説明

画像形成装置、情報管理方法、情報管理プログラム及び記録媒体

【課題】登録先である送信先毎に、送信頻度を参照、集計可能にすることで、この送信機能を有効活用すること。
【解決手段】文書を読み取り、文書データを取得する読取手段と、文書データを、ネットワークを介して接続された各送信先に対し、ジョブフローに従って送信する送信手段と、各送信先に対し、文書データの送信回数を日付毎にカウントするカウント手段と、カウントされた送信回数のデータを集計する集計手段と、全送信先の累計送信回数に対する所定送信先の累計送信回数の比率を含む、集計されたデータを表す送信頻度情報を、集計期間の切り替えを可能にして可視化したデータに変換する可視化手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、情報管理方法、情報管理プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、多くの企業において、多機能複合機などの画像入出力機器のネットワーク上への配置・接続が進んでいる。画像入出力機器は、業務の効率化を図る手段として大きな役割を担っている。特に、紙文書の電子化と配布を効率的に行う文書配信システムが重要になっている。
【0003】
文書配信システムを構成する大きな要素は、画像入力機器(例えば画像形成装置など)と文書配信装置である。文書配信装置には、あらかじめさまざまな業務・用途にあわせた複数の配信処理メニューが登録されている。利用者は、スキャナのオペレーションパネルから、業務に適した処理メニューを選択してスキャンを行う。なお、文書配信装置を画像形成装置に組み、画像形成装置が配信処理を行う技術もある。
【0004】
例えば、特許文献1には、配信処理や画像変換処理をプラグイン化し、利用者や管理者がそれらプラグインを任意に組み合わせて入力、画像変換、出力処理をフロー化してジョブフローを作成し、作成されたジョブフローを利用して文書データの配信処理を行う技術が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、複合機と接続されたサーバに、複合機の利用状況情報を管理させることで、課金管理や消耗品管理を容易に行う技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
文書管理システムでは、文書データを登録先のフォルダに送信する機能は満たされている。しかし、利用状況情報を登録するだけでは、各登録先への文書データの送信頻度が分からない。よって、システム管理者は、送信頻度が低い登録先の削除などの棚卸しを行う際に、どの送信先を削除すべきかを判断することができず、システムを有効活用できていないという問題点があった。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、登録先である送信先毎に、送信頻度を参照、集計可能にすることで、この送信機能を有効活用することができる画像形成装置、情報管理方法、情報管理プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明における一態様の画像形成装置は、文書を読み取り、文書データを取得する読取手段と、前記文書データを、ネットワークを介して接続された各送信先に対し、ジョブフローに従って送信する送信手段と、各送信先に対し、前記文書データの送信回数を日付毎にカウントするカウント手段と、カウントされた送信回数のデータを集計する集計手段と、全送信先の累計送信回数に対する所定送信先の累計送信回数の比率を含む、集計されたデータを表す送信頻度情報を、集計期間の切り替えを可能にして可視化したデータに変換する可視化手段と、を備える。
【0009】
また、本発明における他の態様の情報管理方法は、画像形成装置における情報管理方法であって、文書を読み取り、文書データを取得する読取ステップと、前記文書データを、ネットワークを介して接続された各送信先に対し、ジョブフローに従って送信する送信ステップと、各送信先に対し、前記文書データの送信回数を日付毎にカウントするカウントステップと、カウントされた送信回数のデータを集計する集計ステップと、全送信先の累計送信回数に対する所定送信先の累計送信回数の比率を含む、集計されたデータを表す送信頻度情報を、集計期間の切り替えを可能にして可視化したデータに変換する可視化ステップと、を有する。
【0010】
また、本発明は、前述した情報管理制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、又はこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として実現することも可能である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、登録先である送信先毎に、送信頻度を参照、集計可能にすることで、この送信機能を有効活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施例における文書配信システムの一例を示す図。
【図2】実施例におけるMFPのハードウェアの一例を示すブロック図。
【図3】実施例における情報処理端末のハードウェアの一例を示すブロック図。
【図4】実施例におけるMFPの機能の一例を示すブロック図。
【図5】読み取り条件パラメータの一例を示す図。
【図6】送信先データの一例を示す図。
【図7】管理者設定画面の一例を示す図。
【図8】送信頻度情報画面の一例を示す図。
【図9】送信状況確認画面の一例を示す図。
【図10】送信結果情報の一例を示す図。
【図11】過去の送信状況確認画面(その1)の一例を示す図。
【図12】過去の送信状況確認画面(その2)の一例を示す図。
【図13】過去の送信状況確認画面(その3)の一例を示す図。
【図14】削除タブが選択された場合の送信頻度情報画面の一例を示す図。
【図15】削除確認ダイアログの一例を示す図。
【図16】削除済みダイアログの一例を示す図。
【図17】業務削除後の送信頻度情報画面の一例を示す図。
【図18】送信頻度情報出力画面の一例を示す図。
【図19】情報のエクスポートダイアログの一例を示す図。
【図20】情報のエクスポート完了ダイアログの一例を示す図。
【図21】情報の印刷完了ダイアログの一例を示す図。
【図22】送信頻度情報出力処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して、本発明における実施例を詳細に説明する。また、以下に示す実施例では、文書データを入力する画像入力装置として、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能、ファクシミリ機能を一つの筐体に搭載した画像形成装置(MFP)を例にあげて説明する。
【0014】
[実施例]
<システムとハードウェア>
図1は、実施例における文書配信システムの一例を示す図である。図1に示すように、文書配信システムは、ネットワークを介してMFP(Multifunction Peripheral)10、情報処理端末(例えば、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Data Assistance)など)20、30、40、50が接続されている。なお、実施例では、MFP10が、文書データの配信機能を有する場合について説明する。
【0015】
MFP10は、スキャン機能、コピー機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能などを一つの筐体に搭載したものである。MFP10は、スキャナ機能により紙媒体等をスキャン処理して文書データを生成し、生成された文書データをジョブフローに従って指定された情報処理端末に送信する。
【0016】
例えば、MFP10は、入力された文書データに基づいてジョブフローを実行し、利用者によって構築されたジョブフローに従って文書の蓄積又は配信処理を実行する。MFP10の詳細については後述する。また、文書データは、文書の画像データを含む。
【0017】
各情報処理端末は、MFP10から指定された所定のフォルダに、MFP10から受信した文書データを記憶する。
【0018】
なお、ネットワークを介して接続されるMFPや情報処理端末の数は、それぞれ任意の数でもよい。また、文書配信システムは、メール配信サーバや、文書管理サーバなどを有してもよい。また、MFP10の文書配信機能を他のサーバに実行させてもよい。
【0019】
実施例におけるMFP10と各情報処理端末とのハードウェアについて説明する。図2は、実施例におけるMFP10のハードウェアの一例を示すブロック図である。図2に示すように、MFP10は、制御部11、主記憶部12、補助記憶部13、外部記憶装置I/F部14、ネットワークI/F部16、操作部17、表示部18、スキャナ部19を含む。これら各構成は、バスを介して相互にデータ送受信可能に接続されている。
【0020】
制御部11は、コンピュータの中で、各装置の制御やデータの演算、加工を行うCPUである。また、制御部11は、主記憶部12に記憶されたプログラムを実行する演算装置であり、入力装置や記憶装置からデータを受け取り、演算、加工した上で、出力装置や記憶装置に出力する。
【0021】
主記憶部12は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などであり、制御部11が実行する基本ソフトウェアであるOSやアプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータを記憶又は一時保存する記憶装置である。
【0022】
補助記憶部13は、HDD(Hard Disk Drive)などであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。
【0023】
外部記憶装置I/F部14は、USB(Universal Serial Bus)などのデータ伝送路を介して接続された記憶媒体15(例えば、フラッシュメモリなど)とMFP10とのインタフェースである。
【0024】
また、記憶媒体15に、所定のプログラムを格納し、この記憶媒体15に格納されたプログラムは外部記憶装置I/F部14を介してMFP10にインストールされ、インストールされた所定のプログラムはMFP10により実行可能となる。
【0025】
ネットワークI/F部16は、有線及び/又は無線回線などのデータ伝送路により構築されたLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワークを介して接続された通信機能を有する周辺機器とMFP10とのインタフェースである。
【0026】
操作部17や表示部18は、キースイッチ(ハードキー)とタッチパネル機能(GUIのソフトウェアキーを含む:Graphical User Interface)を備えたLCD(Liquid Crystal Display)とから構成され、MFP10が有する機能を利用する際のUI(User Interface)として機能する表示及び/又は入力装置である。
【0027】
スキャナ部19は、紙原稿を読み取り、文書データを生成するスキャナエンジンである。MFP10は、図示していないが、プリンタエンジンなどを含む。
【0028】
図3は、実施例における情報処理端末のハードウェアの一例を示すブロック図である。図3に示すように、情報処理端末は、制御部31、主記憶部32、補助記憶部33、外部記憶装置I/F部34、ネットワークI/F部36、入力部37、表示部38を含む。これら各構成は、バスを介して相互にデータ送受信可能に接続されている。
【0029】
制御部31は、コンピュータの中で、各装置の制御やデータの演算、加工を行うCPUである。また、制御部31は、主記憶部32に記憶されたプログラムを実行する演算装置であり、入力装置や記憶装置からデータを受け取り、演算、加工した上で、出力装置や記憶装置に出力する。
【0030】
主記憶部32は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などであり、制御部31が実行する基本ソフトウェアであるOSやアプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータを記憶又は一時保存する記憶装置である。
【0031】
補助記憶部33は、HDD(Hard Disk Drive)などであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。
【0032】
外部記憶装置I/F部34は、USB(Universal Serial Bus)などのデータ伝送路を介して接続された記憶媒体35(例えば、フラッシュメモリ、SDカードなど)と情報処理端末とのインタフェースである。
【0033】
また、記憶媒体35に、所定のプログラムを格納し、この記憶媒体35に格納されたプログラムは外部記憶装置I/F部34を介して情報処理端末にインストールされ、インストールされた所定のプログラムは情報処理端末により実行可能となる。
【0034】
ネットワークI/F部36は、有線及び/又は無線回線などのデータ伝送路により構築されたLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワークを介して接続された通信機能を有する周辺機器と情報処理端末とのインタフェースである。
【0035】
入力部37は、カーソルキー、数字入力及び各種機能キー等を備えたキーボード、表示部38の表示画面上でキーの選択等を行うためのマウスやスライスパット等を有する。また、入力部37は、利用者が制御部31に操作指示を与えたり、データを入力したりするためのユーザーインタフェースである。
【0036】
表示部38は、CRTやLCD等により構成され、制御部31から入力される表示データに応じた表示が行われる。
【0037】
<機能>
図4は、実施例におけるMFP10の機能の一例を示すブロック図である。図4に示すように、MFP10は、読み取り条件設定手段101、読み取り条件セット保持手段102、読み取り実行手段103、送信先設定手段104、送信先保持手段105、配信制御手段106、データ作成手段107、データ保持手段108、データ送受信手段109を含む。また、MFP10は、送信回数カウント手段110、データ集計手段111、データ可視化手段112、データ表示手段113、操作受付手段114、文書登録手段115を含む。
【0038】
読み取り条件設定手段101は、スキャン時の読み取り条件を設定する。例えば、読み取り条件設定手段101は、スキャンの設定画面を表示部18に表示させ、ユーザーに読み取り条件を設定させる。設定された読み取り条件は、読み取り条件セット保持手段102に出力される。
【0039】
読み取り条件セット保持手段102は、原稿(文書)に応じた読み取り条件を保持する。図5は、読み取り条件パラメータの一例を示す図である。図5に示すように、読み取り条件は、原稿種類、解像度、読み取りサイズ、濃度、原稿セット方向、原稿面を含む。
【0040】
図4に戻り、読み取り実行手段103は、原稿に応じて自動的に決定された、又はユーザーに指定された読み取り条件を、読み取り条件セット保持手段102から取得し、この条件にしたがって、読み取り処理を実行する。
【0041】
送信先設定手段104は、予め文書データの送信先を設定しておく。例えば、送信先設定手段104は、送信先設定画面を表示させ、送信先のIPアドレスやパスワードなどを入力させたり、識別名を入力させたりする。設定された送信先データは、送信先保持手段105に出力される。
【0042】
送信先保持手段105は、送信先データを記憶する。図6は、送信先データの一例を示す図である。図6に示すように、送信先データは、送信先のIPアドレス、共有名、ユーザー名、パスワード、ドメイン名などを含む。
【0043】
図4に戻り、配信制御手段106は、ユーザーが、操作受付手段113を用いてジョブフローを指定したことを受け付ける。ジョブフローの指定は、MFP10のオペレーションパネル(操作部17及び表示部18)などを用いて行われる。
【0044】
配信制御手段106は、読み取り実行手段103により読み取られた文書データに対して、ジョブフローに含まれる処理の制御を行う。ジョブフローには、情報処理端末への送信を含むとする。ジョブフローとは、画像変換処理、出力処理が適宜組み合わされた処理のフローをいう。配信制御手段106は、ジョブフローにしたがって、データ作成手段107にデータの加工を行わせる。配信制御手段106は、文書登録手段115に文書登録機能を実行させる。
【0045】
文書登録手段115は、文書データを情報処理端末の所定のフォルダに登録する機能を有する。文書登録手段115は、文書登録アプリケーションとしてプラグインなどにより実装されうる。
【0046】
データ作成手段107は、情報処理端末に送信するため、文書データの加工を行う。例えば、データ作成手段107は、文書データをPDF変換する。データ保持手段108は、加工された文書データを記憶する。
【0047】
データ送受信手段109は、ジョブフローで指定された送信先に対し、データ保持手段108が保持する文書データを送信する。また、データ送受信手段109は、情報処理端末から所定のデータを受信する。
【0048】
送信回数カウント手段110は、各送信先に対して、文書データを送信した日付毎に送信回数がカウントされ、そのデータが保持される。保持されるデータには、送信失敗/送信成功などのログデータに用いられるデータを含んでもよい。これらのデータは、後述する送信頻度情報を開示する際に参照するデータであり、送信先の棚卸しを行う際に必要な情報となる。
【0049】
データ集計手段111は、送信回数カウント手段110が保持するデータを参照し、集計する。
【0050】
データ可視化手段112は、データ集計手段111により集計されたデータを可視化できるようにグラフ化する。例えば、データ可視化手段112は、データを折れ線グラフや円グラフに変換する。なお、データ可視化手段112は、データ集計手段111に含まれるようにしてもよい。
【0051】
データ表示手段113は、ユーザーへのインタフェースを提供し、例えば、データ可視化手段112により生成されたグラフを表示する。操作受付部114は、ユーザーの操作を受け付ける。
【0052】
なお、読み取り条件セット保持手段102、送信先保持手段105、データ保持手段108は、例えば主記憶部12、補助記憶部13により実現される。読み取り条件設定手段101、送信先設定手段104、配信制御手段106、データ作成手段107、データ集計手段111、送信回数カウント手段110、データ可視化手段112は、例えば制御部11、ワークメモリとしての主記憶部12により実現されうる。読み取り実行手段103は、スキャナ部19により実現され、データ送受信手段109は、ネットワークI/F部16により実現され、データ表示部113は、表示部18により実現され、操作受付部114は、操作部17により実現されうる。
【0053】
MFP10は、送信頻度情報を前述したように管理し、この送信頻度情報を表示部18に表示したり、印刷したりできる。
【0054】
<送信頻度情報の表示>
次に、実施例における送信頻度情報の表示について説明する。図7は、文書登録機能を持つ文書登録手段115(文書登録アプリケーション)の管理者設定画面の一例を示す図である。管理者は、図7に示す「送信先設定」ボタンから、送信先設定手段104による送信先の設定をすることができる。
【0055】
「ログ」取得ボタンが押下されると、管理者に対し、ジョブのログ一覧が表示される。ログ一覧にはジョブの成功/失敗、ジョブを実行した日時などが表示される。
【0056】
「送信頻度情報」ボタンが押下されると、図8に示すような送信頻度情報画面が表示部18に表示される。
【0057】
図8は、送信頻度情報画面の一例を示す図である。図8に示す例では、送信頻度情報画面は、「情報閲覧」タブ、「削除」タブがあり、「全送信頻度情報出力」ボタン、「OK」ボタンを含む。
【0058】
文書登録手段115は、「送信頻度情報」が押下された際に、送信先保持手段105から送信先情報を取得する。文書登録手段115は、送信先情報の表示を、データ表示手段113に指示する。図8に示す例では、12個の業務に対応する送信先情報が取得され、表示されている。
【0059】
例えば、「業務1」の送信先が管理者により選択されたとする。文書登録手段115は、送信回数カウント手段110から「業務1」の送信先に対する送信回数などの情報を取得する。これにより図9に示す画面が表示される。
【0060】
図9は、送信状況確認画面の一例を示す図である。図9に示すように、「業務1」の送信状況として、所定日の総送信回数、送信成功回数、送信失敗回数、全業務比率が表示される。所定日は、例えば当日である。これらのデータの集計は、データ集計手段111により実行される。全業務比率とは、全送信先の総送信回数に対する「業務1」の送信先の総送信回数の比率を表す。
【0061】
図10は、送信結果情報の一例を示す図である。図10に示す送信結果情報は、送信回数カウント手段110により保持される。送信結果情報は、例えばCSVファイル形式で保持される。図10に示すように、送信結果情報のCSVファイルは、業務No、日付、累計送信回数、累計成功回数、累計失敗回数、原稿種類、解像度、読み取りサイズ、濃度、原稿セット、原稿面などを含む。図10に示す原稿種類から右にある情報は、図5に示す読み取り条件である。
【0062】
データ集計手段111は、図10に示すような送信結果情報から、「業務1」に関するデータを集計し、文書登録手段115に出力すると図9に示す画面が表示可能となる。
【0063】
図9に戻り、送信状況確認画面から「OK」ボタンが押下されると、図8に示す送信頻度情報画面に戻る。図9に示す画面から「過去の送信状況」ボタンが押下されると、図11に示す過去の送信状況確認画面が表示される。
【0064】
・送信回数
図11は、過去の送信状況確認画面(その1)の一例を示す図である。図11に示すように、業務1から文書登録された送信回数の折れ線グラフが表示される。この折れ線グラフは、データ可視化手段112がデータ集計手段111からデータを受け取ることで、グラフ化される。折れ線グラフの期間は、図11に示すように、一週間、一ヶ月、一年単位で切替可能である。
・送信割合
次に、図11に示す画面から「送信割合」タブが押下されると、図12に示す過去の送信状況確認画面が表示される。
【0065】
図12は、過去の送信状況確認画面(その2)の一例を示す図である。図12に示すように、業務1の送信割合(全業務比率)の折れ線グラフが表示される。この折れ線グラフは、データ可視化手段112がデータ集計手段111からデータを受け取ることで、グラフ化される。折れ線グラフの期間は、図12に示すように、一週間、一ヶ月、一年単位で切替可能である。
【0066】
また、図12に示す「円」ボタンが押下されると、図13に示す円グラフの過去の送信状況確認画面が表示される。
【0067】
図13は、過去の送信状況確認画面(その3)の一例を示す図である。図13に示すように、業務1の送信割合の円グラフが表示される。図13に示す黒星が「業務1」に相当する割合である。この円グラフは、データ可視化手段112がデータ集計手段111からデータを受け取ることで、グラフ化される。円グラフの期間は、図13に示すように、一週間、一ヶ月、一年単位で切替可能である。
【0068】
これにより、各業務に対する送信状況を一目で把握できるようになり、管理者の棚卸し作業を容易にすることができる。
【0069】
<業務の削除>
図8に示す送信頻度情報内の業務を削除する場合について説明する。図14は、削除タブが選択された場合の送信頻度情報画面の一例を示す図である。
【0070】
図14に示す画面から、管理者は削除したい業務を選択する。業務が選択された後に、「OK」ボタンが押下された場合、図15に示す削除確認ダイアログが表示される。
【0071】
図15は、削除確認ダイアログの一例を示す図である。図15に示すように、選択された業務名を表示し、管理者に再度確認させる。図15に示す「取消」ボタンが押下された場合、図14に示す画面に戻り、「OK」ボタンが押下された場合、選択された業務が削除される。
【0072】
図16は、削除済みダイアログの一例を示す図である。図15に示す「OK」ボタンが押下された後に、図16に示す画面が表示される。
【0073】
文書登録手段115は、削除された業務がある場合、送信先保持手段105に保持されている、削除された業務に対応する送信先情報を削除する。
【0074】
図17は、業務削除後の送信頻度情報画面の一例を示す図である。図17に示す画面は、「業務1」が削除されている。また、「業務1」ボタンを半輝度にして、削除されたことを示してもよい。図17に示す画面は、図16に示す画面で「OK」ボタンが押下された後に表示される画面である。
【0075】
<送信頻度情報の出力>
次に、送信頻度情報を出力する場合について説明する。図8に示す送信頻度情報画面の「全送信頻度情報出力」ボタンが押下されたとする。このとき、図10に示すCSVファイルの全業務についてのデータをエクスポート又は印刷することができる。
【0076】
図18は、送信頻度情報出力画面の一例を示す図である。図18に示すように、送信頻度情報出力画面は、「エクスポート先設定」ボタン、「情報のエクスポート」ボタン、「情報の印刷」ボタンを含む。
【0077】
「エクスポート先設定」ボタンが押下されると、送信頻度情報のエクスポート先を設定画面が表示され、管理者は、エクスポート先を設定することができる。
【0078】
「情報のエクスポート」ボタンが押下されると、図19に示す情報のエクスポートダイアログが表示される。
【0079】
図19は、情報のエクスポートダイアログの一例を示す図である。図19に示す画面で、「取消」ボタンが押下されると、図18に示す画面に戻り、「OK」ボタンが押下されると、設定されているエクスポート先に、送信頻度情報のCSVファイルが出力される。CSVファイルは、データ送受信手段109によりエクスポート先に送信される。
【0080】
図20は、情報のエクスポート完了ダイアログの一例を示す図である。図20に示す画面は、エクスポートが完了した時に表示される。
【0081】
また、図18に示す画面から「情報の印刷」ボタンが押下されると、MFP10は、送信頻度情報のCSVファイルを印刷する。例えば、A4用紙に各業務の送信頻度情報が印刷される。印刷の内容は、各業務の全業務に対する割合を円グラフ化したもの及び/又は各業務の送信回数の推移をグラフ化したものである。図21は、情報の印刷完了ダイアログの一例を示す図である。図21に示す画面は、印刷が完了した時に表示される。
【0082】
なお、業務を選択した後の送信状況確認画面(図11〜13)で、「送信頻度情報出力」ボタンが押下されたとする。このとき、選択された業務における送信頻度情報について、エクスポート又は印刷が可能になる。また、送信頻度情報は、折れ線グラフ、円グラフの状態で、エクスポート又は印刷をすることが可能である。
【0083】
<動作>
次に、実施例におけるMFP10の動作について説明する。図22は、送信頻度情報出力処理の一例を示すフローチャートである。
【0084】
ステップS101で、文書登録手段115の指示により、データ表示手段113は、管理者共通設定画面を表示する(図7参照)。
【0085】
ステップS102で、送信頻度情報が選択された場合、データ表示手段113は、文書登録手段115から取得したデータとして送信頻度情報画面を表示する。
【0086】
ステップS103で、操作受付手段114は、業務ボタンが選択されたか否かを判定する。業務ボタンが選択されれば(ステップS103−YES)ステップS104に進み、業務ボタンが選択されなければ(ステップS103−NO)ステップS103に戻る。
【0087】
ステップS104で、データ表示手段113は、データ集計手段111により集計された、選択された業務の当日の送信状況を表示する(図9参照)。
【0088】
ステップS105で、操作受付手段114は、過去の送信状況ボタンが選択されたか否かを判定する。過去の送信状況ボタンが選択されれば(ステップS105−YES)ステップS106に進み、過去の送信状況ボタンが選択されなければ(ステップS105−NO)であればステップS105に戻る。
【0089】
ステップS106で、データ表示手段114は、データ集計手段111により集計された、選択された業務の過去の送信状況を表示する(図11〜13参照)。
【0090】
ステップS107で、操作受付手段114は、送信頻度情報出力ボタンが選択されたか否かを判定する。送信頻度情報出力ボタンが選択されれば(ステップS107−YES)ステップS108に進み、送信頻度情報出力ボタンが選択されなければ(ステップS107−NO)ステップS107に戻る。
【0091】
ステップS108で、データ表示手段114は、送信頻度情報出力画面を表示する。この場合の送信頻度情報出力画面は、図18に示す画面の「全送信頻度情報出力」の文字が「送信頻度情報出力」に変換された画面である。
【0092】
ステップS109で、操作受付手段114は、エクスポート先の設定ボタンが選択されたか否かを判定する。エクスポート先の設定ボタンが選択されれば(ステップS109−YES)ステップS110に進み、エクスポート先の設定ボタンが選択されなければ(ステップS109−NO)ステップS109に戻る。ここで、管理者によりエクスポート先が設定される。
【0093】
ステップS110で、操作受付手段114は、情報のエクスポートボタンが選択されたか否かを判定する。情報のエクスポートボタンが選択されれば(ステップS110−YES)ステップS111に進み、情報のエクスポートボタンが選択されなければ(ステップS110−NO)ステップS110に戻る。
【0094】
ステップS111で、データ表示手段114は、エクスポート確認ダイアログを表示する(図19参照)。
【0095】
ステップS112で、操作受付手段114は、OKボタンが選択されたか否かを判定する。OKボタンが選択されれば(ステップS112−YES)、文書登録手段115は、設定されたエクスポート先に送信頻度情報をエクスポートし、OKボタンが選択されなければ(ステップS112−NO)、ステップS108に戻る。
【0096】
以上、実施例によれば、登録先である送信先毎に、送信頻度を参照、集計可能にすることで、この送信機能を有効活用することができる。また、実施例によれば、このシステムの管理者は、送信先の棚卸し作業を簡易に行うことができる。また、実施例によれば、管理する送信頻度情報を可視化して表示部に表示することで、管理者は一目で送信状況を把握することができる。また、実施例によれば、MFPが管理する送信頻度情報を他の情報処理端末にエクスポートしたり、印刷したりすることができる。
【0097】
[変形例]
実施例のMFP10で実行される情報管理プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0098】
また、実施例のMFP10で実行される情報管理プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、実施例のMFP10で実行される情報管理プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0099】
また、実施例のMFP10で実行される情報管理プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0100】
実施例のMFP10で実行される情報管理プログラムは、前述した各手段を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が補助記憶部13からプログラムを読み出して実行することにより上記各手段のうち1又は複数の各手段が主記憶部12上にロードされ、1又は複数の各手段が主記憶部12上に生成されるようになっている。
【0101】
なお、本発明は、上記実施例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施例に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
【符号の説明】
【0102】
10 MFP
20、30、40、50 情報処理端末
101 読み取り条件設定手段
102 読み取り条件保持手段
103 読み取り実行手段
104 送信先設定手段
105 送信先保持手段
106 配信制御手段
107 データ作成手段
108 データ保持手段
109 データ送受信手段
110 送信回数カウント手段
111 データ集計手段
112 データ可視化手段
113 データ表示手段
114 操作受付手段
115 文書登録手段
【先行技術文献】
【特許文献】
【0103】
【特許文献1】特開2006−018640号公報
【特許文献2】特開平11−261754号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書を読み取り、文書データを取得する読取手段と、
前記文書データを、ネットワークを介して接続された各送信先に対し、ジョブフローに従って送信する送信手段と、
各送信先に対し、前記文書データの送信回数を日付毎にカウントするカウント手段と、
カウントされた送信回数のデータを集計する集計手段と、
全送信先の累計送信回数に対する所定送信先の累計送信回数の比率を含む、集計されたデータを表す送信頻度情報を、集計期間の切り替えを可能にして可視化したデータに変換する可視化手段と、
を備える画像形成装置。
【請求項2】
前記可視化したデータを表示する表示手段をさらに備え、
前記可視化したデータは、前記比率の折れ線グラフ又は円グラフである請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
画像形成装置における情報管理方法であって、
文書を読み取り、文書データを取得する読取ステップと、
前記文書データを、ネットワークを介して接続された各送信先に対し、ジョブフローに従って送信する送信ステップと、
各送信先に対し、前記文書データの送信回数を日付毎にカウントするカウントステップと、
カウントされた送信回数のデータを集計する集計ステップと、
全送信先の累計送信回数に対する所定送信先の累計送信回数の比率を含む、集計されたデータを表す送信頻度情報を、集計期間の切り替えを可能にして可視化したデータに変換する可視化ステップと、
を有する情報管理方法。
【請求項4】
文書を読み取り、文書データを取得する読取ステップと、
前記文書データを、ネットワークを介して接続された各送信先に対し、ジョブフローに従って送信する送信ステップと、
各送信先に対し、前記文書データの送信回数を日付毎にカウントするカウントステップと、
カウントされた送信回数のデータを集計する集計ステップと、
全送信先の累計送信回数に対する所定送信先の累計送信回数の比率を含む、集計されたデータを表す送信頻度情報を、集計期間の切り替えを可能にして可視化したデータに変換する可視化ステップと、
をコンピュータに実行させるための情報管理プログラム。
【請求項5】
請求項4記載の情報管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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