説明

画像形成装置

【課題】無駄な部品交換によるコストアップを防止すること。
【解決手段】画像形成装置2は、感光体ドラム10と、装置本体4内に配設されたガイド面6A、8Aに沿って感光体ドラム10に対し接近及び離隔する方向に移動可能に装置本体4に装着される現像器14と、感光体ドラム10の周表面の一部を開閉する保護カバー30とを備えている。保護カバー30は、閉位置と開位置との間を回動可能に装置本体4に支持される。装置本体4には、保護カバー30に駆動連結されて保護カバー30を開閉しうるアーム部材70が回動可能に配設される。アーム部材70の一端部は、現像器14の移動軌跡上に存在するよう位置付けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザプリンタ、複写機、ファクシミリなど、静電写真式の画像形成装置、特に、感光体ドラムの露呈面を開閉することができる保護カバーを備えた静電写真式の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、画像形成装置においては、感光体ドラムを含むドラムユニット、あるいはドラムユニット及び現像器を含むプロセスユニットに、感光体ドラムの露呈面を開閉しうる保護カバーが備えられている。プロセスユニットにおけるドラムユニットに保護カバーが備えられた画像形成装置は、特許文献1に開示されている。この装置において、ドラムユニットには、保護カバーを開閉するアーム部材が回動自在に配設され、ドラムユニットとアーム部との間には、アーム部材を、保護カバーが感光体ドラムの露呈面を覆う閉位置に常時付勢するねじりコイルばねが設けられている。そして、プロセスユニットを装置本体に装着すると、アーム部材が装置本体の静止部に干渉してねじりコイルばねのばね力に抗して回動させられることにより、保護カバーが該露呈面を開く。他方、プロセスユニットを装置本体から離脱させると、アーム部材が、装置本体の静止部との干渉から開放され、ねじりコイルばねのばね力によって閉位置まで回動させられ、該露呈面を覆う。
【0003】
上記画像形成装置の運転中にジャムが発生した際には、プロセスユニットを装置本体から取り外してジャム処理を行い、ジャム処理終了後には、プロセスユニットを装置本体に装着する。また、定期点検に際しても、プロセスユニットの脱着動作が行われる。上記保護カバーは、このような脱着に際して、感光体ドラムの露呈表面を一時的に覆うことにより、該表面の損傷を保護するために配設される。
【0004】
上記した如き、ドラムユニットを含むプロセスユニットに保護カバーが備えられた画像形成装置、あるいは、それ自体が独立して装置本体に着脱されるドラムユニットに保護カバーが備えられた画像形成装置において、ドラムユニットあるいはプロセスユニットを交換する場合には、保護カバー及びそれに関連する部材を交換する必要がないにもかかわらず、ドラムユニットあるいはプロセスユニットと共に交換を余儀なくされる。その結果、無駄が生ずるのでコストアップとなり、また廃棄物の増加ともなるので、環境保護の観点からも好ましくない。
【特許文献1】特開2004−151568号公報(請求項28、段落[0027]、図7、図11、図12などの記載参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、無駄な部品交換によるコストアップを防止し、合せて環境保護にも寄与することを可能にする、新規な画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、
装置本体内に回転可能に配設された感光体ドラムと、装置本体内に配設されたガイド手段に沿って感光体ドラムに対し接近及び離隔する方向に移動可能に装置本体に装着される現像器と、感光体ドラムの周表面の一部を開閉する保護カバーとを備えた画像形成装置において、
保護カバーは、閉位置と開位置との間を回動可能に装置本体に支持され、
装置本体には、保護カバーに駆動連結されて保護カバーを開閉しうるアーム部材が回動可能に配設され、アーム部材の一端部は、現像器の移動軌跡上に存在するよう位置付けられ、
現像器が装置本体のガイド手段に沿って感光体ドラムに対し接近する方向に移動させられると、アーム部材の一端部が現像器によって一方の回動方向に回動させられて、保護カバーは閉位置から開方向に開位置まで回動させられる、
ことを特徴とする画像形成装置、
が提供される。
装置本体は、相互に間隔をおいて配設された一対の側壁を備え、保護カバーは、感光体ドラムの軸方向と一致する長手方向に延在するカバー本体と、カバー本体の長手方向の一端に配設された第1軸手段と、カバー本体の長手方向の他端に配設されかつ第1軸手段と共通の軸線上に配置された第2軸手段とを備え、保護カバーの第1軸手段は片方の側壁に回動可能に支持され、第2軸手段は他方の側壁に回動可能に支持され、アーム部材は片方の側壁に回動可能に支持されて、保護カバーの第1軸手段に駆動連結され、感光体ドラムは一対の側壁間に配置され、一対の側壁間における、感光体ドラムよりも上方位置には、保護カバーの開方向への回動を阻止して保護カバーの開位置を規定する停止壁が配設される、ことが好ましい。
保護カバーが閉方向に回動するように常時付勢する第1ばね手段と、保護カバーの閉方向への回動を阻止して保護カバーを閉位置に位置付けるストップ手段とが配設され、アーム部材の一端部の、現像器による該一方の回動方向への回動は、第1ばね手段のばね力に抗して行われる、ことが好ましい。
第1ばね手段は、アーム部材と片方の側壁との間に配設されたねじりコイルばねからなり、ストップ手段は、アーム部材の他方の回動方向への回動を阻止するよう片方の側壁に配設されたストッパからなる、ことが好ましい。
保護カバーを片方の側壁に向けて第1及び第2軸手段の軸方向に付勢する第2ばね手段が備えられ、保護カバーの第1軸手段は、カバー本体と一体に形成されてカバー本体の一端から軸方向に延び出す本体一端軸と、本体一端軸に嵌合されかつ片方の側壁に回動可能にかつ軸方向であって片方の側壁方向への移動が阻止されるよう支持されると共にアーム部材に駆動連結された分離被駆動軸とを備え、保護カバーの第2軸手段は、カバー本体と一体に形成されてカバー本体の他端から軸方向に延び出す本体他端軸からなり、本体他端軸は、他方の側壁に回動可能にかつ軸方向へ移動可能に支持され、第1軸手段の本体一端軸及び分離被駆動軸には、それぞれ、分離被駆動軸の、保護カバーの閉方向への回動時に、相互に周方向に圧接されて本体一端軸を一体的に回動させることができる第1圧接面と、第2ばね手段の軸方向のばね力により相互に圧接させられて、分離被駆動軸の、保護カバーの開方向への回動時に本体一端軸を一体的に回動させることができかつ、軸方向への相対移動が可能な第2圧接面とが備えられ、保護カバーが開位置に位置付けられた状態における、分離被駆動軸の、保護カバーの開方向への回動時に、本体一端軸は他方の側壁に向う軸方向に移動させられる、ことが好ましい。
第2ばね手段は、他方の側壁と保護カバーとの間に配設された圧縮コイルばねからなる、ことが好ましい。
保護カバーの第1軸手段における本体一端軸は、軸方向に延在しかつ周方向の一方に面した第1端面からなる該第1圧接面の片方と、該第1圧接面の片方における基端から周方向及び軸方向に延びて該第1圧接面の片方における先端に至る第2端面とを備え、第2端面は螺旋状に延在する螺旋状面からなる該第2圧接面の片方を含み、保護カバーの第1軸手段における分離被駆動軸は、本体一端軸の該第1圧接面の片方に対し周方向に対向しうる該第1圧接面の他方と、本体一端軸の該第2圧接面の片方における少なくとも一部領域に対向しうる螺旋状面からなる該第2圧接面の他方とを備えている、ことが好ましい。
保護カバーの第1軸手段における分離被駆動軸には被駆動ギヤが一体回動しうるよう配設され、アーム部材には駆動ギヤが一体に配設され、アーム部材の駆動ギヤと分離被駆動軸の被駆動ギヤとは、片方の側壁に回動可能に支持された少なくとも1個の中間ギヤを介して駆動連結される、ことが好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明に従って構成された画像形成装置の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0008】
図1、図4及び図5を参照して、一部のみが示されている画像形成装置2は、装置本体4を備え、装置本体4は、相互に間隔をおいて配設された一対の側壁6及び8を備えている。側壁6及び8間には、ドラムユニットDUが離脱自在に装着されている。ドラムユニットDUには、感光体ドラム10が回転可能に支持されている。ドラムユニットDUにおける、感光体ドラム10の周囲には、帯電手段12、転写手段(不図示)、クリーニング装置16、除電手段(不図示)などが配設されている。装置本体4には、後述する現像器14(図2及び図3)が離脱自在に装着される。不図示の露光手段(例えばレーザスキャニングユニット)は、側壁6及び8間における、ドラムユニットDUの上方に配設される。側壁6及び8間における、感光体ドラム10よりも上方位置であって、ドラムユニットDUに対し、図1においてほぼ右斜め上方位置には、側壁6及び8間を延在して側壁6及び8を相互に連結する連結壁17が配設されている。連結壁17の下端領域は、上方から下方に感光体ドラム10に向って傾斜しており、この傾斜した下端領域は、停止壁18、すなわち、後述する保護カバー30の、閉位置から開方向への回動を阻止して保護カバー30の開位置を規定する停止壁18を構成する。
【0009】
側壁6及び8の相互に対向する内側には、それぞれ、実質的に同形のガイド面6A及び8Aが、相互に対向する実質的に同じ位置に配設されている。ガイド面6Aは、側壁6から内側に所定の幅だけほぼ水平に突出しかつ、図1において、右上から左に向って(実質的に感光体ドラム10に接近する方向に)下方に延在するよう配設されている(図6及び図7をも参照)。ガイド面8A(図5)は、側壁8から内側に所定の幅だけほぼ水平に突出しかつ、ガイド面6Aに対し、水平方向に対応した位置を延在するよう配設されている。感光体ドラム10の軸方向に見て、ガイド面6A及び8Aの先端は、感光体ドラム10の外周面の下方領域に対し、図1において右側付近に存在する。ガイド面6A及び8Aは、後述する現像器14のガイド手段を構成する。
【0010】
図2を参照して、現像器14は、トナーが収容されるハウジング20を備えており、ハウジング20内の、図2において左端部には、図示しない現像スリーブが備えられ、現像スリーブの軸方向(図2において紙面に垂直な方向)における両端には、現像スリーブよりもわずかに直径が大きく、現像スリーブと同心の間隔設定コロ22(図2において片方の間隔設定コロ22のみが図示されている)が配設されている。間隔設定コロ22の各々は、感光体ドラム10の表面における両端部に接触して、感光体ドラム10の表面と現像スリーブの表面との間隔を所定のとおりに規定すると共に、現像器14の、装置本体4に対する装着位置を規定する。
【0011】
図2、図12及び図13を参照して、ハウジング20の幅方向(図2において紙面に垂直な方向)に間隔をおいて存在する一対の側壁24及び24(図2、図12及び図13において、片方の側壁24のみが図示されている)のうち片方の側壁24には、アーム作動兼被ガイド部材25と、被ガイド部材26と、アーム作動部材28とが、それぞれ側外方に突出するよう配設されている。アーム作動兼被ガイド部材25は、図示しない現像スリーブの軸心の延長上に、その中央領域が存在するよう配置され、横断面の輪郭がほぼハート形のブロック体からなる。被ガイド部材26は、円形外周面を有するピン形状をなし、アーム作動兼被ガイド部材25に対し、図2において右方に間隔をおいた位置に配置されている。アーム作動部材28は、被ガイド部材26よりも直径の大きな円形外周面を有する円筒形状をなし、アーム作動兼被ガイド部材25に対し、図2において右斜め上方に間隔をおいた位置であって、被ガイド部材26に対し、図2において左方に間隔をおいた位置に配置されている。アーム作動部材28は、被ガイド部材26に対してよりも、アーム作動兼被ガイド部材24に対して近い位置にある。アーム作動兼被ガイド部材25の断面積は、アーム作動部材28のそれよりも大きく設定されている。
【0012】
ハウジング20の図示しない他方の側壁24には、アーム作動兼被ガイド部材25と実質的に同形の被ガイド部材25と、被ガイド部材26と実質的に同形の被ガイド部材26が、それぞれ、相互に対向する実質的に同じ位置において側外方に突出するよう配設されている(いずれも不図示)。現像器14は、片方の側壁24に形成されたアーム作動兼被ガイド部材25と被ガイド部材26とが、装置本体4の側壁6に形成されたガイド面6A上にそれに沿って移動可能に載置されかつ、他方の側壁24に形成された、それぞれ図示しない被ガイド部材25と被ガイド部材26とが、側壁8に形成されたガイド面8A上にそれに沿って移動可能に載置されることにより、ガイド面6A及び8Aに沿って感光体ドラム10に対し接近及び離隔する方向に移動可能に、しかも離脱自在に、装置本体4に装着される。
【0013】
図1、図4及び図5を参照して、装置本体4には、感光体ドラム10の周表面の一部を開閉する保護カバー30が配設されている。保護カバー30は、感光体ドラム10の軸方向と一致する長手方向に延在するカバー本体32と、カバー本体32の長手方向の一端(図4において右端)に配設された第1軸手段34と、カバー本体32の長手方向の他端(図5において左端)に配設されかつ第1軸手段34と共通の軸線上に配置された第2軸手段36とを備えると共に、第1軸手段34及び第2軸手段36を介して閉位置(図1に示される位置)と開位置(図2及び図3に示される位置)との間を回動可能に側壁6及び8間に支持されている。保護カバー30の第1軸手段34は片方の側壁6に回動可能に支持され、第2軸手段36は他方の側壁8に回動可能に支持される。他方の側壁8と保護カバー30のカバー本体32との間には、保護カバー30を片方の側壁6に向けて第1及び第2軸手段34及び36の軸方向に付勢する圧縮コイルばね64(図10をも参照)が備えられている。
【0014】
保護カバー30について更に具体的に説明する。図4〜図6にその一部が示されているように、カバー本体32は、長手方向に細長いほぼ矩形状の輪郭を有する板部材及び補強リブを備えている。図4、図8及び図9を参照して、第1軸手段34は、カバー本体32と一体に形成されてカバー本体32の一端から軸方向に延び出す本体一端軸38と、本体一端軸38に嵌合されかつ片方の側壁6に回動可能にかつ軸方向であって片方の側壁6方向への移動が阻止されるよう支持されると共に後述するアーム部材70(図1参照)に駆動連結された分離被駆動軸40とを備えている。
【0015】
保護カバー30の第2軸手段36は、カバー本体32と一体に形成されてカバー本体32の他端から軸方向に延び出す本体他端軸37からなる。本体他端軸37(図10参照)は、他方の側壁8に回動可能にかつ軸方向へ移動可能に支持される。第2軸手段36の構成については、後に更に詳述する。
【0016】
図4、図8及び図9を参照して、第1軸手段34の本体一端軸38及び分離被駆動軸40には、それぞれ、分離被駆動軸40の、保護カバー30の閉方向への回動時に、相互に周方向に圧接されて本体一端軸38を一体的に回動させることができる第1圧接面46及び52と、圧縮コイルばね64(図5及び図10)の軸方向のばね力により相互に圧接させられて、分離被駆動軸40の、保護カバー30の開方向への回動時に本体一端軸38を一体的に回動させることができかつ、軸方向への相対移動が可能な第2圧接面48a及び54とが備えられている。
【0017】
図8及び図9を参照して更に具体的に説明すると、本体一端軸38の先端領域39を除く基端側(カバー本体32側)には、先端領域39よりも直径の大きな大径部44が設けられている(先端領域39は、小径部39とも言える)。大径部44は、軸方向に直線状に延在しかつ周方向の一方に面した第1端面からなる第1圧接面(第1圧接面の片方)46と、第1圧接面46の基端46a(カバー本体32側の基端46a)から周方向及び軸方向(カバー本体32から離れる軸方向)に延びて第1圧接面46の先端46b(基端46aと反対側の軸方向先端)に至る、第2端面48とを備えている。第1圧接面46は矩形状の平坦面からなる。第2端面48は螺旋状に延在する螺旋状面からなる第2圧接面(第2圧接面の片方)48aを含んでいる。すなわち、実施形態において、第2端面48は、第1圧接面46の基端46aから周方向に延在する一部領域に形成された非螺旋状面48bと、第1圧接面46の先端46bから周方向に延在する一部領域に形成された非螺旋状面48cと、非螺旋状面48bと非螺旋状面48cとの間の領域に形成された螺旋状面からなる第2圧接面48aとから形成されている。もちろん、第2端面48の全てを螺旋状面からなる第2圧接面48aから形成する他の実施形態もあるが、少なくとも一部の周方向領域が、螺旋状面からなる第2圧接面48aから形成されることが重要である。
【0018】
分離被駆動軸40は、本体一端軸38の先端領域39に回動可能にかつ軸方向移動可能に嵌合される円筒軸部50を備えている。円筒軸部50は、本体一端軸38の第1圧接面46に対し周方向に対向しうる第1圧接面(第1圧接面の他方)52と、本体一端軸38の螺旋状面である第2圧接面48aの少なくとも一部領域に対向しうる螺旋状面である第2圧接面(第2圧接面の他方)54とを備えている。実施形態において、円筒軸部50は、第1圧接面52と、第1圧接面52の先端(本体一端軸38側の先端)から周方向に延在する一部領域に形成された非螺旋状面55と、非螺旋状面55の、第1圧接面52と周方向反対側先端から軸方向に本体一端軸38側と反対方向に直線状に延びて周方向の他方に面した端面56と、第1圧接面52の基端52a(本体一端軸38側の先端に対し軸方向反対側の基端52a)から周方向に延在する一部領域に形成された非螺旋状面57と、端面56の基端56a(本体一端軸38側の先端に対し軸方向反対側の基端56a)から周方向に延在する一部領域に形成された非螺旋状面58と、非螺旋状面57及び58間を延在する螺旋状面である第2圧接面54とを備えている。円筒軸部50においては、少なくとも、本体一端軸38の第1圧接面46に対し周方向に対向しうる第1圧接面52と、本体一端軸38の第2圧接面48aの少なくとも一部領域に対向しうる第2圧接面54とを備えていることが重要である。
【0019】
分離被駆動軸40の円筒軸部50の他端(本体一端軸38と軸方向反対側の他端)には、円筒軸部50よりも大径の被駆動ギヤ59が一体回動しうるよう配設されている。被駆動ギヤ59には、円筒軸部50の貫通穴50a及び被駆動ギヤ59と共通の軸線上に存在しかつ、貫通穴50aよりも大径の穴59aが形成されている。穴59aの周方向の一部領域には、半径方向内側に延び出す突起59bが形成されている。突起59bの先端面は、円筒軸部50の貫通穴50aの内周面における周方向の一部領域の延長上に存在する。
【0020】
図5及び図10を参照して、他方の側壁8には、内側に水平に延び出す円筒状の軸受62が一体に形成されている。軸受62の円形内周面(軸受面)は、保護カバー30の本体他端軸37の外周面の直径よりもわずかに大きな内径を有している。本体他端軸37は、軸受62の円形内周面に嵌合支持される。圧縮コイルばね64は、本体他端軸37に巻き掛けられて支持され、その一端がカバー本体32の他端に圧接され、他端が軸受62の円形の先端面に圧接させられる。なお、カバー本体32の本体他端軸37と本体一端軸38とは、カバー本体32の、長手方向に直交する幅方向の一端領域に配設されている。
【0021】
図4及び図6に示されているように、保護カバー30の分離被駆動軸40は、片方の側壁6に回動可能にかつ軸方向であって片方の側壁6方向への移動が阻止されるよう支持される。図7に示されているように、片方の側壁6には、内側に水平に延び出す支持軸60が一体に形成されている。支持軸60は、分離被駆動軸40の貫通穴50a(図9)よりもわずかに小径である。支持軸60の基端部における周方向の一部領域には、半径方向外方に延び出す突起60aが形成されている。図7及び図9を参照して、分離被駆動軸40の貫通穴50aが、支持軸60の先端領域に回動可能に嵌合支持される。支持軸60の突起60aは、分離被駆動軸40の被駆動ギヤ59の穴59a内に位置付けられる。穴59a内には、突起59bが形成されているので、分離被駆動軸40の回動範囲は、分離被駆動軸40の突起59bが、支持軸60の突起60aの周方向片面に当接した位置から、突起60aの周方向他面に当接する位置までに規制される。被駆動ギヤ59の一側面59cは、穴59aの周縁に沿って形成されかつ、軸方向外方にわずかに延び出した環状面からなる。
【0022】
図4、図8及び図9を参照して、分離被駆動軸40の円筒軸部50は、本体一端軸38の先端領域39に軸方向移動可能に嵌合される。圧縮コイルばね64(図5)の軸方向のばね力により、保護カバー30のカバー本体32には、片方の側壁6に向う軸方向に付勢される。分離被駆動軸40の被駆動ギヤ59の一側面59c(図9)が、片方の側壁6の内側面に当接されることにより、保護カバー30の、片方の側壁6方向への移動が阻止されるので、本体一端軸38の第2圧接面48aの一部領域は、分離被駆動軸40の第2圧接面54に圧接させられる。また、本体一端軸38の第1圧接面46は、分離被駆動軸40の第1圧接面52に対し、周方向に対向して位置付けられる。本体一端軸38の非螺旋状面48b及び48cは、それぞれ、分離被駆動軸40の非螺旋状面58及び57に対し、軸方向に対向するよう位置付けられる。分離被駆動軸40の端面56及び非螺旋状面58と、本体一端軸38の第1圧接面48aの他の一部領域との間には隙間が形成される。保護カバー30は閉位置に位置付けられる。
【0023】
図1及び図4を参照して、装置本体4には、保護カバー30の第1軸手段34に駆動連結されて保護カバー30を開閉しうるアーム部材70が回動可能に配設されている。アーム部材70は、円弧状の、実施形態においてはほぼ半円形状の駆動ギヤ72と、駆動ギヤ72の一端から半径方向外方に延び出すアーム74とを備えている。駆動ギヤ72の中心部は、片方の側壁6から内側に水平に延び出す支持軸76に回動可能に支持されている。アーム部材70の主体部は、ほぼ一定の軸方向厚みを有している。アーム部材70の駆動ギヤ72と、保護カバー30の分離被駆動軸40の被駆動ギヤ59とは、片方の側壁6に回動可能に支持された少なくとも1個の中間ギヤ、実施形態においては2個の中間ギヤ80及び82を介して駆動連結されている。中間ギヤ80と82とは相互に噛み合わされている。アーム部材70の駆動ギヤ72は中間ギヤ80に噛み合わされ、中間ギヤ82は分離被駆動軸40の被駆動ギヤ59に噛み合わされている。中間ギヤ80及び82は、それぞれ、片方の側壁6から内側に水平に延び出す支持軸84及び86に回動可能に支持されている。
【0024】
図11を参照して、アーム部材70と片方の側壁6との間には、保護カバー30が閉方向(図1〜図3において時計方向)に回動するようにアーム部材70を図11において時計方向(図1において反時計方向)に常時付勢する第1ばね手段であるねじりコイルばね88が配設されている。アーム部材70の支持軸76は、片方の側壁6の外側に延び出しており、ねじりコイルばね88の一端部は、支持軸76の先端面に形成された係止溝76Aに嵌合係止され、他端部は、片方の側壁6の外側に形成された係止穴溝89A及び89Bに係止され、中間部は、支持軸76の周囲にコイル状に巻かれている。図1に示されているように、片方の側壁6の内側には、アーム部材70の、図1において反時計方向への回動を阻止して保護カバー30の閉位置を規定するストップ手段であるストッパ90が備えられている。ストッパ90は、片方の側壁6から内側に水平に延び出すよう一体に形成されている。図1に示されているように、ねじりコイルばね88により、アーム部材70のアーム74の上面がストッパ90の下面に圧接されることにより、保護カバー30は閉位置に位置付けられる。この状態において、アーム部材70のアーム74の一端部(先端部)は、現像器14(図2及び図3参照)の移動軌跡上(より具体的には、現像器14のハウジング20の片方の側壁24に設けられた上記アーム作動兼被ガイド部材25及びアーム作動部材28の移動軌跡上))に存在するよう位置付けられる。なお、上記圧縮コイルばね64(図5及び図10)は、第2ばね手段を構成する。
【0025】
図1に示されるように、装置本体4から現像器14が離脱された状態においては、アーム部材70のアーム74の一端部が、現像器14(図2及び図3参照)の移動軌跡上に存在するよう位置付けられ、保護カバー30が閉位置に位置付けられている。
【0026】
図1、図2及び図4を参照して、現像器14は、ハウジング20の片方の側壁24に形成されたアーム作動兼被ガイド部材25と被ガイド部材26とを、装置本体4の側壁6に形成されたガイド面6A上にそれに沿って移動可能に載置しかつ、他方の側壁24に形成された図示しない被ガイド部材25と被ガイド部材26とを、側壁8に形成されたガイド面8A(図5参照)上にそれに沿って移動可能に載置することにより、装置本体4内に載置される(図2に示されている位置よりも図2において右方位置であって、アーム部材70よりも右方位置)。続いて、現像器14を、ガイド面6A及び8Aに沿って感光体ドラム10に対し接近する方向(図2において左方)に移動させると、アーム部材70のアーム74の一端部が、現像器14の片方の側壁24に形成されたアーム作動兼被ガイド部材25によって図1及び図2において時計方向に回動させられる。図12には、アーム作動兼被ガイド部材25が、アーム74の一端部に当接された状態が図示されている。アーム74の一端部の、現像器14による該回動は、ねじりコイルばね88(図11)のばね力に抗して行われる。アーム部材70の駆動ギヤ72の上記時計方向への回動は、中間ギヤ80及び82を介して保護カバー30の被駆動ギヤ59に伝達される。被駆動ギヤ59及び分離被駆動軸40は、図2において反時計方向に回動させられる。
【0027】
図1、図2、図4及び図5を参照して、分離被駆動軸40の該回動により、本体一端軸38は、圧縮コイルばね64(図5)のばね力により相互に圧接された螺旋状の第2圧接面54及び48aを介して、実質的に軸方向へ移動することなく、一体的に回動させられる。保護カバー30は、図1に示す閉位置から反時計方向に回動させられる。該回動は、保護カバー30のカバー本体32が停止壁18に当接して阻止される開位置(図2に示される位置)まで行われる。なお、図6には、保護カバー30が開位置に位置付けられた状態が、現像器14及び停止壁18を省略して部分的に図示されている。
【0028】
保護カバー30が、図1に示す閉位置から図2に示す開位置に回動させられた後、現像器14が更に図2において左方に所定の装着位置まで移動させられると、図3に示されているように、アーム部材70のアーム74の一端部が、アーム作動兼被ガイド部材25に続いてアーム作動部材28により、図3に示されている位置まで、更に反時計方向に回動させられる。図13には、アーム作動部材28が、アーム74の一端部に当接された状態が図示されている。アーム部材70の該回動により、分離被駆動軸40が更に、保護カバー30の開方向へ回動させられる。この間、保護カバー30のカバー本体32の回動は停止壁18により阻止されているので、第2圧接面48a及び54間には、回動方向及び軸方向の相対的な滑りが生成される。第1圧接面46は、第1圧接面52に対し周方向にかつ軸方向に離間させられる。その結果、保護カバー30が開位置に位置付けられた状態で、本体一端軸38、したがって保護カバー30は、圧縮コイルばね64の軸方向のばね力に抗して、第2圧接面48a、54を介して、開方向へ回動することなく、他方の側壁8に向う軸方向へ移動させられる。保護カバー30はまた、停止壁18に対して軸方向に滑り移動する。
【0029】
上記説明から容易に理解されるように、上記画像形成装置2によれば、保護カバー30が図2に示す開位置に回動させられた後、現像器14が更に図2において左方に所定の装着位置まで移動させられても、該移動は、上記第2圧接面48a及び54間の滑り作用により、円滑に吸収される。なお、上記実施形態において、現像器14の所定の装着位置は、現像器14の上記間隔設定コロ22が、それぞれ感光体ドラム10の表面の両端部に当接することにより規定される。該所定の装着位置は、側壁6及び8の内側に配設されたばね機構92(図3参照)によって、現像器14が感光体ドラム10方向に付勢されることにより保持される。
【0030】
現像器14を、図3に示す所定の装着位置から離脱させる場合には、先に述べた装着動作と逆の離脱動作を行えばよい。現像器14が、図3に示される所定の位置から、図2に示される位置まで離脱方向に移動させられる間、アーム部材70は、ねじりコイルばね88(図11)のばね力により、図3に示される位置から図2に示される位置まで、2図及び図3において反時計方向に回動させられる。分離被駆動軸40は、図2及び図3において時計方向に回動させられる。保護カバー30の本体一端軸38が、圧縮コイルばね64のばね力により、分離被駆動軸40に対し上記第2圧接面48a及び54間の滑り作用により、片方の側壁6に向う軸方向に移動させられる。この間に、保護カバー30は、図3に示す開位置から図2に示す開位置まで軸方向へ移動をさせられる。保護カバー30が、図2に示す開位置まで軸方向へ移動をさせられると、本体一端軸38の上記第1圧接面46が分離被駆動軸40の第1圧接面52に周方向に対向する位置まで復帰させられる。
【0031】
現像器14を、図2に示す位置から更に離脱方向に移動させて、アーム部材70に対する接触を解除すると、アーム部材70は、ねじりコイルばね88(図11)のばね力により、図2に示される位置から図1に示される位置まで、2図及び図1において反時計方向に回動させられて、ストッパ90により、その回動が阻止される。この間、分離被駆動軸40は、図2において時計方向に更に回動させられる。保護カバー30の本体一端軸38の上記第1圧接面46が、分離被駆動軸40の第1圧接面52により周方向に押圧されることにより、本体一端軸38、したがって保護カバー30は、図2に示される位置から図1に示される閉位置まで回動させられる。
【0032】
上記実施形態において、保護カバー30の本体一端軸38を分離被駆動軸40に対し軸方向に押圧するため、第2ばね手段である圧縮コイルばね64(図5、図10)が使用されているが、これに代えて、図14に示されているように、本体一端軸38と分離被駆動軸40との間にねじりコイルばね42を配設する他の実施形態もある。図14を参照して、ねじりコイルばね42の一端部は、分離軸40の円筒軸部50に形成された係止穴50bに係止される。ねじりコイルばね42は、該一端部から延びて、分離被駆動軸40の円筒軸部50と本体一端軸38の先端領域39との嵌合部から本体一端軸38(図8、図9)の大径部44の周囲を巻いてから、カバー本体32の一端に沿って延在するよう設けられた張り出し部33に沿って延び、その他端部は、張り出し部33に形成された係止穴33aに係止される。ねじりコイルばね42をこのように配設することによって、本体一端軸38に分離被駆動軸40を一体的に連結すると共に、本体一端軸38を分離被駆動軸40に向う軸方向に付勢することができる。
【0033】
本発明の画像形成装置2によれば、保護カバー30は、閉位置と開位置との間を回動可能に装置本体4に支持される。装置本体4には、保護カバー30に駆動連結されて保護カバー30を開閉しうるアーム部材70が回動可能に配設される。アーム部材70の一端部は、現像器の移動軌跡上に存在するよう位置付けられる。そして、現像器14が装置本体4の、ガイド手段であるガイド面6A及び8Aに沿って感光体ドラム10に対し接近する方向に移動させられると、アーム部材70の一端部が現像器14によって一方の回動方向に回動させられて、保護カバー30は閉位置から開方向に開位置まで回動させられる。すなわち、本発明によれば、保護カバー30及び保護カバー30に駆動連結されて保護カバー30を開閉しうるアーム部材70が装置本体4に備えられているので、現像器14及び/又はドラムユニット10Uを交換する場合には、保護カバー30、及び保護カバー30に駆動連結されて保護カバー30を開閉しうるアーム部材70を含む、保護カバー30に関連する部材を交換する必要が全く無い。その結果、無駄な部品交換によるコストアップを防止することができる。また、無駄な部品の廃棄も無くなるので、環境保護にも寄与することができる。
【0034】
上記画像形成装置2において、装置本体4は、相互に間隔をおいて配設された一対の側壁6及び8を備えている。保護カバー30は、感光体ドラム10の軸方向と一致する長手方向に延在するカバー本体32と、カバー本体32の長手方向の一端に配設された第1軸手段34と、カバー本体32の長手方向の他端に配設されかつ第1軸手段34と共通の軸線上に配置された第2軸手段36とを備えている。保護カバー30の第1軸手段34は片方の側壁6に回動可能に支持され、第2軸手段36は他方の側壁8に回動可能に支持される。アーム部材70は片方の側壁6に回動可能に支持されて、保護カバー30の第1軸手段34に駆動連結される。感光体ドラム10は一対の側壁6及び8間に配置される。一対の側壁間6及び8における、感光体ドラム10よりも上方位置には、保護カバー30の開方向への回動を阻止して保護カバー30の開位置を規定する停止壁18が配設される。このような構成は、上記効果の達成を、実用上容易かつ確実に達成することに寄与する。
【0035】
上記画像形成装置2において、保護カバー30が閉方向に回動するように常時付勢する第1ばね手段と、保護カバー30の閉方向への回動を阻止して保護カバー30を閉位置に位置付けるストップ手段とが配設されている。アーム部材70の一端部の、現像器14による該一方の回動方向への回動は、第1ばね手段のばね力に抗して行われる。このような構成は、保護カバー30の開閉動作及び現像器14によるアーム部材70の回動動作を安定してしかも確実に遂行させることに寄与する。
【0036】
上記画像形成装置2において、第1ばね手段は、アーム部材70と片方の側壁6との間に配設されたねじりコイルばね88からなり、ストップ手段は、アーム部材70の他方の回動方向への回動を阻止するよう片方の側壁6に配設されたストッパ90からなる。この発明は、簡単な構成により、保護カバー30の開閉動作及び現像器14によるアーム部材70の回動動作を安定してしかも確実に遂行させることに寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に従って構成された画像形成装置の実施形態の要部を示す断面図である。
【図2】図1に示す画像形成装置における他の作動態様を示す断面図である。
【図3】図1に示す画像形成装置における更に他の作動態様を示す断面図である。
【図4】図1に示す画像形成装置の一部を示す拡大斜視図である。
【図5】図2に示す画像形成装置の他の一部(図4に対し他の一部)を示す斜視図である。
【図6】図2に示す画像形成装置の一部を省略して示す斜視図である。
【図7】図6に示す画像形成装置に備えられている片方の側壁の一部を示す斜視図である。
【図8】図4に示す保護カバーの本体一端軸と分離被駆動軸とを分離して示す拡大斜視図である。
【図9】図8に示す本体一端軸と分離被駆動軸とを別の角度から見た拡大斜視図である。
【図10】図5に示す保護カバーの本体他端軸付近を示す拡大斜視図である。
【図11】図1に示す画像形成装置におけるアーム部材の支持部を、図1において裏側から見た斜視図である。
【図12】図2に示す画像形成装置におけるアーム部材と現像器との相対位置関係を、図2において裏側から見た斜視図である。
【図13】図3に示す画像形成装置におけるアーム部材と現像器との相対位置関係を、図3において裏側から見た斜視図である。
【図14】図1に示す画像形成装置に備えられる第2ばね手段の他の実施形態を備えた画像形成装置の一部を示す斜視図(図4に相当する斜視図)である。
【符号の説明】
【0038】
2:画像形成装置
4:装置本体
6、8:側壁
6A、8A:ガイド面(ガイド手段)
10:感光体ドラム
14:現像器
30:保護カバー
70:アーム部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体内に回転可能に配設された感光体ドラムと、装置本体内に配設されたガイド手段に沿って感光体ドラムに対し接近及び離隔する方向に移動可能に装置本体に装着される現像器と、感光体ドラムの周表面の一部を開閉する保護カバーとを備えた画像形成装置において、
保護カバーは、閉位置と開位置との間を回動可能に装置本体に支持され、
装置本体には、保護カバーに駆動連結されて保護カバーを開閉しうるアーム部材が回動可能に配設され、アーム部材の一端部は、現像器の移動軌跡上に存在するよう位置付けられ、
現像器が装置本体のガイド手段に沿って感光体ドラムに対し接近する方向に移動させられると、アーム部材の一端部が現像器によって一方の回動方向に回動させられて、保護カバーは閉位置から開方向に開位置まで回動させられる、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
装置本体は、相互に間隔をおいて配設された一対の側壁を備え、
保護カバーは、感光体ドラムの軸方向と一致する長手方向に延在するカバー本体と、カバー本体の長手方向の一端に配設された第1軸手段と、カバー本体の長手方向の他端に配設されかつ第1軸手段と共通の軸線上に配置された第2軸手段とを備え、
保護カバーの第1軸手段は片方の側壁に回動可能に支持され、第2軸手段は他方の側壁に回動可能に支持され、
アーム部材は片方の側壁に回動可能に支持されて、保護カバーの第1軸手段に駆動連結され、
感光体ドラムは一対の側壁間に配置され、
一対の側壁間における、感光体ドラムよりも上方位置には、保護カバーの開方向への回動を阻止して保護カバーの開位置を規定する停止壁が配設される、請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
保護カバーが閉方向に回動するように常時付勢する第1ばね手段と、保護カバーの閉方向への回動を阻止して保護カバーを閉位置に位置付けるストップ手段とが配設され、アーム部材の一端部の、現像器による該一方の回動方向への回動は、第1ばね手段のばね力に抗して行われる、請求項1又は請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
第1ばね手段は、アーム部材と片方の側壁との間に配設されたねじりコイルばねからなり、ストップ手段は、アーム部材の他方の回動方向への回動を阻止するよう片方の側壁に配設されたストッパからなる、請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
保護カバーを片方の側壁に向けて第1及び第2軸手段の軸方向に付勢する第2ばね手段が備えられ、
保護カバーの第1軸手段は、カバー本体と一体に形成されてカバー本体の一端から軸方向に延び出す本体一端軸と、本体一端軸に嵌合されかつ片方の側壁に回動可能にかつ軸方向であって片方の側壁方向への移動が阻止されるよう支持されると共にアーム部材に駆動連結された分離被駆動軸とを備え、
保護カバーの第2軸手段は、カバー本体と一体に形成されてカバー本体の他端から軸方向に延び出す本体他端軸からなり、本体他端軸は、他方の側壁に回動可能にかつ軸方向へ移動可能に支持され、
第1軸手段の本体一端軸及び分離被駆動軸には、それぞれ、分離被駆動軸の、保護カバーの閉方向への回動時に、相互に周方向に圧接されて本体一端軸を一体的に回動させることができる第1圧接面と、第2ばね手段の軸方向のばね力により相互に圧接させられて、分離被駆動軸の、保護カバーの開方向への回動時に本体一端軸を一体的に回動させることができかつ、軸方向への相対移動が可能な第2圧接面とが備えられ、
保護カバーが開位置に位置付けられた状態における、分離被駆動軸の、保護カバーの開方向への回動時に、本体一端軸は他方の側壁に向う軸方向に移動させられる、請求項2〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
第2ばね手段は、他方の側壁と保護カバーとの間に配設された圧縮コイルばねからなる、請求項5記載の画像形成装置。
【請求項7】
保護カバーの第1軸手段における本体一端軸は、軸方向に延在しかつ周方向の一方に面した第1端面からなる該第1圧接面の片方と、該第1圧接面の片方における基端から周方向及び軸方向に延びて該第1圧接面の片方における先端に至る第2端面とを備え、第2端面は螺旋状に延在する螺旋状面からなる該第2圧接面の片方を含み、
保護カバーの第1軸手段における分離被駆動軸は、本体一端軸の該第1圧接面の片方に対し周方向に対向しうる該第1圧接面の他方と、本体一端軸の該第2圧接面の片方における少なくとも一部領域に対向しうる螺旋状面からなる該第2圧接面の他方とを備えている、請求項5又は請求項6記載の画像形成装置。
【請求項8】
保護カバーの第1軸手段における分離被駆動軸には被駆動ギヤが一体回動しうるよう配設され、アーム部材には駆動ギヤが一体に配設され、アーム部材の駆動ギヤと分離被駆動軸の被駆動ギヤとは、片方の側壁に回動可能に支持された少なくとも1個の中間ギヤを介して駆動連結される、請求項5〜7記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−199439(P2007−199439A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−18488(P2006−18488)
【出願日】平成18年1月27日(2006.1.27)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】