説明

画像出力装置

【課題】利用者の手間を軽減する。
【解決手段】複合機100は、画像読取装置90と画像形成装置110とソータ装置120と制御部200とを有する。画像読取装置90は、1枚または複数枚からなる原稿を複数含んだ原稿セットを示す原稿画像データを入力する。また、画像読取装置90は、配布先と、前記原稿セットに含まれる複数の原稿のうち前記配布先において必要となる原稿との対応関係を配布先毎に示した配布情報を入力する。その後、制御部200は、前記原稿画像データおよび前記配布情報に基づいて、画像形成装置110およびソータ装置120に配布ジョブを実行させる。この配布ジョブとは、各配布先にて必要となる原稿の画像をシートに印刷する印刷処理と、各配布先にて必要となる原稿の画像が印刷されたシートを配布先毎に纏めて排出する排出処理とからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿から読み取られた画像データの画像を出力(印刷,ファイリング,送信)する画像出力装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
会議のために準備しなければならない原稿(1枚または複数枚からなる資料)が複数あり、ある出席者に配布する原稿と別の出席者に配布する原稿とが一部重複しつつ一部異なるような場合がある。例えば、原稿a〜cがあり、A氏には原稿a,bが必要であり、B氏には原稿b,cが必要であり、C氏およびD氏には原稿a,b,cが必要であり、E氏には原稿a,cが必要な場合である。
【0003】
このような場合、従来から知られている複写機や複合機では各人に対する原稿の準備に手間が生じていた。この点について以下説明する。従来の複写機や複合機は、複数部数複写する機能や、複数部数複写した場合に複写物を各部毎に仕分ける機能を有している。しかし、従来の複写機や複合機では、複数の原稿からなる原稿セットを一括して読み取って得られた画像データに基づいて複写・仕分けを行う際、仕分先毎で複写物が一部異なるように複写および仕分けを行う機能を有していない(つまり、各仕分先に必要な原稿のみが各仕分先に仕分けられるように複写および仕分けを行える機能を有していない)。したがって、従来の複写機や複合機では、各仕分先に仕分ける複写物を仕分先毎で一部異ならせるようにするためには、一括して原稿セットを読み取らせて印刷するのではなく、各仕分先に必要な原稿のみを読み取らせて印刷する処理を仕分先毎に行う必要があり、手間が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平3−24566号公報
【特許文献2】特開平5−22533号公報
【特許文献3】特開2010−21845号公報
【特許文献4】特開2010−34734号公報
【特許文献5】特開平8−217315号公報
【特許文献6】特開平5−105317号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1は、原稿セットを配布先の数に応じた部数で複写する手段と、複写される原稿セットを各部毎に仕分けする仕分け手段とを備える画像形成装置を提案している。しかし、特許文献1の画像処理装置において、仕分けされる複写物は互いに同一であり、仕分け先毎で複写物の一部を異ならせるような複写および仕分けを行うことができない。したがって、特許文献1の装置においても、配布される原稿を配布先毎で一部異ならせるようにするためには、一括して原稿セットを読み取らせて複写するのではなく、各配布先に必要な原稿のみを読み取らせて複写する処理を配布先毎に行う必要がある。この場合、複写前に、必要となる原稿を配布先毎に仕分けする処理を手作業で行う必要があり、手間が生じる。
【0006】
特許文献2は、マークシートが挿入された原稿セットを当該マークシートと共に読み取り、マークシートに示されている情報に応じて、マークシートの上側の原稿束の印刷部数および/またはマークシートの下側の原稿束の印刷部数を設定する複写装置を提案している。しかし、特許文献2の複写装置は、原稿セットに含まれる原稿束毎に印刷部数を設定できるだけであって、各仕分先において各仕分先に必要な原稿のみが仕分けられるように仕分けを行う機能までは備えていない。したがって、特許文献2の装置では、印刷出力後に手作業による仕分けが必要になり、手間が生じる。
【0007】
特許文献3,4は、一括して読み取った原稿セットを所定頁で区切ることによって複数の原稿束に分割し、原稿束毎に画像ファイルを作成する画像処理装置(画像読取装置)を提案している。しかし、特許文献3,4の技術において、配布先に必要な原稿のみが示された画像ファイルを配布先毎に作成する場合、配布先毎に必要な原稿を用意・仕分けする手作業を行った上で原稿読取を行う必要があり、手間が生じる。
【0008】
特許文献5は、一つのシフトトレイ上において、ジョブ毎に異なる位置にシートを排出するシート排出装置を提案している。また、特許文献6は、複数のビンに対してシートを排出する装置を提案している。しかし、特許文献5および特許文献6の装置も、一括して読み取った原稿セットに基づいて複写・仕分けを行う際、各仕分先において各仕分先に必要な複写物のみが仕分けられるように複写および仕分けを行える機能を有していない。したがって、特許文献5の装置でも、複写物を仕分け先毎で一部異ならせるような処理を行うためには、一括して原稿セットを読み取らせて複写するのではなく、各仕分先に必要な原稿のみを読み取らせて印刷する処理を仕分先毎に行う必要があり、手間が生じる。
【0009】
本発明は、前記の課題に鑑みてなされたものであり、利用者の手間を抑制し得る画像処理装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記の課題を解決するために、本発明は、1枚または複数枚からなる原稿を複数含んだ原稿セットを示す原稿画像データを入力する画像データ入力部と、配布先と、前記原稿セットに含まれる複数の原稿のうち前記配布先において必要となる原稿との対応関係を配布先毎に示した配布情報を入力する配布情報入力部と、前記原稿画像データおよび前記配布情報に基づいて、各配布先にて必要となる原稿の画像を配布先毎に纏めて出力する出力処理を実行する画像出力部とを備えることを特徴とする。本発明の構成によれば、ある配布先と別の配布先とで必要となる原稿の画像が一部異なるようなケースであっても、各配布先にて必要となる原稿の画像を配布先毎に纏めて出力しているため、原稿または出力画像の形成されたシートを配布先毎に仕分けする手作業が不要になり、利用者の手間を軽減できるという効果を奏する。
【0011】
本発明の画像出力装置において、前記出力処理は、各配布先にて必要となる原稿の画像をシートに印刷する印刷処理と、配布先毎に、当該配布先にて必要となる原稿の画像が印刷されたシートを纏めて排出する排出処理とを含むものであってもよい。前記構成によれば、各配布先にて必要となる原稿の複写物を配布先毎に纏めて排出しているため、複写物の手作業による仕分けが不要になり、利用者の手間を軽減できるという効果を奏する。
【0012】
また、本発明の画像出力装置において、前記配布情報には、前記配布先毎に、前記配布先にて必要となる原稿の部数が示されており、前記画像出力部は、前記配布先毎に、当該配布先にて必要となる原稿の画像の印刷されたシートが前記部数分だけ排出されるように、前記印刷処理および前記排出処理を行うようになっていてもよい。前記構成によれば、ある配布先に対して、ある原稿の複写物を複数部数配布しなければならないケースにも対応できるというメリットを有する。
【0013】
さらに、本発明の画像出力装置において、前記出力処理は、配布先毎に、当該配布先にて必要な原稿の画像を示した画像ファイルを生成する処理であってもよい。また、本発明の画像出力装置において、前記出力処理は、配布先毎に、前記画像ファイルを生成し、生成した画像ファイルを前記配布先のアドレスに送信する処理であってもよい。
【0014】
また、本発明の画像出力装置は、前記構成に加えて、原稿自動搬送装置によって搬送される原稿の画像を順に読み取るものであり、前記画像データ入力部および前記配布情報入力部として機能する画像読取装置を備え、前記画像読取装置は、前記原稿セットに含まれる原稿の画像を順に読み取ることによって前記原稿画像データを受け付け、前記配布情報の示された配布リストを読み取ることによって前記配布情報を受け付けるようになっていてもよい。
【0015】
さらに、本発明の画像出力装置において、前記原稿セットの各原稿の表紙となる頁には各原稿の名称を示す原稿名称情報が記されており、前記配布情報において前記原稿は当該原稿の名称で特定されており、前記画像出力部は、前記原稿画像データに示される原稿名称情報に基づいて、前記原稿画像データのなかから各原稿のデータを特定するようになっていてもよい。この構成によれば、前記配布情報において前記原稿は当該原稿の名称で特定されている一方、前記画像出力部は、前記原稿セットの各原稿を、原稿の表紙に記されている原稿の名称で特定するようになっている。それゆえ、前記画像出力部は、前記原稿画像データにおける各原稿のデータと前記配布情報にて特定されている各原稿との対応関係を認識できる。
【0016】
また、本発明の画像出力装置において、前記原稿セットにおいて原稿と原稿との間には仕切用紙が挿入されており、前記配布情報において、前記原稿は前記原稿セットにおける並び順で特定されており、前記画像出力部は、前記原稿画像データにおける前記仕切用紙の頁に基づき、前記原稿画像データのなかから各原稿のデータおよび各原稿の並び順を特定するようになっていてもよい。この構成によれば、前記配布情報において前記原稿は前記原稿セットにおける並び順で特定されている一方、前記画像出力部は、前記仕切用紙の頁に基づいて前記原稿画像データのなかから各原稿のデータおよび各原稿の並び順を特定するようになっている。それゆえ、前記画像出力部は、前記原稿画像データにおける各原稿のデータと前記配布情報にて特定されている各原稿との対応関係を認識できる。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、原稿または出力画像の形成されたシートを配布先毎に仕分けする手作業が不要になり、利用者の手間を軽減できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態の複合機の内部構成を示す模式図である。
【図2】本発明の一実施形態の複合機に含まれる各ハードウェアを示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態の配布ジョブにて用いられる配布リストを示した図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る配布ジョブの処理の流れを示したフローチャートである。
【図5】図3の配布リストとは別の配布リストを示した図である。
【図6】図3の配布リストおよび図5の配布リストとは別の配布リストを示した図である。
【図7】図6に示される配布リストに基づいて実行される配布ジョブの処理の流れを示したフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態の配布ジョブにて用いられる原稿セットに含まれる各原稿と配布リストとを示した図である。
【図9】図3,図5,図6の配布リストとは異なる配布リストを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施の一形態について図に基づいて説明すれば、以下の通りである。図1は、本実施形態の複合機(画像出力装置)の構成例を示す図である。
【0020】
複合機100は、複写ジョブ、プリントジョブ、ファイリングジョブ、送信ジョブ等を実行可能な画像処理装置である。複合機100は、図1に示すように、画像読取装置90と画像形成装置110とソータ装置120とを備えている。
【0021】
なお、複写ジョブとは、画像読取装置90にて読み取られた原稿の画像の画像データに基づき、画像形成装置110が用紙上に画像を印刷するジョブを指す。プリントジョブとは、複合機100に接続されている端末装置から送られてくるプリントジョブのデータ(画像データ)に基づき、画像形成装置110が用紙上に画像を印刷するジョブを指す。ファリングジョブとは、画像読取装置90にて読み取られた原稿の画像の画像データを、所定形式のファイル(例えばPDFファイル)に変換し、当該ファイルを複合機100の記憶装置に保存するジョブを指す。送信ジョブとは、画像読取装置90にて読み取られた原稿の画像の画像データを、所定形式のファイル(例えばPDFファイル)に変換し、当該ファイルを指定の送信先へ送信するジョブを指す。
【0022】
画像読取装置90は、原稿自動搬送装置121にて搬送されている状態の原稿の画像を読み取り、読み取った画像を示す画像データを出力するスキャナである。画像読取装置90の構成については後に詳述する。
【0023】
なお、本明細書において、原稿とは、1枚または複数枚の原稿シート(原稿を構成する用紙)からなる資料を指す。つまり、図8に示す「開発依頼書」「開発日程」「製品仕様書」「部品リスト」「作業手順書」「単価リスト」は互いに異なる原稿である。そして、「開発依頼書」「製品仕様書」「部品リスト」「作業手順書」の各々は、複数の原稿シートからなる原稿であり、「開発日程」「単価リスト」の各々は、1枚の原稿シートからなる原稿である。また、「開発依頼書」に属する各原稿シートは互いに同一の原稿に属し、「製品仕様書」に属する各原稿シートは互いに同一の原稿に属し、「部品リスト」に属する各原稿シートは互いに同一の原稿に属し、「作業手順書」に属する各原稿シートは互いに同一の原稿に属することになる。また、本明細書において、複数の原稿を纏めたものを原稿セットと称する。例えば、図8に示す「開発依頼書」「開発日程」「製品仕様書」「部品リスト」「作業手順書」「単価リスト」を纏めたセットは、本明細書において原稿セットと称される。
【0024】
画像形成装置110は、電子写真方式のカラープリンタであって、LAN等にて接続されている外部端末から送られてくる画像データに基づく画像を印刷シート(印刷用の用紙)へ印刷するプリントジョブと、画像読取装置90にて生成された画像データの画像を印刷シートへ印刷する複写ジョブとを実行するようになっている。画像形成装置110の構成については後に詳述する。
【0025】
ソータ装置120は、図1に示すように、ビンb1〜ビンb7を有している。そして、ソータ装置120は、原稿の複写が複数部数行われる場合、印刷シートを各部毎で別々のビンに排出するようになっている。また、ソータ装置120は、プリントジョブが実行される場合、プリントジョブの送信元の端末装置に応じて、印刷シートの排出先となるビンを変更するようにもなっている。なお、このようなソータ装置120としては、特許文献1や特許文献6のものを利用できる。
【0026】
(画像読取装置について)
つぎに、画像読取装置90の構成を詳述する。本実施形態の画像読取装置90は、図1に示すように、プラテンガラス92と、プラテンガラス92の上側に配される原稿自動搬送装置121と、プラテンガラス92の下側に配されており撮像素子によって画像データを読み取るスキャナ部191とを有している。なお、画像読取装置90にて生成された画像データは、複写ジョブにおいて画像形成装置110に入力し、ファイリングジョブにおいて所定の画像ファイル(例えばPDFファイル)に変換された上で所定のアドレスに格納されるようになっている。
【0027】
プラテンガラス92は透明ガラスからなる。スキャナ部191は、原稿自動搬送装置121にて搬送され且つ所定位置Pを通過する原稿シートの画像をプラテンガラス92の下側から光学的に読み取るものである。
【0028】
原稿自動搬送装置(ADF;Automatic Document Feeder)120は、プラテンガラス92の上に自動で原稿シートを搬送する。原稿自動搬送装置121は、搬送前の原稿シートを載置する原稿トレイ21と、スキャナ部191によって画像が読み取られた後の原稿シートが載置される排出トレイ22と、原稿搬送経路23とを有する。原稿搬送経路23は、原稿トレイ21の原稿シートが所定位置Pを経由して排出トレイ22に至るように形成されている。また、原稿自動搬送装置121には、原稿搬送経路23に沿って、搬送方向上流側から順に、ピックアップローラ24、捌きローラ25、レジストローラ対27、搬送ローラ対28、排紙ローラ対29、切替ゲート34が配置されている。
【0029】
スキャナ部191は、光源、ミラー、結像レンズ、撮像素子(例えばCCDラインセンサ)を含む光学系である。このスキャナ部191においては、原稿シートからの反射光が撮像素子に入力され、この撮像素子が前記反射光に基づいて前記原稿シートの画像を示す画像データを出力するようになっている。
【0030】
つぎに、原稿自動搬送装置121を用いて原稿を読み取る際の動作について説明する。まず、片面読取の場合について説明する。はじめに、利用者は、原稿トレイ21に原稿を載置する。つぎに、利用者は、スタートキーを押すことによってジョブ開始コマンドを複合機100に入力する。この入力があると、ピックアップローラ24および捌きローラ25は、原稿トレイ21に載置されている原稿の各原稿シートを1枚ずつ原稿搬送経路23に送りだし、原稿搬送経路23において原稿シートが搬送されることになる。
【0031】
ピックアップローラ24および捌きローラ25によって送り出された原稿シートは、レジストローラ対27に当接した状態で一旦停止する。ここで、一旦停止するのは、所定位置Pに原稿シートを送り出すタイミングを調整するためである。そして、所定位置Pに原稿シートを送り出すタイミングになると、レジストローラ対27が駆動し、所定位置Pに向けて原稿シートが搬送される。さらに、所定位置Pにおいて、原稿シートは、プラテンガラス92に当接しながら搬送し、スキャナ部191によってその画像が読み取られる。所定位置Pを通過した原稿シートは、搬送ローラ対28を経て、排紙ローラ対29によって外部に排出される。ここで、排紙ローラ対29近傍の切換えゲート34は上向きに切換えられており(図1の点線)、排紙ローラ対29から排出される原稿は、切換えゲート34の下面に当接することによって排出トレイ22に案内される。
【0032】
つぎに、両面読取の場合について説明する。両面読取の場合、上述の片面読取時と同様の動作により、先ず、原稿シートの表面がスキャナ部191によって読み取られ、当該原稿シートは排紙ローラ対29の配置位置まで搬送される。そして、排紙ローラ対29は、搬送されてきた原稿シートを、排出トレイ22側ではなく、中間トレイ33側に送り出す。つまり、両面読取時において切換えゲート34は下向きに切換えられており(図2の実線)、排紙ローラ対29から排出される原稿シートは、切換えゲート34の上面に当接することによって中間トレイ33の方向に案内される。但し、この場合、排紙ローラ対29は原稿シートを完全に排出せず、原稿シートをニップしたまま反転し、原稿シートを反転搬送経路35へ送り出す。こうして反転搬送経路35に送り出された原稿シートは、再び原稿搬送経路23から所定位置Pへ送られ、裏面の読み取りが終了した後、排紙ローラ対29によって排出トレイ22に排出されることになる。
【0033】
(画像形成装置について)
つぎに、画像形成装置について図1に基づいて説明する。画像形成装置110は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色成分の画像データに応じてカラー画像を印刷するものである。したがって、各色に応じた4種類の潜像が形成されるように、現像器2、感光体ドラム3、帯電器5、クリーナユニット4からなる画像形成ステーションが4個設置されている。つまり、画像形成装置110には、ブラック画像用の画像形成ステーションと、シアン画像用の画像形成ステーションと、イエロー画像用の画像形成ステーションと、マゼンタ画像用の画像形成ステーションとが設けられている。
【0034】
帯電器(帯電手段)5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させるための帯電ローラである。なお、帯電器5としては、図1に示すようなローラ型の他、ブラシ型が用いられてもよい。また、ローラ型やブラシ型のような接触方式の帯電器ではなく、非接触方式の帯電器が用いられてもよい。
【0035】
露光ユニット1は、レーザ出射部(レーザ光源)と、レーザ出射部から放たれたレーザビームを走査するポリゴンミラーと、ポリゴンミラーによって走査されたレーザ光を感光体ドラム3に導くレンズおよび反射ミラー(光学部材)とを備えるレーザスキャニングユニット(LSU)である。なお、発光素子をアレイ状に並べたELやLED書込みヘッドを露光ユニットとして設置してもよい。
【0036】
露光ユニット1は、帯電された感光体ドラム3を、入力された画像データに応じて露光することにより、その表面に、画像データに応じた静電潜像を形成する機能を有する。現像器2は、感光体ドラム3上に形成された静電潜像を現像器2内のトナーによって現像(顕像化)するものである。なお、ブラック画像用の画像形成ステーションの現像器2ではブラックトナーによって現像が行われ、シアン画像用の画像形成ステーションの現像器2ではシアントナーによって現像が行われ、イエロー画像用の画像形成ステーションの現像器2ではイエロートナーによって現像が行われ、マゼンタ画像用の画像形成ステーションの現像器2ではマゼンタトナーによって現像が行われる。
【0037】
クリーナユニット4は、現像・画像転写後における感光体ドラム3上の表面に残留したトナーを除去・回収するものである。
【0038】
感光体ドラム3の上方に配置されている中間転写ベルトユニット6は、中間転写ベルト61、中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、中間転写ローラ64、および中間転写ベルトクリーニングユニット65を備えている。中間転写ローラ64はYMCKの各色に対応して4本設けられている。
【0039】
中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、および中間転写ローラ64は、中間転写ベルト61を張架して回転駆動させる。また各中間転写ローラ64は、感光体ドラム3のトナー像を中間転写ベルト61上に転写するための転写バイアスを与える。
【0040】
中間転写ベルト61は、各感光体ドラム3に接触するように設けられている。そして、感光体ドラム3に形成された各色のトナー像が中間転写ベルト61に順次的に重ねて転写されることによって、中間転写ベルト61上にカラーのトナー像(多色トナー像)が形成されるようになっている。中間転写ベルト61は、例えば厚さ100μm〜150μm程度のフィルムを用いて無端状に形成されている。
【0041】
感光体ドラム3から中間転写ベルト61へのトナー像の転写は、中間転写ベルト61の裏側に接触している中間転写ローラ64によって行われる。中間転写ローラ64には、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加されている。中間転写ローラ64は、直径8〜10mmの金属(例えばステンレス)軸をベースとし、その表面が導電性の弾性材(例えばEPDM,発泡ウレタン等)により覆われているローラである。この導電性の弾性材により、中間転写ベルト61に対して均一に高電圧を印加することができる。本実施形態では、転写電極としてローラ形状を使用しているが、それ以外にブラシなども用いることが可能である。
【0042】
上述のように、各感光体ドラム3上で各色に応じて顕像化されたトナー像は中間転写ベルト61にて積層される。積層されたトナー像は、中間転写ベルト61の回転によって、転写ローラ10と中間転写ベルト61との接触位置(2次転写位置)に搬送され、この接触位置において転写ローラ10によって印刷シート上に転写される。
【0043】
転写ローラ10は、中間転写ベルト61に対して所定ニップで圧接されると共に、トナーを印刷シートに転写させるための電圧が印加される(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)。さらに、上記所定ニップを定常的に得るために、転写ローラ10もしくは中間転写ベルト駆動ローラ62の何れか一方を硬質材料(金属)からなるローラとし、他方を軟質材料からなるローラ(弾性ゴムローラまたは発泡性樹脂ローラ)とする。
【0044】
また、転写ローラ10によって印刷シート上に転写が行われず中間転写ベルト61上に残存したトナーは、次工程でトナーの混色を発生させる原因となるために、中間転写ベルトクリーニングユニット65によって除去・回収されるように設定されている。中間転写ベルトクリーニングユニット65には、中間転写ベルト61に接触する例えばクリーニング部材としてクリーニングブレードが備えられており、クリーニングブレードが接触する中間転写ベルト61は、裏側から中間転写ベルト従動ローラ63で支持されている。
【0045】
シートトレイ(カセット)81は、画像形成(印刷)に使用する印刷シートを載置するトレイであり、画像形成装置110において露光ユニット1の下側に設けられている。画像形成装置110の上方に設けられている排出トレイ91は、印刷済みの印刷シートをフェイスダウンで集積するためのトレイである。
【0046】
また、画像形成装置110には、シートトレイ81の印刷シートを、転写ローラ10や定着ユニット7を経由させて排出トレイ91またはソータ装置120に送るための、略垂直形状のシート搬送路Sが設けられている。シートトレイ81から排出トレイ91までのシート搬送路Sの近傍には、ピックアップローラ11、複数の搬送ローラ12a〜12d,レジストローラ13、転写ローラ10、定着ユニット7が配されている。
【0047】
搬送ローラ12a〜12dは、印刷シートの搬送を促進・補助するための小型のローラであり、シート搬送路Sに沿って複数設けられている。ピックアップローラ11は、シートトレイ81の端部近傍に取り付けられ、シートトレイ81に載置されている印刷シートをピックアップしてシート搬送路Sに供給する。レジストローラ13は、シート搬送路Sにて搬送されている印刷シートを一旦保持するものである。そして、中間転写ベルト61に形成されているトナー像の先端と印刷シートの先端とが合わさるようなタイミングで、印刷シートを2次転写位置に搬送する機能を有している。
【0048】
定着ユニット7は、ヒートローラ71および加圧ローラ72を備えている。ヒートローラ71および加圧ローラ72は、印刷シートを挟んで回転するようになっている。またヒートローラ71は、温度検出器(不図示)からの信号に基づいて制御部200(図2参照)によって所定の定着温度となるように設定されており、加圧ローラ72とともにトナーを用紙に熱圧着することにより、用紙に転写された多色トナー像を溶融・混合・圧接し、用紙に対して熱定着させる機能を有している。また、定着ユニット7には、ヒートローラ71を外部から加熱するための外部加熱ベルト73が設けられている。
【0049】
つぎに、片面印字時のシート搬送について詳細に説明する。上述のように、画像形成装置110には、予め印刷シートを収納するシートトレイ81が設けられている。シートトレイ81から印刷シートを給紙するために、ピックアップローラ11aが配置され、印刷シートをシート搬送路Sに導くようになっている。シートトレイ81から搬送される印刷シートは、シート搬送路Sの搬送ローラ12aによってレジストローラ13まで搬送され、印刷シートの先端と中間転写ベルト61上のトナー像の先端とが合わさるタイミングで2次転写位置に搬送される。2次転写位置において、中間転写ベルト61から印刷シートへトナー像が転写される。その後、印刷シートが定着ユニット7を通過することによって印刷シート上の未定着トナーが熱で溶融・固着される。定着処理の行われた後の印刷シートは、定着ユニット7よりもシート搬送方向の下流側に設置される搬送ローラ12bによって排出トレイ91上に排出される。但し、ソータ装置120に含まれるビンb1〜b7のいずれかが排出先とされている場合、定着処理の行われた後の印刷シートは、その後端が搬送ローラ12bに把持された後、切替ゲート(不図示)の切替および搬送ローラ12bの逆回転によって、ソータ装置120への連絡路である連絡搬送路S´に送り込まれ、ソータ装置120に移送されるようになっている。そして、ソータ装置120は、画像形成装置110から印刷シートが搬送されてくると、制御部200(図2参照)に制御されることによって、排出先のビンに印刷シートが排出されるようにソータ装置120内の搬送経路の切替を行う。これにより、印刷後の印刷シートはビンb1〜b7のいずれかに排出されることになる。
【0050】
両面印字時の場合、上記のように片面印字が終了し定着ユニット7を通過した後の印刷シートは、その後端が搬送ローラ12bで把持された後、切替ゲート(不図示)の切替および搬送ローラ12bの逆回転によって、搬送ローラ12c,12dが設置されている反転搬送路S´´に導かれる。その後、印刷シートは、搬送ローラ12c,12dによってレジストローラ13の設置位置に搬送され、裏面に画像の印刷が行われた後、排出トレイ91、ビンb1〜b7のいずれかに排出される。
【0051】
(ハードウェアについて)
つぎに、複合機100が有するハードウェアについて詳細に説明する。図2は本実施形態の複合機の概略構成を示すブロック図である。複合機100は、上述した画像読取装置90、画像形成装置110、ソータ装置120の他、制御部200、記憶装置201、メモリ部202、表示部203、操作部204、通信部205、画像データ処理部206を備えている。
【0052】
記憶装置201は、複合機100にて扱われる各種情報、ジョブのデータ、および画像データが記憶される記憶領域であり、例えばハードディスク装置が用いられる。メモリ部202は、複合機100を制御するためのプログラムを保存するROM(Read Only Memory)、および、処理中のデータが記憶されるRAM(Random Access Memory)等を含むブロックである。
【0053】
表示部203は、複合機100の操作パネル(不図示)に形成されている液晶ディスプレィを指すものであり、複合機100を操作するために必要な操作情報や出力画像のプレビュー等を表示するためのものである。また、前記の液晶ディスプレィにはタッチパネルが構成されている。操作部204は、前記操作パネルに形成されている各種入力キー、テンキー、スタートキー、モード切替キーおよび、前記タッチパネルを指すものであり、複合機100に対する各種コマンドを利用者に入力させるためのものである。
【0054】
通信部205は、LAN(local Area Network)等の通信ネットワークを介して外部装置との間で画像データや各種情報の送受信を行うブロックである。また、通信ネットワークに接続されている端末装置から複合機100に送られるプリントジョブのデータは、通信部205を介して記憶装置201に記憶されるようになっている。
【0055】
画像データ処理部206は、複合機100にて扱われる画像データに対して各種画像処理を施す集積回路であり、例えばASIC(application specific integrated circuit)が用いられる。なお、本実施形態の画像データ処理部206は、入力した画像データを所定形式のファイル(例えばPDFファイル)に変換する機能をも有する。
【0056】
制御部200は、図2に示すように、画像読取装置90、画像形成装置110、ソータ装置120、記憶装置201、メモリ部202、表示部203、操作部204、通信部205、画像データ処理部206に接続されているコンピュータである。
【0057】
制御部200は、接続されている各ハードウェア間のデータ通信を制御すると共に、これらハードウェアを制御して、複合機100に各種ジョブを実行させるようになっている。つまり、制御部200は、操作部204から複写ジョブの開始命令を入力すると、原稿から画像データを読み取る処理を画像読取装置90に実行させ、この画像データに基づく画像の印刷処理を画像形成装置110に実行させるようになっている。
【0058】
また、外部の端末装置から複合機100にプリントジョブのデータが送られ、このデータが記憶装置201に書き込まれると、制御部200は、プリントジョブのデータに示される画像データの画像の印刷処理を画像形成装置110に実行させるようになっている。さらに、制御部200は、操作部204からファリングジョブの開始命令を入力すると、原稿から画像データを読み取る処理を画像読取装置90に実行させ、この画像データをファイルに変換する処理を画像データ処理部206に実行させ、このファイルを記憶装置201に保存するようになっている。また、制御部200は、操作部204から送信ジョブの開始命令を入力すると、原稿から画像データを読み取る処理を画像読取装置90に実行させ、この画像データをファイルに変換する処理を画像データ処理部206に実行させ、このファイルを所定の送信先に送信する処理を通信部205に実行させるようになっている。
【0059】
(配布ジョブについて)
また、本実施形態では、単一の複写ジョブにおいて、複数の原稿からなる原稿セットと共に所定の配布リストが画像読取装置90に読み取られた場合、制御部200は、配布リストに基づいて印刷およびシート排出を実行するようになっている。なお、本実施形態では、配布リストを用いた複写ジョブを特に「配布ジョブ」と称することにする。以下、配布ジョブについて詳細に説明する。
【0060】
配布リストには、複写物(原稿の画像を印刷した印刷シート)が配布される者または部署を示す配布先と、前記原稿セットに含まれる複数の原稿のうち当該配布先にて必要となる原稿との対応関係を配布先毎に示した表が記されている(例えば図3参照)。そして、原稿セットと配布リストとが纏めて画像読取装置90に読み取られると、制御部200は、配布リストに示されている表の内容に基づいて、配布先毎に、各配布先にて必要とされる原稿の画像が複写されて複写物が纏めて排出されるように、複合機100の制御を行うようになっている(具体的には、印刷シートの排出先となるビンを配布先毎で異ならせることにより、各配布先に必要な原稿の画像を印刷した印刷シートが配布先毎に纏められて排出されるようになっている)。
【0061】
例えば、原稿a〜dからなる原稿セットと配布リストαとが画像読取装置90に読み取られたものとする。そして配布リストαに示されている表には、配布先として「A氏」「B氏」「C氏」が記され、「A氏」に必要な原稿として原稿a〜cが記され、「B氏」に必要な原稿として原稿b〜dが記され、「C氏」に必要な原稿として原稿a〜dが記されているものとする。この場合、例えば、制御部200は、画像形成装置110およびソータ装置120を制御して、原稿aを2部、原稿bを3部、原稿cを3部、原稿dを2部複写し、原稿a〜cの複写物(印刷シート)を1部ずつビンb1に排出し、原稿b〜dの複写物を1部ずつビンb2に排出し、原稿a〜dの複写物を1部ずつビンb3に排出するようになっている。すなわち、ビンb1にはA氏に必要な原稿の複写物が排出され、ビンb2にはB氏に必要な原稿の複写物が排出され、ビンb3にはC氏に必要な原稿の複写物が排出されるようになっている。
【0062】
つまり、本実施形態の配布ジョブとは、複数の原稿からなる原稿セットと配布リストとを読み取り、前記配布リストに示されている情報に基づき、各配布先に必要な原稿の画像を配布に必要な部数だけ複写し、各配布先に必要な原稿の画像を複写した印刷シートを配布先毎に纏めて出力する処理を意味する。
【0063】
つぎに、配布リストと、配布リストと共に読み取られる原稿セットとについて詳細に説明する。
【0064】
本実施形態の配布ジョブでは、定まった形式の配布リストが使用されるようになっている。具体的に、配布リストには、図3に示すように、定められた形式のマトリクス型の表が記述され、この表は配布先を示す各行と原稿を示す各列とからなる。なお、配布リストにおいて、配布先および原稿は夫々の名称を示す文字で特定されている。そして、当該配布リストにおいて、図3に示すように、各行毎に、各行の配布先にて必要となる原稿を示す枠に利用者が丸印を記入するようになっている。そして、前記の表と丸印とにより、配布先と原稿セットに含まれる複数の原稿のうち配布先にて必要となる原稿との対応関係が配布先毎に明示されるようになっている。
【0065】
図3に示す配布リストによれば、配布先の一つである企画部は、図8に示される原稿セットのうち「開発依頼書」「開発日程」「製品仕様」の各原稿を必要としていることになる。また、配布先の一つである生産部は、図8の原稿セットのうち、「開発日程」「部品リスト」「作業手順書」「単価リスト」の各原稿を必要としている。配布先の一つである技術部は、図8の原稿セットに含まれる全原稿を必要としている。さらに、配布先の一つである品質部は、図8の原稿セットのうち、「開発依頼書」「開発日程」「製品仕様」「作業手順書」を必要としている。また、配布先の一つである資材部は、図8の原稿セットのうち、「作業手順書」を除く全ての原稿を必要としている。
【0066】
そして、当該配布リストは定められた形式からなるものである。それゆえ、制御部200は、画像読取装置90に配布リストを読み取らせて配布リストを示す画像データ(以下「配布情報」と称す)を生成させ、配布情報に対してOCR(Optical Character Recognition)処理を行うことにより、当該配布情報に示されている内容を認識できるようになっている。なお、前記の配布情報は、配布リストを示した画像データであり、配布先と原稿セットに含まれる複数の原稿のうち配布先にて必要となる原稿との対応関係が配布先毎に示されている情報に該当することになる。
【0067】
また、本実施形態の配布ジョブでは、図8に示すように、各原稿が積載された原稿セットにおいて、各原稿の表紙の所定位置に、当該原稿の名称を示す原稿名称情報(原稿の名称を示し且つ所定のフォント且つ所定のサイズの文字)を記入するようになっている。そして、各原稿が積載された原稿セットの各原稿を画像読取装置90が順に読み取って画像データを生成した後、制御部200は、当該画像データに対してOCR処理を行うことで原稿名称情報を認識するようになっている。さらに、制御部200は、認識した原稿名称情報に基づいて、原稿セットから得られた画像データのなかから、各原稿に相当する画像データを各々認識できるようになっている。
【0068】
例えば、原稿a〜dが順に積載されている原稿セットを画像読取装置90に読み取らせて画像データを生成した場合、制御部200は、当該画像データに示される前記原稿名称情報を認識することによって、当該画像データの各頁のうち、原稿a〜dの各々の表紙の頁を認識できる。そして、原稿aの表紙および原稿aの表紙と原稿bの表紙との間の各頁は原稿aであり、原稿bの表紙および原稿bの表紙と原稿cの表紙との間の各頁は原稿bであり、原稿cの表紙および原稿cの表紙と原稿dの表紙との間の各頁は原稿cであり、原稿dおよび原稿dの表紙よりも後の各頁は原稿dである。それゆえ、制御部200は、原稿a〜dの各々の表紙の頁を認識できると、読み取られた画像データのうち、原稿aに相当する画像データと原稿bに相当する画像データと原稿cに相当する画像データと原稿dに相当する画像データとを自ずと認識できるようになっている。
【0069】
そして、制御部200は、原稿セットの画像データのうち原稿a〜dの各々のデータを原稿の名称で特定できる。また、配布リストまたは配布情報において各原稿は原稿の名称を示す文字で特定されている。それゆえ、制御部200は、原稿セットの画像データに含まれる各原稿のデータと配布リストの各原稿との対応関係を認識できる。
【0070】
つぎに、配布ジョブの処理の流れを図4に基づいて説明する。図4は、本発明の一実施形態に係る配布ジョブの処理の流れを示したフローチャートである。
【0071】
まず、利用者は、各原稿を順に積載した原稿セットと配布リストとを重ねて画像読取装置90に載置する(S1)。具体的には、最初に配布リストが読み取られてから原稿セットの各原稿が読み取られるような積載順序で原稿セットと配布リストとを重ねて画像読取装置90の原稿トレイ21に載置する(原稿セットの先頭頁または最終頁に配布リストを重ねる)。本実施形態では、図8に示される配布リストおよび各原稿を用意し、配布リストが最初に読み取られ、その後に「開発依頼書」「開発日程」「製品仕様書」「部品リスト」「作業手順書」「単価リスト」の各原稿が順に読み取られるように、配布リストおよび各原稿を順に積載する。また、用意される配布リストは図3に示されるものとする。
【0072】
その後、利用者が操作部204のスタートキーを押すと(S2)、制御部200は、配布リストおよび原稿セットの読み取りを画像読取装置90に行わせる(S3)。具体的には、まず配布リストが搬送経路23に送り込まれて読み取られ、その後、原稿セットに含まれる各原稿に属する各原稿シートが1枚ずつ順に搬送経路23に送り込まれて順に読み取られる(S3)。そして、制御部200は、画像読取装置90によって読み取られた画像の画像データ(原稿セットの画像データ)をメモリ部202に記憶させるようになっている。
【0073】
つぎに、制御部200は、画像読取装置90によって読み取られた画像の画像データ(メモリ部202に記憶された画像データ)に配布情報(配布リストを示す画像データ)が含まれているか否かを判定する(S4)。制御部200は、配布情報が含まれていないと判定した場合(S4にてNO)、画像読取装置90によって読み取られた画像の画像データを画像形成装置110に入力し、画像形成装置110に通常印刷を実行させて(S10)、処理を終了する。
【0074】
なお、通常印刷とは、原稿セットに含まれる各原稿の印刷部数を均等にして各原稿を印刷する処理を意味する。例えば、印刷部数の設定値が1部である場合、図8に示す各原稿は1部ずつ複写され、印刷部数の設定値が2部である場合、図8に示す各原稿は2部ずつ複写される。
【0075】
これに対し、制御部200は、画像読取装置90によって読み取られた画像の画像データに配布情報が含まれていると判定した場合(S4にてYES)、カウンタの値であるNを0にリセットする(S5)。
【0076】
また、このリセットと共に、制御部200は、配布情報に示される各配布先とN=1〜N=5の各々とを対応付ける。ここでは、図5に示すように、配布リストに示されている配布先のうち、「企画部」がN=1に対応付けられ、「技術部」がN=2に対応付けられ、「品質部」がN=3に対応付けられ、「生産部」がN=4に対応付けられ、「資材部」がN=5に対応付けられる。
【0077】
つぎに、制御部200は、カウンタの値に対して1をインクリメントする(S6)。これにより、カウンタの値は0から1になる。
【0078】
そして、制御部200は、配布情報に基づいて、現時点のカウンタの値(N=1)に対応付けられている配布先にて必要となる原稿を認識し、当該原稿の画像データをメモリ部202から読み出すようになっている(S7)。つまり、S7においては、メモリ部202に記憶されている原稿セットの画像データのうち、現時点のカウンタの値(N=1)に対応付けられている配布先にて必要となる原稿の画像データのみが読み出されるようになっている。
【0079】
つぎに、制御部200は、S7にて読み出した画像データを画像形成装置110に入力して当該画像データの画像を印刷する処理を画像形成装置110に実行させる(S8)。したがって、図3に示されるN=1に対応付けられている配布先(企画部)にて必要となる原稿「開発企画書」「開発日程」「製品仕様」の各々の画像がシートへ印刷されることになる。
【0080】
また、制御部200は、画像が印刷されたシートが現時点のカウンタの値に対応する排出先に排出されるように、ソータ装置120内の搬送経路を切替る制御を行うようになっている。ここで、本実施形態では、制御部200は、シート排出先であるビンb1〜b7の各々をN=1〜N=7の各々に対応付けている。具体的には、ビンb1はN=1,ビンb1はN=2,ビンb3はN=3,ビンb4はN=4,ビンb4はN=4,ビンb5はN=5,ビンb6はN=6,ビンb7はN=7に対応する。したがって、N=1に対応付けられている配布先(企画部)にて必要となる原稿の画像が印刷された各シートは、ビンb1に排出されることになる。
【0081】
S8の後、制御部200は、各配布先のなかで、現在のカウンタの値よりも大きな値が対応付けられている配布先があるか否かを判定する(S9)。現在のカウンタの値よりも大きな値が対応付けられている配布先があれば(S9にてNO)、制御部200はS6〜S9を再度繰り返し、現在のカウンタの値よりも大きな値が対応付けられている配布先がなければ(S9にてYES)、制御部200はジョブを終了する。
【0082】
以上の構成によれば、制御部(画像出力部)200、画像形成装置(画像出力部)110、ソータ装置(画像出力部)120は、図3に示される配布リストの内容に基づいて配布ジョブ(出力処理)を実行するようになっている。この配布ジョブとは、各配布先に必要な原稿の画像をシートに印刷し、各配布先に必要な原稿の画像の印刷されたシートを配布先毎に纏めて各配布先に固有の排出先に排出する処理である。
【0083】
図3に示す配布リストの場合、「開発依頼書」「開発日程」「製品仕様」の各原稿の複写物がビンb1に排出され、「開発依頼書」「開発日程」「製品仕様」「部品リスト」「作業手順書」「単価リスト」の各原稿の複写物がビンb2に排出され、「開発依頼書」「開発日程」「製品仕様」「作業手順書」の各原稿の複写物がビンb3に排出され、「開発日程」「部品リスト」「製品仕様」「作業手順書」「単価リスト」の各原稿の複写物がビンb4に排出され、「開発依頼書」「開発日程」「製品仕様」「部品リスト」「単価リスト」の各原稿の複写物がビンb5に排出される。言い換えると、企画部に必要な原稿の複写物がビンb1に纏めて排出され、技術部に必要な原稿の複写物がビンb2に纏めて排出され、品質部に必要な原稿の複写物がビンb3に纏めて排出され、生産部に必要な原稿の複写物がビンb4に排出され、資材部に必要な原稿の複写物がビンb5に排出される。
【0084】
これにより、複数の原稿からなる原稿セットのうち、ある配布先と別の配布先とで必要となる原稿が一部異なるようなケースであっても、各配布先にて必要となる原稿の複写物を配布先毎に纏めて出力しているため、配布先毎に複写物を仕分けする手作業が不要になり、利用者の手間を軽減できる。
【0085】
また、図3に示す配布リストは配布先にて必要となる原稿を配布先毎に示しているものであったが、配布先にて必要となる原稿の部数を配布先毎に示した配布リストを用いて配布ジョブを実行してもよい。この配布リストの例を図5に示す。
図5の配布リストには、定められた形式のマトリクス型の表が記述され、この表は配布先を示す各行と原稿の種類を示す各列とからなる。そして、当該配布リストにおいては、図5に示すように、各行毎に、各行の配布先にて必要となる原稿の種類を示す枠に利用者が部数を記入するようになっている。つまり、図5の配布リストにおいては、前記の表および部数によって、配布先と原稿セットに含まれる複数の原稿のうち前記配布先にて必要になる原稿との対応関係が配布先毎に明示され、さらに、配布先毎に必要となる原稿の部数も明示されていることになる。
図5の配布リストを用いて配布ジョブを行う場合の処理の流れも基本的には図4に示される処理の流れと同様である。但し、図5の配布リストを用いる場合、S7において、1以上の部数が記されている原稿の画像データが読み出され、S8において、配布リストに記されている部数に従って原稿の画像が印刷されることになる。例えば、図5の配布リストを用いる場合、「生産部」に必要な原稿の複写物はビンb4に排出されることになるが、ビンb4には、「開発日程」の複写物が1部、「部品リスト」の複写物が3部、「作業手順書」の複写物が3部、「単価リスト」の複写物が1部排出されることになる。この構成では、ある配布先に対して複数部数の原稿を配布しなければならないケースにも対応でき、便利である。
【0086】
また、図6に示すように、配布リストにおいて配布先毎にチェック欄を設け、原稿の複写が必要な配布先のチェック欄に利用者に印を記入させ、チェック欄に印が記入されている配布先のみ原稿を複写するような形態であってもよい。この形態の処理の流れを示すフローチャートを図7に示す。以下では図7について説明する。
図7のS11〜S16,S21の各々は、図4のS1〜S6,S10の各々と同じなので、その説明を省略する。
図7において、S16の後、制御部200は、現時点のカウンタの値に対応付けられている配布先に対応するチェック欄に印が記入されているか否かを判定する(S17)。制御部200は、チェック欄に印が記入されていないと判定した場合(S17にてNO)、処理をS16に移行させてカウンタ値をインクリメントし、再度S17を実行する。
これに対し、制御部200は、チェック欄に印が記入されていると判定した場合(S17にてYES)、処理をS18〜S20に移行させる。ここで、S18〜S20は、図4のS7〜S9と同じなので、その説明を省略する。以上にて示した処理により、利用者は、配布先リストに示されている各配布先のうち、チェック欄に印を記入した配布先に限り、当該配布先に必要な原稿の複写物を出力できる。このような形態は、配布リストに示されている配布先のうち、原稿複写の必要のなくなった配布先がでた場合に便利である(例えば、通常は全ての配布先が出席する定例会議において、ある配布先のみが都合で欠席するようなケースで便利である)。また、全ての配布先について印刷した後、特定の配布先のみ追加で印刷するようなケースにも利用できる。
【0087】
また、以上では、各配布先に必要な原稿の複写物を配布先毎に纏めるために、配布先毎に異なるビンに印刷シートを排出しているが、このような構成に限定されない。例えば、シートの面方向に平行且つシートの排出方向に直交する方向にシフト可能なシフトトレイを備え、全ての配布先に対する複写物を同一のシフトトレイに排出させると共に、制御部200が配布先毎にシフトトレイをシフトさせることで、シフトトレイ上における複写物の排出位置を配布先毎で異ならせる形態であってもよい。この形態でも各配布先に必要な原稿の複写物を配布先毎に纏めることができる。なお、前記のシフトトレイとしては特許文献5に示されているものを利用できる。
【0088】
また、以上では、各配布先にて必要となる原稿の画像を配布先毎に纏めて出力するために、各排出先に必要な原稿の画像を印刷シートに印刷して、配布先毎に異なる排出位置に印刷シートを排出する形態を採用しているが、当該形態に限定されない。例えば、配布先毎に、各配布先にて必要となる原稿の画像を所定形式のファイル(例えばPDFファイル)に変換し、変換した各ファイルを記憶装置201に保存するような構成であってもよい。この構成によれば、配布先毎に、各配布先に必要な原稿の画像を纏めたファイルを作成しているため、利用者による仕分け作業を行うことなく、各配布先にて必要となる原稿の画像を配布先毎に纏めて出力できることになる。
【0089】
つぎに、各配布先にて必要となる原稿の画像を配布先毎に所定形式のファイルに変換する処理の手順について説明する。まず、図8に示す原稿セットと図3に示す配布リストとが用意され、図4のS1〜S7が行われる。なお、S4にてNOの場合、制御部200は、S10ではなく、原稿セットに示される全ての原稿の画像を含めたファイルを生成する処理を画像データ処理部206に行わせ、その後にジョブを終了する。
また、制御部(画像出力部)200は、S7の後、S8を行うのではなく、S7にて読み出された画像データの画像を単一のファイル(例えばPDFファイル)に変換する変換処理を画像データ処理部(画像出力部)206に実行させ、当該変換処理にて得られたファイルを記憶装置201に保存する。その後、制御部200は、図4のS9を行い、現時点のカウンタの値よりも大きな値が対応付けられている配布先があれば、S6,S7,前記変換処理を繰り返し、現時点のカウンタの値よりも大きな値が対応付けられている配布先がなければ、処理を終了する。
【0090】
これにより、配布先毎に、各配布先に必要な原稿の画像を纏めたファイルが出力されることになる。具体的に、図3に示す配布リストを用いた場合、「開発依頼書」「開発日程」「製品仕様」を纏めたファイルと、「開発依頼書」「開発日程」「製品仕様」「部品リスト」「作業手順書」「単価リスト」を纏めたファイルと、「開発依頼書」「開発日程」「製品仕様」「作業手順書」を纏めたファイルと、「開発日程」「部品リスト」「作業手順書」「単価リスト」を纏めたファイルと、「開発依頼書」「開発日程」「製品仕様」「部品リスト」「単価リスト」を纏めたファイルとが出力され、記憶装置201に格納される。
【0091】
また、各配布先に必要な原稿の画像を纏めたファイルを配布先毎に作成した後、各配布先の所有する端末装置または複合機へ各配布先のファイルを送信してもよい。但し、この場合、各配布先の所有する端末装置または複合機のアドレスを予め記憶装置201に記憶しておく必要がある。そして、制御部(画像出力部)200は、各配布先に対するファイルが作成され記憶装置201に一旦記憶された後、作成された各ファイルを通信部(画像出力部)205に送信させる。通信部205は、記憶装置201に記憶されているアドレスを参照して、各配布先に対するファイルを、各配布先の端末装置または複合機に送信するようになっている。
【0092】
また、以上では、原稿セットに含まれる各原稿の表紙の所定位置に原稿識別情報を記入し、画像データ内の当該原稿識別情報の記されている頁が認識させることによって、原稿セットに含まれる各原稿が特定されるようになっているが、このような形態に限定されるものではない。
例えば、原稿セットに含まれる原稿と原稿との間に所定の仕切用紙を挿入しておき、この原稿セットを画像読取装置90に読み取らせて画像データを生成し、制御部200は、前記画像データのなかの仕切用紙の頁のデータを手がかりとして、前記画像データのなかから各原稿のデータを認識するようになっていてもよい。つまり、連続している各頁を同一の原稿とし、ある仕切用紙よりも前の頁と後の頁とを別々の原稿として扱うことにより、原稿セットの画像データのなかから各原稿のデータを認識できる。
但し、この場合、制御部200は、認識できるのは、あくまで、原稿セットの画像データの各頁のうち、各原稿の頁および並び順のみであり、各原稿の種類(名称)までは認識できない。したがって、前記の仕切用紙を利用する形態の場合、配布リストにおいて、各原稿を、各原稿の名称等を示す文字で特定するのではなく、原稿セットにおける並び順を特定する必要がある(言い換えると、画像読取装置に読み取らせる順で特定する必要がある)。
そこで、仕切用紙を用いる形態では、図9に示すように、配布先と配布先に必要な原稿との対応関係を配布先毎に示し、且つ、原稿を原稿セットにおける並び順で特定した配布リストが用いられる。これにより、例えば、企画部については、原稿セットにおける並び順が1番目〜3番目の原稿の画像が印刷される。また、品質部については、原稿セットにおける並び順が2番目および6番目の原稿の画像が1部づつ印刷され、原稿セットにおける並び順が4番目および5番目の原稿の画像が3部づつ印刷される。
以上の形態では、前記配布リストにおいて前記原稿は前記原稿セットにおける並び順で特定されている一方、制御部200は、仕切用紙に基づいて前記原稿画像データのなかから各原稿のデータおよび各原稿の並び順を特定するようになっている。それゆえ、制御部200は、前記原稿セットの画像データに含まれる各原稿のデータと前記配布リストにて特定されている各原稿との対応関係を認識できる。
【0093】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明は、スキャンして得られた画像データの画像を印刷またはファイル化可能な複合機、複写機、プリンタ等の画像処理装置、または、スキャンして得られた画像データをファイル化可能なスキャナ等の画像処理装置に利用できる。
【符号の説明】
【0095】
90 画像読取装置(画像データ入力部、配布情報入力部)
100 複合機(画像出力装置)
110 画像形成装置(画像出力部)
120 ソータ装置(画像出力部)
121 原稿自動搬送装置
200 制御部(画像出力部)
201 記憶装置
202 メモリ部
205 通信部(画像出力部)
206 画像データ処理部(画像出力部)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
1枚または複数枚からなる原稿を複数含んだ原稿セットを示す原稿画像データを入力する画像データ入力部と、
配布先と、前記原稿セットに含まれる複数の原稿のうち前記配布先において必要となる原稿との対応関係を配布先毎に示した配布情報を入力する配布情報入力部と、
前記原稿画像データおよび前記配布情報に基づいて、各配布先にて必要となる原稿の画像を配布先毎に纏めて出力する出力処理を実行する画像出力部とを備えることを特徴とする画像出力装置。
【請求項2】
前記出力処理は、各配布先にて必要となる原稿の画像をシートに印刷する印刷処理と、配布先毎に、当該配布先にて必要となる原稿の画像が印刷されたシートを纏めて排出する排出処理とを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像出力装置。
【請求項3】
前記配布情報には、前記配布先毎に、前記配布先にて必要となる原稿の部数が示されており、
前記画像出力部は、前記配布先毎に、当該配布先にて必要となる原稿の画像の印刷されたシートが前記部数分だけ排出されるように、前記印刷処理および前記排出処理を行うことを特徴とする請求項2に記載の画像出力装置。
【請求項4】
前記出力処理は、配布先毎に、当該配布先にて必要な原稿の画像を示した画像ファイルを生成する処理であることを特徴とする請求項1に記載の画像出力装置。
【請求項5】
前記出力処理は、配布先毎に、前記画像ファイルを生成し、生成した画像ファイルを前記配布先のアドレスに送信する処理であることを特徴とする請求項4に記載の画像出力装置。
【請求項6】
原稿自動搬送装置によって搬送される原稿の画像を順に読み取るものであり、前記画像データ入力部および前記配布情報入力部として機能する画像読取装置を備え、
前記画像読取装置は、前記原稿セットに含まれる原稿の画像を順に読み取ることによって前記原稿画像データを受け付け、前記配布情報の示された配布リストを読み取ることによって前記配布情報を受け付けるようになっていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像出力装置。
【請求項7】
前記原稿セットの各原稿の表紙となる頁には各原稿の名称を示す原稿名称情報が記されており、
前記配布情報において前記原稿は当該原稿の名称で特定されており、
前記画像出力部は、前記原稿画像データに示される原稿名称情報に基づいて、前記原稿画像データのなかから各原稿のデータを特定するようになっていることを特徴とする請求項6に記載の画像出力装置。
【請求項8】
前記原稿セットにおいて原稿と原稿との間には仕切用紙が挿入されており、
前記配布情報において、前記原稿は前記原稿セットにおける並び順で特定されており、
前記画像出力部は、前記原稿画像データにおける前記仕切用紙の頁に基づき、前記原稿画像データのなかから各原稿のデータおよび各原稿の並び順を特定するようになっていることを特徴とする請求項6に記載の画像出力装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−4741(P2012−4741A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−136405(P2010−136405)
【出願日】平成22年6月15日(2010.6.15)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】