説明

画像処理装置およびプログラム

【課題】画像の補正量を適切に制御する画像処理装置を実現する。
【解決手段】補正情報の補正タイミングが「撮影時」である場合に、静止画/動画の撮影指示が発生すると、制御部100は補正情報の中からユーザ指定された補正対象項目の撮影情報を撮影情報記憶部101dから読み出して該当する補正レベルを判別し、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)が現在撮影情報と異なると、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)を、現在撮影情報に変更し、変更された現在撮影情報に基づき撮像部105が撮像した画像を処理用画像および表示用画像として各種情報一時記憶部101bに一時記憶すると共に、この一時記憶された表示用画像を表示部106に画面表示する。これにより、画像に含まれるオブジェクトの大きさやズーム/表示倍率に応じて、その画像の補正量を適切に制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像の補正量を適切に制御する画像処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
撮像した画像から、例えば人物の顔や特定形状の物体などの所定のオブジェクトを認識した場合に当該画像中のオブジェクトの表示形態を補正する技術が知られている。この種の技術として、例えば特許文献1には、被写体を撮像した画像中に人物の顔が検出されると、検出した顔の範囲内において赤色の画素値を黒色に補正して赤目補正する装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−210288号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、補正の対象となるオブジェクトが人物の顔である場合、撮像した画像に含まれる顔が大きかったり表示領域に対して表示される顔が相対的に大きい時には、例えば肌が綺麗に見えるように補正する必要性が増し、大きければ大きい程、その補正の程度(補正量)も増加するが、それほど大きくない時には肌が綺麗に見えるように補正する必要性は無くなる。
【0005】
一方、これとは逆に、撮像した画像に含まれる顔が小さかったり表示領域に対して表示される顔が相対的に小さい時には、例えば顔がはっきりと見えるように強調する補正が必要になり、小さければ小さい程、その補正の程度も増加するが、それほど小さくない時には顔がはっきりと見えるように強調する補正は不要となる。
【0006】
さらに、撮影時や表示時にズーム倍率が大きい場合には、肌が綺麗に見えるように補正する必要が生じ、ズーム倍率がそれほど大きくなければ、その補正の必要は無くなる。また、撮影時や表示時にズーム倍率が小さい場合には、顔をはっきりと見えるように補正する必要が生じ、ズーム倍率がそれほど小さくなければ、その補正の必要は無くなる。
【0007】
このように、従来では、撮像する度にユーザが画像に含まれるオブジェクトの大きさやズーム表示倍率を勘案して補正の有無を判断し、補正が必要な場合に所要の操作を行う為に煩わしさが生じている。つまり、言い換えれば、画像に含まれるオブジェクトの大きさやズーム表示倍率に応じて、その画像の補正量を適切に制御することが出来ないという問題がある。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、画像の補正量を適切に制御することができる画像処理装置およびプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、画像を指定する画像指定手段と、前記画像指定手段により指定された画像に含まれる対象領域の大きさを判別する判別手段と、前記判別手段により判別された対象領域の大きさに対応して画像を補正する程度を表す補正量を制御する補正制御手段と、前記補正制御手段により制御された補正量に従って前記画像指定手段により指定された画像を補正する画像補正手段とを具備することを特徴とする。
【0010】
上記請求項1に従属する請求項2に記載の発明では、前記判別手段は、前記画像指定手段により指定された画像に含まれる対象領域の大きさとして、当該画像に占める対象領域の割合を判別することを特徴とする。
【0011】
上記請求項1に従属する請求項3に記載の発明では、前記画像指定手段により指定された画像を画面に表示する表示制御手段を更に備え、前記判別手段は、前記画像指定手段により指定された画像に含まれる対象領域の大きさとして、前記表示制御手段により画像が表示される画面に占める対象領域の割合を判別することを特徴とする。
【0012】
上記請求項1に従属する請求項4に記載の発明では、前記補正制御手段は、前記判別手段により判別された対象領域の大きさが所定の大きさよりも大きい場合に、画像を補正する程度を表す補正量を大きくするように制御することを特徴とする。
【0013】
上記請求項1に従属する請求項5に記載の発明では、前記補正制御手段は、前記判別手段により判別された対象領域の大きさが所定の大きさよりも小さい場合に、画像を補正する程度を表す補正量を大きくするように制御することを特徴とする。
【0014】
上記請求項1に従属する請求項6に記載の発明では、前記補正制御手段は、前記判別手段により判別された対象領域の大きさが所定の大きさよりも小さい場合に、画像を補正する程度を表す補正量をゼロとして補正しないように制御することを特徴とする。
【0015】
上記請求項1に従属する請求項7に記載の発明では、前記画像補正手段は、前記補正制御手段により制御された補正量に従って前記画像指定手段により指定された画像に含まれる対象領域を補正することを特徴とする。
【0016】
上記請求項1に従属する請求項8に記載の発明では、前記画像補正手段は、前記補正制御手段により制御された補正量に従って前記画像指定手段により指定された画像全体を補正することを特徴とする。
【0017】
上記請求項1に従属する請求項9に記載の発明では、前記画像指定手段により指定された画像を画面に表示する表示制御手段を更に備え、前記画像補正手段は、前記補正制御手段により制御された補正量に従って前記表示制御手段により画面表示される画像を補正することを特徴とする。
【0018】
上記請求項1に従属する請求項10に記載の発明では、画像を撮像する撮像手段を更に備え、前記画像補正手段は、前記補正制御手段により制御された補正量に従って前記撮像手段により撮像される画像を補正することを特徴とする。
【0019】
上記請求項1に従属する請求項11に記載の発明では、前記画像補正手段は、前記補正制御手段により制御された補正量に従って画像の画質を変更させて補正することを特徴とする。
【0020】
上記請求項1に従属する請求項12に記載の発明では、前記画像補正手段は、前記補正制御手段により制御された補正量に従った画像効果を画像に施して補正することを特徴とする。
【0021】
請求項13に記載の発明では、画像を指定する画像指定手段と、前記画像指定手段により指定された画像のズーム倍率を判別する判別手段と、前記判別手段により判別されたズーム倍率に対応して画像を補正する程度を表す補正量を制御する補正制御手段と、前記補正制御手段により制御された補正量に従って前記画像指定手段により指定された画像を補正する画像補正手段とを具備することを特徴とする。
【0022】
上記請求項13に従属する請求項14に記載の発明では、前記画像指定手段により指定された画像を画面に表示する表示制御手段を更に備え、前記判別手段は、前記画像指定手段により指定された画像のズーム倍率として、前記表示制御手段により画面表示される画像の表示倍率を判別することを特徴とする。
【0023】
上記請求項13に従属する請求項15に記載の発明では、画像を撮像する撮像手段を更に備え、前記判別手段は、前記撮像手段により撮像された画像のズーム倍率を判別することを特徴とする。
【0024】
上記請求項13に従属する請求項16に記載の発明では、前記補正制御手段は、前記判別手段により判別されたズーム倍率が所定のズーム倍率よりも大きい場合に、画像を補正する程度を表す補正量を大きくするように制御することを特徴とする。
【0025】
上記請求項13に従属する請求項17に記載の発明では、前記補正制御手段は、前記判別手段により判別されたズーム倍率が所定のズーム倍率よりも小さい場合に、画像を補正する程度を表す補正量を大きくするように制御することを特徴とする。
【0026】
上記請求項13に従属する請求項18に記載の発明では、前記補正制御手段は、前記判別手段により判別されたズーム倍率が所定のズーム倍率よりも小さい場合に、画像を補正する程度を表す補正量をゼロとして補正しないように制御することを特徴とする。
【0027】
請求項19に記載の発明では、コンピュータに、画像を指定する画像指定ステップと、前記画像指定ステップで指定された画像に含まれる対象領域の大きさを判別する判別ステップと、前記判別ステップにより判別された対象領域の大きさに対応して画像を補正する程度を表す補正量を制御する補正制御ステップと、前記補正制御ステップにより制御された補正量に従って前記画像指定ステップで指定された画像を補正する画像補正ステップとを実行させることを特徴とする。
【0028】
請求項20に記載の発明では、コンピュータに、画像を指定する画像指定ステップと、前記画像指定ステップで指定された画像のズーム倍率を判別する判別ステップと、前記判別ステップにより判別されたズーム倍率に対応して画像を補正する程度を表す補正量を制御する補正制御ステップと、前記補正制御ステップにより制御された補正量に従って前記画像指定ステップで指定された画像を補正する画像補正ステップとを実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0029】
本発明では、画像の補正量を適切に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】実施の一形態による携帯電話10が有する機能の概要を説明する為のシステム構成図である。
【図2】携帯電話10の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】記憶部101の撮影情報記憶部101dに記憶される撮影情報の一例を示す図である。
【図4】記憶部101の表示情報記憶部101eに記憶される表示情報の一例を示す図である。
【図5】記憶部101の補正情報記憶部101fに記憶される補正情報の一例を示す図である。
【図6】メインルーチンの動作を示すフローチャートである。
【図7】画像撮影処理の動作を示すフローチャートである。
【図8】画像撮影処理の動作を示すフローチャートである。
【図9】表示処理Aの動作を示すフローチャートである。
【図10】画像生成処理Aの動作を示すフローチャートである。
【図11】補正処理の動作を示すフローチャートである。
【図12】補正処理の動作を示すフローチャートである。
【図13】画像表示処理の動作を示すフローチャートである。
【図14】画像表示処理の動作を示すフローチャートである。
【図15】表示処理Bの動作を示すフローチャートである。
【図16】画像生成処理Bの動作を示すフローチャートである。
【図17】画像補正の一例を示す図である。
【図18】変形例による補正情報の一例を示す図である。
【図19】変形例による画像補正の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
A.構成
(1)システム構成
図1は、実施の一形態による携帯電話10が備える機能の概要を説明する為のシステム構成図である。携帯電話10は、移動無線通信機能およびメール送受信機能を備える。移動無線通信機能を用いて通話する場合、携帯電話10は、位置登録している基地局BSを介して発信側の交換機SWに発呼する。発信側の交換機SWは、発呼に応じて、無線通信網RN中に設けられる加入者登録サーバ(不図示)から問い合せた着番号(加入者番号)および位置登録情報に基づき着信側の交換機SWを呼出す。着信側の交換機SWは、着信側の基地局BSを介して着信側の携帯電話10(不図示)を呼出し、これに応じて着信側が着呼応答すると、発信側の交換機SWと着信側の交換機SWとのリンクが確立して通話可能になる。
【0032】
メール送受信機能を用いて携帯電話10から送信されるメールは、基地局BS、交換機SWおよび無線通信網RN中に設けられるゲートウェイサーバ(不図示)を経てインターネット上のメールサーバ(不図示)に伝送される。メールサーバは、上述とは逆の経路で宛先のメールアドレスを有する携帯電話10にメールを送るようになっている。また、携帯電話10は、移動無線通信機能を用い、基地局BS、交換機SWおよび無線通信網RNを経由してインターネットITN上の画像配信装置20にアクセスして画像データ(静止画像/動画像)をダウンロードして取得する。さらに、携帯電話10は、放送局30から送信されるデジタルテレビ放送信号又はデジタルラジオ放送信号を受信して出力する機能を有する。
【0033】
(2)携帯電話10の電気的構成
図2は、携帯電話10の電気的構成を示すブロック図である。この図において、制御部100は、CPUおよび入出力回路などから構成され、後述する操作部106から供給される各種の操作イベントに応じて、携帯電話10の各部の動作を制御する。本発明の要旨に係わる制御部100の特徴的な処理動作については追って詳述する。
【0034】
記憶部101は、ROMおよびRAMから構成され、後述の各記憶部101a〜101fを有する。プログラム記憶部101aには、制御部100により実行される各種プログラムデータや、所定のプログラムにより参照される制御データの他、例えば待受画面などの各種表示画面を形成する画面データが記憶される。なお、プログラム記憶部101aに記憶される各種プログラムとは、追って詳述するメインルーチン、画像撮影処理、表示処理A、画像生成処理A、補正処理、画像表示処理、表示処理Bおよび画像生成処理Bを含む。
【0035】
各種情報一時記憶部101bには、携帯電話10の動作に必要な各種レジスタ・フラグデータや、後述する現在撮影情報、現在表示情報、処理用画像および表示用画像が一時記憶される。画像記憶部101cには、撮像部105により撮影された画像(静止画/動画)や、インターネットITN上の画像配信装置20からダウンロードした画像(静止画/動画)が記憶される。また、テレビ放送・ラジオ放送受信部103により受信されるテレビ番組を録画する場合、この画像記憶部101cにテレビ放送・ラジオ放送受信部103から受信出力される映像/テレビ音声データが記憶される。
【0036】
撮影情報記憶部101dには、現在設定されている撮影情報が記憶される。撮影情報は、図3に図示する通り、静止画用と動画用とに大別され、それぞれ撮影サイズ、画質、ズーム倍率、ホワイトバランス、コントラストおよびボカシ等の撮影パラメータから構成される。図中の黒枠で囲まれる、これら各撮影パラメータ(撮影情報)はユーザが任意に選択設定可能であることを示す。
【0037】
例えば撮影サイズは、横240(画素)×縦320(画素)、横640×縦480、横1280×縦960、横1600×縦1200および横2048×縦1536の各サイズから任意に設定可能となっている。画質は、レベル1(エコノミー)からレベル5(HD画質)までの中から任意の画質レベルを選択する。レベル3が標準画質のスタンダードとなる。ズーム倍率は、広視野のレベル1から狭視野のレベル10の中から選択する。レベル5が標準視野で、レベル1〜4が標準より広視野となり、レベル6〜10が標準より狭視野となる。ホワイトバランスは、レベル3を標準としてレベル1〜レベル5の中から選択する。コントラストは、レベル3を標準としてレベル1〜レベル5の中から選択する。ボカシは、ボカシ無し又はレベル1〜レベル5の中から選択する。
【0038】
なお、本実施形態では、画像効果のボカシを撮影情報に含めているが、これに限らず例えばセピア、歪み、美白などの画像効果を含めるようにしても構わない。また、本実施形態では、パラメータをレベル指定しているが、これに限らず、例えばノーマルやファインなどの名称でパラメータ指定したり、パラメータを数値指定する態様であっても構わない。
【0039】
表示情報記憶部101eには、現在設定されている表示情報が記憶される。表示情報は、図4に図示する通り、静止画用と動画用とに大別され、それぞれ画質、表示倍率、ホワイトバランス、コントラストおよびボカシ等の表示パラメータから構成される。図中の黒枠で囲まれる、これら各表示パラメータ(表示情報)はユーザが任意に選択設定可能であることを示す。なお、これら表示パラメータ(画質、表示倍率、ホワイトバランス、コントラストおよびボカシ)は、上述した撮影パラメータと同様にレベル定義される。
【0040】
補正情報記憶部101fには、後述する補正処理(図11〜図12参照)において参照される補正情報が記憶される。補正情報は、「補正タイミング」、「補正条件」および「補正方法」をそれぞれ表すフラグやデータから構成される。図5は、補正情報の一例を示す図である。なお、図中の黒枠で囲まれる補正情報は、ユーザが任意に選択設定可能であることを示す。この図に示すように、補正タイミングは、設定フラグに応じて「撮影時」又は「表示時」の何れかが選択される。すなわち、「撮影時」側の設定フラグが「1」ならば、画像撮影時に補正を施すことを表し、一方、「表示時」の設定フラグが「1」ならば、画像表示時に補正を施すことを表す。
【0041】
補正条件は、画像を補正する際の条件を表す。補正条件は、「ズーム/表示倍率」、「画像に占める対象領域」および「画面に占める対象領域」の各補正対象項目毎に異なる。これら補正対象項目のいずれかが設定フラグで指定される。すなわち、上記各補正対象項目の内、ユーザ操作により設定フラグ「1」が付与された補正対象項目が指定される。図5に図示する一例では、補正対象項目として「画像に占める対象領域」が指定された状態を図示している。
【0042】
「ズーム/表示倍率」が補正対象項目として指定され、かつ上記撮影時設定フラグが「1」の場合には、現在のズーム倍率(撮影情報記憶部101dに記憶されるズーム倍率)に応じた補正レベルが判定される。例えば現在のズーム倍率がレベル5ならば、補正条件として「補正レベル1」が判定される。
【0043】
「ズーム/表示倍率」が補正対象項目として指定され、かつ上記表示時設定フラグが「1」の場合には、現在の表示倍率(表示情報記憶部101eに記憶される表示倍率)に応じた補正レベルが判定される。例えば現在の表示倍率がレベル5ならば、補正条件として「補正レベル1」が判定される。
【0044】
「画像に占める対象領域」が補正対象項目として指定された場合には、撮影された画像におけるオブジェクトの占有面積の割合に応じた補正レベルが判定される。例えばオブジェクトの占有面積が画像に対して30〜50%の場合であれば、補正条件として「補正レベル2」が判定される。
【0045】
「画面に占める対象領域」が補正対象項目として指定された場合には、表示画面におけるオブジェクトの占有面積の割合に応じた補正レベルが判定される。例えばオブジェクトの占有面積が表示画面に対して0〜50%の場合であれば、補正条件として「補正レベル1」が判定される。なお、図5に図示する一例では、こうした補正条件を静止画と動画とで共用する態様であるが、静止画用の補正条件と動画用の補正条件とに分けて用意する態様としても構わない。
【0046】
補正方法は、「画質」および「ボカシ」のいずれかが設定フラグで指定される。図5に図示する一例では、設定フラグが「1」の「画質」が補正方法として選択された状態を図示している。「画質」が補正方法として指定された場合には、上記補正条件にて判別された補正レベルに対応する画質レベルを選択する。例えば補正レベル1ならば、画質補正無しが選択される。「ボカシ」が補正方法として指定された場合には、上記補正条件にて判別された補正レベルに対応するボカシレベルを選択する。例えば補正レベル2ならば、ボカシレベル4が選択される。
【0047】
再び図2を参照して実施形態の構成の説明を進める。図2において、無線通信送受信部102は、データ通信時には制御部100の制御の下に、アンテナANT1を介して基地局BSとデータ授受を行い、音声通話時にはアンテナANT1を介して受信復調した音声データを制御部100に出力する一方、制御部100から供給される音声データを変調して得た送信信号を高周波増幅してアンテナANT1から送出する。
【0048】
テレビ放送・ラジオ放送受信部103は、制御部100から与えられる選局指示に従い、アンテナANT2を介してテレビ放送信号又はラジオ放送信号を受信復調し、これにより得られる受信信号(テレビ受信時は映像/テレビ音声データ、ラジオ受信時はラジオ音声データ)を制御部100に出力する。
【0049】
音声信号処理部104は、スピーカSPおよびマイクMICを備え、制御部100から供給される音声データを音声信号にD/A変換してスピーカSPから発音させたり、マイクMICから出力される音声信号を音声データにA/D変換して制御部100に供給する。また、音声信号処理部104では、テレビ放送・ラジオ放送受信部103が受信動作中の場合、制御部100から供給されるテレビ音声データ又はラジオ音声データをD/A変換した後に増幅してスピーカSPから放音する。
【0050】
撮像部105は、ユーザの撮影モード設定操作などにより制御部100が発生する画像撮影指示イベントに応じて、操作撮影情報記憶部101dに記憶される撮影情報に従って撮像した画像(静止画像又は動画像)を出力する。表示部106は、カラー液晶パネルおよび表示ドライバから構成され、制御部100の制御の下に、待受画面など各種の操作画面の他、撮像部105により撮像した画像や無線通信部102を介してインターネットITN上の画像配信装置20から取得した画像を画面表示する。
【0051】
操作部107には、パワーオンオフする電源スイッチ、通話開始/終了時に操作されるオフフック/オンフックスイッチ、ダイヤルスイッチと兼用の文字入力スイッチ、シャッタボタン等の各種操作キーやボタンを有し、それらキーやボタンの操作に応じたイベントを発生して制御部100に出力する。RTC108は、時刻計時やタイマ割り込みに用いるリアルタイムクロックを発生して制御部100に供給する。報知部109は、制御部100から供給される報知信号に応じて報知動作(サウンドスピーカ109aの鳴音、LED109bの発光および振動モータ109cの駆動)を行う。
【0052】
B.動作
次に、図6〜図17を参照して上記構成による携帯電話10の動作を説明する。以下では、制御部100が実行するメインルーチン、画像撮影処理、表示処理A、画像生成処理A、補正処理、画像表示処理、表示処理Bおよび画像生成処理Bの各動作について述べる。
【0053】
(1)メインルーチンの動作
図6は、制御部100が実行するメインルーチンの動作を示すフローチャートである。制御部100は、ステップSA1において電源オン操作が為されるまで待機し、ユーザが電源オン操作を行うと、判断結果は「YES」になり、ステップSA2に進む。ステップSA2では、電源オンに応じて携帯電話10の各部をイニシャライズした後、無線通信網RNに位置登録を行って待ち受け状態に入る待受処理を実行する。なお、待ち受け状態になると、表示部106には待受画面(図示略)が画面表示される。
【0054】
続いて、ステップSA3〜SA8では、それぞれ「設定操作」、「画像撮影指示発生」、「画像表示指示発生」、「着信検知」、「電源オフ操作」および「その他の操作」の各イベントの有無を判断する。これらイベントが発生しなければ、ステップSA3〜SA8の各判断結果はいずれも「NO」になり、上記ステップSA2の待ち受け状態で待機する。そして、この待ち受け状態において上記イベントのいずれかが発生すると、その発生したイベントに対応した処理を実行する。以下、イベント別に分けて動作説明を進める。
【0055】
<設定操作の場合>
設定操作イベントが発生すると、上記ステップSA3の判断結果が「YES」となり、ステップSA9に進み、ユーザにより行われた設定操作に応じた設定処理を実行する。具体的には、ダウンロードした画像の記憶処理を行ったり、録画した画像の記憶処理を行ったりする他、撮影情報記憶部101dに記憶される撮影情報、表示情報記憶部101eに記憶される表示情報および補正情報記憶部101fに記憶される補正情報を更新する処理を実行した後、上記ステップSA2の待ち受け状態に復帰する。
【0056】
<画像撮影指示発生の場合>
ユーザの撮影モード設定操作や、予め設定された時刻に自動的に撮影を開始する等により画像撮影指示イベントが発生すると、上記ステップSA4の判断結果が「YES」となり、ステップSA10を介して画像撮影処理(後述する)を実行した後、上記ステップSA2の待ち受け状態に復帰する。
【0057】
<画像表示指示発生の場合>
記憶されている画像の再生を指示したり、テレビ番組表示操作などのように画像を表示させる為の操作が行われたりする他、画像再生が終了して別の画像の再生が自動的に始まる場合や画像再生が終了して自動的に待受画面などに戻る場合に画像表示指示イベントが発生すると、上記ステップSA5の判断結果が「YES」となり、ステップSA11を介して画像表示処理(後述する)を実行した後、上記ステップSA2の待ち受け状態に復帰する。
【0058】
<着信検知の場合>
着信検知イベントが発生すると、上記ステップSA6の判断結果が「YES」になり、ステップSA12に進む。ステップSA12では、着信報知を行うと共に、この着信報知中にオフフック操作されると発呼側と回線接続して通話を開始させ、通話中にオンフック操作されると回線切断する通話処理を実行した後、上記ステップSA2の待ち受け状態に復帰する。
【0059】
<電源オフ操作の場合>
電源オフ操作イベントが発生すると、上記ステップSA7の判断結果が「YES」になり、ステップSA13に進み、電源オフ処理を実行した後、本処理を完了させる。
【0060】
<その他の操作の場合>
その他の操作(例えば発信操作やメール受信操作など)が行われると、上記ステップSA8の判断結果が「YES」となり、ステップSA14に進み、操作に対応した処理を実行した後、上記ステップSA2の待ち受け状態に復帰する。
【0061】
(2)画像撮影処理の動作
次に、図7〜図8を参照して画像撮影処理の動作について説明する。上述したメインルーチンのステップSA10(図6参照)を介して本処理が実行されると、制御部100は図7に図示するステップSB1に進み、静止画撮影指示が発生したかどうかを判断する。以下、静止画の撮影指示が発生した場合と、動画の撮影指示が発生した場合とに分けて説明を進める。
【0062】
<静止画撮影指示が発生した場合>
静止画撮影指示が発生すると、ステップSB1の判断結果は「YES」になり、ステップSB2に進み、撮影情報記憶部101dから撮影情報を読み出し、続くステップSB3では、読み出した撮影情報を現在撮影情報として各種情報一時記憶部101bに一時記憶する。そして、ステップSB4に進み、表示処理Aを実行する。
【0063】
表示処理Aでは、後述するように、各種情報一時記憶部101bに一時記憶された現在撮影情報に従って撮像部105が撮像した画像を、処理用画像および表示用画像として各種情報一時記憶部101bに一時記憶しておき、補正情報記憶部101fに記憶される補正情報の補正タイミングが「表示時」ならば、各種情報一時記憶部101bに一時記憶された表示用画像を読み出して表示部106に画面表示する。
【0064】
一方、補正情報記憶部101fに記憶される補正情報の補正タイミングが「撮影時」であると、補正情報の中からユーザ指定された補正対象項目の撮影情報を撮影情報記憶部101dから読み出して該当する補正レベルを判別し、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)が現在撮影情報と異なると、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)を、現在撮影情報に変更し、変更された現在撮影情報に基づき撮像部105が撮像した画像を処理用画像および表示用画像として各種情報一時記憶部101bに一時記憶すると共に、この一時記憶された表示用画像を表示部106に画面表示する。
【0065】
そして、ステップSB5〜SB8では、「記録指示発生」、「撮影情報変更指示発生」、「撮影終了指示発生」および「その他の指示発生」の各イベントの有無を判断する。これらイベントが発生しなければ、ステップSB5〜SB8の各判断結果はいずれも「NO」となり、上述のステップSB4に処理を戻す。
【0066】
これに対し、ユーザのシャッタボタン操作あるいは自動シャッタによる記録指示イベントが発生すると、ステップSB5の判断結果が「YES」になり、ステップSB9に進み、各種情報一時記憶部101bに一時記憶された処理用画像を読み出し、続くステップSB10では、その処理用画像を画像記憶部101cに記憶した後、上述のステップSB4に処理を戻す。
【0067】
ユーザ操作に応じて画質やズーム倍率などの撮影情報を変更する撮影情報変更指示イベントが発生した場合には、ステップSB6の判断結果が「YES」になり、ステップSB11に進み、変更された撮影情報を現在撮影情報として各種情報一時記憶部101bに一時記憶した後、上述のステップSB4に処理を戻す。
【0068】
ユーザ操作に応じて撮影終了指示イベントが発生すると、ステップSB7の判断結果が「YES」になり、本処理を終える。ユーザ操作に応じて、その他の指示が発生すると、ステップSB8の判断結果が「YES」になり、ステップSB12に進み、その他の指示に対応したその他の処理を実行した後、上述のステップSB4に処理を戻す。
【0069】
<動画撮影指示が発生した場合>
動画撮影指示が発生した場合には、ステップSB1の判断結果が「NO」になり、図8に図示するステップSB13に進み、撮影情報記憶部101dから撮影情報を読み出し、続くステップSB14では、読み出した撮影情報を現在撮影情報として各種情報一時記憶部101bに一時記憶する。そして、ステップSB15では、上述のステップSB4と同様に表示処理Aを実行する。この後、ステップSB16〜SB20において、「記録開始指示発生」、「記録終了指示発生」、「撮影情報変更指示発生」、「撮影終了指示発生」および「その他の指示発生」の各イベントの有無を判断する。これら指示イベントが発生しなければ、ステップSB16〜SB20の各判断結果はいずれも「NO」となり、ステップSB15の表示処理Aに処理を戻す。
【0070】
これに対し、ユーザのシャッタボタン操作あるいは自動シャッタによる記録開始指示イベントが発生すると、ステップSB16の判断結果が「YES」になり、ステップSB21に進み、各種情報一時記憶部101bに一時記憶された処理用画像を読み出し、続くステップSB22では、その処理用画像を動画として画像記憶部101cに記録し始める。この後、上述のステップSB15に処理を戻す。そして、ユーザ操作に応じて記録終了指示イベントが発生すると、ステップSB17の判断結果が「YES」になり、ステップSB23に進み、処理用画像の動画記録を終了してステップSB15に処理を戻す。
【0071】
ユーザ操作に応じて撮影情報変更指示イベントが発生した場合には、ステップSB18の判断結果が「YES」になり、ステップSB24に進み、変更された撮影情報を現在撮影情報として各種情報一時記憶部101bに一時記憶した後、上述のステップSB15に処理を戻す。
【0072】
ユーザ操作に応じて撮影終了指示イベントが発生した場合には、ステップSB19の判断結果が「YES」になり、本処理を終える。ユーザ操作に応じて、その他の指示が発生した場合には、ステップSB20の判断結果が「YES」になり、ステップSB25に進み、その他の指示に対応したその他の処理を実行した後、上述のステップSB15に処理を戻す。
【0073】
(3)表示処理Aの動作
次に、図9を参照して表示処理Aの動作について説明する。上述した画像撮影処理のステップSB4(図7参照)又はステップB15(図8参照)を介して本処理が実行されると、制御部100は図9に図示するステップSC1に進み、画像生成処理Aを実行する。画像生成処理Aでは、後述するように、現在撮影情報を撮像部105に与え、これにより撮像部105が撮像した画像を処理用画像および表示用画像として各種情報一時記憶部101bに一時記憶する。
【0074】
続いて、ステップSC2では、補正情報記憶部101fに記憶される補正情報(図5参照)の内、設定フラグが「1」の補正タイミングを読み出す。次いで、ステップSC3では、上記ステップSC2にて読み出された補正タイミングが「撮影時」であるか否かを判断する。補正タイミングが「撮影時」ならば、判断結果は「YES」になり、ステップSC4を介して補正処理を実行する。これに対し、補正タイミングが「表示時」ならば、上記ステップSC3の判断結果は「NO」になり、後述のステップSC7に進む。
【0075】
補正処理では、後述するように、補正タイミングが「撮影時」の場合、補正情報記憶部101fに記憶される補正情報の中からユーザ指定された補正対象項目の撮影情報を撮影情報記憶部101dから読み出して該当する補正レベルを判別し、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)が現在撮影情報と異なると、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)を、現在撮影情報として各種情報一時記憶部101bに一時記憶する。
【0076】
そして、ステップSC5では、現在撮影情報が上記ステップSC4の補正処理によって変更されたか否かを判断する。現在撮影情報が変更された場合には、判断結果が「YES」になり、ステップSC6を介して画像生成処理Aを実行し、変更された現在撮影情報を撮像部105に与え、これにより撮像部105が撮像した画像を処理用画像および表示用画像として各種情報一時記憶部101bに一時記憶する。この後、ステップSC7に処理を進める。
【0077】
一方、現在撮影情報が変更されなければ、上記ステップSC5の判断結果は「NO」になり、ステップSC7に進む。ステップSC7では、各種情報一時記憶部101bに一時記憶された表示用画像を読み出し、続くステップSC8では、読み出した表示用画像を表示部106に画面表示して本処理を終える。
【0078】
このように、表示処理Aでは、現在撮影情報に基づき撮像部105が撮像した画像を処理用画像および表示用画像として各種情報一時記憶部101bに一時記憶しておき、補正情報記憶部101fに記憶される補正情報の補正タイミングが「表示時」ならば、各種情報一時記憶部101bに一時記憶された表示用画像を読み出して表示部106に画面表示する。
【0079】
一方、補正情報記憶部101fに記憶される補正情報の補正タイミングが「撮影時」であると、補正情報の中からユーザ指定された補正対象項目の撮影情報を撮影情報記憶部101dから読み出して該当する補正レベルを判別し、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)が現在撮影情報と異なると、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)を現在撮影情報に変更し、変更された現在撮影情報に基づき撮像部105が撮像した画像を処理用画像および表示用画像として各種情報一時記憶部101bに一時記憶すると共に、この一時記憶された表示用画像を表示部106に画面表示する。
【0080】
(4)画像生成処理Aの動作
次に、図10を参照して画像生成処理Aの動作について説明する。上述した表示処理A(図9参照)のステップSC1又はステップSC6を介して本処理が実行されると、制御部100は図10に図示するステップSD1に進み、各種情報一時記憶部101bから現在撮影情報を読み出す。続いて、ステップSD2では、読み出した現在撮影情報を撮像部105に送出すると共に、撮像を指示する。これにより、撮像部105では、制御部100から供給された現在撮影情報に従って露光、画像生成、ボカシなどの画像変換を施して得た撮像画像を出力する。次いで、ステップSD3〜SD4では、撮像部105から出力される撮像画像を、処理用画像および表示用画像として各種情報一時記憶部101bに一時記憶して本処理を終える。
【0081】
(5)補正処理の動作
次に、図11〜図12を参照して補正処理の動作について説明する。表示処理AのステップSC4(図9参照)もしくは後述する表示処理B(図15参照)のステップSG4を介して本処理が実行されると、制御部100は図11に図示するステップSE1に進み、補正情報記憶部101fに記憶される補正情報(図5参照)の内から設定フラグが「1」の補正条件、すなわち指定された補正対象項目を読み出す。続いて、ステップSE2〜SE3では、指定された補正対象項目が「ズーム/表示倍率」、「画像に占める対象領域」および「画面に占める対象領域」の何れであるかを判別する。
【0082】
上記ステップSE1にて読み出された補正対象項目が「ズーム/表示倍率」ならば、上記ステップSE2の判断結果が「YES」になり、ステップSE4に進む。ステップSE4では、補正タイミングが「撮影時」の場合には、撮影情報記憶部101dに記憶される撮影情報(図3参照)の内からズーム倍率を読み出し、一方、補正タイミングが「表示時」の場合には、表示情報記憶部101eに記憶される表示情報(図4参照)の内から表示倍率を読み出して図12に図示するステップSE11に進む。
【0083】
上記ステップSE1にて読み出された補正対象項目が「画像に占める対象領域」であると、上記ステップSE2の判断結果が「NO」となり、ステップSE3に進み、ここでの判断結果が「YES」となってステップSE5に進む。そして、ステップSE5では、各種情報一時記憶部101bから処理用画像を読み出し、続くステップSE6では、読み出した処理用画像の補正対象領域を検出する。例えば補正対象となるオブジェクトが人の顔であれば、処理用画像に含まれる人の顔に相当する部分を補正対象領域として検出する。次いで、ステップSE7では、処理用画像全体の面積と補正対象領域とに基づき処理用画像における補正対象領域(オブジェクト)の占有面積の割合を算出して図12に図示するステップSE11に進む。
【0084】
上記ステップSE1にて読み出された補正対象項目が「画面に占める対象領域」であると、上記ステップSE2、SE3の各判断結果が何れも「NO」となり、ステップSE8に進む。ステップSE8では、各種情報一時記憶部101bから表示用画像を読み出し、続くステップSE9では、読み出した表示用画像の補正対象領域を検出する。例えば補正対象となるオブジェクトが人の顔であれば、表示用画像に含まれる人の顔に相当する部分を補正対象領域として検出する。次いで、ステップSE10では、表示用画像が表示される表示部106の表示領域(表示画面の面積)と補正対象領域との比較に基づき表示画面における補正対象領域(オブジェクト)の占有面積の割合を算出して図12に図示するステップSE11に進む。
【0085】
そして、ステップSE11では、指定された補正対象項目について一致する補正レベルを判別する。図5に図示した一例を参照して説明すると、例えば「ズーム/表示倍率」が補正対象項目として指定され、かつ撮影時設定フラグが「1」の場合に、現在のズーム倍率(撮影情報記憶部101dに記憶されるズーム倍率)が「レベル5」ならば、「補正レベル1」に判定される。同様に、「ズーム/表示倍率」が補正対象項目として指定され、かつ表示時設定フラグが「1」の場合に、現在の表示倍率(表示情報記憶部101eに記憶される表示倍率)が「レベル5」ならば、「補正レベル1」に判定される。
【0086】
また、「画像に占める対象領域」が補正対象項目として指定された場合に、補正対象領域(オブジェクト)の占有面積が画像に対して「30〜50%」ならば、「補正レベル2」に判定される。さらに、「画面に占める対象領域」が補正対象項目として指定された場合に、補正対象領域(オブジェクト)の占有面積が表示画面に対して「0〜50%」ならば、「補正レベル1」に判定される。
【0087】
こうして、指定された補正対象項目の補正レベルが判定されると、ステップSE12に進み、補正情報記憶部101fに記憶される補正情報の内から設定フラグが「1」の補正方法(「画質」又は「ボカシ」)を読み出す。次いで、ステップSE13では、読み出した補正方法が「画質」であるか否かを判断する。読み出した補正方法が「画質」ならば、判断結果は「YES」となり、ステップSE14に進み、上記ステップSE11において判別された補正レベルに対応する画質レベルを、補正情報記憶部101fに記憶される補正情報の内から選択する。
【0088】
これに対し、読み出した補正方法が「ボカシ」であると、上記ステップSE13の判断結果は「NO」となり、ステップSE15に進み、上記ステップSE11において判別された補正レベルに対応するボカシレベルを、補正情報記憶部101fに記憶される補正情報の内から選択する。
【0089】
そして、ステップSE16では、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)が現在撮影情報(又は現在表示情報)と相違するか否かを判断する。すなわち、補正タイミングが「撮影時」の場合には、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)が、各種情報一時記憶部101bに一時記憶される現在撮影情報の中の画質レベル(又はボカシレベル)と異なるかどうかを判断する。また、補正タイミングが「表示時」の場合には、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)が、各種情報一時記憶部101bに一時記憶される現在表示情報の中の画質レベル(又はボカシレベル)と異なるかどうかを判断する。
【0090】
判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)が現在撮影情報(又は現在表示情報)と相違しなければ、上記ステップSE16の判断結果は「NO」となり、本処理を終えるが、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)が現在撮影情報(又は現在表示情報)と相違すると、上記ステップSE16の判断結果が「YES」となり、ステップSE17に進み、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)を、現在撮影情報(又は現在表示情報)として各種情報一時記憶部101bに一時記憶して本処理を終える。
【0091】
このように、補正処理では、補正タイミングが「撮影時」の場合、補正情報記憶部101fに記憶される補正情報の中からユーザ指定された補正対象項目の撮影情報を撮影情報記憶部101dから読み出して該当する補正レベルを判別し、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)が現在撮影情報と異なると、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)を、現在撮影情報として各種情報一時記憶部101bに一時記憶する。
【0092】
また、補正処理では、補正タイミングが「表示時」の場合、補正情報記憶部101fに記憶される補正情報の中からユーザ指定された補正対象項目の表示情報を表示情報記憶部101eから読み出して該当する補正レベルを判別し、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)が現在表示情報と異なると、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)を、現在表示情報として各種情報一時記憶部101bに保存する。
【0093】
(6)画像表示処理の動作
次に、図13〜図14を参照して画像表示処理の動作について説明する。前述したメインルーチンのステップSA11(図6参照)を介して本処理が実行されると、制御部100は図13に図示するステップSF1に進み、静止画の表示指示が発生したかどうかを判断する。以下、静止画表示指示が発生した場合と動画表示指示が発生した場合とに分けて説明を進める。
【0094】
<静止画表示指示が発生した場合>
静止画表示指示が発生すると、ステップSF1の判断結果は「YES」になり、ステップSF2に進み、表示情報記憶部101eから表示情報を読み出し、続くステップSF3では、読み出した表示情報を現在表示情報として各種情報一時記憶部101bに一時記憶する。そして、ステップSF4では、表示指示された静止画像を画像記憶部101cから読み出す。次いで、ステップSF5では、読み出した画像を処理用画像として各種情報一時記憶部101bに一時記憶する。
【0095】
そして、ステップSF6に進み、表示処理Bを実行する。後述するように、表示処理Bでは、各種情報一時記憶部101bから処理用画像および現在表示情報を読み出し、この処理用画像を現在表示情報に従って表示用画像に変換して各種情報一時記憶部101bに一時記憶しておき、補正情報記憶部101fに記憶される補正情報の補正タイミングが「撮影時」ならば、各種情報一時記憶部101bに一時記憶された表示用画像を読み出して表示部106に画面表示する。
【0096】
一方、補正情報記憶部101fに記憶される補正情報の補正タイミングが「表示時」であると、補正情報の中からユーザ指定された補正対象項目の表示情報を表示情報記憶部101eから読み出して該当する補正レベルを判別し、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)が現在表示情報と異なると、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)を現在表示情報に変更し、変更された現在表示情報に従って処理用画像を表示用画像に変換して各種情報一時記憶部101bに一時記憶した後、この表示用画像を表示部106に画面表示して本処理を終える。
【0097】
そして、ステップSF7〜SF9では、「表示情報変更指示」、「表示終了指示」および「その他の指示」の各指示イベント発生の有無を判断する。これら指示イベントが発生しなければ、ステップSF7〜SF9の各判断結果はいずれも「NO」となり、上記ステップSF7に処理を戻す。
【0098】
ユーザ操作に応じて表示倍率やコントラストなどの変更を指示する表示情報変更指示イベントが発生した場合には、ステップSF7の判断結果が「YES」になり、ステップSF10に進み、変更された表示情報を現在表示情報として各種情報一時記憶部101bに一時記憶した後、上述のステップSF6に処理を戻す。これにより、変更された現在表示情報に基づき処理用画像から変換された表示用画像が表示部106に画面表示される。
【0099】
ユーザ操作に応じて表示終了指示イベントが発生した場合には、ステップSF8の判断結果が「YES」になり、本処理を終える。ユーザ操作に応じて、その他の指示が発生した場合には、ステップSF9の判断結果が「YES」になり、ステップSF11に進み、その他の指示に対応したその他の処理を実行した後、上述のステップSF7に処理を戻す。
【0100】
<動画表示指示が発生した場合>
動画表示指示が発生した場合には、ステップSF1の判断結果が「NO」になり、図14に図示するステップSF12に進み、表示情報記憶部101dから表示情報を読み出し、続くステップSF13では、読み出した表示情報を現在表示情報として各種情報一時記憶部101bに一時記憶する。そして、ステップSF14では、表示指示された動画像を画像記憶部101cから読み出す。なお、放送受信しているテレビ番組やダウンロードしている動画などの表示指示の場合には、受信している動画像を読み出す。次いで、ステップSF15では、読み出した動画像を処理用画像として各種情報一時記憶部101bに一時記憶する。
【0101】
そして、ステップSF16では、表示処理Bを実行する。表示処理Bでは、各種情報一時記憶部101bから処理用画像および現在表示情報を読み出し、この処理用画像を現在表示情報に従って表示用画像に変換して各種情報一時記憶部101bに一時記憶しておき、補正情報記憶部101fに記憶される補正情報の補正タイミングが「撮影時」ならば、各種情報一時記憶部101bに一時記憶された表示用画像を読み出して表示部106に画面表示する。
【0102】
一方、補正情報記憶部101fに記憶される補正情報の補正タイミングが「表示時」であると、補正情報の中からユーザ指定された補正対象項目の表示情報を表示情報記憶部101eから読み出して該当する補正レベルを判別し、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)が現在表示情報と異なると、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)を現在表示情報に変更し、変更された現在表示情報に従って処理用画像を表示用画像に変換して各種情報一時記憶部101bに一時記憶した後、この表示用画像を表示部106に画面表示して本処理を終える。
【0103】
そして、ステップSF17〜SF19では、「表示情報変更指示」、「表示終了指示」および「その他の指示」の各指示イベント発生の有無を判断する。これら指示イベントが発生しなければ、ステップSF17〜SF19の各判断結果はいずれも「NO」となり、上記ステップSF14に処理を戻す。
【0104】
ユーザ操作に応じて表示倍率やコントラストなどの変更を指示する表示情報変更指示イベントが発生した場合には、ステップSF17の判断結果が「YES」になり、ステップSF20に進み、変更された表示情報を現在表示情報として各種情報一時記憶部101bに一時記憶した後、上記ステップSF14に処理を戻す。これにより、変更された現在表示情報に基づき処理用画像から変換された表示用画像が表示部106に画面表示される。
【0105】
ユーザ操作に応じて表示終了指示イベントが発生した場合には、ステップSF18の判断結果が「YES」になり、本処理を終える。ユーザ操作に応じて、その他の指示が発生した場合には、ステップSF19の判断結果が「YES」になり、ステップSF11に進み、その他の指示に対応したその他の処理を実行した後、上述のステップSF7に処理を戻す。
【0106】
(7)表示処理Bの動作
次に、図15を参照して表示処理Bの動作について説明する。上述した画像表示処理のステップSF6(図13参照)又はステップSF16(図14参照)を介して本処理が実行されると、制御部100は図15に図示するステップSG1に進み、画像生成処理Bを実行する。画像生成処理Bでは、後述するように、各種情報一時記憶部101bから処理用画像および現在表示情報を読み出し、この処理用画像を現在表示情報に従って表示用画像に変換して各種情報一時記憶部101bに一時記憶する。
【0107】
続いて、ステップSG2では、補正情報記憶部101fに記憶される補正情報(図5参照)の内、設定フラグが「1」の補正タイミングを読み出す。次いで、ステップSG3では、上記ステップSG2にて読み出された補正タイミングが「表示時」であるか否かを判断する。補正タイミングが「表示時」ならば、判断結果は「YES」になり、ステップSG4を介して補正処理を実行する。これに対し、補正タイミングが「撮影時」ならば、上記ステップSG3の判断結果は「NO」になり、後述のステップSG7に進む。
【0108】
前述したように、補正タイミングが「表示時」の場合、ステップSG4を介して実行される補正処理では、補正情報記憶部101fに記憶される補正情報の中からユーザ指定された補正対象項目の表示情報を表示情報記憶部101eから読み出して該当する補正レベルを判別し、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)が現在表示情報と異なると、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)を、現在表示情報として各種情報一時記憶部101bに一時記憶する。
【0109】
そして、ステップSG5に進むと、現在撮影情報が上記ステップSG4の補正処理によって変更されたか否かを判断する。現在撮影情報が変更された場合には、判断結果が「YES」になり、ステップSG6を介して画像生成処理Bを実行し、変更された現在表示情報に従って処理用画像を表示用画像に変換して各種情報一時記憶部101bに一時記憶する。この後、ステップSG7に処理を進める。
【0110】
一方、現在撮影情報が変更されなければ、上記ステップSG5の判断結果は「NO」になり、ステップSG7に進む。ステップSG7では、各種情報一時記憶部101bに一時記憶された表示用画像を読み出し、続くステップSG8では、読み出した表示用画像を表示部106に画面表示して本処理を終える。
【0111】
このように、表示処理Bでは、各種情報一時記憶部101bから処理用画像および現在表示情報を読み出し、この処理用画像を現在表示情報に従って表示用画像に変換して各種情報一時記憶部101bに一時記憶しておき、補正情報記憶部101fに記憶される補正情報の補正タイミングが「撮影時」ならば、各種情報一時記憶部101bに一時記憶された表示用画像を読み出して表示部106に画面表示する。
【0112】
一方、補正情報記憶部101fに記憶される補正情報の補正タイミングが「表示時」であると、補正情報の中からユーザ指定された補正対象項目の表示情報を表示情報記憶部101eから読み出して該当する補正レベルを判別し、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)が現在表示情報と異なると、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)を現在表示情報に変更し、変更された現在表示情報に従って処理用画像を表示用画像に変換して各種情報一時記憶部101bに一時記憶した後、この表示用画像を表示部106に画面表示して本処理を終える。
【0113】
(8)画像生成処理Bの動作
次に、図16を参照して画像生成処理Bの動作について説明する。上述した表示処理BのステップSG1(図9参照)又はステップSG6の何れかを介して本処理が実行されると、制御部100は図16に図示するステップSH1に進み、各種情報一時記憶部101bから処理用画像を読み出し、続くステップSH2では、各種情報一時記憶部101bから現在表示情報を読み出す。次いで、ステップSH3では、上記ステップSH1で読み出した処理用画像を、上記ステップSH2で読み出した現在表示情報に従って表示用画像に変換する。そして、ステップSH4では、その変換した表示用画像を各種情報一時記憶部101bに一時記憶して本処理を終える。
【0114】
以上のように、本実施形態では、補正情報記憶部101fに記憶される補正情報の補正タイミングが「撮影時」である場合に、静止画/動画の撮影指示が発生すると、補正情報の中からユーザ指定された補正対象項目の撮影情報を撮影情報記憶部101dから読み出して該当する補正レベルを判別する。例えば図17(a)に図示するように、画像に占める対象領域(人物の顔)が20%であったとすると、補正レベル1と判定される。そして、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)が現在撮影情報と異なると、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)を、現在撮影情報に変更し、変更された現在撮影情報に基づき撮像部105が撮像した画像を処理用画像および表示用画像として各種情報一時記憶部101bに一時記憶すると共に、この一時記憶された表示用画像を表示部106に画面表示するので、画像に含まれるオブジェクトの大きさやズーム/表示倍率に応じて、その画像の補正量を適切に制御することができる。
【0115】
また、補正情報記憶部101fに記憶される補正情報の補正タイミングが「表示時」である場合に、静止画/動画の表示指示が発生すると、補正情報の中からユーザ指定された補正対象項目の表示情報を表示情報記憶部101eから読み出して該当する補正レベルを判別する。例えば図17(b)に図示するように、画面に占める対象領域(人物の顔)が80%であったとすると、補正レベル3と判定される。そして、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)が現在表示情報と異なると、判別された補正レベルに対応する画質レベル(又はボカシレベル)を現在表示情報に変更し、変更された現在表示情報に従って処理用画像を表示用画像に変換して各種情報一時記憶部101bに一時記憶した後、この表示用画像を表示部106に画面表示するので、画像に含まれるオブジェクトの大きさやズーム/表示倍率に応じて、その画像の補正量を適切に制御することができる。
【0116】
また、上述した実施形態において得られる、より具体的な他の効果は、下記(a)〜(p)項に記載の通りである。
(a)画像に対する対象領域(オブジェクト)の割合に応じて、その画像の補正量を適切に制御することができる。
(b)表示部106の表示領域に対する対象領域の割合に応じて、その画像の補正量を適切に制御することができる。
(c)対象領域が大きい場合に補正量を大きくすることができる。例えば図5に図示した一例の補正条件および補正方法によれば、画像に対する人物の顔の割合や、表示部106の表示領域に対する人物の顔の割合が所定の大きさよりも大きい場合に、肌を綺麗に見せるような補正(ボカシなど)の補正量を大きくすることができる。
(d)対象領域が小さい場合に補正量を大きくすることができる。例えば画像に対する人物の顔の割合や、表示部106の表示領域に対する人物の顔の割合が所定の大きさよりも小さい場合に、顔をくっきり強調するような補正量を大きくすることができる。具体的には、図5に図示した一例の補正条件および補正方法に替えて図18に図示する変形例による補正条件および補正方法を適用する。これによると、図19に図示するように、画像(または表示領域)に占める人物の顔の割合が0〜10%の場合、補正レベル3で顔をくっきり強調するような補正が為される。
(e)対象領域が小さい場合に補正をしないようにすることができる。例えば画像に対する人物の顔の割合や、表示部106の表示領域に対する人物の顔の割合が所定の大きさよりも小さい場合に、肌を綺麗に見せるような補正をしないようにすることができる。
(f)適切な補正量で補正が必要な対象領域を補正することができる。
(g)適切な補正量で画像全体を補正することができる。
(h)表示部106に表示される画像に含まれる対象領域の大きさに応じた適切な補正量で、その表示される画像を補正することができる。
(i)撮影される画像に含まれる対象領域の大きさに応じた適切な補正量で、その撮影される画像を補正することができる。
(j)画像に含まれる対象領域の大きさに応じて、その画像の画質を適切に制御することによってその画像を補正することができる。
(k)画像に含まれる対象領域の大きさに応じて、その画像に所定の画像効果を施すことによってその画像を補正することができる。
(l)画像に対するズーム倍率に応じて、その画像の補正量を適切に制御することができる。
(m)画像に対する表示倍率に応じて、その画像の補正量を適切に制御することができる。
(n)撮影される画像のズーム倍率に応じて、その画像の補正量を適切に制御することができる。
(o)表示倍率/ズーム倍率が大きい場合に補正量を大きくすることができる。例えば表示される画像の表示倍率や、撮影される画像のズーム倍率が所定の倍率よりも大きい場合に、表示される画像や撮影される画像に含まれる人物の肌を綺麗に見せるような補正の補正量を大きくすることができる。
(p)表示倍率/ズーム倍率が小さい場合に補正量を大きくすることができる。例えば表示される画像の表示倍率や、撮影される画像のズーム倍率が所定の倍率よりも小さい場合に、表示される画像や撮影される画像に含まれる人物の肌をくっきり強調するような補正の補正量を大きくすることができる。
(r)表示倍率/ズーム倍率が小さい場合に補正をしないようにすることができる。例えば表示される画像の表示倍率や、撮影される画像のズーム倍率が所定の倍率よりも小さい場合に、表示される画像や撮影される画像に含まれる人物の肌を綺麗に見せるような補正をしないようにすることができる。
【0117】
なお、上述の実施形態では、本発明による画像処理装置を搭載した携帯電話10を想定しているが、本発明の要旨は、これに限らず、パーソナルコンピュータ、PDA、デジタルカメラ、音楽プレイヤーなど、画像を撮像して表示する機能を有する装置全般に適用可能であることは言うまでもない。
【0118】
本実施形態では、折り畳み開閉タイプの携帯電話10を一例としたが、これに限らず、ストレートタイプ、スライドタイプ、スピントップタイプなど任意の筐体構造であっても構わない。また、記憶部101は、携帯電話10の内部に設けられるメモリに限定されず、メモリカードや外付けハードディスクなど、任意の外部記憶装置でも良い。さらに、表示部106は、携帯電話10に備えられたものに限らず、外部モニタなど任意の外部表示装置を用いる形態であっても構わない。
【0119】
記憶する画像は、静止画や動画など任意の種別の画像で良く、撮像部で撮像した画像、放送受信部で受信した画像、ダウンロードした画像、データ通信で受信した画像に限らず、任意の方法で取得した画像に適用可能となる。また、本実施形態では、補正方法を画質の変更およびボカシ処理としたが、これに限らず例えばコントラストの変更、ホワイトバランスの変更、色の変更、肌を美しく見せる美肌処理、シワやシミを塗りつぶす処理、間引き処理など任意の補正方法を選択的に用いる態様としても良い。
【0120】
さらに、本実施形態では、補正レベルをレベル1〜3の3段階としたが、これに限らず任意の段階数で構わない。加えて、ズーム/表示倍率、画像に占める対象領域、画面に占める対象領域が変更される度に補正レベルを変更するようにしたが、所定のタイミングで補正レベルを固定し、それ以降、ズーム/表示倍率、画像に占める対象領域、画面に占める対象領域が変更されても補正レベルを変更しないようにしても良い。
【符号の説明】
【0121】
10 携帯電話
100 制御部
101 記憶部
101a プログラム記憶部
101b 各種情報一時記憶部
101c 画像記憶部
101d 撮影情報記憶部
101e 表示情報記憶部
101f 補正情報記憶部
102 無線通信部
103 テレビ放送・ラジオ放送受信部
104 音声信号処理部
105 撮像部
106 表示部
107 操作部
108 RTC
109 報知部
109a サウンドスピーカ
109b LED
109c 振動モータ
110 電池部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を指定する画像指定手段と、
前記画像指定手段により指定された画像に含まれる対象領域の大きさを判別する判別手段と、
前記判別手段により判別された対象領域の大きさに対応して画像を補正する程度を表す補正量を制御する補正制御手段と、
前記補正制御手段により制御された補正量に従って前記画像指定手段により指定された画像を補正する画像補正手段と
を具備することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記判別手段は、前記画像指定手段により指定された画像に含まれる対象領域の大きさとして、当該画像に占める対象領域の割合を判別することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記画像指定手段により指定された画像を画面に表示する表示制御手段を更に備え、
前記判別手段は、前記画像指定手段により指定された画像に含まれる対象領域の大きさとして、前記表示制御手段により画像が表示される画面に占める対象領域の割合を判別することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記補正制御手段は、前記判別手段により判別された対象領域の大きさが所定の大きさよりも大きい場合に、画像を補正する程度を表す補正量を大きくするように制御することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記補正制御手段は、前記判別手段により判別された対象領域の大きさが所定の大きさよりも小さい場合に、画像を補正する程度を表す補正量を大きくするように制御することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記補正制御手段は、前記判別手段により判別された対象領域の大きさが所定の大きさよりも小さい場合に、画像を補正する程度を表す補正量をゼロとして補正しないように制御することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記画像補正手段は、前記補正制御手段により制御された補正量に従って前記画像指定手段により指定された画像に含まれる対象領域を補正することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記画像補正手段は、前記補正制御手段により制御された補正量に従って前記画像指定手段により指定された画像全体を補正することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記画像指定手段により指定された画像を画面に表示する表示制御手段を更に備え、
前記画像補正手段は、前記補正制御手段により制御された補正量に従って前記表示制御手段により画面表示される画像を補正することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項10】
画像を撮像する撮像手段を更に備え、
前記画像補正手段は、前記補正制御手段により制御された補正量に従って前記撮像手段により撮像される画像を補正することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項11】
前記画像補正手段は、前記補正制御手段により制御された補正量に従って画像の画質を変更させて補正することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項12】
前記画像補正手段は、前記補正制御手段により制御された補正量に従った画像効果を画像に施して補正することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項13】
画像を指定する画像指定手段と、
前記画像指定手段により指定された画像のズーム倍率を判別する判別手段と、
前記判別手段により判別されたズーム倍率に対応して画像を補正する程度を表す補正量を制御する補正制御手段と、
前記補正制御手段により制御された補正量に従って前記画像指定手段により指定された画像を補正する画像補正手段と
を具備することを特徴とする画像処理装置。
【請求項14】
前記画像指定手段により指定された画像を画面に表示する表示制御手段を更に備え、
前記判別手段は、前記画像指定手段により指定された画像のズーム倍率として、前記表示制御手段により画面表示される画像の表示倍率を判別することを特徴とする請求項13記載の画像処理装置。
【請求項15】
画像を撮像する撮像手段を更に備え、
前記判別手段は、前記撮像手段により撮像された画像のズーム倍率を判別することを特徴とする請求項13記載の画像処理装置。
【請求項16】
前記補正制御手段は、前記判別手段により判別されたズーム倍率が所定のズーム倍率よりも大きい場合に、画像を補正する程度を表す補正量を大きくするように制御することを特徴とする請求項13記載の画像処理装置。
【請求項17】
前記補正制御手段は、前記判別手段により判別されたズーム倍率が所定のズーム倍率よりも小さい場合に、画像を補正する程度を表す補正量を大きくするように制御することを特徴とする請求項13記載の画像処理装置。
【請求項18】
前記補正制御手段は、前記判別手段により判別されたズーム倍率が所定のズーム倍率よりも小さい場合に、画像を補正する程度を表す補正量をゼロとして補正しないように制御することを特徴とする請求項13記載の画像処理装置。
【請求項19】
コンピュータに、
画像を指定する画像指定ステップと、
前記画像指定ステップで指定された画像に含まれる対象領域の大きさを判別する判別ステップと、
前記判別ステップにより判別された対象領域の大きさに対応して画像を補正する程度を表す補正量を制御する補正制御ステップと、
前記補正制御ステップにより制御された補正量に従って前記画像指定ステップで指定された画像を補正する画像補正ステップと
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項20】
コンピュータに、
画像を指定する画像指定ステップと、
前記画像指定ステップで指定された画像のズーム倍率を判別する判別ステップと、
前記判別ステップにより判別されたズーム倍率に対応して画像を補正する程度を表す補正量を制御する補正制御ステップと、
前記補正制御ステップにより制御された補正量に従って前記画像指定ステップで指定された画像を補正する画像補正ステップと
を実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2010−283523(P2010−283523A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−134222(P2009−134222)
【出願日】平成21年6月3日(2009.6.3)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】