画像形成装置及び画像形成方法
【課題】 使用者が印刷物を明確に識別することができ、印刷物に対する安全性を向上させることができる画像形成装置及び画像形成方法を提供する。
【解決手段】 画像形成装置50は、インターネット等のネットワーク4を介してPC11及びサーバ3と接続されており、使用者が画像形成装置21を使用する際に、使用者の個人認証情報が入力されたか否かを判別する認証情報判別部22と、印刷出力を実行した際に使用者に後述する識別番号等を通知する印刷物出力通知部23と、使用者と印刷データに基づいて出力される印刷物とに関連した識別番号を印刷データに付加する識別番号付加部24と、印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めする袋詰め部25とを備える。
【解決手段】 画像形成装置50は、インターネット等のネットワーク4を介してPC11及びサーバ3と接続されており、使用者が画像形成装置21を使用する際に、使用者の個人認証情報が入力されたか否かを判別する認証情報判別部22と、印刷出力を実行した際に使用者に後述する識別番号等を通知する印刷物出力通知部23と、使用者と印刷データに基づいて出力される印刷物とに関連した識別番号を印刷データに付加する識別番号付加部24と、印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めする袋詰め部25とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機やプリンタ等の電子写真方式の画像形成装置及び画像形成方法に関し、特に、ネットワークに接続され、該ネットワークを介して出力画像としての印刷物を管理することが可能な画像形成装置及び画像形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷ショップやコンビニエンスストアにおいてコピーや印刷出力を実行するサービスが提供されているが、近年、ネットワーク技術の発達に伴い、自宅やオフィスからネットワークを介して印刷ショップやコンビニエンスストアに印刷出力を実行する印刷出力サービスが提供されるようになってきている。
【0003】
前述のように、ネットワークを介して自宅やオフィスから距離の離れた場所に印刷出力を実行した場合は、印刷出力を実行するための操作を行う出力操作者が印刷物を受け取るまでの間、該操作により出力された印刷物が複写機等の出力装置の排紙トレイに積載されたままとなるため、印刷物を第三者に見られる可能性や、誤って印刷物を持ち出されてしまう可能性があり、機密性や安全性に対して問題があった。
【0004】
このような問題を解消すべく、例えば、特許文献1には、出力装置の排紙トレイに印刷物が放置されている場合に、利用者IDに対応する外部装置に電子メール等でその旨を通知する技術や、放置されている印刷物が積載された排紙トレイやその排紙トレイに割り当てられる場所等を通知する技術が開示されている。
【特許文献1】特開平8−44255号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、店舗やプリントショップ等の様に、不特定多数の利用者が利用する環境では、使用者が印刷物を明確に識別できず、画像形成装置から間違った印刷物を持ち出す可能性があるという問題点がある。加えて、印刷ショップやコンビニエンスストア等に設置されている出力装置に印刷出力を実行した場合には、出力操作者が印刷物が積載された排紙トレイに割り当てられる場所を認識してから印刷物を受け取るまでにある程度の時間を要するので、上記同様に印刷物を第三者に見られる可能性があり、印刷物に対する安全性や機密性が低いという問題点がある。
【0006】
本発明の目的は、使用者が印刷物を明確に識別することができ、印刷物に対する安全性を向上させることができる画像形成装置及び画像形成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1記載の画像形成装置は、印刷データを送信する使用者を認証する個人認証装置とネットワークを介して通信可能であり、前記印刷データに基づいて画像を形成する画像形成装置において、前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記印刷データに基づいて出力される印刷物に関連した識別番号を、前記印刷データに基づいて形成される画像に付加する識別番号付加装置と、前記個人認証装置によって認証された使用者に前記識別番号を通知する印刷物出力通知装置とを備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の画像形成装置は、請求項1記載の画像形成装置において、前記識別番号付加装置は、前記印刷物の任意の位置又は任意の面に識別番号を付加することを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するために、請求項3記載の画像形成装置は、印刷データを送信する使用者を認証する個人認証装置とネットワークを介して通信可能であり、前記印刷データに基づいて画像を形成する画像形成装置において、前記印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めする袋詰め装置と、前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記袋詰めされた印刷物に関連した、前記使用者が識別可能な識別番号を前記袋に付加する識別番号付加装置と、前記個人認証装置によって認証された使用者に前記識別番号を通知する印刷物出力通知装置とを備えることを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の画像形成装置は、請求項3記載の画像形成装置において、前記識別番号付加装置は、前記印刷物が袋詰めされた袋の任意の位置又は任意の面に識別番号を付加することを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の画像形成装置は、請求項3記載の画像形成装置において、前記袋詰め装置は、前記認証された使用者により指示された所定の印刷ジョブ毎又は所定の複数の印刷ジョブ毎に前記印刷物を袋詰めすることを特徴とする。
【0012】
上記目的を達成するために、請求項6記載の画像形成装置は、印刷データを送信する使用者を認証する個人認証装置とネットワークを介して通信可能であり、前記印刷データに基づいて画像を形成する画像形成装置において、前記印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めする袋詰め装置と、前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記袋詰めされた印刷物に関連した、前記使用者が識別可能な識別番号を前記袋に付加する識別番号付加装置と、前記印刷物を保管する少なくとも1つの保管部を有し、前記袋詰め装置により袋詰めされた印刷物を前記少なくとも1つの保管部で保管する出力物保管装置と、前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記袋詰めされた印刷物が保管された保管部に関連した他の識別番号を生成する保管識別番号生成装置と、前記個人認証装置によって認証された使用者に前記識別番号を通知する印刷物出力通知装置とを備えることを特徴とする。
【0013】
請求項7記載の画像形成装置は、請求項6記載の画像形成装置において、前記識別番号付加装置は、前記印刷物が袋詰めされた袋の任意の位置又は任意の面に識別番号を付加することを特徴とする。
【0014】
請求項8記載の画像形成装置は、請求項6記載の画像形成装置において、前記袋詰め装置は、前記認証された使用者により指示された所定の印刷ジョブ毎又は所定の複数の印刷ジョブ毎に前記印刷物を袋詰めすることを特徴とする。
【0015】
上記目的を達成するために、請求項9記載の画像形成方法は、印刷データを送信する使用者を認証する個人認証装置とネットワークを介して通信可能であり、前記印刷データに基づいて画像を形成する画像形成方法であって、前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記印刷データに基づいて出力される印刷物に関連した識別番号を、前記印刷データに基づいて形成される画像に付加する識別番号付加ステップと、前記個人認証装置によって認証された使用者に前記識別番号を通知する印刷物出力通知ステップとを有することを特徴とする。
【0016】
上記目的を達成するために、請求項10記載の画像形成方法は、印刷データを送信する使用者を認証する個人認証装置とネットワークを介して通信可能であり、前記印刷データに基づいて画像を形成する画像形成方法であって、前記印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めする袋詰めステップと、前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記袋詰めされた印刷物に関連した、前記使用者が識別可能な識別番号を前記袋に付加する識別番号付加ステップと、前記個人認証装置によって認証された使用者に前記識別番号を通知する印刷物出力通知ステップとを有することを特徴とする。
【0017】
上記目的を達成するために、請求項11記載の画像形成方法は、印刷データを送信する使用者を認証する個人認証装置とネットワークを介して通信可能であり、前記印刷データに基づいて画像を形成する画像形成方法であって、前記印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めする袋詰めステップと、前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記袋詰めされた印刷物に関連した、前記使用者が識別可能な識別番号を前記袋に付加する識別番号付加ステップと、前記袋詰めされた印刷物を少なくとも1つの保管部で保管する出力物保管ステップと、前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記袋詰めされた印刷物が保管された保管部に関連した他の識別番号を生成する保管識別番号生成ステップと、前記個人認証装置によって認証された使用者に前記識別番号を通知する印刷物出力通知ステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1記載の画像形成装置及び請求項9記載の画像形成方法によれば、個人認証装置によって認証された使用者及び印刷データに基づいて出力される印刷物に関連した識別番号を、印刷データに基づいて形成される画像に付加し、個人認証装置によって認証された使用者に識別番号を通知するので、使用者が印刷物を明確に識別することができる。
【0019】
請求項2記載の画像形成装置によれば、印刷物の任意の位置又は任意の面に識別番号を付加するので、使用者が印刷物を更に明確に識別することができる。
【0020】
請求項3記載の画像形成装置及び請求項10記載の画像形成方法によれば、印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めし、個人認証装置によって認証された使用者と袋詰めされた印刷物とに関連した、使用者が識別可能な識別番号を袋に付加し、個人認証装置によって認証された使用者に識別番号を通知するので、使用者が印刷物を明確に識別することができ且つ印刷物に対する安全性を向上させることができる。
【0021】
請求項4記載の画像形成装置によれば、印刷物が袋詰めされた袋の任意の位置又は任意の面に識別番号を付加するので、使用者が印刷物を袋詰めする袋を更に明確に識別することができる。
【0022】
請求項5記載の画像形成装置によれば、認証された使用者により指示された所定の印刷ジョブ毎又は所定の複数の印刷ジョブ毎に印刷物を袋詰めするので、印刷物に対する安全性を更に向上させることができる。
【0023】
請求項6記載の画像形成装置及び請求項11記載の画像形成方法によれば、印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めし、個人認証装置によって認証された使用者と袋詰めされた印刷物とに関連した、使用者が識別可能な識別番号を袋に付加し、袋詰めされた印刷物を少なくとも1つの保管部で保管し、個人認証装置によって認証された使用者と袋詰めされた印刷物が保管された保管部とに関連した他の識別番号を生成し、個人認証装置によって認証された使用者に識別番号を通知するので、使用者が印刷物を明確に識別することができ且つ印刷物に対する安全性を向上させることができると共に、印刷物に対する機密性を向上させることができる。
【0024】
請求項7記載の画像形成装置によれば、印刷物が袋詰めされた袋の任意の位置又は任意の面に識別番号を付加するので、使用者が印刷物を袋詰めする袋を更に明確に識別することができる。
【0025】
請求項8記載の画像形成装置によれば、認証された使用者により指示された所定の印刷ジョブ毎又は所定の複数の印刷ジョブ毎に印刷物を袋詰めするので、印刷物に対する安全性を更に向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳述する。
【0027】
先ず、本発明の第1の実施の形態について説明する。
【0028】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置が適用される画像形成システムの構成を概略的に示す図である。
【0029】
図1において、先ず、事務所1にはパーソナルコンピュータ(以下、単に「PC」という)11が設置されており、PC11内部には、後述する店舗2の画像形成装置21を使用する際に使用者が個人認証情報を入力する個人認証情報入力装置12が設けられている。店舗2には印刷出力が実行される画像形成装置21が設置されている。
【0030】
画像形成装置21は、インターネット等のネットワーク4を介してPC11及び後述するサーバ3と接続されており、使用者が画像形成装置21を使用する際に、使用者の個人認証情報が入力されたか否かを判別する認証情報判別部22と、印刷出力を実行した際に使用者に後述する識別番号等を通知する印刷物出力通知部23と、使用者と印刷データに基づいて出力される印刷物とに関連した識別番号を印刷データに付加する識別番号付加部24とを備える。サーバ3は、ネットワーク4を介してPC11及び画像形成装置21と接続されており、個人認証を行う個人認証装置31を備える。尚、この個人認証装置31は、店舗2の画像形成装置21内に設けられてもよい。
【0031】
事務所1のPC11、店舗2の画像形成装置21、サーバ3、及びネットワーク4は画像形成システムを構成し、それぞれネットワーク4を介してデータの送受信が可能である。
【0032】
上記のように構成される画像形成システムにおいて、事務所1のPC11により作成された印刷文書を印刷すべくPC11の個人認証入力装置12により利用者の個人認証情報としてのID番号が入力されると、入力されたID番号は、ネットワーク4を介してサーバ3に送信され、サーバ3内部の個人認証装置31内部にある個人認証データテーブルにて、予め登録された使用者のID番号と比較されることにより認証が行われる。入力されたID番号が認証された場合は、入力されたID番号は再びネットワーク4を介して店舗2の画像形成装置21に送信され、これにより、利用者は画像形成装置21が利用可能になる。入力された利用者IDが認証されなかった場合は、ネットワーク4を介して事務所1のPC11に認証されなかった旨の情報が送信される。
【0033】
店舗2において、事務所1内のPC11から送信されたID番号が個人認証装置31にて認証されて画像形成装置21が利用可能となったときは、事務所1のPC11により画像形成装置21の各種出力操作が実行される。
【0034】
事務所1内のPC11から印刷データを出力するための印刷出力操作が実行されると、店舗2の画像形成装置21へ印刷データが送信され、画像形成装置21の印刷動作が開始される。画像形成装置21では、印刷動作が開始されると同時に、識別番号付加部24にて印刷物に印字する識別番号が生成される。この識別番号は、利用者が画像形成装置21を利用する際に個人認証を行うID番号とは異なり、通常は使用者のみが識別可能であり印刷出力ジョブ毎に異なるコードを含むコードデータから成る。このコードデータは、例えば、複数桁の乱数コードから生成され、又は、使用者が複数回の印刷を行うことにより複数桁の乱数コードだけでは識別番号を判別しにくい場合等を考慮し、出力日や時間と上記乱数コードとの組み合わせから生成される。また、識別番号付加部24により印刷物に印字される識別番号は印刷物の任意の位置又は任意の面に印字可能である。識別番号の印字位置は、画像形成装置21上もしくは事務所1のPC11により設定可能であり、通常は印刷データと共に印刷条件の設定データとして画像形成装置21に対してデータ送信される。識別番号を印字された印刷物が出力されると、画像形成装置21は、印刷物出力通知部23により、個人認証装置31にて認証された使用者に対して印刷が完了した旨をPC11に通知すると共に、印刷物に印字された識別番号をPC11に通知する。
【0035】
ここで、印刷物出力通知部23により識別番号を通知する方法としては、ネットワークに接続して認証された使用者のID番号に対応して登録されるアドレスに対する電子メールの送信が行われているが、印刷物出力通知部23として通信モデムや音声応答手段等を利用すれば一般の電話回線や携帯電話等に送信することも可能である。
【0036】
次に、図1にて説明した画像形成装置21の動作を、図2及び図3に示すフローチャートを用いて説明する。
【0037】
図2は、図1におけるPC11によって実行される印刷操作出力処理を説明するフローチャートである。
【0038】
図2において、使用者は、事務所1内のPC11により作成された印刷文書を印刷すべく、PC11内の個人認証入力装置12により個人認証情報の入力を行う(ステップS151)。個人認証情報(個人認証データ)として入力されたID番号は、ネットワーク4を介してサーバ3に送信され(ステップS152)、サーバ3内の個人認証装置31内部に格納された個人認証データテーブルにて、予め登録されたID番号と比較することにより認証が行われる(ステップS153)。入力されたID番号が認証された場合は、入力されたID番号は再びネットワーク4を介してPC11及び画像形成装置21に送信される。これにより、利用者は画像形成装置21が利用可能となる。
【0039】
画像形成装置21が利用可能になった状態で、PC11は、印刷データ、印刷条件等に関する各種情報に対応した情報データ、及び印刷出力を行うための印刷出力命令データをネットワーク4を介して画像形成装置21に送信する(ステップS154)。その後、PC11は画像形成装置21から送信された印刷ジョブ終了信号を受信したか否かを判別し(ステップS155)、印刷ジョブ終了信号を受信していない場合はステップS155の判別を繰返し、印刷ジョブ終了信号を受信した場合は、印刷終了の通知及び印刷ジョブによって出力された印刷物に印字された識別番号を受信して(ステップS156)、本処理を終了する。
【0040】
一方、ステップS153で入力された利用者IDが認証されなかった場合は、ネットワーク4を介して事務所1のPC11上に認証不可能である旨の情報が戻され、本処理を終了する。
【0041】
図3は、図1における画像形成装置21によって実行される印刷出力動作処理を説明するフローチャートである。
【0042】
図3において、画像形成装置21は、通常は初期設定の完了後、各種操作の待ち受け状態、すなわちスタンバイ状態となっている(ステップS101)。図2のステップS152の処理によってPC11から送信されたID番号がサーバ3の個人認証装置31により認証された後、認証情報判別部22により該ID番号を受信したか否かを判別し(ステップS102)、該ID番号を受信していないときはステップS102の判別を繰り返し、該ID番号を受信したときは、使用者がPC11上から画像形成装置21の各種出力操作を実行することが可能となる。
【0043】
識別番号付加部24にて印刷物に印字する識別番号が生成されると(ステップS103)、図2のステップS154の処理により送信された印刷データ、情報データ、及び印刷出力命令データを画像形成装置21から受信する(ステップS104)。次に、ステップS103の処理によって生成された識別番号を所定の位置に付加した識別番号付印刷データを生成し(ステップS105)、該識別番号付印刷データに基づいて識別番号が印字された印刷物を出力する印刷ジョブを実行する(ステップS106)。その後、印刷物が出力されて印刷ジョブが終了したか否かを判別し(ステップS107)、印刷ジョブが終了するまでステップS107の判別を繰り返し、印刷ジョブが終了した場合は、印刷ジョブが終了したことを示す印刷ジョブ終了信号をPC11に送信し、さらに、出力された印刷物に付加した識別番号をPC11に送信して(ステップS108)、本処理を終了する。
【0044】
上述したように、本実施の形態によれば、個人認証装置31によって認証された使用者と印刷データに基づいて出力される印刷物とに関連した、使用者が識別可能な識別番号を、認証された使用者から送信された印刷データに付加し(ステップS105)、個人認証装置31によって認証された使用者に識別番号を通知する(ステップS108)ので、使用者は印刷物を明確に識別することができる。
【0045】
また、印刷物に印字される識別番号は印刷物の任意の位置又は任意の面に印字可能であるので、使用者が印刷物を更に明確に識別することができる。
【0046】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0047】
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置が適用される画像形成システムの構成を概略的に示す図である。尚、図4の画像形成システムは、その構成が図1のものと基本的に同じであり、同じ構成要素については同一の参照番号を付し、以下に異なる部分を説明する。
【0048】
図4において、店舗2の画像形成装置50は、使用者が画像形成装置21を使用する際に、使用者の個人認証情報が入力されたか否かを判別する認証情報判別部22と、印刷出力を実行した際に使用者に後述する識別番号等を通知する印刷物出力通知部23と、使用者と印刷データに基づいて出力される印刷物とに関連した識別番号を印刷データに付加する識別番号付加部24と、印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めする袋詰め部25とを備える。尚、サーバ3内に設けられた個人認証装置31は、店舗2の画像形成装置50内に設けられてもよい。
【0049】
事務所1のPC11、店舗2の画像形成装置50、サーバ3、及びネットワーク4は画像形成システムを構成し、それぞれネットワーク4を介してデータの送受信が可能である。
【0050】
上記のように構成される画像形成システムにおいて、事務所1内のPC11から印刷データを出力するための印刷出力操作が実行されると、店舗2の画像形成装置50へ印刷データが送信され画像形成装置50の印刷動作が開始される。この印刷動作が開始されると同時に、識別番号付加部24にて生成される印刷物を収容する袋に印字する識別番号が生成される。この識別番号は使用者が画像形成装置50を利用する際に個人認証を行うID番号とは異なり、通常は使用者のみが識別可能であり刷出力ジョブ毎に異なるコードを含むコードデータから成る。このコードデータは、例えば、複数桁の乱数コードから生成され、又は、使用者が複数回の印刷を行うことにより複数桁の乱数コードだけでは識別番号を判別しにくい場合等を考慮し、出力日や時間と該乱数コードとの組み合わせから生成される。また、印刷物を収容する袋に印字される識別番号は袋の任意の位置又は任意の面に印字可能である。識別番号の印字位置は、画像形成装置50もしくは事務所1のPC11により設定可能であり、通常は印刷データと共に印刷条件の設定データとして画像形成装置50に対してデータ送信される。
【0051】
また、袋詰め部25は、認証された使用者により指示された所定の印刷ジョブ毎又は所定の複数の印刷ジョブ毎に印刷物を袋詰めする。
【0052】
画像形成装置50は、印刷物が出力されると、印刷物を収容する袋に識別番号を印字し、袋詰め部25によって、画像形成装置50から出力された印刷物を識別番号が印字された袋に収容する。これにより、印刷物の出力動作が完了する。出力動作が完了すると、画像形成装置50は、印刷物出力通知部23にて、個人認証装置31にて認証された使用者に対して印刷が完了した旨をPC11に通知すると共に、印刷物を包む袋に印字された識別番号をPC11に通知する。
【0053】
次に、図4で説明した画像形成装置50の動作を、図5及び図6のフローチャートを用いて説明する。
【0054】
図5は、図4におけるPC11によって実行される印刷操作出力処理を説明するフローチャートである。
【0055】
図5において、使用者は、事務所1内のPC11により作成された印刷文書を印刷すべく、PC11内の個人認証入力装置12により個人認証情報の入力を行う(ステップS251)。個人認証情報(個人認証データ)として入力されたID番号は、ネットワーク4を介してサーバ3に送信され(ステップS252)、サーバ3内の個人認証装置31内部に格納された個人認証データテーブルにて、予め登録されたID番号と比較することにより認証が行われる(ステップS253)。入力されたID番号が認証された場合は、入力されたID番号は再びネットワーク4を介してPC11及び画像形成装置50に送信される。これにより、利用者は画像形成装置50が利用可能となる。
【0056】
画像形成装置50が利用可能になった状態で、PC11は、印刷データ、印刷条件等に関する各種情報に対応した情報データ、及び印刷出力を行うための印刷出力命令データをネットワーク4を介して画像形成装置50に送信する(ステップS254)。その後、PC11は画像形成装置50から送信された印刷ジョブ終了信号を受信したか否かを判別し(ステップS255)、印刷ジョブ終了信号を受信していない場合はステップS255の判別を繰返し、印刷ジョブ終了信号を受信した場合は、印刷終了の通知及び印刷ジョブによって出力された印刷物の袋に印字された識別番号を受信して(ステップS256)、本処理を終了する。
【0057】
一方、ステップS253で入力された利用者IDが認証されなかった場合は、ネットワーク4を介して事務所1のPC11上に認証不可能である旨の情報が戻され、本処理を終了する。
【0058】
図6は、図4における画像形成装置50によって実行される印刷出力動作処理を説明するフローチャートである。
【0059】
図6において、画像形成装置50は、通常は初期設定の完了後、各種操作の待ち受け状態、すなわちスタンバイ状態となっている(ステップS201)。図5のステップS252の処理によりPC11から送信されたID番号がサーバ3の個人認証装置31により認証された後、認証情報判別部22により該ID番号を受信したか否かを判別し(ステップS202)、該ID番号を受信していないときはステップS202の判別を繰り返し、該ID番号を受信したときは、使用者がPC11上から画像形成装置50の各種出力操作が可能となる。
【0060】
識別番号付加部24にて印刷物に印字する識別番号が生成されると(ステップS203)、図5のステップS254の処理により送信された印刷データ、情報データ、及び印刷出力命令データを画像形成装置50から受信することにより(ステップS204)、印刷ジョブを実行する。次に、印刷ジョブを実行することで印刷物を出力し、ステップS203の処理によって生成された識別番号を印刷物を収容する袋の所定の位置に印字し(ステップS205)、印刷物の出力が終了し且つ袋への識別番号の印字が終了したか否かを判別する(ステップS206)。印刷物の出力が終了し且つ袋への識別番号の印字が終了するまではステップS206の判別を繰り返し、印刷物の出力が終了し且つ袋への識別番号の印字が終了した場合は、袋詰め部25にて印刷物を袋詰めする(ステップS207)。さらに、印刷物の袋詰めが完了することで印刷ジョブが終了したか否かを判別し(ステップS208)、印刷ジョブが終了するまではステップS208の判別を繰り返し、印刷ジョブが終了した場合は、印刷ジョブが終了したことを示す印刷ジョブ終了信号をPC11に送信し、さらに、袋に印字された識別番号をPC11に送信して(ステップS208)、本処理を終了する。
【0061】
上述したように、本実施の形態によれば、印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めし(ステップS207)、個人認証装置31によって認証された使用者と袋詰めされた印刷物とに関連した、使用者が識別可能な識別番号を袋に付加し(ステップS205)、個人認証装置31によって認証された使用者に識別番号を通知する(ステップS208)ので、使用者が印刷物を明確に識別でき且つ印刷物に対する安全性を向上させることができる。
【0062】
また、印刷物を収容する袋に印字される識別番号は袋の任意の位置又は任意の面に印字可能であるので、使用者は印刷物を更に明確に識別することができる。
【0063】
さらに、袋詰め部25は、認証された使用者により指示された所定の印刷ジョブ毎又は所定の複数の印刷ジョブ毎に印刷物を袋詰めするので、印刷物に対する安全性を更に向上させることができる。
【0064】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
【0065】
図7は、本発明の第3の実施の形態に係る画像形成装置が適用される画像形成システムの構成を概略的に示す図である。尚、図7の画像形成システムは、その構成が図1のものと基本的に同じであり、同じ構成要素については同一の参照番号を付し、以下に異なる部分を説明する。
【0066】
図7において、店舗2の画像形成装置70は、使用者が画像形成装置21を利用する際に、使用者の個人認証情報が入力されたか否かを判別する認証情報判別部22と、印刷出力を実行した際に使用者に後述する識別番号等を通知する印刷物出力通知部23と、使用者と印刷データに基づいて出力される印刷物とに関連した識別番号を印刷データに付加する識別番号付加部24と、印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めする袋詰め部25と、印刷物もしくは袋詰めされた印刷物を保管する複数の保管トレイ(保管部)A〜Eを有する出力物保管部71と、個人認証装置31によって認証された使用者と印刷物もしくは袋詰めされた印刷物が保管された保管トレイとに関連した保管識別番号を生成する保管識別番号生成部72とを備える。尚、サーバ3内に設けられた個人認証装置31は、店舗2の画像形成装置70内に設けられてもよい。
【0067】
事務所1のPC11、店舗2の画像形成装置70、サーバ3、及びネットワーク4は画像形成システムを構成し、それぞれネットワーク4を介してデータの送受信が可能である。
【0068】
上記のように構成される画像形成システムにおいて、事務所1内のPC11から印刷データを出力するための印刷出力操作が実行されると、店舗2の画像形成装置70へ印刷データが送信され画像形成装置70の印刷動作が開始される。この印刷動作が開始されると同時に、識別番号付加部24にて生成される印刷物を収容する袋に印字する識別番号が生成される。この識別番号は使用者が画像形成装置70を利用する際に個人認証を行うID番号とは異なり、通常は使用者のみが識別可能であり印刷出力ジョブ毎に異なるコードを含むコードデータから成る。このコードデータは、例えば、複数桁の乱数コードから生成され、又は、使用者が複数回の印刷を行った際に、複数桁の乱数コードだけでは識別番号を判別しにくい場合等を考慮し、出力日や時間と前記乱数コードとの組み合わせから生成される。また、印刷物を収容する袋に印字する識別番号は該袋の任意の位置又は任意の面に印字可能である。識別番号の印字位置は、画像形成装置70もしくは事務所1のPC11により設定可能であり、通常は印刷データと共に印刷条件の設定データとして画像形成装置70に対してデータ送信される。
【0069】
また、袋詰め部25は、認証された使用者により指示された所定の印刷ジョブ毎又は所定の複数の印刷ジョブ毎に印刷物を袋詰めする。
【0070】
画像形成装置70は、印刷物が出力されると、印刷物を収容する袋に識別番号を印字し、袋詰め部25によって、画像形成装置70から出力された印刷物を、識別番号が印字された袋に収容する。袋詰めされた印刷物は、複数の保管トレイA〜Eを有する出力物保管部71にて所定の保管トレイに保管されると共に、袋詰めされた印刷物が所定の保管トレイに保管されることによって保管識別番号生成部72により保管識別番号が生成される。これにより、印刷物の出力動作が完了する。出力動作が完了すると、画像形成装置70は、印刷物出力通知部23にて、個人認証装置31にて認証された使用者に対して印刷が完了した旨をPC11に通知すると共に、印刷物を包む袋に印字された識別番号及び保管識別番号をPC11に通知する。
【0071】
次に、図7で説明した画像形成装置70の動作を、図8及び図9を用いて説明する。
【0072】
図8は、図7におけるPC11によって実行される印刷操作出力処理を説明するフローチャートである。
【0073】
図8において、使用者は、事務所1内のPC11により作成された印刷文書を印刷すべくPC11の個人認証入力装置12により個人認証情報の入力を行う(ステップS351)。個人認証情報として入力されたID番号は、ネットワーク4を介してサーバ3に送信され(ステップS352)、サーバ3内部の個人認証装置31内部に格納された個人認証データテーブルにて、予め登録されたID番号と比較することにより認証が行われる(ステップS353)。入力されたID番号が認証された場合は、入力されたID番号は再びネットワーク4を介してPC11及び画像形成装置70に送信される。これにより、利用者は画像形成装置70が利用可能となる。
【0074】
画像形成装置70が利用可能になった状態で、PC11は、印刷データ、印刷条件等に関する各種情報に対応した情報データ、及び印刷出力を行うための印刷出力命令データをネットワーク4を介して画像形成装置70に送信する(ステップS354)。その後、PC11は画像形成装置70から送信された印刷ジョブ終了信号を受信したか否かを判別し(ステップS355)、印刷ジョブ終了信号を受信していない場合はステップS355の判別を繰返し、印刷ジョブ終了信号を受信した場合は、印刷終了の通知を受信し、さらに、印刷ジョブによって出力された印刷物の袋に印字された識別番号及び保管識別番号を受信して(ステップS356)、本処理を終了する。
【0075】
一方、ステップS353で入力された利用者IDが認証されなかった場合は、ネットワーク4を介して事務所1のPC11上に認証不可能である旨の情報が戻され、本処理を終了する。
【0076】
図9は、図7における画像形成装置70によって実行される印刷出力動作処理を説明するフローチャートである。
【0077】
図9において、画像形成装置70は、通常は初期設定の完了後、各種操作の待ち受け状態、すなわちスタンバイ状態となっている(ステップS301)。図8のステップS352の処理によりPC11から送信されたID番号がサーバ3の個人認証装置31により認証された後、認証情報判別部22により該ID番号を受信したか否かを判別し(ステップS302)、該ID番号を受信していないときはステップS302の判別を繰り返し、該ID番号を受信したときは、使用者はPC11上から画像形成装置50の各種出力操作が可能となる。
【0078】
識別番号付加部24にて印刷物に印字する識別番号が生成されると(ステップS303)、図8のステップS354の処理により送信された印刷データ、情報データ、及び印刷出力命令データを画像形成装置70から受信することにより(ステップS304)、印刷ジョブを実行する。次に、印刷ジョブを実行することで印刷物を出力し、ステップS303の処理によって生成された識別番号を印刷物を収容する袋の所定の位置に印字し(ステップS305)、印刷物の出力が終了し且つ袋への識別番号の印字が終了したか否かを判別する(ステップS306)。印刷物の出力が終了し且つ袋への識別番号の印字が終了するまではステップS306の判別を繰り返し、印刷物の出力が終了し且つ袋への識別番号の印字が終了した場合は、袋詰め部25にて印刷物を袋詰めする(ステップS307)。
【0079】
次に、袋詰め部25にて袋詰めされた印刷物を出力物保管部71に保管し、袋詰めされた印刷物が所定の保管トレイに保管されることによって保管識別番号生成部72により保管識別番号が生成される(ステップS308)。さらに、袋詰めされた印刷物が出力物保管部71に保管されることで印刷ジョブが終了したか否かを判別し(ステップS309)、印刷ジョブが終了するまではステップS309の判別を繰り返し、印刷ジョブが終了した場合は、印刷ジョブが終了したことを示す印刷ジョブ終了信号をPC11に送信し、さらに、袋に印字された識別番号及び保管識別番号をPC11に送信して(ステップS310)、本処理を終了する。
【0080】
上述したように、本実施の形態によれば、印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めし(ステップS307)、個人認証装置31によって認証された使用者と袋詰めされた印刷物とに関連した、使用者が識別可能な識別番号を袋に付加し(ステップS305)、袋詰め部25により袋詰めされた印刷物を所定の保管トレイで保管し、個人認証装置31によって認証された使用者と袋詰めされた印刷物が保管された保管部とに関連した保管識別番号を生成し(ステップS308)、個人認証装置31によって認証された使用者に識別番号及び保管識別番号を通知する(ステップS310)ので、使用者が印刷物を明確に識別でき且つ印刷物に対する安全性を向上させることができると共に、印刷物に対する機密性を向上させることができる。
【0081】
また、印刷物を収容する袋に印字される識別番号は袋の任意の位置又は任意の面に印字可能であるので、使用者は印刷物を更に明確に識別することができる。
【0082】
さらに、袋詰め部25は、認証された使用者により指示された所定の印刷ジョブ毎又は所定の複数の印刷ジョブ毎に印刷物を袋詰めするので、印刷物に対する安全性を更に向上させることができる。
【0083】
本実施の形態では、袋詰め部25にて袋詰めされた印刷物を出力物保管部71に保管しているが、これに限るものではなく、識別番号付加部24により、袋詰めしない印刷物に識別番号を付加し、印刷物を直接出力物保管部71に保管してもよい。この場合における画像形成装置70の動作を図10を用いて説明する。尚、PC11によって実行される印刷操作出力処理は図8の印刷操作出力処理と同一であるのでその説明を省略する。
【0084】
図10は、図7における画像形成装置70によって実行される印刷出力動作処理の変形例を説明するフローチャートである。
【0085】
図10において、画像形成装置70は、通常は初期設定の完了後、各種操作の待ち受け状態、すなわちスタンバイ状態となっている(ステップS401)。図8のステップS352の処理によりPC11から送信されたID番号がサーバ3の個人認証装置31により認証された後、認証情報判別部22により該ID番号を受信したか否かを判別し(ステップS402)、該ID番号を受信していないときはステップS402の判別を繰り返し、該ID番号を受信したときは、使用者はPC11上から画像形成装置50の各種出力操作が可能となる。
【0086】
識別番号付加部24にて印刷物に印字する識別番号が生成されると(ステップS403)、図8のステップS354の処理により送信された印刷データ、情報データ、及び印刷出力命令データを画像形成装置70から受信し(ステップS404)、その後、ステップS403の処理によって生成された識別番号を印刷物の所定の位置に付加した識別番号付印刷データを生成し(ステップS405)、該識別番号付印刷データに基づいて識別番号が印字された印刷物を出力する印刷ジョブを実行する(ステップS406)。その後、印刷物の出力が終了したか否かを判別し(ステップS407)、印刷物の出力が終了するまではステップS407の判別を繰り返し、印刷物の出力が終了した場合は、印刷物を出力物保管部71に保管し、さらに、印刷物が保管トレイに保管されることに応じて保管識別番号生成部72により保管識別番号が生成される(ステップS408)。さらに、印刷物が印刷物保管装置71に保管されることで印刷ジョブが終了したか否かを判別し(ステップS409)、印刷ジョブが終了するまではステップS409の判別を繰り返し、印刷ジョブが終了した場合は、印刷ジョブが終了したことを示す印刷ジョブ終了信号をPC11に送信し、さらに、印刷物に印字された識別番号及び保管識別番号をPC11に送信して(ステップS410)、本処理を終了する。
【0087】
尚、本実施の形態において、印刷ショップやコンビニエンスストア等の不特定多数の人が出入りする場所に画像形成装置70を設置する際には、出力物保管部71に保管識別番号を用いたロック機構を追加することが可能である。
【0088】
図11は、図7における画像形成装置70の変形例を示す図である。
【0089】
図11において、店舗2の画像形成装置110は、使用者が画像形成装置21を利用する際に使用者の個人認証データが入力されたか否かを判別する認証情報判別部22と、印刷出力を実行した際に使用者に識別番号等を通知する印刷物出力通知部23と、使用者と印刷データに基づいて出力される印刷物とに関連した識別番号を印刷データに付加する識別番号付加部24と、印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めする袋詰め部25と、印刷物もしくは袋詰めされた印刷物を保管する複数の保管トレイA〜Eを有する出力物保管部71と、個人認証装置31によって認証された使用者と印刷物もしくは袋詰めされた印刷物が保管された保管トレイとに関連した保管識別番号を生成する保管識別番号生成部72と、出力物保管部71に付設されると共に保管トレイに保管された印刷物等を管理する保管物管理部111とを備える。
【0090】
保管物管理部111は、具体的には、複数の保管トレイA〜Eに保管された印刷物もしくは袋詰めされた印刷物を管理するべく、保管トレイA〜Eの夫々に不図示の複数のロック機構を有している。該ロック機構は、図10のステップS410の処理により画像形成装置110から送信された保管識別番号を鍵として用いる。印刷物もしくは袋詰めされた印刷物が出力物保管部71に保管されている状態において、使用者が画像形成装置110に設けられた不図示の入力装置から暗証番号としての保管識別番号を入力することによりロック機構がロック解除される。これにより、複数の保管トレイA〜Eに保管された印刷物もしくは袋詰めされた印刷物に対する機密性を更に向上させることができる。
【0091】
上記実施の形態では、出力物保管部71は、印刷物もしくは袋詰めされた印刷物を保管する複数の保管トレイA〜Eを有するが、これに限るものではなく、印刷物もしくは袋詰めされた印刷物を保管する少なくとも1つの保管トレイを有するものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置が適用される画像形成システムの構成を概略的に示す図である。
【図2】図1におけるPCによって実行される印刷操作出力処理を説明するフローチャートである。
【図3】図1における画像形成装置によって実行される印刷出力動作処理を説明するフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置が適用される画像形成システムの構成を概略的に示す図である。
【図5】図4におけるPCによって実行される印刷操作出力処理を説明するフローチャートである。
【図6】図4における画像形成装置によって実行される印刷出力動作処理を説明するフローチャートである。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る画像形成装置が適用される画像形成システムの構成を概略的に示す図である。
【図8】図7におけるPCによって実行される印刷操作出力処理を説明するフローチャートである。
【図9】図7における画像形成装置によって実行される印刷出力動作処理を説明するフローチャートである。
【図10】図7における画像形成装置によって実行される印刷出力動作処理の変形例を説明するフローチャートである。
【図11】図7における画像形成装置の変形例を示す図である。
【符号の説明】
【0093】
4 ネットワーク
21 画像形成装置
22 認証情報判別部
23 印刷物出力通知部
24 識別番号付加部
25 袋詰め部
31 個人認証装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機やプリンタ等の電子写真方式の画像形成装置及び画像形成方法に関し、特に、ネットワークに接続され、該ネットワークを介して出力画像としての印刷物を管理することが可能な画像形成装置及び画像形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷ショップやコンビニエンスストアにおいてコピーや印刷出力を実行するサービスが提供されているが、近年、ネットワーク技術の発達に伴い、自宅やオフィスからネットワークを介して印刷ショップやコンビニエンスストアに印刷出力を実行する印刷出力サービスが提供されるようになってきている。
【0003】
前述のように、ネットワークを介して自宅やオフィスから距離の離れた場所に印刷出力を実行した場合は、印刷出力を実行するための操作を行う出力操作者が印刷物を受け取るまでの間、該操作により出力された印刷物が複写機等の出力装置の排紙トレイに積載されたままとなるため、印刷物を第三者に見られる可能性や、誤って印刷物を持ち出されてしまう可能性があり、機密性や安全性に対して問題があった。
【0004】
このような問題を解消すべく、例えば、特許文献1には、出力装置の排紙トレイに印刷物が放置されている場合に、利用者IDに対応する外部装置に電子メール等でその旨を通知する技術や、放置されている印刷物が積載された排紙トレイやその排紙トレイに割り当てられる場所等を通知する技術が開示されている。
【特許文献1】特開平8−44255号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、店舗やプリントショップ等の様に、不特定多数の利用者が利用する環境では、使用者が印刷物を明確に識別できず、画像形成装置から間違った印刷物を持ち出す可能性があるという問題点がある。加えて、印刷ショップやコンビニエンスストア等に設置されている出力装置に印刷出力を実行した場合には、出力操作者が印刷物が積載された排紙トレイに割り当てられる場所を認識してから印刷物を受け取るまでにある程度の時間を要するので、上記同様に印刷物を第三者に見られる可能性があり、印刷物に対する安全性や機密性が低いという問題点がある。
【0006】
本発明の目的は、使用者が印刷物を明確に識別することができ、印刷物に対する安全性を向上させることができる画像形成装置及び画像形成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1記載の画像形成装置は、印刷データを送信する使用者を認証する個人認証装置とネットワークを介して通信可能であり、前記印刷データに基づいて画像を形成する画像形成装置において、前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記印刷データに基づいて出力される印刷物に関連した識別番号を、前記印刷データに基づいて形成される画像に付加する識別番号付加装置と、前記個人認証装置によって認証された使用者に前記識別番号を通知する印刷物出力通知装置とを備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の画像形成装置は、請求項1記載の画像形成装置において、前記識別番号付加装置は、前記印刷物の任意の位置又は任意の面に識別番号を付加することを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するために、請求項3記載の画像形成装置は、印刷データを送信する使用者を認証する個人認証装置とネットワークを介して通信可能であり、前記印刷データに基づいて画像を形成する画像形成装置において、前記印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めする袋詰め装置と、前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記袋詰めされた印刷物に関連した、前記使用者が識別可能な識別番号を前記袋に付加する識別番号付加装置と、前記個人認証装置によって認証された使用者に前記識別番号を通知する印刷物出力通知装置とを備えることを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の画像形成装置は、請求項3記載の画像形成装置において、前記識別番号付加装置は、前記印刷物が袋詰めされた袋の任意の位置又は任意の面に識別番号を付加することを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の画像形成装置は、請求項3記載の画像形成装置において、前記袋詰め装置は、前記認証された使用者により指示された所定の印刷ジョブ毎又は所定の複数の印刷ジョブ毎に前記印刷物を袋詰めすることを特徴とする。
【0012】
上記目的を達成するために、請求項6記載の画像形成装置は、印刷データを送信する使用者を認証する個人認証装置とネットワークを介して通信可能であり、前記印刷データに基づいて画像を形成する画像形成装置において、前記印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めする袋詰め装置と、前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記袋詰めされた印刷物に関連した、前記使用者が識別可能な識別番号を前記袋に付加する識別番号付加装置と、前記印刷物を保管する少なくとも1つの保管部を有し、前記袋詰め装置により袋詰めされた印刷物を前記少なくとも1つの保管部で保管する出力物保管装置と、前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記袋詰めされた印刷物が保管された保管部に関連した他の識別番号を生成する保管識別番号生成装置と、前記個人認証装置によって認証された使用者に前記識別番号を通知する印刷物出力通知装置とを備えることを特徴とする。
【0013】
請求項7記載の画像形成装置は、請求項6記載の画像形成装置において、前記識別番号付加装置は、前記印刷物が袋詰めされた袋の任意の位置又は任意の面に識別番号を付加することを特徴とする。
【0014】
請求項8記載の画像形成装置は、請求項6記載の画像形成装置において、前記袋詰め装置は、前記認証された使用者により指示された所定の印刷ジョブ毎又は所定の複数の印刷ジョブ毎に前記印刷物を袋詰めすることを特徴とする。
【0015】
上記目的を達成するために、請求項9記載の画像形成方法は、印刷データを送信する使用者を認証する個人認証装置とネットワークを介して通信可能であり、前記印刷データに基づいて画像を形成する画像形成方法であって、前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記印刷データに基づいて出力される印刷物に関連した識別番号を、前記印刷データに基づいて形成される画像に付加する識別番号付加ステップと、前記個人認証装置によって認証された使用者に前記識別番号を通知する印刷物出力通知ステップとを有することを特徴とする。
【0016】
上記目的を達成するために、請求項10記載の画像形成方法は、印刷データを送信する使用者を認証する個人認証装置とネットワークを介して通信可能であり、前記印刷データに基づいて画像を形成する画像形成方法であって、前記印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めする袋詰めステップと、前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記袋詰めされた印刷物に関連した、前記使用者が識別可能な識別番号を前記袋に付加する識別番号付加ステップと、前記個人認証装置によって認証された使用者に前記識別番号を通知する印刷物出力通知ステップとを有することを特徴とする。
【0017】
上記目的を達成するために、請求項11記載の画像形成方法は、印刷データを送信する使用者を認証する個人認証装置とネットワークを介して通信可能であり、前記印刷データに基づいて画像を形成する画像形成方法であって、前記印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めする袋詰めステップと、前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記袋詰めされた印刷物に関連した、前記使用者が識別可能な識別番号を前記袋に付加する識別番号付加ステップと、前記袋詰めされた印刷物を少なくとも1つの保管部で保管する出力物保管ステップと、前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記袋詰めされた印刷物が保管された保管部に関連した他の識別番号を生成する保管識別番号生成ステップと、前記個人認証装置によって認証された使用者に前記識別番号を通知する印刷物出力通知ステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1記載の画像形成装置及び請求項9記載の画像形成方法によれば、個人認証装置によって認証された使用者及び印刷データに基づいて出力される印刷物に関連した識別番号を、印刷データに基づいて形成される画像に付加し、個人認証装置によって認証された使用者に識別番号を通知するので、使用者が印刷物を明確に識別することができる。
【0019】
請求項2記載の画像形成装置によれば、印刷物の任意の位置又は任意の面に識別番号を付加するので、使用者が印刷物を更に明確に識別することができる。
【0020】
請求項3記載の画像形成装置及び請求項10記載の画像形成方法によれば、印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めし、個人認証装置によって認証された使用者と袋詰めされた印刷物とに関連した、使用者が識別可能な識別番号を袋に付加し、個人認証装置によって認証された使用者に識別番号を通知するので、使用者が印刷物を明確に識別することができ且つ印刷物に対する安全性を向上させることができる。
【0021】
請求項4記載の画像形成装置によれば、印刷物が袋詰めされた袋の任意の位置又は任意の面に識別番号を付加するので、使用者が印刷物を袋詰めする袋を更に明確に識別することができる。
【0022】
請求項5記載の画像形成装置によれば、認証された使用者により指示された所定の印刷ジョブ毎又は所定の複数の印刷ジョブ毎に印刷物を袋詰めするので、印刷物に対する安全性を更に向上させることができる。
【0023】
請求項6記載の画像形成装置及び請求項11記載の画像形成方法によれば、印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めし、個人認証装置によって認証された使用者と袋詰めされた印刷物とに関連した、使用者が識別可能な識別番号を袋に付加し、袋詰めされた印刷物を少なくとも1つの保管部で保管し、個人認証装置によって認証された使用者と袋詰めされた印刷物が保管された保管部とに関連した他の識別番号を生成し、個人認証装置によって認証された使用者に識別番号を通知するので、使用者が印刷物を明確に識別することができ且つ印刷物に対する安全性を向上させることができると共に、印刷物に対する機密性を向上させることができる。
【0024】
請求項7記載の画像形成装置によれば、印刷物が袋詰めされた袋の任意の位置又は任意の面に識別番号を付加するので、使用者が印刷物を袋詰めする袋を更に明確に識別することができる。
【0025】
請求項8記載の画像形成装置によれば、認証された使用者により指示された所定の印刷ジョブ毎又は所定の複数の印刷ジョブ毎に印刷物を袋詰めするので、印刷物に対する安全性を更に向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳述する。
【0027】
先ず、本発明の第1の実施の形態について説明する。
【0028】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置が適用される画像形成システムの構成を概略的に示す図である。
【0029】
図1において、先ず、事務所1にはパーソナルコンピュータ(以下、単に「PC」という)11が設置されており、PC11内部には、後述する店舗2の画像形成装置21を使用する際に使用者が個人認証情報を入力する個人認証情報入力装置12が設けられている。店舗2には印刷出力が実行される画像形成装置21が設置されている。
【0030】
画像形成装置21は、インターネット等のネットワーク4を介してPC11及び後述するサーバ3と接続されており、使用者が画像形成装置21を使用する際に、使用者の個人認証情報が入力されたか否かを判別する認証情報判別部22と、印刷出力を実行した際に使用者に後述する識別番号等を通知する印刷物出力通知部23と、使用者と印刷データに基づいて出力される印刷物とに関連した識別番号を印刷データに付加する識別番号付加部24とを備える。サーバ3は、ネットワーク4を介してPC11及び画像形成装置21と接続されており、個人認証を行う個人認証装置31を備える。尚、この個人認証装置31は、店舗2の画像形成装置21内に設けられてもよい。
【0031】
事務所1のPC11、店舗2の画像形成装置21、サーバ3、及びネットワーク4は画像形成システムを構成し、それぞれネットワーク4を介してデータの送受信が可能である。
【0032】
上記のように構成される画像形成システムにおいて、事務所1のPC11により作成された印刷文書を印刷すべくPC11の個人認証入力装置12により利用者の個人認証情報としてのID番号が入力されると、入力されたID番号は、ネットワーク4を介してサーバ3に送信され、サーバ3内部の個人認証装置31内部にある個人認証データテーブルにて、予め登録された使用者のID番号と比較されることにより認証が行われる。入力されたID番号が認証された場合は、入力されたID番号は再びネットワーク4を介して店舗2の画像形成装置21に送信され、これにより、利用者は画像形成装置21が利用可能になる。入力された利用者IDが認証されなかった場合は、ネットワーク4を介して事務所1のPC11に認証されなかった旨の情報が送信される。
【0033】
店舗2において、事務所1内のPC11から送信されたID番号が個人認証装置31にて認証されて画像形成装置21が利用可能となったときは、事務所1のPC11により画像形成装置21の各種出力操作が実行される。
【0034】
事務所1内のPC11から印刷データを出力するための印刷出力操作が実行されると、店舗2の画像形成装置21へ印刷データが送信され、画像形成装置21の印刷動作が開始される。画像形成装置21では、印刷動作が開始されると同時に、識別番号付加部24にて印刷物に印字する識別番号が生成される。この識別番号は、利用者が画像形成装置21を利用する際に個人認証を行うID番号とは異なり、通常は使用者のみが識別可能であり印刷出力ジョブ毎に異なるコードを含むコードデータから成る。このコードデータは、例えば、複数桁の乱数コードから生成され、又は、使用者が複数回の印刷を行うことにより複数桁の乱数コードだけでは識別番号を判別しにくい場合等を考慮し、出力日や時間と上記乱数コードとの組み合わせから生成される。また、識別番号付加部24により印刷物に印字される識別番号は印刷物の任意の位置又は任意の面に印字可能である。識別番号の印字位置は、画像形成装置21上もしくは事務所1のPC11により設定可能であり、通常は印刷データと共に印刷条件の設定データとして画像形成装置21に対してデータ送信される。識別番号を印字された印刷物が出力されると、画像形成装置21は、印刷物出力通知部23により、個人認証装置31にて認証された使用者に対して印刷が完了した旨をPC11に通知すると共に、印刷物に印字された識別番号をPC11に通知する。
【0035】
ここで、印刷物出力通知部23により識別番号を通知する方法としては、ネットワークに接続して認証された使用者のID番号に対応して登録されるアドレスに対する電子メールの送信が行われているが、印刷物出力通知部23として通信モデムや音声応答手段等を利用すれば一般の電話回線や携帯電話等に送信することも可能である。
【0036】
次に、図1にて説明した画像形成装置21の動作を、図2及び図3に示すフローチャートを用いて説明する。
【0037】
図2は、図1におけるPC11によって実行される印刷操作出力処理を説明するフローチャートである。
【0038】
図2において、使用者は、事務所1内のPC11により作成された印刷文書を印刷すべく、PC11内の個人認証入力装置12により個人認証情報の入力を行う(ステップS151)。個人認証情報(個人認証データ)として入力されたID番号は、ネットワーク4を介してサーバ3に送信され(ステップS152)、サーバ3内の個人認証装置31内部に格納された個人認証データテーブルにて、予め登録されたID番号と比較することにより認証が行われる(ステップS153)。入力されたID番号が認証された場合は、入力されたID番号は再びネットワーク4を介してPC11及び画像形成装置21に送信される。これにより、利用者は画像形成装置21が利用可能となる。
【0039】
画像形成装置21が利用可能になった状態で、PC11は、印刷データ、印刷条件等に関する各種情報に対応した情報データ、及び印刷出力を行うための印刷出力命令データをネットワーク4を介して画像形成装置21に送信する(ステップS154)。その後、PC11は画像形成装置21から送信された印刷ジョブ終了信号を受信したか否かを判別し(ステップS155)、印刷ジョブ終了信号を受信していない場合はステップS155の判別を繰返し、印刷ジョブ終了信号を受信した場合は、印刷終了の通知及び印刷ジョブによって出力された印刷物に印字された識別番号を受信して(ステップS156)、本処理を終了する。
【0040】
一方、ステップS153で入力された利用者IDが認証されなかった場合は、ネットワーク4を介して事務所1のPC11上に認証不可能である旨の情報が戻され、本処理を終了する。
【0041】
図3は、図1における画像形成装置21によって実行される印刷出力動作処理を説明するフローチャートである。
【0042】
図3において、画像形成装置21は、通常は初期設定の完了後、各種操作の待ち受け状態、すなわちスタンバイ状態となっている(ステップS101)。図2のステップS152の処理によってPC11から送信されたID番号がサーバ3の個人認証装置31により認証された後、認証情報判別部22により該ID番号を受信したか否かを判別し(ステップS102)、該ID番号を受信していないときはステップS102の判別を繰り返し、該ID番号を受信したときは、使用者がPC11上から画像形成装置21の各種出力操作を実行することが可能となる。
【0043】
識別番号付加部24にて印刷物に印字する識別番号が生成されると(ステップS103)、図2のステップS154の処理により送信された印刷データ、情報データ、及び印刷出力命令データを画像形成装置21から受信する(ステップS104)。次に、ステップS103の処理によって生成された識別番号を所定の位置に付加した識別番号付印刷データを生成し(ステップS105)、該識別番号付印刷データに基づいて識別番号が印字された印刷物を出力する印刷ジョブを実行する(ステップS106)。その後、印刷物が出力されて印刷ジョブが終了したか否かを判別し(ステップS107)、印刷ジョブが終了するまでステップS107の判別を繰り返し、印刷ジョブが終了した場合は、印刷ジョブが終了したことを示す印刷ジョブ終了信号をPC11に送信し、さらに、出力された印刷物に付加した識別番号をPC11に送信して(ステップS108)、本処理を終了する。
【0044】
上述したように、本実施の形態によれば、個人認証装置31によって認証された使用者と印刷データに基づいて出力される印刷物とに関連した、使用者が識別可能な識別番号を、認証された使用者から送信された印刷データに付加し(ステップS105)、個人認証装置31によって認証された使用者に識別番号を通知する(ステップS108)ので、使用者は印刷物を明確に識別することができる。
【0045】
また、印刷物に印字される識別番号は印刷物の任意の位置又は任意の面に印字可能であるので、使用者が印刷物を更に明確に識別することができる。
【0046】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0047】
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置が適用される画像形成システムの構成を概略的に示す図である。尚、図4の画像形成システムは、その構成が図1のものと基本的に同じであり、同じ構成要素については同一の参照番号を付し、以下に異なる部分を説明する。
【0048】
図4において、店舗2の画像形成装置50は、使用者が画像形成装置21を使用する際に、使用者の個人認証情報が入力されたか否かを判別する認証情報判別部22と、印刷出力を実行した際に使用者に後述する識別番号等を通知する印刷物出力通知部23と、使用者と印刷データに基づいて出力される印刷物とに関連した識別番号を印刷データに付加する識別番号付加部24と、印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めする袋詰め部25とを備える。尚、サーバ3内に設けられた個人認証装置31は、店舗2の画像形成装置50内に設けられてもよい。
【0049】
事務所1のPC11、店舗2の画像形成装置50、サーバ3、及びネットワーク4は画像形成システムを構成し、それぞれネットワーク4を介してデータの送受信が可能である。
【0050】
上記のように構成される画像形成システムにおいて、事務所1内のPC11から印刷データを出力するための印刷出力操作が実行されると、店舗2の画像形成装置50へ印刷データが送信され画像形成装置50の印刷動作が開始される。この印刷動作が開始されると同時に、識別番号付加部24にて生成される印刷物を収容する袋に印字する識別番号が生成される。この識別番号は使用者が画像形成装置50を利用する際に個人認証を行うID番号とは異なり、通常は使用者のみが識別可能であり刷出力ジョブ毎に異なるコードを含むコードデータから成る。このコードデータは、例えば、複数桁の乱数コードから生成され、又は、使用者が複数回の印刷を行うことにより複数桁の乱数コードだけでは識別番号を判別しにくい場合等を考慮し、出力日や時間と該乱数コードとの組み合わせから生成される。また、印刷物を収容する袋に印字される識別番号は袋の任意の位置又は任意の面に印字可能である。識別番号の印字位置は、画像形成装置50もしくは事務所1のPC11により設定可能であり、通常は印刷データと共に印刷条件の設定データとして画像形成装置50に対してデータ送信される。
【0051】
また、袋詰め部25は、認証された使用者により指示された所定の印刷ジョブ毎又は所定の複数の印刷ジョブ毎に印刷物を袋詰めする。
【0052】
画像形成装置50は、印刷物が出力されると、印刷物を収容する袋に識別番号を印字し、袋詰め部25によって、画像形成装置50から出力された印刷物を識別番号が印字された袋に収容する。これにより、印刷物の出力動作が完了する。出力動作が完了すると、画像形成装置50は、印刷物出力通知部23にて、個人認証装置31にて認証された使用者に対して印刷が完了した旨をPC11に通知すると共に、印刷物を包む袋に印字された識別番号をPC11に通知する。
【0053】
次に、図4で説明した画像形成装置50の動作を、図5及び図6のフローチャートを用いて説明する。
【0054】
図5は、図4におけるPC11によって実行される印刷操作出力処理を説明するフローチャートである。
【0055】
図5において、使用者は、事務所1内のPC11により作成された印刷文書を印刷すべく、PC11内の個人認証入力装置12により個人認証情報の入力を行う(ステップS251)。個人認証情報(個人認証データ)として入力されたID番号は、ネットワーク4を介してサーバ3に送信され(ステップS252)、サーバ3内の個人認証装置31内部に格納された個人認証データテーブルにて、予め登録されたID番号と比較することにより認証が行われる(ステップS253)。入力されたID番号が認証された場合は、入力されたID番号は再びネットワーク4を介してPC11及び画像形成装置50に送信される。これにより、利用者は画像形成装置50が利用可能となる。
【0056】
画像形成装置50が利用可能になった状態で、PC11は、印刷データ、印刷条件等に関する各種情報に対応した情報データ、及び印刷出力を行うための印刷出力命令データをネットワーク4を介して画像形成装置50に送信する(ステップS254)。その後、PC11は画像形成装置50から送信された印刷ジョブ終了信号を受信したか否かを判別し(ステップS255)、印刷ジョブ終了信号を受信していない場合はステップS255の判別を繰返し、印刷ジョブ終了信号を受信した場合は、印刷終了の通知及び印刷ジョブによって出力された印刷物の袋に印字された識別番号を受信して(ステップS256)、本処理を終了する。
【0057】
一方、ステップS253で入力された利用者IDが認証されなかった場合は、ネットワーク4を介して事務所1のPC11上に認証不可能である旨の情報が戻され、本処理を終了する。
【0058】
図6は、図4における画像形成装置50によって実行される印刷出力動作処理を説明するフローチャートである。
【0059】
図6において、画像形成装置50は、通常は初期設定の完了後、各種操作の待ち受け状態、すなわちスタンバイ状態となっている(ステップS201)。図5のステップS252の処理によりPC11から送信されたID番号がサーバ3の個人認証装置31により認証された後、認証情報判別部22により該ID番号を受信したか否かを判別し(ステップS202)、該ID番号を受信していないときはステップS202の判別を繰り返し、該ID番号を受信したときは、使用者がPC11上から画像形成装置50の各種出力操作が可能となる。
【0060】
識別番号付加部24にて印刷物に印字する識別番号が生成されると(ステップS203)、図5のステップS254の処理により送信された印刷データ、情報データ、及び印刷出力命令データを画像形成装置50から受信することにより(ステップS204)、印刷ジョブを実行する。次に、印刷ジョブを実行することで印刷物を出力し、ステップS203の処理によって生成された識別番号を印刷物を収容する袋の所定の位置に印字し(ステップS205)、印刷物の出力が終了し且つ袋への識別番号の印字が終了したか否かを判別する(ステップS206)。印刷物の出力が終了し且つ袋への識別番号の印字が終了するまではステップS206の判別を繰り返し、印刷物の出力が終了し且つ袋への識別番号の印字が終了した場合は、袋詰め部25にて印刷物を袋詰めする(ステップS207)。さらに、印刷物の袋詰めが完了することで印刷ジョブが終了したか否かを判別し(ステップS208)、印刷ジョブが終了するまではステップS208の判別を繰り返し、印刷ジョブが終了した場合は、印刷ジョブが終了したことを示す印刷ジョブ終了信号をPC11に送信し、さらに、袋に印字された識別番号をPC11に送信して(ステップS208)、本処理を終了する。
【0061】
上述したように、本実施の形態によれば、印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めし(ステップS207)、個人認証装置31によって認証された使用者と袋詰めされた印刷物とに関連した、使用者が識別可能な識別番号を袋に付加し(ステップS205)、個人認証装置31によって認証された使用者に識別番号を通知する(ステップS208)ので、使用者が印刷物を明確に識別でき且つ印刷物に対する安全性を向上させることができる。
【0062】
また、印刷物を収容する袋に印字される識別番号は袋の任意の位置又は任意の面に印字可能であるので、使用者は印刷物を更に明確に識別することができる。
【0063】
さらに、袋詰め部25は、認証された使用者により指示された所定の印刷ジョブ毎又は所定の複数の印刷ジョブ毎に印刷物を袋詰めするので、印刷物に対する安全性を更に向上させることができる。
【0064】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
【0065】
図7は、本発明の第3の実施の形態に係る画像形成装置が適用される画像形成システムの構成を概略的に示す図である。尚、図7の画像形成システムは、その構成が図1のものと基本的に同じであり、同じ構成要素については同一の参照番号を付し、以下に異なる部分を説明する。
【0066】
図7において、店舗2の画像形成装置70は、使用者が画像形成装置21を利用する際に、使用者の個人認証情報が入力されたか否かを判別する認証情報判別部22と、印刷出力を実行した際に使用者に後述する識別番号等を通知する印刷物出力通知部23と、使用者と印刷データに基づいて出力される印刷物とに関連した識別番号を印刷データに付加する識別番号付加部24と、印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めする袋詰め部25と、印刷物もしくは袋詰めされた印刷物を保管する複数の保管トレイ(保管部)A〜Eを有する出力物保管部71と、個人認証装置31によって認証された使用者と印刷物もしくは袋詰めされた印刷物が保管された保管トレイとに関連した保管識別番号を生成する保管識別番号生成部72とを備える。尚、サーバ3内に設けられた個人認証装置31は、店舗2の画像形成装置70内に設けられてもよい。
【0067】
事務所1のPC11、店舗2の画像形成装置70、サーバ3、及びネットワーク4は画像形成システムを構成し、それぞれネットワーク4を介してデータの送受信が可能である。
【0068】
上記のように構成される画像形成システムにおいて、事務所1内のPC11から印刷データを出力するための印刷出力操作が実行されると、店舗2の画像形成装置70へ印刷データが送信され画像形成装置70の印刷動作が開始される。この印刷動作が開始されると同時に、識別番号付加部24にて生成される印刷物を収容する袋に印字する識別番号が生成される。この識別番号は使用者が画像形成装置70を利用する際に個人認証を行うID番号とは異なり、通常は使用者のみが識別可能であり印刷出力ジョブ毎に異なるコードを含むコードデータから成る。このコードデータは、例えば、複数桁の乱数コードから生成され、又は、使用者が複数回の印刷を行った際に、複数桁の乱数コードだけでは識別番号を判別しにくい場合等を考慮し、出力日や時間と前記乱数コードとの組み合わせから生成される。また、印刷物を収容する袋に印字する識別番号は該袋の任意の位置又は任意の面に印字可能である。識別番号の印字位置は、画像形成装置70もしくは事務所1のPC11により設定可能であり、通常は印刷データと共に印刷条件の設定データとして画像形成装置70に対してデータ送信される。
【0069】
また、袋詰め部25は、認証された使用者により指示された所定の印刷ジョブ毎又は所定の複数の印刷ジョブ毎に印刷物を袋詰めする。
【0070】
画像形成装置70は、印刷物が出力されると、印刷物を収容する袋に識別番号を印字し、袋詰め部25によって、画像形成装置70から出力された印刷物を、識別番号が印字された袋に収容する。袋詰めされた印刷物は、複数の保管トレイA〜Eを有する出力物保管部71にて所定の保管トレイに保管されると共に、袋詰めされた印刷物が所定の保管トレイに保管されることによって保管識別番号生成部72により保管識別番号が生成される。これにより、印刷物の出力動作が完了する。出力動作が完了すると、画像形成装置70は、印刷物出力通知部23にて、個人認証装置31にて認証された使用者に対して印刷が完了した旨をPC11に通知すると共に、印刷物を包む袋に印字された識別番号及び保管識別番号をPC11に通知する。
【0071】
次に、図7で説明した画像形成装置70の動作を、図8及び図9を用いて説明する。
【0072】
図8は、図7におけるPC11によって実行される印刷操作出力処理を説明するフローチャートである。
【0073】
図8において、使用者は、事務所1内のPC11により作成された印刷文書を印刷すべくPC11の個人認証入力装置12により個人認証情報の入力を行う(ステップS351)。個人認証情報として入力されたID番号は、ネットワーク4を介してサーバ3に送信され(ステップS352)、サーバ3内部の個人認証装置31内部に格納された個人認証データテーブルにて、予め登録されたID番号と比較することにより認証が行われる(ステップS353)。入力されたID番号が認証された場合は、入力されたID番号は再びネットワーク4を介してPC11及び画像形成装置70に送信される。これにより、利用者は画像形成装置70が利用可能となる。
【0074】
画像形成装置70が利用可能になった状態で、PC11は、印刷データ、印刷条件等に関する各種情報に対応した情報データ、及び印刷出力を行うための印刷出力命令データをネットワーク4を介して画像形成装置70に送信する(ステップS354)。その後、PC11は画像形成装置70から送信された印刷ジョブ終了信号を受信したか否かを判別し(ステップS355)、印刷ジョブ終了信号を受信していない場合はステップS355の判別を繰返し、印刷ジョブ終了信号を受信した場合は、印刷終了の通知を受信し、さらに、印刷ジョブによって出力された印刷物の袋に印字された識別番号及び保管識別番号を受信して(ステップS356)、本処理を終了する。
【0075】
一方、ステップS353で入力された利用者IDが認証されなかった場合は、ネットワーク4を介して事務所1のPC11上に認証不可能である旨の情報が戻され、本処理を終了する。
【0076】
図9は、図7における画像形成装置70によって実行される印刷出力動作処理を説明するフローチャートである。
【0077】
図9において、画像形成装置70は、通常は初期設定の完了後、各種操作の待ち受け状態、すなわちスタンバイ状態となっている(ステップS301)。図8のステップS352の処理によりPC11から送信されたID番号がサーバ3の個人認証装置31により認証された後、認証情報判別部22により該ID番号を受信したか否かを判別し(ステップS302)、該ID番号を受信していないときはステップS302の判別を繰り返し、該ID番号を受信したときは、使用者はPC11上から画像形成装置50の各種出力操作が可能となる。
【0078】
識別番号付加部24にて印刷物に印字する識別番号が生成されると(ステップS303)、図8のステップS354の処理により送信された印刷データ、情報データ、及び印刷出力命令データを画像形成装置70から受信することにより(ステップS304)、印刷ジョブを実行する。次に、印刷ジョブを実行することで印刷物を出力し、ステップS303の処理によって生成された識別番号を印刷物を収容する袋の所定の位置に印字し(ステップS305)、印刷物の出力が終了し且つ袋への識別番号の印字が終了したか否かを判別する(ステップS306)。印刷物の出力が終了し且つ袋への識別番号の印字が終了するまではステップS306の判別を繰り返し、印刷物の出力が終了し且つ袋への識別番号の印字が終了した場合は、袋詰め部25にて印刷物を袋詰めする(ステップS307)。
【0079】
次に、袋詰め部25にて袋詰めされた印刷物を出力物保管部71に保管し、袋詰めされた印刷物が所定の保管トレイに保管されることによって保管識別番号生成部72により保管識別番号が生成される(ステップS308)。さらに、袋詰めされた印刷物が出力物保管部71に保管されることで印刷ジョブが終了したか否かを判別し(ステップS309)、印刷ジョブが終了するまではステップS309の判別を繰り返し、印刷ジョブが終了した場合は、印刷ジョブが終了したことを示す印刷ジョブ終了信号をPC11に送信し、さらに、袋に印字された識別番号及び保管識別番号をPC11に送信して(ステップS310)、本処理を終了する。
【0080】
上述したように、本実施の形態によれば、印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めし(ステップS307)、個人認証装置31によって認証された使用者と袋詰めされた印刷物とに関連した、使用者が識別可能な識別番号を袋に付加し(ステップS305)、袋詰め部25により袋詰めされた印刷物を所定の保管トレイで保管し、個人認証装置31によって認証された使用者と袋詰めされた印刷物が保管された保管部とに関連した保管識別番号を生成し(ステップS308)、個人認証装置31によって認証された使用者に識別番号及び保管識別番号を通知する(ステップS310)ので、使用者が印刷物を明確に識別でき且つ印刷物に対する安全性を向上させることができると共に、印刷物に対する機密性を向上させることができる。
【0081】
また、印刷物を収容する袋に印字される識別番号は袋の任意の位置又は任意の面に印字可能であるので、使用者は印刷物を更に明確に識別することができる。
【0082】
さらに、袋詰め部25は、認証された使用者により指示された所定の印刷ジョブ毎又は所定の複数の印刷ジョブ毎に印刷物を袋詰めするので、印刷物に対する安全性を更に向上させることができる。
【0083】
本実施の形態では、袋詰め部25にて袋詰めされた印刷物を出力物保管部71に保管しているが、これに限るものではなく、識別番号付加部24により、袋詰めしない印刷物に識別番号を付加し、印刷物を直接出力物保管部71に保管してもよい。この場合における画像形成装置70の動作を図10を用いて説明する。尚、PC11によって実行される印刷操作出力処理は図8の印刷操作出力処理と同一であるのでその説明を省略する。
【0084】
図10は、図7における画像形成装置70によって実行される印刷出力動作処理の変形例を説明するフローチャートである。
【0085】
図10において、画像形成装置70は、通常は初期設定の完了後、各種操作の待ち受け状態、すなわちスタンバイ状態となっている(ステップS401)。図8のステップS352の処理によりPC11から送信されたID番号がサーバ3の個人認証装置31により認証された後、認証情報判別部22により該ID番号を受信したか否かを判別し(ステップS402)、該ID番号を受信していないときはステップS402の判別を繰り返し、該ID番号を受信したときは、使用者はPC11上から画像形成装置50の各種出力操作が可能となる。
【0086】
識別番号付加部24にて印刷物に印字する識別番号が生成されると(ステップS403)、図8のステップS354の処理により送信された印刷データ、情報データ、及び印刷出力命令データを画像形成装置70から受信し(ステップS404)、その後、ステップS403の処理によって生成された識別番号を印刷物の所定の位置に付加した識別番号付印刷データを生成し(ステップS405)、該識別番号付印刷データに基づいて識別番号が印字された印刷物を出力する印刷ジョブを実行する(ステップS406)。その後、印刷物の出力が終了したか否かを判別し(ステップS407)、印刷物の出力が終了するまではステップS407の判別を繰り返し、印刷物の出力が終了した場合は、印刷物を出力物保管部71に保管し、さらに、印刷物が保管トレイに保管されることに応じて保管識別番号生成部72により保管識別番号が生成される(ステップS408)。さらに、印刷物が印刷物保管装置71に保管されることで印刷ジョブが終了したか否かを判別し(ステップS409)、印刷ジョブが終了するまではステップS409の判別を繰り返し、印刷ジョブが終了した場合は、印刷ジョブが終了したことを示す印刷ジョブ終了信号をPC11に送信し、さらに、印刷物に印字された識別番号及び保管識別番号をPC11に送信して(ステップS410)、本処理を終了する。
【0087】
尚、本実施の形態において、印刷ショップやコンビニエンスストア等の不特定多数の人が出入りする場所に画像形成装置70を設置する際には、出力物保管部71に保管識別番号を用いたロック機構を追加することが可能である。
【0088】
図11は、図7における画像形成装置70の変形例を示す図である。
【0089】
図11において、店舗2の画像形成装置110は、使用者が画像形成装置21を利用する際に使用者の個人認証データが入力されたか否かを判別する認証情報判別部22と、印刷出力を実行した際に使用者に識別番号等を通知する印刷物出力通知部23と、使用者と印刷データに基づいて出力される印刷物とに関連した識別番号を印刷データに付加する識別番号付加部24と、印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めする袋詰め部25と、印刷物もしくは袋詰めされた印刷物を保管する複数の保管トレイA〜Eを有する出力物保管部71と、個人認証装置31によって認証された使用者と印刷物もしくは袋詰めされた印刷物が保管された保管トレイとに関連した保管識別番号を生成する保管識別番号生成部72と、出力物保管部71に付設されると共に保管トレイに保管された印刷物等を管理する保管物管理部111とを備える。
【0090】
保管物管理部111は、具体的には、複数の保管トレイA〜Eに保管された印刷物もしくは袋詰めされた印刷物を管理するべく、保管トレイA〜Eの夫々に不図示の複数のロック機構を有している。該ロック機構は、図10のステップS410の処理により画像形成装置110から送信された保管識別番号を鍵として用いる。印刷物もしくは袋詰めされた印刷物が出力物保管部71に保管されている状態において、使用者が画像形成装置110に設けられた不図示の入力装置から暗証番号としての保管識別番号を入力することによりロック機構がロック解除される。これにより、複数の保管トレイA〜Eに保管された印刷物もしくは袋詰めされた印刷物に対する機密性を更に向上させることができる。
【0091】
上記実施の形態では、出力物保管部71は、印刷物もしくは袋詰めされた印刷物を保管する複数の保管トレイA〜Eを有するが、これに限るものではなく、印刷物もしくは袋詰めされた印刷物を保管する少なくとも1つの保管トレイを有するものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置が適用される画像形成システムの構成を概略的に示す図である。
【図2】図1におけるPCによって実行される印刷操作出力処理を説明するフローチャートである。
【図3】図1における画像形成装置によって実行される印刷出力動作処理を説明するフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置が適用される画像形成システムの構成を概略的に示す図である。
【図5】図4におけるPCによって実行される印刷操作出力処理を説明するフローチャートである。
【図6】図4における画像形成装置によって実行される印刷出力動作処理を説明するフローチャートである。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る画像形成装置が適用される画像形成システムの構成を概略的に示す図である。
【図8】図7におけるPCによって実行される印刷操作出力処理を説明するフローチャートである。
【図9】図7における画像形成装置によって実行される印刷出力動作処理を説明するフローチャートである。
【図10】図7における画像形成装置によって実行される印刷出力動作処理の変形例を説明するフローチャートである。
【図11】図7における画像形成装置の変形例を示す図である。
【符号の説明】
【0093】
4 ネットワーク
21 画像形成装置
22 認証情報判別部
23 印刷物出力通知部
24 識別番号付加部
25 袋詰め部
31 個人認証装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷データを送信する使用者を認証する個人認証装置とネットワークを介して通信可能であり、前記印刷データに基づいて画像を形成する画像形成装置において、
前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記印刷データに基づいて出力される印刷物に関連した識別番号を、前記印刷データに基づいて形成される画像に付加する識別番号付加装置と、
前記個人認証装置によって認証された使用者に前記識別番号を通知する印刷物出力通知装置とを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記識別番号付加装置は、前記印刷物の任意の位置又は任意の面に識別番号を付加することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
印刷データを送信する使用者を認証する個人認証装置とネットワークを介して通信可能であり、前記印刷データに基づいて画像を形成する画像形成装置において、
前記印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めする袋詰め装置と、
前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記袋詰めされた印刷物に関連した、前記使用者が識別可能な識別番号を前記袋に付加する識別番号付加装置と、
前記個人認証装置によって認証された使用者に前記識別番号を通知する印刷物出力通知装置とを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
前記識別番号付加装置は、前記印刷物が袋詰めされた袋の任意の位置又は任意の面に識別番号を付加することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記袋詰め装置は、前記認証された使用者により指示された所定の印刷ジョブ毎又は所定の複数の印刷ジョブ毎に前記印刷物を袋詰めすることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項6】
印刷データを送信する使用者を認証する個人認証装置とネットワークを介して通信可能であり、前記印刷データに基づいて画像を形成する画像形成装置において、
前記印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めする袋詰め装置と、
前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記袋詰めされた印刷物に関連した、前記使用者が識別可能な識別番号を前記袋に付加する識別番号付加装置と、
前記印刷物を保管する少なくとも1つの保管部を有し、前記袋詰め装置により袋詰めされた印刷物を前記少なくとも1つの保管部で保管する出力物保管装置と、
前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記袋詰めされた印刷物が保管された保管部に関連した他の識別番号を生成する保管識別番号生成装置と、
前記個人認証装置によって認証された使用者に前記識別番号を通知する印刷物出力通知装置とを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
前記識別番号付加装置は、前記印刷物が袋詰めされた袋の任意の位置又は任意の面に識別番号を付加することを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記袋詰め装置は、前記認証された使用者により指示された所定の印刷ジョブ毎又は所定の複数の印刷ジョブ毎に前記印刷物を袋詰めすることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
【請求項9】
印刷データを送信する使用者を認証する個人認証装置とネットワークを介して通信可能であり、前記印刷データに基づいて画像を形成する画像形成方法であって、
前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記印刷データに基づいて出力される印刷物に関連した識別番号を、前記印刷データに基づいて形成される画像に付加する識別番号付加ステップと、
前記個人認証装置によって認証された使用者に前記識別番号を通知する印刷物出力通知ステップとを有することを特徴とする画像形成方法。
【請求項10】
印刷データを送信する使用者を認証する個人認証装置とネットワークを介して通信可能であり、前記印刷データに基づいて画像を形成する画像形成方法であって、
前記印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めする袋詰めステップと、
前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記袋詰めされた印刷物に関連した、前記使用者が識別可能な識別番号を前記袋に付加する識別番号付加ステップと、
前記個人認証装置によって認証された使用者に前記識別番号を通知する印刷物出力通知ステップとを有することを特徴とする画像形成方法。
【請求項11】
印刷データを送信する使用者を認証する個人認証装置とネットワークを介して通信可能であり、前記印刷データに基づいて画像を形成する画像形成方法であって、
前記印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めする袋詰めステップと、
前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記袋詰めされた印刷物に関連した、前記使用者が識別可能な識別番号を前記袋に付加する識別番号付加ステップと、
前記袋詰めされた印刷物を少なくとも1つの保管部で保管する出力物保管ステップと、
前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記袋詰めされた印刷物が保管された保管部に関連した他の識別番号を生成する保管識別番号生成ステップと、
前記個人認証装置によって認証された使用者に前記識別番号を通知する印刷物出力通知ステップとを有することを特徴とする画像形成方法。
【請求項1】
印刷データを送信する使用者を認証する個人認証装置とネットワークを介して通信可能であり、前記印刷データに基づいて画像を形成する画像形成装置において、
前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記印刷データに基づいて出力される印刷物に関連した識別番号を、前記印刷データに基づいて形成される画像に付加する識別番号付加装置と、
前記個人認証装置によって認証された使用者に前記識別番号を通知する印刷物出力通知装置とを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記識別番号付加装置は、前記印刷物の任意の位置又は任意の面に識別番号を付加することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
印刷データを送信する使用者を認証する個人認証装置とネットワークを介して通信可能であり、前記印刷データに基づいて画像を形成する画像形成装置において、
前記印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めする袋詰め装置と、
前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記袋詰めされた印刷物に関連した、前記使用者が識別可能な識別番号を前記袋に付加する識別番号付加装置と、
前記個人認証装置によって認証された使用者に前記識別番号を通知する印刷物出力通知装置とを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
前記識別番号付加装置は、前記印刷物が袋詰めされた袋の任意の位置又は任意の面に識別番号を付加することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記袋詰め装置は、前記認証された使用者により指示された所定の印刷ジョブ毎又は所定の複数の印刷ジョブ毎に前記印刷物を袋詰めすることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項6】
印刷データを送信する使用者を認証する個人認証装置とネットワークを介して通信可能であり、前記印刷データに基づいて画像を形成する画像形成装置において、
前記印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めする袋詰め装置と、
前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記袋詰めされた印刷物に関連した、前記使用者が識別可能な識別番号を前記袋に付加する識別番号付加装置と、
前記印刷物を保管する少なくとも1つの保管部を有し、前記袋詰め装置により袋詰めされた印刷物を前記少なくとも1つの保管部で保管する出力物保管装置と、
前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記袋詰めされた印刷物が保管された保管部に関連した他の識別番号を生成する保管識別番号生成装置と、
前記個人認証装置によって認証された使用者に前記識別番号を通知する印刷物出力通知装置とを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
前記識別番号付加装置は、前記印刷物が袋詰めされた袋の任意の位置又は任意の面に識別番号を付加することを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記袋詰め装置は、前記認証された使用者により指示された所定の印刷ジョブ毎又は所定の複数の印刷ジョブ毎に前記印刷物を袋詰めすることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
【請求項9】
印刷データを送信する使用者を認証する個人認証装置とネットワークを介して通信可能であり、前記印刷データに基づいて画像を形成する画像形成方法であって、
前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記印刷データに基づいて出力される印刷物に関連した識別番号を、前記印刷データに基づいて形成される画像に付加する識別番号付加ステップと、
前記個人認証装置によって認証された使用者に前記識別番号を通知する印刷物出力通知ステップとを有することを特徴とする画像形成方法。
【請求項10】
印刷データを送信する使用者を認証する個人認証装置とネットワークを介して通信可能であり、前記印刷データに基づいて画像を形成する画像形成方法であって、
前記印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めする袋詰めステップと、
前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記袋詰めされた印刷物に関連した、前記使用者が識別可能な識別番号を前記袋に付加する識別番号付加ステップと、
前記個人認証装置によって認証された使用者に前記識別番号を通知する印刷物出力通知ステップとを有することを特徴とする画像形成方法。
【請求項11】
印刷データを送信する使用者を認証する個人認証装置とネットワークを介して通信可能であり、前記印刷データに基づいて画像を形成する画像形成方法であって、
前記印刷データに基づいて出力される印刷物を袋詰めする袋詰めステップと、
前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記袋詰めされた印刷物に関連した、前記使用者が識別可能な識別番号を前記袋に付加する識別番号付加ステップと、
前記袋詰めされた印刷物を少なくとも1つの保管部で保管する出力物保管ステップと、
前記個人認証装置によって認証された使用者及び前記袋詰めされた印刷物が保管された保管部に関連した他の識別番号を生成する保管識別番号生成ステップと、
前記個人認証装置によって認証された使用者に前記識別番号を通知する印刷物出力通知ステップとを有することを特徴とする画像形成方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−103062(P2006−103062A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−290561(P2004−290561)
【出願日】平成16年10月1日(2004.10.1)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年10月1日(2004.10.1)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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