接続されるが、ネットセンター2とラボシステム3とは、1つのシステムや構内で構成されるものであってもよい。ラボシステム3の一部として、ネットセンター2が構成され、ネットセンター2とラボシステム3がLAN(Local Area Network)等の構内通信回線で接続されてもよい。
【0020】
利用者端末1においては、カメラ10a〜10cと、パソコン15a〜15cがLAN回線等の構内通信回線で接続され、利用者によりカメラ10a〜10cで撮像された画像データをパソコン15a〜15cに転送する。
【0021】
また、本発明の画像ネットワークシステムにおいて、利用者端末1には、ウェブブラウザを利用する第1の利用者端末パソコン15a、汎用のアプリケーションまたはウェブサイトを利用する第2の利用者端末パソコン15b、および専用の注文用アプリケーションである注文ソフトを利用する第3の利用者端末パソコン15cの3種がある。
【0022】
ウェブブラウザを利用する第1の利用者端末パソコン15aとは、公知のウェブブラウザを利用して、ウェブ画面を管理するオンラインプリント注文20に接続して、ウェブ画面を利用してプリントの注文等を行うものである。
【0023】
汎用のソフトウエアまたはウェブサイトを利用する第2の利用者端末パソコン15bとは、PCのオペレーティングシステムに搭載された通信ネットワークを用いるプリント注文機能、デジタルカメラに付属のアプリケーションが有する通信ネットワークを用いるプリント注文機能、通信ネットワーク上に公開ウェブに設定されたプリント注文機能などを利用して、オンラインプリント注文20にアクセスして、プリントの注文等を行うものである。
【0024】
さらに、専用の注文ソフトを利用する第3の利用者端末パソコン15cとは、ネットセンター2で商品を注文するための専用アプリケーションである注文ソフトをインストールした計算処理装置であり、この注文ソフトを用いて、ウェブ画面を利用してオンラインプリント注文20にアクセスして、プリントの注文等を行うものである。
【0025】
なお、1つの利用者端末で、第1の利用者端末パソコン15a、第2の利用者端末パソコン15bおよび第3の利用者端末パソコン15cの少なくとも1つに対応すればよい。
【0026】
パソコン15a〜15cは、ネットセンター2のオンラインプリント注文20であるウェブ画面を利用して画像データと注文情報を送信する。
【0027】
ネットセンター2のオンラインプリント注文20にアクセスするためのウェブ画面は、一例として、ホームページ等に、ネットセンター2にリンクするコンテンツ等を表示してもよいし、あるいは、ホームページ等を利用せずに、ネットセンター2のオンラインプリント注文20にアクセスするためだけの専用のウェブ画面を設けてもよい。
【0028】
データベース25は、オンラインプリント注文20と接続している。また、データベース25は、例えば、利用者情報データベース30、画像管理部31、基本情報処理部32、商材選択部33、注文処理部34、識別番号設定部35(以下、ID設定部という)、識別番号判断部40(以下、ID判断部40という)、注文情報振り分け部45によって、構成される。
【0029】
画像管理31は、利用者がオンラインプリント注文20を経由して送信した画像データを管理するものである。また画像管理31は、送信された画像データを特定する画像コード、ファイルフォーマット種別、格納ファイルサイズ、格納ファイル名、作成日を含む画像情報等を管理する。
【0030】
基本情報管理32は、利用者の氏名(または会社名)、住所、メールアドレス、過去の注文履歴等の情報を有する。また、オンラインプリント注文20の利用者登録や認証のための機能を有し、利用者がオンラインプリント注文20にアクセスする際には、会員の認証を行うことが可能である。また、基本情報管理32では、要求または必要に応じて、基本情報を変更や更新することも可能である。
【0031】
商材選択部33は、ラボシステム3やネットセンター2が取り扱う商材の管理機能を提供し、利用者が注文する際の選択できる商材に関する情報を有する。例えば、写真(写真には、画像テンプレートや文字を合成したもの、更にはサイズ変更した写真等を含む)、マグカップ、ポストカード、カレンダー、衣類等が挙げられる。なお、本発明は、これらの商材に限定されるものではなく、CD(Compact Disc)やDVD(Digtal Versatile Disk)等の記録媒体への保存や画像データのメール配信サービス、ネット上での画像データ共有サービスであってもよい。
【0032】
注文処理部34とは、利用者がオンラインプリント注文20を経由して送信された注文情報を管理する。注文情報には、画像データを記録する商材、画像テンプレートの選択、文字合成の種類選択に関する情報を有する。また、注文処理部34は、各種商材を注文する場合には各種商材のサイズまたは個数等、商品の受け取り先(受取店)または配送先、支払い方法等の入力や指示も、必要に応じて、管理することも可能である。
【0033】
ID設定部35は、利用者が作成した注文情報を解析し、解析した結果に基づき注文情報毎に識別番号を設定する。利用者の注文情報には、利用者が、種々の要素(例えば、商材や画像テンプレート、文字合成等)から何種類かの所望の設定になるように選択したものがデータとして記録されている。例えば、注文情報には、商材がポストカード、画像テンプレートが3種類(T1:年賀状用、T2:出産報告用、T3:結婚報告用)、文字合成の種類が3種類(M1:文字合成1箇所、M2:文字合成2箇所、M3:文字合成無し)について記録されているとする。ID設定部35は、各要素である商材、画像テンプレート、文字合成が注文情報に記録されているか解析する。更にID設定部35は、解析結果に基づき、各要素の各種類に応じて、ID番号を設定する。ID設定部35は、注文情報にID番号を付加する。
【0034】
ID判断部40は、ID番号が設定された注文がどの処理端末で加工処理(画像処理等)するかを示すデータベースを有し、ID設定部35で設定されたID番号に応じて、注文情報と画像データをラボシステム3のどの処理端末に送信されるべきか判断することができる。
【0035】
注文情報振り分け部45は、ID判断部40の判断結果に基づき、画像データと注文情報(識別番号を含む)を所望の処理端末55a〜55dに送信する。
【0036】
ラボシステム3は、パソコンである処理端末55a〜55dと各種商材への印画が可能なプリンタである出力部60a〜60bで構成される。なお、処理端末はパソコンに限定されるものではなく、ワークステーション、サーバ機器等でもよい。
【0037】
ラボシステム3は、この注文情報振り分け部45を介して、画像データと注文情報を受信する。ラボシステム3では、利用者の注文に応じた製品を作製し、注文情報に応じた配送先または受取店に配送する。
【0038】
以上、本発明の画像ネットワークサービスシステムの構成について説明したが、次にこのシステムのID番号の設定から製品が作製されるまでの処理フローについて説明する。
【0039】
図2は、ネットセンター2のID設定部35と、ID判断部40、注文情報振り分け部45が注文情報をラボシステム3に送信し、ラボシステム3の出力部60で製品が作製されるまでを表すフローチャート図である。
【0040】
(1)商材に画像データとテンプレートを合成するか否かの判断(ステップST1)
まず、ID設定部35は、注文処理部34に受信された注文情報に記録されている商材情報と画像テンプレート情報を解析し、商材に応じた画像テンプレート合成を行うか否かの解析を行う。
【0041】
(2)テンプレート選択(ステップST2)
ID設定部35は、商材に画像テンプレート合成を実施する場合(ステップST1;YES)、注文情報にどの画像テンプレートを選択するように記録されているかを解析する。
【0042】
(3)商材画像テンプレート合成を実施しない場合(ステップST1;NO)
なお、ID設定部35は、商材に画像テンプレート合成を実施しない場合、解析結果として、画像テンプレートおよび文字合成は行ないものと判断された上で、IDの設定(ステップST4)を行うこととなる。
【0043】
(4)文字合成の種類選択(ステップST3)
ID設定部35は、オンラインプリント注文20で受信した注文情報がどのような文字合成を選択したかを解析する。
【0044】
(6)IDの設定(ステップST4)
ID設定部35は、上述した注文情報の解析結果を基に、ID番号を設定する。
【0045】
上述したとおり、ID設定部35では、利用者の注文情報には、種々の要素(例えば、商材や画像テンプレート、文字合成等)から何種類かの所望の設定になるように選択したものがデータとして記録されている。例えば、注文情報には、商材がポストカード、画像テンプレートが3種類(T1:年賀状用、T2:出産報告用、T3:結婚報告用)、文字合成の種類が3種類(M1:文字合成1箇所、M2:文字合成2箇所、M3:文字合成無し)について記録されているとする。ID設定部35は、各要素である商材、画像テンプレート種、文字合成種が注文情報に記録されているか解析する。更にID設定部35は、解析結果に基づき、各要素の各種類に応じて、ID番号を設定する。
【0046】
図5には、注文情報に商材をポストカードとして記録された場合の設定されたID番号の例が示されている。注文情報で選択された商材、画像テンプレート、文字合成の種類を要素とし、個々の要素の組み合わせによりID番号が設定される。
【0047】
例えば、商材がポストカードで、画像テンプレートの種類がT1、文字合成の種類がM1の場合は、ID番号0001である。また、画像テンプレートの種類がT1、文字合成の種類がM2の場合は、ID番号0002である。画像テンプレートの種類がT1、文字合成の種類がM3の場合は、ID番号0003である。このように商材がポストカードである場合、画像テンプレート(3種類)、文字合成(3種類)の二つの要素が、ID番号の設定要因となる場合は、3種類と3種類の組み合わせから9パターン、それに加え画像テンプレートを組み合わせない場合(付随して文字合成も行わない)を含め、10パターンとなる。そして、ID設定部35は、設定されたID番号を注文情報に付加してID判断部40に送信する。
【0048】
なお、本発明のID番号の設定要因となる要素は、少なくとも1つ以上であればよく、各要素の種類も少なくとも1つ以上の種類があればよい。
【0049】
ID設定部35は、注文情報の要素と種類等を一覧データとして記録する。図5は、ID設定部35の注文情報解析をした結果を反映した一覧データの画面例であるが、ネットセンター2のID設定部35において、一例ではあるが、注文情報を解析した結果を、画像テンプレート、文字合成、商材、ID番号、メモという要素の項目に対し、2面台紙、右上に文字合成、マグカップ、0030、○○様宛のように、一覧にして保存管理する。ID設定部35は、注文情報を解析すればそれに応じて、図5のような一覧データを更新する。
【0050】
(7)IDの判断(ステップST5)
ID判断部40は、ID設定部35で送信されたID番号が何番であるか判断するとともに、ラボシステム3の処理端末55a〜55dのいずれかの処理端末に振り分けるか判断する。ID判断部40には、ID番号に応じてどの処理端末に振り分けるべきかを記録された対応データベースを有している。対応データベースに記録されたID番号と処理端末との対応を判断することが可能となる。
【0051】
(8)担当オペレータへ注文情報送信(ステップST6)
注文情報振り分け部45は、ID判断部40で送信すべきであると判断された処理端末へ、画像データおよび注文情報を送信する。その際、注文情報にID番号の情報を付加する。
【0052】
以上、このようにネットセンター2のID設定部35、ID判断部40、注文情報振り分け部45を介することで、ID番号が設定され、画像データと注文情報がラボシステム3の処理端末へと最適に送信される。
【0053】
(9)画像処理(ステップST7)
処理端末55a〜55dは、注文情報振り分け部45から、画像データと注文情報(ID番号含む)を受信し、所望の画像処理を実施する。
【0054】
例えば、画像データと画像テンプレートの合成や、画像データと画像テンプレートを合成したデータに文字を更に合成することが可能である。また、赤目修正やCMYKの修正等のカラーマネージメントに関する処理を行うことが可能である。
【0055】
図4は、ラボシステム3の処理端末55a〜55dで表示される注文処理画面の一例である。図4に示すように選択画面130には、3つのテンプレートがタブT1〜T3により選択可能とされている。また、現在選択されているベースデザインB1には、画像データU0が挿入されているとともに、デフォルトの文言および商材が文言エリア131および商材エリア134にそれぞれ挿入されている。
【0056】
なお、処理端末が注文情報の内容を解析し、注文情報を反映した商材や文字を注文処理画面のデフォルトとして表示されるようにしてもよい。また、ID設定部35で作成した図5のような一覧データを注文情報振り分け部45から処理端末へ送信し、処理端末が一覧データを有してもよい。その際には、一覧データを利用して、商材や文字を注文処理画面のデフォルトとして表示されるように設定してもよい。
【0057】
また、画像データU0の下方には文字合成情報エリアA0が設けられており、この文字合成情報エリアA0には、利用者が注文情報に記録した希望コメント文字の入力、編集が可能となっている。さらにベースデザインの左右には文言の一覧133が表示されている。また、選択を確定するための確定ボタン135も表示されている。
【0058】
オペレータは注文情報を確認しながら、デフォルト文言の一覧133において所望とする文言をクリックして選択すると、選択した文言がベースデザインB1における文言エリア131に挿入可能である。
【0059】
利用者が商材の一覧134において所望とする商材イラストをクリックして選択すると、選択した商材イラストがベースデザインB1に挿入される。
【0060】
次に、オペレータによって、例えば利用者の氏名および住所などの差出人情報が利用者情報エリアA0に入力、編集され、表示することも可能である。
【0061】
なお、上記のように利用者情報エリアA0には任意の差出人情報が入力可能であるが、注文情報を活用し、注文情報の利用者情報を表示させるようにしてもよい。
【0062】
確定ボタン135 がクリックされると、レイアウトを確定し、画像データに基づき確定したレイアウトのポストカードの修正画像データを作成することが可能となる。
【0063】
また、回送ボタン138がクリックされると、プリンタ又は他の処理端末へと注文情報と画像データ(修正画像データ含む)を回送することができる。この機能により、処理端末はプリンタへ修正画像データを回送する。
【0064】
なお、処理端末は他の処理端末へと注文情報と画像データ(修正画像データ含む)を回送することが可能である。それにより、処理端末は他の処理端末と分担して作業を行うことが可能となる。
【0065】
また、文字合成ボタン136をクリックすると、文字合成のパターンを変更することが可能となる。文字合成を1箇所にするかまたは、2箇所にするか、無しにするか設定することが可能となる。
【0066】
(10)プリント(ステップST8)
続いて、プリント注文に基づいて、確定したレイアウトのポストカードを出力部60のプリンタ60a〜60bからプリント出力し、処理を終了する。
【0067】
なお、本実施例においては、ポストカードで説明をしたが、出力部60は、ポストカード以外の他の商材に対し、印画することが可能な装置であってもよいし、印画としての出力装置のみならず、記録媒体に画像データや注文情報、修正画像データ等を記録する装置や、ウェブ上の公開画像アルバムとして共有化できるように、画像データおよび/または修正画像データをネット上にアップロードまたはメール配信する装置であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】画像ネットワークシステムの機能ブロック図
【図2】注文情報を解析し、プリント出力するまでのフローチャート図
【図3】処理端末における画像処理作業画面例
【図4】注文情報と識別番号の対応図
【図5】注文情報解析後のデータ一覧
【符号の説明】
【0069】
1 利用者端末
2 ネットセンター
3 ラボシステム
15a パソコン(その1)
15b パソコン(その2)
15c パソコン(その3)
15d パソコン(その4)
20 オンラインプリント注文
25 データベース
34 注文処理部
35 ID設定部
40 ID判断部
45 注文情報振り分け部
55a 処理端末(その1)
55b 処理端末(その2)
55c 処理端末(その3)
55d 処理端末(その4)
60 出力部
60a プリンタ(その1)
60b プリンタ(その2)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークを介して、利用者による利用者端末からの画像データおよび商材選択情報を含む注文情報を受け付けるセンターサーバと、
少なくとも1つ以上の処理端末と、利用者の注文に応じた製品を商材する出力部とを備えるラボシステムと、からなる画像ネットワークシステムにおいて、
前記センターサーバは、前記注文情報を解析した結果に基づき前記注文情報毎に識別番号を設定する識別番号設定部と、
該識別番号に応じて前記処理端末のいずれかに、少なくとも前記注文情報と前記画像データを振り分け送信する注文情報振り分け部とを備え、
前記ラボシステムは、前記処理端末において、前記センターサーバにより送信された前記注文情報に応じた所定の画像処理を前記画像データに施し修正画像データを作成し、
前記出力部において、前記処理端末を介して該修正画像データに基づき前記利用者の注文に応じた商材を作製することを特徴とする画像ネットワークシステム。
【請求項2】
前記注文情報は、画像テンプレート選択情報および/または文字合成の種類選択情報を含むことを特徴とする請求項1記載の画像ネットワークシステム。
【請求項3】
前記商材は、写真、マグカップ、ポストカード、カレンダー、衣類のいずれかを含むことを特徴とする請求項1または2記載の画像ネットワークシステム。
【請求項4】
前記識別番号は、特定の処理内容または処理端末を示すものであることを特徴とする請求項1から3いずれかに記載の画像ネットワークシステム。
【請求項5】
通信ネットワークを介して、利用者による利用者端末からの画像データおよび商材選択情報を含む注文情報を受け付けるセンターサーバと、
少なくとも1つ以上の処理端末と、利用者の注文に応じた商材を作製する出力部とを備えるラボシステムと、から成る画像ネットワークシステムにおける商材作成方法において、
前記センターサーバは、前記注文情報を解析した結果に基づき前記注文情報毎に識別番号を設定する工程と、
該識別番号に応じて前記処理端末のいずれかに、少なくとも前記注文情報と前記画像データを振り分け送信する工程と、
前記ラボシステムは、前記処理端末において、前記センターサーバにより送信された前記注文情報に応じた所定の画像処理を前記画像データに施し修正画像データを作成する工程と、
前記出力部において、前記処理端末を介して前記修正画像データに基づき前記利用者の注文に応じた商材を作製することを特徴とする商材作製方法。
【請求項6】
通信ネットワークを介して、利用者による利用者端末からの画像データおよび商材選択情報を含む注文情報を受け付けるセンターサーバにおいて、
前記注文情報を解析し、解析結果に基づき前記注文情報毎に識別番号を設定する識別番号設定部と、
該識別番号に応じて前記処理端末のいずれかに、少なくとも前記注文情報と前記画像データを振り分け送信する注文情報振り分け部を備えたことを特徴とするセンターサーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−252556(P2008−252556A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−91642(P2007−91642)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】