画像合成出力装置、画像合成表示装置、携帯通信機器、画像合成出力方法、画像合成出力用プログラム及び画像合成出力用記録媒体
【課題】 複数の画像を合成してなる合成画像を得る段階での省電力化を達成する画像合成技術を提供する。
【解決手段】 入力画像記憶部144に記憶される入力画像41又は42が、第1所定期間内に更新される通常の期間では、マルチレイヤ画像合成部150は、これらの画像41及び42を合成してLCD表示パネル160へ出力する。入力画像41、42の何れもが、第1所定期間内に更新されなければ、マルチレイヤ画像合成部150は合成した画像を出力するだけでなく合成画像記憶部146へ書き込む。第1及び第2入力画像41、42の更新がないまま、第1所定期間後に第2所定期間が経過すると、マルチレイヤ画像合成部150は、入力画像41、42の合成を行うことなく、合成画像記憶部146に記憶されている合成画像を読み出して、LCD表示パネル160へ出力する。
【解決手段】 入力画像記憶部144に記憶される入力画像41又は42が、第1所定期間内に更新される通常の期間では、マルチレイヤ画像合成部150は、これらの画像41及び42を合成してLCD表示パネル160へ出力する。入力画像41、42の何れもが、第1所定期間内に更新されなければ、マルチレイヤ画像合成部150は合成した画像を出力するだけでなく合成画像記憶部146へ書き込む。第1及び第2入力画像41、42の更新がないまま、第1所定期間後に第2所定期間が経過すると、マルチレイヤ画像合成部150は、入力画像41、42の合成を行うことなく、合成画像記憶部146に記憶されている合成画像を読み出して、LCD表示パネル160へ出力する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像記憶手段に記憶されている複数の画像を合成して、1つの表示画面に表示するための合成画像を生成する画像合成出力装置、画像合成出力方法、画像合成出力用プログラム及び画像合成出力用記録媒体に関する。本発明は更に、合成画像を生成するとともに表示する画像合成表示装置及び当該画像合成表示装置を有する携帯通信機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来技術による画像合成表示装置として、例えば下記特許文献1に記載されたコンピュータシステムに組み込まれたものが知られている。図18は、このコンピュータシステム900の主要部の構成を示すブロック図である。コンピュータシステム900は、パーソナルコンピュータ(以下、「パソコン」と適宜略記する)910とディスプレイモニタ920とを主要な要素として備えている。コンピュータシステム900は、その他の様々な構成部分をも備えているが、それらの構成部分は本発明とは直接関係しないので省略している。
【0003】
コンピュータシステム900では、ディスプレイモニタ920の多段階の省電力制御が、画像(本明細書では、画像を表現する信号である「画像データ」をも「画像」と適宜表現する)を描画するためのビデオRAM914への書込みアクセスの有無を示すVRAM状態通知信号932を使って実行される。パソコン910は表示制御部912を備えており、当該表示制御部912は、ディスプレイコントローラ913とビデオRAM914とを有している。表示制御部912は、表示用の画像であるビデオ信号931と共にVRAM状態通知信号932をディスプレイモニタ920へ送信する。
【0004】
ディスプレイコントローラ913は、ディスプレイモニタ920による表示動作を制御するものであり、一定の画面リフレッシュレートでビデオRAM914から画像を読み出し、読み出した画像を表示用のR−G−Bからなる3原色を含むビデオ信号931に変換してディスプレイモニタ920に出力する。ビデオRAM914は、ディスプレイモニタ920に表示するための画像を記憶するものであり、パソコン910上で実行されるソフトウェアの制御によって書込みアクセスを受ける。このビデオRAM914に書込みアクセスによって、ビデオRAM914の記憶データである画像が書き換えられ、その結果、ディスプレイモニタ920に表示される画像が更新される。
【0005】
ビデオRAM914に対して書込みアクセスが行われると、上記VRAM状態通知信号932が“0”から“1”に変化する。それにより、書込みアクセスが行われたことがディスプレイモニタ920に通知される。ビデオRAM914に対する書込みアクセスが終了すると、VRAM状態通知信号932は元の“0”に復帰する。
【0006】
パソコン910が処理を行っている状態では、ソフトウェア制御による描画が実行される毎に、ビデオRAM914に対する書込みアクセスが実行される。しかしながら、パソコン910がキー入力待ち等のアイドル状態になると、ソフトウェア制御による描画処理は通常実行されない。ディスプレイモニタ920は、VRAM状態通知信号932の“0”から“1”への変化、及び“1”から“0”への復帰を参照することによって、パソコン910によるビデオRAM914に対する書込みアクセスの状態を検知することができる。
【0007】
ディスプレイモニタ920は、パソコン910に接続して使用される外部表示装置であり、例えばCRTモニタである。ディスプレイモニタ920は、省電力制御を行うために、タイマ921及びパワーダウン制御部922を備えている。タイマ921は、受信したVRAM状態通知信号932に基づいて、ビデオRAM914に対する書込みアクセスが停止してからの経過時間、即ちパソコン910がアイドル状態になることによって、ビデオRAM914に記憶される画像が更新されず、それによりディスプレイモニタ920に表示される画像が更新されなくなってからの経過時間を計測するものである。
【0008】
タイマ921は、VRAM状態通知信号932が“1”となるか、又はシステムリセット等によってリセットされると、計時のためのカウント動作を開始する。このカウント動作は、次に“1”となるVRAM状態通知信号932を受信するまで継続される。パワーダウン制御部922は、タイマ921によって計時される経過時間、即ち画像の更新が行われなくなってからの経過時間の長さに応じて、ディスプレイモニタ920の表示状態を多段階制御するものである。即ち、画像の更新が行われなくなってからの経過時間が長くなるのに従って、表示状態が通常表示状態から、輝度低下状態、表示オフ状態、電源オフ状態へと、より低い消費電力状態へ、段階的に切り替えられる。
【0009】
このようにコンピュータシステム900では、パソコン910は、キー入力が行われなくなってからの経過時間を計測する代りに、ビデオRAM914に対する書込みアクセスの有無を、VRAM状態通知信号932によってディスプレイモニタ920に通知する。ディスプレイモニタ920は、このVRAM状態通知信号932に基づいて、画像が更新されなくなってからの経過時間、即ち描画のために行われるビデオRAM914への書込みアクセスが停止してからの経過時間を計測し、その経過時間に応じて、多段階のパワーセーブ制御を実行する。これによってディスプレイモニタ920は、自身の主導で自身の表示状態を多段階に制御することができる。その結果、コンピュータシステム900は、パソコン主導の制御によってディスプレイモニタ920の表示状態を決定する方式を採るコンピュータシステムに比べて、パソコン910の処理負荷を低減することができる。
【特許文献1】特開2000−259140号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、従来の画像合成表示装置は、単に画像表示段階での省電力制御を行なうのみであって、表示すべき画像を合成し作成する段階での省電力制御を考慮したものではなかった。コンピュータシステム900に組み込まれた画像合成表示装置に即して述べると、画像が更新されない時にディスプレイモニタ920の省電力制御が行われるが、パソコン910における表示制御部912の省電力化に関しては何等考慮されていなかった。
【0011】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、画像を記憶する手段に記憶されている複数の画像を合成してなる合成画像を得るのに伴う消費電力を、記憶されている画像の更新が行われない時に節減することを可能にする画像合成出力装置、画像合成表示装置、携帯通信機器、画像合成出力方法、画像合成出力用プログラム及び画像合成出力用記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決し上記目的を達成するために、本発明のうち第1の態様に係るものは、複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し、出力画像として出力する画像合成出力装置であって、入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、前記複数モードの何れかを前記画像合成部に指示するモード制御部と、を備えている。
【0013】
そして、前記モード制御部は、前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部と、を含んでいる。
【0014】
この構成の画像合成出力装置によれば、モード制御部が、入力画像記憶部の記憶内容の最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間(更新期間と仮称する)において、画像合成部に合成書込モードを指示し、最新更新時から第1所定期間が経過した後の期間(無更新期間と仮称する)において読出モードを指示する。このため、例えば第1所定期間内に継続的に新たな画像の入力があって、入力画像記憶部の記憶内容が第1所定期間内に更新されている期間では、画像合成部は、入力画像記憶部に記憶されている複数の画像から合成画像を生成し出力するとともに、生成した合成画像を合成画像記憶部へ書き込む。そして、例えば最新更新時から第1所定期間内に新たな画像の入力がなく、それにより入力画像記憶部の記憶内容が第1所定期間内に更新されなければ、画像合成部は、入力画像記憶部に記憶されている複数の画像から合成画像を生成する代わりに、合成画像記憶部に記憶されている合成画像を読み出し出力する。画像合成部の動作モードが読出モードに移行した後に、新たな画像の入力があれば、入力画像記憶部の記憶内容が更新されるので、動作モードは合成書込モードへ戻る。
【0015】
このように、入力画像記憶部の記憶内容が第1所定期間を経過しても更新されない無更新期間において、画像合成部は入力画像記憶部へのアクセスを行わず、且つ画像合成処理を行わず、合成画像記憶部からの読出しのみを行う。それにより無更新期間において、入力画像記憶部、合成画像記憶部及び前記画像合成部の全体における消費電力を、従来技術に比べて通常において節減しつつ、入力画像記憶部に記憶される複数の画像を合成して得られる合成画像と同一の合成画像を出力画像として得ることができる。
【0016】
本発明のうち第2の態様に係るものは、複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し、出力画像として出力する画像合成出力装置であって、入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、
前記複数モードの何れかを前記画像合成部に指示するモード制御部と、を備えている。
【0017】
そして、前記モード制御部は、前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成モードを指示する合成モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部と、を含んでいる。
【0018】
この構成の画像合成出力装置によれば、モード制御部が、入力画像記憶部の記憶内容の最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間(更新期間と仮称する)において、画像合成部に合成モードを指示し、最新更新時から第1所定期間が経過した後の期間において合成書込モードを指示し、最新更新時から第1所定期間と第2所定期間とが経過した後の期間(無更新期間と仮称する)において読出モードを指示する。このため、例えば第1所定期間内に継続的に新たな画像の入力があって、入力画像記憶部の記憶内容が第1所定期間内に更新されている期間では、画像合成部は、入力画像記憶部に記憶されている複数の画像から合成画像を生成し出力する。そして、例えば最新更新時から第1所定期間内に新たな画像の入力がなく、それにより入力画像記憶部の記憶内容が第1所定期間内に更新されなければ、画像合成部は、合成画像を生成し出力するとともに、生成した合成画像を合成画像記憶部へ書き込む。更に、例えば最新更新時から第1所定期間及び第2所定期間を経過しても新たな画像の入力がなければ、画像合成部は、入力画像記憶部に記憶されている複数の画像から合成画像を生成する代わりに、合成画像記憶部に記憶されている合成画像を読み出し出力する。画像合成部の動作モードが合成書込モード又は読出モードに移行した後に、新たな画像の入力があれば、入力画像記憶部の記憶内容が更新されるので、動作モードは合成モードへ戻る。
【0019】
このように、入力画像記憶部の記憶内容が第1所定期間と第2所定期間とを経過しても更新されない無更新期間において、画像合成部は入力画像記憶部へのアクセスを行わず、且つ画像合成処理を行わず、合成画像記憶部からの読出しのみを行う。それにより、無更新期間において、入力画像記憶部、合成画像記憶部及び前記画像合成部の全体における消費電力を、従来技術に比べて通常において節減しつつ、入力画像記憶部に記憶される複数の画像を合成して得られる合成画像と同一の合成画像を出力画像として得ることができる。更に、画像合成部は、無更新期間に備えて行われる合成画像記憶部への合成画像の書込みを、無更新期間の直前に相当する期間においてのみ行い、それ以前の更新期間においては、合成画像記憶部への書込みを行わず、画像合成処理のみを行う。このため、更新期間における消費電力も節減される。
【0020】
本発明のうち第3の態様に係るものは、複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し、出力画像として出力する画像合成出力装置であって、入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、
前記複数モードの何れかを前記画像合成部に指示するモード制御部と、を備えている。
【0021】
そして、前記モード制御部は、前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成モードを指示する合成モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過すると、前記画像合成部が前記入力画像記憶部から前記複数の画像を読み出し合成するのに要する第1の消費電力と、前記画像合成部が前記合成画像記憶部から前記合成画像を読み出すのに要する第2の消費電力とを評価し、前記第1の消費電力が前記第2の消費電力よりも大きいか否かを判定する消費電力判定部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定部が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定部が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部と、を含んでいる。
【0022】
この構成の画像合成出力装置によれば、モード制御部が、入力画像記憶部の記憶内容の最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間(更新期間と仮称する)において、画像合成部に合成モードを指示し、最新更新時から第1所定期間が経過すると、第1及び第2の消費電力の評価を行う。そして、モード制御部は、第1の消費電力が第2の消費電力よりも大きいと判定すると、その後、最新更新時から第1及び第2所定期間が経過するまでの期間においては、画像合成部に合成書込モードを指示し、最新更新時から第1及び第2所定期間が経過した後の期間(無更新期間と仮称する)においては読出モードを指示する。
【0023】
このため、例えば第1所定期間内に継続的に新たな画像の入力があって、入力画像記憶部の記憶内容が第1所定期間内に更新されている期間では、画像合成部は、入力画像記憶部に記憶されている複数の画像から合成画像を生成し出力する。そして、例えば最新更新時から第1所定期間内に新たな画像の入力がなく、それにより入力画像記憶部の記憶内容が第1所定期間内に更新されなければ、第1の消費電力が第2の消費電力よりも大きいとの判定結果が得られることを条件として、最新更新時から第1所定期間と第2所定期間とを経過するまでに、画像合成部は、合成画像を生成し出力するとともに、生成した合成画像を合成画像記憶部へ書き込む。その後、第2所定期間を経過しても新たな画像の入力がなければ、画像合成部は、入力画像記憶部に記憶されている複数の画像から合成画像を生成する代わりに、合成画像記憶部に記憶されている合成画像を読み出し出力する。画像合成部の動作モードが合成書込モード又は読出モードに移行した後に、新たな画像の入力があれば、入力画像記憶部の記憶内容が更新されるので、動作モードは合成モードへ戻る。
【0024】
このように、最新更新時から第1所定期間が経過したときに、第1の消費電力が第2の消費電力よりも大きいとの判定結果が得られた場合には、入力画像記憶部の記憶内容が第1所定期間と第2所定期間とを経過しても更新されない無更新期間において、画像合成部は入力画像記憶部へのアクセスを行わず、且つ画像合成処理を行わず、合成画像記憶部からの読出しのみを行う。それにより、無更新期間において、入力画像記憶部、合成画像記憶部及び前記画像合成部の全体における消費電力を節減しつつ、入力画像記憶部に記憶される複数の画像を合成して得られる合成画像と同一の合成画像を出力画像として得ることができる。更に、画像合成部は、無更新期間に備えて行われる合成画像記憶部への合成画像の書込みを、無更新期間の直前に相当する期間においてのみ行い、それ以前の更新期間においては、合成画像記憶部への書込みを行わず、画像合成処理のみを行う。このため、更新期間における消費電力も節減される。また、合成モードから合成書込モード及び読出モードへの移行が、第1の消費電力が第2の消費電力よりも大きいこと、即ち合成モードよりも読出モードの方が、入力画像記憶部、合成画像記憶部及び画像合成部の全体の消費電力が低いことを条件として行われる。従って、入力された画像のデータ量等によっては消費電力の節減効果が得られない場合にまで、動作モードを遷移させるという不都合が回避される。
【0025】
本発明のうち第4の態様に係るものは、第3の態様に係る画像合成出力装置であって、前記消費電力判定部は、前記入力画像記憶部が記憶している前記複数の画像のデータ量に比例した量として前記第1の消費電力を評価し、前記合成画像記憶部に書き込むべき前記合成画像のデータ量に比例した量として前記第2の消費電力を評価するものである。
【0026】
この構成の画像合成出力装置によれば、消費電力判定部は、入力画像記憶部が記憶している複数の画像のデータ量に比例した量として第1の消費電力を評価し、合成画像記憶部に書き込むべき合成画像のデータ量に比例した量として第2の消費電力を評価するので、第1及び第2の消費電力の評価を簡単な計算により短時間で行うことができる。画像合成部は合成モードにおいて、入力画像記憶部が記憶している複数の画像を取り扱うので、第1の消費電力は当該複数の画像のデータ量に比例した量として近似的に評価することができる。同様に、画像合成部は読出モードにおいて、合成画像記憶部が記憶する合成画像を取り扱うので、第2の消費電力は、合成画像のデータ量に比例した量として近似的に評価することができる。但し、双方の動作モードの間で処理内容は異なるので、第1の消費電力と複数の画像のデータ量との間の比例係数と、第2の消費電力と合成画像のデータ量との間の比例係数とは、一般には異なる値となる。本構成は、かかる消費電力とデータ量との間の近似的な関係を利用して、第1及び第2の消費電力の評価を、比較的良好な精度で且つ短時間で行うことを可能にする。
【0027】
本発明のうち第5の態様に係るものは、第1ないし4の何れかの態様に係る画像合成出力装置であって、前記モード制御部は、前記画像合成部が前記合成画像の1フレーム分を出力する周期を単位として前記第1所定期間を計測するものである。
【0028】
この構成の画像合成出力装置によれば、画像合成部が合成画像の1フレーム分を出力する周期を単位として第1所定期間が計測されるので、画像合成部のフレーム単位の動作に整合して動作モードの変更が行われ得る。
【0029】
本発明のうち第6の態様に係るものは、第2ないし4の何れかの態様に係る画像合成出力装置であって、前記モード制御部は、前記画像合成部が前記合成画像の1フレーム分を出力する周期を単位として前記第2所定期間を計測するものである。
【0030】
この構成の画像合成出力装置によれば、画像合成部が合成画像の1フレーム分を出力する周期を単位として第2所定期間が計測されるので、画像合成部のフレーム単位の動作に整合して動作モードの変更が行われ得る。
【0031】
本発明のうち第7の態様に係るものは、第6の態様に係る画像合成出力装置であって、前記第2所定期間が前記周期と同一長さに定められているものである。
【0032】
この構成の画像合成出力装置によれば、合成画像の1フレーム分が出力される周期と同一長さに第2所定期間が定められているので、消費電力の大きい合成書込モードの処理が行われる期間が必要最小限の長さに抑えられる。
【0033】
本発明のうち第8の態様に係るものは、第1ないし7の何れかの態様に係る画像合成出力装置であって、前記モード制御部は、前記複数の画像の各々の入力に伴って入力される更新通知信号に基づいて、前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像の更新があったことを検知する入力画像更新判定部を、更に含むものである。
【0034】
この構成の画像合成出力装置によれば、入力画像更新判定部が、更新通知信号に基づいて画像の更新を検知するので、画像の更新の有無の判定が簡易に且つ短時間で行われる。
【0035】
本発明のうち第9の態様に係るものは、第1ないし8の何れかの態様に係る画像合成出力装置であって、前記入力画像記憶部と前記合成画像記憶部とはそれぞれ、単一のメモリに割り当てられたメモリ空間であるものである。
【0036】
この構成の画像合成出力装置によれば、入力画像記憶部と合成画像記憶部とが、それぞれ単一のメモリに割り当てられたメモリ空間であるので、これらの記憶部を低廉に実現することができる。従って、例えば画像合成出力装置に加えて表示装置を備える画像合成表示装置において、合成画像記憶部を表示装置の側に組み込んだ形態に比べて、単一のメモリ内に入力画像記憶部と共に合成画像記憶部が割り当てられた本構成の画像合成出力装置を用いた形態は、製造コストを節減することができる。
【0037】
本発明のうち第10の態様に係るものは、画像合成表示装置であって、第1ないし9の何れかの態様に係る画像合成出力装置と、前記画像合成部が出力する前記出力画像を表示する表示装置と、を備えるものである。
【0038】
この構成の画像合成表示装置によれば、本発明の画像合成出力装置と表示装置とが備わるので、上記した各構成による効果が得られる。
【0039】
本発明のうち第11の態様に係るものは、携帯通信機器であって、第10の態様に係る画像合成表示装置を備えるものである。
【0040】
この構成の携帯通信機器によれば、本発明の画像合成表示装置が備わるので、上記した各構成による効果が得られる。携帯通信機器は通常において電池を電源とするので、本構成を採ることにより電池の寿命を高めることができ、それにより携帯性、有用性を向上させることができる。
【0041】
本発明のうち第12の態様に係るものは、複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し、出力画像として出力する画像合成出力方法であって、入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶装置を準備する工程と、前記合成画像を記憶する合成画像記憶装置を準備する工程と、前記入力画像記憶装置に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶装置へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶装置が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成装置を準備する工程と、前記複数モードの何れかを前記画像合成装置に指示するモード制御工程と、を備えている。
【0042】
そして、前記モード制御工程は、前記入力画像記憶装置に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成装置に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示工程と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成装置に前記読出モードを指示する読出モード指示工程と、を含むものである。
【0043】
この構成の画像合成出力方法によれば、モード制御工程が、入力画像記憶装置の記憶内容の最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間(更新期間と仮称する)において、画像合成装置に合成書込モードを指示し、最新更新時から第1所定期間が経過した後の期間(無更新期間と仮称する)において読出モードを指示する。このため、第1の態様による構成に関して述べた理由と同様の理由により、無更新期間において、入力画像記憶装置、合成画像記憶装置及び前記画像合成装置の全体における消費電力を、従来技術に比べて通常において節減しつつ、入力画像記憶装置に記憶される複数の画像を合成して得られる合成画像と同一の合成画像を出力画像として得ることができる。
【0044】
本発明のうち第13の態様に係るものは、複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し、出力画像として出力する画像合成出力方法であって、入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶装置を準備する工程と、前記合成画像を記憶する合成画像記憶装置を準備する工程と、前記入力画像記憶装置に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶装置に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶装置へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶装置が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成装置を準備する工程と、前記複数モードの何れかを前記画像合成装置に指示するモード制御工程と、を備えている。
【0045】
そして、前記モード制御工程は、前記入力画像記憶装置に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成装置に前記合成モードを指示する合成モード指示工程と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成装置に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示工程と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成装置に前記読出モードを指示する読出モード指示工程と、を含むものである。
【0046】
この構成の画像合成出力方法によれば、モード制御工程が、入力画像記憶装置の記憶内容の最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間(更新期間と仮称する)において、画像合成装置に合成モードを指示し、最新更新時から第1所定期間が経過した後の期間において合成書込モードを指示し、最新更新時から第1所定期間と第2所定期間とが経過した後の期間(無更新期間と仮称する)において読出モードを指示する。このため、第2の態様による構成に関して述べた理由と同様の理由により、無更新期間において、入力画像記憶装置、合成画像記憶装置及び前記画像合成装置の全体における消費電力を、従来技術に比べて通常において節減しつつ、入力画像記憶装置に記憶される複数の画像を合成して得られる合成画像と同一の合成画像を出力画像として得ることができる。更に、更新期間における消費電力も節減される。
【0047】
本発明のうち第14の態様に係るものは、複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し、出力画像として出力する画像合成出力方法であって、入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶装置を準備する工程と、前記合成画像を記憶する合成画像記憶装置を準備する工程と、前記入力画像記憶装置に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶装置に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶装置へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶装置が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成装置を準備する工程と、前記複数モードの何れかを前記画像合成装置に指示するモード制御工程と、を備えている。
【0048】
そして、前記モード制御工程は、前記入力画像記憶装置に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成装置に前記合成モードを指示する合成モード指示工程と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過すると、前記画像合成装置が前記入力画像記憶装置から前記複数の画像を読み出し合成するのに要する第1の消費電力と、前記画像合成装置が前記合成画像記憶装置から前記合成画像を読み出すのに要する第2の消費電力とを評価し、前記第1の消費電力が前記第2の消費電力よりも大きいか否かを判定する消費電力判定工程と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定工程が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成装置に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示工程と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定工程が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成装置に前記読出モードを指示する読出モード指示工程と、を含むものである。
【0049】
この構成の画像合成出力方法によれば、モード制御工程が、入力画像記憶装置の記憶内容の最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間(更新期間と仮称する)において、画像合成装置に合成モードを指示し、最新更新時から第1所定期間が経過すると、第1及び第2の消費電力の評価を行う。そして、モード制御工程は、第1の消費電力が第2の消費電力よりも大きいと判定すると、その後、最新更新時から第1及び第2所定期間が経過するまでの期間においては、画像合成装置に合成書込モードを指示し、最新更新時から第1及び第2所定期間が経過した後の期間(無更新期間と仮称する)においては読出モードを指示する。このため、第3の態様による構成に関して述べた理由と同様の理由により、無更新期間において、入力画像記憶装置、合成画像記憶装置及び前記画像合成装置の全体における消費電力を節減しつつ、入力画像記憶装置に記憶される複数の画像を合成して得られる合成画像と同一の合成画像を出力画像として得ることができる。更に、更新期間における消費電力も節減される。また、入力された画像のデータ量等によっては消費電力の節減効果が得られない場合にまで、動作モードを遷移させるという不都合が回避される。
【0050】
本発明のうち第15の態様に係るものは、複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し出力画像として出力する画像合成出力装置に組み込まれたコンピュータを実行させるための画像合成出力用プログラムであって、前記画像合成出力装置は、入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、前記コンピュータと、を備えている。
【0051】
そして、前記画像合成出力用プログラムは、前記コンピュータを、前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部として機能させるためのプログラムである。
【0052】
この構成の画像合成出力用プログラムによれば、当該プログラムを実行するコンピュータが、入力画像記憶部の記憶内容の最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間(更新期間と仮称する)において、画像合成部に合成書込モードを指示し、最新更新時から第1所定期間が経過した後の期間(無更新期間と仮称する)において読出モードを指示する。このため、第1の態様による構成に関して述べた理由と同様の理由により、無更新期間において、入力画像記憶部、合成画像記憶部及び前記画像合成部の全体における消費電力を、従来技術に比べて通常において節減しつつ、入力画像記憶部に記憶される複数の画像を合成して得られる合成画像と同一の合成画像を出力画像として得ることができる。
【0053】
本発明のうち第16の態様に係るものは、複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し出力画像として出力する画像合成出力装置に組み込まれたコンピュータを実行させるための画像合成出力用プログラムであって、前記画像合成出力装置は、入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、前記コンピュータと、を備えている。
【0054】
そして、前記画像合成出力用プログラムは、前記コンピュータを、前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成モードを指示する合成モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部として機能させるためのプログラムである。
【0055】
この構成の画像合成出力用プログラムによれば、当該プログラムを実行するコンピュータが、入力画像記憶部の記憶内容の最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間(更新期間と仮称する)において、画像合成部に合成モードを指示し、最新更新時から第1所定期間が経過した後の期間において合成書込モードを指示し、最新更新時から第1所定期間と第2所定期間とが経過した後の期間(無更新期間と仮称する)において読出モードを指示する。このため、第2の態様による構成に関して述べた理由と同様の理由により、無更新期間において、入力画像記憶部、合成画像記憶部及び前記画像合成部の全体における消費電力を、従来技術に比べて通常において節減しつつ、入力画像記憶部に記憶される複数の画像を合成して得られる合成画像と同一の合成画像を出力画像として得ることができる。更に、更新期間における消費電力も節減される。
【0056】
本発明のうち第17の態様に係るものは、複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し出力画像として出力する画像合成出力装置に組み込まれたコンピュータを実行させるための画像合成出力用プログラムであって、前記画像合成出力装置は、入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、前記コンピュータと、を備えている。
【0057】
そして、前記画像合成出力用プログラムは、前記コンピュータを、前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成モードを指示する合成モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過すると、前記画像合成部が前記入力画像記憶部から前記複数の画像を読み出し合成するのに要する第1の消費電力と、前記画像合成部が前記合成画像記憶部から前記合成画像を読み出すのに要する第2の消費電力とを評価し、前記第1の消費電力が前記第2の消費電力よりも大きいか否かを判定する消費電力判定部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定部が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定部が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部として機能させるためのプログラムである。
【0058】
この構成の画像合成出力用プログラムによれば、当該プログラムを実行するコンピュータが、入力画像記憶部の記憶内容の最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間(更新期間と仮称する)において、画像合成部に合成モードを指示し、最新更新時から第1所定期間が経過すると、第1及び第2の消費電力の評価を行う。そして、コンピュータは、第1の消費電力が第2の消費電力よりも大きいと判定すると、その後、最新更新時から第1及び第2所定期間が経過するまでの期間においては、画像合成部に合成書込モードを指示し、最新更新時から第1及び第2所定期間が経過した後の期間(無更新期間と仮称する)においては読出モードを指示する。このため、第3の態様による構成に関して述べた理由と同様の理由により、無更新期間において、入力画像記憶部、合成画像記憶部及び前記画像合成部の全体における消費電力を節減しつつ、入力画像記憶部に記憶される複数の画像を合成して得られる合成画像と同一の合成画像を出力画像として得ることができる。更に、更新期間における消費電力も節減される。また、入力された画像のデータ量等によっては消費電力の節減効果が得られない場合にまで、動作モードを遷移させるという不都合が回避される。
【0059】
本発明のうち第18の態様に係るものは、複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し出力画像として出力する画像合成出力装置に組み込まれたコンピュータを実行させるためのプログラムを記録した画像合成出力用記録媒体であって、前記画像合成出力装置は、入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、前記コンピュータと、を備えている。
【0060】
そして、前記画像合成出力用記録媒体は、前記コンピュータを、前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部として機能させるためのプログラムを記録したものである。
【0061】
この構成の画像合成出力用記録媒体によれば、当該記録媒体に記録されたプログラムを実行するコンピュータが、入力画像記憶部の記憶内容の最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間(更新期間と仮称する)において、画像合成部に合成書込モードを指示し、最新更新時から第1所定期間が経過した後の期間(無更新期間と仮称する)において読出モードを指示する。このため、第1の態様による構成に関して述べた理由と同様の理由により、無更新期間において、入力画像記憶部、合成画像記憶部及び前記画像合成部の全体における消費電力を、従来技術に比べて通常において節減しつつ、入力画像記憶部に記憶される複数の画像を合成して得られる合成画像と同一の合成画像を出力画像として得ることができる。
【0062】
本発明のうち第19の態様に係るものは、複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し出力画像として出力する画像合成出力装置に組み込まれたコンピュータを実行させるためのプログラムを記録した画像合成出力用記録媒体であって、前記画像合成出力装置は、入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、前記コンピュータと、を備えている。
【0063】
そして、前記画像合成出力用記録媒体は、前記コンピュータを、前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成モードを指示する合成モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部として機能させるためのプログラムを記録したものである。
【0064】
この構成の画像合成出力用記録媒体によれば、当該記録媒体に記録されたプログラムを実行するコンピュータが、入力画像記憶部の記憶内容の最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間(更新期間と仮称する)において、画像合成部に合成モードを指示し、最新更新時から第1所定期間が経過した後の期間において合成書込モードを指示し、最新更新時から第1所定期間と第2所定期間とが経過した後の期間(無更新期間と仮称する)において読出モードを指示する。このため、第2の態様による構成に関して述べた理由と同様の理由により、無更新期間において、入力画像記憶部、合成画像記憶部及び前記画像合成部の全体における消費電力を、従来技術に比べて通常において節減しつつ、入力画像記憶部に記憶される複数の画像を合成して得られる合成画像と同一の合成画像を出力画像として得ることができる。更に、更新期間における消費電力も節減される。
【0065】
本発明のうち第20の態様に係るものは、複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し出力画像として出力する画像合成出力装置に組み込まれたコンピュータを実行させるためのプログラムを記録した画像合成出力用記録媒体であって、前記画像合成出力装置は、入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、前記コンピュータと、を備えている。
【0066】
そして、前記画像合成出力用記録媒体は、前記コンピュータを、前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成モードを指示する合成モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過すると、前記画像合成部が前記入力画像記憶部から前記複数の画像を読み出し合成するのに要する第1の消費電力と、前記画像合成部が前記合成画像記憶部から前記合成画像を読み出すのに要する第2の消費電力とを評価し、前記第1の消費電力が前記第2の消費電力よりも大きいか否かを判定する消費電力判定部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定部が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定部が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部として機能させるためのプログラムを記録したものである。
【0067】
この構成の画像合成出力用記録媒体によれば、当該記録媒体に記録されたプログラムを実行するコンピュータが、入力画像記憶部の記憶内容の最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間(更新期間と仮称する)において、画像合成部に合成モードを指示し、最新更新時から第1所定期間が経過すると、第1及び第2の消費電力の評価を行う。そして、コンピュータは、第1の消費電力が第2の消費電力よりも大きいと判定すると、その後、最新更新時から第1及び第2所定期間が経過するまでの期間においては、画像合成部に合成書込モードを指示し、最新更新時から第1及び第2所定期間が経過した後の期間(無更新期間と仮称する)においては読出モードを指示する。このため、第3の態様による構成に関して述べた理由と同様の理由により、無更新期間において、入力画像記憶部、合成画像記憶部及び前記画像合成部の全体における消費電力を節減しつつ、入力画像記憶部に記憶される複数の画像を合成して得られる合成画像と同一の合成画像を出力画像として得ることができる。更に、更新期間における消費電力も節減される。また、入力された画像のデータ量等によっては消費電力の節減効果が得られない場合にまで、動作モードを遷移させるという不都合が回避される。
【発明の効果】
【0068】
以上のように本発明は、画像を記憶する手段に記憶されている複数の画像を合成してなる合成画像を得るのに伴う消費電力を、記憶されている画像の更新が行われない時に節減することを可能にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0069】
以下に本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0070】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による画像合成表示装置とその周辺部分の構成を示すブロック図である。この画像合成表示装置は、携帯電話機に組み込まれた携帯電話表示部100として具体化されている。図1に描かれる携帯電話表示部100の周辺部分は携帯電話機内の装置要素である。
【0071】
言うまでもなく、本発明の画像合成表示装置は、携帯電話機の表示部として実現されるだけでなく、例えばノート型パソコンを始めとする各種携帯型パソコンの表示部、例えばPDA等と呼ばれることのある携帯型情報端末装置の表示部、DVDプレーヤーやCDプレーヤー等を始めとする各種オーディオビデオ機器の表示部、各種家庭用電気機器の表示部、複写機やファクシミリその他の各種事務用電子機器の表示部、或いはその他各種機器の表示部として実現され得るものである。特に、携帯電話機或いは携帯型情報端末装置などの携帯通信機器は、電池を電源とするので、本発明の構成を採ることにより消費電力を節減することができ、それにより携帯性及び有用性を高めることができる。
【0072】
携帯電話機の全体を構成するには、図1に示す携帯電話表示部100だけでなく、通信や通話を行うための様々な要素を必要とする。しかしながらこれらの要素は、本発明の本質と直接関係せず、且つ従来周知のものであるので説明を省略ないし簡略化する。
【0073】
携帯電話表示部100は、レイヤ情報作成部130、外部画像メモリ140、マルチレイヤ画像合成部150、及びLCD表示パネル160を備えている。LCD表示パネル160は、本発明の表示装置の具体例であって、CRT表示装置(陰極線管表示装置)やELやPDP(Plasma Display Panel)や、その他各種の表示デバイスに置き換えられても良い。
【0074】
携帯電話表示部100には、LCD表示パネル160に表示するための複数種類の画像が、入力画像109として入力される。携帯電話表示部100は、これらの複数種類の入力画像109を合成することにより合成画像を生成し、当該合成画像をLCD表示パネル160に表示する。図1に例示する携帯電話機は、カメラ装置102を備えている。それにより携帯電話表示部100には、入力画像109として、対局画、自局画、及び背景画を入力することができる。
【0075】
その結果、図2に例示するように、LCD表示パネル160には、対局画像11、自局画像12及び背景画像13を合成して成る合成画像が表示される。対局画像11は、通信相手の携帯電話機(対局と称する)のカメラで撮影され、無線等の伝送路を通じて送られ、且つ自身(自局と称する)が受信及び再生した画像である。自局画像12は、自局のカメラで撮影することにより得られるモニタ画像である。背景画像13は、対局画像11及び自局画像12の背景となる画像であって、電池情報、電波状況情報等をも同時に表示する画像である。
【0076】
図1に戻って、外部画像メモリ140は、入力画像記憶部144と、レイヤ情報記憶部142と、合成画像記憶部146とを主要な要素として備えている。入力画像記憶部144は、入力画像109を記憶する。入力画像109のうち対局画像11は、通信装置34、対局圧縮画像受信部105、対局圧縮画像記憶部106及び対局圧縮画像伸張部107を通じて入力画像記憶部144へ入力される。対局圧縮画像受信部105は、データ圧縮した形式で対局から送られた画像を受信する。対局圧縮画像記憶部106は、受信された圧縮画像を記憶する。対局圧縮画像伸張部107は、対局圧縮画像記憶部106に記憶された圧縮画像を伸張することにより、非圧縮形式の対局画像11を得る。
【0077】
入力画像109のうち自局画像12は、カメラ装置102によって生成される。カメラ装置102は、CCD(Charge Coupled Device)撮像素子を有する撮像部とDMA(Direct Memory Access)回路とを含んでいる。DMA回路は、CPUを介在せずにメモリへ直接にアクセスすることを可能にする回路である。入力画像109のうち背景画像13は、背景画像生成部101によって生成される。対局画像11として新たな画像が入力画像記憶部144へ入力されると、入力画像記憶部144は、既に記憶している対局画像11を更新する形式で新たな画像を記憶する。自局画像12及び背景画像13についても同様である。
【0078】
レイヤ情報記憶部142は、レイヤ情報作成部130から入力されるレイヤ情報を記憶する。レイヤ情報は、入力画像109が含む対局画像11等の画像のレイアウトに関する情報であるレイアウト情報と、マルチレイヤ画像合成部150の動作モードを指示する情報であるモード指示情報とを含んでいる。合成画像記憶部146は、入力画像記憶部144に記憶される入力画像109に基づいて生成される合成画像を記憶する。
【0079】
外部画像メモリ140は、データ量の大きい画像を記憶する必要から、望ましくは大容量のものが安価に入手可能なDRAM(Dynamic Random Access Memory)で構成される。レイヤ情報記憶部142、入力画像記憶部144及び合成画像記憶部146は、望ましくは単一のRAMとしての外部画像メモリ140に割り当てられたメモリ空間である。それにより、これら複数の記憶部142、144及び146を、より安価に実現することが可能となる。これらのメモリ空間は、単一のRAMとしての外部画像メモリ140を時分割的に使用することにより、一部ないし全部において重複することがあっても構わない。各記憶部142、144及び146に単一のRAMのメモリ空間が割り当てられる形態では、割り当てられた各メモリ空間の先頭アドレスを指定することで、各記憶部142、144及び146の何れかを選択して使用することができる。
【0080】
マルチレイヤ画像合成部150は、本発明の画像合成部の具体例に該当し、合成用ラインメモリ152、合成処理部154及びメモリインタフェース156を備えている。それによりマルチレイヤ画像合成部150は、レイヤ情報記憶部142に記憶されるモード指示情報にもとづいて、複数の動作モードの何れかを選択的に実行する。複数の動作モードは、合成モード、合成書込モード、及び読出モードを含んでいる。
【0081】
合成モードでは合成処理部154が、入力画像記憶部144に記憶されている入力画像109を読み出して合成することにより、合成画像を生成し出力画像159としてLCD表示パネル160へ出力する。合成書込モードでは合成処理部154が、入力画像記憶部144に記憶されている入力画像109を読み出して合成することにより、合成画像を生成し出力画像159として出力するとともに、合成画像を合成画像記憶部146へ書き込む。読出モードでは、合成画像記憶部146が記憶している合成画像をメモリインタフェース156が読み出し、出力画像159として出力する。合成処理部154及びメモリインタフェース156は、LCD表示パネル160が1画面分を走査する周期に同期して出力画像159を出力する。合成モード及び合成書込モードでは、メモリインタフェース156は画像の読出し動作を停止し、読出モードでは、合成処理部154が画像の合成処理を停止する。
【0082】
合成処理部154は、入力画像109から合成画像を生成する合成処理を行う際に、レイヤ情報記憶部142に記憶されるレイアウト情報を参照することにより、合成画像内の各入力画像109の配置、サイズ、重なり部分において上層に表示すべき優先順位等を決定する。合成処理部154は、入力画像109を1ライン毎あるいは複数ライン毎に合成用ラインメモリ152へ書き込むことにより合成処理を行う。合成処理の詳細については、後述する。
【0083】
合成用ラインメモリ152は、データ量の比較的小さい1ラインないし複数ライン分の画像を記憶すれば足りる一方、書込み及び読出しを高速に行う必要があることから、望ましくはSRAM(Static Random Access Memory)で構成される。合成処理部154及びメモリインタフェース156は、高速処理を行う必要から、望ましくはソフトウェアを必要としないハードウェア回路で実現される。
【0084】
レイヤ情報作成部130は、入力画像更新判定部122、無更新カウンタ制御部124、無更新カウンタ126、及び動作モード切替部128を備えている。又、動作モード切替部128は、合成モード指示部131、合成書込モード指示部132、読出モード指示部133、及びレイアウト情報生成部134を備えている。これらのうち、入力画像更新判定部122、無更新カウンタ制御部124、無更新カウンタ126、合成モード指示部131、合成書込モード指示部132、及び読出モード指示部133は、マルチレイヤ画像合成部150に動作モードを指示するモード制御部120を構成する。
【0085】
入力画像更新判定部122は、入力画像109を構成する対局画像11、自局画像12及び背景画像13のうちの少なくとも一つの画像が更新されたことを検知する。対局圧縮画像伸張部107は、対局画像11が更新される毎に、更新を通知する通知信号を入力画像更新判定部122へ伝える。カメラ画像入力制御部104は、カメラ装置102を制御するものであり、カメラ装置102に1フレーム分の画像の撮像を指示する毎に、自局画像12の更新を通知する通知信号を入力画像更新判定部122へ伝える。同様に、背景画像入力制御部103は、背景画像生成部101を制御するものであり、背景画像生成部101に新たな背景画像の生成を指示する毎に、背景画像13の更新を通知する通知信号を入力画像更新判定部122へ伝える。入力画像更新判定部122は、これらの通知信号に基づいて、入力画像記憶部144に記憶されている入力画像109に更新があったことを検知する。更に、入力画像更新判定部122は、入力画像109に更新があったか否かについての判断結果を無更新カウンタ制御部124へ送る。
【0086】
無更新カウンタ制御部124は、入力画像更新判定部122による判断結果に基づいて、無更新カウンタ126のカウント値、即ち計数値を制御するとともに、当該カウント値と所定の値との比較を行う。無更新カウンタ制御部124は更に、比較の結果を動作モード切替部128へ伝える。無更新カウンタ制御部124は、特に、入力画像更新判定部122から送られる判断結果が、入力画像109に更新が有ったことを示す場合には、カウント値をリセットする。動作モード切替部128に含まれる合成モード指示部131、合成書込モード指示部132、及び読出モード指示部133は、無更新カウンタ制御部124が伝える比較の結果に基づいて、マルチレイヤ画像合成部150が採るべき動作モードを選択し、選択した動作モードを採るべく指示するモード指示情報を作成し、レイヤ情報記憶部142に書き込む。
【0087】
レイアウト情報生成部134は、レイヤ元(もと)情報指定部108が生成するレイヤ元情報に基づいて、レイアウト情報を生成しレイヤ情報記憶部142へ書き込む。携帯電話表示部100の周辺装置部に属するレイヤ元情報指定部108は、レイアウト情報の元になる情報であるレイヤ元情報を生成し、レイアウト情報生成部134へ入力する。レイヤ元情報指定部108は、例えば、ユーザのキー操作がなければレイヤ元情報としてデフォルト(初期設定)の内容を生成するとともに、ユーザのキー操作があれば、これに応答してレイヤ元情報の内容を変更することも可能に構成される。
【0088】
レイヤ情報作成部130、背景画像入力制御部103、カメラ画像入力制御部104及びレイヤ元情報指定部108は、プログラムを要しないハードウェアで構成しても良いが、プログラムを搭載したマイクロコンピュータ等のコンピュータによって構成するのが、より簡素かつ容易である。当該コンピュータは、不図示のCPU(Central Processing Unit;中央演算処理部)、このCPUの動作を規定するプログラムを格納する不図示のRAM(Random Access Memory)或いはROM(Read Only Memory)、一時的にデータを保管する不図示のRAM等の記憶部を有する。
【0089】
上記プログラムは、ROM、フレキシブルディスク、CD−ROM等の記録媒体31を通じて供給することも、電話回線、ネットワーク等の伝送媒体33を通じて供給することも可能である。図1には、記録媒体31としてCD−ROMが描かれており、伝送媒体33として無線の伝送媒体が描かれている。
【0090】
記録媒体31としてCD−ROMに記録されたプログラムは、外部装置としてのCD−ROM読取装置32を携帯電話機へ接続することにより、読み出すことができ、更に携帯電話機が有する不図示のRAM或いはハードディスク等の記憶装置に格納することができる。記録媒体31としてROMの形態でプログラムが供給される場合には、当該ROMを携帯電話機に搭載することにより、レイヤ情報作成部130等は上記プログラムに従った処理を実行可能となる。
【0091】
伝送媒体33を通じて供給される上記プログラムは、通信装置34を通じて受信され、携帯電話機が有する不図示のRAM或いはハードディスク等の記憶装置に格納される。伝送媒体33は、上記の通り有線の伝送媒体に限られない。また、伝送媒体33は通信線路のみでなく、通信線路を中継する中継装置、例えばルータ等の通信リンクをも含む。
【0092】
次に、携帯電話表示部100の動作について詳述する。図3は、レイヤ情報作成部130の動作手順を示すフローチャートである。ユーザによるキー操作等により携帯電話表示部100の動作が開始されると、無更新カウンタ制御部124は、無更新カウンタ126のカウント値をリセットする(S1)。カウント値は、リセットにより例えば“0”に設定される。次に、無更新カウンタ制御部124は、カウント値が“0”になったことを動作モード切替部128へ伝える。それにより、合成モード指示部131は、マルチレイヤ画像合成部150の動作モードを合成モードに設定する(S2)。即ち、合成モード指示部131は、合成モードを指示するモード指示情報をレイヤ情報記憶部142に書き込む。
【0093】
次に、入力画像更新判定部122は、入力画像記憶部144に記憶される入力画像109に更新があったか否かを判断する(S3)。図3のループは、マルチレイヤ画像合成部150が合成画像の1フレーム分を出力画像159として出力する周期、即ちフレーム周期毎に一巡する。それに伴い、ステップS3の処理はフレーム周期毎に反復実行される。入力画像更新判定部122が入力画像109の更新を検知しておれば(S4でYes)、処理はステップS1へ戻り、無更新カウンタ制御部124は、カウンタ値の如何によらず、カウンタ値をリセットする(S1)。一方、入力画像更新判定部122が入力画像109の更新を検知していなければ(S4でNo)、処理はステップS5へ移行する。ステップS5では、無更新カウンタ制御部124は、カウント値をインクリメントする。一例として、カウント値の加算幅は“1”であるとする。
【0094】
次に、無更新カウンタ制御部124は、カウント値が所定値T0以下であるか否かを判定する(S6)。カウント値は、フレーム周期を単位とする値であるので、所定値T0は、所定の期間に対応する。この所定の期間を第1所定期間と称する。カウント値が第1所定期間T0以下であれば(S6でYes)、処理はステップS10へ移行する。一方、カウント値が第1所定期間T0を超えておれば(S6でNo)、無更新カウンタ制御部124は、カウント値が所定値T0と別の所定値T1との和以下であるか否かを判定する(S7)。所定値T1は、所定値T0と同様に所定の期間に対応する。この所定の期間を第2所定期間と称する。
【0095】
カウント値が第1所定期間T0と第2所定期間T1との和以下であれば(S7でYes)、無更新カウンタ制御部124はその旨の判断結果を動作モード切替部128へ送る。合成書込モード指示部132は、送られた判断結果に基づいて、マルチレイヤ画像合成部150の動作モードを合成書込モードに設定する(S8)。即ち、合成書込モード指示部132は、合成書込モードを指示するモード指示情報をレイヤ情報記憶部142に書き込む。一方、カウント値が第1所定期間T0と第2所定期間T1との和を超えておれば(S7でNo)、無更新カウンタ制御部124はその旨の判断結果を動作モード切替部128へ送る。読出モード指示部133は送られた判断結果に基づいて、マルチレイヤ画像合成部150の動作モードを読出モードに設定する(S9)。即ち、読出モード指示部133は、読出モードを指示するモード指示情報をレイヤ情報記憶部142に書き込む。ステップS8又はS9の処理が終了すると、処理はステップS10へ移行する。
【0096】
ステップS10においてレイヤ情報作成部130は、処理を終了すべきか否かを判定する。ユーザが所定のキー操作を行っている等により、処理を終了すべきであるときには、レイヤ情報作成部130は処理を終了する。一方、処理を終了すべきでないときには、レイヤ情報作成部130は、処理をステップS3へ戻す。
【0097】
以上のように、レイヤ情報作成部130は、フレーム周期毎にステップS1〜S4のループ、又はステップS3〜S10のループを反復し、フレーム周期毎に変化するカウント値に基づいて3種の動作モードの何れかを選択する。カウント値は、入力画像109が最新に更新された時である最新更新時からの経過期間に対応する。従って、レイヤ情報作成部130は、最新更新時からの経過期間の長さに応じて、3種の動作モードの何れかを選択する。
【0098】
第1所定期間T0及び第2所定期間T1が、フレーム周期を単位として計測されるので、マルチレイヤ画像合成部150のフレーム単位の動作に整合して動作モードの変更を行うことができる。後述するように合成書込モードでは他の動作モードに比べて消費電力が通常において大きい。第2所定期間T1を、フレーム周期と同一長さに設定することにより、消費電力が比較的大きい合成書込モードの期間を必要最小限の長さに抑えることができる。
【0099】
図4は、マルチレイヤ画像合成部150の動作手順を示すフローチャートである。ユーザによるキー操作等により携帯電話表示部100の動作が開始されると、合成処理部154及びメモリインタフェース156は、レイヤ情報記憶部142に記憶されるモード指示情報を読出し、当該モード指示情報が読出モードを指示しているか否かを判定する(S31)。
【0100】
モード指示情報が読出モードを指示していない場合には(S31でNo)、モード指示情報は合成モード又は合成書込モードを指示していることになる。従ってこの場合には、メモリインタフェース156は画像の読出し動作を行わず、他方、合成処理部154は入力画像記憶部144から入力画像109を読み出す(S32)。次に、合成処理部154は、合成用ラインメモリ152に対する書込み及び読出しを行うことにより、入力画像109を合成することにより合成画像を生成する(S33)。続いて、合成処理部154は、生成した合成画像を出力画像159としてLCD表示パネル160へ出力する(S34)。
【0101】
次に、合成処理部154はモード指示情報が合成書込モードを指示しているか否かを判定する(S35)。モード指示情報が合成書込モードを指示しておれば(S35でYes)、合成処理部154はステップS33で生成した合成画像を合成画像記憶部146へ書き込む(S36)。その後、処理はステップS39へ移行する。一方、モード指示情報が合成書込モードを指示していなければ(S35でNo)、処理はS31へ戻る。
【0102】
ステップS31の判定において、モード指示情報が読出モードを指示しておれば(S31でYes)、合成処理部154は画像の合成処理を行わず、他方、メモリインタフェース156は合成画像記憶部146に記憶される合成画像を読み出す(S37)。次に、メモリインタフェース156は、読み出した合成画像を出力画像159としてLCD表示パネル160へ出力する(S38)。その後、処理はステップS39へ移行する。
【0103】
ステップS39では、マルチレイヤ画像合成部150は、処理を終了すべきか否かを判定する。ユーザが所定のキー操作を行っている等により、処理を終了すべきであるときには、マルチレイヤ画像合成部150は処理を終了する。一方、処理を終了すべきでないときには、マルチレイヤ画像合成部150は、処理をステップS31へ戻す。以上の処理におけるループは、画像の1ライン毎或いは複数ライン毎に反復される。
【0104】
図5は、画像合成部150の合成モードにおける動作を説明する動作説明図である。図5の例では、入力画像109として第1入力画像41と第2入力画像42との2種類の画像が入力画像記憶部144に記憶されている。第1入力画像41は例えば対局画像11であり、第2入力画像42は例えば自局画像12である。この場合、第1入力画像41及び第2入力画像42は、例えばフルカラーの自然画像である。図5では便宜上、第1入力画像41として平仮名の「あ」という文字画像を例示し、第2入力画像42として平仮名の「え」という文字画像を例示している。
【0105】
入力画像109を構成する画像の種類及びその数は、例えばユーザのキー操作により設定及び変更が可能である。例えば、第1入力画像41及び第2入力画像42の何れかが、コンピュータで作成されたCG(コンピュータ・グラフィックス)画像が入力されたものであっても良い。更に、第1入力画像41及び第2入力画像42は、静止画と動画像との何れであっても良く、その他様々な種類の画像であり得る。
【0106】
入力画像記憶部144には、第1入力画像41を記憶するための記憶領域である第1入力画像記憶部148が確保され、第2入力画像42を記憶するための記憶領域である第2入力画像記憶部149が確保される。第1入力画像記憶部148及び第2入力画像記憶部149は、入力画像109を構成する画像の種類、数、及びサイズ(即ちデータ量)に応じて、単一のRAMとしての外部画像メモリ140内に自在に割り当てられるメモリ空間である。それにより、入力画像記憶部144の記憶容量を節減することができる。これに対して、入力画像記憶部144内に、入力画像109を構成する最大数の画像の最大サイズに対応したメモリ空間を固定的に確保することも可能である。
【0107】
これらのメモリ空間は、単一のRAMとしての外部画像メモリ140を時分割的に使用することにより、一部ないし全部において重複することがあっても構わない。各記憶部148及び149に単一のRAMのメモリ空間が割り当てられる形態では、割り当てられた各メモリ空間の先頭アドレスを指定することで、各記憶部148及び149の何れかを選択して使用することができる。
【0108】
レイヤ情報記憶部142には、動作モード切替部128が書き込んだレイヤ情報51が記憶されている。既に述べたようにレイヤ情報51は、レイアウト情報とモード指示情報とを含んでいる。
【0109】
合成画像記憶部146は、合成画像61を記憶するためのものであるが、合成モードでは合成画像記憶部146は使用されない。合成モードでは、合成処理部154はレイヤ情報51が含むレイアウト情報に基づいて、第1入力画像41と第2入力画像42とを入力画像記憶部144から読み出し合成する。図5の例では、レイアウト情報は第1入力画像41(番号“1”で表している)の右下隅の小区画の上に第2入力画像42(番号“2”で表している)を重ねて表示すべく指示している。即ち、レイアウト情報は、LCD表示パネル160の表示画面全体をカバーすべき“1”のレイヤと、表示画面の右下において、“1”のレイヤの上層に位置する“2”のレイヤとの2つのレイヤを指示している。
【0110】
図6は、合成処理部154の画像合成処理を説明する動作説明図である。図6に例示するように、合成処理部154は、レイアウト情報に従って入力画像記憶部144から第1入力画像41と第2入力画像42とを選択的に例えば1ラインずつ読み出し、合成用ラインメモリ152に書き込む。合成処理部154は第1入力画像41を表示すべき領域では第1入力画像41を読み出し、第2入力画像42を重ねて表示すべき領域では第2入力画像42を読み出す。図6の例では、合成用ラインメモリ152は合成画像7ライン分の記憶容量を有しているが、一般には1ライン分以上の記憶容量を有しておればよい。
【0111】
合成処理部154は、合成用ラインメモリ152に記憶された1ライン分の合成画像をFIFO(First Input First Out;先入れ先出し)の形式で順次読み出し、LCD表示パネル160へ出力する。その結果、図5に例示するように、LCD表示パネル160の表示画面の全面に第1入力画像41である平仮名の「あ」を拡大した画像が表示され、表示画面の右下領域に第2入力画像42である平仮名の「え」を適度な大きさに調整した画像が表示される。
【0112】
図7は、画像合成部150の合成書込モードにおける動作を説明する動作説明図である。図7の例においても図5と同様に、入力画像109として第1入力画像41と第2入力画像42との2種類の画像が入力画像記憶部144に記憶されている。合成書込モードにおいても合成モードと同様に、合成処理部154はレイヤ情報51が含むレイアウト情報に基づいて、第1入力画像41と第2入力画像42とを入力画像記憶部144から読み出し合成する。また、図6に例示したように合成処理部154は、合成用ラインメモリ152に記憶された1ライン分の合成画像をFIFOの形式で順次読み出し、LCD表示パネル160へ出力する。その結果、図7に例示するような合成画像がLCD表示パネル160に表示される。
【0113】
合成処理部154は、合成書込モードにおいてはそれだけに止まらずに、合成用ラインメモリ152から読み出した1ライン分の合成画像を更に合成画像記憶部146へ順次書き込む。その結果、図7に例示するような合成画像61が合成画像記憶部146に記憶される。合成画像記憶部146への合成画像61の書込みは、合成書込モードの後に予定される読出モードへの準備として行われるものである。
【0114】
図8は、画像合成部150の読出モードにおける動作を説明する動作説明図である。図8の例においても図5及び図7と同様に、入力画像109として第1入力画像41と第2入力画像42との2種類の画像が入力画像記憶部144に記憶されている。読出モードでは、合成処理部154は画像合成処理を行わず、メモリインタフェース156が合成画像記憶部146に記憶されている合成画像61を読み出し、LCD表示パネル160へ出力する。その結果、図8に例示するような合成画像がLCD表示パネル160に表示される。
【0115】
図9は、画像合成部150の動作モードの移り変わりを例示するタイミングチャートである。以下において、当該タイミングチャートを参照しつつ、各動作モードにおける消費電力について説明する。図9の左側に示すように、入力画像109の更新が第1所定期間T0内に行われ、それに伴いLCD表示パネル160に表示される画像の更新が行われている通常の期間においては、通常モードとして合成モードが選択・設定される。その結果、入力画像109の合成処理が行われ、合成処理によって得られる合成画像がLCD表示パネル160へ表示される。
【0116】
この合成モードで消費される電力は、例えば次のように計算される。但し、ここで計算する消費電力は、外部画像メモリ140とマルチレイヤ画像合成部150とにおいて、メモリアクセスによって消費される電力である。他の部分、例えばLCD表示パネル160、レイヤ情報作成部130、及びその他の部分で消費される電力は、動作モードとの相関性が低いので計算対象から除外する。
【0117】
合成モードにおけるメモリアクセスとしては、外部画像メモリ140の入力画像記憶部144に対する読出しアクセスが発生するとともに、マルチレイヤ画像合成部150の合成用ラインメモリ152に対する書込みアクセスと読出しアクセスとが発生する。即ち、合成モードでは図10のブロック図において、ハッチングを付した部分に対してメモリアクセスが行われる。合成モードにおける消費電力は、これらのアクセスに伴う消費電力の合計となる。外部画像メモリ140の入力画像記憶部144に対する読出しアクセスによる消費電力と、外部画像メモリ140の合成画像記憶部146に対する読出しアクセスによる消費電力とは同一であり、その消費電力をW140とすると、W140は数式1で与えられる。
【0118】
【数1】
【0119】
又、マルチレイヤ画像合成部150の合成用ラインメモリ152に対する読出しアクセスによる消費電力と書込みアクセスによる消費電力とは同一であり、その消費電力をW150とすると、W150は数式2で与えられる。
【0120】
【数2】
【0121】
数式1において、A1は入力画像記憶部144と合成画像記憶部146とを構成するメモリ素子の動作電流(A)であり、V1は当該メモリ素子に供給する電圧(V)であり、K3は当該メモリ素子の記憶データが変化する頻度を表し、数式3で与えられる。
【0122】
【数3】
【0123】
数式3において、Ip1はLCD表示パネル160に表示される画像即ち表示画像のピクセル(画素)数であり、fp1は表示パネル160における1秒間の画像更新回数であり、f3はマルチレイヤ画像合成部150が1秒間に処理することのできる最大ピクセル数である。
【0124】
又、数式1において、C1は外部画像メモリ140とマルチレイヤ画像合成部150との接続部分の浮遊容量(F)であり、Dbppは外部画像メモリ140のデータバス幅であり、Abppは外部画像メモリ140のアドレスバス幅であり、K1は外部画像メモリ140のデータバス値、即ちデータバス上のデータの変化頻度であり、K2は外部画像メモリ140のアドレスバス値の変化頻度である。A1を30mA、V1を1.8V、Ip1を240×320=76,800ピクセル、fp1を60フレーム/秒、f3を100Mピクセル、C1を10pF、Dbppを32、Abppを16、K1を1/2、K2を1/16と仮定して、数式1と数式3とからW140を計算すると、約5mWになる。
【0125】
又、数式2において、A2はマルチレイヤ画像合成部150の合成用ラインメモリ152を構成するメモリ素子の動作電流(A)であり、V2は当該メモリ素子に供給する電圧(V)であり、K4は当該メモリ素子の記憶データが変化する頻度を表し、数式4で与えられる。
【0126】
【数4】
【0127】
数式4において、Ip2はマルチレイヤ画像合成部150が処理する1画面のピクセル数であり、fp2はマルチレイヤ画像合成部150がLCD表示パネル160に対して1秒間に画面更新する回数であり、f2はマルチレイヤ画像合成部150が1秒間に処理可能な最大ピクセル数である。A2を60mA、V2を1.8V、Ip2を240×320=76,800ピクセル、fp2を60フレーム/秒、f2を100Mピクセルと仮定して、数式2と数式4とからW150を計算すると、約5mWになる。
【0128】
以上の通り、外部画像メモリ140の入力画像記憶部144に対する読出しアクセスにより消費される電力W140は約5mWである。また、マルチレイヤ画像合成部150の合成用ラインメモリ152に対する書込みアクセスにより消費される電力W150も約5mWである。更に合成用ラインメモリ152に対する読出しアクセスにより消費される電力W150も約5mWである。これらを合計すると、約15mWとなる。従って、合成モードでの消費電力は約15mWとなる。
【0129】
図9に戻って、入力画像109の更新が最新に行われてから、更新がないまま第1所定期間T0が経過したと仮定する。この時、図9に示す通り、動作モードが合成モードから合成書込モードへ切り替えられる。上記の通り、第1所定期間T0は、予め定められた時間であって、無更新カウンタ126によってカウントされる時間である。動作モードの切替えは、上記の通り、動作モード切り替え部128によって新たな動作モードが選択され、選択された動作モードを指示するモード指示情報がレイヤ情報記憶部142へ入力されることによって達成される。その結果、合成書込モードによる画像合成処理と合成画像を書込む処理と表示処理とが実行される。
【0130】
上述したように合成書込モードは、画像合成処理により生成された合成画像61がLCD表示パネル160に表示されると同時に、合成画像記憶部146に記憶される動作モードである。従って、合成書込モードでは、合成モードで行われるメモリアクセスに加えて、合成画像記憶部146への書込みアクセスが行われる。即ち、合成書込モードでは、図11のブロック図において、ハッチングを付した部分に対してメモリアクセスが行われる。合成書込モードにおける消費電力は、これらのアクセスに伴う消費電力の合計となる。
【0131】
上述の通り、外部画像メモリ140の入力画像記憶部144に対する読出しアクセスによる消費電力と、外部画像メモリ140の合成画像記憶部146に対する読出しアクセスによる消費電力とは同一である。更に、外部画像メモリ140の合成画像記憶部146に対する読出しアクセスによる消費電力と書込みアクセスによる消費電力とは同一である。そこで、その消費電力をW140とすると、W140は数式1で与えられる。従って、合成モードにおける仮定と同じ仮定の下で、合成書込モードにおける消費電力を計算すると、合成モードでの消費電力である約15mWに約5mWを加えた約20mWとなる。
【0132】
再び図9に戻って、入力画像109の更新が行わないまま、合成書込モードによる処理が開始されてから第2所定期間T1が経過したものと仮定する。この時、動作モードは、合成書込モードから読出モードへ移行する。上述の通り第2所定期間T1も、第1所定期間T0と同様に予め定められた所定の時間であって、無更新カウンタ126によってカウントされる時間である。
【0133】
上述したように読出モードは、合成画像記憶部146から合成画像が読み出され、LCD表示パネル160へ表示される動作モードである。読出モードでは、更新されていない入力画像109、即ち更新されていない第1入力画像41と第2入力画像42とは、マルチレイヤ画像合成部150に送られないか、マルチレイヤ画像合成部150に送られてもマルチレイヤ画像合成部150が受信しないか、或いはマルチレイヤ画像合成部150が受信しても何等の処理にも使われない。
【0134】
読出モードでは、合成画像記憶部146に対する読出しアクセスは行われるが、入力画像記憶部144とレイヤ情報記憶部142とに対する読出しアクセスは行われることなく、合成用ラインメモリ152に対する書込み・読出しアクセスは行われることがない。即ち、読出モードでは、図12のブロック図において、ハッチングを付した部分に対してメモリアクセスが行われる。従って読出モードでは、メモリアクセスに要する電力消費を大きく節約することが可能である。
【0135】
読出モードで消費される電力は、例えば次のように計算される。但し、ここで計算する消費電力も、外部画像メモリ140とマルチレイヤ画像合成部150とにおいて、メモリアクセスに伴って消費される電力である。上記の通り、読出モードにおけるメモリアクセスは、外部画像メモリ140の合成画像記憶部146に対する読出しアクセスに限られる。従って、計算すべき消費電力は、このメモリアクセスに伴う消費電力に限られる。
【0136】
上述の通り、外部画像メモリ140の入力画像記憶部144に対する読出しアクセスによる消費電力と、外部画像メモリ140の合成画像記憶部146に対する読出しアクセスによる消費電力とは同一であり、その消費電力をW140とすると、W140は数式1で与えられる。従って、合成モードにおける仮定と同じ仮定の下で、消費電力を計算すると、上記したように約5mWになる。即ち、読出モードにおける消費電力は合成モードにおける消費電力の約1/3であることが理解される。このように携帯電話表示部100は、表示すべき画像の更新が行われない時に、合成画像を得る段階での省電力化を実現する。
【0137】
読出モードは、図9の右側に示すように、入力画像109について新たな更新が行われるまで継続される。入力画像109の更新は上記の通り、入力画像更新判定部122によって検出される。上述の通り、入力画像更新判定部122は、入力画像109の更新を検出すると、入力画像109が変更されたか否かの判断結果として、「更新あり」を示す情報を無更新カウンタ制御部124へ送る。この判断結果を受け取った無更新カウンタ制御部124は、無更新カウンタ126の値を例えば“0”にリセットする。その結果、動作モード切替部128は合成モードを選択・設定する。
【0138】
(実施の形態2)
図13は、本発明の実施の形態2による画像合成表示装置の一部分の構成を示すブロック図である。本実施の形態による画像合成表示装置も、実施の形態1と同様に携帯電話機に組み込まれた携帯電話表示部として具体化されている。本実施の形態による画像合成表示装置は、レイヤ情報作成部130が図13に示すレイヤ情報作成部130Aに置き換えられている点において、図1の携帯電話表示部100とは異なっている。レイヤ情報作成部130Aが備える動作モード切替部128Aは、消費電力判定部135が付加されている点において、図1の動作モード切替部128とは異なっている。消費電力判定部135は、合成モードにおける消費電力と読出モードにおける消費電力とを比較するものである。図13には、マルチレイヤ画像合成部150に動作モードを指示するモード制御部120Aを、点線のブロックで示している。モード制御部120Aは、本発明のモード制御部の具体例に該当する。
【0139】
図14は、レイヤ情報作成部130Aの動作手順を示すフローチャートである。レイヤ情報作成部130Aの動作手順は、ステップS7とステップS8との間に、消費電力判定部135が消費電力を比較する工程(S20)が介挿され、無更新カウンタ制御部124がステップS7とステップS9との間に動作モードを判定する工程(S21)が介挿される点において、図3に示したレイヤ情報作成部130の動作手順とは異なっている。
【0140】
無更新カウンタ制御部124によるステップS7の判定において、カウント値が第1所定期間T0と第2所定期間T1との和以下であれば(S7でYes)、無更新カウンタ制御部124はその旨の判断結果を動作モード切替部128へ伝える。消費電力判定部135は、当該判断結果に基づいて、合成モードにおける消費電力と読出モードにおける消費電力とを比較する(S20)。より詳細には、消費電力判定部135は、マルチレイヤ画像合成部150が入力画像記憶部144から入力画像109を読み出し合成するのに要する第1の消費電力と、マルチレイヤ画像合成部150が合成画像記憶部146から合成画像を読み出すのに要する第2の消費電力とを評価し、第1の消費電力が第2の消費電力よりも大きいか否かを判定する。
【0141】
数式1〜4に基づく数値例を示したように、通常においては第1の消費電力が第2の消費電力よりも大きい。しかしながら、入力画像109を構成する第1入力画像41や第2入力画像42等のサイズが小さくデータ量が小さい一方、LCD表示パネル160には、これらの画像を拡大して表示すべき場合など、入力画像109のデータ量が合成画像のデータ量よりも著しく小さい場合があり得る。データ量の差違によっては、第1の消費電力が第2の消費電力よりも低くなる場合があり得る。
【0142】
消費電力判定部135は、データ量に依存する消費電力を評価し比較する。この目的のためには、先に示したような前提、即ち入力画像記憶部144からの読出しアクセスに伴う消費電力と合成画像記憶部146への書込み及び読出しアクセスに伴う消費電力とが同一であるという前提に立つことなく、それぞれのアクセスにおけるデータ量を考慮して個別に数式1〜4を適用することにより、第1及び第2の消費電力を評価することが可能である。
【0143】
より簡素な評価手順として、入力画像記憶部144が記憶している入力画像109のデータ量(I)に比例した量(a×I)として第1の消費電力を評価し、合成画像記憶部146に書き込むべき合成画像のデータ量(U)に比例した量(b×U)として前記第2の消費電力を評価することが可能である。この手順によれば、消費電力判定部135は、第1及び第2の消費電力の評価を短時間で行うことができる。消費電力判定部135は、例えば入力画像記憶部144のアドレス値の変化を通じてデータ量(I)を検知することができ、例えばレイアウト情報生成部134が生成するレイアウト情報に基づいてデータ量(U)を算出することができる。データ量(I)、(U)は、例えばバイト単位で評価される。
【0144】
マルチレイヤ画像合成部150は合成モードにおいて、入力画像記憶部144が記憶している入力画像109を取り扱うので、第1の消費電力は入力画像109のデータ量に比例した量として近似的に評価することができる。同様に、マルチレイヤ画像合成部150は読出モードにおいて、合成画像記憶部146が記憶する合成画像を取り扱うので、第2の消費電力は、合成画像のデータ量に比例した量として近似的に評価することができる。
【0145】
比例係数(a)及び(b)は、実験、シミュレーション或いは理論計算によって、個々の外部画像メモリ140及び合成用ラインメモリ152について、予め求めることができる。合成モードと読み出しモードとの間で処理内容は異なるので、比例係数(a)と比例係数(b)とは、一般に異なる値となる。消費電力判定部135は、このような消費電力とデータ量との間の近似的な比例関係を利用することにより、第1及び第2の消費電力の評価を、比較的良好な精度で且つ短時間で行うことが可能となる。
【0146】
消費電力判定部135は、評価した第1及び第2の消費電力を互いに比較する。従って、消費電力判定部135は、a×Iとb×Uとを計算する代わりに、別の比例係数(K)を用いたK×Iとして第1の消費電力を評価し、Uとして第2の消費電力を評価しても良い。比例係数(K)は、K=a/bの関係にある。比例係数(K)は、通常の装置構成において1以下の正の値となり、例えば1/2程度の値である。この場合であっても、第1及び第2の消費電力をデータ量に比例する量として評価する点に変わりはない。図14のステップS20には、比例係数(K)を用いた例を示している。
【0147】
ステップS20の判定において、K・I>Uである場合、即ち第1の消費電力が第2の消費電力よりも大きい場合には(S20でYes)、合成書込モード指示部132は、マルチレイヤ画像合成部150の動作モードを合成書込モードに設定する(S8)。即ち、合成書込モード指示部132は、合成書込モードを指示するモード指示情報をレイヤ情報記憶部142に書き込む。一方、K・I≦Uである場合、即ち第1の消費電力が第2の消費電力以下である場合には(S20でNo)、合成書込モードへの動作モードの設定なしに、処理はステップS10へ移行する。
【0148】
ステップS7の判定において、カウント値が第1所定期間T0と第2所定期間T1との和を超える場合には(S7でNo)、読出モード指示部133は、動作モードが既に合成書込モードであることを条件として(S21でYes)、マルチレイヤ画像合成部150の動作モードを読出モードに設定する(S9)。即ち、読出モード指示部133は、読出モードを指示するモード指示情報をレイヤ情報記憶部142に書き込む。
【0149】
このように、本実施の形態による画像合成表示装置では、入力画像記憶部144に記憶される入力画像109が更新されることなく第1所定期間T0が経過すると、合成モードよりも読出モードの方が消費電力を節減し得るという評価結果が得られることを条件として、動作モードが合成モードから読出モードの準備段階としての合成書込モードへ移行する。その後、第2所定期間T1を経ても入力画像109の更新がなければ、動作モードは読出しモードへ移行する。従って、各動作モードで処理すべきデータ量によって、合成モードから読出しモードへ移行することが省電力の点から不利である場合には、入力画像109が第1所定期間T0を超えて更新されない場合であっても、動作モードは移行せず、合成モードに止まる。それにより、より高い省電力効果が得られる。
【0150】
(実施の形態3)
図15は、本発明の実施の形態3による画像合成表示装置の一部分の構成を示すブロック図である。本実施の形態による画像合成表示装置も、実施の形態1及び2と同様に携帯電話機に組み込まれた携帯電話表示部として具体化されている。本実施の形態による画像合成表示装置は、レイヤ情報作成部130が図15に示すレイヤ情報作成部130Bに置き換えられている点において、図1の携帯電話表示部100とは異なっている。レイヤ情
報作成部130Bが備える動作モード切替部128Bは、合成モード指示部131が除去されている点において、図1の動作モード切替部128とは異なっている。図15には、マルチレイヤ画像合成部150に動作モードを指示するモード制御部120Bを、点線のブロックで示している。モード制御部120Bは、本発明のモード制御部の具体例に該当する。
【0151】
図16は、レイヤ情報作成部130Bの動作手順を示すフローチャートである。レイヤ情報作成部130Bの動作手順は、ステップS2がステップS41に置き換えられ、ステップS7〜S9がステップS42に置き換えられている点において、図3に示したレイヤ情報作成部130の動作手順とは異なっている。ステップS1において無更新カウンタ制御部124が、無更新カウンタ126のカウント値をリセットすると、無更新カウンタ制御部124から送られるその旨の情報に基づいて、合成書込モード指示部132は、マルチレイヤ画像合成部150の動作モードを合成書込モードに設定する(S41)。即ち、合成書込モード指示部132は、合成書込モードを指示するモード指示情報をレイヤ情報記憶部142に書き込む。その後、ステップS3の処理が行われる。
【0152】
ステップS6の判定において、無更新カウンタ制御部124が、カウント値が所定値T0を超えると判定すると(S6でNo)、読出モード指示部133は、無更新カウンタ制御部124から送られる当該判定結果に基づいて、マルチレイヤ画像合成部150の動作モードを読出モードに設定する(S42)。即ち、読出モード指示部133は、読出モードを指示するモード指示情報をレイヤ情報記憶部142に書き込む。その後、処理はステップS10へ移行する。一方、ステップS6の判定において、無更新カウンタ制御部124が、カウント値が所定値T0以下であると判定すると(S6でYes)、処理はステップS3へ移行する。
【0153】
図17は、本実施の形態におけるマルチレイヤ画像合成部150の動作手順を示すフローチャートである。この動作手順は、ステップS35の判定が削除されている点において、図4の動作手順とは異なっている。即ち、ステップS31の判定において、レイヤ情報記憶部142に記憶されるモード指示情報が読出モードを指示しないとの判定結果が得られると(S31でNo)、ステップS32〜S34及びS36の処理が行われる。
【0154】
このように、本実施の形態による画像合成表示装置では、入力画像記憶部144に記憶される入力画像109が更新されることなく第1所定期間T0が経過までの期間において、合成モードではなく合成書込モードの処理が行われる。そして、入力画像109が更新されることなく第1所定期間T0が経過すると、既に合成画像記憶部146には合成画像が記憶されているので、動作モードは読出しモードへ移行する。読出しモードにおける消費電力は、合成書込モードにおける消費電力よりも低く、また通常において実施の形態1或いは2の合成モードにおける消費電力よりも低い。従って、本実施の形態においても、表示すべき画像の更新が行われない時に、画像を合成する段階での消費電力の節減効果が得られる。
【0155】
(その他の実施の形態)
(1) 上記の各実施の形態では、入力画像更新判定部122は、入力画像109に更新があったか否かの判断(図3、図14及び図16のステップS3)をフレーム周期、即ち、マルチレイヤ画像合成部150が合成画像の1フレーム分を出力画像159として出力する周期毎に行った。それにより、第1所定期間T0及び第2所定期間T1が、フレーム周期を単位として計測されるので、既に述べたようにマルチレイヤ画像合成部150のフレーム単位の動作に整合して動作モードの変更を行うことができる。しかしながら当該判断の周期は、一般にはフレーム周期、或いはその整数倍に限られるものではない。
【0156】
(2) 上記各実施の形態では、無更新カウンタ制御部124は、無更新カウンタ126のカウント値をフレーム周期で1ずつインクリメントした(図3、図14及び図16のステップS5)。これに対して、無更新カウンタ制御部124は、カウント値を1ずつデクリメントし、ステップS6及びS7において判別式の不等号を逆向きとしてもよい。また、無更新カウンタ制御部124は、ステップS1においてカウント値を“0”以外の他の値にリセットするものであってもよい。例えば、無更新カウンタ制御部124は、ステップS1においてカウント値を正の整数にリセットし、ステップS5では“1”だけデクリメントし、ステップS6では、カウント値がゼロになったか否かを判断してもよい。
【0157】
更には、無更新カウンタ制御部124は、ステップS5において、例えばミリ秒或いはマイクロ秒或いはナノ秒単位で計測された実際の時間幅で、カウント値をインクレメント或いはデクレメントし、ステップS6及びS7においてカウント値を予め定められた所定の時間と比較しても良い。予め定められた所定の時間は、例えば、50フレーム相当時間、100フレーム相当時間、或いは1000フレーム相当時間等であってもよく、或いは100マイクロ秒、10ミリ秒、或いは200ミリ秒等であってもよい。
【0158】
(3) 上記各実施の形態では、無更新カウンタ制御部124は、カウント値をリセットした旨の情報、及びカウント値を所定の値と比較して得た判断結果を、動作モード切替部128へ伝え、合成モード指示部131等がこれらの情報に基づいて、動作モードを設定した。これに対して、カウント値をリセットした時、或いはカウント値を比較して判断結果を得た時に、それに基づいて無更新カウンタ制御部124自身が動作モードを決定し、その結果を動作モード切替部128へ伝えても良い。この場合、合成モード指示部131等は、決定された結果に従って動作モードを設定する。
【0159】
また、無更新カウンタ制御部124が、カウント値をリセットした旨の情報を動作モード切替部128へ送る代わりに、入力画像更新判定部122が、入力画像109の更新があった旨の判断結果を無更新カウンタ制御部124だけでなく動作モード切り替え部128にも送るように、レイヤ情報作成部130を構成してもよい。この場合、動作モード切り替え部128の合成モード指示部131等は、この情報に基づいて合成モードを選択・設定する。
【0160】
(4) 上記の各実施の形態では、入力画像更新判定部122は、背景画像入力制御部103、カメラ画像入力制御部104及び対局圧縮画像伸長部107から送られる通知信号に基づいて、入力画像記憶部144に記憶される入力画像109に更新があったか否かの判断(図3、図14及び図16のステップS3)を行った。これに対して、入力画像更新判定部122が、通知信号に基づくことなく、例えば入力画像記憶部144への書込みアクセスの有無を検知することにより、入力画像109の更新の有無を判定しても良い。入力画像記憶部144への書込みアクセスの有無の検知は、例えば外部画像メモリ140のうち入力画像記憶部144に割り当てられているメモリ空間へのアクセスの有無を、アドレス信号等に基づいて検知することにより行うことができる。
【0161】
或いは、入力画像更新判定部122は、入力画像記憶部144に新たに記憶される入力画像109と、それ以前に記憶されている入力画像109とをアドレス毎に比較し、データが相違するアドレスが存在するか否かを判定することにより、入力画像109の更新の有無を判定しても良い。この場合には、入力画像109が新たに入力されても、画像に変化がなければ入力画像109の更新はないものと判断されるので、より実質的な判断結果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0162】
本発明は、画像を記憶する手段に記憶されている複数の画像を合成してなる合成画像を得るのに伴う消費電力を、記憶されている画像の更新が行われない時に節減することを可能にするので、産業上有用である。
【図面の簡単な説明】
【0163】
【図1】本発明の実施の形態1による画像合成表示装置とその周辺部分の構成を示すブロック図である。
【図2】図1のLCD表示パネルに表示される画像の配置を例示する画面図である。
【図3】図1のレイヤ情報作成部の動作手順を示すフローチャートである。
【図4】図1のマルチレイヤ画像合成部の動作手順を示すフローチャートである。
【図5】図1の画像合成部の合成モードにおける動作を説明する動作説明図である。
【図6】図1の合成処理部の動作を説明する動作説明図である。
【図7】図1の画像合成部の合成書込モードにおける動作を説明する動作説明図である。
【図8】図1の画像合成部の読出モードにおける動作を説明する動作説明図である。
【図9】図1の画像合成部の動作モードの移り変わりを例示するタイミング図である。
【図10】図1の装置のうち、合成モードでメモリアクセスの対象とされるメモリを示すブロック図である。
【図11】図1の装置のうち、合成書込モードでメモリアクセスの対象とされるメモリを示すブロック図である。
【図12】図1の装置のうち、読出モードでメモリアクセスの対象とされるメモリを示すブロック図である。
【図13】本発明の実施の形態2による画像合成表示装置の一部分の構成を示すブロック図である。
【図14】図13のレイヤ情報作成部の動作手順を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施の形態3による画像合成表示装置の一部分の構成を示すブロック図である。
【図16】図15のレイヤ情報作成部の動作手順を示すフローチャートである。
【図17】図15のマルチレイヤ画像合成部の動作手順を示すフローチャートである。
【図18】従来技術による画像合成表示装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0164】
100・・・・携帯電話表示部(画像合成表示装置)
109・・・・入力画像
120、120A、120B・・・・モード制御部
122・・・・入力画像更新判定部
124・・・・無更新カウンタ制御部
126・・・・無更新カウンタ
128、128A、128B・・・・動作モード切替部
130、130A、130B・・・・レイヤ情報作成部
131・・・・合成モード指示部
132・・・・合成書込モード指示部
133・・・・読出モード指示部
134・・・・レイアウト情報生成部
135・・・・消費電力判定部
140・・・・外部画像メモリ
142・・・・レイヤ情報記憶部
144・・・・入力画像記憶部(入力画像記憶装置)
146・・・・合成画像記憶部(合成画像記憶装置)
150・・・・マルチレイヤ画像合成部(画像合成部、画像合成装置)
152・・・・合成用ラインメモリ
154・・・・合成処理部
156・・・・メモリインタフェース
159・・・・出力画像
160・・・・LCD表示パネル(表示装置)
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像記憶手段に記憶されている複数の画像を合成して、1つの表示画面に表示するための合成画像を生成する画像合成出力装置、画像合成出力方法、画像合成出力用プログラム及び画像合成出力用記録媒体に関する。本発明は更に、合成画像を生成するとともに表示する画像合成表示装置及び当該画像合成表示装置を有する携帯通信機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来技術による画像合成表示装置として、例えば下記特許文献1に記載されたコンピュータシステムに組み込まれたものが知られている。図18は、このコンピュータシステム900の主要部の構成を示すブロック図である。コンピュータシステム900は、パーソナルコンピュータ(以下、「パソコン」と適宜略記する)910とディスプレイモニタ920とを主要な要素として備えている。コンピュータシステム900は、その他の様々な構成部分をも備えているが、それらの構成部分は本発明とは直接関係しないので省略している。
【0003】
コンピュータシステム900では、ディスプレイモニタ920の多段階の省電力制御が、画像(本明細書では、画像を表現する信号である「画像データ」をも「画像」と適宜表現する)を描画するためのビデオRAM914への書込みアクセスの有無を示すVRAM状態通知信号932を使って実行される。パソコン910は表示制御部912を備えており、当該表示制御部912は、ディスプレイコントローラ913とビデオRAM914とを有している。表示制御部912は、表示用の画像であるビデオ信号931と共にVRAM状態通知信号932をディスプレイモニタ920へ送信する。
【0004】
ディスプレイコントローラ913は、ディスプレイモニタ920による表示動作を制御するものであり、一定の画面リフレッシュレートでビデオRAM914から画像を読み出し、読み出した画像を表示用のR−G−Bからなる3原色を含むビデオ信号931に変換してディスプレイモニタ920に出力する。ビデオRAM914は、ディスプレイモニタ920に表示するための画像を記憶するものであり、パソコン910上で実行されるソフトウェアの制御によって書込みアクセスを受ける。このビデオRAM914に書込みアクセスによって、ビデオRAM914の記憶データである画像が書き換えられ、その結果、ディスプレイモニタ920に表示される画像が更新される。
【0005】
ビデオRAM914に対して書込みアクセスが行われると、上記VRAM状態通知信号932が“0”から“1”に変化する。それにより、書込みアクセスが行われたことがディスプレイモニタ920に通知される。ビデオRAM914に対する書込みアクセスが終了すると、VRAM状態通知信号932は元の“0”に復帰する。
【0006】
パソコン910が処理を行っている状態では、ソフトウェア制御による描画が実行される毎に、ビデオRAM914に対する書込みアクセスが実行される。しかしながら、パソコン910がキー入力待ち等のアイドル状態になると、ソフトウェア制御による描画処理は通常実行されない。ディスプレイモニタ920は、VRAM状態通知信号932の“0”から“1”への変化、及び“1”から“0”への復帰を参照することによって、パソコン910によるビデオRAM914に対する書込みアクセスの状態を検知することができる。
【0007】
ディスプレイモニタ920は、パソコン910に接続して使用される外部表示装置であり、例えばCRTモニタである。ディスプレイモニタ920は、省電力制御を行うために、タイマ921及びパワーダウン制御部922を備えている。タイマ921は、受信したVRAM状態通知信号932に基づいて、ビデオRAM914に対する書込みアクセスが停止してからの経過時間、即ちパソコン910がアイドル状態になることによって、ビデオRAM914に記憶される画像が更新されず、それによりディスプレイモニタ920に表示される画像が更新されなくなってからの経過時間を計測するものである。
【0008】
タイマ921は、VRAM状態通知信号932が“1”となるか、又はシステムリセット等によってリセットされると、計時のためのカウント動作を開始する。このカウント動作は、次に“1”となるVRAM状態通知信号932を受信するまで継続される。パワーダウン制御部922は、タイマ921によって計時される経過時間、即ち画像の更新が行われなくなってからの経過時間の長さに応じて、ディスプレイモニタ920の表示状態を多段階制御するものである。即ち、画像の更新が行われなくなってからの経過時間が長くなるのに従って、表示状態が通常表示状態から、輝度低下状態、表示オフ状態、電源オフ状態へと、より低い消費電力状態へ、段階的に切り替えられる。
【0009】
このようにコンピュータシステム900では、パソコン910は、キー入力が行われなくなってからの経過時間を計測する代りに、ビデオRAM914に対する書込みアクセスの有無を、VRAM状態通知信号932によってディスプレイモニタ920に通知する。ディスプレイモニタ920は、このVRAM状態通知信号932に基づいて、画像が更新されなくなってからの経過時間、即ち描画のために行われるビデオRAM914への書込みアクセスが停止してからの経過時間を計測し、その経過時間に応じて、多段階のパワーセーブ制御を実行する。これによってディスプレイモニタ920は、自身の主導で自身の表示状態を多段階に制御することができる。その結果、コンピュータシステム900は、パソコン主導の制御によってディスプレイモニタ920の表示状態を決定する方式を採るコンピュータシステムに比べて、パソコン910の処理負荷を低減することができる。
【特許文献1】特開2000−259140号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、従来の画像合成表示装置は、単に画像表示段階での省電力制御を行なうのみであって、表示すべき画像を合成し作成する段階での省電力制御を考慮したものではなかった。コンピュータシステム900に組み込まれた画像合成表示装置に即して述べると、画像が更新されない時にディスプレイモニタ920の省電力制御が行われるが、パソコン910における表示制御部912の省電力化に関しては何等考慮されていなかった。
【0011】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、画像を記憶する手段に記憶されている複数の画像を合成してなる合成画像を得るのに伴う消費電力を、記憶されている画像の更新が行われない時に節減することを可能にする画像合成出力装置、画像合成表示装置、携帯通信機器、画像合成出力方法、画像合成出力用プログラム及び画像合成出力用記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決し上記目的を達成するために、本発明のうち第1の態様に係るものは、複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し、出力画像として出力する画像合成出力装置であって、入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、前記複数モードの何れかを前記画像合成部に指示するモード制御部と、を備えている。
【0013】
そして、前記モード制御部は、前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部と、を含んでいる。
【0014】
この構成の画像合成出力装置によれば、モード制御部が、入力画像記憶部の記憶内容の最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間(更新期間と仮称する)において、画像合成部に合成書込モードを指示し、最新更新時から第1所定期間が経過した後の期間(無更新期間と仮称する)において読出モードを指示する。このため、例えば第1所定期間内に継続的に新たな画像の入力があって、入力画像記憶部の記憶内容が第1所定期間内に更新されている期間では、画像合成部は、入力画像記憶部に記憶されている複数の画像から合成画像を生成し出力するとともに、生成した合成画像を合成画像記憶部へ書き込む。そして、例えば最新更新時から第1所定期間内に新たな画像の入力がなく、それにより入力画像記憶部の記憶内容が第1所定期間内に更新されなければ、画像合成部は、入力画像記憶部に記憶されている複数の画像から合成画像を生成する代わりに、合成画像記憶部に記憶されている合成画像を読み出し出力する。画像合成部の動作モードが読出モードに移行した後に、新たな画像の入力があれば、入力画像記憶部の記憶内容が更新されるので、動作モードは合成書込モードへ戻る。
【0015】
このように、入力画像記憶部の記憶内容が第1所定期間を経過しても更新されない無更新期間において、画像合成部は入力画像記憶部へのアクセスを行わず、且つ画像合成処理を行わず、合成画像記憶部からの読出しのみを行う。それにより無更新期間において、入力画像記憶部、合成画像記憶部及び前記画像合成部の全体における消費電力を、従来技術に比べて通常において節減しつつ、入力画像記憶部に記憶される複数の画像を合成して得られる合成画像と同一の合成画像を出力画像として得ることができる。
【0016】
本発明のうち第2の態様に係るものは、複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し、出力画像として出力する画像合成出力装置であって、入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、
前記複数モードの何れかを前記画像合成部に指示するモード制御部と、を備えている。
【0017】
そして、前記モード制御部は、前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成モードを指示する合成モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部と、を含んでいる。
【0018】
この構成の画像合成出力装置によれば、モード制御部が、入力画像記憶部の記憶内容の最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間(更新期間と仮称する)において、画像合成部に合成モードを指示し、最新更新時から第1所定期間が経過した後の期間において合成書込モードを指示し、最新更新時から第1所定期間と第2所定期間とが経過した後の期間(無更新期間と仮称する)において読出モードを指示する。このため、例えば第1所定期間内に継続的に新たな画像の入力があって、入力画像記憶部の記憶内容が第1所定期間内に更新されている期間では、画像合成部は、入力画像記憶部に記憶されている複数の画像から合成画像を生成し出力する。そして、例えば最新更新時から第1所定期間内に新たな画像の入力がなく、それにより入力画像記憶部の記憶内容が第1所定期間内に更新されなければ、画像合成部は、合成画像を生成し出力するとともに、生成した合成画像を合成画像記憶部へ書き込む。更に、例えば最新更新時から第1所定期間及び第2所定期間を経過しても新たな画像の入力がなければ、画像合成部は、入力画像記憶部に記憶されている複数の画像から合成画像を生成する代わりに、合成画像記憶部に記憶されている合成画像を読み出し出力する。画像合成部の動作モードが合成書込モード又は読出モードに移行した後に、新たな画像の入力があれば、入力画像記憶部の記憶内容が更新されるので、動作モードは合成モードへ戻る。
【0019】
このように、入力画像記憶部の記憶内容が第1所定期間と第2所定期間とを経過しても更新されない無更新期間において、画像合成部は入力画像記憶部へのアクセスを行わず、且つ画像合成処理を行わず、合成画像記憶部からの読出しのみを行う。それにより、無更新期間において、入力画像記憶部、合成画像記憶部及び前記画像合成部の全体における消費電力を、従来技術に比べて通常において節減しつつ、入力画像記憶部に記憶される複数の画像を合成して得られる合成画像と同一の合成画像を出力画像として得ることができる。更に、画像合成部は、無更新期間に備えて行われる合成画像記憶部への合成画像の書込みを、無更新期間の直前に相当する期間においてのみ行い、それ以前の更新期間においては、合成画像記憶部への書込みを行わず、画像合成処理のみを行う。このため、更新期間における消費電力も節減される。
【0020】
本発明のうち第3の態様に係るものは、複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し、出力画像として出力する画像合成出力装置であって、入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、
前記複数モードの何れかを前記画像合成部に指示するモード制御部と、を備えている。
【0021】
そして、前記モード制御部は、前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成モードを指示する合成モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過すると、前記画像合成部が前記入力画像記憶部から前記複数の画像を読み出し合成するのに要する第1の消費電力と、前記画像合成部が前記合成画像記憶部から前記合成画像を読み出すのに要する第2の消費電力とを評価し、前記第1の消費電力が前記第2の消費電力よりも大きいか否かを判定する消費電力判定部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定部が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定部が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部と、を含んでいる。
【0022】
この構成の画像合成出力装置によれば、モード制御部が、入力画像記憶部の記憶内容の最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間(更新期間と仮称する)において、画像合成部に合成モードを指示し、最新更新時から第1所定期間が経過すると、第1及び第2の消費電力の評価を行う。そして、モード制御部は、第1の消費電力が第2の消費電力よりも大きいと判定すると、その後、最新更新時から第1及び第2所定期間が経過するまでの期間においては、画像合成部に合成書込モードを指示し、最新更新時から第1及び第2所定期間が経過した後の期間(無更新期間と仮称する)においては読出モードを指示する。
【0023】
このため、例えば第1所定期間内に継続的に新たな画像の入力があって、入力画像記憶部の記憶内容が第1所定期間内に更新されている期間では、画像合成部は、入力画像記憶部に記憶されている複数の画像から合成画像を生成し出力する。そして、例えば最新更新時から第1所定期間内に新たな画像の入力がなく、それにより入力画像記憶部の記憶内容が第1所定期間内に更新されなければ、第1の消費電力が第2の消費電力よりも大きいとの判定結果が得られることを条件として、最新更新時から第1所定期間と第2所定期間とを経過するまでに、画像合成部は、合成画像を生成し出力するとともに、生成した合成画像を合成画像記憶部へ書き込む。その後、第2所定期間を経過しても新たな画像の入力がなければ、画像合成部は、入力画像記憶部に記憶されている複数の画像から合成画像を生成する代わりに、合成画像記憶部に記憶されている合成画像を読み出し出力する。画像合成部の動作モードが合成書込モード又は読出モードに移行した後に、新たな画像の入力があれば、入力画像記憶部の記憶内容が更新されるので、動作モードは合成モードへ戻る。
【0024】
このように、最新更新時から第1所定期間が経過したときに、第1の消費電力が第2の消費電力よりも大きいとの判定結果が得られた場合には、入力画像記憶部の記憶内容が第1所定期間と第2所定期間とを経過しても更新されない無更新期間において、画像合成部は入力画像記憶部へのアクセスを行わず、且つ画像合成処理を行わず、合成画像記憶部からの読出しのみを行う。それにより、無更新期間において、入力画像記憶部、合成画像記憶部及び前記画像合成部の全体における消費電力を節減しつつ、入力画像記憶部に記憶される複数の画像を合成して得られる合成画像と同一の合成画像を出力画像として得ることができる。更に、画像合成部は、無更新期間に備えて行われる合成画像記憶部への合成画像の書込みを、無更新期間の直前に相当する期間においてのみ行い、それ以前の更新期間においては、合成画像記憶部への書込みを行わず、画像合成処理のみを行う。このため、更新期間における消費電力も節減される。また、合成モードから合成書込モード及び読出モードへの移行が、第1の消費電力が第2の消費電力よりも大きいこと、即ち合成モードよりも読出モードの方が、入力画像記憶部、合成画像記憶部及び画像合成部の全体の消費電力が低いことを条件として行われる。従って、入力された画像のデータ量等によっては消費電力の節減効果が得られない場合にまで、動作モードを遷移させるという不都合が回避される。
【0025】
本発明のうち第4の態様に係るものは、第3の態様に係る画像合成出力装置であって、前記消費電力判定部は、前記入力画像記憶部が記憶している前記複数の画像のデータ量に比例した量として前記第1の消費電力を評価し、前記合成画像記憶部に書き込むべき前記合成画像のデータ量に比例した量として前記第2の消費電力を評価するものである。
【0026】
この構成の画像合成出力装置によれば、消費電力判定部は、入力画像記憶部が記憶している複数の画像のデータ量に比例した量として第1の消費電力を評価し、合成画像記憶部に書き込むべき合成画像のデータ量に比例した量として第2の消費電力を評価するので、第1及び第2の消費電力の評価を簡単な計算により短時間で行うことができる。画像合成部は合成モードにおいて、入力画像記憶部が記憶している複数の画像を取り扱うので、第1の消費電力は当該複数の画像のデータ量に比例した量として近似的に評価することができる。同様に、画像合成部は読出モードにおいて、合成画像記憶部が記憶する合成画像を取り扱うので、第2の消費電力は、合成画像のデータ量に比例した量として近似的に評価することができる。但し、双方の動作モードの間で処理内容は異なるので、第1の消費電力と複数の画像のデータ量との間の比例係数と、第2の消費電力と合成画像のデータ量との間の比例係数とは、一般には異なる値となる。本構成は、かかる消費電力とデータ量との間の近似的な関係を利用して、第1及び第2の消費電力の評価を、比較的良好な精度で且つ短時間で行うことを可能にする。
【0027】
本発明のうち第5の態様に係るものは、第1ないし4の何れかの態様に係る画像合成出力装置であって、前記モード制御部は、前記画像合成部が前記合成画像の1フレーム分を出力する周期を単位として前記第1所定期間を計測するものである。
【0028】
この構成の画像合成出力装置によれば、画像合成部が合成画像の1フレーム分を出力する周期を単位として第1所定期間が計測されるので、画像合成部のフレーム単位の動作に整合して動作モードの変更が行われ得る。
【0029】
本発明のうち第6の態様に係るものは、第2ないし4の何れかの態様に係る画像合成出力装置であって、前記モード制御部は、前記画像合成部が前記合成画像の1フレーム分を出力する周期を単位として前記第2所定期間を計測するものである。
【0030】
この構成の画像合成出力装置によれば、画像合成部が合成画像の1フレーム分を出力する周期を単位として第2所定期間が計測されるので、画像合成部のフレーム単位の動作に整合して動作モードの変更が行われ得る。
【0031】
本発明のうち第7の態様に係るものは、第6の態様に係る画像合成出力装置であって、前記第2所定期間が前記周期と同一長さに定められているものである。
【0032】
この構成の画像合成出力装置によれば、合成画像の1フレーム分が出力される周期と同一長さに第2所定期間が定められているので、消費電力の大きい合成書込モードの処理が行われる期間が必要最小限の長さに抑えられる。
【0033】
本発明のうち第8の態様に係るものは、第1ないし7の何れかの態様に係る画像合成出力装置であって、前記モード制御部は、前記複数の画像の各々の入力に伴って入力される更新通知信号に基づいて、前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像の更新があったことを検知する入力画像更新判定部を、更に含むものである。
【0034】
この構成の画像合成出力装置によれば、入力画像更新判定部が、更新通知信号に基づいて画像の更新を検知するので、画像の更新の有無の判定が簡易に且つ短時間で行われる。
【0035】
本発明のうち第9の態様に係るものは、第1ないし8の何れかの態様に係る画像合成出力装置であって、前記入力画像記憶部と前記合成画像記憶部とはそれぞれ、単一のメモリに割り当てられたメモリ空間であるものである。
【0036】
この構成の画像合成出力装置によれば、入力画像記憶部と合成画像記憶部とが、それぞれ単一のメモリに割り当てられたメモリ空間であるので、これらの記憶部を低廉に実現することができる。従って、例えば画像合成出力装置に加えて表示装置を備える画像合成表示装置において、合成画像記憶部を表示装置の側に組み込んだ形態に比べて、単一のメモリ内に入力画像記憶部と共に合成画像記憶部が割り当てられた本構成の画像合成出力装置を用いた形態は、製造コストを節減することができる。
【0037】
本発明のうち第10の態様に係るものは、画像合成表示装置であって、第1ないし9の何れかの態様に係る画像合成出力装置と、前記画像合成部が出力する前記出力画像を表示する表示装置と、を備えるものである。
【0038】
この構成の画像合成表示装置によれば、本発明の画像合成出力装置と表示装置とが備わるので、上記した各構成による効果が得られる。
【0039】
本発明のうち第11の態様に係るものは、携帯通信機器であって、第10の態様に係る画像合成表示装置を備えるものである。
【0040】
この構成の携帯通信機器によれば、本発明の画像合成表示装置が備わるので、上記した各構成による効果が得られる。携帯通信機器は通常において電池を電源とするので、本構成を採ることにより電池の寿命を高めることができ、それにより携帯性、有用性を向上させることができる。
【0041】
本発明のうち第12の態様に係るものは、複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し、出力画像として出力する画像合成出力方法であって、入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶装置を準備する工程と、前記合成画像を記憶する合成画像記憶装置を準備する工程と、前記入力画像記憶装置に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶装置へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶装置が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成装置を準備する工程と、前記複数モードの何れかを前記画像合成装置に指示するモード制御工程と、を備えている。
【0042】
そして、前記モード制御工程は、前記入力画像記憶装置に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成装置に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示工程と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成装置に前記読出モードを指示する読出モード指示工程と、を含むものである。
【0043】
この構成の画像合成出力方法によれば、モード制御工程が、入力画像記憶装置の記憶内容の最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間(更新期間と仮称する)において、画像合成装置に合成書込モードを指示し、最新更新時から第1所定期間が経過した後の期間(無更新期間と仮称する)において読出モードを指示する。このため、第1の態様による構成に関して述べた理由と同様の理由により、無更新期間において、入力画像記憶装置、合成画像記憶装置及び前記画像合成装置の全体における消費電力を、従来技術に比べて通常において節減しつつ、入力画像記憶装置に記憶される複数の画像を合成して得られる合成画像と同一の合成画像を出力画像として得ることができる。
【0044】
本発明のうち第13の態様に係るものは、複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し、出力画像として出力する画像合成出力方法であって、入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶装置を準備する工程と、前記合成画像を記憶する合成画像記憶装置を準備する工程と、前記入力画像記憶装置に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶装置に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶装置へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶装置が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成装置を準備する工程と、前記複数モードの何れかを前記画像合成装置に指示するモード制御工程と、を備えている。
【0045】
そして、前記モード制御工程は、前記入力画像記憶装置に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成装置に前記合成モードを指示する合成モード指示工程と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成装置に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示工程と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成装置に前記読出モードを指示する読出モード指示工程と、を含むものである。
【0046】
この構成の画像合成出力方法によれば、モード制御工程が、入力画像記憶装置の記憶内容の最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間(更新期間と仮称する)において、画像合成装置に合成モードを指示し、最新更新時から第1所定期間が経過した後の期間において合成書込モードを指示し、最新更新時から第1所定期間と第2所定期間とが経過した後の期間(無更新期間と仮称する)において読出モードを指示する。このため、第2の態様による構成に関して述べた理由と同様の理由により、無更新期間において、入力画像記憶装置、合成画像記憶装置及び前記画像合成装置の全体における消費電力を、従来技術に比べて通常において節減しつつ、入力画像記憶装置に記憶される複数の画像を合成して得られる合成画像と同一の合成画像を出力画像として得ることができる。更に、更新期間における消費電力も節減される。
【0047】
本発明のうち第14の態様に係るものは、複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し、出力画像として出力する画像合成出力方法であって、入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶装置を準備する工程と、前記合成画像を記憶する合成画像記憶装置を準備する工程と、前記入力画像記憶装置に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶装置に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶装置へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶装置が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成装置を準備する工程と、前記複数モードの何れかを前記画像合成装置に指示するモード制御工程と、を備えている。
【0048】
そして、前記モード制御工程は、前記入力画像記憶装置に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成装置に前記合成モードを指示する合成モード指示工程と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過すると、前記画像合成装置が前記入力画像記憶装置から前記複数の画像を読み出し合成するのに要する第1の消費電力と、前記画像合成装置が前記合成画像記憶装置から前記合成画像を読み出すのに要する第2の消費電力とを評価し、前記第1の消費電力が前記第2の消費電力よりも大きいか否かを判定する消費電力判定工程と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定工程が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成装置に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示工程と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定工程が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成装置に前記読出モードを指示する読出モード指示工程と、を含むものである。
【0049】
この構成の画像合成出力方法によれば、モード制御工程が、入力画像記憶装置の記憶内容の最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間(更新期間と仮称する)において、画像合成装置に合成モードを指示し、最新更新時から第1所定期間が経過すると、第1及び第2の消費電力の評価を行う。そして、モード制御工程は、第1の消費電力が第2の消費電力よりも大きいと判定すると、その後、最新更新時から第1及び第2所定期間が経過するまでの期間においては、画像合成装置に合成書込モードを指示し、最新更新時から第1及び第2所定期間が経過した後の期間(無更新期間と仮称する)においては読出モードを指示する。このため、第3の態様による構成に関して述べた理由と同様の理由により、無更新期間において、入力画像記憶装置、合成画像記憶装置及び前記画像合成装置の全体における消費電力を節減しつつ、入力画像記憶装置に記憶される複数の画像を合成して得られる合成画像と同一の合成画像を出力画像として得ることができる。更に、更新期間における消費電力も節減される。また、入力された画像のデータ量等によっては消費電力の節減効果が得られない場合にまで、動作モードを遷移させるという不都合が回避される。
【0050】
本発明のうち第15の態様に係るものは、複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し出力画像として出力する画像合成出力装置に組み込まれたコンピュータを実行させるための画像合成出力用プログラムであって、前記画像合成出力装置は、入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、前記コンピュータと、を備えている。
【0051】
そして、前記画像合成出力用プログラムは、前記コンピュータを、前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部として機能させるためのプログラムである。
【0052】
この構成の画像合成出力用プログラムによれば、当該プログラムを実行するコンピュータが、入力画像記憶部の記憶内容の最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間(更新期間と仮称する)において、画像合成部に合成書込モードを指示し、最新更新時から第1所定期間が経過した後の期間(無更新期間と仮称する)において読出モードを指示する。このため、第1の態様による構成に関して述べた理由と同様の理由により、無更新期間において、入力画像記憶部、合成画像記憶部及び前記画像合成部の全体における消費電力を、従来技術に比べて通常において節減しつつ、入力画像記憶部に記憶される複数の画像を合成して得られる合成画像と同一の合成画像を出力画像として得ることができる。
【0053】
本発明のうち第16の態様に係るものは、複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し出力画像として出力する画像合成出力装置に組み込まれたコンピュータを実行させるための画像合成出力用プログラムであって、前記画像合成出力装置は、入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、前記コンピュータと、を備えている。
【0054】
そして、前記画像合成出力用プログラムは、前記コンピュータを、前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成モードを指示する合成モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部として機能させるためのプログラムである。
【0055】
この構成の画像合成出力用プログラムによれば、当該プログラムを実行するコンピュータが、入力画像記憶部の記憶内容の最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間(更新期間と仮称する)において、画像合成部に合成モードを指示し、最新更新時から第1所定期間が経過した後の期間において合成書込モードを指示し、最新更新時から第1所定期間と第2所定期間とが経過した後の期間(無更新期間と仮称する)において読出モードを指示する。このため、第2の態様による構成に関して述べた理由と同様の理由により、無更新期間において、入力画像記憶部、合成画像記憶部及び前記画像合成部の全体における消費電力を、従来技術に比べて通常において節減しつつ、入力画像記憶部に記憶される複数の画像を合成して得られる合成画像と同一の合成画像を出力画像として得ることができる。更に、更新期間における消費電力も節減される。
【0056】
本発明のうち第17の態様に係るものは、複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し出力画像として出力する画像合成出力装置に組み込まれたコンピュータを実行させるための画像合成出力用プログラムであって、前記画像合成出力装置は、入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、前記コンピュータと、を備えている。
【0057】
そして、前記画像合成出力用プログラムは、前記コンピュータを、前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成モードを指示する合成モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過すると、前記画像合成部が前記入力画像記憶部から前記複数の画像を読み出し合成するのに要する第1の消費電力と、前記画像合成部が前記合成画像記憶部から前記合成画像を読み出すのに要する第2の消費電力とを評価し、前記第1の消費電力が前記第2の消費電力よりも大きいか否かを判定する消費電力判定部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定部が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定部が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部として機能させるためのプログラムである。
【0058】
この構成の画像合成出力用プログラムによれば、当該プログラムを実行するコンピュータが、入力画像記憶部の記憶内容の最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間(更新期間と仮称する)において、画像合成部に合成モードを指示し、最新更新時から第1所定期間が経過すると、第1及び第2の消費電力の評価を行う。そして、コンピュータは、第1の消費電力が第2の消費電力よりも大きいと判定すると、その後、最新更新時から第1及び第2所定期間が経過するまでの期間においては、画像合成部に合成書込モードを指示し、最新更新時から第1及び第2所定期間が経過した後の期間(無更新期間と仮称する)においては読出モードを指示する。このため、第3の態様による構成に関して述べた理由と同様の理由により、無更新期間において、入力画像記憶部、合成画像記憶部及び前記画像合成部の全体における消費電力を節減しつつ、入力画像記憶部に記憶される複数の画像を合成して得られる合成画像と同一の合成画像を出力画像として得ることができる。更に、更新期間における消費電力も節減される。また、入力された画像のデータ量等によっては消費電力の節減効果が得られない場合にまで、動作モードを遷移させるという不都合が回避される。
【0059】
本発明のうち第18の態様に係るものは、複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し出力画像として出力する画像合成出力装置に組み込まれたコンピュータを実行させるためのプログラムを記録した画像合成出力用記録媒体であって、前記画像合成出力装置は、入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、前記コンピュータと、を備えている。
【0060】
そして、前記画像合成出力用記録媒体は、前記コンピュータを、前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部として機能させるためのプログラムを記録したものである。
【0061】
この構成の画像合成出力用記録媒体によれば、当該記録媒体に記録されたプログラムを実行するコンピュータが、入力画像記憶部の記憶内容の最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間(更新期間と仮称する)において、画像合成部に合成書込モードを指示し、最新更新時から第1所定期間が経過した後の期間(無更新期間と仮称する)において読出モードを指示する。このため、第1の態様による構成に関して述べた理由と同様の理由により、無更新期間において、入力画像記憶部、合成画像記憶部及び前記画像合成部の全体における消費電力を、従来技術に比べて通常において節減しつつ、入力画像記憶部に記憶される複数の画像を合成して得られる合成画像と同一の合成画像を出力画像として得ることができる。
【0062】
本発明のうち第19の態様に係るものは、複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し出力画像として出力する画像合成出力装置に組み込まれたコンピュータを実行させるためのプログラムを記録した画像合成出力用記録媒体であって、前記画像合成出力装置は、入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、前記コンピュータと、を備えている。
【0063】
そして、前記画像合成出力用記録媒体は、前記コンピュータを、前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成モードを指示する合成モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部として機能させるためのプログラムを記録したものである。
【0064】
この構成の画像合成出力用記録媒体によれば、当該記録媒体に記録されたプログラムを実行するコンピュータが、入力画像記憶部の記憶内容の最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間(更新期間と仮称する)において、画像合成部に合成モードを指示し、最新更新時から第1所定期間が経過した後の期間において合成書込モードを指示し、最新更新時から第1所定期間と第2所定期間とが経過した後の期間(無更新期間と仮称する)において読出モードを指示する。このため、第2の態様による構成に関して述べた理由と同様の理由により、無更新期間において、入力画像記憶部、合成画像記憶部及び前記画像合成部の全体における消費電力を、従来技術に比べて通常において節減しつつ、入力画像記憶部に記憶される複数の画像を合成して得られる合成画像と同一の合成画像を出力画像として得ることができる。更に、更新期間における消費電力も節減される。
【0065】
本発明のうち第20の態様に係るものは、複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し出力画像として出力する画像合成出力装置に組み込まれたコンピュータを実行させるためのプログラムを記録した画像合成出力用記録媒体であって、前記画像合成出力装置は、入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、前記コンピュータと、を備えている。
【0066】
そして、前記画像合成出力用記録媒体は、前記コンピュータを、前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成モードを指示する合成モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過すると、前記画像合成部が前記入力画像記憶部から前記複数の画像を読み出し合成するのに要する第1の消費電力と、前記画像合成部が前記合成画像記憶部から前記合成画像を読み出すのに要する第2の消費電力とを評価し、前記第1の消費電力が前記第2の消費電力よりも大きいか否かを判定する消費電力判定部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定部が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定部が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部として機能させるためのプログラムを記録したものである。
【0067】
この構成の画像合成出力用記録媒体によれば、当該記録媒体に記録されたプログラムを実行するコンピュータが、入力画像記憶部の記憶内容の最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間(更新期間と仮称する)において、画像合成部に合成モードを指示し、最新更新時から第1所定期間が経過すると、第1及び第2の消費電力の評価を行う。そして、コンピュータは、第1の消費電力が第2の消費電力よりも大きいと判定すると、その後、最新更新時から第1及び第2所定期間が経過するまでの期間においては、画像合成部に合成書込モードを指示し、最新更新時から第1及び第2所定期間が経過した後の期間(無更新期間と仮称する)においては読出モードを指示する。このため、第3の態様による構成に関して述べた理由と同様の理由により、無更新期間において、入力画像記憶部、合成画像記憶部及び前記画像合成部の全体における消費電力を節減しつつ、入力画像記憶部に記憶される複数の画像を合成して得られる合成画像と同一の合成画像を出力画像として得ることができる。更に、更新期間における消費電力も節減される。また、入力された画像のデータ量等によっては消費電力の節減効果が得られない場合にまで、動作モードを遷移させるという不都合が回避される。
【発明の効果】
【0068】
以上のように本発明は、画像を記憶する手段に記憶されている複数の画像を合成してなる合成画像を得るのに伴う消費電力を、記憶されている画像の更新が行われない時に節減することを可能にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0069】
以下に本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0070】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による画像合成表示装置とその周辺部分の構成を示すブロック図である。この画像合成表示装置は、携帯電話機に組み込まれた携帯電話表示部100として具体化されている。図1に描かれる携帯電話表示部100の周辺部分は携帯電話機内の装置要素である。
【0071】
言うまでもなく、本発明の画像合成表示装置は、携帯電話機の表示部として実現されるだけでなく、例えばノート型パソコンを始めとする各種携帯型パソコンの表示部、例えばPDA等と呼ばれることのある携帯型情報端末装置の表示部、DVDプレーヤーやCDプレーヤー等を始めとする各種オーディオビデオ機器の表示部、各種家庭用電気機器の表示部、複写機やファクシミリその他の各種事務用電子機器の表示部、或いはその他各種機器の表示部として実現され得るものである。特に、携帯電話機或いは携帯型情報端末装置などの携帯通信機器は、電池を電源とするので、本発明の構成を採ることにより消費電力を節減することができ、それにより携帯性及び有用性を高めることができる。
【0072】
携帯電話機の全体を構成するには、図1に示す携帯電話表示部100だけでなく、通信や通話を行うための様々な要素を必要とする。しかしながらこれらの要素は、本発明の本質と直接関係せず、且つ従来周知のものであるので説明を省略ないし簡略化する。
【0073】
携帯電話表示部100は、レイヤ情報作成部130、外部画像メモリ140、マルチレイヤ画像合成部150、及びLCD表示パネル160を備えている。LCD表示パネル160は、本発明の表示装置の具体例であって、CRT表示装置(陰極線管表示装置)やELやPDP(Plasma Display Panel)や、その他各種の表示デバイスに置き換えられても良い。
【0074】
携帯電話表示部100には、LCD表示パネル160に表示するための複数種類の画像が、入力画像109として入力される。携帯電話表示部100は、これらの複数種類の入力画像109を合成することにより合成画像を生成し、当該合成画像をLCD表示パネル160に表示する。図1に例示する携帯電話機は、カメラ装置102を備えている。それにより携帯電話表示部100には、入力画像109として、対局画、自局画、及び背景画を入力することができる。
【0075】
その結果、図2に例示するように、LCD表示パネル160には、対局画像11、自局画像12及び背景画像13を合成して成る合成画像が表示される。対局画像11は、通信相手の携帯電話機(対局と称する)のカメラで撮影され、無線等の伝送路を通じて送られ、且つ自身(自局と称する)が受信及び再生した画像である。自局画像12は、自局のカメラで撮影することにより得られるモニタ画像である。背景画像13は、対局画像11及び自局画像12の背景となる画像であって、電池情報、電波状況情報等をも同時に表示する画像である。
【0076】
図1に戻って、外部画像メモリ140は、入力画像記憶部144と、レイヤ情報記憶部142と、合成画像記憶部146とを主要な要素として備えている。入力画像記憶部144は、入力画像109を記憶する。入力画像109のうち対局画像11は、通信装置34、対局圧縮画像受信部105、対局圧縮画像記憶部106及び対局圧縮画像伸張部107を通じて入力画像記憶部144へ入力される。対局圧縮画像受信部105は、データ圧縮した形式で対局から送られた画像を受信する。対局圧縮画像記憶部106は、受信された圧縮画像を記憶する。対局圧縮画像伸張部107は、対局圧縮画像記憶部106に記憶された圧縮画像を伸張することにより、非圧縮形式の対局画像11を得る。
【0077】
入力画像109のうち自局画像12は、カメラ装置102によって生成される。カメラ装置102は、CCD(Charge Coupled Device)撮像素子を有する撮像部とDMA(Direct Memory Access)回路とを含んでいる。DMA回路は、CPUを介在せずにメモリへ直接にアクセスすることを可能にする回路である。入力画像109のうち背景画像13は、背景画像生成部101によって生成される。対局画像11として新たな画像が入力画像記憶部144へ入力されると、入力画像記憶部144は、既に記憶している対局画像11を更新する形式で新たな画像を記憶する。自局画像12及び背景画像13についても同様である。
【0078】
レイヤ情報記憶部142は、レイヤ情報作成部130から入力されるレイヤ情報を記憶する。レイヤ情報は、入力画像109が含む対局画像11等の画像のレイアウトに関する情報であるレイアウト情報と、マルチレイヤ画像合成部150の動作モードを指示する情報であるモード指示情報とを含んでいる。合成画像記憶部146は、入力画像記憶部144に記憶される入力画像109に基づいて生成される合成画像を記憶する。
【0079】
外部画像メモリ140は、データ量の大きい画像を記憶する必要から、望ましくは大容量のものが安価に入手可能なDRAM(Dynamic Random Access Memory)で構成される。レイヤ情報記憶部142、入力画像記憶部144及び合成画像記憶部146は、望ましくは単一のRAMとしての外部画像メモリ140に割り当てられたメモリ空間である。それにより、これら複数の記憶部142、144及び146を、より安価に実現することが可能となる。これらのメモリ空間は、単一のRAMとしての外部画像メモリ140を時分割的に使用することにより、一部ないし全部において重複することがあっても構わない。各記憶部142、144及び146に単一のRAMのメモリ空間が割り当てられる形態では、割り当てられた各メモリ空間の先頭アドレスを指定することで、各記憶部142、144及び146の何れかを選択して使用することができる。
【0080】
マルチレイヤ画像合成部150は、本発明の画像合成部の具体例に該当し、合成用ラインメモリ152、合成処理部154及びメモリインタフェース156を備えている。それによりマルチレイヤ画像合成部150は、レイヤ情報記憶部142に記憶されるモード指示情報にもとづいて、複数の動作モードの何れかを選択的に実行する。複数の動作モードは、合成モード、合成書込モード、及び読出モードを含んでいる。
【0081】
合成モードでは合成処理部154が、入力画像記憶部144に記憶されている入力画像109を読み出して合成することにより、合成画像を生成し出力画像159としてLCD表示パネル160へ出力する。合成書込モードでは合成処理部154が、入力画像記憶部144に記憶されている入力画像109を読み出して合成することにより、合成画像を生成し出力画像159として出力するとともに、合成画像を合成画像記憶部146へ書き込む。読出モードでは、合成画像記憶部146が記憶している合成画像をメモリインタフェース156が読み出し、出力画像159として出力する。合成処理部154及びメモリインタフェース156は、LCD表示パネル160が1画面分を走査する周期に同期して出力画像159を出力する。合成モード及び合成書込モードでは、メモリインタフェース156は画像の読出し動作を停止し、読出モードでは、合成処理部154が画像の合成処理を停止する。
【0082】
合成処理部154は、入力画像109から合成画像を生成する合成処理を行う際に、レイヤ情報記憶部142に記憶されるレイアウト情報を参照することにより、合成画像内の各入力画像109の配置、サイズ、重なり部分において上層に表示すべき優先順位等を決定する。合成処理部154は、入力画像109を1ライン毎あるいは複数ライン毎に合成用ラインメモリ152へ書き込むことにより合成処理を行う。合成処理の詳細については、後述する。
【0083】
合成用ラインメモリ152は、データ量の比較的小さい1ラインないし複数ライン分の画像を記憶すれば足りる一方、書込み及び読出しを高速に行う必要があることから、望ましくはSRAM(Static Random Access Memory)で構成される。合成処理部154及びメモリインタフェース156は、高速処理を行う必要から、望ましくはソフトウェアを必要としないハードウェア回路で実現される。
【0084】
レイヤ情報作成部130は、入力画像更新判定部122、無更新カウンタ制御部124、無更新カウンタ126、及び動作モード切替部128を備えている。又、動作モード切替部128は、合成モード指示部131、合成書込モード指示部132、読出モード指示部133、及びレイアウト情報生成部134を備えている。これらのうち、入力画像更新判定部122、無更新カウンタ制御部124、無更新カウンタ126、合成モード指示部131、合成書込モード指示部132、及び読出モード指示部133は、マルチレイヤ画像合成部150に動作モードを指示するモード制御部120を構成する。
【0085】
入力画像更新判定部122は、入力画像109を構成する対局画像11、自局画像12及び背景画像13のうちの少なくとも一つの画像が更新されたことを検知する。対局圧縮画像伸張部107は、対局画像11が更新される毎に、更新を通知する通知信号を入力画像更新判定部122へ伝える。カメラ画像入力制御部104は、カメラ装置102を制御するものであり、カメラ装置102に1フレーム分の画像の撮像を指示する毎に、自局画像12の更新を通知する通知信号を入力画像更新判定部122へ伝える。同様に、背景画像入力制御部103は、背景画像生成部101を制御するものであり、背景画像生成部101に新たな背景画像の生成を指示する毎に、背景画像13の更新を通知する通知信号を入力画像更新判定部122へ伝える。入力画像更新判定部122は、これらの通知信号に基づいて、入力画像記憶部144に記憶されている入力画像109に更新があったことを検知する。更に、入力画像更新判定部122は、入力画像109に更新があったか否かについての判断結果を無更新カウンタ制御部124へ送る。
【0086】
無更新カウンタ制御部124は、入力画像更新判定部122による判断結果に基づいて、無更新カウンタ126のカウント値、即ち計数値を制御するとともに、当該カウント値と所定の値との比較を行う。無更新カウンタ制御部124は更に、比較の結果を動作モード切替部128へ伝える。無更新カウンタ制御部124は、特に、入力画像更新判定部122から送られる判断結果が、入力画像109に更新が有ったことを示す場合には、カウント値をリセットする。動作モード切替部128に含まれる合成モード指示部131、合成書込モード指示部132、及び読出モード指示部133は、無更新カウンタ制御部124が伝える比較の結果に基づいて、マルチレイヤ画像合成部150が採るべき動作モードを選択し、選択した動作モードを採るべく指示するモード指示情報を作成し、レイヤ情報記憶部142に書き込む。
【0087】
レイアウト情報生成部134は、レイヤ元(もと)情報指定部108が生成するレイヤ元情報に基づいて、レイアウト情報を生成しレイヤ情報記憶部142へ書き込む。携帯電話表示部100の周辺装置部に属するレイヤ元情報指定部108は、レイアウト情報の元になる情報であるレイヤ元情報を生成し、レイアウト情報生成部134へ入力する。レイヤ元情報指定部108は、例えば、ユーザのキー操作がなければレイヤ元情報としてデフォルト(初期設定)の内容を生成するとともに、ユーザのキー操作があれば、これに応答してレイヤ元情報の内容を変更することも可能に構成される。
【0088】
レイヤ情報作成部130、背景画像入力制御部103、カメラ画像入力制御部104及びレイヤ元情報指定部108は、プログラムを要しないハードウェアで構成しても良いが、プログラムを搭載したマイクロコンピュータ等のコンピュータによって構成するのが、より簡素かつ容易である。当該コンピュータは、不図示のCPU(Central Processing Unit;中央演算処理部)、このCPUの動作を規定するプログラムを格納する不図示のRAM(Random Access Memory)或いはROM(Read Only Memory)、一時的にデータを保管する不図示のRAM等の記憶部を有する。
【0089】
上記プログラムは、ROM、フレキシブルディスク、CD−ROM等の記録媒体31を通じて供給することも、電話回線、ネットワーク等の伝送媒体33を通じて供給することも可能である。図1には、記録媒体31としてCD−ROMが描かれており、伝送媒体33として無線の伝送媒体が描かれている。
【0090】
記録媒体31としてCD−ROMに記録されたプログラムは、外部装置としてのCD−ROM読取装置32を携帯電話機へ接続することにより、読み出すことができ、更に携帯電話機が有する不図示のRAM或いはハードディスク等の記憶装置に格納することができる。記録媒体31としてROMの形態でプログラムが供給される場合には、当該ROMを携帯電話機に搭載することにより、レイヤ情報作成部130等は上記プログラムに従った処理を実行可能となる。
【0091】
伝送媒体33を通じて供給される上記プログラムは、通信装置34を通じて受信され、携帯電話機が有する不図示のRAM或いはハードディスク等の記憶装置に格納される。伝送媒体33は、上記の通り有線の伝送媒体に限られない。また、伝送媒体33は通信線路のみでなく、通信線路を中継する中継装置、例えばルータ等の通信リンクをも含む。
【0092】
次に、携帯電話表示部100の動作について詳述する。図3は、レイヤ情報作成部130の動作手順を示すフローチャートである。ユーザによるキー操作等により携帯電話表示部100の動作が開始されると、無更新カウンタ制御部124は、無更新カウンタ126のカウント値をリセットする(S1)。カウント値は、リセットにより例えば“0”に設定される。次に、無更新カウンタ制御部124は、カウント値が“0”になったことを動作モード切替部128へ伝える。それにより、合成モード指示部131は、マルチレイヤ画像合成部150の動作モードを合成モードに設定する(S2)。即ち、合成モード指示部131は、合成モードを指示するモード指示情報をレイヤ情報記憶部142に書き込む。
【0093】
次に、入力画像更新判定部122は、入力画像記憶部144に記憶される入力画像109に更新があったか否かを判断する(S3)。図3のループは、マルチレイヤ画像合成部150が合成画像の1フレーム分を出力画像159として出力する周期、即ちフレーム周期毎に一巡する。それに伴い、ステップS3の処理はフレーム周期毎に反復実行される。入力画像更新判定部122が入力画像109の更新を検知しておれば(S4でYes)、処理はステップS1へ戻り、無更新カウンタ制御部124は、カウンタ値の如何によらず、カウンタ値をリセットする(S1)。一方、入力画像更新判定部122が入力画像109の更新を検知していなければ(S4でNo)、処理はステップS5へ移行する。ステップS5では、無更新カウンタ制御部124は、カウント値をインクリメントする。一例として、カウント値の加算幅は“1”であるとする。
【0094】
次に、無更新カウンタ制御部124は、カウント値が所定値T0以下であるか否かを判定する(S6)。カウント値は、フレーム周期を単位とする値であるので、所定値T0は、所定の期間に対応する。この所定の期間を第1所定期間と称する。カウント値が第1所定期間T0以下であれば(S6でYes)、処理はステップS10へ移行する。一方、カウント値が第1所定期間T0を超えておれば(S6でNo)、無更新カウンタ制御部124は、カウント値が所定値T0と別の所定値T1との和以下であるか否かを判定する(S7)。所定値T1は、所定値T0と同様に所定の期間に対応する。この所定の期間を第2所定期間と称する。
【0095】
カウント値が第1所定期間T0と第2所定期間T1との和以下であれば(S7でYes)、無更新カウンタ制御部124はその旨の判断結果を動作モード切替部128へ送る。合成書込モード指示部132は、送られた判断結果に基づいて、マルチレイヤ画像合成部150の動作モードを合成書込モードに設定する(S8)。即ち、合成書込モード指示部132は、合成書込モードを指示するモード指示情報をレイヤ情報記憶部142に書き込む。一方、カウント値が第1所定期間T0と第2所定期間T1との和を超えておれば(S7でNo)、無更新カウンタ制御部124はその旨の判断結果を動作モード切替部128へ送る。読出モード指示部133は送られた判断結果に基づいて、マルチレイヤ画像合成部150の動作モードを読出モードに設定する(S9)。即ち、読出モード指示部133は、読出モードを指示するモード指示情報をレイヤ情報記憶部142に書き込む。ステップS8又はS9の処理が終了すると、処理はステップS10へ移行する。
【0096】
ステップS10においてレイヤ情報作成部130は、処理を終了すべきか否かを判定する。ユーザが所定のキー操作を行っている等により、処理を終了すべきであるときには、レイヤ情報作成部130は処理を終了する。一方、処理を終了すべきでないときには、レイヤ情報作成部130は、処理をステップS3へ戻す。
【0097】
以上のように、レイヤ情報作成部130は、フレーム周期毎にステップS1〜S4のループ、又はステップS3〜S10のループを反復し、フレーム周期毎に変化するカウント値に基づいて3種の動作モードの何れかを選択する。カウント値は、入力画像109が最新に更新された時である最新更新時からの経過期間に対応する。従って、レイヤ情報作成部130は、最新更新時からの経過期間の長さに応じて、3種の動作モードの何れかを選択する。
【0098】
第1所定期間T0及び第2所定期間T1が、フレーム周期を単位として計測されるので、マルチレイヤ画像合成部150のフレーム単位の動作に整合して動作モードの変更を行うことができる。後述するように合成書込モードでは他の動作モードに比べて消費電力が通常において大きい。第2所定期間T1を、フレーム周期と同一長さに設定することにより、消費電力が比較的大きい合成書込モードの期間を必要最小限の長さに抑えることができる。
【0099】
図4は、マルチレイヤ画像合成部150の動作手順を示すフローチャートである。ユーザによるキー操作等により携帯電話表示部100の動作が開始されると、合成処理部154及びメモリインタフェース156は、レイヤ情報記憶部142に記憶されるモード指示情報を読出し、当該モード指示情報が読出モードを指示しているか否かを判定する(S31)。
【0100】
モード指示情報が読出モードを指示していない場合には(S31でNo)、モード指示情報は合成モード又は合成書込モードを指示していることになる。従ってこの場合には、メモリインタフェース156は画像の読出し動作を行わず、他方、合成処理部154は入力画像記憶部144から入力画像109を読み出す(S32)。次に、合成処理部154は、合成用ラインメモリ152に対する書込み及び読出しを行うことにより、入力画像109を合成することにより合成画像を生成する(S33)。続いて、合成処理部154は、生成した合成画像を出力画像159としてLCD表示パネル160へ出力する(S34)。
【0101】
次に、合成処理部154はモード指示情報が合成書込モードを指示しているか否かを判定する(S35)。モード指示情報が合成書込モードを指示しておれば(S35でYes)、合成処理部154はステップS33で生成した合成画像を合成画像記憶部146へ書き込む(S36)。その後、処理はステップS39へ移行する。一方、モード指示情報が合成書込モードを指示していなければ(S35でNo)、処理はS31へ戻る。
【0102】
ステップS31の判定において、モード指示情報が読出モードを指示しておれば(S31でYes)、合成処理部154は画像の合成処理を行わず、他方、メモリインタフェース156は合成画像記憶部146に記憶される合成画像を読み出す(S37)。次に、メモリインタフェース156は、読み出した合成画像を出力画像159としてLCD表示パネル160へ出力する(S38)。その後、処理はステップS39へ移行する。
【0103】
ステップS39では、マルチレイヤ画像合成部150は、処理を終了すべきか否かを判定する。ユーザが所定のキー操作を行っている等により、処理を終了すべきであるときには、マルチレイヤ画像合成部150は処理を終了する。一方、処理を終了すべきでないときには、マルチレイヤ画像合成部150は、処理をステップS31へ戻す。以上の処理におけるループは、画像の1ライン毎或いは複数ライン毎に反復される。
【0104】
図5は、画像合成部150の合成モードにおける動作を説明する動作説明図である。図5の例では、入力画像109として第1入力画像41と第2入力画像42との2種類の画像が入力画像記憶部144に記憶されている。第1入力画像41は例えば対局画像11であり、第2入力画像42は例えば自局画像12である。この場合、第1入力画像41及び第2入力画像42は、例えばフルカラーの自然画像である。図5では便宜上、第1入力画像41として平仮名の「あ」という文字画像を例示し、第2入力画像42として平仮名の「え」という文字画像を例示している。
【0105】
入力画像109を構成する画像の種類及びその数は、例えばユーザのキー操作により設定及び変更が可能である。例えば、第1入力画像41及び第2入力画像42の何れかが、コンピュータで作成されたCG(コンピュータ・グラフィックス)画像が入力されたものであっても良い。更に、第1入力画像41及び第2入力画像42は、静止画と動画像との何れであっても良く、その他様々な種類の画像であり得る。
【0106】
入力画像記憶部144には、第1入力画像41を記憶するための記憶領域である第1入力画像記憶部148が確保され、第2入力画像42を記憶するための記憶領域である第2入力画像記憶部149が確保される。第1入力画像記憶部148及び第2入力画像記憶部149は、入力画像109を構成する画像の種類、数、及びサイズ(即ちデータ量)に応じて、単一のRAMとしての外部画像メモリ140内に自在に割り当てられるメモリ空間である。それにより、入力画像記憶部144の記憶容量を節減することができる。これに対して、入力画像記憶部144内に、入力画像109を構成する最大数の画像の最大サイズに対応したメモリ空間を固定的に確保することも可能である。
【0107】
これらのメモリ空間は、単一のRAMとしての外部画像メモリ140を時分割的に使用することにより、一部ないし全部において重複することがあっても構わない。各記憶部148及び149に単一のRAMのメモリ空間が割り当てられる形態では、割り当てられた各メモリ空間の先頭アドレスを指定することで、各記憶部148及び149の何れかを選択して使用することができる。
【0108】
レイヤ情報記憶部142には、動作モード切替部128が書き込んだレイヤ情報51が記憶されている。既に述べたようにレイヤ情報51は、レイアウト情報とモード指示情報とを含んでいる。
【0109】
合成画像記憶部146は、合成画像61を記憶するためのものであるが、合成モードでは合成画像記憶部146は使用されない。合成モードでは、合成処理部154はレイヤ情報51が含むレイアウト情報に基づいて、第1入力画像41と第2入力画像42とを入力画像記憶部144から読み出し合成する。図5の例では、レイアウト情報は第1入力画像41(番号“1”で表している)の右下隅の小区画の上に第2入力画像42(番号“2”で表している)を重ねて表示すべく指示している。即ち、レイアウト情報は、LCD表示パネル160の表示画面全体をカバーすべき“1”のレイヤと、表示画面の右下において、“1”のレイヤの上層に位置する“2”のレイヤとの2つのレイヤを指示している。
【0110】
図6は、合成処理部154の画像合成処理を説明する動作説明図である。図6に例示するように、合成処理部154は、レイアウト情報に従って入力画像記憶部144から第1入力画像41と第2入力画像42とを選択的に例えば1ラインずつ読み出し、合成用ラインメモリ152に書き込む。合成処理部154は第1入力画像41を表示すべき領域では第1入力画像41を読み出し、第2入力画像42を重ねて表示すべき領域では第2入力画像42を読み出す。図6の例では、合成用ラインメモリ152は合成画像7ライン分の記憶容量を有しているが、一般には1ライン分以上の記憶容量を有しておればよい。
【0111】
合成処理部154は、合成用ラインメモリ152に記憶された1ライン分の合成画像をFIFO(First Input First Out;先入れ先出し)の形式で順次読み出し、LCD表示パネル160へ出力する。その結果、図5に例示するように、LCD表示パネル160の表示画面の全面に第1入力画像41である平仮名の「あ」を拡大した画像が表示され、表示画面の右下領域に第2入力画像42である平仮名の「え」を適度な大きさに調整した画像が表示される。
【0112】
図7は、画像合成部150の合成書込モードにおける動作を説明する動作説明図である。図7の例においても図5と同様に、入力画像109として第1入力画像41と第2入力画像42との2種類の画像が入力画像記憶部144に記憶されている。合成書込モードにおいても合成モードと同様に、合成処理部154はレイヤ情報51が含むレイアウト情報に基づいて、第1入力画像41と第2入力画像42とを入力画像記憶部144から読み出し合成する。また、図6に例示したように合成処理部154は、合成用ラインメモリ152に記憶された1ライン分の合成画像をFIFOの形式で順次読み出し、LCD表示パネル160へ出力する。その結果、図7に例示するような合成画像がLCD表示パネル160に表示される。
【0113】
合成処理部154は、合成書込モードにおいてはそれだけに止まらずに、合成用ラインメモリ152から読み出した1ライン分の合成画像を更に合成画像記憶部146へ順次書き込む。その結果、図7に例示するような合成画像61が合成画像記憶部146に記憶される。合成画像記憶部146への合成画像61の書込みは、合成書込モードの後に予定される読出モードへの準備として行われるものである。
【0114】
図8は、画像合成部150の読出モードにおける動作を説明する動作説明図である。図8の例においても図5及び図7と同様に、入力画像109として第1入力画像41と第2入力画像42との2種類の画像が入力画像記憶部144に記憶されている。読出モードでは、合成処理部154は画像合成処理を行わず、メモリインタフェース156が合成画像記憶部146に記憶されている合成画像61を読み出し、LCD表示パネル160へ出力する。その結果、図8に例示するような合成画像がLCD表示パネル160に表示される。
【0115】
図9は、画像合成部150の動作モードの移り変わりを例示するタイミングチャートである。以下において、当該タイミングチャートを参照しつつ、各動作モードにおける消費電力について説明する。図9の左側に示すように、入力画像109の更新が第1所定期間T0内に行われ、それに伴いLCD表示パネル160に表示される画像の更新が行われている通常の期間においては、通常モードとして合成モードが選択・設定される。その結果、入力画像109の合成処理が行われ、合成処理によって得られる合成画像がLCD表示パネル160へ表示される。
【0116】
この合成モードで消費される電力は、例えば次のように計算される。但し、ここで計算する消費電力は、外部画像メモリ140とマルチレイヤ画像合成部150とにおいて、メモリアクセスによって消費される電力である。他の部分、例えばLCD表示パネル160、レイヤ情報作成部130、及びその他の部分で消費される電力は、動作モードとの相関性が低いので計算対象から除外する。
【0117】
合成モードにおけるメモリアクセスとしては、外部画像メモリ140の入力画像記憶部144に対する読出しアクセスが発生するとともに、マルチレイヤ画像合成部150の合成用ラインメモリ152に対する書込みアクセスと読出しアクセスとが発生する。即ち、合成モードでは図10のブロック図において、ハッチングを付した部分に対してメモリアクセスが行われる。合成モードにおける消費電力は、これらのアクセスに伴う消費電力の合計となる。外部画像メモリ140の入力画像記憶部144に対する読出しアクセスによる消費電力と、外部画像メモリ140の合成画像記憶部146に対する読出しアクセスによる消費電力とは同一であり、その消費電力をW140とすると、W140は数式1で与えられる。
【0118】
【数1】
【0119】
又、マルチレイヤ画像合成部150の合成用ラインメモリ152に対する読出しアクセスによる消費電力と書込みアクセスによる消費電力とは同一であり、その消費電力をW150とすると、W150は数式2で与えられる。
【0120】
【数2】
【0121】
数式1において、A1は入力画像記憶部144と合成画像記憶部146とを構成するメモリ素子の動作電流(A)であり、V1は当該メモリ素子に供給する電圧(V)であり、K3は当該メモリ素子の記憶データが変化する頻度を表し、数式3で与えられる。
【0122】
【数3】
【0123】
数式3において、Ip1はLCD表示パネル160に表示される画像即ち表示画像のピクセル(画素)数であり、fp1は表示パネル160における1秒間の画像更新回数であり、f3はマルチレイヤ画像合成部150が1秒間に処理することのできる最大ピクセル数である。
【0124】
又、数式1において、C1は外部画像メモリ140とマルチレイヤ画像合成部150との接続部分の浮遊容量(F)であり、Dbppは外部画像メモリ140のデータバス幅であり、Abppは外部画像メモリ140のアドレスバス幅であり、K1は外部画像メモリ140のデータバス値、即ちデータバス上のデータの変化頻度であり、K2は外部画像メモリ140のアドレスバス値の変化頻度である。A1を30mA、V1を1.8V、Ip1を240×320=76,800ピクセル、fp1を60フレーム/秒、f3を100Mピクセル、C1を10pF、Dbppを32、Abppを16、K1を1/2、K2を1/16と仮定して、数式1と数式3とからW140を計算すると、約5mWになる。
【0125】
又、数式2において、A2はマルチレイヤ画像合成部150の合成用ラインメモリ152を構成するメモリ素子の動作電流(A)であり、V2は当該メモリ素子に供給する電圧(V)であり、K4は当該メモリ素子の記憶データが変化する頻度を表し、数式4で与えられる。
【0126】
【数4】
【0127】
数式4において、Ip2はマルチレイヤ画像合成部150が処理する1画面のピクセル数であり、fp2はマルチレイヤ画像合成部150がLCD表示パネル160に対して1秒間に画面更新する回数であり、f2はマルチレイヤ画像合成部150が1秒間に処理可能な最大ピクセル数である。A2を60mA、V2を1.8V、Ip2を240×320=76,800ピクセル、fp2を60フレーム/秒、f2を100Mピクセルと仮定して、数式2と数式4とからW150を計算すると、約5mWになる。
【0128】
以上の通り、外部画像メモリ140の入力画像記憶部144に対する読出しアクセスにより消費される電力W140は約5mWである。また、マルチレイヤ画像合成部150の合成用ラインメモリ152に対する書込みアクセスにより消費される電力W150も約5mWである。更に合成用ラインメモリ152に対する読出しアクセスにより消費される電力W150も約5mWである。これらを合計すると、約15mWとなる。従って、合成モードでの消費電力は約15mWとなる。
【0129】
図9に戻って、入力画像109の更新が最新に行われてから、更新がないまま第1所定期間T0が経過したと仮定する。この時、図9に示す通り、動作モードが合成モードから合成書込モードへ切り替えられる。上記の通り、第1所定期間T0は、予め定められた時間であって、無更新カウンタ126によってカウントされる時間である。動作モードの切替えは、上記の通り、動作モード切り替え部128によって新たな動作モードが選択され、選択された動作モードを指示するモード指示情報がレイヤ情報記憶部142へ入力されることによって達成される。その結果、合成書込モードによる画像合成処理と合成画像を書込む処理と表示処理とが実行される。
【0130】
上述したように合成書込モードは、画像合成処理により生成された合成画像61がLCD表示パネル160に表示されると同時に、合成画像記憶部146に記憶される動作モードである。従って、合成書込モードでは、合成モードで行われるメモリアクセスに加えて、合成画像記憶部146への書込みアクセスが行われる。即ち、合成書込モードでは、図11のブロック図において、ハッチングを付した部分に対してメモリアクセスが行われる。合成書込モードにおける消費電力は、これらのアクセスに伴う消費電力の合計となる。
【0131】
上述の通り、外部画像メモリ140の入力画像記憶部144に対する読出しアクセスによる消費電力と、外部画像メモリ140の合成画像記憶部146に対する読出しアクセスによる消費電力とは同一である。更に、外部画像メモリ140の合成画像記憶部146に対する読出しアクセスによる消費電力と書込みアクセスによる消費電力とは同一である。そこで、その消費電力をW140とすると、W140は数式1で与えられる。従って、合成モードにおける仮定と同じ仮定の下で、合成書込モードにおける消費電力を計算すると、合成モードでの消費電力である約15mWに約5mWを加えた約20mWとなる。
【0132】
再び図9に戻って、入力画像109の更新が行わないまま、合成書込モードによる処理が開始されてから第2所定期間T1が経過したものと仮定する。この時、動作モードは、合成書込モードから読出モードへ移行する。上述の通り第2所定期間T1も、第1所定期間T0と同様に予め定められた所定の時間であって、無更新カウンタ126によってカウントされる時間である。
【0133】
上述したように読出モードは、合成画像記憶部146から合成画像が読み出され、LCD表示パネル160へ表示される動作モードである。読出モードでは、更新されていない入力画像109、即ち更新されていない第1入力画像41と第2入力画像42とは、マルチレイヤ画像合成部150に送られないか、マルチレイヤ画像合成部150に送られてもマルチレイヤ画像合成部150が受信しないか、或いはマルチレイヤ画像合成部150が受信しても何等の処理にも使われない。
【0134】
読出モードでは、合成画像記憶部146に対する読出しアクセスは行われるが、入力画像記憶部144とレイヤ情報記憶部142とに対する読出しアクセスは行われることなく、合成用ラインメモリ152に対する書込み・読出しアクセスは行われることがない。即ち、読出モードでは、図12のブロック図において、ハッチングを付した部分に対してメモリアクセスが行われる。従って読出モードでは、メモリアクセスに要する電力消費を大きく節約することが可能である。
【0135】
読出モードで消費される電力は、例えば次のように計算される。但し、ここで計算する消費電力も、外部画像メモリ140とマルチレイヤ画像合成部150とにおいて、メモリアクセスに伴って消費される電力である。上記の通り、読出モードにおけるメモリアクセスは、外部画像メモリ140の合成画像記憶部146に対する読出しアクセスに限られる。従って、計算すべき消費電力は、このメモリアクセスに伴う消費電力に限られる。
【0136】
上述の通り、外部画像メモリ140の入力画像記憶部144に対する読出しアクセスによる消費電力と、外部画像メモリ140の合成画像記憶部146に対する読出しアクセスによる消費電力とは同一であり、その消費電力をW140とすると、W140は数式1で与えられる。従って、合成モードにおける仮定と同じ仮定の下で、消費電力を計算すると、上記したように約5mWになる。即ち、読出モードにおける消費電力は合成モードにおける消費電力の約1/3であることが理解される。このように携帯電話表示部100は、表示すべき画像の更新が行われない時に、合成画像を得る段階での省電力化を実現する。
【0137】
読出モードは、図9の右側に示すように、入力画像109について新たな更新が行われるまで継続される。入力画像109の更新は上記の通り、入力画像更新判定部122によって検出される。上述の通り、入力画像更新判定部122は、入力画像109の更新を検出すると、入力画像109が変更されたか否かの判断結果として、「更新あり」を示す情報を無更新カウンタ制御部124へ送る。この判断結果を受け取った無更新カウンタ制御部124は、無更新カウンタ126の値を例えば“0”にリセットする。その結果、動作モード切替部128は合成モードを選択・設定する。
【0138】
(実施の形態2)
図13は、本発明の実施の形態2による画像合成表示装置の一部分の構成を示すブロック図である。本実施の形態による画像合成表示装置も、実施の形態1と同様に携帯電話機に組み込まれた携帯電話表示部として具体化されている。本実施の形態による画像合成表示装置は、レイヤ情報作成部130が図13に示すレイヤ情報作成部130Aに置き換えられている点において、図1の携帯電話表示部100とは異なっている。レイヤ情報作成部130Aが備える動作モード切替部128Aは、消費電力判定部135が付加されている点において、図1の動作モード切替部128とは異なっている。消費電力判定部135は、合成モードにおける消費電力と読出モードにおける消費電力とを比較するものである。図13には、マルチレイヤ画像合成部150に動作モードを指示するモード制御部120Aを、点線のブロックで示している。モード制御部120Aは、本発明のモード制御部の具体例に該当する。
【0139】
図14は、レイヤ情報作成部130Aの動作手順を示すフローチャートである。レイヤ情報作成部130Aの動作手順は、ステップS7とステップS8との間に、消費電力判定部135が消費電力を比較する工程(S20)が介挿され、無更新カウンタ制御部124がステップS7とステップS9との間に動作モードを判定する工程(S21)が介挿される点において、図3に示したレイヤ情報作成部130の動作手順とは異なっている。
【0140】
無更新カウンタ制御部124によるステップS7の判定において、カウント値が第1所定期間T0と第2所定期間T1との和以下であれば(S7でYes)、無更新カウンタ制御部124はその旨の判断結果を動作モード切替部128へ伝える。消費電力判定部135は、当該判断結果に基づいて、合成モードにおける消費電力と読出モードにおける消費電力とを比較する(S20)。より詳細には、消費電力判定部135は、マルチレイヤ画像合成部150が入力画像記憶部144から入力画像109を読み出し合成するのに要する第1の消費電力と、マルチレイヤ画像合成部150が合成画像記憶部146から合成画像を読み出すのに要する第2の消費電力とを評価し、第1の消費電力が第2の消費電力よりも大きいか否かを判定する。
【0141】
数式1〜4に基づく数値例を示したように、通常においては第1の消費電力が第2の消費電力よりも大きい。しかしながら、入力画像109を構成する第1入力画像41や第2入力画像42等のサイズが小さくデータ量が小さい一方、LCD表示パネル160には、これらの画像を拡大して表示すべき場合など、入力画像109のデータ量が合成画像のデータ量よりも著しく小さい場合があり得る。データ量の差違によっては、第1の消費電力が第2の消費電力よりも低くなる場合があり得る。
【0142】
消費電力判定部135は、データ量に依存する消費電力を評価し比較する。この目的のためには、先に示したような前提、即ち入力画像記憶部144からの読出しアクセスに伴う消費電力と合成画像記憶部146への書込み及び読出しアクセスに伴う消費電力とが同一であるという前提に立つことなく、それぞれのアクセスにおけるデータ量を考慮して個別に数式1〜4を適用することにより、第1及び第2の消費電力を評価することが可能である。
【0143】
より簡素な評価手順として、入力画像記憶部144が記憶している入力画像109のデータ量(I)に比例した量(a×I)として第1の消費電力を評価し、合成画像記憶部146に書き込むべき合成画像のデータ量(U)に比例した量(b×U)として前記第2の消費電力を評価することが可能である。この手順によれば、消費電力判定部135は、第1及び第2の消費電力の評価を短時間で行うことができる。消費電力判定部135は、例えば入力画像記憶部144のアドレス値の変化を通じてデータ量(I)を検知することができ、例えばレイアウト情報生成部134が生成するレイアウト情報に基づいてデータ量(U)を算出することができる。データ量(I)、(U)は、例えばバイト単位で評価される。
【0144】
マルチレイヤ画像合成部150は合成モードにおいて、入力画像記憶部144が記憶している入力画像109を取り扱うので、第1の消費電力は入力画像109のデータ量に比例した量として近似的に評価することができる。同様に、マルチレイヤ画像合成部150は読出モードにおいて、合成画像記憶部146が記憶する合成画像を取り扱うので、第2の消費電力は、合成画像のデータ量に比例した量として近似的に評価することができる。
【0145】
比例係数(a)及び(b)は、実験、シミュレーション或いは理論計算によって、個々の外部画像メモリ140及び合成用ラインメモリ152について、予め求めることができる。合成モードと読み出しモードとの間で処理内容は異なるので、比例係数(a)と比例係数(b)とは、一般に異なる値となる。消費電力判定部135は、このような消費電力とデータ量との間の近似的な比例関係を利用することにより、第1及び第2の消費電力の評価を、比較的良好な精度で且つ短時間で行うことが可能となる。
【0146】
消費電力判定部135は、評価した第1及び第2の消費電力を互いに比較する。従って、消費電力判定部135は、a×Iとb×Uとを計算する代わりに、別の比例係数(K)を用いたK×Iとして第1の消費電力を評価し、Uとして第2の消費電力を評価しても良い。比例係数(K)は、K=a/bの関係にある。比例係数(K)は、通常の装置構成において1以下の正の値となり、例えば1/2程度の値である。この場合であっても、第1及び第2の消費電力をデータ量に比例する量として評価する点に変わりはない。図14のステップS20には、比例係数(K)を用いた例を示している。
【0147】
ステップS20の判定において、K・I>Uである場合、即ち第1の消費電力が第2の消費電力よりも大きい場合には(S20でYes)、合成書込モード指示部132は、マルチレイヤ画像合成部150の動作モードを合成書込モードに設定する(S8)。即ち、合成書込モード指示部132は、合成書込モードを指示するモード指示情報をレイヤ情報記憶部142に書き込む。一方、K・I≦Uである場合、即ち第1の消費電力が第2の消費電力以下である場合には(S20でNo)、合成書込モードへの動作モードの設定なしに、処理はステップS10へ移行する。
【0148】
ステップS7の判定において、カウント値が第1所定期間T0と第2所定期間T1との和を超える場合には(S7でNo)、読出モード指示部133は、動作モードが既に合成書込モードであることを条件として(S21でYes)、マルチレイヤ画像合成部150の動作モードを読出モードに設定する(S9)。即ち、読出モード指示部133は、読出モードを指示するモード指示情報をレイヤ情報記憶部142に書き込む。
【0149】
このように、本実施の形態による画像合成表示装置では、入力画像記憶部144に記憶される入力画像109が更新されることなく第1所定期間T0が経過すると、合成モードよりも読出モードの方が消費電力を節減し得るという評価結果が得られることを条件として、動作モードが合成モードから読出モードの準備段階としての合成書込モードへ移行する。その後、第2所定期間T1を経ても入力画像109の更新がなければ、動作モードは読出しモードへ移行する。従って、各動作モードで処理すべきデータ量によって、合成モードから読出しモードへ移行することが省電力の点から不利である場合には、入力画像109が第1所定期間T0を超えて更新されない場合であっても、動作モードは移行せず、合成モードに止まる。それにより、より高い省電力効果が得られる。
【0150】
(実施の形態3)
図15は、本発明の実施の形態3による画像合成表示装置の一部分の構成を示すブロック図である。本実施の形態による画像合成表示装置も、実施の形態1及び2と同様に携帯電話機に組み込まれた携帯電話表示部として具体化されている。本実施の形態による画像合成表示装置は、レイヤ情報作成部130が図15に示すレイヤ情報作成部130Bに置き換えられている点において、図1の携帯電話表示部100とは異なっている。レイヤ情
報作成部130Bが備える動作モード切替部128Bは、合成モード指示部131が除去されている点において、図1の動作モード切替部128とは異なっている。図15には、マルチレイヤ画像合成部150に動作モードを指示するモード制御部120Bを、点線のブロックで示している。モード制御部120Bは、本発明のモード制御部の具体例に該当する。
【0151】
図16は、レイヤ情報作成部130Bの動作手順を示すフローチャートである。レイヤ情報作成部130Bの動作手順は、ステップS2がステップS41に置き換えられ、ステップS7〜S9がステップS42に置き換えられている点において、図3に示したレイヤ情報作成部130の動作手順とは異なっている。ステップS1において無更新カウンタ制御部124が、無更新カウンタ126のカウント値をリセットすると、無更新カウンタ制御部124から送られるその旨の情報に基づいて、合成書込モード指示部132は、マルチレイヤ画像合成部150の動作モードを合成書込モードに設定する(S41)。即ち、合成書込モード指示部132は、合成書込モードを指示するモード指示情報をレイヤ情報記憶部142に書き込む。その後、ステップS3の処理が行われる。
【0152】
ステップS6の判定において、無更新カウンタ制御部124が、カウント値が所定値T0を超えると判定すると(S6でNo)、読出モード指示部133は、無更新カウンタ制御部124から送られる当該判定結果に基づいて、マルチレイヤ画像合成部150の動作モードを読出モードに設定する(S42)。即ち、読出モード指示部133は、読出モードを指示するモード指示情報をレイヤ情報記憶部142に書き込む。その後、処理はステップS10へ移行する。一方、ステップS6の判定において、無更新カウンタ制御部124が、カウント値が所定値T0以下であると判定すると(S6でYes)、処理はステップS3へ移行する。
【0153】
図17は、本実施の形態におけるマルチレイヤ画像合成部150の動作手順を示すフローチャートである。この動作手順は、ステップS35の判定が削除されている点において、図4の動作手順とは異なっている。即ち、ステップS31の判定において、レイヤ情報記憶部142に記憶されるモード指示情報が読出モードを指示しないとの判定結果が得られると(S31でNo)、ステップS32〜S34及びS36の処理が行われる。
【0154】
このように、本実施の形態による画像合成表示装置では、入力画像記憶部144に記憶される入力画像109が更新されることなく第1所定期間T0が経過までの期間において、合成モードではなく合成書込モードの処理が行われる。そして、入力画像109が更新されることなく第1所定期間T0が経過すると、既に合成画像記憶部146には合成画像が記憶されているので、動作モードは読出しモードへ移行する。読出しモードにおける消費電力は、合成書込モードにおける消費電力よりも低く、また通常において実施の形態1或いは2の合成モードにおける消費電力よりも低い。従って、本実施の形態においても、表示すべき画像の更新が行われない時に、画像を合成する段階での消費電力の節減効果が得られる。
【0155】
(その他の実施の形態)
(1) 上記の各実施の形態では、入力画像更新判定部122は、入力画像109に更新があったか否かの判断(図3、図14及び図16のステップS3)をフレーム周期、即ち、マルチレイヤ画像合成部150が合成画像の1フレーム分を出力画像159として出力する周期毎に行った。それにより、第1所定期間T0及び第2所定期間T1が、フレーム周期を単位として計測されるので、既に述べたようにマルチレイヤ画像合成部150のフレーム単位の動作に整合して動作モードの変更を行うことができる。しかしながら当該判断の周期は、一般にはフレーム周期、或いはその整数倍に限られるものではない。
【0156】
(2) 上記各実施の形態では、無更新カウンタ制御部124は、無更新カウンタ126のカウント値をフレーム周期で1ずつインクリメントした(図3、図14及び図16のステップS5)。これに対して、無更新カウンタ制御部124は、カウント値を1ずつデクリメントし、ステップS6及びS7において判別式の不等号を逆向きとしてもよい。また、無更新カウンタ制御部124は、ステップS1においてカウント値を“0”以外の他の値にリセットするものであってもよい。例えば、無更新カウンタ制御部124は、ステップS1においてカウント値を正の整数にリセットし、ステップS5では“1”だけデクリメントし、ステップS6では、カウント値がゼロになったか否かを判断してもよい。
【0157】
更には、無更新カウンタ制御部124は、ステップS5において、例えばミリ秒或いはマイクロ秒或いはナノ秒単位で計測された実際の時間幅で、カウント値をインクレメント或いはデクレメントし、ステップS6及びS7においてカウント値を予め定められた所定の時間と比較しても良い。予め定められた所定の時間は、例えば、50フレーム相当時間、100フレーム相当時間、或いは1000フレーム相当時間等であってもよく、或いは100マイクロ秒、10ミリ秒、或いは200ミリ秒等であってもよい。
【0158】
(3) 上記各実施の形態では、無更新カウンタ制御部124は、カウント値をリセットした旨の情報、及びカウント値を所定の値と比較して得た判断結果を、動作モード切替部128へ伝え、合成モード指示部131等がこれらの情報に基づいて、動作モードを設定した。これに対して、カウント値をリセットした時、或いはカウント値を比較して判断結果を得た時に、それに基づいて無更新カウンタ制御部124自身が動作モードを決定し、その結果を動作モード切替部128へ伝えても良い。この場合、合成モード指示部131等は、決定された結果に従って動作モードを設定する。
【0159】
また、無更新カウンタ制御部124が、カウント値をリセットした旨の情報を動作モード切替部128へ送る代わりに、入力画像更新判定部122が、入力画像109の更新があった旨の判断結果を無更新カウンタ制御部124だけでなく動作モード切り替え部128にも送るように、レイヤ情報作成部130を構成してもよい。この場合、動作モード切り替え部128の合成モード指示部131等は、この情報に基づいて合成モードを選択・設定する。
【0160】
(4) 上記の各実施の形態では、入力画像更新判定部122は、背景画像入力制御部103、カメラ画像入力制御部104及び対局圧縮画像伸長部107から送られる通知信号に基づいて、入力画像記憶部144に記憶される入力画像109に更新があったか否かの判断(図3、図14及び図16のステップS3)を行った。これに対して、入力画像更新判定部122が、通知信号に基づくことなく、例えば入力画像記憶部144への書込みアクセスの有無を検知することにより、入力画像109の更新の有無を判定しても良い。入力画像記憶部144への書込みアクセスの有無の検知は、例えば外部画像メモリ140のうち入力画像記憶部144に割り当てられているメモリ空間へのアクセスの有無を、アドレス信号等に基づいて検知することにより行うことができる。
【0161】
或いは、入力画像更新判定部122は、入力画像記憶部144に新たに記憶される入力画像109と、それ以前に記憶されている入力画像109とをアドレス毎に比較し、データが相違するアドレスが存在するか否かを判定することにより、入力画像109の更新の有無を判定しても良い。この場合には、入力画像109が新たに入力されても、画像に変化がなければ入力画像109の更新はないものと判断されるので、より実質的な判断結果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0162】
本発明は、画像を記憶する手段に記憶されている複数の画像を合成してなる合成画像を得るのに伴う消費電力を、記憶されている画像の更新が行われない時に節減することを可能にするので、産業上有用である。
【図面の簡単な説明】
【0163】
【図1】本発明の実施の形態1による画像合成表示装置とその周辺部分の構成を示すブロック図である。
【図2】図1のLCD表示パネルに表示される画像の配置を例示する画面図である。
【図3】図1のレイヤ情報作成部の動作手順を示すフローチャートである。
【図4】図1のマルチレイヤ画像合成部の動作手順を示すフローチャートである。
【図5】図1の画像合成部の合成モードにおける動作を説明する動作説明図である。
【図6】図1の合成処理部の動作を説明する動作説明図である。
【図7】図1の画像合成部の合成書込モードにおける動作を説明する動作説明図である。
【図8】図1の画像合成部の読出モードにおける動作を説明する動作説明図である。
【図9】図1の画像合成部の動作モードの移り変わりを例示するタイミング図である。
【図10】図1の装置のうち、合成モードでメモリアクセスの対象とされるメモリを示すブロック図である。
【図11】図1の装置のうち、合成書込モードでメモリアクセスの対象とされるメモリを示すブロック図である。
【図12】図1の装置のうち、読出モードでメモリアクセスの対象とされるメモリを示すブロック図である。
【図13】本発明の実施の形態2による画像合成表示装置の一部分の構成を示すブロック図である。
【図14】図13のレイヤ情報作成部の動作手順を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施の形態3による画像合成表示装置の一部分の構成を示すブロック図である。
【図16】図15のレイヤ情報作成部の動作手順を示すフローチャートである。
【図17】図15のマルチレイヤ画像合成部の動作手順を示すフローチャートである。
【図18】従来技術による画像合成表示装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0164】
100・・・・携帯電話表示部(画像合成表示装置)
109・・・・入力画像
120、120A、120B・・・・モード制御部
122・・・・入力画像更新判定部
124・・・・無更新カウンタ制御部
126・・・・無更新カウンタ
128、128A、128B・・・・動作モード切替部
130、130A、130B・・・・レイヤ情報作成部
131・・・・合成モード指示部
132・・・・合成書込モード指示部
133・・・・読出モード指示部
134・・・・レイアウト情報生成部
135・・・・消費電力判定部
140・・・・外部画像メモリ
142・・・・レイヤ情報記憶部
144・・・・入力画像記憶部(入力画像記憶装置)
146・・・・合成画像記憶部(合成画像記憶装置)
150・・・・マルチレイヤ画像合成部(画像合成部、画像合成装置)
152・・・・合成用ラインメモリ
154・・・・合成処理部
156・・・・メモリインタフェース
159・・・・出力画像
160・・・・LCD表示パネル(表示装置)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し、出力画像として出力する画像合成出力装置であって、
入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、
前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、
前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、
前記複数モードの何れかを前記画像合成部に指示するモード制御部と、を備え、
前記モード制御部は、
前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部と、を含む画像合成出力装置。
【請求項2】
複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し、出力画像として出力する画像合成出力装置であって、
入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、
前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、
前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、
前記複数モードの何れかを前記画像合成部に指示するモード制御部と、を備え、
前記モード制御部は、
前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成モードを指示する合成モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部と、を含む画像合成出力装置。
【請求項3】
複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し、出力画像として出力する画像合成出力装置であって、
入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、
前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、
前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、
前記複数モードの何れかを前記画像合成部に指示するモード制御部と、を備え、
前記モード制御部は、
前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成モードを指示する合成モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過すると、前記画像合成部が前記入力画像記憶部から前記複数の画像を読み出し合成するのに要する第1の消費電力と、前記画像合成部が前記合成画像記憶部から前記合成画像を読み出すのに要する第2の消費電力とを評価し、前記第1の消費電力が前記第2の消費電力よりも大きいか否かを判定する消費電力判定部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定部が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定部が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部と、を含む画像合成出力装置。
【請求項4】
前記消費電力判定部は、前記入力画像記憶部が記憶している前記複数の画像のデータ量に比例した量として前記第1の消費電力を評価し、前記合成画像記憶部に書き込むべき前記合成画像のデータ量に比例した量として前記第2の消費電力を評価する請求項3記載の画像合成出力装置。
【請求項5】
前記モード制御部は、前記画像合成部が前記合成画像の1フレーム分を出力する周期を単位として前記第1所定期間を計測する請求項1ないし4の何れかに記載の画像合成出力装置。
【請求項6】
前記モード制御部は、前記画像合成部が前記合成画像の1フレーム分を出力する周期を単位として前記第2所定期間を計測する請求項2ないし4の何れかに記載の画像合成出力装置。
【請求項7】
前記第2所定期間が前記周期と同一長さに定められている請求項6記載の画像合成出力装置。
【請求項8】
前記モード制御部は、前記複数の画像の各々の入力に伴って入力される更新通知信号に基づいて、前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像の更新があったことを検知する入力画像更新判定部を、更に含む請求項1ないし7の何れかに記載の画像合成出力装置。
【請求項9】
前記入力画像記憶部と前記合成画像記憶部とはそれぞれ、単一のメモリに割り当てられたメモリ空間である請求項1ないし8の何れかに記載の画像合成出力装置。
【請求項10】
請求項1ないし9の何れかに記載の画像合成出力装置と、
前記画像合成部が出力する前記出力画像を表示する表示装置と、を備える画像合成表示装置。
【請求項11】
請求項10記載の画像合成表示装置を備える携帯通信機器。
【請求項12】
複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し、出力画像として出力する画像合成出力方法であって、
入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶装置を準備する工程と、
前記合成画像を記憶する合成画像記憶装置を準備する工程と、
前記入力画像記憶装置に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶装置へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶装置が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成装置を準備する工程と、
前記複数モードの何れかを前記画像合成装置に指示するモード制御工程と、を備え、
前記モード制御工程は、
前記入力画像記憶装置に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成装置に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示工程と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成装置に前記読出モードを指示する読出モード指示工程と、を含む画像合成出力方法。
【請求項13】
複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し、出力画像として出力する画像合成出力方法であって、
入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶装置を準備する工程と、
前記合成画像を記憶する合成画像記憶装置を準備する工程と、
前記入力画像記憶装置に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶装置に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶装置へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶装置が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成装置を準備する工程と、
前記複数モードの何れかを前記画像合成装置に指示するモード制御工程と、を備え、
前記モード制御工程は、
前記入力画像記憶装置に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成装置に前記合成モードを指示する合成モード指示工程と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成装置に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示工程と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成装置に前記読出モードを指示する読出モード指示工程と、を含む画像合成出力方法。
【請求項14】
複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し、出力画像として出力する画像合成出力方法であって、
入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶装置を準備する工程と、
前記合成画像を記憶する合成画像記憶装置を準備する工程と、
前記入力画像記憶装置に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶装置に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶装置へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶装置が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成装置を準備する工程と、
前記複数モードの何れかを前記画像合成装置に指示するモード制御工程と、を備え、
前記モード制御工程は、
前記入力画像記憶装置に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成装置に前記合成モードを指示する合成モード指示工程と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過すると、前記画像合成装置が前記入力画像記憶装置から前記複数の画像を読み出し合成するのに要する第1の消費電力と、前記画像合成装置が前記合成画像記憶装置から前記合成画像を読み出すのに要する第2の消費電力とを評価し、前記第1の消費電力が前記第2の消費電力よりも大きいか否かを判定する消費電力判定工程と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定工程が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成装置に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示工程と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定工程が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成装置に前記読出モードを指示する読出モード指示工程と、を含む画像合成出力方法。
【請求項15】
複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し出力画像として出力する画像合成出力装置に組み込まれたコンピュータを実行させるための画像合成出力用プログラムであって、
前記画像合成出力装置は、
入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、
前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、
前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、
前記コンピュータと、を備えており、
前記画像合成出力用プログラムは、前記コンピュータを、
前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部として機能させるためのプログラムである画像合成出力用プログラム。
【請求項16】
複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し出力画像として出力する画像合成出力装置に組み込まれたコンピュータを実行させるための画像合成出力用プログラムであって、
前記画像合成出力装置は、
入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、
前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、
前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、
前記コンピュータと、を備えており、
前記画像合成出力用プログラムは、前記コンピュータを、
前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成モードを指示する合成モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部として機能させるためのプログラムである画像合成出力用プログラム。
【請求項17】
複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し出力画像として出力する画像合成出力装置に組み込まれたコンピュータを実行させるための画像合成出力用プログラムであって、
前記画像合成出力装置は、
入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、
前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、
前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、
前記コンピュータと、を備えており、
前記画像合成出力用プログラムは、前記コンピュータを、
前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成モードを指示する合成モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過すると、前記画像合成部が前記入力画像記憶部から前記複数の画像を読み出し合成するのに要する第1の消費電力と、前記画像合成部が前記合成画像記憶部から前記合成画像を読み出すのに要する第2の消費電力とを評価し、前記第1の消費電力が前記第2の消費電力よりも大きいか否かを判定する消費電力判定部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定部が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定部が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部として機能させるためのプログラムである画像合成出力用プログラム。
【請求項18】
複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し出力画像として出力する画像合成出力装置に組み込まれたコンピュータを実行させるためのプログラムを記録した画像合成出力用記録媒体であって、
前記画像合成出力装置は、
入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、
前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、
前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、
前記コンピュータと、を備えており、
前記画像合成出力用記録媒体は、前記コンピュータを、
前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部として機能させるためのプログラムを記録した記録媒体であるコンピュータ読み取り可能な画像合成出力用記録媒体。
【請求項19】
複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し出力画像として出力する画像合成出力装置に組み込まれたコンピュータを実行させるためのプログラムを記録した画像合成出力用記録媒体であって、
前記画像合成出力装置は、
入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、
前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、
前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、
前記コンピュータと、を備えており、
前記画像合成出力用記録媒体は、前記コンピュータを、
前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成モードを指示する合成モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部として機能させるためのプログラムを記録した記録媒体であるコンピュータ読み取り可能な画像合成出力用記録媒体。
【請求項20】
複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し出力画像として出力する画像合成出力装置に組み込まれたコンピュータを実行させるためのプログラムを記録した画像合成出力用記録媒体であって、
前記画像合成出力装置は、
入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、
前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、
前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、
前記コンピュータと、を備えており、
前記画像合成出力用記録媒体は、前記コンピュータを、
前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成モードを指示する合成モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過すると、前記画像合成部が前記入力画像記憶部から前記複数の画像を読み出し合成するのに要する第1の消費電力と、前記画像合成部が前記合成画像記憶部から前記合成画像を読み出すのに要する第2の消費電力とを評価し、前記第1の消費電力が前記第2の消費電力よりも大きいか否かを判定する消費電力判定部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定部が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定部が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部として機能させるためのプログラムを記録した記録媒体であるコンピュータ読み取り可能な画像合成出力用記録媒体。
【請求項1】
複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し、出力画像として出力する画像合成出力装置であって、
入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、
前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、
前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、
前記複数モードの何れかを前記画像合成部に指示するモード制御部と、を備え、
前記モード制御部は、
前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部と、を含む画像合成出力装置。
【請求項2】
複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し、出力画像として出力する画像合成出力装置であって、
入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、
前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、
前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、
前記複数モードの何れかを前記画像合成部に指示するモード制御部と、を備え、
前記モード制御部は、
前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成モードを指示する合成モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部と、を含む画像合成出力装置。
【請求項3】
複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し、出力画像として出力する画像合成出力装置であって、
入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、
前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、
前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、
前記複数モードの何れかを前記画像合成部に指示するモード制御部と、を備え、
前記モード制御部は、
前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成モードを指示する合成モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過すると、前記画像合成部が前記入力画像記憶部から前記複数の画像を読み出し合成するのに要する第1の消費電力と、前記画像合成部が前記合成画像記憶部から前記合成画像を読み出すのに要する第2の消費電力とを評価し、前記第1の消費電力が前記第2の消費電力よりも大きいか否かを判定する消費電力判定部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定部が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定部が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部と、を含む画像合成出力装置。
【請求項4】
前記消費電力判定部は、前記入力画像記憶部が記憶している前記複数の画像のデータ量に比例した量として前記第1の消費電力を評価し、前記合成画像記憶部に書き込むべき前記合成画像のデータ量に比例した量として前記第2の消費電力を評価する請求項3記載の画像合成出力装置。
【請求項5】
前記モード制御部は、前記画像合成部が前記合成画像の1フレーム分を出力する周期を単位として前記第1所定期間を計測する請求項1ないし4の何れかに記載の画像合成出力装置。
【請求項6】
前記モード制御部は、前記画像合成部が前記合成画像の1フレーム分を出力する周期を単位として前記第2所定期間を計測する請求項2ないし4の何れかに記載の画像合成出力装置。
【請求項7】
前記第2所定期間が前記周期と同一長さに定められている請求項6記載の画像合成出力装置。
【請求項8】
前記モード制御部は、前記複数の画像の各々の入力に伴って入力される更新通知信号に基づいて、前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像の更新があったことを検知する入力画像更新判定部を、更に含む請求項1ないし7の何れかに記載の画像合成出力装置。
【請求項9】
前記入力画像記憶部と前記合成画像記憶部とはそれぞれ、単一のメモリに割り当てられたメモリ空間である請求項1ないし8の何れかに記載の画像合成出力装置。
【請求項10】
請求項1ないし9の何れかに記載の画像合成出力装置と、
前記画像合成部が出力する前記出力画像を表示する表示装置と、を備える画像合成表示装置。
【請求項11】
請求項10記載の画像合成表示装置を備える携帯通信機器。
【請求項12】
複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し、出力画像として出力する画像合成出力方法であって、
入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶装置を準備する工程と、
前記合成画像を記憶する合成画像記憶装置を準備する工程と、
前記入力画像記憶装置に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶装置へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶装置が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成装置を準備する工程と、
前記複数モードの何れかを前記画像合成装置に指示するモード制御工程と、を備え、
前記モード制御工程は、
前記入力画像記憶装置に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成装置に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示工程と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成装置に前記読出モードを指示する読出モード指示工程と、を含む画像合成出力方法。
【請求項13】
複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し、出力画像として出力する画像合成出力方法であって、
入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶装置を準備する工程と、
前記合成画像を記憶する合成画像記憶装置を準備する工程と、
前記入力画像記憶装置に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶装置に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶装置へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶装置が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成装置を準備する工程と、
前記複数モードの何れかを前記画像合成装置に指示するモード制御工程と、を備え、
前記モード制御工程は、
前記入力画像記憶装置に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成装置に前記合成モードを指示する合成モード指示工程と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成装置に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示工程と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成装置に前記読出モードを指示する読出モード指示工程と、を含む画像合成出力方法。
【請求項14】
複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し、出力画像として出力する画像合成出力方法であって、
入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶装置を準備する工程と、
前記合成画像を記憶する合成画像記憶装置を準備する工程と、
前記入力画像記憶装置に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶装置に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶装置へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶装置が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成装置を準備する工程と、
前記複数モードの何れかを前記画像合成装置に指示するモード制御工程と、を備え、
前記モード制御工程は、
前記入力画像記憶装置に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成装置に前記合成モードを指示する合成モード指示工程と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過すると、前記画像合成装置が前記入力画像記憶装置から前記複数の画像を読み出し合成するのに要する第1の消費電力と、前記画像合成装置が前記合成画像記憶装置から前記合成画像を読み出すのに要する第2の消費電力とを評価し、前記第1の消費電力が前記第2の消費電力よりも大きいか否かを判定する消費電力判定工程と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定工程が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成装置に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示工程と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定工程が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成装置に前記読出モードを指示する読出モード指示工程と、を含む画像合成出力方法。
【請求項15】
複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し出力画像として出力する画像合成出力装置に組み込まれたコンピュータを実行させるための画像合成出力用プログラムであって、
前記画像合成出力装置は、
入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、
前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、
前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、
前記コンピュータと、を備えており、
前記画像合成出力用プログラムは、前記コンピュータを、
前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部として機能させるためのプログラムである画像合成出力用プログラム。
【請求項16】
複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し出力画像として出力する画像合成出力装置に組み込まれたコンピュータを実行させるための画像合成出力用プログラムであって、
前記画像合成出力装置は、
入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、
前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、
前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、
前記コンピュータと、を備えており、
前記画像合成出力用プログラムは、前記コンピュータを、
前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成モードを指示する合成モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部として機能させるためのプログラムである画像合成出力用プログラム。
【請求項17】
複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し出力画像として出力する画像合成出力装置に組み込まれたコンピュータを実行させるための画像合成出力用プログラムであって、
前記画像合成出力装置は、
入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、
前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、
前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、
前記コンピュータと、を備えており、
前記画像合成出力用プログラムは、前記コンピュータを、
前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成モードを指示する合成モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過すると、前記画像合成部が前記入力画像記憶部から前記複数の画像を読み出し合成するのに要する第1の消費電力と、前記画像合成部が前記合成画像記憶部から前記合成画像を読み出すのに要する第2の消費電力とを評価し、前記第1の消費電力が前記第2の消費電力よりも大きいか否かを判定する消費電力判定部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定部が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定部が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部として機能させるためのプログラムである画像合成出力用プログラム。
【請求項18】
複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し出力画像として出力する画像合成出力装置に組み込まれたコンピュータを実行させるためのプログラムを記録した画像合成出力用記録媒体であって、
前記画像合成出力装置は、
入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、
前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、
前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、
前記コンピュータと、を備えており、
前記画像合成出力用記録媒体は、前記コンピュータを、
前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部として機能させるためのプログラムを記録した記録媒体であるコンピュータ読み取り可能な画像合成出力用記録媒体。
【請求項19】
複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し出力画像として出力する画像合成出力装置に組み込まれたコンピュータを実行させるためのプログラムを記録した画像合成出力用記録媒体であって、
前記画像合成出力装置は、
入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、
前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、
前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、
前記コンピュータと、を備えており、
前記画像合成出力用記録媒体は、前記コンピュータを、
前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成モードを指示する合成モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部として機能させるためのプログラムを記録した記録媒体であるコンピュータ読み取り可能な画像合成出力用記録媒体。
【請求項20】
複数の画像の入力を受け、これら複数の画像を合成することにより合成画像を生成し出力画像として出力する画像合成出力装置に組み込まれたコンピュータを実行させるためのプログラムを記録した画像合成出力用記録媒体であって、
前記画像合成出力装置は、
入力された前記複数の画像を記憶する入力画像記憶部と、
前記合成画像を記憶する合成画像記憶部と、
前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力する合成モードと、前記入力画像記憶部に記憶されている前記複数の画像を読み出し合成することにより、前記合成画像を生成し前記出力画像として出力するとともに前記合成画像記憶部へ書き込む合成書込モードと、前記合成画像記憶部が記憶している前記合成画像を読み出し前記出力画像として出力する読出モードとを含む複数モードの間で動作モードが遷移する画像合成部と、
前記コンピュータと、を備えており、
前記画像合成出力用記録媒体は、前記コンピュータを、
前記入力画像記憶部に記憶された前記複数の画像のうちの少なくとも一つの画像が最新に更新された時である最新更新時から第1所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成モードを指示する合成モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過すると、前記画像合成部が前記入力画像記憶部から前記複数の画像を読み出し合成するのに要する第1の消費電力と、前記画像合成部が前記合成画像記憶部から前記合成画像を読み出すのに要する第2の消費電力とを評価し、前記第1の消費電力が前記第2の消費電力よりも大きいか否かを判定する消費電力判定部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定部が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に第2所定期間が経過するまでの期間において、前記画像合成部に前記合成書込モードを指示する合成書込モード指示部と、
前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した時に前記消費電力判定部が肯定的な判定結果を得た場合には、前記最新更新時から前記第1所定期間が経過した後に更に前記第2所定期間が経過した後の期間において、前記画像合成部に前記読出モードを指示する読出モード指示部として機能させるためのプログラムを記録した記録媒体であるコンピュータ読み取り可能な画像合成出力用記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2006−3876(P2006−3876A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−122361(P2005−122361)
【出願日】平成17年4月20日(2005.4.20)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年4月20日(2005.4.20)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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