説明

画像形成システム、画像形成装置及びプログラム

【課題】画像形成装置を示す装置情報を把握していなくても、この画像形成装置を画像データの送信先に容易に設定できるようにする。
【解決手段】画像形成装置30Aは、利用者に指定されたクライアント装置20に、自装置を示すスプーラ情報を送信する。クライアント装置20は、画像形成装置30Aから送信されたスプーラ情報を記憶部に記憶させる。クライアント装置20は、記憶部に記憶されたスプーラ情報が示す画像形成装置30Aに画像データを送信する。画像形成装置30Aは、クライアント装置20から送信された画像データに応じた画像を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成システム、画像形成装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
クライアント装置に複数の画像形成装置が接続されている場合がある。この場合、クライアント装置では、画像データの送信先となる画像形成装置を設定する必要がある。例えば、特許文献1には、プリンタ装置からクライアント装置にプリンタドライバやポート情報を送信し、クライアント装置において、このプリンタドライバのインストールとポート情報の設定を行う技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−64197号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、画像形成装置を示す装置情報を把握していなくても、この画像形成装置を画像データの送信先に容易に設定できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1に係る画像形成システムは、画像形成装置と、送信装置と、前記画像形成装置に備えられ、前記送信装置の指定を受け付ける受付部と、前記画像形成装置に備えられ、前記受付部で指定された送信装置に、自装置を示す装置情報を送信する第1の送信部と、前記送信装置に備えられ、前記第1の送信部から送信された前記装置情報を記憶する第1の記憶部と、前記送信装置に備えられ、前記第1の記憶部に記憶された前記装置情報が示す画像形成装置に画像データを送信する第2の送信部と、前記画像形成装置に備えられ、前記第2の送信部から送信された前記画像データに応じた画像を形成する画像形成部とを備えることを特徴とする。
【0006】
本発明の請求項2に係る画像形成システムは、請求項1に記載の構成において、前記第1の記憶部は、前記第2の送信部により送信される前記画像データを記憶し、前記第2の送信部は、前記第1の記憶部に前記装置情報が記憶された後、当該第1の記憶部に記憶された前記画像データの送信を行うことを特徴とする。
【0007】
本発明の請求項3に係る画像形成システムは、請求項1又は2に記載の構成において、複数の画像形成装置を備え、前記受付部は、自装置に対する優先順位の指定を受け付け、前記第1の送信部は、前記自装置を示す装置情報に前記受付部で指定された前記優先順位を付加してから、前記装置情報の送信を行い、前記第2の送信部は、前記第1の記憶部に記憶された装置情報が示す画像形成装置のうち、利用可能であって、付加された優先順位が最も高い装置情報が示す画像形成装置に前記画像データを送信することを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項4に係る画像形成システムは、請求項1から3のいずれかに記載の構成において、前記画像形成装置に備えられ、前記受付部で指定された前記送信装置に割り当てられた通信アドレスを記憶する第2の記憶部と、前記画像形成装置に備えられ、自装置を示す装置情報が変更された場合には、前記第2の記憶部に記憶された前記通信アドレス宛てに、当該変更後の装置情報を送信する第3の送信部と、前記送信装置に設けられ、前記第3の送信部により前記変更後の装置情報が送信された場合には、前記第1の記憶部に記憶された前記装置情報を当該変更後の装置情報に変更する変更部とを備えることを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項5に係る画像形成システムは、画像形成装置と、送信装置と、管理装置と、前記画像形成装置に備えられ、利用者を識別する利用者情報の入力を受け付ける受付部と、前記画像形成装置に備えられ、前記入力された利用者情報と、自装置を示す装置情報とを前記管理装置に送信する第1の送信部と、前記管理装置に備えられ、前記第1の送信部から送信された前記利用者情報と前記装置情報とを関連付けて記憶する記憶部と、前記送信装置に備えられ、予め設定された利用者情報と関連付けて前記記憶部に記憶された装置情報を取得する取得部と、前記送信装置に備えられ、前記取得部により取得された前記装置情報が示す画像形成装置に画像データを送信する第2の送信部と、前記画像形成装置に備えられ、前記第2の送信部から送信された前記画像データに応じた画像を形成する画像形成部とを備えることを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項6に係る画像形成システムは、請求項5に記載の構成において、複数の画像形成装置を備え、前記受付部は、自装置に対する優先順位の指定を受け付け、前記第1の送信部は、前記自装置を示す装置情報に前記受付部で指定された優先順位を付加してから、前記装置情報の送信を行い、前記第2の送信部は、前記記憶部に記憶された装置情報が示す画像形成装置のうち、利用可能であって、付加された優先順位が最も高い装置情報が示す画像形成装置に前記画像データを送信することを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項7に係る画像形成システムは、請求項5又は6に記載の構成において、前記画像形成装置に備えられ、自装置を示す装置情報が変更された場合には、当該変更前の装置情報と当該変更後の装置情報とを前記管理装置に送信する第3の送信部と、前記管理装置に備えられ、前記第3の送信部から前記変更前の装置情報と前記変更後の装置情報とが送信されると、前記記憶部に記憶された当該変更前の装置情報を当該変更後の装置情報に変更する変更部とを備えることを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項8に係る画像形成装置は、送信装置の指定を受け付ける受付部と、前記受付部で指定された送信装置に、自装置を示す装置情報を送信する送信部と、前記送信部により送信された前記装置情報に基づいて前記送信装置から自装置に画像データが送信されると、当該画像データに応じた画像を形成する画像形成部とを備えることを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項9に係る画像形成装置は、利用者を識別する利用者情報の入力を受け付ける受付部と、前記入力された利用者情報と、自装置を示す装置情報とを管理装置に送信する送信部と、前記管理装置に送信された前記利用者情報と前記装置情報とに基づいて送信装置から自装置に画像データが送信されると、当該画像データに応じた画像を形成する画像形成部とを備えることを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項10に係るプログラムは、コンピュータに、受付部が送信装置の指定を受け付けると、当該受付部で指定された送信装置に、自装置を示す装置情報を送信するステップと、前送信された装置情報に基づいて前記送信装置から自装置に画像データが送信されると、当該画像データに応じた画像を画像形成部に形成させるステップとを実行させるためのプログラムである。
【0015】
本発明の請求項11に係るプログラムは、コンピュータに、受付部が利用者を識別する利用者情報の入力を受け付けると、当該入力された利用者情報と、自装置を示す装置情報とを管理装置に送信するステップと、前記管理装置に送信された前記利用者情報と前記装置情報とに基づいて送信装置から自装置に画像データが送信されると、当該画像データに応じた画像を画像形成部に形成させるステップとを実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に係る発明によれば、画像形成装置を示す装置情報を把握していなくても、この画像形成装置を画像データの送信先に容易に設定することができる。
請求項2に係る発明によれば、画像データを送信するときに送信装置に装置情報が記憶されていなくても、送信装置に装置情報が記憶されたときに、画像データを送信することができる。
請求項3に係る発明によれば、複数の画像形成装置の一部が利用できない場合であっても、他の画像形成装置に画像データを送信することができる。
請求項4に係る発明によれば、画像形成装置を示す装置情報の変更に応じて、送信装置に記憶された装置情報を変更することができる。
請求項5に係る発明によれば、画像形成装置を示す装置情報を把握していなくても、この画像形成装置を画像データの送信先に容易に設定することができる。
請求項6に係る発明によれば、複数の画像形成装置の一部が利用できない場合であっても、他の画像形成装置に画像データを送信することができる。
請求項7に係る発明によれば、画像形成装置を示す装置情報の変更に応じて、管理装置に記憶された装置情報を変更することができる。
請求項8に係る発明によれば、画像形成装置を示す装置情報を把握していなくても、この画像形成装置を画像データの送信先に容易に設定することができる。
請求項9に係る発明によれば、画像形成装置を示す装置情報を把握していなくても、この画像形成装置を画像データの送信先に容易に設定することができる。
請求項10に係る発明によれば、コンピュータを示す装置情報を把握していなくても、このコンピュータを画像データの送信先に容易に設定することができる。
請求項11に係る発明によれば、コンピュータを示す装置情報を把握していなくても、このコンピュータを画像データの送信先に容易に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】第1実施形態に係る画像形成システムの構成を示す図
【図2】クライアント装置のハードウェア構成を示す図
【図3】画像形成装置のハードウェア構成を示す図
【図4】認証情報の一例を示す図
【図5】スプーラリストの一例を示す図
【図6】第1実施形態に係る画像形成システムの機能構成を示す図
【図7】第1実施形態に係る設定動作を示すシーケンスチャート
【図8】第1実施形態に係る設定画面の一例を示す図
【図9】第1実施形態に係るプリント動作を示すシーケンスチャート
【図10】第2実施形態に係る画像形成システムの構成を示す図
【図11】認証サーバ装置のハードウェア構成を示す図
【図12】ユーザ情報の一例を示す図
【図13】第2実施形態に係る画像形成システムの機能構成を示す図
【図14】第2実施形態に係る設定動作を示すシーケンスチャート
【図15】第2実施形態に係る設定画面の一例を示す図
【図16】スプーラ情報が追加されたユーザ情報を示す図
【図17】第2実施形態に係るプリント動作を示すシーケンスチャート
【図18】変形例2に係るクライアント装置の記憶部を示す図
【図19】変形例2に係るユーザ情報の一例を示す図
【図20】変形例3に係るスプーラ情報の変更動作を示すシーケンスチャート
【図21】変形例3に係るスプーラ情報の変更動作を示すシーケンスチャート
【発明を実施するための形態】
【0018】
[第1実施形態]
1.画像形成システムの構成
図1は、第1実施形態に係る画像形成システム1の構成を示す図である。画像形成システム1は、クライアント装置20と、画像形成装置30A、30B及び30Cとを備えている。このクライアント装置20と画像形成装置30A、30B及び30Cとは、通信回線2を介して互いに接続されている。なお、以下の説明では、画像形成装置30A、30B及び30Cを区別する必要がない場合には、総称して「画像形成装置30」という。
【0019】
図2は、クライアント装置20のハードウェア構成を示す図である。クライアント装置20は、CPU(Central Processing Unit)21と、メモリ22と、通信部23と、記憶部24と、操作部25と、表示部26とを備えている。CPU21は、メモリ22に記憶されたプログラムを実行することにより、クライアント装置20の各部を制御する。通信部23は、通信回線2に接続される通信インターフェースである。クライアント装置20は、通信部23を用いて画像形成装置30と通信を行う。記憶部24は、ハードディスクなどの記憶装置である。この記憶部24には、プリンタドライバ40が記憶されている。プリンタドライバ40は、画像形成装置30を制御する機能を有するプログラムである。操作部25は、例えばキーボードとマウスを備えている。操作部25は、クライアント装置20を操作するのに用いられる。表示部26は、液晶ディスプレイなどの表示装置である。
【0020】
図3は、画像形成装置30のハードウェア構成を示す図である。画像形成装置30は、制御部31と、通信部32と、記憶部33と、UI(User Interface)部34と、画像形成部35と、カード読取部36とを備えている。制御部31は、画像形成装置30の各部を制御する。制御部31は、例えばCPUとメモリとを備えている。CPUは、メモリに記憶されたプログラムを実行することにより、制御部31の機能を実現する。通信部32は、通信回線2に接続される通信インターフェースである。画像形成装置30は、通信部32を用いて、クライアント装置20又は他の画像形成装置30と通信を行う。記憶部33は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの記憶装置である。記憶部33には、認証情報41とスプーラリスト42とが記憶されている。また、記憶部33には、クライアント装置20から送信された画像データが記憶される。
【0021】
UI部34は、例えばタッチスクリーンと操作ボタンとを備えている。UI部34は、画像形成装置30を操作するのに用いられる。画像形成部35は、例えば電子写真方式のプリンタである。画像形成部35は、画像データに応じた画像を用紙等の媒体に形成(プリント)する。カード読取部36は、IC(integrated circuit)カードに記憶された情報を非接触で読み取る。このICカードは、ユーザ認証を行うために予め利用者に渡されている。なお、以下の説明において、画像形成装置30A、30B、30Cの構成を区別する必要がある場合には、それぞれ符号に「A」、「B」、「C」という文字を付して説明する。
【0022】
図4は、認証情報41の一例を示す図である。認証情報41には、ユーザIDとパスワードの組が記述されている。ユーザIDは、利用者を識別する情報である。パスワードは、利用者が本人であることを確認する情報である。このパスワードは、利用者により設定される。図4に示す認証情報41には、ユーザID「user001」とパスワード「1234」の組が記述されている。
【0023】
図5は、画像形成装置30Aの記憶部33Aに記憶されたスプーラリスト42の一例を示す図である。スプーラリスト42には、画像データの格納先となる他の画像形成装置30を示すスプーラ情報が記述されている。このスプーラ情報としては、例えば画像形成装置30に割り当てられたIP(Internet Protocol)アドレスや識別番号が用いられる。図5に示すスプーラリスト42には、スプーラ情報「spoolerB」とスプーラ情報「spoolerC」が記述されている。このスプーラ情報「spoolerB」、「spoolerC」は、それぞれ画像形成装置30B、30Cを示す。
【0024】
図6は、画像形成システム1の機能構成を示す図である。第1実施形態では、クライアント装置20は送信装置として機能する。受付部301は、UI部34により実現される。第1の送信部302は、制御部31において例えばCPUがプログラムを実行することにより実現される。第2の送信部201は、CPU21がプログラムを実行することにより実現される。受付部301は、クライアント装置20の指定を受け付ける。第1の送信部302は、受付部301で指定されたクライアント装置20に、自装置を示すスプーラ情報を送信する。このスプーラ情報は、画像形成装置30を示す装置情報の一例である。記憶部24は、第1の送信部302から送信されたスプーラ情報を記憶する。つまり、第1実施形態では、記憶部24は第1の記憶部として機能する。第2の送信部201は、記憶部24に記憶されたスプーラ情報が示す画像形成装置30に画像データを送信する。画像形成部35は、第2の送信部201から送信された画像データに応じた画像を形成する。
【0025】
2.画像形成システムの動作
(1)設定動作
図7は、第1実施形態に係る設定動作を示すシーケンスチャートである。利用者は、画像形成装置30A、30B及び30Cの中から所望の画像形成装置30を選択し、選択した画像形成装置30を使用すべく、その画像形成装置30の前に移動する。例えば、利用者は、自分の席の近くにある一番利用しやすい画像形成装置30の前に移動する。ここでは、利用者が、画像形成装置30Aの前に移動した場合を想定する。
【0026】
画像形成装置30のUI部34には認証画面が表示されており、認証を行わないと、画像形成装置30の操作を受け付けないようになっている。利用者は、自分のICカードをカード読取部36AにかざしてユーザIDを入力する。このICカードには、ユーザID「user001」が記憶されている。また、利用者は、UI部34Aを用いてパスワードを入力する。ここでは、利用者により、パスワード「1234」が入力された場合を想定する。
【0027】
画像形成装置30Aは、ユーザIDとパスワードが入力されると、入力されたユーザIDとパスワードとを用いてユーザ認証を行う(ステップS11)。具体的には、カード読取部36Aは、ICカードからユーザID「user001」を読み取る。UI部34Aは、パスワード「1234」の入力を受け付ける。制御部31Aは、このユーザID「user001」とパスワード「1234」の組が、記憶部33Aに記憶された認証情報41に含まれているか否かを判断する。このユーザIDとパスワードの組が認証情報41に含まれていない場合、制御部31Aは、ユーザ認証に失敗したことを示すメッセージをUI部34Aに表示させて、この処理を終了する。この場合、利用者は、画像形成装置30Aを使用することはできない。一方、図4に示す認証情報41には、ユーザID「user001」とパスワード「1234」の組が含まれている。このように、ユーザIDとパスワードの組が認証情報41に含まれている場合、制御部31Aは、ユーザ認証に成功したことを示すメッセージをUI部34Aに表示させる。
【0028】
ユーザ認証に成功すると、利用者は、画像形成装置30Aを操作して、この画像形成装置30Aをクライアント装置20からの画像データの送信先に設定する。具体的には、利用者は、UI部34Aを用いて、設定画面51の表示を指示する操作を行う。この操作が行われると、制御部31Aは、設定画面51をUI部34Aに表示させる(ステップS12)。図8は、設定画面51の一例を示す図である。この設定画面51には、テキストボックス52と、設定ボタン53とが設けられている。テキストボックス52は、クライアント装置20の通信アドレスの入力を受け付ける。この通信アドレスとしては、例えばIPアドレスが用いられる。設定ボタン53は、画像形成装置30Aを画像データの送信先に設定する指示を受け付ける。利用者は、UI部34Aを用いて、クライアント装置20を指定する操作を行う。具体的には、利用者は、UI部34Aを用いて、テキストボックス52にクライアント装置20の通信アドレスを入力する。続いて、利用者は、UI部34Aを用いて、設定ボタン53を押す。
【0029】
設定ボタン53が押されると、画像形成装置30Aは、自装置のスプーラ情報を含む設定情報をクライアント装置20に送信する(ステップS13)。具体的には、制御部31Aは、予め画像形成装置30Aに割り当てられたスプーラ情報を含む設定情報を作成する。ここでは、画像形成装置30Aにスプーラ情報「spoolerA」が割り当てられている場合を想定する。制御部31Aは、通信部32Aを制御して、テキストボックス52に入力された通信アドレス宛てに作成した更新情報を送信する。この設定情報の送信には、例えばFTP(File Transfer Protocol)やSMB(Server Message Block)などのプロトコルが用いられる。これにより、画像形成装置30Aを示すスプーラ情報「spoolerA」が、利用者により指定されたクライアント装置20に送信される。
【0030】
クライアント装置20は、画像形成装置30Aから設定情報を受信すると、受信した設定情報に基づいて、画像データの送信先を設定する(ステップS14)。具体的には、CPU21は、受信した設定情報からスプーラ情報「spoolerA」を抽出し、抽出したスプーラ情報を記憶部24に記憶させる。これにより、画像形成装置30Aが画像データの送信先に設定される。
【0031】
(2)プリント動作
図9は、第1実施形態に係るプリント動作を示すシーケンスチャートである。利用者は、クライアント装置20を操作して、プリント指示を行う。具体的には、利用者は、操作部25を用いて、画像データを指定し、プリントを指示する。ここでは、利用者により、画像データD1が指定され、プリントが指示された場合を想定する。プリント指示が行われると、クライアント装置20は、プリンタドライバ40により、画像データの送信先として設定された画像形成装置30に画像データD1を送信する(ステップS21)。具体的には、プリンタドライバ40には、予め利用者のユーザID「user001」が設定されている。CPU21は、まずこのユーザIDを含む属性情報を画像データD1に付加する。次に、CPU21は、通信部23を制御して、記憶部24に記憶されたスプーラ情報「spoolerA」が示す画像形成装置30Aに画像データD1を送信する。
【0032】
画像形成装置30Aは、クライアント装置20から画像データD1を受信すると、この画像データD1を記憶部33Aに記憶させる。これにより、画像形成装置30Aに画像データD1が格納される(ステップS22)。プリント指示を行った後、利用者は、画像形成装置30Aの前に移動する。利用者は、自分のICカードをカード読取部36AにかざしてユーザID「user001」を入力する。また、利用者は、UI部34Aを用いてパスワードを入力する。画像形成装置30Aは、上述したステップS11と同様に、ユーザ認証を行う(ステップS23)。
【0033】
ユーザ認証に成功した場合、画像形成装置30Aは、入力されたユーザID「user001」に対応する画像データを取得し、取得した画像データに応じたプリント処理を行う(ステップS24)。具体的には、制御部31Aは、ユーザID「user001」を含む属性情報が付加された画像データが記憶部33Aに記憶されている場合には、この画像データを記憶部33Aから読み出す。
【0034】
また、制御部31Aは、記憶部33Aに記憶されたスプーラリスト42に基づいて、画像データの格納先となる他の画像形成装置30を特定する。図5に示すスプーラリスト42には、スプーラ情報「spoolerB」とスプーラ情報「spoolerC」とが記述されている。この場合、制御部31Aは、スプーラ情報「spoolerB」が示す画像形成装置30Bと、スプーラ情報「spoolerC」が示す画像形成装置30Cとを特定する。制御部31Aは、通信部32Aを制御して、特定した画像形成装置30Bと30CにユーザID「user001」を含む属性情報が付加された画像データを要求する。画像形成装置30B、30Cは、それぞれ画像形成装置30Aから要求された画像データが記憶部33B、33Cに記憶されている場合には、この画像データを記憶部33B、33Cから読み出して、画像形成装置30Bに送信する。画像形成装置30Aは、画像形成装置30B又は30Cから画像データが送信されると、この画像データを受信する。
【0035】
上述したように、記憶部33Aには、画像データD1が記憶されている。この画像データD1には、ユーザID「user001」を含む属性情報が付加されている。この場合、制御部31Aは、記憶部33Aから画像データD1を読み出す。制御部31Aは、この画像データD1を画像形成部35Aに供給し、画像データD1に応じた画像を形成させる。画像形成部35Aは、制御部31Aの制御の下、画像データD1に応じた画像を媒体に形成する。
【0036】
第1実施形態によれば、利用者が画像形成装置30を示すスプーラ情報を把握していなくても、この画像形成装置30が画像データの送信先に設定される。また、第1実施形態では、画像データの送信先として設定される画像形成装置30が利用者により選択される。従って、利用者が通常使用する画像形成装置30を画像データの送信先として設定すれば、通常使用する画像形成装置30に画像データが送信されることになる。この場合、プリント処理を行うときに、他の画像形成装置30から画像データを取得せずに済む。従って、利用者の通常使用しない画像形成装置30が画像データの送信先として設定される場合に比べて、画像形成装置30間で画像データが転送される頻度が少なくなる。
【0037】
また、第1実施形態では、例えばプリンタドライバ40そのものを画像形成装置30からクライアント装置20に送信するのではなく、スプーラ情報だけを画像形成装置30からクライアント装置20に送信している。従って、第1実施形態によれば、画像データの送信先を設定する処理が容易に行われる。なお、画像形成システム1は、画像形成装置30A、30B及び30Cのいずれかに画像データを格納させ、いずれの画像形成装置30を使用してもこの画像データに応じた画像を形成することができるという仕組みを有している。この画像形成システム1において、クライアント装置20が複数ある場合、例えば画像形成装置30からクライアント装置20にそれぞれ異なるプリンタドライバ40が配信されインストールされると、画像形成システム1において様々な設定を制限した特別なプリンタドライバ40を使用しているような状況においては、制限事項を更新する際それぞれのクライアント装置20にインストールされているプリンタドライバ40を適宜更新しなければならないなど、不都合を生じる恐れがある。また利用者はプリンタドライバ40を探すためそれぞれのクライアント装置20を検索する必要があり、この画像形成システム1の管理者としては例えば一つのサーバ装置に共通のプリンタドライバ40を格納しておき、利用者へサーバ装置の格納場所を通知する方が利用者、管理者共に利便性が良い。そのため、第1実施形態では、プリンタドライバ40そのものを送信するのではなく、スプーラ情報を送信しているのである。
【0038】
[第2実施形態]
1.画像形成システムの構成
図10は、第2実施形態に係る画像形成システム1の構成を示す図である。画像形成システム1は、認証サーバ装置10と、クライアント装置20と、画像形成装置30A、30B及び30Cとを備えている。この認証サーバ装置10とクライアント装置20と画像形成装置30A、30B及び30Cとは、通信回線2を介して互いに接続されている。なお、以下の説明では、画像形成装置30A、30B及び30Cを区別する必要がない場合には、総称して「画像形成装置30」という。第2実施形態に係るクライアント装置20及び画像形成装置30の構成は、第1実施形態で説明した構成と同様であるため、その説明を省略する。
【0039】
図11は、認証サーバ装置10のハードウェア構成を示す図である。認証サーバ装置10は、CPU11と、メモリ12と、通信部13と、記憶部14と、操作部15と、表示部16とを備えている。CPU11は、メモリ12に記憶されたプログラムを実行することにより、認証サーバ装置10の各部を制御する。通信部13は、通信回線2に接続される通信インターフェースである。認証サーバ装置10は、通信部13を用いてクライアント装置20又は画像形成装置30と通信を行う。記憶部14は、ハードディスクなどの記憶装置である。記憶部14には、ユーザ情報43が記憶されている。操作部15は、例えばキーボードとマウスを備えている。操作部15は、認証サーバ装置10を操作するのに用いられる。表示部16は、液晶ディスプレイなどの表示装置である。
【0040】
図12は、ユーザ情報43の一例を示す図である。このユーザ情報43には、上述した認証情報41と同様のユーザIDとパスワードの組が記述されている。また、ユーザ情報43には、各ユーザIDと関連付けてスプーラ情報が記述される。なお、このスプーラ情報は、ユーザ情報43の作成時には記述されておらず、設定動作が行われたときに追加されるようになっている。
【0041】
図13は、第2実施形態に係る画像形成システム1の機能構成を示す図である。第2実施形態では、クライアント装置20は送信装置として機能し、認証サーバ装置10は管理装置として機能する。受付部303は、カード読取部36により実現される。第1の送信部304は、制御部31において例えばCPUがプログラムを実行することにより実現される。取得部202及び第2の送信部203は、CPU21がプログラムを実行することにより実現される。
【0042】
受付部303は、ユーザIDの入力を受け付ける。このユーザIDは、利用者を識別する利用者情報の一例である。第1の送信部304は、入力されたユーザIDと、自装置を示すスプーラ情報とを認証サーバ装置10に送信する。このスプーラ情報は、画像形成装置30を示す装置情報の一例である。記憶部14は、ユーザ情報43において、第1の送信部304から送信されたユーザIDとスプーラ情報とを関連付けて記憶する。取得部202は、予め設定されたユーザIDと関連付けて記憶部14に記憶されたスプーラ情報を取得する。第2の送信部203は、取得部202により取得されたスプーラ情報が示す画像形成装置30に画像データを送信する。画像形成部35は、第2の送信部203から送信された画像データに応じた画像を形成する。
【0043】
2.画像形成システムの動作
(1)設定動作
図14は、第2実施形態に係る設定動作を示すシーケンスチャートである。利用者は、画像形成装置30A、30B及び30Cの中から所望の画像形成装置30を選択し、選択した画像形成装置30を使用すべく、その画像形成装置30の前に移動する。例えば、利用者は、自分の席の近くにある一番利用しやすい画像形成装置30の前に移動する。ここでは、利用者が、画像形成装置30Aの前に移動した場合を想定する。
【0044】
画像形成装置30のUI部34には認証画面が表示されており、認証を行わないと、画像形成装置30の操作を受け付けないようになっている。利用者は、自分のICカードをカード読取部36AにかざしてユーザIDを入力する。このICカードには、ユーザID「user001」が記憶されている。また、利用者は、UI部34Aを用いてパスワードを入力する。ここでは、利用者により、パスワード「1234」が入力された場合を想定する。
【0045】
画像形成装置30Aは、ユーザIDとパスワードが入力されると、このユーザIDとパスワードに基づくユーザ認証を認証サーバ装置10に依頼する(ステップS31)。具体的には、制御部31Aは、通信部32Aを制御して、入力されたユーザID「user001」とパスワード「1234」を認証サーバ装置10に送信する。
【0046】
認証サーバ装置10は、画像形成装置30Aから依頼されたユーザ認証を行い(ステップS32)、ユーザ認証に成功したか否かを応答する(ステップS33)。具体的には、CPU11は、画像形成装置30Aから受信したユーザID「user001」とパスワード「1234」の組が、記憶部14に記憶されたユーザ情報43に含まれているか否かを判断する。このユーザIDとパスワードの組み合わせがユーザ情報43に含まれていない場合、CPU11は、通信部13を制御して、ユーザ認証に失敗したことを示す応答情報を画像形成装置30Aに送信する。一方、図12に示すユーザ情報43には、ユーザID「user001」とパスワード「1234」の組が含まれている。このように、ユーザIDとパスワードの組がユーザ情報43に含まれている場合、CPU11は、通信部13を制御して、ユーザ認証が成功したことを示す応答情報を画像形成装置30Aに送信する。
【0047】
画像形成装置30Aは、認証サーバ装置10からの応答に応じて利用者に認証結果を通知する(ステップS34)。具体的には、認証サーバ装置10からユーザ認証に失敗したことを示す応答があった場合、制御部31Aは、ユーザ認証に失敗したことを示すメッセージをUI部34Aに表示させて、この処理を終了する。この場合、利用者は、画像形成装置30Aを使用することはできない。一方、認証サーバ装置10からユーザ認証に成功したことを示す応答があった場合、制御部31Aは、ユーザ認証に成功したことを示すメッセージをUI部34Aに表示させる。
【0048】
ユーザ認証に成功した場合、利用者は、画像形成装置30Aを操作して、この画像形成装置30Aをクライアント装置20からの画像データの送信先に設定する。具体的には、利用者は、UI部34Aを用いて、設定画面55の表示を指示する操作を行う。この操作が行われると、制御部31Aは、設定画面55をUI部34Aに表示させる(ステップS35)。図15は、設定画面55の一例を示す図である。この設定画面55には、設定ボタン56が設けられている。設定ボタン56は、画像形成装置30Aを画像データの送信先に設定する指示を受け付ける。利用者は、UI部34Aを用いて、設定ボタン56を押す。
【0049】
設定ボタン56が押されると、画像形成装置30Aは、入力されたユーザIDと自装置のスプーラ情報を含む設定情報を認証サーバ装置10に送信する(ステップS36)。具体的には、制御部31Aは、カード読取部36Aを介して入力されたユーザID「user001」と、予め画像形成装置30Aに割り当てられたスプーラ情報を含む設定情報を作成する。ここでは、画像形成装置30Aにスプーラ情報「spoolerA」が割り当てられている場合を想定する。制御部31Aは、通信部32Aを制御して、作成した更新情報を認証サーバ装置10に送信する。この設定情報の送信には、例えばFTPやSMBなどのプロトコルが用いられる。これにより、利用者により入力されたユーザIDと画像形成装置30Aを示すスプーラ情報「spoolerA」とが認証サーバ装置10に送信される。
【0050】
認証サーバ装置10は、画像形成装置30Aから設定情報を受信すると、受信した設定情報に基づいて、画像データの送信先を設定する(ステップS37)。図16は、この設定によりスプーラ情報が追加されたユーザ情報43を示す図である。具体的には、CPU11は、受信した設定情報からスプーラ情報「spoolerA」を抽出し、抽出したスプーラ情報を記憶部14に記憶されたユーザ情報43に追加する。また、CPU11は、このユーザ情報43において、設定情報に含まれるユーザID「user001」と、追加したスプーラ情報「spoolerA」とを関連付ける。これにより、ユーザID「user001」とスプーラ情報「spoolerA」とが関連付けて記憶される。そして、画像形成装置30AがユーザID「user001」に対応する画像データの送信先に設定される。
【0051】
(2)プリント動作
図17は、第2実施形態に係るプリント動作を示すシーケンスチャートである。利用者は、クライアント装置20の操作部25を用いて、ユーザIDとパスワードを入力する。ここでは、利用者により、ユーザID「user001」とパスワード「1234」が入力された場合を想定する。クライアント装置20は、ユーザIDとパスワードが入力されると、このユーザIDとパスワードに基づくユーザ認証を認証サーバ装置10に依頼する(ステップS41)。具体的には、CPU21は、通信部23を制御して、入力されたユーザID「user001」とパスワード「1234」を認証サーバ装置10に送信する。
【0052】
認証サーバ装置10は、上述したステップS32及びS33と同様に、クライアント装置20から依頼されたユーザ認証を行い(ステップS42)、ユーザ認証に成功したか否かを応答する(ステップS43)。クライアント装置20は、認証サーバ装置10からの応答に応じて利用者に認証結果を通知する(ステップS44)。具体的には、認証サーバ装置10からユーザ認証に失敗したことを示す応答があった場合、CPU21は、ユーザ認証に失敗したことを示すメッセージを表示部26に表示させる。この場合、利用者は、プリント指示を行うことはできない。一方、認証サーバ装置10からユーザ認証に成功したことを示す応答があった場合、CPU21は、ユーザ認証に成功したことを示すメッセージを表示部26に表示させる。
【0053】
ユーザ認証に成功した場合、クライアント装置20は、プリンタドライバ40に予め設定されたユーザIDに対応するスプーラ情報を認証サーバ装置10から取得する。ここでは、プリンタドライバ40に、予めユーザID「user001」が設定されている場合を想定する。具体的には、CPU21は、通信部23を制御して、このユーザID「user001」に対応するスプーラ情報を認証サーバ装置10に要求する(ステップS45)。認証サーバ装置10は、要求されたスプーラ情報を記憶部14から読み出し、クライアント装置20に送信する(ステップS46)。具体的には、CPU11は、図16に示すユーザ情報43からユーザID「user001」に関連付けられたスプーラ情報「spoolerA」を抽出する。CPU11は、通信部13を制御して、抽出したスプーラ情報をクライアント装置20に送信する。クライアント装置20は、認証サーバ装置10からスプーラ情報「spoolerA」を受信する。
【0054】
利用者は、クライアント装置20を操作して、プリント指示を行う。具体的には、利用者は、操作部25を用いて、画像データを指定し、プリントを指示する。ここでは、利用者により、画像データD1が指定され、プリントが指示された場合を想定する。プリント指示が行われると、クライアント装置20は、認証サーバ装置10から取得したスプーラ情報が示す画像形成装置30に画像データD1を送信する(ステップS47)。具体的には、CPU21は、通信部23を制御して、受信したスプーラ情報「spoolerA」が示す画像形成装置30Aに画像データD1を送信する。画像形成装置30Aは、クライアント装置20から画像データD1を受信すると、この画像データD1を記憶部33Aに記憶させる。これにより、画像形成装置30Aに画像データD1が格納される(ステップS48)。
【0055】
プリント指示を行った後、利用者は、画像形成装置30Aの前に移動する。利用者は、自分のICカードをカード読取部36AにかざしてユーザID「user001」を入力する。また、利用者は、UI部34Aを用いてパスワードを入力する。画像形成装置30Aは、ユーザIDとパスワードが入力されると、上述したステップS31と同様に、このユーザIDとパスワードに基づくユーザ認証を認証サーバ装置10に依頼する(ステップS49)。認証サーバ装置10は、上述したステップS32及びS33と同様に、画像形成装置30Aから依頼されたユーザ認証を行い(ステップS50)、ユーザ認証に成功したか否かを応答する(ステップS51)。画像形成装置30Aは、上述したステップS34と同様に、認証サーバ装置10からの応答に応じて利用者に認証結果を通知する(ステップS52)。ユーザ認証に成功した場合、画像形成装置30Aは、上述したステップS24と同様に、入力されたユーザID「user001」に対応する画像データを取得し、取得した画像データに応じたプリント処理を行う(ステップS53)。
【0056】
第2実施形態に係る構成であっても、上述した第1実施形態と同様に、利用者が画像形成装置30を示すスプーラ情報を把握していなくても、この画像形成装置30が画像データの送信先に設定される。また、第2実施形態に係る構成であっても、上述した第1実施形態と同様に、利用者の通常使用しない画像形成装置30が画像データの送信先として設定される場合に比べて、画像形成装置30間で画像データが転送される頻度が少なくなる。さらに、第2実施形態に係る構成であっても、上述した第1実施形態と同様に、画像データの送信先を設定する処理が容易に行われる。
【0057】
[変形例]
本発明は、上述した第1実施形態又は第2実施形態に限定されず、以下のように変形してもよい。また、以下の変形例を相互に組み合わせてもよい。
【0058】
(1)変形例1
上述した第1実施形態において、ステップS14で画像データの送信先が設定される前にプリント指示が行われる場合がある。この場合、記憶部24にスプーラ情報が記憶されていないため、クライアント装置20は画像データを送信することができない。そこで、このような場合、クライアント装置20は、利用者により指定された画像データD1を保存し、画像データの送信先が設定された後にこの画像データD1の送信を行ってもよい。
【0059】
具体的には、CPU21は、プリント指示が行われると、記憶部24にスプーラ情報が記憶されているか否かを判断する。記憶部24にスプーラ情報が記憶されていない場合、CPU21は、利用者により指定された画像データD1を記憶部24に記憶させる。その後、上述したステップS14の処理が行われると、記憶部24にはスプーラ情報が記憶される。記憶部24にスプーラ情報が記憶されると、CPU21は、記憶部24から画像データD1を読み出し、上述したステップS21と同様に、このスプーラ情報が示す画像形成装置30に画像データD1を送信する。
【0060】
変形例1によれば、プリント指示が行われたとき、すなわち画像データを送信するときに記憶部24にスプーラ情報が記憶されていなくても、スプーラ情報が記憶されたときにこの画像データが送信される。このとき、利用者は、画像形成装置30を操作して画像データの送信先の設定を行った後、プリント指示を行うために、再びクライアント装置20を操作する必要はない。また、この変形例1に係る動作は、例えば記憶部24に記憶されたスプーラ情報が示す画像形成装置30や、クライアント装置20とその画像形成装置30の間の通信回線2に障害が発生し、クライアント装置20に画像データを送信することができない場合に適用されてもよい。
【0061】
(2)変形例2
上述した第1実施形態において、画像データの送信先が複数設定されてもよい。この場合、利用者は、複数の画像形成装置30を操作して、プライマリスプーラ及びセカンダリスプーラを設定する。このプライマリスプーラとは、優先順位が最も高い画像データの格納先をいう。セカンダリスプーラとは、優先順位が2番目に高い画像データの格納先をいう。具体的には、利用者は、画像形成装置30のUI部34を用いて、プライマリスプーラを設定する設定画面51A又はセカンダリスプーラを設定する設定画面51Bのいずれかの表示を指示する操作を行う。
【0062】
設定画面51Aの表示を指示する操作が行なわれた場合、制御部31は、設定画面51AをUI部34に表示させる。この設定画面51Aには、図8に示すようなテキストボックス52の他に、自装置をプライマリスプーラに設定する指示を受け付ける設定ボタン53Aが設けられる。つまり、設定ボタン53Aは、自装置に対する優先順位「1」の指定を受け付ける。利用者は、UI部34を用いて、テキストボックス52にクライアント装置20の通信アドレスを入力し、設定ボタン53Aを押す。設定ボタン53Aが押されると、制御部31は、自装置を示すスプーラ情報に優先順位「1」を付加してから、ステップS13の設定情報の送信を行う。
【0063】
一方、設定画面51Bの表示を指示する操作が行なわれた場合、制御部31は、設定画面51BをUI部34に表示させる。この設定画面51Bには、図8に示すようなテキストボックス52の他に、自装置をセカンダリスプーラに設定する指示を受け付ける設定ボタン53Bが設けられる。つまり、設定ボタン53Bは、自装置に対する優先順位「2」の指定を受け付ける。利用者は、UI部34を用いて、テキストボックス52にクライアント装置20の通信アドレスを入力し、設定ボタン53Bを押す。設定ボタン53Bが押されると、制御部31は、自装置を示すスプーラ情報に優先順位「2」を付加してから、ステップS13の設定情報の送信を行う。なお、以下の説明では、優先順位「1」が付加されたスプーラ情報を「プライマリスプーラ情報」といい、優先順位「2」が付加されたスプーラ情報を「セカンダリスプーラ情報」という。
【0064】
利用者によりプライマリスプーラとセカンダリスプーラとが設定されると、クライアント装置20の記憶部24には、図18に示すように、プライマリスプーラ情報とセカンダリスプーラ情報とが記憶される。ここでは、利用者が、画像形成装置30Aを操作してプライマリスプーラの設定を行い、さらに画像形成装置30Cを操作してセカンダリスプーラの設定を行った場合を想定する。この場合、記憶部24には、画像形成装置30Aを示すスプーラ情報「spoolerA」がプライマリスプーラ情報として記憶され、画像形成装置30Cを示すスプーラ情報「spoolerC」がセカンダリスプーラ情報として記憶される。
【0065】
クライアント装置20は、記憶部24に記憶されたプライマリスプーラ情報が示す画像形成装置30又はセカンダリスプーラ情報が示す画像形成装置30に画像データを送信する。このとき、プライマリスプーラ情報が示す画像形成装置30の方が、セカンダリスプーラ情報が示す画像形成装置30に優先して使用される。具体的には、CPU21は、まずプライマリスプーラ情報「spoolerA」が示す画像形成装置30Aに画像データを送信する。ただし、この画像形成装置30Aに障害が発生していたり、クライアント装置20とこの画像形成装置30Aとの間の通信回線2に障害が発生したりしている場合には、画像形成装置30Aに画像データを送信することができない。このように、画像形成装置30Aが利用できない状況である場合、CPU21は、通信部23を制御して、セカンダリスプーラ情報「spoolerC」が示す画像形成装置30Cに画像データを送信する。これにより、プライマリスプーラ情報が示す画像形成装置30が利用できない場合であっても、セカンダリスプーラ情報が示す画像形成装置30に画像データが記憶される。
【0066】
すなわち、クライアント装置20は、記憶部24に記憶されたスプーラ情報が示す画像形成装置30のうち、利用可能であって、付加された優先順位が最も高いスプーラ情報が示す画像形成装置30に画像データを送信する。この利用可能とは、画像形成装置30に画像データを格納できることをいう。画像形成装置30が利用可能か否かは、例えば画像形成装置30にエコー要求を送信し、この画像形成装置30からエコー応答が返されるか否かにより判断される。画像形成装置30及び通信回線2が正常に動作している場合には、画像形成装置30からエコー応答が返される。一方、画像形成装置30に障害が発生していたり、クライアント装置20と画像形成装置30との間の通信回線2に障害が発生したりしている場合には、画像形成装置30からエコー応答が返ってこない。指定期間内にエコー応答が返ってこない場合、クライアント装置20は、画像形成装置30が利用できない状況であると判断する。
【0067】
また、上述した第2実施形態においても、画像データの送信先が複数設定されてもよい。この場合、配信サーバ装置10の記憶部14には、ユーザ情報43Aが記憶される。図19は、変形例2に係るユーザ情報43Aの一例を示す図である。また、利用者は、上述と同様に、複数の画像形成装置30を操作して、プライマリスプーラ及びセカンダリスプーラを設定する。利用者によりプライマリスプーラとセカンダリスプーラとが設定されると、このユーザ情報43Aには、プライマリスプーラ情報とセカンダリスプーラ情報とが追加される。この場合、クライアント装置20は、上述したステップS45及びS46において、プライマリスプーラ情報とセカンダリスプーラ情報とを認証サーバ装置10から取得する。そして、クライアント装置20は、上述と同様に、取得したスプーラ情報が示す画像形成装置30のうち、利用可能であって、付加された優先順位が最も高いスプーラ情報が示す画像形成装置30に画像データを送信する。これにより、プライマリスプーラ情報が示す画像形成装置30が利用できない場合であっても、セカンダリスプーラ情報が示す画像形成装置30に画像データが記憶される。
【0068】
(3)変形例3
上述した第1実施形態において、画像形成装置30のスプーラ情報は変更される場合がある。この場合、画像形成装置30は、変更後のスプーラ情報をクライアント装置20に通知してもよい。図20は、変形例3に係るスプーラ情報の変更動作を示すシーケンスチャートである。画像形成装置30は、上述したステップS13で変更情報の送信した先の通信アドレスを記録する(ステップS61)。具体的には、制御部31は、設定画面51のテキストボックス52に入力されたクライアント装置20の通信アドレスを記憶部33に記憶させる。つまり、変形例3では、記憶部33は第2の記憶部として機能する。画像形成装置30は、自装置のスプーラ情報が変更されると、記録した全通信アドレス宛てに、スプーラ情報の変更を通知する(ステップS62)。具体的には、制御部31は、通信部32を制御して、記憶部33に記憶された全通信アドレス宛てに、変更前のスプーラ情報と変更後のスプーラ情報とを送信する。つまり、変形例3では、制御部31は第3の送信部として機能する。
【0069】
クライアント装置20は、画像形成装置30からの通知に応じて、記憶部24に記憶されたスプーラ情報を変更する(ステップS63)。具体的には、CPU21は、画像形成装置30から変更前のスプーラ情報と変更後のスプーラ情報とを受信すると、受信した変更前のスプーラ情報が記憶部24に記憶されているか否かを判断する。変更前のスプーラ情報が記憶部24に記憶されている場合、CPU21は、記憶部24に記憶されたこの変更前のスプーラ情報を、受信した変更後のスプーラ情報に書き換える。つまり、変形例3では、CPU21は変更部として機能する。これにより、画像形成装置30のスプーラ情報の変更に応じて、クライアント装置20に記憶されたスプーラ情報が変更される。
【0070】
また、上述した第2実施形態においても、画像形成装置30のスプーラ情報は変更される場合がある。この場合、画像形成装置30は、変更後のスプーラ情報を認証サーバ装置10に通知してもよい。図21は、変形例3に係るスプーラ情報の変更動作を示すシーケンスチャートである。画像形成装置30は、自装置のスプーラ情報が変更されると、認証サーバ装置10にスプーラ情報の変更を通知する(ステップS71)。具体的には、制御部31は、通信部32を制御して、変更前のスプーラ情報と変更後のスプーラ情報とを認証サーバ装置10に送信する。つまり、変形例3では、制御部31は第3の送信部として機能する。
【0071】
認証サーバ装置10は、画像形成装置30からの通知に応じて、記憶部14に記憶されたユーザ情報43を変更する(ステップS72)。具体的には、CPU11は、画像形成装置30から変更前のスプーラ情報と変更後のスプーラ情報とを受信すると、受信した変更前のスプーラ情報がユーザ情報43に含まれているか否かを判断する。変更前のスプーラ情報がユーザ情報43に含まれている場合、CPU11は、ユーザ情報43に含まれるこの変更前のスプーラ情報を、受信した変更後のスプーラ情報に書き換える。つまり、変形例3では、CPU11は変更部として機能する。これにより、画像形成装置30のスプーラ情報の変更に応じて、認証サーバ装置10に記憶されたスプーラ情報が変更される。
【0072】
(4)変形例4
上述した第1実施形態において、利用者の操作により記憶部24にスプーラ情報が記憶されてもよい。この場合、利用者は、設定画面51のテキストボックス52にクライアント装置20に割り当てられたメールアドレスを入力する。画像形成装置30は、メール機能を有する。画像形成装置30は、上述したステップ13において、電子メールにより設定情報をクライアント装置20に送信する。利用者は、クライアント装置20を操作して、画像形成装置30から受信したメールに基づいて、設定情報に含まれるスプーラ情報を記憶部24に記憶させる。
【0073】
(5)変形例5
上述した第2実施形態において、画像形成装置30は、利用者の使用回数が閾値に達したときに設定画面55を表示してもよい。この使用回数には、認証回数や画像形成回数などが含まれる。例えば、制御部31は、入力されたユーザID毎に、そのユーザIDを用いてユーザ認証が行われた認証回数をカウントする。画像形成装置30AにおいてユーザID「user001」を用いてユーザ認証が行われた場合、制御部31Aは、このユーザID「user001」に対応する認証回数を1増やす。ただし、制御部31は、認証サーバ装置10に記憶されたユーザ情報43において、自装置を示すスプーラ情報と関連付けられたユーザIDについては、認証回数をカウントしない。制御部31は、カウントした認証回数を記憶部33に記憶させる。制御部31は、上述したステップS32のユーザ認証により、記憶部33に記憶された認証回数が閾値(例えば3回)に達すると、利用者により設定画面55の表示を指示する操作が行われなくても、設定画面55をUI部34に表示させる。
【0074】
(6)変形例6
上述した第2実施形態において、認証サーバ装置10は、ステップS37の画像データの送信先を設定する処理を、予め決められたタイミング(例えば、毎日深夜に1回)でまとめて行ってもよい。また、認証サーバ装置10は、予め決められたタイミングになるまでの間に、画像形成装置30から同一のユーザIDを含む複数の設定情報を受信した場合、最後に受信した設定情報に基づいてステップS37の処理を行う。
【0075】
(7)変形例7
上述した第1実施形態又は第2実施形態において、画像形成装置30のUI部34には、一時設定ボタンが表示されてもよい。この一時設定ボタンは、予め決められた期間(例えば1日)だけ自装置を画像データの格納先に設定する指示を受け付ける。上述した第1実施形態では、この一時設定ボタンが押されると、上述したステップS13と同様に、クライアント装置20に設定情報が送信される。ただし、この設定情報には、上述した予め決められた期間を示す期間情報が含まれる。クライアント装置20は、上述したステップS14と同様に、画像データの送信先の設定を行う。ただし、記憶部24に既に他のスプーラ情報が設定されている場合、CPU21は、このスプーラ情報を元のスプーラ情報として記憶部24に記憶させる。CPU21は、設定情報に含まれる期間情報が示す期間が経過すると、記憶部24に記憶されているスプーラ情報を元のスプーラ情報に変更する。これにより、予め決められた期間だけスプーラ情報が変更される。
【0076】
また、上述した第2実施形態では、一時設定ボタンが押されると、上述したステップS36と同様に、認証サーバ装置10に設定情報が送信される。ただし、この設定情報には、上述した予め決められた期間を示す期間情報が含まれる。認証サーバ装置10は、上述したステップS37と同様に、画像データの送信先の設定を行う。ただし、ユーザ情報43において、設定情報に含まれるユーザIDと関連付けて既にスプーラ情報が記憶されている場合、CPU11は、このスプーラ情報を元のスプーラ情報として記憶部14に記憶させる。CPU11は、設定情報に含まれる期間情報が示す期間が経過すると、ユーザ情報43において、設定情報に含まれるユーザIDと関連付けて記憶されているスプーラ情報を元のスプーラ情報に変更する。これにより、予め決められた期間だけスプーラ情報が変更される。
【0077】
(8)変形例8
上述した第1実施形態又は第2実施形態に係る設定動作は、初回利用時だけではなく、スプーラ情報を変更したいときに行われてもよい。例えば席替えや引越し、転勤により、通常使う画像形成装置30が変更される場合がある。この場合、利用者は、新たに使用する画像形成装置30を操作して、画像データの送信先を設定すればよい。
【0078】
(9)変形例9
上述したユーザIDは、利用者を識別する利用者情報の一例である。この利用者情報は、ユーザIDに限定されない。例えば、利用者情報は、利用者に渡されるICカードに割り当てられたカードIDであってもよいし、利用者に割り当てられたメールアドレスであってもよい。また、上述したように、ICカードは利用者一人ひとりに渡されるようになっているため、ICカードに割り当てられたカードIDが利用者情報として用いられてもよい。
【0079】
(10)変形例10
上述したユーザ認証は、ICカードを使用せずに行われてもよい。例えば、利用者が、画像形成装置30のUI部34を用いて、自分のユーザIDを入力してもよい。また、ユーザIDに代えて、指紋などの生体情報が用いられてもよい。この場合、画像形成装置30には、この生体情報を読み取る装置が設けられる。
【0080】
(11)変形例11
画像形成システム1の構成は、図1又は図10に示す構成に限らない。例えば、利用者の人数に応じて、画像形成装置30の数を増やしてもよい。また、クライアント装置20は、利用者の人数分設けられてもよい。
【0081】
(12)変形例12
画像形成部35は、電子写真方式以外の方式で画像を形成するプリンタであってもよい。また、画像形成部35は、白黒の画像を形成するものであってもよいし、カラーの画像を形成するものであってもよい。UI部34は、タッチパネルを備えていたが、タッチパネルに代えて液晶ディスプレイなどの表示装置を備えていてもよい。
【0082】
(13)変形例13
CPU11、CPU21又は制御部31のCPUにおいて実行されるプログラムは、磁気テープ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、メモリなどの記録媒体に記録した状態で提供され、認証サーバ装置10、クライアント装置20又は画像形成装置30にインストールされてもよい。また、このプログラムは、インターネット等の通信回線を介して認証サーバ装置10、クライアント装置20又は画像形成装置30にダウンロードされてもよい。
【符号の説明】
【0083】
1…画像形成システム、10…認証サーバ装置、11…CPU、12…メモリ、13…通信部、14…記憶部、20…クライアント装置、21…CPU、22…メモリ、23…通信部、30…画像形成装置、31…制御部、32…通信部、33…記憶部、34…UI部、35…画像形成部、36…カード読取部、201…第2の送信部、202…取得部、203…第2の送信部、301…受付部、302…第1の送信部、303…受付部、304…第1の送信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置と、
送信装置と、
前記画像形成装置に備えられ、前記送信装置の指定を受け付ける受付部と、
前記画像形成装置に備えられ、前記受付部で指定された送信装置に、自装置を示す装置情報を送信する第1の送信部と、
前記送信装置に備えられ、前記第1の送信部から送信された前記装置情報を記憶する第1の記憶部と、
前記送信装置に備えられ、前記第1の記憶部に記憶された前記装置情報が示す画像形成装置に画像データを送信する第2の送信部と、
前記画像形成装置に備えられ、前記第2の送信部から送信された前記画像データに応じた画像を形成する画像形成部と
を備えることを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記第1の記憶部は、前記第2の送信部により送信される前記画像データを記憶し、
前記第2の送信部は、前記第1の記憶部に前記装置情報が記憶された後、当該第1の記憶部に記憶された前記画像データの送信を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項3】
複数の画像形成装置を備え、
前記受付部は、自装置に対する優先順位の指定を受け付け、
前記第1の送信部は、前記自装置を示す装置情報に前記受付部で指定された前記優先順位を付加してから、前記装置情報の送信を行い、
前記第2の送信部は、前記第1の記憶部に記憶された装置情報が示す画像形成装置のうち、利用可能であって、付加された優先順位が最も高い装置情報が示す画像形成装置に前記画像データを送信する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記画像形成装置に備えられ、前記受付部で指定された前記送信装置に割り当てられた通信アドレスを記憶する第2の記憶部と、
前記画像形成装置に備えられ、自装置を示す装置情報が変更された場合には、前記第2の記憶部に記憶された前記通信アドレス宛てに、当該変更後の装置情報を送信する第3の送信部と、
前記送信装置に設けられ、前記第3の送信部により前記変更後の装置情報が送信された場合には、前記第1の記憶部に記憶された前記装置情報を当該変更後の装置情報に変更する変更部と
を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項5】
画像形成装置と、
送信装置と、
管理装置と、
前記画像形成装置に備えられ、利用者を識別する利用者情報の入力を受け付ける受付部と、
前記画像形成装置に備えられ、前記入力された利用者情報と、自装置を示す装置情報とを前記管理装置に送信する第1の送信部と、
前記管理装置に備えられ、前記第1の送信部から送信された前記利用者情報と前記装置情報とを関連付けて記憶する記憶部と、
前記送信装置に備えられ、予め設定された利用者情報と関連付けて前記記憶部に記憶された装置情報を取得する取得部と、
前記送信装置に備えられ、前記取得部により取得された前記装置情報が示す画像形成装置に画像データを送信する第2の送信部と、
前記画像形成装置に備えられ、前記第2の送信部から送信された前記画像データに応じた画像を形成する画像形成部と
を備えることを特徴とする画像形成システム。
【請求項6】
複数の画像形成装置を備え、
前記受付部は、自装置に対する優先順位の指定を受け付け、
前記第1の送信部は、前記自装置を示す装置情報に前記受付部で指定された優先順位を付加してから、前記装置情報の送信を行い、
前記第2の送信部は、前記記憶部に記憶された装置情報が示す画像形成装置のうち、利用可能であって、付加された優先順位が最も高い装置情報が示す画像形成装置に前記画像データを送信する
ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成システム。
【請求項7】
前記画像形成装置に備えられ、自装置を示す装置情報が変更された場合には、当該変更前の装置情報と当該変更後の装置情報とを前記管理装置に送信する第3の送信部と、
前記管理装置に備えられ、前記第3の送信部から前記変更前の装置情報と前記変更後の装置情報とが送信されると、前記記憶部に記憶された当該変更前の装置情報を当該変更後の装置情報に変更する変更部とを備える
ことを特徴とする請求項5又は6に記載の画像形成システム。
【請求項8】
送信装置の指定を受け付ける受付部と、
前記受付部で指定された送信装置に、自装置を示す装置情報を送信する送信部と、
前記送信部により送信された前記装置情報に基づいて前記送信装置から自装置に画像データが送信されると、当該画像データに応じた画像を形成する画像形成部と
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
利用者を識別する利用者情報の入力を受け付ける受付部と、
前記入力された利用者情報と、自装置を示す装置情報とを管理装置に送信する送信部と、
前記管理装置に送信された前記利用者情報と前記装置情報とに基づいて送信装置から自装置に画像データが送信されると、当該画像データに応じた画像を形成する画像形成部と
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
コンピュータに、
受付部が送信装置の指定を受け付けると、当該受付部で指定された送信装置に、自装置を示す装置情報を送信するステップと、
前送信された装置情報に基づいて前記送信装置から自装置に画像データが送信されると、当該画像データに応じた画像を画像形成部に形成させるステップと
を実行させるためのプログラム。
【請求項11】
コンピュータに、
受付部が利用者を識別する利用者情報の入力を受け付けると、当該入力された利用者情報と、自装置を示す装置情報とを管理装置に送信するステップと、
前記管理装置に送信された前記利用者情報と前記装置情報とに基づいて送信装置から自装置に画像データが送信されると、当該画像データに応じた画像を画像形成部に形成させるステップと
を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2013−88900(P2013−88900A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−226741(P2011−226741)
【出願日】平成23年10月14日(2011.10.14)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】