説明

画像形成装置、画像形成システム

【課題】プログラムの更新に合わせ、対応するアプリケーションソフトの情報を得られるようにし、画像形成装置の効率的な利用を図り、業務の効率向上を図る。
【解決手段】画像形成装置は、表示部と、システムプログラムとシステムプログラムを用いて機能を実現するアプリケーションソフトを記憶可能な記憶部と、システムプログラム、アプリケーションソフト、及び、それらのバージョン情報を記憶する外部記憶装置と通信する通信部と、を含み、通信部は、システムプログラム情報と、前回のシステムプログラムの更新から現時点の更新までの間にリリースされたり、バージョンアップがなされたアプリケーションソフトを示す情報であるアプリケーションソフト情報を外部記憶装置から取得し、表示部は、システムプログラム情報とともに、アプリケーションソフト情報を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラムや、機能を実現するアプリケーションソフトを記憶する複合機、複写機、プリンター、FAX装置等の画像形成装置に関する。又、画像形成装置を含む画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置の動作制御用のプログラム(システムプログラム)は、画像形成装置内の不揮発性メモリに記憶される。そして、機能追加や不具合解消のため、通信ネットワーク等を利用して、プログラムをダウンロードして更新することがある。そして、プログラムの書き換えに関する発明が、例えば、特許文献1に記載されている。
【0003】
具体的に、特許文献1には、画像形成装置のプログラムを管理する管理サーバーと通信ネットワークを介して接続され、自己のシステム構成に応じた所定数のプログラムを記憶する記憶手段を備え、自己のシステム構成を含む装置情報、及び記憶手段に記憶されている各プログラムのバージョン情報を管理サーバーに送信する装置情報送信手段と、各プログラムのバージョンの適正な組み合わせに関する情報を受信するとともに、この受信した適正な組み合わせに関する情報に基づいて、各プログラムのうち更新する各プログラムに対応する各更新用プログラムを管理サーバーから受信する受信手段と、受信した各更新用プログラムにより、記憶手段に記憶されている対応する各プログラムを更新する更新手段と、を備えた画像形成装置が記載されている。この構成により、画像形成装置のシステム構成及び現行のプログラムに基づいて、適正な組み合わせのプログラムに書き換えようとする(特許文献1:請求項1、段落[0007]等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−042304号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
画像形成装置の動作を制御するため、画像形成装置には、動作制御用のプログラム(システムプログラム、基本プログラム)が搭載される。例えば、コピー、スキャン、送信などの複数の機能を有する複合機では、コピー用のプログラムや、原稿を読み取るスキャン用のプログラムや、画像データの送信用のプログラムや、画像形成装置内の記憶部への画像データの記憶と再利用機能(ボックス機能)用のプログラムなどが搭載される。そして、動作制御用のプログラムは、画像形成装置の基本となるプログラムなので、画像形成装置のメーカーが自ら作成し、搭載する。そして、上述のように、動作制御用のプログラムは、必要に応じて、ダウンロード等によりバージョンアップされる。
【0006】
一方、使い勝手を向上させ利用しやすくするため、画像形成装置には、アプリケーションソフト(応用プログラム)が用意されることがある。例えば、画像形成装置のメーカーの許諾を受けた第三者がアプリケーションソフトを提供、販売する。
【0007】
アプリケーションソフトは、基本プログラム(動作制御用のプログラム)を用いて(基礎としつつ)有益な機能を実現する。アプリケーションソフトは、目的に応じ、多種多様な機能を実現する。例えば、スキャンにより得られた画像データを所望のサーバーに自動的に送信する機能を実現するアプリケーションソフトがある。このアプリケーションソフトは、画像形成装置に標準搭載されるスキャン用のプログラムを利用して、スキャン機能を拡充するといえる。又、ワンタッチで使用者の所望するコピーを実行させるアプリケーションソフトなどもある。又、スキャンにより読み取った名刺やバーコードを自動的にテキストデータ化して、送信や印刷するアプリケーションソフトなども考えられる。
【0008】
従来、このような画像形成装置向けのアプリケーションソフトは、各使用者が開発したり、探し出したりし、各使用者の責任の下、画像形成装置へのアプリケーションソフトのインストールがなされていた。そのため、使用者に対しては、業務の効率向上に役立つ画像形成装置のアプリケーションソフトの情報提供や、取得の便宜が図られていないという問題がある。又、従来、アプリケーションソフトのバージョンアップも各使用者が行っている。
【0009】
ここで、特許文献1記載の発明は、画像形成装置のシステム構成及び現行のプログラムに基づいて、適正な組み合わせのプログラムに書き換えるものであり、基本プログラムを対象としたものである。そのため、業務の効率向上に有益なアプリケーションソフトに関する情報を提供するものではなく、上記の問題を解決できない。
【0010】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、プログラムの更新に合わせ、画像形成装置の機種に対応するアプリケーションソフトの情報を得られるようにし、画像形成装置の効率的な利用を図り、業務の効率向上を図ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題解決のため、請求項1に係る画像形成装置は、使用者に対して情報を表示する表示部と、システムプログラムを記憶すると共に、前記システムプログラムを用いて機能を実現する画像形成装置用のアプリケーションソフトを記憶可能な記憶部と、前記システムプログラム、前記アプリケーションソフト、及び、前記システムプログラムと前記アプリケーションソフトのバージョン情報を記憶する外部記憶装置と通信する通信部と、を含み、前記通信部は、前記システムプログラムの最新バージョンを示す情報を含むシステムプログラム情報を前記外部記憶装置から取得するとともに、前回の前記システムプログラムの更新から現時点の更新までの間にリリースされた前記アプリケーションソフトを示す情報と、前回の前記システムプログラムの更新から現時点の更新までの間にバージョンアップがなされた前記アプリケーションソフトを示す情報の何れか一方、又は、両方の情報であるアプリケーションソフト情報を前記外部記憶装置から取得し、前記表示部は、前記システムプログラム情報とともに、前記アプリケーションソフト情報を表示することとした。
【0012】
この構成によれば、通信部は、システムプログラムの最新バージョンを示す情報を含むシステムプログラム情報を外部記憶装置から取得するとともに、前回のシステムプログラムの更新から現時点の更新までの間にリリースされたアプリケーションソフトを示す情報と、前回のシステムプログラムの更新から現時点の更新までの間にバージョンアップがなされたアプリケーションソフトを示す情報の何れか一方、又は、両方の情報であるアプリケーションソフト情報を外部記憶装置から取得し、表示部は、システムプログラム情報とともに、アプリケーションソフト情報を表示する。これにより、プログラムのバージョンアップの作業、処理に加えて、新規に追加されたアプリケーションソフトの情報や、更新されたアプリケーションソフトの情報を使用者に伝えることができる。従って、使用者は、画像形成装置を効率的に利用するためのアプリケーションソフトの情報を得ることができ、アプリケーションソフトの利用を促進して、業務効率の向上を図ることができる。
【0013】
又、請求項2に係る発明は、請求項1記載の発明において、使用者の入力を受け付ける入力部を含み、前記表示部は、前記アプリケーションソフト情報に基づき、1又は複数の前記アプリケーションソフトを表示し、前記入力部は、前記表示部に表示されたもののうち、取得する前記アプリケーションソフトを選択する入力を受け付け、前記通信部は、選択されたアプリケーションソフトを取得し、前記記憶部は、取得されたアプリケーションソフトを記憶することとした。
【0014】
この構成によれば、通信部は、選択されたアプリケーションソフトを取得し、記憶部は、取得されたアプリケーションソフトを記憶する。これにより、プログラムのバージョンアップの作業、処理にあわせて、使用者は、アプリケーションソフトを取得できる。従って、プログラムとアプリケーションソフトの取得(ダウンロード)を同時に行うことができ、何度も外部記憶装置にアクセスせずに済む。
【0015】
又、請求項3に係る発明は、請求項2の発明において、前記入力部は、最新バージョンの前記プログラムの取得実行指示を受け付け、前記通信部は、前記取得実行指示がなされると、最新バージョンの前記プログラムとともに選択された前記アプリケーションソフトを取得し、前記記憶部は、取得された前記プログラムと前記アプリケーションソフトを記憶することとした。
【0016】
この構成によれば、通信部は、取得実行指示がなされると、最新バージョンのプログラムとともに選択されたアプリケーションソフトを取得する。これにより、最新バージョンのプログラムと所望するアプリケーションソフトを一度に取得(ダウンロード)することができる。
【0017】
又、請求項4に係る発明は、請求項1乃至3の発明において、前記通信部は、前記プログラム情報、前記アプリケーションソフト情報に合わせて、前記外部記憶装置に記憶され、使用者に対して情報を提供する告知情報を取得し、前記表示部は、前記告知情報を表示することとした。
【0018】
この構成によれば、通信部は、プログラム情報、アプリケーションソフト情報に合わせて、外部記憶装置に記憶され、使用者に対して情報を提供する告知情報を取得する。又、表示部は、告知情報を表示する。これにより、使用者にとって有益な情報を提示することができる。
【0019】
又、請求項5に係る画像形成システムは、外部記憶装置と画像形成装置とを含み、前記外部記憶装置は、前記画像形成装置用のシステムプログラムと、前記システムプログラムを用いて機能を実現する前記画像形成装置用のアプリケーションソフトと、前記システムプログラムと前記アプリケーションソフトのバージョン情報を記憶し、前記画像形成装置は、使用者に対して情報を表示する表示部と、前記システムプログラムを記憶すると共に、前記アプリケーションソフトを記憶可能な記憶部と、前記外部記憶装置と通信する前記通信部と、を含み、前記通信部は、前記システムプログラムの最新バージョンを示す情報を含むシステムプログラム情報を前記外部記憶装置から取得するとともに、前回の前記システムプログラムの更新から現時点の更新までの間にリリースされた前記アプリケーションソフトを示す情報と、前回の前記システムプログラムの更新から現時点の更新までの間にバージョンアップがなされた前記アプリケーションソフトを示す情報の何れか一方、又は、両方の情報であるアプリケーションソフト情報を前記外部記憶装置から取得し、前記表示部は、前記システムプログラム情報とともに、前記アプリケーションソフト情報を表示することとした。
【0020】
これにより、画像形成システムでは、プログラムのバージョンアップの作業、処理に加えて、新規に追加されたアプリケーションソフトの情報や、更新されたアプリケーションソフトの情報を使用者に伝えることができる。従って、使用者は、画像形成装置を効率的に利用するためのアプリケーションソフトの情報を外部記憶装置から得ることができる。
【発明の効果】
【0021】
上述したように、本発明によれば、プログラムの更新に合わせ、画像形成装置の機種に対応するアプリケーションソフトの情報を容易に得ることができる。そして、アプリケーションソフトの導入やバージョンアップを容易にすることにより、画像形成装置をより効率的に用いることができるようにして、業務の効率向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】画像形成システムの一例の概要を示す説明図である。
【図2】複合機の一例を示す模型的正面断面図である。
【図3】画像形成システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図4】複合機のソフトウェアの階層構成の一例を示す説明図である。
【図5】複合機でのシステムプログラムの更新処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図6】システムプログラムやアプリケーションソフトのバージョンアップやリリースの履歴の一例を示す説明図である。
【図7】システムプログラム更新画面の一例を示す説明図である。
【図8】告知画面の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図1〜図8を用いて本発明の実施形態に係る画像形成装置、画像形成システム300を説明する。尚、画像形成装置として、複合機100を例に挙げて説明する。但し、本実施の形態に記載されている構成、配置等の各要素は、発明の範囲を限定するものではなく単なる説明例にすぎない。
【0024】
(画像形成システム300の概要)
まず、図1を用いて、実施形態に係る画像形成システム300の一例を説明する。図1は、画像形成システム300の一例の概要を示す説明図である。
【0025】
本実施形態の画像形成システム300は、コピー機能、スキャン機能、プリンター機能、FAX装置500などへの送信機能などを備えた複合機100を含む。又、画像形成システム300は、複合機100用のシステムプログラム8やアプリケーションソフト9を記憶する外部記憶装置としてのサーバー200(外部記憶装置に相当)を含む。
【0026】
複合機100とサーバー200は、例えば、ネットワーク経由やケーブル等により通信可能に接続される。そして、複合機100は、サーバー200と通信して、複合機100用のシステムプログラム8やアプリケーションソフト9を取得(ダウンロード)することができる。そして、複合機100に対して、取得したシステムプログラム8やアプリケーションソフト9のインストールがなされ、以後、インストールされたシステムプログラム8やアプリケーションソフト9が利用される。
【0027】
(複合機100の概略)
次に、図2に基づき、実施形態に係る複合機100の概略を説明する。図2は複合機100の一例を示す模型的正面断面図である。
【0028】
図2に示すように、本実施形態の複合機100は、最上部に原稿搬送装置1を有する。又、複合機100正面上方には、操作パネル2(表示部、入力部に相当)が設けられる。又、複合機100内部には、画像読取部3、給紙部4a、搬送路4b、画像形成部5a、定着部5b等が設けられる。
【0029】
まず、図2に破線で示すように、操作パネル2は、複合機100の状態や各種メッセージを表示する液晶表示部21(表示部に相当)を備える。又、液晶表示部21は、各種機能や設定項目や設定値の選択、設定や文字入力等を行うためのキーを1又は複数表示できる。又、液晶表示部21の上面にタッチパネル部22(入力部に相当。例えば、抵抗膜方式)が設けられる。タッチパネル部22は、液晶表示部21で押下された部分の位置、座標を抽出するためのものである。これにより、使用者によって押されたキーが認識される。又、操作パネル2には、コピー等の各種機能の実行開始を指示するためのスタートキー23や、複合機100にインストールされたアプリケーションソフト9を呼び出して利用するためのアプリケーションキー24等、各種のハードキーも設けられる。
【0030】
次に、原稿搬送装置1は、図2の紙面奥行き方向に支点を有し、紙面上下方向に開閉可能である。原稿搬送装置1は、載置読取用コンタクトガラス31に載置された原稿を押さえる。又、原稿搬送装置1は、原稿搬送装置1の上部に載置された原稿束から1枚ずつ、原稿を送り読取用コンタクトガラス32(読み取り位置)に向けて連続的、自動的に搬送する。
【0031】
画像読取部3は、原稿を読み取り、原稿の画像データを形成する。又、画像読取部3内には露光ランプ、ミラー、レンズ、イメージセンサ(例えば、CCD)等の光学系部材(不図示)が設けられる。これらの光学系部材を用い、画像読取部3は、載置読取用コンタクトガラス31に載置される原稿や、送り読取用コンタクトガラス32を通過する原稿に光を照射し、その原稿の反射光を受けたイメージセンサの各画素の出力値をA/D変換し、原稿の画像データを生成する。
【0032】
給紙部4aは、複数の用紙(例えば、コピー用紙、普通紙、再生紙、厚紙、OHPシート等の各種シート)を収容し、1枚ずつ搬送路4bに送り込む。搬送路4bは、給紙部4aから排出トレイ41まで用紙を搬送する通路である。そして、搬送路4bには、用紙搬送の際に回転駆動する搬送ローラー対42や、搬送されてくる用紙を画像形成部5aの手前で待機させ、トナー像形成のタイミングを合わせて用紙を送り出すレジストローラー対43や、定着部5bを通過した用紙を排出トレイ41に排出させる排出ローラー対44等が設けられる。
【0033】
画像形成部5aは、画像データに基づきトナー像を形成し、搬送される用紙にトナー像を転写する。画像形成部5aには、感光体ドラム51が設けられる。そして、その周囲に、帯電装置52、露光装置53、現像装置54、転写ローラー55、清掃装置56等が配される。
【0034】
トナー像形成プロセスを説明しておく。感光体ドラム51は、駆動装置(不図示)によって所定のプロセススピードで回転駆動される。帯電装置52は、感光体ドラム51の周面を一定の電位で帯電させる。露光装置53は、画像データに基づき、レーザビーム(破線で図示)を出力して、帯電後の感光体ドラム51の周面を順次、走査、露光し、画像データに応じた静電潜像を形成する。現像装置54は、感光体ドラム51の静電潜像にトナーを供給し、現像する。これにより、感光体ドラム51の周面にトナー像が形成される。
【0035】
そして、転写ローラー55は感光体ドラム51に圧接する。そして、レジストローラー対43は、トナー像にあわせタイミングを図りつつ、用紙を感光体ドラム51と転写ローラー55のニップに進入させる。用紙のニップ進入時、所定の電圧が転写ローラー55に印加される。これにより、用紙に感光体ドラム51上のトナー像が転写される。各清掃装置56は、感光体ドラム51の表面から残留トナーや固着物をこすり取って清掃を行う。
【0036】
定着部5bは、用紙に転写されたトナー像を定着させる。本実施形態の定着部5bは、主として発熱体を内蔵する加熱ローラー57と加圧ローラー58を含む。加熱ローラー57と加圧ローラー58は圧接しニップを形成する。そして、用紙が、このニップを通過することで、用紙表面のトナーが溶融・加熱され、トナー像が用紙に定着する。トナー定着後の用紙は、排出ローラー対44によって、排出トレイ41に排出される。このようにして、コピー機能、プリンター機能の使用時、画像形成(印刷)が行われる。
【0037】
(画像形成システム300のハードウェア構成)
次に、図3に基づき、実施形態に係る画像形成システム300のハードウェア構成の一例を説明する。図3は、画像形成システム300の構成の一例を示すブロック図である。
【0038】
まず、複合機100から説明する。複合機100内には、主制御部6が設けられる。主制御部6は複合機100の動作を制御し、CPU61、画像処理部62等を含む基板である。尚、主制御部6は、全体制御や画像処理を行うメイン制御部と、画像形成や各種回転体を回転させるモータ等のON/OFF等を制御するエンジン制御部等、機能ごとに分割し複数種設けられてもよい。
【0039】
CPU61は、中央演算処理装置であって、記憶部71に格納され、展開されるシステムプログラム8やデータに基づき複合機100の各部を制御する。画像処理部62は、例えば、画像読取部3で読み取られた画像データや受信した画像データを用いた印刷や、記憶部への記憶に際しての画像データへの画像処理や、のファイル形式変換など、各種の画像処理を行う。
【0040】
記憶部71は、ROM、RAM、HDD、フラッシュROM等を含み、不揮発性と揮発性の記憶装置を組み合わせて構成される。記憶部71は、複合機100の制御用等の各種のプログラムやデータ、設定データ、画像データ等の各種データを記憶する。又、記憶部71は、複合機100用のシステムプログラム8やアプリケーションソフト9を記憶できる。
【0041】
そして、主制御部6は、操作パネル2、原稿搬送装置1、画像読取部3、給紙部4a、搬送路4b、画像形成部5a、定着部5b等の各部とバスや信号線等で接続され各部、各装置を制御して複合機100の動作(例えば、スキャン動作や印刷動作)を制御する。
【0042】
更に、主制御部6は、各種コネクタ、ソケット、通信制御用のチップ等を備えた通信部72と接続される。通信部72は、ネットワークや公衆回線やケーブル等により、コンピューター400やFAX装置500と通信可能に接続される。そして、通信部72は、外部のコンピューター400やFAX装置500から画像データを受信する。受信した画像データを用いて印刷することができる(プリンター機能、FAX機能)。又、通信部72は、外部のコンピューター400やFAX装置500に向けて、画像データ(画像読取部3での読み取りにより得られた画像データや、通信部72で受信したデータ)を送信することもできる(スキャナー機能、FAX機能)。又、スキャンにより得られた画像データを記憶部71に蓄積し、後日、蓄積した画像データを印刷や送信のため再利用することもできる(スキャン機能)。
【0043】
又、通信部72は、サーバー200のデータ通信部206と通信可能に接続される。通信部72は、サーバー200のデータ通信部206と通信を行い、システムプログラム8やアプリケーションソフト9を通信により取得できる。
【0044】
次に、サーバー200について説明する。サーバー200は、例えば、CPU202を含み、複合機100との通信の応答処理やデータの送受信処理を司る処理部201を含む。又、本実施形態のサーバー200は、HDDやRAMやROMで構成される記憶部203や、キーボードやマウス等の入力装置204や、表示装置としてのディスプレイ205や、外部と通信を行うためのインターフェイスであるデータ通信部206を備える。
【0045】
処理部201のCPU202は、サーバー200に関する演算などの処理を行う。記憶部203は、サーバー200を動作させるために必要なシステムプログラム8、データを記憶する。又、記憶部203は、複合機100の各機種用のシステムプログラム8の各バージョンやシステムプログラム8の各バージョンがリリースされた日付を示す情報を記憶する。又、記憶部203は、複合機100の各機種用のアプリケーションソフト9の各バージョンや各バージョンがリリースされた日付を示す情報を記憶する。
【0046】
尚、サーバー200に対して、複数の複合機100を通信可能に接続することができる(図3では便宜上、1台のみ図示)。従って、本実施形態の画像形成システム300には、複数台の画像形成装置を含ませることができる。
【0047】
(複合機100のソフトウェアの構成)
次に、図4に基づき、実施形態に係る複合機100のソフトウェアの階層構成の一例を説明する。図4は、複合機100のソフトウェアの階層構成の一例を示す説明図である。
【0048】
図5に示すように、複合機100は、例えば、記憶部71のROMやHDDにOS81(オペレーティングシステム)を記憶する。そして、コピー、プリンター、ファクシミリ、及びスキャナといった複合機100の基本機能を利用するためのシステムプログラム8が出荷時から記憶部71に記憶される。例えば、システムプログラム8には、コピー機能を実現するコピープログラム82、プリンター機能を実現するプリンタープログラム83、スキャナー機能を実現するスキャナープログラム84、FAX機能を実現するFAXプログラム85等を含めることができる。各プログラム82〜85は、複合機100の製造者の独自開発のソフトウェアである。尚、システムプログラム8には、他種のプログラムを含めても良い。そして、コントローラー86は、例えば、各プログラム82〜85とOS81とのやり取りを仲介する。
【0049】
これらのOS81、コントローラー86、各プログラム82〜85等が複合機100を動作させるための基本的なプログラム(システムプログラム8)である。尚、あくまで、システムプログラム8の一例の例示であり、システムプログラム8の範囲は狭められても良いし、他のプログラムをシステムプログラム8に含めるようにしてもよい。
【0050】
そして、システムプログラム8は、更新の対象となる。複合機100は、サーバー200にアクセスすることにより、最新バージョンのシステムプログラム8を取得する。このとき、旧バージョンと最新バージョンとの差分を取得することにより更新が行われても良い。又、最新バージョンのシステムプログラム8全体を取得し、システムプログラム8全体の置き換えが行われても良い。いずれにしても、最新バージョンのシステムプログラム8は、記憶部71にインストールされ、旧バージョンのシステムプログラム8は、最新バージョンのシステムプログラム8に置き換えられる。
【0051】
そして、複合機100の記憶部71には、画像形成システム300を効率よく利用するためのアプリケーションソフト9を1又は複数種インストールすることができる。アプリケーションソフト9によって、様々な有益な機能が実現される。
【0052】
例えば、画像読取部3で生成された画像データに含まれる文字列を認識するアプリケーションソフト9がある。又、スキャンにより読み取った名刺やバーコードを自動的にテキストデータ化して、記憶部71に記憶させたり、データを送信したり、印刷するアプリケーションソフト9を作成することも可能である。又、スキャンにより得られた画像データを所望のコンピューター400に自動的に送信し、スキャンによる画像データの取得、蓄積を容易化するアプリケーションソフト9などもあり得る。又、画像データを予め定めたように加工、修正し、記憶部71やコンピューター400に記憶させたり、印刷させたりするアプリケーションソフト9などもあり得る。又、ワンタッチで使用者の所望するコピーを実行させるアプリケーションソフト9なども考えられる。
【0053】
これらのアプリケーションソフト9は、コピー、スキャン、プリンター、FAX等の機能を基礎として、より有益な機能を提供し、複合機100の価値を高める。言い換えると、アプリケーションソフト9は、複合機100に標準搭載されるシステムプログラム8を利用して、機能を拡充するものである。このように、各アプリケーションソフト9は、システムプログラム8を応用するので、図4に示すように、階層的にはシステムプログラム8の上位に位置するといえる。
【0054】
(システムプログラム8の更新)
次に、図5〜図8を用いて、本実施形態の複合機100でのシステムプログラム8の更新処理の一例を説明する。図5は、複合機100でのシステムプログラム8の更新処理の流れの一例を示すフローチャートである。図6は、システムプログラム8やアプリケーションソフト9のバージョンアップやリリースの履歴の一例を示す説明図である。図7は、システムプログラム更新画面10の一例を示す説明図である。図8は、告知画面11の一例を示す説明図である。
【0055】
本実施形態の複合機100のシステムプログラム8は、機能追加や不具合解消等、各種目的により更新することができる。具体的には、複合機100の製造者は、最新バージョンのシステムプログラム8をサーバー200の記憶部203に記憶させる。そして、複合機100は、通信部72によりサーバー200にアクセスする。そして、通信部72はサーバー200から最新バージョンのシステムプログラム8をダウンロード(取得する)。
【0056】
そして、図5のフローチャートのスタートは、システムプログラム8の更新のため、複合機100がサーバー200にアクセスした時点である。複合機100は、システムプログラム8の更新のため、定期的にサーバー200にアクセスするようにしてもよい。あるいは、使用者が操作パネル2に対して入力を行うことにより、システムプログラム8の更新指示を複合機100に与え、更新指示をトリガとして、サーバー200にアクセスするようにしてもよい。
【0057】
そして、複合機100の主制御部6は、サーバー200から、システムプログラム8の各バージョンと各バージョンがリリースされた日付の情報を含むシステムプログラム情報を通信部72に取得させる(ステップ♯1)。又、複合機100の主制御部6は、サーバー200から、記憶部71にインストールされているアプリケーションソフト9や、前回のシステムプログラム8の更新から現時点(現在)までに新たにリリースされた、及び、更新された(バージョンアップがなされた)アプリケーションソフト9の各バージョンと各バージョンがリリースされた日付の情報を含むアプリケーションソフト情報を通信部72に取得させる(ステップ♯2)。
【0058】
そして、複合機100の主制御部6は、取得したシステムプログラム情報を確認し、最新のシステムプログラム8(システムプログラム8)のバージョンを確認する(ステップ♯3)。そして、複合機100の制御部は、現在、記憶部71に記憶されているシステムプログラム8の更新が必要であるか(バージョンが最新で無いか)を確認する(ステップ♯4)。具体的に、図6に示すように、複合機100の主制御部6は、システムプログラム情報に基づき、システムプログラム8の各バージョンをリリース日順に並べ、前回のシステムプログラム8の更新(システムプログラム8の現バージョン)から現在までリリースされたシステムプログラム8の各バージョンのうち、最新のシステムプログラム8のバージョンを確認する。
【0059】
例えば、図6に示す例では、前回の更新により、現時点の複合機100のシステムプログラム8のバージョンは、2.01である。そして、図6に示す例では、現在までに、バージョン2.42、3.00、3.25、4.01の各バージョンがリリースされている。そして主制御部6は、最新のシステムプログラム8のバージョン(バージョン4.01)を確認し、システムプログラム8の更新が必要であることを認識する。尚、記憶部71は、現在のシステムプログラム8のバージョンを示す情報や、少なくとも前回のシステムプログラム8の更新日を記憶している。
【0060】
もし、現在のシステムプログラム8のバージョンが最新であり更新の必要が無ければ(ステップ♯4のNo)、本制御は終了すればよい(エンド)。一方、現在のシステムプログラム8のバージョンが最新でなく更新の必要があれば(ステップ♯4のYes)、主制御部6は、図7に示すように、操作パネル2の液晶表示部21にシステムプログラム更新画面10を表示させる(ステップ♯5)。
【0061】
ここで、図7に示すように、主制御部6は、システムプログラム情報を液晶表示部21に表示させる(ステップ♯6)。具体的に、主制御部6は、システムプログラム8の現在のバージョンとともに、システムプログラム8の最新のバージョンを液晶表示部21に表示させる(ステップ♯6)。
【0062】
更に、複合機100の主制御部6は、アプリケーションソフト情報を液晶表示部21に表示させる(ステップ♯7)。図6に示すように、アプリケーションソフト情報には、前回のシステムプログラム8の更新から今までにリリースされたアプリケーションソフト9とその最新バージョンを示す情報や、記憶部71にインストールされていて前回のシステムプログラム8の更新から現在(現時点)までに新バージョンがリリースされたアプリケーションソフト9とその最新バージョンを示す情報が含まれる。
【0063】
そこで、図7に記すように、主制御部6は、前回のシステムプログラム8の更新から今までにリリースされたアプリケーションソフト9とその最新バージョンや、記憶部71にインストールされていて前回のシステムプログラム8の更新から現在(現時点)までに新バージョンがリリースされたアプリケーションソフト9とその最新バージョンを液晶表示部21に表示させる(ステップ♯7)。尚、図7は、「アプリケーション1」、「アプリケーション3」、「アプリケーション4」、「アプリケーション5」の4種が表示された例を示している。
【0064】
ここで、図7に示すように、主制御部6は、システムプログラム8とともにダウンロード(取得)するアプリケーションソフト9を選択する入力を受け付けるために、チェックボックスCを液晶表示部21に表示させる。図7に示す例では、各アプリケーションに対し、チェックボックスC1〜C4をシステムプログラム更新画面10内に表示させる。使用者は、システムプログラム8とともに取得を希望するアプリケーションソフト9に対応するチェックボックスCを押してチェックを入れる。このように、ダウンロード(取得)するアプリケーションソフト9の選択入力がなされる(ステップ♯8)。
【0065】
尚、システムプログラム更新画面10内に、システムプログラム更新画面10に表示されたアプリケーションソフト9以外のアプリケーションソフト9や、新製品情報などの使用者向けの告知情報を表示させるための告知情報キーK1(図7において「お知らせ情報」と記されたキー)が設けられても良い。告知情報は、予めサーバー200に用意、記憶される。
【0066】
告知情報は、使用者に有益な情報を告知するための情報であり、様々な種類の情報を提供することができる。例えば、複合機100の製造者は、新製品情報(例えば、動画形式)や、これからのシステムプログラム8の更新予定や、アプリケーションソフト9のリリースやバージョンアップ予定や、人気の高いアプリケーションソフト9のランキング情報や、使用者が複合機100にインストールしているアプリケーションソフト9に関連の深いアプリケーションソフト9を示す情報をサーバー200に告知情報として記憶させる。
【0067】
使用者は、複合機100に関する更なる情報(告知情報)の閲覧を希望する場合、告知情報キーK1を押す。告知情報キーK1が押されると、主制御部6は、サーバー200から告知情報を通信部72に取得させる。主制御部6は、取得した告知情報に基づき、図8に示すような告知画面11を液晶表示部21に表示させる。
【0068】
例えば、告知画面11には、新製品情報表示キーK2が設けられる。新製品情報表示キーK2が押されると、主制御部6は、取得した告知情報に含まれる新製品に関する情報を液晶表示部21に表示させる。
【0069】
そして、図8に示すように、主制御部6は、告知画面11にシステムプログラム更新画面10と同様に、アプリケーションソフト9に関する情報を液晶表示部21に表示させてもよい。更に、システムプログラム更新画面10と同様に、システムプログラム8とともにダウンロード(取得)するアプリケーションソフト9を選択する入力を受け付けるため、主制御部6は、チェックボックスCを液晶表示部21に表示させてもよい。図8は、主制御部6が、告知画面11に、5種のアプリケーションソフト9に関する情報を表示させ、各アプリケーションソフト9に対し、チェックボックスC5〜C9を告知画面11に表示させた例を示している。使用者は、システムプログラム8とともに取得を希望するアプリケーションソフト9に対応するチェックボックスCを押してチェックを入れる。このように、告知画面11でもダウンロード(取得)するアプリケーションソフト9の選択入力がなされてもよい(ステップ♯8)。
【0070】
そして、使用者は、各種情報の閲覧が完了すると、告知画面11に表示された戻るキーK3を押す。そうすると、液晶表示部21は、告知画面11からシステムプログラム更新画面10に、表示を切り替える(元に戻る)。
【0071】
又、図7に示すように、システムプログラム更新画面10には、更新キーK4が配される。更新キーK4は、システムプログラム8の更新を指示するためのキーである。使用者は、システムプログラム8を更新するとき、更新キーK4を押す。そこで、主制御部6は、操作パネル2のタッチパネル部22の出力を確認し、更新キーK4が押されることによって、システムプログラム8の更新の実行指示がなされたか否かを確認する(ステップ♯9)。
【0072】
もし、操作パネル2でハードキーとしてのキャンセルキー(不図示)が押されるなど、操作パネル2に対してシステムプログラム8の更新をキャンセルする旨の入力がなされれば(ステップ♯9のNo)、主制御部6は、本フローを終了すればよい(エンド)。一方、システムプログラム8の更新の実行指示がなされると(ステップ♯9のYes)、主制御部6は、サーバー200から最新バージョンのシステムプログラム8と選択された最新バージョンのアプリケーションソフト9を通信部72に取得させる(ステップ♯10)。
【0073】
尚、上記では、更新キーK4の押下(システムプログラム8の更新の実行指示)によるシステムプログラム8の取得と併せてアプリケーションソフト9を取得する例を説明した。しかし、各チェックボックスC(C1〜C9)にチェックが入れられると、主制御部6は、通信部72にチェックが入れられたアプリケーションソフト9をサーバー200から取得させるようにしてもよい。言い換えると、主制御部6は、システムプログラム8の更新とは別にアプリケーションソフト9のみのダウンロードを実行させ、取得したアプリケーションソフト9を記憶部71にインストールしてもよい。
【0074】
そして、主制御部6は、取得したシステムプログラム8とアプリケーションソフト9を記憶部71にインストールする(ステップ♯11)。尚、今回の更新で取得されたアプリケーションソフト9が無ければ、アプリケーションソフト9のインストールはなされない。これにより、システムプログラム8の更新と、更新に伴ったアプリケーションソフト9の取得、更新が完了する(エンド)。
【0075】
このようにして、本実施形態の画像形成装置(例えば、複合機100)は、使用者に対して情報を表示する表示部(液晶表示部21)と、システムプログラム8を記憶すると共に、システムプログラム8を用いて機能を実現する画像形成装置用のアプリケーションソフト9を記憶可能な記憶部71と、システムプログラム8、アプリケーションソフト9、及び、システムプログラム8とアプリケーションソフト9のバージョン情報を記憶する外部記憶装置(サーバー200)と通信する通信部72と、を含み、通信部72は、システムプログラム8の最新バージョンを示す情報を含むシステムプログラム情報を外部記憶装置から取得するとともに、前回のシステムプログラム8の更新から現時点の更新までの間にリリースされたアプリケーションソフト9を示す情報と、前回のシステムプログラム8の更新から現時点の更新までの間にバージョンアップがなされたアプリケーションソフト9を示す情報の何れか一方、又は、両方の情報であるアプリケーションソフト情報を外部記憶装置から取得し、表示部は、システムプログラム情報とともに、アプリケーションソフト情報を表示する。
【0076】
これにより、システムプログラム8のバージョンアップの作業、処理に加えて、新規に追加されたアプリケーションソフト9の情報や、更新されたアプリケーションソフト9の情報を使用者に伝えることができる。従って、使用者は、画像形成装置(例えば、複合機100)を効率的に利用するためのアプリケーションソフト9の情報を得ることができ、アプリケーションソフト9の利用を促進して、業務効率の向上を図ることができる。
【0077】
又、本実施形態の画像形成装置(例えば、複合機100)は、使用者の入力を受け付ける入力部(タッチパネル部22、操作パネル2)を含み、表示部(液晶表示部21)は、アプリケーションソフト情報に基づき、1又はアプリケーションソフト9を表示し、入力部は、表示部に表示されたもののうち、取得するアプリケーションソフト9を選択する入力を受け付け、通信部72は、選択されたアプリケーションソフト9を取得し、記憶部71は、取得されたアプリケーションソフト9を記憶する。これにより、システムプログラム8のバージョンアップの作業、処理にあわせて、使用者は、アプリケーションソフト9を取得できる。又、システムプログラム8とアプリケーションソフト9の取得(ダウンロード)を同時に行うことができ、何度も外部記憶装置(サーバー200)にアクセスせずに済む。
【0078】
又、入力部(タッチパネル部22、操作パネル2)は、最新バージョンのシステムプログラム8の取得実行指示を受け付け、通信部72は、取得実行指示がなされると、最新バージョンのシステムプログラム8とともに選択されたアプリケーションソフト9を取得し、記憶部71は、取得されたシステムプログラム8とアプリケーションソフト9を記憶する。これにより、最新バージョンのシステムプログラム8と所望するアプリケーションソフト9を一度に取得(ダウンロード)することができる。
【0079】
又、通信部72は、システムプログラム情報、アプリケーションソフト情報に合わせて、外部記憶装置(サーバー200)に記憶され、使用者に対して情報を提供する告知情報を取得し、表示部(液晶表示部21)は、告知情報を表示する。これにより、システムプログラム8の更新にあわせて使用者にとって有益な情報を提示することができる。
【0080】
又、本発明は、画像形成装置だけでなく、画像形成システム300の発明として捉えることもできる。具体的に、画像形成システム300は、外部記憶装置(サーバー200)と画像形成装置(例えば、複合機100)とを含み、外部記憶装置は、画像形成装置用のシステムプログラム8と、システムプログラム8を用いて機能を実現する画像形成装置用のアプリケーションソフト9と、システムプログラム8とアプリケーションソフト9のバージョン情報を記憶し、画像形成装置は、使用者に対して情報を表示する表示部(液晶表示部21)と、システムプログラム8を記憶すると共に、アプリケーションソフト9を記憶可能な記憶部71と、外部記憶装置と通信する通信部72と、を含み、通信部72は、システムプログラム8の最新バージョンを示す情報を含むシステムプログラム情報を外部記憶装置から取得するとともに、前回のシステムプログラム8の更新から現時点の更新までの間にリリースされたアプリケーションソフト9を示す情報と、前回のシステムプログラム8の更新から現時点の更新までの間にバージョンアップがなされたアプリケーションソフト9を示す情報の何れか一方、又は、両方の情報であるアプリケーションソフト情報を外部記憶装置から取得し、表示部は、システムプログラム情報とともに、アプリケーションソフト情報を表示する。これにより、画像形成システム300では、システムプログラム8のバージョンアップの作業、処理に加えて、新規に追加されたアプリケーションソフト9の情報や、更新されたアプリケーションソフト9の情報を使用者に伝えることができる。従って、使用者は、画像形成装置を効率的に利用するためのアプリケーションソフト9の情報を外部記憶装置から得ることができる。
【0081】
本発明の実施形態を説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明は画像形成装置、画像形成システムに使用可能である。
【符号の説明】
【0083】
100 複合機(画像形成装置) 2 操作パネル(表示部、入力部)
21 液晶表示部(表示部) 22 タッチパネル部(入力部)
6 主制御部 71 記憶部
72 通信部 8 システムプログラム
9 アプリケーションソフト 200 サーバー(外部記憶装置)
300 画像形成システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者に対して情報を表示する表示部と、
システムプログラムを記憶すると共に、前記システムプログラムを用いて機能を実現する画像形成装置用のアプリケーションソフトを記憶可能な記憶部と、
前記システムプログラム、前記アプリケーションソフト、及び、前記システムプログラムと前記アプリケーションソフトのバージョン情報を記憶する外部記憶装置と通信する通信部と、を含み、
前記通信部は、前記システムプログラムの最新バージョンを示す情報を含むシステムプログラム情報を前記外部記憶装置から取得するとともに、前回の前記システムプログラムの更新から現時点の更新までの間にリリースされた前記アプリケーションソフトを示す情報と、前回の前記システムプログラムの更新から現時点の更新までの間にバージョンアップがなされた前記アプリケーションソフトを示す情報の何れか一方、又は、両方の情報であるアプリケーションソフト情報を前記外部記憶装置から取得し、前記表示部は、前記システムプログラム情報とともに、前記アプリケーションソフト情報を表示することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
使用者の入力を受け付ける入力部を含み、
前記表示部は、前記アプリケーションソフト情報に基づき、1又は複数の前記アプリケーションソフトを表示し、
前記入力部は、前記表示部に表示されたもののうち、取得する前記アプリケーションソフトを選択する入力を受け付け、
前記通信部は、選択されたアプリケーションソフトを取得し、
前記記憶部1は、取得されたアプリケーションソフトを記憶することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記入力部は、最新バージョンの前記プログラムの取得実行指示を受け付け、
前記通信部は、前記取得実行指示がなされると、最新バージョンの前記プログラムとともに選択された前記アプリケーションソフトを取得し、
前記記憶部は、取得された前記プログラムと前記アプリケーションソフトを記憶することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記通信部は、前記プログラム情報、前記アプリケーションソフト情報に合わせて、前記外部記憶装置に記憶され、使用者に対して情報を提供する告知情報を取得し、
前記表示部は、前記告知情報を表示することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
外部記憶装置と画像形成装置とを含み、
前記外部記憶装置は、前記画像形成装置用のシステムプログラムと、前記システムプログラムを用いて機能を実現する前記画像形成装置用のアプリケーションソフトと、前記システムプログラムと前記アプリケーションソフトのバージョン情報を記憶し、
前記画像形成装置は、
使用者に対して情報を表示する表示部と、
前記システムプログラムを記憶すると共に、前記アプリケーションソフトを記憶可能な記憶部1と、
前記外部記憶装置と通信する前記通信部と、を含み、
前記通信部は、前記システムプログラムの最新バージョンを示す情報を含むシステムプログラム情報を前記外部記憶装置から取得するとともに、前回の前記システムプログラムの更新から現時点の更新までの間にリリースされた前記アプリケーションソフトを示す情報と、前回の前記システムプログラムの更新から現時点の更新までの間にバージョンアップがなされた前記アプリケーションソフトを示す情報の何れか一方、又は、両方の情報であるアプリケーションソフト情報を前記外部記憶装置から取得し、
前記表示部は、前記システムプログラム情報とともに、前記アプリケーションソフト情報を表示することを特徴とする画像形成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−49194(P2013−49194A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−188373(P2011−188373)
【出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】