説明

画像形成システム、入退室管理サーバ、画像形成装置及び画像形成方法

【課題】印刷物の受取予定者が印刷物を取り忘れて画像形成装置が設置されている居室から退出することによる機密文書等の漏洩を防止できる画像形成システム等を提供する。
【解決手段】画像形成装置3と、それが設置されている居室への入退室者を検出する入退室者検出装置1と、居室の出入口をロックするロック装置11と、入退室者検出装置の検出結果に基づいて、画像形成装置が設置されている居室への入退室者を管理する入退室管理サーバ2を備えたシステムである。管理サーバ2は、印刷ジョブの実行結果である印刷物を受取予定者が受け取ったことを判別する判別手段202を備え、画像形成装置3による印刷ジョブの受け付け後にロック装置11により出入口がロックされ、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取ったことが判別された場合に、ロック装置による出入口のロックが解除されるように、ロック装置11を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像形成装置と、前記画像形成装置が設置されている居室への入退室者を検出する入退室者検出装置と、前記居室の出入口を解除可能にロックするロック装置と、前記入退室者検出装置の検出結果に基づいて居室への入退室者を管理する入退室管理サーバと、を備えた画像形成システム、該システムに好適に用いられる入退室管理サーバ、画像形成装置、及び画像形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置により機密文書を印刷したユーザが、出力された印刷物を取り忘れ、印刷物がそのまま放置されたまま、画像形成装置が設置された居室から退出する場合がある。このような場合、セキュリティ上好ましくない第三者が居室内に存在していると、機密文書が第三者に漏洩されてしまう恐れがある。このため、出力された印刷物の取り忘れを防止する必要がある。
【0003】
なお、特許文献1には、印刷要求を受けると印刷を開始し、他のユーザが入れないように居室の出入口をロックする技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−40956号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記特許文献1に記載された技術では、他のユーザが入れないように居室の出入口をロックするのみであるので、印刷物の取り忘れによる機密文書等の漏洩を防止することはできなかった。
【0006】
この発明は、このような技術的背景に鑑みてなされたものであって、印刷物の受取予定者が印刷物を取り忘れて画像形成装置が設置されている居室から退出することによる機密文書等の漏洩を防止して、セキュリティを向上することができる画像形成システム及びこの画像形成システムに好適に用いられる入退室管理サーバ並びに画像形成装置を提供し、さらに画像形成方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題は、以下の手段によって解決される。
(1)印刷ジョブを受け付ける受付手段を有する画像形成装置と、前記画像形成装置が設置されている居室への入退室者を検出する入退室者検出装置と、前記画像形成装置が設置されている居室の出入口を解除可能にロックするロック装置と、前記入退室者検出装置の検出結果に基づいて、画像形成装置が設置されている居室への入退室者を管理する入退室管理サーバであって、前記画像形成装置により受け付けられた印刷ジョブの実行結果である印刷物を受取予定者が受け取ったことを判別する判別手段を備え、前記画像形成装置による印刷ジョブの受け付け後に前記ロック装置により出入口がロックされ、前記判別手段により、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取ったことが判別された場合に、前記ロック装置による出入口のロックが解除されるように、前記ロック装置を制御する入退室管理サーバと、を備えたことを特徴とする画像形成システム。
(2)前記印刷ジョブの終了後またはユーザによる一時停止指示後に、受取予定者の識別情報と関連付けられたロック解除用パスワードを発行するパスワード発行手段をさらに備え、前記入退室管理サーバの判別手段は、前記パスワード発行手段により発行されたパスワード及び該パスワードと関連付けられた受取予定者の識別情報と、退室しようとするユーザの識別情報及び入力されたパスワードが一致したときに、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取ったと判別する前項1に記載の画像形成システム。
(3)前記印刷ジョブの終了後またはユーザによる一時停止指示後に、受取予定者の識別情報と関連付けられたロック解除用チケットを発行し、前記入退室管理サーバの判別手段は、画像形成装置により発行されたチケット及び該チケットと関連付けられた受取予定者の識別情報と、退室しようとするユーザの識別情報及び使用されたチケットが一致したときに、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取ったと判別する前項1に記載の画像形成システム。
(4)前記印刷ジョブの終了後またはユーザによる一時停止指示後に画像形成装置の受取ボタンが操作された場合には、前記入退室管理サーバの判別手段は、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取ったと判別する前項1に記載の画像形成システム。
(5)前記画像形成装置で受け付けられた印刷ジョブが、ユーザの指示により一時停止したときに、印刷再開後の印刷モードとしてセキュリティの確保されたセキュリティ印刷モードが設定された場合は、前記入退室管理サーバは前記ロック装置による出入口のロックを解除する前項1〜4のいずれかに記載の画像形成システム。
(6)前記画像形成装置は、前記印刷ジョブの受付後における印刷物の受取予定者の変更を受け付ける前項1〜5のいずれかに記載の画像形成システム。
(7)前記入退室管理サーバの判別手段により、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取ったことが判別されないうちに、印刷物の受取予定者が画像形成装置が設置されている居室から退出することが、前記入退室者検出装置により検出された場合に、印刷物の受け取りが行われていないことを警告する警告手段を備えている前項1〜6のいずれかに記載の画像形成システム。
(8)前記入退室管理サーバの判別手段により、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取ったことが判別されないうちに、前記印刷ジョブを実行した画像形成装置が設置された居室の外に存在する印刷物の受取予定者が、他の居室に入室することが前記他の居室に備えられた入退室者検出装置により検出された場合に、前記印刷物の受け取りが行われていないことを警告する警告手段を備えている前項1〜7のいずれかに記載の画像形成システム。
(9)画像形成装置で受け付けられた印刷ジョブの実行結果である印刷物を受取予定者が受け取ったことを判別する判別手段と、前記画像形成装置による印刷ジョブの受け付け後に、前記画像形成装置が設置された居室の出入口がロックされ、前記判別手段により、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取ったことが判別された場合に、前記出入口のロックが解除されるように、ロック装置を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする入退室管理サーバ。
(10)入退室者を検出する入退室者検出装置と出入口を解除可能にロックするロック装置とが設けられた居室に設置される画像形成装置であって、印刷ジョブを受け付ける受付手段と、前記受付手段により受け付けられた印刷ジョブの実行結果である印刷物を受取予定者が受け取ったことを判別する判別手段と、前記受付手段による印刷ジョブの受け付け後に前記ロック装置により出入口がロックされ、前記判別手段により、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取ったことが判別された場合に、前記ロック装置による出入口のロックが解除されるように、前記ロック装置を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
(11)画像形成装置が設置されている居室への入退室者を検出する入退室者検出装置の検出結果に基づいて、前記居室への入退室者を管理するステップと、画像形成装置により印刷ジョブを受け付けるステップと、前記受け付けられた印刷ジョブの実行結果である印刷物を受取予定者が受け取ったことを判別するステップと、前記画像形成装置による印刷ジョブの受け付け後に、画像形成装置が設置されている居室の出入口を解除可能にロックするロック装置により出入口をロックするステップと、前記判別ステップにおいて、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取ったことが判別された場合に、前記ロック装置による出入口のロックを解除するステップと、を備えたことを特徴とする画像形成システムで実行される画像形成方法。
【発明の効果】
【0008】
前項(1)に記載の発明によれば、画像形成装置により印刷ジョブが受け付けられるとロック装置により出入口がロックされ、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取ったことが判別された場合に、ロック装置による出入口のロックが解除されるから、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取らなければ、出入口はロックされたままとなり、受取予定者は居室から退出できないことになる。このため、印刷物の受取予定者が印刷物を取り忘れたまま画像形成装置が配置されている居室から退出するのを防止でき、機密文書等の漏洩を防止してセキュリティを向上することができる。
【0009】
前項(2)に記載の発明によれば、画像形成装置により発行されたパスワード及び該パスワードと関連付けられた受取予定者の識別情報と、退室しようとするユーザの識別情報及び入力されたパスワードが一致したときに、ロック装置によるロックが解除される。
【0010】
前項(3)に記載の発明によれば、画像形成装置により発行されたチケット及び該チケットと関連付けられた受取予定者の識別情報と、退室しようとするユーザの識別情報及び使用されたチケットが一致したときに、ロック装置によるロックが解除される。
【0011】
前項(4)に記載の発明によれば、印刷ジョブの終了後またはユーザによる一時停止指示後に画像形成装置の受取ボタンが操作された場合に、ロック装置によるロックが解除される。
【0012】
前項(5)に記載の発明によれば、ユーザの指示により印刷ジョブが一時停止したときに、印刷再開後における印刷モードとしてセキュリティの確保されたセキュリティ印刷モードが設定された場合は、安全性を確保できるため、前記入退室管理サーバは前記ロック装置による出入口のロックが解除される。
【0013】
前項(6)に記載の発明によれば、ユーザは印刷ジョブが受け付けられた後に印刷物の受取予定者を変更することができる。
【0014】
前項(7)に記載の発明によれば、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取ったことが判別されないうちに、印刷物の受取予定者が画像形成装置が設置されている居室から退出しようとすると、印刷物の受け取りが行われていないことが警告されるから、印刷物の受取予定者はそのことを認識することができる。
【0015】
前項(8)に記載の発明によれば、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取っていない場合に、印刷ジョブを実行した画像形成装置が配置された居室の外に存在する印刷物の受取予定者が、他の居室に入室することが前記他の居室に備えられた入退室者検出装置により検出された場合には、印刷物の受け取りが行われていないことが警告手段により警告されるから、印刷物の受取予定者はそのことを認識することができ、印刷物を取りに行く等の措置をとることができる。
【0016】
前項(9)に記載の発明によれば、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取らなければ、出入口はロックされたままとなり、受取予定者は居室から退出できないから、印刷物の受取予定者が印刷物を取り忘れたまま画像形成装置が配置されている居室から退出するのを防止でき、機密文書等の漏洩を防止してセキュリティを向上することができる。
【0017】
前項(10)に記載の発明によれば、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取らなければ、出入口はロックされたままとなり、受取予定者は居室から退出できないから、印刷物の受取予定者が印刷物を取り忘れたまま画像形成装置が配置されている居室から退出するのを防止でき、機密文書等の漏洩を防止してセキュリティを向上することができる。
【0018】
前項(11)に記載の発明によれば、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取らなければ、出入口はロックされたままとなり、受け取り予定者は居室から退出できないから、印刷物の受取予定者が印刷物を取り忘れたまま画像形成装置が配置されている居室から退出するのを防止でき、機密文書等の漏洩を防止してセキュリティを向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】この発明の一実施形態に係る画像形成システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】入退室管理サーバの機能的構成を示すブロック図である。
【図3】画像形成装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図4】図1に示した画像形成システムの動作の概要を説明するための図である。
【図5】同じく、図1に示した画像形成システムの動作の概要を説明するための図である。
【図6】ロック解除用パスワード及びチケットの内容を示す表である。
【図7】ユーザが機密ドキュメントの印刷ジョブを画像形成装置に発行後、居室出入口がロックされるまでに、各装置で行われる処理を示すフローチャートである。
【図8】印刷終了後、ユーザが居室から退室するまでに、各装置で行われる処理を示すフローチャートである。
【図9】図1に示した画像形成システムの他の動作の概要を説明するための図である。
【図10】同じく、図1に示した画像形成システムの他の動作の概要を説明するための図である。
【図11】ユーザが機密ドキュメントの印刷ジョブを画像形成装置に発行後、居室出入口がロックされるまでに、各装置で行われる処理を示すフローチャートである。
【図12】印刷終了後、ユーザが居室から退室するまでに、各装置で行われる処理を示すフローチャートである。
【図13】この発明のさらに他の実施形態を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
図1は、この発明の一実施形態に係る画像形成システムの概略構成を示すブロック図である。
【0022】
この画像形成システムは、入退室者検出装置1と、入退室管理サーバ2と、画像形成装置3と、パーソナルコンピュータからなる複数の端末装置41、42・・・4nとを備え、これらの入退室者検出装置1と、入退室管理サーバ2と、画像形成装置3と、複数の端末装置41、42・・・4nは、ハブ6を介して相互に通信可能となされるとともに、入退室者検出装置1は1つの居室に1つ、画像形成装置3は1つの居室に少なくとも1つ配置されている。また入退室管理サーバ2は、画像形成装置3と同一の居室に配置されていても良いし、他の居室に配置されていても良い。なお、各端末装置41、42・・・4nはそれぞれ表示装置であるモニタ51、52・・・5nを備えている。
【0023】
また、この実施形態では、画像形成装置3として、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能等の複数の機能を有する多機能デジタル複合機であるMFP(Multi Function Peripherals)が用いられている。以下、画像形成装置を単にMFPともいう。
【0024】
前記入退室者検出装置1は、各ユーザを識別する識別情報が書き込まれたIDカードとしての入退出カードから前記識別情報を読み取るものである。なお、入退出カードは例えばICカードからなり、各ユーザがそれぞれ所持しており、居室に入室しあるいは居室から退出するときに、必要に応じて入退室者検出装置1の入室ボタン或いは退室ボタンを操作したのち、入退室者が各入退出カードを入退室者検出装置1のカード読取部に提示することで、識別情報を自動的に読み取るものとなされている。
【0025】
また、この実施形態では、前記入退室者検出装置1は、MFP3が設置されている居室の出入口を、入退室管理サーバ2からの指示に基づいて施錠し或いは解錠するロック装置11を備えている。また、ユーザがロック解除用パスワードを入力するための操作パネル等を備えている。
【0026】
前記入退室管理サーバ2はパーソナルコンピュータ等からなり、前記入退出者検出装置1で読み取られた入退室者の識別情報に基づいて入退室者を管理するとともに、前記入退室者検出装置1に備えられたロック装置11に対して信号を送信することにより、ロック装置11の施錠または解錠を制御する。
【0027】
図2は、入退室管理サーバ2の機能的構成を示すブロック図である。この入退室管理サーバ2は、入退室者検出装置との送受信部201と、退室ロック/アンロック判断部202と、退室ロック解除用データ管理部203と、MFPとの送受信部204と、ユーザ情報データベース(図2ではユーザ情報DBと記している)205を備えている。
【0028】
前記入退室者検出装置との送受信部201は、入退室者検出装置1から入退室者の識別情報やロック解除用パスワード、ロック解除用チケットの内容を示すデータ等を受信するとともに、受信した識別情報等を退室ロック/アンロック判断部202へ送信したり、退室ロック/アンロック判断部202の判断結果に基づいて、居室の出入口をロックするためのロック信号またはロック解除のための解除信号を、入退室者検出装置1へ送信する。
【0029】
前記退室ロック/アンロック判断部202は、前記入退室者検出装置1から送信された入退室者の識別情報に基づいて入退室者を判別するとともに、入退室者検出装置1のロック装置による居室の出入口をロックするか解除するかを判断するものである。そして、判断結果に基づいて、前記入退室者検出装置との送受信部201を介して、出入口のロック信号またはロック解除信号を入退室者検出装置1に送信する。
【0030】
前記退出ロック解除用データ管理部203は、MFP3からロック解除用のパスワードやチケットの内容を示すデータを保存管理するものである。
【0031】
前記MFPとの送受信部204は、MFP3との間の通信を制御するものである。
【0032】
前記ユーザ情報データベース205は、各ユーザに関するユーザ情報と、入退室カードに記録されている識別情報とを、予め関連付けて記憶するものであり、例えばハードディスク装置等により構成される。
【0033】
なお、上述した入退室者検出装置との送受信部201、退室ロック/アンロック判断部202、退出ロック解除用データ管理部203、MFPとの送受信部204、ユーザ情報データベース205等は、図示しないCPU、ROM、RAM等と接続されている。
【0034】
図3は、MFP3の機能的構成を示すブロック図である。このMFP3は、入退室管理サーバとの送受信部301と、退室ロック解除用データ作成・管理部302と、印刷ドキュメント管理部303と、端末装置との送受信部304と、パネル操作管理部305と、ユーザ管理部306と、ユーザ情報データベース307と、ドキュメント受取検出・管理部308等を備えている。
【0035】
前記入退室管理サーバとの送受信部301は、前記入退室管理サーバ2との間でデータの送受信を行うものである。
【0036】
前記退出ロック解除用データ作成・管理部302は、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取った後、居室から退室するためのロック解除用のパスワードやチケットを作成し管理するものである。
【0037】
前記印刷ドキュメント管理部303は、端末装置41等からの印刷ジョブを受け付けるとともに、受け付けた印刷ジョブをユーザにより指示された印刷モードで実行し、また印刷状況を管理するものである。また、必要に応じて、ロック解除用のパスワードやチケットも印刷する。この印刷ドキュメント管理部303は、印刷ジョブを受け付けると、印刷ジョブの実行結果である印刷物の受取予定者(通常は印刷指示者)を判定し、判定結果を入退室管理サーバとの送受信部301を介して、入退室管理サーバ2に送信する。入退室管理サーバ2は、印刷物の受取予定者についての情報を受信すると、該受取予定者に対して居室の出入口をロックするように、入退室者検出装置1にロック信号を送信する。
【0038】
端末装置との送受信部304は、端末装置41、42・・・4nから印刷ジョブを受信するものである。なお、受信された印刷ジョブは、印刷モードに応じて、前記印刷ドキュメント管理部303による印刷が実行される。また、印刷物受取者の端末装置41等に対して、居室がロックされていることを示す情報を送信し、端末装置41でそれが表示される構成としても良い。
【0039】
前記パネル操作管理部305は、図示しない操作パネルを介してユーザが行った操作を管理する。例えば、印刷ジョブの一時停止指示をユーザが行った場合は、パネル操作管理部305は、実行中の印刷を停止するように印刷ドキュメント管理部303を制御する。さらに、パネル操作管理部306は、操作パネルから入力されたユーザの情報をユーザ管理部306に送信したり、ユーザ管理部306から送信されたユーザ情報を受信して、対応する表示を操作パネル部に表示したり、居室がロックされていることを表示する等の制御を行う。
【0040】
ユーザ情報データベース307は、各ユーザに関する情報を記憶するものであり、例えばハードディスク装置等により構成される。
【0041】
前記ドキュメント受取検出・管理部308は、図示しない排出トレイに排出された印刷物が取り除かれたこと、換言すれば出力された印刷物が受け取られたことを、操作パネルに表示された受取ボタンの押下やセンサにより検出して、管理するものである。
【0042】
なお、上述した入退室管理サーバとの送受信部301と、退室ロック解除用データ作成・管理部302と、印刷ドキュメント管理部303と、端末装置との送受信部304と、パネル操作管理部305と、ユーザ管理部306と、ユーザ情報データベース307と、ドキュメント受取検出・管理部308等は、図示しないCPU、ROM、RAM、スキャナ部等と接続されている。
【0043】
次に、図1に示した画像形成システムの動作の概要を、図4及び図5を参照して説明する。
【0044】
図4において、居室内のユーザがMFP3に識別情報及びパスワード等の認証情報を入力してログインし、MFP3に対して、印刷ジョブを送信する(図4の丸数字1)。印刷対象が機密ドキュメントの場合、端末装置41、42・・・4nから印刷ジョブを送信する際に、プリンタドライバ上でセキュリティ印刷モードが設定されても良い。勿論、セキュリティ印刷モードでなく通常の印刷モードで印刷ジョブを送信しても良い。また、端末装置42・・・から印刷ジョブを送信するのではなく、ユーザがMFP3を操作してログインし、機密ドキュメント等を印刷(コピー)しても良い。なお、セキュリティ印刷モードとは、通常の印刷とは異なり、印刷に際してMFPの操作パネルからパスワードの入力を必要としたり、所定の記憶領域であるボックス内に印刷物を排出する印刷モードであり、セキュリティが確保された状態で印刷を行うモードである。
【0045】
MFP3は、印刷ジョブを受け付けると、そのユーザの識別情報と関連付けて退室ロック解除用のパスワードを生成する(図4の丸数字2)。次いで、そのユーザの居室からの退出を禁止するために居室出入口をロックする要求を、入退室管理サーバ2に送信するとともに、前記ユーザの識別情報及び生成したロック解除用パスワードも送信する(図4の丸数字3)。
【0046】
入退室管理サーバ2は、MFP3から送信された前記パスワードをユーザの識別情報と関連付けて保存するとともに(図6の丸数字4)、前記ロックの要求に基づいて入退室者検出装置1にロック信号を送信し、ロック装置11により居室の出入口を退室不能にロックさせる(図4の丸数字5)。
【0047】
MFP3は、ドキュメントの印刷後、もしくはユーザによる印刷ジョブの一時停止指示後に、前記生成した退室ロック解除用パスワードを、テキストデータとして最終印刷ページに印刷する(図5の丸数字1)。
【0048】
印刷物を受け取ったユーザが、居室から退室しようとするときは、必要に応じて退室ボタンを押し、自身の識別情報が書き込まれた入退出カードを入退室者検出装置1の読取部に提示して識別情報を読み取らせるとともに、最終印刷ページに印刷された前記パスワードを入退室者検出装置1の操作パネル部から手動入力する(図5の丸数字2)。
【0049】
入退室者検出装置1は、読み取ったユーザの識別情報と入力されたパスワードとを入退室管理サーバ2に送信する(図5の丸数字3)。入退室管理サーバ2は受信した識別情報及びパスワードが、MFP3から送信され保存されている識別情報及びパスワードと一致するかどうかを判断し(図5の丸数字4)、一致していれば、退室ロック解除信号を入退室者検出装置1に送信するとともに(図5の丸数字5)、MFP3に対してパスワードの削除を指示する(図5の丸数字6)。
【0050】
退室ロック解除信号を受信した入退室者検出装置1は、ロック装置11による居室出入口のロックを解除する。これにより、印刷受取者であるユーザが居室から退出することができる。一方、パスワードの削除を指示されたMFP3は、前記生成されたパスワードを自身の記憶部から削除する。
【0051】
このように、この実施形態では、MFP3により印刷ジョブが受け付けられると入退室者検出装置1のロック装置11により、居室の出入口がロックされるとともにユーザの識別情報と関連付けてパスワードが発行され、これらのパスワード及び識別情報が、退室しようとするユーザの識別情報及び入力されたパスワードと一致したときに、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取ったものと判別されて、ロック装置11による出入口のロックが解除される。このため、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取らなければ、出入口はロックされたままとなり、受取予定者は居室から退出できないことになるから、印刷物の受取予定者が印刷物を取り忘れたままMFP3が配置されている居室から退出するのを防止でき、機密文書等の漏洩を防止してセキュリティを向上することができる。
【0052】
上記実施形態では、MFP3によって発行されるパスワードは、テキストデータとして最終の印刷ページに印刷されるものとした。パスワードがテキストデータの場合、図6に示すように、紙に印刷するのではなく、文字列をMFP3の操作パネルやユーザの端末41等に表示することで、ユーザにパスワードを通知しても良い。
【0053】
また、図6に示すように、パスワードを画像化したQRコードや画像パスワードを、用紙に印字したり操作パネルやユーザの端末に表示しても良い。この場合は、入退室者検出装置1の付属のカメラにQRコードや画像パスワードを提示して撮影させればよい。
【0054】
また、パスワードではなく、ロック解除用の退出チケットを発行してもよい。この場合、ユーザが所持する入退室カードの読み取り及び書き込みを行うカード読み書き装置をMFP3に設け、印刷終了後または一時停止指示時に、ロック解除用の退出チケットを前記カード読み書き装置から入退室カードに転送し、退出時に、入退室者検出装置1で前記ICカードから前記退出チケットを読み取る構成としても良い。
【0055】
なお、パスワードや退出チケットの作成や発行は必ずしもMFP3で行われる必要はなく、入退室管理サーバ2や他の装置で作成し或いは発行しても良い。
【0056】
また、上記の実施形態では、印刷物の受取予定者が印刷を指示したユーザである場合を示したが、印刷物の受取予定者と印刷指示者とは同一でなくても良く、印刷指示者が自己以外の印刷物の受取予定者を指定してMFP3に印刷ジョブを送信しても良い。この場合、印刷物の受取予定者は居室に入退室できる者であることが望ましい。
【0057】
図7は、ユーザが印刷ジョブをMFP3に発行後、居室出入口がロックされるまでに、各装置で行われる処理を示すフローチャートである。
【0058】
ユーザが端末装置41、42・・・からMFP3へ印刷ジョブを送信すると(ステップS01)、MFP3から受信した旨の通知が返信される(ステップS02)。
【0059】
印刷ジョブを受信すると、MFP3は退室ロック解除用のパスワードを生成し(ステップS03)、そのユーザの居室からの退出を禁止するために居室出入口をロックする要求と、前記ユーザの識別情報及び生成したロック解除用パスワードを、入退室管理サーバ2に送信する(ステップS04)。
【0060】
入退室管理サーバ2は、受信したパスワードをユーザ識別情報と関連付けて保存するとともに(ステップS05)、パスワードを受け取った旨をMFP3に返信する(ステップS06)。さらに、入退室管理サーバ2は、出入口のロックを入退室者検出装置1に指示する(ステップS07)。この指示に基づいて、入退室者検出装置1はユーザの退室を防止するため、ロック装置11を作動させて出入口をロックする。
【0061】
図8は、印刷終了後、ユーザが居室から退室するまでに、各装置で行われる処理を示すフローチャートである。
【0062】
MFP3は印刷を終了すると(ステップS11)、退室ロック解除用パスワードを最終印刷頁にテキストで印刷する(ステップS12)。ユーザが印刷物を受け取ったのち(ステップS13)、居室から退室する場合、入退室者検出装置1に入退室カードを提示して識別情報を読み取らせるとともに、パスワードを入力する(ステップS14)。
【0063】
入退室者検出装置1は、読み取った識別情報及び入力されたパスワードを、入退室管理サーバ2に送信すると(ステップS15)、入退室管理サーバ2はこれらを受信し、MFP3からの識別情報及びパスワードと同一かどうかをチェックする(ステップS16)。
【0064】
同一であれば、パスワードを削除し(ステップS17)、ロック解除信号を入退室者検出装置1に送信し(ステップS18)、パスワード削除をMFP3に指示する(ステップS19)。
【0065】
入退室者検出装置1は、ロック解除信号を受けてロック装置11による居室出入り口のロックを解除する(ステップS20)。
【0066】
図9及び図10はこの発明の他の実施形態を示すものである。この実施形態では、印刷終了後または一時停止指示時に、MFP3の操作パネルに印刷物の受取ボタンが表示され、この受取ボタンが押されることで、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取ったと判断して、居室出入口のロックを解除するものである。
【0067】
居室内のユーザがMFP3に識別情報及びパスワード等の認証情報を入力してログインし、MFP3に対して、印刷ジョブを指示する(図9の丸数字1)。
【0068】
MFP3は、印刷ジョブを受け付けると、そのユーザの居室からの退出を禁止するために居室出入口をロックする要求を、ユーザの識別情報とともに入退室管理サーバ2に送信する(図9の丸数字2)。
【0069】
入退室管理サーバ2は、MFP3から送信されたユーザの識別情報を保存し、前記ロックの要求に基づいて入退室者検出装置1にロック信号を送信し、ロック装置11により居室の出入口を退室不能にロックさせる(図9の丸数字3)。
【0070】
MFP3は、ドキュメントの印刷後、もしくはユーザによる一時停止指示後に、操作パネルに受取ボタンを表示する(図10の丸数字1)。
【0071】
印刷物を受け取ったユーザが、操作パネルに表示された前記受取ボタンを押すと(図10の丸数字2)、MFP3はロック解除の要求を入退室管理サーバ2に通知する(図10の丸数字3)。
【0072】
要求を受けた入退室管理サーバ2は、対象ユーザのロック解除に関する設定を変更する(図10の丸数字4)。
【0073】
印刷物を受け取ったユーザが居室から退室しようとするときは、自身の識別情報が書き込まれた入退出カードを入退室者検出装置1の読取部に提示し、識別情報を読み取らせる(図10の丸数字5)。
【0074】
入退室者検出装置1は、読み取ったユーザの識別情報を入退室管理サーバ2に送信する(図10の丸数字6)。入退室管理サーバ2は受信した識別情報に対応するユーザのロック解除に関する設定を確認し、ロック解除の設定になっていれば、退室ロック解除用信号を入退室者検出装置1に送信する(図10の丸数字7)。
【0075】
退室ロック解除用信号を受信した入退室者検出装置1は、ロック装置11による居室出入口のロックを解除する。これにより、印刷受取者であるユーザが居室から退出することができる。
【0076】
このように、この実施形態では、MFP3の操作パネルに表示された受取ボタンが押されることで、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取ったものと判別され、ロック装置11による出入口のロックが解除される。このため、印刷物の受取予定者が印刷物を取り忘れて受取ボタンが押されなければ、出入口はロックされたままとなり、受取予定者は居室から退出できないことになるから、印刷物の受取予定者が印刷物を取り忘れたままMFP3が配置されている居室から退出するのを防止でき、機密文書等の漏洩を防止してセキュリティを向上することができる。
【0077】
図11は、ユーザが印刷ジョブをMFP3に発行後、居室出入口がロックされるまでに、各装置で行われる処理を示すフローチャートである。
【0078】
ユーザが端末装置41、42・・・からMFP3へ印刷ジョブを送信する(ステップS31)。印刷ジョブを受信したMFP3は、そのユーザの居室からの退出を禁止するために居室出入口をロックする要求をユーザの識別情報とともに、入退室管理サーバ2に送信する(ステップS32)。
【0079】
入退室管理サーバ2は、受信したユーザ識別情報を保存し、出入口のロックを入退室者検出装置1に指示する(ステップS33)。この指示に基づいて、入退室者検出装置1はユーザの退室を防止するため、ロック装置11を作動させて出入口をロックする。
【0080】
図12は、印刷終了後、ユーザが居室から退室するまでに、各装置で行われる処理を示すフローチャートである。
【0081】
MFP3は印刷を終了すると(ステップS41)、操作パネルに受取ボタンを表示する(ステップS42)。ユーザが受取ボタンを選択すると(ステップS43)、MFP3は、そのユーザに対する居室出入口のロック解除要求を、ユーザの識別情報とともに入退室管理サーバ2に送信する(ステップS44)。
【0082】
前記要求を受けた入退室管理サーバ2は、対象ユーザのロック解除に関する設定を変更する(ステップS45)。
【0083】
ユーザが居室から退室する場合、入退室者検出装置1に入退室カードを提示して識別情報を読み取らせる(ステップS46)。
【0084】
入退室者検出装置1は、読み取った識別情報を、入退室管理サーバ2に送信すると(ステップS47)、入退室管理サーバ2はこれを受信し、受信した識別情報に対応するユーザのロック解除に関する設定を確認し(ステップS48)、ロック解除の設定になっていれば、退室ロック解除用信号を入退室者検出装置1に送信する(ステップS49)。
【0085】
入退室者検出装置1は、ロック解除信号を受けてロック装置11による居室出入り口のロックを解除する(ステップS50)。
【0086】
なお、図9〜図12に示した実施形態では、MFP3の操作パネルに表示された受取ボタンが押されることで、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取ったものと判断したが、MFPの排紙トレイに、印刷物が排紙トレイから取り出されたことを検出するセンサーを設け、このセンサにより印刷物の排紙トレイからの取り出しが検出されたときに、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取ったものと判断しても良い。
【0087】
また、ユーザがMFP3に対して印刷の一時停止を指示した場合、上記の受取ボタンの操作やセンサによる排紙しトレイからの印刷物の取り出し検出の他、退出理由を記載した理由書をMFP3のスキャナで読み取らせることにより、途中まで印刷された印刷物が受け取られたと判断しても良い。また、通常印刷モードの場合、残された印刷ジョブに対してセキュリティ印刷モードに切り替えられることにより、安全性が確保されたものとして、ロックを解除する構成としても良い。なお、セキュリティ印刷モードへの切替は、MFP3の操作パネルを介してユーザが行っても良いし、MFP3が自動的に行う構成としても良い。
【0088】
図13は、この発明のさらに他の実施形態を示すフローチャートである。この実施形態は、居室出入口のロック中にユーザが退出しようとするときの入退室管理サーバ2の処理を示すものである。
【0089】
ステップS61では、図4及び5、図9及び図10に示した実施形態と同様にして、ロック装置11を介して居室の出入口をロックする。
【0090】
ステップS62で、ロック中にユーザによる退室操作があったかどうかを判断し、退室操作があれば(ステップS62でYES)、ステップS63で、警告を発する。警告としては、「機密ドキュメントが残っています」という画像メッセージを、入退室者検出装置1の表示部に表示する方法や、「機密ドキュメントが残っています」と音声メッセージを発する方法や、警告音を発する等の方法がある。
【0091】
このように、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取ったことが判別されないうちに、印刷物の受取予定者がMFP3が設置されている居室から退出しようとすると、印刷物の受け取りが行われていないことが警告されるから、印刷物の受取予定者はそのことを認識することができる。
【0092】
ステップS64では、ユーザによる退出操作があったかどうかを判断する。退室操作がなければ(ステップS64でNO)、ステップS61に戻る。警告に拘わらず、ユーザが退室操作を行った場合は(ステップS64でYES)、ステップS65は、MFP3に残りの印刷ジョブのモードをセキュリティモードに変更するか、残りのジョブを削除するかを指示する。いずれを指示するかは予め設定されていても良いし、ユーザに選択させても良い。また、セキュリティモードの変更またはジョブ削除指示後に、入退室者検出装置1の表示部に、「印刷モードを変更しました」あるいは「印刷ジョブを削除しました」というメッセージを表示しても良い。
【0093】
次いで、ステップS66で、入退室者検出装置1にロック解除指示を出し、ロックを解除させる。
【0094】
ステップS67では、退室したユーザが他の居室に入室したかどうかを判断し、入室した場合は(ステップS67でYES)、ステップS68で警告を行う。警告は、「前の居室に機密ドキュメントが残っています」という画像メッセージを、新たな居室の入退室者検出装置1の表示部に表示する方法や、「前の居室に機密ドキュメントが残っています」と音声メッセージを発する方法や、警告音を発する方法がある。
【0095】
このように、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取っていない場合に、印刷ジョブを実行したMFP3が配置された居室から退室した印刷物の受取予定者が、他の居室に入室することが前記他の居室に備えられた入退室者検出装置1により検出された場合には、印刷物の受け取りが行われていないことが警告されるから、印刷物の受取予定者はそのことを認識することができ、印刷物を取りに行く等の措置をとることができる。
【0096】
なお、居室外から居室内のMFP3にドキュメントの印刷指示が行われた場合、次のいずれかの処理を実行しても良い。
(1)印刷指示を拒否する。
(2)セキュリティ印刷モードの場合に限り許可する。
(3)現在居室内にいる人が印刷物の受取予定者として指定された場合に印刷を許可する。
【0097】
また、上記(2)の場合、さらに以下のいずれかの処理を行うものとしても良い。
(2−1)印刷物の受取予定者が入室する際に、セキュリティ印刷モードでの印刷ジョブが存在していることを、入退室管理サーバ2の指示に基づいて、入退室者検出装置1の表示部等に表示して知らせるか、或いは音声により知らせる。
(2−2)印刷物の受取予定者が他居室に入室する際に、「××室に印刷ジョブがあります」というメッセージを画像により或いは音声により知らせる。
【0098】
MFP3に対して受取予定者が印刷を指示した後の処理は、図4〜図12に示した実施形態と同じである。
【0099】
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されることはない。例えば、入退室管理サーバ2をMFP3と別に設けたが、入退室管理サーバ2の機能をMFP3が内蔵していても良い。
【符号の説明】
【0100】
1 入退室者検出装置
2 入退室管理サーバ
3 画像形成装置(MFP)
11 ロック装置
41、42・・・4n 端末装置
202 退室ロック/アンロック判断部
203 退室ロック解除用データ管理部
302 退室ロック解除用データ作成・管理部
303 印刷ドキュメント管理部
305 パネル操作管理部
307 ユーザ情報データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷ジョブを受け付ける受付手段を有する画像形成装置と、
前記画像形成装置が設置されている居室への入退室者を検出する入退室者検出装置と、
前記画像形成装置が設置されている居室の出入口を解除可能にロックするロック装置と、
前記入退室者検出装置の検出結果に基づいて、画像形成装置が設置されている居室への入退室者を管理する入退室管理サーバであって、前記画像形成装置により受け付けられた印刷ジョブの実行結果である印刷物を受取予定者が受け取ったことを判別する判別手段を備え、前記画像形成装置による印刷ジョブの受け付け後に前記ロック装置により出入口がロックされ、前記判別手段により、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取ったことが判別された場合に、前記ロック装置による出入口のロックが解除されるように、前記ロック装置を制御する入退室管理サーバと、
を備えたことを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記印刷ジョブの終了後またはユーザによる一時停止指示後に、受取予定者の識別情報と関連付けられたロック解除用パスワードを発行するパスワード発行手段をさらに備え、
前記入退室管理サーバの判別手段は、前記パスワード発行手段により発行されたパスワード及び該パスワードと関連付けられた受取予定者の識別情報と、退室しようとするユーザの識別情報及び入力されたパスワードが一致したときに、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取ったと判別する請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記印刷ジョブの終了後またはユーザによる一時停止指示後に、受取予定者の識別情報と関連付けられたロック解除用チケットを発行し、
前記入退室管理サーバの判別手段は、画像形成装置により発行されたチケット及び該チケットと関連付けられた受取予定者の識別情報と、退室しようとするユーザの識別情報及び使用されたチケットが一致したときに、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取ったと判別する請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記印刷ジョブの終了後またはユーザによる一時停止指示後に画像形成装置の受取ボタンが操作された場合には、前記入退室管理サーバの判別手段は、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取ったと判別する請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記画像形成装置で受け付けられた印刷ジョブが、ユーザの指示により一時停止したときに、印刷再開後の印刷モードとしてセキュリティの確保されたセキュリティ印刷モードが設定された場合は、前記入退室管理サーバは前記ロック装置による出入口のロックを解除する請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記画像形成装置は、前記印刷ジョブの受付後における印刷物の受取予定者の変更を受け付ける請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項7】
前記入退室管理サーバの判別手段により、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取ったことが判別されないうちに、印刷物の受取予定者が画像形成装置が設置されている居室から退出することが、前記入退室者検出装置により検出された場合に、印刷物の受け取りが行われていないことを警告する警告手段を備えている請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項8】
前記入退室管理サーバの判別手段により、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取ったことが判別されないうちに、前記印刷ジョブを実行した画像形成装置が設置された居室の外に存在する印刷物の受取予定者が、他の居室に入室することが前記他の居室に備えられた入退室者検出装置により検出された場合に、前記印刷物の受け取りが行われていないことを警告する警告手段を備えている請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項9】
画像形成装置で受け付けられた印刷ジョブの実行結果である印刷物を受取予定者が受け取ったことを判別する判別手段と、
前記画像形成装置による印刷ジョブの受け付け後に、前記画像形成装置が設置された居室の出入口がロックされ、前記判別手段により、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取ったことが判別された場合に、前記出入口のロックが解除されるように、ロック装置を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする入退室管理サーバ。
【請求項10】
入退室者を検出する入退室者検出装置と出入口を解除可能にロックするロック装置とが設けられた居室に設置される画像形成装置であって、
印刷ジョブを受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けられた印刷ジョブの実行結果である印刷物を受取予定者が受け取ったことを判別する判別手段と、
前記受付手段による印刷ジョブの受け付け後に前記ロック装置により出入口がロックされ、前記判別手段により、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取ったことが判別された場合に、前記ロック装置による出入口のロックが解除されるように、前記ロック装置を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】
画像形成装置が設置されている居室への入退室者を検出する入退室者検出装置の検出結果に基づいて、前記居室への入退室者を管理するステップと、
画像形成装置により印刷ジョブを受け付けるステップと、
前記受け付けられた印刷ジョブの実行結果である印刷物を受取予定者が受け取ったことを判別するステップと、
前記画像形成装置による印刷ジョブの受け付け後に、画像形成装置が設置されている居室の出入口を解除可能にロックするロック装置により出入口をロックするステップと、
前記判別ステップにおいて、印刷物の受取予定者が印刷物を受け取ったことが判別された場合に、前記ロック装置による出入口のロックを解除するステップと、
を備えたことを特徴とする画像形成システムで実行される画像形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−211424(P2010−211424A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−55761(P2009−55761)
【出願日】平成21年3月9日(2009.3.9)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】