画像形成装置
【課題】積載性を低下させることなくシートを排出することのできる画像形成装置を提供する。
【解決手段】排出ローラ30の下方に送風口35を設け、この送風口35から、排出ローラ30により排出されるシートにファン33からの風を吹き付ける。そして、制御部は、シートを排出する際、シート先端部に向けて風を吹き出す際には送風量を所定量とし、シート先端部が排出された後は、送風量を所定量よりも増加させるようにファン33を制御するようにする。
【解決手段】排出ローラ30の下方に送風口35を設け、この送風口35から、排出ローラ30により排出されるシートにファン33からの風を吹き付ける。そして、制御部は、シートを排出する際、シート先端部に向けて風を吹き出す際には送風量を所定量とし、シート先端部が排出された後は、送風量を所定量よりも増加させるようにファン33を制御するようにする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関し、特にシート積載部にシートを排出する際のシート排出速度制御に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ、ファクシミリ、複写機、マルチファンクションプリンタ等の画像形成装置では、画像が形成されたシートをシート排出手段により排出してシート排出手段の下方に設けられたシート積載部に積載するシート排出装置を備えている。
【0003】
このような画像形成装置において、シートに画像を形成する場合は、感光体ドラムにトナー画像を形成した後、トナー画像をシート上に転写し、この後、定着部によりトナー画像をシート上に定着させるようにしている。そして、このようにトナー画像をシート上に定着させた後、シートを、シート排出装置に設けられた排出ローラによってシート排出口からシート積載部である積載トレイに排出するようにしている。なお、このようにシートが積載トレイに排出される際、シートは、トナー像を自然放熱による冷却により固めながら積載トレイ上に積載される。
【0004】
ところで、近年、電子写真方式のフルカラー画像形成装置の普及が進み、透明であるオーバーヘッドプロジェクター用の樹脂シートに対する出力に加え、耐水性のある出力媒体として、新たに着色された樹脂シートへの出力が求められ始めている。
【0005】
ここで、樹脂により形成されたシートにおける画像形成においても、通常の紙と同様、感光体ドラム上に形成されたトナー像をシートに転写した後、シートを定着部において加熱することにより、トナー像を定着させるようにしている。なお、シートにトナー像を定着させる際、通常の紙に比べてトナー像の定着には多くの熱量が必要であるため、定着部での搬送速度を通常の紙の場合よりも遅くし、単位時間あたりにシートへ与える熱量を確保することで定着性を得るようにしている。
【0006】
ところが、画像形成装置本体の設置環境によっては、トナー像定着のために多くの熱量を与えられたシートが積載トレイ上へ排出されるまでに自然放熱が間に合わない場合がある。この場合には、シート上に形成されたトナー像が固まらずに、先に積載されたシートに貼り付いてしまうことがある。
【0007】
なお、樹脂製のシートは、熱が多量に加えられると、剛性が著しく低下すると共に、表面の平滑性が高いために、紙に比べ先に積載されているシートとの密着性が高くなる。このため、自然放熱が間に合わない場合には、シートが排出される際、シートの排出方向下流端部が下方に撓み、図8の(a)に示すように排出方向下流端が積載トレイ24に達した直後にシートSの排出方向下流端部が丸まってしまう場合がある。
【0008】
また、排出方向下流端部が丸まることはないものの、図8の(b)に示すようにシートSの排出方向下流端部にカールが発生する場合がある。また、シートの排出方向下流端部が下方に撓んだ際、先に積載されたシートに貼り付いてしまい、この後、図8の(c)に示すように先に積載されたシートS1との密着により、シートSが排出途中で座屈し、排出不良によるジャムを生じることもある。
【0009】
そこで、従来は、排出途中でシートが座屈しないように、積載トレイ24の傾斜を緩くして排出口に近づけることによりシートの下方への撓みを少なくすると共に、シートが自然放熱で十分冷えるように排出速度を遅くし、かつ排出間隔を広げるようにしている。
【0010】
しかし、このように対策を採った場合、積載トレイの傾斜が緩くなると、積載可能枚数が少なくなってしまう。また、積載シートが貼りつかないようにするためには、極端に排出間隔をあけなくてはならず、生産性が通常の紙出力時に対して著しく低下してしまう。
【0011】
このため、従来は、排出口近くに送風口を設け、シート排出方向下流端部が垂れ下がらないように送風により排出方向下流端部を持ち上げると同時にシートを冷却している。これにより、排出時におけるシート同士の密着と、積載後のシート同士の貼り付きを防止するようにしている(特許文献1参照)。
【0012】
図9は、このような従来の画像形成装置のシート排出部の構成を示す図である。そして、この画像形成装置においては、排出口36の近くに送風口35を設け、送風口35から吹き出される空気により排出ローラ30によって排出されるシートSを持ち上げると同時に、排出されるシートSを冷却するようにしている。
【0013】
【特許文献1】特開2001−122490号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
ところで、このような従来の画像形成装置において、図9に示すように、排出口36の近くに送風口35を設けた場合、排出ローラ30が送風口横にあるため、送風によりシートだけでなく排出ローラ30が冷却されてしまう。そして、このように排出ローラ30が冷却されると、排出ローラ30により排出される際、シート上のトナー像が接触する排出ローラ30のニップ部により、トナー像が冷却される。このため、排出されるシートには図10に示すようなローラ痕が生じ、画質を著しく低下させてしまう。
【0015】
ここで、例えば図11に示すように、送風口35を排出ローラ30の下方に離して設けるようにすれば、送風により排出ローラ30が冷却されないようにすることができる。しかし、送風口を排出ローラ30から離すようにすると、排出ローラ30が送風の邪魔になり、排出ローラ30から排出されるシートの排出方向下流端部は、図11の(a)に示すように垂れ下がってしまう。
【0016】
この状態になると、送風した空気の大部分が開口部Hより逃げてしまい、必要な風圧を得ることができずに、シートSを持ち上げることが難しくなる上、排出ローラ30を回り込んだ風により、シートSが垂れた状態のまま冷却される。この結果、この状態でトナー像が固まるようになり、排出したシートには図11の(b)に示すようなカールが残ってしまい、シートSの積載性が低下する。このように、送風口35を排出ローラ30の下方に離して設けるようにすると、送風により排出ローラ30が冷却されないようにすることはできるが、シートSの積載性が低下する。
【0017】
なお、例えば図12に示すように、排出ローラ30をシート搬送方向と直交する幅方向全域にわたる長さとすれば、ローラ痕の発生を防ぐことができる。しかし、このように排出ローラ30を構成した場合は、図9に示すように送風口を排出ローラ30の近くに設けることができないため、既述したようにシート排出方向下流端の垂れを防止することができない。
【0018】
そこで、本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、積載性を低下させることなくシートを排出することのできる画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、シートを排出手段によりシート積載部に排出する画像形成装置において、前記排出手段の下方に設けられ、前記排出手段により排出されるシートに向けて風を吹き出す送風口と、前記送風口から吹き出す風を送風する送風手段と、前記排出手段によるシートの排出の際、シート排出方向下流端部に向けて風を吹き出す際には送風量を所定量とし、シート排出方向下流端部が通過した後は、送風量を前記所定量よりも増加させるように前記送風手段を制御する制御部と、を備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明のように、シートを排出する際、シート排出方向下流端部が排出される際には送風量を所定量とし、シート排出方向下流端部が排出された後は、送風量を所定量よりも増加させることにより、積載性を低下させることなくシートを排出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の一例であるカラーレーザプリンタの全体構成図である。
【0023】
図1において、100はカラーレーザプリンタ、100Aはカラーレーザプリンタ本体(以下、プリンタ本体という)であり、このプリンタ本体100Aにはシートに画像を形成する画像形成部101が設けられている。さらに、このプリンタ本体100Aには、シート給送部16と、転写ユニット103と、定着部20と、シート排出部41が設けられている。
【0024】
ここで、画像形成部101は、上下方向に配置され、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4色のトナー画像を担持すると共に、反時計回りに回転駆動される像担持体である感光体ドラム1(1a〜1d)を備えている。また、感光体ドラム1の周囲には、回転方向に沿って帯電装置2(2a〜2d)、スキャナユニット3(3a〜3d)、現像装置4(4a〜4d)、クリーニング装置6(6a〜6d)等が配置されている。
【0025】
帯電装置2は感光体ドラム表面を一様に帯電するためのものであり、スキャナユニット3は画像情報に基づいてレーザビームを照射して感光体ドラム上に静電潜像を形成するためのものである。このスキャナユニット3は、不図示のレーザーダイオードによって画像信号に対応する画像光を、不図示のスキャナモータによって高速回転されるポリゴンミラー9(9a〜9d)に照射することにより、感光体ドラム1を走査する。
【0026】
現像装置4は静電潜像にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーを付着させてトナー像として顕像化するためのものであり、クリーニング装置6は転写後、感光体ドラム表面に残留したトナーを除去するためのものである。
【0027】
図1において、7(7a〜7d)は、感光体ドラム1、帯電装置2、現像装置4、クリーニング装置6を一体的にカートリッジ化したプロセスカートリッジであり、このプロセスカートリッジ7はプリンタ本体100Aに鉛直方向に、交換可能に装着されている。
【0028】
また、12(12a〜12d)は、後述する転写ユニット103に設けられ、シートを搬送する転写搬送ベルト11の内側に併設されている転写ローラであり、この転写ローラ12は、それぞれ感光体ドラム1と共に転写搬送ベルト11を挟持している。
【0029】
なお、この転写ローラ12は不図示の転写バイアス用電源に接続されており、この転写ローラ12から正極性の電荷が転写搬送ベルト11を介してシートに印加されるようになっている。そして、このように転写バイアスを印加することにより、転写搬送ベルト11に保持されながら感光体ドラム1に接触中のシートに、感光体ドラム上の負極性の各色トナー像が順次転写され、多色画像が形成されるようになっている。
【0030】
シート給送部16は、複数枚のシートSを収納し、プリンタ本体底部に装填される給紙カセット17に収納されたシートSを、シート給送ローラであるピックアップローラ18により送り出すものである。そして、画像形成の際には、給紙カセット17に収納されたシートSはピックアップローラ18によって1枚ずつ分離給送され、この後、所定のタイミングでレジストローラ対19によって転写ユニット103に搬送される。
【0031】
転写ユニット103は、感光体ドラム1に対向して配設されている転写搬送ベルト11を備えている。なお、この転写搬送ベルト11は、感光体ドラム1に対向する外周面にシートを静電吸着すると共に、感光体ドラム1にシートを接触させるべく循環移動するようになっている。そして、このように循環移動する転写搬送ベルト11に静電吸着されることにより、シートSは転写搬送ベルト11により転写位置まで搬送され、感光体ドラム1上のトナー像が転写される。
【0032】
次に、このように構成されたカラーレーザプリンタ100の画像形成動作について説明する。
【0033】
まず、帯電装置2により一様に帯電された感光体ドラム1の表面に、スキャナユニット3から照射された画像情報に対応するレーザビームが走査されると、感光体ドラム表面には潜像が形成される。さらにこの潜像を現像装置4によって現像することにより、感光体ドラム表面にイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4色のトナー画像が形成される。
【0034】
また、このトナー画像形成動作に並行して給紙カセット17に収容されたシートSは、ピックアップローラ18によりピックアップされ、1枚ずつ分離給送される。この後、給紙カセット17から給送されたシートSは、停止しているレジストローラ対19に導かれて斜行が補正された後、レジストローラ対19によって画像形成動作に同期するようにして転写ユニット103に搬送される。そして、このように転写ユニット103に搬送されたシートSは、転写搬送ベルト11に吸着され、感光体ドラム1と転写搬送ベルト11とが圧接する転写部に搬送される。
【0035】
次に、このように転写部に搬送されたシートに対し、各転写部に配置されトナーと逆極性の電圧を印加された転写ローラ12の作用により、感光体ドラム上の各色のトナー画像がシート上に順次重ね合わせて転写される。そして、このように4色のトナー画像が多重転写されたシートSは、転写搬送ベルト11から分離されて定着部20に搬送される。
【0036】
次に、定着トナー画像が転写された後、定着部20に搬送されたシートSは、定着部20において、加熱ローラ21と加圧ローラ22との定着ニップを通過するときに、加圧・加熱され、フルカラーのプリント画像が永久画像としてシート上に定着される。次に、このようにフルカラーのプリント画像が永久画像として定着されたシートSは、搬送ローラ対23により搬送された後、排出ローラ30によって排出口42から下方にあるシート積載部である積載トレイ24へと排紙積載される。
【0037】
なお、図1において、51はレジストローラ対19のシート搬送方向上流側に設けられたシート属性検出手段である。このシート属性検出手段51は、シートSがレジストローラ対19により停止した際に、シートの属性、本実施の形態においては、シートが樹脂製であるか否かを検出する。
【0038】
また、50はシート給送部16の上部に設けられた環境温度検出手段であり、この環境温度検出手段50によって、プリンタ本体100Aが設置されている環境の温度を検出する。60はプリンタ本体100Aの制御を司る制御部であり、この制御部60は、画像形成動作並びに、環境温度検出手段50及びシート属性検出手段51からの信号に基づいて後述するファンの送風動作を制御する。
【0039】
図2は、シート排出部41の構成を説明する図である。図2に示すように、定着部20を通過したシートを挟持して搬送する搬送ローラ対23の近傍には、加熱ローラ21と加圧ローラ22との定着ニップからシート先端が到達したことを検知する検知フラグ23fが設けられている。
【0040】
また、排出ローラ30のシート排出方向下流には、積載トレイ上のシート積載量を検知する検知手段として機能する満載検知フラグ40が回動自在に設けられている。そして、この満載検知フラグ40の位置を、後述する図3に示す満載検知センサ61が検知することにより、積載トレイ上のシートが満載状態となったことを検知する。
【0041】
なお、この満載検知フラグ40は排出ローラ30の上方に回動中心を有し、シートSが排出される際には、上方よりシートSに当接してシートを押圧するようになっている。また、この満載検知フラグ40は、積載トレイ上に積載された後のシート排出方向上流端部(以下、後端部という)と当接してシート後端部の浮き上がりを抑えることにより、シート後端部が排出口42及び送風口35を塞ぐのを防ぐようにしている。
【0042】
さらに、積載トレイ24の下方には積載トレイ24の底面とダクト部材34により形成された送風空間Gが形成されており、この送風空間Gのシート搬送(排出)方向下流側には外気をプリンタ本体内に取り込んで送風するためのファン33が設けられている。
【0043】
そして、送風手段であるファン33が回転すると、外気が、プリンタ本体外装に設けられたルーバ33aを通り、その内側に設置された不図示のフィルタにて埃等を除去された後、ファン33により送風空間内へ吸入される。この後、ファン33により吸入された外気は、送風空間内を矢印方向に進み、排出ローラ30の下方で反転して排出ローラ30の下方に設けた送風口35から積載トレイ24に沿うように吹き出される。
【0044】
図3は、シート排出部41を制御するためのカラーレーザプリンタ100の制御部60のブロック図であり、制御部60には、検知フラグ23f、環境温度検出手段50、シート属性検出手段51、満載検知センサ61からの信号が入力されるようになっている。そして、制御部60は、検知フラグ23fからの信号に基づきカウンタ52を駆動すると共に、環境温度検出手段50等からの信号に基づき、ファン33の駆動を制御する。
【0045】
本実施の形態においては、シート属性検出手段51の検出結果より、搬送されているシートが樹脂製であると判断した場合には、定着工程を経た後、搬送ローラ対23に達したシートを検知フラグ23fが検知すると、ファン33の駆動を制御する。例えば、ファン33が送風状態であれば、図4のタイミングチャートに示すように、ファン33を一旦停止させ、同時に搬送ローラ対23からのシート搬送距離を計算するためカウンタ52によるカウントを開始する。
【0046】
そして、シートのシート排出方向下流端部(以下、先端部という)が積載トレイ24に達した後に、カウンタ52のカウント値に基づいて図4に示すファン送風量が、所定量の送風量である初期送風量となるようにファン33を駆動する制御信号を出力する。
【0047】
ここで、このファン送風量に関しては、シート属性検出手段51及び環境温度検出手段50の検出結果に基づいて最適な制御を行うように制御モードを選択する。即ち、制御部60は、シート属性検出手段51の検出結果より、搬送されているシートの属性を識別し、シートが樹脂製であった場合には、まず既述したファン33を一旦停止させる制御を選択する。
【0048】
次に、プリンタ本体100Aの設置されている環境温度を環境温度検出手段50により検出し、環境温度によって低温環境制御モード、常温環境制御モード及び高温環境制御モードの何れかの制御モードを選択する。
【0049】
例えば、環境温度が20℃未満の場合には、低温環境制御モードを選択する。このモードの場合は、カウンタ52のカウント値がT1となったとき、すなわちシート先端部が積載トレイ24に達した後、図5の制御テーブルに示すように排出ローラ30より排出されるシートに対して、シート先端部への送風は行わないようにする。つまり、ファン送風量が所定量の最大風量の0%となるようにする。
【0050】
ここで、このようにシート先端部が積載トレイ24に達した後、シート先端部への送風を行わないようにすることにより、シート先端部が過度に冷却されることはなく、シート先端部がカールした状態で固まるのを防止できる。
【0051】
また、カウンタ52のカウント値がT2となったとき、すなわちシートの後端部が送風口35を通過する際、ファン送風量が所定量の最大風量の33%となるようにする。ここで、20℃以下の低温環境では自然放熱によるシートの冷却効果がかなり大きい。このため、シート後端部においてファン送風量が最大風量の33%となるようにすれば、シートを十分に冷却することができるようになり、シートの排出不良や貼り付きを防止することができる。
【0052】
また環境温度が20℃以上27℃未満の場合には、常温環境制御モードを選択する。このモードの場合は、図5に示すように排出ローラ30より排出されるシートに対して、シート先端部ではファン送風量が最大風量の33%となるように送風する。ここで、このようにシート先端部ではファン送風量が最大風量の33%となるように送風することにより、シート先端部が過度に冷却されることはなく、カールした状態で固まることを防止できる。
【0053】
また、シート後端部においては、ファン送風量が最大風量の66%となるようにする。ここで、20℃以上27℃未満の常温環境でも自然放熱によるシートの冷却効果が大きいことから、シート後端部において、ファン送風量が最大風量の66%となるようにすれば、シートの排出不良や貼り付きを防止することができる。
【0054】
また、環境温度が27℃以上の場合には、高温環境制御モードを選択する。このモードの場合は、図5に示すように排出ローラ30より排出されるシートに対して、シート先端部ではファン送風量が最大風量の50%となるように送風する。
【0055】
ここで、高温環境では、このようにシート先端部ではファン送風量が最大風量の50%となるように送風することにより、シート先端部が過度に冷却されることはなく、カールした状態で固まることを防止できる。また、シート後端部においては、ファン送風量が最大風量の100%となるようにする。ここで、27℃以上の高温環境では自然放熱によるシートの冷却効果が僅かであるため、シート後端部では、ファン送風量が最大風量(100%)となるようにすることで、シートの排出不良や貼り付きを防止することができる。
【0056】
次に、このように形成されたカラーレーザプリンタ100において、A4サイズのシートを排出する際の送風動作制御について、図6に示すフローチャートを用いて説明する。
【0057】
まず、制御部60は、シート属性検出手段51の検出結果より、搬送されているシートが樹脂製であるかを判断する(S100)。ここで、シートが樹脂製であると判断した場合には(S100のY)、この後、シートSの先端を検知した検知フラグ23fから検出信号が入力されると、樹脂製のシートに対する制御モードを選択する(S101)。
【0058】
次に、環境温度検出手段50からの環境温度情報により環境温度が20℃未満かどうかを判断する(S102)。ここで、環境温度が20℃未満の場合には(S102のY)、低温環境制御モードを選択する(S103)。このモードが選択された場合、検知フラグ23fの検出信号を受け取った際、ファン33が積載トレイ24へ向けて送風している状態であれば、図4のタイミングチャートに示すように、ファン33を一旦停止させる。同時に搬送ローラ対23からのシート搬送距離を計算するためにカウンタ52によるカウントを開始する。
【0059】
次に、シートSの先端が排出ローラ30にて搬送され、シート上面により押圧部材である満載検知フラグ40が持ち上げられた後、シートSの先端部は図7の(a)に示すような姿勢にて積載トレイ24に達する。そして、このようにシート先端部が積載トレイ24に達した後も、カウンタ52によるカウント値がT1となるまでは排出ローラ30より排出されるシートに対して、シート先端部への送風は行わないようにする。
【0060】
ここで、シート先端部への送風を行わない場合、積載トレイ24に達したシートSの先端部が、積載トレイ24からの摩擦力を受けて丸まるようになる。しかし、本実施の形態において、シートSは、満載検知フラグ40の荷重、あるいは不図示の付勢手段による下方への押圧力F1を受けるため、それ以上シートSの先端部分が上方に膨らむ(撓む)ことが規制され、それ以上丸まることはない。
【0061】
また、シートSの先端部が積載トレイ24に達した後にも、満載検知フラグ40による負荷にて積載トレイ表面形状に倣うようにシートが矯正されるため、図7の(b)に示すように先端部にカールが残ることもない。つまり、シートSの先端部が積載トレイ24に達すると、シートSは満載検知フラグ40によりF1の力を受けるため、この後、先端部が丸まってしまうことなく、積載トレイ24に沿って移動して行く。
【0062】
次に、シート先端部が積載トレイ24に達した後、既述したカウンタのカウント値が、図2に示すシート搬送距離でA4サイズの1/3の長さに相当する値T1に達すると、制御部60より初期送風量に応じたファン制御信号が出される。この場合、環境温度が20℃未満であって、低温環境制御モードが選択されているので、排出ローラ30より排出されるシートに対して、シート先端部への送風は行わない。
【0063】
この後、カウンタのカウント値が、排出されたシートの搬送距離でA4サイズの2/3の長さに相当する値T2に達したところで、図5に示すようにファン送風量が最大風量の33%となるように送風する。なお、この時点では、図7の(b)に示すように、排出されるシートSと積載トレイ24とのなす角度は十分に小さくなっているため、送風量を増してもシートに残るようなカールは生じない。
【0064】
また、環境温度が20℃以上の場合は(S102のN)、次に環境温度検出手段50からの環境温度情報により環境温度が27℃以上かどうかを判断する(S105)。ここで、環境温度が27℃未満の場合には(S105のN)、常温環境制御モードを選択し(S106)、シート先端部が積載トレイ24に達した後、カウンタのカウント値が値T1に達すると、制御部60より初期送風量に応じたファン制御信号が出される。この場合、排出ローラ30より排出されるシートに対して、シート先端部ではファン送風量が最大風量の33%となるように送風する。
【0065】
なお、シートSが全体の1/3の長さ程度(本実施の形態では100mm程度)排出された時点においては、シートの先端部が積載トレイ24に接している。このとき、既述した図11の(a)に示す開口部Hに該当する隙間が無い状態であると共に、満載検知フラグ40がシートSを上方より付勢している。
【0066】
このため、ファン33を最大風量の33%という低速で回転させたときの送風量であっても、逃げてしまう風量は少なく、シートSが先に積載されたシートに密着してしまう力を上回る風圧を得ることができ、排出途中にシートSが座屈するのを防止できる。
【0067】
この後、カウンタのカウント値が、排出されたシートの搬送距離でA4サイズの2/3の長さに相当する値T2に達したところで、図5に示すようにファン送風量が最大風量の66%となるように送風する。
【0068】
また、環境温度が27℃以上の場合には(S105のY)、高温環境制御モードを選択し(S107)、シート先端部が積載トレイ24に達した後、カウンタのカウント値が値T1に達すると、制御部60より初期送風量に応じたファン制御信号が出される。この場合、排出ローラ30より排出されるシートに対して、シート先端部ではファン送風量が最大風量の50%となるように送風する。
【0069】
この後、制御部のカウンタのカウント値が、排出されたシートの搬送距離でA4サイズの2/3の長さに相当する値T2に達したところで、図5に示すようにファン送風量が最大風量の100%となるように送風する。ここで、27℃以上の高温環境では自然放熱によるシートの冷却効果が僅かでが、ファン送風量が最大風量(100%)となるようにすることにより、シートの排出不良や貼り付きを防止することができる。これにより、積載性を低下させることなくシートを排出することができる。
【0070】
以上説明したように、本実施の形態においては、シート属性検出手段51が検出したシートの属性及び環境温度検出手段50が検出した環境温度に応じてシート先端部に向けて風を吹き出す際の所定量及び増加させる送風量を変更するようにしている。
【0071】
そして、このように画像形成後、定着したシートを排出する際、シート先端部が排出される際には送風量を所定量とし、シート先端部が排出された後は、送風量を所定量よりも増加させることにより、積載性を低下させることなくシートを排出することができる。
【0072】
また本実施の形態では、紙サイズをA4、環境温度により制御モードを3つに分けるとして説明をしたが、その設定に関しては、画像形成装置の本体構成などにより決定すべきものであり、本実施の形態の設定に限られるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の一例であるカラーレーザプリンタの全体構成図。
【図2】上記カラーレーザプリンタに設けられたシート排出部の構成を説明する図。
【図3】上記カラーレーザプリンタのシート排出部を制御するための制御ブロック図。
【図4】上記シート排出部に設けられたファンの制御を示すタイミングチャート。
【図5】上記ファンの制御テーブル。
【図6】上記ファンの制御を説明するフローチャート。
【図7】上記シート排出部のシート排出動作を説明する図。
【図8】従来の画像形成装置のシート排出時の不具合を説明する図。
【図9】従来の他の画像形成装置のシート排出部を示す概略図。
【図10】上記従来の他の画像形成装置のシート排出部にて排出されたシートの画像形成面を示す概略図。
【図11】従来のその他の画像形成装置のシート排出時の不具合を説明する図。
【図12】ローラ痕が出ない従来の排出ローラ対を示す図。
【符号の説明】
【0074】
24 積載トレイ
30 排出ローラ
33 ファン
35 送風口
40 満載検知フラグ
41 シート排出部
42 排出口
50 環境温度検出手段
51 シート属性検出手段
60 制御部
100 カラーレーザプリンタ
100A カラーレーザプリンタ本体
101 画像形成部
G 送風空間
S シート
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関し、特にシート積載部にシートを排出する際のシート排出速度制御に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ、ファクシミリ、複写機、マルチファンクションプリンタ等の画像形成装置では、画像が形成されたシートをシート排出手段により排出してシート排出手段の下方に設けられたシート積載部に積載するシート排出装置を備えている。
【0003】
このような画像形成装置において、シートに画像を形成する場合は、感光体ドラムにトナー画像を形成した後、トナー画像をシート上に転写し、この後、定着部によりトナー画像をシート上に定着させるようにしている。そして、このようにトナー画像をシート上に定着させた後、シートを、シート排出装置に設けられた排出ローラによってシート排出口からシート積載部である積載トレイに排出するようにしている。なお、このようにシートが積載トレイに排出される際、シートは、トナー像を自然放熱による冷却により固めながら積載トレイ上に積載される。
【0004】
ところで、近年、電子写真方式のフルカラー画像形成装置の普及が進み、透明であるオーバーヘッドプロジェクター用の樹脂シートに対する出力に加え、耐水性のある出力媒体として、新たに着色された樹脂シートへの出力が求められ始めている。
【0005】
ここで、樹脂により形成されたシートにおける画像形成においても、通常の紙と同様、感光体ドラム上に形成されたトナー像をシートに転写した後、シートを定着部において加熱することにより、トナー像を定着させるようにしている。なお、シートにトナー像を定着させる際、通常の紙に比べてトナー像の定着には多くの熱量が必要であるため、定着部での搬送速度を通常の紙の場合よりも遅くし、単位時間あたりにシートへ与える熱量を確保することで定着性を得るようにしている。
【0006】
ところが、画像形成装置本体の設置環境によっては、トナー像定着のために多くの熱量を与えられたシートが積載トレイ上へ排出されるまでに自然放熱が間に合わない場合がある。この場合には、シート上に形成されたトナー像が固まらずに、先に積載されたシートに貼り付いてしまうことがある。
【0007】
なお、樹脂製のシートは、熱が多量に加えられると、剛性が著しく低下すると共に、表面の平滑性が高いために、紙に比べ先に積載されているシートとの密着性が高くなる。このため、自然放熱が間に合わない場合には、シートが排出される際、シートの排出方向下流端部が下方に撓み、図8の(a)に示すように排出方向下流端が積載トレイ24に達した直後にシートSの排出方向下流端部が丸まってしまう場合がある。
【0008】
また、排出方向下流端部が丸まることはないものの、図8の(b)に示すようにシートSの排出方向下流端部にカールが発生する場合がある。また、シートの排出方向下流端部が下方に撓んだ際、先に積載されたシートに貼り付いてしまい、この後、図8の(c)に示すように先に積載されたシートS1との密着により、シートSが排出途中で座屈し、排出不良によるジャムを生じることもある。
【0009】
そこで、従来は、排出途中でシートが座屈しないように、積載トレイ24の傾斜を緩くして排出口に近づけることによりシートの下方への撓みを少なくすると共に、シートが自然放熱で十分冷えるように排出速度を遅くし、かつ排出間隔を広げるようにしている。
【0010】
しかし、このように対策を採った場合、積載トレイの傾斜が緩くなると、積載可能枚数が少なくなってしまう。また、積載シートが貼りつかないようにするためには、極端に排出間隔をあけなくてはならず、生産性が通常の紙出力時に対して著しく低下してしまう。
【0011】
このため、従来は、排出口近くに送風口を設け、シート排出方向下流端部が垂れ下がらないように送風により排出方向下流端部を持ち上げると同時にシートを冷却している。これにより、排出時におけるシート同士の密着と、積載後のシート同士の貼り付きを防止するようにしている(特許文献1参照)。
【0012】
図9は、このような従来の画像形成装置のシート排出部の構成を示す図である。そして、この画像形成装置においては、排出口36の近くに送風口35を設け、送風口35から吹き出される空気により排出ローラ30によって排出されるシートSを持ち上げると同時に、排出されるシートSを冷却するようにしている。
【0013】
【特許文献1】特開2001−122490号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
ところで、このような従来の画像形成装置において、図9に示すように、排出口36の近くに送風口35を設けた場合、排出ローラ30が送風口横にあるため、送風によりシートだけでなく排出ローラ30が冷却されてしまう。そして、このように排出ローラ30が冷却されると、排出ローラ30により排出される際、シート上のトナー像が接触する排出ローラ30のニップ部により、トナー像が冷却される。このため、排出されるシートには図10に示すようなローラ痕が生じ、画質を著しく低下させてしまう。
【0015】
ここで、例えば図11に示すように、送風口35を排出ローラ30の下方に離して設けるようにすれば、送風により排出ローラ30が冷却されないようにすることができる。しかし、送風口を排出ローラ30から離すようにすると、排出ローラ30が送風の邪魔になり、排出ローラ30から排出されるシートの排出方向下流端部は、図11の(a)に示すように垂れ下がってしまう。
【0016】
この状態になると、送風した空気の大部分が開口部Hより逃げてしまい、必要な風圧を得ることができずに、シートSを持ち上げることが難しくなる上、排出ローラ30を回り込んだ風により、シートSが垂れた状態のまま冷却される。この結果、この状態でトナー像が固まるようになり、排出したシートには図11の(b)に示すようなカールが残ってしまい、シートSの積載性が低下する。このように、送風口35を排出ローラ30の下方に離して設けるようにすると、送風により排出ローラ30が冷却されないようにすることはできるが、シートSの積載性が低下する。
【0017】
なお、例えば図12に示すように、排出ローラ30をシート搬送方向と直交する幅方向全域にわたる長さとすれば、ローラ痕の発生を防ぐことができる。しかし、このように排出ローラ30を構成した場合は、図9に示すように送風口を排出ローラ30の近くに設けることができないため、既述したようにシート排出方向下流端の垂れを防止することができない。
【0018】
そこで、本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、積載性を低下させることなくシートを排出することのできる画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、シートを排出手段によりシート積載部に排出する画像形成装置において、前記排出手段の下方に設けられ、前記排出手段により排出されるシートに向けて風を吹き出す送風口と、前記送風口から吹き出す風を送風する送風手段と、前記排出手段によるシートの排出の際、シート排出方向下流端部に向けて風を吹き出す際には送風量を所定量とし、シート排出方向下流端部が通過した後は、送風量を前記所定量よりも増加させるように前記送風手段を制御する制御部と、を備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明のように、シートを排出する際、シート排出方向下流端部が排出される際には送風量を所定量とし、シート排出方向下流端部が排出された後は、送風量を所定量よりも増加させることにより、積載性を低下させることなくシートを排出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の一例であるカラーレーザプリンタの全体構成図である。
【0023】
図1において、100はカラーレーザプリンタ、100Aはカラーレーザプリンタ本体(以下、プリンタ本体という)であり、このプリンタ本体100Aにはシートに画像を形成する画像形成部101が設けられている。さらに、このプリンタ本体100Aには、シート給送部16と、転写ユニット103と、定着部20と、シート排出部41が設けられている。
【0024】
ここで、画像形成部101は、上下方向に配置され、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4色のトナー画像を担持すると共に、反時計回りに回転駆動される像担持体である感光体ドラム1(1a〜1d)を備えている。また、感光体ドラム1の周囲には、回転方向に沿って帯電装置2(2a〜2d)、スキャナユニット3(3a〜3d)、現像装置4(4a〜4d)、クリーニング装置6(6a〜6d)等が配置されている。
【0025】
帯電装置2は感光体ドラム表面を一様に帯電するためのものであり、スキャナユニット3は画像情報に基づいてレーザビームを照射して感光体ドラム上に静電潜像を形成するためのものである。このスキャナユニット3は、不図示のレーザーダイオードによって画像信号に対応する画像光を、不図示のスキャナモータによって高速回転されるポリゴンミラー9(9a〜9d)に照射することにより、感光体ドラム1を走査する。
【0026】
現像装置4は静電潜像にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーを付着させてトナー像として顕像化するためのものであり、クリーニング装置6は転写後、感光体ドラム表面に残留したトナーを除去するためのものである。
【0027】
図1において、7(7a〜7d)は、感光体ドラム1、帯電装置2、現像装置4、クリーニング装置6を一体的にカートリッジ化したプロセスカートリッジであり、このプロセスカートリッジ7はプリンタ本体100Aに鉛直方向に、交換可能に装着されている。
【0028】
また、12(12a〜12d)は、後述する転写ユニット103に設けられ、シートを搬送する転写搬送ベルト11の内側に併設されている転写ローラであり、この転写ローラ12は、それぞれ感光体ドラム1と共に転写搬送ベルト11を挟持している。
【0029】
なお、この転写ローラ12は不図示の転写バイアス用電源に接続されており、この転写ローラ12から正極性の電荷が転写搬送ベルト11を介してシートに印加されるようになっている。そして、このように転写バイアスを印加することにより、転写搬送ベルト11に保持されながら感光体ドラム1に接触中のシートに、感光体ドラム上の負極性の各色トナー像が順次転写され、多色画像が形成されるようになっている。
【0030】
シート給送部16は、複数枚のシートSを収納し、プリンタ本体底部に装填される給紙カセット17に収納されたシートSを、シート給送ローラであるピックアップローラ18により送り出すものである。そして、画像形成の際には、給紙カセット17に収納されたシートSはピックアップローラ18によって1枚ずつ分離給送され、この後、所定のタイミングでレジストローラ対19によって転写ユニット103に搬送される。
【0031】
転写ユニット103は、感光体ドラム1に対向して配設されている転写搬送ベルト11を備えている。なお、この転写搬送ベルト11は、感光体ドラム1に対向する外周面にシートを静電吸着すると共に、感光体ドラム1にシートを接触させるべく循環移動するようになっている。そして、このように循環移動する転写搬送ベルト11に静電吸着されることにより、シートSは転写搬送ベルト11により転写位置まで搬送され、感光体ドラム1上のトナー像が転写される。
【0032】
次に、このように構成されたカラーレーザプリンタ100の画像形成動作について説明する。
【0033】
まず、帯電装置2により一様に帯電された感光体ドラム1の表面に、スキャナユニット3から照射された画像情報に対応するレーザビームが走査されると、感光体ドラム表面には潜像が形成される。さらにこの潜像を現像装置4によって現像することにより、感光体ドラム表面にイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4色のトナー画像が形成される。
【0034】
また、このトナー画像形成動作に並行して給紙カセット17に収容されたシートSは、ピックアップローラ18によりピックアップされ、1枚ずつ分離給送される。この後、給紙カセット17から給送されたシートSは、停止しているレジストローラ対19に導かれて斜行が補正された後、レジストローラ対19によって画像形成動作に同期するようにして転写ユニット103に搬送される。そして、このように転写ユニット103に搬送されたシートSは、転写搬送ベルト11に吸着され、感光体ドラム1と転写搬送ベルト11とが圧接する転写部に搬送される。
【0035】
次に、このように転写部に搬送されたシートに対し、各転写部に配置されトナーと逆極性の電圧を印加された転写ローラ12の作用により、感光体ドラム上の各色のトナー画像がシート上に順次重ね合わせて転写される。そして、このように4色のトナー画像が多重転写されたシートSは、転写搬送ベルト11から分離されて定着部20に搬送される。
【0036】
次に、定着トナー画像が転写された後、定着部20に搬送されたシートSは、定着部20において、加熱ローラ21と加圧ローラ22との定着ニップを通過するときに、加圧・加熱され、フルカラーのプリント画像が永久画像としてシート上に定着される。次に、このようにフルカラーのプリント画像が永久画像として定着されたシートSは、搬送ローラ対23により搬送された後、排出ローラ30によって排出口42から下方にあるシート積載部である積載トレイ24へと排紙積載される。
【0037】
なお、図1において、51はレジストローラ対19のシート搬送方向上流側に設けられたシート属性検出手段である。このシート属性検出手段51は、シートSがレジストローラ対19により停止した際に、シートの属性、本実施の形態においては、シートが樹脂製であるか否かを検出する。
【0038】
また、50はシート給送部16の上部に設けられた環境温度検出手段であり、この環境温度検出手段50によって、プリンタ本体100Aが設置されている環境の温度を検出する。60はプリンタ本体100Aの制御を司る制御部であり、この制御部60は、画像形成動作並びに、環境温度検出手段50及びシート属性検出手段51からの信号に基づいて後述するファンの送風動作を制御する。
【0039】
図2は、シート排出部41の構成を説明する図である。図2に示すように、定着部20を通過したシートを挟持して搬送する搬送ローラ対23の近傍には、加熱ローラ21と加圧ローラ22との定着ニップからシート先端が到達したことを検知する検知フラグ23fが設けられている。
【0040】
また、排出ローラ30のシート排出方向下流には、積載トレイ上のシート積載量を検知する検知手段として機能する満載検知フラグ40が回動自在に設けられている。そして、この満載検知フラグ40の位置を、後述する図3に示す満載検知センサ61が検知することにより、積載トレイ上のシートが満載状態となったことを検知する。
【0041】
なお、この満載検知フラグ40は排出ローラ30の上方に回動中心を有し、シートSが排出される際には、上方よりシートSに当接してシートを押圧するようになっている。また、この満載検知フラグ40は、積載トレイ上に積載された後のシート排出方向上流端部(以下、後端部という)と当接してシート後端部の浮き上がりを抑えることにより、シート後端部が排出口42及び送風口35を塞ぐのを防ぐようにしている。
【0042】
さらに、積載トレイ24の下方には積載トレイ24の底面とダクト部材34により形成された送風空間Gが形成されており、この送風空間Gのシート搬送(排出)方向下流側には外気をプリンタ本体内に取り込んで送風するためのファン33が設けられている。
【0043】
そして、送風手段であるファン33が回転すると、外気が、プリンタ本体外装に設けられたルーバ33aを通り、その内側に設置された不図示のフィルタにて埃等を除去された後、ファン33により送風空間内へ吸入される。この後、ファン33により吸入された外気は、送風空間内を矢印方向に進み、排出ローラ30の下方で反転して排出ローラ30の下方に設けた送風口35から積載トレイ24に沿うように吹き出される。
【0044】
図3は、シート排出部41を制御するためのカラーレーザプリンタ100の制御部60のブロック図であり、制御部60には、検知フラグ23f、環境温度検出手段50、シート属性検出手段51、満載検知センサ61からの信号が入力されるようになっている。そして、制御部60は、検知フラグ23fからの信号に基づきカウンタ52を駆動すると共に、環境温度検出手段50等からの信号に基づき、ファン33の駆動を制御する。
【0045】
本実施の形態においては、シート属性検出手段51の検出結果より、搬送されているシートが樹脂製であると判断した場合には、定着工程を経た後、搬送ローラ対23に達したシートを検知フラグ23fが検知すると、ファン33の駆動を制御する。例えば、ファン33が送風状態であれば、図4のタイミングチャートに示すように、ファン33を一旦停止させ、同時に搬送ローラ対23からのシート搬送距離を計算するためカウンタ52によるカウントを開始する。
【0046】
そして、シートのシート排出方向下流端部(以下、先端部という)が積載トレイ24に達した後に、カウンタ52のカウント値に基づいて図4に示すファン送風量が、所定量の送風量である初期送風量となるようにファン33を駆動する制御信号を出力する。
【0047】
ここで、このファン送風量に関しては、シート属性検出手段51及び環境温度検出手段50の検出結果に基づいて最適な制御を行うように制御モードを選択する。即ち、制御部60は、シート属性検出手段51の検出結果より、搬送されているシートの属性を識別し、シートが樹脂製であった場合には、まず既述したファン33を一旦停止させる制御を選択する。
【0048】
次に、プリンタ本体100Aの設置されている環境温度を環境温度検出手段50により検出し、環境温度によって低温環境制御モード、常温環境制御モード及び高温環境制御モードの何れかの制御モードを選択する。
【0049】
例えば、環境温度が20℃未満の場合には、低温環境制御モードを選択する。このモードの場合は、カウンタ52のカウント値がT1となったとき、すなわちシート先端部が積載トレイ24に達した後、図5の制御テーブルに示すように排出ローラ30より排出されるシートに対して、シート先端部への送風は行わないようにする。つまり、ファン送風量が所定量の最大風量の0%となるようにする。
【0050】
ここで、このようにシート先端部が積載トレイ24に達した後、シート先端部への送風を行わないようにすることにより、シート先端部が過度に冷却されることはなく、シート先端部がカールした状態で固まるのを防止できる。
【0051】
また、カウンタ52のカウント値がT2となったとき、すなわちシートの後端部が送風口35を通過する際、ファン送風量が所定量の最大風量の33%となるようにする。ここで、20℃以下の低温環境では自然放熱によるシートの冷却効果がかなり大きい。このため、シート後端部においてファン送風量が最大風量の33%となるようにすれば、シートを十分に冷却することができるようになり、シートの排出不良や貼り付きを防止することができる。
【0052】
また環境温度が20℃以上27℃未満の場合には、常温環境制御モードを選択する。このモードの場合は、図5に示すように排出ローラ30より排出されるシートに対して、シート先端部ではファン送風量が最大風量の33%となるように送風する。ここで、このようにシート先端部ではファン送風量が最大風量の33%となるように送風することにより、シート先端部が過度に冷却されることはなく、カールした状態で固まることを防止できる。
【0053】
また、シート後端部においては、ファン送風量が最大風量の66%となるようにする。ここで、20℃以上27℃未満の常温環境でも自然放熱によるシートの冷却効果が大きいことから、シート後端部において、ファン送風量が最大風量の66%となるようにすれば、シートの排出不良や貼り付きを防止することができる。
【0054】
また、環境温度が27℃以上の場合には、高温環境制御モードを選択する。このモードの場合は、図5に示すように排出ローラ30より排出されるシートに対して、シート先端部ではファン送風量が最大風量の50%となるように送風する。
【0055】
ここで、高温環境では、このようにシート先端部ではファン送風量が最大風量の50%となるように送風することにより、シート先端部が過度に冷却されることはなく、カールした状態で固まることを防止できる。また、シート後端部においては、ファン送風量が最大風量の100%となるようにする。ここで、27℃以上の高温環境では自然放熱によるシートの冷却効果が僅かであるため、シート後端部では、ファン送風量が最大風量(100%)となるようにすることで、シートの排出不良や貼り付きを防止することができる。
【0056】
次に、このように形成されたカラーレーザプリンタ100において、A4サイズのシートを排出する際の送風動作制御について、図6に示すフローチャートを用いて説明する。
【0057】
まず、制御部60は、シート属性検出手段51の検出結果より、搬送されているシートが樹脂製であるかを判断する(S100)。ここで、シートが樹脂製であると判断した場合には(S100のY)、この後、シートSの先端を検知した検知フラグ23fから検出信号が入力されると、樹脂製のシートに対する制御モードを選択する(S101)。
【0058】
次に、環境温度検出手段50からの環境温度情報により環境温度が20℃未満かどうかを判断する(S102)。ここで、環境温度が20℃未満の場合には(S102のY)、低温環境制御モードを選択する(S103)。このモードが選択された場合、検知フラグ23fの検出信号を受け取った際、ファン33が積載トレイ24へ向けて送風している状態であれば、図4のタイミングチャートに示すように、ファン33を一旦停止させる。同時に搬送ローラ対23からのシート搬送距離を計算するためにカウンタ52によるカウントを開始する。
【0059】
次に、シートSの先端が排出ローラ30にて搬送され、シート上面により押圧部材である満載検知フラグ40が持ち上げられた後、シートSの先端部は図7の(a)に示すような姿勢にて積載トレイ24に達する。そして、このようにシート先端部が積載トレイ24に達した後も、カウンタ52によるカウント値がT1となるまでは排出ローラ30より排出されるシートに対して、シート先端部への送風は行わないようにする。
【0060】
ここで、シート先端部への送風を行わない場合、積載トレイ24に達したシートSの先端部が、積載トレイ24からの摩擦力を受けて丸まるようになる。しかし、本実施の形態において、シートSは、満載検知フラグ40の荷重、あるいは不図示の付勢手段による下方への押圧力F1を受けるため、それ以上シートSの先端部分が上方に膨らむ(撓む)ことが規制され、それ以上丸まることはない。
【0061】
また、シートSの先端部が積載トレイ24に達した後にも、満載検知フラグ40による負荷にて積載トレイ表面形状に倣うようにシートが矯正されるため、図7の(b)に示すように先端部にカールが残ることもない。つまり、シートSの先端部が積載トレイ24に達すると、シートSは満載検知フラグ40によりF1の力を受けるため、この後、先端部が丸まってしまうことなく、積載トレイ24に沿って移動して行く。
【0062】
次に、シート先端部が積載トレイ24に達した後、既述したカウンタのカウント値が、図2に示すシート搬送距離でA4サイズの1/3の長さに相当する値T1に達すると、制御部60より初期送風量に応じたファン制御信号が出される。この場合、環境温度が20℃未満であって、低温環境制御モードが選択されているので、排出ローラ30より排出されるシートに対して、シート先端部への送風は行わない。
【0063】
この後、カウンタのカウント値が、排出されたシートの搬送距離でA4サイズの2/3の長さに相当する値T2に達したところで、図5に示すようにファン送風量が最大風量の33%となるように送風する。なお、この時点では、図7の(b)に示すように、排出されるシートSと積載トレイ24とのなす角度は十分に小さくなっているため、送風量を増してもシートに残るようなカールは生じない。
【0064】
また、環境温度が20℃以上の場合は(S102のN)、次に環境温度検出手段50からの環境温度情報により環境温度が27℃以上かどうかを判断する(S105)。ここで、環境温度が27℃未満の場合には(S105のN)、常温環境制御モードを選択し(S106)、シート先端部が積載トレイ24に達した後、カウンタのカウント値が値T1に達すると、制御部60より初期送風量に応じたファン制御信号が出される。この場合、排出ローラ30より排出されるシートに対して、シート先端部ではファン送風量が最大風量の33%となるように送風する。
【0065】
なお、シートSが全体の1/3の長さ程度(本実施の形態では100mm程度)排出された時点においては、シートの先端部が積載トレイ24に接している。このとき、既述した図11の(a)に示す開口部Hに該当する隙間が無い状態であると共に、満載検知フラグ40がシートSを上方より付勢している。
【0066】
このため、ファン33を最大風量の33%という低速で回転させたときの送風量であっても、逃げてしまう風量は少なく、シートSが先に積載されたシートに密着してしまう力を上回る風圧を得ることができ、排出途中にシートSが座屈するのを防止できる。
【0067】
この後、カウンタのカウント値が、排出されたシートの搬送距離でA4サイズの2/3の長さに相当する値T2に達したところで、図5に示すようにファン送風量が最大風量の66%となるように送風する。
【0068】
また、環境温度が27℃以上の場合には(S105のY)、高温環境制御モードを選択し(S107)、シート先端部が積載トレイ24に達した後、カウンタのカウント値が値T1に達すると、制御部60より初期送風量に応じたファン制御信号が出される。この場合、排出ローラ30より排出されるシートに対して、シート先端部ではファン送風量が最大風量の50%となるように送風する。
【0069】
この後、制御部のカウンタのカウント値が、排出されたシートの搬送距離でA4サイズの2/3の長さに相当する値T2に達したところで、図5に示すようにファン送風量が最大風量の100%となるように送風する。ここで、27℃以上の高温環境では自然放熱によるシートの冷却効果が僅かでが、ファン送風量が最大風量(100%)となるようにすることにより、シートの排出不良や貼り付きを防止することができる。これにより、積載性を低下させることなくシートを排出することができる。
【0070】
以上説明したように、本実施の形態においては、シート属性検出手段51が検出したシートの属性及び環境温度検出手段50が検出した環境温度に応じてシート先端部に向けて風を吹き出す際の所定量及び増加させる送風量を変更するようにしている。
【0071】
そして、このように画像形成後、定着したシートを排出する際、シート先端部が排出される際には送風量を所定量とし、シート先端部が排出された後は、送風量を所定量よりも増加させることにより、積載性を低下させることなくシートを排出することができる。
【0072】
また本実施の形態では、紙サイズをA4、環境温度により制御モードを3つに分けるとして説明をしたが、その設定に関しては、画像形成装置の本体構成などにより決定すべきものであり、本実施の形態の設定に限られるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の一例であるカラーレーザプリンタの全体構成図。
【図2】上記カラーレーザプリンタに設けられたシート排出部の構成を説明する図。
【図3】上記カラーレーザプリンタのシート排出部を制御するための制御ブロック図。
【図4】上記シート排出部に設けられたファンの制御を示すタイミングチャート。
【図5】上記ファンの制御テーブル。
【図6】上記ファンの制御を説明するフローチャート。
【図7】上記シート排出部のシート排出動作を説明する図。
【図8】従来の画像形成装置のシート排出時の不具合を説明する図。
【図9】従来の他の画像形成装置のシート排出部を示す概略図。
【図10】上記従来の他の画像形成装置のシート排出部にて排出されたシートの画像形成面を示す概略図。
【図11】従来のその他の画像形成装置のシート排出時の不具合を説明する図。
【図12】ローラ痕が出ない従来の排出ローラ対を示す図。
【符号の説明】
【0074】
24 積載トレイ
30 排出ローラ
33 ファン
35 送風口
40 満載検知フラグ
41 シート排出部
42 排出口
50 環境温度検出手段
51 シート属性検出手段
60 制御部
100 カラーレーザプリンタ
100A カラーレーザプリンタ本体
101 画像形成部
G 送風空間
S シート
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成後、定着したシートを排出手段によりシート積載部に排出する画像形成装置において、
前記排出手段の下方に設けられ、前記排出手段により排出されるシートに向けて風を吹き出す送風口と、
前記送風口から吹き出す風を送風する送風手段と、
前記排出手段によるシートの排出の際、シート排出方向下流端部に向けて風を吹き出す際には送風量を所定量とし、シート排出方向下流端部が通過した後は、送風量を前記所定量よりも増加させるように前記送風手段を制御する制御部と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、排出されるシートの排出方向下流端が積載トレイ又は積載トレイ上に積載されたシートに接触した後、送風量を増加させることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
シートの属性を検出する属性検出手段を備え、
前記制御部は、前記属性検出手段が検出したシートの属性に応じてシート排出方向下流端部に向けて風を吹き出す際の所定量及び増加させる送風量を変更することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
環境温度を検出する環境温度検出手段を備え、
前記制御部は、前記環境温度検出手段が検出した環境温度に応じてシート排出方向下流端部に向けて風を吹き出す際の所定量及び増加させる送風量を変更することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記排出手段から排出されるシートに上方より当接してシートを押圧する押圧部材を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記押圧部材により、積載トレイ上に積載されたシート排出方向上流端の浮き上がりを抑えることを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記押圧部材は、積載トレイ上のシート積載量を検知する満載検知フラグであることを特徴とする請求項5又は6記載の画像形成装置。
【請求項1】
画像形成後、定着したシートを排出手段によりシート積載部に排出する画像形成装置において、
前記排出手段の下方に設けられ、前記排出手段により排出されるシートに向けて風を吹き出す送風口と、
前記送風口から吹き出す風を送風する送風手段と、
前記排出手段によるシートの排出の際、シート排出方向下流端部に向けて風を吹き出す際には送風量を所定量とし、シート排出方向下流端部が通過した後は、送風量を前記所定量よりも増加させるように前記送風手段を制御する制御部と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、排出されるシートの排出方向下流端が積載トレイ又は積載トレイ上に積載されたシートに接触した後、送風量を増加させることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
シートの属性を検出する属性検出手段を備え、
前記制御部は、前記属性検出手段が検出したシートの属性に応じてシート排出方向下流端部に向けて風を吹き出す際の所定量及び増加させる送風量を変更することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
環境温度を検出する環境温度検出手段を備え、
前記制御部は、前記環境温度検出手段が検出した環境温度に応じてシート排出方向下流端部に向けて風を吹き出す際の所定量及び増加させる送風量を変更することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記排出手段から排出されるシートに上方より当接してシートを押圧する押圧部材を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記押圧部材により、積載トレイ上に積載されたシート排出方向上流端の浮き上がりを抑えることを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記押圧部材は、積載トレイ上のシート積載量を検知する満載検知フラグであることを特徴とする請求項5又は6記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−169998(P2010−169998A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−13876(P2009−13876)
【出願日】平成21年1月26日(2009.1.26)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年1月26日(2009.1.26)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]