説明

画像形成装置、データ制御方法、及びプログラム

【課題】エクスポートされたマクロ情報を他の機器にインポートした場合でも、エクスポート元の情報と同等の情報を用いてマクロを実行する。
【解決手段】印刷動作における各設定情報を含むマクロ情報を記憶するマクロ情報記憶手段と、設定情報として設定可能な相対的な変数を示す参照情報に関連付けて実体情報を記憶する実体情報記憶手段と、マクロ情報をエクスポートする場合、マクロ情報に参照情報が含まれているか否かを判定する判定手段と、判定手段により参照情報が含まれていると判定された場合、参照情報が参照情報に対応する実体情報に変換されたマクロ情報をエクスポートするエクスポート手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、データ制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、画像形成装置におけるアプリケーションの種類毎に、そのアプリケーションを実行する処理のそれぞれに対して動作条件を設定して保持し、その保持した動作条件によりアプリケーションを実行するマクロ機能を有する画像形成装置がある。
【0003】
例えば、特許文献1には、画像形成装置において、マクロの編集設定状態をマクロキーに対応付けて編集メモリに記憶することで、その後マクロキーの操作により編集メモリから編集設定状態を読み出してマクロを実行する技術が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、画像形成装置において、操作部の操作手順を再現するマクロを生成する場合、他の画像形成装置の操作部に関する情報を取得し、他の画像形成装置の操作部でも実行可能なようにマクロを変更する技術が開示されている。
【0005】
また、特許文献3には、機器が異なっても問題なく利用できるような動作条件の設定情報を共有する目的で、各機器は設定情報を記憶する記憶手段を有し、記憶手段に記載された設定情報を転送する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献において、マクロの動作条件を示すマクロ情報をエクスポート/インポートする技術を考えたとき、マクロ情報を単に転送するだけである。ここで、マクロ情報に機器固有の参照情報(例えばアドレス帳の識別子)が登録されていた場合、他の機器にマクロ情報をインポートしたとしても、インポート先の機器でマクロ情報に含まれる参照情報がエクスポート元の情報と一致するとは限らない。そのため、参照情報を含むマクロ情報は、インポートしても適切に利用することができない場合があるという問題点がある。
【0007】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、エクスポートされたマクロ情報を他の機器にインポートした場合でも、エクスポート元の情報と同等の情報を用いてマクロを実行することができる画像形成装置、データ制御方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様における画像形成装置は、印刷動作における各設定情報を含むマクロ情報を記憶するマクロ情報記憶手段と、前記設定情報として設定可能な相対的な変数を示す参照情報に関連付けて実体情報を記憶する実体情報記憶手段と、前記マクロ情報をエクスポートする場合、前記マクロ情報に参照情報が含まれているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により参照情報が含まれていると判定された場合、前記参照情報が前記参照情報に対応する実体情報に変換されたマクロ情報をエクスポートするエクスポート手段とを備える。
【0009】
また、本発明の他の態様におけるデータ制御方法は、印刷動作における各設定情報を含むマクロ情報を記憶するマクロ情報記憶手段と、前記設定情報として設定可能な相対的な変数を示す参照情報に関連付けて実体情報を記憶する実体情報記憶手段とを備える画像形成装置におけるデータ制御方法であって、前記マクロ情報をエクスポートする場合、前記マクロ情報に参照情報が含まれているか否かを判定する判定ステップと、前記判定手段により参照情報が含まれていると判定された場合、前記参照情報が前記参照情報に対応する実体情報に変換されたマクロ情報をエクスポートするエクスポートステップとを有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、エクスポートされたマクロ情報を他の機器にインポートした場合でも、エクスポート元の情報と同等の情報を用いてマクロを実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施例1に係る画像形成装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図。
【図2】実施例1に係る画像形成装置の機能構成の一例を示すブロック図。
【図3】本発明の概要を説明する図。
【図4】XML形式のマクロ情報の一例を示す図。
【図5】XML形式の実体情報の一例を示す図。
【図6】実体情報の登録処理の一例を示すフローチャート。
【図7】マクロ情報の登録処理の一例を示すフローチャート。
【図8】エクスポート1処理の一例を示すフローチャート。
【図9】エクスポート1のマクロ情報の変換例を示す図。
【図10】エクスポート2処理の一例を示すフローチャート。
【図11】エクスポート2のマクロ情報の変換例を示す図。
【図12】エクスポート画面例の一例を示す図。
【図13】エクスポート3の処理の一例を示すフローチャート。
【図14】実施例1におけるインポート処理の一例を示すフローチャート。
【図15】インポート1処理の一例を示すフローチャート。
【図16】インポート1処理のマクロ情報の一例を示す図。
【図17】インポート2処理の一例を示すフローチャート。
【図18】インポート2処理のマクロ情報の変換例を示す図。
【図19】インポート3処理の一例を示すフローチャート。
【図20】インポート3処理のマクロ情報の変換例を示す図。
【図21】インポート4処理の一例を示すフローチャート。
【図22】インポート4処理のマクロ情報の変換例を示す図。
【図23】実施例2に係る画像形成装置の機能構成の一例を示すブロック図。
【図24】エクスポート4処理の一例を示すフローチャート。
【図25】エクスポート5処理の一例を示すフローチャート。
【図26】エクスポート6処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
[実施例1]
<ハードウェア構成>
まず、実施例に係る画像形成装置のハードウェア構成について、図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施例1に係る画像形成装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0013】
図1に示すように、画像形成装置は、CPU11、RAM(Randam Access Memory)12、ROM(Read Only Memory)13、NVRAM(Non Volatile RAM)14、操作パネル15、エンジン16、ディスクドライバ17、記憶媒体18、外部I/F(インタフェース)19、モデム20、通信制御部21を含む。
【0014】
CPU11は、コンピュータの中で、各装置の制御やデータの演算、加工を行う制御部である。CPU11は、RAM12等に記憶されたプログラムを実行する演算装置で、入力装置や記憶装置からデータを受け取り、演算、加工した上で、出力装置や記憶装置に出力する。
【0015】
RAM12は、一時的な記憶場所としてデータを格納する。ROM13は、プログラムやフォント、及びその他の静的なデータを格納する。NVRAM14は、不揮発性のデータを格納する。
【0016】
操作パネル15は、キースイッチ(ハードキー)とタッチパネル機能(GUIのソフトウェアキーを含む:Graphical User Interface)を備えたLCD(Liquid Crystal Display)とから構成され、画像形成装置が有する機能を利用する際のUI(User Interface)として機能する表示及び/又は入力装置である。
【0017】
エンジン16は、イメージデータの入出力ユニットとして、紙原稿の読み取り転写紙への印刷を行う。
【0018】
ディスクドライバ17は、USB(Universal Serial Bus)などのデータ伝送路を介して接続された記憶媒体18(例えば、記憶メディアドライブなど)と画像形成装置とのインタフェースである。
【0019】
記憶媒体18は、USBメモリやSDメモリなどである。外部I/F19は、USB(Universal Serial Bus)などのデータ伝送路を介して接続された外部記憶装置111(例えば、記憶メディアドライブなど)と当該画像形成装置とのインタフェースである。
【0020】
モデム20は、公衆電話回線と接続され、外部機器との通信を可能にする。通信制御部21は、イーサネット(登録商標)や無線LAN(Local Area Network)等のネットワークに接続され、外部の機器と通信を可能にする。
【0021】
このように、画像形成装置は、記憶装置に格納されたプログラムをCPU11で実行し、制御信号(制御命令)を各装置へ送出すること(各装置を制御すること)で、画像形成装置が有するコピー、ファックス、スキャナ、プリンタなどのアプリケーションを実現し、画像形成装置で管理する情報、又は画像形成装置が接続されたシステム内で管理する情報を処理することができる。
【0022】
<機能構成>
次に、実施例1に係る画像形成装置の機能構成について説明する。図2は、実施例1に係る画像形成装置の機能構成の一例を示すブロック図である。実施例1における画像形成装置の機能は、実体情報登録手段101、マクロ情報登録手段102、マクロ情報記憶手段103、実体情報記憶手段104、判定手段105、変換手段106、エクスポート手段107、インポート手段108、実体/参照情報判定手段109、割当手段110を含む。
【0023】
実体情報登録手段101は、実体情報を参照情報と関連付けて実体情報記憶手段104に記憶する。実態情報の登録については図6を用いて後述する。参照情報とは、識別子(ID)で管理している情報であり、このIDに別の情報(実体情報)が関連付けられている。具体的には、アドレス帳を例にすれば、アドレス帳の宛先IDが参照情報であり、実際の宛先(電話番号/FAX番号)が実体情報である。
【0024】
マクロ情報登録手段102は、印刷動作における各設定情報を含む動作設定情報(以下、マクロ情報ともいう)をマクロ情報記憶手段103に記憶する。マクロ情報の登録については図7を用いて後述する。
【0025】
マクロ情報記憶手段103は、記憶手段(ROM13など)であり、1又は複数のマクロ情報を記憶する。実体情報記憶手段104は、記憶手段(ROM13など)であり、1又は複数の実体情報を記憶する。
【0026】
判定手段105は、マクロ情報をエクスポートする際、エクスポートするマクロ情報に参照情報が含まれるか否かを判定する。また、判定手段105は、マクロ情報をインポートする際、インポートするマクロ情報に参照情報が含まれるか否かを判定する。判定手段105は、「含まれる」と判定した場合、変換手段106に変換指示を出す。
【0027】
変換手段106は、変換指示を受けた場合、エクスポートするマクロ情報であれば、参照情報を実体情報に変換し、インポートするマクロ情報であれば、実体情報を参照情報に変換する。変換されたマクロ情報はエクスポート手段107又はインポート手段108に出力される。
【0028】
エクスポート手段107は、例えばSDカードリーダであり、マクロ情報記憶手段103及び/又は実体情報記憶手段104から読み取ったマクロ情報/実体情報をSDカードに記憶する。エクスポート手段107は、SDカード以外にもその他の記憶媒体(USBメモリ、外付けHDDなど)にエクスポートしてもよい。また、マクロ情報を、ネットワークを介して他の機器に送信することもエクスポートと呼ぶ。
【0029】
インポート手段108は、例えばSDカードリーダであり、SDカードに記憶されたマクロ情報を読み込み、マクロ情報記憶手段103に記憶する。
【0030】
実体/参照情報判定手段109は、マクロ情報に含まれる参照情報及び/又は実体情報が、実体情報記憶手段104に記憶されているか否かを判定する。
【0031】
割当手段110は、マクロ情報をインポートする際、新規な実体情報には新規な参照情報(新規ID)を割り当てる。新規な実体情報とは実体情報記憶手段104に記憶されていない情報のことである。また、割当手段110は、インポートの際、インポート先に同じ参照情報が存在する場合にも、新規な参照情報を実体情報に割り当ててもよい。
【0032】
<概要>
図3は、本発明の概要を説明する図である。図3では、機器(画像形成装置)Aで利用しているマクロ情報をエクスポートし、エクスポートしたマクロ情報を機器Bにインポートする場合を考える。機器Aで利用されているマクロ情報は、「宛先」が「アドレス帳:5」、「送信時刻」が「10分後」、「ファイル形式」が「TIFF」、「圧縮」が「する」である。ここで、「宛先」の設定情報として「(ID=)5」の参照情報が登録されている。
【0033】
一方、機器Aのマクロ情報をエクスポートしてインポートする機器Bは、アドレス帳がNULLとなっている。よって、マクロ情報をインポートしても「宛先」の参照情報「5」が存在しないため、機器Bは宛先を設定することが出来ず、マクロ情報によるマクロを実行することができない。
【0034】
したがって、機器Aは、マクロ情報をエクスポートする際、マクロ情報に参照情報が含まれているかを判定し、含まれていると判定された場合は、参照情報を実体情報に変換(展開)したマクロ情報をエクスポートする。例えば、「アドレス帳」のID「5」の実体情報は「0120-00-0005」であるから、エクスポートするマクロ情報の「宛先」には「0120-00-0005」が登録される。
【0035】
これより、参照情報が実体情報に変換されたマクロ情報をインポートした機器Bは、このマクロ情報によるマクロを実行することができる。
【0036】
<具体例>
図4は、XML形式のマクロ情報の一例を示す図である。以下に示す例では、コピー機のファックス送信機能のマクロ情報をエクスポート/インポートする例について説明する。マクロ情報(動作設定情報)は、例えば<settings>タグで始まり、</settings>タグで終わるXMLフォーマットのテキストファイルで表現される。
【0037】
1つのマクロ情報は<setting>タグ内で表現され、<name>タグ内に記載の独自な識別子によって、マクロ情報同士を区別することができる。マクロ情報には、<addresses>タグで囲まれるファクス宛先の集合が含まれ、<address>タグ毎に宛先そのものの実体情報か参照情報のいずれかを指定できる。
【0038】
宛先の実体情報を指定する場合は<number>タグ内に宛先そのものを指定し、宛先の参照情報を指定する場合は、その識別子を<id>タグ内に指定する。なお、識別子はユニークな正の整数で表現される。この例を図4に示す。
【0039】
図4では、宛先が3つ設定されており、2つが実体情報、1つが参照情報である。宛先が<id>1<id>の場合は、実体情報を参照して、IDが「1」である実体情報「0123-45-7893」を読み取ってマクロを実行することになる。
【0040】
図5は、XML形式の実体情報の一例を示す図である。実体情報記憶手段104に記憶された実体情報及び参照情報は、例えば、<database>タグで始まり、</database>タグで終わるXMLフォーマットで表現される。宛先に関する参照情報については、<address>〜</address>で1つの宛先が表現され、宛先の実体情報を<number>、その識別子(参照情報)を<id>タグで示す。この例を図3に示す。
【0041】
図5では、宛先の実体情報「0123-45-7893」には識別子「1」が関連付けられており、実体情報「0123-45-7894」には識別子「2」が関連付けられている。なお、マクロ情報として、コピー機能の設定情報(カラー設定や両面設定や用紙設定など)やスキャン機能の設定情報(解像度設定など)であってもよい。
【0042】
<登録>
次に、実施例1における登録処理の例について説明する。図6は、実体情報の登録処理の一例を示すフローチャートである。ステップS101で、実体情報登録手段101は、入力インタフェース(操作パネル15など)を介して、新規な実体情報(例えば、新しい宛先情報)を取得する。
【0043】
ステップS102で、実体情報登録手段101は、実体情報記憶手段104から参照情報の全てを取得する。ステップS103で、実体情報登録手段101は、取得した参照情報の中から、識別子の最大値を特定する。
【0044】
ステップS104で、実体情報登録手段101は、特定した最大値+1を新規な実体情報に関連付けて実体情報記憶手段104に記憶する。これより、新規な実体情報と識別子とを関連付けて実体情報記憶手段104に記憶することができる。
【0045】
図7は、マクロ情報の登録処理の一例を示すフローチャートである。ステップS201で、マクロ情報登録手段102は、マクロ情報に登録する宛先を、入力インタフェースを介して取得し、一次記憶手段(例えばRAM2など)に記憶する。なお、図7では、宛先を例に説明するが、宛先に限られず、マクロ情報に含まれる設定情報であればよい。
【0046】
ステップS202で、マクロ情報登録手段102は、取得した宛先が実体情報か否かを判定する。ステップS202の判定結果がYES(実体情報)であればステップS203に進み、判定結果がNO(参照情報)であればステップS204に進む。
【0047】
ステップS203で、マクロ情報登録手段102は、宛先の実体情報を<number>として登録する。ステップS204で、マクロ情報登録手段102は、宛先の参照情報を<id>タグとして識別子を登録する。
【0048】
ステップS205で、マクロ情報登録手段102は、入力インタフェースを介して入力された宛先を全てマクロ情報に追加したか否かを判定する。ステップS205の判定結果がYES(全て追加)であればステップS206に進み、判定結果がNO(全て追加していない)であればステップS202に戻る。
【0049】
ステップS206で、マクロ情報登録手段102は、ユーザーにより入力インタフェースを介して、マクロ情報のマクロ情報記憶手段103への登録指示を検知する。
【0050】
ステップS207で、マクロ情報登録手段102は、一次記憶手段から実態情報や参照情報を追加したマクロ情報を取得する。
【0051】
ステップS208で、マクロ情報登録手段102は、マクロ情報を、他のマクロ情報を識別するための識別子<name>ととともにマクロ情報記憶手段103に記憶する。<name>は、ユーザーにより指定されてもよいし、機器で自動的に番号などを割り振るようにしてもよい。これより、新規なマクロ情報をマクロ情報記憶手段103に記憶することができる。
【0052】
<エクスポート>
次に、実施例1におけるエクスポート処理について説明する。複数のエクスポート処理が考えられるので以下に説明する。
(エクスポート1)
図8は、エクスポート1処理の一例を示すフローチャートである。ステップS301で、エクスポート手段107は、入力インタフェースを用いてマクロ情報記憶手段103(二次記憶手段)に記憶されているマクロ情報のエクスポート指示を受け付ける。このとき、どのマクロ情報をエクスポートするかをユーザーにより選択される。
【0053】
ステップS302で、エクスポート手段107は、マクロ情報記憶手段103からマクロ情報を1つ選択して読み込んで、一次記憶手段(例えばRAM2)に記憶する。
【0054】
ステップS303で、エクスポート手段107は、一次記憶手段が保持するマクロ情報の<addresses>の要素<address>を一つ選択する。
【0055】
ステップS304で、判定手段105は、マクロ情報に中に、<id>(参照情報)が設定されているか(含まれているか)否かを判定する。ステップS304の判定結果がYES(設定されている)であればステップS305に進み、判定結果がNO(設定されていない)であればステップS307に進む。
【0056】
ステップS305で、変換手段106は、実体情報記憶手段104が保持する参照情報<id>の中から、同じ<id>を持つ宛先を検索する。
【0057】
ステップS306で、変換手段106は、同じ<id>を持つ宛先の<number>を取得して、選択中の<address>の<number>に検索結果を設定する。
【0058】
ステップS307で、エクスポート手段107は、選択していない<address>が残っているか判定する。ステップS307の判定結果がYES(残っている)であればステップS303に戻り、判定結果がNO(残っていない)であればステップS308に進む。
【0059】
ステップS308で、変換手段106は、一次記憶手段に記憶されるマクロ情報の<id>を全て削除する。これより、参照情報から実体情報への変換が完了する。
【0060】
ステップS309で、エクスポート手段107は、一次記憶手段が保持するマクロ情報を例えばSDカードなどにエクスポートする。
【0061】
ステップS310で、エクスポート手段107は、選択していないマクロ情報が残っているか否かを判定する。ステップS310の判定結果がYES(残っている)であればステップS302に進み、判定結果がNO(残っていない)であれば処理を終了する。
【0062】
これより、マクロ情報をエクスポートする際、マクロ情報に参照情報が含まれる場合であっても、参照情報を実体情報に変換してエクスポートすることができる。また、インポート先でマクロ情報を使用する場合に、参照情報の実体情報を利用できるため、エクスポート元と同じマクロ情報を利用することができる。
【0063】
図9は、エクスポート1のマクロ情報の変換例を示す図である。図9(A)は、実体情報記憶手段104に記憶される実体情報の一例を示す図である。図9(A)に示す例では、<number>に「0123-45-7893」の実体情報が登録され、この実体情報に<id>の「1」の参照情報が関連付けられている。
【0064】
図9(B)は、マクロ情報記憶手段103に記憶されるマクロ情報の一例を示す図である。図9(B)に示すマクロ情報には、<address>の2つ目に参照情報が登録されている。図9(C)は、エクスポートする際のマクロ情報の一例を示す図である。図9(B)のマクロ情報をエクスポートする際には、<id>が「1」の参照情報が実体情報「0123-45-7893」に変換される。これより、図9(C)に示すマクロ情報が、外部記憶装置(例えばSDカード)にエクスポートされ、インポート先で不具合なく利用されることになる。
【0065】
(エクスポート2)
次に、エクスポート2の処理について説明する。エクスポート2の処理では、参照情報と実体情報とをマクロ情報に設定する。
【0066】
図10は、エクスポート2処理の一例を示すフローチャートである。図10に示す処理で図8に示す処理と同様の処理を行うものは同じ符号を付し、その説明を省略する。図10では、図8に示すステップS308がない。これより、マクロ情報には、実体情報と参照情報との両方が登録される。
【0067】
図11は、エクスポート2のマクロ情報の変換例を示す図である。図11(A)は、実体情報記憶手段104に記憶される実体情報の一例を示す図である。図11(A)に示す例では、<number>に「0123-45-7893」の実体情報が登録され、この実体情報に<id>の「1」の参照情報が関連付けられている。
【0068】
図11(B)は、マクロ情報記憶手段103に記憶されるマクロ情報の一例を示す図である。図11(B)に示すマクロ情報には、<address>の2つ目に参照情報が登録されている。図11(C)は、エクスポートする際のマクロ情報の一例を示す図である。図11(B)のマクロ情報をエクスポートする際には、<id>「1」の参照情報から実体情報「0123-45-7893」を特定し、この実体情報をマクロ情報に設定する。これより、図11(C)に示すマクロ情報が、参照情報と実体情報との両方がマクロ情報に登録されることになる。
【0069】
(エクスポート3)
次に、エクスポート3の処理について説明する。エクスポート3の処理では、エクスポート1の処理とエクスポート2の処理とをユーザーが選択可能になっている。
【0070】
図12は、エクスポート画面例の一例を示す図である。図12に示す画面には、宛先の入力欄と、宛先入力後に入力を確定する「追加」ボタンと、エクスポート実施するためのボタンが2つ表示されている。エクスポートを実施するためのボタンには「参照先をエクスポート」、「すべてエクスポート」がある。
【0071】
「参照先をエクスポート」が押下されると、機器はエクスポート1の処理を行う。「すべてエクスポート」が押下されると、機器はエクスポート2の処理を行う。つまり、ユーザーが状況に応じてどちらの処理を行うかを選択することができる。
【0072】
図13は、エクスポート3の処理の一例を示すフローチャートである。図13に示す処理で、図8に示す処理と同様の処理を行うものは同じ符号を付し、その説明を省略する。ステップS401で、エクスポート手段107は、「参照先をエクスポート」を押下されたことを検知したか否かを判定する。ステップS401の判定結果がYES(「参照先をエクスポート」の押下を検知)であればステップS402に進み、ステップS401の判定結果がNO(「すべてエクスポート」の押下を検知)であればステップS403に進む。
【0073】
ステップS402で、機器は、エクスポート1の処理を行う。実際は、図8に示すS302以降の処理を行う。ステップS403で、機器は、エクスポート2の処理を行う。実際は、図10に示すS302以降の処理を行う。
【0074】
これより、マクロ情報をエクスポートする際、参照情報を実体情報に変換するか、参照情報と実体情報との両方をマクロ情報に含めるかをユーザーに選択させることができる。
【0075】
<インポート>
次に、エクスポートされたマクロ情報をインポートする処理について説明する。図14は、実施例1におけるインポート処理の一例を示すフローチャートである。ステップS501で、インポート手段108は、入力インタフェースを用いて、外部記憶手段(例えば、SDカード)が保持するマクロ情報のインポート指示を受け付ける。
【0076】
ステップS502で、機器は、マクロ情報をマクロ情報記憶手段(二次記憶手段)103に記憶する。このとき、ステップS502のインポートの処理については複数の処理が考えられるので以下に説明する。
【0077】
(インポート1)
図15は、インポート1処理の一例を示すフローチャートである。ステップS601で、インポート手段108は、マクロ情報を一つ選択して外部記憶手段から読み込み、一次記憶手段(例えばRAM2など)に記憶する。
【0078】
ステップS602で、インポート手段108が、一次記憶手段が保持するマクロ情報の<addresses>の要素<address>を一つ選択し、<id>を取得する。
【0079】
ステップS603で、実体/参照情報判定手段109は、実体情報記憶手段104の中に、同じ<id>を持つ<address>要素があるか否かを判定する。ステップS603の判定結果がYES(ある)であればステップS604に進み、判定結果がNO(なし)であればステップS605に進む。
【0080】
ステップS604で、インポート手段108は、実体情報記憶手段104から同じ<id>に対応する<number>が存在することを確認する。
【0081】
ステップS605で、インポート手段108は、選択していない<address>が残っているか否かを判定する。ステップS605の判定結果がYES(残っている)であればステップS602に戻り、判定結果がNO(残っていない)であればステップS606に進む。
【0082】
ステップS606で、インポート手段108は、一次記憶手段に記憶されているマクロ情報をマクロ情報記憶手段103に記憶する(インポートする)。
【0083】
ステップS607で、インポート手段108は、選択していないマクロ情報が外部記憶手段に残っているか否かを判定する。ステップS607の判定結果がYES(残っている)であればステップS601に戻り、判定結果がNO(残っていない)であれば処理を終了する。
【0084】
これより、インポートするマクロ情報に<id>が設定されている場合、実体情報記憶手段104に同じ<id>と、対応する<number>が存在すれば、<id>を含むマクロ情報をインポートすることができる。また、エクスポート元と同じマクロ情報を利用することができる上に、実体情報の展開によるデータサイズの増加がなく、かつ、参照情報の識別子は変化しないことで記憶領域の占有領域を節約し、参照情報の管理を容易にすることができる。
【0085】
図16は、インポート1処理のマクロ情報の一例を示す図である。図16(A)は、実体情報記憶手段104に記憶される実体情報の一例を示す図である。図16(A)に示す例では、<number>に「0123-45-7893」の実体情報が登録され、この実体情報に<id>の「1」の参照情報が関連付けられている。
【0086】
図16(B)は、インポートされるマクロ情報の一例を示す図である。図16(B)に示すマクロ情報には、<address>の2つ目に参照情報が登録されている。図16(C)は、インポートされた後のマクロ情報の一例を示す図である。図16(B)のマクロ情報をインポートする際には、<id>が「1」の参照情報と対応する実体情報が実体情報記憶手段104に存在するかが判定され、存在すれば、そのままインポートされる。
【0087】
(インポート2)
次に、インポート2の処理について説明する。インポート2は、エクスポート2に対応する処理である。つまり、マクロ情報には、参照情報と実体情報の両方とが1つの設定情報(例えば<address>)に設定されている。図17は、インポート2処理の一例を示すフローチャートである。ステップS701で、インポート手段108は、インポート元(例えば、SDカードなど)からすべてのマクロ情報を読み込み、マクロ情報記憶手段(二次記憶手段)103に記憶する。
【0088】
ステップS702で、インポート手段108は、マクロ情報記憶手段103からマクロ情報を一つ選択して読み込み、一次記憶手段に記憶する。
【0089】
ステップS703で、インポート手段108は、一次記憶手段が保持するマクロ情報のうち、<id>が設定されている<address>を選択する。
【0090】
ステップS704で、選択された<address>の<id>を取得する。ステップS705で、実体/参照情報判定手段109は、実体情報記憶手段104の中に、同じ<id>で識別される<address>が含まれているか判定する。ステップS705の判定結果がYES(含まれている)であればステップS708に進み、判定結果がNO(含まれていない)であればステップS706に進む。
【0091】
ステップS706で、インポート手段108は、選択された<address>から<number>を取得する。
【0092】
ステップS707で、インポート手段108は、マクロ情報から取得した<id>と<number>とを関連付けて実体情報記憶手段104に記憶する。
【0093】
ステップS708で、インポート手段108は、マクロ情報の中に選択していない<address>が残っているか判定する。ステップS708の判定結果がYES(残っている)であればステップS703に戻り、判定結果がNO(残っていない)であればステップS709に進む。
【0094】
ステップS709で、インポート手段108は、インポート元に、選択していないマクロ情報がないか判定する。ステップS709の判定結果がYES(残っている)であればステップS702に戻り、判定結果がNO(残っていない)であればステップS710に進む。
【0095】
ステップS710で、インポート手段108は、マクロ情報記憶手段103に記憶されているマクロ情報のうち、<id>が設定されている全ての<address>を選択する。
【0096】
ステップS711で、インポート手段108は、選択された全ての<address>の<number>を削除する。これより、インポートするマクロ情報に参照情報と実体情報が含まれており、インポート先に同じ参照情報がなければ、マクロ情報の参照情報と実体情報を実体情報記憶手段104に記憶させることができる。また、インポートしたマクロ情報からは、実体情報を削除することもできる。これは、実体情報を削除しても、参照情報と実体情報との対を実体情報記憶手段104に記憶することで、実体情報記憶手段104から実体情報を特定できるからである。
【0097】
図18は、インポート2処理のマクロ情報の変換例を示す図である。図18(A)は、実体情報記憶手段104に記憶される実体情報の一例を示す図である。図18(A)に示す例では、<number>に「0123-45-7895」の実体情報が登録され、この実体情報に<id>の「3」の参照情報が関連付けられている。
【0098】
図18(B)は、インポートされるマクロ情報の一例を示す図である。図18(B)に示すマクロ情報には、<address>の2つ目には実体情報及び参照情報が登録されている。
【0099】
図18(C)は、インポートされた後の実体情報記憶手段104に記憶される実体情報の一例を示す図である。図18(C)に示す実体情報は、マクロ情報に含まれる<number>「0123-45-7893」と<id>「1」とが登録されている。
【0100】
図18(D)は、インポートされた後のマクロ情報の一例を示す図である。図18(D)に示すマクロ情報は、<id>が登録されている<address>から<number>が削除されている。これは、図18(C)に示す実体情報記憶手段104に記憶される実体情報から<id>「1」の実体情報を特定することができるからである。
【0101】
(インポート3)
次に、インポート3の処理について説明する。インポート3は、エクスポート2に対応する処理であり、インポート2を改良した処理である。図19は、インポート3処理の一例を示すフローチャートである。図19に示す処理において、図17に示す処理と同様の処理を行うものは同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0102】
ステップS801で、インポート手段108は、選択された<address>から<number>を取得する。
【0103】
ステップS802で、まず、実体/参照情報判定手段109により、マクロ情報と同じ<id>が実体情報記憶手段104にあり、さらに、マクロ情報に含まれる実体情報と、実体情報記憶手段104に記憶される実体情報とが異なることを確認する。次に、割当手段110は、実体情報記憶手段104で保持可能な新規IDを取得する。
【0104】
ステップS803で、インポート手段108は、新規IDと、取得された<number>とを関連付けて実体情報記憶手段104に記憶する。
【0105】
ステップS804で、割当手段110は、マクロ情報に含まれ、実体情報記憶手段104に記憶される同じ<id>の値を、新規IDに置き換える。以降の処理は図17と同様である。
【0106】
これより、インポートされるマクロ情報と、実体情報は異なるが、同じ参照情報が実体情報記憶手段104に記憶されている場合には、新規IDを割り当てることで、不具合を防止することができる。また、参照情報の識別子が重複していた場合でも、インポート先の参照情報を上書きすることなく、インポートされたマクロ情報はエクスポートされたときに参照していた実体情報を正しく参照することができる。よって、利用者はデータの不整合を意識せずにエクスポート・インポート処理を行うことができる。
【0107】
図20は、インポート3処理のマクロ情報の変換例を示す図である。図20(A)は、実体情報記憶手段104に記憶される実体情報の一例を示す図である。図20(A)に示す例では、<number>に「0123-45-7895」の実体情報が登録され、この実体情報に<id>の「1」の参照情報が関連付けられている。
【0108】
図20(B)は、インポートされるマクロ情報の一例を示す図である。図20(B)に示すマクロ情報には、<address>の2つ目には実体情報<number>「0123-45-7893」及び参照情報<id>「1」が登録されている。
【0109】
図20(C)は、インポートされた後の実体情報記憶手段104に記憶される実体情報の一例を示す図である。図20(C)に示す実体情報は、マクロ情報に含まれる<number>「0123-45-7893」と新規ID<id>「2」とが登録されている。
【0110】
図20(D)は、インポートされた後のマクロ情報の一例を示す図である。図20(D)に示すマクロ情報は、<id>が登録されている<address>から<number>が削除されている。また、<id>が「1」から「2」に変更されている。
【0111】
(インポート4)
次に、インポート4の処理について説明する。図21は、インポート4処理の一例を示すフローチャートである。図21に示す処理で、図17、図19に示す処理と同様の処理を行うものは同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0112】
インポート4の処理では、マクロ情報に含まれる実体情報が、実体情報記憶手段104に記憶されている場合には、参照情報に変換してマクロ情報記憶手段103に記憶する。
【0113】
ステップS901で、インポート手段108は、一次記憶手段が保持するマクロ情報の<address>を選択する。
【0114】
ステップS902で、実体/参照情報判定手段109は、取得した<number>(実体情報)と同じ値のものが実体情報記憶手段104に記憶されているかを判定する。ステップS902の判定結果がYES(記憶されている)であればステップS903に進み、判定結果がNO(記憶されていない)であればステップS708に進む。
【0115】
ステップS903で、変換手段106は、取得した<number>と一致した実体情報に対応する参照情報の識別子を、実体情報記憶手段104から取得し、選択中の<address>の<id>に設定する。
【0116】
ステップS904で、インポート手段108は、ステップS903で設定した<id>を、マクロ情報記憶手段103が保持する同じマクロ情報の同じ<address>に記憶する。以降の処理は図17と同様である。
【0117】
これより、インポートされたマクロ情報はエクスポートされたときに参照していた参照情報を、インポートされた側で管理されている識別子で正しく参照することができる。よって、利用者はデータの不整合とデータ管理上の追加処理を意識せずにエクスポート・インポート処理を行うことができる。
【0118】
なお、ステップS710とS711とは、ステップS707やS903の後に<id>を設定した<address>の<number>をその都度削除するようにしてもよい。
【0119】
図22は、インポート4処理のマクロ情報の変換例を示す図である。図22(A)は、実体情報記憶手段104に記憶される実体情報の一例を示す図である。図22(A)に示す例では、<number>に「0123-45-7891」の実体情報が登録され、この実体情報に<id>の「1」の参照情報が関連付けられている。
【0120】
図22(B)は、インポートされるマクロ情報の一例を示す図である。図22(B)に示すマクロ情報には、<address>が2つ登録されている。図22(C)は、インポートされた後のマクロ情報の一例を示す図である。図22(C)に示すマクロ情報は、実体情報<number>「0123-45-7891」が参照情報<id>「1」に変換されている。
【0121】
以上、実施例1によれば、エクスポートされたマクロ情報を他の機器にインポートした場合でも、エクスポート元の情報と同等の情報を用いてマクロを実行することができる。
【0122】
[実施例2]
次に、実施例2に係る画像形成装置について説明する。実施例2では、実体情報記憶手段104(例えば、<databese>)を他の機器と同期管理しているかを判定する。
【0123】
<機能構成>
図23は、実施例2に係る画像形成装置の機能構成の一例を示すブロック図である。図23に示す機能において、図2に示す機能と同様の機能のものは同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0124】
同期管理手段201は、実体情報記憶手段104がインポート先の機器と同期管理されているか否かを判定する。同期管理されている場合は、マクロ情報をそのままエクスポート処理する。同期管理されていなければ、実施例1で説明したエクスポート処理を行う。
【0125】
なお、同期管理する手段については特に問わない。一つのサーバによって実体情報を一括管理し、複数の機器から参照するという方法や、複数の機器でミラーリングする方法などが考えられる。
【0126】
同期管理手段201は、同期管理の判定について、実態情報記憶手段104がサーバにある場合、又はミラーリングしている場合は同期管理していると判定する。また、同期管理手段201は、管理者により事前に同期管理しているか否かの情報を設定させ、この情報を参照することで同期管理を判定してもよい。
【0127】
<エクスポート>
次に、実施例2における画像形成装置の動作について説明する。実施例2でも、実施例1同様、複数のエクスポート処理が考えられるので以下に説明する。
【0128】
(エクスポート4)
図24は、実施例2におけるエクスポート4処理の一例を示すフローチャートである。図24に示す処理で図8に示す処理と同様の処理を行うものは同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0129】
ステップS1001で、同期管理手段201は、実体情報記憶手段104が同期管理されているか否かを判定する。ステップS1001の判定結果がYES(同期管理されている)であればステップS310に進み、判定結果がNO(同期管理されていない)であればステップS303に進む。これより、実体情報記憶手段104が同期管理されている場合は、マクロ情報をそのままエクスポートすることができる。
【0130】
(エクスポート5)
次に、エクスポート5の処理について説明する。図25は、エクスポート5処理の一例を示すフローチャートである。エクスポート5の処理は、図13に示す処理のうち、ステップS401の前にステップS1001の判定を行なう。
【0131】
なお、エクスポート4、エクスポート5の処理は、インポート先の機器が分かっている場合に有効である。
【0132】
(エクスポート6)
次に、エクスポート6の処理について説明する。図26は、エクスポート6処理の一例を示すフローチャートである。エクスポート6の処理は、図8に示す処理のうち、ステップS303の前に、ステップS1101の処理を行う。
【0133】
ステップS1101で、同期管理手段201は、実体情報記憶手段104が同期管理されていることを判定することができるか否かを判定する。ステップS1101の判定結果がYES(判定可)であれば、図24のS1001へ進み、判定結果がNO(判定不可)であればステップS303に進む。
【0134】
ここで、判定不可は、インポート先が不明な場合に判定不可とする。これより、同期管理の判定ができない場合であっても、エクスポート/インポート処理を継続して行うことができる。
【0135】
なお、インポート処理の場合は、エクスポート元の機器との同期管理を判定すれば、実施例1と同様にインポートすることができる。このとき、実体情報記憶手段104の同期管理がされていれば、マクロ情報をそのままインポートすることができる。なお、図24及び図26に示す処理は、最後に一括してマクロ情報をエクスポートする処理の例を示す。
【0136】
以上、実施例2によれば、実体情報記憶手段104を他の機器と同期管理しているかを判定し、同期管理している場合にはマクロ情報をそのままエクスポート/インポートすることができる。
【0137】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、上記実施例以外にも種々の変形・変更が可能である。
【0138】
なお、各実施例において説明した処理内容をプログラムとし、このプログラムをコンピュータに実行させて前述した処理を画像形成装置に実行させることも可能である。また、このプログラムを記録媒体に記録し、このプログラムが記録された記録媒体をコンピュータに読み取らせて、前述した処理を画像形成装置に実行させることも可能である。
【符号の説明】
【0139】
12 RAM
13 ROM
14 NVRAM
15 操作パネル
16 エンジン
17 ディスクドライバ
18 記憶媒体
19 外部I/F
20 モデム
21 通信制御部
101 実体情報登録手段
102 マクロ情報登録手段
103 マクロ情報記憶手段
104 実体情報記憶手段
105 判定手段
106 変換手段
107 エクスポート手段
108 インポート手段
109 実体/参照情報判定手段
110 割当手段
201 同期管理手段
【先行技術文献】
【特許文献】
【0140】
【特許文献1】特開2002−185662号公報
【特許文献2】特開2006−44161号公報
【特許文献3】特開2004−094294号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷動作における各設定情報を含むマクロ情報を記憶するマクロ情報記憶手段と、
前記設定情報として設定可能な相対的な変数を示す参照情報に関連付けて実体情報を記憶する実体情報記憶手段と、
前記マクロ情報をエクスポートする場合、前記マクロ情報に参照情報が含まれているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により参照情報が含まれていると判定された場合、前記参照情報が前記参照情報に対応する実体情報に変換されたマクロ情報をエクスポートするエクスポート手段とを備える画像形成装置。
【請求項2】
前記エクスポート手段は、
前記判定手段により参照情報が含まれていると判定された場合、前記参照情報及び前記参照情報に対応する実体情報を含むマクロ情報をエクスポートする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記エクスポート手段は、
前記判定手段により参照情報が含まれている判定された場合、前記参照情報を前記参照情報に対応する実体情報に変換するか、前記参照情報及び前記参照情報に対応する実体情報をマクロ情報に含めるかを選択させる選択手段をさらに備える請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記判定手段は、
前記マクロ情報をインポートする場合、前記マクロ情報に参照情報が含まれているか否かを判定し、
前記判定手段により参照情報が含まれていると判定された場合、前記参照情報及び前記参照情報に対応する実体情報が前記実体情報記憶手段に記憶されていれば、前記参照情報を含むマクロ情報をインポートするインポート手段をさらに備える請求項1乃至3いずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記インポート手段は、
前記参照情報が前記実体情報記憶手段に記憶されていない場合、前記参照情報及び前記参照情報に対応する実体情報を関連付けて前記実体情報記憶手段に記憶する請求項4記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記インポート手段は、
前記参照情報が前記実体情報記憶手段に記憶されている場合、前記参照情報に対応する実体情報に、新規な参照情報を割り当てて前記実体情報に記憶する請求項4又は5記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記インポート手段は、
インポートするマクロ情報に含まれる実体情報が前記実体情報記憶手段に記憶されている場合、前記実体情報が前記実体情報に対応する参照情報に変換されたマクロ情報をインポートする請求項4乃至6いずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記エクスポート手段によるエクスポート先の他の画像形成装置と、前記実体情報記憶手段が同期管理されているか否かを判定する同期判定手段をさらに備え、
前記エクスポート手段は、
前記同期判定手段により同期管理されていると判定された場合、前記参照情報を含むマクロ情報をエクスポートする請求項1乃至7いずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記エクスポート手段は、
前記同期判定手段により同期管理されていないと判定された場合、前記参照情報が前記参照情報に対応する実体情報に変換されるか、前記参照情報及び前記参照情報に対応する実体情報をマクロ情報に含めるかを選択させる選択手段をさらに備える請求項8記載の画像形成装置。
【請求項10】
印刷動作における各設定情報を含むマクロ情報を記憶するマクロ情報記憶手段と、前記設定情報として設定可能な相対的な変数を示す参照情報に関連付けて実体情報を記憶する実体情報記憶手段とを備える画像形成装置におけるデータ制御方法であって、
前記マクロ情報をエクスポートする場合、前記マクロ情報に参照情報が含まれているか否かを判定する判定ステップと、
前記判定手段により参照情報が含まれていると判定された場合、前記参照情報が前記参照情報に対応する実体情報に変換されたマクロ情報をエクスポートするエクスポートステップとを有するデータ制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2011−116088(P2011−116088A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−277965(P2009−277965)
【出願日】平成21年12月7日(2009.12.7)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】