画像形成装置
【課題】HDDが振動・衝撃により故障する前に、未然にHDDをメンテナンスできるようにし、ダウンタイム(停止時間)を最小限にすることである。
【解決手段】まず、HDD装置の振動基準値(例えば、HDD装置に不具合が生じうる振動レベル)を予め設定し(S101)、振動検出手段を例えば可動部ユニットに設置しておく(S102)。振動が発生すると、発生した振動の振動レベルを振動検出手段が検出し、振動検出信号及び検出した振動レベルデータをCPUに送信する(S104)。第一の振動判定手段は、振動レベルデータと、ステップS101にて設定した振動基準値とを比較して、振動レベルが振動基準値を超過しているか否かを判定し、振動レベルが振動基準値を超過しているときは(S107、YES)、振動警告通知手段が、警告情報を操作部に表示し(S109)、さらに同警告情報を機器管理センターに通知する(S110)。
【解決手段】まず、HDD装置の振動基準値(例えば、HDD装置に不具合が生じうる振動レベル)を予め設定し(S101)、振動検出手段を例えば可動部ユニットに設置しておく(S102)。振動が発生すると、発生した振動の振動レベルを振動検出手段が検出し、振動検出信号及び検出した振動レベルデータをCPUに送信する(S104)。第一の振動判定手段は、振動レベルデータと、ステップS101にて設定した振動基準値とを比較して、振動レベルが振動基準値を超過しているか否かを判定し、振動レベルが振動基準値を超過しているときは(S107、YES)、振動警告通知手段が、警告情報を操作部に表示し(S109)、さらに同警告情報を機器管理センターに通知する(S110)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、HDDを搭載したレーザープリンタやMFPなどの画像形成装置に関し、特に、HDDに対する振動・衝撃を検出する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
MFP(Multi Function Printer)などの画像形成装置では、システム管理情報や画像イメージデータ等の情報の書込み/読込みを行うために外部記憶装置としてHDD(Hard Disc Drive)が一般的に使用されている。
HDDは、磁気によりデータを記録する大容量の磁気ディスクであり、精密な装置であるため、HDDに対する外部からの振動や衝撃が生じた場合、信頼性が低下し、様々な不具合が生じる可能性がある。
【0003】
この画像形成装置を日常で使用するに当たって発生するHDDに対する外部からの振動や衝撃は、例えば画像形成装置に用紙の補給やジャム処理等をするときに給紙トレイ等の可動部ユニットを開閉した際に発生するものや、フィニッシャー、大容量スタッカー、製本機などの本体周辺機ユニットを画像形成装置に着脱する際に発生するものなどがある。
このようなHDDに対する外部からの振動や衝撃が、例えばHDDの動作(アクセス)時に発生すると、データの書込み/読込みをするためのヘッドの位置決めが正常にできず、隣接トラックへのデータの誤書込みが発生したり、頻繁にデータの読込みリトライが発生したりする虞があり、特にその振動が強いときにはヘッドの破損に繋がる可能性がある。
【0004】
また、HDDの非動作時においても、上記振動や衝撃が発生すると、ヘッドとプラッタ(磁気ディスク)との接触による破損や、プラッタを回転させるスピンドルモータの破損に繋がる可能性がある。また、衝撃によりHDD内部で塵が発生し、それがヘッドとプラッタの隙間に入り込んだ場合には、HDDを動作させたときにヘッドがディスクの磁性面に引っかかる形で衝突するいわゆるヘッドクラッシュに繋がる可能性もある。
【0005】
HDDに以上のような不具合が生じると、HDDに格納していたユーザデータ情報が失われる虞があり、最悪の場合にはHDDが故障し、交換を要することになる。このようなHDDの不具合の解析やHDDの交換作業は、個人ユーザが自ら行うことは難しいため、専門のサービス従事者に依頼する必要があり、この解析・交換作業の間ユーザの印刷業務が停止する問題も生じる。
【0006】
ところで、HDDの故障予測システムとして、HDDのエラーレート(エラー率)、通電時間、HDD温度等のHDDの内部状態を検出して、その検出情報からHDDの故障予測を行い、HDDの交換時期等をユーザに通知するシステムが知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、このシステムはHDDの消耗の度合いを検出して故障予測を行うものであり、HDDに対する外部からの振動・衝撃のような突発的な不具合発生は事前に検出できないから、上記の問題の解決にはならない。
【0007】
また、HDDに対する振動を緩和する方法として、振動などの外乱によるスピンドルモータのスラスト、コニカル、並進の各モードの振動によるヘッドの位置決め精度の悪化を改善するために、HDDのベース、カバー、又はPCB(プリント配線板)に加速度センサーを設けて外乱を検出し、上記各モードの機構系伝達特性のパラメータをプロセッサーで算出し、各モードの不要振動を打ち消す補償回路を設けた磁気ディスク装置が提案されている(特許文献2参照)。
【0008】
しかしながら、この磁気ディスク装置の上記補償回路はヘッドの位置決め誤差を低減するものであり、上記補償回路で打ち消しきれない程度の衝撃がHDDに加わったときには、その衝撃によって既に説明したような不具合が発生する可能性があり、その場合には依然としてHDDのメンテナンスを行うためにHDDの動作を停止させざるをえない。
【特許文献1】特開2001−312375号公報
【特許文献2】特開2005−302246号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上記従来の問題を解決するためになされたものであって、その目的は、画像形成装置に備えられたHDDが振動・衝撃により故障する前に、未然にHDDをメンテナンスできるようにし、HDDのメンテナンスによるHDDのダウンタイム(停止時間)を最小限にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明は、外部記憶手段と、該外部記憶手段の振動レベル又は衝撃レベルを検出する振動又は衝撃検出手段と、該振動又は衝撃検出手段によって検出した振動レベル又は衝撃レベルを記憶する振動又は衝撃情報記憶手段とを備えた画像形成装置であって、予め定めた前記外部記憶手段の振動基準値又は衝撃基準値を記憶する外部記憶振動又は衝撃情報記憶手段と、前記振動又は衝撃情報記憶手段に記憶された振動レベル又は衝撃レベルが前記外部記憶振動又は衝撃情報記憶手段に記憶された前記振動基準値又は衝撃基準値を超過したか否かを判定する振動又は衝撃判定手段とを備えたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載された画像形成装置において、前記振動基準値又は衝撃基準値は、前記外部記憶手段の動作時及び非動作時において予め定められた値であり、前記振動又は衝撃判定手段は、前記外部記憶手段が動作時か非動作時かに応じて上記判定を行うことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載された画像形成装置において、前記振動又は衝撃判定手段が前記超過したと判定したときに、振動又は衝撃警告情報を表示する表示手段(ここでは、可視表示や可聴表示などの表示装置を総称して表示手段という)を備えたことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載された画像形成装置において、前記振動又は衝撃判定手段が前記超過したと判定したときに、振動又は衝撃警告情報を機器管理センター(ここでは、外部における当該画像形成装置の管理のための設備や機器を総称して機器管理センターという)に通知する振動又は衝撃警告手段を備えたことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載された画像形成装置において、前記外部記憶振動又は衝撃情報記憶手段は、X/Y/Zの3軸方向の振動基準値又は衝撃基準値を記憶し、前記振動又は衝撃判定手段は、前記3軸方向それぞれについて上記判定を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、画像形成装置に備えられたHDDが振動・衝撃により故障する前に、未然にHDDをメンテナンスできるようにし、HDDのメンテナンスによるHDDのダウンタイム(停止時間)を最小限にして、画像形成装置の稼働率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
(第一の実施形態)
以下に、本発明の第一の実施形態に係る画像形成装置を、添付した図面を参照しながら説明する。
図1は、第一の実施形態に係る画像形成装置の機能ブロック図を示している。
画像形成装置103は、例えばマイクロプロセッサである、データの処理や装置各部へ命令を実行するCPU(Central Processing Unit)105と、このCPU105がデータ処理や、プログラムを実行するときに一時的にデータ及びプログラムを格納するメモリ106と、画像形成する画像イメージデータ等を格納する外部記憶装置である本願発明の外部記憶手段に対応するHDD装置107と、装置に対するデータの入力や装置の状態表示が可能な例えばタッチパネルである本願発明の表示手段に対応する操作部108と、メモリ106又はHDD装置107に格納されている画像イメージデータに基づいて記録紙等に印字する画像形成手段109と、ネットワークを介してデータ情報の送受信可能であり、一時的にデータを格納するメモリを備えたデータ送受信手段110と、振動加速度センサーによって加速度を検出し、その加速度に基づいて振動レベルを検出する本願発明の振動又は衝撃検出手段に対応する振動検出手段111と、HDD装置107の動作時/非動作時の振動仕様条件に関する特定情報(例えば後述する振動基準値)を予め設定・記憶する例えばNV−RAM(Non-Volatile Random Access Memory)で構成される本願発明の外部記憶振動情報記憶手段に対応するHDD振動情報記憶手段112と、稼動が可能な給紙トレイユニットである可動部ユニット116とを備えている。また、この画像形成装置103には、適宜例えばフィニッシャー・大容量スタッカー・製本機等の周辺機装置117が接続(着脱)可能である。
【0013】
また、第一の実施形態に係る画像形成装置103は、CPU105がメモリ106又はHDD装置107に格納されているプログラムを実行して、上記振動検出手段111で検出した振動の振動レベルを例えばDRAM(Dynamic RAM)で構成される振動情報記憶手段113に記憶し、この振動レベルがHDD振動情報記憶手段112に記憶されている所定の振動基準値を超えているか否かを本願発明の振動又は衝撃判定手段に対応する第一の振動判定手段114aで判定し、この判定結果に基づき、振動警告通知手段115が振動警告情報を操作部108に表示し、または、ネットワーク経由で後述する機器管理センター101に警告情報の通知を行う。
【0014】
上記各部105〜117はシステムバス120を介して通信可能に接続されている。また、この画像形成装置103は、ネットワークI/F(インターフェース)102を介してネットワークと接続して、画像形成装置103の管理を行う機器管理センター101とデータの送受信を行うことができる。
【0015】
HDD装置107に対する厳密な振動データを検出するためには、HDD装置107そのもの(例えばプラッタを保護するハードカバーなど)に振動検出手段111を取り付けることが好適であるが、このようにすると、消耗によりHDD装置107を交換する場合に、HDD装置107から振動検出手段111を取り外す作業が必要になる、若しくは、HDD装置107とともに振動検出手段111も交換することになるため、不経済である。
従って、本実施形態では画像形成装置103又はこれに接続する周辺機装置117又は可動部ユニット116に振動検出手段111を取り付け、HDD装置107に対する振動データを間接的に検出する。
【0016】
図2は、振動検出手段111の設置場所の例を示す画像形成装置103の概略正面図であり、図2Aは振動検出手段111を可動部ユニット116に設置した例を、図2Bは可動部ユニット116の近傍の画像形成装置本体に設置した例を示している。
図2Aに示すように、本実施形態に係る画像形成装置103は、その底部付近に二段構造の可動部ユニット(給紙トレイ)116を備えており、この可動部ユニット116は、図中紙面手前方向に引き出すことが可能な構造を成している。各可動部ユニット116の内部には振動検出手段111が着脱可能な図示しない取付部が形成されており、この取付部に振動検出手段111を取り付けると、振動検出手段111は図1に示した画像形成装置103内の各部との信号の送受信等が可能になる。
図中点線で表示されたHDD装置107は、画像形成装置103の底部側内部に備えられており、画像形成装置103の上面には操作部108が形成されている。
【0017】
振動検出手段111は可動部ユニット116に形成された各取付部に取り付けられており、各可動部ユニット116が開閉されたときにその開閉による振動を検出し、その振動データを図1に示したHDD振動情報記憶手段112に格納する。
従って、図示の例では可動部ユニット116毎の、HDD装置107に対する振動を間接的に検出することができる。
【0018】
また図2Bに示す例では、HDD装置107と可動部ユニット116との間の画像形成装置103本体内部に図示しない取付部が形成されており、この取付部に振動検出手段111が取り付けられている。この場合は、一つの振動検出手段111によって、各可動部ユニット116によるHDD装置107に対する振動を間接的に検出することができる。
【0019】
また、図3は、振動検出手段111の設置場所の例を示す周辺機装置117が接続されている画像形成装置103の概略正面図であり、図3Aは振動検出手段111を周辺機装置117に設置した例を、図3Bは周辺機装置117の近傍の画像形成装置本体に設置した例を示している。
図3Aに示す実施形態では、図2に示した画像形成装置103が側面に有する図示しない接続部に、周辺機装置117が着脱可能に接続されている。
この周辺機装置117は、画像形成装置103との接続部付近の内部に、振動検出手段111が着脱可能な図示しない取付部を備えており、この取付部に振動検出手段111が取り付けられている。取付部に振動検出手段111を取り付けた状態で、周辺機装置117を画像形成装置103と接続すると、振動検出手段111は図1に示した画像形成装置103内の各部への信号の送受信等が可能になるように構成されている。
【0020】
したがって、この振動検出手段111が周辺機装置117を画像形成装置103に対して着脱するときに発生する振動を検出すると、その振動データはCPU105の制御のもとでシステムバス120を介して図1に示したHDD振動情報記憶手段112に格納することができる。
なお、図3Bに示すように、振動検出手段111は、画像形成装置本体側の周辺機装置117の近傍に取り付けてもよい。また、図3A及び図3Bに示した振動検出手段111の設置位置に加え、図2A及び図2Bに示した位置にも振動検出手段111を設置してもよい。
【0021】
図2及び図3において説明した取付部は画像形成装置203(可動部ユニット216、周辺機装置217)の外側に形成してもよく、また、工場出荷時に予め衝撃検出手段211を取り付けておいてもよい。
【0022】
次に、振動が発生したときの画像形成装置103の処理を、図2に示す実施形態を例に採って以下に示すフロー図に従って説明する。
図4は、ユーザの処理及び可動部ユニット116の開閉時に生じる振動を検出したときの画像形成装置103の処理を示すフロー図である。
まず、ユーザが、HDD装置107の振動基準値(例えば、HDD装置107に不具合が生じうる振動レベル)をHDD振動情報記憶手段112に予め操作部108から設定し、記憶させておき(S101)、図2に示したように振動検出手段111を可動部ユニット116またはその開閉時に発生する振動を検出可能な本体側の近傍に設置しておく(S102)。
【0023】
ユーザが用紙補給又はジャム処理をするために、給紙トレイ等の可動部ユニット116の開閉動作を行うと(S103)、その際に発生した振動の振動レベルを振動検出手段111が検出し、振動を検出した旨を通知する振動検出信号及び検出した振動レベルデータをCPU105に送信する(S104)。
CPU105が振動検出信号を受信すると、振動検出手段111が検出した振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納する(S105)。第一の振動判定手段114aは、この振動情報記憶手段113に格納した振動レベルのデータと、ステップS101にてHDD振動情報記憶手段112に設定した振動基準値とを比較して、振動レベルが振動基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU105に通知する(S106)。
【0024】
振動レベルが振動基準値を超過しているときは(S107、YES)、CPU105は振動レベルが振動基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を振動警告通知手段115に通知し(S108)、振動警告通知手段115は、可動部ユニット116の開閉により振動基準値を超過する振動が発生した旨の警告情報を操作部108に通知して表示し(S109)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター101に通知する(S110)。
一方、ステップS107において、振動レベルのデータが振動基準値を超過していない場合は(S107、NO)、再びステップS103に戻り、ユーザによる可動部ユニット116の開閉動作による振動を検出したら、CPUに振動検出信号を送信し(S104)、振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納し(S105)、振動レベルデータと振動基準値とを比較する処理を繰り返す(S107)。
【0025】
以上で説明したように、振動検出手段111が検知した振動が、予め設定してある振動基準値を超過したときに、可動部ユニット116の開閉により振動基準値を超過する振動が発生した旨の警告情報を操作部108に表示するから、ユーザは振動基準値を超過した振動が生じたこと、及び振動の発生場所が可動部ユニット116であることを容易に知ることができる。また、同警告情報を機器管理センター101に通知するため、HDD装置107が故障する前に、若しくは故障してからすぐにメンテナンスを行うことができ、HDD装置107のダウンタイムを最小限に抑えることができる。さらに機器管理センター101のサービス従事者は、可動部ユニット116の開閉動作にて振動が発生したことを知ることができるため、場合によっては、可動部ユニット116の操作に関するユーザに対する指導を適切に行うことができる。
【0026】
ステップS101において、HDD振動情報記憶手段112に設定する振動基準値は、振動検出手段111の設置位置によって異なる。即ち、振動発生箇所とHDD装置107間において、振動検出手段111をHDD装置107に近い位置に設置した場合は、振動検出手段111が検出する振動レベルはHDD装置107が受ける振動レベルに近い値となるが、振動検出手段111を振動発生箇所に近い位置に設置した場合は、振動検出手段111が振動を検出してから、その振動は減衰してHDD装置107に達するため、振動検出手段111が検出する振動レベルはHDD装置107が受ける振動レベルより大きな値となる。
従って、振動検出手段111の設置位置に応じて予め実験等で取得した適切な値を、振動基準値としてHDD振動情報記憶手段112に設定する。
【0027】
なお、ステップS101及びステップS102の処理は、ユーザ側で行ってもよいし、工場出荷時に予め行っておいてもよい。
また、ステップS109及びステップS110の処理において、警告情報をいずれか一方、即ち操作部108のみに表示、若しくは機器管理センター101のみに通知することもできる。その場合は、操作部108において警告情報の通知先(操作部108・機器管理センター101)を設定する。
【0028】
図5は、図3に示す実施形態を例に採って、ユーザの処理及び周辺機装置117の着脱時に生じる振動を検出する画像形成装置103の処理を示すフロー図である。
まず、ユーザが、HDD装置107の振動基準値(例えば、HDD装置107に不具合が生じうる振動レベル)をHDD振動情報記憶手段112に予め操作部108から設定し、記憶させておき(S201)、図3に示すように周辺機装置117またはその着脱時に発生する振動を検出可能な本体側の近傍に設置する(S202)。
【0029】
ここで、ユーザがジャム処理をするために、周辺機装置117の着脱動作を行うと(S203)、その際に発生した振動を振動検出手段111が検出し、振動を検出した旨を通知する振動検出信号及び検出した振動レベルデータをCPU105に送信する(S204)。
CPU105が振動検出信号を受信すると、振動検出手段111が検出した振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納する(S205)。第一の振動判定手段114aは、この振動情報記憶手段113に格納した振動レベルのデータと、ステップS201にてHDD振動情報記憶手段112に設定した振動基準値とを比較して、振動レベルが振動基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU105に通知する(S206)。
【0030】
振動レベルが振動基準値を超過しているときは(S207、YES)、CPU105は振動レベルが振動基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を振動警告通知手段115に通知し(S208)、振動警告通知手段115は、周辺機装置117の着脱動作により振動基準値を超過する振動が発生した旨の警告情報を操作部108に通知して表示し(S209)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター101に通知する(S210)。
【0031】
一方、ステップS207において、振動レベルのデータが振動基準値を超過していない場合は(S207、NO)、再びステップS203に戻り、ユーザによる周辺機装置117の着脱動作による振動を検出したら、CPUに振動検出信号を送信し(S204)、振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納し(S205)、振動レベルデータと振動基準値とを比較する処理を繰り返す(S206)。
【0032】
以上で説明したように、周辺機装置117の着脱動作による振動についても、その振動データが振動基準値を超過しているときはその旨の警告情報を操作部108に表示するとともに機器管理センター101に通知するため、HDD装置107が故障する前に、若しくは故障してからすぐにメンテナンスを行うことができるため、HDD装置107のダウンタイムを最小限に抑えることができる。
【0033】
図6及び図7は、HDD装置107の動作時/非動作時における振動検知処理のフロー図を示す図である。
HDD装置107は、データの書込み/読込みを行っていない非動作時では、スピンドルモータ等が動いていないため、振動が生じても破損等が起こる可能性は低く、これに対して動作時では、比較的弱い振動でもデータの誤書込みや、読込みリトライなどの不具合や、ヘッドとプラッタの接触等が発生する可能性が高い。
従って、同一の振動レベルの振動が発生してもHDD装置107が動作時では不具合が起こり、非動作時では不具合は起こらない場合があるため、本実施形態に係る画像形成装置では、非動作時と動作時で異なる振動基準値を設定することができる。
【0034】
図6は、HDD装置107の非動作時における振動検知処理を示すフロー図である。
まず、ユーザがHDD装置107の動作時/非動作時のそれぞれの振動基準値をHDD振動情報記憶手段112に予め設定し、記憶させ(S301)、図2の構成では、振動検出手段111を図2に示すように可動部ユニット116又はその開閉時に発生する振動を検出可能な装置本体側の近傍に設置しておく(S302)。
【0035】
画像形成装置103が待機状態から省エネルギーモードに移行して、CPU105はHDD装置107にシャットダウン処理を行い、シャットダウン処理完了後、HDD装置107への電源供給が遮断され、HDD装置107は非動作状態に移行する(S304)。
ユーザが用紙補給又はジャム処理をするために、給紙トレイ等の可動部ユニット116の開閉動作を行うと(S305)、その際に発生した振動の振動レベルを振動検出手段111が検出し、振動を検出した旨を通知する振動検出信号及び検出した振動レベルデータをCPU105に送信する(S306)。
【0036】
CPU105が振動検出信号を受信すると、振動検出手段111が検出した振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納する(S307)。第一の振動判定手段114aは、この振動情報記憶手段113に格納した振動レベルのデータと、ステップS301にてHDD振動情報記憶手段112に設定した非動作時の振動基準値とを比較して、振動レベルが非動作時の振動基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU105に通知する(S308)。
なお、このとき第一の振動判定手段114aは、HDD装置107が非動作中であることに応じて、非動作時の振動基準値をHDD振動情報記憶手段112から読み込み、検知された振動レベルと比較する。
【0037】
振動レベルが非動作時の振動基準値を超過しているときは(S309、YES)、CPU105は振動レベルが振動基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を振動警告通知手段115に通知し(S310)、振動警告通知手段115は、可動部ユニット116の開閉により設定された非動作時の振動基準値を超過する振動が発生した旨の警告情報を操作部108に通知して表示し(S311)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター101に通知する(S312)。
【0038】
一方、ステップS309において、振動レベルのデータが振動基準値を超過していない場合は(S309、NO)、再びステップS305に戻り、ユーザによる可動部ユニット116の開閉動作による振動を検出したら、CPUに振動検出信号を送信し(S306)、振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納し(S307)、振動レベルデータと振動基準値とを比較する処理を繰り返す(S308)。
【0039】
また、図3の構成、即ち周辺機装置117の着脱動作による振動を検出する場合には、周辺機装置117またはその着脱時に発生する振動を検出可能な本体側の近傍に設置する(S303)。
ここでHDD装置107が非動作時に、ユーザがジャム処理をするために周辺機装置117の着脱動作を行うと(S313)、その際に発生した振動を振動検出手段111が検出し、振動を検出した旨を通知する振動検出信号及び検出した振動レベルデータをCPU105に送信する(S314)。
【0040】
CPU105が振動検出信号を受信すると、振動検出手段111が検出した振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納する(S315)。第一の振動判定手段114aは、この振動情報記憶手段113に格納した振動レベルのデータと、ステップS301にてHDD振動情報記憶手段112に設定した振動基準値とを比較して、振動レベルが上記非動作時の振動基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU105に通知する(S316)。
なお、このとき第一の振動判定手段114aは、HDD装置107が非動作中であることに応じて、非動作時の振動基準値をHDD振動情報記憶手段112から読み込み、検出された振動レベルのデータと比較する。
【0041】
振動レベルが非動作時の振動基準値を超過しているときは(S317、YES)、CPU105は振動レベルが非動作時の振動基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を振動警告通知手段115に通知し(S318)、振動警告通知手段115は、周辺機装置117の着脱動作により設定された非動作時の振動基準値を超過する振動が発生した旨の警告情報を操作部108に通知して表示し(S319)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター101に通知する(S320)。
【0042】
一方、ステップS317において、振動レベルのデータが振動基準値を超過していない場合は(S317、NO)、再びステップS913に戻り、ユーザによる周辺機装置117の着脱動作による振動を検出したら、CPUに振動検出信号を送信し(S314)、振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納し(S315)、振動レベルデータと振動基準値とを比較する処理を繰り返す(S316)。
【0043】
図7は、HDD装置107の動作時における振動検知処理を示すフロー図である。
まず、ユーザがHDD装置107の動作時/非動作時のそれぞれの振動基準値をHDD振動情報記憶手段112に予め設定し、記憶させ(S401)、図2の構成では、振動検出手段111を図2に示すように可動部ユニット116又はその開閉時に発生する振動を検出可能な装置本体側の近傍に設置しておく(S402)。
【0044】
画像形成装置103が待機中又は動作中でHDD装置107が動作状態であるか、若しくは画像形成装置103が省エネモードから待機状態に移行して、HDD装置107が動作状態に移行しているときに(S404)、ユーザが用紙補給又はジャム処理をするために給紙トレイ等の可動部ユニット116の開閉動作を行うと(S405)、その際に発生した振動の振動レベルを振動検出手段111が検出し、振動を検出した旨を通知する振動検出信号及び検出した振動レベルデータをCPU105に送信する(S406)。
【0045】
CPU105が振動検出信号を受信すると、振動検出手段111が検出した振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納する(S407)。第一の振動判定手段114aは、この振動情報記憶手段113に格納した振動レベルのデータと、ステップS301にてHDD振動情報記憶手段112に設定した上記動作時の振動基準値とを比較して、振動レベルが動作時の振動基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU105に通知する(S408)。
なお、このとき第一の振動判定手段114aは、HDD装置107が動作中か非動作中かに応じて、動作時の振動基準値をHDD振動情報記憶手段112から読み込み、検出された振動レベルと比較する。
【0046】
検出した振動レベルが動作時の振動基準値を超過しているときは(S409、YES)、CPU105は振動レベルが動作時の振動基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を振動警告通知手段115に通知し(S410)、振動警告通知手段115は、可動部ユニット116の開閉により設定された動作時の振動基準値を超過する振動が発生した旨の警告情報を操作部108に通知して表示し(S411)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター101に通知する(S412)。
【0047】
一方、ステップS107において、振動レベルのデータが振動基準値を超過していない場合は(S409、NO)、再びステップS405に戻り、ユーザによる可動部ユニット116の開閉動作による振動を検出したら、CPUに振動検出信号を送信し(S406)、振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納し(S407)、振動レベルデータと振動基準値とを比較する処理を繰り返す(S408)。
【0048】
また、図3の構成、即ち周辺機装置117の着脱動作による振動を検出する場合には、周辺機装置117またはその着脱時に発生する振動を検出可能な本体側の近傍に設置する(S403)。
ここでHDD装置107が動作時に、ユーザがジャム処理をするために周辺機装置117の着脱動作を行うと(S413)、その際に発生した振動を振動検出手段111が検出し、振動を検出した旨を通知する振動検出信号及び検出した振動レベルデータをCPU105に送信する(S414)。
【0049】
CPU105が振動検出信号を受信すると、振動検出手段111が検出した振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納する(S415)。第一の振動判定手段114aは、この振動情報記憶手段113に格納した振動レベルのデータと、ステップS201にてHDD振動情報記憶手段112に設定した振動基準値とを比較して、振動レベルが上記動作時の振動基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU105に通知する(S416)。
なお、このとき第一の振動判定手段114aは、HDD装置107が動作中であることに応じて、動作時の振動基準値をHDD振動情報記憶手段112から読み込み、検出された振動レベルのデータと比較する。
【0050】
振動レベルが動作時の振動基準値を超過しているときは(S417、YES)、CPU105は振動レベルが動作時の振動基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を振動警告通知手段115に通知し(S418)、振動警告通知手段115は、周辺機装置117の着脱動作により設定された動作時の振動基準値を超過する振動が発生した旨の警告情報を操作部108に通知して表示し(S419)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター101に通知する(S420)。
【0051】
一方、ステップS417において、振動レベルのデータが振動基準値を超過していない場合は(S417、NO)、再びステップS913に戻り、ユーザによる周辺機装置117の着脱動作による振動を検出したら、CPUに振動検出信号を送信し(S414)、振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納し(S415)、振動レベルデータと振動基準値とを比較する処理を繰り返す(S416)。
【0052】
以上で説明したように、HDD装置107の動作時と非動作時において、それぞれ異なる振動基準値を設定することができ、動作時/非動作時に受けた振動の振動レベルと、設定したそれぞれの振動基準値とを比較して、警告情報を通知するか否かを判定することができるから、ユーザ若しくは機器管理センター101に適切な通知を行うことができる。
【0053】
(第二の実施形態)
HDD装置が外部から受ける振動は、HDD装置107のディスク面に対して水平方向(X−Y方向)と垂直方向(Z方向)の3軸方向に分けることができる。例えばこれらの各方向の振動のうち、水平方向(X−Y方向)の振動を受けた場合、ヘッドの位置決め制御が正常に行えなくなる不具合が発生する可能性が高い。このような水平方向(X−Y方向)と垂直方向(Z方向)に受ける振動レベルは、画像形成装置に搭載されたHDD装置の物理的な取り付け条件(縦実装や水平実装)等により変わるから、各方向の振動レベルをそれぞれ検出するために、第二の実施形態に係る画像形成装置は、HDD装置のディスク面に対して水平方向(X−Y方向)と垂直方向(Z方向)の3軸方向の振動をそれぞれ検出するための、X方向振動検出手段及びY方向振動検出手段、Z方向振動検出手段から構成された振動検出手段を備えている。
また、第二の実施形態に係る画像形成装置では、図8に示すように、第一の実施形態における第一の振動判定手段114aの替わりに、上記振動検出手段が検出した3軸方向の振動レベルのうち、何れか一つ以上の振動レベルがHDD振動情報記憶手段112に記憶されている所定の振動基準値を超えているか否かを判定する本願発明の振動又は衝撃判定手段に対応する第二の振動判定手段114bを備えている。
なお、その他の構成は、第一の実施形態に係る画像形成装置と同一であり、同一名称の各部は同一の符号を付して説明する。
【0054】
図9は、第二の実施形態に係る画像形成装置103における、HDD装置107の非動作時の振動検知処理を示すフロー図である。
まず、ユーザが、図2の構造において、HDD装置107の動作時/非動作時のそれぞれの振動基準値をHDD振動記憶手段112に予め設定し、記憶させておき(S501)、X/Y/Zの3軸方向の各振動検出手段111を可動部ユニット116またはその開閉時に発生する振動を検出可能な本体側の近傍に設置しておく(S502)。
【0055】
画像形成装置103が待機状態から省エネルギーモードに移行し、CPU105はHDD装置107にシャットダウン処理を行い、シャットダウン処理完了後HDD装置107への電源供給が遮断され、HDD装置107は非動作状態に移行する(S504)。HDD装置107の非動作時に、ユーザが用紙補給又はジャム処理をするために、給紙トレイ等の可動部ユニット116の開閉動作を行い(S505)、振動が発生すると、そのX/Y/Zの3軸方向の各振動を振動検出手段111が検出し、振動を検出した旨を通知する振動検出信号及び振動レベルデータをCPU105に送信する(S506)。
【0056】
CPU105が振動検出信号を受信すると、振動検出手段111が検出したX/Y/Zの3軸方向の振動レベルデータを振動情報記憶手段113に格納する(S507)。第二の振動判定手段114bは、この振動情報記憶手段113に格納したX/Y/Zの3軸方向の各振動レベルと、ステップS501にてHDD振動情報記憶手段112に設定した非動作時の各振動基準値とを比較して、X/Y/Zの3軸方向の各振動レベルの何れか一つ以上がX/Y/Zの3軸方向のいずれかの非動作時の振動基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU105に通知する(S508)。
【0057】
上記各振動レベルが非動作時の上記いずれかの振動基準値を超過しているときは(S509、YES)、CPU105は上記各振動レベルが非動作時の上記いずれかの振動基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を振動警告通知手段115に通知し(S510)、振動警告通知手段115は、可動部ユニットの開閉により振動基準値を超過する振動が発生した旨の警告情報を発生した振動の方向と共に操作部108に通知して表示し(S511)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター101に通知する(S512)。
【0058】
一方、ステップS509において、振動レベルが振動基準値を超過していないときは(S509、NO)、再びステップS505に戻り、ユーザによる可動部ユニット116の開閉動作による振動を検出したら、CPUに振動検出信号を送信し(S506)、上記各振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納し(S507)、上記各振動レベルデータと上記各振動基準値とを比較する処理を繰り返す(S508)。
【0059】
また、図3に示す構造において、周辺機装置117の着脱動作による振動を検出する場合には、X/Y/Zの3軸方向の各振動検出手段111を周辺機装置117又はその着脱時に発生する振動を検出可能な本体側の近傍に設置しておく(S503)。
HDD装置103が非動作時に(S504)、周辺機装置117の着脱動作を行い(S513)、振動が発生すると、そのX/Y/Zの3軸方向の各振動を各振動検出手段111が検出し、振動を検出した旨を通知する振動検出信号をCPU105に送信する(S514)。CPU105が振動検出信号を受信すると、振動検出手段111が検出したX/Y/Zの3軸方向の各振動レベルデータを振動情報記憶手段113に格納する(S515)。
【0060】
次いで、第二の振動判定手段114bはステップS515において振動情報記憶手段113に格納したX/Y/Zの3軸方向の各振動レベルと、ステップS501においてHDD振動情報記憶手段112に設定した非動作時のX/Y/Zの3軸方向のそれぞれの振動基準値とを比較して、X/Y/Zの3軸方向の各振動レベルの何れか一つ以上がX/Y/Zの3軸方向のいずれかの振動基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU105に通知する(S516)。
【0061】
X/Y/Zの3軸方向のいずれか一つ以上の振動レベルがX/Y/Zの3軸方向のいずれかの振動基準値を超過しているときは(S517、YES)、CPU105はX/Y/Zの3軸方向のいずれかの振動レベルが非動作時の振動基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を振動警告通知手段115に通知し(S518)、振動警告通知手段115は、周辺機装置117の着脱動作により非動作時のX/Y/Zの3軸方向のいずれかの振動基準値を超過した振動が発生した旨の警告情報を発生した振動の方向と共に操作部108に通知して表示し(S519)、同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター101に通知する(S520)。
【0062】
一方、ステップS517において、振動レベルのデータが振動基準値を超過していないときは(S517、NO)、再びステップS513に戻り、ユーザによる周辺機装置117の着脱動作による振動を検出したら、CPUに振動検出信号を送信し(S514)、各振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納し(S515)、各振動レベルと各振動基準値とを比較する処理を繰り返す(S516)。
【0063】
図10は、第二の実施形態に係る画像形成装置103における、HDD装置107の動作時における振動検知処理を示すフロー図である。
まず、ユーザが、図2の構造において、HDD装置107の動作時/非動作時のそれぞれの振動基準値をHDD振動記憶手段112に予め設定し、記憶させておき(S601)、X/Y/Zの3軸方向の各振動検出手段111を可動部ユニット116またはその開閉時に発生する振動を検出可能な本体側の近傍に設置しておく(S602)。
【0064】
画像形成装置103が待機中又は動作中でHDD装置107が動作状態であるか、若しくは画像形成装置103が省エネモードから待機状態に移行して、HDD装置107が動作状態に移行する(S604)。HDD装置107の動作時に、ユーザが用紙補給又はジャム処理をするために、給紙トレイ等の可動部ユニット116の開閉動作を行い(S605)、振動が発生すると、そのX/Y/Zの3軸方向の各振動を各振動検出手段111が検出し、振動を検出した旨を通知する振動検出信号及び振動レベルデータをCPU105に送信する(S606)。
【0065】
CPU105が振動検出信号を受信すると、振動検出手段111が検出したX/Y/Zの3軸方向の振動レベルデータを振動情報記憶手段113に格納する(S607)。第二の振動判定手段114bは、この振動情報記憶手段113に格納したX/Y/Zの3軸方向の各振動レベルと、ステップS501にてHDD振動情報記憶手段112に設定した動作時の各振動基準値とを比較して、X/Y/Zの3軸方向の各振動レベルの何れか一つ以上がX/Y/Zの3軸方向のいずれかの動作時の振動基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU105に通知する(S608)。
【0066】
上記各振動レベルが動作時の上記いずれかの振動基準値を超過しているときは(S609、YES)、CPU105は上記各振動レベルが動作時の上記いずれかの振動基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を振動警告通知手段115に通知し(S610)、振動警告通知手段115は、可動部ユニットの開閉により振動基準値を超過する振動が発生した旨の警告情報を発生した振動の方向と共に操作部108に通知して表示し(S611)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター101に通知する(S612)。
【0067】
一方、ステップS609において、振動レベルが振動基準値を超過していないときは(S609、NO)、再びステップS605に戻り、ユーザによる可動部ユニット116の開閉動作による振動を検出したら、CPUに振動検出信号を送信し(S606)、上記各振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納し(S607)、上記各振動レベルデータと上記各振動基準値とを比較する処理を繰り返す(S608)。
【0068】
また、図3に示す構造において、周辺機装置117の着脱動作による振動を検出する場合には、X/Y/Zの3軸方向の振動を検出可能な振動検出手段111を周辺機装置117又はその着脱時に発生する振動を検出可能な本体側の近傍に設置しておく(S603)。
HDD装置103が動作時に(S604)、周辺機装置117の着脱動作を行い(S613)、振動が発生すると、そのX/Y/Zの3軸方向の各振動を各振動検出手段111が検出し、振動を検出した旨を通知する振動検出信号をCPU105に送信する(S614)。CPU105が振動検出信号を受信すると、振動検出手段111が検出したX/Y/Zの3軸方向の各振動レベルデータを振動情報記憶手段113に格納する(S615)。
【0069】
次いで、第二の振動判定手段114bはステップS515において振動情報記憶手段113に格納したX/Y/Zの3軸方向の各振動レベルと、ステップS501においてHDD振動情報記憶手段112に設定した動作時のX/Y/Zの3軸方向のそれぞれの振動基準値とを比較して、X/Y/Zの3軸方向の各振動レベルの何れか一つ以上がX/Y/Zの3軸方向のいずれかの振動基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU105に通知する(S616)。
【0070】
X/Y/Zの3軸方向のいずれかの振動レベルがX/Y/Zの3軸方向のいずれかの振動基準値を超過しているときは(S617、YES)、CPU105はX/Y/Zの3軸方向のいずれかの振動レベルが動作時の振動基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を振動警告通知手段115に通知し(S618)、振動警告通知手段115は、周辺機装置117の着脱動作により動作時のX/Y/Zの3軸方向のいずれかの振動基準値を超過した振動が発生した旨の警告情報を発生した振動の方向と共に操作部108に通知して表示し(S619)、同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター101に通知する(S620)。
【0071】
一方、ステップS617において、振動レベルのデータが振動基準値を超過していないときは(S617、NO)、再びステップS613に戻り、ユーザによる周辺機装置117の着脱動作による振動を検出したら、CPUに振動検出信号を送信し(S614)、各振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納し(S615)、各振動レベルと各振動基準値とを比較する処理を繰り返す(S616)。
【0072】
なお、ステップS501及びステップS601の動作時及び非動作時の振動基準値の設定において、X/Y/Zの3軸方向の振動基準値は同一であってもよい。
【0073】
以上で説明したように、本実施形態に係る画像形成装置103は、HDD装置107のディスク面に対して水平方向(X−Y方向)と垂直方向(Z方向)の3軸方向の振動レベルをそれぞれ検出する振動検出手段を備えているため、X/Y/Zの3軸方向の各3方向に対しての振動レベルの比較・判定を行うことができ、事前にどの方向の振動が発生したかを知って効率のよいメンテナンスを実行することができる。
【0074】
以上の説明では、第一及び第二の実施形態において、可動部ユニット116は給紙トレイとして説明したが、振動発生源として原稿を押さえる圧板などであってもよい。また、印刷イメージデータ等を記憶する外部記憶装置としてHDD装置107を用いて説明したが、これに限らず、光ディスクや磁気ディスク等、振動によりクラッシュ等の不具合の発生の可能性がある記憶手段であればどのようなものでもよい。
【0075】
(第三の実施形態)
次に、本発明の第三の実施形態に係る画像形成装置を説明する。
図11は、第三の実施形態に係る画像形成装置の機能ブロック図を示している。
画像形成装置203は、例えばマイクロプロセッサである、データの処理や装置各部へ命令を実行するCPU(Central Processing Unit)205と、このCPU205がデータ処理や、プログラムを実行するときに一時的にデータ及びプログラムを格納するメモリ206と、画像形成する画像イメージデータ等を格納する外部記憶装置である本願発明の外部記憶手段に対応するHDD装置207と、装置に対するデータの入力や装置の状態表示が可能な例えばタッチパネルである本願発明の表示手段に対応する操作部208と、メモリ206又はHDD装置207に格納されている画像イメージデータに基づいて記録紙等に印字する画像形成手段209と、ネットワークを介してデータ情報の送受信可能であり、一時的にデータを格納するメモリを備えたデータ送受信手段210と、衝撃加速度センサーによって加速度を検出し、その加速度に基づいて衝撃レベルを検出する本願発明の振動又は衝撃検出手段に対応する衝撃検出手段211と、HDD装置207の動作時/非動作時の衝撃仕様条件に関する特定情報(例えば後述する衝撃基準値)を予め設定・記憶する例えばNV−RAM(Non-Volatile Random Access Memory)で構成される本願発明の外部記憶振動又は衝撃情報記憶手段に対応するHDD衝撃情報記憶手段212と、可動が可能な給紙トレイユニットである可動部ユニット216とを備えている。また、この画像形成装置203には、適宜例えばフィニッシャー・大容量スタッカー・製本機等の周辺機装置217が接続(着脱)可能である。
【0076】
また、第三の実施形態に係る画像形成装置203は、CPU205がメモリ206又はHDD装置207に格納されているプログラムを実行して、上記衝撃検出手段211で検出した衝撃の衝撃レベルを例えばDRAM(Dynamic RAM)で構成される衝撃情報記憶手段213に記憶し、この衝撃レベルがHDD衝撃情報記憶手段212に記憶されている所定の衝撃基準値を超えているか否かを本願発明の振動又は衝撃判定手段に対応する第一の衝撃判定手段214aで判定し、この判定結果に基づき、衝撃警告通知手段115が衝撃警告情報を操作部208に表示し、または、ネットワーク経由で後述する機器管理センター201に警告情報の通知を行う。
【0077】
上記各部205〜217はシステムバス220を介して通信可能に接続されている。また、この画像形成装置203は、ネットワークI/F(インターフェース)202を介してネットワークと接続して、画像形成装置203の管理を行う機器管理センター201とデータの送受信を行うことができる。
【0078】
HDD装置207に対する厳密な衝撃データを検出するためには、HDD装置207そのもの(例えばプラッタを保護するハードカバーなど)に衝撃検出手段211を取り付けることが好適であるが、このようにすると、消耗によりHDD装置207を交換する場合に、HDD装置207から衝撃検出手段211を取り外す作業が必要になる、若しくは、HDD装置207とともに衝撃検出手段211も交換することになるため、不経済である。
従って、本実施形態では画像形成装置203又はこれに接続する周辺機装置217又は可動部ユニット216に衝撃検出手段211を取り付け、HDD装置207に対する衝撃データを間接的に検出する。
【0079】
図12は、衝撃検出手段211の設置場所の例を示す画像形成装置203の概略正面図であり、図12Aは衝撃検出手段211を可動部ユニット216に設置した例を、図12Bは可動部ユニット216の近傍の画像形成装置本体に設置した例を示している。
図12Aに示すように、本実施形態に係る画像形成装置203は、その底部付近に二段構造の可動部ユニット(給紙トレイ)116を備えており、この可動部ユニット216は、図中紙面手前方向に引き出すことが可能な構造を成している。各可動部ユニット216の内部には衝撃検出手段211が着脱可能な図示しない取付部が形成されており、この取付部に衝撃検出手段211を取り付けると、衝撃検出手段211は図11に示した画像形成装置203内の各部との信号の送受信等が可能になる。
図中点線で表示されたHDD装置207は、画像形成装置203の底部側内部に備えられており、画像形成装置203の上面には操作部208が形成されている。
【0080】
衝撃検出手段211は可動部ユニット216に形成された各取付部に取り付けられており、各可動部ユニット216が開閉されたときにその開閉による衝撃を検出し、その衝撃データを図11に示したHDD衝撃情報記憶手段212に格納する。
従って、図示の例では可動部ユニット216毎の、HDD装置207に対する衝撃を間接的に検出することができる。
【0081】
また図12Bに示す例では、HDD装置207と可動部ユニット216との間の画像形成装置203本体内部に図示しない取付部が形成されており、この取付部に衝撃検出手段211が取り付けられている。この場合は、一つの衝撃検出手段211によって、各可動部ユニット216によるHDD装置207に対する衝撃を間接的に検出することができる。
【0082】
また、図13は、衝撃検出手段211の設置場所の例を示す周辺機装置217が接続されている画像形成装置203の概略正面図であり、図13Aは衝撃検出手段211を周辺機装置217に設置した例を、図13Bは周辺機装置217の近傍の画像形成装置本体に設置した例を示している。
図13Aに示す実施形態では、図12に示した画像形成装置203が側面に有する図示しない接続部に、周辺機装置217が着脱可能に接続されている。
この周辺機装置217は、画像形成装置203との接続部付近の内部に、衝撃検出手段211が着脱可能な図示しない取付部を備えており、この取付部に衝撃検出手段211が取り付けられている。取付部に衝撃検出手段211を取り付けた状態で、周辺機装置217を画像形成装置203と接続すると、衝撃検出手段211は図11に示した画像形成装置203内の各部への信号の送受信等が可能になるように構成されている。
【0083】
したがって、この衝撃検出手段211が周辺機装置217を画像形成装置203に対して着脱するときに発生する衝撃を検出すると、その衝撃データはCPU205の制御のもとでシステムバス120を介して図11に示したHDD衝撃情報記憶手段212に格納することができる。
なお、図13Bに示すように、衝撃検出手段211は、画像形成装置本体側の周辺機装置217の近傍に取り付けてもよい。また、図13A及び図13Bに示した衝撃検出手段211の設置位置に加え、図12A及び図12Bに示した位置にも衝撃検出手段211を設置してもよい。
【0084】
図12及び図13において説明した取付部は画像形成装置203(可動部ユニット216、周辺機装置217)の外側に形成してもよく、また、工場出荷時に予め衝撃検出手段211を取り付けておいてもよい。
【0085】
次に、衝撃が発生したときの画像形成装置203の処理を、図12に示す実施形態を例に採って以下に示すフロー図に従って説明する。
図14は、ユーザの処理及び可動部ユニット216の開閉時に生じる衝撃を検出したときの画像形成装置203の処理を示すフロー図である。
まず、ユーザが、HDD装置207の衝撃基準値(例えば、HDD装置207に不具合が生じうる衝撃レベル)をHDD衝撃情報記憶手段212に予め操作部208から設定し、記憶させておき(S701)、図12に示したように衝撃検出手段211を可動部ユニット216またはその開閉時に発生する衝撃を検出可能な本体側の近傍に設置しておく(S702)。
【0086】
ユーザが用紙補給又はジャム処理をするために、給紙トレイ等の可動部ユニット216の開閉動作を行うと(S703)、その際に発生した衝撃の衝撃レベルを衝撃検出手段211が検出し、衝撃を検出した旨を通知する衝撃検出信号及び検出した衝撃レベルデータをCPU205に送信する(S704)。
CPU205が衝撃検出信号を受信すると、衝撃検出手段211が検出した衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納する(S705)。第一の衝撃判定手段214aは、この衝撃情報記憶手段213に格納した衝撃レベルのデータと、ステップS701にてHDD衝撃情報記憶手段212に設定した衝撃基準値とを比較して、衝撃レベルが衝撃基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU205に通知する(S706)。
【0087】
衝撃レベルが衝撃基準値を超過しているときは(S707、YES)、CPU205は衝撃レベルが衝撃基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を衝撃警告通知手段115に通知し(S708)、衝撃警告通知手段115は、可動部ユニット216の開閉により衝撃基準値を超過する衝撃が発生した旨の警告情報を操作部208に通知して表示し(S709)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター201に通知する(S710)。
一方、ステップS107において、衝撃レベルのデータが衝撃基準値を超過していない場合は(S707、NO)、再びステップS103に戻り、ユーザによる可動部ユニット216の開閉動作による衝撃を検出したら、CPUに衝撃検出信号を送信し(S704)、衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納し(S705)、衝撃レベルデータと衝撃基準値とを比較する処理を繰り返す(S707)。
【0088】
以上で説明したように、衝撃検出手段211が検知した衝撃が、予め設定してある衝撃基準値を超過したときに、可動部ユニット216の開閉により衝撃基準値を超過する衝撃が発生した旨の警告情報を操作部208に表示するから、ユーザは衝撃基準値を超過した衝撃が生じたこと、及び衝撃の発生場所が可動部ユニット216であることを容易に知ることができる。また、同警告情報を機器管理センター201に通知するため、HDD装置207が故障する前に、若しくは故障してからすぐにメンテナンスを行うことができ、HDD装置207のダウンタイムを最小限に抑えることができる。さらに機器管理センター201のサービス従事者は、可動部ユニット216の開閉動作にて衝撃が発生したことを知ることができるため、場合によっては、可動部ユニット216の操作に関するユーザに対する指導を適切に行うことができる。
【0089】
ステップS701において、HDD衝撃情報記憶手段212に設定する衝撃基準値は、衝撃検出手段211の設置位置によって異なる。即ち、衝撃発生箇所とHDD装置207間において、衝撃検出手段211をHDD装置207に近い位置に設置した場合は、衝撃検出手段211が検出する衝撃レベルはHDD装置207が受ける衝撃レベルに近い値となるが、衝撃検出手段211を衝撃発生箇所に近い位置に設置した場合は、衝撃検出手段211が衝撃を検出してから、その衝撃は減衰してHDD装置207に達するため、衝撃検出手段211が検出する衝撃レベルはHDD装置207が受ける衝撃レベルより大きな値となる。
従って、衝撃検出手段211の設置位置に応じて予め実験等で取得した適切な値を、衝撃基準値としてHDD衝撃情報記憶手段212に設定する。
【0090】
なお、ステップS701及びステップS702の処理は、ユーザ側で行ってもよいし、工場出荷時に予め行っておいてもよい。
また、ステップS709及びステップS710の処理において、警告情報をいずれか一方、即ち操作部208のみに表示、若しくは機器管理センター201のみに通知することもできる。その場合は、操作部208において警告情報の通知先(操作部208・機器管理センター201)を設定する。
【0091】
図15は、図13に示す実施形態を例に採って、ユーザの処理及び周辺機装置217の着脱時に生じる衝撃を検出する画像形成装置203の処理を示すフロー図である。
まず、ユーザが、HDD装置207の衝撃基準値(例えば、HDD装置207に不具合が生じうる衝撃レベル)をHDD衝撃情報記憶手段212に予め操作部208から設定し、記憶させておき(S801)、図13に示すように周辺機装置217またはその着脱時に発生する衝撃を検出可能な本体側の近傍に設置する(S802)。
【0092】
ここで、ユーザがジャム処理をするために、周辺機装置217の着脱動作を行うと(S803)、その際に発生した衝撃を衝撃検出手段211が検出し、衝撃を検出した旨を通知する衝撃検出信号及び検出した衝撃レベルデータをCPU205に送信する(S804)。
CPU205が衝撃検出信号を受信すると、衝撃検出手段211が検出した衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納する(S805)。第一の衝撃判定手段214aは、この衝撃情報記憶手段213に格納した衝撃レベルのデータと、ステップS201にてHDD衝撃情報記憶手段212に設定した衝撃基準値とを比較して、衝撃レベルが衝撃基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU205に通知する(S806)。
【0093】
衝撃レベルが衝撃基準値を超過しているときは(S807、YES)、CPU205は衝撃レベルが衝撃基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を衝撃警告通知手段115に通知し(S808)、衝撃警告通知手段115は、周辺機装置217の着脱動作により衝撃基準値を超過する衝撃が発生した旨の警告情報を操作部208に通知して表示し(S809)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター201に通知する(S810)。
【0094】
一方、ステップS807において、衝撃レベルのデータが衝撃基準値を超過していない場合は(S807、NO)、再びステップS803に戻り、ユーザによる周辺機装置217の着脱動作による衝撃を検出したら、CPUに衝撃検出信号を送信し(S804)、衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納し(S805)、衝撃レベルデータと衝撃基準値とを比較する処理を繰り返す(S806)。
【0095】
以上で説明したように、周辺機装置217の着脱動作による衝撃についても、その衝撃データが衝撃基準値を超過しているときはその旨の警告情報を操作部208に表示するとともに機器管理センター201に通知するため、HDD装置207が故障する前に、若しくは故障してからすぐにメンテナンスを行うことができるため、HDD装置207のダウンタイムを最小限に抑えることができる。
【0096】
図16及び図17は、HDD装置207の動作時/非動作時における衝撃検知処理のフロー図を示す図である。
HDD装置207は、データの書込み/読込みを行っていない非動作時では、スピンドルモータ等が動いていないため、衝撃が生じても破損等が起こる可能性は低く、これに対して動作時では、比較的弱い衝撃でもデータの誤書込みや、読込みリトライなどの不具合や、ヘッドとプラッタの接触等が発生する可能性が高い。
従って、同一の衝撃レベルの衝撃が発生してもHDD装置207が動作時では不具合が起こり、非動作時では不具合は起こらない場合があるため、本実施形態に係る画像形成装置では、非動作時と動作時で異なる衝撃基準値を設定することができる。
【0097】
図16は、HDD装置207の非動作時における衝撃検知処理を示すフロー図である。
まず、ユーザがHDD装置207の動作時/非動作時のそれぞれの衝撃基準値をHDD衝撃情報記憶手段212に予め設定し、記憶させ(901)、図12の構成では、衝撃検出手段211を図12に示すように可動部ユニット216又はその開閉時に発生する衝撃を検出可能な装置本体側の近傍に設置しておく(S902)。
【0098】
画像形成装置203が待機状態から省エネルギーモードに移行して、CPU205はHDD装置207にシャットダウン処理を行い、シャットダウン処理完了後、HDD装置207への電源供給が遮断され、HDD装置207は非動作状態に移行する(S904)。
ユーザが用紙補給又はジャム処理をするために、給紙トレイ等の可動部ユニット216の開閉動作を行うと(S905)、その際に発生した衝撃の衝撃レベルを衝撃検出手段211が検出し、衝撃を検出した旨を通知する衝撃検出信号及び検出した衝撃レベルデータをCPU205に送信する(S906)。
【0099】
CPU205が衝撃検出信号を受信すると、衝撃検出手段211が検出した衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納する(S907)。第一の衝撃判定手段214aは、この衝撃情報記憶手段213に格納した衝撃レベルのデータと、ステップS901にてHDD衝撃情報記憶手段212に設定した非動作時の衝撃基準値とを比較して、衝撃レベルが非動作時の衝撃基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU205に通知する(S908)。
なお、このとき第一の衝撃判定手段214aは、HDD装置207が非動作中であることに応じて、非動作時の衝撃基準値をHDD衝撃情報記憶手段212から読み込み、検知された衝撃レベルと比較する。
【0100】
衝撃レベルが非動作時の衝撃基準値を超過しているときは(S909、YES)、CPU205は衝撃レベルが衝撃基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を衝撃警告通知手段115に通知し(S910)、衝撃警告通知手段115は、可動部ユニット216の開閉により設定された非動作時の衝撃基準値を超過する衝撃が発生した旨の警告情報を操作部208に通知して表示し(S911)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター201に通知する(S912)。
【0101】
一方、ステップS909において、衝撃レベルのデータが衝撃基準値を超過していない場合は(S909、NO)、再びステップS905に戻り、ユーザによる可動部ユニット216の開閉動作による衝撃を検出したら、CPUに衝撃検出信号を送信し(S906)、衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納し(S907)、衝撃レベルデータと衝撃基準値とを比較する処理を繰り返す(S908)。
【0102】
また、図13の構成、即ち周辺機装置217の着脱動作による衝撃を検出する場合には、周辺機装置217またはその着脱時に発生する衝撃を検出可能な本体側の近傍に設置する(S903)。
ここでHDD装置207が非動作時に、ユーザがジャム処理をするために周辺機装置217の着脱動作を行うと(S913)、その際に発生した衝撃を衝撃検出手段211が検出し、衝撃を検出した旨を通知する衝撃検出信号及び検出した衝撃レベルデータをCPU205に送信する(914)。
【0103】
CPU205が衝撃検出信号を受信すると、衝撃検出手段211が検出した衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納する(S915)。第一の衝撃判定手段214aは、この衝撃情報記憶手段213に格納した衝撃レベルのデータと、ステップS901にてHDD衝撃情報記憶手段212に設定した衝撃基準値とを比較して、衝撃レベルが上記非動作時の衝撃基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU205に通知する(S916)。
なお、このとき第一の衝撃判定手段214aは、HDD装置207が非動作中であることに応じて、非動作時の衝撃基準値をHDD衝撃情報記憶手段212から読み込み、検出された衝撃レベルのデータと比較する。
【0104】
衝撃レベルが非動作時の衝撃基準値を超過しているときは(S917、YES)、CPU205は衝撃レベルが非動作時の衝撃基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を衝撃警告通知手段115に通知し(S918)、衝撃警告通知手段115は、周辺機装置217の着脱動作により設定された非動作時の衝撃基準値を超過する衝撃が発生した旨の警告情報を操作部208に通知して表示し(S919)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター201に通知する(S920)。
【0105】
一方、ステップS917において、衝撃レベルのデータが衝撃基準値を超過していない場合は(S917、NO)、再びステップS913に戻り、ユーザによる周辺機装置217の着脱動作による衝撃を検出したら、CPUに衝撃検出信号を送信し(S914)、衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納し(S915)、衝撃レベルデータと衝撃基準値とを比較する処理を繰り返す(S916)。
【0106】
図17は、HDD装置207の動作時における衝撃検知処理を示すフロー図である。
まず、ユーザがHDD装置207の動作時/非動作時のそれぞれの衝撃基準値をHDD衝撃情報記憶手段212に予め設定し、記憶させ(S1001)、図12の構成では、衝撃検出手段211を図12に示すように可動部ユニット216又はその開閉時に発生する衝撃を検出可能な装置本体側の近傍に設置しておく(S1002)。
【0107】
画像形成装置203が待機中又は動作中でHDD装置207が動作状態であるか、若しくは画像形成装置203が省エネモードから待機状態に移行して、HDD装置207が動作状態に移行しているときに(S1004)、ユーザが用紙補給又はジャム処理をするために給紙トレイ等の可動部ユニット216の開閉動作を行うと(S1005)、その際に発生した衝撃の衝撃レベルを衝撃検出手段211が検出し、衝撃を検出した旨を通知する衝撃検出信号及び検出した衝撃レベルデータをCPU205に送信する(S1006)。
【0108】
CPU205が衝撃検出信号を受信すると、衝撃検出手段211が検出した衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納する(S1007)。第一の衝撃判定手段214aは、この衝撃情報記憶手段213に格納した衝撃レベルのデータと、ステップS1001にてHDD衝撃情報記憶手段212に設定した上記動作時の衝撃基準値とを比較して、衝撃レベルが動作時の衝撃基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU205に通知する(S1008)。
なお、このとき第一の衝撃判定手段214aは、HDD装置207が動作中か非動作中かに応じて、動作時の衝撃基準値をHDD衝撃情報記憶手段212から読み込み、検出された衝撃レベルと比較する。
【0109】
検出した衝撃レベルが動作時の衝撃基準値を超過しているときは(S1009、YES)、CPU205は衝撃レベルが動作時の衝撃基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を衝撃警告通知手段115に通知し(S1010)、衝撃警告通知手段115は、可動部ユニット216の開閉により設定された動作時の衝撃基準値を超過する衝撃が発生した旨の警告情報を操作部208に通知して表示し(S1011)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター201に通知する(S1012)。
【0110】
一方、ステップS107において、衝撃レベルのデータが衝撃基準値を超過していない場合は(S1009、NO)、再びステップS1005に戻り、ユーザによる可動部ユニット216の開閉動作による衝撃を検出したら、CPUに衝撃検出信号を送信し(S1006)、衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納し(S1007)、衝撃レベルデータと衝撃基準値とを比較する処理を繰り返す(S1008)。
【0111】
また、図13の構成、即ち周辺機装置217の着脱動作による衝撃を検出する場合には、周辺機装置217またはその着脱時に発生する衝撃を検出可能な本体側の近傍に設置する(S1003)。
ここでHDD装置207が動作時に、ユーザがジャム処理をするために周辺機装置217の着脱動作を行うと(S1013)、その際に発生した衝撃を衝撃検出手段211が検出し、衝撃を検出した旨を通知する衝撃検出信号及び検出した衝撃レベルデータをCPU205に送信する(S1014)。
【0112】
CPU205が衝撃検出信号を受信すると、衝撃検出手段211が検出した衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納する(S1015)。第一の衝撃判定手段214aは、この衝撃情報記憶手段213に格納した衝撃レベルのデータと、ステップS201にてHDD衝撃情報記憶手段212に設定した衝撃基準値とを比較して、衝撃レベルが上記動作時の衝撃基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU205に通知する(S1016)。
なお、このとき第一の衝撃判定手段214aは、HDD装置207が動作中であることに応じて、動作時の衝撃基準値をHDD衝撃情報記憶手段212から読み込み、検出された衝撃レベルのデータと比較する。
【0113】
衝撃レベルが動作時の衝撃基準値を超過しているときは(S1017、YES)、CPU205は衝撃レベルが動作時の衝撃基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を衝撃警告通知手段115に通知し(S1018)、衝撃警告通知手段115は、周辺機装置217の着脱動作により設定された動作時の衝撃基準値を超過する衝撃が発生した旨の警告情報を操作部208に通知して表示し(S1019)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター201に通知する(S1020)。
【0114】
一方、ステップS1017において、衝撃レベルのデータが衝撃基準値を超過していない場合は(S1017、NO)、再びステップS1013に戻り、ユーザによる周辺機装置217の着脱動作による衝撃を検出したら、CPUに衝撃検出信号を送信し(S1014)、衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納し(S1015)、衝撃レベルデータと衝撃基準値とを比較する処理を繰り返す(S1016)。
【0115】
以上で説明したように、HDD装置207の動作時と非動作時において、それぞれ異なる衝撃基準値を設定することができ、動作時/非動作時に受けた衝撃の衝撃レベルと、設定したそれぞれの衝撃基準値とを比較して、警告情報を通知するか否かを判定することができるから、ユーザ若しくは機器管理センター201に適切な通知を行うことができる。
【0116】
(第四の実施形態)
HDD装置が外部から受ける衝撃は、HDD装置207のディスク面に対して水平方向(X−Y方向)と垂直方向(Z方向)の3軸方向に分けることができる。例えばこれらの各方向の衝撃のうち、水平方向(X−Y方向)の衝撃を受けた場合、ヘッドの位置決め制御が正常に行えなくなる不具合が発生する可能性が高い。このような水平方向(X−Y方向)と垂直方向(Z方向)に受ける衝撃レベルは、画像形成装置に搭載されたHDD装置の物理的な取り付け条件(縦実装や水平実装)等により変わるから、各方向の衝撃レベルをそれぞれ検出するために、第四の実施形態に係る画像形成装置は、HDD装置のディスク面に対して水平方向(X−Y方向)と垂直方向(Z方向)の3軸方向の衝撃をそれぞれ検出するための、X方向衝撃検出手段及びY方向衝撃検出手段、Z方向衝撃検出手段から構成された衝撃検出手段を備えている。
また、第四の実施形態に係る画像形成装置では、図18に示すように、第三の実施形態における第一の衝撃判定手段214aの替わりに、上記衝撃検出手段が検出した3軸方向の衝撃レベルのうち、何れか一つ以上の衝撃レベルがHDD衝撃情報記憶手段212に記憶されている所定の衝撃基準値を超えているか否かを判定する本願発明の振動又は衝撃判定手段に対応する第二の衝撃判定手段214bを備えている。
なお、その他の構成は、第三の実施形態に係る画像形成装置と同一であり、同一名称の各部は同一の符号を付して説明する。
【0117】
図19は、第四の実施形態に係る画像形成装置203における、HDD装置207の非動作時の衝撃検知処理を示すフロー図である。
まず、ユーザが、図12の構造において、HDD装置207の動作時/非動作時のそれぞれの衝撃基準値をHDD衝撃記憶手段112に予め設定し、記憶させておき(S1101)、X/Y/Zの3軸方向の各衝撃検出手段211を可動部ユニット216またはその開閉時に発生する衝撃を検出可能な本体側の近傍に設置しておく(S1102)。
【0118】
画像形成装置203が待機状態から省エネルギーモードに移行し、CPU205はHDD装置207にシャットダウン処理を行い、シャットダウン処理完了後HDD装置207への電源供給が遮断され、HDD装置207は非動作状態に移行する(S1104)。HDD装置207の非動作時に、ユーザが用紙補給又はジャム処理をするために、給紙トレイ等の可動部ユニット216の開閉動作を行い(S1105)、衝撃が発生すると、そのX/Y/Zの3軸方向の各衝撃を衝撃検出手段211が検出し、衝撃を検出した旨を通知する衝撃検出信号及び衝撃レベルデータをCPU205に送信する(S1106)。
【0119】
CPU205が衝撃検出信号を受信すると、衝撃検出手段211が検出したX/Y/Zの3軸方向の衝撃レベルデータを衝撃情報記憶手段213に格納する(S1107)。第二の衝撃判定手段214bは、この衝撃情報記憶手段213に格納したX/Y/Zの3軸方向の各衝撃レベルと、ステップS1101にてHDD衝撃情報記憶手段212に設定した非動作時の各衝撃基準値とを比較して、X/Y/Zの3軸方向の各衝撃レベルの何れか一つ以上がX/Y/Zの3軸方向のいずれかの非動作時の衝撃基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU205に通知する(S1108)。
【0120】
上記各衝撃レベルが非動作時の上記いずれかの衝撃基準値を超過しているときは(S1109、YES)、CPU205は上記各衝撃レベルが非動作時の上記いずれかの衝撃基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を衝撃警告通知手段115に通知し(S1110)、衝撃警告通知手段115は、可動部ユニットの開閉により衝撃基準値を超過する衝撃が発生した旨の警告情報を発生した衝撃の方向と共に操作部208に通知して表示し(S1111)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター201に通知する(S1112)。
【0121】
一方、ステップS1109において、衝撃レベルが衝撃基準値を超過していないときは(S1109、NO)、再びステップS1105に戻り、ユーザによる可動部ユニット216の開閉動作による衝撃を検出したら、CPUに衝撃検出信号を送信し(S1106)、上記各衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納し(S1107)、上記各衝撃レベルデータと上記各衝撃基準値とを比較する処理を繰り返す(S1108)。
【0122】
また、図13に示す構造において、周辺機装置217の着脱動作による衝撃を検出する場合には、X/Y/Zの3軸方向の各衝撃検出手段211を周辺機装置217又はその着脱時に発生する衝撃を検出可能な本体側の近傍に設置しておく(S1103)。
HDD装置103が非動作時に(S1104)、周辺機装置217の着脱動作を行い(S1113)、衝撃が発生すると、そのX/Y/Zの3軸方向の各衝撃を各衝撃検出手段211が検出し、衝撃を検出した旨を通知する衝撃検出信号をCPU205に送信する(S1114)。CPU205が衝撃検出信号を受信すると、衝撃検出手段211が検出したX/Y/Zの3軸方向の各衝撃レベルデータを衝撃情報記憶手段213に格納する(S1115)。
【0123】
次いで、第二の衝撃判定手段214bはステップS1115において衝撃情報記憶手段213に格納したX/Y/Zの3軸方向の各衝撃レベルと、ステップS1101においてHDD衝撃情報記憶手段212に設定した非動作時のX/Y/Zの3軸方向のそれぞれの衝撃基準値とを比較して、X/Y/Zの3軸方向の各衝撃レベルの何れか一つ以上がX/Y/Zの3軸方向のいずれかの衝撃基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU205に通知する(S1116)。
【0124】
X/Y/Zの3軸方向のいずれかの衝撃レベルがX/Y/Zの3軸方向のいずれかの衝撃基準値を超過しているときは(S1117、YES)、CPU205はX/Y/Zの3軸方向のいずれかの衝撃レベルが非動作時の衝撃基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を衝撃警告通知手段115に通知し(S1118)、衝撃警告通知手段115は、周辺機装置217の着脱動作により非動作時のX/Y/Zの3軸方向のいずれかの衝撃基準値を超過した衝撃が発生した旨の警告情報を発生した衝撃の方向と共に操作部208に通知して表示し(S1119)、同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター201に通知する(S1120)。
【0125】
一方、ステップS1117において、衝撃レベルのデータが衝撃基準値を超過していないときは(S1117、NO)、再びステップS1113に戻り、ユーザによる周辺機装置217の着脱動作による衝撃を検出したら、CPUに衝撃検出信号を送信し(S1114)、各衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納し(S1115)、各衝撃レベルと各衝撃基準値とを比較する処理を繰り返す(S1116)。
【0126】
図20は、第四の実施形態に係る画像形成装置203における、HDD装置207の動作時における衝撃検知処理を示すフロー図である。
まず、ユーザが、図12の構造において、HDD装置207の動作時/非動作時のそれぞれの衝撃基準値をHDD衝撃記憶手段112に予め設定し、記憶させておき(S1201)、X/Y/Zの3軸方向の各衝撃検出手段211を可動部ユニット216またはその開閉時に発生する衝撃を検出可能な本体側の近傍に設置しておく(S1202)。
【0127】
画像形成装置203が待機中又は動作中でHDD装置207が動作状態であるか、若しくは画像形成装置203が省エネモードから待機状態に移行して、HDD装置207が動作状態に移行する(S1204)。HDD装置207の動作時に、ユーザが用紙補給又はジャム処理をするために、給紙トレイ等の可動部ユニット216の開閉動作を行い(S1205)、衝撃が発生すると、そのX/Y/Zの3軸方向の各衝撃を各衝撃検出手段211が検出し、衝撃を検出した旨を通知する衝撃検出信号及び衝撃レベルデータをCPU205に送信する(S1206)。
【0128】
CPU205が衝撃検出信号を受信すると、衝撃検出手段211が検出したX/Y/Zの3軸方向の衝撃レベルデータを衝撃情報記憶手段213に格納する(S1207)。第二の衝撃判定手段214bは、この衝撃情報記憶手段213に格納したX/Y/Zの3軸方向の各衝撃レベルと、ステップS1101にてHDD衝撃情報記憶手段212に設定した動作時の各衝撃基準値とを比較して、X/Y/Zの3軸方向の各衝撃レベルの何れか一つ以上がX/Y/Zの3軸方向のいずれかの動作時の衝撃基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU205に通知する(S1208)。
【0129】
上記各衝撃レベルが動作時の上記いずれかの衝撃基準値を超過しているときは(S1209、YES)、CPU205は上記各衝撃レベルが動作時の上記いずれかの衝撃基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を衝撃警告通知手段115に通知し(S1210)、衝撃警告通知手段115は、可動部ユニットの開閉により衝撃基準値を超過する衝撃が発生した旨の警告情報を発生した衝撃の方向と共に操作部208に通知して表示し(S1211)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター201に通知する(S1212)。
【0130】
一方、ステップS1209において、衝撃レベルが衝撃基準値を超過していないときは(S1209、NO)、再びステップS1205に戻り、ユーザによる可動部ユニット216の開閉動作による衝撃を検出したら、CPUに衝撃検出信号を送信し(S1206)、上記各衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納し(S1207)、上記各衝撃レベルデータと上記各衝撃基準値とを比較する処理を繰り返す(S1208)。
【0131】
また、図13に示す構造において、周辺機装置217の着脱動作による衝撃を検出する場合には、X/Y/Zの3軸方向の衝撃を検出可能な衝撃検出手段211を周辺機装置217又はその着脱時に発生する衝撃を検出可能な本体側の近傍に設置しておく(S1203)。
HDD装置103が動作時に(S1204)、周辺機装置217の着脱動作を行い(S1213)、衝撃が発生すると、そのX/Y/Zの3軸方向の各衝撃を各衝撃検出手段211が検出し、衝撃を検出した旨を通知する衝撃検出信号をCPU205に送信する(S1214)。CPU205が衝撃検出信号を受信すると、衝撃検出手段211が検出したX/Y/Zの3軸方向の各衝撃レベルデータを衝撃情報記憶手段213に格納する(S1215)。
【0132】
次いで、第二の衝撃判定手段214bはステップS1115において衝撃情報記憶手段213に格納したX/Y/Zの3軸方向の各衝撃レベルと、ステップS1101においてHDD衝撃情報記憶手段212に設定した動作時のX/Y/Zの3軸方向のそれぞれの衝撃基準値とを比較して、X/Y/Zの3軸方向の各衝撃レベルの何れか一つ以上がX/Y/Zの3軸方向のいずれかの衝撃基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU205に通知する(S1216)。
【0133】
X/Y/Zの3軸方向のいずれかの衝撃レベルがX/Y/Zの3軸方向のいずれかの衝撃基準値を超過しているときは(S1217、YES)、CPU205はX/Y/Zの3軸方向のいずれかの衝撃レベルが動作時の衝撃基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を衝撃警告通知手段115に通知し(S1218)、衝撃警告通知手段115は、周辺機装置217の着脱動作により動作時のX/Y/Zの3軸方向のいずれかの衝撃基準値を超過した衝撃が発生した旨の警告情報を発生した衝撃の方向と共に操作部208に通知して表示し(S1219)、同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター201に通知する(S1220)。
【0134】
一方、ステップS1217において、衝撃レベルのデータが衝撃基準値を超過していないときは(S1217、NO)、再びステップS1213に戻り、ユーザによる周辺機装置217の着脱動作による衝撃を検出したら、CPUに衝撃検出信号を送信し(S1214)、各衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納し(S1215)、各衝撃レベルと各衝撃基準値とを比較する処理を繰り返す(S1216)。
【0135】
なお、ステップS1101及びステップS1201の動作時及び非動作時の衝撃基準値の設定において、X/Y/Zの3軸方向の衝撃基準値は同一であってもよい。
【0136】
以上で説明したように、本実施形態に係る画像形成装置203は、HDD装置207のディスク面に対して水平方向(X−Y方向)と垂直方向(Z方向)の3軸方向の衝撃レベルをそれぞれ検出する衝撃検出手段を備えているため、X/Y/Zの3軸方向の各3方向に対しての衝撃レベルの比較・判定を行うことができ、事前にどの方向の衝撃が発生したかを知って効率のよいメンテナンスを実行することができる。
【0137】
以上の説明では、第三及び第四の実施形態において、可動部ユニット216は給紙トレイとして説明したが、衝撃発生源として原稿を押さえる圧板などであってもよい。また、印刷イメージデータ等を記憶する外部記憶装置としてHDD装置107を用いて説明したが、これに限らず、光ディスクや磁気ディスク等、振動によりクラッシュ等の不具合の発生の可能性がある記憶手段であればどのようなものでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0138】
【図1】第一の実施形態に係る画像形成装置の機能ブロック図である。
【図2】振動検出手段の設置場所の例を示す画像形成装置の概略正面図であり、図2Aは振動検出手段を可動部ユニットに設置した例を、図2Bは可動部ユニットの近傍の画像形成装置本体に設置した例を示す図である。
【図3】振動検出手段の設置場所の例を示す周辺機装置が接続されている画像形成装置の概略正面図であり、図3Aは振動検出手段を周辺機装置に設置した例を、図3Bは周辺機装置の近傍の画像形成装置本体に設置した例を示す図である。
【図4】ユーザの処理及び可動部ユニットの開閉時に生じる振動を検出したときの画像形成装置の処理を示すフロー図である。
【図5】ユーザの処理及び周辺機装置の着脱時に生じる振動を検出する画像形成装置の処理を示すフロー図である。
【図6】HDD装置の非動作時における振動検知処理のフロー図を示す図である。
【図7】HDD装置の動作時における振動検知処理のフロー図を示す図である。
【図8】第二の実施形態に係る画像形成装置の機能ブロック図である。
【図9】HDD装置の非動作時の振動検知処理を示すフロー図である。
【図10】HDD装置の動作時における振動検知処理を示すフロー図である。
【図11】第三の実施形態に係る画像形成装置の機能ブロック図である。
【図12】衝撃検出手段の設置場所の例を示す画像形成装置の概略正面図であり、図12Aは衝撃検出手段を可動部ユニットに設置した例を、図12Bは可動部ユニットの近傍の画像形成装置本体に設置した例を示す図である。
【図13】衝撃検出手段の設置場所の例を示す周辺機装置が接続されている画像形成装置の概略正面図であり、図13Aは衝撃検出手段を周辺機装置に設置した例を、図13Bは周辺機装置の近傍の画像形成装置本体に設置した例を示す図である。
【図14】ユーザの処理及び可動部ユニットの開閉時に生じる衝撃を検出したときの画像形成装置の処理を示すフロー図である。
【図15】ユーザの処理及び周辺機装置の着脱時に生じる衝撃を検出する画像形成装置の処理を示すフロー図である。
【図16】HDD装置の非動作時における衝撃検知処理のフロー図を示す図である。
【図17】HDD装置の動作時における衝撃検知処理のフロー図を示す図である。
【図18】第四の実施形態に係る画像形成装置の機能ブロック図である。
【図19】HDD装置の非動作時の衝撃検知処理を示すフロー図である。
【図20】HDD装置の動作時における衝撃検知処理を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0139】
101・・・機器管理センター、102,202・・・ネットワークI/F、103,203・・・画像形成装置、105,205・・・CPU、106,206・・・メモリ、107,207・・・HDD装置、108,208・・・操作部、109,209・・・画像形成手段、110,210・・・データ送受信手段、111・・・振動検出手段、112・・・HDD振動情報記憶手段、113・・・振動情報記憶手段、114a・・・第一の振動判定手段、114b・・・第二の振動判定手段、115・・・振動警告通知手段、116,216・・・可動部ユニット、117,217・・・周辺機装置、120,220・・・システムバス、211・・・衝撃検出手段、212・・・HDD衝撃情報記憶手段、213・・・衝撃情報記憶手段、214a・・・第一の衝撃判定手段、214b・・・第二の衝撃判定手段、215・・・衝撃警告通知手段。
【技術分野】
【0001】
本発明は、HDDを搭載したレーザープリンタやMFPなどの画像形成装置に関し、特に、HDDに対する振動・衝撃を検出する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
MFP(Multi Function Printer)などの画像形成装置では、システム管理情報や画像イメージデータ等の情報の書込み/読込みを行うために外部記憶装置としてHDD(Hard Disc Drive)が一般的に使用されている。
HDDは、磁気によりデータを記録する大容量の磁気ディスクであり、精密な装置であるため、HDDに対する外部からの振動や衝撃が生じた場合、信頼性が低下し、様々な不具合が生じる可能性がある。
【0003】
この画像形成装置を日常で使用するに当たって発生するHDDに対する外部からの振動や衝撃は、例えば画像形成装置に用紙の補給やジャム処理等をするときに給紙トレイ等の可動部ユニットを開閉した際に発生するものや、フィニッシャー、大容量スタッカー、製本機などの本体周辺機ユニットを画像形成装置に着脱する際に発生するものなどがある。
このようなHDDに対する外部からの振動や衝撃が、例えばHDDの動作(アクセス)時に発生すると、データの書込み/読込みをするためのヘッドの位置決めが正常にできず、隣接トラックへのデータの誤書込みが発生したり、頻繁にデータの読込みリトライが発生したりする虞があり、特にその振動が強いときにはヘッドの破損に繋がる可能性がある。
【0004】
また、HDDの非動作時においても、上記振動や衝撃が発生すると、ヘッドとプラッタ(磁気ディスク)との接触による破損や、プラッタを回転させるスピンドルモータの破損に繋がる可能性がある。また、衝撃によりHDD内部で塵が発生し、それがヘッドとプラッタの隙間に入り込んだ場合には、HDDを動作させたときにヘッドがディスクの磁性面に引っかかる形で衝突するいわゆるヘッドクラッシュに繋がる可能性もある。
【0005】
HDDに以上のような不具合が生じると、HDDに格納していたユーザデータ情報が失われる虞があり、最悪の場合にはHDDが故障し、交換を要することになる。このようなHDDの不具合の解析やHDDの交換作業は、個人ユーザが自ら行うことは難しいため、専門のサービス従事者に依頼する必要があり、この解析・交換作業の間ユーザの印刷業務が停止する問題も生じる。
【0006】
ところで、HDDの故障予測システムとして、HDDのエラーレート(エラー率)、通電時間、HDD温度等のHDDの内部状態を検出して、その検出情報からHDDの故障予測を行い、HDDの交換時期等をユーザに通知するシステムが知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、このシステムはHDDの消耗の度合いを検出して故障予測を行うものであり、HDDに対する外部からの振動・衝撃のような突発的な不具合発生は事前に検出できないから、上記の問題の解決にはならない。
【0007】
また、HDDに対する振動を緩和する方法として、振動などの外乱によるスピンドルモータのスラスト、コニカル、並進の各モードの振動によるヘッドの位置決め精度の悪化を改善するために、HDDのベース、カバー、又はPCB(プリント配線板)に加速度センサーを設けて外乱を検出し、上記各モードの機構系伝達特性のパラメータをプロセッサーで算出し、各モードの不要振動を打ち消す補償回路を設けた磁気ディスク装置が提案されている(特許文献2参照)。
【0008】
しかしながら、この磁気ディスク装置の上記補償回路はヘッドの位置決め誤差を低減するものであり、上記補償回路で打ち消しきれない程度の衝撃がHDDに加わったときには、その衝撃によって既に説明したような不具合が発生する可能性があり、その場合には依然としてHDDのメンテナンスを行うためにHDDの動作を停止させざるをえない。
【特許文献1】特開2001−312375号公報
【特許文献2】特開2005−302246号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上記従来の問題を解決するためになされたものであって、その目的は、画像形成装置に備えられたHDDが振動・衝撃により故障する前に、未然にHDDをメンテナンスできるようにし、HDDのメンテナンスによるHDDのダウンタイム(停止時間)を最小限にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明は、外部記憶手段と、該外部記憶手段の振動レベル又は衝撃レベルを検出する振動又は衝撃検出手段と、該振動又は衝撃検出手段によって検出した振動レベル又は衝撃レベルを記憶する振動又は衝撃情報記憶手段とを備えた画像形成装置であって、予め定めた前記外部記憶手段の振動基準値又は衝撃基準値を記憶する外部記憶振動又は衝撃情報記憶手段と、前記振動又は衝撃情報記憶手段に記憶された振動レベル又は衝撃レベルが前記外部記憶振動又は衝撃情報記憶手段に記憶された前記振動基準値又は衝撃基準値を超過したか否かを判定する振動又は衝撃判定手段とを備えたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載された画像形成装置において、前記振動基準値又は衝撃基準値は、前記外部記憶手段の動作時及び非動作時において予め定められた値であり、前記振動又は衝撃判定手段は、前記外部記憶手段が動作時か非動作時かに応じて上記判定を行うことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載された画像形成装置において、前記振動又は衝撃判定手段が前記超過したと判定したときに、振動又は衝撃警告情報を表示する表示手段(ここでは、可視表示や可聴表示などの表示装置を総称して表示手段という)を備えたことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載された画像形成装置において、前記振動又は衝撃判定手段が前記超過したと判定したときに、振動又は衝撃警告情報を機器管理センター(ここでは、外部における当該画像形成装置の管理のための設備や機器を総称して機器管理センターという)に通知する振動又は衝撃警告手段を備えたことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載された画像形成装置において、前記外部記憶振動又は衝撃情報記憶手段は、X/Y/Zの3軸方向の振動基準値又は衝撃基準値を記憶し、前記振動又は衝撃判定手段は、前記3軸方向それぞれについて上記判定を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、画像形成装置に備えられたHDDが振動・衝撃により故障する前に、未然にHDDをメンテナンスできるようにし、HDDのメンテナンスによるHDDのダウンタイム(停止時間)を最小限にして、画像形成装置の稼働率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
(第一の実施形態)
以下に、本発明の第一の実施形態に係る画像形成装置を、添付した図面を参照しながら説明する。
図1は、第一の実施形態に係る画像形成装置の機能ブロック図を示している。
画像形成装置103は、例えばマイクロプロセッサである、データの処理や装置各部へ命令を実行するCPU(Central Processing Unit)105と、このCPU105がデータ処理や、プログラムを実行するときに一時的にデータ及びプログラムを格納するメモリ106と、画像形成する画像イメージデータ等を格納する外部記憶装置である本願発明の外部記憶手段に対応するHDD装置107と、装置に対するデータの入力や装置の状態表示が可能な例えばタッチパネルである本願発明の表示手段に対応する操作部108と、メモリ106又はHDD装置107に格納されている画像イメージデータに基づいて記録紙等に印字する画像形成手段109と、ネットワークを介してデータ情報の送受信可能であり、一時的にデータを格納するメモリを備えたデータ送受信手段110と、振動加速度センサーによって加速度を検出し、その加速度に基づいて振動レベルを検出する本願発明の振動又は衝撃検出手段に対応する振動検出手段111と、HDD装置107の動作時/非動作時の振動仕様条件に関する特定情報(例えば後述する振動基準値)を予め設定・記憶する例えばNV−RAM(Non-Volatile Random Access Memory)で構成される本願発明の外部記憶振動情報記憶手段に対応するHDD振動情報記憶手段112と、稼動が可能な給紙トレイユニットである可動部ユニット116とを備えている。また、この画像形成装置103には、適宜例えばフィニッシャー・大容量スタッカー・製本機等の周辺機装置117が接続(着脱)可能である。
【0013】
また、第一の実施形態に係る画像形成装置103は、CPU105がメモリ106又はHDD装置107に格納されているプログラムを実行して、上記振動検出手段111で検出した振動の振動レベルを例えばDRAM(Dynamic RAM)で構成される振動情報記憶手段113に記憶し、この振動レベルがHDD振動情報記憶手段112に記憶されている所定の振動基準値を超えているか否かを本願発明の振動又は衝撃判定手段に対応する第一の振動判定手段114aで判定し、この判定結果に基づき、振動警告通知手段115が振動警告情報を操作部108に表示し、または、ネットワーク経由で後述する機器管理センター101に警告情報の通知を行う。
【0014】
上記各部105〜117はシステムバス120を介して通信可能に接続されている。また、この画像形成装置103は、ネットワークI/F(インターフェース)102を介してネットワークと接続して、画像形成装置103の管理を行う機器管理センター101とデータの送受信を行うことができる。
【0015】
HDD装置107に対する厳密な振動データを検出するためには、HDD装置107そのもの(例えばプラッタを保護するハードカバーなど)に振動検出手段111を取り付けることが好適であるが、このようにすると、消耗によりHDD装置107を交換する場合に、HDD装置107から振動検出手段111を取り外す作業が必要になる、若しくは、HDD装置107とともに振動検出手段111も交換することになるため、不経済である。
従って、本実施形態では画像形成装置103又はこれに接続する周辺機装置117又は可動部ユニット116に振動検出手段111を取り付け、HDD装置107に対する振動データを間接的に検出する。
【0016】
図2は、振動検出手段111の設置場所の例を示す画像形成装置103の概略正面図であり、図2Aは振動検出手段111を可動部ユニット116に設置した例を、図2Bは可動部ユニット116の近傍の画像形成装置本体に設置した例を示している。
図2Aに示すように、本実施形態に係る画像形成装置103は、その底部付近に二段構造の可動部ユニット(給紙トレイ)116を備えており、この可動部ユニット116は、図中紙面手前方向に引き出すことが可能な構造を成している。各可動部ユニット116の内部には振動検出手段111が着脱可能な図示しない取付部が形成されており、この取付部に振動検出手段111を取り付けると、振動検出手段111は図1に示した画像形成装置103内の各部との信号の送受信等が可能になる。
図中点線で表示されたHDD装置107は、画像形成装置103の底部側内部に備えられており、画像形成装置103の上面には操作部108が形成されている。
【0017】
振動検出手段111は可動部ユニット116に形成された各取付部に取り付けられており、各可動部ユニット116が開閉されたときにその開閉による振動を検出し、その振動データを図1に示したHDD振動情報記憶手段112に格納する。
従って、図示の例では可動部ユニット116毎の、HDD装置107に対する振動を間接的に検出することができる。
【0018】
また図2Bに示す例では、HDD装置107と可動部ユニット116との間の画像形成装置103本体内部に図示しない取付部が形成されており、この取付部に振動検出手段111が取り付けられている。この場合は、一つの振動検出手段111によって、各可動部ユニット116によるHDD装置107に対する振動を間接的に検出することができる。
【0019】
また、図3は、振動検出手段111の設置場所の例を示す周辺機装置117が接続されている画像形成装置103の概略正面図であり、図3Aは振動検出手段111を周辺機装置117に設置した例を、図3Bは周辺機装置117の近傍の画像形成装置本体に設置した例を示している。
図3Aに示す実施形態では、図2に示した画像形成装置103が側面に有する図示しない接続部に、周辺機装置117が着脱可能に接続されている。
この周辺機装置117は、画像形成装置103との接続部付近の内部に、振動検出手段111が着脱可能な図示しない取付部を備えており、この取付部に振動検出手段111が取り付けられている。取付部に振動検出手段111を取り付けた状態で、周辺機装置117を画像形成装置103と接続すると、振動検出手段111は図1に示した画像形成装置103内の各部への信号の送受信等が可能になるように構成されている。
【0020】
したがって、この振動検出手段111が周辺機装置117を画像形成装置103に対して着脱するときに発生する振動を検出すると、その振動データはCPU105の制御のもとでシステムバス120を介して図1に示したHDD振動情報記憶手段112に格納することができる。
なお、図3Bに示すように、振動検出手段111は、画像形成装置本体側の周辺機装置117の近傍に取り付けてもよい。また、図3A及び図3Bに示した振動検出手段111の設置位置に加え、図2A及び図2Bに示した位置にも振動検出手段111を設置してもよい。
【0021】
図2及び図3において説明した取付部は画像形成装置203(可動部ユニット216、周辺機装置217)の外側に形成してもよく、また、工場出荷時に予め衝撃検出手段211を取り付けておいてもよい。
【0022】
次に、振動が発生したときの画像形成装置103の処理を、図2に示す実施形態を例に採って以下に示すフロー図に従って説明する。
図4は、ユーザの処理及び可動部ユニット116の開閉時に生じる振動を検出したときの画像形成装置103の処理を示すフロー図である。
まず、ユーザが、HDD装置107の振動基準値(例えば、HDD装置107に不具合が生じうる振動レベル)をHDD振動情報記憶手段112に予め操作部108から設定し、記憶させておき(S101)、図2に示したように振動検出手段111を可動部ユニット116またはその開閉時に発生する振動を検出可能な本体側の近傍に設置しておく(S102)。
【0023】
ユーザが用紙補給又はジャム処理をするために、給紙トレイ等の可動部ユニット116の開閉動作を行うと(S103)、その際に発生した振動の振動レベルを振動検出手段111が検出し、振動を検出した旨を通知する振動検出信号及び検出した振動レベルデータをCPU105に送信する(S104)。
CPU105が振動検出信号を受信すると、振動検出手段111が検出した振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納する(S105)。第一の振動判定手段114aは、この振動情報記憶手段113に格納した振動レベルのデータと、ステップS101にてHDD振動情報記憶手段112に設定した振動基準値とを比較して、振動レベルが振動基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU105に通知する(S106)。
【0024】
振動レベルが振動基準値を超過しているときは(S107、YES)、CPU105は振動レベルが振動基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を振動警告通知手段115に通知し(S108)、振動警告通知手段115は、可動部ユニット116の開閉により振動基準値を超過する振動が発生した旨の警告情報を操作部108に通知して表示し(S109)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター101に通知する(S110)。
一方、ステップS107において、振動レベルのデータが振動基準値を超過していない場合は(S107、NO)、再びステップS103に戻り、ユーザによる可動部ユニット116の開閉動作による振動を検出したら、CPUに振動検出信号を送信し(S104)、振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納し(S105)、振動レベルデータと振動基準値とを比較する処理を繰り返す(S107)。
【0025】
以上で説明したように、振動検出手段111が検知した振動が、予め設定してある振動基準値を超過したときに、可動部ユニット116の開閉により振動基準値を超過する振動が発生した旨の警告情報を操作部108に表示するから、ユーザは振動基準値を超過した振動が生じたこと、及び振動の発生場所が可動部ユニット116であることを容易に知ることができる。また、同警告情報を機器管理センター101に通知するため、HDD装置107が故障する前に、若しくは故障してからすぐにメンテナンスを行うことができ、HDD装置107のダウンタイムを最小限に抑えることができる。さらに機器管理センター101のサービス従事者は、可動部ユニット116の開閉動作にて振動が発生したことを知ることができるため、場合によっては、可動部ユニット116の操作に関するユーザに対する指導を適切に行うことができる。
【0026】
ステップS101において、HDD振動情報記憶手段112に設定する振動基準値は、振動検出手段111の設置位置によって異なる。即ち、振動発生箇所とHDD装置107間において、振動検出手段111をHDD装置107に近い位置に設置した場合は、振動検出手段111が検出する振動レベルはHDD装置107が受ける振動レベルに近い値となるが、振動検出手段111を振動発生箇所に近い位置に設置した場合は、振動検出手段111が振動を検出してから、その振動は減衰してHDD装置107に達するため、振動検出手段111が検出する振動レベルはHDD装置107が受ける振動レベルより大きな値となる。
従って、振動検出手段111の設置位置に応じて予め実験等で取得した適切な値を、振動基準値としてHDD振動情報記憶手段112に設定する。
【0027】
なお、ステップS101及びステップS102の処理は、ユーザ側で行ってもよいし、工場出荷時に予め行っておいてもよい。
また、ステップS109及びステップS110の処理において、警告情報をいずれか一方、即ち操作部108のみに表示、若しくは機器管理センター101のみに通知することもできる。その場合は、操作部108において警告情報の通知先(操作部108・機器管理センター101)を設定する。
【0028】
図5は、図3に示す実施形態を例に採って、ユーザの処理及び周辺機装置117の着脱時に生じる振動を検出する画像形成装置103の処理を示すフロー図である。
まず、ユーザが、HDD装置107の振動基準値(例えば、HDD装置107に不具合が生じうる振動レベル)をHDD振動情報記憶手段112に予め操作部108から設定し、記憶させておき(S201)、図3に示すように周辺機装置117またはその着脱時に発生する振動を検出可能な本体側の近傍に設置する(S202)。
【0029】
ここで、ユーザがジャム処理をするために、周辺機装置117の着脱動作を行うと(S203)、その際に発生した振動を振動検出手段111が検出し、振動を検出した旨を通知する振動検出信号及び検出した振動レベルデータをCPU105に送信する(S204)。
CPU105が振動検出信号を受信すると、振動検出手段111が検出した振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納する(S205)。第一の振動判定手段114aは、この振動情報記憶手段113に格納した振動レベルのデータと、ステップS201にてHDD振動情報記憶手段112に設定した振動基準値とを比較して、振動レベルが振動基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU105に通知する(S206)。
【0030】
振動レベルが振動基準値を超過しているときは(S207、YES)、CPU105は振動レベルが振動基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を振動警告通知手段115に通知し(S208)、振動警告通知手段115は、周辺機装置117の着脱動作により振動基準値を超過する振動が発生した旨の警告情報を操作部108に通知して表示し(S209)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター101に通知する(S210)。
【0031】
一方、ステップS207において、振動レベルのデータが振動基準値を超過していない場合は(S207、NO)、再びステップS203に戻り、ユーザによる周辺機装置117の着脱動作による振動を検出したら、CPUに振動検出信号を送信し(S204)、振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納し(S205)、振動レベルデータと振動基準値とを比較する処理を繰り返す(S206)。
【0032】
以上で説明したように、周辺機装置117の着脱動作による振動についても、その振動データが振動基準値を超過しているときはその旨の警告情報を操作部108に表示するとともに機器管理センター101に通知するため、HDD装置107が故障する前に、若しくは故障してからすぐにメンテナンスを行うことができるため、HDD装置107のダウンタイムを最小限に抑えることができる。
【0033】
図6及び図7は、HDD装置107の動作時/非動作時における振動検知処理のフロー図を示す図である。
HDD装置107は、データの書込み/読込みを行っていない非動作時では、スピンドルモータ等が動いていないため、振動が生じても破損等が起こる可能性は低く、これに対して動作時では、比較的弱い振動でもデータの誤書込みや、読込みリトライなどの不具合や、ヘッドとプラッタの接触等が発生する可能性が高い。
従って、同一の振動レベルの振動が発生してもHDD装置107が動作時では不具合が起こり、非動作時では不具合は起こらない場合があるため、本実施形態に係る画像形成装置では、非動作時と動作時で異なる振動基準値を設定することができる。
【0034】
図6は、HDD装置107の非動作時における振動検知処理を示すフロー図である。
まず、ユーザがHDD装置107の動作時/非動作時のそれぞれの振動基準値をHDD振動情報記憶手段112に予め設定し、記憶させ(S301)、図2の構成では、振動検出手段111を図2に示すように可動部ユニット116又はその開閉時に発生する振動を検出可能な装置本体側の近傍に設置しておく(S302)。
【0035】
画像形成装置103が待機状態から省エネルギーモードに移行して、CPU105はHDD装置107にシャットダウン処理を行い、シャットダウン処理完了後、HDD装置107への電源供給が遮断され、HDD装置107は非動作状態に移行する(S304)。
ユーザが用紙補給又はジャム処理をするために、給紙トレイ等の可動部ユニット116の開閉動作を行うと(S305)、その際に発生した振動の振動レベルを振動検出手段111が検出し、振動を検出した旨を通知する振動検出信号及び検出した振動レベルデータをCPU105に送信する(S306)。
【0036】
CPU105が振動検出信号を受信すると、振動検出手段111が検出した振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納する(S307)。第一の振動判定手段114aは、この振動情報記憶手段113に格納した振動レベルのデータと、ステップS301にてHDD振動情報記憶手段112に設定した非動作時の振動基準値とを比較して、振動レベルが非動作時の振動基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU105に通知する(S308)。
なお、このとき第一の振動判定手段114aは、HDD装置107が非動作中であることに応じて、非動作時の振動基準値をHDD振動情報記憶手段112から読み込み、検知された振動レベルと比較する。
【0037】
振動レベルが非動作時の振動基準値を超過しているときは(S309、YES)、CPU105は振動レベルが振動基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を振動警告通知手段115に通知し(S310)、振動警告通知手段115は、可動部ユニット116の開閉により設定された非動作時の振動基準値を超過する振動が発生した旨の警告情報を操作部108に通知して表示し(S311)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター101に通知する(S312)。
【0038】
一方、ステップS309において、振動レベルのデータが振動基準値を超過していない場合は(S309、NO)、再びステップS305に戻り、ユーザによる可動部ユニット116の開閉動作による振動を検出したら、CPUに振動検出信号を送信し(S306)、振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納し(S307)、振動レベルデータと振動基準値とを比較する処理を繰り返す(S308)。
【0039】
また、図3の構成、即ち周辺機装置117の着脱動作による振動を検出する場合には、周辺機装置117またはその着脱時に発生する振動を検出可能な本体側の近傍に設置する(S303)。
ここでHDD装置107が非動作時に、ユーザがジャム処理をするために周辺機装置117の着脱動作を行うと(S313)、その際に発生した振動を振動検出手段111が検出し、振動を検出した旨を通知する振動検出信号及び検出した振動レベルデータをCPU105に送信する(S314)。
【0040】
CPU105が振動検出信号を受信すると、振動検出手段111が検出した振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納する(S315)。第一の振動判定手段114aは、この振動情報記憶手段113に格納した振動レベルのデータと、ステップS301にてHDD振動情報記憶手段112に設定した振動基準値とを比較して、振動レベルが上記非動作時の振動基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU105に通知する(S316)。
なお、このとき第一の振動判定手段114aは、HDD装置107が非動作中であることに応じて、非動作時の振動基準値をHDD振動情報記憶手段112から読み込み、検出された振動レベルのデータと比較する。
【0041】
振動レベルが非動作時の振動基準値を超過しているときは(S317、YES)、CPU105は振動レベルが非動作時の振動基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を振動警告通知手段115に通知し(S318)、振動警告通知手段115は、周辺機装置117の着脱動作により設定された非動作時の振動基準値を超過する振動が発生した旨の警告情報を操作部108に通知して表示し(S319)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター101に通知する(S320)。
【0042】
一方、ステップS317において、振動レベルのデータが振動基準値を超過していない場合は(S317、NO)、再びステップS913に戻り、ユーザによる周辺機装置117の着脱動作による振動を検出したら、CPUに振動検出信号を送信し(S314)、振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納し(S315)、振動レベルデータと振動基準値とを比較する処理を繰り返す(S316)。
【0043】
図7は、HDD装置107の動作時における振動検知処理を示すフロー図である。
まず、ユーザがHDD装置107の動作時/非動作時のそれぞれの振動基準値をHDD振動情報記憶手段112に予め設定し、記憶させ(S401)、図2の構成では、振動検出手段111を図2に示すように可動部ユニット116又はその開閉時に発生する振動を検出可能な装置本体側の近傍に設置しておく(S402)。
【0044】
画像形成装置103が待機中又は動作中でHDD装置107が動作状態であるか、若しくは画像形成装置103が省エネモードから待機状態に移行して、HDD装置107が動作状態に移行しているときに(S404)、ユーザが用紙補給又はジャム処理をするために給紙トレイ等の可動部ユニット116の開閉動作を行うと(S405)、その際に発生した振動の振動レベルを振動検出手段111が検出し、振動を検出した旨を通知する振動検出信号及び検出した振動レベルデータをCPU105に送信する(S406)。
【0045】
CPU105が振動検出信号を受信すると、振動検出手段111が検出した振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納する(S407)。第一の振動判定手段114aは、この振動情報記憶手段113に格納した振動レベルのデータと、ステップS301にてHDD振動情報記憶手段112に設定した上記動作時の振動基準値とを比較して、振動レベルが動作時の振動基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU105に通知する(S408)。
なお、このとき第一の振動判定手段114aは、HDD装置107が動作中か非動作中かに応じて、動作時の振動基準値をHDD振動情報記憶手段112から読み込み、検出された振動レベルと比較する。
【0046】
検出した振動レベルが動作時の振動基準値を超過しているときは(S409、YES)、CPU105は振動レベルが動作時の振動基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を振動警告通知手段115に通知し(S410)、振動警告通知手段115は、可動部ユニット116の開閉により設定された動作時の振動基準値を超過する振動が発生した旨の警告情報を操作部108に通知して表示し(S411)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター101に通知する(S412)。
【0047】
一方、ステップS107において、振動レベルのデータが振動基準値を超過していない場合は(S409、NO)、再びステップS405に戻り、ユーザによる可動部ユニット116の開閉動作による振動を検出したら、CPUに振動検出信号を送信し(S406)、振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納し(S407)、振動レベルデータと振動基準値とを比較する処理を繰り返す(S408)。
【0048】
また、図3の構成、即ち周辺機装置117の着脱動作による振動を検出する場合には、周辺機装置117またはその着脱時に発生する振動を検出可能な本体側の近傍に設置する(S403)。
ここでHDD装置107が動作時に、ユーザがジャム処理をするために周辺機装置117の着脱動作を行うと(S413)、その際に発生した振動を振動検出手段111が検出し、振動を検出した旨を通知する振動検出信号及び検出した振動レベルデータをCPU105に送信する(S414)。
【0049】
CPU105が振動検出信号を受信すると、振動検出手段111が検出した振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納する(S415)。第一の振動判定手段114aは、この振動情報記憶手段113に格納した振動レベルのデータと、ステップS201にてHDD振動情報記憶手段112に設定した振動基準値とを比較して、振動レベルが上記動作時の振動基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU105に通知する(S416)。
なお、このとき第一の振動判定手段114aは、HDD装置107が動作中であることに応じて、動作時の振動基準値をHDD振動情報記憶手段112から読み込み、検出された振動レベルのデータと比較する。
【0050】
振動レベルが動作時の振動基準値を超過しているときは(S417、YES)、CPU105は振動レベルが動作時の振動基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を振動警告通知手段115に通知し(S418)、振動警告通知手段115は、周辺機装置117の着脱動作により設定された動作時の振動基準値を超過する振動が発生した旨の警告情報を操作部108に通知して表示し(S419)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター101に通知する(S420)。
【0051】
一方、ステップS417において、振動レベルのデータが振動基準値を超過していない場合は(S417、NO)、再びステップS913に戻り、ユーザによる周辺機装置117の着脱動作による振動を検出したら、CPUに振動検出信号を送信し(S414)、振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納し(S415)、振動レベルデータと振動基準値とを比較する処理を繰り返す(S416)。
【0052】
以上で説明したように、HDD装置107の動作時と非動作時において、それぞれ異なる振動基準値を設定することができ、動作時/非動作時に受けた振動の振動レベルと、設定したそれぞれの振動基準値とを比較して、警告情報を通知するか否かを判定することができるから、ユーザ若しくは機器管理センター101に適切な通知を行うことができる。
【0053】
(第二の実施形態)
HDD装置が外部から受ける振動は、HDD装置107のディスク面に対して水平方向(X−Y方向)と垂直方向(Z方向)の3軸方向に分けることができる。例えばこれらの各方向の振動のうち、水平方向(X−Y方向)の振動を受けた場合、ヘッドの位置決め制御が正常に行えなくなる不具合が発生する可能性が高い。このような水平方向(X−Y方向)と垂直方向(Z方向)に受ける振動レベルは、画像形成装置に搭載されたHDD装置の物理的な取り付け条件(縦実装や水平実装)等により変わるから、各方向の振動レベルをそれぞれ検出するために、第二の実施形態に係る画像形成装置は、HDD装置のディスク面に対して水平方向(X−Y方向)と垂直方向(Z方向)の3軸方向の振動をそれぞれ検出するための、X方向振動検出手段及びY方向振動検出手段、Z方向振動検出手段から構成された振動検出手段を備えている。
また、第二の実施形態に係る画像形成装置では、図8に示すように、第一の実施形態における第一の振動判定手段114aの替わりに、上記振動検出手段が検出した3軸方向の振動レベルのうち、何れか一つ以上の振動レベルがHDD振動情報記憶手段112に記憶されている所定の振動基準値を超えているか否かを判定する本願発明の振動又は衝撃判定手段に対応する第二の振動判定手段114bを備えている。
なお、その他の構成は、第一の実施形態に係る画像形成装置と同一であり、同一名称の各部は同一の符号を付して説明する。
【0054】
図9は、第二の実施形態に係る画像形成装置103における、HDD装置107の非動作時の振動検知処理を示すフロー図である。
まず、ユーザが、図2の構造において、HDD装置107の動作時/非動作時のそれぞれの振動基準値をHDD振動記憶手段112に予め設定し、記憶させておき(S501)、X/Y/Zの3軸方向の各振動検出手段111を可動部ユニット116またはその開閉時に発生する振動を検出可能な本体側の近傍に設置しておく(S502)。
【0055】
画像形成装置103が待機状態から省エネルギーモードに移行し、CPU105はHDD装置107にシャットダウン処理を行い、シャットダウン処理完了後HDD装置107への電源供給が遮断され、HDD装置107は非動作状態に移行する(S504)。HDD装置107の非動作時に、ユーザが用紙補給又はジャム処理をするために、給紙トレイ等の可動部ユニット116の開閉動作を行い(S505)、振動が発生すると、そのX/Y/Zの3軸方向の各振動を振動検出手段111が検出し、振動を検出した旨を通知する振動検出信号及び振動レベルデータをCPU105に送信する(S506)。
【0056】
CPU105が振動検出信号を受信すると、振動検出手段111が検出したX/Y/Zの3軸方向の振動レベルデータを振動情報記憶手段113に格納する(S507)。第二の振動判定手段114bは、この振動情報記憶手段113に格納したX/Y/Zの3軸方向の各振動レベルと、ステップS501にてHDD振動情報記憶手段112に設定した非動作時の各振動基準値とを比較して、X/Y/Zの3軸方向の各振動レベルの何れか一つ以上がX/Y/Zの3軸方向のいずれかの非動作時の振動基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU105に通知する(S508)。
【0057】
上記各振動レベルが非動作時の上記いずれかの振動基準値を超過しているときは(S509、YES)、CPU105は上記各振動レベルが非動作時の上記いずれかの振動基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を振動警告通知手段115に通知し(S510)、振動警告通知手段115は、可動部ユニットの開閉により振動基準値を超過する振動が発生した旨の警告情報を発生した振動の方向と共に操作部108に通知して表示し(S511)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター101に通知する(S512)。
【0058】
一方、ステップS509において、振動レベルが振動基準値を超過していないときは(S509、NO)、再びステップS505に戻り、ユーザによる可動部ユニット116の開閉動作による振動を検出したら、CPUに振動検出信号を送信し(S506)、上記各振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納し(S507)、上記各振動レベルデータと上記各振動基準値とを比較する処理を繰り返す(S508)。
【0059】
また、図3に示す構造において、周辺機装置117の着脱動作による振動を検出する場合には、X/Y/Zの3軸方向の各振動検出手段111を周辺機装置117又はその着脱時に発生する振動を検出可能な本体側の近傍に設置しておく(S503)。
HDD装置103が非動作時に(S504)、周辺機装置117の着脱動作を行い(S513)、振動が発生すると、そのX/Y/Zの3軸方向の各振動を各振動検出手段111が検出し、振動を検出した旨を通知する振動検出信号をCPU105に送信する(S514)。CPU105が振動検出信号を受信すると、振動検出手段111が検出したX/Y/Zの3軸方向の各振動レベルデータを振動情報記憶手段113に格納する(S515)。
【0060】
次いで、第二の振動判定手段114bはステップS515において振動情報記憶手段113に格納したX/Y/Zの3軸方向の各振動レベルと、ステップS501においてHDD振動情報記憶手段112に設定した非動作時のX/Y/Zの3軸方向のそれぞれの振動基準値とを比較して、X/Y/Zの3軸方向の各振動レベルの何れか一つ以上がX/Y/Zの3軸方向のいずれかの振動基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU105に通知する(S516)。
【0061】
X/Y/Zの3軸方向のいずれか一つ以上の振動レベルがX/Y/Zの3軸方向のいずれかの振動基準値を超過しているときは(S517、YES)、CPU105はX/Y/Zの3軸方向のいずれかの振動レベルが非動作時の振動基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を振動警告通知手段115に通知し(S518)、振動警告通知手段115は、周辺機装置117の着脱動作により非動作時のX/Y/Zの3軸方向のいずれかの振動基準値を超過した振動が発生した旨の警告情報を発生した振動の方向と共に操作部108に通知して表示し(S519)、同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター101に通知する(S520)。
【0062】
一方、ステップS517において、振動レベルのデータが振動基準値を超過していないときは(S517、NO)、再びステップS513に戻り、ユーザによる周辺機装置117の着脱動作による振動を検出したら、CPUに振動検出信号を送信し(S514)、各振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納し(S515)、各振動レベルと各振動基準値とを比較する処理を繰り返す(S516)。
【0063】
図10は、第二の実施形態に係る画像形成装置103における、HDD装置107の動作時における振動検知処理を示すフロー図である。
まず、ユーザが、図2の構造において、HDD装置107の動作時/非動作時のそれぞれの振動基準値をHDD振動記憶手段112に予め設定し、記憶させておき(S601)、X/Y/Zの3軸方向の各振動検出手段111を可動部ユニット116またはその開閉時に発生する振動を検出可能な本体側の近傍に設置しておく(S602)。
【0064】
画像形成装置103が待機中又は動作中でHDD装置107が動作状態であるか、若しくは画像形成装置103が省エネモードから待機状態に移行して、HDD装置107が動作状態に移行する(S604)。HDD装置107の動作時に、ユーザが用紙補給又はジャム処理をするために、給紙トレイ等の可動部ユニット116の開閉動作を行い(S605)、振動が発生すると、そのX/Y/Zの3軸方向の各振動を各振動検出手段111が検出し、振動を検出した旨を通知する振動検出信号及び振動レベルデータをCPU105に送信する(S606)。
【0065】
CPU105が振動検出信号を受信すると、振動検出手段111が検出したX/Y/Zの3軸方向の振動レベルデータを振動情報記憶手段113に格納する(S607)。第二の振動判定手段114bは、この振動情報記憶手段113に格納したX/Y/Zの3軸方向の各振動レベルと、ステップS501にてHDD振動情報記憶手段112に設定した動作時の各振動基準値とを比較して、X/Y/Zの3軸方向の各振動レベルの何れか一つ以上がX/Y/Zの3軸方向のいずれかの動作時の振動基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU105に通知する(S608)。
【0066】
上記各振動レベルが動作時の上記いずれかの振動基準値を超過しているときは(S609、YES)、CPU105は上記各振動レベルが動作時の上記いずれかの振動基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を振動警告通知手段115に通知し(S610)、振動警告通知手段115は、可動部ユニットの開閉により振動基準値を超過する振動が発生した旨の警告情報を発生した振動の方向と共に操作部108に通知して表示し(S611)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター101に通知する(S612)。
【0067】
一方、ステップS609において、振動レベルが振動基準値を超過していないときは(S609、NO)、再びステップS605に戻り、ユーザによる可動部ユニット116の開閉動作による振動を検出したら、CPUに振動検出信号を送信し(S606)、上記各振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納し(S607)、上記各振動レベルデータと上記各振動基準値とを比較する処理を繰り返す(S608)。
【0068】
また、図3に示す構造において、周辺機装置117の着脱動作による振動を検出する場合には、X/Y/Zの3軸方向の振動を検出可能な振動検出手段111を周辺機装置117又はその着脱時に発生する振動を検出可能な本体側の近傍に設置しておく(S603)。
HDD装置103が動作時に(S604)、周辺機装置117の着脱動作を行い(S613)、振動が発生すると、そのX/Y/Zの3軸方向の各振動を各振動検出手段111が検出し、振動を検出した旨を通知する振動検出信号をCPU105に送信する(S614)。CPU105が振動検出信号を受信すると、振動検出手段111が検出したX/Y/Zの3軸方向の各振動レベルデータを振動情報記憶手段113に格納する(S615)。
【0069】
次いで、第二の振動判定手段114bはステップS515において振動情報記憶手段113に格納したX/Y/Zの3軸方向の各振動レベルと、ステップS501においてHDD振動情報記憶手段112に設定した動作時のX/Y/Zの3軸方向のそれぞれの振動基準値とを比較して、X/Y/Zの3軸方向の各振動レベルの何れか一つ以上がX/Y/Zの3軸方向のいずれかの振動基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU105に通知する(S616)。
【0070】
X/Y/Zの3軸方向のいずれかの振動レベルがX/Y/Zの3軸方向のいずれかの振動基準値を超過しているときは(S617、YES)、CPU105はX/Y/Zの3軸方向のいずれかの振動レベルが動作時の振動基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を振動警告通知手段115に通知し(S618)、振動警告通知手段115は、周辺機装置117の着脱動作により動作時のX/Y/Zの3軸方向のいずれかの振動基準値を超過した振動が発生した旨の警告情報を発生した振動の方向と共に操作部108に通知して表示し(S619)、同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター101に通知する(S620)。
【0071】
一方、ステップS617において、振動レベルのデータが振動基準値を超過していないときは(S617、NO)、再びステップS613に戻り、ユーザによる周辺機装置117の着脱動作による振動を検出したら、CPUに振動検出信号を送信し(S614)、各振動レベルのデータを振動情報記憶手段113に格納し(S615)、各振動レベルと各振動基準値とを比較する処理を繰り返す(S616)。
【0072】
なお、ステップS501及びステップS601の動作時及び非動作時の振動基準値の設定において、X/Y/Zの3軸方向の振動基準値は同一であってもよい。
【0073】
以上で説明したように、本実施形態に係る画像形成装置103は、HDD装置107のディスク面に対して水平方向(X−Y方向)と垂直方向(Z方向)の3軸方向の振動レベルをそれぞれ検出する振動検出手段を備えているため、X/Y/Zの3軸方向の各3方向に対しての振動レベルの比較・判定を行うことができ、事前にどの方向の振動が発生したかを知って効率のよいメンテナンスを実行することができる。
【0074】
以上の説明では、第一及び第二の実施形態において、可動部ユニット116は給紙トレイとして説明したが、振動発生源として原稿を押さえる圧板などであってもよい。また、印刷イメージデータ等を記憶する外部記憶装置としてHDD装置107を用いて説明したが、これに限らず、光ディスクや磁気ディスク等、振動によりクラッシュ等の不具合の発生の可能性がある記憶手段であればどのようなものでもよい。
【0075】
(第三の実施形態)
次に、本発明の第三の実施形態に係る画像形成装置を説明する。
図11は、第三の実施形態に係る画像形成装置の機能ブロック図を示している。
画像形成装置203は、例えばマイクロプロセッサである、データの処理や装置各部へ命令を実行するCPU(Central Processing Unit)205と、このCPU205がデータ処理や、プログラムを実行するときに一時的にデータ及びプログラムを格納するメモリ206と、画像形成する画像イメージデータ等を格納する外部記憶装置である本願発明の外部記憶手段に対応するHDD装置207と、装置に対するデータの入力や装置の状態表示が可能な例えばタッチパネルである本願発明の表示手段に対応する操作部208と、メモリ206又はHDD装置207に格納されている画像イメージデータに基づいて記録紙等に印字する画像形成手段209と、ネットワークを介してデータ情報の送受信可能であり、一時的にデータを格納するメモリを備えたデータ送受信手段210と、衝撃加速度センサーによって加速度を検出し、その加速度に基づいて衝撃レベルを検出する本願発明の振動又は衝撃検出手段に対応する衝撃検出手段211と、HDD装置207の動作時/非動作時の衝撃仕様条件に関する特定情報(例えば後述する衝撃基準値)を予め設定・記憶する例えばNV−RAM(Non-Volatile Random Access Memory)で構成される本願発明の外部記憶振動又は衝撃情報記憶手段に対応するHDD衝撃情報記憶手段212と、可動が可能な給紙トレイユニットである可動部ユニット216とを備えている。また、この画像形成装置203には、適宜例えばフィニッシャー・大容量スタッカー・製本機等の周辺機装置217が接続(着脱)可能である。
【0076】
また、第三の実施形態に係る画像形成装置203は、CPU205がメモリ206又はHDD装置207に格納されているプログラムを実行して、上記衝撃検出手段211で検出した衝撃の衝撃レベルを例えばDRAM(Dynamic RAM)で構成される衝撃情報記憶手段213に記憶し、この衝撃レベルがHDD衝撃情報記憶手段212に記憶されている所定の衝撃基準値を超えているか否かを本願発明の振動又は衝撃判定手段に対応する第一の衝撃判定手段214aで判定し、この判定結果に基づき、衝撃警告通知手段115が衝撃警告情報を操作部208に表示し、または、ネットワーク経由で後述する機器管理センター201に警告情報の通知を行う。
【0077】
上記各部205〜217はシステムバス220を介して通信可能に接続されている。また、この画像形成装置203は、ネットワークI/F(インターフェース)202を介してネットワークと接続して、画像形成装置203の管理を行う機器管理センター201とデータの送受信を行うことができる。
【0078】
HDD装置207に対する厳密な衝撃データを検出するためには、HDD装置207そのもの(例えばプラッタを保護するハードカバーなど)に衝撃検出手段211を取り付けることが好適であるが、このようにすると、消耗によりHDD装置207を交換する場合に、HDD装置207から衝撃検出手段211を取り外す作業が必要になる、若しくは、HDD装置207とともに衝撃検出手段211も交換することになるため、不経済である。
従って、本実施形態では画像形成装置203又はこれに接続する周辺機装置217又は可動部ユニット216に衝撃検出手段211を取り付け、HDD装置207に対する衝撃データを間接的に検出する。
【0079】
図12は、衝撃検出手段211の設置場所の例を示す画像形成装置203の概略正面図であり、図12Aは衝撃検出手段211を可動部ユニット216に設置した例を、図12Bは可動部ユニット216の近傍の画像形成装置本体に設置した例を示している。
図12Aに示すように、本実施形態に係る画像形成装置203は、その底部付近に二段構造の可動部ユニット(給紙トレイ)116を備えており、この可動部ユニット216は、図中紙面手前方向に引き出すことが可能な構造を成している。各可動部ユニット216の内部には衝撃検出手段211が着脱可能な図示しない取付部が形成されており、この取付部に衝撃検出手段211を取り付けると、衝撃検出手段211は図11に示した画像形成装置203内の各部との信号の送受信等が可能になる。
図中点線で表示されたHDD装置207は、画像形成装置203の底部側内部に備えられており、画像形成装置203の上面には操作部208が形成されている。
【0080】
衝撃検出手段211は可動部ユニット216に形成された各取付部に取り付けられており、各可動部ユニット216が開閉されたときにその開閉による衝撃を検出し、その衝撃データを図11に示したHDD衝撃情報記憶手段212に格納する。
従って、図示の例では可動部ユニット216毎の、HDD装置207に対する衝撃を間接的に検出することができる。
【0081】
また図12Bに示す例では、HDD装置207と可動部ユニット216との間の画像形成装置203本体内部に図示しない取付部が形成されており、この取付部に衝撃検出手段211が取り付けられている。この場合は、一つの衝撃検出手段211によって、各可動部ユニット216によるHDD装置207に対する衝撃を間接的に検出することができる。
【0082】
また、図13は、衝撃検出手段211の設置場所の例を示す周辺機装置217が接続されている画像形成装置203の概略正面図であり、図13Aは衝撃検出手段211を周辺機装置217に設置した例を、図13Bは周辺機装置217の近傍の画像形成装置本体に設置した例を示している。
図13Aに示す実施形態では、図12に示した画像形成装置203が側面に有する図示しない接続部に、周辺機装置217が着脱可能に接続されている。
この周辺機装置217は、画像形成装置203との接続部付近の内部に、衝撃検出手段211が着脱可能な図示しない取付部を備えており、この取付部に衝撃検出手段211が取り付けられている。取付部に衝撃検出手段211を取り付けた状態で、周辺機装置217を画像形成装置203と接続すると、衝撃検出手段211は図11に示した画像形成装置203内の各部への信号の送受信等が可能になるように構成されている。
【0083】
したがって、この衝撃検出手段211が周辺機装置217を画像形成装置203に対して着脱するときに発生する衝撃を検出すると、その衝撃データはCPU205の制御のもとでシステムバス120を介して図11に示したHDD衝撃情報記憶手段212に格納することができる。
なお、図13Bに示すように、衝撃検出手段211は、画像形成装置本体側の周辺機装置217の近傍に取り付けてもよい。また、図13A及び図13Bに示した衝撃検出手段211の設置位置に加え、図12A及び図12Bに示した位置にも衝撃検出手段211を設置してもよい。
【0084】
図12及び図13において説明した取付部は画像形成装置203(可動部ユニット216、周辺機装置217)の外側に形成してもよく、また、工場出荷時に予め衝撃検出手段211を取り付けておいてもよい。
【0085】
次に、衝撃が発生したときの画像形成装置203の処理を、図12に示す実施形態を例に採って以下に示すフロー図に従って説明する。
図14は、ユーザの処理及び可動部ユニット216の開閉時に生じる衝撃を検出したときの画像形成装置203の処理を示すフロー図である。
まず、ユーザが、HDD装置207の衝撃基準値(例えば、HDD装置207に不具合が生じうる衝撃レベル)をHDD衝撃情報記憶手段212に予め操作部208から設定し、記憶させておき(S701)、図12に示したように衝撃検出手段211を可動部ユニット216またはその開閉時に発生する衝撃を検出可能な本体側の近傍に設置しておく(S702)。
【0086】
ユーザが用紙補給又はジャム処理をするために、給紙トレイ等の可動部ユニット216の開閉動作を行うと(S703)、その際に発生した衝撃の衝撃レベルを衝撃検出手段211が検出し、衝撃を検出した旨を通知する衝撃検出信号及び検出した衝撃レベルデータをCPU205に送信する(S704)。
CPU205が衝撃検出信号を受信すると、衝撃検出手段211が検出した衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納する(S705)。第一の衝撃判定手段214aは、この衝撃情報記憶手段213に格納した衝撃レベルのデータと、ステップS701にてHDD衝撃情報記憶手段212に設定した衝撃基準値とを比較して、衝撃レベルが衝撃基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU205に通知する(S706)。
【0087】
衝撃レベルが衝撃基準値を超過しているときは(S707、YES)、CPU205は衝撃レベルが衝撃基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を衝撃警告通知手段115に通知し(S708)、衝撃警告通知手段115は、可動部ユニット216の開閉により衝撃基準値を超過する衝撃が発生した旨の警告情報を操作部208に通知して表示し(S709)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター201に通知する(S710)。
一方、ステップS107において、衝撃レベルのデータが衝撃基準値を超過していない場合は(S707、NO)、再びステップS103に戻り、ユーザによる可動部ユニット216の開閉動作による衝撃を検出したら、CPUに衝撃検出信号を送信し(S704)、衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納し(S705)、衝撃レベルデータと衝撃基準値とを比較する処理を繰り返す(S707)。
【0088】
以上で説明したように、衝撃検出手段211が検知した衝撃が、予め設定してある衝撃基準値を超過したときに、可動部ユニット216の開閉により衝撃基準値を超過する衝撃が発生した旨の警告情報を操作部208に表示するから、ユーザは衝撃基準値を超過した衝撃が生じたこと、及び衝撃の発生場所が可動部ユニット216であることを容易に知ることができる。また、同警告情報を機器管理センター201に通知するため、HDD装置207が故障する前に、若しくは故障してからすぐにメンテナンスを行うことができ、HDD装置207のダウンタイムを最小限に抑えることができる。さらに機器管理センター201のサービス従事者は、可動部ユニット216の開閉動作にて衝撃が発生したことを知ることができるため、場合によっては、可動部ユニット216の操作に関するユーザに対する指導を適切に行うことができる。
【0089】
ステップS701において、HDD衝撃情報記憶手段212に設定する衝撃基準値は、衝撃検出手段211の設置位置によって異なる。即ち、衝撃発生箇所とHDD装置207間において、衝撃検出手段211をHDD装置207に近い位置に設置した場合は、衝撃検出手段211が検出する衝撃レベルはHDD装置207が受ける衝撃レベルに近い値となるが、衝撃検出手段211を衝撃発生箇所に近い位置に設置した場合は、衝撃検出手段211が衝撃を検出してから、その衝撃は減衰してHDD装置207に達するため、衝撃検出手段211が検出する衝撃レベルはHDD装置207が受ける衝撃レベルより大きな値となる。
従って、衝撃検出手段211の設置位置に応じて予め実験等で取得した適切な値を、衝撃基準値としてHDD衝撃情報記憶手段212に設定する。
【0090】
なお、ステップS701及びステップS702の処理は、ユーザ側で行ってもよいし、工場出荷時に予め行っておいてもよい。
また、ステップS709及びステップS710の処理において、警告情報をいずれか一方、即ち操作部208のみに表示、若しくは機器管理センター201のみに通知することもできる。その場合は、操作部208において警告情報の通知先(操作部208・機器管理センター201)を設定する。
【0091】
図15は、図13に示す実施形態を例に採って、ユーザの処理及び周辺機装置217の着脱時に生じる衝撃を検出する画像形成装置203の処理を示すフロー図である。
まず、ユーザが、HDD装置207の衝撃基準値(例えば、HDD装置207に不具合が生じうる衝撃レベル)をHDD衝撃情報記憶手段212に予め操作部208から設定し、記憶させておき(S801)、図13に示すように周辺機装置217またはその着脱時に発生する衝撃を検出可能な本体側の近傍に設置する(S802)。
【0092】
ここで、ユーザがジャム処理をするために、周辺機装置217の着脱動作を行うと(S803)、その際に発生した衝撃を衝撃検出手段211が検出し、衝撃を検出した旨を通知する衝撃検出信号及び検出した衝撃レベルデータをCPU205に送信する(S804)。
CPU205が衝撃検出信号を受信すると、衝撃検出手段211が検出した衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納する(S805)。第一の衝撃判定手段214aは、この衝撃情報記憶手段213に格納した衝撃レベルのデータと、ステップS201にてHDD衝撃情報記憶手段212に設定した衝撃基準値とを比較して、衝撃レベルが衝撃基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU205に通知する(S806)。
【0093】
衝撃レベルが衝撃基準値を超過しているときは(S807、YES)、CPU205は衝撃レベルが衝撃基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を衝撃警告通知手段115に通知し(S808)、衝撃警告通知手段115は、周辺機装置217の着脱動作により衝撃基準値を超過する衝撃が発生した旨の警告情報を操作部208に通知して表示し(S809)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター201に通知する(S810)。
【0094】
一方、ステップS807において、衝撃レベルのデータが衝撃基準値を超過していない場合は(S807、NO)、再びステップS803に戻り、ユーザによる周辺機装置217の着脱動作による衝撃を検出したら、CPUに衝撃検出信号を送信し(S804)、衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納し(S805)、衝撃レベルデータと衝撃基準値とを比較する処理を繰り返す(S806)。
【0095】
以上で説明したように、周辺機装置217の着脱動作による衝撃についても、その衝撃データが衝撃基準値を超過しているときはその旨の警告情報を操作部208に表示するとともに機器管理センター201に通知するため、HDD装置207が故障する前に、若しくは故障してからすぐにメンテナンスを行うことができるため、HDD装置207のダウンタイムを最小限に抑えることができる。
【0096】
図16及び図17は、HDD装置207の動作時/非動作時における衝撃検知処理のフロー図を示す図である。
HDD装置207は、データの書込み/読込みを行っていない非動作時では、スピンドルモータ等が動いていないため、衝撃が生じても破損等が起こる可能性は低く、これに対して動作時では、比較的弱い衝撃でもデータの誤書込みや、読込みリトライなどの不具合や、ヘッドとプラッタの接触等が発生する可能性が高い。
従って、同一の衝撃レベルの衝撃が発生してもHDD装置207が動作時では不具合が起こり、非動作時では不具合は起こらない場合があるため、本実施形態に係る画像形成装置では、非動作時と動作時で異なる衝撃基準値を設定することができる。
【0097】
図16は、HDD装置207の非動作時における衝撃検知処理を示すフロー図である。
まず、ユーザがHDD装置207の動作時/非動作時のそれぞれの衝撃基準値をHDD衝撃情報記憶手段212に予め設定し、記憶させ(901)、図12の構成では、衝撃検出手段211を図12に示すように可動部ユニット216又はその開閉時に発生する衝撃を検出可能な装置本体側の近傍に設置しておく(S902)。
【0098】
画像形成装置203が待機状態から省エネルギーモードに移行して、CPU205はHDD装置207にシャットダウン処理を行い、シャットダウン処理完了後、HDD装置207への電源供給が遮断され、HDD装置207は非動作状態に移行する(S904)。
ユーザが用紙補給又はジャム処理をするために、給紙トレイ等の可動部ユニット216の開閉動作を行うと(S905)、その際に発生した衝撃の衝撃レベルを衝撃検出手段211が検出し、衝撃を検出した旨を通知する衝撃検出信号及び検出した衝撃レベルデータをCPU205に送信する(S906)。
【0099】
CPU205が衝撃検出信号を受信すると、衝撃検出手段211が検出した衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納する(S907)。第一の衝撃判定手段214aは、この衝撃情報記憶手段213に格納した衝撃レベルのデータと、ステップS901にてHDD衝撃情報記憶手段212に設定した非動作時の衝撃基準値とを比較して、衝撃レベルが非動作時の衝撃基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU205に通知する(S908)。
なお、このとき第一の衝撃判定手段214aは、HDD装置207が非動作中であることに応じて、非動作時の衝撃基準値をHDD衝撃情報記憶手段212から読み込み、検知された衝撃レベルと比較する。
【0100】
衝撃レベルが非動作時の衝撃基準値を超過しているときは(S909、YES)、CPU205は衝撃レベルが衝撃基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を衝撃警告通知手段115に通知し(S910)、衝撃警告通知手段115は、可動部ユニット216の開閉により設定された非動作時の衝撃基準値を超過する衝撃が発生した旨の警告情報を操作部208に通知して表示し(S911)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター201に通知する(S912)。
【0101】
一方、ステップS909において、衝撃レベルのデータが衝撃基準値を超過していない場合は(S909、NO)、再びステップS905に戻り、ユーザによる可動部ユニット216の開閉動作による衝撃を検出したら、CPUに衝撃検出信号を送信し(S906)、衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納し(S907)、衝撃レベルデータと衝撃基準値とを比較する処理を繰り返す(S908)。
【0102】
また、図13の構成、即ち周辺機装置217の着脱動作による衝撃を検出する場合には、周辺機装置217またはその着脱時に発生する衝撃を検出可能な本体側の近傍に設置する(S903)。
ここでHDD装置207が非動作時に、ユーザがジャム処理をするために周辺機装置217の着脱動作を行うと(S913)、その際に発生した衝撃を衝撃検出手段211が検出し、衝撃を検出した旨を通知する衝撃検出信号及び検出した衝撃レベルデータをCPU205に送信する(914)。
【0103】
CPU205が衝撃検出信号を受信すると、衝撃検出手段211が検出した衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納する(S915)。第一の衝撃判定手段214aは、この衝撃情報記憶手段213に格納した衝撃レベルのデータと、ステップS901にてHDD衝撃情報記憶手段212に設定した衝撃基準値とを比較して、衝撃レベルが上記非動作時の衝撃基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU205に通知する(S916)。
なお、このとき第一の衝撃判定手段214aは、HDD装置207が非動作中であることに応じて、非動作時の衝撃基準値をHDD衝撃情報記憶手段212から読み込み、検出された衝撃レベルのデータと比較する。
【0104】
衝撃レベルが非動作時の衝撃基準値を超過しているときは(S917、YES)、CPU205は衝撃レベルが非動作時の衝撃基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を衝撃警告通知手段115に通知し(S918)、衝撃警告通知手段115は、周辺機装置217の着脱動作により設定された非動作時の衝撃基準値を超過する衝撃が発生した旨の警告情報を操作部208に通知して表示し(S919)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター201に通知する(S920)。
【0105】
一方、ステップS917において、衝撃レベルのデータが衝撃基準値を超過していない場合は(S917、NO)、再びステップS913に戻り、ユーザによる周辺機装置217の着脱動作による衝撃を検出したら、CPUに衝撃検出信号を送信し(S914)、衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納し(S915)、衝撃レベルデータと衝撃基準値とを比較する処理を繰り返す(S916)。
【0106】
図17は、HDD装置207の動作時における衝撃検知処理を示すフロー図である。
まず、ユーザがHDD装置207の動作時/非動作時のそれぞれの衝撃基準値をHDD衝撃情報記憶手段212に予め設定し、記憶させ(S1001)、図12の構成では、衝撃検出手段211を図12に示すように可動部ユニット216又はその開閉時に発生する衝撃を検出可能な装置本体側の近傍に設置しておく(S1002)。
【0107】
画像形成装置203が待機中又は動作中でHDD装置207が動作状態であるか、若しくは画像形成装置203が省エネモードから待機状態に移行して、HDD装置207が動作状態に移行しているときに(S1004)、ユーザが用紙補給又はジャム処理をするために給紙トレイ等の可動部ユニット216の開閉動作を行うと(S1005)、その際に発生した衝撃の衝撃レベルを衝撃検出手段211が検出し、衝撃を検出した旨を通知する衝撃検出信号及び検出した衝撃レベルデータをCPU205に送信する(S1006)。
【0108】
CPU205が衝撃検出信号を受信すると、衝撃検出手段211が検出した衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納する(S1007)。第一の衝撃判定手段214aは、この衝撃情報記憶手段213に格納した衝撃レベルのデータと、ステップS1001にてHDD衝撃情報記憶手段212に設定した上記動作時の衝撃基準値とを比較して、衝撃レベルが動作時の衝撃基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU205に通知する(S1008)。
なお、このとき第一の衝撃判定手段214aは、HDD装置207が動作中か非動作中かに応じて、動作時の衝撃基準値をHDD衝撃情報記憶手段212から読み込み、検出された衝撃レベルと比較する。
【0109】
検出した衝撃レベルが動作時の衝撃基準値を超過しているときは(S1009、YES)、CPU205は衝撃レベルが動作時の衝撃基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を衝撃警告通知手段115に通知し(S1010)、衝撃警告通知手段115は、可動部ユニット216の開閉により設定された動作時の衝撃基準値を超過する衝撃が発生した旨の警告情報を操作部208に通知して表示し(S1011)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター201に通知する(S1012)。
【0110】
一方、ステップS107において、衝撃レベルのデータが衝撃基準値を超過していない場合は(S1009、NO)、再びステップS1005に戻り、ユーザによる可動部ユニット216の開閉動作による衝撃を検出したら、CPUに衝撃検出信号を送信し(S1006)、衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納し(S1007)、衝撃レベルデータと衝撃基準値とを比較する処理を繰り返す(S1008)。
【0111】
また、図13の構成、即ち周辺機装置217の着脱動作による衝撃を検出する場合には、周辺機装置217またはその着脱時に発生する衝撃を検出可能な本体側の近傍に設置する(S1003)。
ここでHDD装置207が動作時に、ユーザがジャム処理をするために周辺機装置217の着脱動作を行うと(S1013)、その際に発生した衝撃を衝撃検出手段211が検出し、衝撃を検出した旨を通知する衝撃検出信号及び検出した衝撃レベルデータをCPU205に送信する(S1014)。
【0112】
CPU205が衝撃検出信号を受信すると、衝撃検出手段211が検出した衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納する(S1015)。第一の衝撃判定手段214aは、この衝撃情報記憶手段213に格納した衝撃レベルのデータと、ステップS201にてHDD衝撃情報記憶手段212に設定した衝撃基準値とを比較して、衝撃レベルが上記動作時の衝撃基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU205に通知する(S1016)。
なお、このとき第一の衝撃判定手段214aは、HDD装置207が動作中であることに応じて、動作時の衝撃基準値をHDD衝撃情報記憶手段212から読み込み、検出された衝撃レベルのデータと比較する。
【0113】
衝撃レベルが動作時の衝撃基準値を超過しているときは(S1017、YES)、CPU205は衝撃レベルが動作時の衝撃基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を衝撃警告通知手段115に通知し(S1018)、衝撃警告通知手段115は、周辺機装置217の着脱動作により設定された動作時の衝撃基準値を超過する衝撃が発生した旨の警告情報を操作部208に通知して表示し(S1019)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター201に通知する(S1020)。
【0114】
一方、ステップS1017において、衝撃レベルのデータが衝撃基準値を超過していない場合は(S1017、NO)、再びステップS1013に戻り、ユーザによる周辺機装置217の着脱動作による衝撃を検出したら、CPUに衝撃検出信号を送信し(S1014)、衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納し(S1015)、衝撃レベルデータと衝撃基準値とを比較する処理を繰り返す(S1016)。
【0115】
以上で説明したように、HDD装置207の動作時と非動作時において、それぞれ異なる衝撃基準値を設定することができ、動作時/非動作時に受けた衝撃の衝撃レベルと、設定したそれぞれの衝撃基準値とを比較して、警告情報を通知するか否かを判定することができるから、ユーザ若しくは機器管理センター201に適切な通知を行うことができる。
【0116】
(第四の実施形態)
HDD装置が外部から受ける衝撃は、HDD装置207のディスク面に対して水平方向(X−Y方向)と垂直方向(Z方向)の3軸方向に分けることができる。例えばこれらの各方向の衝撃のうち、水平方向(X−Y方向)の衝撃を受けた場合、ヘッドの位置決め制御が正常に行えなくなる不具合が発生する可能性が高い。このような水平方向(X−Y方向)と垂直方向(Z方向)に受ける衝撃レベルは、画像形成装置に搭載されたHDD装置の物理的な取り付け条件(縦実装や水平実装)等により変わるから、各方向の衝撃レベルをそれぞれ検出するために、第四の実施形態に係る画像形成装置は、HDD装置のディスク面に対して水平方向(X−Y方向)と垂直方向(Z方向)の3軸方向の衝撃をそれぞれ検出するための、X方向衝撃検出手段及びY方向衝撃検出手段、Z方向衝撃検出手段から構成された衝撃検出手段を備えている。
また、第四の実施形態に係る画像形成装置では、図18に示すように、第三の実施形態における第一の衝撃判定手段214aの替わりに、上記衝撃検出手段が検出した3軸方向の衝撃レベルのうち、何れか一つ以上の衝撃レベルがHDD衝撃情報記憶手段212に記憶されている所定の衝撃基準値を超えているか否かを判定する本願発明の振動又は衝撃判定手段に対応する第二の衝撃判定手段214bを備えている。
なお、その他の構成は、第三の実施形態に係る画像形成装置と同一であり、同一名称の各部は同一の符号を付して説明する。
【0117】
図19は、第四の実施形態に係る画像形成装置203における、HDD装置207の非動作時の衝撃検知処理を示すフロー図である。
まず、ユーザが、図12の構造において、HDD装置207の動作時/非動作時のそれぞれの衝撃基準値をHDD衝撃記憶手段112に予め設定し、記憶させておき(S1101)、X/Y/Zの3軸方向の各衝撃検出手段211を可動部ユニット216またはその開閉時に発生する衝撃を検出可能な本体側の近傍に設置しておく(S1102)。
【0118】
画像形成装置203が待機状態から省エネルギーモードに移行し、CPU205はHDD装置207にシャットダウン処理を行い、シャットダウン処理完了後HDD装置207への電源供給が遮断され、HDD装置207は非動作状態に移行する(S1104)。HDD装置207の非動作時に、ユーザが用紙補給又はジャム処理をするために、給紙トレイ等の可動部ユニット216の開閉動作を行い(S1105)、衝撃が発生すると、そのX/Y/Zの3軸方向の各衝撃を衝撃検出手段211が検出し、衝撃を検出した旨を通知する衝撃検出信号及び衝撃レベルデータをCPU205に送信する(S1106)。
【0119】
CPU205が衝撃検出信号を受信すると、衝撃検出手段211が検出したX/Y/Zの3軸方向の衝撃レベルデータを衝撃情報記憶手段213に格納する(S1107)。第二の衝撃判定手段214bは、この衝撃情報記憶手段213に格納したX/Y/Zの3軸方向の各衝撃レベルと、ステップS1101にてHDD衝撃情報記憶手段212に設定した非動作時の各衝撃基準値とを比較して、X/Y/Zの3軸方向の各衝撃レベルの何れか一つ以上がX/Y/Zの3軸方向のいずれかの非動作時の衝撃基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU205に通知する(S1108)。
【0120】
上記各衝撃レベルが非動作時の上記いずれかの衝撃基準値を超過しているときは(S1109、YES)、CPU205は上記各衝撃レベルが非動作時の上記いずれかの衝撃基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を衝撃警告通知手段115に通知し(S1110)、衝撃警告通知手段115は、可動部ユニットの開閉により衝撃基準値を超過する衝撃が発生した旨の警告情報を発生した衝撃の方向と共に操作部208に通知して表示し(S1111)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター201に通知する(S1112)。
【0121】
一方、ステップS1109において、衝撃レベルが衝撃基準値を超過していないときは(S1109、NO)、再びステップS1105に戻り、ユーザによる可動部ユニット216の開閉動作による衝撃を検出したら、CPUに衝撃検出信号を送信し(S1106)、上記各衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納し(S1107)、上記各衝撃レベルデータと上記各衝撃基準値とを比較する処理を繰り返す(S1108)。
【0122】
また、図13に示す構造において、周辺機装置217の着脱動作による衝撃を検出する場合には、X/Y/Zの3軸方向の各衝撃検出手段211を周辺機装置217又はその着脱時に発生する衝撃を検出可能な本体側の近傍に設置しておく(S1103)。
HDD装置103が非動作時に(S1104)、周辺機装置217の着脱動作を行い(S1113)、衝撃が発生すると、そのX/Y/Zの3軸方向の各衝撃を各衝撃検出手段211が検出し、衝撃を検出した旨を通知する衝撃検出信号をCPU205に送信する(S1114)。CPU205が衝撃検出信号を受信すると、衝撃検出手段211が検出したX/Y/Zの3軸方向の各衝撃レベルデータを衝撃情報記憶手段213に格納する(S1115)。
【0123】
次いで、第二の衝撃判定手段214bはステップS1115において衝撃情報記憶手段213に格納したX/Y/Zの3軸方向の各衝撃レベルと、ステップS1101においてHDD衝撃情報記憶手段212に設定した非動作時のX/Y/Zの3軸方向のそれぞれの衝撃基準値とを比較して、X/Y/Zの3軸方向の各衝撃レベルの何れか一つ以上がX/Y/Zの3軸方向のいずれかの衝撃基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU205に通知する(S1116)。
【0124】
X/Y/Zの3軸方向のいずれかの衝撃レベルがX/Y/Zの3軸方向のいずれかの衝撃基準値を超過しているときは(S1117、YES)、CPU205はX/Y/Zの3軸方向のいずれかの衝撃レベルが非動作時の衝撃基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を衝撃警告通知手段115に通知し(S1118)、衝撃警告通知手段115は、周辺機装置217の着脱動作により非動作時のX/Y/Zの3軸方向のいずれかの衝撃基準値を超過した衝撃が発生した旨の警告情報を発生した衝撃の方向と共に操作部208に通知して表示し(S1119)、同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター201に通知する(S1120)。
【0125】
一方、ステップS1117において、衝撃レベルのデータが衝撃基準値を超過していないときは(S1117、NO)、再びステップS1113に戻り、ユーザによる周辺機装置217の着脱動作による衝撃を検出したら、CPUに衝撃検出信号を送信し(S1114)、各衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納し(S1115)、各衝撃レベルと各衝撃基準値とを比較する処理を繰り返す(S1116)。
【0126】
図20は、第四の実施形態に係る画像形成装置203における、HDD装置207の動作時における衝撃検知処理を示すフロー図である。
まず、ユーザが、図12の構造において、HDD装置207の動作時/非動作時のそれぞれの衝撃基準値をHDD衝撃記憶手段112に予め設定し、記憶させておき(S1201)、X/Y/Zの3軸方向の各衝撃検出手段211を可動部ユニット216またはその開閉時に発生する衝撃を検出可能な本体側の近傍に設置しておく(S1202)。
【0127】
画像形成装置203が待機中又は動作中でHDD装置207が動作状態であるか、若しくは画像形成装置203が省エネモードから待機状態に移行して、HDD装置207が動作状態に移行する(S1204)。HDD装置207の動作時に、ユーザが用紙補給又はジャム処理をするために、給紙トレイ等の可動部ユニット216の開閉動作を行い(S1205)、衝撃が発生すると、そのX/Y/Zの3軸方向の各衝撃を各衝撃検出手段211が検出し、衝撃を検出した旨を通知する衝撃検出信号及び衝撃レベルデータをCPU205に送信する(S1206)。
【0128】
CPU205が衝撃検出信号を受信すると、衝撃検出手段211が検出したX/Y/Zの3軸方向の衝撃レベルデータを衝撃情報記憶手段213に格納する(S1207)。第二の衝撃判定手段214bは、この衝撃情報記憶手段213に格納したX/Y/Zの3軸方向の各衝撃レベルと、ステップS1101にてHDD衝撃情報記憶手段212に設定した動作時の各衝撃基準値とを比較して、X/Y/Zの3軸方向の各衝撃レベルの何れか一つ以上がX/Y/Zの3軸方向のいずれかの動作時の衝撃基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU205に通知する(S1208)。
【0129】
上記各衝撃レベルが動作時の上記いずれかの衝撃基準値を超過しているときは(S1209、YES)、CPU205は上記各衝撃レベルが動作時の上記いずれかの衝撃基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を衝撃警告通知手段115に通知し(S1210)、衝撃警告通知手段115は、可動部ユニットの開閉により衝撃基準値を超過する衝撃が発生した旨の警告情報を発生した衝撃の方向と共に操作部208に通知して表示し(S1211)、さらに同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター201に通知する(S1212)。
【0130】
一方、ステップS1209において、衝撃レベルが衝撃基準値を超過していないときは(S1209、NO)、再びステップS1205に戻り、ユーザによる可動部ユニット216の開閉動作による衝撃を検出したら、CPUに衝撃検出信号を送信し(S1206)、上記各衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納し(S1207)、上記各衝撃レベルデータと上記各衝撃基準値とを比較する処理を繰り返す(S1208)。
【0131】
また、図13に示す構造において、周辺機装置217の着脱動作による衝撃を検出する場合には、X/Y/Zの3軸方向の衝撃を検出可能な衝撃検出手段211を周辺機装置217又はその着脱時に発生する衝撃を検出可能な本体側の近傍に設置しておく(S1203)。
HDD装置103が動作時に(S1204)、周辺機装置217の着脱動作を行い(S1213)、衝撃が発生すると、そのX/Y/Zの3軸方向の各衝撃を各衝撃検出手段211が検出し、衝撃を検出した旨を通知する衝撃検出信号をCPU205に送信する(S1214)。CPU205が衝撃検出信号を受信すると、衝撃検出手段211が検出したX/Y/Zの3軸方向の各衝撃レベルデータを衝撃情報記憶手段213に格納する(S1215)。
【0132】
次いで、第二の衝撃判定手段214bはステップS1115において衝撃情報記憶手段213に格納したX/Y/Zの3軸方向の各衝撃レベルと、ステップS1101においてHDD衝撃情報記憶手段212に設定した動作時のX/Y/Zの3軸方向のそれぞれの衝撃基準値とを比較して、X/Y/Zの3軸方向の各衝撃レベルの何れか一つ以上がX/Y/Zの3軸方向のいずれかの衝撃基準値を超過しているか否かを判定し、その判定結果をCPU205に通知する(S1216)。
【0133】
X/Y/Zの3軸方向のいずれかの衝撃レベルがX/Y/Zの3軸方向のいずれかの衝撃基準値を超過しているときは(S1217、YES)、CPU205はX/Y/Zの3軸方向のいずれかの衝撃レベルが動作時の衝撃基準値を超過した旨を知らせる判定結果情報を衝撃警告通知手段115に通知し(S1218)、衝撃警告通知手段115は、周辺機装置217の着脱動作により動作時のX/Y/Zの3軸方向のいずれかの衝撃基準値を超過した衝撃が発生した旨の警告情報を発生した衝撃の方向と共に操作部208に通知して表示し(S1219)、同警告情報をネットワークI/F102を介して機器管理センター201に通知する(S1220)。
【0134】
一方、ステップS1217において、衝撃レベルのデータが衝撃基準値を超過していないときは(S1217、NO)、再びステップS1213に戻り、ユーザによる周辺機装置217の着脱動作による衝撃を検出したら、CPUに衝撃検出信号を送信し(S1214)、各衝撃レベルのデータを衝撃情報記憶手段213に格納し(S1215)、各衝撃レベルと各衝撃基準値とを比較する処理を繰り返す(S1216)。
【0135】
なお、ステップS1101及びステップS1201の動作時及び非動作時の衝撃基準値の設定において、X/Y/Zの3軸方向の衝撃基準値は同一であってもよい。
【0136】
以上で説明したように、本実施形態に係る画像形成装置203は、HDD装置207のディスク面に対して水平方向(X−Y方向)と垂直方向(Z方向)の3軸方向の衝撃レベルをそれぞれ検出する衝撃検出手段を備えているため、X/Y/Zの3軸方向の各3方向に対しての衝撃レベルの比較・判定を行うことができ、事前にどの方向の衝撃が発生したかを知って効率のよいメンテナンスを実行することができる。
【0137】
以上の説明では、第三及び第四の実施形態において、可動部ユニット216は給紙トレイとして説明したが、衝撃発生源として原稿を押さえる圧板などであってもよい。また、印刷イメージデータ等を記憶する外部記憶装置としてHDD装置107を用いて説明したが、これに限らず、光ディスクや磁気ディスク等、振動によりクラッシュ等の不具合の発生の可能性がある記憶手段であればどのようなものでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0138】
【図1】第一の実施形態に係る画像形成装置の機能ブロック図である。
【図2】振動検出手段の設置場所の例を示す画像形成装置の概略正面図であり、図2Aは振動検出手段を可動部ユニットに設置した例を、図2Bは可動部ユニットの近傍の画像形成装置本体に設置した例を示す図である。
【図3】振動検出手段の設置場所の例を示す周辺機装置が接続されている画像形成装置の概略正面図であり、図3Aは振動検出手段を周辺機装置に設置した例を、図3Bは周辺機装置の近傍の画像形成装置本体に設置した例を示す図である。
【図4】ユーザの処理及び可動部ユニットの開閉時に生じる振動を検出したときの画像形成装置の処理を示すフロー図である。
【図5】ユーザの処理及び周辺機装置の着脱時に生じる振動を検出する画像形成装置の処理を示すフロー図である。
【図6】HDD装置の非動作時における振動検知処理のフロー図を示す図である。
【図7】HDD装置の動作時における振動検知処理のフロー図を示す図である。
【図8】第二の実施形態に係る画像形成装置の機能ブロック図である。
【図9】HDD装置の非動作時の振動検知処理を示すフロー図である。
【図10】HDD装置の動作時における振動検知処理を示すフロー図である。
【図11】第三の実施形態に係る画像形成装置の機能ブロック図である。
【図12】衝撃検出手段の設置場所の例を示す画像形成装置の概略正面図であり、図12Aは衝撃検出手段を可動部ユニットに設置した例を、図12Bは可動部ユニットの近傍の画像形成装置本体に設置した例を示す図である。
【図13】衝撃検出手段の設置場所の例を示す周辺機装置が接続されている画像形成装置の概略正面図であり、図13Aは衝撃検出手段を周辺機装置に設置した例を、図13Bは周辺機装置の近傍の画像形成装置本体に設置した例を示す図である。
【図14】ユーザの処理及び可動部ユニットの開閉時に生じる衝撃を検出したときの画像形成装置の処理を示すフロー図である。
【図15】ユーザの処理及び周辺機装置の着脱時に生じる衝撃を検出する画像形成装置の処理を示すフロー図である。
【図16】HDD装置の非動作時における衝撃検知処理のフロー図を示す図である。
【図17】HDD装置の動作時における衝撃検知処理のフロー図を示す図である。
【図18】第四の実施形態に係る画像形成装置の機能ブロック図である。
【図19】HDD装置の非動作時の衝撃検知処理を示すフロー図である。
【図20】HDD装置の動作時における衝撃検知処理を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0139】
101・・・機器管理センター、102,202・・・ネットワークI/F、103,203・・・画像形成装置、105,205・・・CPU、106,206・・・メモリ、107,207・・・HDD装置、108,208・・・操作部、109,209・・・画像形成手段、110,210・・・データ送受信手段、111・・・振動検出手段、112・・・HDD振動情報記憶手段、113・・・振動情報記憶手段、114a・・・第一の振動判定手段、114b・・・第二の振動判定手段、115・・・振動警告通知手段、116,216・・・可動部ユニット、117,217・・・周辺機装置、120,220・・・システムバス、211・・・衝撃検出手段、212・・・HDD衝撃情報記憶手段、213・・・衝撃情報記憶手段、214a・・・第一の衝撃判定手段、214b・・・第二の衝撃判定手段、215・・・衝撃警告通知手段。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部記憶手段と、該外部記憶手段の振動レベル又は衝撃レベルを検出する振動又は衝撃検出手段と、該振動又は衝撃検出手段によって検出した振動レベル又は衝撃レベルを記憶する振動又は衝撃情報記憶手段とを備えた画像形成装置であって、
予め定めた前記外部記憶手段の振動基準値又は衝撃基準値を記憶する外部記憶振動又は衝撃情報記憶手段と、前記振動又は衝撃情報記憶手段に記憶された振動レベル又は衝撃レベルが前記外部記憶振動又は衝撃情報記憶手段に記憶された前記振動基準値又は衝撃基準値を超過したか否かを判定する振動又は衝撃判定手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載された画像形成装置において、
前記振動基準値又は衝撃基準値は、前記外部記憶手段の動作時及び非動作時において予め定められた値であり、
前記振動又は衝撃判定手段は、前記外部記憶手段が動作時か非動作時かに応じて上記判定を行うことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載された画像形成装置において、
前記振動又は衝撃判定手段が前記超過したと判定したときに、振動又は衝撃警告情報を表示する表示手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載された画像形成装置において、
前記振動又は衝撃判定手段が前記超過したと判定したときに、振動又は衝撃警告情報を機器管理センターに通知する振動又は衝撃警告手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載された画像形成装置において、
前記外部記憶振動又は衝撃情報記憶手段は、X/Y/Zの3軸方向の振動基準値又は衝撃基準値を記憶し、
前記振動又は衝撃判定手段は、前記3軸方向それぞれについて上記判定を行うことを特徴とする画像形成装置。
【請求項1】
外部記憶手段と、該外部記憶手段の振動レベル又は衝撃レベルを検出する振動又は衝撃検出手段と、該振動又は衝撃検出手段によって検出した振動レベル又は衝撃レベルを記憶する振動又は衝撃情報記憶手段とを備えた画像形成装置であって、
予め定めた前記外部記憶手段の振動基準値又は衝撃基準値を記憶する外部記憶振動又は衝撃情報記憶手段と、前記振動又は衝撃情報記憶手段に記憶された振動レベル又は衝撃レベルが前記外部記憶振動又は衝撃情報記憶手段に記憶された前記振動基準値又は衝撃基準値を超過したか否かを判定する振動又は衝撃判定手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載された画像形成装置において、
前記振動基準値又は衝撃基準値は、前記外部記憶手段の動作時及び非動作時において予め定められた値であり、
前記振動又は衝撃判定手段は、前記外部記憶手段が動作時か非動作時かに応じて上記判定を行うことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載された画像形成装置において、
前記振動又は衝撃判定手段が前記超過したと判定したときに、振動又は衝撃警告情報を表示する表示手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載された画像形成装置において、
前記振動又は衝撃判定手段が前記超過したと判定したときに、振動又は衝撃警告情報を機器管理センターに通知する振動又は衝撃警告手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載された画像形成装置において、
前記外部記憶振動又は衝撃情報記憶手段は、X/Y/Zの3軸方向の振動基準値又は衝撃基準値を記憶し、
前記振動又は衝撃判定手段は、前記3軸方向それぞれについて上記判定を行うことを特徴とする画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2009−61609(P2009−61609A)
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−229430(P2007−229430)
【出願日】平成19年9月4日(2007.9.4)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年9月4日(2007.9.4)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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