説明

画像ファイルの生成および出力

【課題】個々の画像データに対応して画質を適切に自動調整すること。
【解決手段】カラープリンタ20の制御回路30は、スロット34にメモリカードMCが差し込まれると、メモリカードMCから画像処理制御情報GCを取得して解析する。CPU31は、画像処理制御情報GCを反映して画像データの特性を示す各画質パラメータに対する基準値を修正する。CPU31は、修正された基準値に近づけるよう各画質パラメータ値を補正して、補正された各画質パラメータ値を反映して画像データの画質を調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像ファイルの画質を調整する画像調整技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ディジタルスチルカメラ(DSC)、ディジタルビデオカメラ(DVC)といった入力装置には、自動撮影モードの他に、画像データ生成時における特定の撮影条件に応じた効果を撮影データに付加するシーン設定機能が備えられている。たとえば、夕景を撮影した場合、自動撮影モードでは補正によって赤味が低減された撮影結果しか得られなかったのに対して、夕景モードでは赤味が保持された撮影結果を得ることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来のディジタルスチルカメラ等の入力装置におけるシーン設定機能は、撮影を行ったディジタルスチルカメラにおいてのみ有効な設定であり、プリンタを始めとする出力装置に対してはシーン設定がなされたか否かの情報が渡されなかった。また、たとえ、シーン設定の有無がプリンタに対して渡されたとしても、プリンタにおいてシーン情報を解釈することができなかった。したがって、撮影時にシーン設定機能を利用したとしても、画像レタッチアプリケーションおよびプリンタドライバによって提供される画質自動調整機能によって、撮影時に維持された効果が低減されてしまうという問題があった。なお、こうした問題はDSCに限らず、DVC等の他の画像ファイル生成装置においても共通の課題である。
【0004】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、画像データ生成時における生成条件を画像処理装置における画像処理に反映させることを目的とする。また、画像データ生成時における生成条件に基づいて画像処理を実行することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために本発明の第1の態様は、画像データと、画像データに対する画像処理条件を指定する画像処理制御パラメータとを含む画像ファイルを生成する画像ファイル生成装置を提供する。本発明の第1の態様に係る画像ファイル生成装置は、前記画像データを生成する画像データ生成手段と、前記画像データ生成時における生成条件を指定する生成条件指定手段と、前記生成条件と複数の前記画像処理制御パラメータとの組み合わせを複数、格納する記憶手段と、前記指定された生成条件に対応する前記複数の画像処理制御パラメータを前記記憶手段から取得する画像処理制御パラメータ取得手段と、前記生成された画像データと前記取得した複数の画像処理制御パラメータとを含む画像ファイルを生成する画像ファイル生成手段とを備えることを特徴とする。
【0006】
本発明の第1の態様に係る画像ファイル生成装置によれば、画像データと、指定された生成条件に対応する複数の画像処理制御パラメータを含む画像ファイルを生成することができるので、画像データ生成時における生成条件を画像処理装置における画像処理に反映させることができる。
【0007】
本発明の第1の態様に係る画像ファイル生成装置はさらに、前記取得した複数の画像処理制御パラメータの中から任意の画像処理制御パラメータの値を変更するパラメータ値変更手段を備えても良い。かかる場合には、生成条件に基づいて取得された複数の画像処理制御パラメータの内、任意の画像処理制御パラメータの値を嗜好に合わせて変更することができる。さらに、複数の画像処理制御パラメータの内、任意の画像処理制御パラメータの値を変更するだけでなく、含まれていなかった画像処理制御パラメータを付加するようにしても良い。かかる場合には、画像処理に際して、生成条件に基づくだけでは得ることのできない任意の画像処理制御パラメータによる効果を得ることができる。
【0008】
本発明の第2の態様は、画像データと、画像データに対する画像処理条件を指定する複数の前記画像処理制御パラメータからなる画像処理制御パラメータ群とを含む画像ファイルを生成する画像ファイル生成装置を提供する。本発明の第2の態様に係る画像処理装置は、前記画像データを生成する画像データ生成手段と、前記画像データ生成時における生成条件を指定する生成条件指定手段と、前記生成条件に基づいて、前記画像処理制御パラメータ群を生成する画像処理制御パラメータ生成手段と、前記生成された画像データと前記生成された画像処理制御パラメータ群とを含む画像ファイルを生成する画像ファイル生成手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
本発明の第2の態様に係る画像ファイル生成装置によれば、画像データと、指定された生成条件に基づいて生成された画像処理制御パラメータ群を含む画像ファイルを生成することができるので、画像データ生成時における生成条件を画像処理装置における画像処理に反映させることができる。
【0010】
本発明の第3の態様は、画像データと、画像データに対する画像処理条件を指定する画像処理制御情報とを含む画像ファイルを生成する画像ファイル生成装置を提供する。本発明の第3の態様に係る画像処理装置は、前記画像データを生成する画像データ生成手段と、前記画像データ生成時における生成条件を指定する生成条件指定手段と、前記生成条件の下、前記画像データに対する画像処理実行時に用いられるべき画像処理制御パラメータ群を特定する情報を前記画像処理制御情報として複数、格納する記憶手段と、前記指定された生成条件に対応する、前記画像処理制御情報を前記記憶手段から取得する画像処理制御情報取得手段と、前記生成された画像データと前記取得した画像処理制御情報とを含む画像ファイルを生成する画像ファイル生成手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
本発明の第3の態様に係る画像ファイル生成装置によれば、画像データと、画像データに対する画像処理実行時に用いられるべき画像処理制御パラメータ群を特定する画像処理制御情報を含む画像ファイルを生成することができるので、画像データ生成時における生成条件を画像処理装置における画像処理に反映させることができる。
【0012】
本発明の第1ないし第3の態様のいずれかに係る画像ファイル生成装置において、前記画像処理条件は、前記画像データが出力される出力装置に対応する条件であっても良い。かかる場合には、出力装置と画像ファイルを生成する画像ファイル生成装置との組み合わせに基づいて、画像処理制御パラメータを設定することができる。
【0013】
本発明の第1ないし第3の態様のいずれか係る画像ファイル生成装置において、前記画像処理制御パラメータには、少なくとも色空間、ガンマ補正値、コントラスト、明るさ、カラーバランス、彩度、シャープネス、記憶色、ノイズ除去に関するパラメータが含まれても良い。少なくともこれらのパラメータを含むことによって、画像データの画像処理を適切に実行することができる。
【0014】
本発明の第1ないし第3の態様のいずれかに係る画像ファイル生成装置において、前記画像ファイル生成装置は、撮像装置であり、前記生成条件は、前記撮像装置における撮像モードであっても良い。画像ファイルには、撮影モードに対応した画像処理制御パラメータが含まれる。
【0015】
本発明の第4の態様は、画像データと、画像データに対する画像処理条件を指定する複数の画像処理制御パラメータとを含む画像ファイルを用いて画像処理を実行する画像処理装置を提供する。本発明の第4の態様に係る画像処理装置は、前記画像ファイルから前記データを取得する画像データ取得手段と、前記画像ファイルから前記複数の画像処理制御パラメータを取得する画像処理制御パラメータ取得手段と、前記取得した複数の画像処理制御パラメータに基づいて、前記画像データに対して画像処理を施す画像処理手段とを備えることを特徴とする。
【0016】
本発明の第4の態様に係る画像処理装置によれば、画像ファイルに含まれる複数の画像処理制御パラメータに基き、画像データに対して画像処理を施すことができるので、画像データ生成時における生成条件に基づいて画像処理を実行することができる。
【0017】
本発明の第5の態様は、画像データと、画像データに対する画像処理条件を指定する複数の画像処理制御パラメータからなる画像処理パラメータ群を特定する画像処理制御情報とを含む画像ファイルを用いて画像処理を実行する画像処理装置を提供する。本発明の第5の態様に係る画像処理装置は、前記画像ファイルから前記データを取得する画像データ取得手段と、前記画像ファイルから前記画像処理制御情報を取得する画像処理制御情報取得手段と、前記画像処理制御情報と前記画像処理パラメータ群とを関連付けて記憶する記憶手段と、前記取得した画像処理制御情報に基づいて、前記画像処理パラメータ群を前記記憶手段から取得する画像処理制御パラメータ群取得手段と、前記取得した画像処理制御パラメータ群に基づいて、前記画像データに対して画像処理を施す画像処理手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
本発明の第5の態様に係る画像処理装置によれば、画像ファイルの画像処理制御情報に基いて取得した画像処理制御パラメータ群に基き、画像データに対して画像処理を施すことができるので、画像データ生成時における生成条件に基づいて画像処理を実行することができる。
【0019】
本発明の第4または第5の態様に係る画像処理装置はさらに、前記画像処理が施された画像データを出力する出力手段を備えても良く、また、前記画像処理条件は、前記画像処理装置に対応する条件であっても良い。
【0020】
本発明の第6の態様は、画像データと、画像データに対する画像処理条件を指定する画像処理制御パラメータとを含む画像ファイルを生成するプログラムを提供する。本発明の第6の態様に係るプログラムは、前記画像データを生成する機能と、前記画像データ生成時における生成条件を指定する機能と、前記生成条件と複数の前記画像処理制御パラメータとの組み合わせを複数、格納する機能と、前記指定された生成条件に対応する前記複数の画像処理制御パラメータを前記記憶手段から取得する機能と、前記生成された画像データと前記取得した複数の画像処理制御パラメータとを含む画像ファイルを生成する機能とをコンピュータによって実現させることを特徴とする。
【0021】
本発明の第6の態様に係るプログラムによれば、本発明の第1の態様に係る画像ファイル生成装置と同様の作用効果を得ることができる。また、本発明の第6の態様に係るプログラムは、本発明の第1の態様に係る画像ファイル生成装置と同様にして種々の態様にて実現され得る。
【0022】
本発明の第7の態様は、画像データと、画像データに対する画像処理条件を指定する画像処理制御情報とを含む画像ファイルを生成するプログラムを提供する。本発明の第7の態様に係るプログラムは、前記画像データを生成する機能と、前記画像データ生成時における生成条件を指定する機能と、前記生成条件の下、前記画像データに対する画像処理実行時に用いられるべき画像処理制御パラメータ群を特定する情報を前記画像処理制御情報として複数、格納する機能と、前記指定された生成条件に対応する、前記画像処理制御情報を前記記憶手段から取得する機能と、前記生成された画像データと前記取得した画像処理制御情報とを含む画像ファイルを生成する機能とをコンピュータによって実現させることを特徴とする。
【0023】
本発明の第7の態様に係るプログラムによれば、本発明の第3の態様に係る画像ファイル生成装置と同様の作用効果を得ることができる。また、本発明の第7の態様に係るプログラムは、本発明の第3の態様に係る画像ファイル生成装置と同様にして種々の態様にて実現され得る。
【0024】
本発明の第8の態様は、画像データと、画像データに対する画像処理条件を指定する複数の画像処理制御パラメータとを含む画像ファイルを用いて画像処理を実行するプログラムを提供する。本発明の第8の態様に係るプログラムは、前記画像ファイルから前記データを取得する機能と、前記画像ファイルから前記複数の画像処理制御パラメータを取得する機能と、前記取得した複数の画像処理制御パラメータに基づいて、前記画像データに対して画像処理を施す機能とをコンピュータによって実現させることを特徴とする。
【0025】
本発明の第8の態様に係るプログラムによれば、本発明の第4の態様に係る画像処理装置と同様の作用効果を得ることができる。また、本発明の第8の態様に係るプログラムは、本発明の第4の態様に係る画像処理装置と同様にして種々の態様にて実現され得る。
【0026】
本発明の第9の態様は、画像データと、画像データに対する画像処理条件を指定する複数の画像処理制御パラメータからなる画像処理パラメータ群を特定する画像処理制御情報とを含む画像ファイルを用いて画像処理を実行するプログラムを提供する。本発明の第9の態様に係るプログラムは、前記画像ファイルから前記データを取得する機能と、前記画像ファイルから前記画像処理制御情報を取得する機能と、前記画像処理制御情報と前記画像処理パラメータ群とを関連付けて記憶する機能と、前記取得した画像処理制御情報に基づいて、前記画像処理パラメータ群を前記記憶手段から取得する機能と、前記取得した画像処理制御パラメータ群に基づいて、前記画像データに対して画像処理を施す機能とをコンピュータによって実現させることを特徴とする。
【0027】
本発明の第9の態様に係るプログラムによれば、本発明の第5の態様に係る画像処理装置と同様の作用効果を得ることができる。また、本発明の第9の態様に係るプログラムは、本発明の第5の態様に係る画像処理装置と同様にして種々の態様にて実現され得る。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】第1の実施例に係る画像処理装置を適用可能な画像データ処理システムの一例を示す説明図である。
【図2】第1の実施例に係る画像処理装置が処理する画像ファイル(画像データ)を生成可能なディジタルスチルカメラの概略構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施例において用いられ得る画像ファイルの内部構成を概念的に示す説明図である。
【図4】Exifファイル形式にて格納されている画像ファイルの概略的な内部構造を示す説明図である。
【図5】第1の実施例に用いられ得る画像ファイルGFの付属情報格納領域112のデータ構造の一例を示す説明図である。
【図6】第1の実施例におけるカラープリンタ20の概略構成を示すブロック図である。
【図7】カラープリンタ20の制御回路30の内部構成を示す説明図である。
【図8】ディジタルスチルカメラ12における画像ファイルGFの生成処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】液晶ディスプレイ127の例示的な表示態様を示す説明図である。
【図10】液晶ディスプレイ127の例示的な表示態様を示す説明図である。
【図11】液晶ディスプレイ127の例示的な表示態様を示す説明図である。
【図12】第1の実施例におけるカラープリンタ20における画像処理の処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図13】第1の実施例におけるカラープリンタ20において実行される画像処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】撮影モード、画質パラメータ、撮影モードを指定する参照番号の組み合わせの一例を示す説明図である。
【図15】他の実施例における画像処理の処理ルーチンを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明に係る画像ファイルの画像調整について以下の順序にて図面を参照しつつ、いくつかの実施例に基づいて説明する。
A.画像処理システムの構成:
B.画像ファイルの構成:
C.画像出力装置の構成:
D.ディジタルスチルカメラにおける画像処理:
E.プリンタにおける画像処理:
F.その他の実施例:
【0030】
A.画像処理システムの構成:
第1の実施例に係る画像処理装置を適用可能な画像処理システムの構成について図1および図2を参照して説明する。図1は第1実施例に係る画像処理装置を適用可能な画像処理システムの一例を示す説明図である。図2は第1実施例に係る画像処理装置が出力する画像ファイル(画像データ)を生成可能なディジタルスチルカメラの概略構成を示すブロック図である。
【0031】
画像処理システム10は、画像ファイルを生成する入力装置としてのディジタルスチルカメラ12、ディジタルスチルカメラ12にて生成された画像ファイルに基づいて画像処理を実行し、画像を出力する出力装置としてのカラープリンタ20を備えている。出力装置としては、プリンタ20の他に、CRTディスプレイ、LCDディスプレイ等のモニタ14、プロジェクタ等が用いられ得るが、以下の説明では、カラープリンタ20を出力装置として用いるものとする。
【0032】
ディジタルスチルカメラ12は、光の情報をディジタルデバイス(CCDや光電子倍増管)に結像させることにより画像を取得するカメラであり、図2に示すように光情報を収集するためのCCD等を備える光学回路121、光学回路121を制御して画像を取得するための画像取得回路122、取得したディジタル画像を加工処理するための画像処理回路123、メモリを備えると共に各回路を制御する制御回路124を備えている。ディジタルスチルカメラ12は、取得した画像をディジタルデータとして記憶装置としてのメモリカードMCに保存する。ディジタルスチルカメラ12における画像データの保存形式としては、JPEG形式が一般的であるが、この他にもTIFF形式、GIF形式、BMP形式、RAW形式等の保存形式が用いられ得る。
【0033】
ディジタルスチルカメラ12はまた、明度、コントラスト、露出補正量(露出補正値)、ホワイトバランス等の個別の画像処理制御パラメータ、および撮影条件に応じて予め複数の画像処理制御パラメータの値が設定されている撮影モードを設定するための選択・決定ボタン126、撮影画像をプレビューしたり、選択・決定ボタン126を用いて撮影モード等を設定するための液晶ディスプレイ127を備えている。選択・決定ボタン126および液晶ディスプレイ127を用いた撮影モード、画質パラメータの設定手順については後述する。
【0034】
本画像処理システム10に用いられるディジタルスチルカメラ12は、画像データGDに加えて画像データの画像処理制御情報GCを画像ファイルGFとしてメモリカードMCに格納する。すなわち、画像処理制御情報GCは、撮影時に画像データGDと共に自動的に画像ファイルGFとしてメモリカードMCに自動的に格納される。ユーザによって、人物、夜景、夕景といった撮影条件に適した撮影モード(撮影シーン)が選択された場合には、選択された撮影モードに対応する複数の画像処理制御パラメータのパラメータ値、またはパラメータレベルを画像処理制御情報GCとして含む画像ファイルGFがメモリカードMCに格納される。なお、画像処理制御パラメータは、露光補正量、ホワイトバランス等について個別にも設定可能であることはいうまでもない。
【0035】
ディジタルスチルカメラ12において、撮影モードが設定された場合には、設定された撮影モードに応じて、撮影実行時の露出時間、ホワイトバランス、絞り、シャッタースピード、レンズの焦点距離等が一意的に設定される。また、撮影モードに応じて、対応する複数の画像処理制御パラメータ群のパラメータ値またはパラメータレベルが画像処理制御情報GCとして取り扱われ、生成された画像データGDとともに画像ファイルGFとしてメモリカードMCに格納される。なお、各撮影モードに適用されるパラメータ、およびパラメータ値は、撮影モードに関連づけられてディジタルスチルカメラ12の制御回路124内のメモリ上に保有されている。
【0036】
ディジタルスチルカメラ12において生成された画像ファイルGFは、例えば、ケーブルCV、コンピュータPCを介して、あるいは、ケーブルCVを介してカラープリンタ20に送出される。あるいは、ディジタルスチルカメラ12にて画像ファイルGFが格納されたメモリカードMCが、メモリカード・スロットに装着されたコンピュータPCを介して、あるいは、メモリカードMCをプリンタ20に対して直接、接続することによって画像ファイルがカラープリンタ20に送出される。なお、以下の説明では、メモリカードMCがカラープリンタ20に対して直接、接続される場合に基づいて説明する。
【0037】
B.画像ファイルの構成:
図3を参照して本実施例にて用いられ得る画像ファイルの概略構成について説明する。図3は本実施例にて用いられ得る画像ファイルの内部構成の一例を概念的に示す説明図である。画像ファイルGFは、画像データGDを格納する画像データ格納領域101と、画像処理装置における画像データの画像処理時に参照、適用される画像処理制御情報GCを格納する画像処理制御情報格納領域102を備えている。画像データGDは、例えば、JPEG形式で格納されており、画像処理制御情報GCはTIFF形式で格納されている。なお、本実施例中におけるファイルの構造、データの構造、格納領域といった用語は、ファイルまたはデータ等が記憶装置内に格納された状態におけるファイルまたはデータのイメージを意味するものである。
【0038】
画像処理制御情報GCは、ディジタルスチルカメラ12等の画像データ生成装置において生成された画像データの画像処理条件を指定する情報であり、既述のように、撮影モードの設定に伴い自動的に設定される画像処理制御パラメータ群、あるいは、ユーザにより任意に設定され得る露出時間、ISO感度、絞り、シャッタースピード、焦点距離に関するパラメータ、およびユーザによって任意に設定される露出補正量、ホワイトバランス、撮影モード、ターゲット色空間等の画像処理制御パラメータを含み得る。
【0039】
本実施例に係る上記画像ファイルGFは、ディジタルスチルカメラ12の他、ディジタルビデオカメラ、スキャナ等の入力装置(画像ファイル生成装置)によっても生成され得る。ディジタルビデオカメラにて生成される場合には、例えば、静止画像データと出力制御情報とを格納する画像ファイル、あるいは、MPEG形式等の動画像データと出力制御情報とを含む動画像ファイルが生成される。この動画像ファイルが用いられる場合には、動画の全部または一部のフレームに対して出力制御情報に応じた出力制御が実行される。
【0040】
本実施例に係る画像ファイルGFは、基本的に上記の画像データ領域101と、画像処理制御情報格納領域102を備えていれば良く、既に規格化されているファイル形式に従ったファイル構造を取ることができる。以下、本実施例に係る画像ファイルGFを規格化されているファイル形式に適合させた場合について具体的に説明する。
【0041】
本実施例に係る画像ファイルGFは、例えば、ディジタルスチルカメラ用画像ファイルフォーマット規格(Exif)に従ったファイル構造を有することができる。Exifファイルの仕様は、電子技術情報産業協会(JEITA)によって定められている。本実施例に係る画像ファイルGFが、このExifファイル形式に従うファイル形式を有する場合のファイル内部の概略構造について図4を参照して説明する。図4はExifファイル形式にて格納されている本実施例に係る画像ファイルGFの概略的な内部構造を示す説明図である。
【0042】
Exifファイルとしての画像ファイルGFEは、JPEG形式の画像データを格納するJPEG画像データ格納領域111と、格納されているJPEG画像データに関する各種情報を格納する付属情報格納領域112とを備えている。JPEGデータ格納領域111は、上記画像データ格納領域101に相当し、付属情報格納領域112は、上記画像処理制御情報格納領域102に相当する。すなわち、付属情報格納領域112には、撮影日時、露出、シャッター速度、ホワイトバランス、露出補正量、ターゲット色空間等といったJPEG画像を出力する際に参照される画像処理制御情報GC(画質調整処理条件)が格納されている。また、付属情報格納領域112には、画像処理制御情報GCに加えてJPEG画像データ格納領域111に格納されているJPEG画像のサムネイル画像データがTIFF形式にて格納されている。なお、当業者にとって周知であるように、Exif形式のファイルでは、各データを特定するためにタグが用いられており、各データはタグ名によって呼ばれることがある。
【0043】
付属情報格納領域112の詳細なデータ構造について図5を参照して説明する。図5は本実施例に用いられ得る画像ファイルGFの付属情報格納領域112のデータ構造の一例を示す説明図である。
【0044】
付属情報格納領域112には、図示するように露出時間、レンズF値、露出制御モード、ISO感度、露出補正量、ホワイトバランス、フラッシュ、焦点距離、撮影モード等の画像処理制御情報GCに対するパラメータ値が既定のアドレスまたはオフセット値に従って格納されている。出力装置側では、所望の情報(パラメータ)に対応するアドレスまたはオフセット値を指定することにより画像処理制御情報GCを取得することができる。なお、画像処理制御情報GCは、付属情報格納領域112内の未定義領域であって、ユーザに解放されているユーザ定義領域内に格納されている。
【0045】
C.画像出力装置の構成:
図6を参照して本実施例に係る画像出力装置、すなわち、カラープリンタ20の概略構成について説明する。図6は本実施例に係るカラープリンタ20の概略構成を示すブロック図である。
【0046】
カラープリンタ20は、カラー画像の出力が可能なプリンタであり、例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色の色インクを印刷媒体上に噴射してドットパターンを形成することによって画像を形成するインクジェット方式のプリンタである。あるいは、カラートナーを印刷媒体上に転写・定着させて画像を形成する電子写真方式のプリンタである。色インクには、上記4色に加えて、ライトシアン(薄いシアン、LC)、ライトマゼンタ(薄いマゼンタ、LM)、ダークイエロ(暗いイエロ、DY)を用いても良い。
【0047】
カラープリンタ20は、図示するように、キャリッジ21に搭載された印字ヘッド211を駆動してインクの吐出およびドット形成を行う機構と、このキャリッジ21をキャリッジモータ22によってプラテン23の軸方向に往復動させる機構と、紙送りモータ24によって印刷用紙Pを搬送する機構と、制御回路30とから構成されている。キャリッジ21をプラテン23の軸方向に往復動させる機構は、プラテン23の軸と並行に架設されたキャリッジ21を摺動可能に保持する摺動軸25と、キャリッジモータ22との間に無端の駆動ベルト26を張設するプーリ27と、キャリッジ21の原点位置を検出する位置検出センサ28等から構成されている。印刷用紙Pを搬送する機構は、プラテン23と、プラテン23を回転させる紙送りモータ24と、図示しない給紙補助ローラと、紙送りモータ24の回転をプラテン23および給紙補助ローラに伝えるギヤトレイン(図示省略)とから構成されている。
【0048】
制御回路30は、プリンタの操作パネル29と信号をやり取りしつつ、紙送りモータ24やキャリッジモータ22、印字ヘッド211の動きを適切に制御している。カラープリンタ20に供給された印刷用紙Pは、プラテン23と給紙補助ローラの間に挟み込まれるようにセットされ、プラテン23の回転角度に応じて所定量だけ送られる。
【0049】
キャリッジ21にはインクカートリッジ212とインクカートリッジ213とが装着される。インクカートリッジ212には黒(K)インクが収容され、インクカートリッジ213には他のインク、すなわち、シアン(C),マゼンタ(M),イエロ(Y)の3色インクの他に、ライトシアン(LC),ライトマゼンタ(LM),ダークイエロ(DY)の合計6色のインクが収納されている。
【0050】
次に図7を参照してカラープリンタ20の制御回路30の内部構成について説明する。図7は、カラープリンタ20の制御回路30の内部構成を示す説明図である。図示するように、制御回路30の内部には、CPU31,PROM32,RAM33,メモリカードMCからデータを取得するPCMCIAスロット34,紙送りモータ24やキャリッジモータ22等とデータのやり取りを行う周辺機器入出力部(PIO)35,タイマ36,駆動バッファ37等が設けられている。駆動バッファ37は、インク吐出用ヘッド214ないし220にドットのオン・オフ信号を供給するバッファとして使用される。これらは互いにバス38で接続され、相互にデータにやり取りが可能となっている。また、制御回路30には、所定周波数で駆動波形を出力する発振器39、および発振器39からの出力をインク吐出用ヘッド214ないし220に所定のタイミングで分配する分配出力器40も設けられている。
【0051】
制御回路30は、メモリカードMCから画像ファイルGFを読み出し、画像処理制御情報GCを解析し、解析した画像処理制御情報GCに基づいて画像処理を実行する。制御回路30は、紙送りモータ24やキャリッジモータ22の動きと同期を採りながら、所定のタイミングでドットデータを駆動バッファ37に出力する。制御回路30によって実行される詳細な画像処理の流れについては後述する。
【0052】
D.ディジタルスチルカメラにおける画像処理:
以下、図8を参照してディジタルスチルカメラ12における画像処理について説明する。図8はディジタルスチルカメラ12における画像ファイルGFの生成処理の流れを示すフローチャートである。
【0053】
ディジタルスチルカメラ12の制御回路124は、撮影に先立ってユーザによって撮影モード(撮影シーン)、または、ホワイトバランス、露出補正量等の画像処理制御情報(画像処理制御パラメータ)が設定されているか否かを判定する(ステップS100)。これら画像処理制御情報の設定は、選択・設定ボタン126を操作して、液晶ディスプレイ127上に表示される、予め用意されている撮影モードの中からユーザが選択することにより実行される。あるいは、同様に選択・設定ボタン126を操作して、液晶ディスプレイ127上にて明度、コントラスト等の画像処理制御パラメータの値をユーザが設定することにより実行される。
【0054】
選択・設定ボタン126を用いて液晶ディスプレイ127上にて画像処理制御パラメータを設定する手順について図9〜図11を参照して説明する。図9〜図11は、液晶ディスプレイ127の例示的な表示態様を示す説明図である。選択・設定ボタン126を操作して液晶ディスプレイ127上に表示されている「画像処理制御」領域A1を選択すると(図9参照)、「撮影モード」領域A2が液晶ディスプレイ127上に表示される(図10参照)。撮影モードは参照番号1,2...によって設定される。例えば、撮影モードのいずれかが設定された場合には、図11に示すように、設定された撮影モードにおいて設定された個々の画像処理制御パラメータの設定状態が液晶ディスプレイ127上に表示される。なお、この例示では、各画像処理制御パラメータの設定状態は、ユーザに分かり易い態様にて表示されているが、パラメータ値が表示されても良い。
【0055】
制御回路124は、画像処理制御情報GCが設定されていると判定した場合には(ステップS100:Yes)、撮影要求、例えば、シャッターボタンの押し下げに応じて、設定された画像処理制御情報によって規定されるパラメータ値を用いて画像データGDを生成する(ステップS110)。制御回路124は、生成した画像データGDと、撮影モードに応じて設定される画像処理制御パラメータ群を含む画像処理制御情報GCとを画像ファイルGFとしてメモリカードMCに格納して(ステップS120)、本処理ルーチンを終了する。ディジタルスチルカメラ12において生成されたデータは、一旦、RGB色空間によって表され、メモリカードMCに格納される際には、YCbCr色空間によって表されている。
【0056】
これに対して、制御回路124は、画像処理制御情報GCが設定されていないと判定した場合には(ステップS100:No)、撮影要求に応じて画像データGDを生成する(ステップS130)。制御回路124は、生成した画像データGDと、画像データ生成時に自動的に付与される補正条件を含む画像処理制御情報GCとを画像ファイルGFとしてメモリカードMCに格納し(ステップS140)、本処理ルーチンを終了する。なお、画像処理制御情報GCは、既述の通り、所定のファイル形式を有するファイル構造の中のユーザ定義領域内に格納される。
【0057】
ディジタルスチルカメラ12において実行される以上の処理によって、メモリカードMCに格納されている画像ファイルGFには画像データGDと共に画像データ生成時に設定された撮影モードに対応する複数の画像処理制御パラメータを含む画像処理制御情報GCが備えられることとなる。
【0058】
E.カラープリンタ20における画像処理:
図12〜図15を参照して本実施例に係るカラープリンタ20における画像処理について説明する。図12は本実施例に係るカラープリンタ20における画像処理の処理ルーチンを示すフローチャートである。図13はカラープリンタ20における画像処理の流れを示すフローチャートである。図14はカラープリンタ20における自動画質調整処理の概念を示す説明図である。図15はカラープリンタ20における自動画質調整の処理ルーチンを示すフローチャートである。なお、本実施例に従うカラープリンタ20における画像処理は、色空間変換処理を先に実行し、後に自動画質調整を実行する。
【0059】
カラープリンタ20の制御回路30(CPU31)は、スロット34にメモリカードMCが差し込まれると、メモリカードMCから画像ファイルGFを読み出し、読み出した画像ファイルGFをRAM33に一時的に格納する(ステップS100)。CPU31は読み出した画像ファイルGFの付属情報格納領域102から画像データ生成時の情報を示す画像処理制御情報GCを検索する(ステップS110)。CPU31は、画像処理制御情報を検索・発見できた場合には(ステップS120:Yes)、画像データ生成時の画像処理制御情報GCを取得して解析する(ステップS130)。CPU31は、解析した画像処理制御情報GCに基づいて後に詳述する画像処理を実行し(ステップS140)、処理された画像データをプリントアウトする(ステップS150)。
【0060】
CPU31は、画像処理制御情報を検索・発見できなかった場合には(ステップS120:No)、画像データ生成時における画像処理制御情報を反映させることができないので、カラープリンタ20が予めデフォルト値として保有している画像処理制御情報、すなわち、各種パラメータ値をROM32から取得して通常の画像処理を実行する(ステップS160)。CPU31は、処理した画像データをプリントアウトして(ステップS150)、本処理ルーチンを終了する。
【0061】
カラープリンタ20において実行される画像処理について図13を参照して詳細に説明する。カラープリンタ20のCPU31は、読み出した画像ファイルGFから画像データGDを取りだす(ステップS200)。ディジタルスチルカメラ12は、既述のように画像データをJPEG形式のファイルとして保存しており、JPEGファイルでは、圧縮率を高くするためにYCbCr色空間を用いて画像データを保存している。
【0062】
CPU31は、YCrCb色空間に基づく画像データをRGB色空間に基づく画像データに変換するために3×3マトリックス演算Sを実行する(ステップS210)。マトリックス演算Sは以下に示す演算式である。
【0063】
【数1】

【0064】
CPU31は、こうして得られたRGB色空間に基づく画像データに対して、ガンマ補正、並びに、マトリックスMを用いたマトリクス演算Mを実行する(ステップS220)。ガンマ補正を実行する際には、CPU31は画像処理制御情報GCからDSC側のガンマ値を取得し、取得したガンマ値を用いて映像データに対してガンマ変換処理を実行する。すなわち、ガンマ値も画像処理制御情報GCによって指定される画像処理制御パラメータ値に含まれる。マトリックスMはRGB色空間をXYZ色空間に変換するためのマトリクスである。本実施例において用いられる画像ファイルGFは、画像処理時に用いられるべき色空間情報を含むことができるので、画像ファイルGFが色空間情報を含んでいる場合には、CPU31は、マトリックス演算Mを実行するに際して、色空間情報を参照し、指定された空間に対応するマトリックス(M)を用いてマトリックス演算を実行する。マトリックス演算Mは以下に示す演算式である。
【0065】
【数2】

【0066】
マトリックス演算Mの実行後に得られる画像データGDの色空間はXYZ色空間である。従来は、プリンタまたはコンピュータにおける画像処理に際して用いられる色空間はsRGBに固定されており、ディジタルスチルカメラ12の有する色空間を有効に活用することができなかった。これに対して、本実施例では、画像ファイルGFに色空間情報が含まれている場合には、色空間情報に対応してマトリックス演算Mに用いられるマトリックス(M)を変更するプリンタ(プリンタドライバ)を用いている。したがって、ディジタルスチルカメラ12の有する色空間を有効に活用して、正しい色再現を実現することができる。
【0067】
CPU31は、画像処理制御情報GCに基づく画像調整を実行するために、画像データGDの色空間をXYZ色空間からwRGB色空間へ変換する処理、すなわち、マトリックス演算N-1および逆ガンマ補正を実行する(ステップS230)。なお、wRGB色空間はsRGB色空間よりも広い色空間である。ガンマ補正を実行する際には、CPU31はROM32からプリンタ側のデフォルトのガンマ値を取得し、取得したガンマ値の逆数を用いて映像データに対して逆ガンマ変換処理を実行する。マトリックス演算N-1を実行する場合には、CPU31はROM31からwRGB色空間への変換に対応するマトリックス(N-1)を用いてマトリックス演算を実行する。マトリックス演算N-1は以下に示す演算式である。
【0068】
【数3】

【0069】
マトリックス演算N-1実行後に得られる画像データGDの色空間はwRGB色空間である。このwRGB色空間は既述のように、sRGB色空間よりも広い色空間であり、ディジタルスチルカメラ12によって生成可能な画像データの色空間に対応している。
【0070】
CPU31は、画像処理制御情報GCに基づく画像データGDの画像処理を実行する(ステップS240)。本実施例における画像処理制御情報GCに基づく画像処理について図14を参照して説明する。図14は、プリンタ20の制御回路30内のPROM32等に格納されているモード番号とモード番号に対応する各画像処理制御パラメータのレベルの対応関係の一例を示す説明図である。既述のように、本実施例に従う画像ファイルGFには、画像処理の対象となる画像データGDと、プリンタ20における画像処理を制御する画像処理制御情報GCが含まれている。カラープリンタ20(CPU31)は、画像処理制御情報GCを解析して画像処理に際して用いるべき各画像処理制御パラメータの値を取得する。
【0071】
本実施例では、撮影モードを構成する各画像処理制御パラメータのレベルは、プリンタ20における画像データGDの再現性を考慮して定められている。すなわち、明るさについての「標準」、「やや明るく」といったパラメータレベルをプリンタ20の制御回路30がどのように解釈するかを検証し、その検証結果がパラメータレベルの設定に反映されている。本実施例では、撮影モードは1,2...といった参照番号によって指定されるので、CPU31は、参照番号に基づいて各撮影モードと対応する個々の画像処理制御パラメータのレベルを解析し、各画像処理制御パラメータの値を決定する。
【0072】
各撮影モードに対する画像処理制御パラメータについて図14を参照して説明する。撮影モード1は、例えば、標準的な撮影条件に適し、撮影モード2は、例えば、人物を撮影する撮影条件に適し、撮影モード3は、例えば、風景を撮影する撮影条件に適し、撮影モード4は、例えば、夕景を撮影する撮影条件に適し、撮影モード5は、例えば、夜景を撮影する撮影条件に適し、撮影モード6は、例えば、花を撮影する撮影条件に適する。撮影モード7は、例えば、マクロ撮影の撮影条件に適し、撮影モード8は、例えば、スポーツをしている人物を撮影する撮影条件に適し、撮影モード9は、例えば、逆光下での撮影条件に適し、撮影モード10は、例えば、紅葉を撮影する撮影条件に適し、撮影モード11は、例えば、記念撮影を撮影する撮影条件に適する。なお、撮影モードが設定されていない場合には、設定されている撮影モードを示すパラメータは、0に設定される。
【0073】
CPU31は、取得した画像処理制御パラメータの値に基づいて、画像データGDに対して画像処理を実行する。撮影モードの指定がなされていない、すなわち、撮影モードのパラメータが0に設定されている場合には、上記各画像処理制御パラメータについて、画像データGDに対する画像処理を実行しない。
【0074】
CPU31は、画質自動調整処理を終了すると、印刷のためのwRGB色変換処理およびハーフトーン処理を実行する(ステップS250)。wRGB色変換処理では、CPU31は、ROM31内に格納されているwRGB色空間に対応したCMYK色空間への変換用ルックアップテーブル(LUT)を参照し、画像データの色空間をwRGB色空間からCMYK色空間へ変更する。すなわち、R・G・Bの階調値からなる画像データをカラープリンタ20で使用する、例えば、C・M・Y・K・LC・LMの各6色の階調値のデータに変換する。
【0075】
ハーフトーン処理では、色変換済みの画像データを受け取って、階調数変換処理を行う。本実施例においては、色変換後の画像データは各色毎に256階調幅を持つデータとして表現されている。これに対し、本実施例のカラープリンタ20では、「ドットを形成する」,「ドットを形成しない」のいずれかの状態しか採り得ず、本実施例のカラープリンタ20は局所的には2階調しか表現し得ない。そこで、256階調を有する画像データを、カラープリンタ20が表現可能な2階調で表現された画像データに変換する。この2階調化(2値化)処理の代表的な方法として、誤差拡散法と呼ばれる方法と組織的ディザ法と呼ばれる方法とがある。
【0076】
カラープリンタ20では、色変換処理に先立って、画像データの解像度が印刷解像度よりも低い場合は、線形補間を行って隣接画像データ間に新たなデータを生成し、逆に印刷解像度よりも高い場合は、一定の割合でデータを間引くことによって、画像データの解像度を印刷解像度に変換する解像度変換処理を実行する。また、カラープリンタ20は、ドットの形成有無を表す形式に変換された画像データを、カラープリンタ20に転送すべき順序に並べ替えてるインターレス処理を実行する。
【0077】
以上、説明したように本実施例におけるディジタルスチルカメラ12によれば、ディジタルスチルカメラ12上において撮影モードを設定することにより、プリンタ20において実行される画像処理を制御することができる。すなわち、撮影モードと画像処理において用いられる画像処理制御パラメータとが関連付けられているので、撮影モードを設定することによって画像処理制御パラメータのレベルまたは値を指定することができる。したがって、撮影時に、画像データに対してプリンタ20において実行される画像処理条件を設定することが可能となり、撮影時に望んでいた画像処理条件を適切に反映した出力結果を得ることができる。また、画像データと撮影時に想定した画像処理条件とを容易に関連付けることができると共に、画像データの画像処理に際して、改めて画像処御条件を設定する必要がなく、画像処理条件を反映した画像処理を容易化することができる。
【0078】
また、本実施例におけるカラープリンタ20によれば、画像ファイルGF内に含まれる画像処理制御情報GCを反映して画像データGDの画像処理を実行することができる。したがって、撮影時に設定された撮影モード(撮影環境)を反映して、撮影時におけるユーザの撮影意図を反映した画像処理を実行することができる。この結果、撮影時の撮影モードが解釈されず、恣意的な撮影意図が修正され、ユーザの意図を反映することができないという、従来の問題点を解決することができる。
【0079】
F.その他の実施例:
上記実施例では、パーソナルコンピュータPCを介することなく、カラープリンタ20において全ての画像処理を実行し、生成された画像データGDに従って、ドットパターンが印刷媒体上に形成されるが、画像処理の全て、または、一部をコンピュータ上、ネットワークを介したサーバ上で実行するようにしても良い。この場合には、コンピュータのハードディスク等にインストールされている、レタッチアプリケーション、プリンタドライバといった画像データ処理アプリケーション(プログラム)に画像処理機能を持たせることによって実現される。ディジタルスチルカメラ12にて生成された画像ファイルGFは、ケーブルを介して、あるいは、メモリカードMCを介してコンピュータに対して提供される。コンピュータ上では、ユーザの操作によってアプリケーションが起動され、画像ファイルGFの読み込み、画像処理制御情報GCの解析、画像データGDの変換、調整が実行される。あるいは、メモリカードMCの差込を検知することによって、またあるいは、ケーブルの差込を検知することによって、アプリケーションが自動的に起動し、画像ファイルGFの読み込み、画像処理制御情報GCの解析、画像データGDの変換、調整が自動的になされても良い。
【0080】
さらに、上記実施例では、画像処理制御情報GCには、設定された撮影モードに対応する参照番号が格納され、プリンタ20において参照番号と各画像処理制御パラメータのレベルとの対応関係から各パラメータの値を求めているが、画像処理制御情報GCに、直接、画像処理制御パラメータの値を記述するようにしても良い。かかる場合には、プリンタ20(パーソナルコンピュータPC)側において備えられていた参照番号と各画像処理制御パラメータの値との対応関係を示すマップをディジタルスチルカメラ12に備えればよい。あるいは、撮影モードおよび実際の撮影条件(露出等)に応じて画像処理制御パラメータの値を動的に生成することができる。
【0081】
カラープリンタ20における画像処理は、図20に示すように画質自動調整処理を先に実行し、後に色空間の変換を実行しても良い。基本情報を処理しても良い。また、カラープリンタ20における画像処理は、sRGB色空間からwRGB色空間への色空間特性の変更に際して、マトリクスMおよびマトリクスN-1を合成した合成マトリクス(MN-1)を用いたマトリクス演算によって実行されても良い。さらに、必要に応じて様々な変換系マトリクスを合成するようにしても良い。マトリクスの合成により、一連のマトリクス演算処理を高速化することができる。
【0082】
上記実施例では、共に出力装置としてカラープリンタ20を用いているが、出力装置にはCRT、LCD、プロジェクタ等の表示装置を用いることもできる。かかる場合には、出力装置としての表示装置によって、例えば、図12、図13等を用いて説明した画像処理を実行する画像処理プログラム(ディスプレイドライバ)が実行される。あるいは、CRT等がコンピュータの表示装置として機能する場合には、コンピュータ側にて画像処理プログラムが実行される。ただし、最終的に出力される画像データは、CMYK色空間ではなくRGB色空間を有している。
【0083】
かかる場合には、カラープリンタ20を介した印刷結果に撮影時の撮影モードを反映できたのと同様にして、CRT等の表示装置における表示結果に撮影時の撮影モードを反映することができる。したがって、ディジタルスチルカメラ12によって生成された画像データGDをより正確に表示させることができる。
【0084】
以上、実施例に基づき本発明に係る出力装置、画像処理装置、プログラムを説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
【0085】
上記実施例では、撮影モードとして、光源、露出補正量、ターゲット色空間、明るさ、シャープネスといった画像処理制御パラメータを用いているが、どのパラメータを撮影モードを構成するパラメータとして用いるかは任意の決定事項である。
【0086】
また、図8の表に例示した各パラメータの値は、あくまでも例示に過ぎず、この値によって本願に係る発明が制限されることはない。さらに、各数式におけるマトリックスS、M、N-1の値は例示に過ぎず、ターゲットとする色空間、あるいは、カラープリンタ20において利用可能な色空間等によって適宜変更され得ることはいうまでもない。
【0087】
上記実施例では、画像ファイル生成装置としてディジタルスチルカメラ12を用いて説明したが、この他にもスキャナ、ディジタルビデオカメラ等が用いられ得る。スキャナを用いる場合には、画像ファイルGFの取り込みデータ情報の指定はコンピュータPC上で実行されても良く、あるいは、スキャナ上に情報設定用に予め設定情報が割り当てられているプリセットボタン、任意設定のための表示画面および設定用ボタンを供えておき、スキャナ単独で実行可能にしてもよい。
【0088】
上記実施例では、画像ファイルGFの具体例としてExif形式のファイルを例にとって説明したが、本発明に係る画像ファイルの形式はこれに限られない。すなわち、画像データ生成装置において生成された画像データと、画像データの画像処理条件を指定する画像処理制御情報GCとが含まれている画像ファイルであれば良い。このようなファイルであれば、画像ファイル生成装置において設定された画像処理条件に基づいて画像データに対する画像処理を適切に実行して出力装置から出力することができる。
【0089】
なお、画像データと出力装置制御情報CIとが含まれる画像ファイルGFには、出力装置制御情報CIとを関連付ける関連付けデータを生成し、1または複数の画像データと出力装置制御情報CIとをそれぞれ独立したファイルに格納し、画像処理の際に関連付けデータを参照して画像データと出力装置制御情報CIとを関連付け可能なファイルも含まれる。かかる場合には、画像データと出力装置制御情報CIとが別ファイルに格納されているものの、出力装置制御情報CIを利用する画像処理の時点では、画像データおよび出力装置制御情報CIとが一体不可分の関係にあり、実質的に同一のファイルに格納されている場合と同様に機能するからである。すなわち、少なくとも画像処理の時点において、画像データと出力装置制御情報CIとが関連付けられて用いられる態様は、本実施例における画像ファイルGFに含まれる。さらに、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、DVD−RAM等の光ディスクメディアに格納されている動画像ファイルも含まれる。
【0090】
上記実施例において用いたディジタルスチルカメラ12、カラープリンタ20はあくまで例示であり、その構成は各実施例の記載内容に限定されるものではない。ディジタルスチルカメラ12にあっては、上記実施例に係る画像ファイルGFを生成できる機能を少なくとも備えていればよい。また、カラープリンタ20にあっては、少なくとも、本実施例に係る画像ファイルGFの撮影モード(画像処理制御パラメータ)を解析し、解析結果に基づいて画像データGDに対する画像処理を実行できればよい。
【0091】
撮影モードとして、他のモードと組み合わせても良い。例えば、同じモード1の撮影であっても、撮影する解像度(画像データの解像度)に応じてシャープネスのパラメータ値を大きくしたり、小さくしたりしても良い。また、ストロボ撮影の有無といった他の条件を加えても良い。
【符号の説明】
【0092】
10…画像処理システム
12…ディジタルスチルカメラ
121…光学回路
122…画像取得回路
123…画像処理回路
124…制御回路
126…選択・決定ボタン
127…液晶ディスプレイ
14…ディスプレイ
20…カラープリンタ
21…キャリッジ
211…印字ヘッド
212…インクカートリッジ
213…インクカートリッジ
214〜220…インク吐出用ヘッド
22…キャリッジモータ
23…プラテン
24…紙送りモータ
25…摺動軸
26…駆動ベルト
27…プーリ
28…位置検出センサ
29…操作パネル
30…制御回路
31…演算処理装置(CPU)
32…プログラマブルリードオンリメモリ(PROM)
33…ランダムアクセスメモリ(RAM)
34…PCMCIAスロット
35…周辺機器入出力部(PIO)
36…タイマ
37…駆動バッファ
38…バス
39…発振器
40…分配出力器
GF…画像ファイル(Exifファイル)
101…JPEG画像データ格納領域
102…付属情報格納領域
103…Makernote格納領域
MC…メモリカード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データと、画像データに対する画像処理条件を指定する画像処理制御パラメータとを含む画像ファイルを生成する画像ファイル生成装置であって、
前記画像データを生成する画像データ生成手段と、
前記画像データ生成時における生成条件を指定する生成条件指定手段と、
前記生成条件と複数の前記画像処理制御パラメータとの組み合わせを複数、格納する記憶手段と、
前記指定された生成条件に対応する前記複数の画像処理制御パラメータを前記記憶手段から取得する画像処理制御パラメータ取得手段と、
前記生成された画像データと前記取得した複数の画像処理制御パラメータとを含む画像ファイルを生成する画像ファイル生成手段とを備える画像ファイル生成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像ファイル生成装置はさらに、
前記取得した複数の画像処理制御パラメータの中から任意の画像処理制御パラメータの値を変更するパラメータ値変更手段を備える画像ファイル生成装置。
【請求項3】
画像データと、画像データに対する画像処理条件を指定する複数の前記画像処理制御パラメータからなる画像処理制御パラメータ群とを含む画像ファイルを生成する画像ファイル生成装置であって、
前記画像データを生成する画像データ生成手段と、
前記画像データ生成時における生成条件を指定する生成条件指定手段と、
前記生成条件に基づいて、前記画像処理制御パラメータ群を生成する画像処理制御パラメータ生成手段と、
前記生成された画像データと前記生成された画像処理制御パラメータ群とを含む画像ファイルを生成する画像ファイル生成手段とを備える画像ファイル生成装置。
【請求項4】
画像データと、画像データに対する画像処理条件を指定する画像処理制御情報とを含む画像ファイルを生成する画像ファイル生成装置であって、
前記画像データを生成する画像データ生成手段と、
前記画像データ生成時における生成条件を指定する生成条件指定手段と、
前記生成条件の下、前記画像データに対する画像処理実行時に用いられるべき画像処理制御パラメータ群を特定する情報を前記画像処理制御情報として複数、格納する記憶手段と、
前記指定された生成条件に対応する、前記画像処理制御情報を前記記憶手段から取得する画像処理制御情報取得手段と、
前記生成された画像データと前記取得した画像処理制御情報とを含む画像ファイルを生成する画像ファイル生成手段とを備える画像ファイル生成装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の画像ファイル生成装置において、
前記画像処理条件は、前記画像データが出力される出力装置に対応する条件である画像ファイル生成装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の画像ファイル生成装置において、
前記画像処理制御パラメータには、少なくとも色空間、ガンマ補正値、コントラスト、明るさ、カラーバランス、彩度、シャープネス、記憶色、ノイズ除去に関するパラメータが含まれる画像ファイル生成装置。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の画像ファイル生成装置において、
前記画像ファイル生成装置は、撮像装置であり、
前記生成条件は、前記撮像装置における撮像モードである画像ファイル生成装置。
【請求項8】
画像データと、画像データに対する画像処理条件を指定する複数の画像処理制御パラメータとを含む画像ファイルを用いて画像処理を実行する画像処理装置であって、
前記画像ファイルから前記データを取得する画像データ取得手段と、
前記画像ファイルから前記複数の画像処理制御パラメータを取得する画像処理制御パラメータ取得手段と、
前記取得した複数の画像処理制御パラメータに基づいて、前記画像データに対して画像処理を施す画像処理手段とを備える画像処理装置。
【請求項9】
画像データと、画像データに対する画像処理条件を指定する複数の画像処理制御パラメータからなる画像処理パラメータ群を特定する画像処理制御情報とを含む画像ファイルを用いて画像処理を実行する画像処理装置であって、
前記画像ファイルから前記データを取得する画像データ取得手段と、
前記画像ファイルから前記画像処理制御情報を取得する画像処理制御情報取得手段と、
前記画像処理制御情報と前記画像処理パラメータ群とを関連付けて記憶する記憶手段と、
前記取得した画像処理制御情報に基づいて、前記画像処理パラメータ群を前記記憶手段から取得する画像処理制御パラメータ群取得手段と、
前記取得した画像処理制御パラメータ群に基づいて、前記画像データに対して画像処理を施す画像処理手段とを備える画像処理装置。
【請求項10】
請求項8または請求項9に記載の画像処理装置はさらに、
前記画像処理が施された画像データを出力する出力手段を備える画像処理装置。
【請求項11】
請求項8ないし請求項10のいずれかに記載の画像処理装置において、
前記画像処理条件は、前記画像処理装置に対応する条件である画像処理装置。
【請求項12】
画像データと、画像データに対する画像処理条件を指定する画像処理制御パラメータとを含む画像ファイルを生成するプログラムであって、
前記画像データを生成する機能と、
前記画像データ生成時における生成条件を指定する機能と、
前記生成条件と複数の前記画像処理制御パラメータとの組み合わせを複数、格納する機能と、
前記指定された生成条件に対応する前記複数の画像処理制御パラメータを前記記憶手段から取得する機能と、
前記生成された画像データと前記取得した複数の画像処理制御パラメータとを含む画像ファイルを生成する機能とをコンピュータによって実現させるプログラム。
【請求項13】
画像データと、画像データに対する画像処理条件を指定する画像処理制御情報とを含む画像ファイルを生成するプログラムであって、
前記画像データを生成する機能と、
前記画像データ生成時における生成条件を指定する機能と、
前記生成条件の下、前記画像データに対する画像処理実行時に用いられるべき画像処理制御パラメータ群を特定する情報を前記画像処理制御情報として複数、格納する機能と、
前記指定された生成条件に対応する、前記画像処理制御情報を前記記憶手段から取得する機能と、
前記生成された画像データと前記取得した画像処理制御情報とを含む画像ファイルを生成する機能とをコンピュータによって実現させるプログラム。
【請求項14】
画像データと、画像データに対する画像処理条件を指定する複数の画像処理制御パラメータとを含む画像ファイルを用いて画像処理を実行するプログラムであって、
前記画像ファイルから前記データを取得する機能と、
前記画像ファイルから前記複数の画像処理制御パラメータを取得する機能と、
前記取得した複数の画像処理制御パラメータに基づいて、前記画像データに対して画像処理を施す機能とをコンピュータによって実現させるプログラム。
【請求項15】
画像データと、画像データに対する画像処理条件を指定する複数の画像処理制御パラメータからなる画像処理パラメータ群を特定する画像処理制御情報とを含む画像ファイルを用いて画像処理を実行するプログラムであって、
前記画像ファイルから前記データを取得する機能と、
前記画像ファイルから前記画像処理制御情報を取得する機能と、
前記画像処理制御情報と前記画像処理パラメータ群とを関連付けて記憶する機能と、
前記取得した画像処理制御情報に基づいて、前記画像処理パラメータ群を前記記憶手段から取得する機能と、
前記取得した画像処理制御パラメータ群に基づいて、前記画像データに対して画像処理を施す機能とをコンピュータによって実現させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−239664(P2010−239664A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−148532(P2010−148532)
【出願日】平成22年6月30日(2010.6.30)
【分割の表示】特願2001−217914(P2001−217914)の分割
【原出願日】平成13年7月18日(2001.7.18)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】