画像処理装置、並びにその制御方法、プログラム、及び記憶媒体
【課題】 ユーザオペレーションとは非同期に発生するイベントであっても、マクロ機能を確実に動作させることができる画像処理装置、並びにその制御方法、プログラム、及び記憶媒体を提供する。
【解決手段】 画像処理装置としてのMFP100は、コピー機能を動作させるスキャナ104及びプリンタ105と、マクロ機能を動作させるマクロ制御部245及びマクロ機能部340とを備える。マクロ制御部245は、ユーザオペレーションと、該ユーザオペレーションによって発生するイベントとを対として管理する。マクロ機能では、ユーザオペレーションに基づいた操作操作から複数のスクリプトから成るマクロファイル700を作成する記録処理と、該操作操作を再生する再生処理とが実行される。マクロファイル700には、コピースタートのスクリプトを記録した次の行に、コピージョブ実行の完了を待つというイベントに対応するスクリプトが記録される。
【解決手段】 画像処理装置としてのMFP100は、コピー機能を動作させるスキャナ104及びプリンタ105と、マクロ機能を動作させるマクロ制御部245及びマクロ機能部340とを備える。マクロ制御部245は、ユーザオペレーションと、該ユーザオペレーションによって発生するイベントとを対として管理する。マクロ機能では、ユーザオペレーションに基づいた操作操作から複数のスクリプトから成るマクロファイル700を作成する記録処理と、該操作操作を再生する再生処理とが実行される。マクロファイル700には、コピースタートのスクリプトを記録した次の行に、コピージョブ実行の完了を待つというイベントに対応するスクリプトが記録される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、並びにその制御方法、プログラム、及び記憶媒体に関し、特に、操作者による操作を受け付ける操作手段を用いた操作者による操作手順を記録し、この記録した操作手順を再生するマクロ機能を有する画像処理装置、並びにその制御方法、プログラム、及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のMFP(Multi Function Printer)には、所定のキー押下などのユーザによる操作(ユーザオペレーション)手順を順次記録して、該記録された処理を再生するためのマクロ機能を有するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ユーザオペレーションに基づいて実行される操作には、ユーザオペレーションに同期して連動するイベント(処理)だけでなく、ユーザオペレーションとは非同期に発生するイベントを待って開始される処理もある。非同期に発生するイベントを待って開始される処理には、例えば、所定のデータの送信に際してディレクトリサービスにアクセスするためのクライアントサーバプロトコルであるLDAP(Lightweight Directory Access Protocol)を用いて、MFPに接続された外部サーバで所定のアドレスを検索したときに、該外部サーバからその応答(アドレス)をMFPが受信するLDAP受信処理がある。即ち、送信処理に関する操作手順をマクロとして記録しようとした場合に、LDAP受信処理によって所望のアドレスを得た後に最終的にそのアドレスへの送信を実行するための記録することが考えられる。このLDAP受信処理においては、外部サーバからの応答に要する時間がユーザオペレーションと非同期である。
【0004】
上記MFPは、マクロ機能において再生処理を実行するときに、ユーザオペレーションに同期して連動するイベントを問題なく処理することができるが、LDAP受信処理などのユーザオペレーションとは非同期に発生するイベントを問題なく処理することができない。これは、LDAP受信処理の開始を指示してから実際にMFPがアドレスを受信するまでの間にネットワークの混み具合や外部サーバの都合等によって時間がかかってしまうことがあるからである。
【0005】
そこで、マクロ機能を問題なく動作させるために、記録されるイベントの間に所定時間待機するためのプログラムであるウェイト(wait)を記録する方法があり、例えば、イベントの処理時間をユーザが予測して所定時間のウェイトを記録する方法が考えられる。
【特許文献1】特開2000−222100号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記所定時間のウェイトを記録する方法では、マクロの再生時にイベントが規定された時間以内に処理された場合でも記録されているウェイトの時間分だけ待機処理を行うことになり無駄な待ち時間が発生してしまう。一方、待機時間を短くして記録してしまった場合には得るべき情報を得る前に次の手順に移ってしまうおそれがあり適切な再生が実行できない可能性がある。
【0007】
したがって、ユーザの操作性を向上させるために、ウェイトの記録方法をユーザがより詳細にカスタマイズできるようにMFPが構成されていることが求められている。また、ユーザオペレーションとは非同期に発生するイベントを伴う手順を用いた場合であっても、マクロ機能を確実に動作させることができることが求められている。
【0008】
本発明の目的は、ユーザオペレーションとは非同期に発生するイベントを伴う手順を用いた場合であっても、マクロ機能を確実に動作させることができる画像処理装置、並びにその制御方法、プログラム、及び記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1記載の画像処理装置は、操作者による操作を受け付ける操作手段を有し、前記操作手段を用いた操作者による操作手順を記録し、この記録した操作手順を再生するマクロ機能を備えた画像処理装置において、前記操作手段を用いた操作者による操作手順を順次記録する第1の記録手段と、前記操作手段による操作とは非同期に発生する前記画像処理装置のステータスに関する情報を記録する第2の記録手段と、前記第1の記録手段で記録した操作手順及び前記第2の記録手段で記録した情報を、その記録順序に従って再生する再生手段とを有することを特徴とする。
【0010】
上記目的を達成するために、請求項10記載の画像処理装置の制御方法は、操作者による操作を受け付ける操作手段を有し、前記操作手段を用いた操作手順を記録し、この記録した操作手順を再生するマクロ機能を備えた画像処理装置の制御方法であって、前記操作手段を用いた操作者による操作手順を順次記録する第1の記録ステップと、前記操作手段による操作とは非同期に発生する前記画像処理装置のステータスに関する情報を記録する第2の記録ステップと、前記第1の記録ステップで記録した操作手順及び前記第2の記録ステップで記録した情報を、その記録順序に従って再生する再生ステップとを有することを特徴とする。
【0011】
上記目的を達成するために、請求項19記載のプログラムは、上記画像処理装置の制御方法をコンピュータに実行させるための実行モジュールを備えることを特徴とする。
【0012】
上記目的を達成するために、請求項20記載の記憶媒体は、上記プログラムを格納することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1記載の画像処理装置、請求項10記載の画像処理装置の制御方法、請求項19記載のプログラム、及び請求項20記載の記憶媒体によれば、マクロ機能において操作手順の記録とともに非同期に発生するステータスに関する情報を記録し、これらを記録順序に従って再生するので、ユーザオペレーションとは非同期に発生するイベントを伴う手順を用いた場合であっても、マクロ機能を確実に動作させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像処理装置の内部の構成を概略的に示すブロック図である。
【0016】
図1において、本発明の実施の形態に係る画像処理装置としてのMFP100は、MFP100全体を制御するCPU101と、CPU101が実行するプログラムが格納されたハードディスクドライブ(HDD)102と、CPU101のワークメモリから成るRAM103と、原稿の画像を読み取り、その画像データをRAM103に格納するスキャナ104と、RAM103に格納されている画像データを印刷するプリンタ105と、画像データや画面データに対応する画像をその表示画面に表示する液晶表示装置(LCD)106に接続されたLCDコントローラ107と、ハードキー108と、タッチパネル109に接続されたタッチパネルコントローラ110と、LCDコントローラ107に接続されたビデオRAM(VRAM)111と、これらを接続するCPUバス112とを備える。VRAM111は、LCD106に表示するための画面データを書き込むためのバッファである。
【0017】
ハードキー108は、数値を入力するためのテンキーと、入力値をクリアするためのクリアキーと、設定をリセットするためのリセットキーと、ユーザによる設定に基づいてジョブ実行を開始するためのスタートキーと、実行中のジョブを中止するためのストップキーとを備え(不図示)、これらのキーの押下に基づいた情報はCPU101に入力される。
【0018】
CPU101は、必要に応じてHDD102に格納されているプログラムを読出して実行する。タッチパネル108は、LCD106の表示画面に表示されたソフトキーに対応する。
【0019】
図1において、CPU101は、LCD106の表示画面を構成する画像データや画面データをHDD102から読み出し、VRAM111において、表示すべき表示画面のデータを構成し、これをLCDコントローラ107がLCD106の表示画面に表示する。
【0020】
図2は、図1におけるHDD102の内部構成を概略的に示すブロック図である。
【0021】
図2に示すように、HDD102には、OS(オペレーションシステム)及びBIOS(Basic Input/Output System)から成るOS/BIOS210と、CPU101がスキャナ104及びプリンタ105において給紙トレイから給紙された記録紙にコピー処理を施すためのプログラムから成るコピー用アプリケーション(Copy Application)220と、CPU101が所定のメールアドレス又はファクス番号を有する送信先に電子メール又はファクスを送信するための送信処理を実行するためのプログラムから成る送信/ファクス用アプリケーション(Send Application)230と、CPU101がユーザインターフェース(UI)に所定の画像を表示したりUIを介してユーザからの入力を受け付けたりするためのプログラムから成るUI用アプリケーション(UI Application)240とが格納されている。OS/BIOS210は、上記アプリケーション220,230,240に関連付けられており、必要に応じてこれらのアプリケーションのいずれかを読み出して実行する。
【0022】
図3は、図2におけるUI用アプリケーション240と図1のMFP100の機能との関係を示すために用いられるブロック図である。
【0023】
図3に示すように、UI用アプリケーション240には、UIフレームワーク241が設定されており、UI用アプリケーション240は、UIフレームワーク241を介して、MFP100の機能部に関連付けられるように構成されている。MFP100の複数の機能部には、図2におけるコピー用アプリケーション220を実行するためのコピー機能部(Copy Function)320、図2における送信/ファクス用アプリケーション230を実行するための送信機能部(Send Function)330、後述するマクロ処理を実行するマクロ機能部(Macro Function)340、及びボックス機能部(Box Function)350がある。
【0024】
UIフレームワーク241には、ハードキー108に関連付けられたハードキー制御部(Hard Key Ctrl)242と、タッチパネル109のソフトキーに関連付けられたタッチキー制御部(Touch Key Ctrl)243と、LCD106に関連付けられたビュー制御部(View Ctrl)244と、MFP100が有するマクロ機能に関連付けられたマクロ制御部(Macro Ctrl)245とが設定されている。
【0025】
以下、図1のMFP100の作動を図2及び図3を用いて説明する。
【0026】
図1において、タッチパネル109のソフトキーの所定のキーが押下された場合は、CPU101は、押下されたタッチパネル109のソフトキーを表示しているLCD106の表示画面上における座標を読み取り、この座標に相当する有効なキーが存在するか否かを判別する。その座標に相当する有効なキーが存在するときはそのキーに対応するキーコードを生成する。ハードキー108の所定のキーが押下された場合は、CPU101は、押下されたハードキー108のキーコードを生成する。
【0027】
ハードキー108又はタッチパネル109の所定のキー(以下、単に「キー」という)に対応するキーコードが生成されると、OS/BIOS210のBIOSは、生成したキーコードをUIフレームワーク241に送信する。UIフレームワーク241は、ハードキー制御部242又はタッチキー制御部243を介して、MFP100で動作中の機能部にそのキーコードを通知する。キーコードを受けたMFP100の機能部は、そのキーコードに対応するキーの押下が有効であれば、そのキーコードを用いて実行されることが予め登録されているプログラム、即ちキー入力イベントリスナ登録されているプログラムを読み出して実行する。
【0028】
次いで、BIOSは、キーの押下に応じてLCD106の表示画面を書き換える必要があると判別した場合は、所定の画面データを生成してビュー制御部244に表示要求を出す。ビュー制御部244は、表示要求に応答して、画面データをVRAM111に書き込むと共に、LCDコントローラ107に表示更新を指示する。
【0029】
また、図1におけるCPU101は、プリンタ105からその状態を示す情報であるプリンタステータスが通知されると、まず、これを各アプリケーション220,230に関連付けられた制御部320,330や、アプリケーション240に関連付けられたUIフレームワーク241に通知する。また、UIフレームワーク241は、図3に示すように、受信したプリンタステータスを各機能部320,330,340,350に通知する。
【0030】
各機能部320,330,340,350及びUIフレームワーク241の各制御部242〜245は、受信したプリンタステータスに含まれる情報に応じて、行うべき処理を判別し、所定のプログラムを実行する。
【0031】
例えば、ビュー制御部244は、受信したプリンタステータスに含まれる情報に応じて、所定の画面表示を行う。具体的には、ビュー制御部244は、LCD106の表示画面において、動作中の機能部を、動作中でない機能部と区別するために、後述するタグ410,420,430,440を用いて識別表示する。この識別表示は、動作中の機能部がビュー制御部244に要求することによって行われる。
【0032】
MFP100が有する4つの機能のいずれか1つの機能を動作させるときは、その機能に対応する基本画面をLCD106の表示画面に表示される。これらの基本画面を図4〜図6を用いて説明する。
【0033】
図4は、図1におけるLCD106に表示されるコピー基本画面の構成を示す図である。
【0034】
図4に示すコピー基本画面400は、上部に設けられた、MFP100が有する4つの機能に対応する4つのタブ、即ち「コピー」タブ410、「送信/ファクス」タブ420、「ボックス」タブ430、及び「マクロ」タブ440と、下部に設けられたステータス表示行450とから構成されている。ステータス表示行450は、上記4つのタブ410,420,430,440とは独立して表示され、MFP100のステータスを常時表示する。このコピー基本画面400は、コピー機能以外の機能が動作中である場合に、コピー機能を動作させるためにユーザが「コピー」タブ410を押下するとLCD106の表示画面に表示される。
【0035】
また、コピー基本画面400の略中央部には、ソータを用いてソート処理を行うための「ソータ」ボタン411や、原稿の画像を縮小してコピーする場合において記録紙に印刷するときのレイアウトを設定する縮小レイアウトなどを行うための「応用モード」ボタン412が設けられている。
【0036】
MFP100は、ユーザがコピー基本画面400を介して指定した設定内容に従って、スキャナ104及びプリンタ105並びにコピー機能部320を介してコピー処理を行う。なお、ユーザによって指定される設定内容には、ソート処理の実行、倍率変更処理の実行などがある。
【0037】
図5は、図1におけるLCD106において送信/ファクス機能実行時に表示される送信基本画面を説明するために用いられる図である。
【0038】
図5に示す送信基本画面500は、図4のコピー基本画面400と同様に、上部に設けられたタブ410,420,430,440と、ステータス行450とから構成されている。この送信基本画面500は、送信/ファクス機能以外の機能が動作中である場合に、送信/ファクス機能を動作させるためにユーザが「送信/ファクス」タブ420を押下するとLCD106の表示画面に表示される。
【0039】
MFP100は、ユーザが送信基本画面500を介して指定した設定内容に従って電子メール送信処理又はファクス送信処理を行う。
【0040】
図6は、図1におけるLCD106においてマクロ機能実行時に表示されるマクロ基本画面を説明するために用いられる図である。
【0041】
図6に示すマクロ基本画面600は、図4及び図5のコピー基本画面400,500と同様に、上部に設けられたタブ410,420,430,440と、ステータス行450とから構成されている。このマクロ基本画面600は、マクロ機能以外の機能が動作中である場合に、マクロ機能を動作させるためにユーザが「マクロ」タブ440を押下するとLCD106の表示画面に表示される。
【0042】
また、図6に示すように、マクロ基本画面600の略中央部には、後述する図7のマクロファイル700を作成したり、作成されたマクロファイル700を呼び出すためのマクロファイルキー441と、マクロファイルキー700を作成するために記録処理を開始するための「記録開始」キー442と、マクロファイルキー441に名称を付与したり、付与されている名称を変更するための「名称」キー443と、作成されたマクロファイル700を削除するための「削除」キー444と、呼び出されたマクロファイル700に記録されている処理(ステップ)の内容を確認するための「ステップ」キー445と、呼び出されたマクロファイル700に記録されている処理(ステップ)の内容を再生を開始するための「再生」キー446と、呼び出されたマクロファイル700に記録されている内容などの情報を表示するマクロ情報表示領域447とが設けられている。
【0043】
なお、マクロファイルキーは、図6に示すように複数個表示されており、各マクロファイルキーに1つのマクロファイルが関連付けられており、RAM103には、これらの複数個のマクロファイルを管理するためのマクロファイルキー管理テーブルが格納されている。ユーザは、複数のマクロファイルキーの中から、1つのマクロファイルキーを選択することにより、1つのマクロファイルを選択する。
【0044】
上記キー442〜446の押下は、マクロファイルキーが選択されていない状態では無効となるように、マクロファイルキーが選択されている状態では有効となるように構成されており、また、上記キー443〜446の押下は、マクロファイルが選択(作成)されていない状態では無効となるように、マクロファイルが選択(作成)されている状態では有効となるように構成されている。
【0045】
MFP100は、ユーザがマクロ基本画面600を介して指定した設定内容に従って、以下に詳述するマクロ処理を行う。
【0046】
マクロ処理は、図3におけるマクロ機能部340によって、MFP100におけるコピー機能及び送信/ファクス機能においてユーザオペレーションに基づいて実行された処理の操作手順をスクリプト(プログラム)として後述する図7のマクロファイル700に記録する記録処理と、該マクロファイル700に記録されたスクリプトを実行することにより、該操作手順の各処理をLCD106上の表示内の遷移とともに再生する再生処理とで構成される。
【0047】
第1に、マクロ機能動作時に実行される記録処理を説明する。なお、本記録処理により、例えば、両面印刷された原稿の画像を縮小レイアウトして所定の記録紙の両面に印刷し、このようにして出力された複数の記録紙をソートして所定のトレイに排紙し、これらの処理を完了した旨を所定のユーザに通知するための完了通知電子メールを所定のアドレスに送信するという一連の操作が記録される。
【0048】
図6のマクロ基本画面600における作動を説明する。
【0049】
図6のマクロ基本画面600において、マクロファイルが作成されていないマクロファイルキー441が選択され、「記録開始」キー442が押下されると、MFP100は、マクロファイル700を作成する記録処理を開始する。なお、「記録開始」キー442の押下の前に、「名称」キー443を介して新規に作成されたマクロファイル700に名称を付与してもよい。
【0050】
図7は、図3におけるマクロ機能部340によって作成されたマクロファイル700の一例を説明するために用いられる図である。
【0051】
図7のマクロファイル700は、図3におけるマクロ機能部340によりマクロ処理における記録処理の実行中に、例えばスクリプト言語の1つであるPnutsを用いて作成され、MFP100が備えるメモリ、例えばRAM103に登録されたものの一例を示す。スクリプト言語は、テキスト形式で記述され、所定のアプリケーションの機能を補完するためのプログラムである。
【0052】
マクロファイル700は、1行内に記述された1つのスクリプトが第1行目〜第19行目に亘って配列されて構成された複数のプログラムから成り、各行のプログラムは、上記アプリケーション220,230,240などの機能を補完する。
【0053】
以下、図7のマクロファイル700の各行に記述されたプログラムを説明する。
【0054】
第1行目のスクリプトにおいて、「import(“jmmf.macro.*”)」は、マクロファイル700の1行目に無条件に記述されるスクリプトであり、マクロファイル700とは異なるファイルであって、名称が「“jmmf.macro.*”」である外部ファイルをこのマクロファイル700にインポートすることを指示するプログラムである。
【0055】
上記外部ファイルにおいては、後述する第2行目〜第15行目及び第17行目〜第18行目のスクリプトにおいて記述されている関数push、同第16行目における関数wait、同第19行目における関数quitなどの関数がそれぞれ定義されている。
【0056】
上記外部ファイルにおいては、例えば、関数pushは、ハードキー108又はタッチパネル109の所定のキーの押下を意味することが定義されており、さらに、関数pushには、引数として、ファンクション、クラス、及びインスタンスが定義されている。ファンクションは、MFP100の各機能を特定するための機能IDから成り、クラスは、その機能が動作中であるときのLCD106の表示画面、又はそのサブ画面を特定するための画面IDから成り、インスタンスは、画面IDで特定された所定の表示画面における所定のキーを特定するキーIDから成る。即ち、これらの引数を使用することにより、記録処理においてユーザにより押下されたキー、即ち再生処理においてMFP100が押下すべきキーを一意に特定することができる。そして、ユーザが操作を行うごとにファンクション、クラス、及びインスタンスの内容を判別し、その内容をスクリプトとして順次記述していくものである。
【0057】
また、関数waitは、ユーザオペレーションによって発生するイベントと対となるイベントとして、直前の操作が所定のステータスの受信を伴い、次の操作に移るべきものである場合、所定の機能部又は図1におけるMFP100の所定の構成要素からのそのステータス(以下、「装置ステータス」という)の受信待ちを行うことが定義されている。
【0058】
さらに、関数waitには、引数として、ファンクション、クラス、及びインスタンスが定義されている。ファンクションは、MFP100の機能を動作させるためのプログラムを実行すべき機能部を特定するための機能部IDから成り、クラスは、その機能部が実行すべきプログラムの種別を特定する種別IDから成り、インスタンスは、そのプログラムの実行状態を特定するステータスIDから成る。即ち、これらの引数を使用することにより、機能部が実行すべきプログラムの実行状態を一意に特定することができる。
【0059】
なお、関数waitにおいては、上記のように装置ステータスに代えて所定時間待機するための時間を設定することも可能である。
【0060】
上記外部ファイルにおいて、関数quitは、マクロ処理における記録処理の実行終了、即ちマクロファイル700の作成終了が定義されている。
【0061】
なお、図7のマクロファイル700における第2行目〜第19行目の各スクリプトについては、後述する。
【0062】
このように本実施形態においては、マクロファイル700は、関数としてpush、wait、及びquitを、引数としてファンクション、クラス、及びインスタンスを用いるという簡易な構成とされているので、マクロ機能における記録及び再生が容易であるとともに、画像処理装置の仕様に依存する部分を極力減らすことができ、例えばファンクション、クラス、及びインスタンスが適合するように変更するのみで他の装置への移植が容易となる。
【0063】
図8は、図7のマクロファイル700の作成中又は再生中に表示されるマクロ操作パネルの構成を示す図であり、図9は、図4のコピー基本画面400に図8のマクロ操作パネルの一部が重畳して表示されている場合を示す図である。
【0064】
図8のマクロ操作パネル800は、その一部又は全部がマクロ処理における記録処理実行中及び/又は再生処理実行中にLCD106の表示画面に表示される。マクロ操作パネル800は、マクロファイル700における所定のスクリプトに対応する処理(ステップ)の再生を停止させるポーズを指示するポーズキー810と、ポーズキー810によって指示されたポーズの解除を指示する再生キー820と、記録処理の実行を完了して作成されたマクロファイル700のRAM103への登録を指示する登録キー830と、記録処理又は再生処理の実行のキャンセルを指示するキャンセルキー840と、マクロファイル700に登録されている次のユーザオペレーション(次の行のスクリプト)を実行した後にポーズするステップ実行キー850とから構成されている。
【0065】
LCD106の表示画面は、マクロ処理における記録処理実行中においては、ポーズキー810、登録キー830、及びキャンセルキー840が表示され、「再生」キー446の押下による再生処理実行中においては、キャンセルキー840が表示され、「ステップ」キー445の押下による再生処理実行中においては、再生キー820、登録キー830、及びキャンセルキー840、ステップ実行キー850が表示されるように構成されている。
【0066】
図6のマクロ基本画面600において、マクロ操作画面800が表示された状態で、ユーザが「コピー」タグ410を押下すると、マクロ操作画面800が表示されたまま、図4のコピー基本画面400が表示されて図9に示すような構成の表示画面に遷移する。
【0067】
図9におけるコピー基本画面400において、ユーザオペレーションに基づいてコピー機能が動作すると、UIフレームワーク241は、ユーザオペレーション、即ちキー押下によって発生したイベントを上記キー入力イベントリスナ登録されているプログラムに関連付けられた機能部に通知すると同時に、マクロ制御部245にも同じ情報を通知する。マクロ制御部245は、ユーザオペレーション及び該ユーザオペレーションによって発生したイベントを順次スクリプト化し、以下に説明するようなスクリプトから成るマクロファイル700の作成が完了する。
【0068】
図7のマクロファイル700において、第2行目のスクリプトは、クラス及びインスタンスの各IDが特定されていない(none)特殊なスクリプトであって、マクロ処理における記録処理実行中に、MFP100の動作中の所定の機能、例えばマクロ機能からコピー機能へ切り換え操作があったこと、即ち、ユーザが「コピー」タブ410を押下したことを示し、これと同一の処理を再生処理時に実行するためのプログラムを構成する。以下の各スクリプトも同様に、ユーザオペレーション又は該ユーザオペレーションによって発生するイベントと同一の処理を実行するためのプログラムを構成する。
【0069】
第3行目は、ファンクションが「copy」であるコピー機能において、動作開始時に表示されるクラスが「base」である基本画面、即ちコピー基本画面400上でインスタンスが「ソータ(sorter)」であるキー、即ち「ソータ」キー411を押下することを示す。
【0070】
第4行目は、コピー機能において「ソータ」キー411の押下によりLCD106の表示画面に表示される図10のソータ画面1000上で、トレイに排紙された所定枚数の記録紙1部ごとにソート処理を行うための「ソート」キー1001を押下することを示す。なお、ソータ画面1000において、「ソート」キー1001をデフォルトで選択するようにして、記録処理実行中におけるユーザの押下を省略してもよい。
【0071】
図10のソータ画面1000には、「ソート」キー1001以外に、トレイに排紙された複数部の記録紙を各ページごとにグループ化するグループ化処理を行うための「グループ」キー1002と、トレイに排紙された所定枚数の記録紙に対してソート処理を施し、該ソート処理された複数枚の記録紙にステイプル処理を行うための「ステイプルソート」キー1003とが設けられている。
【0072】
第5行目は、上記ソータ画面1000上での「OK」キー1004の押下を示す。
【0073】
この「OK」キー1004の押下により、LCD106の表示画面は、図11に示すコピー基本画面400’に遷移する。このコピー基本画面400’は、図9のコピー基本画面400に、図10のソータ画面1000を介して設定された設定内容1100、即ちソート処理を1部ごとに行う旨が追加的に表示されている。
【0074】
第6行目は、上記コピー基本画面400’上での、インスタンスが「special」である「応用モード」キー412の押下を示す。
【0075】
第7行目は、上記応用モードキー412の押下によりLCD106の表示画面に表示される図12に示す応用モード画面1200上での、例えばインスタンスが「Nin1」である「縮小レイアウト」キー1201の押下を示す。
【0076】
第8行目は、「縮小レイアウト」キー1201の押下によりLCD106の表示画面に表示されるクラスが「special_Nin1」である縮小レイアウト画面1300(図13)上での、例えばインスタンスが「docDup」である「両面原稿」キー1301の押下を示す。
【0077】
なお、図13に示す縮小レイアウト画面1300は、原稿に関する情報を設定するための画面であって、ユーザは、この応用モード画面1200上で、原稿のサイズと、画像が両面に印刷された両面原稿であるか、又は画像が一面にのみ印刷された片面原稿であるかを指定する。応用モード画面1200におけるデフォルトは、原稿のサイズが「A4」サイズであり、且つ片面原稿である。したがって、上記「両面原稿」キー1301の押下により、原稿のサイズが「A4」サイズであることも指定される。
【0078】
第9行目は、「両面原稿」キー1301の押下によりLCD106の表示画面に表示されるクラスが「special_Nin1_docDup」である両面原稿画面1400(図14)上での「OK」キー1403の押下を示す。なお、両面原稿画面1400では、原稿が見開きの状態で左右のページに分かれている左右開きであることを指定するための「左右開き」キー1401、及び同様に上下開きを指定するための「上下開き」キー1402のうち、「左右開き」キー1401がデフォルトとして選択されている。したがって、「OK」キー1403の押下により、原稿が左右開きであることが指定されると共に、LCD106の表示画面には、「両面原稿」キー1301が選択された状態にある縮小レイアウト画面1300が表示される。
【0079】
第10行目は、上記縮小レイアウト画面1300上での「次へ」キー1302の押下を示す。これにより上記縮小レイアウト画面1300のサブ画面であるレイアウト画面1500(図15)がLCD106の表示画面に表示される。
【0080】
図15に示すレイアウト画面1500は、出力条件を入力するための設定画面であり、記録紙に何ページ分の原稿の画像を印刷するかを指定するための「2 in 1」キー1501、「4 in 1」キー1502、及び「8 in 1」キー1503や、Z配置やN配置といった出力のパターン及び記録紙の印刷面が片面であるのか両面であるのかを指定するための「両面コピー」キー1504及び「詳細設定」キー1505などが設けられている。
【0081】
第11行目は、上記レイアウト画面1500(図15)上での「4 in 1」キー1502の押下を示し、第12行目は、上記縮小レイアウト画面1500上での、インスタンスが「prntDup」である「両面コピー」キー1504の押下を示す。これらにより、記録紙の片面に4ページ分の原稿の画像を印刷し、記録紙の印刷面が両面であることが指定される。
【0082】
第13行目は、上記「両面コピー」キー1504の押下により表示される、縮小レイアウト画面1500のサブ画面である両面コピー画面1600(図16)上での「OK」キー1601の押下を示す。なお、両面コピー画面1600は、記録紙の印刷面を指定するための画面であり、「左右開き」キー1602がデフォルトとして選択されている。上記「OK」キー1601の押下により、記録紙の印刷面が左右開きであることが指定されると共に、両面コピー画面1600が上記応用モード画面1200に遷移する。
【0083】
第14行目は、上記応用モード画面1200上での「閉じる」キー1202の押下を示す。「閉じる」キー1202の押下により、LCD106の表示画面は、図11に示したようなコピー基本画面400’に遷移する。
【0084】
第15行目は、上記コピー基本画面400’の表示中におけるハードキー108のスタートキーの押下を示す。このスタートキー106の押下により、コピー機能において実行すべきコピージョブの設定が確定し、スキャナ104及びプリンタ105並びにコピー機能部320によるコピージョブの実行が開始される(コピースタート)。
【0085】
第16行目には、コピージョブ実行の完了待ちを行うというイベントが記録される。このイベントは、コピースタートしたときに発生することがMFP100に予め登録されている。即ち、第15行目で記録した操作がコピースタートのための操作であり、この操作に対して、第16行目の操作は、コピージョブの完了時にCPU101で生成された応答(コピージョブの完了)をマクロ制御部340で受信するためのものである。このように、ある操作に対して生成される種々のステータスのうち、マクロファイルに記録すべきステータスを予めMFP100のRAM103に直前の操作とそれに伴うステータスの組として登録しておく。マクロ制御部340は、RAM103に登録されている操作がなされた場合に、それに伴うステータスの発生をマクロとして記録するものである。
【0086】
コピージョブの実行の開始から完了までの間には、図17に示すようなプリント実行中画面1700がコピー基本画面400’の上に重畳してLCD106の表示画面に表示される。プリント実行中画面1700には、「プリント状況」プログレスバー1701などにより、コピージョブの実行状態が表示される。コピージョブの実行が完了したときは、プリント実行中画面1700が削除される。なお、これらの処理をスクリプト化してマクロファイル700に記録してもよい。
【0087】
コピージョブの実行が完了するときには、CPU101がコピージョブ完了ステータスを生成し、そのコピージョブ完了ステータスをマクロ制御部340が受信する。
【0088】
コピージョブの実行が完了した後には、ユーザが「送信/ファクス」タグ420を押下することにより、LCD106の表示画面を図5の送信基本画面500に切り換える。したがって、マクロファイル700における第17行目は、ファンクションが「send」である送信/ファクス機能への切換えを示す。「送信/ファクス」タグ420の押下により、LCD106の表示画面には、送信基本画面500と、その上に重畳して表示されたマクロ操作パネル800とが表示される(図18)。
【0089】
図18に示す送信基本画面500は、電子メールやFAXなどの送信処理に関して送信ジョブの設定や、送信ジョブの実行の開始を行うためのものであり、典型的な業務に関する設定が予め設定された定型業務ボタン521や、デフォルトで選択される「完了メール」キー522が設けられている。「完了メール」キー522は、所定のジョブが完了したときに、その旨を所定の送信先に電子メールを用いて通知することを指定するためのものである。
【0090】
第18行目は、図18に示す送信基本画面500の表示中におけるハードキー108のスタートキーの押下を示す。このスタートキーの押下により、送信ジョブの実行が開始される。送信ジョブの実行中においては、送信基本画面500の下部に設けられているステータス行450に送信ジョブの実行中である旨が表示される。
【0091】
送信ジョブの実行中に、ユーザがマクロ操作パネル800上の登録キー830を押下することにより、図19に示すようなマクロファイル700を登録する旨の確認を行うための登録確認画面1900が表示される。
【0092】
登録確認画面1900において、ユーザが「はい」キー1901を押下した場合には、マクロファイル700における第19行目に、マクロファイル700の作成終了を示すスクリプトを生成する。これにより、本記録処理の実行を終了すると共に、作成されたマクロファイル700をRAM103に登録する。
【0093】
一方、登録確認画面1900において、ユーザが「いいえ」キー1902を押下した場合には、本記録処理の実行を継続する。なお、ユーザが、マクロ操作パネル800上のキャンセルキー840を押下した場合には、マクロファイル700を破棄する旨の確認を行うための破棄確認画面2000(図20)を表示し、ユーザが「はい」キー2001を押下した場合には、本記録処理の実行をキャンセルすると共に、マクロファイル700をRAM103に登録することなくマクロファイルキー管理テーブルから削除する破棄を行う一方、「いいえ」キー2002を押下した場合には、本記録処理の実行を継続する。
【0094】
上記マクロ処理における記録処理によれば、図7のマクロファイル700には、両面印刷された原稿の画像を縮小レイアウトして所定の記録紙の両面に印刷し、このようにして出力された複数の記録紙をソートして所定のトレイに排紙し、これらの処理を完了した旨の完了メールを所定のアドレスに送信するという一連のユーザオペレーションが記録されるので、マクロ処理における再生処理を実行することによって、ユーザは容易に実行した処理と同一の処理を実行することができる。
【0095】
また、図7のマクロファイル700によれば、マクロ処理における再生処理時に、第15行目のスクリプトによって、コピー基本画面400の表示中におけるスタートキーの押下によるコピースタートを行い、第16行目のスクリプトによって、コピージョブ実行の完了を待つというイベントが発生する。即ち、マクロ制御部245は、ユーザオペレーションと、該ユーザオペレーションによって発生するイベントとを対として管理しており、記録処理において、予め登録されているユーザオペレーションのスクリプトを所定の行に生成し、その次の行に、該ユーザオペレーションの対となるイベントのスクリプトを生成する。これにより、ユーザオペレーションとは非同期に発生するイベントであっても、当該イベントの処理時間に拘わらず、そのイベントの処理完了に応答して即座に次の行の再生に移行して、マクロ処理における再生処理を確実に実行することができる。また、ユーザがユーザオペレーションとは非同期に発生するイベントの処理時間を考慮することがないので、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0096】
また、マクロ処理における記録処理において、ユーザが、完了メール送信ジョブの実行中に登録キー830を押下することにより、完了メール送信ジョブの実行の完了待ちのスクリプトを生成することをなくすことができるので、ユーザがより詳細にマクロ機能をカスタマイズすることができ、もって、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0097】
なお、上記記録処理によって作成されるマクロファイル700における第18行目及び第19行目間に、完了メール送信ジョブ実行の完了待ちの関数waitを挿入するようにしてもよい。これにより、マクロ処理における再生処理をより確実に実行することができる。
【0098】
図21は、図6のマクロ基本画面600において表示されるマクロファイル700の内容を示す図である。
【0099】
図21において、マクロファイル700の内容は、簡略化されてマクロ情報表示領域447に表示される。この表示は、図6のマクロ基本画面600上において、ユーザがマクロファイルキー441を押下し、CPU101が、RAM103のマクロファイルキー管理テーブルにマクロファイル700のマクロファイルの名称であるファイルハンドルを登録することによって行われる。また、マクロファイルキー441により、図21に示すマクロ基本画面600では、「ステップ」実行キー445及び「再生」キー446が押下可能に表示される。
【0100】
また、図21に示すように、マクロファイルキー441の名称は、ユーザにより、「名称」キー443を介して、「2 in 1」に変更されている。これにより、ユーザは、マクロファイル700に記録されている内容を特定することが容易になり、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0101】
図22は、図1におけるLCD106に表示される警告画面の一例の構成を示す図である。
【0102】
図22に示す警告画面2200は、図21のマクロ基本画面600上に重畳されて表示されており、図21のマクロ基本画面600において「記録開始」キー442が押下されたときに表示される。この警告画面2200は、例えば、名称が「2 in 1」であるマクロファイル700が登録されているマクロファイルキー441が選択されている状態で、「記録開始」キー442が押下されると表示される。
【0103】
図22の警告画面2200において、ユーザが「はい」キー2201を押下すると、MFP100は、マクロファイルキー441に登録されているマクロファイル700をRAM103から削除して、他のマクロファイルの作成を開始する一方、「いいえ」キー2202を押下すると、他のマクロファイルの作成をキャンセルする。
【0104】
図23は、図1におけるLCD106に表示される警告画面の他の例の構成を示す図である。
【0105】
図23に示す警告画面2300は、図21のマクロ基本画面600上に重畳されて表示されている。この警告画面2300は、マクロ基本画面600表示中に、例えば、名称が「2 in 1」であるマクロファイル700が登録されているマクロファイルキー441が選択されている状態で、「削除」キー444が押下されると表示される。
【0106】
図23の警告画面2300において、ユーザが「はい」キー2301を押下すると、MFP100は、マクロファイルキー441に登録されているマクロファイル700をRAM103のマクロファイルキー管理テーブルから削除する削除処理の実行を開始する一方、「いいえ」キー2302を押下すると、削除処理の実行開始をキャンセルして、図21のマクロ基本画面600をLCD106に表示する。
【0107】
図24は、図1におけるLCD106に表示される確認画面の一例の構成を示す図である。
【0108】
図24に示す確認画面2400は、図21のマクロ基本画面600上に重畳されて表示されている。この警告画面2400は、マクロ基本画面600の表示中に、例えば、名称が「2 in 1」であるマクロファイル700が登録されているマクロファイルキー441が選択されている状態で、「再生」キー446が押下されると表示される。
【0109】
図24の確認画面2400において、ユーザが「はい」キー2401を押下すると、MFP100は、マクロ情報表示領域447の表示内容と同様の表示内容をLCD106とは異なる他の表示装置(不図示)などに表示すると共に、図25の再生開始画面2500をLCD106の表示画面に表示する一方、「いいえ」キー2402を押下すると、上記再生開始画面2500をLCD106の表示画面に表示する。なお、図24の確認画面2400を表示することなく、図25の再生開始画面2500をLCD106の表示画面に表示するように構成してもよい。
【0110】
また、図25に示すように、再生開始画面2500には、プログレスバー2501が設けられており、マクロファイル700のスクリプトの数、即ち全ステップ数を100%として実行済みのステップの数の割合を表示する。また、図25の再生開始画面2500上には、マクロ操作パネル800上のキャンセルキー840が重畳して表示されている。
【0111】
第2に、マクロ機能動作時に、「再生」キー446の押下によって実行が開始される再生処理を説明する。本再生処理では、上記記録処理により登録されたマクロファイル700に記録されているスクリプトを読み出して同一の動作を実行する。これにより、ユーザは、マクロファイル700を選択するだけで同一の操作を再生することができるので、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0112】
マクロ制御部245は、マクロファイル700に記録されているスクリプトをBIOSを介して順次読み出す。
【0113】
まず、第1行目のスクリプトを実行することにより、外部ファイルにおいて定義された関数push、関数wait、及び関数quitに関する情報を取得する。
【0114】
続く第2行目〜第18行目のスクリプトを、取得した関数push、及び関数waitに関する情報と、それら関数の引数とに基づいて順次実行する。ユーザがハードキー108やタッチパネル109を操作することなく、スクリプトがCPU101に入力されるので、上記記録処理において実行したコピー機能及び送信/ファクス機能における処理(コピージョブ及び送信ジョブ)と同一の処理が実行される(再生処理)。各スクリプトの実行によってLCD106の表示画面を切り換えたときは、ポーズ画面が表示され、その後、次の行のスクリプトが実行される。なお、ポーズ画面とは、切換えた表示画面の状態のまま、所定の時間、例えば0.5秒間待機するための表示画面をいう。これにより、ユーザはマクロ処理における再生処理において実行中の処理を確認することができる。また、さらにボタン操作によってポーズ(マクロの再生を一時停止)し、その間にコピー部数等の数値等の情報が記録されていれば、これらの変更を行うことも可能とする。これによりマクロとして登録しておいたものを再生する際に若干の変更を行って実行させることが可能となるものである。
【0115】
また、このポーズのための操作を自動で行わせるために、関数waitに一時停止する時間を引数として設定しておき、その時間内に変更処理を行うことを可能としてもよい。
【0116】
これらの再生処理を実行しているときには、LCD106の表示画面には、キャンセルキー840が重畳して表示されている。これにより、ユーザはマクロ処理が実行中であることを容易に視認することができると共に、実行中のマクロ処理をキャンセルすることができ、ユーザの操作性を向上させることができる。また、キャンセルキー840の押下のみが許可されるように、キャンセルキー840以外のキーの押下が不許可となるように設定されている。この設定を行うことにより、マクロ処理中におけるコピー処理及び送信/ファクス処理時の誤動作を防止することができる。もちろん、上記のようにユーザの操作によるポーズ処理を行う場合はキャンセルキー840に加え、ポーズキーを設け、これらのキー以外の操作を不許可とする。
【0117】
なお、第16行目のスクリプトは、関数waitによりプリンタ105がコピージョブの実行を完了すると、コピージョブの実行完了した旨のステータスを、UIフレームワーク241及びマクロ制御部245に通知することが定義されている。マクロ制御部245は、該発行された通知を受信したときは、関数waitが設定されたスクリプトに基づく、装置ステータス受信待ちの状態を解除し、以降の行のスクリプトを実行する。
【0118】
その後、マクロファイル700の最終行である第19行目のスクリプトを実行し、本再生処理を終了する。該再生処理の終了は、マクロ制御部245に通知される。
【0119】
上記再生処理では、キャンセルキー840(あるいは加えてポーズキー)以外のキーの押下が不許可となるように設定されているとしたが、許可となるように設定されているか、又は許可とするように設定可能に構成されていてもよい。さらには、上記設定は、マクロ処理の実行が完了した後や、マクロ処理中においてポーズ画面を表示している間には、自動的に解除されるように構成してもよい。これにより、ユーザの操作性を向上させることができる。この場合、ユーザは、上記再生処理中において実行すべき処理の設定を変更することが可能である。これにより、マクロ機能をカスタマイズして、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0120】
具体的には、例えば、第4行目のスクリプトの実行によって、キャンセルキー840が重畳表示された図10の表示画面1000のポーズ画面が表示されているときに、ユーザは「グループ」キー1002を押下することができる。グループキー1002の押下があっても、第5行目以降のスクリプトは、マクロファイル700における順序などが変わらないからである。
【0121】
一方、「グループ」キー1002に代えて「ステープルソート」キー1003を押下したときには、トレイに排紙された複数の記録紙のどこにステープルを行うかの設定画面をLCD106に表示するためのスクリプトをマクロファイル700に第4行目及び第5行目のスクリプト間に挿入する必要があるので、マクロファイル700における順序などが変わり、以降のスクリプトを実行できなくなる。
【0122】
図26は、図1におけるLCD106に表示される確認ポップアップ画面2600の構成を示す図である。
【0123】
図26の確認ポップアップ画面2600は、以降の行のスクリプトが実行できなくなるようなキーの押下があった場合にLCD106にポップアップ表示され、該キーの押下によって変更された設定を保持して、以降の行のスクリプトの実行をキャンセルするための「はい」キー2601と、該キーの押下によって変更された設定を保持することなく、リセットを行う「いいえ」キー2602とが設けられている。即ち、「はい」キー2601及び「いいえ」キー2602のいずれを押下しても、実行中であったマクロ処理における再生処理が中止されると共に、マクロ操作パネル800の表示も削除される。
【0124】
「はい」キー2601を押下した場合には、それまでに実行した再生処理における設定及び上記キーの押下によって変更された設定に基づいて処理を継続して実行することができる。「いいえ」キー2602を押下した場合には、それまでの実行した再生処理における設定及び上記キーの押下によって変更された設定を破棄して予め設定されているデフォルト値に変更され、LCD106の表示画面には、リセット時に表示される所定の初期画面が表示される。
【0125】
第3に、図6における「ステップ」実行キー445の押下によって実行が開始される再生処理を説明する。
【0126】
図27は、図1におけるLCD106に表示されるフィニッシング処理画面の一例の構成を示す図である。
【0127】
図27のフィニッシング処理画面2700は、図6における「ステップ」実行キー445の押下によって、マクロファイル700の第2行目のスクリプトに対応するステップを実行した場合の画面を示しており、その画面上にはマクロ操作パネル800が重畳して表示されている。図27に示すフィニッシング処理画面2700において、ユーザがステップ実行キー850の押下する度に、マクロファイル700の各ステップが順次実行され、実行した状態でポーズ画面が表示される。再生キー820を押下すると、上述した「再生」キー447の押下による再生処理と同様に連続的にマクロファイル700の各ステップを実行する。キャンセルキー840を押下すると、実行中の再生処理をキャンセルする。これらにより、ユーザは、より詳細な確認を行いながら、マクロ処理における再生処理を実行したり、その実行をキャンセルしたりすることができ、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0128】
図28は、図8のマクロ操作パネル800の変形例を示す図である。
【0129】
これまで説明したものは所定の装置ステータスをマクロファイルに記録するに際して、実際に該当するステータスへと変化するのを待ってそれを記録するものとしたが、以下に説明する変形例は実際のステータスではなくユーザによるキー操作によって該当するステータスを擬似的に発生させてそれを記録するものである。そしてマクロ再生時はこの擬似的なステータスとして記録したものを実際のステータスへの変化に対応させて再生するものである。
【0130】
図28のマクロ操作パネル800’は、図8のマクロ操作パネル800に「擬似ステータス」キー860が追加されたものであり、他の構成要素に関しては、マクロ操作パネル800と同一であるので、それらの説明を省略する。
【0131】
マクロ操作パネル800’は、マクロ機能における記録処理中にLCD106に表示される。なお、キャンセルキー840(あるいは加えてポーズキー)以外のキーの押下が許可されているときは、再生処理中に表示されてもよい。
【0132】
「擬似ステータス」キー860は、実際には発生していないステータスを発生したことに擬制するための擬似ステータスを選択するための後述する図29の擬似ステータス生成画面2900をLCD106の表示画面に表示させるためのものである。
【0133】
図29は、図1におけるLCD106に表示される擬似ステータス生成画面2900の構成を示す図である。
【0134】
図29に示す擬似ステータス生成画面2900は、図28における「擬似ステータス」キー860の押下によってLCD106に表示され、例えば10個の擬似ステータスに対応する設定キー2901〜2910と、各設定キーの押下に対してそれに対応する擬似ステータスの設定を許可するための「OK」キー2911と、不許可にするための「設定取り消し」キー2912とが設けられている。
【0135】
上記10個の設定キー2901〜2910は、ジャムが発生したと擬制するための「ジャム発生」キー2901、トナーの残量がないと擬制するための「トナーなし」キー2902、トナーの残量が少ないと擬制するための「トナー少量」キー2903、記録紙が給紙トレイにないと擬制するための「用紙なし」キー2904、排紙された記録紙にステープル用の針がないと擬制するための「ステープルなし」キー2905、コピージョブの実行が完了したと擬制するための「コピー完了」キー2906、電子メール又はファクスの送信ジョブの実行が完了したと擬制するための「送信完了」キー2907、実行中のコピージョブを中断したと擬制するための「コピー中断」キー2908、実行中の電子メール又はファクスの送信ジョブにおいてエラーが発生したと擬制するための「送信エラー」キー2909、及びLDAPを用いてMFPに接続された外部サーバなどから所定の情報を受信したと擬制するための「LDAP受信」キー2910から成る。
【0136】
上記のような擬似ステータスのうち、コピージョブや送信ジョブの完了、LDAP受信による情報の受信等、ユーザの操作に伴って取得されるべきステータスについてのマクロファイルの再生は、前述の例のようにユーザの操作によるマクロ再生指示に従って実行され、擬似ステータスは実際のステータスの取得に従って実行すればよい。
【0137】
ただし、トナーなし、トナー少量、ステープルなしなどユーザの操作とは関係なく、あるいはマクロ再生中でなくても発生し得るステータスに関しては、通常動作時に当該ステータスの発生を検知した場合にそれに対応するマクロファイルを自動的に再生するようにしてもよい。
【0138】
以下、マクロ機能において、トナーの残量が少量になった場合に所定のアドレスに電子メールを送信するためのマクロファイルを作成するための記録処理について説明する。
【0139】
まず、図6に示すマクロ基本画面600において、所定のマクロファイルキー441’を選択し、「記録開始」キー442を押下し、マクロファイル700’の作成を開始する。
【0140】
次いで、ユーザは、擬似ステータス生成画面2900を表示させ、「トナー少量」キー2903を選択して「OK」キー2911を押下する。これにより、CPU101は、コピー機能部320のステータスとしてトナー少量ステータスを生成し、マクロ制御部245は、そのトナー少量ステータスを受信して、トナー少量ステータス受信したことを、作成中のマクロファイル700’に記録する。「OK」キー2911の押下後のLCD106の表示画面は、擬似ステータス生成画面2900が削除され、実行中の機能に対応する画面である。
【0141】
その後、ユーザは、「送信/ファクス」タブ420を押下し、送信基本画面500上の定型業務ボタン521の押下によってLCD106の表示画面に表示される図30に示すような定型業務登録編集/画面3000において、件名が「トナー少量」である定型業務を選択するか又は登録して、その定型業務の選択又は登録を許可するための「はい」キー3001を押下する。これにより、図5の送信基本画面500には、図31に示すように「トナー少量」定型業務キー3101が表示される。
【0142】
図31の送信基本画面500において、ユーザは、「トナー少量」定型業務キー3101を押下して、例えば、電子メールの送信先のアドレスとして業務課の電子メールアドレスを入力すると共に、電子メールの本文として「トナーの発注を依頼する」を登録する。これにより、「トナー少量」定型業務キー3101には、「MFP100のトナーの残量が少なくなった場合には、業務課に電子メールで、トナーの発注を依頼する」という定型業務の情報が関連付けられる。その後、ユーザは、「トナー少量」定型業務キー3101を押下して、ハードキー108のスタートキーを押下する。ここで、ユーザは、マクロ操作パネル800’上の登録キー830を押下する。これにより、「トナー少量」に係る定型業務が関連付けられたマクロファイル700’を作成する記録処理を完了する。
【0143】
なお、上記記録処理では、「トナー少量」定型業務キー3101に「MFP100のトナーの残量が少なくなった場合には、業務課に電子メールで、トナーの発注を依頼する」という定型業務の情報が関連付ける処理をマクロファイル700’に記録したが、予め「トナー少量」定型業務キー3101を送信基本画面500上に作成してから、記録開始キー442を押下することにより、マクロファイル700”を作成してもよい。これにより、マクロファイル700”に記録されるステップの数をマクロファイル700’よりも少なくすることができる。
【0144】
図32は、図6のマクロ基本画面600において、図31の「トナー少量」キー3101が関連付けられたマクロファイルキー441’が選択されているときの状態を示す図である。
【0145】
図32のマクロ基本画面600において、そのマクロ情報表示領域447に概略的に表示されているように、名称が「トナー少量報告」であるマクロファイルキー441’に対応する上記マクロファイル700”は、トナー少量ステータスを受信するステップと、送信/ファクス機能に切換えるステップと、「トナー少量」定型業務キー3101を選択するステップと、ハードキー108のスタートキーを押下するステップとから主として成る。
【0146】
実際に、トナーの残量が少なくなったときは、CPU101がトナー少量ステータスを発生し、操作部であるタッチパネル108がそのステータスを受信すると共に、該トナー少量ステータスを受信した旨をマクロ機能部340にも通知する。マクロ機能部340は、まず、RAM103に登録されている複数のマクロファイルのうちいずれか1つのマクロファイルが再生中であるか否かを判別し、再生中でないときは、登録されている複数のマクロファイルのうち、装置ステータスの受信から始まるマクロファイルがあるか否かを判別し、装置ステータスの受信から始まるマクロファイルがあるときは、装置ステータスがトナー少量ステータスであるか否かを判別する。この場合には、トナー少量ステータスの受信から始まるマクロファイル700”がRAM103に登録されているので、MFP100は、マクロファイル700”に基づいてマクロ処理における再生処理を自動的に開始する。
【0147】
なお、上記実施の形態では、マクロ制御部245は、ユーザオペレーションと、該ユーザオペレーションによって発生するイベントとを対として管理しているとしたが、全てのユーザオペレーションによって発生するイベントを管理する必要はなく、必要なイベントが管理される。例えば、ジャム発生によって発生するイベントであるジャム解消待ちのスクリプトを生成しないように構成してもよいし、該ジャム解消待ちのスクリプトを生成するか否かをユーザに確認するように構成してもよい。
【0148】
また、マクロファイルの記録処理中にマクロファイルに記録し得るステータスを検知することも考えられ、その場合、このステータスに関する情報を現在記録中のマクロファイルに記録してしまうことも考えられる。そこで、このようにマクロ記録中にマクロファイルに記録し得るステータスの検知を行った場合は、当該ステータスをマクロファイルに記録するか否かをLCD106に表示して、ユーザに選択させるようにする。また、同じくマクロ記録中にマクロファイルに記録し得るステータスを検知した場合、記録中のマクロの手順と検知したステータスに矛盾がないか否かを判断して、その結果に応じてマクロファイルに記録するか否かのいずれかに切り替えるようにしてもよい。そして、マクロに記録しない場合に上述のようなマクロの自動再生処理に移る。
【0149】
また、以上の実施の形態では、マクロファイルの記録と再生をMFP100内で行わせるようにしたが、これに限らずMFP100の外部にパーソナルコンピュータ等を接続し、それによってMFP100側の操作手順のマクロファイルの記録と再生を行わせるようにしてもよい。
【0150】
また、MFP100で作成したマクロファイルを他の装置に転送して同様の操作手順を他の装置で再生させるようなことも可能である。
【0151】
また、操作手順はユーザによる手動操作のほか、音声認識機能等、他の操作方法を応用させることも可能である。
【0152】
また、本発明の目的は、上記実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(又は記録媒体)を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることはいうまでもない。
【0153】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0154】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
【0155】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
【0156】
また、上記プログラムは、上述した実施の形態の機能をコンピュータで実現することができればよく、その形態は、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給されるスクリプトデータなどの形態を有するものでもよい。
【0157】
プログラムを供給する記録媒体としては、例えば、RAM、NV−RAM、フロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、MO、CD−R、CD−RW、DVD(DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW)、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、他のROMなどの上記プログラムを記憶できるものであればよい。或いは、上記プログラムは、インターネット、商用ネットワーク、若しくはローカルエリアネットワークなどに接続される不図示の他のコンピュータやデータベースなどからダウンロードすることにより供給される。
【産業上の利用可能性】
【0158】
本発明の実施の形態に係る画像処理装置は、MFP100だけでなく、マクロ機能を有する画像処理装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0159】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像処理装置の内部の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】図1におけるHDDの内部構成を概略的に示すブロック図である。
【図3】図2におけるUI用アプリケーションと図1のMFPの機能との関係を示すために用いられるブロック図である。
【図4】図1におけるLCDに表示されるコピー基本画面の構成を示す図である。
【図5】図1におけるLCDにおいて送信/ファクス機能実行時に表示される送信基本画面を説明するために用いられる図である。
【図6】図1におけるLCDにおいてマクロ機能実行時に表示されるマクロ基本画面を説明するために用いられる図である。
【図7】図3におけるマクロ機能部によって作成されたマクロファイルの一例を説明するために用いられる図である。
【図8】図7のマクロファイルの作成中又は再生中に表示されるマクロ操作パネルの構成を示す図である。
【図9】図4のコピー基本画面に図8のマクロ操作パネルの一部が重畳して表示されている場合を示す図である。
【図10】図1におけるLCDに表示されるソータ画面の構成を示す図である。
【図11】図9のコピー基本画面に図10のソータ画面を介して設定された設定内容が追加的に表示されている場合を示す図である。
【図12】図1におけるLCDに表示される応用モード画面の構成を示す図である。
【図13】図1におけるLCDに表示される縮小レイアウト画面の構成を示す図である。
【図14】図1におけるLCDに表示される両面原稿画面の構成を示す図である。
【図15】図1におけるLCDに表示されるレイアウト画面の構成を示す図である。
【図16】図15の縮小レイアウト画面のサブ画面である両面コピー画面の構成を示す図である。
【図17】図1におけるLCDに表示されるプリント実行中画面の構成を示す図である。
【図18】図8のマクロ操作パネルの一部が重畳して表示された送信基本画面の構成を示す図である。
【図19】図7のマクロファイルを登録する旨の確認を行うための登録確認画面の構成を示す図である。
【図20】図7のマクロファイルを破棄する旨の確認を行うための破棄確認画面の構成を示す図である。
【図21】図6のマクロ基本画面において表示されるマクロファイルの内容を示す図である。
【図22】図1におけるLCDに表示される警告画面の一例の構成を示す図である。
【図23】図1におけるLCDに表示される警告画面の他の例の構成を示す図である。
【図24】図1におけるLCDに表示される確認画面の一例の構成を示す図である。
【図25】図1におけるLCDに表示される再生開始画面の構成を示す図である。
【図26】図1におけるLCDに表示される確認ポップアップ画面の構成を示す図である。
【図27】図1におけるLCDに表示されるフィニッシング処理画面の一例の構成を示す図である。
【図28】図8のマクロ操作パネルの変形例を示す図である。
【図29】図1におけるLCDに表示される擬似ステータス生成画面の構成を示す図である。
【図30】図1におけるLCDに表示される定型業務登録編集/画面の構成を示す図である。
【図31】図5の送信基本画面500において所定の定型業務キーが表示されているときの状態を示す図である。
【図32】図6のマクロ基本画面においてマクロファイルキーが選択されているときの状態を示す図である。
【符号の説明】
【0160】
100 MFP(Multi Function Printer)
104 スキャナ
105 プリンタ
108 ハードキー
240 UI用アプリケーション
241 UIフレームワーク
245 マクロ制御部
340 マクロ機能部
441,441’ マクロファイルキー
700,700’,700” マクロファイル
800,800’ 操作パネル
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、並びにその制御方法、プログラム、及び記憶媒体に関し、特に、操作者による操作を受け付ける操作手段を用いた操作者による操作手順を記録し、この記録した操作手順を再生するマクロ機能を有する画像処理装置、並びにその制御方法、プログラム、及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のMFP(Multi Function Printer)には、所定のキー押下などのユーザによる操作(ユーザオペレーション)手順を順次記録して、該記録された処理を再生するためのマクロ機能を有するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ユーザオペレーションに基づいて実行される操作には、ユーザオペレーションに同期して連動するイベント(処理)だけでなく、ユーザオペレーションとは非同期に発生するイベントを待って開始される処理もある。非同期に発生するイベントを待って開始される処理には、例えば、所定のデータの送信に際してディレクトリサービスにアクセスするためのクライアントサーバプロトコルであるLDAP(Lightweight Directory Access Protocol)を用いて、MFPに接続された外部サーバで所定のアドレスを検索したときに、該外部サーバからその応答(アドレス)をMFPが受信するLDAP受信処理がある。即ち、送信処理に関する操作手順をマクロとして記録しようとした場合に、LDAP受信処理によって所望のアドレスを得た後に最終的にそのアドレスへの送信を実行するための記録することが考えられる。このLDAP受信処理においては、外部サーバからの応答に要する時間がユーザオペレーションと非同期である。
【0004】
上記MFPは、マクロ機能において再生処理を実行するときに、ユーザオペレーションに同期して連動するイベントを問題なく処理することができるが、LDAP受信処理などのユーザオペレーションとは非同期に発生するイベントを問題なく処理することができない。これは、LDAP受信処理の開始を指示してから実際にMFPがアドレスを受信するまでの間にネットワークの混み具合や外部サーバの都合等によって時間がかかってしまうことがあるからである。
【0005】
そこで、マクロ機能を問題なく動作させるために、記録されるイベントの間に所定時間待機するためのプログラムであるウェイト(wait)を記録する方法があり、例えば、イベントの処理時間をユーザが予測して所定時間のウェイトを記録する方法が考えられる。
【特許文献1】特開2000−222100号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記所定時間のウェイトを記録する方法では、マクロの再生時にイベントが規定された時間以内に処理された場合でも記録されているウェイトの時間分だけ待機処理を行うことになり無駄な待ち時間が発生してしまう。一方、待機時間を短くして記録してしまった場合には得るべき情報を得る前に次の手順に移ってしまうおそれがあり適切な再生が実行できない可能性がある。
【0007】
したがって、ユーザの操作性を向上させるために、ウェイトの記録方法をユーザがより詳細にカスタマイズできるようにMFPが構成されていることが求められている。また、ユーザオペレーションとは非同期に発生するイベントを伴う手順を用いた場合であっても、マクロ機能を確実に動作させることができることが求められている。
【0008】
本発明の目的は、ユーザオペレーションとは非同期に発生するイベントを伴う手順を用いた場合であっても、マクロ機能を確実に動作させることができる画像処理装置、並びにその制御方法、プログラム、及び記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1記載の画像処理装置は、操作者による操作を受け付ける操作手段を有し、前記操作手段を用いた操作者による操作手順を記録し、この記録した操作手順を再生するマクロ機能を備えた画像処理装置において、前記操作手段を用いた操作者による操作手順を順次記録する第1の記録手段と、前記操作手段による操作とは非同期に発生する前記画像処理装置のステータスに関する情報を記録する第2の記録手段と、前記第1の記録手段で記録した操作手順及び前記第2の記録手段で記録した情報を、その記録順序に従って再生する再生手段とを有することを特徴とする。
【0010】
上記目的を達成するために、請求項10記載の画像処理装置の制御方法は、操作者による操作を受け付ける操作手段を有し、前記操作手段を用いた操作手順を記録し、この記録した操作手順を再生するマクロ機能を備えた画像処理装置の制御方法であって、前記操作手段を用いた操作者による操作手順を順次記録する第1の記録ステップと、前記操作手段による操作とは非同期に発生する前記画像処理装置のステータスに関する情報を記録する第2の記録ステップと、前記第1の記録ステップで記録した操作手順及び前記第2の記録ステップで記録した情報を、その記録順序に従って再生する再生ステップとを有することを特徴とする。
【0011】
上記目的を達成するために、請求項19記載のプログラムは、上記画像処理装置の制御方法をコンピュータに実行させるための実行モジュールを備えることを特徴とする。
【0012】
上記目的を達成するために、請求項20記載の記憶媒体は、上記プログラムを格納することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1記載の画像処理装置、請求項10記載の画像処理装置の制御方法、請求項19記載のプログラム、及び請求項20記載の記憶媒体によれば、マクロ機能において操作手順の記録とともに非同期に発生するステータスに関する情報を記録し、これらを記録順序に従って再生するので、ユーザオペレーションとは非同期に発生するイベントを伴う手順を用いた場合であっても、マクロ機能を確実に動作させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像処理装置の内部の構成を概略的に示すブロック図である。
【0016】
図1において、本発明の実施の形態に係る画像処理装置としてのMFP100は、MFP100全体を制御するCPU101と、CPU101が実行するプログラムが格納されたハードディスクドライブ(HDD)102と、CPU101のワークメモリから成るRAM103と、原稿の画像を読み取り、その画像データをRAM103に格納するスキャナ104と、RAM103に格納されている画像データを印刷するプリンタ105と、画像データや画面データに対応する画像をその表示画面に表示する液晶表示装置(LCD)106に接続されたLCDコントローラ107と、ハードキー108と、タッチパネル109に接続されたタッチパネルコントローラ110と、LCDコントローラ107に接続されたビデオRAM(VRAM)111と、これらを接続するCPUバス112とを備える。VRAM111は、LCD106に表示するための画面データを書き込むためのバッファである。
【0017】
ハードキー108は、数値を入力するためのテンキーと、入力値をクリアするためのクリアキーと、設定をリセットするためのリセットキーと、ユーザによる設定に基づいてジョブ実行を開始するためのスタートキーと、実行中のジョブを中止するためのストップキーとを備え(不図示)、これらのキーの押下に基づいた情報はCPU101に入力される。
【0018】
CPU101は、必要に応じてHDD102に格納されているプログラムを読出して実行する。タッチパネル108は、LCD106の表示画面に表示されたソフトキーに対応する。
【0019】
図1において、CPU101は、LCD106の表示画面を構成する画像データや画面データをHDD102から読み出し、VRAM111において、表示すべき表示画面のデータを構成し、これをLCDコントローラ107がLCD106の表示画面に表示する。
【0020】
図2は、図1におけるHDD102の内部構成を概略的に示すブロック図である。
【0021】
図2に示すように、HDD102には、OS(オペレーションシステム)及びBIOS(Basic Input/Output System)から成るOS/BIOS210と、CPU101がスキャナ104及びプリンタ105において給紙トレイから給紙された記録紙にコピー処理を施すためのプログラムから成るコピー用アプリケーション(Copy Application)220と、CPU101が所定のメールアドレス又はファクス番号を有する送信先に電子メール又はファクスを送信するための送信処理を実行するためのプログラムから成る送信/ファクス用アプリケーション(Send Application)230と、CPU101がユーザインターフェース(UI)に所定の画像を表示したりUIを介してユーザからの入力を受け付けたりするためのプログラムから成るUI用アプリケーション(UI Application)240とが格納されている。OS/BIOS210は、上記アプリケーション220,230,240に関連付けられており、必要に応じてこれらのアプリケーションのいずれかを読み出して実行する。
【0022】
図3は、図2におけるUI用アプリケーション240と図1のMFP100の機能との関係を示すために用いられるブロック図である。
【0023】
図3に示すように、UI用アプリケーション240には、UIフレームワーク241が設定されており、UI用アプリケーション240は、UIフレームワーク241を介して、MFP100の機能部に関連付けられるように構成されている。MFP100の複数の機能部には、図2におけるコピー用アプリケーション220を実行するためのコピー機能部(Copy Function)320、図2における送信/ファクス用アプリケーション230を実行するための送信機能部(Send Function)330、後述するマクロ処理を実行するマクロ機能部(Macro Function)340、及びボックス機能部(Box Function)350がある。
【0024】
UIフレームワーク241には、ハードキー108に関連付けられたハードキー制御部(Hard Key Ctrl)242と、タッチパネル109のソフトキーに関連付けられたタッチキー制御部(Touch Key Ctrl)243と、LCD106に関連付けられたビュー制御部(View Ctrl)244と、MFP100が有するマクロ機能に関連付けられたマクロ制御部(Macro Ctrl)245とが設定されている。
【0025】
以下、図1のMFP100の作動を図2及び図3を用いて説明する。
【0026】
図1において、タッチパネル109のソフトキーの所定のキーが押下された場合は、CPU101は、押下されたタッチパネル109のソフトキーを表示しているLCD106の表示画面上における座標を読み取り、この座標に相当する有効なキーが存在するか否かを判別する。その座標に相当する有効なキーが存在するときはそのキーに対応するキーコードを生成する。ハードキー108の所定のキーが押下された場合は、CPU101は、押下されたハードキー108のキーコードを生成する。
【0027】
ハードキー108又はタッチパネル109の所定のキー(以下、単に「キー」という)に対応するキーコードが生成されると、OS/BIOS210のBIOSは、生成したキーコードをUIフレームワーク241に送信する。UIフレームワーク241は、ハードキー制御部242又はタッチキー制御部243を介して、MFP100で動作中の機能部にそのキーコードを通知する。キーコードを受けたMFP100の機能部は、そのキーコードに対応するキーの押下が有効であれば、そのキーコードを用いて実行されることが予め登録されているプログラム、即ちキー入力イベントリスナ登録されているプログラムを読み出して実行する。
【0028】
次いで、BIOSは、キーの押下に応じてLCD106の表示画面を書き換える必要があると判別した場合は、所定の画面データを生成してビュー制御部244に表示要求を出す。ビュー制御部244は、表示要求に応答して、画面データをVRAM111に書き込むと共に、LCDコントローラ107に表示更新を指示する。
【0029】
また、図1におけるCPU101は、プリンタ105からその状態を示す情報であるプリンタステータスが通知されると、まず、これを各アプリケーション220,230に関連付けられた制御部320,330や、アプリケーション240に関連付けられたUIフレームワーク241に通知する。また、UIフレームワーク241は、図3に示すように、受信したプリンタステータスを各機能部320,330,340,350に通知する。
【0030】
各機能部320,330,340,350及びUIフレームワーク241の各制御部242〜245は、受信したプリンタステータスに含まれる情報に応じて、行うべき処理を判別し、所定のプログラムを実行する。
【0031】
例えば、ビュー制御部244は、受信したプリンタステータスに含まれる情報に応じて、所定の画面表示を行う。具体的には、ビュー制御部244は、LCD106の表示画面において、動作中の機能部を、動作中でない機能部と区別するために、後述するタグ410,420,430,440を用いて識別表示する。この識別表示は、動作中の機能部がビュー制御部244に要求することによって行われる。
【0032】
MFP100が有する4つの機能のいずれか1つの機能を動作させるときは、その機能に対応する基本画面をLCD106の表示画面に表示される。これらの基本画面を図4〜図6を用いて説明する。
【0033】
図4は、図1におけるLCD106に表示されるコピー基本画面の構成を示す図である。
【0034】
図4に示すコピー基本画面400は、上部に設けられた、MFP100が有する4つの機能に対応する4つのタブ、即ち「コピー」タブ410、「送信/ファクス」タブ420、「ボックス」タブ430、及び「マクロ」タブ440と、下部に設けられたステータス表示行450とから構成されている。ステータス表示行450は、上記4つのタブ410,420,430,440とは独立して表示され、MFP100のステータスを常時表示する。このコピー基本画面400は、コピー機能以外の機能が動作中である場合に、コピー機能を動作させるためにユーザが「コピー」タブ410を押下するとLCD106の表示画面に表示される。
【0035】
また、コピー基本画面400の略中央部には、ソータを用いてソート処理を行うための「ソータ」ボタン411や、原稿の画像を縮小してコピーする場合において記録紙に印刷するときのレイアウトを設定する縮小レイアウトなどを行うための「応用モード」ボタン412が設けられている。
【0036】
MFP100は、ユーザがコピー基本画面400を介して指定した設定内容に従って、スキャナ104及びプリンタ105並びにコピー機能部320を介してコピー処理を行う。なお、ユーザによって指定される設定内容には、ソート処理の実行、倍率変更処理の実行などがある。
【0037】
図5は、図1におけるLCD106において送信/ファクス機能実行時に表示される送信基本画面を説明するために用いられる図である。
【0038】
図5に示す送信基本画面500は、図4のコピー基本画面400と同様に、上部に設けられたタブ410,420,430,440と、ステータス行450とから構成されている。この送信基本画面500は、送信/ファクス機能以外の機能が動作中である場合に、送信/ファクス機能を動作させるためにユーザが「送信/ファクス」タブ420を押下するとLCD106の表示画面に表示される。
【0039】
MFP100は、ユーザが送信基本画面500を介して指定した設定内容に従って電子メール送信処理又はファクス送信処理を行う。
【0040】
図6は、図1におけるLCD106においてマクロ機能実行時に表示されるマクロ基本画面を説明するために用いられる図である。
【0041】
図6に示すマクロ基本画面600は、図4及び図5のコピー基本画面400,500と同様に、上部に設けられたタブ410,420,430,440と、ステータス行450とから構成されている。このマクロ基本画面600は、マクロ機能以外の機能が動作中である場合に、マクロ機能を動作させるためにユーザが「マクロ」タブ440を押下するとLCD106の表示画面に表示される。
【0042】
また、図6に示すように、マクロ基本画面600の略中央部には、後述する図7のマクロファイル700を作成したり、作成されたマクロファイル700を呼び出すためのマクロファイルキー441と、マクロファイルキー700を作成するために記録処理を開始するための「記録開始」キー442と、マクロファイルキー441に名称を付与したり、付与されている名称を変更するための「名称」キー443と、作成されたマクロファイル700を削除するための「削除」キー444と、呼び出されたマクロファイル700に記録されている処理(ステップ)の内容を確認するための「ステップ」キー445と、呼び出されたマクロファイル700に記録されている処理(ステップ)の内容を再生を開始するための「再生」キー446と、呼び出されたマクロファイル700に記録されている内容などの情報を表示するマクロ情報表示領域447とが設けられている。
【0043】
なお、マクロファイルキーは、図6に示すように複数個表示されており、各マクロファイルキーに1つのマクロファイルが関連付けられており、RAM103には、これらの複数個のマクロファイルを管理するためのマクロファイルキー管理テーブルが格納されている。ユーザは、複数のマクロファイルキーの中から、1つのマクロファイルキーを選択することにより、1つのマクロファイルを選択する。
【0044】
上記キー442〜446の押下は、マクロファイルキーが選択されていない状態では無効となるように、マクロファイルキーが選択されている状態では有効となるように構成されており、また、上記キー443〜446の押下は、マクロファイルが選択(作成)されていない状態では無効となるように、マクロファイルが選択(作成)されている状態では有効となるように構成されている。
【0045】
MFP100は、ユーザがマクロ基本画面600を介して指定した設定内容に従って、以下に詳述するマクロ処理を行う。
【0046】
マクロ処理は、図3におけるマクロ機能部340によって、MFP100におけるコピー機能及び送信/ファクス機能においてユーザオペレーションに基づいて実行された処理の操作手順をスクリプト(プログラム)として後述する図7のマクロファイル700に記録する記録処理と、該マクロファイル700に記録されたスクリプトを実行することにより、該操作手順の各処理をLCD106上の表示内の遷移とともに再生する再生処理とで構成される。
【0047】
第1に、マクロ機能動作時に実行される記録処理を説明する。なお、本記録処理により、例えば、両面印刷された原稿の画像を縮小レイアウトして所定の記録紙の両面に印刷し、このようにして出力された複数の記録紙をソートして所定のトレイに排紙し、これらの処理を完了した旨を所定のユーザに通知するための完了通知電子メールを所定のアドレスに送信するという一連の操作が記録される。
【0048】
図6のマクロ基本画面600における作動を説明する。
【0049】
図6のマクロ基本画面600において、マクロファイルが作成されていないマクロファイルキー441が選択され、「記録開始」キー442が押下されると、MFP100は、マクロファイル700を作成する記録処理を開始する。なお、「記録開始」キー442の押下の前に、「名称」キー443を介して新規に作成されたマクロファイル700に名称を付与してもよい。
【0050】
図7は、図3におけるマクロ機能部340によって作成されたマクロファイル700の一例を説明するために用いられる図である。
【0051】
図7のマクロファイル700は、図3におけるマクロ機能部340によりマクロ処理における記録処理の実行中に、例えばスクリプト言語の1つであるPnutsを用いて作成され、MFP100が備えるメモリ、例えばRAM103に登録されたものの一例を示す。スクリプト言語は、テキスト形式で記述され、所定のアプリケーションの機能を補完するためのプログラムである。
【0052】
マクロファイル700は、1行内に記述された1つのスクリプトが第1行目〜第19行目に亘って配列されて構成された複数のプログラムから成り、各行のプログラムは、上記アプリケーション220,230,240などの機能を補完する。
【0053】
以下、図7のマクロファイル700の各行に記述されたプログラムを説明する。
【0054】
第1行目のスクリプトにおいて、「import(“jmmf.macro.*”)」は、マクロファイル700の1行目に無条件に記述されるスクリプトであり、マクロファイル700とは異なるファイルであって、名称が「“jmmf.macro.*”」である外部ファイルをこのマクロファイル700にインポートすることを指示するプログラムである。
【0055】
上記外部ファイルにおいては、後述する第2行目〜第15行目及び第17行目〜第18行目のスクリプトにおいて記述されている関数push、同第16行目における関数wait、同第19行目における関数quitなどの関数がそれぞれ定義されている。
【0056】
上記外部ファイルにおいては、例えば、関数pushは、ハードキー108又はタッチパネル109の所定のキーの押下を意味することが定義されており、さらに、関数pushには、引数として、ファンクション、クラス、及びインスタンスが定義されている。ファンクションは、MFP100の各機能を特定するための機能IDから成り、クラスは、その機能が動作中であるときのLCD106の表示画面、又はそのサブ画面を特定するための画面IDから成り、インスタンスは、画面IDで特定された所定の表示画面における所定のキーを特定するキーIDから成る。即ち、これらの引数を使用することにより、記録処理においてユーザにより押下されたキー、即ち再生処理においてMFP100が押下すべきキーを一意に特定することができる。そして、ユーザが操作を行うごとにファンクション、クラス、及びインスタンスの内容を判別し、その内容をスクリプトとして順次記述していくものである。
【0057】
また、関数waitは、ユーザオペレーションによって発生するイベントと対となるイベントとして、直前の操作が所定のステータスの受信を伴い、次の操作に移るべきものである場合、所定の機能部又は図1におけるMFP100の所定の構成要素からのそのステータス(以下、「装置ステータス」という)の受信待ちを行うことが定義されている。
【0058】
さらに、関数waitには、引数として、ファンクション、クラス、及びインスタンスが定義されている。ファンクションは、MFP100の機能を動作させるためのプログラムを実行すべき機能部を特定するための機能部IDから成り、クラスは、その機能部が実行すべきプログラムの種別を特定する種別IDから成り、インスタンスは、そのプログラムの実行状態を特定するステータスIDから成る。即ち、これらの引数を使用することにより、機能部が実行すべきプログラムの実行状態を一意に特定することができる。
【0059】
なお、関数waitにおいては、上記のように装置ステータスに代えて所定時間待機するための時間を設定することも可能である。
【0060】
上記外部ファイルにおいて、関数quitは、マクロ処理における記録処理の実行終了、即ちマクロファイル700の作成終了が定義されている。
【0061】
なお、図7のマクロファイル700における第2行目〜第19行目の各スクリプトについては、後述する。
【0062】
このように本実施形態においては、マクロファイル700は、関数としてpush、wait、及びquitを、引数としてファンクション、クラス、及びインスタンスを用いるという簡易な構成とされているので、マクロ機能における記録及び再生が容易であるとともに、画像処理装置の仕様に依存する部分を極力減らすことができ、例えばファンクション、クラス、及びインスタンスが適合するように変更するのみで他の装置への移植が容易となる。
【0063】
図8は、図7のマクロファイル700の作成中又は再生中に表示されるマクロ操作パネルの構成を示す図であり、図9は、図4のコピー基本画面400に図8のマクロ操作パネルの一部が重畳して表示されている場合を示す図である。
【0064】
図8のマクロ操作パネル800は、その一部又は全部がマクロ処理における記録処理実行中及び/又は再生処理実行中にLCD106の表示画面に表示される。マクロ操作パネル800は、マクロファイル700における所定のスクリプトに対応する処理(ステップ)の再生を停止させるポーズを指示するポーズキー810と、ポーズキー810によって指示されたポーズの解除を指示する再生キー820と、記録処理の実行を完了して作成されたマクロファイル700のRAM103への登録を指示する登録キー830と、記録処理又は再生処理の実行のキャンセルを指示するキャンセルキー840と、マクロファイル700に登録されている次のユーザオペレーション(次の行のスクリプト)を実行した後にポーズするステップ実行キー850とから構成されている。
【0065】
LCD106の表示画面は、マクロ処理における記録処理実行中においては、ポーズキー810、登録キー830、及びキャンセルキー840が表示され、「再生」キー446の押下による再生処理実行中においては、キャンセルキー840が表示され、「ステップ」キー445の押下による再生処理実行中においては、再生キー820、登録キー830、及びキャンセルキー840、ステップ実行キー850が表示されるように構成されている。
【0066】
図6のマクロ基本画面600において、マクロ操作画面800が表示された状態で、ユーザが「コピー」タグ410を押下すると、マクロ操作画面800が表示されたまま、図4のコピー基本画面400が表示されて図9に示すような構成の表示画面に遷移する。
【0067】
図9におけるコピー基本画面400において、ユーザオペレーションに基づいてコピー機能が動作すると、UIフレームワーク241は、ユーザオペレーション、即ちキー押下によって発生したイベントを上記キー入力イベントリスナ登録されているプログラムに関連付けられた機能部に通知すると同時に、マクロ制御部245にも同じ情報を通知する。マクロ制御部245は、ユーザオペレーション及び該ユーザオペレーションによって発生したイベントを順次スクリプト化し、以下に説明するようなスクリプトから成るマクロファイル700の作成が完了する。
【0068】
図7のマクロファイル700において、第2行目のスクリプトは、クラス及びインスタンスの各IDが特定されていない(none)特殊なスクリプトであって、マクロ処理における記録処理実行中に、MFP100の動作中の所定の機能、例えばマクロ機能からコピー機能へ切り換え操作があったこと、即ち、ユーザが「コピー」タブ410を押下したことを示し、これと同一の処理を再生処理時に実行するためのプログラムを構成する。以下の各スクリプトも同様に、ユーザオペレーション又は該ユーザオペレーションによって発生するイベントと同一の処理を実行するためのプログラムを構成する。
【0069】
第3行目は、ファンクションが「copy」であるコピー機能において、動作開始時に表示されるクラスが「base」である基本画面、即ちコピー基本画面400上でインスタンスが「ソータ(sorter)」であるキー、即ち「ソータ」キー411を押下することを示す。
【0070】
第4行目は、コピー機能において「ソータ」キー411の押下によりLCD106の表示画面に表示される図10のソータ画面1000上で、トレイに排紙された所定枚数の記録紙1部ごとにソート処理を行うための「ソート」キー1001を押下することを示す。なお、ソータ画面1000において、「ソート」キー1001をデフォルトで選択するようにして、記録処理実行中におけるユーザの押下を省略してもよい。
【0071】
図10のソータ画面1000には、「ソート」キー1001以外に、トレイに排紙された複数部の記録紙を各ページごとにグループ化するグループ化処理を行うための「グループ」キー1002と、トレイに排紙された所定枚数の記録紙に対してソート処理を施し、該ソート処理された複数枚の記録紙にステイプル処理を行うための「ステイプルソート」キー1003とが設けられている。
【0072】
第5行目は、上記ソータ画面1000上での「OK」キー1004の押下を示す。
【0073】
この「OK」キー1004の押下により、LCD106の表示画面は、図11に示すコピー基本画面400’に遷移する。このコピー基本画面400’は、図9のコピー基本画面400に、図10のソータ画面1000を介して設定された設定内容1100、即ちソート処理を1部ごとに行う旨が追加的に表示されている。
【0074】
第6行目は、上記コピー基本画面400’上での、インスタンスが「special」である「応用モード」キー412の押下を示す。
【0075】
第7行目は、上記応用モードキー412の押下によりLCD106の表示画面に表示される図12に示す応用モード画面1200上での、例えばインスタンスが「Nin1」である「縮小レイアウト」キー1201の押下を示す。
【0076】
第8行目は、「縮小レイアウト」キー1201の押下によりLCD106の表示画面に表示されるクラスが「special_Nin1」である縮小レイアウト画面1300(図13)上での、例えばインスタンスが「docDup」である「両面原稿」キー1301の押下を示す。
【0077】
なお、図13に示す縮小レイアウト画面1300は、原稿に関する情報を設定するための画面であって、ユーザは、この応用モード画面1200上で、原稿のサイズと、画像が両面に印刷された両面原稿であるか、又は画像が一面にのみ印刷された片面原稿であるかを指定する。応用モード画面1200におけるデフォルトは、原稿のサイズが「A4」サイズであり、且つ片面原稿である。したがって、上記「両面原稿」キー1301の押下により、原稿のサイズが「A4」サイズであることも指定される。
【0078】
第9行目は、「両面原稿」キー1301の押下によりLCD106の表示画面に表示されるクラスが「special_Nin1_docDup」である両面原稿画面1400(図14)上での「OK」キー1403の押下を示す。なお、両面原稿画面1400では、原稿が見開きの状態で左右のページに分かれている左右開きであることを指定するための「左右開き」キー1401、及び同様に上下開きを指定するための「上下開き」キー1402のうち、「左右開き」キー1401がデフォルトとして選択されている。したがって、「OK」キー1403の押下により、原稿が左右開きであることが指定されると共に、LCD106の表示画面には、「両面原稿」キー1301が選択された状態にある縮小レイアウト画面1300が表示される。
【0079】
第10行目は、上記縮小レイアウト画面1300上での「次へ」キー1302の押下を示す。これにより上記縮小レイアウト画面1300のサブ画面であるレイアウト画面1500(図15)がLCD106の表示画面に表示される。
【0080】
図15に示すレイアウト画面1500は、出力条件を入力するための設定画面であり、記録紙に何ページ分の原稿の画像を印刷するかを指定するための「2 in 1」キー1501、「4 in 1」キー1502、及び「8 in 1」キー1503や、Z配置やN配置といった出力のパターン及び記録紙の印刷面が片面であるのか両面であるのかを指定するための「両面コピー」キー1504及び「詳細設定」キー1505などが設けられている。
【0081】
第11行目は、上記レイアウト画面1500(図15)上での「4 in 1」キー1502の押下を示し、第12行目は、上記縮小レイアウト画面1500上での、インスタンスが「prntDup」である「両面コピー」キー1504の押下を示す。これらにより、記録紙の片面に4ページ分の原稿の画像を印刷し、記録紙の印刷面が両面であることが指定される。
【0082】
第13行目は、上記「両面コピー」キー1504の押下により表示される、縮小レイアウト画面1500のサブ画面である両面コピー画面1600(図16)上での「OK」キー1601の押下を示す。なお、両面コピー画面1600は、記録紙の印刷面を指定するための画面であり、「左右開き」キー1602がデフォルトとして選択されている。上記「OK」キー1601の押下により、記録紙の印刷面が左右開きであることが指定されると共に、両面コピー画面1600が上記応用モード画面1200に遷移する。
【0083】
第14行目は、上記応用モード画面1200上での「閉じる」キー1202の押下を示す。「閉じる」キー1202の押下により、LCD106の表示画面は、図11に示したようなコピー基本画面400’に遷移する。
【0084】
第15行目は、上記コピー基本画面400’の表示中におけるハードキー108のスタートキーの押下を示す。このスタートキー106の押下により、コピー機能において実行すべきコピージョブの設定が確定し、スキャナ104及びプリンタ105並びにコピー機能部320によるコピージョブの実行が開始される(コピースタート)。
【0085】
第16行目には、コピージョブ実行の完了待ちを行うというイベントが記録される。このイベントは、コピースタートしたときに発生することがMFP100に予め登録されている。即ち、第15行目で記録した操作がコピースタートのための操作であり、この操作に対して、第16行目の操作は、コピージョブの完了時にCPU101で生成された応答(コピージョブの完了)をマクロ制御部340で受信するためのものである。このように、ある操作に対して生成される種々のステータスのうち、マクロファイルに記録すべきステータスを予めMFP100のRAM103に直前の操作とそれに伴うステータスの組として登録しておく。マクロ制御部340は、RAM103に登録されている操作がなされた場合に、それに伴うステータスの発生をマクロとして記録するものである。
【0086】
コピージョブの実行の開始から完了までの間には、図17に示すようなプリント実行中画面1700がコピー基本画面400’の上に重畳してLCD106の表示画面に表示される。プリント実行中画面1700には、「プリント状況」プログレスバー1701などにより、コピージョブの実行状態が表示される。コピージョブの実行が完了したときは、プリント実行中画面1700が削除される。なお、これらの処理をスクリプト化してマクロファイル700に記録してもよい。
【0087】
コピージョブの実行が完了するときには、CPU101がコピージョブ完了ステータスを生成し、そのコピージョブ完了ステータスをマクロ制御部340が受信する。
【0088】
コピージョブの実行が完了した後には、ユーザが「送信/ファクス」タグ420を押下することにより、LCD106の表示画面を図5の送信基本画面500に切り換える。したがって、マクロファイル700における第17行目は、ファンクションが「send」である送信/ファクス機能への切換えを示す。「送信/ファクス」タグ420の押下により、LCD106の表示画面には、送信基本画面500と、その上に重畳して表示されたマクロ操作パネル800とが表示される(図18)。
【0089】
図18に示す送信基本画面500は、電子メールやFAXなどの送信処理に関して送信ジョブの設定や、送信ジョブの実行の開始を行うためのものであり、典型的な業務に関する設定が予め設定された定型業務ボタン521や、デフォルトで選択される「完了メール」キー522が設けられている。「完了メール」キー522は、所定のジョブが完了したときに、その旨を所定の送信先に電子メールを用いて通知することを指定するためのものである。
【0090】
第18行目は、図18に示す送信基本画面500の表示中におけるハードキー108のスタートキーの押下を示す。このスタートキーの押下により、送信ジョブの実行が開始される。送信ジョブの実行中においては、送信基本画面500の下部に設けられているステータス行450に送信ジョブの実行中である旨が表示される。
【0091】
送信ジョブの実行中に、ユーザがマクロ操作パネル800上の登録キー830を押下することにより、図19に示すようなマクロファイル700を登録する旨の確認を行うための登録確認画面1900が表示される。
【0092】
登録確認画面1900において、ユーザが「はい」キー1901を押下した場合には、マクロファイル700における第19行目に、マクロファイル700の作成終了を示すスクリプトを生成する。これにより、本記録処理の実行を終了すると共に、作成されたマクロファイル700をRAM103に登録する。
【0093】
一方、登録確認画面1900において、ユーザが「いいえ」キー1902を押下した場合には、本記録処理の実行を継続する。なお、ユーザが、マクロ操作パネル800上のキャンセルキー840を押下した場合には、マクロファイル700を破棄する旨の確認を行うための破棄確認画面2000(図20)を表示し、ユーザが「はい」キー2001を押下した場合には、本記録処理の実行をキャンセルすると共に、マクロファイル700をRAM103に登録することなくマクロファイルキー管理テーブルから削除する破棄を行う一方、「いいえ」キー2002を押下した場合には、本記録処理の実行を継続する。
【0094】
上記マクロ処理における記録処理によれば、図7のマクロファイル700には、両面印刷された原稿の画像を縮小レイアウトして所定の記録紙の両面に印刷し、このようにして出力された複数の記録紙をソートして所定のトレイに排紙し、これらの処理を完了した旨の完了メールを所定のアドレスに送信するという一連のユーザオペレーションが記録されるので、マクロ処理における再生処理を実行することによって、ユーザは容易に実行した処理と同一の処理を実行することができる。
【0095】
また、図7のマクロファイル700によれば、マクロ処理における再生処理時に、第15行目のスクリプトによって、コピー基本画面400の表示中におけるスタートキーの押下によるコピースタートを行い、第16行目のスクリプトによって、コピージョブ実行の完了を待つというイベントが発生する。即ち、マクロ制御部245は、ユーザオペレーションと、該ユーザオペレーションによって発生するイベントとを対として管理しており、記録処理において、予め登録されているユーザオペレーションのスクリプトを所定の行に生成し、その次の行に、該ユーザオペレーションの対となるイベントのスクリプトを生成する。これにより、ユーザオペレーションとは非同期に発生するイベントであっても、当該イベントの処理時間に拘わらず、そのイベントの処理完了に応答して即座に次の行の再生に移行して、マクロ処理における再生処理を確実に実行することができる。また、ユーザがユーザオペレーションとは非同期に発生するイベントの処理時間を考慮することがないので、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0096】
また、マクロ処理における記録処理において、ユーザが、完了メール送信ジョブの実行中に登録キー830を押下することにより、完了メール送信ジョブの実行の完了待ちのスクリプトを生成することをなくすことができるので、ユーザがより詳細にマクロ機能をカスタマイズすることができ、もって、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0097】
なお、上記記録処理によって作成されるマクロファイル700における第18行目及び第19行目間に、完了メール送信ジョブ実行の完了待ちの関数waitを挿入するようにしてもよい。これにより、マクロ処理における再生処理をより確実に実行することができる。
【0098】
図21は、図6のマクロ基本画面600において表示されるマクロファイル700の内容を示す図である。
【0099】
図21において、マクロファイル700の内容は、簡略化されてマクロ情報表示領域447に表示される。この表示は、図6のマクロ基本画面600上において、ユーザがマクロファイルキー441を押下し、CPU101が、RAM103のマクロファイルキー管理テーブルにマクロファイル700のマクロファイルの名称であるファイルハンドルを登録することによって行われる。また、マクロファイルキー441により、図21に示すマクロ基本画面600では、「ステップ」実行キー445及び「再生」キー446が押下可能に表示される。
【0100】
また、図21に示すように、マクロファイルキー441の名称は、ユーザにより、「名称」キー443を介して、「2 in 1」に変更されている。これにより、ユーザは、マクロファイル700に記録されている内容を特定することが容易になり、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0101】
図22は、図1におけるLCD106に表示される警告画面の一例の構成を示す図である。
【0102】
図22に示す警告画面2200は、図21のマクロ基本画面600上に重畳されて表示されており、図21のマクロ基本画面600において「記録開始」キー442が押下されたときに表示される。この警告画面2200は、例えば、名称が「2 in 1」であるマクロファイル700が登録されているマクロファイルキー441が選択されている状態で、「記録開始」キー442が押下されると表示される。
【0103】
図22の警告画面2200において、ユーザが「はい」キー2201を押下すると、MFP100は、マクロファイルキー441に登録されているマクロファイル700をRAM103から削除して、他のマクロファイルの作成を開始する一方、「いいえ」キー2202を押下すると、他のマクロファイルの作成をキャンセルする。
【0104】
図23は、図1におけるLCD106に表示される警告画面の他の例の構成を示す図である。
【0105】
図23に示す警告画面2300は、図21のマクロ基本画面600上に重畳されて表示されている。この警告画面2300は、マクロ基本画面600表示中に、例えば、名称が「2 in 1」であるマクロファイル700が登録されているマクロファイルキー441が選択されている状態で、「削除」キー444が押下されると表示される。
【0106】
図23の警告画面2300において、ユーザが「はい」キー2301を押下すると、MFP100は、マクロファイルキー441に登録されているマクロファイル700をRAM103のマクロファイルキー管理テーブルから削除する削除処理の実行を開始する一方、「いいえ」キー2302を押下すると、削除処理の実行開始をキャンセルして、図21のマクロ基本画面600をLCD106に表示する。
【0107】
図24は、図1におけるLCD106に表示される確認画面の一例の構成を示す図である。
【0108】
図24に示す確認画面2400は、図21のマクロ基本画面600上に重畳されて表示されている。この警告画面2400は、マクロ基本画面600の表示中に、例えば、名称が「2 in 1」であるマクロファイル700が登録されているマクロファイルキー441が選択されている状態で、「再生」キー446が押下されると表示される。
【0109】
図24の確認画面2400において、ユーザが「はい」キー2401を押下すると、MFP100は、マクロ情報表示領域447の表示内容と同様の表示内容をLCD106とは異なる他の表示装置(不図示)などに表示すると共に、図25の再生開始画面2500をLCD106の表示画面に表示する一方、「いいえ」キー2402を押下すると、上記再生開始画面2500をLCD106の表示画面に表示する。なお、図24の確認画面2400を表示することなく、図25の再生開始画面2500をLCD106の表示画面に表示するように構成してもよい。
【0110】
また、図25に示すように、再生開始画面2500には、プログレスバー2501が設けられており、マクロファイル700のスクリプトの数、即ち全ステップ数を100%として実行済みのステップの数の割合を表示する。また、図25の再生開始画面2500上には、マクロ操作パネル800上のキャンセルキー840が重畳して表示されている。
【0111】
第2に、マクロ機能動作時に、「再生」キー446の押下によって実行が開始される再生処理を説明する。本再生処理では、上記記録処理により登録されたマクロファイル700に記録されているスクリプトを読み出して同一の動作を実行する。これにより、ユーザは、マクロファイル700を選択するだけで同一の操作を再生することができるので、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0112】
マクロ制御部245は、マクロファイル700に記録されているスクリプトをBIOSを介して順次読み出す。
【0113】
まず、第1行目のスクリプトを実行することにより、外部ファイルにおいて定義された関数push、関数wait、及び関数quitに関する情報を取得する。
【0114】
続く第2行目〜第18行目のスクリプトを、取得した関数push、及び関数waitに関する情報と、それら関数の引数とに基づいて順次実行する。ユーザがハードキー108やタッチパネル109を操作することなく、スクリプトがCPU101に入力されるので、上記記録処理において実行したコピー機能及び送信/ファクス機能における処理(コピージョブ及び送信ジョブ)と同一の処理が実行される(再生処理)。各スクリプトの実行によってLCD106の表示画面を切り換えたときは、ポーズ画面が表示され、その後、次の行のスクリプトが実行される。なお、ポーズ画面とは、切換えた表示画面の状態のまま、所定の時間、例えば0.5秒間待機するための表示画面をいう。これにより、ユーザはマクロ処理における再生処理において実行中の処理を確認することができる。また、さらにボタン操作によってポーズ(マクロの再生を一時停止)し、その間にコピー部数等の数値等の情報が記録されていれば、これらの変更を行うことも可能とする。これによりマクロとして登録しておいたものを再生する際に若干の変更を行って実行させることが可能となるものである。
【0115】
また、このポーズのための操作を自動で行わせるために、関数waitに一時停止する時間を引数として設定しておき、その時間内に変更処理を行うことを可能としてもよい。
【0116】
これらの再生処理を実行しているときには、LCD106の表示画面には、キャンセルキー840が重畳して表示されている。これにより、ユーザはマクロ処理が実行中であることを容易に視認することができると共に、実行中のマクロ処理をキャンセルすることができ、ユーザの操作性を向上させることができる。また、キャンセルキー840の押下のみが許可されるように、キャンセルキー840以外のキーの押下が不許可となるように設定されている。この設定を行うことにより、マクロ処理中におけるコピー処理及び送信/ファクス処理時の誤動作を防止することができる。もちろん、上記のようにユーザの操作によるポーズ処理を行う場合はキャンセルキー840に加え、ポーズキーを設け、これらのキー以外の操作を不許可とする。
【0117】
なお、第16行目のスクリプトは、関数waitによりプリンタ105がコピージョブの実行を完了すると、コピージョブの実行完了した旨のステータスを、UIフレームワーク241及びマクロ制御部245に通知することが定義されている。マクロ制御部245は、該発行された通知を受信したときは、関数waitが設定されたスクリプトに基づく、装置ステータス受信待ちの状態を解除し、以降の行のスクリプトを実行する。
【0118】
その後、マクロファイル700の最終行である第19行目のスクリプトを実行し、本再生処理を終了する。該再生処理の終了は、マクロ制御部245に通知される。
【0119】
上記再生処理では、キャンセルキー840(あるいは加えてポーズキー)以外のキーの押下が不許可となるように設定されているとしたが、許可となるように設定されているか、又は許可とするように設定可能に構成されていてもよい。さらには、上記設定は、マクロ処理の実行が完了した後や、マクロ処理中においてポーズ画面を表示している間には、自動的に解除されるように構成してもよい。これにより、ユーザの操作性を向上させることができる。この場合、ユーザは、上記再生処理中において実行すべき処理の設定を変更することが可能である。これにより、マクロ機能をカスタマイズして、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0120】
具体的には、例えば、第4行目のスクリプトの実行によって、キャンセルキー840が重畳表示された図10の表示画面1000のポーズ画面が表示されているときに、ユーザは「グループ」キー1002を押下することができる。グループキー1002の押下があっても、第5行目以降のスクリプトは、マクロファイル700における順序などが変わらないからである。
【0121】
一方、「グループ」キー1002に代えて「ステープルソート」キー1003を押下したときには、トレイに排紙された複数の記録紙のどこにステープルを行うかの設定画面をLCD106に表示するためのスクリプトをマクロファイル700に第4行目及び第5行目のスクリプト間に挿入する必要があるので、マクロファイル700における順序などが変わり、以降のスクリプトを実行できなくなる。
【0122】
図26は、図1におけるLCD106に表示される確認ポップアップ画面2600の構成を示す図である。
【0123】
図26の確認ポップアップ画面2600は、以降の行のスクリプトが実行できなくなるようなキーの押下があった場合にLCD106にポップアップ表示され、該キーの押下によって変更された設定を保持して、以降の行のスクリプトの実行をキャンセルするための「はい」キー2601と、該キーの押下によって変更された設定を保持することなく、リセットを行う「いいえ」キー2602とが設けられている。即ち、「はい」キー2601及び「いいえ」キー2602のいずれを押下しても、実行中であったマクロ処理における再生処理が中止されると共に、マクロ操作パネル800の表示も削除される。
【0124】
「はい」キー2601を押下した場合には、それまでに実行した再生処理における設定及び上記キーの押下によって変更された設定に基づいて処理を継続して実行することができる。「いいえ」キー2602を押下した場合には、それまでの実行した再生処理における設定及び上記キーの押下によって変更された設定を破棄して予め設定されているデフォルト値に変更され、LCD106の表示画面には、リセット時に表示される所定の初期画面が表示される。
【0125】
第3に、図6における「ステップ」実行キー445の押下によって実行が開始される再生処理を説明する。
【0126】
図27は、図1におけるLCD106に表示されるフィニッシング処理画面の一例の構成を示す図である。
【0127】
図27のフィニッシング処理画面2700は、図6における「ステップ」実行キー445の押下によって、マクロファイル700の第2行目のスクリプトに対応するステップを実行した場合の画面を示しており、その画面上にはマクロ操作パネル800が重畳して表示されている。図27に示すフィニッシング処理画面2700において、ユーザがステップ実行キー850の押下する度に、マクロファイル700の各ステップが順次実行され、実行した状態でポーズ画面が表示される。再生キー820を押下すると、上述した「再生」キー447の押下による再生処理と同様に連続的にマクロファイル700の各ステップを実行する。キャンセルキー840を押下すると、実行中の再生処理をキャンセルする。これらにより、ユーザは、より詳細な確認を行いながら、マクロ処理における再生処理を実行したり、その実行をキャンセルしたりすることができ、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0128】
図28は、図8のマクロ操作パネル800の変形例を示す図である。
【0129】
これまで説明したものは所定の装置ステータスをマクロファイルに記録するに際して、実際に該当するステータスへと変化するのを待ってそれを記録するものとしたが、以下に説明する変形例は実際のステータスではなくユーザによるキー操作によって該当するステータスを擬似的に発生させてそれを記録するものである。そしてマクロ再生時はこの擬似的なステータスとして記録したものを実際のステータスへの変化に対応させて再生するものである。
【0130】
図28のマクロ操作パネル800’は、図8のマクロ操作パネル800に「擬似ステータス」キー860が追加されたものであり、他の構成要素に関しては、マクロ操作パネル800と同一であるので、それらの説明を省略する。
【0131】
マクロ操作パネル800’は、マクロ機能における記録処理中にLCD106に表示される。なお、キャンセルキー840(あるいは加えてポーズキー)以外のキーの押下が許可されているときは、再生処理中に表示されてもよい。
【0132】
「擬似ステータス」キー860は、実際には発生していないステータスを発生したことに擬制するための擬似ステータスを選択するための後述する図29の擬似ステータス生成画面2900をLCD106の表示画面に表示させるためのものである。
【0133】
図29は、図1におけるLCD106に表示される擬似ステータス生成画面2900の構成を示す図である。
【0134】
図29に示す擬似ステータス生成画面2900は、図28における「擬似ステータス」キー860の押下によってLCD106に表示され、例えば10個の擬似ステータスに対応する設定キー2901〜2910と、各設定キーの押下に対してそれに対応する擬似ステータスの設定を許可するための「OK」キー2911と、不許可にするための「設定取り消し」キー2912とが設けられている。
【0135】
上記10個の設定キー2901〜2910は、ジャムが発生したと擬制するための「ジャム発生」キー2901、トナーの残量がないと擬制するための「トナーなし」キー2902、トナーの残量が少ないと擬制するための「トナー少量」キー2903、記録紙が給紙トレイにないと擬制するための「用紙なし」キー2904、排紙された記録紙にステープル用の針がないと擬制するための「ステープルなし」キー2905、コピージョブの実行が完了したと擬制するための「コピー完了」キー2906、電子メール又はファクスの送信ジョブの実行が完了したと擬制するための「送信完了」キー2907、実行中のコピージョブを中断したと擬制するための「コピー中断」キー2908、実行中の電子メール又はファクスの送信ジョブにおいてエラーが発生したと擬制するための「送信エラー」キー2909、及びLDAPを用いてMFPに接続された外部サーバなどから所定の情報を受信したと擬制するための「LDAP受信」キー2910から成る。
【0136】
上記のような擬似ステータスのうち、コピージョブや送信ジョブの完了、LDAP受信による情報の受信等、ユーザの操作に伴って取得されるべきステータスについてのマクロファイルの再生は、前述の例のようにユーザの操作によるマクロ再生指示に従って実行され、擬似ステータスは実際のステータスの取得に従って実行すればよい。
【0137】
ただし、トナーなし、トナー少量、ステープルなしなどユーザの操作とは関係なく、あるいはマクロ再生中でなくても発生し得るステータスに関しては、通常動作時に当該ステータスの発生を検知した場合にそれに対応するマクロファイルを自動的に再生するようにしてもよい。
【0138】
以下、マクロ機能において、トナーの残量が少量になった場合に所定のアドレスに電子メールを送信するためのマクロファイルを作成するための記録処理について説明する。
【0139】
まず、図6に示すマクロ基本画面600において、所定のマクロファイルキー441’を選択し、「記録開始」キー442を押下し、マクロファイル700’の作成を開始する。
【0140】
次いで、ユーザは、擬似ステータス生成画面2900を表示させ、「トナー少量」キー2903を選択して「OK」キー2911を押下する。これにより、CPU101は、コピー機能部320のステータスとしてトナー少量ステータスを生成し、マクロ制御部245は、そのトナー少量ステータスを受信して、トナー少量ステータス受信したことを、作成中のマクロファイル700’に記録する。「OK」キー2911の押下後のLCD106の表示画面は、擬似ステータス生成画面2900が削除され、実行中の機能に対応する画面である。
【0141】
その後、ユーザは、「送信/ファクス」タブ420を押下し、送信基本画面500上の定型業務ボタン521の押下によってLCD106の表示画面に表示される図30に示すような定型業務登録編集/画面3000において、件名が「トナー少量」である定型業務を選択するか又は登録して、その定型業務の選択又は登録を許可するための「はい」キー3001を押下する。これにより、図5の送信基本画面500には、図31に示すように「トナー少量」定型業務キー3101が表示される。
【0142】
図31の送信基本画面500において、ユーザは、「トナー少量」定型業務キー3101を押下して、例えば、電子メールの送信先のアドレスとして業務課の電子メールアドレスを入力すると共に、電子メールの本文として「トナーの発注を依頼する」を登録する。これにより、「トナー少量」定型業務キー3101には、「MFP100のトナーの残量が少なくなった場合には、業務課に電子メールで、トナーの発注を依頼する」という定型業務の情報が関連付けられる。その後、ユーザは、「トナー少量」定型業務キー3101を押下して、ハードキー108のスタートキーを押下する。ここで、ユーザは、マクロ操作パネル800’上の登録キー830を押下する。これにより、「トナー少量」に係る定型業務が関連付けられたマクロファイル700’を作成する記録処理を完了する。
【0143】
なお、上記記録処理では、「トナー少量」定型業務キー3101に「MFP100のトナーの残量が少なくなった場合には、業務課に電子メールで、トナーの発注を依頼する」という定型業務の情報が関連付ける処理をマクロファイル700’に記録したが、予め「トナー少量」定型業務キー3101を送信基本画面500上に作成してから、記録開始キー442を押下することにより、マクロファイル700”を作成してもよい。これにより、マクロファイル700”に記録されるステップの数をマクロファイル700’よりも少なくすることができる。
【0144】
図32は、図6のマクロ基本画面600において、図31の「トナー少量」キー3101が関連付けられたマクロファイルキー441’が選択されているときの状態を示す図である。
【0145】
図32のマクロ基本画面600において、そのマクロ情報表示領域447に概略的に表示されているように、名称が「トナー少量報告」であるマクロファイルキー441’に対応する上記マクロファイル700”は、トナー少量ステータスを受信するステップと、送信/ファクス機能に切換えるステップと、「トナー少量」定型業務キー3101を選択するステップと、ハードキー108のスタートキーを押下するステップとから主として成る。
【0146】
実際に、トナーの残量が少なくなったときは、CPU101がトナー少量ステータスを発生し、操作部であるタッチパネル108がそのステータスを受信すると共に、該トナー少量ステータスを受信した旨をマクロ機能部340にも通知する。マクロ機能部340は、まず、RAM103に登録されている複数のマクロファイルのうちいずれか1つのマクロファイルが再生中であるか否かを判別し、再生中でないときは、登録されている複数のマクロファイルのうち、装置ステータスの受信から始まるマクロファイルがあるか否かを判別し、装置ステータスの受信から始まるマクロファイルがあるときは、装置ステータスがトナー少量ステータスであるか否かを判別する。この場合には、トナー少量ステータスの受信から始まるマクロファイル700”がRAM103に登録されているので、MFP100は、マクロファイル700”に基づいてマクロ処理における再生処理を自動的に開始する。
【0147】
なお、上記実施の形態では、マクロ制御部245は、ユーザオペレーションと、該ユーザオペレーションによって発生するイベントとを対として管理しているとしたが、全てのユーザオペレーションによって発生するイベントを管理する必要はなく、必要なイベントが管理される。例えば、ジャム発生によって発生するイベントであるジャム解消待ちのスクリプトを生成しないように構成してもよいし、該ジャム解消待ちのスクリプトを生成するか否かをユーザに確認するように構成してもよい。
【0148】
また、マクロファイルの記録処理中にマクロファイルに記録し得るステータスを検知することも考えられ、その場合、このステータスに関する情報を現在記録中のマクロファイルに記録してしまうことも考えられる。そこで、このようにマクロ記録中にマクロファイルに記録し得るステータスの検知を行った場合は、当該ステータスをマクロファイルに記録するか否かをLCD106に表示して、ユーザに選択させるようにする。また、同じくマクロ記録中にマクロファイルに記録し得るステータスを検知した場合、記録中のマクロの手順と検知したステータスに矛盾がないか否かを判断して、その結果に応じてマクロファイルに記録するか否かのいずれかに切り替えるようにしてもよい。そして、マクロに記録しない場合に上述のようなマクロの自動再生処理に移る。
【0149】
また、以上の実施の形態では、マクロファイルの記録と再生をMFP100内で行わせるようにしたが、これに限らずMFP100の外部にパーソナルコンピュータ等を接続し、それによってMFP100側の操作手順のマクロファイルの記録と再生を行わせるようにしてもよい。
【0150】
また、MFP100で作成したマクロファイルを他の装置に転送して同様の操作手順を他の装置で再生させるようなことも可能である。
【0151】
また、操作手順はユーザによる手動操作のほか、音声認識機能等、他の操作方法を応用させることも可能である。
【0152】
また、本発明の目的は、上記実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(又は記録媒体)を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることはいうまでもない。
【0153】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0154】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
【0155】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
【0156】
また、上記プログラムは、上述した実施の形態の機能をコンピュータで実現することができればよく、その形態は、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給されるスクリプトデータなどの形態を有するものでもよい。
【0157】
プログラムを供給する記録媒体としては、例えば、RAM、NV−RAM、フロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、MO、CD−R、CD−RW、DVD(DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW)、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、他のROMなどの上記プログラムを記憶できるものであればよい。或いは、上記プログラムは、インターネット、商用ネットワーク、若しくはローカルエリアネットワークなどに接続される不図示の他のコンピュータやデータベースなどからダウンロードすることにより供給される。
【産業上の利用可能性】
【0158】
本発明の実施の形態に係る画像処理装置は、MFP100だけでなく、マクロ機能を有する画像処理装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0159】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像処理装置の内部の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】図1におけるHDDの内部構成を概略的に示すブロック図である。
【図3】図2におけるUI用アプリケーションと図1のMFPの機能との関係を示すために用いられるブロック図である。
【図4】図1におけるLCDに表示されるコピー基本画面の構成を示す図である。
【図5】図1におけるLCDにおいて送信/ファクス機能実行時に表示される送信基本画面を説明するために用いられる図である。
【図6】図1におけるLCDにおいてマクロ機能実行時に表示されるマクロ基本画面を説明するために用いられる図である。
【図7】図3におけるマクロ機能部によって作成されたマクロファイルの一例を説明するために用いられる図である。
【図8】図7のマクロファイルの作成中又は再生中に表示されるマクロ操作パネルの構成を示す図である。
【図9】図4のコピー基本画面に図8のマクロ操作パネルの一部が重畳して表示されている場合を示す図である。
【図10】図1におけるLCDに表示されるソータ画面の構成を示す図である。
【図11】図9のコピー基本画面に図10のソータ画面を介して設定された設定内容が追加的に表示されている場合を示す図である。
【図12】図1におけるLCDに表示される応用モード画面の構成を示す図である。
【図13】図1におけるLCDに表示される縮小レイアウト画面の構成を示す図である。
【図14】図1におけるLCDに表示される両面原稿画面の構成を示す図である。
【図15】図1におけるLCDに表示されるレイアウト画面の構成を示す図である。
【図16】図15の縮小レイアウト画面のサブ画面である両面コピー画面の構成を示す図である。
【図17】図1におけるLCDに表示されるプリント実行中画面の構成を示す図である。
【図18】図8のマクロ操作パネルの一部が重畳して表示された送信基本画面の構成を示す図である。
【図19】図7のマクロファイルを登録する旨の確認を行うための登録確認画面の構成を示す図である。
【図20】図7のマクロファイルを破棄する旨の確認を行うための破棄確認画面の構成を示す図である。
【図21】図6のマクロ基本画面において表示されるマクロファイルの内容を示す図である。
【図22】図1におけるLCDに表示される警告画面の一例の構成を示す図である。
【図23】図1におけるLCDに表示される警告画面の他の例の構成を示す図である。
【図24】図1におけるLCDに表示される確認画面の一例の構成を示す図である。
【図25】図1におけるLCDに表示される再生開始画面の構成を示す図である。
【図26】図1におけるLCDに表示される確認ポップアップ画面の構成を示す図である。
【図27】図1におけるLCDに表示されるフィニッシング処理画面の一例の構成を示す図である。
【図28】図8のマクロ操作パネルの変形例を示す図である。
【図29】図1におけるLCDに表示される擬似ステータス生成画面の構成を示す図である。
【図30】図1におけるLCDに表示される定型業務登録編集/画面の構成を示す図である。
【図31】図5の送信基本画面500において所定の定型業務キーが表示されているときの状態を示す図である。
【図32】図6のマクロ基本画面においてマクロファイルキーが選択されているときの状態を示す図である。
【符号の説明】
【0160】
100 MFP(Multi Function Printer)
104 スキャナ
105 プリンタ
108 ハードキー
240 UI用アプリケーション
241 UIフレームワーク
245 マクロ制御部
340 マクロ機能部
441,441’ マクロファイルキー
700,700’,700” マクロファイル
800,800’ 操作パネル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者による操作を受け付ける操作手段を有し、前記操作手段を用いた操作者による操作手順を記録し、この記録した操作手順を再生するマクロ機能を備えた画像処理装置において、
前記操作手段を用いた操作者による操作手順を順次記録する第1の記録手段と、
前記操作手段による操作とは非同期に発生する前記画像処理装置のステータスに関する情報を記録する第2の記録手段と、
前記第1の記録手段で記録した操作手順及び前記第2の記録手段で記録した情報を、その記録順序に従って再生する再生手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記ステータスは前記操作手段を用いた操作に伴う応答を含み、前記第2の記録手段が記録する前記ステータスに関する情報は、前記操作手段を用いた操作に対して行った処理が完了した旨の応答を待機する待機処理を含むことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記第2の記録手段で記録されるべきステータスを登録する登録手段を有し、前記第2の記録手段は前記ステータスのうち前記登録手段で登録されているステータスに関する情報を記録することを特徴とする請求項1又は2記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記第2の記録手段は前記第1の記録手段で記録した操作が前記ステータスに関する情報を取得した後に次の操作に移るべきものである場合に当該ステータスに関する情報を記録することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記操作手段は所定の情報を表示する表示手段を含み、前記表示手段は前記操作手順に応じて表示内容を遷移させ、前記再生手段は前記表示内容の遷移を再生することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記再生手段による再生中にその再生を一時停止する手段を有し、当該一時停止中に前記操作手段を介して前記第1の記録手段で記録した操作手順以外の操作を実行可能であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記ステータスを擬似的に発生するための擬似ステータス発生手段を有し、前記第2の記録手段は前記擬似ステータス発生手段で発生させたステータスを記録することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記第2の記録手段で記録されたステータスが発生したことを検知した場合に前記再生手段による再生を開始する手段を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記第1の記録手段及び前記第2の記録手段による記録中に所定のステータスを検知した場合に当該ステータスに関する情報を前記第2の記録手段で記録させるか否かを選択する手段を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項10】
操作者による操作を受け付ける操作手段を有し、前記操作手段を用いた操作手順を記録し、この記録した操作手順を再生するマクロ機能を備えた画像処理装置の制御方法であって、
前記操作手段を用いた操作者による操作手順を順次記録する第1の記録ステップと、
前記操作手段による操作とは非同期に発生する前記画像処理装置のステータスに関する情報を記録する第2の記録ステップと、
前記第1の記録ステップで記録した操作手順及び前記第2の記録ステップで記録した情報を、その記録順序に従って再生する再生ステップとを有することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
【請求項11】
前記ステータスは前記操作手段を用いた操作に伴う応答を含み、前記第2の記録ステップが記録する前記ステータスに関する情報は、前記操作手段を用いた操作に対して行った処理が完了した旨の応答を待機する待機処理を含むことを特徴とする請求項10記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項12】
前記第2の記録ステップで記録されるべきステータスを登録する登録ステップを有し、前記第2の記録ステップでは前記ステータスのうち前記登録ステップで登録されたステータスに関する情報を記録することを特徴とする請求項10又は11記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項13】
前記第2の記録ステップでは前記第1の記録ステップで記録した操作が前記ステータスに関する情報を取得した後に次の操作に移るべきものである場合に当該ステータスに関する情報を記録することを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項14】
前記操作手段は所定の情報を表示するとともに操作者による操作に応じて表示内容を遷移させる表示手段を含み、前記再生ステップでは前記表示内容の遷移を再生することを特徴とする請求項10乃至13のいずれか1項に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項15】
前記再生ステップにおける再生中にその再生を一時停止するステップを有し、当該一時停止中に前記操作手段を介して前記第1の記録ステップで記録した操作手順以外の操作を受け付け可能であることを特徴とする請求項10乃至14のいずれか1項に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項16】
前記ステータスを擬似的に発生するための擬似ステータス発生ステップを有し、前記第2の記録ステップでは前記擬似ステータス発生ステップで発生させたステータスを記録することを特徴とする請求項10乃至15のいずれか1項に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項17】
前記第2の記録ステップで記録されたステータスが発生したことを検知した場合に前記再生ステップにおける再生を開始することを特徴とする請求項10乃至16のいずれか1項にに記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項18】
前記第1の記録ステップ及び前記第2の記録ステップにおける記録中に所定のステータスを検知した場合に当該ステータスに関する情報を前記第2の記録ステップで記録させるか否かを選択するステップを有することを特徴とする請求項10乃至17のいずれか1項に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項19】
請求項10乃至18のいずれか1項に記載の画像処理装置の制御方法をコンピュータに実行させるための実行モジュールを備えることを特徴とするプログラム。
【請求項20】
請求項19記載のプログラムを格納することを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項1】
操作者による操作を受け付ける操作手段を有し、前記操作手段を用いた操作者による操作手順を記録し、この記録した操作手順を再生するマクロ機能を備えた画像処理装置において、
前記操作手段を用いた操作者による操作手順を順次記録する第1の記録手段と、
前記操作手段による操作とは非同期に発生する前記画像処理装置のステータスに関する情報を記録する第2の記録手段と、
前記第1の記録手段で記録した操作手順及び前記第2の記録手段で記録した情報を、その記録順序に従って再生する再生手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記ステータスは前記操作手段を用いた操作に伴う応答を含み、前記第2の記録手段が記録する前記ステータスに関する情報は、前記操作手段を用いた操作に対して行った処理が完了した旨の応答を待機する待機処理を含むことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記第2の記録手段で記録されるべきステータスを登録する登録手段を有し、前記第2の記録手段は前記ステータスのうち前記登録手段で登録されているステータスに関する情報を記録することを特徴とする請求項1又は2記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記第2の記録手段は前記第1の記録手段で記録した操作が前記ステータスに関する情報を取得した後に次の操作に移るべきものである場合に当該ステータスに関する情報を記録することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記操作手段は所定の情報を表示する表示手段を含み、前記表示手段は前記操作手順に応じて表示内容を遷移させ、前記再生手段は前記表示内容の遷移を再生することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記再生手段による再生中にその再生を一時停止する手段を有し、当該一時停止中に前記操作手段を介して前記第1の記録手段で記録した操作手順以外の操作を実行可能であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記ステータスを擬似的に発生するための擬似ステータス発生手段を有し、前記第2の記録手段は前記擬似ステータス発生手段で発生させたステータスを記録することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記第2の記録手段で記録されたステータスが発生したことを検知した場合に前記再生手段による再生を開始する手段を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記第1の記録手段及び前記第2の記録手段による記録中に所定のステータスを検知した場合に当該ステータスに関する情報を前記第2の記録手段で記録させるか否かを選択する手段を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項10】
操作者による操作を受け付ける操作手段を有し、前記操作手段を用いた操作手順を記録し、この記録した操作手順を再生するマクロ機能を備えた画像処理装置の制御方法であって、
前記操作手段を用いた操作者による操作手順を順次記録する第1の記録ステップと、
前記操作手段による操作とは非同期に発生する前記画像処理装置のステータスに関する情報を記録する第2の記録ステップと、
前記第1の記録ステップで記録した操作手順及び前記第2の記録ステップで記録した情報を、その記録順序に従って再生する再生ステップとを有することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
【請求項11】
前記ステータスは前記操作手段を用いた操作に伴う応答を含み、前記第2の記録ステップが記録する前記ステータスに関する情報は、前記操作手段を用いた操作に対して行った処理が完了した旨の応答を待機する待機処理を含むことを特徴とする請求項10記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項12】
前記第2の記録ステップで記録されるべきステータスを登録する登録ステップを有し、前記第2の記録ステップでは前記ステータスのうち前記登録ステップで登録されたステータスに関する情報を記録することを特徴とする請求項10又は11記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項13】
前記第2の記録ステップでは前記第1の記録ステップで記録した操作が前記ステータスに関する情報を取得した後に次の操作に移るべきものである場合に当該ステータスに関する情報を記録することを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項14】
前記操作手段は所定の情報を表示するとともに操作者による操作に応じて表示内容を遷移させる表示手段を含み、前記再生ステップでは前記表示内容の遷移を再生することを特徴とする請求項10乃至13のいずれか1項に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項15】
前記再生ステップにおける再生中にその再生を一時停止するステップを有し、当該一時停止中に前記操作手段を介して前記第1の記録ステップで記録した操作手順以外の操作を受け付け可能であることを特徴とする請求項10乃至14のいずれか1項に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項16】
前記ステータスを擬似的に発生するための擬似ステータス発生ステップを有し、前記第2の記録ステップでは前記擬似ステータス発生ステップで発生させたステータスを記録することを特徴とする請求項10乃至15のいずれか1項に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項17】
前記第2の記録ステップで記録されたステータスが発生したことを検知した場合に前記再生ステップにおける再生を開始することを特徴とする請求項10乃至16のいずれか1項にに記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項18】
前記第1の記録ステップ及び前記第2の記録ステップにおける記録中に所定のステータスを検知した場合に当該ステータスに関する情報を前記第2の記録ステップで記録させるか否かを選択するステップを有することを特徴とする請求項10乃至17のいずれか1項に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項19】
請求項10乃至18のいずれか1項に記載の画像処理装置の制御方法をコンピュータに実行させるための実行モジュールを備えることを特徴とするプログラム。
【請求項20】
請求項19記載のプログラムを格納することを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図2】
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【図4】
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【図11】
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【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【公開番号】特開2006−67328(P2006−67328A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−248665(P2004−248665)
【出願日】平成16年8月27日(2004.8.27)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年8月27日(2004.8.27)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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