説明

画像形成装置の操作処理システム

【課題】 操作部をもつ画像形成装置の操作処理システムにおいて、ユーザが通常のフォルダを開く操作を行う場合、ファイルやフォルダに対し煩雑な操作を必要としない装置あるいはシステムを提供する。
【解決手段】 操作部をもつ画像形成装置の操作処理システムにおいて、印刷または送信可能な文書を格納する手段、前記文書を少なくとも1つ以上まとめて管理する手段、前記操作部に表示された画面において、選択された対象がフォルダである場合には、そのフォルダを開く手段、前記操作部に表示された画面において、選択された対象がファイルである場合には、そのファイルを選択状態にする処理手段から成る

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ等の複合画像形成装置が有する操作部の処理設定を行う情報処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年の画像形成装置は、装置単体のみならず、ネットワークコピーやネットワークプリントなど、それらの装置が互いに連携して、新たな機能を提供するようになり、機能の種類や複雑さは増加の一途を辿っている。
【0003】
例えば、印刷文書やコピー文書を画像形成装置の中に記録させておき、必要に応じて、所望の文書を印刷あるいはネットワーク上の他の画像形成装置やPCなどへ送信することが可能となっている。
【0004】
このような機能を実現するために、例えば記録された印刷文書やコピー文書は、画像形成装置中に、ファイルとして保存され、その階層はPCなどの情報処理装置と同様、フォルダ階層に似た形式で保存されていることも知られている。さらには、ユーザに所望の保存文書を選択させるために、所定のフォルダやファイルを選択するためのブラウズ画面を備えている。
【0005】
さらには、特許文献1では、階層化された複数のフォルダ情報を表示し、表示対象となるフォルダを指定すると、指定フォルダの下位階眉フォルダ情報あるいはファイル情報を取得する。さらに、その指定フォルダの親となる上位階層の親フォルダ情報と、その親フォルダの子となる上記指定フォルダを含む下位階層のフォルダ情報とを取得する。そして、各情報を各階層別に表示する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−338604号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら,前述の方法では、所定のフォルダやファイルを選択するためのブラウズ画面において、まずフォルダあるいはファイルを選択する。その後、フォルダ選択の場合は、フォルダに対する操作として、フォルダを開く、フォルダを削除、フォルダ名称変更などの指定を行う必要がある。従って、ユーザが通常のフォルダを開く操作を行う場合は、最初にフォルダを選択し、次に、フォルダを開く操作を行わなければならず、煩雑な操作を必要としていた。
【0008】
また、ファイル選択の場合は、ファイルに対する操作として、ファイル印刷、ファイル送信、ファイル削除、ファイル名称変更などの操作を行う必要がある。さらには、ファイルによっては、印刷不可能であったり、送信不可能であるファイルが存在し、ファイルに対する操作が一意に決まる場合がある。従って、ユーザがある一意の操作を行う場合でも、最初にファイルを選択し、次に、ファイルに対する操作を行わなければならず、煩雑な操作を必要としていた。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、
操作部をもつ画像形成装置の操作処理システムにおいて、印刷または送信可能な文書を格納する格納手段と、前記文書を少なくとも1つ以上まとめて管理するフォルダ管理手段と、
前記操作部に表示された画面において、選択された対象がフォルダである場合には、そのフォルダを開くフォルダ表示処理手段と、前記操作部に表示された画面において、選択された対象がファイルである場合には、そのファイルを選択状態にする、ファイル表示処理手段、
を提供する。
【0010】
さらに、
前記フォルダ表示処理手段においては、直前にファイルが選択されている状態である場合は、ファイルの選択状態を解除してフォルダを表示するフォルダ表示処理手段
を提供する。
【0011】
さらに、
前記ファイル表示処理手段の後、オペレータが前記表示処理されたファイルの操作設定を指定し操作するファイル設定処理手段
を提供する。
【0012】
さらに、前記ファイル表示処理手段において、ファイルが特定の目的の設定操作しか出来ない場合は、ファイル選択状態でなく、ファイルの目的の設定操作を行う画面を表示するファイル表示処理手段
を提供する。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように、本発明によれば、ファイルやフォルダ選択時の表示方法を制御するので、ファイルやフォルダに対し煩雑な操作を必要とせず、フォルダを開いたりファイルに対する操作を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明における画像形成装置のブロック図である。
【図2】本発明における画像形成装置の側断面図である。
【図3】本発明における画像形成装置の操作部である。
【図4】本発明におけるフォルダ管理状態を表すテーブルである。
【図5】本発明におけるUI画面の一例である。
【図6】本発明におけるフォルダ展開したUI画面の一例である。
【図7】本発明におけるプリント設定のUI画面の一例である。
【図8】本発明におけるフォルダ操作のUI画面の一例である。
【図9】本発明の実施例における処理概要を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素の相対配置、数値等は、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【実施例1】
【0016】
[画像形成装置の基本説明]
図1は、画像形成装置の主要部の構成を示すブロック図である。
【0017】
画像形成装置はコントローラユニット2000を含み、コントローラユニット2000には、画像入力デバイスであるスキャナ2070や画像出力デバイスであるプリンタ2095が接続されるとともに、操作部2012が接続される。コントローラユニット2000は、スキャナ2070で読み取られた画像データをプリンタ2095により印刷出力するコピー機能を実現するための制御を行なう。それとともに、LAN1006や公衆回線1008(WAN)に接続することによって、画像情報やデバイス情報の入出力を行なうための制御を行なう。
【0018】
コントローラユニット2000は、具体的には、CPU2001を有し、CPU2001は、ROM2003に格納されているブートプログラムによりオペレーションシステム(OS)を立ち上げる。このOS上で、HDD(ハードディスクドライブ)2004に格納されているアプリケーションプログラムを実行し、これによって各種処理を実行する。このCPU2001の作業領域としてはRAM2002が用いられる。RAM2002は、作業領域を提供するとともに、画像データを一時記憶するための画像メモリ領域を提供する。HDD2004は、上記アプリケーションプログラムや画像データを格納する。
【0019】
CPU2001には、システムバス2007を介して、ROM2003およびRAM2002とともに、操作部I/F2006、ネットワークI/F2010、モデム2050およびイメージバスI/F2005が接続される。
【0020】
操作部I/F2006は、タッチパネルを有する操作部2012とのインタフェースであり、操作部2012に表示すべき画像データを操作部2012に対して出力する。また、操作部I/F2006は、操作部2012においてユーザにより入力された情報をCPU2001に送出する。
【0021】
次に、ネットワークI/F2010は、LAN1006に接続され、LAN1006を介してLAN1006上の各装置との間で情報の入出力を行なう。モデム2050は、公衆回線1008に接続され、公衆回線1008を介して情報の入出力を行なう。
【0022】
イメージバスI/F2005は、システムバス2007と、画像データを高速で転送する画像バス2008とを接続し、データ形式を変換するためのバスブリッジである。画像バス2008は、PCIバスまたはIEEE1394から構成される。画像バス2008上には、ラスタイメージプロセッサ(以下、「RIP」という)2060、デバイスI/F2020、スキャナ画像処理部2080、プリンタ画像処理部2090、画像回転部2030、および画像圧縮部2040が設けられる。
【0023】
RIP2060は、PDLコードをビットマップイメージに展開するプロセッサである。デバイスI/F2020には、スキャナ2070およびプリンタ2095が接続され、デバイスI/F2020は、画像データの同期系/非同期系の変換を行なう。スキャナ画像処理部2080は、入力画像データに対し補正、加工、編集を行なう。プリンタ画像処理部2090は、プリント出力画像データに対してプリンタ2095に応じた補正、解像度変換などを行なう。画像回転部2030は、画像データの回転を行なう。画像圧縮部2040は、多値画像データをJPEGデータに、2値画像データをJBIG、MMR、MHなどのデータに圧縮するとともに、その伸張処理を行なう。
【0024】
次に、スキャナ2070およびプリンタ2095のハードウェア構成について図2を参照して説明する。
【0025】
図2は、図1に示すスキャナ2070およびプリンタ2095のハードウェア構成を示す側断面図である。
【0026】
スキャナ2070とプリンタ2095とは、図2に示すように、一体的に構成されている。スキャナ2070は、原稿給紙ユニット250を搭載し、原稿給紙ユニット250は、原稿を先頭から順に1枚ずつプラテンガラス211上へ給送し、各原稿の読取動作が終了する毎に、その原稿をプラテンガラス211から排出トレイ(図示せず)に排出する。スキャナ2070は、原稿がプラテンガラス211上に給送されると、ランプ212を点灯し、移動ユニット213の移動を開始する。この移動ユニット213の移動によりプラテンガラス211上の原稿に対する読取走査が行われる。この読取走査中、原稿からの反射光は、各ミラー214,215,216およびレンズ217を経てCCDイメージセンサ(以下、「CCD」という)218に導かれ、原稿上の画像がCCD218の撮像面上に結像される。CCD218は、撮像面に結像された画像を電気信号に変換し、この電気信号が所定の処理施された後に制御装置(図示せず)に入力される。
【0027】
プリンタ2095は、レーザドライバ321を有し、レーザドライバ321は、制御装置から入力された画像データに基づきレーザ発光部322を駆動する。これにより、レーザ発光部322からは画像データに応じたレーザ光が発光され、このレーザ光は走査されながら感光ドラム323上に照射される。感光ドラム323上には、照射されたレーザ光により静電潜像が形成され、この静電潜像は現像器324から供給されたトナーによりトナー像として可視像化される。レーザ光の照射タイミングに同期して、各カセット311,312から記録紙が搬送路を介して感光ドラム323と転写部325との間に給紙され、感光ドラム323上のトナー像は転写部325により給紙された記録紙上に転写される。
【0028】
トナー像が転写された記録紙は、搬送ベルトを介して定着ローラ対(加熱ローラと加圧ローラ)326に送られ、定着ローラ対326は、記録紙を熱圧し、記録紙上のトナー像を記録紙上に定着させる。この定着ローラ対326を通過した記録紙は、排紙ローラ対327により排紙ユニット330に排紙される。排紙ユニット330は、ソート、ステープルなどの後処理を施すことが可能なシート処理装置からなる。
【0029】
また、両面記録モードが設定されている場合には、記録紙を排紙ローラ対327まで搬送した後に、排紙ローラ対327の回転方向を逆転させ、フラッパ328によって再給紙搬送路339へ導く。再給紙搬送路339に導かれた記録紙は、上述したタイミングで感光ドラム323と転写部325との間に再給紙され、この記録紙の裏面にトナー像が転写される。
【0030】
図3は、図1に示す操作部2012の構成を示す平面図である。
【0031】
LCD表示部2013は、LCD上にタッチパネルシートが貼られた構造となっており、画像形成装置の操作画面を表示するとともに、該画面に表示されたキーが押されるとその位置情報をコントローラユニット2000のCPU2001に伝える。スタートキー2014は、原稿画像の読み取り動作を開始する時などに用いられる。スタートキー2014の中央部には、緑と赤の2色LED2018が設けられ、その色によってスタートキー2014が使える状態にあるか否かを示す。ストップキー2015は、稼働中の動作を止めるときに操作される。IDキー2016は、使用者のユーザIDを入力する時に用いられる。リセットキー2017は、操作部2012からの設定を初期化する時に用いられる。
【0032】
USBI/F2096は、装置に設けられたUSB接続口に接続された、USBメモリとの通信を行なう。
【0033】
スキャナ2070で読み取られスキャナ画像処理部2080で所定の処理を行なわれた画像データは、USBI/F2096を通じて、装置に接続されているUSBメモリに格納される。
【0034】
またUSBI/F2096はUSBメモリに格納されている画像データを読み出し、プリンタ画像処理部2090でプリント可能な画像データに変換し、プリンタ2095で印刷する。
【0035】
ガイドキー2019はLEDを配したハードキーである。操作部2102は、ユーザがガイドキー2019を長押し(3秒以上)していることを検知すると、キーコード“0x93”を発生し、操作部I/F2006を通じCPU2001に通知する。同様に操作部2102は、ユーザがガイドキー2019を短押し(3秒未満)したことを検知すると、キーコード“0x92”を発生し、操作部I/F2006を通じCPU2001に通知する。
【0036】
次に図4乃至図9のテーブル、フローチャート、UI図を参照して、本実施の形態の動作方法について説明する。
【0037】
本実施の形態では、操作部2012上において、フォルダおよびファイルがリストされているのUI画面が表示され、オペレータがフォルダを選択(クリック)すると、そのフォルダの中身を展開した新たなUIリストを表示する。さらに、前述のUI画面において、オペレータがファイルを選択すると、ファイルの設定項目が一意に決まる場合は、その設定画面を表示する。
【0038】
図4は、操作部2012上に表示するフォルダリストを管理するテーブルの例を示した図である。
【0039】
ここでは、フォルダが合計2つ存在していることを示している。そしてそれぞれ、フォルダIDとともに格納されている。図4(a)はフォルダIDが1に割り当てられたフォルダの例を示している。このテーブルでは、それぞれ格納されているフォルダやファイルのID、それらの名称が管理されている。また種類として、フォルダであれば0、ファイルであれば1の値が格納されている。
【0040】
サイズは、ファイルのサイズを格納している。フォルダにはサイズを格納していない。さらに、フォルダ、ファイルともに、作成あるいは登録された日付や時刻を格納している。
【0041】
ファイル属性は、種類がファイルのものに対し、1あるいは2が格納されている。ここで、ファイル属性が1のものは、例えば、ファイルに対する設定が一意に決まるものを示している。ファイルに対する設定とは、例えば、指定したファイルを画像形成装置のプリンタ部2095へプリントする、あるいは、ネットワークI/F2010やモデム2050を経由して、外部にファイル送信するなどの設定がある。ファイルによっては、ファイルサイズ制限により、外部に送信できないものがある。そのような場合は、例えばプリント設定のみ可能となる。このようなケースにおいては、ファイル別に、送信とプリントが両方可能であるか、プリントのみ可能であるかが決定する。これらの判定は事前に確定しておいてもかまわないし、ファイル選択時にその都度判断し、決定してもかまわない。プリントのみ可能の場合、図4のテーブルでは1を設定し、送信とプリント両方可能な場合は2を設定している例を示している。
【0042】
次に、リンクは、各テーブル中のファイル種類が、0、すなわちフォルダである場合、フォルダの中身のリストを示すフォルダIDを格納している。図4の例では、図4(a)において、フォルダIDが1に属するID=1の“AAAAAAA”というファイルは種類が0なので、フォルダを意味している。そしてリンクには2が格納されている。すなわち、フォルダ“AAAAAAA”の中に展開されているファイルは、図4(b)で示すフォルダID2にリストされているファイルとなる。フォルダID2には、3つのファイルが格納されていて、それら全ては、種類が1となっている例を示している。従って、さらに下位のフォルダは存在していない。フォルダID2においても、種類0のフォルダを格納することは可能であり、その場合は同様に、リンク欄に、そのフォルダが含むリストのリンク先である、別のフォルダIDを格納することになる。
【0043】
前述のリンクの欄には、例えばフォルダID1のID2やID3においては、種類が1のファイルであるため、リンク欄は格納されていない。(NULLとなっている)
次に図5を用いて、図4の各テーブルのリストが、本実施の形態でどのように表示されるかを説明する。
【0044】
図5は前記図1の操作部2012に表示されるUIの一例を示している。
【0045】
このUIの例において、501は図4(a)で示した、フォルダID1のリストを表示している例である。501では、図4(a)のテーブルに従って、名称、種類、サイズ、日付/時刻の表示を行っている。種類はアイコンで示されており、この例では、前記図4の種類が0、すなわちフォルダは、“■”で示され、ファイルは、“?”で示されている。このアイコンは単なる一例であり別のアイコンや文字列での表示も可能である。また、選択の列は、例えばチェックマークなどを表示し、オペレータがファイルの名称等、列をクリックしたときに、現在選択したファイルを視覚的に示す様にしている。501の例では、ファイル名称“BBBBBBB”をオペレーターが選択した様子を示している。
【0046】
502はボタン押下により、前の表示画面に戻るための戻るボタンの例である。503はボタン押下により、現在の画面のリストである501を最新の情報に更新するための更新ボタンである。504はボタン押下により、リスト501に表示されているフォルダに対してフォルダ操作を行うためのフォルダ操作ボタンである。505はボタン押下により、オペレータが選択したファイルの選択解除を行う為の選択解除ボタンである。506はボタン押下により、現在選択されているファイルの詳細情報を表示するための詳細表示ボタンである。507はボタン押下により、現在選択されているファイルの画像情報を表示するための画像表示ボタンである。詳細情報や画像情報についての詳細はここでは割愛するが、前述の図4の各テーブルにおける、各ファイルに紐付けられている。そして同様に、図1のRAM20003やHDD2004に格納され、必要に応じてCPU2001で制御され、操作部I/F2006を経由して操作部2012に表示されることになる。
【0047】
508はボタン押下により、リスト501に表示されているファイルに対してファイル操作を行うためのその他のファイル操作ボタンである。
【0048】
509はボタン押下により、選択されたファイルに対するその他の設定処理をおこなうボタンである。510ははボタン押下により、選択されたファイルをプリントするための設定処理を行う、プリントするボタンである。511はこの画面のタイトルや現在のフォルダ階層等の情報を表示している。
【0049】
さらに今回、図5では図示しなかったが、UI上には他の機能をもったボタンを配置することも可能である。
【0050】
本実施の形態では、オペレータが501のリストの中からフォルダを選択すると、自動的にそのフォルダ内容を表示する。図6は、前述の図5の501のリスト中のフォルダ“AAAAAAA”を選択した際に展開されるリストを表示した画面である。図中601はそのリスト内容を表示しており、前述の図4で説明した、フォルダ“AAAAAAA”のリンク欄に格納されている、フォルダID2のリスト内容となっている。さらに、図6の画面には図5と同様、各種ボタンが表示され、同様の操作が可能となっている。
【0051】
図7は前述の図5において、501のプリントするボタンを押下したときの画面の一例である。図7の画面では、詳細は割愛するが、前記図5でオペレータが選択したファイルのプリントを行う各種設定画面とプリント開始ボタン等を表示している。
【0052】
図8は、前述の図5において、504のフォルダ操作ボタンを押下したときに表示する画面の一例を示している。フォルダ操作画面では、前述の501のリスト内容と同様のリスト内容を表示し、さらに、フォルダを選択状態にして表示する。そして、フォルダに対する操作として、フォルダの詳細表示、新規フォルダの作成、フォルダの検索、フォルダの消去などの設定処理を行うボタンが表示されている。また、作業の中止を行うための中止ボタンも表示されている。図8では図示していないが、このUI上には他の機能をもったボタンを配置することも可能である。
【0053】
図9は本実施の形態を示すフローチャートである。
【0054】
まずステップS901で、本実施の形態を説明する際の最初の画面として、前述の図5の画面を表示する。次にステップS902で次のオペレータの指示を待つ。そして、オペレータの指示内容によって処理を分岐する。
【0055】
ステップS902でオペレータがフォルダを選択した場合はステップS903に進む。ステップS903では、表示モードが展開モードか非展開モードかを判断する。表示モードは、フォルダ選択の際、フォルダを選択状態にとどめておくのか(非展開モード)、選択したフォルダのリスト内容を自動的に表示するのか(展開モード)を切り分けるためのモードである。この表示モードについては例えばデフォルトで展開モードに設定されており、また、他のUI画面で、そのモードを切り分けることが可能である。この表示モードも、図1のROM2003あるいはHDD2004に記録され、CPU2001で判断、処理される。
【0056】
前述のステップS903で表示モードが展開モードである場合は、ステップS905に進み、選択されたフォルダの内容を含む表示フォルダを決定する。例えば図4の例では、フォルダ“AAAAAAA”が選択されると、4(a)のテーブルより、リンク先を特定し、フォルダID2を表示フォルダとして決定する。次にステップS906に進み、前記選特定した表示フォルダのリストを表示する。前述したように、図6がステップS906で表示するUI画面の一例である。このステップS905では、さらに、直前までにファイルが選択され、ファイル選択状態の表示がなされていた場合は、概ファイルの選択解除を行うことも可能である。この場合は、前述の図5の501において、例えば直前まで選択されていたファイル“BBBBBBB”の選択欄のチェックマークを解除するなどの処理を行う。ステップS906でフォルダ画面を表示したら、次のオペレータの指示を待つために、ステップS902へ戻る。
【0057】
前記ステップS903で、表示モードが非展開モードの場合は、ステップS904に進み、前記指定したフォルダを選択状態の表示にするのみにとどめる。選択状態の表示とは、例えば、図5のリスト501の選択の欄にチェックマークをつけるなどがある。そして次のオペレータの指示を待つために、ステップS902へ戻る。
【0058】
前述のステップS902で、オペレータがファイルを選択した場合はステップS907に進む。ステップS907では、概選択されたファイルを選択状態の表示にする。選択状態の表示とは同様に、図5のリスト501の選択の欄にチェックマークをつけるなどがある。そしてステップS908へ進み、前記選択されたファイルの属性を判断し、ファイルに対する設定が一意に決まるか否かを判断する。ここでは、図4で説明した通り、概選択されたファイルが図4のファイル属性を判断することになる。あるいは、このステップで、前述したファイルサイズ制限などより判断してもかまわない。
【0059】
前述のステップS908でYesの場合は、ステップS909へ進む。ステップS909では前記ステップS908で一意に決まる設定に対応するボタンを確定する。例えば、図5でファイル“BBBBBBB”が選択された場合、図4のテーブルでは概ファイルのファイル属性が1となっている。従って、概ファイルは例えばプリント設定のみ可能なファイルと判断すされるため、ステップS909で設定ボタンが、プリント設定ボタンと確定される。そして、確定した設定ボタンを自動表示するために、後述するステップS910へ進む。前記ステップS908でNoの場合は、次のオペレータの指示を待つために、ステップS902へ戻る。
【0060】
また、ここでは概選択したファイルの設定が一意に決まるか否かを判断し、設定ボタンを確定しているが、ステップS908の判断をスキップし、通常のファイル選択表示状態を表示するに留めることも可能である。この場合は、オペレータがファイルを選択後、オペレータが所望の設定ボタンを押下し、設定処理画面を開くフローとなる。
【0061】
前述のステップS902で、オペレータが設定ボタンを選択した場合はステップS910へ進む。ステップS910では概選択された設定ボタンに応じて、その設定画面を表示する。例えばステップS910で選択したボタン、あるいはステップS909で確定したボタンがプリントするボタン510であった場合は前述した図7のUI画面を表示する。そしてステップS911に進み、前記表示したUI画面に対する設定処理を行い、各設定処理が終了あるいは別画面遷移などが行われたらステップS902に戻る。
【0062】
次にステップS902でフォルダ操作ボタン504が選択されたらステップS912に進む。ステップS912では、フォルダ操作画面を表示しステップS913に進む。フォルダ操作画面は例えば前述した図8のUI画面である。ステップS913では前記表示したUI画面に対するフォルダ操作処理を行い、処理が終了あるいは別画面遷移などが行われたらステップS902に戻る。
【0063】
次にステップS902でその他のファイル操作ボタン508が選択されたらステップS914に進む。ステップS914では、その他のファイル操作画面を表示しステップS915に進む。ステップS915では前記表示したUI画面に対するその他のファイル操作処理を行い、処理が終了あるいは別画面遷移などが行われたらステップS902に戻る。
【0064】
次にステップS902において、その他の各種ボタンが選択された場合はステップS916に進み、同様に各ボタンに対応した設定等の処理を行う。そしてステップS917へ進む。ステップS917では前記ステップS916で処理された内容が、操作終了あるいは、他のUI画面遷移として、ステップS901で表示されたUI画面の範囲外の処理であった場合は、終了する。そうでない場合は次のオペレータの指示を待つために、ステップS902へ戻る。
【符号の説明】
【0065】
2000 コントローラユニット
1006 LAN
1008 公衆回線 WAN
2001 CPU
2002 RAM
2003 ROM
2004 HDD
2005 イメージバスI/F
2006 操作部I/F
2007 システムバス
2008 画像バス
2010 ネットワークI/F
2012 操作部
2020 デバイスI/F
2030 画像回転部
2040 画像圧縮部
2050 モデム
2060 RIP(ラスタイメージプロセッサ)
2070 スキャナ
2080 スキャナ画像処理部
2090 プリンタ画像処理部
2095 プリンタ
2096 USB I/F

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作部をもつ画像形成装置の操作処理システムにおいて、
印刷または送信可能な文書を格納する格納手段と、(2003・2004)
前記文書を少なくとも1つ以上まとめて管理するフォルダ管理手段と、
前記操作部に表示された画面において、選択された対象がフォルダである場合には、そのフォルダを開くフォルダ表示処理手段と、(S906)
前記操作部に表示された画面において、選択された対象がファイルである場合には、そのファイルを選択状態にする、ファイル表示処理手段、(S907)
を有する画像形成装置から構成される操作処理システム。
【請求項2】
請求項1のフォルダ表示処理手段において、直前にファイルが選択されている状態である場合は、ファイルの選択状態を解除してフォルダを表示するフォルダ表示処理手段(S906)
を有する画像形成装置から構成される請求項1に記載の操作処理システム。
【請求項3】
請求項1のファイル表示処理手段の後、オペレータが前記表示処理されたファイルの操作設定を指定し操作するファイル設定処理手段(S914)
を含む画像形成装置から構成される請求項1又は請求項2に記載の操作処理システム。
【請求項4】
請求項1のファイル表示処理手段において、ファイルが特定の目的の設定操作しか出来ない場合は、ファイル選択状態でなく、ファイルの目的の設定操作を行う画面を表示するファイル表示処理手段(S908)
を有する画像形成装置から構成される請求項1〜請求項3のいずれかに記載の操作処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−258590(P2010−258590A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−104104(P2009−104104)
【出願日】平成21年4月22日(2009.4.22)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】