説明

画像形成装置、制御装置及び制御方法

【課題】復帰時間の短縮とともに不要な部分に対する無駄な電力消費の低減を図ることが出来る画像形成装置、制御装置及び制御方法を提供する。
【解決手段】制御部20では、省電力モード移行部203にて所定の時間に亘って画像形成装置の複数の処理手段が全て処理を行わなかった場合、省電力モードへ移行し、復帰部204にて所定の条件において省電力モードから通常モードへ復帰し、通常状態へ復帰する場合、予備通電部205にて各処理手段の予備通電を行い、処理特定部202にて実行すべき処理を特定し、停止部208にて処理特定部202にて特定した処理に基づいて、各処理手段の予備通電を選択的に停止させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、制御装置及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境問題への関心が高まり、消費電力の低減に配慮した商品が開発されている。例えば、複合機、プリンタなどの画像形成装置に省電力モジュールが搭載されている。省電力機能を有する画像形成装置では、主電源が投入されている状態でも、例えば長時間当該画像形成装置を使用しなかったなど、所定の条件が満たされた場合には省電力モードに移行して消費電力の低減が図られ、ユーザが操作部を操作したなど、所定の条件が満たされた場合には省電力モードから通常モードへ復帰する。
【0003】
また、省電力モードから通常モードへの復帰中の無駄な電力消費を防ぐ技術も種々考案されている。
特許文献1には、省電力状態期間中において処理指示を受けた場合、印刷処理に支障をきたす不具合があれば、無駄な電力消費となるモード移行を禁止する印刷装置が開示されている。この印刷装置では、省電力モード中に印刷指示がきたとき、通常モードへ移行する前に、印刷装置の不具合の状態を確認する、並びに、印刷装置の不具合情報と印刷ジョブ特有の不具合状態とを比較することで、モード移行の繰り返しを回避する。
【0004】
特許文献2には、省電力状態からの復帰の態様を使用者の要請に応じて変えられる処理装置が開示されている。この処理装置では、省電力モードから復帰するときの態様を使用者の要請に応じて、操作を行ったときに初めて省電力モードから復帰し、また、省電力モードからの復帰を図る装置もユーザが実行を要求した処理に必要な装置のみである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−105235号公報
【特許文献2】特開2010−34749号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、省電力モジュールが搭載されている従来の画像形成装置では、操作部がハードキーによる構成であるので、省電力モード中に表示部が消灯した状態であっても、コピー、スキャン、ファクシミリ等の動作をハードキーで直接指定することができた。最近、利用者へのユーザインタフェースを向上させる要求に応じて、表示部と操作部とを一体に形成したタッチパネル付き液晶表示装置が画像形成装置に広く用いられる。このような液晶表示装置を有する画像形成装置では、省電力モードにおいて、液晶表示装置のバックライトもオフされるため、利用者は操作部により動作を直接指定することができない。省電力モードから通常モードへ移行する際には、全ての機能を逸早く動作状態に遷移させるために、全ての機能部品に予備通電を行なうウオーミングアップが行なわれていた。これにより、使用しない機能部品まで通電が行なわれ、無駄な電力が使用されていた。
【0007】
また、特許文献1に開示されている印刷装置では、省電力モードから通常モードへ復帰する場合、全ての部品の予備通電を行うため、使用しない部品も無駄な予備通電が行われ、電力の無駄使いの問題を解決することが出来なかった。特許文献2に開示されている処理装置では、予備通電を開始させるまでに処理指示を待たなければならないため、処理の実行に要する時間が長くて、処理効率が低くなっていた。
【0008】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、復帰期間において、ユーザが実行すべき処理に不要な部分の予備通電を停止させることにより、復帰時間の短縮とともに不要な部分に対する無駄な電力消費の低減を達成することが出来る画像形成装置、制御装置及び制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る画像形成装置は、夫々に異なる処理を行う複数の処理手段と、所定の時間に亘って前記複数の処理手段が全て処理を行わなかった場合、通常状態から、消費電力が前記通常状態より小さい省電力状態へ移行させる移行手段と、所定の条件にて前記省電力状態から前記通常状態へ復帰させる復帰手段と、前記通常状態へ復帰する場合、各処理手段の予備通電を行う予備通電手段と、実行すべき処理を特定する特定手段とを備える画像形成装置において、前記特定手段にて特定した処理に基づいて、前記各処理手段の予備通電を選択的に停止させる停止手段を備えることを特徴とする。
【0010】
本発明では、画像形成装置は、複数の処理手段と、移行手段と、復帰手段と、予備通電手段と、特定手段と、停止手段とを備える。複数の処理手段は夫々に異なる処理を行う。移行手段は所定の時間に亘って該複数の処理手段が全て処理を行わなかった場合、通常状態から省電力状態へ移行させる。復帰手段は所定の条件において省電力状態から通常状態へ復帰させる。復帰期間に、予備通電手段は各処理手段の予備通電を行う。処理指示を受信した場合、特定手段は実行すべき処理を特定する。停止手段は、特定手段にて特定した処理に基づいて、各処理手段の予備通電を選択的に停止する。
【0011】
本発明に係る画像形成装置は、前記各処理手段を構成する部品のうち、前記特定手段にて特定した処理の実行に不要な部品を選定する選定手段を備え、前記停止手段は、前記選定手段にて選定した部品の予備通電を停止させるようにしてあることを特徴とする。
【0012】
本発明では、画像形成装置は、選定手段をさらに備える。選定手段は、各処理手段を構成する部品のうち、特定手段にて特定した処理の実行に不要な部品を選定する。停止手段は、選定手段にて選定した部品の予備通電を停止させる。
【0013】
本発明に係る画像形成装置は、前記複数の処理手段夫々を操作する操作手段と、該操作手段による操作に係る情報を表示する表示手段とを備え、前記表示手段は前記操作手段の一部と兼用されていることを特徴とする。
【0014】
本発明では、画像形成装置は、操作手段と、表示手段とを備える。操作手段は複数の処理手段夫々を操作する。表示手段は、操作手段の一部と兼用されており、操作手段による操作に係る情報を表示する。
【0015】
本発明に係る画像形成装置は、前記操作手段は、前記表示手段に表示されるソフトキーを備えることを特徴とする。
【0016】
本発明では、操作手段は、表示手段に表示されるソフトキーを備える。
【0017】
本発明に係る画像形成装置は、外部装置からの前記通常状態へ復帰する復帰指示及び/又は処理を行う処理指示を受け付ける受付手段を備えることを特徴とする。
【0018】
本発明では、画像形成装置は、受付手段をさらに備える。受付手段は外部装置からの通常状態へ復帰する復帰指示及び/又は処理を行う処理指示を受け付ける。
【0019】
本発明に係る制御装置は、夫々に異なる処理を行う複数の処理手段を備える被制御装置を制御し、所定の時間に亘って前記複数の処理手段が全て処理を行わなかった場合、前記被制御装置を通常状態から、消費電力が前記通常状態より小さい省電力状態へ移行させる移行手段と、所定の条件にて前記被制御装置を前記省電力状態から前記通常状態へ復帰させる復帰手段と、前記被制御装置が前記通常状態へ復帰する場合、各処理手段の予備通電を行う予備通電手段と、前記被制御装置が実行すべき処理を特定する特定手段とを備える制御装置において、前記特定手段にて特定した処理に基づいて、前記各処理手段の予備通電を選択的に停止させる停止手段を備えることを特徴とする。
【0020】
本発明では、制御装置は、移行手段と、復帰手段と、予備通電手段と、特定手段と、停止手段とを備える。移行手段は所定の時間に亘って該複数の処理手段が全て処理を行わなかった場合、通常状態から省電力状態へ移行させる。復帰手段は所定の条件において省電力状態から通常状態へ復帰させる。復帰期間に、予備通電手段は各処理手段の予備通電を行う。処理指示を受信した場合、特定手段は実行すべき処理を特定する。停止手段は、特定手段にて特定した処理に基づいて、各処理手段の予備通電を選択的に停止する。
【0021】
本発明に係る制御装置は、前記各処理手段を構成する部品のうち、前記特定手段にて特定した処理の実行に不要な部品を選定する選定手段を備え、前記停止手段は、前記選定手段にて選定した部品の予備通電を停止させるようにしてあることを特徴とする。
【0022】
本発明では、制御装置は、選定手段をさらに備える。選定手段は、各処理手段を構成する部品のうち、特定手段にて特定した処理の実行に不要な部品を選定する。停止手段は、選定手段にて選定した部品の予備通電を停止させる。
【0023】
本発明に係る制御方法は、夫々に異なる処理を行う複数の処理手段を備える被制御装置を制御し、所定の時間に亘って複数の処理手段が全て処理を行わなかった場合、前記被制御装置を通常状態から、消費電力が前記通常状態より小さい省電力状態へ移行させる移行ステップと、所定の条件にて前記被制御装置を前記省電力状態から前記通常状態へ復帰させる復帰ステップと、前記被制御装置が前記通常状態へ復帰する場合、各処理手段の予備通電を行う予備通電ステップと、前記被制御装置が実行すべき処理を特定する特定ステップとを有する制御方法において、該特定ステップにおいて特定した処理に基づいて、前記各処理手段の予備通電を選択的に停止させる停止ステップを有することを特徴とする。
【0024】
本発明では、所定の時間に亘って複数の処理手段が全て処理を行わなかった場合、被制御装置を通常状態から省電力状態へ移行させ、所定の条件にて被制御装置を前記省電力状態から通常状態へ復帰させる。被制御装置が通常状態へ復帰する場合、各処理手段の予備通電を行う。被制御装置が実行すべき処理を特定し、特定した処理に基づいて、各処理手段の予備通電を選択的に停止させる。
【0025】
本発明に係る制御方法は、前記各処理手段を構成する部品のうち、前記特定ステップにおいて特定した処理の実行に不要な部品を選定する選定ステップを有し、前記停止ステップにおいて、前記選定ステップにおいて選定した部品の予備通電を停止させることを特徴とする。
【0026】
本発明では、各処理手段を構成する部品のうち、特定した処理の実行に不要な部品を選定し、選定した部品の予備通電を停止させる。
【発明の効果】
【0027】
本発明では、通常状態に復帰した後に実行すべき処理に基づいて、各処理手段の予備通電を選択的に停止させることにより、実行すべき処理に必要な部品の予備通電が終了した時点で処理ジョブを実行することが出来る。復帰時間の短縮及び電力消費の抑制が図られる。また、実行すべき処理に不要な部品の予備通電動作を行わないことにより、消耗品の寿命を延ばすことが出来る。また、実行すべき処理に不要な部品の予備通電を復帰期間に停止させることにより、予備通電の開始までに処理指示を待つことが要らないため、処理の実行に要する時間が長くなることなく、処理効率を向上させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置を示す模式図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の内部構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の操作部及び表示部の一例を示す模式図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の制御部の内部構成を示すブロック図である。
【図5】スキャン処理を実行する際の表示部の表示画面の一例を示す模式図である。
【図6】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の予備通電の制御手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の制御部の内部構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る画像形成装置100を示す模式図である。
画像形成装置100は、例えば、外部から送信された画像データに基づいて、所定のシート(記録用紙)に多色又は単色の画像が形成可能なものである。画像形成装置100は、画像読取部90と、画像形成部110と、自動原稿搬送部120と、給紙カセット81と、手差し給紙カセット82と、排紙トレイ91と、画像形成装置100全体の動作を制御する制御部20(図2を参照)と、画像形成装置100全体の操作及び各種設定を行う操作部30(図2を参照)とを備えている。画像形成部110は、露光ユニット1、現像器2、感光体ドラム3、クリーナユニット4、帯電器5、中間転写ベルトユニット6、及び定着ユニット7を備えている。画像形成装置100はプリンタ機能の他に、コピー機能及びファクシミリ機能などを有するデジタル複合機である。
【0030】
画像形成部110の上部には前記画像読取部90が設けられ、画像読取部90の上面、すなわち画像形成部110の上面は、原稿が載置される透明ガラス面を有する原稿載置台92とされている。画像読取部90は、原稿載置台92の下面に沿って平行に往復移動する走査ユニット、結像レンズ、及びCCD(Charge Coupled Device)ラインセンサなどを有する。画像読取部90は、原稿から読み取ったカラー画像に基づいて、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色成分に色分解したデータを制御部20へ出力する。原稿載置台92の上側には前記自動原稿搬送部120が取り付けられている。自動原稿搬送部120は、原稿載置台92上に自動的に原稿を搬送する。自動原稿搬送部120は矢印M方向に回動自在に構成されており、自動原稿搬送部120を開くことにより原稿載置台92に原稿を手置き出来るようになっている。
【0031】
画像形成装置100において形成される画像データは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色を用いたカラー画像に対応するものである。従って、現像器2、感光体ドラム3、帯電器5、及びクリーナユニット4は、各色に対応する4種類の潜像を形成するようにそれぞれ4個ずつ設けられ、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4つの画像ステーションが構成されている。
【0032】
帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させるための帯電手段であり、図1に示すようなチャージャ型の他、接触型のローラ型、ブラシ型の帯電器を用いてもよい。
【0033】
露光ユニット1は、レーザ出射部及び反射ミラーなどを備えたレーザスキャニングユニット(LSU)として構成される。露光ユニット1は、レーザビームを走査するポリゴンミラーと、ポリゴンミラーによって反射されたレーザ光を感光体ドラム3に導くためのレンズ及びミラーなどの光学要素とが配置されている。また、露光ユニット1としては、他に発光素子をアレイ状に並べた例えばEL及びLED書込みヘッドを用いてもよい。
【0034】
露光ユニット1は、帯電された感光体ドラム3を入力された画像データに応じて露光することにより、その表面に、画像データに応じた静電潜像を形成する機能を有する。現像器2はそれぞれの感光体ドラム3上に形成された静電潜像を4色(YMCK)のトナーにより顕像化するものである。またクリーナユニット4は、現像・画像転写後における感光体ドラム3上の表面に残留したトナーを、除去・回収する。
【0035】
感光体ドラム3の上方に配置されている中間転写ベルトユニット6は、中間転写ベルト61、中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、中間転写ローラ64、及び中間転写ベルトクリーニングユニット65を備えている。中間転写ローラ64は、YMCKの各色に対応して4個設けられている。
【0036】
中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、及び中間転写ローラ64により中間転写ベルト61が張架されて回転駆動される。また、各中間転写ローラ64は、感光体ドラム3のトナー像を中間転写ベルト61上に転写するための転写バイアスを与える。
【0037】
中間転写ベルト61は、各感光体ドラム3に接触するように設けられている、そして、感光体ドラム3に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト61に順次的に重ねて転写することによって、中間転写ベルト61上にカラーのトナー像(多色トナー像)を形成する機能を有している。中間転写ベルト61は、例えば厚さ100μm〜150μm程度のフィルムを用いて無端状に形成されている。
【0038】
感光体ドラム3から中間転写ベルト61へのトナー像の転写は、中間転写ベルト61の裏側に接触している中間転写ローラ64によって行われる。中間転写ローラ64には、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加されている。中間転写ローラ64は、直径8〜10mmの金属(例えばステンレス)軸をベースとし、その表面が導電性の例えばEPDM、発泡ウレタンなどの弾性材により覆われている。この導電性の弾性材により、中間転写ベルト61に対して均一に高電圧が印加され得る。本実施形態では転写電極としてローラ形状のものを使用しているが、それ以外にブラシなどを用いることが可能である。
【0039】
上述のように各感光体ドラム3上で各色相に応じて顕像化された静電像は中間転写ベルト61上に積層される。積層された画像情報は中間転写ベルト61の回転によって、用紙と中間転写ベルト61とを接触させる位置に配置される転写ローラ10によって用紙上に転写される。このとき、中間転写ベルト61と転写ローラ10とは所定ニップで圧接されると共に、転写ローラ10にはトナーを用紙に転写させるための電圧が印加される(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)。さらに、転写ローラ10は上記ニップを定常的に得るために、転写ローラ10及び前記中間転写ベルト駆動ローラ62のいずれか一方を硬質材料(金属など)とし、他方を弾性ローラなどの軟質材料(弾性ゴムローラ、または発泡性樹脂ローラなど)が用いられる。
【0040】
また、上述のように感光体ドラム3に接触することにより中間転写ベルト61に付着したトナー、又は転写ローラ10によって用紙上に転写が行われず中間転写ベルト61上に残存したトナーは、次工程でトナーの混色を発生させる原因となるために、中間転写ベルトクリーニングユニット65によって除去及び回収される。中間転写ベルトクリーニングユニット65には、中間転写ベルト61に接触する例えばクリーニング部材としてクリーニングブレードが備えられており、クリーニングブレードが接触する中間転写ベルト61の部分は、裏側から中間転写ベルト従動ローラ63により支持されている。
【0041】
給紙カセット81は、画像形成に使用するシート(記録用紙)を蓄積しておくためのトレイであり、画像形成部110の露光ユニット1の下側に設けられている。また、手差し給紙カセット82にも画像形成に使用するシートを置くことが出来る。また、画像形成部110の中央部に設けられている排紙トレイ91は、印刷済みのシートをフェイスダウンで集積するためのトレイである。
【0042】
また、画像形成部110には、給紙カセット81及び手差し給紙カセット82のシートを転写ローラ10及び定着ユニット7を経由させて排紙トレイ91に送るための、略垂直形状の用紙搬送路Sが設けられている。給紙カセット81又は手差し給紙カセット82から排紙トレイ91までの用紙搬送路Sの近傍には、ピックアップローラ11a,11b、複数の搬送ローラ12a〜12d,レジストローラ13、転写ローラ10、定着ユニット7などが配されている。
【0043】
搬送ローラ12a〜12dは、シートの搬送を促進・補助するための小型のローラであり、用紙搬送路Sに沿って複数設けられている。またピックアップローラ11aは、給紙カセット81の端部近傍に備えられ、給紙カセット81からシートを1枚ずつピックアップして用紙搬送路Sに供給する。同様にまたピックアップローラ11bは、手差し給紙カセット82の端部近傍に備えられ、手差し給紙カセット82からシートを1枚ずつピックアップして用紙搬送路Sに供給する。
【0044】
また、レジストローラ13は、用紙搬送路Sを搬送されているシートを一旦保持するものである。そして、感光体ドラム3上のトナー像の先端とシートの先端とを合わせるタイミングでシートを転写ローラ10に搬送する機能を有している。
【0045】
定着ユニッ51ト7は、ヒートローラ71及び加圧ローラ72を備えており、ヒートローラ71及び加圧ローラ72は、シートを挟んで回転するようになっている。またヒートローラ71は、図示しない温度検出器からの信号に基づいて制御部20によって所定の定着温度となるように設定されており、加圧ローラ72とともにトナーをシートに熱圧着することにより、シートに転写された多色トナー像を溶融・混合・圧接し、シートに対して熱定着させる機能を有している。またヒートローラ71を外部から加熱するための外部加熱ベルト73が設けられている。
【0046】
以下にシート搬送経路について説明する。上述のように、画像形成装置100には予めシートを収納する給紙カセット81、及び手差し給紙カセット82が設けられている。これら給紙カセット81,82からシートを給紙するために、各々ピックアップローラ11a,11bが配置され、シートが1枚ずつ搬送路Sへ導かれる。
【0047】
各給紙カセット81,82から搬送されたシートは用紙搬送路Sの搬送ローラ12aによってレジストローラ13まで搬送され、シートの先端と中間転写ベルト61上の画像情報の先端とを整合するタイミングで転写ローラ10に搬送され、シート上に画像情報が書き込まれる。その後、シートは定着ユニット7を通過することによってシート上の未定着トナーが熱で溶融・固着され、その後に配された搬送ローラ12bを経て排紙トレイ91上に排出される。
【0048】
図2は、本発明の実施の形態1に係る画像形成装置100の内部構成を示すブロック図である。画像形成装置100は、各種の演算処理を行うCPU(Central Processing Unit)などからなる上述の制御部20を備える。制御部20には、図示しない内部バスを介して画像読取部90、HDD(Hard Disk Drive)などの記憶部21、I/F部24、画像処理部25、送信部26、画像形成部110、操作部30、及び表示部31などが接続されている。制御部20は、これらのハードウエア各部の動作を制御し、画像形成装置100のメイン電源がオフとされる場合においても電力が供給されるように構成されている。
【0049】
画像読取部90は、例えばスキャン機能、ファクシミリ機能及びコピー機能の処理に用いられており、原稿からの反射光をCCDラインセンサで光電変換して、得られたアナログ信号をA/D変換器でデジタル信号に変換するようにしてある。画像読取部90では、変換して得られたデジタル信号に対して原稿読取時の光源の配向特性、イメージセンサの感度ムラなどの補正を行い、制御部20の制御により、得られた画像データを記憶部21に記憶する。記憶部21には、PCなどからI/F部24を介して取得した画像データも記憶される。
【0050】
画像処理部25は、例えばコピー機能及びプリント機能の処理に用いられており、記憶部21に記憶された画像データに基づいて、感光体ドラム表面に静電潜像を形成するための半導体レーザ光を制御するための画像形成用データをシート(記録用紙)1枚毎に生成し、生成したデータを図示しないバッファメモリへ一時的に記憶する。
【0051】
送信部26は、例えばファクシミリ機能の処理に用いられており、I/F部24を介して、記憶部21に記憶されている画像データを送信するようにしてある。
【0052】
画像形成部110は、例えばコピー機能及びプリント機能の処理に用いられており、制御部20の制御により、バッファメモリに記憶された画像形成用データに基づいて、シート(記録用紙)上に画像を形成する。シート(記録用紙)の搬送は制御部20により制御される。
【0053】
操作部30は、画像形成装置100全体の操作及び各種設定を行うものである。表示部31は液晶ディスプレイなどからなり、操作部30による操作に係る情報を表示するものである。図3は、本発明の実施の形態1に係る画像形成装置100の操作部30及び表示部31の一例を示す模式図である。
【0054】
図3に示すように、操作部30は、電源の投入/遮断を行う電源キー、省電力モード及び通常モードの切換を行う節電キー、操作ホームにジャンプするホームキー、表示部31に表示される機能及び動作モードの選択を行うソフトキーなど、各種操作キーを有する。ユーザは操作部30を操作することにより、復帰指示及び処理指示など各種の指示を行うことが出来る。表示部31は、操作部30の一部と兼用されるタッチパネルを有し、操作部30による操作画面、操作内容及び装置全体の動作状況などに係る情報を表示するようにしてある。ユーザが操作部30のホームキーを押した場合、表示部31に表示されている操作画面を図3に示している。ユーザは、例えば図3に示す操作画面に表示されている「コピー」、「ファクス」、「スキャン」、「取扱説明書」、「設定」、「ジョブ状況」などのソフトキーを押すことにより、コピー、スキャン、ファクシミリなどの機能又は各種動作モードを指定することが出来る。
【0055】
画像形成装置100は、いわゆる省電力機能を備えている。すなわち、メイン電源が投入されていても、予め定められた時間に亘ってプリント、コピー、スキャン、ファクシミリなどの処理が実行されなかった場合などには、通常状態から消費電力が通常状態より小さい省電力状態に移行し、電力消費が制限される。具体的には、制御装置20、I/F部24、記憶部21、表示部31のタッチパネルなどのみに通電され、例えば画像読取部90、画像処理部25、画像形成部110、送信部26、表示部31などの電力がオフにされ、画像形成装置100が通常モードから省電力モードに移行される。また、画像形成装置100は、所定の条件において省電力状態から通常状態へ復帰し、プリント、コピー、スキャン、ファクシミリなどの処理の実行が可能となる。具体的には、画像読取部90、画像処理部25、画像形成部110、送信部26、表示部31などの電力がオンにされ、画像形成装置100が省電力モードから通常モードに復帰される。ここで、所定の条件としては、例えば、表示部31が消灯状態になる場合に表示部31のタッチパネルにユーザが触れたこと、ユーザが操作部30の節電キーを押したこと、又は、外部装置のPCなどからの処理ジョブを受信したことなどがある。
【0056】
図4は本発明の実施の形態1に係る画像形成装置100の制御部20の内部構成を示すブロック図である。図4に示すように、制御部20は、CPU200、ROM220、RAM230、処理特定部202、省電力モード移行部203、復帰部204、予備通電部205、選定部206、及び停止部208を有する。
【0057】
CPU200は、バスNを介して制御部20全体の動作の制御を行うものである。ROM220は、制御部20の制御手順を示す制御プログラムを予め記憶している。CPU200がROM220に記憶されている制御プログラムをRAM230にロードすることにより、制御部20は制御プログラムで示された制御手順に従って画像形成装置100の動作を制御する。
【0058】
処理特定部202は、実行すべき処理を特定するものであり、ユーザが操作部30により実行すべき処理機能を選択した場合、選択された処理機能に係る処理を特定するようにしてある。
【0059】
省電力モード移行部203は、所定の時間に亘って画像読取部90、画像処理部25、画像形成部110、送信部26などが全て処理を行わなかった場合、画像読取部90、画像処理部25、画像形成部110、送信部26、表示部31などの電力をオフとし、画像処理装置100を通常モードから省電力モードへ移行させるようにしてある。
【0060】
復帰部204は、表示部31のタッチパネルにユーザが触れた、又はユーザが操作部30の節電キーを押した場合、画像読取部90、画像処理部25、画像形成部110、送信部26、表示部31などの電力をオンとし、画像処理装置100を省電力モードから通常モードへ復帰させるようにしてある。
【0061】
予備通電部205は、通常モードへ復帰する場合、画像読取部90、画像処理部25、画像形成部110、送信部26、表示部31などの予備通電を行うようにしてある。ここで、予備通電としては、画像処理装置100の電源がオンされた場合、又は、省電力モードから通常モード(利用者の動作指示に対応し即座に動作可能や状態)に移行させる場合に行われる通電処理又は前処理である。
【0062】
選定部206は、画像読取部90、画像処理部25、画像形成部110、送信部26などを構成する部品のうち、処理特定部202にて特定した処理の実行に不要な部品を選定するようにしてある。
【0063】
停止部208は、処理特定部202にて特定した処理に基づいて、画像読取部90、画像処理部25、画像形成部110、送信部26、表示部31などの予備通電を選択的に停止させる。例えば、選定部206にて選定した部品の内、予備通電を必要としない部品の予備通電を停止させるようにしてある。
【0064】
以下、制御部20の動作について説明する。画像形成装置100において、所定の時間に亘って画像読取部90、画像処理部25、画像形成部110、送信部26などが全て動作を行わなかった場合、画像読取部90、画像処理部25、画像形成部110、送信部26、表示部31などの電力をオフとし、通常モードから省電力モードへ移行される。省電力モードにおいて、例えば、ユーザが表示部31のタッチパネルに触れた際に、画像形成装置100は画像読取部90、画像処理部25、画像形成部110、送信部26などの画像形成装置100の通電されていない全ての部品に対して予備通電を開始させ、省電力モードから通常モードへ復帰させる。
【0065】
予備通電期間において、ユーザが図3に示す操作画面にて「スキャン」機能を選択した場合、表示部31において図5に示す画面が表示される。図5はスキャン処理を実行する際の表示部31の表示画面の一例を示す模式図である。図5に示すように、表示部31には、タッチパネルで操作可能となる設定用ショートカットキー及び動作指示キーが表示されている。ユーザが該操作画面にて操作することにより、実行すべき処理を指示することが出来る。また、予備通電動作が終了した場合、表示部31に「予備通電が終了しました」という旨の通知情報が表示されるようにしてもよい。ここで、例えば、ユーザが図3に示す操作画面から「スキャン」機能を選択した場合に、図5に示す「スキャン」機能の操作画面に移行すると共に、処理特定部202にてスキャン処理を特定し、指示されたスキャン処理の実行に不要な部品として、選定部206にて画像形成部110を構成する露光ユニット、現像器、感光体ドラムなどの部品を選定し、停止部208にて選定部206にて選定された部品の予備通電を停止させる。
【0066】
また、ユーザが図3に示す操作画面からコピー機能が選択された場合、画像読取部90、画像処理部25、画像形成部110における部品が全てコピー処理に必要な部品であるため、これらの予備通電が継続され、コピー処理に不要な送信部26を構成する部品の予備通電が停止される。
【0067】
図6は、本発明の実施の形態1に係る画像形成装置100の予備通電の制御手順を示すフローチャートである。省電力モードにおいて、CPU200は復帰指示を受けたか否かを判定する(ステップS61)。CPU200は、復帰指示を受けていないと判定した場合(ステップS61:NO)、復帰指示を受けるまで斯かる判定を繰り返し、復帰指示を受けたと判定した場合(ステップS61:YES)、画像形成装置100の全ての機能が動作可能となるよう予備通電開始を指示する。予備通電部205はCPU200の指示に従って、画像読取部90、画像処理部25、画像形成部110、送信部26などの予備通電を開始させる(ステップS62)。
【0068】
CPU200は操作部30からユーザにより選択された「コピー」、「スキャン」などの処理指示を受けたか否かを判定する(ステップS63)。CPU200は、処理指示を受けていないと判定した場合(ステップS63:NO)、処理指示を受けるまで斯かる判定を繰り返し、処理指示を受けたと判定した場合(ステップS63:YES)、受けた処理指示に係る処理の特定を指示する。
【0069】
処理特定部202は、CPU200の指示に従って、「コピー」、「スキャン」等の処理指示に係る処理を特定する(ステップS64)。CPU200は部品の選定を指示する。選定部206はCPU200の指示に従って、画像読取部90、画像処理部25、画像形成部110、送信部26、表示部31などを構成する各部品のうち、処理特定部202により特定された処理の実行に不要な部品を選定し(ステップS65)、停止部208に予備通電停止を指示する。
【0070】
停止部208は、CPU200の指示に従って、選定部206で特定された部品の予備通電を停止させる(ステップS66)。
【0071】
CPU200は部品の予備通電が全て終了したか否かを判定する(ステップS67)。部品の予備通電が全て終了していないと判定した場合(ステップS67:NO)、部品の予備通電が全て終了するまで斯かる判定を繰り返す。部品の予備通電が全て終了したと判定した場合(ステップS67:YES)、ユーザにより選択された「コピー」、「スキャン」等の機能が予備通電により動作可能な状態である通常モードに復帰し、予備通電制御処理が終了する。
【0072】
本実施の形態では、省電力モードから通常モードに移行される際に、処理指示が特定されると即座に実行すべき処理に不要な部品の予備通電を停止することにより、復帰時間の短縮及び電力消費の抑制が図られる。また、実行すべき処理に不要な部品の予備通電動作を行わないことにより、画像形成装置100における部品及び消耗品の寿命を延ばすことが出来る。
【0073】
また、本実施の形態では、実行すべき処理に不要な部品の予備通電を復帰期間に停止させることにより、予備通電の開始までに処理指示を待つことが要らないため、処理の実行に要する時間が長くなることなく、処理効率を向上させることが出来る。
【0074】
(実施の形態2)
図7は本発明の実施の形態2に係る画像形成装置100の制御部20の内部構成を示すブロック図である。図7に示すように、実施の形態2は、実施の形態1において外部装置からの各種指示を受付ける受付部201をさらに備える形態である。なお、以降の説明において、実施の形態1と同様の構成については、実施の形態1を参照するものとし、その説明を省略する。なお、実施の形態1と同様の構成については実施の形態1と同じ符号を付している。
【0075】
受付部201は、外部装置からの通常状態へ復帰する復帰指示及び/又はプリント、スキャン等の処理を行う処理指示を受け付けるようにしてある。本実施の形態では、受付部201は、省電力モードにおいて外部装置のPCなどから送信された処理ジョブを、省電力モードから通常モードへ復帰する復帰指示及び処理を行う処理指示として受付けるように構成されている。
【0076】
処理特定部202は、外部装置からの処理指示を受け付けた場合、受信された処理ジョブの実行に係る処理を特定する。
【0077】
復帰部204は、受付部201にて復帰指示を受け付けた場合、画像読取部90、画像処理部25、画像形成部110、送信部26、表示部31などの電力をオンとし、画像形成装置100を省電力モードから通常モードへ復帰させるようにしてある。
【0078】
予備通電部205は、通常モードへ復帰する場合、画像読取部90、画像処理部25、画像形成部110、送信部26、表示部31などの予備通電を行うようにしてある。
【0079】
選定部206は、受信したコマンド及び/又はデータから画像読取部90、画像処理部25、画像形成部110、送信部26などを構成する部品のうち、処理特定部202にて特定した処理の実行に不要な部品を選定するようにしてある。
【0080】
停止部208は、処理特定部202にて特定した処理に基づいて、画像読取部90、画像処理部25、画像形成部110、送信部26などの予備通電を選択的に停止させる。
【0081】
本実施の形態では、外部装置からの通常状態へ復帰する復帰指示及び/又は処理を行う処理指示を受け付ける受付部201を備えるため、画像形成装置100の予備通電制御は、便宜性の向上を図ることが出来る。
【0082】
上記の実施形態1、2では、制御部20について、画像形成装置100に適用する例を挙げたが、本発明の制御部20は、画像形成装置100に限らず、他の省電力機能を有する多機能の複合装置、産業機械、医療器械などにも適用することが出来る。
【0083】
また、以上の実施の形態は例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0084】
100 画像形成装置
110 画像形成部(処理手段)
20 制御部(制御装置)
200 CPU
201 受付部(受付手段)
202 処理特定部(特定手段)
203 省電力モード移行部(移行手段)
204 復帰部(復帰手段)
205 予備通電部(予備通電手段)
206 選定部(選定手段)
208 停止部(停止手段)
25 画像処理部(処理手段)
26 送信部(処理手段)
30 操作部(操作手段)
31 表示部(表示手段)
90 画像読取部(処理手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
夫々に異なる処理を行う複数の処理手段と、
所定の時間に亘って前記複数の処理手段が全て処理を行わなかった場合、通常状態から、消費電力が前記通常状態より小さい省電力状態へ移行させる移行手段と、
所定の条件にて前記省電力状態から前記通常状態へ復帰させる復帰手段と、
前記通常状態へ復帰する場合、各処理手段の予備通電を行う予備通電手段と、
実行すべき処理を特定する特定手段と
を備える画像形成装置において、
前記特定手段にて特定した処理に基づいて、前記各処理手段の予備通電を選択的に停止させる停止手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記各処理手段を構成する部品のうち、前記特定手段にて特定した処理の実行に不要な部品を選定する選定手段を備え、
前記停止手段は、前記選定手段にて選定した部品の予備通電を停止させるようにしてあることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記複数の処理手段夫々を操作する操作手段と、
該操作手段による操作に係る情報を表示する表示手段と
を備え、
前記表示手段は前記操作手段の一部と兼用されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記操作手段は、前記表示手段に表示されるソフトキーを備えることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
外部装置からの前記通常状態へ復帰する復帰指示及び/又は処理を行う処理指示を受け付ける受付手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
夫々に異なる処理を行う複数の処理手段を備える被制御装置を制御し、
所定の時間に亘って前記複数の処理手段が全て処理を行わなかった場合、前記被制御装置を通常状態から、消費電力が前記通常状態より小さい省電力状態へ移行させる移行手段と、
所定の条件にて前記被制御装置を前記省電力状態から前記通常状態へ復帰させる復帰手段と、
前記被制御装置が前記通常状態へ復帰する場合、各処理手段の予備通電を行う予備通電手段と、
前記被制御装置が実行すべき処理を特定する特定手段と
を備える制御装置において、
前記特定手段にて特定した処理に基づいて、前記各処理手段の予備通電を選択的に停止させる停止手段を備えることを特徴とする制御装置。
【請求項7】
前記各処理手段を構成する部品のうち、前記特定手段にて特定した処理の実行に不要な部品を選定する選定手段を備え、
前記停止手段は、前記選定手段にて選定した部品の予備通電を停止させるようにしてあることを特徴とする請求項6に記載の制御装置。
【請求項8】
夫々に異なる処理を行う複数の処理手段を備える被制御装置を制御し、
所定の時間に亘って複数の処理手段が全て処理を行わなかった場合、前記被制御装置を通常状態から、消費電力が前記通常状態より小さい省電力状態へ移行させる移行ステップと、
所定の条件にて前記被制御装置を前記省電力状態から前記通常状態へ復帰させる復帰ステップと、
前記被制御装置が前記通常状態へ復帰する場合、各処理手段の予備通電を行う予備通電ステップと、
前記被制御装置が実行すべき処理を特定する特定ステップと
を有する制御方法において、
該特定ステップにおいて特定した処理に基づいて、前記各処理手段の予備通電を選択的に停止させる停止ステップを有することを特徴とする制御方法。
【請求項9】
前記各処理手段を構成する部品のうち、前記特定ステップにおいて特定した処理の実行に不要な部品を選定する選定ステップを有し、
前記停止ステップにおいて、前記選定ステップにおいて選定した部品の予備通電を停止させることを特徴とする請求項8に記載の制御方法。


【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図1】
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【公開番号】特開2013−18189(P2013−18189A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−153111(P2011−153111)
【出願日】平成23年7月11日(2011.7.11)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】