説明

画像形成装置、排出権認証情報表示方法、排出権認証情報確認システム、プログラムおよび記録媒体

【課題】ユーザが温室効果ガスの排出権が付与された消耗品を購入することで結果的に購入した温室効果ガスの排出権に関するより具体的な内容を容易に知ることことができる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】MFP100は、交換可能な温室効果ガスの排出権が付与されたトナーカートリッジが装着される画像形成装置であって、トナーカートリッジを識別可能な第1認証情報を、装着されたトナーカートリッジが備える記憶部から抽出する抽出部225と、抽出された第1認証情報に関連付けられている、当該トナーカートリッジに付与された温室効果ガスの排出権の具体的内容を含む第2認証情報251または第3認証情報253を表示部51に表示する表示制御部231とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成方法、排出権認証情報表示方法、排出権認証情報確認システム、プログラムおよび記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
温室効果ガスの排出権が付与された消耗品のカートリッジを装着して処理を行う電子装置が従来技術として知られている。例えば、特許文献1に記載の電子装置に装着されるカートリッジには、温室効果ガスの排出権が付与されていることを示す識別情報が付加されている。電子装置は、装着されたカートリッジに付加された識別情報を読み取り、読み取った識別情報に基づいて、本体装置による温室効果ガス削減の評価を行い、その評価結果を表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−002442号公報(2010年1月7日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のような従来技術は、評価結果を見るユーザに対して、温室効果ガス削減への認識を高めることができるが、当該カートリッジ等の消耗品を購入することで、結果的にユーザが購入した温室効果ガスの排出権に関する具体的な内容をユーザに提示する構成とはなっていないため、ユーザは、具体的な内容を知らないまま温室効果ガス削減に取り組むこととなる。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、この発明の目的は、ユーザが温室効果ガスの排出権が付与された消耗品を購入することで結果的に購入した温室効果ガスの排出権に関するより具体的な内容を容易に知ることが可能な画像形成装置、排出権認証情報表示方法および排出権認証情報確認システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の画像形成装置は、交換可能な温室効果ガスの排出権が付与された消耗品が装着される画像形成装置であって、消耗品を識別可能な固有情報を、装着された消耗品が備える第1記憶部から抽出する抽出手段と、抽出された固有情報に関連付けられている、当該消耗品に付与された温室効果ガスの排出権の具体的内容を含む排出権認証情報を表示部に表示する表示制御手段とを有することを特徴とする。
【0007】
上記の構成によれば、消耗品を識別可能な固有情報が、装着された消耗品が備える第1記憶部から抽出され、抽出された固有情報に関連付けられている、当該消耗品に付与された温室効果ガスの排出権の具体的内容を含む排出権認証情報が表示部に表示される。したがって、ユーザは、装着された消耗品に、温室効果ガスの排出権が認定されていることを排出権認証情報により確認することができる。また、排出権認証情報を見ることで、ユーザは、温室効果ガスの排出権の具体的内容を知ることができる。したがって、ユーザが温室効果ガスの排出権が付与された消耗品を購入したことで結果的に購入した温室効果ガスの排出権に関するより具体的な内容を容易に知ることが可能な画像形成装置を提供することができる。また、不正規な消耗品を製造/販売する業者が、不正規な消耗品に温室効果ガスの排出権を申請することは現状では考えられない。そのため、排出権認証情報が表示されるか否かで、正規品であるか否かも判断でき、例えば、排出権認証情報を表示できない場合に、非正規品であることを伝えるメッセージを表示するなどすることで、非正規品の使用による画像形成装置の動作不良を未然に防止することができる。
【0008】
さらに、本発明の画像形成装置は、当該画像形成装置に装着可能な消耗品の固有情報と該固有情報を有する消耗品の前記排出権認証情報とを関連付けて記憶する第2記憶部と、前記抽出された固有情報を、前記第2記憶部に記憶されている固有情報と照合し、一致する固有情報に関連付けられた排出権認証情報を抽出する照合手段とを備え、前記表示制御手段は、前記抽出された排出権認証情報を表示部に表示することを特徴とする。
【0009】
上記の構成によれば、当該画像形成装置に装着された消耗品の固有情報である抽出された固有情報を、前記第2記憶部に記憶されている固有情報と照合し、一致する固有情報が存在する場合に、一致する固有情報に関連付けられている排出権認証情報が表示される。これにより、抽出された固有情報に関連付けられている排出権認証情報を表示する構成を容易に実現することができる。
【0010】
さらに、本発明の画像形成装置は、当該画像形成装置外部の第1管理装置であって、当該画像形成装置に装着可能な消耗品の固有情報と該固有情報を有する前記消耗品の前記排出権認証情報とを関連付けて管理する第1管理装置に前記抽出された固有情報を送信し、該第1管理装置より、前記抽出された固有情報に関連付けられている排出権認証情報を受信するよう通信部を制御する第1通信制御手段を備え、前記表示制御手段は、前記通信部により受信した排出権認証情報を表示部に表示することを特徴とする。
【0011】
上記の構成によれば、第1管理装置に抽出された固有情報を送信し、第1管理装置より抽出した固有情報に関連付けられている排出権認証情報を受信することで、抽出された固有情報に関連付けられている排出権認証情報を表示できる。したがって、当該画像形成装置に装着可能な消耗品の固有情報と該固有情報を有する消耗品の前記排出権認証情報とを関連付けて記憶装置に記憶することも、また、一致する固有情報が存在するかどうかを判断することも必要ないため、記憶容量を削減することができるとともに、安価な記憶装置の使用が可能である。
【0012】
さらに、本発明の画像形成装置において、前記表示制御手段は、前記排出権認証情報として、付与された温室効果ガスの排出権の概要を示す概要情報を表示することを特徴とする。
【0013】
上記の構成によれば、概要情報は、消耗品に付与された温室効果ガスの排出権の概要を示すので、概要情報を見ることで、ユーザは、装着した消耗品に付与されている温室効果ガスの排出権の具体的内容を的確に認識することができる。また、ユーザに対して、地球環境に優しい活動に参画していることを示すことができるとともに、環境意欲を満足させることができる。
【0014】
さらに、本発明の画像形成装置において、前記表示制御手段は、前記排出権認証情報として、付与された温室効果ガスの排出権の概要を示す概要情報を、該概要情報よりも詳細な内容の詳細情報の表示要求を受け付ける表示要求キーと共に表示し、前記表示要求キーが操作されると、当該画像形成装置外部の第2管理装置であって、当該画像形成装置に装着可能な消耗品の固有情報と該固有情報を有する前記消耗品に付与された温室効果ガスの排出権の詳細情報とを関連付けて管理する第2管理装置に対して詳細情報を要求し、該第2管理装置より詳細情報を受信するよう通信部を制御する第2通信制御手段をさらに備え、前記表示制御手段は、前記通信部により受信した詳細情報を、前記概要情報に代えて前記排出権認証情報として表示することを特徴とする。
【0015】
上記の構成によれば、概要情報だけでなく、概要情報よりも詳細な温室効果ガスの排出権の詳細情報をユーザに提示することができる。また、表示要求を受け付ける表示要求キーを操作する簡単な操作により、温室効果ガスの排出権の詳細情報をユーザに提示することができる。これにより、ユーザは温室効果ガスの排出権についてより深く学ぶことができ、環境意欲の向上をより一層促進することができる。
【0016】
前記固有情報としては、例えば、前記消耗品の製造番号、前記消耗品に付与された前記排出権のクレジット番号、あるいは前記消耗品に付与された前記排出権の認証番号のいずれか1つを少なくとも含む構成とすることができる。
【0017】
また、前記概要情報としては、例えば、前記消耗品に付与された排出権に関する、クレジット番号、オフセット認証番号、オフセット認証申請者名、オフセット量/算定排出量、オフセットプロジェクトの名称、オフセット購入費またはオフセットが無効になる日付の情報のいずれか1つを少なくとも含む構成とすることができる。
【0018】
また、前記詳細情報としては、前記消耗品に付与された排出権に関する、オフセットの仕組みを説明する情報を少なくとも含む構成とすることができる。
【0019】
さらに、本発明の画像形成装置において、当該画像形成装置は、前記消耗品が装着されると、消耗品の交換に伴う所定の動作を行う間、画像形成動作が停止されるよう構成されており、前記抽出手段は、前記消耗品が装着されると、当該消耗品に備える前記第1記憶部から固有情報を抽出し、前記表示制御手段は、画像形成動作が停止されている間、操作を待機させる待機情報と共に前記排出権認証情報を表示することを特徴とする。
【0020】
上記の構成によれば、画像形成動作が停止されている間に排出権認証情報が表示されるので、排出権認証情報の表示をユーザの操作を妨げないタイミングとすることできる。
【0021】
さらに、本発明の画像形成装置は、前記消耗品の装着を検出する装着検出手段と、消耗品の交換に伴う前記所定の動作の終了を検出する動作終了検出手段とをさらに備え、前記抽出手段は、前記装着検出手段にて前記消耗品が検出されると、前記第1認証情報を抽出し、前記表示制御手段は、前記終了検出手段にて、前記所定の動作の終了が検出されると、前記排出権認証情報の表示を終了することを特徴とする。
【0022】
上記の構成によれば、排出権認証情報の表示は、所定の動作の開始から終了までを対象とするので、所定の動作の終了を待つユーザの時間を有効に利用することができる。
【0023】
さらに、本発明の画像形成装置において、前記表示制御手段は、前記排出権認証情報を、当該画像形成装置が有する処理機能を用いた処理要求の予約を受け付ける処理予約キーと共に表示することを特徴とする。
【0024】
上記の構成によれば、排出権認証情報が処理予約キーと共に表示されるので、ユーザは、排出権認証情報が表示された画面からでも、所望の処理の予約をすることができる。
【0025】
さらに、本発明の画像形成装置は、画像を形成する画像形成部を制御する画像形成制御手段をさらに備え、前記表示制御手段は、前記排出権認証情報を、当該画像形成装置が有する処理機能を用いた処理要求の予約を受け付ける処理予約キーと共に表示し、前記画像形成制御手段は、前記処理予約キーが操作されると、消耗品の交換に伴う前記所定の動作の終了後に受け付けた処理を実行することを特徴とする。
【0026】
上記の構成によれば、排出権認証情報と共に表示された処理予約キーにて予約された処理を、所定の動作の終了後、速やかに実施させることが可能となる。
【0027】
さらに、本発明の画像形成装置において、前記表示制御手段は、前記排出権認証情報を、前記排出権認証情報のプレビュー表示させる指示を受け付けるプレビュー表示指示キーと共に表示し、前記表示制御手段は、前記プレビュー表示指示キーが操作されると、前記排出権認証情報をプレビュー表示し、前記画像形成制御手段は、前記排出権認証情報がプレビュー表示されている状態で、前記排出権認証情報の印刷処理が指示されると、消耗品の交換に伴う前記所定の動作の終了後に、プレビュー表示と同じ態様で前記排出権認証情報の印刷処理を実行することを特徴とする。
【0028】
上記の構成によれば、排出権認証情報を紙データで保存したいユーザにおいて、事前に、出力画像の態様をプレビューで確認することができるので、所望の態様で形成された画像を得ることができる。
【0029】
また、上記の課題を解決するために、本発明の排出権認証情報確認システムは、当該画像形成装置外部の第1管理装置であって、当該画像形成装置に装着可能な消耗品の固有情報と該固有情報を有する前記消耗品の前記排出権認証情報とを関連付けて管理する第1管理装置に前記抽出された固有情報を送信し、該第1管理装置より、前記抽出された固有情報に関連付けられている排出権認証情報を受信するよう通信部を制御する第1通信制御手段を備え、前記表示制御手段は、前記通信部により受信した排出権認証情報を表示部に表示することを特徴とする画像形成装置と、前記画像形成装置と通信可能な第1管理装置であって、前記画像形成装置に装着可能な消耗品の固有情報と該固有情報を有する前記消耗品の前記排出権認証情報とを関連付けて管理し、前記画像形成装置より固有情報を受信すると、該固有情報に関連付けられている排出権認証情報を前記画像形成装置に送信する第1管理装置とを含む。
【0030】
上記の構成によれば、ユーザが温室効果ガスの排出権が付与された消耗品を購入することで結果的に購入した温室効果ガスの排出権に関するより具体的な内容を容易に知ることが可能な排出権認証情報確認システムを提供することができる。
【0031】
また、上記の課題を解決するために、本発明の排出権認証情報確認システムは、前記表示制御手段は、前記排出権認証情報として、付与された温室効果ガスの排出権の概要を示す概要情報を、該概要情報よりも詳細な内容の詳細情報の表示要求を受け付ける表示要求キーと共に表示し、前記表示要求キーが操作されると、当該画像形成装置外部の第2管理装置であって、当該画像形成装置に装着可能な消耗品の固有情報と該固有情報を有する前記消耗品に付与された温室効果ガスの排出権の詳細情報とを関連付けて管理する第2管理装置に対して詳細情報を要求し、該第2管理装置より詳細情報を受信するよう通信部を制御する第2通信制御手段をさらに備え、前記表示制御手段は、前記通信部により受信した詳細情報を、前記概要情報に代えて前記排出権認証情報として表示することを特徴とする画像形成装置と、前記画像形成装置と通信可能な第2管理装置であって、前記画像形成装置に装着可能な消耗品の固有情報と該固有情報を有する前記消耗品に付与された温室効果ガスの排出権の詳細情報とを関連付けて管理し、前記画像形成装置より詳細情報の取得要求を受信すると、前記画像形成装置の固有情報に関連付けられている詳細情報を前記画像形成装置に送信する第2管理装置とを含む。
【0032】
上記の構成によれば、ユーザが温室効果ガスの排出権が付与された消耗品を購入することで結果的に購入した温室効果ガスの排出権に関するより具体的な内容を容易に知ることが可能な排出権認証情報確認システムを提供することができる。
【0033】
また、上記の課題を解決するために、本発明の排出権認証情報表示方法は、交換可能な温室効果ガスの排出権が付与された消耗品が装着される画像形成装置の排出権認証情報表示方法であって、前記消耗品を識別可能な固有情報を、装着された前記消耗品が備える第1記憶部から抽出する抽出ステップと、前記抽出された固有情報に関連付けられている、当該消耗品に付与された温室効果ガスの排出権の具体的内容を含む排出権認証情報を表示部に表示する表示ステップとを有することを特徴とする。
【0034】
上記の構成によれば、ユーザが温室効果ガスの排出権が付与された消耗品を購入することで結果的に購入した温室効果ガスの排出権に関するより具体的な内容を容易に知ることが可能な排出権認証情報表示方法を提供することができる。
【0035】
なお、上記画像形成装置はコンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各部として動作させることにより、上記画像形成装置をコンピュータにて実現させるプログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に含まれる。
【発明の効果】
【0036】
本発明は、消耗品を識別可能な固有情報が、装着された消耗品が備える第1記憶部から抽出され、抽出された固有情報に関連付けられている、当該消耗品に付与された温室効果ガスの排出権の具体的内容を含む排出権認証情報が表示部に表示されるので、ユーザは、装着された消耗品に温室効果ガスの排出権が認定されていることを確認することができる。また、表示された排出権認証情報を見ることで、ユーザは、温室効果ガスの排出権の具体的内容を知ることができる。したがって、ユーザが温室効果ガスの排出権が付与された消耗品を購入したことで結果的に購入した温室効果ガスの排出権に関するより具体的な内容を容易に知ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】第1の実施形態における表示処理システムの全体概要の一例を示す図である。
【図2】MFPの概略構造の一例を示す縦断面図である。
【図3】トナーカートリッジを示す図である。
【図4】MFPのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図5】操作パネルの一例を示す図である。
【図6】第1の実施形態におけるMFPが備える制御部の機能の一例を記憶部に記憶された情報とともに示すブロック図である。
【図7】第1オフセットクレジット認証画面の一例を示す図である。
【図8】第2オフセットクレジット認証画面の一例を示す図である。
【図9】第1,2確認画面の一例を示す図である。
【図10】起動制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図11】認証情報表示・予約受付処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図12】第2の実施形態におけるMFPが備える制御部の機能の一例を記憶部に記憶された情報とともに示すブロック図である。
【図13】第1のプレビュー画面の一例を示す図である。
【図14】第2のプレビュー画面の一例を示す図である。
【図15】第1プレビュー表示・予約受付処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図16】第2プレビュー表示・予約受付処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態における排出権認証情報確認システム1の全体概要の一例を示す図である。図1に示されるように、排出権認証情報確認システム1は、ネットワーク102にそれぞれ接続された複数の複合機(以下、「MFP」という)100と、サーバPC101,101A(第1管理装置、第2管理装置)と、携帯端末110と、ノートパソコン120と、携帯電話130とを含む。MFP100は、画像形成装置の一例であり、スキャナ機能、コピー機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能等の複数の機能を備える。
【0039】
複数のMFP100、携帯端末110、ノートパソコン120および携帯電話130は、それぞれがネットワーク102を介して接続され、互いに通信が可能である。ネットワーク102は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。ネットワーク102は、LANに限らず、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆交換電話網(PSTN)等であってもよい。
【0040】
また、ネットワーク102は、ゲートウェイを介してインターネット105に接続されており、複数のMFP100、携帯端末110、ノートパソコン120および携帯電話130は、それぞれインターネット105に接続されたサーバPC101,101Aと通信が可能である。なお、衛星通信インフラ103を利用して通信を行ってもよい。
【0041】
MFP100は、ブラウジングプログラムを実行可能であり、ブラウジング機能を有する。例えば、MFP100は、ユーザによりサーバPC101が記憶するウェブページのURLが指定されると、サーバPC101にURLで特定されるウェブページの送信を要求し、サーバPC101が送信するウェブページを受信し、表示する。
【0042】
本実施の形態におけるサーバPC101,101Aは、MFP100をリースするリース会社、MFP100を販売する販売店、MFP100のメーカー、消耗品メーカー、クラウドプロバイダー(クラウドコンピューティングサービスを提供する専用事業者)、公的申請認証機関(例えば、環境省)またはオフセットプロバイダーが設置するサーバであり、画像形成装置に関する各種の情報を記憶している。各種の情報は、MFP100に関する認証情報を少なくとも含む。
【0043】
認証情報は、カーボンオフセットに関する情報を含む。カーボンオフセットは、市民,NPO/NGO,自治体,政府等の社会の構成員が、自らの温室効果ガス(COを含む)の排出量を認識し、主体的にこれを削減する努力を行うとともに、削減が困難な部分の排出量について、他の場所で実現した温室効果ガスの排出削減・吸収量(以下、「クレジット」という)を購入することにより、その排出量の全部または一部を埋め合わせる(以下、「オフセット」という)ことをいう。例えば、温室効果ガスの排出削減・吸収を実現するプロジェクト(以下、「オフセットプロジェクト」という)としては、温室効果ガス吸収事業が実施する、例えば、ブラジル植林プロジェクト(マングローブの植林)、海洋吸収事業や土壌吸収事業、二酸化炭素貯留事業である地中隔離法や海洋隔離法、または、再生可能エネルギー事業(水力発電(農業用水や砂防ダムの利用も含む)、風力発電(洋上風力発電も含む)、海流発電、地熱発電、太陽光発電、太陽熱発電、潮汐発電、振動力発電、バイオマス発電など)などのプロジェクトである。
【0044】
図2は、MFPの概略構造の一例を示す縦断面図である。図2に示されるように、MFP100は、画像形成ユニット20と原稿読取ユニット30とを備える。画像形成ユニット20は、4つの画像形成ステーションP1〜P4を備えることができる構成である。4つの画像形成ステーションP1〜P4はそれぞれ、現像器2、感光体ドラム3、帯電器5、クリーナユニット4を備えており、基本的に同一の構成を有している。但し、各画像形成ステーションPは、それぞれ個々に識別情報を有しており、後述する制御部201は、画像形成ステーションPを個々に判別できるようになっている。4つの画像形成ステーションPを備えることで、MFP100は、4色のトナー(現像剤)を用いて画像を形成することができる。
【0045】
帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させるための帯電手段であり、非接触型の他、ローラ型やブラシ型等の接触型の帯電器が用いられることもある。
【0046】
露光ユニット8は、帯電された感光体ドラム3の表面を、入力された画像データに応じて露光することにより、画像データに応じた静電潜像を形成するものである。なお、露光ユニット8は、レーザ出射部および反射ミラー等を備えたレーザスキャニングユニット(LSU)として構成する他、発光素子をアレイ状に並べた、例えばELやLED書込みヘッドを用いることもできる。
【0047】
現像器2は、それぞれの感光体ドラム3上に形成された静電潜像を、トナーを用いて顕在化することにより現像するものである。4つの現像器2には、それぞれ黒(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)およびシアン(C)の4種類いずれかのトナーが収容されている。それぞれの感光体ドラム3上の静電潜像は、画像データに含まれる各色成分ごとに形成され、現像器2それぞれにより現像される。各現像器2の上方には、対応する色の補給トナーを収容したトナーカートリッジ98がそれぞれ配置されている。各現像器2には、図示しない補給経路を通って、対応するトナーカートリッジ98より補給トナーが適宜補給される。なお、トナーカートリッジ98については、図3を用いて後述する。
【0048】
クリーナユニット4は、現像・画像転写後における感光体ドラム3上の表面に残留したトナーを、除去・回収するものである。
【0049】
感光体ドラム3の上方に配置されている中間転写ベルトユニット6は、中間転写ベルト61、中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、中間転写ローラ64および中間転写ベルトクリーニングユニット65を備えている。中間転写ローラ64は、4つの画像形成ステーションP1〜P4に対応して4本設けられている。
【0050】
中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63および中間転写ローラ64は、中間転写ベルト61を張架して回転駆動させる。また各中間転写ローラ64は、感光体ドラム3のトナー像を、中間転写ベルト61上に転写するための転写バイアスを与える。
【0051】
中間転写ベルト61は、各感光体ドラム3に接触するように設けられている。そして、感光体ドラム3に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト61に順次的に重ねて転写することによって、中間転写ベルト61上に多色のトナー像を形成する機能を有している。中間転写ベルト61は、例えば厚さ100μm〜150μm程度のフィルムを用いて無端状に形成されている。
【0052】
感光体ドラム3から中間転写ベルト61へのトナー像の転写は、中間転写ベルト61の裏側に接触している中間転写ローラ64によって行われる。中間転写ローラ64には、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加されている。中間転写ローラ64は、直径8〜10mmの金属(例えばステンレス)軸をベースとし、その表面が導電性の弾性材(例えばEPDM,発泡ウレタン等)により覆われているローラである。この導電性の弾性材により、中間転写ベルト61に対して均一に高電圧を印加することができる。本実施形態では転写電極としてローラ形状を使用しているが、それ以外にブラシなども用いることが可能である。
【0053】
上述したように、各感光体ドラム3上で各色相に応じて顕像化された静電像は中間転写ベルト61で積層される。このように、積層された画像情報は中間転写ベルト61の回転によって、後述の用紙と中間転写ベルト61の接触位置に配置される転写ローラ10によって用紙上に転写される。
【0054】
このとき、中間転写ベルト61と転写ローラ10は所定ニップで圧接されると共に、転写ローラ10にはトナーを用紙に転写させるための電圧が印加される(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)。さらに、転写ローラ10は上記ニップを定常的に得るために、転写ローラ10もしくは中間転写ベルト駆動ローラ62の何れか一方を硬質材料(金属等)とし、他方を弾性ローラ等の軟質材料(弾性ゴムローラ、または発泡性樹脂ローラ等々)が用いられる。
【0055】
また、上述したように、感光体ドラム3に接触することにより中間転写ベルト61に付着したトナー、もしくは転写ローラ10によって用紙上に転写されず中間転写ベルト61上に残存したトナーは、次工程でトナーの混色を発生させる原因となるために、中間転写ベルトクリーニングユニット65によって除去・回収されるように設定されている。中間転写ベルトクリーニングユニット65には、中間転写ベルト61に接触する、例えばクリーニング部材としてクリーニングブレードが備えられており、クリーニングブレードが接触する中間転写ベルト61は、裏側から中間転写ベルト従動ローラ63で支持されている。
【0056】
給紙カセット81は、画像形成に使用する用紙を蓄積しておくためのトレイであり、MFP100における露光ユニット8の下側に設けられている。また手差し給紙カセット82にも画像形成に使用する用紙を置くことができる。また、MFP100の上部に設けられている排紙トレイ91は、印刷済みの用紙をフェイスダウンで集積するためのトレイである。
【0057】
またMFP100には、給紙カセット81および手差し給紙カセット82の用紙を転写ローラ10や定着ユニット7を経由させて排紙トレイ91に送るための、略垂直形状の用紙搬送路Sが設けられている。給紙カセット81ないし手差し給紙カセット82から排紙トレイ91までの用紙搬送路Sの近傍には、ピックアップローラ11a,11b、複数の搬送ローラ12a〜12d,レジストローラ13、転写ローラ10、定着ユニット7等が配されている。
【0058】
搬送ローラ12a〜12dは、用紙の搬送を促進・補助するための小型のローラであり、用紙搬送路Sに沿って複数設けられている。ピックアップローラ11aは、給紙カセット81の端部近傍に備えられ、給紙カセット81から用紙を1枚ずつピックアップして用紙搬送路Sに供給する。同様にピックアップローラ11bは、手差し給紙カセット82の端部近傍に備えられ、手差し給紙カセット82から用紙を1枚ずつピックアップして用紙搬送路Sに供給する。
【0059】
レジストローラ13は、用紙搬送路Sを搬送されている用紙を一旦保持するものである。そして、感光体ドラム3上のトナー像の先端と用紙の先端を合わせるタイミングで用紙を転写ローラ10に搬送する機能を有している。
【0060】
定着ユニット7は、ヒートローラ71および加圧ローラ72を備えており、ヒートローラ71および加圧ローラ72は、用紙を挟んで回転するようになっている。また、ヒートローラ71は、図示しない温度検出器からの信号に基づいて制御部201(図4参照)によって所定の定着温度となるように設定されており、加圧ローラ72とともにトナーを用紙に熱圧着することにより、用紙に転写された多色トナー像を溶融・混合・圧接し、用紙に対して熱定着させる機能を有している。また、ヒートローラ71を外部から定着するための外部定着ベルト73が設けられている。
【0061】
次に、用紙搬送路Sを詳細に説明する。上述のように、MFP100には予め用紙を収納する給紙カセット81および手差し給紙カセット82が設けられている。これら給紙カセット81,82から用紙を給紙するために、ピックアップローラ11a,11bが配置され、用紙を1枚ずつ用紙搬送路Sに導くようになっている。
【0062】
給紙カセット81,82それぞれから搬送される用紙は用紙搬送路Sの搬送ローラ12aによってレジストローラ13まで搬送され、用紙の先端と中間転写ベルト61上の画像情報の先端を整合するタイミングで転写ローラ10に搬送され、用紙上に画像情報が書き込まれる。その後、用紙は定着ユニット7を通過することによって用紙上の未定着トナーが熱で溶融・固着され、その後に配された搬送ローラ12bを経て排紙トレイ91上に排出される。
【0063】
用紙搬送経路Sは、用紙に対する片面印字要求のときのものであるが、これに対して両
面印字要求の時は、上記のように片面印字が終了し、定着ユニット7を通過した用紙の後端が最終の搬送ローラ12bで把持されたときに、搬送ローラ12bが逆回転することによって用紙を搬送ローラ12c,12dに導く。そして、その後レジストローラ13を経て用紙裏面に印字が行われた後に用紙が排紙トレイ91に排出される。
【0064】
原稿読取ユニット30は、主として自動原稿給紙装置29および走査部90を有している。自動原稿給紙装置29の載置台に載置された複数の原稿用紙は、順次、走査部90の上部へ供給され、原稿の読み取りが行われる。
【0065】
図3は、トナーカートリッジを示す図である。図3(a)はトナーカートリッジの概観を示す斜視図であり、図3(b)はトナーカートリッジの正面図である。図3(a),(b)に示されるように、トナーカートリッジ98は、トナーカートリッジ本体142と、その正面側に設けられた記憶部150とを含む。トナーカートリッジ本体142は、廃トナー格納部141と、補給トナー格納部143とを有する。補給トナー格納部143には、4種類のトナーのうちいずれかが収容されており、収容されているトナーがそれに対応する現像器2に補給される。廃トナー格納部141は、廃トナー供給口141aが設けられ、現像器2の現像に用いられた後に廃トナー供給口141aに排出される廃トナーが蓄積する。
【0066】
記憶部150は、端子153と、位置決めボス151a,151bとを備える。記憶部150は、トナーカートリッジ本体142の取付位置においてビス155a,155bにより固定されている。記憶部150は、画像形成ユニット20におけるトナーカートリッジ98のセット位置に、当該トナーカートリッジ98がセットされることで、画像形成ユニット20に設けられたコネクタと接続される。特に図示してはいないが、コネクタには、端子と位置決め孔とが形成されており、位置決め孔に記憶部150に形成された位置決めボス151a,151bが挿入されることで、記憶部150とコネクタとが位置合わせされる。記憶部150とコネクタとが接続されることにより、記憶部150の端子153とコネクタの端子とが接触するので、記憶部150とMFP100とは電気的に接続される。また、記憶部150は、トナーカートリッジ98がクレジット付きの消耗品であることを示す情報を記憶する。
【0067】
記憶部150に記憶されている情報は、トナーカートリッジ98の認証情報である。トナーカートリッジ98の認証情報は、トナーカートリッジ98がオフセットの認証を受けるときに付与される情報であり、サーバPC101,101Aにて登録されている。トナーカートリッジ98の認証情報は、具体的には、トナーカートリッジ98の製造番号、トナーカートリッジ98に付与されたクレジット番号、オフセット認証番号の少なくとも1つである。製造番号は、製造時に付されるトナーカートリッジ98の識別番号である。クレジット番号は、トナーカートリッジ98が有するクレジットを識別するための識別番号である。オフセット認証番号は、第三者機関(公的機関)によりトナーカートリッジ98がオフセットの認証を受けたときに付されるオフセットを識別するための識別番号である。以下では、トナーカートリッジ98の認証情報を第1認証情報という。
【0068】
なお、ここでは記憶部150を接触式の不揮発性メモリとしているが、これに限定するものではない。記憶部150は、ICチップ、バーコード、QRコード(登録商標)のような無線を用いた非接触式であってもよい。
【0069】
また、トナーカートリッジ98に、商品およびサービスのライフサイクル全体(原料調達から廃棄・リサイクルまで)で排出される温室効果ガスを二酸化炭素の量に換算した換算値を示すカーボンフットプリントマーク(登録商標)が付されていてもよい。これにより、環境意識の高いユーザに対して、トナーカートリッジ98の製造メーカーが温室効果ガス削減に積極的に取り組んでいることを容易に視認させることができる。なお、カーボンフットプリントマークは、トナーカートリッジ98自体に付されていてもよいし、トナーカートリッジ98の梱包材に付されていてもよい。
【0070】
さらに、カーボンフットプリントマークに加えて、カーボンフットプリントマークの説明文が付されていてもよい。これにより、特に環境意識の高いユーザに対して、温室効果ガス削減に取り組んでいる消耗品メーカーであることを容易に視認させて、安心感を与えることができる。また、環境意識の低いユーザに対しては、温室効果ガスを削減することの重要性に気付かせてこれを促すことができ、延いては地球温暖化防止に貢献することができる。なお、温室効果ガスとしては、京都議定書で対象となったCO、CH、NO、HFC、PFCおよびSFの6種類を含む。
【0071】
CO排出量は、LCA(ライフサイクルアセスメント)手法を活用して、下記一般式で算定される。
一般式:CO排出量=Σ(活動量i×CO排出原単位)
iは上述した原材料調達から廃棄・リサイクルの活動量(プロセス)を示す。CO排出量の単位は、(kg)、(g)、(t)といった重量を表す単位で表される。ライフサイクル段階と活動量とは、次の(1)から(5)のように対応できる。
(1)原材料調達段階の活動量は、素材使用量。
(2)生産段階の活動量は、組立て重量と生産時の電力消費量。
(3)流通段階の活動量は、輸送量(輸送距離と積載率とトラック積載量との積)。
(4)使用・維持管理段階の活動量は、使用時の電力消費量。
(5)廃棄・リサイクル段階の活動量は、埋立重量とリサイクル重量。
【0072】
本実施例では、(1)から(5)の合計を表示する。本実施例では(1)から(5)の合計を7.0ton−COとしている。この値は、本実施例を説明するものであって、LCA手法を用いて算出した値ではない。
【0073】
但し、7.0ton−COとした内訳は、(1)原材料調達0.5ton、(2)生産1.0ton、(3)流通2.0ton、(4)使用・維持管理3.0ton、(5)廃棄・リサイクル0.5tonとした。
【0074】
図4は、MFPのハードウェア構成を示すブロック図である。図4に示されるように、MFP100は、制御部201と、制御部201が実行するプログラム等を記憶するための記憶部202と、周辺機器220を制御する制御部211とを含む。
【0075】
制御部201は、表示部51、操作部53、データ通信制御部206、原稿読取部207、画像処理部208、画像形成部209、定着部210とそれぞれ接続され、MFP100全体を制御する。
【0076】
データ通信制御部206(通信部)は、通信プロトコルで通信するためのインターフェースであるLAN端子206aと、シリアル通信のためのシリアルインターフェース端子206bとを有する。データ通信制御部206は、制御部201からの指示に従って、LAN端子206aまたはシリアルインターフェース端子206bに接続された外部の機器との間でデータを送受信する。
【0077】
LAN端子206aに、インターネット105に接続するためのケーブルが接続される場合、データ通信制御部206は、LAN端子206aを介して接続されたサーバPC101,101Aと通信する(図1参照)。
【0078】
シリアルインターフェース端子206bには、フラッシュメモリを内蔵したメモリカード206cが接続可能である。制御部201は、データ通信制御部206を制御して、メモリカード206cから制御部201が実行するためのプログラムを読み出し、記憶部202に記憶することにより、プログラムを更新することが可能である。
【0079】
なお、制御部201が実行するプログラムを記憶する記憶媒体としては、メモリカードに限られず、フレキシブルディスク、光ディスク、ICカード、光カード、マスクROM、EEPROMなどの半導体メモリ等の媒体であってもよい。
【0080】
原稿読取部207は、図2の原稿読取ユニット30に相当し、原稿読取位置まで搬送されてきた原稿に光を照射する光源と、原稿で反射した光を受光する光電変換素子とを含み、原稿のサイズに応じた原稿画像を走査する。光電変換素子は、受光した光を電気信号である画像データに変換して、画像処理部208に出力する。
【0081】
画像処理部208は、原稿読取部207から入力される画像データにシェーディング補正などの各種のデータ処理を施した後、画像形成部209に出力する。給紙部(図示しない)は、給紙カセット81および手差し給紙カセット82に収納された用紙を画像形成部209に搬送する。
【0082】
画像形成部209は、図2の画像形成ユニット20に相当し、データ処理後の画像データに基づいて、給紙部(図示しない)により搬送される用紙に画像を形成する。そして、画像形成部209は、画像を形成した後の用紙を排紙トレイ91上に排出する。
【0083】
画像形成部209は、接続検出部209aを含む。接続検出部209aは、トナーカートリッジ98に設けられた記憶部(第1記憶部)150と画像形成部209に設けられたコネクタとが交信可能か否かを検出するものである。具体的には、画像形成部209のコネクタとトナーカートリッジ98に設けられた記憶部150との電気的な接続状態を検出する。接続検出部209aは、画像形成部209のコネクタの端子とトナーカートリッジ98に設けられた記憶部150の端子153とが電気的に接続された状態を検出すると、接続完了したことを示す接続完了信号を制御部201に出力する。詳細については後述するが、上記記憶部150に、当該トナーカートリッジ98の識別を可能とする第1認証情報(固有情報)が記憶されている。
【0084】
定着部210(図2の定着ユニット7に相当)は、画像形成部209にて用紙上に形成されたトナー画像を溶融させて用紙に定着させる。
【0085】
エラー検出部212は、キャリブレーションの開始から終了までにおいてMFP100に発生するエラーを検出するものである。画像形成部209のキャリブレーションにおいては、定着ユニット7を設定温度まで昇温させる動作、感光体ドラム3の帯電性の確認、現像器2内の消耗品の保有量の確認、現像器2の動作の確認、各種センサの動作の確認、中間転写ベルトユニット6の駆動の確認、画質調整動作、通信機能や電気系統の動作確認等が実施される。エラー検出部212は、キャリブレーション中に、動作不良や確認対象に不良があった場合にエラーとして検出し、エラーを検出したことを示すエラー信号を制御部201に出力する。なお、エラー検出部212は、検出されたエラーに対応するエラーコードを制御部201に出力するようにしてもよい。
【0086】
キャリブレーションは、MFP100の電源ON時、トナーカートリッジ98等の消耗品交換時、その他、所定のタイミングで実施される。
【0087】
安全スイッチ99は、MFP100の前面に設けられた開閉ドアの開閉に応じて、オン状態またはオフ状態となる。具体的には、図示しない開閉ドアが閉状態となると、開閉ドアの突起に押圧されることによりオン状態となり、開閉ドアが開状態となると、開閉ドアの突起による押圧が解除されることによりオフ状態となる。安全スイッチ99は、オン状態であるならば、安全スイッチ99がオン状態であることを示すオン信号を制御部201に出力し、オフ状態であるならば、安全スイッチ99がオフ状態であることを示すオフ信号を制御部201に出力する。
【0088】
トナーカートリッジ98の交換は、開閉ドアを開いた状態で行われるため、交換時、安全スイッチ99はオフ状態となりオフ信号を制御部201に出力する。制御部201は、は、オフ信号が入力されている間(開閉ドアが開状態のとき、つまり安全スイッチ99がオフ状態のとき)、MFP100の動作系の電気系統をオフ状態となるようにしている。これにより、ユーザがMFP100の内部に触れたとしても、例えば手の巻き込み、感電等を防止することができる。
【0089】
入力部205は、操作パネル50と、安全スイッチ99とを含む。操作パネル50は、表示部51と、操作部53とを含む。表示部51は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electoro Luminescence Display)、電気泳動を利用した電子ペーパー等のディスプレイ、プラズマディスプレイ(PDP)、プラズマチューブアレイディスプレイ(PTAD)、電子放出素子を用いたディスプレイ(FED、SED)等の表示装置であり、ユーザに対する設定画面等の指示メニューや取得した画像データに関する情報、認証情報を含む画面を表示する。
【0090】
操作部53は、複数のキーを備え、キーに対応するユーザの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。操作部53が備える複数のキーは、スイッチを備えたハードキーである。なお、操作部53は、キーの一部としてタッチパネルを含んでいても、あるいはタッチパネルそのもので構成されていてもよい。操作部53がタッチパネルを含む場合、あるいはタッチパネルから構成されている場合、タッチパネルは、表示部51上に設けられる。本実施形態の操作部53は、タッチパネルを含んでいるものとする。なお、指装着型のウェアラブル・インタフェースを用いたジェスチャ入力を用いてもよい。
【0091】
図5は、操作パネルの一例を示す図である。図5に示されるように、操作パネル50は、表示部51と、操作部53として、ファクシミリを送受信するファクシミリモードにMFP100を遷移させるためのファックスキー31と、プリント処理を実行するためのプリントモードにMFP100を遷移させるためのプリンタキー32と、コピー処理を実行するためのコピーモードにMFP100を遷移させるためのコピーキー33と、スキャン処理を実行するためのスキャンモードにMFP100を遷移させるためのスキャンキー34と、印字処理を実行するための印字モードにMFP100を遷移させるための印字キー35と、特別機能キー41と、両面コピーキー42と、ソータ/ステープルキー43と、設定確認キー44と、操作ガイドキー45と、表示部51に表示されるカーソルを上に移動させる指示を入力するための上キー46と、表示部51に表示されるカーソルを下に移動させる指示を入力するための下キー47と、通信状況確認キー48と、テンキー54と、割り込みキー55と、入力内容をキャンセルするためのクリアキー56と、全解除キー57と、スタートキー58とを含む。
【0092】
図6は、第1の実施形態におけるMFPが備える制御部の機能の一例を記憶部に記憶された情報とともに示すブロック図である。図6に示されるように、制御部201は、ユーザの操作を受け付ける操作受付部221と、キャリブレーション検出部(動作終了検出手段)223と、抽出部(抽出手段)225と、照合部(照合手段)227と、認証情報受信部229(第1通信制御手段、第2通信制御手段)と、表示制御部(表示制御手段)231と、画像形成制御部(画像形成制御手段)241とを含む。
【0093】
記憶部(第2記憶部)202は、MFP100の種々の情報を記憶する記憶部であり、第2認証情報251を記憶する。第2認証情報251は、MFP100に適合するトナーカートリッジ98の認証情報(排出権認証情報,概要情報)であり、MFP100の管理者等がサーバPC101,101Aにて登録されている情報を適宣取得することにより更新される。なお、MFP100の管理者は、サーバPC101,101Aに対してアクセス権を有しており、これにより第2認証情報251の更新が可能となる。
【0094】
記憶部202は、このような概要情報である第2認証情報を、第1認証情報と共に、両情報を関連付けて記憶している。第1認証情報は、消耗品であるトナーカートリッジを識別可能な固有の情報であり、該第1認証情報に基づいて、当該トナーカートリッジ(消耗品)に付与された第2認証情報を抽出することができる。ここでは、サーバPC101,101Aは、トナーカートリッジ98がオフセットの認証を受けていることを登録しており、サーバPC101,101Aが登録している情報には、トナーカートリッジ98を識別するための第1認証情報と、第2認証情報251とが含まれる。
【0095】
第1認証情報は、具体的には、トナーカートリッジ98の製造番号、トナーカートリッジ98に付与されたクレジット番号、オフセット認証番号の少なくとも1つである。製造番号は、製造時に付されるトナーカートリッジ98の識別番号である。クレジット番号は、トナーカートリッジ98が有するクレジットを識別するための識別番号である。オフセット認証番号は、第三者機関(公的機関)によりトナーカートリッジ98がオフセットの認証を受けたときに付されるオフセットを識別するための識別番号である。
【0096】
第2認証情報は、オフセット認証申請者名、消耗品販売事業者名、オフセット量/算定排出量、オフセットプロジェクトの名称、オフセット購入費(寄付金)およびオフセットが無効になる日付の情報等を含む。オフセット認証申請者名は、オフセットの認証を申請した者を識別するための情報である。消耗品販売事業者名は、トナーカートリッジ98を販売する販売事業者を識別するための情報である。
【0097】
キャリブレーション検出部223は、キャリブレーションの開始と終了を検出するものである。本実施形態では、キャリブレーション検出部223は、トナーカートリッジ98等の消耗品が交換された後、安全スイッチ99が出力する信号がオフ信号からオン信号に変化したときに、キャリブレーションの開始を検出する。具体的には、安全スイッチ99から接続完了信号が入力されることで、キャリブレーションの開始と判断し、キャリブレーション開始信号を抽出部225に出力する。また、キャリブレーション検出部223は、キャリブレーションの開始を検出すると、検出時から所定の時間経過後にキャリブレーション終了と判断し、キャリブレーション終了信号を表示制御部231に出力する。キャリブレーション終了を判断するのに用いられる、接続検出部(装着検出手段)209aによる交信可能の検出後からの所定の経過時間は、キャリブレーションの所要時間によって決まる値である。
【0098】
なお、キャリブレーションの終了の検出は、キャリブレーション検出部223が、キャリブレーションにて動作確認等が行われる各部から確認完了の信号を受け取ることで、検出する構成とすることもできる。
【0099】
上述したように、トナーカートリッジ98等の消耗品の交換は、開閉ドアが開けられた状態で行われ、交換完了で開閉ドアが閉じられ、これにて制御部201が電気系統をオンさせ、実際にキャリブレーションが開始されるためである。したがって、消耗品交換時の開閉ドアが閉じられたタイミングで、キャリブレーションの開始を検出することができる。
【0100】
また、キャリブレーション検出部223は、例えば、接続検出部209aによるトナーカートリッジ98が備える記憶部150との交信可能の検出により、キャリブレーションの開始を検出する構成とすることができる。これは、上述したように、トナーカートリッジ98等の消耗品の交換時にキャリブレーションが実施されるためである。
【0101】
抽出部225は、キャリブレーション検出部223によるキャリブレーションの開始の検出に応じて、トナーカートリッジ98が備える記憶部150にアクセスし、抽出可能な認証情報が記憶されているか否かを判断する。記憶部150に抽出可能な認証情報が記憶されているならば記憶部150から認証情報を抽出するが、そうでなければ抽出可能な認証情報がない旨を表示制御部231に出力する。ここでは、記憶部150には、第1認証情報(固有情報)が記憶されているので、抽出部225は、記憶部150から抽出した第1認証情報を照合部227および表示制御部231に出力する。
【0102】
照合部227は、抽出部225により記憶部150から抽出された第1認証情報を照合する。照合部227は、抽出した第1認証情報に一致する第1認証情報が記憶部202に存在する場合に、一致する第1認証情報に関連付けられている第2認証情報251を抽出する。このため、照合部227により記憶部202から抽出された第2認証情報251は、サーバPC101,101Aが登録しているMFP100に適合するトナーカートリッジ98の認証情報である。これにより、照合部227は、当該トナーカートリッジ98をMFP100による画像形成に適合する純正品であるか否かを判断することができる。照合部227は、一致する情報が存在するならばMFP100に装着されたトナーカートリッジ98がMFP100による画像形成に適合する純正品であると判断するが、そうでなければMFP100による画像形成に適合しない非純正品であると判断する。照合部227は、判断した結果を照合結果として表示制御部231に出力する。また、照合部227は、第1認証情報と第2認証情報251との照合中であることを示す照合中信号を表示制御部231に出力する。
【0103】
なお、抽出された第1認証情報が、m個の情報(例えば、項目:製造番号)のみであり、記憶部202に記憶されている第1認証情報が、n個(n>m)の情報(例えば、項目:製造番号、クレジット番号、オフセット認証番号の3つ)である場合、1以上の情報(項目)が一致すればよい。
【0104】
認証情報受信部229は、サーバPC101,101Aのいずれかから第3認証情報を受信する。第3認証情報(詳細情報)は、トナーカートリッジ98の認証情報であり、第2認証情報251よりも付与された排出権の内容をより詳細にした情報を含む。本実施形態では、第2認証情報251を詳細にした情報として、少なくとも、オフセットの仕組みを説明する情報を含んでおり、その他、カーボンオフセットの帰属先、オフセット算定排出量、クレジット種別、およびカーボンオフセットマーク(登録商標)等を含む。また、第3認証情報は、温室効果ガス削減努力の促進に関する情報、オフセット量/算定排出量の根拠としたガイドラインの説明、プロジェクトの概要、オフセットの対象期間等の情報をさらに含んでいてもよい。
【0105】
認証情報受信部229は、ユーザが操作部53を操作することにより、操作受付部221が第3認証情報を取得する取得指示を受け付けると、サーバPC101,101Aのいずれかにデータ通信制御部206を介して第3認証情報の送信要求を送信する。サーバPC101,101Aのうち第3認証情報の送信要求を受信したサーバは、第3認証情報をMFP100に送信し、データ通信制御部206は、第3認証情報を認証情報受信部229に出力する。認証情報受信部229は、データ通信制御部206から入力された第3認証情報を表示制御部231に出力するとともに、第3認証情報を第3認証情報255として記憶部202に記憶する。
【0106】
表示制御部231は、表示部51を制御し、各種の情報を表示する。表示制御部231は、第1オフセットクレジット認証画面生成部233と、第2オフセットクレジット認証画面生成部235と、メッセージ画面生成部237とを含む。
【0107】
第1オフセットクレジット認証画面生成部233は、照合部227にて純正品であると判断された場合に、記憶部202に記憶された第2認証情報251、あるいは記憶部202に記憶された第2認証情報251とトナーカートリッジ98より抽出された第1認証情報とを用いて、第1オフセットクレジット認証画面(図7参照)を生成する。
【0108】
第2オフセットクレジット認証画面生成部235は、認証情報受信部229により受信された特定されたトナーカートリッジ98に対応する第3認証情報に基づいて、第2オフセットクレジット認証画面(図8参照)を生成する。第2オフセットクレジット認証画面生成部235は、認証情報受信部229から第3認証情報が入力され、操作受付部221から第3認証情報の表示指示が入力されると、入力された第3認証情報を含む第2オフセットクレジット認証画面を生成する。
【0109】
なお、第1,2オフセットクレジット認証画面は、操作待機情報をさらに含んでもよい。操作待機情報は、ユーザに操作を待つよう促す情報であり、例えば「画像形成装置の画質を調整しています。しばらくお待ちください」の第1の操作待機メッセージ(図7参照)と、「画質調整を行っています。しばらくお待ちください。次のページに詳細なカーボンオフセット認証情報を表示しています。」の第2の操作待機メッセージ(図8参照)とを含む。
【0110】
表示制御部231は、第1オフセットクレジット認証画面生成部233により生成された、第1の操作待機メッセージを含めた第1オフセットクレジット認証画面を表示部51に表示させる。また、表示制御部231は、キャリブレーション検出部223によりキャリブレーションの終了が検出されることを条件に、表示部51に表示中の画面を待機画面(スタンバイ画面)に切り換える。待機画面は、MFP100が実行可能な複数の処理を受け付けるための画面である。
【0111】
上述したように、表示制御部231による第1オフセットクレジット認証画面の表示は、キャリブレーションの開始から終了まで、換言すればキャリブレーション中である。このため、ユーザの操作の妨げとならないタイミングで、消耗品のカーボンオフセットに関する具体的な情報を表示させることができる。また、キャリブレーションを待つユーザに温室効果ガス削減に取り組んでいる消耗品メーカーであることを容易に視認させることができる。さらに、第1オフセットクレジット認証画面を見るユーザに、トナーカートリッジ98がクレジット付きの消耗品であることを証明することができる。さらに、クレジットの購入費用が正規に利用されることを第1オフセットクレジット認証画面において確認することができるので、トナーカートリッジ98のクレジット購入費用が無駄ではないことをユーザに証明することができるとともに、更なるユーザの環境意欲の向上を促進することができる。
【0112】
なお、第1オフセットクレジット認証画面の表示は、当該画面を表示する設定が予めされていることを条件に表示するようにしてもよい。また、第1オフセットクレジット認証画面生成部233は、操作受付部221により所定の指示があった場合に、生成した第1オフセットクレジット認証画面を記憶部202に記憶するようにしてもよい。この場合、第1オフセットクレジット認証画面の表示を終了し、キャリブレーション終了後にユーザの指示により第1オフセットクレジット認証画面を表示するようにすればよい。なお、所定の指示は、例えば、コピー指示、ファックス/イメージ送信指示、メール送信指示、ドキュメントファイリング処理等である。本実施形態では、キャリブレーション中にこれらの指示が成された場合、予約として受け付け、キャリブレーション終了後に処理を実施する。なお、ファックス/イメージ送信およびメール送信の処理は、画像形成部209を使用しないので、キャリブレーション中に処理を実施する構成としてよい。
【0113】
表示制御部231は、第2オフセットクレジット認証画面生成部235により生成された、第2の操作待機メッセージを含めた第2オフセットクレジット認証画面を表示部51に表示させる。第2オフセットクレジット認証画面は、第1オフセットクレジット認証画面が表示された後に表示される画面であり、第1オフセットクレジット認証画面の表示中における第3認証情報の取得指示を条件に表示される。
【0114】
また、表示制御部231は、キャリブレーション検出部223によりキャリブレーションの終了が検出されることを条件に、表示部51に表示中の画面(第1あるいは第2のオフセットクレジット認証画面)を待機画面に切り換える。
【0115】
上述したように、表示制御部231による第2オフセットクレジット認証画面の表示は、キャリブレーション中であるので、キャリブレーションを待つユーザに温室効果ガス削減に取り組んでいる消耗品メーカーであることを容易に視認させることができる。また、第2オフセットクレジット認証画面は、第3認証情報を含むので、第2認証情報251よりも詳細に消耗品のカーボンオフセットに関する情報を表示させることができる。
【0116】
なお、第2オフセットクレジット認証画面生成部235は、操作受付部221により上記と同様の所定の指示があった場合に、第1オフセットクレジット認証画面と同様に、生成した第2オフセットクレジット認証画面を記憶部202に記憶するようにしてもよい。この場合、第2オフセットクレジット認証画面の表示を終了し、キャリブレーション終了後にユーザの指示により第2オフセットクレジット認証画面を表示するようにすればよい。
【0117】
図7は、第1オフセットクレジット認証画面の一例を示す図である。図7に示されるように、第1オフセットクレジット認証画面300は、情報表示領域311と、情報表示領域311周囲の各種ボタン表示領域とを含む。情報表示領域311には、第1,第2認証情報と、操作待機情報としての第1の操作待機メッセージとが表示されている。第1認証情報としては、製造番号、クレジット番号、オフセット認証番号を含む。第2認証情報としては、トナーカートリッジの種別としての「黒色トナーカートリッジ」、オフセット認証申請者名および消耗品販売事業者名としての「(公序良俗違反につき、不掲載)」およびオフセット量/算定排出量・・・等を含む。
【0118】
各種ボタン表示領域に表示される各種ボタンは、アイコン301と、コピー予約開始ボタン303と、コピーボタン305と、ファックス/イメージ送信ボタン307と、ドキュメントファイリングボタン309とを少なくとも含む。アイコン301は、「オフセット情報取得」の文字列を含み、ユーザがアイコン301を押下することにより、第3認証情報が取得され、取得された第3認証情報に基づいて生成された第2オフセットクレジット認証画面が表示される。コピー予約開始ボタン303は、表示部51に表示中の画面の印刷を指示するためのボタンである。ユーザがコピー予約開始ボタン303を押下すると、第1オフセットクレジット認証画面300における情報表示領域311に表示されている第1,第2認証情報を用紙上に画像形成することが予約され、キャリブレーション終了後に出力される。これにより、紙データとして保管することができるので、画像形成装置を利用せずに簡便に閲覧することができる。また、消耗品使用等の支出経費の会計監査があった場合、迅速に消耗品の認証情報を会計監査員に提示することができる。
【0119】
コピーボタン305は、コピー予約を指示するためのボタンである。ファックス/イメージ送信ボタン307は、ファックス/イメージ送信の予約を指示するためのボタンである。ドキュメントファイリングボタン309は、読み取った画像データの記憶部202への格納する画像ファイリング記憶の予約を指示するためのボタンである。ユーザがコピーボタン305、ファックス/イメージ送信ボタン307およびドキュメントファイリングボタン309のいずれかを押下すると、予約の指示が受け付けられる。これにより、ユーザはキャリブレーションの終了を待たずに所望の指示を入力することができる。なお、第1オフセットクレジット認証画面300は、エラー検出部212でエラーが検出される、あるいは、アイコン301を用いて、第2オフセットクレジット認証画面の表示が要求されないかぎり、キャリブレーションが終了するまで表示される。
【0120】
図8は、第2オフセットクレジット認証画面の一例を示す図である。図8(a)は第1ページの第2オフセットクレジット認証画面の一例を示す図である。図8(b)は、第2ページの第2オフセットクレジット認証画面の一例を示す図である。図8(a),(b)に示されるように、第1,第2ページの第2オフセットクレジット認証画面400は、情報表示領域311と、各種ボタンが表示される各種ボタン表示領域とを含む。第1ページの第2オフセットクレジット認証画面400の情報表示領域311には、操作待機情報としての第2の操作待機メッセージが表示される。第2ページの第2オフセットクレジット認証画面400の情報表示領域311には、第3認証情報の1ページ目が表示される。
【0121】
各種ボタンは、コピー予約開始ボタン303と、コピーボタン305と、ファックス/イメージ送信ボタン307と、ドキュメントファイリングボタン309と、ページ送りボタン421と、ページ戻しボタン423とを含む。
【0122】
第1ページの第2オフセットクレジット認証画面400が表示されている状態で、ユーザがページ送りボタン421を押下すると、第2ページの第2オフセットクレジット認証画面400が表示される。また、第2ページの第2オフセットクレジット認証画面400においては、ページ送りボタン421を押下すると、第3認証情報に2ページ目がある場合は第3ページの第2オフセットクレジット認証画面が表示される。また、第2ページの第2オフセットクレジット認証画面400が表示されている状態で、ユーザがページ戻りボタン423を押下すると、第1ページの第2オフセットクレジット認証画面400に戻る。
【0123】
メッセージ画面生成部237は、第1,2確認画面、警告画面およびエラー画面を生成する。メッセージ画面生成部237は、エラー検出部212によりエラー信号が入力されると、エラーメッセージを含むエラー画面を生成する。エラーメッセージは、例えば「画像形成装置にエラーが発生しました。サービスマンにご連絡ください。」のメッセージである。
【0124】
メッセージ画面生成部237は、照合部227による照合結果が、MFP100に装着されたトナーカートリッジ98がMFP100による画像形成に適合しない非純正品を示すことを条件に、警告メッセージを含む警告画面を生成する。警告メッセージは、例えば「非純正消耗品であり、画像形成装置に支障をきたす恐れがあります。」のメッセージである。
【0125】
メッセージ画面生成部237は、トナーカートリッジ98がセットされると、接続検出部209aが接続状態を確認している間、第1確認メッセージを含む第1確認画面を生成する。第1確認メッセージは、例えば「しばらくお待ちください。交換された消耗品をチェックしています。」のメッセージである。メッセージ画面生成部237は、接続検出部209aより接続完了信号が入力され、かつ、抽出部225によるトナーカートリッジ98の記憶部150からの第1認証情報の取得が開始されると、第2確認メッセージを含む第2確認画面を生成する。第2確認メッセージは、例えば「しばらくお待ちください。消耗品の情報を確認しています。」のメッセージである。この間、表示制御部231には、照合部227から照合中信号が入力される。上述したように、照合部227は、キャリブレーション検出部223によるキャリブレーションの開始の検出に応じてトナーカートリッジ98が備える記憶部150にアクセスする。なお、メッセージ画面生成部237は、接続検出部209aより接続完了信号が入力されない場合は、トナーカートリッジの不適合である旨を示すメッセージ画面(図示せず)を生成する。
【0126】
表示制御部231は、メッセージ画面生成部237により第1,2確認画面、警告画面およびエラー画面のいずれかが生成されると、生成された画面を表示部51(図5参照)に表示する。警告画面の表示は、装着したトナーカートリッジが非純正品であることをユーザが認識できるので、非純正品消耗品による画像形成装置の動作不良の未然防止に役立てることができる。なお、表示制御部231は、第1確認画面の表示中に、メッセージ画面生成部237により第2確認画面が生成されると、表示部51に表示させる画面を第2確認画面に切り換える。
【0127】
図9は、第1,2確認画面の一例を示す図である。図9(a)は第1確認画面の一例を示す図であり、図9(b)は第2確認画面の一例を示す図である。また、第1確認画面430は、消耗品としてのトナーカートリッジ98がMFP100に装着され、開閉ドアが閉められることにより、「しばらくお待ちください。交換された消耗品をチェックしています。」のメッセージが表示される。そして、トナーカートリッジ98が備える記憶部150に記憶された第1認証情報の照合の開始時に、「しばらくお待ちください。消耗品の情報を確認しています。」のメッセージを含む第2確認画面に切り換わる。
【0128】
画像形成制御部241は、画像形成部209を制御し、画像を用紙に形成する。具体的には、画像の形成は、表示制御部231により表示されている画面の画像、または原稿台に配置された原稿を読み取ることにより生成された画像データを対象とする。ただし、画像形成制御部241は、キャリブレーション中に操作受付部221から印刷指示(コピー指示)が入力されると、印刷予約として受け付け、キャリブレーションの終了後に画像を形成する。表示制御部231により表示されている画面には、第1,第2オフセットクレジット認証画面300,400が含まれる。画像形成制御部241は、第1,第2オフセットクレジット認証画面300,400のいずれかが表示された状態で、ユーザがコピー予約開始ボタン305を押下すると、表示中の画面に含まれる認証情報の印刷を予約する。また、画像形成制御部241は、第1,第2オフセットクレジット認証画面300,400のいずれかが表示された状態で、ユーザがコピーボタン305を押下すると、原稿台に配置された原稿を読み取ることにより生成された画像データの画像形成を予約する。なお、原稿台に配置された原稿を読み取ることにより生成された画像データの画像の形成は、第1,第2オフセットクレジット認証画面300,400のいずれかが表示された状態のときに限るものではない。
【0129】
なお、ここでは印刷予約を受け付けた画像をキャリブレーションの終了後に画像形成部209に形成させるようにしたが、キャリブレーションの終了後に行う処理はこれに限定するものではない。例えばメールの送信、コピーまたはファックス送信等の処理を実行するようにしてもよい。この場合、操作受付部221がキャリブレーションの開始と終了を監視することによりキャリブレーションの終了後に、メールの送信、コピーおよびファックス送信を司る各部に処理実行の指示を出力すればよい。
【0130】
図10は、消耗品交換時の起動制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。起動制御処理は、制御部201(図4参照)がROMまたはHDDに記憶された起動制御プログラムを実行することにより制御部201により実行される処理である。図10に示されるように、制御部201は、安全スイッチ99がオンされたか否かを判断する(ステップS01)。具体的には、制御部201に入力される安全スイッチ99からの信号が、オフ信号からオン信号に変化したか否かを判断する。オフ信号からオン信号に変化したならば、処理をステップS02に進める。起動制御処理は、安全スイッチ99のオフからオンの変化、換言すれば開閉ドアの開状態から閉状態の変化により実行される処理である。なお、上述したように、接続検出部209aから制御部201に入力される信号が、非接続検出信号から接続検出信号に変化したか否かを判断する構成でもよい。
【0131】
次のステップS02においては、キャリブレーションを開始する。そして、エラーの検出があったか否かを判断する(ステップS03)。エラーの検出があったならば処理をステップS04に進めるが、そうでなければ処理をステップS05に進める。
【0132】
次のステップS04においては、キャリブレーションを停止し、エラーメッセージを含むエラー画面を表示し、起動制御処理を終了する。エラーメッセージは、例えば「画像形成装置にエラーが発生しました。サービスマンにご連絡ください。」のメッセージである。
【0133】
ステップS05においては、キャリブレーションが完了したか否かを判断する。キャリブレーションが完了したならば処理をステップS06に進めるが、そうでなければ処理をステップS03に戻す。
【0134】
ステップS06においては、第1,2オフセットクレジット認証画面300,400のうち少なくとも1つを印刷する印刷予約受付があるか否かを判断する。印刷予約受付があるならば処理をステップS7に進めるが、そうでなければ処理をステップS08に進める。
【0135】
ステップS07においては、第1,2オフセットクレジット認証画面300,400のうち印刷予約受付がされている画面の印刷を実行し、処理をステップS08に進める。
【0136】
ステップS08においては、所定の指示予約受付があるか否かを判断する。所定の指示予約受付は、具体的には、コピー予約の受付、ファックス/イメージ送信の予約の受付、ドキュメントファイリングの予約受付等を含む。所定の指示予約受付があるならば処理をステップS09に進めるが、そうでなければ起動制御処理を終了する。
【0137】
ステップS09においては、所定の指示予約受付がされている処理を実行し、起動制御処理を終了する。なお、図10のフローチャートにおいては、認証情報の印刷(S06,S07)を、第1,2オフセットクレジット認証画面300,400において予約された処理の実行(S08,S09)よりも先に実施したが、認証情報の印刷よりも先んじて、第1,2オフセットクレジット認証画面300,400において、予約された処理を実行してもよい。
【0138】
図11は、認証情報表示・予約受付処理の流れの一例を示すフローチャートである。認証情報表示・予約受付処理は、制御部201がROMまたはHDDに記憶された認証情報表示・予約受付プログラムを実行することにより制御部201により実行される処理である。図11に示されるように、制御部201は、トナーカートリッジ98がセットされると、第1確認画面430を生成し、生成された第1確認画面430を表示する(ステップS21)。
【0139】
ステップS22においては、キャリブレーションの開始が検出されたか否かを判断する。具体的には、安全スイッチ99がオフ信号からオン信号に変化したか否かを判断する。安全スイッチ99がオフ信号からオン信号に変化したならば処理をステップS23に進める。すなわち、認証情報表示・予約受付処理は、キャリブレーションの開始の検出により実行され、図10に示す起動制御処理と並列して実行される処理である。つまり、ステップS23からの処理は、図10に示すステップS03におけるキャリブレーションの開始により実行される。ただし、制御部201は、図10に示すステップS04においてエラーが検出されると、認証情報表示・予約受付処理を中断する。
【0140】
ステップS23においては、トナーカートリッジ98が備える記憶部150に記憶された第1認証情報を抽出し、抽出された第1認証情報を照合する(ステップS24)。また、このとき、第1確認画面430から第2確認画面440へと表示を切り替える。
【0141】
次のステップS25においては、純正消耗品であるか否かを判断する。具体的には、抽出した第1認証情報に一致する第1認証情報が記憶部202に存在するならば純正消耗品と判断し、処理をステップS27に進めるが、そうでなければ純正消耗品でないと判断し、処理をステップS26に進める。
【0142】
ステップS26においては、警告画面を生成し、生成された警告画面を表示部51に表示する。警告画面は、例えば「非純正消耗品であり、画像形成装置に支障をきたす恐れがあります。」のメッセージを含む画面である。警告画面は、装着された消耗品が純正消耗品でないと判断されると表示されるので、警告画面を見るユーザに、純正消耗品の使用を促すことができる。これにより、非純正消耗品の使用による画像形成装置の動作不良を未然に防止することができる。
【0143】
次のステップS27においては、第2認証情報251の表示設定があるか否かを判断する。第2認証情報251の表示設定があるならば処理をステップS30に進めるが、そうでなければ処理をステップS28に進める。
【0144】
ステップS28においては、第1の操作待機メッセージを表示部51に表示させ、処理をステップS29に進める。第1の操作待機メッセージは、例えば「画像形成装置の画質を調整しています。しばらくお待ちください」のメッセージである。
【0145】
ステップS29においては、キャリブレーション時間が経過したか否かを判断する。具体的には、ステップS22におけるキャリブレーション開始の検出時から所定の時間が経過したか否かを判断する。キャリブレーション開始の検出時から所定の時間が経過したならば、ステップS45に進み、画面表示を待機画面(スタンバイ画面)に切り替え、認証情報表示・予約受付処理を終了する。
【0146】
ステップS30においては、ステップS23において抽出された第1認証情報と記憶部202に記憶された第2認証情報251とに基づいて、第1オフセットクレジット認証画面300を生成し、生成された第2オフセットクレジット認証画面400を表示部51に表示する。
【0147】
次のステップS31においては、印刷指示があったか否かを判断する。具体的には、ステップS30において表示された第1オフセットクレジット認証画面300において、コピー予約開始ボタン303が押下されたか否かを判断する。コピー予約開始ボタン303が押下されたならば処理をステップS32に進めるが、そうでなければ処理をステップS33に進める。
【0148】
ステップS32においては、ステップS31における印刷指示を印刷予約として受け付け、処理をステップS33に進める。
【0149】
ステップS33においては、所定の指示があったか否かを判断する。具体的には、ステップS30において表示された第1オフセットクレジット認証画面300において、コピーボタン305、ファックス/イメージ送信ボタン307またはドキュメントファイリングボタン309のいずれかが押下されたか否かを判断する。コピーボタン305、ファックス/イメージ送信ボタン307またはドキュメントファイリングボタン309のいずれかが押下されたならば処理をステップS34に進めるが、そうでなければ処理をステップS35に進める。
【0150】
ステップS34においては、ステップS33における所定の指示の予約を受け付け、処理をステップS35に進める。なお、ステップS33においてファックス/イメージ送信指示、メール送信指示が受け付けられた場合、受け付けられた指示を実行してもよい。
【0151】
なお、図11のフローチャートでは記載していないが、ステップS32、ステップS34で、印刷や、所定の指示の予約を受け付ける場合には、一旦、表示している第1オフセットクレジット認証画面300を消去するなどして、印刷や、所定の指示の、具体的な処理条件を入力するための画面に遷移し、具体的な処理条件を入力が完了すると、再び第1オフセットクレジット認証画面300が表示される。
【0152】
ステップS35においては、キャリブレーション時間が経過したか否かを判断する。具体的には、ステップS22におけるキャリブレーション開始の検出時から所定の時間が経過したか否かを判断する。キャリブレーション開始の検出時から所定の時間が経過したならば、ステップS45に進み、画面表示を待機画面(スタンバイ画面)に切り替え、認証情報表示・予約受付処理を終了するが、そうでなければ処理をステップS36に進める。
【0153】
ステップS36においては、ステップS30において表示された第1オフセットクレジット認証画面300におけるアイコン301が押下されたか否かを判断する。アイコン301が押下されたならば処理をステップS37に進めるが、そうでなければ処理をステップS31に戻す。なお、ステップS31において既に印刷指示がされている場合、ステップS31,33をスキップするようにしてもよい。
【0154】
ステップS37においては、第3認証情報の送信をサーバPC101,101Aいずれかに要求する。そして、第3認証情報を受信したか否かを判断する(ステップS38)。具体的には、サーバPC101,101Aのうち第3認証情報の送信要求を受信したサーバが送信する第3認証情報をデータ通信制御部206を介して受信したか否かを判断する。第3認証情報を受信したならば処理をステップS39に進める。
【0155】
ステップS39においては、ステップS38において受信された第3認証情報に基づいて、第2オフセットクレジット認証画面400を生成し、生成された第2オフセットクレジット認証画面400を表示部51に表示する。
【0156】
次のステップS40においては、印刷指示があったか否かを判断する。具体的には、ステップS39において表示された第2オフセットクレジット認証画面400において、コピー予約開始ボタン303が押下されたか否かを判断する。コピー予約開始ボタン303が押下されたならば処理をステップS41に進めるが、そうでなければ処理をステップS42に進める。
【0157】
ステップS41においては、ステップS40における印刷指示を印刷予約として受け付け、処理をステップS42に進める。
【0158】
ステップS42においては、所定の指示があったか否かを判断する。具体的には、ステップS39において表示された第2オフセットクレジット認証画面400においてコピー予約開始ボタン303が押下されたか否かを判断する。コピー予約開始ボタン303が押下されたならば処理をステップS43に進めるが、そうでなければ処理をステップS44に進める。
【0159】
ステップS43においては、ステップS42における所定の指示の予約を受け付け、処理をステップS44に進める。
【0160】
なお、この場合も、ステップS41、ステップS43で、印刷や、所定の指示の予約を受け付ける場合には、一旦、表示している第2オフセットクレジット認証画面400を消去するなどして、印刷や、所定の指示の、具体的な処理条件を入力するための画面に遷移し、具体的な処理条件を入力が完了すると、再び第2オフセットクレジット認証画面400が表示される。
【0161】
ステップS44においては、キャリブレーション時間が経過したか否かを判断する。具体的には、ステップS22におけるキャリブレーション開始の検出時から所定の時間が経過したか否かを判断する。キャリブレーション開始の検出時から所定の時間が経過したならば処理をステップS45に進めるが、そうでなければ処理をステップS41に戻す。
【0162】
ステップS45においては、画面表示を待機画面(スタンバイ画面)に切り替え、認証情報表示・予約受付処理を終了する。
【0163】
上述したように認証情報表示・予約受付処理は、ステップS29,S35,S44におけるキャリブレーション時間が経過したと判断された場合に終了する。すなわち、認証情報表示・予約受付処理は、図10に示す起動制御処理のステップS05においてキャリブレーションが完了したと判断されたときに終了する処理である。このため、図10に示す起動制御処理は、認証情報表示・予約受付処理の終了後、ステップS06以降の処理が継続して実行される。起動制御処理のステップS06以降の処理は、認証情報表示・予約受付処理に基づいて実行される処理である。ステップS07の処理は、ステップS32,S41において印刷予約が受け付けられた場合に実行され、ステップS09の処理は、ステップS34,S43において所定の指示予約が受け付けられた場合に実行される。
【0164】
以上のように、本発明のMFP100は、交換可能な温室効果ガスの排出権が付与されたトナーカートリッジが装着される画像形成装置であって、装着されたトナーカートリッジ98が備える記憶部150から第1認証情報を抽出する抽出部225と、抽出された第1認証情報に関連付けられている、トナーカートリッジ98に付与された温室効果ガスの排出権の具体的内容を含む第2認証情報251を第1オフセットクレジット認証画面300に含めて表示部51に表示する表示制御部231とを有することを特徴とする。
【0165】
これにより、MFP100に装着されたトナーカートリッジ98が備える記憶部150から抽出された第1認証情報に関連付けられている、トナーカートリッジ98に付与された温室効果ガスの排出権の具体的内容を含む第2認証情報251が、第1オフセットクレジット認証画面300に含めて表示される。このため、ユーザは、装着されたトナーカートリッジ98には、温室効果ガスの排出権が認定されていることを第1オフセットクレジット認証画面300により確認することができる。また、第1オフセットクレジット認証画面300を見るユーザは、温室効果ガスの排出権の具体的内容を知ることができる。したがって、ユーザが温室効果ガスの排出権が付与されたトナーカートリッジ98を購入したことで結果的に購入した温室効果ガスの排出権に関するより具体的な内容を容易に知ることができる。
【0166】
また、不正規なトナーカートリッジを製造/販売する業者が、不正規なトナーカートリッジに温室効果ガスの排出権を申請することは現状では考えられない。そのため、排出権認証情報が表示されるか否かで、正規品であるか否かも判断でき、上記のように、排出権認証情報を表示できない場合に、非正規品であることを伝えるメッセージを表示することで、非正規品の使用によるMFP100の動作不良を未然に防止することができる。
【0167】
また、本発明のMFP100は、交換可能な温室効果ガスの排出権が付与されたトナーカートリッジが装着される画像形成装置であって、装着されたトナーカートリッジ98が備える記憶部150から第1認証情報を抽出する抽出部225と、抽出された第1認証情報に関連付けられている、トナーカートリッジ98に付与された温室効果ガスの排出権の具体的内容を含む第3認証情報253を第2オフセットクレジット認証画面400に含めて表示部51に表示する表示制御部231とを有することを特徴とする。
【0168】
これにより、MFP100に装着されたトナーカートリッジ98が備える記憶部150から抽出された第1認証情報に関連付けられている、トナーカートリッジ98に付与された温室効果ガスの排出権の具体的内容を含む第3認証情報253が、第2オフセットクレジット認証画面400に含めて表示される。このため、ユーザは、装着されたトナーカートリッジ98には、温室効果ガスの排出権が認定されていることを第1オフセットクレジット認証画面300により確認することができる。また、第1オフセットクレジット認証画面300を見るユーザは、温室効果ガスの排出権の具体的内容を知ることができる。したがって、ユーザが温室効果ガスの排出権が付与されたトナーカートリッジ98を購入したことで結果的に購入した温室効果ガスの排出権に関するより具体的な内容を容易に知ることができる。また、第2オフセットクレジット認証画面400は、第1オフセットクレジット認証画面300よりも温室効果ガスの排出権に関する詳細な情報を含むので、ユーザは温室効果ガスの排出権について学ぶことができ、環境意欲の向上を促進することができる。
<第2の実施形態>
第1の実施形態におけるMFP100は、キャリブレーション中に第1オフセットクレジット認証画面300または第2オフセットクレジット認証画面400を表示するようにした。第2の実施形態におけるMFP100は、第1オフセットクレジット認証画面300または第2オフセットクレジット認証画面400の表示中にプレビュー表示指示がされると、第1,2オフセットクレジット認証画面300,400のうち表示中の画面において、情報表示領域311に表示されている第2認証情報あるいは第3認証情報をプレビュー表示するようにしたものである。
【0169】
図12は、第2の実施形態におけるMFPが備える制御部の機能の一例を記憶部に記憶された情報とともに示すブロック図である。制御部201Aが図6に示す制御部201と異なる点は、操作受付部221が操作受付部221Aに変更された点および表示制御部231が表示制御部231Aに変更された点である。その他の構成については、図6に示す構成と同じであるので、ここでは説明を繰り返さない。
【0170】
操作受付部221Aは、プレビュー表示指示受付部245を含む。プレビュー表示指示受付部245は、操作部53が備えるプレビュー表示ボタンをユーザが押下すると、プレビュー表示指示を受け付ける。操作受付部221Aは、受け付けたプレビュー表示指示を表示制御部231Aに出力する。
【0171】
表示制御部231Aは、プレビュー画面生成部243を含む。プレビュー画面生成部243は、第1〜第3認証情報に基づいて、プレビュー画面を生成する。プレビュー画面は、表示制御部231Aにより第1,第2オフセットクレジット認証画面300,400のうちいずれかが表示されている状態において、表示中の画面に対応して生成される。表示制御部231Aは、プレビュー画面生成部243により生成されたプレビュー画面を表示部51に表示させる。なお、プレビュー画面は、操作待機情報をさらに含んでいてもよい。
【0172】
プレビュー画面は、第1のプレビュー画面と第2のプレビュー画面とを含む。プレビュー画面生成部243は、第1オフセットクレジット認証画面300の表示中にプレビュー表示指示受付部245によりプレビュー表示指示が受け付けられると、第1,第2認証情報を含めた第1のプレビュー画面を生成する。プレビュー画面生成部243により生成された第1のプレビュー画面が含む第1,第2認証情報は、画面サイズより小さいプレビュー画像として表示される。このため、プレビュー画像を見るユーザは画像形成前に印刷後の態様を確認することが可能である。
【0173】
プレビュー画面生成部243は、第2オフセットクレジット認証画面400の表示中にプレビュー表示指示受付部245によりプレビュー表示指示が受け付けられると、第3認証情報を含めた第2のプレビュー画面を生成する。プレビュー画面生成部243により生成された第2のプレビュー画面が含む第3認証情報は、画面サイズより小さいプレビュー画像として表示される。このため、プレビュー画像を見るユーザは画像形成前に印刷後の態様を確認することが可能である。ここで、第3認証情報は、複数ページの情報としている。例えば、第3認証情報が偶数ページである場合、第2のプレビュー画面において、第3認証情報の奇数ページ目と偶数ページ目とが2ページ分ずつ1面に表示される。これにより、第2のプレビュー画面を見るユーザは、第3認証情報を見開きの状態で確認することができる。
【0174】
なお、第2オフセットクレジット認証画面生成部235は、第2のプレビュー画面の表示中に、操作受付部221Aにより所定の指示があった場合、所定のメッセージに切り換えるようにしてもよい。この場合、認証情報受信部229により受信された第3認証情報を記憶部202に記憶するようにして、所定の指示に対応する処理後に再度第2のプレビュー画面を表示するようにすればよい。なお、所定のメッセージは、所定の指示を受け付けたことを示す指示受付メッセージである。所定の指示は、具体的には、コピー指示、ファックス/イメージ指示、メール送信指示等である。
【0175】
図13は、第1のプレビュー画面の一例を示す図である。図13に示されるように、第1のプレビュー画面450は、情報表示領域311と、情報表示領域311周辺の各種ボタン表示領域とプレビュー画像451とを含む。情報表示領域311には、プレビュー画像451が表示される。プレビュー画像451は、第1,第2認証情報を含み、情報表示領域311のサイズより小さい画像である。
【0176】
各種表示領域に表示される各種ボタンは、アイコン301と、コピー予約開始ボタン303と、コピーボタン305と、ファックス/イメージ送信ボタン307と、ドキュメントファイリングボタン309とを少なくとも含む。ユーザがコピー予約開始ボタン303を押下することにより、プレビュー画像451と同じ態様の画像が形成される。これにより、ユーザの所望する態様で印字された紙データを得ることができる。
【0177】
また、ユーザがアイコン301を押下することにより、第3認証情報が取得され、取得された第3認証情報に基づいて生成された第2オフセットクレジット認証画面400が表示される。また、コピーボタン305、ファックス/イメージ送信ボタン307またはドキュメントファイリングボタン309それぞれを押下することにより、各種の指示を入力することが可能である。
【0178】
図14は、第2のプレビュー画面の一例を示す図である。図14に示されるように、第2のプレビュー画面500は、情報表示領域311と、情報表示領域311周囲の各種ボタン表示領域とを含む。情報表示領域311には、プレビュー画像511が表示される。プレビュー画像511は、第3認証情報253を含み、情報表示領域311のサイズより小さい画像である。ここでは、第3認証情報253を複数ページの情報としており、第3認証情報253の1ページ目と2ページ目とをプレビュー画像511に示している。なお、ここでは、プレビュー画像511が2ページ分を含む画像として示したが、4ページ分を含んでいてもよいし、それ以上のページ分を含んでいてもよい。また、プレビュー画像511が何ページ分含むかはユーザに操作により切り換え可能であってもよい。
【0179】
各種ボタン表示領域に表示される各種ボタンは、コピー予約開始ボタン303と、コピーボタン305と、ファックス/イメージ送信ボタン307と、ドキュメントファイリングボタン309とを少なくとも含む。ユーザがコピー予約開始ボタン303を押下することにより、プレビュー画像511と同じ態様の画像が形成される。これにより、ユーザの所望する態様で印字された紙データを得ることができる。
【0180】
図15は、第1プレビュー表示・予約受付処理の流れの一例を示すフローチャートである。第1プレビュー表示・予約受付処理は、制御部201AがROMまたはHDDに記憶された第1プレビュー表示・予約受付プログラムを実行することにより制御部201Aにより実行される処理である。図15に示されるように、制御部201Aは、第1オフセットクレジット認証画面300を表示する(ステップS51)。そして、プレビュー表示指示を受け付け(ステップS52)、第1のプレビュー画面450を生成し、生成された第1のプレビュー画面450を表示部51に表示する(ステップS53)。すなわち、ステップS53からの処理は、図11に示すステップS31において、プレビュー表示指示が受け付けられることにより実行される。
【0181】
次のステップS54においては、印刷指示があったか否かを判断する。具体的には、ステップS53において表示された第1のプレビュー画面450においてコピー予約開始ボタン303が押下されたか否かを判断する。コピー予約開始ボタン303が押下されたならば処理をステップS55に進めるが、そうでなければ処理をステップS56に進める。
【0182】
ステップS55においては、ステップS54における印刷指示を印刷予約として受け付け、処理をステップS56に進める。
【0183】
ステップS56においては、所定の指示があったか否かを判断する。具体的には、ステップS30において表示された第1オフセットクレジット認証画面300においてコピーボタン305、ファックス/イメージ送信ボタン307またはドキュメントファイリングボタン309のいずれかが押下された否かを判断する。ファックス/イメージ送信ボタン307またはドキュメントファイリングボタン309のいずれかが押下されたならば処理をステップS57に進めるが、そうでなければ処理をステップS60に進める。
【0184】
ステップS57においては、指示受付メッセージを表示する。指示受付メッセージは、ステップS56において受け付けられた処理の指示に対応するメッセージである。例えば、指示受付メッセージは、「コピーを受け付けました。」のメッセージである。
【0185】
ステップS58においては、ステップS56における所定の指示の予約を受け付ける。そして、ステップS57において表示された指示受付メッセージの表示を終了する(ステップS59)。
【0186】
次のステップS60においては、キャリブレーション時間が経過したか否かを判断する。具体的には、ステップS22におけるキャリブレーション開始の検出時から所定の時間が経過したか否かを判断する。キャリブレーション開始の検出時から所定の時間が経過したならば第1プレビュー表示・予約受付処理を終了するが、そうでなければ処理をステップS53に戻す。
【0187】
上述したように第1プレビュー表示・予約受付処理は、ステップS60におけるキャリブレーション時間が経過したと判断された場合に終了する。すなわち、認証情報表示・予約受付処理は、図10に示す起動制御処理のステップS05においてキャリブレーションが完了したと判断されたときに終了する処理である。このため、図10に示す起動制御処理は、認証情報表示・予約受付処理の終了後、ステップS06以降の処理が継続して実行される。起動制御処理のステップS06以降の処理は、認証情報表示・予約受付処理に基づいて実行される処理である。ステップS07の処理は、ステップS55において印刷予約が受け付けられた場合に実行され、ステップS09の処理は、ステップS58において所定の指示予約が受け付けられた場合に実行される。
【0188】
図16は、第2プレビュー表示・予約受付処理の流れの一例を示すフローチャートである。第2プレビュー表示・予約受付処理は、制御部201AがROMまたはHDDに記憶された第2プレビュー表示・予約受付プログラムを実行することにより制御部201Aにより実行される処理である。第2プレビュー表示・予約受付処理が図15に示す第1プレビュー表示・予約受付処理と異なる点は、ステップS51,S53がステップS51A,53Aに変更された点およびステップS71,S72が追加された点である。その他の処理については、図15に示す第1プレビュー表示・予約受付処理と同じであるので、ここでは図15に示す第1プレビュー表示・予約受付処理と異なる点について主に説明する。
【0189】
ステップS51Aにおいては、第2オフセットクレジット認証画面400を表示する。そして、プレビュー表示指示を受け付け(ステップS52)、第2のプレビュー画面500を生成し、生成された第2のプレビュー画面500を表示部51に表示する(ステップS53A)。すなわち、ステップS53Aからの処理は、図11に示すステップS40において、プレビュー表示指示が受け付けられることにより実行される。
【0190】
ステップS71においては、ステップS39において受信された第3認証情報が記憶部202に記憶されているか否かを判断する。第3認証情報が記憶部202に記憶されているならば処理をステップS58に進めるが、そうでなければ処理をステップS72に進める。
【0191】
ステップS72においては、ステップS39において受信された第3認証情報を記憶部202に記憶し、処理をステップS58に進める。
【0192】
第2の実施形態におけるMFP100は、第2オフセットクレジット認証画面400表示中のプレビュー表示指示の受付を条件に、第2プレビュー画面500を表示し、第2のプレビュー画面500表示中の所定の指示の受付を条件に、記憶部202に第3認証情報を記憶するものである。MFP100は、第3認証情報が記憶部202に記憶されていることを条件に、操作部53に第3認証情報の表示を指示するための第3認証情報表示ボタンを初期画面に表示する構成をさらに備えていてもよい。この場合、ユーザが第3認証情報表示ボタンを押下する簡単な操作で、第3認証情報を第1オフセットクレジット認証画面300を介することなく直接閲覧することができる。これにより、消耗品のカーボンオフセットに関する詳細な情報をタイミングを問わず自由に閲覧することができる。
【0193】
第1の実施形態および第2の実施形態においては、記憶部150から抽出された第1認証情報をMFP100において照合するようにしたが、サーバPC101,101Aに登録された情報に基づいて、第1認証情報を照合するようにしてもよい。この場合、MFP100がトナーカートリッジ98に備える記憶部150から抽出した第1認証情報をサーバPC101,101Aいずれかに送信し、第1認証情報を受信したサーバは、登録された情報と第1認証情報とを比較し、一致する情報が1以上存在する場合にトナーカートリッジ98固有の情報を第2認証情報としてMFP100に送信すればよい。この場合、MFP100の記憶部202の記憶容量が少なくて済み、照合部227が不要である。これにより、安価で小型の画像形成装置を提供することができる。
【0194】
また、第1,第2実施形態においては、操作パネル50を有するMFP100に適用した場合について説明したが、メッセージ等を表示可能な表示部51を備える装置であれば、上述したような構成のMFP100に限定されるものではなく、インクジェット記録装置、または、その他の装置、例えば家電製品、民生用機器(映像・音響・通信などに関連した電子機器や装置、または端末において、一般消費者による使用・一般家庭での使用を目的としているもの、または、そのことを前提に開発・設計された製品・規格を指す)、および業務用機器(法人(企業や学校、官公庁)など、一般家庭以外の用途を前提として開発された製品)等に展開が可能である。なお、インクジェット記録装置に本願発明を適用した場合、インクジェット記録装置は、第2認証情報および第3認証情報の表示は、インクヘッドの清掃、廃インクタンクの廃インク量の確認、インクヘッドの動作確認などの動作前を対象とする。
【0195】
さらに、第1,第2実施形態においては、ユーザは、MFP100を管理する一般的な機器管理者であってもよいし、COの排出を減らすための専門資格「カーボンマネジャー」であるとなおよい。専門資格「カーボンマネジャー」であることにより、地球温暖化対策についての専門知識やノウハウを客観的に評価できるので、よりいっそう本発明のシステムを理解して有効活用でき、確実に複数のカーボンオフセットの取り組み機関(温室効果ガス削減事業やプロジェクト)に用いられることを防止することができる。
【0196】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0197】
最後に、MFP100の各ブロック、特に制御部201,201Aは、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0198】
すなわち、MFP100は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるMFP100の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記MFP100に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0199】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0200】
また、MFP100を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【符号の説明】
【0201】
1 排出権認証情報確認システム
98 トナーカートリッジ
99 安全スイッチ
100 MFP
150 記憶部(第1記憶部)
201,201A 制御部
202 記憶部(第2記憶部)
209a 接続検出部(装着検出手段)
212 エラー検出部
221,221A 操作受付部
223 キャリブレーション検出部(動作終了検出手段)
225 抽出部(抽出手段)
227 照合部(照合手段)
229 認証情報受信部(第1通信制御手段、第2通信制御手段)
231,231A 表示制御部
233 第1オフセットクレジット認証画面生成部
235 第2オフセットクレジット認証画面生成部
237 メッセージ画面生成部
241 画像形成制御部(画像形成制御手段)
243 プレビュー画面生成部
245 プレビュー表示指示受付部
251 第2認証情報(概要情報)
255 第3認証情報(詳細情報)
300 第1オフセットクレジット認証画面
301 アイコン
400 第2オフセットクレジット認証画面
450 第1のプレビュー画面
451 プレビュー画像
500 第2のプレビュー画面
511 プレビュー画像
101,101A サーバPC(第1管理装置、第2管理装置)



【特許請求の範囲】
【請求項1】
交換可能な温室効果ガスの排出権が付与された消耗品が装着される画像形成装置において、
前記消耗品を識別可能な固有情報を、装着された前記消耗品が備える第1記憶部から抽出する抽出手段と、
前記抽出された固有情報に関連付けられている、当該消耗品に付与された温室効果ガスの排出権の具体的内容を含む排出権認証情報を表示部に表示する表示制御手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
当該画像形成装置に装着可能な消耗品の固有情報と該固有情報を有する消耗品の前記排出権認証情報とを関連付けて記憶する第2記憶部と、
前記抽出された固有情報を、前記第2記憶部に記憶されている固有情報と照合し、一致する固有情報に関連付けられた排出権認証情報を抽出する照合手段とを備え、
前記表示制御手段は、前記抽出された排出権認証情報を表示部に表示することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
当該画像形成装置外部の第1管理装置であって、当該画像形成装置に装着可能な消耗品の固有情報と該固有情報を有する前記消耗品の前記排出権認証情報とを関連付けて管理する第1管理装置に前記抽出された固有情報を送信し、該第1管理装置より、前記抽出された固有情報に関連付けられている排出権認証情報を受信するよう通信部を制御する第1通信制御手段を備え、
前記表示制御手段は、前記通信部により受信した排出権認証情報を表示部に表示することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記排出権認証情報として、付与された温室効果ガスの排出権の概要を示す概要情報を表示することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記排出権認証情報として、付与された温室効果ガスの排出権の概要を示す概要情報を、該概要情報よりも詳細な内容の詳細情報の表示要求を受け付ける表示要求キーと共に表示し、
前記表示要求キーが操作されると、当該画像形成装置外部の第2管理装置であって、当該画像形成装置に装着可能な消耗品の固有情報と該固有情報を有する前記消耗品に付与された温室効果ガスの排出権の詳細情報とを関連付けて管理する第2管理装置に対して詳細情報を要求し、該第2管理装置より詳細情報を受信するよう通信部を制御する第2通信制御手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記通信部により受信した詳細情報を、前記概要情報に代えて前記排出権認証情報として表示することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記固有情報が、前記消耗品の製造番号、前記消耗品に付与された前記排出権のクレジット番号、あるいは前記消耗品に付与された前記排出権の認証番号のいずれか1つを少なくとも含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記概要情報は、前記消耗品に付与された排出権に関する、クレジット番号、オフセット認証番号、オフセット認証申請者名、オフセット量/算定排出量、オフセットプロジェクトの名称、オフセット購入費またはオフセットが無効になる日付の情報のいずれか1つを少なくとも含むことを特徴とする請求項4又は5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記詳細情報は、前記消耗品に付与された排出権に関する、オフセットの仕組みを説明する情報を少なくとも含むことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項9】
当該画像形成装置は、前記消耗品が装着されると、消耗品の交換に伴う所定の動作を行う間、画像形成動作が停止されるよう構成されており、
前記抽出手段は、前記消耗品が装着されると、当該消耗品に備える前記第1記憶部から固有情報を抽出し、
前記表示制御手段は、画像形成動作が停止されている間、操作を待機させる待機情報と共に前記排出権認証情報を表示することを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記消耗品の装着を検出する装着検出手段と、
消耗品の交換に伴う前記所定の動作の終了を検出する動作終了検出手段と、をさらに備え、
前記抽出手段は、前記装着検出手段にて前記消耗品が検出されると、前記固有情報を抽出し、
前記表示制御手段は、前記終了検出手段にて、前記所定の動作の終了が検出されると、前記排出権認証情報の表示を終了することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記表示制御手段は、前記排出権認証情報を、当該画像形成装置が有する処理機能を用いた処理要求の予約を受け付ける処理予約キーと共に表示することを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項12】
画像を形成する画像形成部を制御する画像形成制御手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記排出権認証情報を、当該画像形成装置が有する処理機能を用いた処理要求の予約を受け付ける処理予約キーと共に表示し、
前記画像形成制御手段は、前記処理予約キーが操作されると、消耗品の交換に伴う前記所定の動作の終了後に、前記受け付けた処理を実行することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記表示制御手段は、前記排出権認証情報を、前記排出権認証情報のプレビュー表示させる指示を受け付けるプレビュー表示指示キーと共に表示し、
前記表示制御手段は、前記プレビュー表示指示キーが操作されると、前記排出権認証情報をプレビュー表示し、
前記画像形成制御手段は、前記排出権認証情報がプレビュー表示されている状態で、前記排出権認証情報の印刷処理が指示されると、消耗品の交換に伴う前記所定の動作の終了後に、プレビュー表示と同じ態様で前記排出権認証情報の印刷処理を実行することを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
【請求項14】
請求項3の画像形成装置と、
前記画像形成装置と通信可能な第1管理装置であって、前記画像形成装置に装着可能な消耗品の固有情報と該固有情報を有する前記消耗品の前記排出権認証情報とを関連付けて管理し、前記画像形成装置より固有情報を受信すると、該固有情報に関連付けられている排出権認証情報を前記画像形成装置に送信する第1管理装置とを含む排出権認証情報確認システム。
【請求項15】
請求項5の画像形成装置と、
前記画像形成装置と通信可能な第2管理装置であって、前記画像形成装置に装着可能な消耗品の固有情報と該固有情報を有する前記消耗品に付与された温室効果ガスの排出権の詳細情報とを関連付けて管理し、前記画像形成装置より詳細情報の取得要求を受信すると、前記画像形成装置の固有情報に関連付けられている詳細情報を前記画像形成装置に送信する第2管理装置とを含む排出権認証情報確認システム。
【請求項16】
交換可能な温室効果ガスの排出権が付与された消耗品が装着される画像形成装置の排出権認証情報表示方法において、
前記消耗品を識別可能な固有情報を、装着された前記消耗品が備える第1記憶部から抽出する抽出ステップと、
前記抽出された固有情報に関連付けられている、当該消耗品に付与された温室効果ガスの排出権の具体的内容を含む排出権認証情報を表示部に表示する表示ステップとを有することを特徴とする排出権認証情報表示方法。
【請求項17】
請求項1〜13のいずれかに1項に記載の画像形成装置を動作させるためのプログラムであって、コンピュータを前記の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項18】
請求項17に記載されたプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−7865(P2013−7865A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−139897(P2011−139897)
【出願日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【公序良俗違反の表示】
特許法第64条第2項第4号の規定により明細書の一部または全部を不掲載とする。
特許法第64条第2項第4号の規定により図面の一部または全部を不掲載とする。
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】