画像処理装置、画像処理制御プログラム、非一時的記録媒体
【課題】
動的に構成の変更が可能な画像処理手段に入力する印刷情報を、適切に分割する画像処理装置、画像処理制御プログラムを提供する。
【解決手段】
画像処理手段の構成の変更を設定する設定情報および画像処理に利用する印刷情報と、画像処理手段による画像処理中に生成される中間情報と、画像処理手段による画像処理で生成された画像情報との少なくともいずれかが、処理前用記憶領域39A、処理中用記憶領域39B、処理後用記憶領域39Cの各記憶容量よりも大きくなる場合に、設定情報および印刷情報、中間情報、画像情報の全てが、それぞれ処理前用記憶領域39A、処理中用記憶領域39B、処理後用記憶領域39Cの各記憶容量以下となる印刷情報の分割位置を決定する。
動的に構成の変更が可能な画像処理手段に入力する印刷情報を、適切に分割する画像処理装置、画像処理制御プログラムを提供する。
【解決手段】
画像処理手段の構成の変更を設定する設定情報および画像処理に利用する印刷情報と、画像処理手段による画像処理中に生成される中間情報と、画像処理手段による画像処理で生成された画像情報との少なくともいずれかが、処理前用記憶領域39A、処理中用記憶領域39B、処理後用記憶領域39Cの各記憶容量よりも大きくなる場合に、設定情報および印刷情報、中間情報、画像情報の全てが、それぞれ処理前用記憶領域39A、処理中用記憶領域39B、処理後用記憶領域39Cの各記憶容量以下となる印刷情報の分割位置を決定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ等の情報処理装置に、ハードウェアで情報処理を行う外部装置を増設し、その外部装置で情報処理を行わせ、情報処理の高速化を図ることがある。この場合、外部装置のメモリ容量等の関係から、外部装置に処理させる情報の量が制限されることがある。
【0003】
このため、外部装置での情報処理を効率よく行わせる技術として、外部装置のメモリが容量オーバーとならないよう情報に対して動的に圧縮処理、伸張処理を適用する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−3035号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、動的に構成の変更が可能な画像処理手段に入力する印刷情報を、適切に分割する画像処理装置、画像処理制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成するため、請求項1の発明は、動的に構成を変更し、該変更した構成に応じた画像処理を実行する画像処理手段と、前記画像処理手段の構成の変更を設定する設定情報および前記画像処理手段による画像処理に利用する印刷情報を記憶する処理前情報記憶領域と、前記画像処理手段による画像処理中に生成される中間情報を記憶する処理中情報記憶領域と、前記画像処理手段による画像処理で生成された画像情報を記憶する処理後情報記憶領域とを有する記憶手段と、前記画像処理手段に画像処理を実行させる際に、該実行させる画像処理に利用する印刷情報に基づいて、該印刷情報の量と該印刷情報に対応する前記中間情報の量と該印刷情報に対応する前記画像情報の量とを算出し、該印刷情報と該中間情報と該画像情報とが、それぞれ、前記処理前情報記憶領域と前記処理中情報記憶領域と前記処理後情報記憶領域との各記憶容量以下となる該印刷情報の分割位置を決定する決定手段と、前記決定手段が決定した分割位置に応じて、前記画像処理手段に実行させる画像処理に利用する印刷情報を分割する分割手段とを具備することを特徴とする。
【0007】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記決定手段は、前記画像処理手段に実行させる画像処理がページ処理の場合に、前記印刷情報の量と前記中間情報の量と前記画像情報の量とに基づいて、前記画像情報の分割位置を決定し、該決定した分割位置に対応した前記印刷情報の分割位置を決定することを特徴とする。
【0008】
また、請求項3の発明は、動的に構成を変更し、該変更した構成に応じた画像処理を実行する画像処理手段と、前記画像処理手段に実行させる画像処理に利用する印刷情報に基づいて生成される論理画像と該論理画像が配置された物理画像のそれぞれの大きさを算出し、該物理画像を分割した場合のそれぞれに含まれる論理画像の大きさが予め定めた値となる該物理画像の分割位置を算出し、該算出した物理画像の分割位置に対応した前記印刷情報の分割位置を決定する決定手段と、前記決定手段が決定した分割位置に応じて、前記印刷情報を分割する分割手段とを具備することを特徴とする。
【0009】
また、請求項4の発明は、動的に構成を変更し、該変更した構成に応じた画像処理を実行する画像処理手段に画像処理を実行させる際に、該実行させる画像処理に利用する印刷情報に基づいて、該印刷情報の量と該印刷情報に対応する前記中間情報の量と該印刷情報に対応する前記画像情報の量とを算出し、該印刷情報と該中間情報と該画像情報とが、それぞれ、前記画像処理手段に配設された記憶手段のうち該画像処理手段の構成の変更を設定する設定情報および前記画像処理手段による画像処理に利用する印刷情報を記憶する処理前情報記憶領域と、前記記憶手段のうち前記画像処理手段による画像処理中に生成される中間情報を記憶する処理中情報記憶領域と、前記記憶手段のうち前記画像処理手段による画像処理で生成された画像情報を記憶する処理後情報記憶領域との各記憶容量以下となる該印刷情報の分割位置を決定する決定処理算と、前記決定処理で決定した分割位置に応じて、前記画像処理手段に実行させる画像処理に利用する印刷情報を分割する分割処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0010】
また、請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記決定処理は、前記画像処理手段に実行させる画像処理がページ処理の場合に、前記印刷情報の量と前記中間情報の量と前記画像情報の量とに基づいて、前記画像情報の分割位置を決定し、該決定した分割位置に対応した前記印刷情報の分割位置を決定することを特徴とする。
【0011】
また、請求項6の発明は、動的に構成を変更し、該変更した構成に応じた画像処理を実行する画像処理手段に実行させる画像処理に利用する印刷情報に基づいて生成される論理画像と該論理画像が配置された物理画像のそれぞれの大きさを算出し、該物理画像を分割した場合のそれぞれに含まれる論理画像の大きさが予め定めた値となる該物理画像の分割位置を算出し、該算出した物理画像の分割位置に対応した前記印刷情報の分割位置を決定する決定処理と、前記決定処理で決定した分割位置に応じて、前記印刷情報を分割する分割処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明によれば、動的に構成の変更が可能な画像処理手段による画像処理の過程において、該画像処理手段が利用する記憶手段の記憶容量が不足することを防止することが可能となる。
【0013】
また、請求項2の発明によれば、画像処理としてページ処理を実行させる際にも、該画像処理手段が利用する記憶手段の記憶容量が不足することを防止することが可能となる。 また、請求項3の発明によれば、動的に構成の変更が可能な画像処理手段に入力する印刷情報を、その画像処理の処理結果に応じて分割することが可能となる。
【0014】
また、請求項4の発明によれば、動的に構成の変更が可能な画像処理手段による画像処理の過程において、該画像処理手段が利用する記憶手段の記憶容量が不足することを防止することが可能となる。
【0015】
また、請求項5の発明によれば、画像処理としてページ処理を実行させる際にも、該画像処理手段が利用する記憶手段の記憶容量が不足することを防止することが可能となる。 また、請求項6の発明によれば、動的に構成の変更が可能な画像処理手段に入力する印刷情報を、その画像処理の処理結果に応じて分割することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】画像形成システムの構成例を示したブロック図である。
【図2】画像処理装置3の構成例を示した図である。
【図3】画像処理装置3の機能的な構成の例を示すブロック図である。
【図4】DRP38の動作を説明するための図である。
【図5】印刷情報の分割処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】画像展開用の分割位置算出処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】画像展開用の分割位置算出処理を説明するための図である。
【図8】ページ処理用の分割位置算出処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】ページ処理用の分割位置算出処理を説明するための図である。
【図10】画像処理制御の処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】実施例2における分割処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】実施例2における分割位置算出処理を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係る画像処理装置、画像処理制御プログラムの一実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0018】
図1は、画像形成システムの構成例を示したブロック図である。同図に示す画像形成システムは、ホスト装置1と、管理装置2、画像処理装置3−Y、画像処理装置3−M、画像処理装置3−C、画像処理装置3−K、画像形成装置4により構成される。
【0019】
ホスト装置1は、画像形成に必要な印刷情報を出力する。
【0020】
管理装置2は、印刷情報を、Y色(イエロー)、M色(マゼンタ)、C色(シアン)、K色(ブラック)に分離し、それぞれを、画像処理装置3−Y、画像処理装置3−M、画像処理装置3−C、画像処理装置3−Kに出力する。また、画像処理装置3−Y、画像処理装置3−M、画像処理装置3−C、画像処理装置3−Kの動作の管理等も行う。
【0021】
画像処理装置3−Y、画像処理装置3−M、画像処理装置3−C、画像処理装置3−Kは、それぞれ、印刷情報を画像情報に変換する処理や、画像情報に基づいてページ情報を作成する処理、画像形成装置の担当色部分の制御等を行う。
【0022】
画像形成装置4は、画像処理装置3−Y、画像処理装置3−M、画像処理装置3−C、画像処理装置3−Kのそれぞれから入力されたページ情報に基づいて、用紙上に画像を形成する。
【0023】
次に、画像処理装置3−Y、画像処理装置3−M、画像処理装置3−C、画像処理装置3−Kについて、説明する。なお、画像処理装置3−Y、画像処理装置3−M、画像処理装置3−C、画像処理装置3−Kは、いずれも、同等の構成および機能を有するため、以下では、1つの画像処理装置についてのみ説明する。また、以下に説明する画像処理装置は、他の画像形成システム、例えば、全色の画像処理を1台の画像処理装置で行うもの等に利用することもできる。
【0024】
図2は、画像処理装置3の構成例を示した図である。なお、同図に示す画像処理装置3は、画像処理装置3−Y、画像処理装置3−M、画像処理装置3−C、画像処理装置3−Kに相当するものである。
【0025】
同図に示すように、画像処理装置3は、演算部31と、記憶部32、一時記憶部33、記憶装置34、入出力装置接続部35、通信部36、形成装置接続部37、複数のDRP38(38−1〜38−n)を有している。
【0026】
演算部31は、、演算処理を行うもので、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサにより実現されるものである。
【0027】
記憶部32は、プログラムや設定情報等を記憶するもので、例えばROM(Read Only Memory)、不揮発性メモリ(Nonvolatile Memory)等の半導体記憶素子で実現されるものである。
【0028】
一時記憶部33は、演算部31が演算処理を行う際の作業領域等に用いられ情報等を一時的に記憶するもので、例えばRAM(Random Access Memory)等の半導体記憶素子で実現されるものである。
【0029】
記憶装置34は、プログラムや設定情報、印刷情報、画像情報等を記憶するもので、磁気ディスクや半導体記憶素子で実現されるものである。
【0030】
入出力装置35は、ユーザインタフェイスとして利用するモニタ装置やキーボードやポインティングデバイス等の入力装置を接続するためのインタフェイスであり、集積回路やコネクタ等で実現されるものである。
【0031】
通信部36は、管理装置2との間で情報等の授受を行う際の通信用のインタフェイスであり、集積回路やコネクタ等で実現されるものである。
【0032】
形成装置接続部37は、画像形成装置4との間で情報等の授受を行う際の通信用のインタフェイスであり、集積回路やコネクタ等で実現されるものである。
【0033】
DRP38−1〜DRP38−nは、いずれも、画像処理を行うプロセッサであり、具体的には、動的に再構成が可能なプロセッサであるDRP(Dynamically Reconfigurable Processor)である。このDRPは、内部データパスを動的に変更することができ、様々な画像処理を行うことができるものである。
【0034】
続いて、画像処理装置3の機能的な構成について説明する。図3は、画像処理装置3の機能的な構成の例を示すブロック図である。
【0035】
同図に示すように、画像処理装置3は、印刷情報受付部131と、保存部132、画像情報出力部133、画像処理制御部134、DRP制御部135の各機能を有している。 これらの各機能部は、記憶装置34に記憶されたプログラムに従って、演算部31等が動作することで実現される。また、各機能部は、必要に応じて、記憶装置34や、通信部36、形成装置接続部37等を実現する。なお、記憶装置34に記憶するプログラムは、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)等の光記憶媒体または他の媒体等を介して提供することができ、ネットワークを介して提供することもできる。
【0036】
印刷情報受付部131は、管理装置2が送信した印刷情報を受信して受け付ける。印刷情報の受信に際しては、通信部36を利用する。
【0037】
保存部132は、印刷情報受付部131が受け付けた印刷情報や、当該印刷情報に基づいて、DRP38が生成した画像情報等を保存する。これら情報の保存場所には、記憶装置34を利用する。
【0038】
画像情報出力部133は、DRP38で生成され、保存部132に保存された画像情報を、画像形成装置4の動作に応じて出力する。画像情報の出力に際しては、形成装置接続部37を利用する。
【0039】
画像処理制御部134は、複数のDRP38のそれぞれに対して、画像処理を実行させる印刷情報の振り分け等の処理を行う。また、各DRP38で生成された画像情報を保存部132に出力する。
【0040】
DRP制御部135は、複数のDRP38のそれぞれを制御する。具体的には、DRP38のそれぞれに対して、実行させる画像処理の内容に応じた設定を行わせるための命令の送出、画像処理対象となる印刷情報の書き込み、画像処理の結果生成された画像情報の読み込み等を行う。
【0041】
なお、ここでは、ホスト装置1から管理装置2を介して送信された情報を印刷情報とし、画像形成装置4に出力する情報を画像情報として説明しているが、厳密には、DRP38に入力する情報を印刷情報とし、DRP38から出力する情報を画像情報とする。つまり、画像処理の内容によっては、DRP38から出力された画像情報を、再度、印刷情報として用いる場合もあることを意味している。
【0042】
次に、DRP38の動作について、その概略を説明する。図4は、DRP38の動作を説明するための図である。
【0043】
同図(a)に示すように、DRP38は、最初に、受け取った命令に応じて画像処理の内容に応じた設定を行う。この設定は、内部データパスを変更することで実現される。続いて、DRP38は、処理対象の情報である印刷情報等の書き込みを受け付け、その後に、当該印刷情報に対して設定内容に応じた画像処理を行い画像情報を生成する。そして、生成した画像情報の読み込みに応じる。DRP38は、これらの処理を繰り返し行うこととなる。
【0044】
また、同図(b)に示すように、DRP38は、そのそれぞれに、記憶部39が設けられている。この記憶部39は、RAM等の半導体記憶素子であり、印刷情報を記憶する処理前用領域39A、DRP38の画像処理中に一時的に記憶される中間情報を記憶する処理中用領域39B、画像処理結果である画像情報を記憶する処理後用領域39Cとして利用される。
【0045】
さて、DRP38は、記憶部39を利用して画像処理を行う。このため、一度に処理可能な印刷情報の大きさに制限が生じることとなる。これは、記憶部39の記憶容量が有限なためである。
【0046】
このため、画像処理装置3では、必要に応じて印刷情報を分割する処理を行う。この印刷情報の分割は、画像処理制御部134で行う。また、印刷情報の分割処理は、1つのDRP38に対して画像処理を実行させる場合はもちろんのこと、複数のDRP38に対して画像処理を分散して実行させる場合にも、同様の処理で行うことができる。
【0047】
続いて、画像処理制御部134による印刷情報の分割の処理について説明する。図5は、印刷情報の分割処理の流れを示すフローチャートである。
【0048】
画像処理制御部134は、まず、保存部132から印刷情報を取得し(ステップ201)、取得した印刷情報に基づいて、画像処理の処理内容を特定する(ステップ202)。この処理内容の特定により、DRP38に画像処理を実行する際の印刷情報の入力量、画像処理中に生じる中間画像の中間画像量、処理結果として出力される画像情報の出力量が特定または推定される。これは、特定した処理内容に拡大処理や縮小処理の倍率、スクリーンの適用の要否やスクリーンの種類等が含まれるために、可能な処理である。
【0049】
処理内容の特定の結果、印刷情報の入力量、中間画像量、画像情報の出力量のうち、少なくとも1つが、予め定められた最大値を超えた場合(ステップ203でYES、ステップ204でYES、ステップ205でYESのいずれか)、先に特定した処理内容が画像展開処理(RIP:Raster Image Processing)であれば(ステップ206でYES)、画像処理制御部134は、後述する画像展開用の分割位置算出処理を行い(ステップ207)、DRP38による画像処理を制御して(ステップ209)、処理を終了する。
【0050】
また、先に特定した処理内容が画像展開処理ではなく、ページ処理であれば(ステップ206でNO)、画像処理制御部134は、後述するページ処理用の分割位置算出処理を行い(ステップ208)、DRP38による画像処理を制御して(ステップ209)、処理を終了する。
【0051】
なお、入力量、中間画像量、出力量のそれぞれの最大値は、DRP38に設けられた記憶部39の記憶容量に応じて、予め定められた値である(入力量の最大値は処理前用領域39Aの大きさ、中間画像量の最大値は処理中用領域39Bの大きさ、出力量の最大値は処理後用領域39Cの大きさに相当する)。
【0052】
一方、処理内容の特定の結果、印刷情報の入力量、中間画像量、画像情報の出力量の全てが、それぞれに対して予め定められている最大値を超えていない場合には(ステップ203でNO、ステップ204でNO、ステップ205でNO)、印刷情報の分割が不要であるものとして、DRP38による画像処理を制御して(ステップ209)、処理を終了する。
【0053】
次に、ステップ207で実行する画像展開用の分割位置算出処理について説明する。図6は、画像展開用の分割位置算出処理の流れを示すフローチャートであり、図7は、画像展開用の分割位置算出処理を説明するための図である。
【0054】
分割位置算出処理を開始すると、画像処理制御部134は、まず、変数BandYに、入力画像の高さを入力し、変数BandY'に出力画像の高さを入力する(ステップ271)。これは、画像処理が行を単位として行われるために、その行の数を画像の高さで表して分割位置を決定するためのものである。なお、画像の高さは、行の方向を直交座標のX軸とした場合、Y軸方向の大きさに相当するものである。
【0055】
次に、印刷情報の入力量が入力バッファである記憶部39の処理前用領域39Aの容量を超えていた場合には(ステップ272でYES)、印刷情報の量が処理前用領域39Aの容量を超えない範囲で最大となる値inBandY(図7(a)参照)を変数BandYに入力し、この変数BandYに高さ方向の拡縮率scakeYを乗じた値を、変数BandY'に入力する(ステップ273)。印刷情報の入力量が処理前用領域39Aの最大値以内であった場合には(ステップ272でNO)、変数BandYと変数BandY'の値は従前のままとする。
【0056】
また、中間画像量が記憶部39の処理中用領域39Bの容量を超えていた場合には(ステップ274でYES)、中間画像の量が処理前用領域39Bの容量を超えない範囲で最大となる値midBandY(図7(b)参照)と、変数BandYが示す値のうち、小さいほうの値を変数BandYに入力し、この変数BandYに高さ方向の拡縮率scakeYを乗じた値を、変数BandY'に入力する(ステップ275)。つまり、ステップ271で初期値として変数BandYに入力した入力画像の高さ、ステップ273で変数BandYに入力した値inBandY、値midBandYのうち、最小の値が、変数BandYが示す新たな値となる。中間画像量が記憶部39の処理中用領域39Bの容量を超えていなかった場合には(ステップ274でNO)、変数BandYと変数BandY'の値は従前のままとする。
【0057】
また、画像情報の出力量が出力バッファである記憶部39の処理後用領域39Cの容量を超えていた場合には(ステップ276でYES)、画像情報の量が処理後用領域39Cの容量を超えない範囲で最大となる値outBandY(図7(c)参照)を変数BandYに入力し、この変数BandYに高さ方向の拡縮率scakeYを乗じた値を、変数BandY'に入力して(ステップ277)、分割位置算出処理を終了する。印刷情報の入力量が処理前用領域39Aの最大値以内であった場合には(ステップ276でNO)、変数BandYと変数BandY'の値は従前のままで、分割位置算出処理を終了する。
【0058】
分割位置算出処理では、最終的に変数BandYが示す値が、入力画像を分割する高さとなる。つまり、ステップ271で初期値として変数BandYに入力した入力画像の高さ、ステップ273で変数BandYに入力した値inBandY、ステップ275で変数BandYに入力した値midBandY、ステップ277で変数BandYに入力した値outBandYのうち、最小の値が、変数BandYが示す新たな値となる(ステップ272でNO、ステップ274でNO、ステップ276でNOとなる場合には、それぞれ、inBandY、midBandY、outBandYは算出されないが、仮に算出を行ったとしても、各値は、ステップ271で初期値として変数BandYに入力した入力画像の高さと同じとなる)。
【0059】
この結果、例えば、図7(d)に示すように、入力画像は、高さが変数BandYが示す値となる複数の画像と、高さが変数BandY未満となる1つの画像とに分割される。なお、変数BandYが示す値によっては(入力画像の高さを変数BandYが示す値で除した際の剰余が0の場合)、入力画像は、高さが変数BandYが示す値となる複数の画像に分割されることとなる。
【0060】
なお、出力画像の高さを示す変数BandY'の値は、後述する出力画像の読み込みの際に用いるものであり、分割位置算出処理自体では用いないため、変数BandY'に関する処理を省略することもできる。
【0061】
次に、ステップ208で実行するページ処理用の分割位置算出処理について説明する。図8は、ページ処理用の分割位置算出処理の流れを示すフローチャートであり、図9は、ページ処理用の分割位置算出処理を説明するための図である。
【0062】
分割位置算出処理を開始すると、画像処理制御部134は、まず、出力画像の高さを示す変数BandY'の値を0に初期化するとともに、論理画像の量を保持する変数、中間画像の量を保持する変数、物理画像の量を保持する変数を、それぞれ0に初期化する(ステップ281)。論理画像の量は印刷情報の量に相当し、中間画像の量は当該印刷情報を処理する際に生じる中間画像の量であり、物理画像の量は、出力画像の量に相当する。
【0063】
続いて、画像処理制御部134は、入力画像(印刷情報)のうち、最初の行に含まれる論理画像の量と、その印刷情報の処理に際して生じる中間画像の量、その印刷情報に基づいて生成される出力画像の量を、それぞれの量を保持する変数に加算する(ステップ282)。
【0064】
加算を行った結果、論理画像の量が記憶部39の処理前用領域39Aの容量を超えていた場合(ステップ283でYES)、中間画像の量が記憶部39の処理中用領域39Bの容量を超えていた場合(ステップ284でYES)、物理画像の量が記憶部39の処理後用領域39Cの容量を超えていた場合には(ステップ285でYES)、変数BandY'の値に対応する入力画像の高さBandYを算出し(ステップ286)、算出したBandYと値と変数BandY'の値をリストに登録し(ステップ287)、ステップ281の処理に戻る。なお、リストへの登録は、算出したBandYと値と変数BandY'の値は、いずれか一方の値であってもよい。
【0065】
一方、論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量を加算した結果、論理画像の量が処理前用領域39Aの容量を超えず(ステップ283でNO)、中間画像の量が処理中用領域39Bの容量を超えず(ステップ284でNO)、物理画像の量が処理後用領域39Cの容量を超えなかった場合には(ステップ285でNO)、変数BandY'の値に1を加算する(ステップ288)。そして、ステップ282での処理が入力画像の最終行に対する処理でなければ(ステップ289でNO)、ステップ282の処理に戻る。ステップ282での処理が入力画像の最終行に対する処理であった場合には(ステップ289でYES)、分割位置算出処理を終了する。
【0066】
なお、分割位置算出処理の終了に際して、ステップ286の変数BandY'の値に対応する入力画像の高さBandYを算出する処理と、ステップ287のBandYと値と変数BandY'の値をリストに登録する処理と同様の処理を行うようにしてもよいが、最終行を含む部分は、登録せずとも、その値が一意に確定するため、当該処理は行わなくてもよい。
【0067】
ここで、分割位置算出処理を具体的に説明する。ここでは、印刷情報に基づいて、図9に示す物理画像301を画像情報として出力するものとする。物理画像301には、論理画像302と論理画像303が含めれており、行311、行312、行313、行314、行315、行316、行317、行318の8行で構成されているものとする。また、処理前用領域39Aの容量が8、処理中用領域39Bの容量が10、処理後用領域39Cの容量が15であるものとする。
【0068】
まず、初期化処理が終了し(ステップ281)、最初の行である行311の論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量を加算を加算する(ステップ282)。行311には、論理画像が含まれていないため、論理画像の量、中間画像の量は、ともに0のままであり、出力画像の量は、5となる。この結果、論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量は、いずれも、最大値(処理前用領域39A、処理中用領域39B、処理後用領域39Cの各容量)を超えないため、出力画像の高さを示す変数BandY'の値が1となる(ステップ289)。
【0069】
続いて、行312の論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量を加算を加算する(ステップ282)。行312には、論理画像302が含まれているため、論理画像の量は1.5、中間画像の量は1.5、出力画像の量は、10となる。この結果、論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量は、いずれも、最大値を超えないため、出力画像の高さを示す変数BandY'の値が2となる(ステップ289)。
【0070】
そして、行313の論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量を加算を加算する(ステップ282)。行313には、論理画像302と論理画像303が含まれているため、論理画像の量は4.5、中間画像の量は4.5、出力画像の量は、15となる。この結果、論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量は、いずれも、最大値を超えないため、出力画像の高さを示す変数BandY'の値が3となる(ステップ289)。
【0071】
さらに、行314の論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量を加算を加算する(ステップ282)。行314には、論理画像302と論理画像303が含まれているため、論理画像の量は7、中間画像の量は7、出力画像の量は、20となる。この結果、出力画像の量が、最大値である15を超えるため(ステップ285でYES)、この時点での出力画像の高さを示す変数BandY'の値である3をリストに登録する(ステップ287)。
【0072】
続いて、各変数を初期化し(ステップ281)、行314の論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量を加算を加算する(ステップ282)。行314には、論理画像302と論理画像303が含まれているため、論理画像の量は3、中間画像の量は3、出力画像の量は、5となる。この結果、論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量は、いずれも、最大値を超えないため、出力画像の高さを示す変数BandY'の値が1となる(ステップ289)。
【0073】
そして、行315の論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量を加算を加算する(ステップ282)。行315には、論理画像302と論理画像303が含まれているため、論理画像の量は6、中間画像の量は6、出力画像の量は、10となる。この結果、論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量は、いずれも、最大値を超えないため、出力画像の高さを示す変数BandY'の値が2となる(ステップ289)。
【0074】
さらに、行316の論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量を加算を加算する(ステップ282)。行316には、論理画像302と論理画像303が含まれているため、論理画像の量は9、中間画像の量は9、出力画像の量は、15となる。この結果、論理画像の量が、最大値である8を超えるため(ステップ283でYES)、この時点での出力画像の高さを示す変数BandY'の値である2をリストに登録する(ステップ287)。
【0075】
続いて、各変数を初期化し(ステップ281)、行316の論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量を加算を加算する(ステップ282)。行316には、論理画像302と論理画像303が含まれているため、論理画像の量は3、中間画像の量は3、出力画像の量は、5となる。この結果、論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量は、いずれも、最大値を超えないため、出力画像の高さを示す変数BandY'の値が1となる(ステップ289)。
【0076】
そして、行317の論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量を加算を加算する(ステップ282)。行317には、論理画像が含まれていないため、論理画像の量、中間画像の量は、ともに3のままであり、出力画像の量は、5となる。この結果、論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量は、いずれも、最大値を超えないため、出力画像の高さを示す変数BandY'の値が2となる(ステップ289)。
【0077】
さらに、行318の論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量を加算を加算する(ステップ282)。行318には、論理画像が含まれていないため、論理画像の量、中間画像の量は、ともに3のままであり、出力画像の量は、10となる。この結果、論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量は、いずれも、最大値を超えないため、出力画像の高さを示す変数BandY'の値が2となるが(ステップ289)、行318は、最終行であるため(ステップ289でYES)、分割処理を終了する。
【0078】
次に、ステップ209で実行する画像処理制御の処理について説明する。図10は、画像処理制御の処理の流れを示すフローチャートである。
【0079】
画像処理制御に際しては、画像処理制御部134は、まず、印刷情報をDRP38に設けられた記憶部39へ書き込みを開始する際の開始位置である印刷情報書込位置を0(印刷情報書の先頭を表す値)に初期化するとともに(ステップ291)、画像情報を記憶部39から読み込む際の開始位置である画像情報読込位置を0(画像情報の先頭を表す値)に初期化する(ステップ292)。
【0080】
続いて、画像処理制御部134は、印刷情報書込位置に基づいて、印刷情報を記憶部39へ転送して書き込む(ステップ293)。書き込む印刷情報の量は、ステップ207またはステップ208の処理で算出した分割位置(BandYの値)に基づいて決定される。また、分割が不要であった場合には(ステップ205でNO)、印刷情報の全てを記憶部39に書き込む。
【0081】
そして、印刷情報の書込みを終えると、画像処理制御部134は、DRP制御部135を介してDRP38に対して画像処理の開始を指示し(ステップ294)、DRP38による画像処理の終了を待つ(ステップ295)。
【0082】
DRP38による画像処理が終了すると、画像処理制御部134は、画像情報を記憶部39から転送して読み込む(ステップ296)。読み込んだ画像情報は、保存部132に保存するが、その際に、画像情報読込位置に基づいて読み込んだ画像情報を結合する。ただし、画像情報読込位置が0の場合は、当該画像情報が情報の先頭となるため、結合は行わない。
【0083】
そして、記憶部39から読み込んだ画像情報が、最終のもの(Band)であった場合には(ステップ297でYES)、画像処理制御部134は、画像処理制御を終了する。分割していない印刷情報を処理した場合の画像情報は、当然のことながら、最終のものであるため、この場合にも、画像処理制御部134は、画像処理制御を終了する。
【0084】
一方、記憶部39から読み込んだ画像情報が最終のものではなかった場合には(ステップ297でNO)、画像処理制御部134は、印刷情報書込位置をステップ207またはステップ208の処理で算出したBandYの値に応じた分だけシフトし(ステップ298)、画像情報読込位置をステップ207またはステップ208の処理で算出したBandY'の値に応じた分だけシフトして(ステップ299)、ステップ293の処理に戻り、同様の処理を繰り返す。
【実施例2】
【0085】
実施例1では、印刷情報の入力量、中間画像量、画像情報の出力量のうち、少なくとも1つが、DRP38に設けられた記憶部39の記憶容量に応じて定められた値を超えた場合に、分割処理を行う場合を説明したが、実施例2では、記憶部39の記憶容量とは関係なく、予め定めた設定にしたがって、分割処理を行う場合について説明する。この分割処理は、複数のDRP38に画像処理を分散させて行わせる場合等に利用することができるものである。
【0086】
図11は、実施例2における分割処理の流れを示すフローチャートである。
【0087】
この分割処理では、まず、画像処理制御部134が印刷情報の量が、予め定めた閾値未満であるか否かを確認する。確認の結果、印刷情報の量が閾値未満であれば(ステップ501でYES)、印刷情報の分割は行わない。この閾値は、例えば、複数のDRP38に画像処理を分散させたとしても、その効果が少ないと判断することができる印刷情報の量等に基づいて予め決定される。
【0088】
印刷情報の量が閾値以上であった場合(ステップ501でNO)、印刷情報を固定数に分割するか、分割量に応じて行うかを判断する。この判断は、予め決定された設定に従って行い、当該設定には、固定数での分割を行う場合は、その数が、分割量に応じて行う場合には、その量を示す閾値(ステップ501で判定した閾値とは異なる)が含まれている。
【0089】
印刷情報の分割を分割量に応じて行う場合(ステップ502でNO)、画像処理制御部134は、印刷情報量を閾値で除した値以上となる最小の自然数を、印刷情報の分割数に決定する(ステップ503)。
【0090】
続いて、画像処理制御部134は、印刷情報を分割した際の個々の分割量を印刷情報量を分割数で除した値に決定する(ステップ504)。つまり、印刷情報の分割を分割量に応じて行う場合にはステップ503で決定した分割数に応じて分割量を決定し、印刷情報を固定数に分割する場合(ステップ502でYES)、予め設定された分割数に応じて分割量を決定する。
【0091】
このステップ504で決定した分割量は、実施例1で説明した変数BandYが示す値に相当するもので、画像処理制御部134は、印刷情報に基づく画像処理が画像展開処理である場合には、実施例1で図6を参照して説明した処理と同様の分割位置算出処理を行い、印刷情報に基づく画像処理がページ処理である場合には、実施例1で図8を参照して説明した分割位置算出処理とほぼ同様の分割位置算出処理をい、その後に、印刷情報の分割処理を行い(ステップ505)、分割処理を終了する。
【0092】
ここで、印刷情報に基づく画像処理がページ処理である場合の分割位置算出処理について、実施例1で説明した分割位置算出処理との相違点を説明する。
【0093】
実施例2での分割位置算出処理は、記憶部39の容量に応じたものではなく、複数のDRP38に画像処理を分散させて行わせる場合等に利用する分割処理である。このため、印刷情報を適当に分割することを目的とした分割処理を行う必要がある。したがって、実施例2での分割位置算出処理は、印刷情報の量、つまり、論理画像の量に基づいて行い、中間画像の量と出力画像の量については考慮しない(ステップ284とステップ285が存在しないと同様の処理となる)。
【0094】
例えば、印刷情報に基づいて、図12に示す物理画像601を画像情報として出力するものとする。物理画像601には、論理画像602と論理画像603が含めれており、行611、行612、行613、行614、行615で構成されているものとする。そして、ステップ504で決定した印刷情報の分割量が4であったとする。
【0095】
この場合、行611には、論理画像が含まれていないため、論理画像の量は0であり、論理画像の量は、分割量である4を超えないため、この時点では、出力画像の高さを示す変数BandY'の値が1となる。
【0096】
続いて、行612には、論理画像602が含まれているため、論理画像の量は4となるが、分割量である4を超えないため、この時点では、出力画像の高さを示す変数BandY'の値が2となる。
【0097】
そして、行613には、論理画像602と論理画像603が含まれているため、論理画像の量は8となり、分割量である4を超えるため、出力画像の高さを示す変数BandY'の従前の値である2が、分割位置を示す値となる。
【0098】
また、行613には、論理画像602と論理画像603が含まれているため、論理画像の量は4となるが、分割量である4を超えないため、この時点では、出力画像の高さを示す変数BandY'の値が1となる。
【0099】
そして、行614には、論理画像603が含まれているため、論理画像の量は8となり、分割量である4を超えるため、出力画像の高さを示す変数BandY'の従前の値である1が、分割位置を示す値となる。
【0100】
このように、図12に示した物理画像601を画像情報として出力する印刷情報の場合、行611と行612を含むBand、行613を含むBand、行614と行615を含むBandの3つに分割されることとなる。
【符号の説明】
【0101】
1 ホスト装置
2 管理装置
3、3−Y、3−M、3−C、3−K 画像処理装置
4 画像形成装置
31 演算部
32 記憶部
33 一時記憶部
34 記憶装置
35 入出力装置接続部
36 通信部
37 形成装置接続部
38、38−1〜38−n DRP
39 記憶部
39A 処理前用記憶領域
39B 処理中用記憶領域
39C 処理後用記憶領域
131 印刷情報受付部
132 保存部
133 画像情報出力部
134 画像処理制御部
135 DRP制御部
301 物理画像
302 論理画像
303 論理画像
311 行
312 行
313 行
314 行
315 行
316 行
317 行
318 行
601 物理画像
602 論理画像
603 論理画像
611 行
612 行
613 行
614 行
615 行
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ等の情報処理装置に、ハードウェアで情報処理を行う外部装置を増設し、その外部装置で情報処理を行わせ、情報処理の高速化を図ることがある。この場合、外部装置のメモリ容量等の関係から、外部装置に処理させる情報の量が制限されることがある。
【0003】
このため、外部装置での情報処理を効率よく行わせる技術として、外部装置のメモリが容量オーバーとならないよう情報に対して動的に圧縮処理、伸張処理を適用する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−3035号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、動的に構成の変更が可能な画像処理手段に入力する印刷情報を、適切に分割する画像処理装置、画像処理制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成するため、請求項1の発明は、動的に構成を変更し、該変更した構成に応じた画像処理を実行する画像処理手段と、前記画像処理手段の構成の変更を設定する設定情報および前記画像処理手段による画像処理に利用する印刷情報を記憶する処理前情報記憶領域と、前記画像処理手段による画像処理中に生成される中間情報を記憶する処理中情報記憶領域と、前記画像処理手段による画像処理で生成された画像情報を記憶する処理後情報記憶領域とを有する記憶手段と、前記画像処理手段に画像処理を実行させる際に、該実行させる画像処理に利用する印刷情報に基づいて、該印刷情報の量と該印刷情報に対応する前記中間情報の量と該印刷情報に対応する前記画像情報の量とを算出し、該印刷情報と該中間情報と該画像情報とが、それぞれ、前記処理前情報記憶領域と前記処理中情報記憶領域と前記処理後情報記憶領域との各記憶容量以下となる該印刷情報の分割位置を決定する決定手段と、前記決定手段が決定した分割位置に応じて、前記画像処理手段に実行させる画像処理に利用する印刷情報を分割する分割手段とを具備することを特徴とする。
【0007】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記決定手段は、前記画像処理手段に実行させる画像処理がページ処理の場合に、前記印刷情報の量と前記中間情報の量と前記画像情報の量とに基づいて、前記画像情報の分割位置を決定し、該決定した分割位置に対応した前記印刷情報の分割位置を決定することを特徴とする。
【0008】
また、請求項3の発明は、動的に構成を変更し、該変更した構成に応じた画像処理を実行する画像処理手段と、前記画像処理手段に実行させる画像処理に利用する印刷情報に基づいて生成される論理画像と該論理画像が配置された物理画像のそれぞれの大きさを算出し、該物理画像を分割した場合のそれぞれに含まれる論理画像の大きさが予め定めた値となる該物理画像の分割位置を算出し、該算出した物理画像の分割位置に対応した前記印刷情報の分割位置を決定する決定手段と、前記決定手段が決定した分割位置に応じて、前記印刷情報を分割する分割手段とを具備することを特徴とする。
【0009】
また、請求項4の発明は、動的に構成を変更し、該変更した構成に応じた画像処理を実行する画像処理手段に画像処理を実行させる際に、該実行させる画像処理に利用する印刷情報に基づいて、該印刷情報の量と該印刷情報に対応する前記中間情報の量と該印刷情報に対応する前記画像情報の量とを算出し、該印刷情報と該中間情報と該画像情報とが、それぞれ、前記画像処理手段に配設された記憶手段のうち該画像処理手段の構成の変更を設定する設定情報および前記画像処理手段による画像処理に利用する印刷情報を記憶する処理前情報記憶領域と、前記記憶手段のうち前記画像処理手段による画像処理中に生成される中間情報を記憶する処理中情報記憶領域と、前記記憶手段のうち前記画像処理手段による画像処理で生成された画像情報を記憶する処理後情報記憶領域との各記憶容量以下となる該印刷情報の分割位置を決定する決定処理算と、前記決定処理で決定した分割位置に応じて、前記画像処理手段に実行させる画像処理に利用する印刷情報を分割する分割処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0010】
また、請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記決定処理は、前記画像処理手段に実行させる画像処理がページ処理の場合に、前記印刷情報の量と前記中間情報の量と前記画像情報の量とに基づいて、前記画像情報の分割位置を決定し、該決定した分割位置に対応した前記印刷情報の分割位置を決定することを特徴とする。
【0011】
また、請求項6の発明は、動的に構成を変更し、該変更した構成に応じた画像処理を実行する画像処理手段に実行させる画像処理に利用する印刷情報に基づいて生成される論理画像と該論理画像が配置された物理画像のそれぞれの大きさを算出し、該物理画像を分割した場合のそれぞれに含まれる論理画像の大きさが予め定めた値となる該物理画像の分割位置を算出し、該算出した物理画像の分割位置に対応した前記印刷情報の分割位置を決定する決定処理と、前記決定処理で決定した分割位置に応じて、前記印刷情報を分割する分割処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明によれば、動的に構成の変更が可能な画像処理手段による画像処理の過程において、該画像処理手段が利用する記憶手段の記憶容量が不足することを防止することが可能となる。
【0013】
また、請求項2の発明によれば、画像処理としてページ処理を実行させる際にも、該画像処理手段が利用する記憶手段の記憶容量が不足することを防止することが可能となる。 また、請求項3の発明によれば、動的に構成の変更が可能な画像処理手段に入力する印刷情報を、その画像処理の処理結果に応じて分割することが可能となる。
【0014】
また、請求項4の発明によれば、動的に構成の変更が可能な画像処理手段による画像処理の過程において、該画像処理手段が利用する記憶手段の記憶容量が不足することを防止することが可能となる。
【0015】
また、請求項5の発明によれば、画像処理としてページ処理を実行させる際にも、該画像処理手段が利用する記憶手段の記憶容量が不足することを防止することが可能となる。 また、請求項6の発明によれば、動的に構成の変更が可能な画像処理手段に入力する印刷情報を、その画像処理の処理結果に応じて分割することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】画像形成システムの構成例を示したブロック図である。
【図2】画像処理装置3の構成例を示した図である。
【図3】画像処理装置3の機能的な構成の例を示すブロック図である。
【図4】DRP38の動作を説明するための図である。
【図5】印刷情報の分割処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】画像展開用の分割位置算出処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】画像展開用の分割位置算出処理を説明するための図である。
【図8】ページ処理用の分割位置算出処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】ページ処理用の分割位置算出処理を説明するための図である。
【図10】画像処理制御の処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】実施例2における分割処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】実施例2における分割位置算出処理を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係る画像処理装置、画像処理制御プログラムの一実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0018】
図1は、画像形成システムの構成例を示したブロック図である。同図に示す画像形成システムは、ホスト装置1と、管理装置2、画像処理装置3−Y、画像処理装置3−M、画像処理装置3−C、画像処理装置3−K、画像形成装置4により構成される。
【0019】
ホスト装置1は、画像形成に必要な印刷情報を出力する。
【0020】
管理装置2は、印刷情報を、Y色(イエロー)、M色(マゼンタ)、C色(シアン)、K色(ブラック)に分離し、それぞれを、画像処理装置3−Y、画像処理装置3−M、画像処理装置3−C、画像処理装置3−Kに出力する。また、画像処理装置3−Y、画像処理装置3−M、画像処理装置3−C、画像処理装置3−Kの動作の管理等も行う。
【0021】
画像処理装置3−Y、画像処理装置3−M、画像処理装置3−C、画像処理装置3−Kは、それぞれ、印刷情報を画像情報に変換する処理や、画像情報に基づいてページ情報を作成する処理、画像形成装置の担当色部分の制御等を行う。
【0022】
画像形成装置4は、画像処理装置3−Y、画像処理装置3−M、画像処理装置3−C、画像処理装置3−Kのそれぞれから入力されたページ情報に基づいて、用紙上に画像を形成する。
【0023】
次に、画像処理装置3−Y、画像処理装置3−M、画像処理装置3−C、画像処理装置3−Kについて、説明する。なお、画像処理装置3−Y、画像処理装置3−M、画像処理装置3−C、画像処理装置3−Kは、いずれも、同等の構成および機能を有するため、以下では、1つの画像処理装置についてのみ説明する。また、以下に説明する画像処理装置は、他の画像形成システム、例えば、全色の画像処理を1台の画像処理装置で行うもの等に利用することもできる。
【0024】
図2は、画像処理装置3の構成例を示した図である。なお、同図に示す画像処理装置3は、画像処理装置3−Y、画像処理装置3−M、画像処理装置3−C、画像処理装置3−Kに相当するものである。
【0025】
同図に示すように、画像処理装置3は、演算部31と、記憶部32、一時記憶部33、記憶装置34、入出力装置接続部35、通信部36、形成装置接続部37、複数のDRP38(38−1〜38−n)を有している。
【0026】
演算部31は、、演算処理を行うもので、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサにより実現されるものである。
【0027】
記憶部32は、プログラムや設定情報等を記憶するもので、例えばROM(Read Only Memory)、不揮発性メモリ(Nonvolatile Memory)等の半導体記憶素子で実現されるものである。
【0028】
一時記憶部33は、演算部31が演算処理を行う際の作業領域等に用いられ情報等を一時的に記憶するもので、例えばRAM(Random Access Memory)等の半導体記憶素子で実現されるものである。
【0029】
記憶装置34は、プログラムや設定情報、印刷情報、画像情報等を記憶するもので、磁気ディスクや半導体記憶素子で実現されるものである。
【0030】
入出力装置35は、ユーザインタフェイスとして利用するモニタ装置やキーボードやポインティングデバイス等の入力装置を接続するためのインタフェイスであり、集積回路やコネクタ等で実現されるものである。
【0031】
通信部36は、管理装置2との間で情報等の授受を行う際の通信用のインタフェイスであり、集積回路やコネクタ等で実現されるものである。
【0032】
形成装置接続部37は、画像形成装置4との間で情報等の授受を行う際の通信用のインタフェイスであり、集積回路やコネクタ等で実現されるものである。
【0033】
DRP38−1〜DRP38−nは、いずれも、画像処理を行うプロセッサであり、具体的には、動的に再構成が可能なプロセッサであるDRP(Dynamically Reconfigurable Processor)である。このDRPは、内部データパスを動的に変更することができ、様々な画像処理を行うことができるものである。
【0034】
続いて、画像処理装置3の機能的な構成について説明する。図3は、画像処理装置3の機能的な構成の例を示すブロック図である。
【0035】
同図に示すように、画像処理装置3は、印刷情報受付部131と、保存部132、画像情報出力部133、画像処理制御部134、DRP制御部135の各機能を有している。 これらの各機能部は、記憶装置34に記憶されたプログラムに従って、演算部31等が動作することで実現される。また、各機能部は、必要に応じて、記憶装置34や、通信部36、形成装置接続部37等を実現する。なお、記憶装置34に記憶するプログラムは、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)等の光記憶媒体または他の媒体等を介して提供することができ、ネットワークを介して提供することもできる。
【0036】
印刷情報受付部131は、管理装置2が送信した印刷情報を受信して受け付ける。印刷情報の受信に際しては、通信部36を利用する。
【0037】
保存部132は、印刷情報受付部131が受け付けた印刷情報や、当該印刷情報に基づいて、DRP38が生成した画像情報等を保存する。これら情報の保存場所には、記憶装置34を利用する。
【0038】
画像情報出力部133は、DRP38で生成され、保存部132に保存された画像情報を、画像形成装置4の動作に応じて出力する。画像情報の出力に際しては、形成装置接続部37を利用する。
【0039】
画像処理制御部134は、複数のDRP38のそれぞれに対して、画像処理を実行させる印刷情報の振り分け等の処理を行う。また、各DRP38で生成された画像情報を保存部132に出力する。
【0040】
DRP制御部135は、複数のDRP38のそれぞれを制御する。具体的には、DRP38のそれぞれに対して、実行させる画像処理の内容に応じた設定を行わせるための命令の送出、画像処理対象となる印刷情報の書き込み、画像処理の結果生成された画像情報の読み込み等を行う。
【0041】
なお、ここでは、ホスト装置1から管理装置2を介して送信された情報を印刷情報とし、画像形成装置4に出力する情報を画像情報として説明しているが、厳密には、DRP38に入力する情報を印刷情報とし、DRP38から出力する情報を画像情報とする。つまり、画像処理の内容によっては、DRP38から出力された画像情報を、再度、印刷情報として用いる場合もあることを意味している。
【0042】
次に、DRP38の動作について、その概略を説明する。図4は、DRP38の動作を説明するための図である。
【0043】
同図(a)に示すように、DRP38は、最初に、受け取った命令に応じて画像処理の内容に応じた設定を行う。この設定は、内部データパスを変更することで実現される。続いて、DRP38は、処理対象の情報である印刷情報等の書き込みを受け付け、その後に、当該印刷情報に対して設定内容に応じた画像処理を行い画像情報を生成する。そして、生成した画像情報の読み込みに応じる。DRP38は、これらの処理を繰り返し行うこととなる。
【0044】
また、同図(b)に示すように、DRP38は、そのそれぞれに、記憶部39が設けられている。この記憶部39は、RAM等の半導体記憶素子であり、印刷情報を記憶する処理前用領域39A、DRP38の画像処理中に一時的に記憶される中間情報を記憶する処理中用領域39B、画像処理結果である画像情報を記憶する処理後用領域39Cとして利用される。
【0045】
さて、DRP38は、記憶部39を利用して画像処理を行う。このため、一度に処理可能な印刷情報の大きさに制限が生じることとなる。これは、記憶部39の記憶容量が有限なためである。
【0046】
このため、画像処理装置3では、必要に応じて印刷情報を分割する処理を行う。この印刷情報の分割は、画像処理制御部134で行う。また、印刷情報の分割処理は、1つのDRP38に対して画像処理を実行させる場合はもちろんのこと、複数のDRP38に対して画像処理を分散して実行させる場合にも、同様の処理で行うことができる。
【0047】
続いて、画像処理制御部134による印刷情報の分割の処理について説明する。図5は、印刷情報の分割処理の流れを示すフローチャートである。
【0048】
画像処理制御部134は、まず、保存部132から印刷情報を取得し(ステップ201)、取得した印刷情報に基づいて、画像処理の処理内容を特定する(ステップ202)。この処理内容の特定により、DRP38に画像処理を実行する際の印刷情報の入力量、画像処理中に生じる中間画像の中間画像量、処理結果として出力される画像情報の出力量が特定または推定される。これは、特定した処理内容に拡大処理や縮小処理の倍率、スクリーンの適用の要否やスクリーンの種類等が含まれるために、可能な処理である。
【0049】
処理内容の特定の結果、印刷情報の入力量、中間画像量、画像情報の出力量のうち、少なくとも1つが、予め定められた最大値を超えた場合(ステップ203でYES、ステップ204でYES、ステップ205でYESのいずれか)、先に特定した処理内容が画像展開処理(RIP:Raster Image Processing)であれば(ステップ206でYES)、画像処理制御部134は、後述する画像展開用の分割位置算出処理を行い(ステップ207)、DRP38による画像処理を制御して(ステップ209)、処理を終了する。
【0050】
また、先に特定した処理内容が画像展開処理ではなく、ページ処理であれば(ステップ206でNO)、画像処理制御部134は、後述するページ処理用の分割位置算出処理を行い(ステップ208)、DRP38による画像処理を制御して(ステップ209)、処理を終了する。
【0051】
なお、入力量、中間画像量、出力量のそれぞれの最大値は、DRP38に設けられた記憶部39の記憶容量に応じて、予め定められた値である(入力量の最大値は処理前用領域39Aの大きさ、中間画像量の最大値は処理中用領域39Bの大きさ、出力量の最大値は処理後用領域39Cの大きさに相当する)。
【0052】
一方、処理内容の特定の結果、印刷情報の入力量、中間画像量、画像情報の出力量の全てが、それぞれに対して予め定められている最大値を超えていない場合には(ステップ203でNO、ステップ204でNO、ステップ205でNO)、印刷情報の分割が不要であるものとして、DRP38による画像処理を制御して(ステップ209)、処理を終了する。
【0053】
次に、ステップ207で実行する画像展開用の分割位置算出処理について説明する。図6は、画像展開用の分割位置算出処理の流れを示すフローチャートであり、図7は、画像展開用の分割位置算出処理を説明するための図である。
【0054】
分割位置算出処理を開始すると、画像処理制御部134は、まず、変数BandYに、入力画像の高さを入力し、変数BandY'に出力画像の高さを入力する(ステップ271)。これは、画像処理が行を単位として行われるために、その行の数を画像の高さで表して分割位置を決定するためのものである。なお、画像の高さは、行の方向を直交座標のX軸とした場合、Y軸方向の大きさに相当するものである。
【0055】
次に、印刷情報の入力量が入力バッファである記憶部39の処理前用領域39Aの容量を超えていた場合には(ステップ272でYES)、印刷情報の量が処理前用領域39Aの容量を超えない範囲で最大となる値inBandY(図7(a)参照)を変数BandYに入力し、この変数BandYに高さ方向の拡縮率scakeYを乗じた値を、変数BandY'に入力する(ステップ273)。印刷情報の入力量が処理前用領域39Aの最大値以内であった場合には(ステップ272でNO)、変数BandYと変数BandY'の値は従前のままとする。
【0056】
また、中間画像量が記憶部39の処理中用領域39Bの容量を超えていた場合には(ステップ274でYES)、中間画像の量が処理前用領域39Bの容量を超えない範囲で最大となる値midBandY(図7(b)参照)と、変数BandYが示す値のうち、小さいほうの値を変数BandYに入力し、この変数BandYに高さ方向の拡縮率scakeYを乗じた値を、変数BandY'に入力する(ステップ275)。つまり、ステップ271で初期値として変数BandYに入力した入力画像の高さ、ステップ273で変数BandYに入力した値inBandY、値midBandYのうち、最小の値が、変数BandYが示す新たな値となる。中間画像量が記憶部39の処理中用領域39Bの容量を超えていなかった場合には(ステップ274でNO)、変数BandYと変数BandY'の値は従前のままとする。
【0057】
また、画像情報の出力量が出力バッファである記憶部39の処理後用領域39Cの容量を超えていた場合には(ステップ276でYES)、画像情報の量が処理後用領域39Cの容量を超えない範囲で最大となる値outBandY(図7(c)参照)を変数BandYに入力し、この変数BandYに高さ方向の拡縮率scakeYを乗じた値を、変数BandY'に入力して(ステップ277)、分割位置算出処理を終了する。印刷情報の入力量が処理前用領域39Aの最大値以内であった場合には(ステップ276でNO)、変数BandYと変数BandY'の値は従前のままで、分割位置算出処理を終了する。
【0058】
分割位置算出処理では、最終的に変数BandYが示す値が、入力画像を分割する高さとなる。つまり、ステップ271で初期値として変数BandYに入力した入力画像の高さ、ステップ273で変数BandYに入力した値inBandY、ステップ275で変数BandYに入力した値midBandY、ステップ277で変数BandYに入力した値outBandYのうち、最小の値が、変数BandYが示す新たな値となる(ステップ272でNO、ステップ274でNO、ステップ276でNOとなる場合には、それぞれ、inBandY、midBandY、outBandYは算出されないが、仮に算出を行ったとしても、各値は、ステップ271で初期値として変数BandYに入力した入力画像の高さと同じとなる)。
【0059】
この結果、例えば、図7(d)に示すように、入力画像は、高さが変数BandYが示す値となる複数の画像と、高さが変数BandY未満となる1つの画像とに分割される。なお、変数BandYが示す値によっては(入力画像の高さを変数BandYが示す値で除した際の剰余が0の場合)、入力画像は、高さが変数BandYが示す値となる複数の画像に分割されることとなる。
【0060】
なお、出力画像の高さを示す変数BandY'の値は、後述する出力画像の読み込みの際に用いるものであり、分割位置算出処理自体では用いないため、変数BandY'に関する処理を省略することもできる。
【0061】
次に、ステップ208で実行するページ処理用の分割位置算出処理について説明する。図8は、ページ処理用の分割位置算出処理の流れを示すフローチャートであり、図9は、ページ処理用の分割位置算出処理を説明するための図である。
【0062】
分割位置算出処理を開始すると、画像処理制御部134は、まず、出力画像の高さを示す変数BandY'の値を0に初期化するとともに、論理画像の量を保持する変数、中間画像の量を保持する変数、物理画像の量を保持する変数を、それぞれ0に初期化する(ステップ281)。論理画像の量は印刷情報の量に相当し、中間画像の量は当該印刷情報を処理する際に生じる中間画像の量であり、物理画像の量は、出力画像の量に相当する。
【0063】
続いて、画像処理制御部134は、入力画像(印刷情報)のうち、最初の行に含まれる論理画像の量と、その印刷情報の処理に際して生じる中間画像の量、その印刷情報に基づいて生成される出力画像の量を、それぞれの量を保持する変数に加算する(ステップ282)。
【0064】
加算を行った結果、論理画像の量が記憶部39の処理前用領域39Aの容量を超えていた場合(ステップ283でYES)、中間画像の量が記憶部39の処理中用領域39Bの容量を超えていた場合(ステップ284でYES)、物理画像の量が記憶部39の処理後用領域39Cの容量を超えていた場合には(ステップ285でYES)、変数BandY'の値に対応する入力画像の高さBandYを算出し(ステップ286)、算出したBandYと値と変数BandY'の値をリストに登録し(ステップ287)、ステップ281の処理に戻る。なお、リストへの登録は、算出したBandYと値と変数BandY'の値は、いずれか一方の値であってもよい。
【0065】
一方、論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量を加算した結果、論理画像の量が処理前用領域39Aの容量を超えず(ステップ283でNO)、中間画像の量が処理中用領域39Bの容量を超えず(ステップ284でNO)、物理画像の量が処理後用領域39Cの容量を超えなかった場合には(ステップ285でNO)、変数BandY'の値に1を加算する(ステップ288)。そして、ステップ282での処理が入力画像の最終行に対する処理でなければ(ステップ289でNO)、ステップ282の処理に戻る。ステップ282での処理が入力画像の最終行に対する処理であった場合には(ステップ289でYES)、分割位置算出処理を終了する。
【0066】
なお、分割位置算出処理の終了に際して、ステップ286の変数BandY'の値に対応する入力画像の高さBandYを算出する処理と、ステップ287のBandYと値と変数BandY'の値をリストに登録する処理と同様の処理を行うようにしてもよいが、最終行を含む部分は、登録せずとも、その値が一意に確定するため、当該処理は行わなくてもよい。
【0067】
ここで、分割位置算出処理を具体的に説明する。ここでは、印刷情報に基づいて、図9に示す物理画像301を画像情報として出力するものとする。物理画像301には、論理画像302と論理画像303が含めれており、行311、行312、行313、行314、行315、行316、行317、行318の8行で構成されているものとする。また、処理前用領域39Aの容量が8、処理中用領域39Bの容量が10、処理後用領域39Cの容量が15であるものとする。
【0068】
まず、初期化処理が終了し(ステップ281)、最初の行である行311の論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量を加算を加算する(ステップ282)。行311には、論理画像が含まれていないため、論理画像の量、中間画像の量は、ともに0のままであり、出力画像の量は、5となる。この結果、論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量は、いずれも、最大値(処理前用領域39A、処理中用領域39B、処理後用領域39Cの各容量)を超えないため、出力画像の高さを示す変数BandY'の値が1となる(ステップ289)。
【0069】
続いて、行312の論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量を加算を加算する(ステップ282)。行312には、論理画像302が含まれているため、論理画像の量は1.5、中間画像の量は1.5、出力画像の量は、10となる。この結果、論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量は、いずれも、最大値を超えないため、出力画像の高さを示す変数BandY'の値が2となる(ステップ289)。
【0070】
そして、行313の論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量を加算を加算する(ステップ282)。行313には、論理画像302と論理画像303が含まれているため、論理画像の量は4.5、中間画像の量は4.5、出力画像の量は、15となる。この結果、論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量は、いずれも、最大値を超えないため、出力画像の高さを示す変数BandY'の値が3となる(ステップ289)。
【0071】
さらに、行314の論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量を加算を加算する(ステップ282)。行314には、論理画像302と論理画像303が含まれているため、論理画像の量は7、中間画像の量は7、出力画像の量は、20となる。この結果、出力画像の量が、最大値である15を超えるため(ステップ285でYES)、この時点での出力画像の高さを示す変数BandY'の値である3をリストに登録する(ステップ287)。
【0072】
続いて、各変数を初期化し(ステップ281)、行314の論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量を加算を加算する(ステップ282)。行314には、論理画像302と論理画像303が含まれているため、論理画像の量は3、中間画像の量は3、出力画像の量は、5となる。この結果、論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量は、いずれも、最大値を超えないため、出力画像の高さを示す変数BandY'の値が1となる(ステップ289)。
【0073】
そして、行315の論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量を加算を加算する(ステップ282)。行315には、論理画像302と論理画像303が含まれているため、論理画像の量は6、中間画像の量は6、出力画像の量は、10となる。この結果、論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量は、いずれも、最大値を超えないため、出力画像の高さを示す変数BandY'の値が2となる(ステップ289)。
【0074】
さらに、行316の論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量を加算を加算する(ステップ282)。行316には、論理画像302と論理画像303が含まれているため、論理画像の量は9、中間画像の量は9、出力画像の量は、15となる。この結果、論理画像の量が、最大値である8を超えるため(ステップ283でYES)、この時点での出力画像の高さを示す変数BandY'の値である2をリストに登録する(ステップ287)。
【0075】
続いて、各変数を初期化し(ステップ281)、行316の論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量を加算を加算する(ステップ282)。行316には、論理画像302と論理画像303が含まれているため、論理画像の量は3、中間画像の量は3、出力画像の量は、5となる。この結果、論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量は、いずれも、最大値を超えないため、出力画像の高さを示す変数BandY'の値が1となる(ステップ289)。
【0076】
そして、行317の論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量を加算を加算する(ステップ282)。行317には、論理画像が含まれていないため、論理画像の量、中間画像の量は、ともに3のままであり、出力画像の量は、5となる。この結果、論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量は、いずれも、最大値を超えないため、出力画像の高さを示す変数BandY'の値が2となる(ステップ289)。
【0077】
さらに、行318の論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量を加算を加算する(ステップ282)。行318には、論理画像が含まれていないため、論理画像の量、中間画像の量は、ともに3のままであり、出力画像の量は、10となる。この結果、論理画像の量、中間画像の量、出力画像の量は、いずれも、最大値を超えないため、出力画像の高さを示す変数BandY'の値が2となるが(ステップ289)、行318は、最終行であるため(ステップ289でYES)、分割処理を終了する。
【0078】
次に、ステップ209で実行する画像処理制御の処理について説明する。図10は、画像処理制御の処理の流れを示すフローチャートである。
【0079】
画像処理制御に際しては、画像処理制御部134は、まず、印刷情報をDRP38に設けられた記憶部39へ書き込みを開始する際の開始位置である印刷情報書込位置を0(印刷情報書の先頭を表す値)に初期化するとともに(ステップ291)、画像情報を記憶部39から読み込む際の開始位置である画像情報読込位置を0(画像情報の先頭を表す値)に初期化する(ステップ292)。
【0080】
続いて、画像処理制御部134は、印刷情報書込位置に基づいて、印刷情報を記憶部39へ転送して書き込む(ステップ293)。書き込む印刷情報の量は、ステップ207またはステップ208の処理で算出した分割位置(BandYの値)に基づいて決定される。また、分割が不要であった場合には(ステップ205でNO)、印刷情報の全てを記憶部39に書き込む。
【0081】
そして、印刷情報の書込みを終えると、画像処理制御部134は、DRP制御部135を介してDRP38に対して画像処理の開始を指示し(ステップ294)、DRP38による画像処理の終了を待つ(ステップ295)。
【0082】
DRP38による画像処理が終了すると、画像処理制御部134は、画像情報を記憶部39から転送して読み込む(ステップ296)。読み込んだ画像情報は、保存部132に保存するが、その際に、画像情報読込位置に基づいて読み込んだ画像情報を結合する。ただし、画像情報読込位置が0の場合は、当該画像情報が情報の先頭となるため、結合は行わない。
【0083】
そして、記憶部39から読み込んだ画像情報が、最終のもの(Band)であった場合には(ステップ297でYES)、画像処理制御部134は、画像処理制御を終了する。分割していない印刷情報を処理した場合の画像情報は、当然のことながら、最終のものであるため、この場合にも、画像処理制御部134は、画像処理制御を終了する。
【0084】
一方、記憶部39から読み込んだ画像情報が最終のものではなかった場合には(ステップ297でNO)、画像処理制御部134は、印刷情報書込位置をステップ207またはステップ208の処理で算出したBandYの値に応じた分だけシフトし(ステップ298)、画像情報読込位置をステップ207またはステップ208の処理で算出したBandY'の値に応じた分だけシフトして(ステップ299)、ステップ293の処理に戻り、同様の処理を繰り返す。
【実施例2】
【0085】
実施例1では、印刷情報の入力量、中間画像量、画像情報の出力量のうち、少なくとも1つが、DRP38に設けられた記憶部39の記憶容量に応じて定められた値を超えた場合に、分割処理を行う場合を説明したが、実施例2では、記憶部39の記憶容量とは関係なく、予め定めた設定にしたがって、分割処理を行う場合について説明する。この分割処理は、複数のDRP38に画像処理を分散させて行わせる場合等に利用することができるものである。
【0086】
図11は、実施例2における分割処理の流れを示すフローチャートである。
【0087】
この分割処理では、まず、画像処理制御部134が印刷情報の量が、予め定めた閾値未満であるか否かを確認する。確認の結果、印刷情報の量が閾値未満であれば(ステップ501でYES)、印刷情報の分割は行わない。この閾値は、例えば、複数のDRP38に画像処理を分散させたとしても、その効果が少ないと判断することができる印刷情報の量等に基づいて予め決定される。
【0088】
印刷情報の量が閾値以上であった場合(ステップ501でNO)、印刷情報を固定数に分割するか、分割量に応じて行うかを判断する。この判断は、予め決定された設定に従って行い、当該設定には、固定数での分割を行う場合は、その数が、分割量に応じて行う場合には、その量を示す閾値(ステップ501で判定した閾値とは異なる)が含まれている。
【0089】
印刷情報の分割を分割量に応じて行う場合(ステップ502でNO)、画像処理制御部134は、印刷情報量を閾値で除した値以上となる最小の自然数を、印刷情報の分割数に決定する(ステップ503)。
【0090】
続いて、画像処理制御部134は、印刷情報を分割した際の個々の分割量を印刷情報量を分割数で除した値に決定する(ステップ504)。つまり、印刷情報の分割を分割量に応じて行う場合にはステップ503で決定した分割数に応じて分割量を決定し、印刷情報を固定数に分割する場合(ステップ502でYES)、予め設定された分割数に応じて分割量を決定する。
【0091】
このステップ504で決定した分割量は、実施例1で説明した変数BandYが示す値に相当するもので、画像処理制御部134は、印刷情報に基づく画像処理が画像展開処理である場合には、実施例1で図6を参照して説明した処理と同様の分割位置算出処理を行い、印刷情報に基づく画像処理がページ処理である場合には、実施例1で図8を参照して説明した分割位置算出処理とほぼ同様の分割位置算出処理をい、その後に、印刷情報の分割処理を行い(ステップ505)、分割処理を終了する。
【0092】
ここで、印刷情報に基づく画像処理がページ処理である場合の分割位置算出処理について、実施例1で説明した分割位置算出処理との相違点を説明する。
【0093】
実施例2での分割位置算出処理は、記憶部39の容量に応じたものではなく、複数のDRP38に画像処理を分散させて行わせる場合等に利用する分割処理である。このため、印刷情報を適当に分割することを目的とした分割処理を行う必要がある。したがって、実施例2での分割位置算出処理は、印刷情報の量、つまり、論理画像の量に基づいて行い、中間画像の量と出力画像の量については考慮しない(ステップ284とステップ285が存在しないと同様の処理となる)。
【0094】
例えば、印刷情報に基づいて、図12に示す物理画像601を画像情報として出力するものとする。物理画像601には、論理画像602と論理画像603が含めれており、行611、行612、行613、行614、行615で構成されているものとする。そして、ステップ504で決定した印刷情報の分割量が4であったとする。
【0095】
この場合、行611には、論理画像が含まれていないため、論理画像の量は0であり、論理画像の量は、分割量である4を超えないため、この時点では、出力画像の高さを示す変数BandY'の値が1となる。
【0096】
続いて、行612には、論理画像602が含まれているため、論理画像の量は4となるが、分割量である4を超えないため、この時点では、出力画像の高さを示す変数BandY'の値が2となる。
【0097】
そして、行613には、論理画像602と論理画像603が含まれているため、論理画像の量は8となり、分割量である4を超えるため、出力画像の高さを示す変数BandY'の従前の値である2が、分割位置を示す値となる。
【0098】
また、行613には、論理画像602と論理画像603が含まれているため、論理画像の量は4となるが、分割量である4を超えないため、この時点では、出力画像の高さを示す変数BandY'の値が1となる。
【0099】
そして、行614には、論理画像603が含まれているため、論理画像の量は8となり、分割量である4を超えるため、出力画像の高さを示す変数BandY'の従前の値である1が、分割位置を示す値となる。
【0100】
このように、図12に示した物理画像601を画像情報として出力する印刷情報の場合、行611と行612を含むBand、行613を含むBand、行614と行615を含むBandの3つに分割されることとなる。
【符号の説明】
【0101】
1 ホスト装置
2 管理装置
3、3−Y、3−M、3−C、3−K 画像処理装置
4 画像形成装置
31 演算部
32 記憶部
33 一時記憶部
34 記憶装置
35 入出力装置接続部
36 通信部
37 形成装置接続部
38、38−1〜38−n DRP
39 記憶部
39A 処理前用記憶領域
39B 処理中用記憶領域
39C 処理後用記憶領域
131 印刷情報受付部
132 保存部
133 画像情報出力部
134 画像処理制御部
135 DRP制御部
301 物理画像
302 論理画像
303 論理画像
311 行
312 行
313 行
314 行
315 行
316 行
317 行
318 行
601 物理画像
602 論理画像
603 論理画像
611 行
612 行
613 行
614 行
615 行
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動的に構成を変更し、該変更した構成に応じた画像処理を実行する画像処理手段と、
前記画像処理手段の構成の変更を設定する設定情報および前記画像処理手段による画像処理に利用する印刷情報を記憶する処理前情報記憶領域と、前記画像処理手段による画像処理中に生成される中間情報を記憶する処理中情報記憶領域と、前記画像処理手段による画像処理で生成された画像情報を記憶する処理後情報記憶領域とを有する記憶手段と、
前記画像処理手段に画像処理を実行させる際に、該実行させる画像処理に利用する印刷情報に基づいて、該印刷情報の量と該印刷情報に対応する前記中間情報の量と該印刷情報に対応する前記画像情報の量とを算出し、該印刷情報と該中間情報と該画像情報とが、それぞれ、前記処理前情報記憶領域と前記処理中情報記憶領域と前記処理後情報記憶領域との各記憶容量以下となる該印刷情報の分割位置を決定する決定手段と、
前記決定手段が決定した分割位置に応じて、前記画像処理手段に実行させる画像処理に利用する印刷情報を分割する分割手段と
を具備することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記決定手段は、前記画像処理手段に実行させる画像処理がページ処理の場合に、前記印刷情報の量と前記中間情報の量と前記画像情報の量とに基づいて、前記画像情報の分割位置を決定し、該決定した分割位置に対応した前記印刷情報の分割位置を決定することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
動的に構成を変更し、該変更した構成に応じた画像処理を実行する画像処理手段と、
前記画像処理手段に実行させる画像処理に利用する印刷情報に基づいて生成される論理画像と該論理画像が配置された物理画像のそれぞれの大きさを算出し、該物理画像を分割した場合のそれぞれに含まれる論理画像の大きさが予め定めた値となる該物理画像の分割位置を算出し、該算出した物理画像の分割位置に対応した前記印刷情報の分割位置を決定する決定手段と、
前記決定手段が決定した分割位置に応じて、前記印刷情報を分割する分割手段と
を具備することを特徴とする画像処理装置。
【請求項4】
動的に構成を変更し、該変更した構成に応じた画像処理を実行する画像処理手段に画像処理を実行させる際に、該実行させる画像処理に利用する印刷情報に基づいて、該印刷情報の量と該印刷情報に対応する前記中間情報の量と該印刷情報に対応する前記画像情報の量とを算出し、該印刷情報と該中間情報と該画像情報とが、それぞれ、前記画像処理手段に配設された記憶手段のうち該画像処理手段の構成の変更を設定する設定情報および前記画像処理手段による画像処理に利用する印刷情報を記憶する処理前情報記憶領域と、前記記憶手段のうち前記画像処理手段による画像処理中に生成される中間情報を記憶する処理中情報記憶領域と、前記記憶手段のうち前記画像処理手段による画像処理で生成された画像情報を記憶する処理後情報記憶領域との各記憶容量以下となる該印刷情報の分割位置を決定する決定処理算と、
前記決定処理で決定した分割位置に応じて、前記画像処理手段に実行させる画像処理に利用する印刷情報を分割する分割処理と
をコンピュータに実行させることを特徴とする画像処理制御プログラム。
【請求項5】
前記決定処理は、前記画像処理手段に実行させる画像処理がページ処理の場合に、前記印刷情報の量と前記中間情報の量と前記画像情報の量とに基づいて、前記画像情報の分割位置を決定し、該決定した分割位置に対応した前記印刷情報の分割位置を決定することを特徴とする請求項5記載の画像処理制御プログラム。
【請求項6】
動的に構成を変更し、該変更した構成に応じた画像処理を実行する画像処理手段に実行させる画像処理に利用する印刷情報に基づいて生成される論理画像と該論理画像が配置された物理画像のそれぞれの大きさを算出し、該物理画像を分割した場合のそれぞれに含まれる論理画像の大きさが予め定めた値となる該物理画像の分割位置を算出し、該算出した物理画像の分割位置に対応した前記印刷情報の分割位置を決定する決定処理と、
前記決定処理で決定した分割位置に応じて、前記印刷情報を分割する分割処理と
をコンピュータに実行させることを特徴とする画像処理制御プログラム。
【請求項1】
動的に構成を変更し、該変更した構成に応じた画像処理を実行する画像処理手段と、
前記画像処理手段の構成の変更を設定する設定情報および前記画像処理手段による画像処理に利用する印刷情報を記憶する処理前情報記憶領域と、前記画像処理手段による画像処理中に生成される中間情報を記憶する処理中情報記憶領域と、前記画像処理手段による画像処理で生成された画像情報を記憶する処理後情報記憶領域とを有する記憶手段と、
前記画像処理手段に画像処理を実行させる際に、該実行させる画像処理に利用する印刷情報に基づいて、該印刷情報の量と該印刷情報に対応する前記中間情報の量と該印刷情報に対応する前記画像情報の量とを算出し、該印刷情報と該中間情報と該画像情報とが、それぞれ、前記処理前情報記憶領域と前記処理中情報記憶領域と前記処理後情報記憶領域との各記憶容量以下となる該印刷情報の分割位置を決定する決定手段と、
前記決定手段が決定した分割位置に応じて、前記画像処理手段に実行させる画像処理に利用する印刷情報を分割する分割手段と
を具備することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記決定手段は、前記画像処理手段に実行させる画像処理がページ処理の場合に、前記印刷情報の量と前記中間情報の量と前記画像情報の量とに基づいて、前記画像情報の分割位置を決定し、該決定した分割位置に対応した前記印刷情報の分割位置を決定することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
動的に構成を変更し、該変更した構成に応じた画像処理を実行する画像処理手段と、
前記画像処理手段に実行させる画像処理に利用する印刷情報に基づいて生成される論理画像と該論理画像が配置された物理画像のそれぞれの大きさを算出し、該物理画像を分割した場合のそれぞれに含まれる論理画像の大きさが予め定めた値となる該物理画像の分割位置を算出し、該算出した物理画像の分割位置に対応した前記印刷情報の分割位置を決定する決定手段と、
前記決定手段が決定した分割位置に応じて、前記印刷情報を分割する分割手段と
を具備することを特徴とする画像処理装置。
【請求項4】
動的に構成を変更し、該変更した構成に応じた画像処理を実行する画像処理手段に画像処理を実行させる際に、該実行させる画像処理に利用する印刷情報に基づいて、該印刷情報の量と該印刷情報に対応する前記中間情報の量と該印刷情報に対応する前記画像情報の量とを算出し、該印刷情報と該中間情報と該画像情報とが、それぞれ、前記画像処理手段に配設された記憶手段のうち該画像処理手段の構成の変更を設定する設定情報および前記画像処理手段による画像処理に利用する印刷情報を記憶する処理前情報記憶領域と、前記記憶手段のうち前記画像処理手段による画像処理中に生成される中間情報を記憶する処理中情報記憶領域と、前記記憶手段のうち前記画像処理手段による画像処理で生成された画像情報を記憶する処理後情報記憶領域との各記憶容量以下となる該印刷情報の分割位置を決定する決定処理算と、
前記決定処理で決定した分割位置に応じて、前記画像処理手段に実行させる画像処理に利用する印刷情報を分割する分割処理と
をコンピュータに実行させることを特徴とする画像処理制御プログラム。
【請求項5】
前記決定処理は、前記画像処理手段に実行させる画像処理がページ処理の場合に、前記印刷情報の量と前記中間情報の量と前記画像情報の量とに基づいて、前記画像情報の分割位置を決定し、該決定した分割位置に対応した前記印刷情報の分割位置を決定することを特徴とする請求項5記載の画像処理制御プログラム。
【請求項6】
動的に構成を変更し、該変更した構成に応じた画像処理を実行する画像処理手段に実行させる画像処理に利用する印刷情報に基づいて生成される論理画像と該論理画像が配置された物理画像のそれぞれの大きさを算出し、該物理画像を分割した場合のそれぞれに含まれる論理画像の大きさが予め定めた値となる該物理画像の分割位置を算出し、該算出した物理画像の分割位置に対応した前記印刷情報の分割位置を決定する決定処理と、
前記決定処理で決定した分割位置に応じて、前記印刷情報を分割する分割処理と
をコンピュータに実行させることを特徴とする画像処理制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−247906(P2012−247906A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−117934(P2011−117934)
【出願日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【特許番号】特許第4968398号(P4968398)
【特許公報発行日】平成24年7月4日(2012.7.4)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【特許番号】特許第4968398号(P4968398)
【特許公報発行日】平成24年7月4日(2012.7.4)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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