説明

画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム

【課題】レイアウト画像の背景色等を設定しないで、記録用紙のみ背景色等を設定した場合、記録用紙には、レイアウト画像における背景が無設定であり、その周辺は記録用紙に設定した背景色等の画像が出力され、ユーザの意図しない不自然な画像となる可能性がある。
【解決手段】レイアウト画像生成部は、レイアウト画像R10において割り付けた画像以外の領域の画像となるレイアウト背景R11を設定するレイアウト背景設定部を有し、印刷画像生成部は、印刷画像P20において割り付けたレイアウト画像P10以外の領域の画像となる印刷背景P21を設定する印刷背景設定部を有し、印刷画像生成部は、レイアウト背景設定部によりレイアウト背景R11が設定されないときに、印刷画像に割り付けたレイアウト画像P10におけるレイアウト背景P11に、印刷背景設定部により生成された印刷背景P21を設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、割付画像をページに割り付けてレイアウト画像を作成する画像処理装置が知られている。例えば、以下の特許文献1に記載されている画像処理装置では、レイアウト画像のページの大きさと、プリンタ等の記録装置に用いられる記録用紙の大きさとが一致しない場合に、用紙の大きさを示す外形線を参照画像領域に表示し、ページの大きさと記録用紙の大きさとの関係をユーザに提示するようにしている。
【0003】
【特許文献1】特開2007−86826号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した特許文献1の例のようにレイアウト画像のページの大きさとプリンタ等に用いられる記録用紙の大きさとが一致しない場合、レイアウト画像を記録用紙に割り付けたときに、記録用紙においてレイアウト画像が重ならない領域は、記録用紙における背景領域となる。また、割付画像をページに割り付けてレイアウト画像を作成する場合に、レイアウト画像において割付画像以外の領域は、レイアウト画像における背景領域となる。
しかしながら、このような場合、レイアウト画像においての背景色等の設定と、記録用紙においての背景色等の設定とが必要であり、それぞれの背景色等の設定に手間が掛かってしまう。また、例えば、レイアウト画像の背景色等を設定しないで、記録用紙のみ背景色等を設定した場合、記録用紙では、レイアウト画像における背景が無設定(例えば白色)であり、その周辺は記録用紙に設定した背景色等の画像が出力され、ユーザの意図しない不自然な画像となる可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0006】
[適用例1]
画像を割り付けたレイアウト画像を生成するレイアウト画像生成部と、前記レイアウト画像を割り付けた印刷対象となる印刷画像を生成する印刷画像生成部と、を有し、前記レイアウト画像生成部は、前記レイアウト画像において前記割り付けた画像以外の領域の画像となるレイアウト背景を設定するレイアウト背景設定部を有し、前記印刷画像生成部は、前記印刷画像において前記割り付けたレイアウト画像以外の領域の画像となる印刷背景を設定する印刷背景設定部を有し、前記印刷画像生成部は、前記レイアウト背景設定部により前記レイアウト背景が設定されないときに、前記印刷画像に割り付けた前記レイアウト画像における前記レイアウト背景に、前記印刷背景設定部により生成された前記印刷背景を設定することを特徴とする画像処理装置。
【0007】
上記した画像処理装置によれば、レイアウト画像生成部が、画像を割り付けたレイアウト画像を生成する際、レイアウト背景設定部によりレイアウト背景を設定する。また、印刷画像生成部が、印刷対象となる印刷画像を生成する際、レイアウト背景設定部により印刷背景を設定する。このとき、レイアウト背景設定部によりレイアウト背景が設定されない場合、印刷背景設定部により生成された印刷背景をレイアウト背景に設定する。この結果、印刷画像におけるレイアウト画像のレイアウト背景は、印刷背景と同一になる。これにより、レイアウト背景が設定されない場合に、レイアウト背景が何も設定されない例えば白色の状態であって、その周辺は設定された印刷背景となるような印刷画像ではなく、レイアウト背景が印刷背景と同一であるような背景全体が自然な画像を出力することができる。また、このようにレイアウト背景を印刷背景に合わせる場合に、レイアウト背景の設定の手間を省くことができる。
【0008】
[適用例2]
ユーザからの操作を受け付ける操作部を更に有し、前記操作部は、前記レイアウト背景を設定するために用いるレイアウト背景情報、及び/又は前記印刷背景を設定するために用いる印刷背景情報を受け付けることを特徴とする上記画像処理装置。
【0009】
上記した画像処理装置によれば、操作部を介してユーザから、レイアウト背景や印刷背景を設定するための情報を受け付けることができる。これにより、ユーザは、好みに応じてレイアウト背景や印刷背景を設定することができる。
【0010】
[適用例3]
前記レイアウト背景情報は所定の色及び/又は所定の模様であり、前記印刷背景情報は所定の色及び/又は所定の模様であることを特徴とする上記画像処理装置。
【0011】
上記した画像処理装置によれば、ユーザは、所定の色、所定の模様、及びこれらの色と模様との組合わせを、レイアウト背景や印刷背景に設定することができる。
【0012】
[適用例4]
前記操作部は、前記レイアウト画像についての用紙サイズ及び用紙方向を規定するレイアウト用紙情報、及び/又は前記印刷画像についての用紙サイズ及び用紙方向を規定する印刷用紙情報を更に受け付け、前記印刷画像における前記印刷背景の領域は、前記レイアウト用紙情報と前記印刷用紙情報とが異なるときに生じることを特徴とする上記画像処理装置。
【0013】
上記した画像処理装置によれば、操作部を介してユーザから、レイアウト画像や印刷画像についての用紙サイズ及び用紙方向についての規定を受け付けることができる。また、レイアウト画像と印刷画像とで用紙サイズ及び用紙方向が異なる場合に生じる領域について、印刷背景を設定することができる。
【0014】
[適用例5]
前記印刷画像生成部は、前記印刷背景設定部により前記印刷背景が設定されないときに、前記印刷背景に前記レイアウト背景を設定することを特徴とする上記画像処理装置。
【0015】
上記した画像処理装置によれば、印刷背景設定部により印刷背景が設定されない場合は、レイアウト背景を印刷背景に設定する。この結果、印刷画像における印刷背景は、レイアウト画像のレイアウト背景と同一になる。これにより、印刷背景が設定されない場合に、レイアウト背景が設定されていて、その周辺は何も設定されない例えば白色の状態であるような印刷画像ではなく、レイアウト背景の周辺全体がレイアウト背景と同一であるような自然な画像を出力することができる。また、このように印刷背景をレイアウト背景に合わせる場合に、印刷背景の設定の手間を省くことができる。
【0016】
[適用例6]
画像を割り付けたレイアウト画像を生成するレイアウト画像生成手順と、前記レイアウト画像を割り付けた印刷対象となる印刷画像を生成する印刷画像生成手順と、を有し、前記レイアウト画像生成手順は、前記レイアウト画像において前記割り付けた画像以外の領域の画像となるレイアウト背景を設定するレイアウト背景設定手順を有し、前記印刷画像生成手順は、前記印刷画像において前記割り付けたレイアウト画像以外の領域の画像となる印刷背景を設定する印刷背景設定手順を有し、前記印刷画像生成手順は、前記レイアウト背景設定手順により前記レイアウト背景が設定されないときに、前記印刷画像に割り付けた前記レイアウト画像における前記レイアウト背景に、前記印刷背景設定手順により生成された前記印刷背景を設定することを特徴とする画像処理方法。
【0017】
上記した画像処理方法によれば、レイアウト画像生成手順により、画像を割り付けたレイアウト画像を生成する際、レイアウト背景設定手順によりレイアウト背景を設定する。また、印刷画像生成手順により、印刷対象となる印刷画像を生成する際、レイアウト背景設定手順により印刷背景を設定する。このとき、レイアウト背景設定手順によりレイアウト背景が設定されない場合、印刷背景設定手順により生成された印刷背景をレイアウト背景に設定する。この結果、印刷画像におけるレイアウト画像のレイアウト背景は、印刷背景と同一になる。これにより、レイアウト背景が設定されない場合に、レイアウト背景が何も設定されない例えば白色の状態であって、その周辺は設定された印刷背景となるような印刷画像ではなく、レイアウト背景が印刷背景と同一であるような背景全体が自然な画像を出力することができる。また、このようにレイアウト背景を印刷背景に合わせる場合に、レイアウト背景の設定の手間を省くことができる。
【0018】
[適用例7]
画像を割り付けたレイアウト画像を生成するレイアウト画像生成手順と、前記レイアウト画像を割り付けた印刷対象となる印刷画像を生成する印刷画像生成手順と、をコンピュータに構築する画像処理プログラムであって、前記レイアウト画像生成手順は、前記レイアウト画像において前記割り付けた画像以外の領域の画像となるレイアウト背景を設定するレイアウト背景設定手順を有し、前記印刷画像生成手順は、前記印刷画像において前記割り付けたレイアウト画像以外の領域の画像となる印刷背景を設定する印刷背景設定手順を有し、前記印刷画像生成手順は、前記レイアウト背景設定手順により前記レイアウト背景が設定されないときに、前記印刷画像に割り付けた前記レイアウト画像における前記レイアウト背景に、前記印刷背景設定手順により生成された前記印刷背景を設定することを特徴とする画像処理プログラム。
【0019】
上記した画像処理プログラムによれば、レイアウト画像生成手順により、画像を割り付けたレイアウト画像を生成する際、レイアウト背景設定手順によりレイアウト背景を設定する。また、印刷画像生成手順により、印刷対象となる印刷画像を生成する際、レイアウト背景設定手順により印刷背景を設定する。このとき、レイアウト背景設定手順によりレイアウト背景が設定されない場合、印刷背景設定手順により生成された印刷背景をレイアウト背景に設定する。この結果、印刷画像におけるレイアウト画像のレイアウト背景は、印刷背景と同一になる。これにより、レイアウト背景が設定されない場合に、レイアウト背景が何も設定されない例えば白色の状態であって、その周辺は設定された印刷背景となるような印刷画像ではなく、レイアウト背景が印刷背景と同一であるような背景全体が自然な画像を出力することができる。また、このようにレイアウト背景を印刷背景に合わせる場合に、レイアウト背景の設定の手間を省くことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
(第1実施形態)
以下、第1実施形態に係る画像処理装置について、図面を参照して説明する。
【0021】
<画像処理装置の概略構成>
最初に、本実施形態に係る画像処理装置の概略構成について説明する。
図1は、画像処理装置10の概略構成例を示す図である。同図に示すように、画像処理装置10は、画像処理装置10を制御するためのプログラムを実行する本体12と、本体12からの出力に基づいて表示画面30に表示を行うディスプレイ14と、入力手段の一例としてのキーボード16及びマウス18と、を備える。また、本体12には、画像を読み込む手段の一例としてのデジタルカメラ20及びスキャナ22と、本体12からの出力に基づいて印刷用紙上に印刷を行うプリンタ24と、が接続されている。
【0022】
<画像処理装置における機能構成>
次に、画像処理装置10における本体12の機能構成について説明する。
図2は、本体12の機能構成例を示すブロック図である。同図に示すように、本体12は、レイアウト画像生成表示部100、印刷画像生成表示部110、割付画像格納部120及び操作部130を備えて構成される。
レイアウト画像生成表示部100は、レイアウト画像生成部102、レイアウト情報格納部104、レイアウト画像格納部105及びレイアウト画像表示部106を備える。また、レイアウト画像生成部102はレイアウト背景設定部103を備える。印刷画像生成表示部110は、印刷画像生成部112、印刷情報格納部114、印刷画像格納部115及び印刷画像表示部116を備える。また、印刷画像生成部112は印刷背景設定部113を備える。
【0023】
図3は、表示画面30への表示例を模式的に示す図である。画像処理装置10は、前記したプログラムにより、グラフィックユーザインターフェースを有するウィンドウ画面40を表示画面30に表示する。ウィンドウ画面40は、サムネイル画像に関しての表示及び入力を受け付けるブラウズ領域50、後述するレイアウト画像に関しての表示及び入力を受け付けるレイアウト領域60、及び後述する印刷画像に関しての表示及び入力を受け付けるプリント領域70を有する。
【0024】
レイアウト領域60には、用紙指定ボックスB61と背景指定ボックスB62とが配置されている。また、プリント領域70には、用紙指定ボックスB71と背景指定ボックスB72とが配置されている。前記したそれぞれの指定ボックスは、操作部130を介してユーザからの操作指定を受け付けることができる。本実施形態では、用紙指定ボックスB61,B71において、例えば「A4縦」等の用紙サイズ及び用紙方向を受け付けることができる。また、背景指定ボックスB62,B72において、例えば「ピンク」等の背景となる色種類を受け付けることができる。なお、背景指定ボックスB62,B72では、色種類に限られず、例えば、背景となる模様や画像等の種類を受け付けても良い。
【0025】
図2に示す割付画像格納部120は、デジタルカメラ20により撮像された画像やスキャナ22により読み込まれた画像等を格納する。割付画像格納部120に格納された画像は、図示しないサムネイル画像表示処理部により、サムネイル画像としてブラウズ領域50に表示される。図2に示す例では、サムネイル画像表示処理部は、ブラウズ領域50に15個のサムネイル画像G10を表示している。操作部130は、ユーザからの入力操作をキーボード16やマウス18等により受け付ける。
【0026】
レイアウト画像生成部102は、ユーザからの指示に基づいて、レイアウト領域60の用紙指定ボックスB61に指定された用紙サイズ及び用紙方向に応じた仮想ページ62を生成する。この仮想ページ62には、ブラウズ領域50から選択されたサムネイル画像G10に基づいた割付画像を割り付けるための画像枠63が表示される。仮想ページ62における画像枠63以外の領域は、レイアウト背景R11の領域となる。レイアウト背景設定部103は、レイアウト領域60の背景指定ボックスB62で指定された色種類等を用いてレイアウト背景R11を設定する。ここで、ユーザが背景指定ボックスB62に何も指定しなかった場合は、背景指定ボックスB62に「なし」の文字が表示され、本実施形態では、白色のレイアウト背景R11が表示される。
レイアウト画像生成部102は、ユーザにより選択された割付画像R12を仮想ページ62の画像枠63に割り付けたレイアウト画像R10を生成する。ここで、レイアウト画像R10は、仮想ページ62に割り付けられた割付画像R12及びレイアウト背景R11を含む画像を示す。なお、図3に示すレイアウト領域60では、2つの割付画像R12の例が表示されているが、割付画像の数量及び配置等はこれに限られない。
【0027】
レイアウト情報格納部104は、レイアウト画像生成部102からの指示に基づいて、ユーザにより指定された用紙指定ボックスB61の内容をレイアウト用紙情報として、またユーザにより指定された背景指定ボックスB62の内容をレイアウト背景情報としてハードディスク等の記録媒体に格納する。
【0028】
レイアウト画像格納部105は、レイアウト画像生成部102からの指示に基づいて、生成されたレイアウト画像R10をハードディスク等の記録媒体に格納する。レイアウト画像表示部106は、レイアウト画像生成部102からの指示に基づいて、レイアウト画像格納部105に格納されたレイアウト画像R10を表示画面30におけるレイアウト領域60に表示する。
【0029】
印刷画像生成部112は、ユーザからの指示に基づいて、プリント領域70の用紙指定ボックスB71に指定された用紙サイズ及び用紙方向に応じた印刷画像P20を生成する。印刷画像P20は、印刷対象を示す画像であり、レイアウト領域60のレイアウト画像R10が割り付けられている。なお、印刷画像P20では、割り付け後のレイアウト画像R10はレイアウト画像P10に相当し、レイアウト背景R11はレイアウト背景P11に相当し、割付画像R12は割付画像P12に相当する。ここで、レイアウト領域60の用紙指定ボックスB61の指定内容と、プリント領域70の用紙指定ボックスB71の指定内容とが異なる場合、レイアウト画像P10と印刷画像P20とで重ならない領域が生じることがある。印刷背景P21は、この重ならない領域、即ち印刷画像P20においてレイアウト画像P10以外の領域に相当する。
印刷背景設定部113は、プリント領域70の背景指定ボックスB72で指定された色種類等を用いて印刷背景P21を設定する。また、ユーザが背景指定ボックスB72に何も指定しなかった場合は、背景指定ボックスB72に「なし」の文字が表示され、本実施形態では、白色の印刷背景P21が表示される。
【0030】
印刷情報格納部114は、印刷画像生成部112からの指示に基づいて、ユーザにより指定された用紙指定ボックスB71の内容を印刷用紙情報として、またユーザにより設定された背景指定ボックスB72の内容を印刷背景情報としてハードディスク等の記録媒体に格納する。
【0031】
印刷画像格納部115は、印刷画像生成部112からの指示に基づいて、生成された印刷画像P20をハードディスク等の記録媒体に格納する。印刷画像表示部116は、印刷画像生成部112からの指示に基づいて、印刷画像格納部115に格納された印刷画像P20を表示画面30におけるプリント領域70に表示する。
【0032】
記憶媒体90は、レイアウト画像生成表示部100、印刷画像生成表示部110、割付画像格納部120及び操作部130の動作を行わせるプログラムを格納する。本体12は記憶媒体90に格納された上記プログラムをインストールすることにより、レイアウト画像生成表示部100等の動作を行わせても良い。更に、他の方法として、本体12は、このようなプログラムを、通信回線を介して取得しても良い。
【0033】
<レイアウト画像を生成・表示する動作>
次に、画像処理装置10における本体12の動作について説明する。
図4は、レイアウト画像R10を生成・表示する動作を示すフローチャートである。図5は、印刷画像P20を生成・表示する動作を示すフローチャートである。
最初に、図4に示すフローチャートを参照して、レイアウト画像R10を生成・表示する動作について説明する。同図に示すフローチャートにおける動作は、ブラウズ領域50にサムネイル画像G10が表示された後、ユーザからの指示に基づいて開始される。
【0034】
ステップS110では、レイアウト画像生成部102は、レイアウト領域60の用紙指定ボックスB61に指定された用紙サイズ及び用紙方向に応じた仮想ページ62を生成する。
【0035】
ステップS120では、レイアウト画像生成部102は、レイアウト領域60の背景指定ボックスB62について、ユーザによりレイアウト背景が指定されているか否かを判定する。
レイアウト背景が指定されている場合は、ステップS130へ進む。ステップS130では、レイアウト背景設定部103は、背景指定ボックスB62に指定された色種類等を用いて、仮想ページ62のレイアウト背景R11を設定し、ステップS140へ進む。
他方、レイアウト背景が指定されていない場合、即ち背景指定ボックスB62が「なし」の場合は、レイアウト背景R11が白色の状態のままステップS140へ進む。
【0036】
ステップS140では、レイアウト画像表示部106は、表示画面30におけるレイアウト領域60に仮想ページ62を表示する。このとき、仮想ページ62には、レイアウト背景R11と画像枠63とが表示されている。
【0037】
ステップS150では、レイアウト画像生成部102は、ブラウズ領域50からユーザにより選択されたサムネイル画像G10の割付画像R12を仮想ページ62の画像枠63に割り付け、レイアウト画像R10を生成する。生成されたレイアウト画像R10は、レイアウト画像格納部105に格納される。
【0038】
ステップS160では、レイアウト画像表示部106は、レイアウト画像格納部105に格納されたレイアウト画像R10を表示画面30におけるレイアウト領域60に表示する。
【0039】
<印刷画像を生成・表示する動作>
次に、図5に示すフローチャートを参照して、印刷画像P20を生成・表示する動作について説明する。同図に示すフローチャートにおける動作は、レイアウト領域60にレイアウト画像R10が表示された後、ユーザからの指示に基づいて開始される。
【0040】
ステップS210では、印刷画像生成部112は、プリント領域70の用紙指定ボックスB71に指定された用紙サイズ及び用紙方向に応じた印刷画像P20を生成する。このとき、印刷画像P20には、レイアウト画像P10が割り付けられている。生成された印刷画像P20は、印刷画像格納部115に格納される。
【0041】
ステップS220では、印刷画像生成部112は、プリント領域70の背景指定ボックスB72について、ユーザにより印刷背景が指定されているか否かを判定する。
印刷背景が指定されている場合は、ステップS230へ進む。ステップS230では、印刷背景設定部113は、背景指定ボックスB72で指定された色種類等を用いて、印刷画像P20の印刷背景P21を設定し、ステップS240へ進む。
他方、印刷背景が指定されていない場合、即ち背景指定ボックスB72が「なし」の場合は、印刷背景P21が白色の状態のままステップS260へ進む。
【0042】
ステップS240では、印刷画像生成部112は、レイアウト領域60の背景指定ボックスB62について、ユーザによりレイアウト背景が指定されているか否かを判定する。
レイアウト背景が指定されている場合、即ちレイアウト画像P10のレイアウト背景P11が設定済みの場合は、ステップS260へ進む。
【0043】
ここで、レイアウト背景が指定されている場合の例について説明する。図6は、レイアウト領域60及びプリント領域70の表示例を示す図である。同図に示す表示例のレイアウト領域60では、用紙指定ボックスB61に「A4縦」、背景指定ボックスB62に「ピンク」が設定されている。これにより、生成されたレイアウト画像R10のレイアウト背景R11には、ピンク色が設定されている。また、同図に示す表示例のプリント領域70では、用紙指定ボックスB71に「A3縦」、背景指定ボックスB72に「黒」が設定されている。そして、印刷画像P20とレイアウト画像R10との用紙サイズが異なることから、印刷画像P20には黒色の印刷背景P21が設定されている。また、レイアウト画像P10のレイアウト背景P11にはピンク色が設定されている。
【0044】
他方、ステップS240において、レイアウト背景が指定されていない場合、即ち背景指定ボックスB62が「なし」の場合は、ステップS250へ進む。ステップS250では、印刷画像生成部112は、背景指定ボックスB72に設定された色種類等を用いて、レイアウト背景P11を設定する。この結果、印刷背景P21とレイアウト背景P11とは同一の背景となる。
【0045】
ここで、レイアウト背景が指定されていない場合の例について説明する。図7は、レイアウト領域60及びプリント領域70の表示例を示す図である。同図に示す表示例のレイアウト領域60では、用紙指定ボックスB61に「A4縦」が指定され、背景指定ボックスB62は「なし」であり、何も指定されていない状態を示している。これにより、生成されたレイアウト画像R10のレイアウト背景R11は、無設定を示す白色となっている。また、同図に示す表示例のプリント領域70では、用紙指定ボックスB71に「A3縦」、背景指定ボックスB72に「黒」が指定されている。これにより、印刷画像P20には黒色の印刷背景P21が設定されている。また、レイアウト領域60の背景指定ボックスB62は「なし」であることから、印刷画像P20のレイアウト背景P11は印刷背景P21と同一の黒色の背景が設定されている。
【0046】
そして、ステップS260では、印刷画像表示部116は、印刷画像格納部115に格納された印刷画像P20を表示画面30に表示する。
【0047】
本実施形態では、レイアウト背景の指定がされない場合、プリント領域70の背景指定ボックスB72で指定された色種類等を用いて、レイアウト背景P11を設定する。この結果、図7のプリント領域70の印刷画像P20に示すように、印刷背景P21とレイアウト背景P11とは同一の背景となる。
例えば、レイアウト背景が指定されない場合に、レイアウト背景P11を白色の状態のままにしたとする。この場合、印刷画像P20では、レイアウト背景P11は白色の状態で、その周辺となる印刷背景P21は黒色の状態となる。このような印刷画像P20は、ユーザが意図的にレイアウト背景P11を白色にする場合を除いては、ユーザにとって不自然な画像となる可能性がある。また、レイアウト背景と印刷背景とを合わせる指定を行うとしても、それぞれの背景を指定する操作に手間が掛かってしまう。
本実施形態では、レイアウト背景が指定されない場合に、レイアウト背景P11を印刷背景P21と同一の背景にすることから、印刷画像P20における背景全体が自然となる画像を出力することができる。また、このようにレイアウト背景を印刷背景に合わせる場合に、レイアウト背景指定の操作を省くことができる。
【0048】
なお、本実施形態では、レイアウト背景が指定されておらず、且つ印刷背景が指定されている場合に、無条件に指定された印刷背景を用いてレイアウト背景の設定を行っている。しかし、これに限られず、操作部130を介してユーザからの操作指定を受け付け、受け付けた指定に基づいて、レイアウト背景の設定を行うか否かを判断しても良い。つまり、ユーザが、レイアウト背景の設定を行う旨を指定した場合は、レイアウト背景を印刷背景と同一にする。逆に、ユーザが、レイアウト背景の設定を行わない旨を指定した場合は、レイアウト背景の設定を行わないで、レイアウト背景は白色の状態のままにする。これにより、ユーザの好みに応じて、レイアウト背景と印刷背景との関係を指定することができる。
【0049】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る画像処理装置について、図面を参照して説明する。
【0050】
第2実施形態に係る画像処理装置10の概略構成は、図1に示す第1実施形態に係る画像処理装置10の概略構成例と同様である。また、第2実施形態における本体12の機能構成についても、図2に示す本体12の機能構成例を示すブロック図と同様である。また、表示画面30への表示内容についても、図3に示す表示画面30への表示例を模式的に示す図がそのまま適用できる。
【0051】
第2実施形態におけるレイアウト画像R10を生成・表示する動作については、図4に示す第1実施形態におけるフローチャートと同様であるが、印刷画像P20を生成・表示する動作については、図5に示す第1実施形態におけるフローチャートと一部の動作が異なる。
図8は、第2実施形態において印刷画像P20を生成・表示する動作を示すフローチャートである。同図に示すフローチャートと、図5に示す第1実施形態におけるフローチャートとは、図5に示すフローチャートのステップS220において、印刷背景が指定されていない場合の動作が異なる。これ以外のステップS210,S230〜S250,S260の動作については同様であるので説明を省略する。
【0052】
図8に示すフローチャートのステップS220において、印刷背景が指定されていない場合、即ち背景指定ボックスB72が「なし」の場合は、ステップS251へ進む。
【0053】
ステップS251では、印刷画像生成部112は、レイアウト領域60の背景指定ボックスB62について、ユーザによりレイアウト背景が指定されているか否かを判定する。
レイアウト背景が指定されている場合、即ちレイアウト画像P10のレイアウト背景P11が設定済みの場合は、ステップS255へ進む。ステップS255では、印刷画像生成部112は、レイアウト領域60の背景指定ボックスB62で指定された色種類等を用いて、印刷画像P20の印刷背景P21を設定し、ステップS260へ進む。この結果、印刷背景P21とレイアウト背景P11とは同一の背景となる。
他方、レイアウト背景が指定されていない場合、即ち背景指定ボックスB62が「なし」の場合は、レイアウト背景P11及び印刷背景P21が白色の状態のままステップS260へ進む。
【0054】
ここで、印刷背景が指定されておらず、且つレイアウト背景が指定されている場合の例について説明する。図9は、レイアウト領域60及びプリント領域70の表示例を示す図である。同図に示す表示例のレイアウト領域60では、用紙指定ボックスB61に「A4縦」が指定され、背景指定ボックスB62は「ピンク」が指定されている。これにより、生成されたレイアウト画像R10のレイアウト背景R11には、ピンク色が設定されている。また、同図に示す表示例のプリント領域70では、用紙指定ボックスB71に「A3縦」、背景指定ボックスB72は「なし」であり、何も指定されていない状態を示している。これにより、印刷画像P20の印刷背景P21には、レイアウト背景P11と同一のピンク色が設定されている。
【0055】
本実施形態では、印刷背景の設定がされない場合、レイアウト領域60の背景指定ボックスB62で指定された色種類等を用いて、印刷背景P21を設定する。この結果、図9のプリント領域70の印刷画像P20に示すように、印刷背景P21とレイアウト背景P11とは同一の背景となる。
例えば、印刷背景の設定がされない場合に、印刷背景P21を白色の状態のままにしたとする。この場合、印刷画像P20では、レイアウト背景P11はピンク色の状態で、その周辺となる印刷背景P21は白色の状態となる。このようなときに、印刷背景P21をレイアウト背景P11と同一のピンク色にすることで、印刷画像P20における背景全体が自然となる画像を出力することができる。また、このように印刷背景をレイアウト背景に合わせる場合に、印刷背景指定の操作を省くことができる。
【0056】
なお、本実施形態では、印刷背景が指定されておらず、且つレイアウト背景が指定されている場合に、無条件に指定されたレイアウト背景を用いて印刷背景の設定を行っている。しかし、これに限られず、操作部130を介してユーザからの操作指定を受け付け、受け付けた指定に基づいて、印刷背景の設定を行うか否かを判断しても良い。つまり、ユーザが、印刷背景の設定を行う旨を指定した場合は、印刷背景をレイアウト背景と同一にする。逆に、ユーザが、印刷背景の設定を行わない旨を指定した場合は、印刷背景の設定を行わないで、印刷背景は白色の状態のままにする。これにより、ユーザの好みに応じて、レイアウト背景と印刷背景との関係を指定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】画像処理装置の概略構成例を示す図。
【図2】本体の機能構成例を示すブロック図。
【図3】表示画面への表示例を模式的に示す図。
【図4】レイアウト画像を生成・表示する動作を示すフローチャート。
【図5】印刷画像を生成・表示する動作を示すフローチャート。
【図6】レイアウト領域及びプリント領域の表示例を示す図。
【図7】レイアウト領域及びプリント領域の表示例を示す図。
【図8】第2実施形態において印刷画像を生成・表示する動作を示すフローチャート。
【図9】第2実施形態におけるレイアウト領域及びプリント領域の表示例を示す図。
【符号の説明】
【0058】
10…画像処理装置、12…本体、14…ディスプレイ、16…キーボード、18…マウス、20…デジタルカメラ、22…スキャナ、24…プリンタ、30…表示画面、40…ウィンドウ画面、50…ブラウズ領域、60…レイアウト領域、62…仮想ページ、63…画像枠、70…プリント領域、90…記憶媒体、100…レイアウト画像生成表示部、102…レイアウト画像生成部、103…レイアウト背景設定部、104…レイアウト情報格納部、105…レイアウト画像格納部、106…レイアウト画像表示部、110…印刷画像生成表示部、112…印刷画像生成部、113…印刷背景設定部、114…印刷情報格納部、115…印刷画像格納部、116…印刷画像表示部、120…割付画像格納部、130…操作部、B61,B71…用紙指定ボックス、B62,B72…背景指定ボックス、P11…レイアウト背景、P12…割付画像、P20…印刷画像、P21…印刷背景、R10…レイアウト画像、R11…レイアウト背景、R12…割付画像。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を割り付けたレイアウト画像を生成するレイアウト画像生成部と、
前記レイアウト画像を割り付けた印刷対象となる印刷画像を生成する印刷画像生成部と、を有し、
前記レイアウト画像生成部は、前記レイアウト画像において前記割り付けた画像以外の領域の画像となるレイアウト背景を設定するレイアウト背景設定部を有し、
前記印刷画像生成部は、前記印刷画像において前記割り付けたレイアウト画像以外の領域の画像となる印刷背景を設定する印刷背景設定部を有し、
前記印刷画像生成部は、前記レイアウト背景設定部により前記レイアウト背景が設定されないときに、前記印刷画像に割り付けた前記レイアウト画像における前記レイアウト背景に、前記印刷背景設定部により生成された前記印刷背景を設定することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
ユーザからの操作を受け付ける操作部を更に有し、
前記操作部は、前記レイアウト背景を設定するために用いるレイアウト背景情報、及び/又は前記印刷背景を設定するために用いる印刷背景情報を受け付けることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記レイアウト背景情報は所定の色及び/又は所定の模様であり、前記印刷背景情報は所定の色及び/又は所定の模様であることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記操作部は、前記レイアウト画像についての用紙サイズ及び用紙方向を規定するレイアウト用紙情報、及び/又は前記印刷画像についての用紙サイズ及び用紙方向を規定する印刷用紙情報を更に受け付け、
前記印刷画像における前記印刷背景の領域は、前記レイアウト用紙情報と前記印刷用紙情報とが異なるときに生じることを特徴とする請求項2又は3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記印刷画像生成部は、前記印刷背景設定部により前記印刷背景が設定されないときに、前記印刷背景に前記レイアウト背景を設定することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
画像を割り付けたレイアウト画像を生成するレイアウト画像生成手順と、
前記レイアウト画像を割り付けた印刷対象となる印刷画像を生成する印刷画像生成手順と、を有し、
前記レイアウト画像生成手順は、前記レイアウト画像において前記割り付けた画像以外の領域の画像となるレイアウト背景を設定するレイアウト背景設定手順を有し、
前記印刷画像生成手順は、前記印刷画像において前記割り付けたレイアウト画像以外の領域の画像となる印刷背景を設定する印刷背景設定手順を有し、
前記印刷画像生成手順は、前記レイアウト背景設定手順により前記レイアウト背景が設定されないときに、前記印刷画像に割り付けた前記レイアウト画像における前記レイアウト背景に、前記印刷背景設定手順により生成された前記印刷背景を設定することを特徴とする画像処理方法。
【請求項7】
画像を割り付けたレイアウト画像を生成するレイアウト画像生成手順と、
前記レイアウト画像を割り付けた印刷対象となる印刷画像を生成する印刷画像生成手順と、をコンピュータに構築する画像処理プログラムであって、
前記レイアウト画像生成手順は、前記レイアウト画像において前記割り付けた画像以外の領域の画像となるレイアウト背景を設定するレイアウト背景設定手順を有し、
前記印刷画像生成手順は、前記印刷画像において前記割り付けたレイアウト画像以外の領域の画像となる印刷背景を設定する印刷背景設定手順を有し、
前記印刷画像生成手順は、前記レイアウト背景設定手順により前記レイアウト背景が設定されないときに、前記印刷画像に割り付けた前記レイアウト画像における前記レイアウト背景に、前記印刷背景設定手順により生成された前記印刷背景を設定することを特徴とする画像処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−163594(P2009−163594A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−1900(P2008−1900)
【出願日】平成20年1月9日(2008.1.9)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】