説明

画像形成装置

【課題】カバーの剛性が弱い場合でも、カバーを本体に確実にロックすることができる画像形成装置を提案する。
【解決手段】本体2と、本体2内に装着され画像形成に必要なトナーを収容するトナーカートリッジ3と、本体2からトナーカートリッジ3を着脱できるように第1軸21を介して回動し、本体2に対して開閉する開閉部材22とを有する画像形成装置1において、トナーカートリッジ3と開閉部材22との間に、第2軸23周りに回動可能な回動レバー31を設け、本体2に開閉部材22が閉じる際に、回動レバー31が開閉部材22に設けた突起部26と摺接し下方に押圧しながら、開閉部材22に近づくように第2軸23周りに回動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真プロセスを用いた複写機、プリンタ、ファクシミリなどの、開閉カバーを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置の開閉カバーを安定して閉じるために、開閉カバーの肉厚を増したり、リブ形状を追加することで剛性を持たせ、又は別部材の補強部材の追加などで対応してきた。そのため、機械の大型化、且つ重量が増加するという問題があった。
【0003】
そこで、小型軽量化のために開閉カバーを薄肉化していたが、開閉カバーの剛性が落ちることで、開閉操作時に開閉カバーの一方向だけロックされ、他方がロックされない状態(片ロック)になる。
【0004】
特に安全スイッチが配置されている側が片ロック構成となり機械が作動状態になると、機械部品(ラック保持)が破損したり、レーザ光が外部に漏れるという問題があった。更に、カバー開閉時、画像形成用カートリッジ、またはカートリッジを支持するラックを固定する必要があった。
【0005】
また、安全スイッチを用いて誤作動を防止する画像形成装置が、以下のように提案されている。
【0006】
例えば特許文献1には、カバーの閉塞に伴って、押圧レバーが押圧アームを介して安全スイッチの作動部材を押圧して安全スイッチをオンさせる複写機が提案されている。
【0007】
特許文献2には、開閉フレーム及び前カバーがともに閉止状態である場合には、第1リンク部材が開閉フレームの内面に押圧されて支持軸が案内孔の右端に位置し、前カバーの突起が、第2リンク部材の当接部を押圧して、第2リンク部材を支軸周りに回動させており、第2リンク部材の操作突起が安全スイッチの被操作部を押圧することにより、安全スイッチがオン状態になる画像形成装置が提案されている。
【0008】
特許文献3には、第1、第2の扉の閉鎖状態、すなわちスタンバイ状態においては、係合部が閉鎖状態の第2の扉に係合することでスイッチ本体が作動位置に配置され、この時、アームは、閉鎖状態の第1の扉に係合されてオン状態に配置されることで複写機に対する通電が許容される複写機が提案されている。
【0009】
しかし、前記いずれの特許文献に記載の画像形成装置、または複写機においても、カバーを本体に閉じる際に、開閉部材を本体に引き込むことができないという問題があった。
【0010】
【特許文献1】特開平8−241025号公報
【特許文献2】特開平11−249365号公報
【特許文献3】特開2002−91250号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたもので、カバーの剛性が弱い場合でも、カバーを本体に引き込み、確実にロックすることができる画像形成装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記課題を解決するための手段として、本発明に係る画像形成装置は、 本体と、該本体内に装着され画像形成に必要なトナーを収容するトナーカートリッジと、前記本体から前記トナーカートリッジを着脱できるように第1軸を介して回動し、前記本体に対して開閉する開閉部材と、を有する画像形成装置において、
前記トナーカートリッジと前記開閉部材との間に、第2軸周りに回動可能な回動レバーを設け、
前記本体に前記開閉部材が閉じる際に、前記回動レバーが前記開閉部材に設けた突起部と摺接し下方に押圧しながら、前記開閉部材に近づくように前記第2軸周りに回動することが好ましい。
【0013】
これにより、回動レバーが突起部を下方に押圧して、第1軸を介して開閉部材を本体に向かって付勢するので、カバーの剛性が弱い場合でも開閉部材を本体に引き込み、確実にロックすることができる。
【0014】
前記回動レバーは、前記突起部の第1摺接面に摺接して前記トナーカートリッジに向かって前記第2軸周りに回動する際、前記トナーカートリッジと当接して前記トナーカートリッジを位置決めするカートリッジ押さえレバーであることが好ましい。
【0015】
これにより、不完全に位置決めされたトナーカートリッジを、回動レバーであるカートリッジ押さえレバーが押圧して完全に位置決めすることができる。
【0016】
前記カートリッジ押さえレバーは、前記トナーカートリッジと当接した後、前記突起部の第1摺接面と反対側の第2摺接面に摺接して前記開閉部材に向かって前記第2軸周りに回動することが好ましい。
【0017】
これにより、開閉部材を閉じる際にまず、カートリッジ押さえレバーは突起部の第1摺接面に摺接しながら回動してトナーカートリッジを位置決めすると共に、次にカートリッジ押さえレバーは突起部の第2摺接面と摺接し下方に押圧しながら回動して、開閉カバーを本体に引き込み、確実にロックすることができる。
【0018】
前記本体は更に、前記トナーカートリッジに向かって付勢され、前記トナーカートリッジの端部に設けられたラックユニットと係合して前記ラックユニットを固定するラック止め具を有し、
前記回動レバーは、前記開閉部材を開いた状態から本体に閉じていくと、前記突起部の第1摺接面に摺接して前記第2軸周りに回動し、前記ラック止め具を前記ラックユニットから退避させるラックアンロックレバーであることが好ましい。
【0019】
これにより、開閉部材を開いた状態から閉じていくと、前記ラック止め具と前記ラックユニットとの係合を解除し、トナーカートリッジの回転を可能にする。
【0020】
前記ラックアンロックレバーの端部に、前記開閉部材が閉じた状態で前記突起部に当接する傾斜面を設けたことが好ましい。
【0021】
これにより、開閉部材を本体に閉じた際に、ラックアンロックレバーの傾斜面が開閉部材の突起部に当接して、突起部を斜め下方に押圧することができる。従って、第1軸を介して開閉部材を本体に向かって付勢し、開閉部材を本体に、より確実にロックすることができる。
【0022】
前記開閉部材の重心は、前記第1軸よりも本体の外方に位置することが好ましい。
【0023】
これにより、開閉部材を本体から開放する際に、開閉レバーが突起部と当接して下方に押圧していても、開閉部材に余分な力を作用せず容易に本体から開放することができる。
【0024】
前記突起部は、前記開閉部材の前記第1軸の近傍に位置することが好ましい。
【0025】
これにより、突起部を下方に押圧する力が第1軸を介して効果的に伝達して、開閉部材を本体に向かって付勢することができる。
【0026】
前記本体は更に、一方の側面部に安全スイッチを有し、
前記回動レバーは、前記本体の安全スイッチと反対側の側面部近傍に位置することが好ましい。
【0027】
これにより、回動レバーが設けられたトナーカートリッジの一方の側面部が、回動レバーにより完全にロックされ、回動レバーが設けられないトナーカートリッジの他方の側面部のロックが不完全でも、これを安全スイッチが検知する。従って、開閉部材が不完全にロックされた状態で画像形成装置が起動するのを防止することができる。
【発明の効果】
【0028】
本体に開閉部材が閉じる際に、回動レバーが突起部を下方に押圧して、第1軸を介して開閉部材を本体に向かって付勢するので、カバーの剛性が弱い場合でも開閉部材を本体に引き込み、確実にロックすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
これより、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1に、本発明の1つの実施形態の画像形成装置1を示す。画像形成装置1は、本体2の内部に、それぞれ、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックのトナーを収容するトナーカートリッジ3を環状に保持する現像ロータリユニット4と、表面に静電潜像を形成できる回転可能な感光体5、感光体5を帯電させる帯電器6、1次転写ローラ7および1次転写ローラ7によって感光体5に形成した画像が転写される中間転写ベルト8を保持するイメージングユニット9と、感光体5を露光する露光ユニット10と、2次転写ローラ11と、定着ユニット12と、給紙ユニット13とを備える。
【0030】
イメージングユニット9は、感光体5、帯電器6および1次転写ローラ7を保持する感光体フレーム14と、中間転写ベルト8を張架した張架ローラ15,16およびテンションローラ17を保持する中間転写フレーム18とからなる。感光体5は、中間転写ベルト8の外側に位置し、1次転写ローラ7は、中間転写ベルト8の内側に当接し、中間転写ベルト8を介して感光体5と1次転写ローラ7とが対向するように保持されている。
【0031】
また、イメージングユニット9は、本体2の蓋19を軸20周りに開放して画像形成装置1に着脱できるようになっており、装着状態で、感光体5が現像ロータリユニット4のいずれかのトナーカートリッジ3と対向すると共に、張架ローラ15が中間転写ベルト8を介して2次転写ローラ11に圧接するようになっている。
【0032】
図2に示すように、本体正面2aには本体2に設けられた第1軸21周りに回動する開閉部材である開閉カバー22と、本体正面2aとトナーカートリッジ3との間であって、第1軸21の近傍に設けられた第2軸であるカートリッジ押さえレバー回動軸23周りに回動する回動レバーであるカートリッジ押さえレバー31とが配置されている。
【0033】
開閉カバー22の下端には、突起部である第1突起部26が設けられている。第1突起部26は、開閉カバー22を本体2に閉じた状態で、開閉カバー22の下端からトナーカートリッジ3に向かって延びる第1摺接面27と、第1摺接面27から上方に向かって湾曲する湾曲面28と、湾曲面28から開閉カバー22に向かって延びる第2摺接面29とから構成されている。また、開閉カバー22の重心は、第1軸21よりも本体2の外方に位置している。
【0034】
カートリッジ押さえレバー31の上部には湾曲面を有するヘッド部32が設けられると共に、カートリッジ押さえレバー31の中部には開閉カバー22に向かう凸部33が設けられている。凸部33は、上側の第1面34と下側の第2面35とを有している。また、カートリッジ押さえレバー31は、本体2に連結されたばね37により、開閉カバー22に向かって付勢されている。
【0035】
カートリッジ押さえレバー31は例えば、本体2の両側面部2カ所に設けてもよく、また本体2の、後述する安全スイッチ41が設けられた反対側の側面部1カ所に設けてもよい。
【0036】
図6に示すように、本体2の側面部2bには安全スイッチ41(図9参照)をオン、またはオフする作動レバー42が配置されている。作動レバー42は図9に示すように、本体2に設けられた軸43と嵌合する長穴44と、長穴44から安全スイッチ41に向かって延びる第1腕部46と、長穴44から開閉カバー22に向かって延びる第2腕部47とからなる。作動レバー42は、本体2のフレーム48と第1腕部46とを連結するばね49により、上方に付勢されている。
【0037】
更に、図7に示すように、トナーカートリッジ3の端部には、トナーカートリッジ3の外周を囲繞するラックユニット51が設けられている。このラックユニット51は外周面に段部52を有し、この段部52に、ばね64によりトナーカートリッジ3に向かって付勢されるラック止め具53の先端が係合することで、回転不能に固定される。ラック止め具53は、回動レバーであるラックアンロックレバー57を介して、開閉カバー22の開閉動作に連動して段部52と係合する、またはその係合を解除するように配置されている。ラックアンロックレバー57は、開閉カバー22に設けられた突起部である第2突起部54と摺接して、第2軸であるラックアンロックレバー回動軸56周りに回動する。
【0038】
開閉カバー22の第2突起部54は、図9に示すように開閉カバー22を本体2に閉じた状態で、第2突起部54の下縁に水平に形成され、開閉カバー22からトナーカートリッジ3に向かって延びる第1摺接面58と、第1摺接面58から上方に向かって湾曲する第2摺接面59とからなる。更に、第2摺接面59は、第1摺接面58と連続する湾曲面60と、湾曲面60から開閉カバー22に向かって延びる当接面61とからなる。
【0039】
また、ラックアンロックレバー57は、ラックアンロックレバー回動軸56から第2突起部54に向かって延び、この第2突起部54と摺接する第1腕部62と、ラックアンロックレバー回動軸56からラック止め具53に向かって延び、このラック止め具53と当接する第2腕部63とから構成されている。第1腕部62のラックアンロックレバー回動軸56と反対側の端部には、傾斜面62aが形成されている。
【0040】
次に本発明の実施形態に係るカートリッジ押さえレバー31の動作を説明する。
開閉カバー22が開いた状態では、図2に示すように、カートリッジ押さえレバー31のヘッド部32がトナーカートリッジ3から退避し、第1面34が第1突起部26の第1摺接面27と対向している。また、開閉カバー22が開いた状態でトナーカートリッジ3の点検や交換がなされたために、トナーカートリッジ3に不完全に位置決めされている。この状態で、開閉カバー22を本体2に対して閉じていく際にはまず、開閉カバー22の第1突起部26の第1摺接面27がカートリッジ押さえレバー31の第1面34と摺接しながら第1軸21周りに時計方向に回動する。これにより、ばね37により開閉カバー22に向かって付勢されているカートリッジ押さえレバー31は、トナーカートリッジ3に向かって第2軸23周りに回動する。
【0041】
開閉カバー22が続けて回動すると、図3に示すように、第1突起部26の湾曲面28がカートリッジ押さえレバー31の第1面34から第2面35にかけて摺接する。これにより、カートリッジ押さえレバー31が第2軸23周りにトナーカートリッジ3に向かって回動し、ヘッド部32が現像ロータリユニット4に位置決めされていないトナーカートリッジ3を、現像ロータリユニット4に向かって押圧する。従って、現像ロータリユニット4に不完全に位置決めされたトナーカートリッジ3を、カートリッジ押さえレバー31が押圧して完全に位置決めすることができる。
【0042】
更に開閉カバー22が回動すると、図4に示すように、第1突起部26の第2摺接面29がカートリッジ押さえレバー31の第2面35と摺接すると共に、カートリッジ押さえレバー31はばね37に付勢されて開閉カバー22に向かって、第2軸23周りに回動する。
【0043】
最後に、図5に示すように、第1突起部26の第2摺接面29とカートリッジ押さえレバー31の第2面35とが当接した状態で、開閉カバー22が本体2に対してロックされる。以上のように、カートリッジ押さえレバー31の第2面35が第1突起部26の第2摺接面29を下方に押圧することにより、第1軸21を介して開閉カバー22を本体2に向かって付勢するので、開閉カバー22の剛性が弱い場合でも、開閉カバー22を本体2に引き込み、確実にロックすることができる。
【0044】
また、第1突起部26が開閉カバー22の第1軸21の近傍に位置するので、第1突起部26を下方に押圧する力が第1軸21を介して効果的に伝達して、開閉カバー22を本体2に向かって付勢して引き込むことができる。
【0045】
更に、開閉カバー22の重心が第1軸21よりも本体2の外方に位置するので、開閉カバー22を本体2から開放する際に、カートリッジ押さえレバー31が第1突起部26の第2摺接面29と当接して下方に押圧することで第1軸21を介して開閉カバー22をトナーカートリッジ3に向かって付勢していても、開閉カバー22に余分な力を作用せず容易に本体2から開放することができる。
【0046】
次に本発明の実施形態に係るラックアンロックレバー57の動作を説明する。
図7に示すように開閉カバー22が開放した状態では、ばね64によりラック止め具53がトナーカートリッジ3に向かって付勢されており、ラック止め具53の先端がラックユニット51の段部52と係合するので、ラックユニット51、及びトナーカートリッジ3は固定されている。また、この状態では開閉カバー22に設けた第2突起部54の第1摺接面58と、ラックアンロックレバー57の第1腕部63とが当接している。
【0047】
開閉カバー22を本体2に閉じていくと、図8に示すように、開閉カバー22が軸21周りに時計方向に回動すると共に、開閉カバー22に設けた第2突起部54も軸21周りに回動する。この時、第2突起部54の湾曲面60が、ラックアンロックレバー57の第1腕部62と当接して、第1腕部62をトナーカートリッジ3に向かって押圧する。これにより、ラックアンロックレバー57はラックアンロックレバー回動軸56周りに反時計方向に回動して、第2腕部63がラック止め具53を矢印方向に押圧するので、ラック止め具53と段部52との係合を解除して、トナーカートリッジ3の回転を可能にする。
【0048】
また、湾曲面60がラックアンロックレバー57の第1腕部62と当接する際には、その反力として、湾曲面60が第1腕部62から矢印に示す方向に力を受ける。これにより、開閉カバー22が、第1軸21周りに本体2に向かって付勢することができる。
【0049】
開閉カバー22が本体2に閉じた状態では、図9に示すように、第2突起部54の当接面61が第1腕部62の傾斜面62aと当接し、当接面61は矢印方向に付勢されている。従って、剛性が弱い場合でも開閉カバー22は、第1軸21を介して本体2方向に付勢されるので、開閉カバー22を本体2に引き込み、確実にロックすることができる。
【0050】
次に作動レバー42、及び安全スイッチ41の動作を説明する。
図10に示すように、本体2からイメージングユニット9を取り外した状態では、作動レバー42はばね49により第1腕部46が上方に付勢されているので、作動レバー42は軸20(図1参照)周りに回動する蓋19に設けたリブ19aの回動軌跡外にある。従って、本体2からイメージングユニット9を取り外した状態では、蓋体19を軸20周りに開閉しても作動レバー42が作動して安全スイッチ41をオンすることがないので、画像形成装置1の誤作動を防止することができる。
【0051】
図11に示すように、本体2にイメージングユニット9を装着すると、イメージングユニット9に設けたリブ9aが第1腕部46の上面を下方に押圧する。これにより、作動レバー42は軸43周りに時計方向に回動して、第1腕部46の端部がリブ19aの回動軌跡内に入る。従って、蓋19を開放状態から閉じていくと、図12に示すようにリブ19aの下縁面19bが第1腕部46の端部と当接して下方に押圧する。しかし、この状態では、第1腕部46が安全スイッチ41に当接していないので、開閉カバー22が開放した状態で安全スイッチ41をオンして、画像形成装置1が作動するのを防止することができる。
【0052】
蓋19を本体2に閉じた状態で開閉カバー22を開放状態から閉じていくと、図13に示すように、開閉カバー22に設けたリブ22aが作動レバー42の第2腕部47と当接する。これにより、作動レバー42はリブ19aの下縁面19bに当接したまま、軸43周りに反時計回りに回動することで第1腕部46の下面が安全スイッチ41をオンする。安全スイッチ41をオンすると、画像形成装置1はウォーミングアップを開始して、印字動作の準備段階に入る。
【0053】
上記動作を行う作動レバー42及び安全スイッチ41と反対側の本体2側面部近傍にカートリッジ押さえレバー31を設けることで、カートリッジ押さえレバー31が設けられた本体2の側面部が、カートリッジ押さえレバー31により完全にロックされ、カートリッジ押さえレバー31が設けられない本体2の他方の側面部が不完全にロックされても、安全スイッチ41はオンしない。従って、開閉カバー22が不完全にロックされた状態で画像形成装置1が起動するのを防止することができる。
【0054】
なお、本発明は前記実施形態に限定されない。
【0055】
第1突起部26及びカートリッジ押さえレバー31に関しては、開閉カバー22を閉じる際に、トナーカートリッジ3を押圧すると共に、第1突起部26とカートリッジ押さえレバー31とが摺接して開閉カバー22を本体2に向かって付勢し、開閉カバー22を確実にロックすることができる限り、形状は特に限定されない。
【0056】
第2突起部54及びラックアンロックレバー57に関しては、開閉カバー22を閉じる際に、第2突起部54とラックアンロックレバー57とが摺接して開閉カバー22を本体2に向かって付勢し、開閉カバー22を確実にロックするのを補助することができる限り、形状は特に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の1つの実施形態の画像形成装置の概略図。
【図2】図1の開閉カバーが開いた状態の回動レバーとトナーカートリッジとの部分拡大側面図。
【図3】図1の開閉カバーが少し閉じた状態の回動レバーとトナーカートリッジとの部分拡大側面図。
【図4】図1の開閉カバーが更に閉じた状態の回動レバーとトナーカートリッジとの部分拡大側面図。
【図5】図1の開閉カバーが本体にロックされた状態の回動レバーとトナーカートリッジとの部分拡大側面図。
【図6】作動レバーの位置を示す図1の画像形成装置の部分破断斜視図。
【図7】図1の開閉カバーが開いた状態のラックアンロックレバーとラック止め具との部分拡大断面図。
【図8】図1の開閉カバーが少し閉じた状態のラックアンロックレバーとラック止め具との部分拡大断面図。
【図9】図1の開閉カバーが完全に閉じた状態のラックアンロックレバーとラック止め具との部分拡大断面図。
【図10】図1のイメージングユニットを取り外した状態の作動レバーと安全スイッチとを示す部分拡大側面図。
【図11】図1のイメージングユニットを装着し開閉カバーと蓋が開いた状態の作動レバーと安全スイッチとを示す部分拡大側面図。
【図12】図10の蓋を閉じた状態の作動レバーと安全スイッチとを示す部分拡大側面図。
【図13】図11の開閉カバーを閉じた状態の作動レバーと安全スイッチとを示す部分拡大側面図。
【符号の説明】
【0058】
1 画像形成装置
2 本体
3 トナーカートリッジ
21 第1軸
22 開閉部材(開閉カバー)
23 カートリッジ押さえレバー回動軸(第2軸)
26 第1突起部(突起部)
27 第1摺接面
29 第2摺接面
31 カートリッジ押さえレバー(回動レバー)
41 安全スイッチ
51 ラックユニット
53 ラック止め具
54 第2突起部(突起部)
56 ラックアンロックレバー回動軸(第2軸)
57 ラックアンロックレバー(回動レバー)
62a 傾斜面
64 ばね

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、該本体内に装着され画像形成に必要なトナーを収容するトナーカートリッジと、前記本体から前記トナーカートリッジを着脱できるように第1軸を介して回動し、前記本体に対して開閉する開閉部材と、を有する画像形成装置において、
前記トナーカートリッジと前記開閉部材との間に、第2軸周りに回動可能な回動レバーを設け、
前記本体に前記開閉部材が閉じる際に、前記回動レバーが前記開閉部材に設けた突起部と摺接し下方に押圧しながら、前記開閉部材に近づくように前記第2軸周りに回動することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記回動レバーは、前記突起部の第1摺接面に摺接して前記トナーカートリッジに向かって前記第2軸周りに回動する際、前記トナーカートリッジと当接して前記トナーカートリッジを位置決めするカートリッジ押さえレバーであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記カートリッジ押さえレバーは、前記トナーカートリッジと当接した後、前記突起部の第1摺接面と反対側の第2摺接面に摺接して前記開閉部材に向かって前記第2軸周りに回動することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記本体は更に、前記トナーカートリッジに向かって付勢され、前記トナーカートリッジの端部に設けられたラックユニットと係合して前記ラックユニットを固定するラック止め具を有し、
前記回動レバーは、前記開閉部材を開いた状態から本体に閉じていくと、前記突起部の第1摺接面に摺接して前記第2軸周りに回動し、前記ラック止め具を前記ラックユニットから退避させるラックアンロックレバーであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記ラックアンロックレバーの端部に、前記開閉部材が閉じた状態で前記突起部に当接する傾斜面を設けたことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記開閉部材の重心は、前記第1軸よりも本体の外方に位置することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記突起部は、前記開閉部材の前記第1軸の近傍に位置することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記本体は更に、一方の側面部に安全スイッチを有し、
前記回動レバーは、前記本体の安全スイッチと反対側の側面部近傍に位置することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−107552(P2010−107552A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−276478(P2008−276478)
【出願日】平成20年10月28日(2008.10.28)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】