説明

画像形成装置

【課題】 複数のプリントエンジンを設けたときの、効率的なプリント処理が可能となる画像形成装置。
【解決手段】 プリントシステム10では、レーザープリント方式のプリントエンジン26と、インクジェット方式のプリントエンジン28(28A〜28C)と共に、用紙バッファ部30が設けられている。給紙部18から取出される用紙12は、プリントエンジン2、28A〜28Cのそれぞれに給紙可能であると共に、プリントエンジン26、28A〜28Cによって画像を形成された用紙は、用紙バッファ部に搬送可能となっている。また、用紙バッファ部に保持される用紙は、排紙トレイ24へ搬送可能であると共に、プリントエンジン26.28A〜28Cへ搬送可能であり、これにより、プリントエンジン26、28A〜28Cで並行して画像を形成しながら、排紙トレイへ順に排紙可能となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリントエンジンを用いて印刷ジョブ(プリントジョブ)に基づいた画像を記録紙等に形成する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
記録紙等に画像を形成する画像形成装置(以下、プリンタとする)には、プリントエンジンとして、電子写真プロセスを用いたレーザープリンタやインクを用いたインクジェットプリンタ等がある。
【0003】
このようなプリンタは、クライアントPCに直接接続されるか、ネットワーク接続されて、クライアントPCから出力される印刷ジョブ(プリントジョブ)を受信すると、このプリントジョブに基づいた印刷処理(プリント処理)を実行し、記録紙に文字や画像を形成する。
【0004】
また、プリンタには、K(ブラック)の現像モジュールのみが設けられて、白黒プリントのみを行うプリンタ(モノクロプリンタ)や、K色に加えて(シアン)、M(マゼンタ)及びY(イエロー)の現像モジュールを備え、記録紙にカラー画像を形成するカラープリンタ等がある。
【0005】
ところで、レーザープリンタは、高価ではあるが高速プリントが可能である。また、インクジェットプリンタは、低コストでカラー画像や高階調画像の形成が可能であるが、インクを用いるために高速プリントが困難となっている。
【0006】
一方、プリントジョブには、白黒画像を高速で多量に出力したいものや、速度よりも階調や画質を優先して出力したいものなどがある。
【0007】
このようなプリントジョブの目的に応じてプリント処理を実行するためには、複数のプリンタを接続し、目的に応じたプリンタを選択し、選択したプリンタへプリントジョブを出力する必要がある。
【0008】
ここから、プリントエンジンの特性の異なる複数のプリンタを接続し、プリントジョブの内容から最適なプリンタを選択してプリント処理を実行する提案がなされている(例えば、特許文献1参照。)。
【0009】
この提案では、例えばページ単位でグラフィックスやイメージなどのオブジェとを含むか、テキストのみか等を判断し、プリント処理を行うエンジンを選択し、選択したエンジンを用いてプリント処理を実行するようにしている。
【0010】
しかしながら、この提案では、仕上がり品質を優先しているために、複数のプリントエンジンを備えているにも拘わらず、プリント時間の短縮は難しいという問題がある。
【特許文献1】特開平10−226138号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、処理特性の異なる複数のプリントエンジンを用いたときに、記録紙に形成する画像品質を確保すると共に、印刷処理時間の短縮を図ることができる画像形成装置を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために本発明は、プリントエンジンを用いて、プリントジョブのジョブデータに基づいた画像を記録紙に形成する画像形成装置であって、前記記録紙に黒色の画像を形成する第1のプリントエンジンと、前記記録紙にカラー画像を形成する第2のプリントエンジンと、前記ジョブデータに基づいて前記第1のプリントエンジンで前記記録紙に形成する画像に応じた印字データを生成すると共に、前記第2のプリントエンジンで前記記録紙に形成する画像に応じた印字データを生成する画像処理手段と、前記第1又は第2のプリントエンジンで画像が形成された前記記録紙を貯留可能な貯留手段と、前記第1のプリントエンジン、第2のプリントエンジン及び貯留手段の間で前記記録紙を搬送する搬送手段と、を含むことを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、記録紙に白黒画像を形成する第1のプリントエンジン、カラー画像を形成する第2のプリントエンジンと共に、貯留手段を備えている。貯留手段は、第1のプリントエンジンないし第2のプリントエンジンによって画像が形成された記録紙を一時的に保持する。
【0014】
また、搬送手段は、第1及び第2のプリントエンジンのそれぞれから用紙を貯留手段に搬送可能であると共に、貯留手段から第1及び第2のプリントエンジンのそれぞれへ給紙可能となっており、例えば、第1のプリントエンジンによって白黒画像を形成した後、この記録紙を貯留手段に貯留して保持し、所定のタイミングで第2のプリントエンジンに給紙して、カラー画像を重ねて形成することができる。
【0015】
これにより、第1のプリントエンジンと第2のプリントエンジンを用いて、別々の記録紙に並行して画像を形成することができ、複数枚の記録紙に連続して画像を形成するときの処理時間の短縮を図ることが可能となる。
【0016】
このような本発明においては、前記貯留手段が、前記第1及び第2のプリントエンジンから送り出される前記記録紙を受け入れると共に、該記録紙を排紙方向と第1及び第2のプリントエンジンへの給紙方向へ送り出し可能であればよく、また、前記貯留手段が、前記記録紙の搬送方向を反転させて前記第1及び第2のプリントエンジンへの給紙方向へ送り出し可能であることがより好ましい。
【0017】
これにより、貯留手段を、画像形成を行うときの記録紙の待機のみならず、両面印刷に使用することができる。
【0018】
また、本発明は、前記第1のプリントエンジンとしてレーザ光を用いて電子写真プロセスによって画像を形成するレーザープリントエンジンを用いることができ、前記第2のプリントエンジンとしてインク液滴を吐出して画像を形成するインクジェットプリントエンジンを用いることができる。
【0019】
これにより、白黒画像を形成するときの印刷時間の短縮と共に、カラー画像を形成するときの画像品質の向上を図ることができ好ましい。
【0020】
さらに、本発明においては、前記第2のプリントエンジンを複数備えることが好ましく、これにより、白黒画像を形成ときに比べて印刷時間のかかるカラー画像を、複数の記録紙に形成するときの時間短縮を図ることができる。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように本発明によれば、第1及び第2のプリントエンジンを用いて記録紙に画像を形成するときに、第1及び第2のプリントエンジンのそれぞれで異なる記録紙に並行して画像を形成することができるので、複数枚の記録紙に画像を形成するときの時間短縮を図ることができるという優れた効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。図1には、本実施の形態に画像形成装置として適用したプリントシステム10の概略構成を示している。このプリントシステム10は、画像形成用の記録紙(以下、用紙12とする)を搬送しながら、この用紙12に画像を形成する(以下、プリント処理とする)。
【0023】
プリントシステム10は、ケーシング14内に、プリントエンジン部16及び給紙部18が設けられていると共に、用紙12の搬送路20が形成されている。
【0024】
給紙部18は、それぞれに多数枚の用紙12を積層して収容可能な複数の給紙トレイ22を備えている。なお、本実施の形態では、一例として2つの給紙トレイ22(給紙トレイ22A、22B)を設けているが給紙トレイ22の数はこれに限るものではない。
【0025】
また、プリントシステム10には、排紙トレイ24が設けられており、給紙トレイ22から取出した用紙12をプリントエンジン部16へ搬送し、このプリントエンジン部16で画像が形成された用紙12へ排紙トレイ24へ搬送して排出する。これにより、画像が形成された用紙12が排紙トレイ24上に積層されて集積される。
【0026】
ところで、プリントシステム10では、プリントエンジン部16に、黒色の画像を形成するプリントエンジン26と、カラー画像を形成可能とする複数のプリントエンジン28を含んでいる。
【0027】
プリントエンジン26は、第1のプリントエンジンとして設けられ、例えば感光体ドラムを備え、印字データに応じてレーザービームを感光体ドラムへ走査しながら照射することにより静電潜像を形成し、この静電潜像を黒色のトナーを用いてトナー現像することにより印字データに応じたトナー像を形成し、このトナー像を用紙12に転写することにより、印字データに応じた画像を用紙12に形成する。すなわち、白黒レーザープリンタの機能を備えている。
【0028】
このようにプリントエンジン26では、電子写真プロセス方式を用いることにより、用紙12に画像を形成する速度が比較的高速となっている。
【0029】
プリントエンジン28は、第2のプリントエンジンとして設けられ、画像データに応じてインク液滴を用紙12に吐出することにより、用紙12に画像データに応じた画像を形成する。
【0030】
このとき、プリントエンジン28では、例えば、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)及びK(ブラック)の各色のインクを用いることにより、用紙12にカラー画像の形成が可能となっている。すなわち、プリントエンジン28は、カラーインクジェットプリンタの機能を備えている。
【0031】
また、プリントエンジン28では、インクジェット方式を用いることにより、プリントエンジン26と比較して画像形成速度(印字速度)は低いが高階調で高品質のカラー画像の形成が可能となっている。
【0032】
なお、プリントエンジン26は、電子写真プロセスを用いた一般的構成を適用でき、プリントエンジン28はインクジェット方式を用いた一般的構成を適用でき、ここでは詳細な説明を省略する。
【0033】
一方、プリントシステム10には、搬送路20として給紙トレイ22からプリントエンジン26へ向けて用紙12を搬送する給紙搬送路20Aと、給紙搬送路20Aから分岐してプリントエンジン26をバイパスして用紙12を搬送するバイパス搬送路20Bが設けられている。
【0034】
これにより、プリントシステム10では、給紙トレイ22から取出した用紙12をプリントエンジン26へ搬送(給紙)可能であると共に、プリントエンジン26をバイパスさせて搬送可能となっている。
【0035】
また、プリントシステム10では、複数のプリントエンジン28を備えており、プリントエンジン26とプリントエンジン28の間には、複数のプリントエンジン28のそれぞれへ用紙12を搬送可能とする分岐搬送路20Cと共に、プリントエンジン28をバイパスして搬送するバイパス搬送路20Dが設けられている。
【0036】
これにより、プリントシステム10では、用紙12をプリントエンジン28の何れかへ給紙可能であると共に、プリントエンジン28をバイパスさせることもできるようになっている。
【0037】
なお、本実施の形態では、一例として3台のプリントエンジン28(プリントエンジン28A、28B、28C)を設けているが、プリントエンジン28の数はこれに限るものではなく、プリントエンジン26よりも画像形成速度の低いプリントエンジン28は、少なくとも2台以上設けたものであれば良い。
【0038】
また、プリントエンジン28の下流側には、排出搬送路20Eが設けられており、プリントエンジン28A〜28Cを通過した用紙12及びプリントエンジン28をバイパスした用紙12を排紙トレイ24へ向けて搬送可能となっている。
【0039】
一方、プリントシステム10には、貯留手段として用紙バッファ部30が設けられ、排出搬送路20Eに切換え部32が設けられている。プリントシステム10では、排紙搬送路20Eを搬送される用紙12を、この切換え部32によって排紙トレイ24へ向けるか、用紙バッファ部30へ向けるかが切り換えられる。また、切換え部32は、用紙バッファ部30から送出された用紙12を排紙トレイ24へ向けて案内可能となっている。
【0040】
用紙バッファ部30は、切換え部32から送り込まれる用紙12を一時的に保持すると共に、保持している用紙12を切換え部32側へ送り出し可能となっている。
【0041】
また、用紙バッファ部30は、給紙トレイ22の下方側に設けられ、切換え部32から送り込まれる用紙12を、給紙搬送路20Aへ送り出し可能となっている。なお、用紙バッファ部30では、給紙搬送路20A側に用紙12を送り出すときに用紙12を反転可能となっており、これにより、プリントシステム10では、用紙12の両面に画像を形成する両面プリントが可能となっている。
【0042】
なお、プリントシステム10では、用紙バッファ部30を給紙トレイ22の下方に配置したが、これに限らず、給紙トレイ22の間や給紙トレイ22の上方側に用紙バッファ部30を配置してもよい。すなわち、用紙バッファ部30は、プリントエンジン28を通過した用紙12を、再度、給紙側へ戻すことができるものであれば、任意の位置に配置することができる。
【0043】
このような用紙バッファ部30としては、例えば、図2に示す構成が適用できる。この用紙バッファ部30では、それぞれに用紙12を保持可能な用紙保持部34、36が上下2段に設けられている。用紙保持部34、36は、搬送ベルト38が対で設けられている。
【0044】
用紙保持部34、36では、搬送ベルト38によって用紙12を挟持した状態で、搬送ベルト38の移動(回転駆動)を停止することにより、用紙12を保持する。また、用紙保持部34、36では、搬送ベルト38の駆動方向を切換えることにより、用紙12を、給紙搬送路20A側又は排出搬送路20E(切換え部32)側へ送り出し可能となっている。
【0045】
この用紙バッファ部30には、給紙搬送路20A側に搬送ガイド40が設けられ、切換え部32側に搬送ガイド42とターンガイド44が設けられている。搬送ガイド40は、用紙保持部34、36のそれぞれから給紙搬送路20Aへ用紙12が送り出されるように切換える。
【0046】
搬送ガイド42は、切換え部32から送り込まれる用紙12の搬送方向を用紙保持部34又は用紙保持部36に切換えると共に、用紙保持部34、36のそれぞれから送出される用紙12を切換え部32へ案内する。
【0047】
また、ターンガイド44は、用紙保持部36から切換え部32へ向けて送り出される用紙12を用紙保持部34へ案内する。
【0048】
これにより、用紙バッファ部30では、用紙保持部34、36から切換え部32側及び給紙搬送路20A側へ用紙12を送り出し可能となっていると共に、用紙12を反転させて給紙搬送路20Aへ送り出すことができるようになっている。なお、本実施の形態に適用した用紙バッファ部30では、2段に配置した用紙保持部34、36を用いることにより2枚の用紙12の保持が可能となるようにしているが、用紙保持部を3段以上にして、3枚以上の用紙12の保持が可能となるようにしてもよい。
【0049】
一方、図1に示すように、プリントシステム10には、画像処理部50が設けられている。この画像処理部50は、プリントエンジン部16、給紙部18及び用紙搬送路20の作動を制御する。
【0050】
また、画像処理部50では、プリントシステム10に入力される印刷ジョブのジョブデータに対して各種の画像処理を施すと共に、RIP処理を施すことによりプリントエンジン26、28で用紙12に画像を形成するためのラスタデータを作成する。
【0051】
このとき、画像処理部50では、ページごとの各オブジェクトが、文字などの黒色のオブジェクトか、写真やイメージなどのカラーオブジェクトかを判断し、黒色のオブジェクトのみのラスタデータ(印字データ)と、カラーオブジェクトのラスターデータ(印字データ)を生成する。
【0052】
画像処理部50では、文字などの黒色オブジェクトの画像を形成するときに、その用紙12をプリントエンジン26へ給紙し、カラーオブジェクトの画像を形成するときに、その用紙12をプリントエンジン28へ給紙するようにしている。
【0053】
また、画像処理部50では、プリントエンジン26、28への給紙タイミングに合わせて、黒色オブジェクトの印字データをプリントエンジン26に出力し、カラーオブジェクトの印字データ(C、M、Y、Kの各色の印字データ)をプリントエンジン28へ出力する。
【0054】
すなわち、プリントシステム10では、プリントエンジン26を黒オブジェクト専用とし、プリントエンジン28をカラーオブジェクト専用としている。
【0055】
一方、画像処理部50では、用紙12にカラーオブジェクトを形成するときに、プリントエンジン28A〜28Bの何れかに空きがあると、そのプリントエンジン28への給紙を開始して該当カラーオブジェクトのプリントを実行する。
【0056】
また、画像処理部50では、黒色オブジェクト又はカラーオブジェクトの一方を形成した後、他方のオブジェクトの形成が必要であるにも拘わらず、該当オブジェクトの形成に用いるプリントエンジン26又はプリントエンジン28に空きがないと、該当用紙12を用紙バッファ部30へ送りこんで保持し、空きが生じることよりプリント処理を再開する。
【0057】
また、プリントシステム10では、所定の画像をプリント処理した用紙12を排出するときに、前のページの用紙12が排出されていなければ、プリント処理の終了した用紙12を用紙バッファ部30へ送り込み、前のページの用紙12が排出された後に、用紙バッファ部30に保持している次のページの用紙12を排紙トレイ24へ送り出して、排紙トレイ24へ排出する用紙12の順序を揃えるようにしている。
【0058】
このように構成されているプリントシステム10では、プリントジョブが入力されると、各ページのジョブデータに応じた画像を用紙12に形成する。このとき、プリントシステム10に設けている画像処理部50では、ページごとのジョブデータに対して、所定の画像処理を施すと共に、RIP処理を行う。このときに、画像処理部50では、ページごとに黒色オブジェクトの印字データ(ラスタデータ)と、カラーオブジェクトの印字データ(ラスタデータ)を生成する。
【0059】
この後に、用紙12の搬送タイミングに合わせて黒色オブジェクトの印字データをプリントエンジン26へ出力し、カラーオブジェクトのインバータデータをプリントエンジン28へ出力する。
【0060】
これにより、用紙12は、黒色オブジェクトがプリントエンジン26によってプリントされ、カラーオブジェクトがプリントエンジン28によってプリントされて、排紙トレイ24へ排出される。
【0061】
ところで、プリントシステム10には、複数のプリントエンジン(プリントエンジン26及びプリントエンジン28A〜28C)と共に用紙バッファ部30が設けられている、これにより、多数枚の用紙12のそれぞれに高品質の画像を形成するときの時間短縮を図るようにしている。
【0062】
ここで、プリントシステム10で、プリントエンジン26、28A〜28C及び用紙バッファ部30を用いたプリント処理を説明する。
【0063】
図3には、プリントシステム10でプリント処置を実行するときの給紙処理の概略を示している。このフローチャートは、例えば、プリントジョブの各ページに対する画像処理が実行されて、最初のステップ100では、初期設定を行う。この初期設定では、給紙ページnの初期値(n=0)とプリントジョブの総ページ数Nの設定を行う。
【0064】
この後に、ステップ102では、給紙ページnを最初のページ(n=1)に設定し、次のステップ104では、プリントエンジン26、28に空きがあるか否かを確認する。
【0065】
ここで、プリントエンジン26、28に空きがあると、ステップ104で工程判定して、ステップ106へ移行し、nページ目(ここでは、1ページ目)のプリント処理を開始する。
【0066】
この後、ステップ108では、プリント処理を開始するnページ目に対する給紙が実行されたか否かを確認し、給紙が実行されると、ステップ110では、最終ページ(n=N)の給紙が終了しか否かを確認する。このとき、最終ページの給紙が終了していなければ、ステップ110で否定判定して、ステップ102へ戻り、次のページに対する処理を実行する。
【0067】
すなわち、プリントシステム10では、プリントエンジン26、28に空きがあると、ページ順に用紙12の給紙を行うことにより、プリントエンジン26、28で並行してプリント処理を行うようにしている。
【0068】
一方、図4には、ページごとのプリント処理の概略を示している。このフローチャートは、各ページに対して図3のステップ106でプリント処理の開始が指示されることにより実行される。
【0069】
このフローチャートでは、最初のステップ120でプリント処理するnページ目に、文字(テキスト文字)などの黒色オブジェクトがあるか否かを確認し、黒色オブジェクトがあるときには、ステップ120で肯定判定してステップ122へ移行する。
【0070】
このステップ122では、黒色オブジェクトのプリントに用いるプリントエンジン26が空いているか否か、すなわち、プリントエンジン26を用いたプリント処理の実行中であるか否かを確認する。
【0071】
ここで、プリントエンジン26が空いているか、前のページのプリント処理が終了するなどして空いたときには、ステップ122で肯定判定してステップ124へ移行する。このステップ124では、給紙トレイ22からプリントエンジン26へ、nページ目の用紙12の給紙を開始し、ステップ126で。この給紙に合わせてプリントエンジン26へ、nページ目の黒色オブジェクトの印字データを出力することより、nページ目の黒色オブジェクトのプリント処理を実行する。
【0072】
このようにして用紙12に黒色オブジェクトをプリントすると、ステップ128では、nページ目にカラーオブジェクトがあるか否かを確認し、カラーオブジェクトがあるときには、ステップ128で肯定判定してステップ130へ移行し、カラーオブジェクトのプリントに用いるプリントエンジン28に空きがあるか否かを確認する。
【0073】
ここで、プリントエンジン28A〜28Cの何れもプリント処理を実行中で空きがないときには、ステップ130で否定判定してステップ132へ移行する。このステップ132では、黒色オブジェクトのプリント処理を終了した用紙12を、バイパス搬送路20Dを経由して用紙バッファ部30へ搬送し、用紙バッファ部30に保持する。
【0074】
この後、ステップ134では、プリントエンジン28A〜28Cの何れかに空くが生じたか否かを確認し、プリントエンジン28A〜28Cの何れかに空きが生じると、ステップ134で肯定判定してステップ136へ移行し、用紙バッファ部30に保持している用紙12を、プリントエンジン28へ給紙する。このときに用紙12は、用紙バッファ部30から給紙搬送路20A、バイパス搬送路20Bを経てプリントエンジン28へ搬送される。
【0075】
なお、黒色オブジェクトのプリント処理が終了した時点で、プリントエンジン28A〜28Cの何れかに空きがあるときには、ステップ130で肯定判定して、ステップ136へ移行することにより、用紙12をプリントエンジン26からプリントエンジン28へ搬送する。
【0076】
プリントシステム10では、このようにして用紙12をプリントエンジン28へ搬送すると共に、nページ目のカラーオブジェクトの印字データをプリントエンジン28へ出力する。これにより、ステップ140で、用紙12にカラーオブジェクトのプリント処理が行われる。
【0077】
一方、nページ目がカラーオブジェクトのみで黒色オブジェクトがないときには、ステップ120で否定判定してステップ142へ移行する。このステップ142では、プリントエンジン28A〜18Cの何れかに空きがあるか否か確認する。
【0078】
このときに、プリントエンジン28A〜28Cの何れかに空きがあるか、空きが生じると、ステップ142で肯定判定してステップ144へ移行する。このステップ144では、給紙トレイ22から用紙12を取り出し、取出した用紙12を給紙搬送路20Aからバイパス搬送路20Bを経て搬送し、該当するプリントエンジン28へ給紙する。
【0079】
この後にステップ140へ移行することにより、nページ目の用紙12にカラーオブジェクトがプリントされる。
【0080】
このようにして、nページ目の用紙12にプリントジョブに基づいたプリント処理を行うと、ステップ146へ移行する。なお、nページ目にカラーオブジェクトがないときには、ステップ128で否定判定することより、ステップ146へ移行する。
【0081】
このステップ146では、前ページの用紙12の排紙が終了したか否かを確認する。すなわち、nページ目の用紙12のプリント処理を行っているときには、(n−1)ページ目の用紙12のプリント処理が終了して排紙トレイ24へ排出されたかを確認する。
【0082】
ここで、前ページの用紙12の排紙が終了していないときには、ステップ146で否定判定してステップ148へ移行する。このステップ148では、nページ目の用紙12を用紙バッファ部32へ送り込む。このとき、用紙12へ黒色オブジェクトをプリントした直後であれば、この用紙12は、分岐搬送路20Cからバイパス搬送路20Dへ経て用紙バッファ部30へ搬送され、用紙バッファ部30に保持される。
【0083】
この後、ステップ150ディスプレイは、前ページの用紙12が排紙トレイ24へ排紙されたか否かを確認し、前ページの用紙12に対するプリント処理が終了し、排紙トレイ24へ排紙されると、ステップ150で肯定判定してステップ152へ移行し、用紙バッファ部30に保持しているnページ目の用紙12を、用紙バッファ部30から排紙トレイ24へ搬送して排紙する。
【0084】
なお、nページ目の用紙12に対するプリント処理が終了した時点で、既に前ページの用紙12は排紙されているときには、ステップ146で肯定判定されて、ステップ152へ移行し、nページ目の用紙12を、そのまま排紙搬送路20Eから排紙トレイ24へ向けて搬送して排紙する。
【0085】
ここで、図5及び図6を参照して具体的に説明する。図5(A)には、一例として5ページ(N=5)のプリントジョブを示している。このプリントジョブは、1ページ目P1、2ページ目P2、3ページ目P3に、カラーオブジェクトP1C、P2C、P3Cが形成されると共に、文字による黒色オブジェクトP1B、P2B、P3Bが形成され、4ページ目P4が文字による黒色オブジェクトP4Bのみが形成され、5ページ目P5は、カラーオブジェクトP5Cのみが形成されている。
【0086】
このようなプリントジョブに対して、画像処理部50では、各ページのジョブデータから黒色オブジェクトの印字データと、カラーオブジェクトの印字データを生成する。
【0087】
すなわち、図5(B)に示すように、1、2、3、4ページ目P1、P2、P3、P4に対して、黒色オブジェクトP1B、P2B、P3B、P4Bのみをプリントするための印字データを生成する。これと共に、図5(C)に示すように、1、2、3、5ページ目P1、P2、P3、P5に対して、カラーオブジェクトP1C、P2C、P3C、P5Cのみをプリントするための印字データを生成する。
【0088】
図6には、このプリントジョブを実行したときの処理の進行を手順図として示している。なお、図6においては、プリントエンジン28でプリントに要する時間がプリントエンジン26で要する時間の約3倍としている。また、図6では、プリントエンジン26を「プリントエンジン(黒)」と表記し、プリントエンジン28A、28B、28Cを、「プリントエンジン(カラーA)」、「プリントエンジン(カラーB)」、「プリントエンジン(カラーC)」と表記している。
【0089】
図6に示すように、図5(A)のプリントジョブを実行するときには、先ず、1ページ目P1に対してプリントエンジン26を用いて黒色オブジェクトP1Bのプリント処理を開始し、これに続いて、2ページ目P2、3ページ目P3に対して、プリントエンジン26A、26Bを用いて、カラーオブジェクトP2C、P3Cのプリント処理を開始する。
【0090】
このときに、プリントエンジン28Cは空き状態であるが、次の4ページ目P4は、プリントエンジン26が空いていないためにプリント処理は開始されず、黒色オブジェクトP1Bのプリントが終了すると、1ページ目P1の用紙12は、プリントエンジン26Cへ送られ、カラーオブジェクトP1Cのプリント処理が開始される。
【0091】
また、黒色オブジェクトP1Bのプリントが終了すると、プリントエンジン26が空くので、4ページ目P4に対する黒色オブジェクトP4Bのプリント処理が開始される。このときに、プリントエンジン28A〜28Cの何れもプリント中であるので、5ページ目P5に対しては、プリント開始待ちとなる。
【0092】
一方、4ページ目P4への黒色オブジェクトP4Bのプリント処理を終了したときには、前のページがまだ排紙されていないので、4ページ目P4の用紙12は、用紙バッファ部30へ送られて保持される。
【0093】
また、この後、2ページ目P2は、カラーオブジェクトP2Cのプリントが終了すると、プリントエンジン26が空いているので、黒色オブジェクトP2Bのプリント処理が開始されるが、3ページ目P3は、プリントエンジン26が空いていないので、用紙バッファ部30へ送られて保持される。
【0094】
また、カラーオブジェクトP2Cのプリント処理が終了すると、プリントエンジン26Aが空くので、このプリントエンジン26Aを用いた5ページ目P5のプリント処理(カラーオブジェクトP5Cのプリント処理)が開始される。
【0095】
また、1ページ目P1は、カラーオブジェクトP1Cのプリント処理が終了すると、排紙トレイ24へ排紙され、これにより、2ページ目P2は、黒色オブジェクトP2Bのプリント処理が終了すると、排紙トレイ24へ排紙される。
【0096】
2ページ目P2のプリント処理が終了することによりプリントエンジン26が空くので、用紙バッファ部30に保持されている3ページ目P3の用紙12が、プリントエンジン26へ送られて黒色オブジェクトP3Bのプリント処理が開始される。
【0097】
また、3ページ目P3のプリント処理が終了すると、3ページ目P3の用紙12は、排紙トレイ24へ排紙され、これによって、4ページ目P4の排紙が可能となるので、用紙バッファ部30に保持されている4ページ目P4の用紙12が排紙され、さらに、5ページ目P5は、カラーオブジェクトP5Cのプリントが終了すると、そのまま、排紙トレイ24へ送られて排紙される。
【0098】
このように、プリントシステム10では、複数のプリントエンジン26、28を用いてプリント処理するときに、プリントエンジン26、28に空きが生じるのを抑え、効率的にプリント処理することができる。
【0099】
一方、図4から図6では、プリントエンジン26、28A〜28Cに空きが生じないようにプリント処理を行うようにしたが、全てのページに対して、黒色オブジェクト又はカラーオブジェクトのプリントを優先し、そのプリント処理が終了した後に、残りのプリント処理が実行されるようにしてもよい。
【0100】
例えば、黒色オブジェクトのプリント処理を優先するときには、図4のフローチャートで、ステップ142、144を省略し、ステップ120で否定判定されたときに、ステップ130へ移行するようにすればよい。
【0101】
図7には、黒色オブジェクトのプリント処理を優先して行うときのプリント処理の流れを図6と同様の手順図として示している。
【0102】
このときには、1ページ目P1に対して、黒色オブジェクトP1Bのプリント処理を行い、これが終了すると、プリントエンジン28AでカラーオブジェクトP1Cのプリント処理を行う。また、2ページ目P2は、1ページ目P1に対するプリントエンジン26での処理処理が終了すると、黒色オブジェクトP2Bのプリント処理を行い、これが終了するとプリントエンジン28BでカラーオブジェクトP2Cのプリント処理を行う。さらに、3ページ目P3は、2ページ目P2に対するプリントエンジン26での処理処理が終了すると、黒色オブジェクトP3Bのプリント処理を行い、これが終了するとプリントエンジン28CでカラーオブジェクトP3Cのプリント処理を行う。
【0103】
4ページ目P4は、3ページ目P3に対するプリントエンジン26での処理処理が終了すると、黒色オブジェクトP4Bのプリント処理を行う。また、5ページ目P5は、1ページ目のカラーオブジェクトP1Cのプリント処理が終了すると、プリントエンジン28Aで、カラーオブジェクトP5Cのプリント処理を開始する。
【0104】
このようにしてプリント処理を行い、カラーオブジェクトのプリント処理が終了した用紙12から順に排紙する。また、4ページ目P4は、黒色オブジェクトP4Bのプリント処理を終了したときに、3ページ目P3の用紙12が排紙されていなければ、用紙バッファ部30へ送って保持し、3ページ目P3が排紙された後に、用紙バッファ部30から送り出して排紙すればよい。
【0105】
なお、黒色オブジェクトではなく、カラーオブジェクトのプリント処理を優先するときには、最初にプリントエンジン28A〜28Cを用いたプリント処理を実行し、カラーオブジェクトのプリント処理が終了した後に、順に黒色オブジェクトのプリント処理を行って排紙すればよい。
【0106】
一方、プリント処理のトータル時間の短縮を図るときには、例えば、図8に示すように、1ページ目P1は、先に、カラーオブジェクトP1Cのプリント処理を行い、2ページ目P2、3ページ目P3は、黒色オブジェクトP2B、P3Bのプリント処理を先に行う。これにより、2ページ目P2、3ページ目P3は、黒色オブジェクトP2B、P3Bのプリントが終了すると、引き続いてカラーオブジェクトP2C、P3Cのプリント処理が行われ、黒色オブジェクトP3Bのプリントが終了すると、4ページ目P4の黒色オブジェクトP4Bのプリント処理を開始する。
【0107】
ここで、4ページ目P4のプリント処理を開始することにより、1ページ目P1の黒色オブジェクトP1Bのプリント処理ができなくなれば、1ページ目P1を用紙バッファ部30で保持して、4ページ目P4のプリント処理が終了した後に、黒色オブジェクトP1Bのプリント処理を開始し、このプリント処理が終了した後に、1ページ目P1を排紙する。
【0108】
また、前のページより先にプリント処理が終了する2ページ目P2及び4ページ目P4は、用紙バッファ部30に保持し、前のページの排紙が終了してから排紙する。
【0109】
このように、プリントエンジン26、28A〜28Cなどの複数のプリントエンジンのみならず、プリント処理途中の用紙12を保持する用紙バッファ部30を設けることより、複数のプリントエンジンを効率的に使用してプリント処理を行うことができるので、プリント処理時間の短縮を図ることができる。
【0110】
一方、以上の説明では、処理性能が同等のプリントエンジン28A〜28Cを用いた例を示したが、プリントエンジン28として標準モードと高画質モードの何れか一方、又は双方のモードを備えたものを用い、プリントジョブ上で、標準モードに設定されているときには、標準モードでのプリント処理を行い、高画質モードに設定されているときには、高画質モードでのプリント処理を行うものであっても良い。
【0111】
例えば、図9に示すように、プリントシステム10Aでは、インクジェット方式のプリントエンジン28として、標準モードでのプリント処理が可能なプリントエンジン28D、高画質モードでのプリント処理が可能となるプリントエンジン28E及び、標準モードでのプリント処理と高画質モードの双方を備えてモードを切換えて使用可能なプリントエンジン28Fを設けている。
【0112】
このようなプリンタシステム10Aを用いて、それぞれに黒色オブジェクトとカラーオブジェクトが形成された6ページのプリントジョブを実行するときに、プリントオプションとして「標準画質」が設定されているときには、各ページの黒色オブジェクトを、プリントエンジン26によってプリントする。
【0113】
また、カラーオブジェクトをプリントするときには、標準モードのプリントエンジン28Dと、標準モードを備えたプリントエンジン28Fを用いる。このときには、例えば、1、3、5ページをプリントエンジン28Dでプリント処理し、2、4、6ページをプリントエンジン28Fでプリント処理するように振り分けることができる。
【0114】
また、プリントオプションとして「高画質」が設定されているときには、各ページの黒色オブジェクトを、プリントエンジン26によってプリントすると共に、カラーオブジェクトをプリントするときに、高画質モードのプリントエンジン28Eと、高画質モードを備えたプリントエンジン28Fを用いる。このときには、例えば、1、3、5ページをプリントエンジン28Eでプリント処理し、2、4、6ページをプリントエンジン28Fでプリント処理するように振り分けることができる。
【0115】
さらに、プリントオプションとして「標準画質以上」が設定されているときには、カラーオブジェクトをプリントするときに、プリントエンジン28D、28E、28Fを使用することができ、このとき、プリントエンジン28Fを標準モードで使用することにより、例えば、1、4ページをプリントエンジン28D、2、5ページをプリントエンジン28E、3、6ページをプリントエンジン28Fでプリント処理するように振り分けることができる。
【0116】
また、プリントオプションとして「高画質」及び「両面印刷」が設定されているときには、1ページと1ページの裏面となる2ページ及び、5ページと5ページの裏面となる6ページを、プリントエンジン28Eを用いてプリント処理し、3ページと3ページの裏面となる4ページを、高画質モードで使用するプリントエンジン28Fでプリント処理するように振り分けることができ、プリントオプションとして「標準画質」及び「両面印刷」が設定されているときには、1、2ページ及び5、6ページを、プリントエンジン28Dを用いてプリント処理し、3、4ページを、標準モードで使用するプリントエンジン28Fでプリント処理するように振り分けることができる。
【0117】
さらに、プリントオプションとして「標準画質以上」及び「両面印刷」が設定されているときには、1、2ページをプリントエンジン28D、3、4ページをプリントエンジン28E、5、6ページをプリントエンジン28Fでプリント処理するように振り分けることができる。
【0118】
このように、両面印刷を行うときには、同一の用紙12に画像を形成するときには、同一のプリントエンジン28を用いることが好ましい。
【0119】
ただ、何れの場合においても、用紙バッファ部30を設けていることにより、プリントエンジン26、28D〜28Fを用いて、効率的にプリント処理することができるので、プリント処理時間の短縮が可能となる。
【0120】
なお、以上説明した本実施の形態は、本発明の一例を示すものであり、本発明の構成を限定するものではない。例えば、本実施の形態では、1台のプリントエンジン26を用いたが、第1のプリントエンジンは、2台以上設けたものであっても良い。
【0121】
また、用紙バッファ部30は、本発明に適用する貯留手段を限定するものではなく、貯留手段としては、用紙12を一次的に保持可能であれば任意の構成を適用でき、また、搬送路20の任意の位置に設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0122】
【図1】本実施の形態に適用したプリントシステムの概略構成図である。
【図2】用紙バッファ部の一例を示す概略構成図である。
【図3】給紙処理の一例を示す流れ図である。
【図4】ページごとのプリント処理の一例を示す流れ図である。
【図5】(A)はプリントジョブの各ページの画像の一例を示す概略図、(B)は(A)の各ページの黒色オブジェクトの印字データを示す概略図、(C)は(A)の各ページのカラーオブジェクトの印字データを示す概略図である。
【図6】図4の流れ図に沿ったプリント処理の概略を示す手順図である。
【図7】黒色オブジェクトを優先して形成するときの振り分けとプリント処理の一例を示す手順図である。
【図8】ページごとのプリント処理の振り分けの他の一例を示す手順図である。
【図9】プリントシステムの他の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0123】
10、10A プリントシステム(画像形成装置)
12 用紙(記録紙)
16 プリントエンジン部
18 給紙部
20 搬送路(搬送手段)
26 プリントエンジン(第1のプリントエンジン)
28(28A〜28F) プリントエンジン(第2のプリントエンジン)
30 用紙バッファ部(貯留手段)
32 切換え部(搬送手段)
50 画像形成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリントエンジンを用いて、プリントジョブのジョブデータに基づいた画像を記録紙に形成する画像形成装置であって、
前記記録紙に黒色の画像を形成する第1のプリントエンジンと、
前記記録紙にカラー画像を形成する第2のプリントエンジンと、
前記ジョブデータに基づいて前記第1のプリントエンジンで前記記録紙に形成する画像に応じた印字データを生成すると共に、前記第2のプリントエンジンで前記記録紙に形成する画像に応じた印字データを生成する画像処理手段と、
前記第1又は第2のプリントエンジンで画像が形成された前記記録紙を貯留可能な貯留手段と、
前記第1のプリントエンジン、第2のプリントエンジン及び貯留手段の間で前記記録紙を搬送する搬送手段と、
を含むことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記貯留手段が、前記第1及び第2のプリントエンジンから送り出される前記記録紙を受け入れると共に、該記録紙を排紙方向と第1及び第2のプリントエンジンへの給紙方向へ送り出し可能であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記貯留手段が、前記記録紙の搬送方向を反転させて前記第1及び第2のプリントエンジンへの給紙方向へ送り出し可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第1のプリントエンジンがレーザ光を用いて電子写真プロセスによって画像を形成するレーザープリントエンジンであることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第2のプリントエンジンがインク液滴を吐出して画像を形成するインクジェットプリントエンジンであることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第2のプリントエンジンを複数備えたことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−84902(P2006−84902A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−270875(P2004−270875)
【出願日】平成16年9月17日(2004.9.17)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】