説明

画像処理装置

【課題】セキュリティの度合いと入力操作性とを、状況に応じて適宜選択可能とすることで、両者を当該状況に応じた最適なバランスとする。
【解決手段】初期設定と初期設定以外とで、セキュリティと入力操作性との関係のバランスを調整(変更)することができるため、その状況に適したバランスとすることができる。すなわち、初期設定はあまりセキュリティを重視する必要がないため、入力操作性を向上するべく、ライセンスキーワードを6桁(かつ、「英小」の1種類のみ)とした。一方、稼働後は、ライセンスキーワードを12桁(かつ、「英小」、「英大」、「数字」等合計6種類)とした。この結果、初期設定での入力操作を軽減することができ、入力操作ミスにより装置を持ち帰り、再度ライセンスキーワードを設定し直すことで設置不能といった最悪の事態を回避することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データに基づいて画像処理を実行する画像処理実行デバイスを備えた画像処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
画像処理装置では、複写機能、スキャナ機能、印刷機能、FAX機能等、複数の機能を備えた複合機が実用化されている。
【0003】
画像処理装置では、画像や画像に関係するデータを扱う処理として、上記のスキャナ機能、印刷機能、及びFAX機能等のように多数の機能を有することが一般的である。このため、画像処理装置に備えられた各種ユニットを有効に使用する各種の機能を実行するための基本となるソフトウェアが予め記憶されている。また、各種ユニットを有効に使用するものとして基本機能から応用機能を実行するための拡張ソフトウェアや、オプション機構等のハードウェアを追加してそのオプション機構を利用して実行可能となる拡張ソフトウェアによって実行されるオプション機能を、追加機能として提供することを可能として装置構成をする場合が多い。
【0004】
上記のように、オプション機能を使用可能とするためには、予め専任された者のみの操作することが好ましい。このため、認証のためのライセンスキーワードの入力を要求している。
【0005】
関連技術として、ソフトウェア等のライセンス(利用許諾)契約に関する技術として、画像形成装置のハードウェア構成、拡張機能のリスト、拡張機能を有効化するためのソフトキーのリストを読み取り、機能毎に、ソフトキーが不要の場合には必要とするハードウェア構成が充足するときのみ機能を有効化し、ソフトキーが必要の場合にはソフトキーを検証し、必要とするハードウェア構成が充足するときのみ機能を有効化する技術が提案されている。
【特許文献1】特開2005−186318公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記ライセンスキーワードは、セキュリティ性を高くすればするほど、入力操作性が低下する。例えば、ライセンスキーワードの桁数を例にとると、桁数が多ければ多いほどセキュリティ性は高くなるが、桁数が多い分入力ミスをする確率が高くなる。また、ライセンスキーワードとして利用可能な文字種が多ければ多いほどセキュリティ性は高くなるが、文字種が多い分入力ミスをする確率が高くなる。
【0007】
従来では、この相反する関係にある、前記ライセンスキーワードによるセキュリティの度合いと、当該ライセンスキーワードの入力操作性と、の何れかを選択するしかなかったため、必然的に非選択側は対応できない状態であった。
【0008】
本発明は上記事実を考慮し、セキュリティの度合いと入力操作性とを、状況に応じて適宜選択可能とすることで、両者を当該状況に応じた最適なバランスとすることができる画像処理装置を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の発明は、画像データに基づいて画像処理を実行する画像処理実行デバイスを備えた画像処理装置であって、予め、或いは後付けで実装したオプション機能を有効又は無効にするためのライセンスキーワードを入力する入力手段と、前記入力手段により入力されたライセンスキーワードを、予め登録した認証キーワードと照合する照合手段と、照合手段による照合の結果に基づいて、前記オプション機能の有効又は無効への移行を許可するか否かを判定する判定手段と、互いに相反する関係にある、前記ライセンスキーワードによるセキュリティの度合いと、当該ライセンスキーワードの入力操作性と、のバランス調整する調整手段と、を有している。
【0010】
本発明によれば、入力手段により入力されたライセンスキーワードを、予め登録した認証キーワードと照合する。この照合の結果、オプション機能の有効又は無効への移行を許可するか否かを判定する。
【0011】
このとき、調整手段では、互いに相反する関係にある、前記ライセンスキーワードによるセキュリティの度合いと、当該ライセンスキーワードの入力操作性と、のバランス調整することができ、状況に応じた最適なバランスとすることができる。
【0012】
言い換えれば、あまりセキュリティ性を必要としない場合は操作性重視に調整し、逆にセキュリティ性が必要な場合には操作性を無視してセキュリティ性を高くする。このような調整が可能となる。
【0013】
上記発明において、前記調整手段が、初期設定時に前記入力操作性を高くするようにバランス調整され、前記初期設定時以外に前記セキュリティの度合いを高くするようにバランス調整されることを特徴としている。
【0014】
初期設定時に操作入力ミスをすると、画像処理装置の設置作業自体ができなくなるため、初期設定時は入力操作性を高くするように調整する。
【0015】
また、本発明において、前記バランスが、ラインセスキーワードの桁数であり、当該ライセンスキーワードの桁数が多いほどセキュリティの度合いが高く、ライセンスキーワードの桁数が少ないほど入力操作性が高いことを特徴としている。
【0016】
単純にタイセンスキーワードの桁数が多いとその分セキュリティ性が高くなるし、桁数が少ないとその分入力操作性が高くなる。
【0017】
さらに、本発明において、前記入力手段により入力される前記ライセンスキーワードの入力桁数に関わらず、最大桁数に補間した後、前記照合手段へ送出する桁数補間手段をさらに有することを特徴としている。
【0018】
桁数が異なると、照合手段での照合が煩雑となる。そこで、照合手段へ送出する前に、桁数を最大桁数に補間する。
【発明の効果】
【0019】
以上説明した如く本発明によれば、セキュリティの度合いと入力操作性とを、状況に応じて適宜選択可能とすることで、両者を当該状況に応じた最適なバランスとすることができるという優れた効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1には、本実施の形態に係る画像処理装置10の概要が示されている。画像処理装置10には、画像形成部12、この画像形成部12の上方に設けられた原稿読取部14とで構成されている。原稿読取部14には、当該原稿読取部14の開閉蓋を兼用する原稿搬送装置16が設けられている。
【0021】
原稿読取部14には、その上面に原稿を載せるための透明のガラス板で形成されたプラテンガラス(図示省略)が設置され、原稿読取領域となっている。また原稿読取部14には、ユーザが原稿読取、或いは複写指示等を入力操作するためのユーザインターフェイス24が配設されている。ユーザーインターフェイス24にはテンキーが設けられ、プリント枚数設定や倍率設定に利用されると共に、ファクシミリ送信時の電話機のダイヤルキーとしても利用される。すなわち、原稿読取部14は、コピー時の原稿読取機能と、ファクシミリ送信時の原稿読取機能とを併せ持っている。なお、コピー機能は前記画像形成部12と原稿読取部14との組合わせで実行可能である。
【0022】
原稿搬送装置16には、複写しようとする原稿を(複数枚の場合は重ねて)載せるフィーダートレイ20が設けられている。この原稿搬送装置16では、フィーダートレイ20上に載せられた原稿(複数枚重ねられている場合は、その最上層の原稿)を、原稿反転ユニット(図示省略)へ送り込むことで、反転しながらプラテンガラス上の読取領域を通過させ、フィーダートレイ20の下部に設けられた原稿排紙トレイ22上に排出されるように自動搬送して原稿読取動作を実行する。
【0023】
画像形成部12には、装置本体下部に3段に渡って配置された給紙トレイ26が設けられ、サイズが指定されることで、選択的に給紙トレイ26から記録シートが給紙装置によって1枚ずつ引き出され、画像形成部12に搬送されるようになっている。
【0024】
画像形成部12には、シート材に画像を形成する感光体ドラムが配設されている。なお、図示は省略したが、感光体ドラムの周囲には、帯電装置、光走査装置、現像装置、転写装置等が配設されている。感光体ドラムの周面は、一様に帯電された後、光走査装置によって画像データに基づく静電潜像が形成され、形成された静電潜像を現像装置によってトナー現像する。その後、転写装置を通過することで、感光体ドラム上のトナー画像がシート材に転写する構成となっている。画像が転写されたシート材は定着装置によって加熱、加圧処理され、画像が定着された状態で排出されるようになっている。
【0025】
図2に示される如く、画像処理装置10には、制御系の中心となるメインコントローラ104が設けられている。
【0026】
メインコントローラ104には、前記原稿読取部14の動作(スキャナとしての動作、ファクシミリとしての動作)を制御するスキャナコントローラ106及びファクシミリコントローラ108が接続されると共に、画像形成部12の動作を制御するプリントコントローラ110が接続されている。
【0027】
また、メインコントローラ104には、前述したユーザインターフェイス24が接続され、ユーザの操作によって画像形成等に関する指示がなされると共に、画像形成時等の情報をユーザへ報知するようになっている。
【0028】
さらに、このメインコントローラ104には、ネットワーク102が接続される外部I/F112が設けられており、例えば、ホストコンピュータ100からネットワーク102を介して画像データが入力されるようになっている。
【0029】
画像データが入力されると、メインコントローラ104では、例えば、画像データに含まれるプリント指示情報と、イメージデータとを解析し、画像形成部12(図1参照)に適合する形式(例えば、ビットマップデータ)に変換し、プリントコントローラ110へ画像データを送出する。なお、画像データは、前記原稿読取部14から入力(コピー入力)される場合、或いは、ネットワーク102とは別に設けた専用の電話回線から入力(ファクシミリ入力)される場合もある。
【0030】
メインコントローラ104は、前記ファクシミリコントローラ108、スキャナコントローラ106、プリントコントローラ110のそれぞれを制御する処理実行制御部114を備えている。
【0031】
処理実行制御部114は、システム管理部116及び前記外部I/F112とバス118によって接続され、互いに信号の送受信を行う。
【0032】
システム管理部116は、メインコトローラ104におけるソフト的な処理や、ハード構成の状態を一括管理するものである。
【0033】
本実施の形態では、このシステム管理部116において、ソフト的な処理や、ハード構成の状態を一括管理する際、それぞれの機能を有効又は無効にしたり、各種選択設定することができる(以下、総称して「オプション機能」という)。
【0034】
例えば、初期設定の際には、導入する各国での仕様の違いに対応するため、国別コードを設定する必要がある。より具体的に示すと、日本では記録用紙のデフォルトのサイズはJIS規格のA4サイズであり、米国の場合は所謂レターサイズである。
【0035】
ところで、本実施の形態では、上記のような、初期設定時を含め、稼働後であってもオプション機能の追加又は削除、メンテナンス時の調整のための機能の有効又は無効の設定等、通常は立ち入ることができない領域での作業を可能とするため、オプション機能設定モードに立ち入ることが可能か否かを判定するライセンスキーワードを設定している。
【0036】
ライセンスキーワードの入力は、通常、ユーザインターフェイス24を用いて実行する。
【0037】
すなわち、ユーザインターフェイス24のハードキー24Aを操作することで、オプション機能設定モードへの立ち入りを指定すると、システム管理部116からの指令により、ユーザインターフェイス24の表示部24Bにキーボード画像24Cが表示され、このキーボード画像24Cを見ながらユーザーがタッチ操作でライセンスキーワードを入力していくようになっている。
【0038】
タッチ操作で入力されたキーワードは、キーワード表示枠画像24D内に表示されていく(図2では、「*」で表示)。
【0039】
以下、図2を用いて、システム管理部116におけるライセンスキーワードを用いたオプション機能設定モードへの立ち入り認証に関する制御系について説明する。なお、この図2におけるシステム管理部116内を示す各ブロックは、機能別に示したものであり、ハード構成を限定するものではない。
【0040】
前記ユーザインターフェイス24は、UI制御部120に接続されており、このUI制御部120から表示のためのデータを出力すると共にユーザインターフェイス24で入力された信号(入力データ)が入力される。
【0041】
入力データは、入力解析部122に送出され、入力データの内容を解析する。
【0042】
入力データには、画像読取、複写、ファクシミリの画像処理実行機能の指定、各画像処理実行機能の詳細設定等があるが、ここではオプション機能に限定して説明する。
【0043】
入力解析部122では、解析結果がオプション機能設定モードへの立ち入り要求であった場合、当該解析した情報を認証種判別部124へ送出する。
【0044】
認証種判別部124では、オプション機能設定モードが、初期設定か、初期設定以外かを判別し、当該判別結果をライセンスキーワード入力桁数決定部126へ送出するようになっている。
【0045】
本実施の形態では、ライセンスキーワードは、最大12桁となっており、この最大の12桁を適用する場合と、1/2の6桁を適用する場合の2種類を設定可能としている。
【0046】
ここで、セキュリティ上からすると、桁数が多い方がセキュリティ性が高いが、入力操作面上からすると、桁数が多い方が入力操作ミスの発生率が高い。逆に、セキュリティ上からすると、桁数が少ない方がセキュリティ性が低いが、入力操作面上からすると、桁数が少ない方が入力操作ミスの発生率が低い。すなわち、これら(セキュリティ、入力操作)の度合いは、相反する関係にある。
【0047】
そこで、本実施の形態では、初期設定においては、機器の設置が最優先であり、設置の際のセキュリティの重要性から見て、入力操作を重視する方がよいとして、ライセンスキーワードの桁数を6桁としている。
【0048】
一方、初期設定以外は、セキュリティの重要性から見て、入力操作を犠牲にする方がよいとして、ライセンスキーワードの桁数を12桁としている。
【0049】
なお、本実施の形態では、桁数に加え、一義的に6桁の場合は、入力文字種が、アルファベット小文字(英小)の1種類とされ、12桁の場合は、入力文字種が、英小、アルファベット大文字(英大)、数字等、合計6種類とされている。6桁と12桁とでは、飛躍的に12桁の方がセキュリティ性が高い。
【0050】
図2に示される如く、ライセンスキーワード入力桁数決定部126は、表示指示部128に接続され、決定した桁数情報を表示指示部128へ送出する。表示指示部128は、前記UI制御部120を介して、ユーザインターフェイス24の表示部24Bにキーボード画像24Cと、キーワード表示枠画像24Dを表示し、ユーザーによるタッチ操作の入力待ち状態とする。
【0051】
この状態で、指定された桁数(例えば、6桁)が入力されると、UI制御部120を介して、入力解析部122では、桁数の入力であると解析し、入力データ(ライセンスキーワード)を桁数補間部130へ送出する。
【0052】
桁数補間部130は、最大桁数以外のライセンスキーワード(ここでは、6桁のライセンスキーワード)に対して、見掛け上、12桁のライセンスキーワードに変換する(一例としては、無入力桁に数字の「0」を入力する。)。
【0053】
桁数補間部130は、認証キーワード読出部132と、照合部134とに接続されている。
【0054】
桁数補間部130では、桁数の補間が終了すると、認証キーワード読出部132に対して認証キーワードの読出指示信号を送出する。また、ほぼ同時に、照合部134に対して補間後の入力ライセンスキーワードを送出する。
【0055】
認証キーワード読出部132には、認証キーワードデータメモリ136が接続されており、前記読出指示信号の入力により、認証キーワードデータメモリ136から、記憶されている認証キーワードを読み出し、照合部134へ送出する。この結果、照合部134には、補間後の入力ライセンスキーワードと、記憶されている認証キーワードとが揃うことになる。
【0056】
照合部134では、この補間後の入力ライセンスキーワードと、記憶されている認証キーワードとを照合し、その結果情報を認証部138へ送出する。
【0057】
認証部138では、照合の結果によって認証するか否かの判定を行う。この認証部138は、オプション機能有効/無効設定部140が接続されており、照合の結果が認証すると判定した場合には、オプション機能有効/無効設定部140が有効状態となり、前記ユーザインターフェイス24で入力した情報、例えば、ライセンスキーワードとして用いた6桁のキーワードが、国別コードとして用いられる場合、入力解析部122からこの国別コード(ライセンスキーワード)がオプション機能有効/無効設定部140に入力され、指示通りの国に初期設定される。
【0058】
以下に本実施の形態の作用を図3のフローチャートに従い説明する。
【0059】
図3は、ライセンスキーワード認証制御ルーチンであり、ステップ150ではオプション機能設定要求があったか否かが判断され、否定判定されるとこのルーチンは終了する。
【0060】
また、ステップ150で肯定判定されると、ステップ152へ移行して初期設定か否かが判断される。このステップ152で初期設定であると判定(肯定判定)されるとステップ154へ移行してライセンスキーワードを6桁に設定し、ステップ158へ移行する。
【0061】
また、ステップ152で初期設定ではないと判定(否定判定)されるとステップ156へ移行してライセンスキーワードを12桁に設定シ、ステップ158へ移行する。
【0062】
ステップ158では、ユーザインターフェイス24ヘキーボード画像24Cとキーワード表示枠画像24Dを表示し、ステップ260へ移行する。
【0063】
ステップ260では、ライセンスキーワードが入力されたか否かが判断され、肯定判定されるとステップ262へ移行して初期設定か否かが判断される。このステップ262で初期設定であると判断されると、入力されたライセンスキーワードが6桁であるため、ステップ264へ移行して、最大の12桁に補間(一例として、非入力桁に数字の「0」を入力)して、ステップ266へ移行する。
【0064】
また、ステップ262で初期設定ではないと判断されると、桁数は最大の桁数(12桁)であるため、補間の必要はなく、ステップ262からステップ266へ移行する。
【0065】
ステップ266では、予め記憶されている認証キーワードを読み出し、次いで、ステップ268で入力されたライセンスキーワードと認証キーワードとを照合する。
【0066】
次のステップ270では、前記照合の結果、認証するか否かが判断される。このステップ270で認証しないと判断された場合には、ステップ272へ移行して非認証処理を実行し、このルーチンは終了する。
【0067】
また、ステップ270で認証すると判断された場合には、ステップ274へ移行して初期設定か否かが判断される。このステップ274で初期設定であると判断されると、ステップ276へ移行してライセンスキーワードに基づき、初期設定を実行し、このルーチンは終了する。初期設定としては、例えば、初期設定としては、国別コードの入力があり、この入力は、前記ライセンスキーワードの入力と兼ねてもよい。すなわち、ライセンスキーワードが予め国別に分類されていれば、認証と国別コード入力とが同時に実行されることになる。
【0068】
また、ステップ274で初期設定ではないと判断されると、ステップ278へ移行して、他のオプション機能の設定処理が実行され、このルーチンは終了する。
【0069】
以上説明したように本実施の形態では、初期設定と初期設定以外とで、セキュリティと入力操作性との関係のバランスを調整(変更)することができるため、その状況に適したバランスとすることができる。すなわち、初期設定はあまりセキュリティを重視する必要がないため、入力操作性を向上するべく、ライセンスキーワードを6桁(かつ、「英小」の1種類のみ)とした。一方、稼働後は、ライセンスキーワードを12桁(かつ、「英小」、「英大」、「数字」等合計6種類)とした。この結果、初期設定での入力操作を軽減することができ、入力操作ミスにより装置を持ち帰り、再度ライセンスキーワードを設定し直すことで設置不能といった最悪の事態を回避することができる。
【0070】
なお、ライセンスキーワードは、「ソフトキー」という場合もある。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本実施の形態に係る画像処理装置の外観図である。
【図2】本実施の形態に係る画像処理装置の制御ブロック図、並びにシステム管理部におけるライセンスキーワードを用いたオプション機能設定モードへの立ち入り認証に関する制御系の機能ブロック図である。
【図3】本実施の形態に係るライセンスキーワード認証制御ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0072】
10 画像処理装置
12 画像形成部
14 原稿読取部
16 原稿搬送装置
24 ユーザインターフェイス
20 フィーダートレイ
22 原稿排紙トレイ
26 給紙トレイ
104 メインコントローラ
106 スキャナコントローラ
108 ファクシミリコントローラ
110 プリントコントローラ
102 ネットワーク
112 外部I/F
100 ホストコンピュータ
114 処理実行制御部
116 システム管理部
118 バス
24A ハードキー
24B 表示部
24C キーボード画像
24D キーワード表示枠画像
120 UI制御部
122 入力解析部
124 認証種判別部
126 ライセンスキーワード入力桁数決定部
128 表示指示部
130 桁数補間部
132 認証キーワード読出部
134 照合部
136 認証キーワードデータメモリ
138 認証部
140 オプション機能有効/無効設定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データに基づいて画像処理を実行する画像処理実行デバイスを備えた画像処理装置であって、
予め、或いは後付けで実装したオプション機能を有効又は無効にするためのライセンスキーワードを入力する入力手段と、
前記入力手段により入力されたライセンスキーワードを、予め登録した認証キーワードと照合する照合手段と、
照合手段による照合の結果に基づいて、前記オプション機能の有効又は無効への移行を許可するか否かを判定する判定手段と、
互いに相反する関係にある、前記ライセンスキーワードによるセキュリティの度合いと、当該ライセンスキーワードの入力操作性と、のバランス調整する調整手段と、
を有する画像処理装置。
【請求項2】
前記調整手段が、初期設定時に前記入力操作性を高くするようにバランス調整され、前記初期設定時以外に前記セキュリティの度合いを高くするようにバランス調整されることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記バランスが、ラインセスキーワードの桁数であり、当該ライセンスキーワードの桁数が多いほどセキュリティの度合いが高く、ライセンスキーワードの桁数が少ないほど入力操作性が高いことを特徴とする画像処理装置。
【請求項4】
前記入力手段により入力される前記ライセンスキーワードの入力桁数に関わらず、最大桁数に補間した後、前記照合手段へ送出する桁数補間手段をさらに有することを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項記載の画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−270874(P2008−270874A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−107064(P2007−107064)
【出願日】平成19年4月16日(2007.4.16)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】