説明

画像形成装置

【課題】 高速、小型、高画質で且つ省エネルギー化や操作性にも配慮すると共に、記録材のスループットをも短縮した画像形成装置を提供する。
【解決手段】 トナー像を形成する作像エンジン2と、この作像エンジン2の上方に記録材が供給可能に収容される記録材供給部5を有し、この記録材供給部5から供給される記録材の搬送経路6が作像エンジン2との転写部位を通過した後作像エンジン2と記録材供給部5との間を横切るように配設され、この搬送経路6を通して記録材を記録材収容部7に収容排出する記録材搬送系4と、作像エンジン2と記録材供給部5との間にて画像形成装置1の筐体側壁1aに比べて中央寄りに位置するように設けられ且つ記録材に転写されたトナー像を定着する定着装置3とを備え、記録材収容部7は、その上流側端部が筐体側壁1aに比べて定着装置3寄りに位置するように定着装置3の下流直後に配設する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式や静電記録方式等を採用した複写機やプリンタ等の画像形成装置に係り、特に、像担持体上で形成された画像を中間転写体に一旦転写させた後に記録材に一括転写する中間転写方式の画像形成装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来この種の中間転写型の画像形成装置としては、感光体等に形成された各色成分トナー像を中間転写体に順次一次転写し、中間転写体上の多色トナー像を二次転写装置(一括転写装置)にて用紙に一括転写するようにしたものが知られている。また、このようなカラー画像形成装置では、近年、高速化、小型化、省エネルギー化の要求が大きい。
そして、高速化にあっては、各色の画像形成ユニットを搬送ベルト又は中間転写ベルト上に並列配置したタンデム構成が効果的であるが、各画像形成ユニットを並列に配置し、その延長上に定着装置を配設した構成では、画像形成装置全体が大型化するという問題点がある。
【0003】
例えば、搬送ベルトを使用したタンデム構成としては、例えば図7のように、4個の各色画像形成ユニット202(202a〜202d(例えばイエロ、マゼンタ、シアン、ブラック))を略水平方向に並列に並べ、搬送ベルト201に保持された用紙上に各色のトナー像を順次転写した後、そのまま搬送ベルト201と水平方向に配置された定着器203で定着する構成が知られている。しかしながら、この構成にあっては、転写部位及び定着部位が略直線上に配置されているため、各画像形成ユニット202(202a〜202d)間の距離も長く、搬送ベルト201の最上流から定着器203までの全体構成が大型化するという欠点がある。
【0004】
そのため、例えば図8に示すように、中間転写ベルト301を斜めに配置し、各画像形成ユニット302(302a〜302d)間を短くして並列配置すると共に、一括転写部303から上方に設けた定着器304まで用紙を略垂直方向上方に搬送しようとする構成も知られている。しかしながら、かかる構成にあっては、定着器304が上方に配置されていることから定着器304自体の熱による画像形成への影響は軽減されるが、装置が大型化し易いという欠点がある。また、この構成では、中間転写ベルト301上に転写されたトナー像が用紙に一括転写される一括転写部303まで中間転写ベルト301上を長く(約半周)移動するため、中間転写ベルト301上に転写されたトナーの中間転写ベルト301への付着力が低下してトナー飛散を生じる結果、画像ぼけ等の画質劣化を生じる欠点もある。
【0005】
【特許文献1】特許第3470696号公報(発明の実施の形態、図1)
【特許文献2】特開平4−274264号公報(実施例、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような問題を解決するために、図9に示すように、中間転写ベルト401を斜めに配置し、各画像形成ユニット402(402a〜402d)間を短くして並列配置すると共に、一括転写部403を最下流の画像形成ユニット402dの直後(中間転写ベルト401の最下方位置)に設け、更に、中間転写ベルト401の下方に熱反射板及び排気装置を伴った定着器404を配置することで、小型化した装置の構成が提案されている(例えば特許文献1参照)。尚、図9では熱反射板、排気装置は省略している。
【0007】
このような構成においては、一括転写部403や定着器404の配置を工夫したことにより、確かに画像ぼけや装置の大型化は解決されるが、各画像形成ユニット402(402a〜402d)が中間転写ベルト401の上部に配置されているため、現像等によるトナーの浮遊や飛散があると直接中間転写ベルト401上に影響し、画像へ影響したり機内汚染を引き起こす懸念がある。またこの構成では、定着器404の熱は排気装置によって装置外へ排出されるため、定着器404の熱が直ちに画像形成に影響を及ぼす懸念はないが、定着器404のエネルギー効率は良好とは言い難い。更に、この構成で装置を長時間使用すると、定着器404の熱が上方に配置された画像形成ユニット402(402a〜402d)に影響を及ぼすことになり、画像欠陥を引き起こす懸念は残る。
その上、このような構成では、用紙を下方に配置された一括転写部403に経由させる必然性から、用紙トレイが画像形成ユニット402(402a〜402d)より下方に配置されるのが一般的であり、用紙トレイへの用紙補給に際しては、しゃがみ込んだり、腰を曲げる必要があり、ユーザーにやさしい装置構成とは言い難い。
【0008】
一方、操作性の観点から、用紙トレイを上方に配置した構成は、例えば特許文献2にて提案されているが、この場合、用紙の搬送パスが所謂「S字」であり、プリント動作から用紙排出に至るまでの時間が長いという問題がある。更に、用紙排出は通常装置下部で行われるため、排出トレイからの用紙取り出しの操作性は却って悪くなる。
本発明は、上述したような技術的課題を解決するためになされたものであり、高速、小型、高画質で且つ省エネルギー化や操作性にも配慮すると共に、更に、記録材のスループット(本件では所要時間を表す意味として用いる)をも短縮した画像形成装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、本発明は、図1(a)に示すように、トナー像を形成し且つ転写部位にて記録材にトナー像を転写する作像エンジン2と、この作像エンジン2の上方に記録材が供給可能に収容される記録材供給部5を有し、この記録材供給部5から供給される記録材の搬送経路6が作像エンジン2との転写部位を通過した後作像エンジン2と記録材供給部5との間を横切るように配設され、この搬送経路6を通して記録材を記録材収容部7に収容排出する記録材搬送系4と、作像エンジン2と記録材供給部5との間にて当該画像形成装置1の筐体側壁1aに比べて中央寄りに位置するように設けられ且つ作像エンジン2の転写部位にて記録材に転写されたトナー像を定着する定着装置3とを備え、前記記録材収容部7は、その上流側端部が前記筐体側壁1aに比べて定着装置3寄りに位置するように定着装置3の下流直後に配設されることを特徴とするものである。
ここで、「当該画像形成装置1の筐体側壁1aに比べて中央寄りに位置するように設けられ……定着する定着装置3」とは、「本発明に係る定着装置3の中心位置が画像形成装置1の中央と筐体側壁1aとの中間位置よりも装置中央寄りになるように、定着装置3が配設されること」を意味し、また、「前記記録材収容部7は、その上流側端部が前記筐体側壁1aに比べて定着装置3寄りに位置する」とは、「記録材収容部7の上流側端部が、定着装置3の端部(下流部)と筐体側壁1aとの中央位置よりも定着装置3寄りになるように、記録材収容部7が配設されること」を意味する。
【0010】
このような技術的手段において、本願の対象となる作像エンジン2は、画像形成を行う方式は特に限定されず、電子写真方式、静電記録方式等の画像形成方式を適宜選定して差し支えなく、また、カラー、モノクロいずれであってもよい。
ここで、本発明における作像エンジン2としては、トナー像を形成担持する画像形成部と、この画像形成部からのトナー像を一時的に搬送保持する中間転写体とを有し、当該画像形成部が中間転写体の下方に配置されるようにすれば、画像形成部でのトナー浮遊等による機内汚染を防ぐことが可能になる。また、画像形成部から転写部位までの距離を短くすることができ、中間転写体上でのトナー像の保持時間も短縮され、中間転写体からのトナー飛散も抑えられ画質が向上する。更に、中間転写体としては、ベルト状、ドラム状いずれであっても差し支えないが、レイアウトの自由度や小型化する観点からベルト状が好ましい。また、画像形成部には、トナー像を形成する像担持体が含まれ、その数量は特に限定されないが、カラー画像形成装置を構成する場合は、速度等の観点からタンデム型に構成することが好ましい。
【0011】
更に、記録材供給部5は、少なくとも上方に配設されていればよく、その数量は特に限定されず、例えば作像エンジン2の下方等にも他の記録材供給部が配設されていても差し支えない。このように、本発明では、記録材供給部5を上方に備えていることから、記録材供給部5への記録材の補給に際し楽な姿勢で操作できる、すなわち、ユーザーにやさしい画像形成装置1を提供することが可能になる。尚、作像エンジン2の上方に配設される記録材供給部5の上方に、例えば画像読取装置等を搭載することも差し支えない。
【0012】
本発明における記録材搬送系4は、記録材供給部5、記録材収容部7及び記録材供給部5から記録材収容部7までの記録材を搬送する記録材の搬送経路6とで構成される。ここで、記録材の搬送経路6は記録材を搬送する経路を意味し、通常搬送案内部材等にて区画され、例えばロール対や搬送ガイド等の搬送案内部材を適宜配設したものである。
そして、本発明における記録材収容部7は、少なくとも定着装置3の下流直後にある記録材収容部7を備えていればよく、特にその数量は限定されないが、記録材収容部7の上流側端部が画像形成装置1の筐体側壁1aに比べて定着装置3寄りにあればよく、その下流側端部が筐体側壁1aより装置外にあっても差し支えない。
【0013】
このように、記録材供給部5を上方に設け、作像エンジン2と記録材供給部5との間に記録材の搬送経路6を設け、更に、定着装置3から記録材収容部7の上流側端部までの距離を短くすることで、記録材が供給されて収容排出されるまでのスループットが短縮される。尚、以降「スループット」とは、所要時間を表す意味として用いる。
更に、定着装置3を作像エンジン2の転写部位寄りに配設するようにすれば、記録材収容部7を一層転写部位に近付けることができ、転写部位から記録材収容部7までの距離がより短くなることで、スループットが一層短縮される。
そして、記録材収容部7は、その半分を超える部分が当該画像形成装置1の筐体内に配置されるようにすれば、画像形成装置1から突出する記録材収容部7の外部突出量を抑えることができ、画像形成装置1を小型化することが可能になる。
【0014】
また、本発明における定着装置3は、トナー像を定着するための加熱手段を備えており、この加熱手段としては、接触加熱方式、非接触加熱方式等いずれでもよく、例えば電磁誘導方式の加熱方式等であっても差し支えない。更に、本発明にあっては、定着装置3を画像形成装置1の中央近傍に配設することができ、熱効率が向上する。尚、定着装置3の周囲に遮熱部材を配設するようにすれば、定着装置3からの余分な熱エネルギーの排出を防ぐことができ、一層熱効率が向上する。そのため、省エネルギー化が可能になる。
【0015】
また、本発明に係る画像形成装置1の他の態様としては、以下のようなものが挙げられる。すなわち、本発明は、図1(b)に示すように、トナー像を形成し且つ転写部位にて記録材にトナー像を転写する作像エンジン2と、この作像エンジン2の上方に記録材が供給可能に収容される記録材供給部5を有し、この記録材供給部5から供給される記録材の搬送経路6が作像エンジン2との転写部位を通過した後作像エンジン2と記録材供給部5との間を横切るように配設され、この搬送経路6を通して記録材を記録材収容部7に収容排出する記録材搬送系4と、作像エンジン2と記録材供給部5との間にて当該画像形成装置1の筐体側壁1aに比べて中央寄りに位置するように設けられ且つ作像エンジン2の転写部位にて記録材に転写されたトナー像を定着する定着装置3とを備え、前記記録材収容部7は、その上流側端部が前記筐体側壁1aに比べて定着装置3寄りに位置するように定着装置3の下流直後に配設される第一の記録材収容部7aと、この第一の記録材収容部7aとは別に設けられ、この第一の記録材収容部7aに至る搬送経路6の途中にて分岐する搬送経路6に連通され且つ記録材を反転収容可能とする第二の記録材収容部7bとを有することを特徴とする。
【0016】
このように、記録材収容部7として、定着装置3の下流直後に設けられた第一の記録材収容部7a以外に、記録材を反転収容可能な第二の記録材収容部7bを設けることで、記録材の選択排出が可能になる。また、このとき収容された記録材の画像面を異なった状態(フェイスアップとフェイスダウン)に区分することもできるため、第一及び第二の記録材収容部7a,7bに収容排出された記録材の識別も容易になり、操作性が一層向上する。
【0017】
そして、第二の記録材収容部7bを定着装置3の上方に配置された記録材供給部5の上方に配設することが好ましく、この場合、定着後の記録材の搬送経路6が簡単化され、第二の記録材収容部7bを画像形成装置1内に収めることもでき、画像形成装置1の小型化が可能になると共に、第二の記録材収容部7bへ収容排出された記録材を一層取り扱い易くなる。
【0018】
更に、本発明では、定着装置3より上方に配置される記録材供給部5は、その記録材送出方向反対側端部が画像形成装置1の筐体側壁1aに比べて定着装置3寄りに配置されるようにすれば、画像形成装置1内の記録材供給部5の後方にスペースを確保でき、記録材の搬送経路6等の配置が容易になる。また、記録材供給部5上に反転排出可能な記録材収容部7を設ける際にもその搬送経路を短くでき、スループットが短縮される。そのため、例えばオプション等により他の記録材供給部を追装するような場合、すなわち、当該画像形成装置1で使用可能な記録材の最大サイズより小さいサイズを主として使用する場合に、特に有効となる。尚、この記録材供給部5に使用頻度の高いサイズの記録材を収容するようにすれば、操作性が一層向上する。
【発明の効果】
【0019】
本発明の基本的構成によれば、以下の基本的効果を奏する。
1.作像エンジンの上方に記録材搬送系、定着装置を配設したので、画像形成装置の設置スペースを作像エンジンの配設スペースに依存させることができ、その分、画像形成装置の小型化を容易に実現することができる。
2.作像エンジンの上方に記録材搬送系の記録材供給部及び記録材収容部を配置することができるため、画像形成装置の上側にて記録材供給部に対する記録材の補給操作及び記録材収容部からの記録材の取出操作を行うことができ、その分、記録材の取り扱い操作性(補給操作性、取出操作性)を向上させることができる。
3.画像形成装置の中央寄りに定着装置を配設したので、画像形成装置の筐体側壁寄りに定着装置を配設した態様に比べて、定着時の外気の影響を軽減でき、定着装置の熱を逃がさずに有効に利用することができ、その分、省エネルギー化を図ることができる。
4.作像エンジンの上方に定着装置を配設したので、定着装置の熱による作像エンジンへの影響を軽減でき、作像性能が安定し、画質を向上させることができる。
つまり、本発明によれば、小型化、記録材の取り扱い性、省エネルギー及び作像性能を確保した画像形成装置を提供することが可能になる。
【0020】
特に、本発明では、記録材収容部の上流側端部が筐体側壁に比べて定着装置寄りに位置するように、定着装置の下流直後に記録材収容部を配設するようにしたので、記録材供給部から記録材収容部までの記録材の搬送経路を短くでき、スループットが短縮される。また、記録材収容部が装置側方から不必要に突出することはなく、装置の小型化への要請を損なう懸念はない。
更に、記録材収容部としては、その上流側端部が筐体側壁に比べて定着装置寄りに位置するように、定着装置の下流直後に配設される第一の記録材収容部と、この第一の記録材収容部とは別に設けられ、この第一の記録材収容部に至る搬送経路の途中にて分岐する搬送経路に連通され且つ記録材を反転収容可能とする第二の記録材収容部とを有するようにしたので、スループットが短縮されると共に、第一及び第二の記録材収容部への選択排出が可能になり、更に、排出された記録材の識別もし易くなり、その分操作性も向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
図2は、本発明が適用された画像形成装置1の実施の形態を示す概要図である。
同図において、画像形成装置は、トナー像を形成する作像エンジン等が配設された装置本体(筐体)15の上方にプラテン11上の原稿を読み取る原稿読取装置10を備えたものである。
そして、装置本体15には、作像エンジンの上方に記録材としての用紙を供給する1段の用紙トレイ51を備え、この用紙トレイ51と作像エンジンとの間に後述する定着器40を配置した構成となっている。
【0022】
本実施の形態における原稿読取装置10は、例えばプラテン11の下方に配置された原稿読取部12とプラテン11の上方に配置されたADF(Auto Document Feeder)13にて構成されている。原稿読取部12は、プラテン11上にセットされた原稿面に光を照射する光源と、原稿面からの反射光を電気信号に変換するCCD等の光電変換素子と、原稿面からの反射光を光電変換素子に導く経路を形成する適宜数のミラーと、原稿面からの反射光を光電変換素子の結像面上で結像させる結像レンズ等を備えている。そのため、原稿読取装置10では、プラテン11上にマニュアルでセットされた原稿やADF13を介してセットされた原稿を原稿読取部12で読み取り、対応する画像データに変換するようになっている。
【0023】
本実施の形態における作像エンジンは、例えば電子写真方式にて四つの各色成分トナー像(本実施の形態ではイエロ、マゼンタ、シアン、ブラック)を形成する画像形成ユニット20(20a〜20d)と、各画像形成ユニット20(20a〜20d)にて形成された各色成分トナー像が順次転写(一次転写)されて保持する中間転写ベルト30とで構成されている。
各画像形成ユニット20(20a〜20d)は、夫々感光体ドラム21を有し、各感光体ドラム21の周囲には、感光体ドラム21が帯電される帯電ロール等の帯電器22、帯電された感光体ドラム21上に静電潜像(主としては原稿読取装置10で読み取られた画像データ又は他の記録媒体等から取り込まれた画像データに基づく静電潜像)を書き込むレーザスキャナ等の露光器23、感光体ドラム21上に書き込まれた静電潜像を各色成分トナーにて現像する現像器24、感光体ドラム21上のトナー像を中間転写ベルト30上に転写する転写ロール等の一次転写器25及び感光体ドラム21上の残留トナーを除去するドラムクリーナ26を夫々配設したものである。
尚、符号27(27a〜27d)は、現像器24へトナーを補給するトナー補給装置であり、各色トナーが夫々の色に対応する現像器24へ補給されるようになっている。
【0024】
更に、中間転写ベルト30は、例えばポリイミド樹脂に導電性カーボンブラック等を混練し、体積抵抗率を10〜1012Ω・cm程度としたフィルム状の無端ベルトからなり、3個の張架ロール32〜34に掛け渡されており、例えば張架ロール33を駆動ロールとし、張架ロール34をテンションロールとして、図の矢印方向に循環移動するようになっている。
そして、本実施の形態では、張架ロール33を張架ロール32より斜め下方に配置することで、中間転写ベルト30を斜めに配置でき、画像形成装置の小型化に寄与するようになっている。
また、画像形成ユニット20(20a〜20d)を中間転写ベルト30の下方(張架ロール33と張架ロール34との間)に配置することで、画像形成ユニット20の例えば現像器24からのトナー浮遊等による機内汚染に起因する画質劣化を防ぎ、一層画質の安定した画像形成を可能にしている。
【0025】
そして、本実施の形態では、中間転写ベルト30の張架ロール32と対向する位置に、中間転写ベルト30上に転写されたトナー像を用紙上に一括転写する二次転写器31が設けられ、張架ロール32をバックアップロールとして、図示外の二次転写バイアスが印加されるようになっている。
特に、本実施の形態においては、二次転写器31が最下流の画像形成ユニット20dの近傍に設置されていることから、中間転写ベルト30上にトナー像が形成された後、すぐに用紙上に二次転写されることが可能となり、中間転写ベルト30上でのトナー像の乱れを防ぎ、画質を一層向上することができるようになっている。尚、符号35は、中間転写ベルト30上の残留トナー等を清掃するベルトクリーナである。
【0026】
更に、この二次転写器31の下流側には、二次転写器31によって用紙に転写された未定着トナー像を定着する定着器40が設けられている。
本実施の形態における定着器40は、二次転写位置(二次転写器31と張架ロール32とで構成される)に対し略水平方向の位置で、中間転写ベルト30の上方且つ画像形成装置の中央寄りに設けられている。
この定着器40は、図3に示すように、上部ユニット41と下部ユニット46とで構成されている。上部ユニット41は、加圧ロール42と加圧ロール42を覆うように設けられた断熱カバー45aとで構成され、下部ユニット46は、内部にヒータ48が配設された加熱ロール47とこの加熱ロール47を覆うように設けられた断熱カバー45bとで構成されている。また、断熱カバー45a,45bは、夫々加圧ロール42又は加熱ロール47側に金属の熱輻射板451a,451bを備え、その外側を真空断熱材452a,452bで覆った形状を採っている。尚、符号453a,453bは外装カバーである。
【0027】
ここで、熱輻射板451a,451bとしては、例えば鏡面加工されたアルミ等の金属が用いられ、輻射率0.5以下の表面とすることで、表面での反射率が高くなるようになっている。また、真空断熱材452a,452bは、例えば熱伝導率0.03W/(m・K)以下の部材を厚さ3mm以上備えたもので構成されている。更に、外装カバー453a,453bは、熱伝導率の小さいプラスチックによって構成されている。
また、本実施の形態では、加圧ロール42及び加熱ロール47と夫々の断熱カバー45a,45bとは、例えば3〜20mmの距離を隔てて配置され、断熱カバー45a,45bが加圧ロール42又は加熱ロール47を互いに上下方向から挟み込むような形となっている。そのため、加熱ロール47による熱が定着器40外へ余分に漏れないようになっている。
そして、本実施の形態では、加圧ロール42と加熱ロール47とが略鉛直方向に対向配置されているため、このニップ域を用紙が略水平方向に移動するようになっている。本実施の形態では、上述のような定着器40を使用することで、画像形成装置の中央寄りに配置しても定着器40の発熱による機内温度上昇が抑制され、更に、二次転写位置と定着器40との間隔も近付けることができる。
【0028】
また、本実施の形態では、二次転写器31によって、中間転写ベルト30上のトナー像は用紙の下面側(鉛直下方側)に転写されることから、二次転写器31から定着器40の間には、用紙を上方に保持して搬送する搬送装置36が設けられている。この搬送装置36としては、静電吸着方式やエアー吸引方式等が利用でき、二次転写器31によって用紙上に転写された未定着トナー像の画質劣化を防止している。
【0029】
次に、本実施の形態における用紙搬送系について、図2を基に説明する。
本実施の形態では、用紙トレイ51〜53は、画像形成装置1内の定着器40の上方に1段用紙トレイ51、画像形成ユニット20の下方に2段の用紙トレイ52,53が設置されている。用紙トレイ51〜53は、画像形成装置1の前面側から引き出して、用紙を補給するようになっており、特に、上方にある用紙トレイ51を使用する際は、楽な姿勢で行うことが可能となる。また、本実施の形態では、手差し用の手差しトレイ54も設けられ、これらの用紙トレイ51〜53と手差しトレイ54とから用紙が供給されるようになっている。
【0030】
また、本実施の形態では、用紙トレイ51は画像形成装置の下方に設けた他の用紙トレイ52,53より小さいサイズが適用できるようになっている。更に、この用紙トレイ51に使用頻度の高い用紙を適用させるようにすれば、用紙トレイ51への用紙補給を頻繁に行っても、ユーザーが楽な姿勢で対応できるため、使い勝手のよい装置となる。
【0031】
また、本実施の形態では、未定着トナー像が定着器40によって定着された後、用紙が収容排出される二つの収容トレイ71,72が設けられている。特に、収容トレイ71は定着器40の直後に設けられ、この収容トレイ71には定着器40を通過した用紙が略そのままの角度で収容排出されるようになっている。また、この収容トレイ71の上流側端部は、画像形成装置の筐体側壁15aに比べて定着器40寄りに位置するようになっている。そのため、定着器40にて定着された用紙は、そのまますぐに収容トレイ71へ収容されるようになる。
更に、本実施の形態では、用紙トレイ51の上方にもう一つの収容トレイ72が設けられている。
そして、上述した用紙トレイ51〜53及び手差しトレイ54と収容トレイ71,72との間には、各種の用紙搬送路が構成されている。
【0032】
本実施の形態における用紙搬送路としては、用紙トレイ51から略鉛直下方に延びる第1搬送路61と、用紙トレイ52,53から略鉛直上方に延びる第2搬送路62と、手差しトレイ54から延びる第3搬送路63と、これらの搬送路61〜63が二次転写位置で合流した後、定着器40を通って収容トレイ71へ延びる主搬送路64とが設けられている。更に、本実施の形態では、この主搬送路64の定着器40の下流側から、収容トレイ72に向かって略垂直に立ち上がる垂直搬送路65と、この垂直搬送路65の途中から用紙を反転して二次転写位置に戻す反転搬送路66とが設けられている。そして、これらの搬送路61〜66には、多数の搬送ガイドや搬送ロール等の搬送部材が設置され、用紙の搬送が確実になされるようになっている。
【0033】
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の基本的な画像形成プロセスについて、図2を基に説明する。今、原稿読取装置10にて読み取られた各色成分画像(イエロ、マゼンタ、シアン、ブラック)の画像データが各画像形成ユニット20(20a〜20d)の露光器23に送出されると、各画像形成ユニット20(20a〜20d)の感光体ドラム21上には各色成分の静電潜像が形成されると共に、対応する色トナーが収容された現像器24にて静電潜像が顕像化され、感光体ドラム21上に各色未定着トナー像が形成される。
そして、各色未定着トナー像は、夫々の感光体ドラム21と中間転写ベルト30とが接する一次転写部位において、一次転写器25によって中間転写ベルト30上に順次一次転写され、色重ねされる。
【0034】
このようにして中間転写ベルト30上に一次転写された未定着トナー像は、中間転写ベルト30の移動に伴って、二次転写位置(二次転写器31と張架ロール32によって構成される)へと移動する。
ここで、仮に、用紙が用紙トレイ51から供給された場合を想定して、以降の用紙搬送系について、図2の部分拡大図である図4を用いて詳述する。
用紙トレイ51からピックアップロール81によってピックアップされた用紙は、フィードロール82及びリタードロール83によって捌かれ1枚のみが第1搬送路61に搬送される。第1搬送路61を搬送された用紙は、搬送ロール84を通った後、位置合わせ調整される図示外のレジストロールを経由して二次転写位置(二次転写器31と張架ロール32とで構成される)まで搬送される。二次転写位置では、二次転写器31と張架ロール32との間に印加された図示外の二次転写バイアスによって、中間転写ベルト30上の未定着トナー像がフェイスダウン(トナー像面が下面側)の状態で用紙上に一括転写される。
未定着トナー像が一括転写された用紙は、搬送装置36によって吸着搬送され、定着器40に搬送され、未定着トナー像が定着される。
定着器40を通過した用紙は、搬送ロール85及び排出ロール86を経由して、収容トレイ71にフェイスダウンの状態のまま排出される。
【0035】
更に、本実施の形態では、定着器40後の搬送ロール85から、収容トレイ72側に排出することも可能である。この場合、用紙は、定着器40から搬送ロール85を通った後、垂直搬送路65を垂直上方に搬送され、搬送ロール87及び排出ロール88を通って収容トレイ72へフェイスアップの状態(収容トレイ71へ排出した場合と異なる状態)で排出される。尚、搬送ロール87は、反転搬送路66へ用紙を導くために正逆駆動可能な反転ロールであり、例えば両面印刷を行う際は、この反転ロール87によって用紙が反転搬送路66に向かうようになる。
【0036】
本実施の形態では、収容トレイ71の上流側端部にある排出ロール86は、定着器40から筐体側壁15a(用紙進行方向側)に比べて定着器40寄り、すなわち、定着器40の下流側端部から筐体側壁15aまでの中央より定着器40寄りに設けたので、定着器40から排出ロール86までの距離は短く、この間のスループットが大幅に短縮される。
一方、収容トレイ72への排出にあっても、搬送ロール85を画像形成装置の中央近傍に設けることができ、垂直搬送路65を搬送ロール85の直後から立ち上げることができるため、定着器40から収容トレイ72の上流側端部にある排出ロール88までの距離を短くすることができ、スループットが短縮される。
そして、本実施の形態では、二つの収容トレイ71,72を設け、収容トレイ71ではフェイスダウン、収容トレイ72ではフェイスアップとする用紙の収容排出が可能となり、選択的な収容排出ができるため、使用勝手のよい画像形成装置の提供が可能になる。
【0037】
以上のように、本実施の形態では、定着器40を画像形成装置1の中央近傍に配置したにも拘わらず、収容トレイ71の上流側端部(排出ロール86で構成される用紙排出口に相当)を定着器40の近傍に配置することで、定着器40以降の用紙搬送路を短くでき、スループットを短縮することができる。したがって、用紙トレイ51から収容トレイ71までの用紙搬送距離も短くなり、スループットが短縮される。特にこのような構成は、インスタントオン定着器を標榜する例えば電磁誘導定着器のようにウォームアップ時間が10秒以内となるような定着器と組み合わせることが好ましく、この場合に、スループットの短縮効果が一層発揮される。
【0038】
このような本実施の形態に係る画像形成装置の性能を評価するために、以下のような比較の形態と対比する。
図5は、本実施の形態に係る画像形成装置の比較の形態を示す概要図である。本比較の形態における画像形成装置の基本的構成は、実施の形態(図2参照)と略同様に構成されるが、実施の形態のように定着器40の直後への収容トレイの配設はなく、用紙トレイ51の上方への収容トレイ101の配設があるのみとなっている。尚、同図では、主要な構成要素には実施の形態と同様の符号を付し、説明は省略する。
【0039】
同図において、本比較の形態における画像形成装置では、収容トレイ101への用紙搬送は、二次転写位置(二次転写器31)から定着器40、反転ロール87(図4参照)を経由して排出ロール102に至る主搬送路64が設けられている。しかしながら、この主搬送路64は、実施の形態より長くなっており、用紙が定着器40を通過した後すぐに収容排出されるような構成(実施の形態に相当)に比べ、定着器40から収容トレイ101までの距離が長くなるため、この部分のスループットが長くなる。
更に、この比較の形態にあっては、収容トレイ101が1箇所のため、収容する用紙を選択的に分類(例えばフェイスアップとフェイスダウンに分類)することも困難となり、使用勝手に劣るものとなる。
【0040】
以上のように、本実施の形態では、用紙トレイ51を上方に設けることで、この用紙トレイ51への用紙補給時に楽な姿勢で行うことができ、「人にやさしい」構成の画像形成装置を提供することが可能となる。
また、上方より、定着器40、中間転写ベルト30、画像形成ユニット20の順に配置したことから、定着器40からの熱の影響を抑制することができ、安定した画像形成が可能となる。更に、トナー補給装置27も定着器40より下方に設置することができ、長期使用に際しても定着器40の熱の影響を防ぎ、トナーの熱劣化をも抑えることができる。
更にまた、中間転写ベルト30を斜めに配置し、画像形成ユニット20をその下方に設け、画像形成ユニット20から二次転写位置までの距離を短くしたので、小型、高速で画質のよい画像形成装置を提供することが可能になる。
そして、収容トレイ71の上流側端部を定着器40の下流直後に配設することで、特に、定着器40から収容トレイ71までのスループットを大幅に短縮することができる。
更にまた、用紙トレイ51〜53を複数配置した場合には、画像形成ユニット20や定着器40を挟んで上下に配置することで、画像形成装置の重量バランスが安定し、装置稼働時の振動等が画像形成に影響することを防いだり、稼働時の遮音効果を高めることができる。
【実施例】
【0041】
本実施例は、図2の実施の形態で示した本件発明が適用された画像形成装置(本件実施例)と、図5に示す比較の形態としての画像形成装置(比較例)とのスループットの比較を行ったもので、いずれも定着器から収容トレイまでのスループットを測定した内容を示す。尚、いずれの装置共に、定着器での用紙送り速度は210mm/s、使用した用紙は、A4判、富士ゼロックス(株)製P紙(坪量65gsm)を横送り(LEF)にて給紙して画像形成を行った。
このとき、本件実施例と比較例とで、定着器の下流側端部から収容トレイの上流側端部までの距離及びスループットの結果は、図6のようになった。
定着器から収容トレイまでの距離は、本件実施例でフェイスダウンの収容トレイの場合は80mm、また、フェイスアップの収容トレイの場合は270mmとなったが、比較例では、463mmであり、本件実施例での定着器から収容トレイまでの距離が大幅に短くなっていることが分かる。
また、定着器から収容トレイまでのスループットは、本件実施例でフェイスダウンの収容トレイの場合は0.38sec、また、フェイスアップの収容トレイの場合は1.29secとなったが、比較例では、2.20secであり、本件実施例での定着器から収容トレイまでのスループットは、比較例に比べ、フェイスダウンの収容トレイで1.82sec(83%の改善効果)、フェイスアップの収容トレイで0.91sec(41%の改善効果)の時間短縮が確認された。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】(a)(b)は本発明に係る画像形成装置の構成を示す説明図である。
【図2】実施の形態に係る画像形成装置の概要を示す説明図である。
【図3】実施の形態の定着器を示す説明図である。
【図4】実施の形態の要部拡大図である。
【図5】本発明に係る画像形成装置の比較の形態を示す説明図である。
【図6】実施例の結果を示す説明図である。
【図7】従来例としての画像形成装置を示す説明図である。
【図8】他の従来例としての画像形成装置を示す説明図である。
【図9】更に他の従来例としての画像形成装置を示す説明図である。
【符号の説明】
【0043】
1…画像形成装置,1a…筐体側壁,2…作像エンジン,3…定着装置,4…記録材搬送系,5…記録材供給部,6…搬送経路,7…記録材収容部,7a…第一の記録材収容部,7b…第二の記録材収容部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー像を形成し且つ転写部位にて記録材にトナー像を転写する作像エンジンと、
この作像エンジンの上方に記録材が供給可能に収容される記録材供給部を有し、この記録材供給部から供給される記録材の搬送経路が作像エンジンとの転写部位を通過した後作像エンジンと記録材供給部との間を横切るように配設され、この搬送経路を通して記録材を記録材収容部に収容排出する記録材搬送系と、
作像エンジンと記録材供給部との間にて当該画像形成装置の筐体側壁に比べて中央寄りに位置するように設けられ且つ作像エンジンの転写部位にて記録材に転写されたトナー像を定着する定着装置とを備え、
前記記録材収容部は、その上流側端部が前記筐体側壁に比べて定着装置寄りに位置するように定着装置の下流直後に配設されることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
トナー像を形成し且つ転写部位にて記録材にトナー像を転写する作像エンジンと、
この作像エンジンの上方に記録材が供給可能に収容される記録材供給部を有し、この記録材供給部から供給される記録材の搬送経路が作像エンジンとの転写部位を通過した後作像エンジンと記録材供給部との間を横切るように配設され、この搬送経路を通して記録材を記録材収容部に収容排出する記録材搬送系と、
作像エンジンと記録材供給部との間にて当該画像形成装置の筐体側壁に比べて中央寄りに位置するように設けられ且つ作像エンジンの転写部位にて記録材に転写されたトナー像を定着する定着装置とを備え、
前記記録材収容部は、その上流側端部が前記筐体側壁に比べて定着装置寄りに位置するように定着装置の下流直後に配設される第一の記録材収容部と、この第一の記録材収容部とは別に設けられ、この第一の記録材収容部に至る搬送経路の途中にて分岐する搬送経路に連通され且つ記録材を反転収容可能とする第二の記録材収容部とを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項2記載の画像形成装置において、
前記第二の記録材収容部は、定着装置の上方に配置された記録材供給部の上方に配置されることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1又は2記載の画像形成装置において、
定着装置より上方に配置される記録材供給部は、その記録材送出方向反対側端部が画像形成装置の筐体側壁に比べて定着装置寄りに配置されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1又は2記載の画像形成装置において、
定着装置は、前記筐体の中央位置より作像エンジンの転写部位寄りに配置されることを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1又は2記載の画像形成装置において、
定着装置の下流直後に配設される記録材収容部は、その半分を超える部分が当該画像形成装置の筐体内に配置されることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成装置において、
作像エンジンは、トナー像を形成担持する画像形成部と、この画像形成部からのトナー像を一時的に搬送保持する中間転写体とを有し、当該画像形成部が中間転写体の下方に配置されることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項7記載の画像形成装置において、
前記中間転写体は、ベルト部材であることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−53395(P2006−53395A)
【公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−235489(P2004−235489)
【出願日】平成16年8月12日(2004.8.12)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】