説明

画像形成装置、その制御方法およびプログラム

【課題】現在接続中のホストと次に接続すべきホストが同じである場合は、同じホストに対して接続の切断および再接続という無駄な処理を行うことを回避する仕組みを提供することを目的とする。
【解決手段】無線通信制御部207は、ジョブリスト206aの登録番号No.1のホストIDのPCからの印刷データの受信が終了すると、登録番号No.1のホストIDと登録番号No.2のホストIDが同じであるか否かを判定する(ステップS605)。登録番号No.1のホストIDと登録番号No.2のホストIDが同じであると、無線通信制御部207は、ジョブリスト206aの更新を行う(ステップS609)。そして、無線通信制御部207は、現在接続中のPCとの切断を行うことなく、当該PCとの接続を保持し、当該PCから送信された次の印刷データの受信を開始する(ステップS603)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、その制御方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータ(以下、PCという)と、周辺機器と接続するための各種インタフェースの一例として、有線を使用するUSB(Universal Serial Bus)を無線化した無線USBの規格(Wireless USB Specification Rev. 1.0)が知られている。
【0003】
ここで、上記無線USBを用いて複数のPCが1台のプリンタを共有するシステムについて図10〜図12を参照しながら説明する。図10は無線USBを用いて複数のPCが1台のプリンタを共有するシステムの構成を示すブロック図である。図11は無線USBを用いて接続されるPCとプリンタ間のコマンドおよび印刷データの送受を模式的に示す図である。図12は図10のPCから送信されるビーコンに含まれるホスト情報の構成を示す図である。
【0004】
無線USBを用いて複数のPCが1台のプリンタを共有するシステムとしては、図10に示すように、複数のPC10a〜10cが1台のプリンタ30を共有可能にするシステムが考えられる。各PC10a〜10cおよびプリンタ30は、それぞれ、無線USB11a〜11c,31を備える。
【0005】
ここで、プリンタ30は、無線USB31,11a〜11cを介して、複数のPC10a〜11cと同時に通信することはできない。これは、無線USBの規格により定められている。よって、プリンタ30は、PC10a〜11cのいずれか1つと、1対1で、通信が行われる。
【0006】
例えばPC10aにおいてそのアプリケーションにより作成された印刷データを印刷する場合、ユーザにより、PC10aにインストールされているプリンタドライバに対して印刷指示が出される。この印刷指示を受けたプリンタドライバは、図11に示すように、無線USB11aから、プリンタ30に対して印刷要求を行うためのビーコン(Beacon)を送信する。このビーコンは、所定期間中(例えば5秒間)連続して送信される。このビーコンには、図12に示すように、PC10aに付与された固有のホストID、およびプリンタ30に付与された固有のデバイスIDなどの情報が含まれる。
【0007】
プリンタ30は、無線USB31を介して上記ビーコンを受信すると、PC10aとの無線通信を確立させるための1対1の接続処理を開始する。プリンタ30は、まず、上記受信したビーコンからデバイスIDを取得し、当該デバイスIDとプリンタ30に保持されているデバイスIDが一致するかを確認する。ここで、両者のデバイスIDが一致しない場合、プリンタ30は、受信したビーコンが当該プリンタ30宛のビーコンではないと判断し、受信したビーコンを破棄する。
【0008】
両者のデバイスIDが一致した場合、プリンタ30は、上記受信したビーコンからホストIDを取得し、当該ホストIDがプリンタ30に保持されているホストIDの1つに一致するかを確認する。両者のホストIDが一致しない場合、プリンタ30は、受信したビーコンが当該プリンタ30宛のビーコンではないと判断し、受信したビーコンを破棄する。
【0009】
上記プリンタ30に登録されているホストIDは、プリンタ30の設置時に必要な無線USB31の初期接続処理(アソシエーション)により、登録されたホストIDである。本例の場合、プリンタ30には、PC10a〜10cのホストIDがそれぞれ登録されている。初期接続処理は、PC10a〜10cとプリンタ30でCC(Connection Context:ホストID、デバイスID、コネクション鍵から成り立つ)を共有するために行われ、識別、認証、許可の3つのフェーズを有する。
【0010】
このように、プリンタ30が保持するホストID、デバイスIDとPC10aから受信したホストID、デバイスIDのそれぞれが一致したことが確認されると、プリンタ30は、無線USB31を介して、PC10aに対して接続要求を送信する。
【0011】
プリンタ20からの接続要求を受信したPC10aは、上記接続要求を許可し、無線USB11aを介して、スプールされている印刷データをプリンタ30に送信する。印刷データの送信が終了すると、PC10aは、プリンタ30を占有することを避けるために、切断要求を送信する。この切断要求は、PC10a、プリンタ30の両方から送信することが可能である。
【0012】
このようにして、プリンタ30とPC10aとの間で無線USBによる1対1の無線接続が確立され、両者の間で無線通信が行われる。しかし、プリンタ30は、1台のPCとの無線接続期間中は、他のPCからのビーコン(印刷要求)を受信することはできるが、当該他のPCとは無線接続することはできない。よって、各PC10a〜10cからの印刷要求を順番通りに受け付けて印刷データを処理することができない。即ち各PC10a〜10cからの印刷ジョブをそれぞれ順番通りに実行することができない。
【0013】
これを解決するために、デバイスがホストからのビーコンを受信すると、当該ビーコンに含まれるホスト情報をリスト化して保持し、リスト化されたホスト情報に基づいてホストに接続要求を送信するシステムが提案されている(特許文献1参照)。
【0014】
この提案されているシステムについて図10、図13および図14を参照しながら説明する。図13はプリンタに保持されるホストリストを示す図である。図14はプリンタがホストリストに従って行う処理のシーケンスを示す図である。
【0015】
例えば図10に示すように、PC10aが、無線USB11aを介して、ビーコン1000a(印刷要求)を送信するとする。これに続いて、同じPC10aが、無線USB11aを介して、ビーコン1001a(印刷要求)を送信するとする。さらに続いて、PC10bがビーコン1000b(印刷要求)を送信し、さらにPC10cがビーコン1000c(印刷要求)を送信するとする。
【0016】
この場合、プリンタ30は、無線USB31を介して、PC10aからのビーコン1000a,1001a、PC10bからのビーコン1000b、PC10cからのビーコン1000cを順に受信することになる。
【0017】
プリンタ30は、図13に示すように、上記ビーコン1000a,1001a,1000b,1000cのそれぞれに含まれるホストIDを、受信した順にホストリスト40に登録する。このホストリスト40は、登録番号41が付与されている書き込み欄42から構成される。登録番号41は、ビーコンを受信した順番を示すと同時に、接続要求を出す順番を示す。また、書き込み欄42には、受信したビーコンの送信元であるホストIDが書き込み込まれる。
【0018】
プリンタ30は、図14に示すように、ホストリスト40を参照して、まず、ホストリスト40の登録番号No.1に登録されているPC10aに接続要求を送信する(500)。そして、プリンタ30は、PC10aとの間で無線接続が確立されると、PC10aから送信された印刷データを受信し(501)、この印刷データの受信が終了すると、PC10aに切断要求を送信する(502)。
【0019】
次いで、プリンタ20は、ホストリスト40の登録番号No.2に登録されているPC10aに対して、接続要求、印刷データの受信、切断要求を行う(503〜505)。この後、PC10bに対して、接続要求、印刷データの受信、切断要求(506〜508)、PC10cに対する接続要求、印刷データの受信、切断要求(509〜511)が順に行われる。
【0020】
このように、プリンタ20が、複数のPC10a〜10cからのビーコン(印刷要求)を受信した順にホストIDをホストリスト40に登録することにより、各PC10a〜10cから要求された印刷ジョブが、その要求順に処理されることになる。
【0021】
また、複数のPCが1台のプリンタを共有するシステムとして、複数のPCと1台のプリンタをLANなどのネットワークを介して接続するシステムがある。このシステムにおいて、複数のPCからの印刷要求をプリンタでリスト化して管理することにより、プリンタが各PCから印刷要求された印刷データを印刷要求の順に処理するものが提案されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0022】
【特許文献1】特開2007−251851号公報
【特許文献2】特開2007−128352号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
しかしながら、上述した無線USBを用いたシステムにおいて、同じホスト(PC)からデバイス(プリンタ)に連続してジョブが要求された場合、デバイスは、同じホストに対して無線接続を一旦切断した後に、再度無線接続を行う必要がある。これは、図13のPC10aに対する切断要求(502)、PC10aに対する接続要求(503)に相当する。
【0024】
このように、現在接続中のホストと次に接続すべきホストが同じである場合は、同じホストに対して、無線接続を一旦切断した後に、再度無線接続をするという無駄な処理が行われることになり、無駄な時間を費やすことになる。
【0025】
また、LANを介して複数のPCが1台のプリンタを共有するシステムにおいて、上述したと同様に、同じPCからプリンタに連続して印刷ジョブが要求された場合、同じプリンタに対して接続の切断および当該切断後の再度接続を行う必要がある。
【0026】
本発明の目的は、現在接続中のホストと次に接続すべきホストが同じである場合は、同じホストに対して接続の切断および再接続という無駄な処理を行うことを回避する仕組みを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0027】
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、複数のホストコンピュータと通信可能な画像形成装置であって、前記複数のホストコンピュータのいずれか1つから印刷要求を受けた場合に、当該要求元のホストコンピュータを示すホスト情報を、前記印刷要求を受けた順序を識別可能に登録する登録手段と、前記登録手段に登録されているホスト情報に従って、印刷要求元の各ホストコンピュータとの間の接続及び切断処理を実行する制御手段と、前記制御手段により接続されたホストコンピュータから印刷データを受信し、当該受信した印刷データに基づく印刷処理を実行する印刷手段とを備え、前記制御手段は、前記登録手段に登録されているホスト情報に基づき、現在接続中のホストコンピュータから受けた印刷要求の次に受けた印刷要求の要求元のホストコンピュータと、現在接続中のホストコンピュータとが同じである場合、現在接続中のホストコンピュータから印刷データを受信した後、該ホストコンピュータとの間の接続を切断することなく続けて次の印刷要求に対応する印刷データを該ホストコンピュータから受信するよう制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、現在接続中のホストと次に接続すべきホストが同じである場合は、同じホストに対して接続の切断および再接続という無駄な処理を行うことを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るプリンタ(画像形成装置)を、無線USBを用いて1つ以上のPC(ホストコンピュータ)により共有するシステムの構成を模式的に示す図である。
【図2】図1のPCの構成を示すブロック図である。
【図3】図1のプリンタの構成を示すブロック図である。
【図4】図3の無線通信制御部207がジョブリスト206aに従って行うPC10a〜10cとの接続および切断の手順を示すフローチャートである。
【図5】図1のプリンタ20がジョブリスト206aに従って行う処理のシーケンスを示す図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るプリンタがジョブリストに従って行うPCとの接続および切断の手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係るプリンタがジョブリストに従って行うPCとの接続および切断の手順を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第4の実施の形態に係るプリンタが1つ以上のPCにより共有されるシステムの構成を模式的に示す図である。
【図9】図8のプリンタの構成を示すブロック図である。
【図10】無線USBを用いて複数のPCが1台のプリンタを共有するシステムの構成を示すブロック図である。
【図11】無線USBを用いて接続されるPCとプリンタ間のコマンドおよび印刷データの送受を模式的に示す図である。
【図12】図10のPCから送信されるビーコンに含まれるホスト情報の構成を示す図である。
【図13】プリンタに保持されるホストリストを示す図である。
【図14】プリンタがホストリストに従って行う処理のシーケンスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0031】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係るプリンタ(画像形成装置)を、無線USBを用いて複数のPC(ホストコンピュータ)により共有するシステムの構成を模式的に示す図である。図2は図1のPCの構成を示すブロック図である。図3は図1のプリンタの構成を示すブロック図である。
【0032】
本実施の形態においては、図1に示すように、無線USBを用いて1つ以上のPC10a〜10c(ホストコンピュータ)がプリンタ20(画像形成装置)を共有することが可能なシステムが構成されている。
【0033】
ここで、各PC10a〜10cは、図2に示すように、コントローラ100を備える。コントローラ100は、CPU102、ROM103、RAM104、HDD(ハードディスクドライブ)105、表示制御部106、入出力I/F(インタフェース)107および無線通信制御部108を備える。これらのブロック102〜108は、システムバス109を介して接続されている。
【0034】
CPU102は、ROM103に格納されているブートプログラムおよびHDD105に格納されているプログラムに基づいて、OS(Operation System)を立ち上げ、ユーザが操作可能な状態にする。そして、CPU102は、ユーザからの入力操作に基づいて、HDD105内の対応するソフトウェアを実行し、各種処理を実行する。ここで、上記ソフトウェアには、プリンタ20のプリンタドライバが含まれている。このプリンタドライバは、ユーザの入力操作に応じて、印刷する用紙の種類およびサイズの選択、印刷時の拡大縮小などの各種設定の行うとともに、ユーザからの印刷指示を受け取ると、プリンタ20に対して印刷要求(処理要求)を行う。
【0035】
RAM104は、CPU102が動作するための作業領域を提供するとともに、印刷データなどの各種データを一時的に記憶するための記憶領域を提供する。HDD105は、OSプログラム、各種ソフトウェア、印刷データなどの各種データなどを格納する。
【0036】
表示制御部106は、画像データをディスプレイ101に表示するように制御する。入出力I/F107は、キーボード、マウス(図示せず)などを接続するためのインタフェースとしての、例えばUSB(有線を使用するUSB)、IEEE1394などを有する。また、入出力I/F107は、LANなどのネットワークと接続するためのネットワークI/Fを有する。
【0037】
無線通信制御部108は、アンテナ110を介して、無線USBの規格に従い、外部装置即ちプリンタ20と無線通信可能に無線接続するためのインタフェースを構成する。ここで、無線通信制御部108は、上記プリンタドライバからの印刷要求を受け取ると、アンテナ110を介して、PC10a〜10cに付与されている固有のホストIDおよびプリンタ20の固有デバイスIDを含むビーコンを送信する。上記ビーコンは、所定の間隔で所定期間中(例えば5秒間)送信される。
【0038】
プリンタ20は、図3に示すように、プリンタコントローラ200を備える。プリンタコントローラ200は、CPU201、ROM202、RAM203、プリンタエンジンI/F204、操作部I/F205、および無線通信制御部207を備える。これらのブロック201〜205,207は、システムバス208を介して接続されている。
【0039】
CPU201は、ROM202に格納されているプログラムに従い、装置全体の制御を行うとともに、各種処理を実行する。RAM203は、CPU201の作業領域を提供するとともに、印刷データなどの各種データを一時的に記憶する記憶領域を提供する。
【0040】
プリンタエンジンI/F204は、プリンタエンジン209を接続するためのインタフェースであって、プリンタエンジン209とCPU201の間での通信を制御する。また、プリンタエンジンI/F204は、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。ここで、プリンタエンジン209は、電子写真方式、インクジェット方式など、所定の印刷方式のプリンタからなり、CPU201からの指示に基づいて、印刷データに基づいた印刷処理、即ち画像データの印刷を行う。このプリンタエンジン209の印刷方式は、限定されるものではない。
【0041】
操作部I/F205は、操作部210との間でデータの入出力を行うためのインタフェースである。操作部210には、モード設定などの各種設定を行うための情報を入力するためのハードキー、および装置状態を示す情報などの各種情報を表示するための表示部が設けられている。操作部210において入力された情報は、操作部I/F205を介して、CPU201に送られる。また、操作部I/F205は、CPU201により作成された情報を操作部210に送出し、操作部210は、上記情報を表示部に表示する。
【0042】
無線通信制御部207は、アンテナ211を介して、無線USBの規格に従い、外部装置即ち各PC10a〜10cと通信可能に無線接続するためのインタフェースを構成する。ここで、無線通信制御部207は、常時(PCとの接続から切断までの期間を含む)、PC10a〜10cからのビーコンを受信することが可能な状態にある。
【0043】
無線通信制御部207には、ジョブリスト保持部206が接続されている。ジョブリスト保持部206は、例えばRAMなどのメモリからなり、各PC10a〜10cからそれぞれ印刷要求された印刷データ(印刷ジョブ)の処理順番を管理するためのジョブリスト206aを保持する。このジョブリスト206aには、無線通信制御部210が各PC10a〜10cから受信したビーコンに含まれるホストIDがホスト情報として登録される。ジョブリスト206aにおけるホストIDの登録は、その登録順序が当該ホストID(ビーコン)を受信した通りとなるように行われる。即ち、ホストIDは、その受信した順序を識別可能に登録される。このジョブリスト206aの構造は、図13に示すリストの構造と同じである。このジョブリスト206aへのホストIDへの登録は、無線通信制御部207により行われる。具体的には、無線通信制御部207は、常時、PC10a〜10cからのビーコンの受信の有無を監視しており、PC10a〜10cからのビーコンを受信すると、当該ビーコンに含まれるホストIDをジョブリスト206aに登録する。
【0044】
無線通信制御部207は、上記ジョブリスト206aに登録されているホストIDおよびその登録順番に従って、対応するPC(印刷要求元のPC)との接続および切断処理を実行する。
【0045】
例えばジョブリスト206aに登録されているホストIDがない状態で無線通信制御部207がいずれかのPC10a〜10cからのビーコンを受信すると、当該ビーコンに含まれるホストIDがジョブリスト206aの第1番目即ち登録番号No.1に登録される。このようにジョブリスト206aの少なくとも登録番号No.1にホストIDが登録されると、無線通信制御部207は、アンテナ211を介して、上記登録番号No.1のホストIDのPCに対して、接続要求を送信する。そして、プリンタ20と上記PCの間で無線接続が確立されると、上記PCから印刷データの送信が開始され、プリンタ20はPCからの刷データの受信を開始することになる。
【0046】
また、上記登録番号No.1にホストIDが登録されている状態で、無線通信部210が同一のPCまたは他のPCからのビーコンを受信した場合、当該ビーコンに含まれるホストIDがジョブリスト206aに登録される。ここで、現在接続中のPC(登録番号No.1のホストIDのPC)と同じPCからビーコンを受信した場合、当該ビーコンは、前回のビーコンより少なくとも所定期間経過後に送信されたもので、前回のビーコンとは異なるものであると判断される。そして、受信したビーコンのホストIDは、ジョブリスト206aの第2番目、即ち登録番号No.1に続く登録番号No.2に登録される。即ち、この場合、登録番号No.1と登録番号No.2のそれぞれには、同じホストIDが登録されることになる。
【0047】
これに対し、受信したビーコンが他のPCからのものである場合、当該ビーコンのホストIDは前回のビーコンとは異なるものであるので、ジョブリスト206aの第2番目(登録番号No.2)に登録される。
【0048】
このようにして、ジョブリスト206aには、受信したビーコンに含まれるホストIDがビーコンを受信した順に登録されることになる。このホストIDを登録する処理は、上記ジョブリスト206aに従って対応するPCとの接続および切断処理を実行する制御とは、別タスクにより実施される。
【0049】
また、無線通信制御部207は、ジョブリスト206aの登録番号No.1(第1番目)のホストIDを削除し、登録番号No.2以降(第2番目以降)のホストIDの登録番号を上位の登録番号に繰り上げるよう、ジョブリスト206aの更新を行う。このジョブリスト206aの更新のタイミングは、現在接続中のPCと次に接続すべきPCが同じであるか否かにより、異なり、その詳細については後述する。
【0050】
次に、無線通信制御部207がジョブリスト206aに従って行うPC10a〜10cとの接続および切断について図4および図5を参照しながら説明する。図4は図3の無線通信制御部207がジョブリスト206aに従って行うPC10a〜10cとの接続および切断の手順を示すフローチャートである。図5は図1のプリンタ20がジョブリスト206aに従って行う処理のシーケンスを示す図である。
【0051】
ここで、無線通信制御部207がPC10a〜10cから受信したビーコンに含まれるホストIDをジョブリスト206aに登録する処理の手順については、省略する。
【0052】
無線通信制御部207は、図4に示すように、まず、ジョブリスト206aの登録番号No.1にホストIDが登録されているか否かを判定する(ステップS600)。ここで、ジョブリスト206aの登録番号No.1にホストIDが登録されている場合、無線通信制御部207は、登録番号No.1に登録されているホストIDのPCに対して接続要求を送信する(ステップS601)。そして、無線通信制御部207は、上記ホストIDのPCの無線通信制御部108との間で無線接続が確立されるのを待ち(ステップS602)。
【0053】
上記ホストIDのPCの無線通信制御部108との間で無線接続が確立されると、無線通信制御部207は、上記ホストIDのPCから送信された印刷データの受信を開始する(ステップS603)。ここで、受信した印刷データは、CPU201の制御により、一旦RAM203に保持された後に、プリンタエンジンI/F204を介してプリンタエンジン208に送出される。そして、無線通信制御部207は、上記ホストIDのPCからの印刷データの受信の終了を待つ(ステップS604)。
【0054】
上記印刷データの受信が終了すると、無線通信制御部207は、ジョブリスト206aの登録番号No.1に登録されているホストIDと登録番号No.2に登録されているホストIDが同じであるか否かを判定する(ステップS605)。登録番号No.1に登録されているホストIDと登録番号No.2に登録されているホストIDが同じである場合とは、現在接続中のPCと次に接続すべきPCが同じである場合である。この場合、無線通信制御部207は、ジョブリスト206aの更新を行う(ステップS609)。ここでは、ジョブリスト206aの登録番号No.1(第1番目)に登録されているホストIDが削除され、登録番号No.2以降(第2番目以降)に登録されているホストIDの登録番号が、それぞれ上位の登録番号に繰り上げられる。即ち、登録番号No.2のホストIDが登録番号No.1に、登録番号No.3のホストIDが登録番号No.2になるように、登録番号の繰り上げが行われる。そして、無線通信制御部207は、現在接続中のPCとの切断(切断要求の送信)を行うことなく、当該PCとの接続を保持し、現在接続中のPCから送信された次の印刷データの受信を開始する(ステップS603)。
【0055】
上記ステップS605において登録番号No.1に登録されているホストIDと登録番号No.2に登録されているホストIDが同じでないと判定された場合とは、現在接続中のPCと次に接続すべきPCが異なる場合である。この場合、無線通信制御部207は、現在接続中のPC(登録番号No.1のホストIDのPC)に対して、切断要求を送信する(ステップS606)。そして、無線通信制御部207は、現在接続中のPCとの無線接続が切断されるのを待つ(ステップS607)。
【0056】
現在接続中のPCとの無線接続が切断されると、無線通信制御部207は、ジョブリスト206aの更新を行う(ステップS608)。ここでは、ジョブリスト206aの登録番号No.1に登録されているホストIDが削除され、登録番号No.2以降に登録されているホストIDの登録番号が、それぞれ上位の登録番号に繰り上げられる。そして、無線通信制御部207は、上記ステップS600に戻る。
【0057】
例えばジョブリスト206aの登録番号No.1にPC10aのホストID、登録番号No.2にPC10aのホストID、登録番号No.3にPC10bのホストID、登録番号No.4にPC10cのホストIDがそれぞれ登録されているとする。
【0058】
この場合、図5に示すように、PC20は、まず、PC10aに対して接続要求を送信する(700)。そして、プリンタ20とPC10aの間で無線接続が確立すると、プリンタ20は、PC10aから送信された印刷データを受信する(701)。
【0059】
PC10aからの印刷データの受信が終了すると、次に接続すべきPCが現在接続中のPCと同じであるから、プリンタ20は、PC10aに対して切断要求を送信することなく、PC10aとの無線接続を保持する。そして、プリンタ20は、PC10aから送信された次の印刷データを受信する(704)。上記PC10aからの印刷データの受信が終了すると、次に接続すべきPCが現在接続中のPCとは異なるから、プリンタ20は、PC10aに対して切断要求を送信する(705)。これにより、プリンタ20とPC10a間の無線接続が切断される。
【0060】
プリンタ20とPC10a間の無線接続が切断されると、プリンタ20は、次に接続すべきPC10bに対して、接続要求を送信する(706)。そして、プリンタ20とPC10aの間で無線接続を確立すると、プリンタ20は、PC10bから送信された印刷データを受信する(707)。PC10bからの印刷データの受信が終了すると、次に接続すべきPCが現在接続中のPCとは異なるから、プリンタ20は、PC10bに対して切断要求を送信する(708)。これにより、プリンタ20とPC10bの間の無線接続が切断される。
【0061】
プリンタ20とPC10bの間の無線接続が切断されると、プリンタ20は、次に接続すべきPC10cに対して、接続要求の送信、PC10cから送信された印刷データの受信、切断要求の送信を行う(709〜710)。
【0062】
このように、次に接続すべきPCが現在接続中のPCと同じPCである場合、現在接続中のPCとの切断および次に接続すべきPCとの接続のための処理を省略することができる。即ち、同じPCに対して接続の切断および再接続という無駄な処理を行うことを回避することができる。
【0063】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について図6を参照しながら説明する。図6は本発明の第2の実施の形態に係るプリンタがジョブリストに従って行うPCとの接続および切断の手順を示すフローチャートである。ここで、本実施の形態は、上記第1の実施の形態と同じ構成を有し、その説明は、省略する。
【0064】
上記第1の実施の形態は、現在接続中のPCと次に接続すべきPCが同じである場合、現在接続中のPCからの印刷データの受信の終了後に現在接続中のPCとの切断および次に接続すべきPCとの接続を行うことなく、現在接続中のPCとの接続を保持する。
【0065】
本実施の形態は、現在接続中のPCと次に接続すべきPCが同じで、かつ通常電力モードから省電力モードへの移行(切替)が要求されている場合のみに、現在接続中のPCとの切断を行うことなく、現在接続中のPCとの接続を保持する。この場合、次に接続すべきPCとの接続は行われない。
【0066】
即ち、本実施の形態は、図6に示すように、図4のフローチャートに対してステップS610を追加することによって実現される。
【0067】
具体的には、無線通信制御部207は、ジョブリスト206aの登録番号No.1のホストIDと登録番号No.2のホストIDが同じである場合(ステップS605)、省電力モードへの移行が要求されているか否かを判定する(ステップS610)。省電力モードへの移行の要求は、CPU201により発行される。ここで、省電力モードへの移行が要求されている場合、無線通信制御部207は、ジョブリスト206aの更新を行う(ステップS609)。そして、無線通信制御部207は、現在接続中のPCとの切断を行うことなく現在接続中のPCとの接続を保持し、現在接続中のPCから次の印刷データの受信を開始する(ステップS603)。
【0068】
上記ステップS610において省電力モードへの移行が要求されていないと判定された場合、無線通信制御部207は、現在接続中のPCに対して、切断要求を送信する(ステップS606)。そして、無線通信制御部207は、現在接続中のPCとの無線接続が切断されるのを待つ(ステップS607)。
【0069】
このように、次に接続すべきPCが現在接続中のPCと同じでありかつ省電力モードへの移行が要求されている場合、現在接続中のPCとの切断および省電力モードへの移行を行うことなく、現在接続中のPCとの接続が保持されることになる。その結果、現在接続中のPCとの切断および次に接続すべきPCとの接続のための処理を省略することができるとともに、省電力モードへの移行に伴う処理の中断を回避することができる。
【0070】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について図7を参照しながら説明する。図7は本発明の第3の実施の形態に係るプリンタがジョブリストに従って行うPCとの接続および切断の手順を示すフローチャートである。ここで、本実施の形態は、上記第1の実施の形態と同じ構成を有し、その説明は、省略する。
【0071】
本実施の形態のプリンタ20は、プリンタエンジン209として、キャリブレーション処理が必要な印刷方式のプリンタを備える。無線通信制御部207は、現在接続中のPCと次に接続すべきPCが同じでかつキャリブレーション処理の実行が必要であると判定された場合のみに、現在接続中のPCとの切断および次に接続すべきPCとの接続を行うことなく、現在接続中のPCとの接続を保持する。この点で、本実施の形態は、上記第1の実施の形態とは異なる。
【0072】
即ち、本実施の形態は、図7に示すように、図4のフローチャートに対してステップS611を追加することによって実現される。具体的には、ジョブリスト206aの登録番号No.1のホストIDと登録番号No.2のホストIDが同じである場合(ステップS605)、無線通信制御部207は、キャリブレーション処理の実行が必要であるか否かを判定する(ステップS611)。キャリブレーション処理の実行が必要であるか否かは、CPU201が判定する。ここで、キャリブレーション処理の実行が必要であると判定された場合、無線通信制御部207は、ジョブリスト206aの更新を行う(ステップS609)。そして、無線通信制御部207は、現在接続中のPCとの切断を行うことなく、現在接続中のPCから送信された次の印刷データの受信を開始する(ステップS603)。
【0073】
上記ステップS611においてキャリブレーション処理の実行が必要でないと判定された場合、無線通信制御部207は、現在接続中のPCに対して、切断要求を送信する(ステップS606)。そして、無線通信制御部207は、現在接続中のPCとの無線接続が切断されるのを待つ(ステップS607)。
【0074】
このように、次に接続すべきPCが現在接続中のPCと同じでありかつキャリブレーション処理の実行が必要であると判定された場合、現在接続中のPCとの切断およびキャリブレーション処理が行われずに、プリンタ20と現在接続中のPCの接続が保持される。その結果、プリンタ20は、キャリブレーション処理を実施することなく、現在接続中のPCPCから、次の印刷データを受信することができる。また、連続して受信した印刷データのそれぞれの印刷出力が、色見が異なるものになることを未然に防止することができる。
【0075】
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態について図8および図9を参照しながら説明する。図8は本発明の第4の実施の形態に係るプリンタが1つ以上のPCにより共有されるシステムの構成を模式的に示す図である。図9は図8のプリンタの構成を示すブロック図である。
【0076】
本実施の形態においては、図8に示すように、上記第1の実施の形態に対し、LAN81(有線ネットワーク)を介して1つ以上のPC80a〜80cがプリンタ90を共有することが可能なシステムが構成されている点で異なる。
【0077】
上記プリンタ90は、図9に示すように、プリンタコントローラ900を備える。プリンタコントローラ900は、CPU901、ROM902、RAM903、プリンタエンジンI/F904、操作部I/F905、およびネットワーク制御部907を備える。これらのブロック901〜905,907は、システムバス908を介して接続されている。また、プリンタエンジンI/F904には、プリンタエンジン909が、操作部I/F905には、操作部910がそれぞれ接続される。
【0078】
ネットワーク制御部907は、ジョブリスト保持部906に保持されているジョブリスト906aを参照して、対応するPCとLAN81を介して接続および切断を行うインタフェースを構成する。上記ジョブリスト906aには、ネットワーク制御部907がLAN81を介して各PC80a〜80cからの印刷要求を受信した順に、当該印刷要求に含まれるホストIDが登録される。このジョブリスト906aの構造は、図13に示すリストの構造と同じである。ネットワーク制御部907が対応するPCとの接続および切断をする制御は、上記第1の実施の形態と同様のものであり、その説明は省略する。
【0079】
なお、上述した第1乃至第4の実施の形態では、ホストリスト40の第1番目に登録されているホストIDが示すPCと第2番目に登録されているホストIDが示すPCとが同じであるか否かを判定する例について説明した。しかしながら、これに加えて更に次のような処理を行う構成を備えるようにしても構わない。
【0080】
即ち、ホストリスト40の第1番目に登録されているホストIDが示すPCと第2番目に登録されているホストIDが示すPCとが異なる場合に、第1番目に登録されているホストIDが示すPCと同じPCを示すホストIDが登録されているか否かを判定する。そして、第1番目に登録されているホストIDが示すPCと同じPCを示すホストIDがホストリスト40の第N番目(Nは3以上の整数)に登録されている場合、その第N番目のホストIDを第2番目に繰り上げるようにしても構わない。
【0081】
この処理を行うことにより、第1番目のホストIDに対応する印刷データの受信と、第N番目のホストIDに対応する印刷データの受信とを連続して行うことができる。つまり、プリンタとPCとの間で実行される不必要な接続及び切断の処理を更に省略することができ、処理効率がより良い印刷環境を提供することが可能となる。
【0082】
また、本発明の目的は、以下の処理を実行することによっても達成される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す処理である。
【0083】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード及び該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【符号の説明】
【0084】
10a〜10c,80a〜80c PC
20,90 プリンタ
201 CPU
206,906 ジョブリスト保持部
206a,906a ジョブリスト
207 無線通信制御部
209,909 プリンタエンジン
211 アンテナ
907 ネットワーク制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のホストコンピュータと通信可能な画像形成装置であって、
前記複数のホストコンピュータのいずれか1つから印刷要求を受けた場合に、当該要求元のホストコンピュータを示すホスト情報を、前記印刷要求を受けた順序を識別可能に登録する登録手段と、
前記登録手段に登録されているホスト情報に従って、印刷要求元の各ホストコンピュータとの間の接続及び切断処理を実行する制御手段と、
前記制御手段により接続されたホストコンピュータから印刷データを受信し、当該受信した印刷データに基づく印刷処理を実行する印刷手段と、を備え、
前記制御手段は、前記登録手段に登録されているホスト情報に基づき、現在接続中のホストコンピュータから受けた印刷要求の次に受けた印刷要求の要求元のホストコンピュータと、現在接続中のホストコンピュータとが同じである場合、現在接続中のホストコンピュータから印刷データを受信した後、該ホストコンピュータとの間の接続を切断することなく続けて次の印刷要求に対応する印刷データを該ホストコンピュータから受信するよう制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記画像形成装置は、無線USBを用いて前記複数のホストコンピュータと通信可能であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成装置は、有線ネットワークを介して前記複数のホストコンピュータと通信可能であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
現在接続中のホストコンピュータから受けた印刷要求の次に受けた印刷要求の要求元のホストコンピュータと、現在接続中のホストコンピュータとが異なる場合であって、且つ、現在接続中のホストコンピュータからの他の印刷要求に対応するホスト情報が前記登録手段に登録されている場合に、前記制御手段は、現在接続中のホストコンピュータから印刷データを受信した後、該ホストコンピュータとの間の接続を切断することなく続けて前記他の印刷要求に対応する印刷データを該ホストコンピュータから受信するよう制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
通常電力モードと省電力モードとを切り替える切替手段を更に備え、
前記制御手段は、現在接続中のホストコンピュータから受けた印刷要求の次に受けた印刷要求の要求元のホストコンピュータと、現在接続中のホストコンピュータとが同じであって、且つ、前記切替手段が前記通常電力モードから前記省電力モードへの切り替えを要求している場合に、現在接続中のホストコンピュータから印刷データを受信した後、該ホストコンピュータとの間の接続を切断することなく続けて次の印刷要求に対応する印刷データを該ホストコンピュータから受信するよう制御し、一方、現在接続中のホストコンピュータから受けた印刷要求の次に受けた印刷要求の要求元のホストコンピュータと、現在接続中のホストコンピュータとが同じであっても、前記切替手段が前記通常電力モードから前記省電力モードへの切り替えを要求していない場合は、現在接続中のホストコンピュータから印刷データを受信した後、該ホストコンピュータとの間の接続を切断し、前記次に受けた印刷要求の要求元のホストコンピュータと接続するよう制御することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記印刷手段に対するキャリブレーション処理の実行が必要であるか否かを判定する判定手段を更に備え、
前記制御手段は、現在接続中のホストコンピュータから受けた印刷要求の次に受けた印刷要求の要求元のホストコンピュータと、現在接続中のホストコンピュータとが同じであって、且つ、前記判定手段が前記キャリブレーション処理の実行が必要であると判定した場合に、現在接続中のホストコンピュータから印刷データを受信した後、該ホストコンピュータとの間の接続を切断することなく続けて次の印刷要求に対応する印刷データを該ホストコンピュータから受信するよう制御し、一方、現在接続中のホストコンピュータから受けた印刷要求の次に受けた印刷要求の要求元のホストコンピュータと、現在接続中のホストコンピュータとが同じであっても、前記判定手段が前記キャリブレーション処理の実行が必要でないと判定した場合は、現在接続中のホストコンピュータから印刷データを受信した後、該ホストコンピュータとの間の接続を切断し、前記次に受けた印刷要求の要求元のホストコンピュータと接続するよう制御することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
複数のホストコンピュータと通信可能な画像形成装置の制御方法であって、
前記複数のホストコンピュータのいずれか1つから印刷要求を受けた場合に、当該要求元のホストコンピュータを示すホスト情報を、前記印刷要求を受けた順序を識別可能に登録手段に登録する登録ステップと、
前記登録手段に登録されているホスト情報に従って、印刷要求元の各ホストコンピュータとの間の接続及び切断処理を実行する制御ステップと、
前記制御ステップで接続されたホストコンピュータから印刷データを受信し、当該受信した印刷データに基づく印刷処理を実行する印刷ステップと、を備え、
前記制御ステップでは、前記登録手段に登録されているホスト情報に基づき、現在接続中のホストコンピュータから受けた印刷要求の次に受けた印刷要求の要求元のホストコンピュータと、現在接続中のホストコンピュータとが同じである場合、現在接続中のホストコンピュータから印刷データを受信した後、該ホストコンピュータとの間の接続を切断することなく続けて次の印刷要求に対応する印刷データを該ホストコンピュータから受信するよう制御することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項8】
請求項7に記載の画像形成装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−182242(P2010−182242A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−27357(P2009−27357)
【出願日】平成21年2月9日(2009.2.9)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】