説明

画像処理システム

【課題】 携帯端末で撮影した動画像から静止画像を作成するシステムを提供する。
【解決手段】 携帯電話10は、基準フレーム画像F0と、基準フレーム画像の前後のフレーム画像F1〜F3とを選択し、サーバ100に送信する。サーバ100は、基準フレーム画像F0と、他のフレーム画像F1〜F3との画素のずれに基づき、鮮明化処理を実行して高解像度静止画像200を作成し、サンプル版であることを表すサンプル表示210を貼付し、携帯電話10に送信する。携帯電話10は、利用者からの印刷指示に基づき、印刷指示をサーバ100に送信する。サーバ100は、指定されたプリンタPRTに、サンプル表示210を削除した高解像度静止画像200を送信する。プリンタPRTは印刷を実行する。こうすれば、携帯電話10で撮影した動画像から、簡易に、高解像度の静止画像を取得できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介した画像処理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、時系列に連続した複数の画像から構成されている動画像から、高解像度の画像を作成する画像処理装置が普及しつつある。画像処理装置は、例えば、複数の画像のうち、基準となる画像と、この基準画像の前後の画像との画素のずれに基づいて画素の補間を行うことで、高解像度静止画像を作成する。
【0003】
【特許文献1】特開平11−146118号公報
【特許文献2】特開2003−108343号公報
【特許文献3】特開2003−296060号公報
【特許文献4】特開2002−215772号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、携帯電話やPDAなどの携帯端末が急速に普及しつつある。これら携帯端末は、カメラ機能を有するものが多く存在し、静止画像だけでなく、動画像を撮影することも可能な端末が増加している。そのため、携帯端末で撮影した動画像から高解像度静止画像を作成する技術が要望されている。
【0005】
動画像から高解像度静止画像を作成する画像処理は、非常に負荷のかかる処理である。しかしながら、携帯電話は、小型化・軽量化の観点から、演算処理能力が低いため、携帯端末において撮影した動画像から解像度の高い静止画像を作成する画像処理を行うことは困難であるという問題があった。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、簡易な構成で、演算能力の低い画像処理装置においても、解像度の高い静止画像を取得する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明は、第1の構成として、以下のような構成をとることとした。すなわち、
画像処理装置と端末とがネットワークを介して接続された画像処理システムにおいて、
前記端末は、
時系列に連続する複数の画像を取得する取得部と、
前記画像処理装置から、画像処理後の画像を受信する受信部と、
前記複数の画像、および、前記画像処理後の画像を表示する表示部と、
前記表示された前記複数の画像から、少なくとも2以上の画像を選択する選択部と、
前記選択した画像を前記画像処理装置に送信する送信部とを備え、
前記画像処理装置は、
前記送信された画像を受信する受信部と、
前記画像を用いて、前記画像の少なくとも一部分について前記画像の解像度よりも解像度の高い高解像度静止画像を作成する画像作成部と、
前記高解像度静止画像を前記端末に送信する送信部とを備えることを要旨とする。
【0008】
このような構成をとることとすれば、端末は、端末において取得した時系列に連続した複数の画像に基づき、簡易に、高解像度静止画像を表示することができる。従って、利用者は、容易に高解像度静止画像を確認することができる。
【0009】
本発明の第2の構成として、
端末において、
時系列に連続する複数の画像を取得する取得部と、
前記画像処理装置から、画像処理後の画像を受信する受信部と、
前記複数の画像、および、前記画像処理後の画像を表示する表示部と、
前記表示された前記複数の画像から、少なくとも2以上の画像を選択する選択部と、
前記選択した画像を前記画像処理装置に送信する送信部とを備えることを要旨とする。
【0010】
こうすれば、端末は時系列に連続した複数の画像から、高解像度静止画像を作成する元となる2以上の画像を、柔軟に選択して画像処理装置に送信することができる。
【0011】
本発明の端末において、更に、前記選択の基準となる基準画像の入力を受け付ける入力受付部とを備え、前記選択部は、前記基準画像に基づき、前記2以上の画像を選択することとしてもよい。こうすれば、利用者は、高解像度静止画像の作成の基準となる画像を任意に選択することができる。
【0012】
本発明の端末において、前記入力受付部は、前記基準画像として、任意に選択される2つの画像の入力を受け付け、前記選択部は、前記2つの画像の間に存在する画像と、前記2つの画像とを、前記2以上の画像として選択することとしてもよい。こうすれば、利用者は高解像度静止画像の作成に用いられる画像の範囲や枚数を、柔軟に選択できる。
【0013】
本発明の第2の構成として、
画像処理装置において、
端末から送信される時系列に連続する複数の画像を受信する受信部と、
前記複数の画像を用いて、前記画像の少なくとも一部分について前記画像の解像度よりも解像度の高い前記高解像度静止画像を作成する画像作成部と、
前記高解像度静止画像を前記端末に送信する送信部とを備えることを要旨とする。
【0014】
こうすれば、利用者は、画像処理装置に複数の画像を送信することにより、自分で画像処理を行うことなく、簡易に高解像度静止画像を取得することができる。
【0015】
本発明の画像処理装置において、前記画像作成部は、更に、前記高解像度静止画像と、前記複数の画像とを区別するための識別記号を、前記高解像度静止画像上に付与することとしてもよい。こうすれば、高解像度静止画像を確認した利用者は、高解像度静止画像が見本であることを簡易に理解することができる。
【0016】
本発明において、上述した種々の態様は、適宜、組み合わせたり、一部を省略したりして適用することができる。また、本発明は、上述した画像処理システム、端末、画像処理装置としての構成の他に、端末による画像送信方法、画像処理装置による画像処理方法、端末に画像を送信させるためのコンピュータプログラム、画像処理装置に画像処理を実行させるためのコンピュータプログラム、かかるコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体等としても構成できる。いずれの構成においても、上述した各態様を適宜適用可能である。コンピュータが読み取り可能な記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスクや、CD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ハードディスク等種々の媒体を利用することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき、次の順序で説明する。
A.実施例:
A1.システム構成:
A2.機能ブロック
A3.高解像度静止画像作成処理:
B.変形例:
【0018】
A.実施例:
A1.システム構成:
図1は、本発明の実施例における画像処理システム1000を例示する説明図である。画像処理システム1000は、携帯電話10と、サーバ100と、プリンタPRTとを含み、インターネットINTを介して接続されている。携帯電話10は、操作部30と、表示部31と、背面に配置された図示しないCCDカメラを備えている。
【0019】
携帯電話10に備えられたCCDカメラは、静止画像、動画像を撮影する機能を備えている。操作部30は、通話の発着信の操作や、画像の撮影、携帯電話10に内蔵されたアプリケーションの操作などに使用される。表示部31は、操作に伴い、種々の情報を表示する。携帯電話10は、本発明の請求の範囲における「端末」に相当し、サーバ100は、「画像処理装置」に相当する。また、動画像とは、本発明の請求の範囲における「時系列に連続した複数の静止画像」に相当する。以降、本実施例では、この複数の静止画像をフレーム画像と呼ぶこととする。本実施例の画像処理システム1000は、以下のように動作する。
【0020】
携帯電話10は、撮影した動画像を構成する複数のフレーム画像の一部(フレーム画像F0〜F3)をサーバ100に送信する。サーバ100は、フレーム画像F0〜F3を使用して高解像度の静止画像を作成し、プリンタPRTに送信する。プリンタPRTは、受信した高解像度静止画像を印刷する。
【0021】
プリンタPRTは、インターネットINTを介して受信した文書データ、画像データ等を印刷する。プリンタPRTには、固有に割り振られたプリンタ番号が付与されている。サーバ100は、かかるプリンタ番号とプリンタのIPアドレスとを対応させて管理している。図示するように、プリンタPRTには、プリンタ番号の記載されたシール50が貼付されている。本実施例では、プリンタPRTのプリンタ番号は「1020」である。
【0022】
携帯電話10は、利用者から、携帯で撮影した動画像を構成するフレーム画像のうち、高解像度静止画像を作成する基準となる基準となる基準フレーム画像F0の選択入力を受け付ける。図に基準フレーム画像F0をハッチングで示した。携帯電話10は、基準フレーム画像F0と、基準フレーム画像の前後のフレーム画像F1〜F3とを併せてインターネットINTを介してサーバ100に送信する。フレーム画像F1〜F3は、基準フレーム画像との画素のずれを比較する対象となるフレーム画像であるため、以降、フレーム画像F1〜F3を対象フレーム画像F1〜F3と呼ぶこととする。
【0023】
サーバ100は、フレーム画像F0〜F3を受信すると、基準フレーム画像F0と、他のフレーム画像F1〜F3との画素のずれに基づき、鮮明化処理を実行して高解像度静止画像200を作成し、携帯電話10に送信する。この際、サーバ100は、送信する高解像度静止画像200が、サンプル版であることを表すため、画像の中心に「SAMPLE」という文字が描かれた画像であるサンプル表示210が貼付されている。鮮明化処理に関しては、後述する。
【0024】
携帯電話10の利用者は、高解像度静止画像200を確認し、印刷を所望する場合には、高解像度静止画像200を印刷するプリンタPRTのプリンタ番号の入力を行い、印刷指示を行う。本実施例では、利用者は、表示部31に表示されたプリンタ番号の入力領域に、プリンタ番号を操作部30から直接入力する。入力方法としては、例えば、プリンタ番号の記載されたシール50を撮影した静止画像を印刷指示とともにサーバ100に送信することとしてもよい。
【0025】
携帯電話10は、入力されたプリンタ番号および印刷指示をサーバ100に送信する。サーバ100は、印刷指示を受信すると、プリンタ番号に基づきプリンタPRTを特定し、サンプル表示210を削除した高解像度静止画像200をプリンタPRTに送信する。プリンタPRTは、高解像度静止画像200を印刷する。
【0026】
A2.機能ブロック
図2は、本実施例における携帯電話10の機能ブロックを例示する説明図である。携帯電話10は、主制御部11と、通信部12と、入力受付部13と、撮影処理部14と、アプリケーション20と、画像格納部16とを備えている。アプリケーション20は、フレーム画像選択部21と、印刷指示部22と、表示制御部23とから構成されており、予め、ネットワークを介してダウンロードされたアプリケーションである。各機能ブロックは、ソフトウェア的に構成され、主制御部11により制御されている。各機能ブロックは、ハードウェア的に構成されていてもよい。
【0027】
通信部12は、いわゆるネットワークデバイスであり、インターネットINTを介して、サーバ100等の他の機器との情報の授受を行う機能を備える。入力受付部13は、操作部30を介して利用者の入力を受け付け、他の機能ブロックへ通知する機能を備える。
【0028】
撮影処理部14は、CCDカメラを介して、動画像、静止画像を撮影する機能を備える。撮影処理部14は、撮影した動画像、静止画像を画像格納部16に格納する。
【0029】
表示制御部23は、アプリケーション20が起動されてから、終了するまでの操作案内や処理内容、フレーム画像等を、表示部31に表示する機能を備える。
【0030】
フレーム画像選択部21は、利用者から基準フレーム画像の選択入力を受けて、基準フレーム画像F0と、対象フレーム画像F1,F2,F3との合計5枚のフレーム画像を選択し、かかるフレーム画像F0〜F3をサーバ100に送信する。
【0031】
印刷指示部22は、利用者により入力されたプリンタ番号とともに、高解像度静止画像200の印刷指示をサーバ100に送信する。
【0032】
図3は、本実施例におけるサーバ100の機能ブロックを例示する説明図である。サーバ100は、主制御部110と、通信部120と、領域特定処理部121と、画像処理部122と、印刷処理部125と、高解像度静止画像格納部130と、プリンタ管理情報格納部140とから構成されている。各機能ブロックはソフトウェア的に構成され、主制御部110によって制御されている。各機能ブロックは、ハードウェア的に構成することとしてもよい。
【0033】
通信部120は、いわゆるネットワークデバイスであり、インターネットINTを介して、携帯電話10やプリンタPRT等、他の機器との情報の授受を行う機能を備える。例えば、携帯電話10から選択フレーム画像310を受け取ったり、高解像度静止画像200をプリンタPRTに出力したりする。
【0034】
領域特定処理部121は、画像処理部122が、取得した選択フレーム画像310から高解像度静止画像200を作成する際に、基準フレーム画像F0において、高解像度化する対象領域を特定する機能を備える。本実施例では、基準フレーム画像F0の全領域を対象領域と特定し、全体的に高解像度とすることとしたが、例えば、基準フレームをブロックにわけ、対象フレーム画像F1〜F3と、基準フレーム画像F0との画素のずれに基づき、最も鮮明化処理の効果の高いと判断されるブロックの領域を、対象領域として特定することとしてもよい。
【0035】
画像処理部122は、鮮明化処理部123と、スタンプ付与部124とから構成されている。鮮明化処理部123は、携帯電話10から送信された選択フレーム画像310に基づき、高解像度静止画像200を作成する。画像処理部122は、基準フレーム画像F0と、対象フレーム画像F1〜F3との画素のずれに基づき、画素の補間を行い、高解像度静止画像200を生成し、高解像度静止画像格納部130に格納する。
【0036】
スタンプ付与部124は、高解像度静止画像200がサンプル画像であることを表すサンプル表示210を、高解像度静止画像200に貼付する機能を備える。
【0037】
プリンタ管理情報格納部140は、インターネットINTに接続されている複数のプリンタに、固有に割り振られたプリンタ番号と、プリンタ番号と対応してプリンタのIPアドレスが格納されている。図示するように、例えば、プリンタ番号「1020」のプリンタのIPアドレスは「192.168.121.100」である。
【0038】
印刷処理部125は、携帯電話10からの印刷指示に基づき、指定されたプリンタへ高解像度静止画像200を送信する。具体的には、携帯電話10からの印刷指示に含まれるプリンタ番号に基づき、プリンタ管理情報格納部140を参照して、印刷すべきプリンタのIPアドレスを特定し、プリンタが解釈可能な形式にデータ変換を行い印刷データを送信する。本実施例では、印刷指示には、印刷すべきプリンタのプリンタ番号として「1020」が指定されているものとする。
【0039】
A3.印刷処理:
図4は、本実施例における高解像度静止画像の作成・印刷処理を説明するタイミングチャートである。
【0040】
携帯電話10は、動画像を撮影する(ステップSa10)。次に、携帯電話10は、ユーザの基準フレーム画像の選択入力を受け付けて、基準フレーム画像F0および対象フレーム画像F1〜F3を選択し(ステップSa11)、サーバ100に送信する(ステップSa12)。図5に、ステップSa11に相当する処理を模式的に示した。
【0041】
図5(a)は、本実施例における携帯電話10の表示部31を例示する説明図である。表示部31は、動画像MVが再生されている状態を例示している。利用者は、動画像MVを再生中に、高解像度静止画像の作成を所望するフレームが表示された際に、選択ボタン32を押下する。フレーム画像選択部21は、入力受付部13を介して選択ボタン32の押下を検出し、その際に表示しているフレーム画像を基準フレーム画像F0として選択する。
【0042】
図5(b)は、本実施例におけるフレーム画像選択処理を模式的に示した説明図である。動画像MVは、図示するように、時系列に連続した複数のフレーム画像300から構成されている。時間tは、図の左側から右側へ矢印の向きに遷移している。携帯電話10は、基準フレーム画像F0の選択を検出すると、その前後のフレームを対象フレーム画像F1〜F3として選択する。
【0043】
携帯電話10は、基準フレーム画像F0と対象フレーム画像F1〜F3とをあわせた選択フレーム画像310を、サーバ100に送信する。
【0044】
図4に戻り説明を続ける。サーバ100は、受信した選択フレーム画像310に基づき、鮮明化処理を行い、高解像度静止画像200を作成する(ステップSa20)。図6〜図11に鮮明化処理を説明する説明図を示した。
【0045】
図6は、本実施例における鮮明化処理を説明するフローチャートである。この処理は、サーバ100の鮮明化処理部123が実行する処理であり、携帯電話10から選択フレーム画像310を受信することにより開始する。
【0046】
サーバ100は、携帯電話10から選択フレーム画像310を、ネットワークを介して取得する(ステップS100)。
【0047】
次に、サーバ100は、基準フレーム画像F0と対象フレーム画像F1〜F3において、対応する位置に存在する画素のずれ量を、全画素について算出し、かかるずれ量に基づき、ずれを補正するための補正量を推定する(ステップS101)。
【0048】
具体的には、サーバ100は、まず、基準フレーム画像F0に対して、3枚の対象フレーム画像F1〜F3が、それぞれどれだけずれているかを表す「ずれ量」を、全画素について順次算出する。本実施例における「ずれ」とは、撮影対象物自体の動きや、ビデオカメラの設置場所の移動に起因するものではなく、いわゆるパンと呼ばれるカメラワークや、手ぶれのようにビデオカメラの向きの変化のみに起因するものである。すなわち、異なるフレーム画像間において、全ての画素が、同じ量だけずれるようなずれを想定している。ずれは、横および縦のずれを示す「並進のずれ」と、「回転のずれ」の組合せで表される。対象フレーム画像F1〜F3について、上述のずれ量が画素ごとに算出されると、かかるずれ量を基にして、ずれを補正するための補正量が推定される。補正量は、画素のずれ量と同様に、「並進の補正量」と、「回転の補正量」との組合せで表される。以下に、補正量の推定処理の詳細を示した。
【0049】
図7に示すように、基準フレーム情報の座標(x1,y1)が対象フレーム情報の座標(x2,y2)に対応しているものとする。並進補正量は(u,v)、回転補正量はフレーム画像の中心を原点としてδとしている。撮影時に焦点距離を変えないことを前提としているため、並進と回転のみの変換を前提として、座標変換の式として次式を使う。
【0050】
式(1)
【数1】

式(2)
【数2】

式(1a)
【数3】

式(2a)
【数4】

【0051】
なお、基準フレーム画像と対象フレーム画像との時間差はごく僅かであるため、u,v,δは微小量となる。ここで、δが微小量のとき、cosδ≒1、sinδ≒δであるから、上式を以下のように置き換えることができる。
【0052】
式(3)
【数5】

式(4)
【数6】

式(3a)
【数7】

式(4a)
【数8】

【0053】
そして、式(3)、(4)(または、(3a),(4a))のu,v,δを最小自乗法により推定する。補正量の推定は、フレーム情報間の各画素の例えば輝度を用いて1画素よりも細かい単位で画素の位置を推定する勾配法(グラディエント法)に基づいている。
【0054】
ここで、図8の上段に示すように、基準フレーム情報の各画素の輝度をZ1(ix,iy)、対象フレーム情報の各画素の輝度をZ2(ix',iy')と表すことにする。まず、対象フレーム情報の座標(ix',iy')が基準フレーム情報の座標(ix〜ix+1,iy〜iy+1)の間にあるものとして、勾配法により座標(ix',iy')を求める手法を説明する。
【0055】
図の中段に示すように、座標(ix',iy')のx軸方向の位置をix+Δxとし、Px=Z1(ix+1,iy)−Z1(ix,iy)とすると、Px・Δx=Z2(ix',iy')−Z1(ix,iy)となるようなΔxを求めればよい。実際には、各画素についてΔxを算出し、全体で平均をとることになる。ここで、単にZ1=Z1(ix,iy)、Z2=Z2(ix',iy')で表すと、以下の式が成り立つようなΔxを算出すればよい。
【0056】
式(5)
【数9】

【0057】
また、図の下段に示すように、座標(ix',iy')のy軸方向の位置をiy+Δyとし、Py=Z1(ix,iy+1)−Z1(ix,iy)とすると、Py・Δy=Z2(ix',iy')−Z1(ix,iy)となるようなΔyを求めればよい。ここでも、単にZ1=Z1(ix,iy)、Z2=Z2(ix',iy')で表すと、以下の式が成り立つようなΔyを算出すればよい。
【0058】
式(6)
【数10】

【0059】
そこで、x、y両方向を考慮すると、以下の式のS2を最小にするΔx、Δyを最小自乗法により求めればよい。
【0060】
【数11】

【0061】
以上、勾配法によりフレーム画像がx軸方向とy軸方向に平行移動したとして並進補正量を求める手法を説明した。次に、回転の補正量について説明する。図9に示すように、基準フレーム情報の座標(x,y)の原点Oからの距離をr、x軸からの回転角度をθとすると、r、θは以下の式により求められる。
【0062】
式(8)
【数12】

式(9)
【数13】

【0063】
ここで、並進ずれが補正されているとして、基準フレーム画像と対象フレーム画像の原点を合わせておき、対象フレーム画像では座標(x,y)からδ回転して座標(x',y')になったとすると、この回転によるx軸方向の移動量とy軸方向の移動量は、以下の式により求められる。
【0064】
式(10)
【数14】

式(11)
【数15】

【0065】
そこで、上記式(7)におけるΔx,Δyは、並進補正量u,v、回転補正量δを用いて、以下の式で表される。
【0066】
式(12)
【数16】

式(13)
【数17】

【0067】
これらを上記式(7)に代入すると、以下の式が得られる。
【0068】
式(14)
【数18】

【0069】
すなわち、基準フレーム情報の座標を(ix,iy)として、基準フレーム情報の全画素の座標値と階調データ(輝度値)を式(14)に代入したときに、S2を最小にするu,v,δを最小自乗法により求めればよい。
【0070】
図6に戻り説明を続ける。次に、サーバ100は、フレーム画像F0〜F3を、推定された補正量を使用して、合成する(ステップS102)。具体的には、サーバ100は、補正量を用いて、対象フレーム画像F1〜F3の画素位置を補正する(ステップS103)。画素位置の補正とは、対象フレーム画像F1〜F3の各画素の画素位置を、並進の補正量に基づき、縦、横のそれぞれの補正量だけ移動し、回転の補正量だけ、回転をした画素位置に置き換えることを示す。かかる補正処理の結果、基準フレーム画像F0および対象フレーム画像F1〜F3は、重なり部分において一致する。
【0071】
次に、サーバ100は、最近傍画素の決定を行う(ステップS104)。図10に、最近傍画素の決定処理を説明する模式図を示した。
【0072】
図10は、本実施例における最近傍画素決定処理を説明する模式図である。本図は、並進の補正量を例に挙げて説明している。サーバ100が実行する処理である。本図は、基準フレーム画像F0、対象フレーム画像F1〜F3の一致した画像の一部を拡大し、各フレーム画像F0〜F3、および、フレーム画像F0〜F3から得られる高解像度静止画像200の、それぞれの画素位置を示している。図中、黒丸は、高解像度静止画像200の各画素を表しており、白抜きの四辺形は基準フレーム画像F0の各画素を表している。また、ステップS102において補正を行った対象フレーム画像F1〜F3の各画素をそれぞれ異なるハッチングにより表した。本実施例では、高解像度静止画像200は、基準フレーム画像F0に対して、1.5倍密の画素密度に高解像度化されている。従って、図示するように、高解像度静止画像200の各画素間の距離は、基準フレーム画像F0の各画素間の距離の2/3となっている。図中の画素G(k)(kは画素位置を表す整数)のように高解像度静止画像200の画素のうち、縦横それぞれの方向に2画素おきにある画素は、基準フレーム画像F0の画素と画素位置が一致することとなる。
【0073】
高解像度静止画像200のj番目の画素G(j)に注目して説明する。以下、画素G(j)を注目画素と呼ぶこととする。サーバ100は、注目画素G(j)と、基準フレーム画像F0の画素において注目画素G(j)の最も近くに存在する画素との距離L0を算出する。また、サーバ100は、ステップS102の補正処理後の対象フレーム画像F1、F2、F3の画素において注目画素G(j)の最も近くに存在する画素との距離L1,L2,L3を算出する。
【0074】
次に、サーバ100は、距離L0〜L3の値を比較し、注目画素G(j)に最も近い距離に存在する画素を決定する。以降、かかる画素を「最近傍画素」と呼ぶこととする。図示するように、距離L3である対象フレームF3上の画素が、注目画素G(j)に最も近い画素となっているため、サーバ100は、この画素を最近傍画素として決定する。以降、注目画素G(j)に対する最近傍画素が、対象フレームF3のi番目の画素であったとして、最近傍画素g(F3,i)と表すこととする。
【0075】
サーバ100は、以上の処理を高解像度静止画像200の全画素について順次実行し、各画素について最近傍画素を決定する。
【0076】
図6に戻り、説明を続行する。次に、サーバ100は、高解像度静止画像200における各画素の画素データを、他の画素の画素データから補間する(ステップS104)。本実施例では、サーバ100は、ステップS103において、決定した最近傍画素の画素データ、および、最近傍画素が属する対象フレーム画像内の画素データを用いる。図11に、画素補間処理を説明する説明図を示した。
【0077】
図11は、本実施例における画素補間処理を説明する模式図である。本図では、ステップS103において、注目画素G(j)に対する最近傍画素は、最近傍画素g(F3,i)であると決定された場合の処理を例示した。
【0078】
サーバ100は、最近傍画素g(F3,i)の他、この最近傍画素g(F3.i)とともに、注目画素G(j)を囲む画素g(F3,j)、画素g(F3.k)、画素g(F3,l)の、それぞれの画素データを用いて、バイ・リニア法により注目画素G(j)の画素データを求める。バイ・リニア法に限らず、バイ・キュービック法、ニアレストネイバ法等の方法を用いることとしてもよい。
【0079】
サーバ100は、以上のように鮮明化処理を終え、得られた高解像度静止画像200を高解像度静止画像格納部130に格納する。
【0080】
図4に戻り説明を続ける。サーバ100は、高解像度静止画像200がサンプルであることを表すサンプル表示210を、高解像度静止画像200の中心附近に貼付する(ステップSa21)。かかる処理を図12に示した。
【0081】
図12は、本実施例における画像処理後の高解像度静止画像200を例示する説明図である。サーバ100は、図示するように、鮮明化処理によって高解像度化された高解像度静止画像200にサンプル表示210を重ねて合成する。サーバ100は、サンプル表示210を重ねて合成することに代えて、高解像度静止画像200の画素の一部を、サンプル表示210の「SAMPLE」となるよう変化させる、等の方法によりサンプルであることを表すこととしてもよい。
【0082】
図4に戻り説明を続ける。次に、サーバ100は、サンプル表示210が貼付された高解像度静止画像200を携帯電話10に送信する(ステップSa22)。
【0083】
利用者は、サンプル表示210の貼付された高解像度静止画像200を確認し、サンプル表示210を削除した高解像度静止画像200の印刷を所望する場合には、プリンタPRTのプリンタ番号を入力し、サーバ100に対して印刷指示を送出する。
【0084】
携帯電話10は、ユーザからのプリンタ番号の入力を受け付けて、印刷を実行するプリンタを指定し(ステップSa13)、プリンタ番号とともに、サーバ100に印刷指示を送信する(ステップSa14)。図13にプリンタ番号を指定する画面例を示した。
【0085】
図13は、本実施例におけるプリンタ指定を行う画面例を示す説明図である。図4のステップSa13において表示される表示部31の表示内容を示している。表示部31には、プリンタ番号入力領域40と、印刷ボタン41とが表示されている。利用者は、操作部30を操作して、プリンタ番号入力領域40にプリンタ番号を入力し、印刷ボタン41を押下する。携帯電話10は、印刷ボタン41が押下されたことを検出し、入力されたプリンタ番号と共に、印刷指示をサーバ100に送信する。
【0086】
図4に戻り説明を続ける。サーバ100は、印刷指示を受信すると、プリンタ番号に基づき指定されたプリンタPRTのIPアドレス特定し、サンプル表示210を削除した高解像度静止画像200を、プリンタPRTが印刷可能なデータ形式に変換して送信する(ステップSa23)。
【0087】
プリンタPRTは、受信した高解像度静止画像200のデータの印刷を実行する(ステップSa30)。
【0088】
以上説明した実施例の画像処理システム1000によれば、利用者は、携帯電話10で撮影した動画像から、簡易に、高解像度静止画像200を取得することができる。利用者は、印刷前にサンプル表示210の貼付された高解像度静止画像200を確認することができ、印刷を実行するか否かを判断することができる。
【0089】
本実施例では、利用者は、高解像度静止画像200を確認後、プリンタを指定して印刷することとしたがこれに限られない。例えば、利用者が、印刷されたものではなく、高解像度の画像データ自体を所望する場合には、サーバ100は、サンプル表示210を削除した画像を、再度、携帯電話10に送信することとしてもよい。こうすれば、携帯電話10は、自装置で高解像度静止画像200を作成することができなくても、簡易に、高解像度静止画像200を取得することができる。かかる場合には、例えば、サーバ100は、サンプル表示210を削除する鍵を端末に送信することとしてもよい。また、サーバ100は、高解像度静止画像200を固有に識別する識別番号と、パスワードを端末に送信することとしてもよい。かかる場合には、利用者は、識別番号、パスワードを使用してネットワーク上に保管されている高解像度静止画像200にアクセスし、利用可能とすることで実現できる。
【0090】
また、例えば、本実施例の画像処理システム1000において、利用者がサンプル表示210の貼付された高解像度静止画像200を確認後に、料金を支払った場合のみ、サンプル表示210を削除することとしてもよい。例えば、クレジットカード番号の入力や、携帯電話の使用料金とともに支払う契約等を利用者にさせることにより、課金を実現することとしても良い。
【0091】
B.変形例:
以上、本発明の種々の実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成をとることができることは言うまでもない。例えば、以下のような構成をとることとしてもよい。
【0092】
B1.変形例1:
上述した実施例では、携帯電話10のフレーム画像選択部21は、利用者から、基準フレームF0の選択入力を受け付け、かかる基準フレームF0に基づき、対象フレーム画像F1〜F3を選択することとした。これに限らず、図14に示すように、サーバ100へ送信するフレーム画像を選択することとしてもよい。
【0093】
図14は、変形例におけるフレーム画像選択処理を模式的に例示する説明図である。図14(a)に示すように、フレーム画像300のうち、高解像度静止画像を作成する基準となるフレーム画像の範囲を選択することとしてもよい。すなわち、携帯電話10は、利用者からの2つのフレーム画像F10、F11の選択入力を受け付け、このフレーム画像F10、F11と、フレーム画像F10、F11の間に存在するフレーム画像F12〜14を選択し、サーバ100に送信することとしてもよい。こうすれば、利用者は、サーバ100に受け渡すべきフレーム画像の最初と最後を選択することができ、利便性が向上する。
【0094】
また、例えば、携帯電話10は、利用者から、任意の範囲の最初のフレーム画像F20と、最後のフレーム画像F21との選択入力を受け付け、かかるフレーム画像と、その間に含まれるフレーム画像、すなわち、鮮明化処理に必要な数よりも多い数のフレーム画像をサーバ100に送信する。サーバ100は、受け取ったフレーム画像から鮮明化処理に最適なフレーム画像を用いて処理を行う。こうすれば、サーバ100は鮮明化処理に不適切なフレーム画像を使用せずに処理を実行することができ、高解像度化の精度が向上する。かかる最適なフレーム画像は、例えば、各フレーム画像の輝度情報等を解析し、フレーム画像間の撮影条件の同一・類似を判断して撮影条件が同一・類似と判断できるフレーム画像のみを使用することとしてもよい。
【0095】
また、例えば、携帯電話10は、上記のように鮮明化処理に必要な枚数以上のフレーム画像をサーバ100に送信し、サーバ100は、かかるフレーム画像から複数の高解像度静止画像を作成し、携帯電話10に送信することとしてもよい。利用者は、送信された複数の高解像度静止画像から任意に1枚以上選択できることとしてもよい。
【0096】
また、図14(b)に示すように、携帯電話10は、フレーム画像300のうち、フレーム画像F30〜F33から構成される選択フレーム画像320と、フレーム画像F40〜F43から構成される選択フレーム画像330と、フレーム画像F50〜F53から構成される選択フレーム画像340とを一度に選択し、サーバ100に受け渡すこととしてもよい。この場合には、サーバ100は、それぞれの選択フレーム画像320、330、340について、高解像度静止画像を作成し、全てを携帯電話10に送信することとしてもよい。こうすれば、利用者は、1動画像から複数の高解像度静止画像を確認することができる。従って、例えば、複数の高解像度静止画像から所望する1の高解像度静止画像のみを印刷するようサーバ100に印刷指示を行うこともできるし、全ての高解像度静止画像を印刷するよう印刷指示を行うこともでき、利便性が向上する。
【0097】
B2.変形例2:
上述した実施例では、基準フレームF0の全領域に対して鮮明化処理を適用することとしたがこれに限られない。図15に示すように基準フレームF0の一部分に対して鮮明化処理を適用することとしてもよい。図15は、変形例における領域特定処理を説明する説明図である。図15(a)は、基準フレームF0が4×4の16ブロックに分割された状態を表している。対象フレーム画像F1〜F3も、基準フレーム画像F0と同様にブロックに分割されているものとする。対象フレーム画像F1〜F3の各ブロックにおいて、鮮明化処理に用いられる有効な画素の割合を算出し、かかる割合が高いブロックを鮮明化処理の対象とすることとしてもよい。例えば、図にハッチングで示したブロックC30が、有効画素の割合の高いブロックである場合には、図15(b)に示すように、高解像度静止画像200のブロックC30に対応する領域のみに、鮮明化処理を適用することとしてもよい。こうすれば、基準フレーム画像F0の全領域を高解像度化することなく、鮮明化処理の効果を利用者に確認させることができる。
【0098】
B3.変形例3:
図16は、変形例における高解像度化を行う領域を例示する説明図である。図16(a)に示すように、基準フレーム画像500に人物が撮影されている場合、人物の顔周辺を高解像度化する領域として特定することとしてもよい。具体的には、例えば、基準フレーム画像500の全画素の色情報の分布に基づき、肌色に近い色情報を有する領域を高解像度化の対象領域として特定することとしてもよい。基準フレーム画像500に人物が撮影されている場合には、その人物は、画像の重要部分であることが多いため、このような構成とすれば、画像の重要な部分に対して効率的に鮮明化処理を適用することができる。
【0099】
図16(b)に示すように、画像の半分を高解像度化の対象領域として特定することとしても良い。こうすれば、予め、どの領域を高解像度化するかを特定する必要がないため、計算量を低減でき、負荷を軽減することができる。また、利用者は、左右の領域を比較することにより、鮮明化処理の効果が明瞭にわかり、好適である。
【0100】
図16(c)に示すように、予め決められた領域を高解像度化対象領域として特定することとしても良い。本変形例では、画像中心領域を高解像度化の対象領域とすることとした。画像中心に撮影されているものは、かかる画像の重要な部分であることが多いため、このような構成とすることにより、効率的に本発明を適用することができる。
【0101】
図16の各変形例に示したように、画像の一部の領域について高解像度化する場合には、利用者に、かかる高解像度化した領域のみを表示することとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】本発明の実施例における画像処理システムを例示する説明図である。
【図2】本実施例における携帯電話の機能ブロックを例示する説明図である。
【図3】本実施例におけるサーバの機能ブロックを例示する説明図である。
【図4】本実施例における高解像度静止画像の作成・印刷処理を説明するタイミングチャートである。
【図5】本実施例におけるフレーム画像選択処理を模式的に示した説明図である。
【図6】本実施例における鮮明化処理を説明するフローチャートである。
【図7】本実施例におけるパターンマッチ法により並進補正量を推定する様子を模式的に示す図である。
【図8】本実施例における勾配法による並進補正量を推定する様子を模式的に示す図である。
【図9】本実施例における画素の回転補正量を模式的に示す図である。
【図10】本実施例における最近傍画素決定処理を説明する模式図である。
【図11】本実施例における画素補間処理を説明する模式図である。
【図12】本実施例における画像処理後の高解像度静止画像を例示する説明図である。
【図13】本実施例におけるプリンタ指定を行う表示部の画面例を示す説明図である。
【図14】変形例におけるフレーム選択処理を説明する説明図である。
【図15】変形例における領域特定処理を説明する説明図である。
【図16】変形例における高解像度化を行う領域を例示する説明図である。
【符号の説明】
【0103】
1000...画像処理システム
10...携帯電話
11...主制御部
12...通信部
13...入力受付部
14...撮影処理部
16...画像格納部
20...アプリケーション
21...フレーム画像選択部
22...印刷指示部
23...表示制御部
30...操作部
31...表示部
32...選択ボタン
40...プリンタ番号入力領域
41...印刷ボタン
50...シール
100...サーバ
300...フレーム画像
310...選択フレーム画像
110...主制御部
120...通信部
121...領域特定処理部
122...画像処理部
123...鮮明化処理部
124...スタンプ付与部
125...印刷処理部
130...高解像度静止画像格納部
140...プリンタ管理情報格納部
200...高解像度静止画像
210...サンプル表示
320...選択フレーム画像
330...選択フレーム画像
340...選択フレーム画像
500...基準フレーム画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像処理装置と端末とがネットワークを介して接続された画像処理システムであって、
前記端末は、
時系列に連続する複数の画像を取得する取得部と、
前記画像処理装置から、画像処理後の画像を受信する受信部と、
前記複数の画像、および、前記画像処理後の画像を表示する表示部と、
前記表示された前記複数の画像から、少なくとも2以上の画像を選択する選択部と、
前記選択した画像を前記画像処理装置に送信する送信部とを備え、
前記画像処理装置は、
前記送信された画像を受信する受信部と、
前記画像を用いて、前記画像の少なくとも一部分について前記画像の解像度よりも解像度の高い高解像度静止画像を作成する画像作成部と、
前記高解像度静止画像を前記端末に送信する送信部とを備える画像処理システム。
【請求項2】
端末であって、
画像を表示する表示部と、
時系列に連続する複数の画像を取得する取得部と、
前記画像処理装置から、画像処理後の画像を受信する受信部と、
前記複数の画像、および、前記画像処理後の画像を表示する表示部と、
前記表示された前記複数の画像から、少なくとも2以上の画像を選択する選択部と、
前記選択した画像を前記画像処理装置に送信する送信部とを備える端末。
【請求項3】
請求項2記載の端末であって、
更に、
前記選択の基準となる基準画像の入力を受け付ける入力受付部を備え、
前記選択部は、前記基準画像に基づき、前記2以上の画像を選択する端末。
【請求項4】
請求項3記載の端末であって、
前記入力受付部は、前記基準画像として、任意に選択される2つの任意選択画像の入力を受け付け、
前記選択部は、前記任意選択画像の間に存在する画像と、前記任意選択画像とを、前記2以上の画像として選択する端末。
【請求項5】
画像処理装置であって、
端末から送信される時系列に連続する複数の画像を受信する受信部と、
前記複数の画像を用いて、前記画像の少なくとも一部分について前記画像の解像度よりも解像度の高い高解像度静止画像を作成する画像作成部と、
前記高解像度静止画像を前記端末に送信する送信部とを備える画像処理装置。
【請求項6】
請求項5記載の画像処理装置であって、
前記画像作成部は、更に、
前記高解像度静止画像と、前記複数の画像とを区別するための識別記号を、前記高解像度静止画像上に付与する画像処理装置。
【請求項7】
端末が実行する画像送信方法であって、
(a)時系列に連続する複数の画像を取得する工程と、
(b)前記画像処理装置から、画像処理後の画像を受信する工程と、
(c)前記複数の画像、および、前記画像処理後の画像を表示する工程と、
(d)前記表示された前記複数の画像から、少なくとも2以上の画像を選択する工程と、
(e)前記選択した画像を前記画像処理装置に送信する工程とを備える画像送信方法。
【請求項8】
画像処理装置が、実行する画像生成方法であって、
(a)端末から送信される時系列に連続する複数の画像を受信する工程と、
(b)前記複数の画像を用いて、前記画像の少なくとも一部分について前記画像の解像度よりも解像度の高い高解像度静止画像を作成する工程と、
(c)前記高解像度静止画像を前記他の端末に送信する工程とを備える画像生成方法。
【請求項9】
コンピュータに、他の装置への画像の送信を実行させるためのコンピュータプログラムであって、
時系列に連続する複数の画像を取得する機能と、
前記画像処理装置から、画像処理後の画像を受信する機能と、
前記複数の画像、および、前記画像処理後の画像を表示する機能と、
前記表示された前記複数の画像から、少なくとも2以上の画像を選択する機能と、
前記選択した画像を前記画像処理装置に送信する機能とをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項10】
コンピュータに、画像作成を実行させるためのコンピュータプログラムであって、
他の端末から送信される時系列に連続する複数の画像を受信する機能と、
前記複数の画像を用いて、前記画像の少なくとも一部分について、前記画像の解像度よりも解像度の高い高解像度静止画像を作成する機能と、
前記高解像度静止画像を前記他の端末に送信する機能とをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項11】
請求項9または請求項10記載のコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−25037(P2006−25037A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−199568(P2004−199568)
【出願日】平成16年7月6日(2004.7.6)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】