説明

画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び画像形成装置の制御プログラム

【課題】省エネルギー化でき、かつ、製造コストが低い画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置は、電源部600と、電源部600から電源が供給されて駆動するモータ501〜505と、モータ501〜505の動作を制御するCPU50などを有する。CPU50は、定着モータ502が駆動している場合において、メインモータ501をこれから駆動するとき、定着モータ502で回生電力を発生させ、メインモータ501の駆動を開始する制御を行う。メインモータ501は、定着モータ502でそのとき発生した回生電力及び電源からの電力を起動電力として、起動する。大きな起動電力を必要とするメインモータ501の起動時に、定着モータ502で発生した回生電力によりその起動電力を補うことができる。電源や電線の電流容量が小さくてもよく、回生電力を蓄電するための蓄電装置を設ける必要もないため、製造コストを低減できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び画像形成装置の制御プログラムに関し、特に、モータを駆動させて用紙に画像を形成する画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び画像形成装置の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
用紙に画像を形成(プリント)する画像形成装置(スキャナ機能、ファクシミリ機能、複写機能、プリンタとしての機能、データ通信機能、及びサーバ機能を備えたMFP(Multi Function Peripheral)、ファクシミリ装置、複写機、プリンタなど)においては、用紙を搬送するためにローラを駆動するモータなど、複数のモータが設けられている。
【0003】
図7は、従来の画像形成装置の駆動系の回路構成を示すブロック図である。
【0004】
画像形成装置は、電源部(低圧電源部)800と、駆動部810と、制御部820とを備える。駆動部810及び制御部820は、電源部800から電源が供給されて駆動される。
【0005】
電源部800は、電源プラグ801から商用電源が入力されて駆動される。電源部800は、主電源スイッチ803と、整流部805と、DC−DCコンバータ807とを有している。主電源スイッチ803は、交流電源の入力の通電/遮断を切り替える。電源部800は、入力された交流を整流部805で直流に変換し、その直流の電圧をDC−DCコンバータ807で変換して出力する。DC−DCコンバータ807は、24Vの直流電圧を駆動部810に出力する。DC−DCコンバータ807は、3.3Vの直流電圧を制御部820に出力する。
【0006】
駆動部810は、画像形成装置において用紙の搬送動作やその他のプリント動作に駆動力を供給するモータ811〜815を有する。モータ811〜815は、DCモータである。モータ811〜815は、それぞれ、DC−DCコンバータ807から出力された直流が供給されて、制御部820からの制御指示の下で駆動される。
【0007】
制御部820は、CPU(制御デバイス)821と、不揮発性メモリ827とを有している。CPU821は、不揮発性メモリ827と通信して制御プログラムの読み込みやデータの書き込みを行い、駆動部810や画像形成装置の他の部位の制御を行う。
【0008】
ところで、モータ811〜815などのDCモータは、起動トルクを確保するため大きな起動電力を必要としている。この大きな起動電力を供給可能にするには、電流容量の大きい電源や電線を設けることが必要となり、画像形成装置の製造コストが高くなるという問題がある。
【0009】
下記特許文献1には、DCモータを回生制動させてその発電電力を蓄電池に蓄電し、そのDCモータの起動時に蓄電池から起動電流を供給する制御を行う画像形成装置が開示されている。DCモータが電力を最も消費する起動時に蓄電電力が供給されるので、電源容量の大きい電源などを設ける必要がない。また、節電効果を得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2005−278348号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上記の特許文献1の画像形成装置では、電力を蓄えるために蓄電器を用いるため、画像形成装置の製造コストが高くなるという問題がある。
【0012】
この発明はそのような問題点を解決するためになされたものであり、省エネルギー化でき、かつ、製造コストが低い画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び画像形成装置の制御プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するためこの発明のある局面に従うと、画像形成装置は、電源電力が供給されることで画像形成動作時に駆動され、減速中に回生電力を発生可能な第1のモータと、第1のモータとは異なるタイミングで起動される第2のモータと、第2のモータが起動されるか否かを判定する判定部と、判定部により第2のモータが起動されると判定されたとき、第1のモータで回生電力を発生させる回生制御部と、判定部により第2のモータが起動されると判定されたとき、そのとき回生制御部により発生された回生電力を第2のモータに供給する供給部とを備える。
【0014】
好ましくは回生制御部は、第2のモータの起動電力の大きさに応じて、第1のモータから回生電力を発生させる。
【0015】
好ましくは第1のモータが複数設けられており、回生制御部は、第1のモータのうち回生電力を発生可能な動作状態にある少なくとも1つのモータで回生電力を発生させる。
【0016】
好ましくは第1のモータのうち回生電力を発生可能な動作状態にあるものが複数あるとき、回生制御部は、第1のモータのうち回生電力を発生可能な動作状態にあるすべてのモータで同時に回生電力を発生させる。
【0017】
好ましくは第2のモータが複数設けられており、供給部は、第2のモータのそれぞれが起動するとき、各モータに回生電力を分配する。
【0018】
好ましくは回生制御部は、第1のモータの速度変化が形成される画像に影響しない場合に、その第1のモータの回生制動を行う。
【0019】
好ましくは第2のモータは、その速度変化が形成される画像に影響するモータである。
【0020】
好ましくは画像形成装置は、第1のモータ及び第2のモータを含む複数のモータを備え、複数のモータは、減速中に回生電力を発生可能なモータを少なくとも2つ含み、判定部は、画像形成装置の動作状態に応じて、複数のモータのうち少なくとも1つのモータを第2のモータとしてそのモータが起動されるか否かを判定し、回生制御部は、複数のモータのうち、回生電力を発生可能な動作状態にある判定部により判定されたモータ以外のモータを第1のモータとして回生電力を発生させ、供給部は、判定部により判定されたモータを第2のモータとして、そのモータに回生電力の供給を行う。
【0021】
この発明の他の局面に従うと、電源電力が供給されることで画像形成動作時に駆動され、減速中に回生電力を発生可能な第1のモータと、第1のモータとは異なるタイミングで起動される第2のモータとを備えた画像形成装置の制御方法は、第2のモータが起動されるか否かを判定する判定ステップと、判定ステップにより第2のモータが起動されると判定されたとき、第1のモータで回生電力を発生させる回生制御ステップと、判定ステップにより第2のモータが起動されると判定されたとき、そのとき回生制御ステップにより発生された回生電力を第2のモータに供給する供給ステップとを備える。
【0022】
この発明のさらに他の局面に従うと、電源電力が供給されることで画像形成動作時に駆動され、減速中に回生電力を発生可能な第1のモータと、第1のモータとは異なるタイミングで起動される第2のモータとを備えた画像形成装置の制御プログラムは、第2のモータが起動されるか否かを判定する判定ステップと、判定ステップにより第2のモータが起動されると判定されたとき、第1のモータで回生電力を発生させる回生制御ステップと、判定ステップにより第2のモータが起動されると判定されたとき、そのとき回生制御ステップにより発生された回生電力を第2のモータに供給する供給ステップとをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0023】
これらの発明に従うと、第2のモータの起動時に他の第1のモータで発生した回生電力が供給される。したがって、省エネルギー化でき、かつ、製造コストが低い画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び画像形成装置の制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施の形態の1つにおける画像形成装置のハードウェア構成を示す側面図である。
【図2】画像形成装置の制御回路の構成を示すブロック図である。
【図3】モータの駆動回路を示すブロック図である。
【図4】電源部及び駆動部を中心にした画像形成装置の駆動系の回路構成を示すブロック図である。
【図5】画像形成装置の回生電力の供給動作の一例を示すフローチャートである。
【図6】画像形成装置の画像形成時における回生電力の発生と供給に関する動作のシーケンスの一例を説明する図である。
【図7】従来の画像形成装置の駆動系の回路構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態における画像形成装置について説明する。
【0026】
[概要]
【0027】
画像形成装置は、複数個のDCモータを搭載している。画像形成装置は、大きな起動電力を必要とするDCモータの起動時に、すでに回転している他のDCモータを回生モードで制動させることで回生電力(回生エネルギー)を発生させる。画像形成装置は、発生させた回生電力を、起動するDCモータに供給する。すなわち、画像形成装置は、回生電力を供給することで、起動するDCモータで必要な起動電力を補い、起動電力のうち電源からの供給分を低く抑える。
【0028】
これにより、DCモータを駆動させる電源や電線について電流容量が小さいものを使用することが可能となり、画像形成装置をコストダウンできる。近年、画像形成装置において多数のDCモータが使用されるようになってきているところ、そのDCモータを利用して、より高い省エネルギー効果を得ることができる。
【0029】
DCモータで発生させる回生電力の大きさは、起動するDCモータの起動電力の大きさに応じて調整することが好ましい。複数のDCモータのすべてにおいて、DCモータで発生させる回生電力を、起動するDCモータに供給することが望ましい。
【0030】
画像形成装置に設けられている複数のDCモータのうち、回生電力を発生させるDCモータと、発生する回生電力を起動に利用するDCモータとを適宜組み合わせて、回生電力を利用するようにしてもよい。複数のDCモータのうち、多数のDCモータで同時に回生電力を発生させることで大きなエネルギーを確保し、起動するDCモータに大きな回生電力を供給するようにしてもよい。複数のDCモータのうち、1つのDCモータで発生させた回生電力を、他の複数のDCモータに分配してそのDCモータを起動させてもよい。
【0031】
速度の変動が形成する画像に影響しない状態のDCモータで回生電力を発生させることが好ましい。発生した回生電力を、その速度の変動が形成する画像に影響するDCモータの起動に利用してもよい。形成する画像に影響を与えずに、起動するDCモータに電源から供給することが必要な電力を低く抑えることができる。
【0032】
[実施の形態]
【0033】
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける画像形成装置1のハードウェア構成を示す側面図である。
【0034】
図を参照して画像形成装置1は、給紙カセット3と、排紙トレイ5と、エンジン部30とを備える。
【0035】
給紙カセット3は、画像形成装置1の下部に、画像形成装置1の筐体に抜き差し可能に配置されている。各給紙カセット3に装てんされた用紙は、印字時に、1枚ずつ給紙カセット3から給紙され、エンジン部30に送られる。給紙カセット3の数は、1つに限られず、それより多くてもよい。
【0036】
排紙トレイ5は、画像形成装置1の筐体の上方に配置されている。排紙トレイ5には、エンジン部30により画像が形成された用紙が筐体の内部から排紙される。
【0037】
エンジン部30は、画像形成装置1の筐体の内部に配置されている。エンジン部30は、おおまかに、用紙搬送部200と、トナー像形成部300と、定着装置400と、モータ(第1のモータの一例、第2のモータの一例)501〜505とを有している。エンジン部30は、いわゆるタンデム方式でCMYKの4色の画像を合成することにより、用紙にカラー画像を形成する。
【0038】
用紙搬送部200は、給紙ローラ210、搬送ローラ220、排紙ローラ230などで構成されている。給紙ローラ210、搬送ローラ220、及び排紙ローラ230は、それぞれ、例えば対向する2つのローラで用紙を挟みながらそのローラを回動させて用紙を搬送する。用紙搬送部200は、これら以外にも用紙を搬送するためなどに用いられるローラを有していてもよい。
【0039】
給紙ローラ210は、給紙カセット3から用紙を1枚ずつ給紙する。給紙ローラ210により、用紙が画像形成装置1の筐体の内部に給紙される。
【0040】
搬送ローラ220は、給紙ローラ210により給紙された用紙をトナー像形成部300に搬送する。搬送ローラ220は、定着装置400を経由した用紙を排紙ローラ230に搬送する。
【0041】
排紙ローラ230は、搬送ローラ220により搬送された用紙を画像形成装置1の筐体の外部に排出する。
【0042】
トナー像形成部300は、4色のトナーボトル301Y,301M,301C,301K(以下、これらをまとめてトナーボトル301と呼ぶことがある。)と、中間転写ベルト305と、転写ローラ307と、4組の現像ユニット310Y,310M,310C,310K(以下、これらをまとめて現像ユニット310と呼ぶことがある。)と、レーザスキャンユニット320などとで構成されている。
【0043】
イエロートナーボトル301Y、マゼンタトナーボトル301M、シアントナーボトル301C、ブラックトナーボトル301Kは、それぞれ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)のCMYK各色のトナーを貯蔵する。
【0044】
中間転写ベルト305は、環状であり、2つのローラ間に架けわたされている。中間転写ベルト305は、用紙搬送部200と連動して回動する。転写ローラ307は、中間転写ベルト305のうち一方のローラに接触している部分に対向するように配置されている。用紙は、中間転写ベルト305と転写ローラ307との間で挟持されながら搬送される。
【0045】
現像ユニット310は、感光体ドラム311(現像ユニット毎に感光体ドラム311Y,311M,311C,311Kが設けられる。)、現像装置、クリーナ、及び帯電器などを含む。イエロー現像ユニット310Y,マゼンタ現像ユニット310M,シアン現像ユニット310C,ブラック現像ユニット310Kは、それぞれY、M、C、Kの画像を形成するために配置されている。現像ユニット310は、中間転写ベルト305の直下に並置されている。レーザスキャンユニット320は、各感光体ドラム311上にレーザ光を走査可能に配置されている。
【0046】
トナー像形成部300において、レーザスキャンユニット320は、YMCKの各色別の画像データに基づいて、帯電器により一様に帯電した感光体ドラム311上に潜像を形成する。現像装置は、各感光体ドラム311に各色別のトナー像を形成する。各感光体ドラム311は、トナー像を中間転写ベルト305に転写し、その中間転写ベルト305上に、用紙に形成するトナー像の鏡像を形成する(1次転写)。その後、高電圧が印加された転写ローラ307により、中間転写ベルト305に形成されたトナー像が用紙に転写され、用紙上にトナー像が形成される(2次転写)。
【0047】
画像形成により現像ユニット310内のトナーが少なくなると、各色のトナーボトル301内に保管されたトナーが現像ユニットに供給され、継続して画像形成可能になる。
【0048】
定着装置400は、加熱ローラ401及び加圧ローラ403を有している。定着装置400は、加熱ローラ401と加圧ローラ403とでトナー像が形成された用紙を挟持しながら搬送し、その用紙に加熱及び加圧を行う。これにより、定着装置400は、用紙に付着したトナーを溶融させて用紙に定着させ、用紙に画像を形成する。定着装置400を経由した用紙は、排紙ローラ230により、画像形成装置1の筐体から排紙トレイ5に排出される。
【0049】
次に、モータ501〜505について説明する。画像形成装置1は、例えば、メインモータ501、定着モータ502、黒現像モータ503、カラー現像モータ504、及びカラー感光体モータ505を有している。以下、これらをまとめて、単にモータ501〜505と称する。各モータ501〜505は、DCモータである。
【0050】
メインモータ501は、給紙工程から転写工程までの用紙搬送と、中間転写ベルト305及び黒感光体ドラム311Kの駆動とを行う。定着モータ502は、定着装置400の駆動を行う。黒現像モータ503は、黒現像ユニット310Kの駆動を行う。カラー現像モータ504は、イエロー・マゼンタ・シアンの現像ユニット310Y,310M,310Cの駆動を行う。カラー感光体モータ505は、イエロー・マゼンタ・シアンの感光体ドラム311Y,311M,311Cの駆動を行う。
【0051】
図2は、画像形成装置1の制御回路の構成を示すブロック図である。
【0052】
図を参照して、画像形成装置1の制御回路は、おおまかに、コントローラ部10と、エンジン部30に設けられたものとに分かれている。コントローラ部10は、画像形成装置1の全体の動作を制御する。エンジン部30は、コントローラ部10に接続されており、コントローラ部10との間でドットカウントなど必要な情報の授受などを行う。
【0053】
エンジン部30は、上述の各部のほか、制御部(装置制御部)40、本体付属不揮発性メモリ60、ユニット付属不揮発性メモリ70、及び各種負荷80などを有している。各種負荷80としては、例えばモータ501〜505などが含まれる駆動部500や、定着装置400のヒータ(図示せず)などが含まれる。
【0054】
制御部40は、CPU50を有している。制御部40は、ROM(図示せず)及びRAM(図示せず)などを有している。CPU50は、本体付属不揮発性メモリ60、ユニット付属不揮発性メモリ70、各種負荷80、及び現像ユニット310などの動作を制御する。
【0055】
本体付属不揮発性メモリ60は、例えばEEPROMであり、記憶媒体として用いられる。本体付属不揮発性メモリ60は、CPU50に接続されている。本体付属不揮発性メモリ60は、CPU50で計測、演算などされたデータや、画像形成装置1の設定情報など、種々の情報を記憶可能である。
【0056】
本実施の形態において、本体付属不揮発性メモリ60には、制御プログラム61が記憶されている。CPU50は、例えば制御プログラム61を本体付属不揮発性メモリ60から読み取って実行することにより、エンジン部30の制御動作などを実行する。
【0057】
本体付属不揮発性メモリ60は、EEPROMに限られない。本体付属不揮発性メモリ60として、EEPEOMに代えて又はEEPEOMに加えて、HDD(Hard Disk Drive)などが設けられていてもよい。また、制御プログラム61は、必ずしも本体付属不揮発性メモリ60に記憶されていなくてもよい。
【0058】
以下の説明において、本体付属不揮発性メモリ60を、単に不揮発性メモリ60と称することがある。
【0059】
ユニット付属不揮発性メモリ70は、例えばCSIC(Customer Specific Integrated Circuit)である。ユニット付属不揮発性メモリ70は、例えば現像ユニット310などの消耗品に設けられている。ユニット付属不揮発性メモリ70は、例えば、各現像ユニット310に、すなわちCMYK毎に設けられている。
【0060】
ユニット付属不揮発性メモリ70には、その現像ユニット310を用いて行われた印刷枚数や、感光体ドラム311などの回転数や、消耗品に関するデータや、その現像ユニット310を製造したメーカに関する情報などが記録されている。CPU50は、ユニット付属不揮発性メモリ70に記録されている情報を読み取る。CPU50は、読み取った情報に応じて、現像ユニット310の交換が必要であることなどをユーザに通知するなど、種々の制御を行う。
【0061】
図3は、モータ501の駆動回路を示すブロック図である。
【0062】
以下、モータ501の駆動回路について、図を参照して説明する。他のモータ502〜505の駆動回路の構成も、モータ501のそれと同様である。
【0063】
モータ501は、通電制御部511と、駆動回路部513と、巻線515とを有している。電源部600は、モータ501に直流電圧を供給する。電源部600からの直流電圧は、通電制御部511及び駆動回路部513に印加される。CPU(モータ制御部)50は、通電制御部511に速度指令などの制御指示を出力する。通電制御部511は、制御指示によりモータ501の駆動が指示されると、それに応じて駆動回路部513を動作させる。駆動回路部513は、電源部600から供給された電力を巻線515に供給することにより、モータ501の動力を発生させる。通電制御部511は、CPU50によりモータ501の停止が指示されると、駆動回路部513から巻線515への電力の供給を停止し、モータ501を停止させる。
【0064】
本実施の形態において、モータ501は、制動モード(制動方法)として、回生制動により制動可能である。回生制動は、CPU50により、モータ501の制動モードとして回生ブレーキモードが設定されているときに行われる。通電制御部511は、回生ブレーキモードが設定されているとき、CPU50から減速指示が行われると、駆動回路部513を動作させ、モータ501の回生制動を行う。回生制動が行われると、モータ501及びその回動に伴い動いている部材の運動エネルギーが巻線515で電気エネルギー(回生電力)に変換される。発生した回生電力は、駆動回路部513から電源部600へ供給される。すなわち、モータ501は、回生電力を供給可能な回生モータである。
【0065】
電源部600とモータ501との間の駆動電力の供給と回生電力の供給とは、共通の電線で行ってもよいし、それぞれ専用の電線を設けて行ってもよい。
【0066】
図4は、電源部600及び駆動部500を中心にした画像形成装置1の駆動系の回路構成を示すブロック図である。
【0067】
電源部(低圧電源部)600は、電源プラグ601から商用電源が入力されて駆動される。電源部600は、主電源スイッチ603と、整流部605と、第1のDC−DCコンバータ607と、ダイオード609と、最大値選択部611と、平滑部613と、第2のDC−DCコンバータ615とを有している。
【0068】
主電源スイッチ603は、交流電源の入力の通電/遮断を切り替える。
【0069】
整流部605は、商用電源から入力された交流を直流に変換する。
【0070】
第1のDC−DCコンバータ607は、直流の電圧を変換し、安定した低電圧の直流とする。本実施の形態では、第1のDC−DCコンバータ607は、24Vの直流電圧を出力する。第1のDC−DCコンバータ607は、駆動部500のモータ501〜505の各々に、それぞれダイオード609を介して接続されている。また、第1のDC−DCコンバータ607は、最大値選択部611に接続されている。
【0071】
第1のDC−DCコンバータ607は、直流電圧を、最大値選択部611に出力する。第1のDC−DCコンバータ607は、各モータ501〜505に対して、直流電圧を、ダイオード609を経由して出力する。ダイオード609は、後述のように駆動部500で回生電力が発生したとき、その電流が第1のDC−DCコンバータ607に流れないように配置されている。これにより、第1のDC−DCコンバータ607の破損が防止される。
【0072】
駆動部500では、モータ501〜505が、それぞれ、CPU50による制御指示の下、第1のDC−DCコンバータ607から出力された24Vの直流電圧が供給されることで駆動される。
【0073】
最大値選択部611は、2つのダイオード611a,611bを有している。ダイオード611aは、第1のDC−DCコンバータ607との間の接続経路に、第1のDC−DCコンバータ607側がアノードとなるように挿入されている。ダイオード611bは、そのアノード側が駆動部500の各モータ501〜505とダイオード609との間の接続経路に接続されて配置されている。2つのダイオード611a,611bは、互いのカソード側が接続されて並列に配置されている。最大値選択部611は、2つのダイオード611a,611bのうち電圧が高い側の直流電圧を、平滑部613を介して、第2のDC−DCコンバータ615に出力する。ダイオード611a,611bが設けられていることにより、ダイオード611a,611bのうち電圧が高い側から低い側への電流の逆流が防止されている。
【0074】
平滑部613は、平滑コンデンサを有しており、最大値選択部611から出力された直流の脈流を平滑化する。
【0075】
第2のDC−DCコンバータ615は、平滑部613により平滑された直流の電圧を変換し、さらに低い安定された定電圧の電流とする。本実施の形態では、第2のDC−DCコンバータ615は、3.3Vの直流電圧を、シグナル系の電源として、制御部40に出力する。なお、第2のDC−DCコンバータ615は、例えば5Vの直流電圧を出力するように構成されていてもよい。
【0076】
制御部40は、第2のDC−DCコンバータ615から3.3Vの直流電圧が供給されて動作する。
【0077】
CPU(制御デバイス)50は、不揮発性メモリ60などと通信して制御プログラムの読み込みやデータの書き込み、バックアップなどを行い、画像形成装置1の制御を行う。CPU50は、モータ501〜505の制御を行う。CPU50は、寿命情報や画像形成装置1の調整値などの画像形成装置1の情報を不揮発性メモリ60などに書き込む(バックアップする)。
【0078】
一例として、感光体ドラム311の寿命データについて説明する。不揮発性メモリ60に保存する感光体ドラム311の寿命状態は、感光体ドラム311の回転時間を不揮発性メモリ60に保存することで管理する。CPU50は、現像動作中の一定周期、例えば60秒回転する毎に、感光体ドラム311の駆動量をカウントアップして不揮発性メモリ60に記憶させることで、寿命管理を行う。
【0079】
[回生電力の供給動作]
【0080】
本実施の形態において、画像形成装置1は、モータ501〜505のうち新たに起動するものの起動電力を補うために、既に駆動しているモータ501〜505から出力した回生電力を、起動するモータ501〜505に供給する。すなわち、画像形成装置1は、モータ501〜505のうち起動するものの起動電力を、回生電力により補う。回生電力の供給動作は、例えば、CPU50の制御に基づいて行われる。
【0081】
モータ501〜505間で回生電力を供給する供給動作は、例えば次のように行われる。すなわち、定着モータ(本例において第1のモータの一例)502が駆動している場合において、CPU50は、メインモータ(本例において第2のモータの一例)501をこれから駆動する(起動する)とき、定着モータ502で回生電力を発生させ、メインモータ501の駆動を開始する制御を行う。これにより、メインモータ501は、定着モータ502でそのとき発生した回生電力及び電源からの電力を起動電力として、起動する。大きな起動電力を必要とするメインモータ501の起動時に、定着モータ502で発生した回生電力によりその起動電力を補うことができる。
【0082】
以下、供給動作の一例として、メインモータ501と定着モータ502との間で行われる供給動作についてより具体的に説明する。
【0083】
図5は、画像形成装置の回生電力の供給動作の一例を示すフローチャートである。
【0084】
図を参照して、ステップS101において、CPU50は、定着モータ502を起動するか否かを判定する。起動しない場合には、供給動作は終了する。
【0085】
ステップS101で起動する場合、ステップS103において、CPU50は、メインモータ501を起動するか否かを判断する。すなわち、CPU50は、メインモータ501が起動されるか否かを判定する。起動しない場合には、供給動作は終了する。
【0086】
ステップS103で起動する場合、ステップS105において、CPU50は、定着モータ502を回生モードで制動させる。
【0087】
ステップS107において、定着モータ502は、回生モードで制動されることにより、回生電力を発生する。換言すると、CPU50は、定着モータ502で回生電力を発生させる。
【0088】
ステップS109において、CPU50は、定着モータ502で発生した回生電力を、メインモータ501に供給する。これにより、メインモータ501は、定着モータ502で発生した回生電力を用いて起動される。
【0089】
このように、CPU50は、メインモータ501の起動時に定着モータ502を回生制動させることで、定着モータ502から回生電力を出力させ、その回生電力を起動するメインモータ501に供給する。これにより、メインモータ501に電源から供給することが必要だった電力を低く抑えることが可能となる。
【0090】
図6は、画像形成装置1の画像形成時における回生電力の発生と供給に関する動作のシーケンスの一例を説明する図である。
【0091】
図を参照して、CPU50は、印字開始時(図において時刻0)において、先ず、定着モータ502を駆動することにより、定着装置400の内部にある加熱ローラ401の温度上昇とローラ表面温度の均一化とを行う。図中Aは、定着モータ502の駆動時に電源から供給することが必要な電力の推移を示す。
【0092】
次に、CPU50は、メインモータ501を駆動する。図において、時刻t1からメインモータ501が駆動される。メインモータ501を駆動することにより、CPU50は、給紙工程から転写工程までの用紙搬送を行う。
【0093】
ここで、CPU50は、メインモータ501の起動時に、定着モータ502を回生モードで制動させる。これにより、定着モータ502から、回生電力(回生エネルギー)を出力させる。回生電力は、時刻t1から時刻t2までの間、出力される。図中Dは、回生電力の大きさの推移を示す。CPU50は、定着モータ502より出力された回生電力を、前述した方法で起動するメインモータ501に供給する。
【0094】
CPU50は、メインモータ501の起動電力の大きさに応じて、回生電力を発生させる。例えば、起動開始後しばらくの間は大きな起動電力が必要であるため、回生電力は、時刻t1から徐々に大きくなる。また、起動開始後時間が経過すると、すなわち時刻t2が近づくと、回生電力は、徐々に小さくなる。
【0095】
このように、既に駆動している定着モータ502から出力させた回生電力が、起動するメインモータ501に供給されることにより、メインモータ501の起動電力が補われる。回生電力が供給されない場合、メインモータ501を起動するためには、図中Bで示すような大きな起動電力を電源部600からメインモータ501に供給することが必要であった。しかしながら、上述のように回生電力で起動電力が補われることにより、電源部600からメインモータ501に供給することが必要な電力は、図中Cで示すように、低く抑えられる。
【0096】
画像形成装置1は、その後の印字動作として、黒現像モータ503、カラー現像モータ504、及びカラー感光体モータ505をそれぞれ駆動する(図示せず)。これにより、現像装置から、感光体ドラム311、中間転写ベルト305、用紙(記録媒体)の順にトナーを付着させ、用紙への作画を行う。
【0097】
このとき、メインモータ501を駆動させるときと同様に、CPU50は、黒現像モータ(本例において第2のモータの一例)503、カラー現像モータ(本例において第2のモータの一例)504、及びカラー感光体モータ(本例において第2のモータの一例)505の起動時に、回生電力の供給動作を行う。すなわち、CPU50は、定着モータ502を回生モードで制動させることで回生電力を出力させる。CPU50は、定着モータ502から出力された回生電力を、起動する黒現像モータ503、カラー現像モータ504、及びカラー感光体モータ505に供給する。このように、起動する各モータ503〜505に既に駆動している定着モータ502から出力させた回生電力を供給することにより、各モータ503〜505の起動電力を補い、電源部600から供給することが必要な電力が低く抑えることが可能になる。
【0098】
なお、CPU50が、速度の変動が画像に影響を与えないようなモータにより回生電力を出力させることが望ましい。例えば、上述の説明のように、用紙が定着装置400に挟持されていない状態すなわち定着工程を行っていない状態における定着モータ502を回生制動させることが望ましい。これにより、速度の変動が形成する画像に影響を及ぼしやすいモータについて回生制動する場合と比較して、画像形成装置1により用紙に形成される画像に影響が及ぶことをより確実に防止できる。このとき、発生した回生電力により、速度の変動が形成する画像に影響を及ぼしやすいモータの起動電力を補うことにより、回生電力を有効に活用できる。速度の変動が形成する画像に影響を及ぼしやすいモータとしては、例えば、メインモータ501や、黒現像モータ503又はカラー現像モータ504などが挙げられる。
【0099】
CPU50は、起動する各モータが必要とする起動電力の大きさに応じて、そのモータに供給する回生電力に過不足がないように、回生制動の制御(調整)を行うことが望ましい。これにより、必要以上に回生制動を行ってモータを減速させすぎることがなくなり、有効に回生電力を利用可能になる。
【0100】
回生制動を行うモータの速度の変動が、画像形成装置1で形成する画像に影響を及ぼすことがないように、CPU50は、画像形成装置1自体の印字速度の制御を行ってもよい。
【0101】
[回生電力の供給動作の変型例]
【0102】
回生電力の供給動作は、以下のように行われてもよい。
【0103】
画像形成装置1に設けられている複数のモータ501〜505のうち、駆動中のすべてのモータ又は複数のモータで同時に回生電力を発生させ、起動するモータにその回生電力を供給してもよい。複数のモータ501〜505のうち、多数のモータで同時に回生電力を発生させることで大きな回生電力を確保し、起動するモータに大きな回生電力を供給できる。
【0104】
画像形成装置1に設けられている複数のモータ501〜505のうち、回生電力を発生させるものと、発生する回生電力を起動に利用するものとを適宜組み合わせて、回生電力を利用するようにしてもよい。回生電力の供給動作において、モータ501〜505は、それぞれ、画像形成装置1の動作状態に応じて、回生電力を発生する側のモータとなったり、起動時に回生電力を供給される側のモータとなってもよい。
【0105】
これらの場合、上述と同様に、CPU50が、例えば用紙が定着装置400に挟持されていない状態における定着モータ502など、速度の変動が画像に影響を及ぼしにくい状態にあるモータで回生電力を発生させることが望ましい。又は、モータの速度が変化しても形成される画像に影響がないように、CPU50がエンジン部30の印字速度などの制御を行うことが望ましい。これにより、回生制動が行われることで画像形成装置1が形成する画像に問題が発生することを防止できる。
【0106】
また、複数のモータ501〜505のうち回生電力を発生させるものと回生電力を利用するものとを組み合わせる場合において、CPU50が、起動する各モータで必要な起動電力の大きさに応じて、最適な回生電力を発生させるように制御を行うことが好ましい。すなわち、CPU50が、起動するモータで必要な起動電力に対して過不足がないように回生電力を発生させる制御を行うことが好ましい。
【0107】
モータ501〜505のうちある1つのモータが発生する回生電力だけでは起動させるモータの起動電力を十分に補えない場合において、CPU50が、モータ501〜505のうち複数のモータから同時に回生電力を発生させるようにしてもよい。これにより、大きな回生電力を確保することができ、大きな起動電力が必要なモータが起動する際に、その起動電力を十分に補える。
【0108】
モータ501〜505のうちある1つのモータが発生する回生電力が大きい場合において、CPU50は、発生した回生電力を、起動する複数のモータに分配してもよい。また、CPU50は、複数のモータで発生した回生電力を、起動する他の複数のモータに分配してもよい。これにより、同時に複数のモータについて起動電力を補うことが可能になり、電源から供給することが必要な起動電力を低く抑えることができる。
【0109】
[実施の形態における効果]
【0110】
上記のように構成された画像形成装置は、CPUが、既に駆動しているモータから回生電力を出力させ、その回生電力を起動するモータに供給する。これにより、起動するモータの起動電力が補われるので、電源から供給することが必要な電力を低減できる。したがって、画像形成装置の消費電力を低減して省エネルギー化できる。また、電源や電線の電流容量が小さくてもよく、画像形成装置の製造コストを低減できる。
【0111】
画像形成装置は、モータで発生させた回生電力を、そのまま、すなわち蓄電装置などに蓄電せずに、他のモータに供給する。画像形成装置には、回生電力を蓄電するための蓄電装置を設ける必要がないため、画像形成装置の製造コストを低くすることができる。
【0112】
[その他]
【0113】
上記の実施の形態において、併せて上記に記載した各変型例を適宜組み合わせて回生電力の供給動作を行うようにしてもよい。
【0114】
CPUは、特定の一部のモータでのみ回生制動を実行させ、その回生電力を特定のモータに供給するように構成されていてもよい。少なくとも1つのモータが回生モータであれば、CPUは、その回生電力を用いて上記制御を行うことができる。
【0115】
また、画像形成装置の一変型例として、例えば回生電力を出力可能なモータを冷却ファンを駆動するための冷却ファンモータに採用してもよい。
【0116】
画像形成装置としては、モノクロ/カラーの複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などいずれであってもよい。また、画像形成装置は、スキャナ機能、複写機能、プリンタとしての機能、ファクシミリ機能、データ通信機能、及びサーバ機能を備えたMFP(Multi Function Peripheral)であってもよい。スキャナ機能では、セットされた原稿の画像を読み取ってそれをHDD等に蓄積する。複写機能では、さらにそれを用紙等に印刷(プリント)する。プリンタとしての機能では、PC等の外部端末から印刷指示を受けるとその指示に基づいて用紙に印刷を行う。ファクシミリ機能では、外部のファクシミリ装置等からファクシミリデータを受信してそれをHDD等に蓄積する。データ通信機能では、接続された外部機器との間でデータを送受信する。サーバ機能では、複数のユーザでHDD等に記憶したデータなどを共有可能にする。
【0117】
画像形成装置は、電子写真方式により画像を形成するものに限られず、例えばいわゆるインクジェット方式により画像を形成するものであってもよい。
【0118】
上述の実施の形態における処理は、ソフトウェアによって行っても、ハードウェア回路を用いて行ってもよい。
【0119】
上述の実施の形態における処理を実行するプログラムを提供することもできるし、そのプログラムをCD−ROM、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、メモリカードなどの記録媒体に記録してユーザに提供することにしてもよい。プログラムはインターネットなどの通信回線を介して、装置にダウンロードするようにしてもよい。上記のフローチャートで文章で説明された処理は、そのプログラムに従ってCPUなどにより実行される。
【0120】
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0121】
1 画像形成装置
30 エンジン部
50 CPU
501 メインモータ(モータの一例)
502 定着モータ(モータの一例)
503 黒現像モータ(モータの一例)
504 カラー現像モータ(モータの一例)
505 カラー感光体モータ(モータの一例)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源電力が供給されることで画像形成動作時に駆動され、減速中に回生電力を発生可能な第1のモータと、
前記第1のモータとは異なるタイミングで起動される第2のモータと、
前記第2のモータが起動されるか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記第2のモータが起動されると判定されたとき、前記第1のモータで回生電力を発生させる回生制御部と、
前記判定部により前記第2のモータが起動されると判定されたとき、そのとき前記回生制御部により発生された回生電力を前記第2のモータに供給する供給部とを備える、画像形成装置。
【請求項2】
前記回生制御部は、前記第2のモータの起動電力の大きさに応じて、前記第1のモータから回生電力を発生させる、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第1のモータが複数設けられており、
前記回生制御部は、前記第1のモータのうち回生電力を発生可能な動作状態にある少なくとも1つのモータで回生電力を発生させる、請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第1のモータのうち回生電力を発生可能な動作状態にあるものが複数あるとき、
前記回生制御部は、前記第1のモータのうち回生電力を発生可能な動作状態にあるすべてのモータで同時に回生電力を発生させる、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第2のモータが複数設けられており、
前記供給部は、前記第2のモータのそれぞれが起動するとき、各モータに回生電力を分配する、請求項1から4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記回生制御部は、前記第1のモータの速度変化が形成される画像に影響しない場合に、その第1のモータの回生制動を行う、請求項1から5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記第2のモータは、その速度変化が形成される画像に影響するモータである、請求項1から6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記第1のモータ及び前記第2のモータを含む複数のモータを備え、
前記複数のモータは、減速中に回生電力を発生可能なモータを少なくとも2つ含み、
前記判定部は、前記画像形成装置の動作状態に応じて、前記複数のモータのうち少なくとも1つのモータを前記第2のモータとしてそのモータが起動されるか否かを判定し、
前記回生制御部は、前記複数のモータのうち、回生電力を発生可能な動作状態にある前記判定部により判定されたモータ以外のモータを前記第1のモータとして回生電力を発生させ、
前記供給部は、前記判定部により判定されたモータを前記第2のモータとして、そのモータに回生電力の供給を行う、請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項9】
電源電力が供給されることで画像形成動作時に駆動され、減速中に回生電力を発生可能な第1のモータと、
前記第1のモータとは異なるタイミングで起動される第2のモータとを備えた画像形成装置の制御方法であって、
前記第2のモータが起動されるか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにより前記第2のモータが起動されると判定されたとき、前記第1のモータで回生電力を発生させる回生制御ステップと、
前記判定ステップにより前記第2のモータが起動されると判定されたとき、そのとき前記回生制御ステップにより発生された回生電力を前記第2のモータに供給する供給ステップとを備える、画像形成装置の制御方法。
【請求項10】
電源電力が供給されることで画像形成動作時に駆動され、減速中に回生電力を発生可能な第1のモータと、
前記第1のモータとは異なるタイミングで起動される第2のモータとを備えた画像形成装置の制御プログラムであって、
前記第2のモータが起動されるか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにより前記第2のモータが起動されると判定されたとき、前記第1のモータで回生電力を発生させる回生制御ステップと、
前記判定ステップにより前記第2のモータが起動されると判定されたとき、そのとき前記回生制御ステップにより発生された回生電力を前記第2のモータに供給する供給ステップとをコンピュータに実行させる、画像形成装置の制御プログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−158743(P2011−158743A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−21017(P2010−21017)
【出願日】平成22年2月2日(2010.2.2)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】