説明

画像形成装置

【課題】簡易な構成で、小型化を実現し且つ原稿の劣化も抑制する画像形成装置を提供する。
【解決手段】原稿や記録媒体を給紙する給紙部と、トナー像を転写する転写部と、トナー像を定着させる定着部と、原稿等を装置外に排出する排紙部と、給紙部と転写部間に設けられ、原稿を読み取る読取部と、原稿等を搬送する搬送部と、搬送経路を切替える経路選択部と、を有し、搬送部は、転写部と定着部を介して給紙部から排紙部に原稿等を搬送する第1経路と、排紙部と給紙部間で原稿等を搬送する第2経路と、第1経路の読取部と転写部間の位置と第2経路の給紙部と排紙部間の位置とで第1及び第2経路を接続して第1経路から第2経路に原稿等を搬送する第3経路と、の何れかにより原稿等を搬送し、経路選択部は、第1及び第3経路を切替える。そして、原稿を搬送経路切替えにより、第1、第3、第2経路を介して、搬送部により給紙部から排紙部に搬送し、装置外に排出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿を読み取る機能を備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ファクシミリ、プリンタ、スキャナ等の機能を搭載した複合型の画像形成装置が普及している。しかし、上記複合型の画像形成装置では、スキャナ機能部とプリンタ機能部とが共通化されていないため、スキャナ機能を搭載していない画像形成装置に比較すると、大型となり、コストも高くなってしまうという問題があった。
【0003】
上記問題を解決するために、原稿の読み取り経路と記録用紙の出力経路とを兼用にすることで、画像形成装置を小型化する技術が開示されている(例えば、特許文献1)。具体的には、上記特許文献1記載の技術は、記録用紙の出力経路上に読取部を設けることにより、画像形成装置の小型化を実現している。
【0004】
しかし、上記特許文献1記載の技術では、記録用紙の出力経路上に原稿を読み取る読取部を設けているため、原稿は必ず画像形成部を通過することとなる。特に、記録用紙に画像を転写する転写部や記録用紙に画像を定着させる定着部を原稿が通過すると、トナーによる汚染やローラ等の圧力の影響をうけ、原稿の劣化が生じるおそれがあるという問題があった。また、原稿を読み取る際にも転写部や定着部を動作させるため、転写部や定着部の寿命が短くなってしまうという問題もあった。
【0005】
上記問題を解決するために、原稿を読み取る際には、定着部のローラによる圧力が原稿にかからないように制御し、原稿の劣化を抑制する技術も開示されている(例えば、特許文献2)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記特許文献2記載の技術では、原稿を読み取る際に、原稿は未だに転写部を通過しなくてはならず、原稿の劣化を充分に抑制することができないという課題があった。また、定着部や転写部の寿命が短くなってしまうという問題は未だに解決されないという課題もあった。
【0007】
本発明はこのような実情を鑑みてなされたものであり、上記課題を解決し、より簡易な構成で、小型化を実現し且つ原稿の劣化も抑制する画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の画像形成装置は、原稿及び記録媒体を給紙する給紙手段と、画像情報に基づいてトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、転写手段により転写されたトナー像を、加熱及び加圧することで記録媒体に定着させる定着手段と、原稿及び記録媒体を装置外に排出する排紙手段と、給紙手段と転写手段との間の位置に設けられ、原稿の画像情報を読み取る読取手段と、原稿及び記録媒体を搬送する少なくとも1以上の搬送手段と、原稿及び記録媒体を搬送する搬送経路を切替える経路選択手段と、を有し、搬送手段は、転写手段及び定着手段を介して給紙手段から排紙手段に原稿及び記録媒体を搬送するための搬送経路である第1の搬送経路と、第1の搬送経路とは異なる搬送経路であって、排紙手段と給紙手段との間において原稿及び記録媒体を搬送するための搬送経路である第2の搬送経路と、第1の搬送経路上の読取手段と転写手段との間の位置と第2の搬送経路上の給紙手段と排紙手段との間の位置とで第1の搬送経路と第2の搬送経路とを接続する搬送経路であって、第1の搬送経路から第2の搬送経路に原稿及び記録媒体を搬送するための搬送経路である第3の搬送経路と、の何れかの搬送経路により原稿及び記録媒体を搬送し、経路選択手段は、第1の搬送経路と第3の搬送経路とを切替え、原稿は、経路選択手段による搬送経路の切替えにより、第1の搬送経路、第3の搬送経路及び第2の搬送経路を介して、搬送手段により給紙手段から排紙手段に搬送されて装置外に排出されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、より簡易な構成で、原稿の劣化を抑制し且つ画像形成装置の小型化を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態に係る画像形成装置の概略構成例を示す図である。
【図2】本実施形態に係る画像形成装置の概略構成例を示す図である。
【図3】本実施形態に係る画像形成装置の概略構成例を示す図である。
【図4】本実施形態に係る画像形成装置の経路選択部の構成例を示す図である。
【図5】本実施形態に係る画像形成装置の経路選択部の構成例を示す図である。
【図6】本実施形態に係る画像形成装置の経路選択部の構成例を示す図である。
【図7】本実施形態に係る画像形成装置の経路切替部の構成例を示す図である。
【図8】本実施形態に係る画像形成装置の経路切替部の構成例を示す図である。
【図9】本実施形態に係る画像形成装置の用紙搬送経路の例を示す図である。
【図10】本実施形態に係る画像形成装置の用紙搬送経路の例を示す図である。
【図11】本実施形態に係る画像形成装置の概略制御機能構成例を示すブロック図である。
【図12】本実施形態に係る画像形成装置の概略機能構成例を示すブロック図である。
【図13】本実施形態に係る画像形成装置が出力する信号のタイミング例を示す図である。
【図14】本実施形態に係る画像形成装置が原稿読み取り時に出力する信号のタイミング例を示す図である。
【図15】本実施形態に係る画像形成装置が印刷開始時に出力する信号のタイミング例を示す図である。
【図16】本実施形態に係る画像形成装置が原稿読み取り時に出力する信号のタイミング例を示す図である。
【図17】本実施形態に係る画像形成装置が原稿読み取り時に出力する信号のタイミング例を示す図である。
【図18】本実施形態に係る画像形成装置が原稿読み取り時に出力する信号のタイミング例を示す図である。
【図19】本実施形態に係る画像形成装置の原稿読み取り及び印刷動作の流れの例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に本発明の実施形態の例について、図面を用いて詳細に説明する。尚、同構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0012】
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の概略構成例を示す。図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置は、感光体1、中間転写ベルト2、LD装置3、センサ4、転写ローラ5、定着ローラ6、用紙トレイ7、給紙ローラ8、レジストセンサ9、搬送ローラ10、排紙センサ11、用紙検知センサ12、イメージセンサ13、レンズ14、光源15、ガラス部材16、経路選択部17、経路切替部18、を備えている。
【0013】
本実施形態では、感光体1として、各色に対応した4つの感光体1a、1b、1c、1dを備えているが、これに限定されるものではない。感光体1の周囲には、それぞれ帯電部、現像部、転写部、クリーニング部を備えている。中間転写ベルト2は、感光体1と接触するように設けられており、ベルト上にトナー像を転写される。LD装置3は、感光体1にLD光を照射する。本実施形態では、各色に対応した感光体1a、1b、1c、1dにLD光を照射する4つのLD装置3a、3b、3c、3dを備えている。センサ4は、中間転写ベルト2上のトナー像の濃度を読み取る。転写ローラ5は、中間転写ベルト2に形成されたトナー像を記録用紙に転写する転写部のローラであり、本実施形態では2つ転写ローラ5a、5bを備えている。定着ローラ6は、トナー像に熱を印加してトナー像を記録用紙に定着する定着部のローラであり、本実施形態では2つ定着ローラ6a、6bを備えている。
【0014】
用紙トレイ7は、画像が形成される記録媒体や画像読み取りされる原稿等の用紙を画像形成装置にセットする。尚、記録媒体や原稿は用紙に限定されるものではないが、本実施形態では用紙である例を挙げて説明する。また図1では、用紙トレイ7に記録用紙Pがセットされている例を示しているが、これに限定されるものではない。給紙ローラ8は、用紙トレイ7にセットされている用紙を転写部へ給紙する。レジストセンサ9は、用紙が給紙ローラ8により所定の位置まで給紙されたかを検知する。搬送ローラ10は、用紙を搬送するためのローラである。本実施形態では、6つの搬送ローラ10a、10b、10c、10d、10e、10fを備えている。また、後述する給紙部とは、レジストセンサ9、搬送ローラ10a、10bを含有している。
【0015】
排紙センサ11は、用紙が画像形成装置から排出されたかを検知する。また、後述する排紙部とは、排紙センサ11と、給紙ローラ10e、10fとを含有している。給紙ローラ10e、10fは、画像形成装置から用紙を排出するローラである。用紙検知センサ12は、用紙が読取部に搬送されることを検知する。イメージセンサ13は、用紙に記載されている情報を読み取る。レンズ14は、イメージセンサ13とガラス部材16の間に設けられている。光源15は、原稿表面に光を照射する。尚、イメージセンサ13、レンズ14、光源15、ガラス部材16等を含む読取部は、上記転写ローラ5a、5bよりも搬送ローラ10a、10bと近い位置に設けられている。
【0016】
経路選択部17は、後述する用紙の搬送経路である搬送経路Aと搬送経路Cとを切替える。経路切替部18は、後述する用紙の搬送経路である搬送経路Bと搬送経路Cとを切替える機構である。また、図1には示していないが、トナーカードリッジが感光体1a、1b、1c、1dにそれぞれ隣接して設置されている。
【0017】
尚、本実施形態では、転写部及び定着部を介して給紙部から排紙部に原稿や記録媒体を搬送するための搬送経路である第1の搬送経路を搬送経路Aとする。また、搬送経路Aとは別に設けられた搬送経路であって、排紙部と給紙部間において原稿や記録媒体を搬送するための搬送経路である第2の搬送経路を搬送経路Bとする。さらに、搬送経路A上の読取部と転写部との間の位置と、搬送経路B上の給紙部と排紙部との間の位置と、で搬送経路Aと搬送経路Bとを接続する搬送経路であって、搬送経路Aから搬送経路Bに原稿や記録媒体を搬送するための搬送経路である第3の搬送経路を搬送経路Cとする。
【0018】
(印刷処理)
記録用紙に画像を印刷する場合、感光体1は、回転駆動し、その際、帯電部によって表面が一様に帯電され、例えば、ホストコンピュータから受信した画像データやイメージセンサ13で読み取られた画像データ等に基づいてLD装置3から出射されるLDにより、表面に静電潜像が形成される。静電潜像は、現像部を通過する際、トナーによって可視像化する。そして、このトナー像は、転写部によって、感光体1から中間転写ベルト2に転写される。
【0019】
他方、用紙トレイ7にセットされた記録用紙Pを給紙ローラ8により搬送して、搬送ローラ10a、10bに突き当てる。レジストセンサ9は、記録用紙が給紙ローラ8により所定の位置まで給紙されたかを検知し、搬送ローラ10a、10bでタイミングをとりながら記録用紙を転写ローラ5a、5bに送り出す。この際、経路選択部17は、記録用紙が搬送経路A(図1中の矢印A参照)に搬送されるように、搬送経路を切替える。
【0020】
転写ローラ5a、5bにより、中間転写ベルト2に転写されたトナー像は、記録用紙に転写される。そして、定着ローラ6a、6bにより、トナー像を加熱及び加圧することにより、記録用紙に画像が形成される。画像形成された記録用紙は、搬送ローラ10e、10fにより、画像形成装置外に排出される。尚、記録用紙の両面印刷する場合には、経路切替部18により記録用紙が搬送経路Bを経由して再び搬送ローラ10a、10bまで搬送されるように制御する。そして、記録用紙の裏面についても、上述した処理を行う。
【0021】
(読み取り処理)
次に、原稿から画像情報を読み取る処理について説明する。まず、用紙トレイ7にセットされた原稿を給紙ローラ8により搬送ローラ10a、10bに突き当てる。レジストセンサ9は、原稿が給紙ローラ8により所定の位置まで給紙されたかを検知し、搬送ローラ10a、10bにより原稿を転写ローラ5a、5bに送り出す。用紙検知センサ12により原稿が読取部に搬送されたことを検知すると、イメージセンサ13は原稿に記載されている画像情報を読み取る。
【0022】
そして、経路選択部17は、転写部を通過することなく原稿を画像形成装置外に排出するために、原稿が搬送経路C(図1中の矢印C参照)に搬送されるように、搬送経路を切替える。そして、経路切替部18により原稿が搬送経路Bの排出部方向に搬送されるように制御し、搬送ローラ10c、10d、10e、10fにより原稿を画像形成装置外に排出する。
【0023】
尚、図1では、給紙トレイ7が画像形成装置の下部に設置されている例を示したが、図2に示すように、給紙トレイが手差しトレイ19として本体側面に設置されていてもよい。この場合、手差しトレイ19から記録用紙や原稿を画像形成装置に給紙する。また、図3に示すように、図1に示す給紙トレイ7と図2に示す手差しトレイ19の両方を備えていてもよい。この場合、給紙トレイ7と手差しトレイ19の何れからでも用紙の給紙が可能である。
【0024】
(経路選択部)
図4及び図5は、本実施形態に係る画像形成装置の経路選択部17の構成例を示す。図示するように、経路選択部17は、ソレノイド20と搬送ガイド21とを有している。記録用紙に印刷する場合は、図4に示すように、ソレノイド20を伸張させて搬送ガイド21を搬送経路Aに対して平行方向にし、用紙を搬送経路Aに導く。他方、原稿を排紙部に搬送する場合には、図5に示すように、ソレノイド20を圧縮して搬送ガイド21を搬送経路Cに沿うようにすることで、原稿を搬送経路Cに導く。尚、図6に示すように、ソレノイド20は、搬送ガイド21の両端に設置されているため、用紙を搬送する妨げにならない。
【0025】
(経路切替部)
図7及び図8は、本実施形態に係る画像形成装置の経路切替部18の構成例を示す。図示するように、経路切替部18は経路選択爪72を有している。図7には、排紙部から給紙部へ向かって原稿71が搬送経路Bを下方向に搬送されている例を示している。経路選択爪72は、負荷がかからない場合には図7に示すように、搬送経路Bと平行方向に設けられている。そのため、搬送経路Bを下方向へ搬送されている原稿71は、給紙部の方向へ誘導される。
【0026】
他方、図8には、給紙部から排紙部へ向かって原稿71が搬送経路Cを介して搬送経路Bに搬送されている例を示している。経路選択爪72のばねの力より原稿の押す力のほうが大きいため、原稿71に経路選択爪72が押されると、図8示すように経路選択爪72が搬送経路Bとの平行方向から鉛直方向に向かって開く。これにより、搬送経路Cから搬送された原稿71を排紙部の方向へ誘導する。
【0027】
図9は、原稿71が搬送ローラ10e、10fから両面印刷時の経路を通り、給紙部へ搬送されている例を示している。他方、図10は、原稿73の両面を読み取る際の原稿73の搬送経路を示している。原稿73の表面の情報を読み取った後、図9に示すように両面印刷時の経路を介して再び原稿73を給紙部に搬送する。そして、原稿73は裏面の情報を読み取られると、経路選択部17により搬送経路Cへ搬送され、経路切替部18により搬送経路Bを排紙部方向に搬送され、画像形成装置外に排紙される。
【0028】
次に、本実施形態に係る画像形成装置の機能構成例について説明する。
【0029】
図11は、本実施形態に係る画像形成装置の制御機能構成例を示す。図11に示すように、本実施形態に係る画像形成装置は、操作部22、CPU(Central Processing Unit)23、ROM(Read-Only Memory)24、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)25、RAM(Random Access Memory)26、画像記憶部27、I/O28、外部インターフェース(I/F)29、を備えている。
【0030】
操作部22は、画像形成装置を利用するユーザが画像形成装置の状態把握をするためのパネルを含み、ユーザによる画像形成装置の動作の変更入力等を受け付ける。CPU23は、プログラム命令を解釈し、実行する。ROM24は、CPU23で実行するプログラムを格納した読み出し専用の半導体メモリである。EEPROM25は、電気的に書き換え可能なROMであり、画像形成装置の電源を切ってもデータは消えない。RAM26は、CPU23のワークメモリであり、任意のアドレスを指定して読み書きすることが可能な半導体メモリである。
【0031】
画像記憶部27は、画像形成装置が印刷するデータを記憶するメモリである。I/O28は、上述した各種センサやモータ、クラッチなどの電装品の入出力を制御する。外部I/F29は、画像形成装置と画像形成装置に印刷要求を行う端末との通信を行うインターフェースである。
【0032】
図12は、本実施形態に係る画像形成装置の概略構成例を示す。図12に示すように、本実施形態に係る画像形成装置は、上述した操作部22、画像記憶部27、外部I/F29に加え、プリントジョブ管理部30、作像プロセス部31、定着部32、記憶部33、読取部34、制御部35、を備えている。
【0033】
プリントジョブ管理部30は、画像形成装置に要求された印刷ジョブについて、印刷を行う順番を管理する。作像プロセス部31は、画像記憶部27に記憶されている画像情報から電子写真方式によりトナー画像を作成し、記録用紙に転写する。定着部32は、作像プロセス部31によりトナー画像を転写した記録用紙に、熱と圧力を加えてトナー画像を定着する。記憶部33は、ある時点における画像形成装置の状態を記憶する。読取部34は、原稿上の印字情報を読み取り、電気信号に変換する。制御部35は、上記機能の一連の動作を制御する。
【0034】
(制御信号)
次に、本実施形態に係る画像形成装置において動作を制御するための制御信号について図13〜18を用いて説明する。
【0035】
<原稿表面読み取り・印刷>
図13は、本実施形態に係る画像形成装置における原稿表面読み取り及び印刷動作時に出力される制御信号のタイミング例を示す。以下、本実施形態に係る画像形成装置における原稿表面読み取り・印刷動作時に出力される制御信号について、図13に示す図を用いて説明する。
【0036】
まず、例えば、操作部22等から原稿読み取り命令を受け付けると、制御部35は、読み取り開始信号39をHigh44にする。そして、読み取り開始信号39がHigh44になったことを検知すると、給紙ローラ8のモータ制御信号41をHigh45にし、給紙ローラ8のモータクロック信号42を原稿読み取り速度のクロック46、例えば500Hzに設定する。さらに、給紙ローラ8のモータ制御と同時に搬送ローラ10のモータ制御信号43をHigh47にし、搬送ローラ10のモータクロック信号44を原稿読み取り速度のクロック48、例えば500Hzに設定する。尚、本実施形態では、給紙ローラ8のモータと搬送ローラ10のモータが同一である場合を例に挙げて説明するが、これに限定されるものではない。
【0037】
次に、上述したように原稿の情報を読み取り、その情報を記録用紙に印刷する場合、制御部35は、作像開始信号40をHigh49にする。そして、作像開始信号40がHigh49なったことを検知すると、給紙ローラ8のモータ制御信号41をHigh50にし、給紙ローラ8のモータクロック信号42を印刷速度のクロック51、例えば2000Hzに設定する。さらに、給紙ローラ8のモータ制御と同時に搬送ローラ10のモータ制御信号43をHigh52にし、搬送ローラ10のモータクロック信号44を印刷速度のクロック53、例えば2000Hzに設定する。
【0038】
上述したように、本実施形態では、制御信号により原稿の読み取り動作時と印刷動作時の搬送速度を変更している。これにより、印刷動作時に用紙が搬送される搬送経路上で読み取り動作を行う場合であっても、精度よく原稿の読み取りを行うことができる。
【0039】
<原稿読み取り>
図14は、本実施形態に係る画像形成装置における原稿読み取り動作時に出力される用紙検知センサ信号と読み取り開始信号のタイミング例を示す。以下、本実施形態に係る画像形成装置における原稿読み取り動作時に出力される用紙検知センサ信号と読み取り開始信号について、図14に示す図を用いて説明する。
【0040】
読み取り開始信号39がHigh44となり、原稿の読み取りが開始され、原稿が給紙ローラ8と搬送ローラ10により所定の位置まで搬送されると、用紙検知センサ12により原稿が読取部34まで搬送されたことを検知し、用紙検知センサ信号54がHigh56になる。制御部35は、用紙検知センサ信号54がHigh56になってからTa秒後に、読み取りゲート信号55をHigh58にして、読取部34により原稿の情報を読み取らせる。Taは、下記式(1)に示すように、原稿の搬送速度Sと、用紙検知センサ12と読取部34との距離D、から算出する。
【0041】
Ta=距離D/搬送速度S・・・式(1)
【0042】
読取部34は、読み取りゲート信号55がHigh58の間、光源15を点灯し、イメージセンサ13により原稿からの反射光を読み取ることで、原稿の情報を読み取る。
【0043】
上述したように、本実施形態では、給紙ローラと読取部の間に用紙検知センサを設けることで、読取部での読み取り開始時点を計測し、原稿の先頭から精度よく情報を読み取ることができる。
【0044】
<原稿読み取り後の印刷>
図15は、本実施形態に係る画像形成装置における原稿読み取り後の印刷動作時に出力される制御信号のタイミング例を示す。以下、本実施形態に係る画像形成装置における原稿読み取り後に、読み取った原稿の情報を記録用紙印刷する印刷動作の開始時点で出力される制御信号について、図15に示す図を用いて説明する。
【0045】
読取部34により情報を読み取られた原稿が搬送ローラ10によって排紙部まで搬送され、排紙センサ11に検知されると、排紙センサ信号59がHigh60となる。制御部35は、排紙センサ信号59がHigh60となってからTb秒後に、作像開始信号40をHigh49にする。さらに、給紙ローラ8のモータ制御信号41をHigh50にし、給紙ローラ8のモータクロック信号42を印刷速度のクロック51、例えば2000Hzとして、印刷速度で記録用紙を給紙する。Tbは、例えば、原稿がA4サイズの場合、排紙センサ信号59がHigh60となった時点から、原稿が排紙部から画像形成装置外に原稿の副走査方向に270mm排出された時点までの時間とする。
【0046】
尚、ここでは、読取部34により原稿の情報を読み取った後の印刷動作について説明したが、読取部34による原稿の読み取りは、表面だけでなく、両面読み取る場合でも同様である。
【0047】
上述したように、本実施形態では、原稿を画像形成装置外に排紙する際に、原稿が排紙センサを通過して一定時間Tb秒経過した後に、給紙部から記録用紙を搬送することで、原稿の情報を読み取りとった後に、読み取った情報を記録用紙に印刷する場合であっても、原稿と記録用紙の重なりによる紙詰まりを回避することができる。
【0048】
また、原稿の裏面の情報を読み取り、原稿が排紙センサを通過して一定時間経過した後に印刷を開始することで、原稿の表面と裏面の読み取り動作直後に、記録用紙に読み取った情報を印刷する場合であっても、原稿と記録用紙の重なりによる紙詰まりの発生を回避することができる。
【0049】
<連続原稿読み取り>
図16は、本実施形態に係る画像形成装置における原稿の連続読み取り動作時に出力される制御信号のタイミング例を示す。以下、本実施形態に係る画像形成装置における原稿の連続読み取り動作において、2枚目以降の原稿読み取りの開始時に出力される制御信号について、図16に示す図を用いて説明する。
【0050】
図16に示すように、1枚目の原稿の読み取り後に2枚目の原稿を読み取る場合、用紙検知センサ12が原稿を検知しなくなり、用紙検知センサ信号54がlow63になると、制御部35は、Tc秒後に読み取り開始信号39をHigh44にする。さらに、給紙ローラ8のモータ制御信号41をHigh45にし、給紙ローラ8のモータクロック信号42を原稿読み取り速度のクロック46、例えば500Hzに設定して、原稿読み取り速度で原稿を読取部34に給紙する。Tcは、例えば、原稿がA4サイズの場合、用紙検知センサ信号54がlow63になった時点から、用紙検知センサ12を270mm通過した時点までの時間とする。
【0051】
上述したように、本実施形態では、用紙検知センサにより原稿の通過を検知して、一定時間Tc秒後に原稿を読取部に給紙することで、複数の原稿の情報を連続して読み取る場合であっても、複数の原稿が重なることによる紙詰まりの発生を回避し、最短時間で次に読み取る原稿の給紙を行うことができる。
【0052】
<原稿両面読み取り>
図17は、本実施形態に係る画像形成装置における原稿両面読み取り動作時に出力される制御信号のタイミング例を示す。以下、本実施形態に係る画像形成装置における原稿の両面動作時に出力される制御信号について、図17に示す図を用いて説明する。
【0053】
読み取り開始信号39がHigh44になり、読取部34が原稿の表面の情報を読み取り、原稿を排紙センサ11まで搬送すると、排紙センサ11が原稿を検知して、排紙センサ信号59がHigh60になる。そして、原稿が排紙センサ11を通過し終えると、排紙センサ信号59Low61になる。この時点で、制御部35は、搬送ローラ10のモータ回転方向制御信号64をLow65として、搬送ローラ10の回転方向を逆にして、原稿を再び給紙部へと搬送する。レジストセンサ9により原稿が給紙部まで搬送されたこと検知すると、レジストセンサ信号67がHigh68になる。そして、制御部35は、搬送ローラ10の回転方向制御信号64をHigh66にして、給紙部から原稿を読取部34に搬送させる。本実施形態では、モータ回転方向制御信号64は、Highのときに搬送ローラ10を正回転させ、Lowのときに搬送ローラ10を逆回転させる。
【0054】
上述したように、本実施形態では、両面印刷時の搬送経路を利用して原稿の両面を読み取る場合は、まず、給紙部から排紙部へ原稿の読み取り速度で原稿を搬送する。原稿表面の読み取り後には、排出部の搬送ローラを原稿表面読み取り時とは逆回転させ、原稿を印刷する速度で給紙部方向に搬送する。そして、再び給紙部により原稿の裏面読み取り動作を開始することで、精度よく原稿の両面の読み取りを行うことができる。
【0055】
<印刷後の原稿読み取り>
図18は、本実施形態に係る画像形成装置における印刷動作後の原稿読み取り動作時に出力される制御信号のタイミング例を示す。以下、本実施形態に係る画像形成装置における印刷動作後の原稿読み取り動作時に出力される制御信号について、図18に示す図を用いて説明する。
【0056】
用紙検知センサ12が記録用紙の通過を検知し、用紙検知センサ信号54がlow63になると、制御部35は、Td秒後に読み取り開始信号38をHigh44にして、給紙ローラ8のモータ制御信号41をHigh45にし、給紙ローラ8のモータクロック信号42を原稿読み取り速度のクロック46、例えば500Hzに設定して、原稿読み取り速度で原稿を読取部34に給紙する。Tdは、例えば、記録用紙がA4サイズの場合、用紙検知センサ信号54がlowになった時点から、記録用紙が用紙検知センサ12を270mm通過した時点までの時間とする。
【0057】
上述したように、本実施形態では、記録用紙が用紙検知センサを通過し一定時間Td経過した後に、原稿の読み取りを開始することで、記録用紙への印刷動作直後の原稿の読み取り動作時に、記録用紙と原稿が重ななることにより発生する紙詰まりを防ぐことができる。
【0058】
尚、上記所定時間であるTa、Tb、Tc、Tdは、画像形成装置により算出することも可能であるし、操作部22からユーザにより選択入力させるようにしてもよく、特に限定はしない。
【0059】
(原稿読み取り・印刷動作)
図19は、本実施形態に係る画像形成装置の原稿表面読み取り動作、原稿両面読み取り動作、連続原稿読み取り動作、読み取り動作後の印刷動作、の流れの例を示す。以下に、本実施形態に係る画像形成装置の原稿表面読み取り動作、原稿両面読み取り動作、連続原稿読み取り動作、読み取り動作後の印刷動作、の流れの例について、図19に示すフローチャートを用いて説明する。
【0060】
給紙ローラ8及び搬送ローラ10を読み取り速度で回転し、原稿を読み取り速度で搬送する(ステップS1)。そして、原稿を転写部及び定着部を通過させずに画像形成装置外に排出するために、経路選択部17により、上記搬送経路Cを選択しておく(ステップS2)。
【0061】
次に、原稿が所定の位置まで搬送されたか否かを用紙検知センサ12により検知する(ステップS3)。原稿が所定の位置まで搬送されていないと検知された場合(ステップS3/no)は、再び用紙検知センサ12による用紙位置の検知をおこなう。他方、原稿が所定の位置まで搬送されたと検知された場合(ステップS3/yes)には、制御部35は、Ta秒経過後(ステップS4/yes)に読み取りゲート信号55をHighにする(ステップS5)。読み取りゲート信号55がHighになると、読取部34が原稿の情報を読み取り、読み取った情報を画像記憶部27に保存する(ステップS6)。
【0062】
原稿の読み取り後は、給紙ローラ8の回転を停止し、原稿の裏面の読み取り要求があるか否かを判断する(ステップS8)。原稿の裏面の読み取りを行わない場合(ステップS8/no)は、連続して次の原稿の読み取りを行う要求があるか否かを判断する(ステップS9)。連続して原稿の読み取りを行わない場合(ステップS9/no)には、上記ステップS6で保存した情報を複写する要求があるか否かを判断する(ステップS10)。上記ステップS10において、複写要求がない場合(ステップS10/no)には、原稿を搬送経路C及び搬送経路Bを介して排紙部まで搬送する。そして、排紙センサ11により、原稿が所定位置を通過し、排紙センサ11が原稿を検知しなくなると(ステップS11/yes)、給紙ローラ8の回転を停止し(ステップS12)て、動作を終了する。以上が原稿の表面のみを読み取る動作の流れの例である。
【0063】
他方、上記ステップS8において、原稿の裏面の読み取り要求がある場合(ステップS8/yes)は、搬送経路C及び搬送経路Bを介して排紙部まで搬送された原稿が所定の位置を通過したか否かを、排紙センサ11により検知する(ステップS15)。所定の位置を原稿が通過し、排紙センサ11が原稿を検知しなくなると(ステップS15/yes)、制御部35は、搬送ローラ10のモータ回転方向制御信号をLowにし、搬送ローラ10を逆回転させる(ステップS16)。
【0064】
搬送ローラ10を逆回転させることにより、搬送経路Bを下方向に原稿を搬送し、給紙部まで原稿を搬送する。レジストセンサ9が給紙部まで搬送された原稿を検知し、レジストセンサ信号67がHighになると、制御部35は、搬送ローラ10のモータ回転方向制御信号をHighにし、搬送ローラ10の回転方向を正回転に戻す(ステップS17)。そして、給紙ローラ10を原稿読み取り速度で回転させ(ステップS18)、上記ステップS3に移行し、上述した処理と同様に、原稿の裏面についても読取部34が情報を読み取る。以上が、原稿の両面読み取り動作の流れの例である。
【0065】
他方、上記ステップS9において、連続して次の(例えば、2枚目の)原稿読み取りの要求がある場合(ステップS9/yes)、用紙検知センサ12により原稿を検知したTc秒経過後に(ステップS13/yes)、給紙ローラ10を読み取り速度で回転させる(ステップS14)。そして、上記ステップS3に移行し、次の原稿の読み取りについても、上述した処理を繰り返し行う。以上が、原稿の連続読み取り動作の流れの例である。
【0066】
他方、上記ステップS10において、上述した処理により原稿から読み取った情報を複写する要求がある場合(ステップS10/yes)、上記ステップS6において情報を読み取られた原稿が所定の位置に搬送されたか否かを、排紙センサ11により検知する(ステップS19)。排紙センサが所定の位置に搬送された原稿を検知すると(ステップS19/yes)、制御部35は、Tb秒経過後(ステップS20/yes)に作像開始信号40をHingにする(ステップS21)。そして、経路選択部17により搬送経路Aが選択されるように搬送経路を切替える(ステップS22)。
【0067】
次に、給紙ローラ8及び搬送ローラ10を印刷速度で回転させ(ステップS23)、搬送経路Aを介して記録用紙を転写部まで搬送し、記録用紙に画像を転写及び定着させる(ステップS24)。そして、画像を印刷された記録用紙を排出部方向に搬送する。排紙センサ11により画像を印刷された記録用紙が所定の位置まで搬送されたことを検知すると(ステップS25)、Td秒経過後(ステップS26)に、原稿読み取り要求がある場合(ステップS27/yes)には、上記ステップS1に移行し、上述した処理を繰り返し行う。一方、上記ステップS27において、原稿読み取り要求がない場合(ステップS27/no)は、排紙センサ11により記録用紙が画像形成装置外に排紙されたことを検知した後に(ステップS28/yes)、給紙ローラ8の回転を停止させ(ステップS29)、動作を終了する。以上が原稿読み取り後の印刷動作の流れの例である。
【0068】
尚、本実施形態では、便宜のため記録用紙の表面に画像を印刷する例を挙げて説明したが、もちろんこれに限定されるものではなく、上記ステップS25の後に、搬送経路Bを介して記録用紙を再び給紙部へと搬送し、裏面に画像を印刷することも可能である。
【0069】
以上のことから、本実施形態により、画像形成装置が印刷時に使用する用紙の搬送経路上に読取部を設け、印刷時の用紙搬送経路を利用して読取部による読み取り動作を行うことで、画像形成装置の部品点数を減らし、低コスト化、小型化を実現することが可能となる。また、原稿情報読み取りする際に、原稿が転写部や定着部を通過することを避けることで、転写部や定着部の過剰な劣化を抑制し、さらに原稿の汚れや劣化を抑制することが可能となる。
【0070】
また、原稿読み取り動作時には、通常用紙搬送に使用している速度ではなく、読み取り動作用の搬送速度にすることで、搬送速度で原稿読み取りを行う画像形成装置に比べ、原稿の情報を精度よく読み取ることが可能となる。さらに、給紙ローラと読取部の間に用紙検知センサを備えることで、読取部での読み取り開始時点を計測し、原稿の先頭から正確に情報を読み取ることが可能となる。
【0071】
また、情報読み取り後の原稿が画像形成装置外に排紙され、排紙センサを通過して所定時間後に給紙部から印刷用の記録用紙を搬送することで、原稿の情報を読み取り、読み取られた情報を記録用紙に印刷する場合において、原稿と記録用紙の重なりによる紙詰まりを回避することが可能となる。さらに、原稿の両面を読み取る場合であって、裏面読み取り時の原稿が排紙センサを通過してから所定時間後に記録用紙への印刷を開始することで、原稿の表面と裏面の読み取り動作直後に印刷動作を実行する場合であっても、原稿と用紙が重なることにより発生する紙詰まりを防ぐことが可能となる。
【0072】
また、原稿を連続して読み取る場合、用紙検知センサにより原稿の所定位置通過を検知して、その検知の一定時間後に次の原稿を給紙することで、複数枚の原稿の情報を連続して読み取る場合であっても、複数の原稿同士が重なることにより発生する紙詰まりを回避し、原稿を読み取るために最短時間で次の原稿を給紙することが可能となる。
【0073】
また、原稿の両面を読み取る場合、画像形成装置が印刷時に使用する用紙の搬送経路を利用し、まず、給紙部から排紙部へ原稿の読み取り速度で回転させ原稿を搬送して原稿を読み取り、原稿読み取り後は搬送ローラを表面読み取り時とは逆転させ、用紙を印刷する速度で逆回転して原稿を給紙部に搬送し、再び給紙部より原稿の読み取り動作を開始することで、原稿の両面読み取りを行うことが可能となる。これにより、転写部や定着部の過剰な劣化及び原稿の汚れや劣化を抑制し、かつ画像形成装置の軽量化及び小型化を実現することが可能となる。
【0074】
また、搬送経路Cと搬送経路Aとの接続部に経路切替部を備えることで、原稿を読み取る際に搬送経路Cを経由して搬送経路Bから排紙部に搬送する経路と、排紙部から給紙部へ搬送する際に搬送経路Bを経由して給紙部に搬送する経路とを区別し、読み取り動作と両面印刷動作とで同じ経路を使用することが可能となる。これにより、転写部や定着部の過剰な劣化及び原稿の汚れや劣化を抑制し、かつ画像形成装置の軽量化及び小型化を実現することが可能となる。
【0075】
また、原稿の裏面読み取り時は、搬送経路Cに誘導することができるので、原稿の裏面読み取り時に転写部や定着部に原稿が搬送され、転写部や定着部の過剰な劣化及び原稿の劣化が起こることを防ぐことが可能である。
【0076】
また、用紙がレジストセンサを通過してから所定時間後に原稿の読み取りを開始することで、記録用紙への印刷動作直後の原稿の読み取り時に、記録用紙と原稿が重なり、紙詰まりが発生することを防ぐことが可能となる。
【0077】
尚、各図のフローチャートに示す処理を、CPUが実行するためのプログラムは本発明によるプログラムを構成する。このプログラムを記録するコンピュータ読み取り可能な記録媒体としては、半導体記憶部や光学的及び/又は磁気的な記憶部等を用いることができる。このようなプログラム及び記録媒体を、前述した各実施形態とは異なる構成のシステム等で用い、そこのCPUで上記プログラムを実行させることにより、本発明と実質的に同じ効果を得ることができる。
【0078】
以上好適な実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上述した画像形成装置に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であるということは言うまでもない。
【符号の説明】
【0079】
1 感光体
2 中間転写ベルト
3 LD装置
4 センサ
5a、5b 転写ローラ
6a、6b 定着ローラ
7 用紙トレイ
8 給紙ローラ
9 レジストセンサ
10a、10b、10c、10d 搬送ローラ
11 排紙センサ
12 用紙検知センサ
13 イメージセンサ
14 レンズ
15 光源
16 ガラス部材
17 経路選択部
18 経路切替部
19 用紙トレイ
20 ソレノイド
21 搬送ガイド
22 操作部
23 CPU
24 ROM
25 EEPROM
26 RAM
27 画像記憶部
28 I/O
29 外部I/F
30 プリントジョブ管理部
31 作像プロセス部
32 定着部
33 記憶部
34 読取部
35 制御部
71 原稿
72 経路選択爪
73 原稿
A 搬送経路A
B 搬送経路B
C 搬送経路C
P 記録用紙
【先行技術文献】
【特許文献】
【0080】
【特許文献1】特開平08−256195号公報
【特許文献2】特開平06−245024号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿及び記録媒体を給紙する給紙手段と、
画像情報に基づいてトナー像を前記記録媒体に転写する転写手段と、
前記転写手段により転写されたトナー像を、加熱及び加圧することで前記記録媒体に定着させる定着手段と、
前記原稿及び前記記録媒体を装置外に排出する排紙手段と、
前記給紙手段と前記転写手段との間の位置に設けられ、前記原稿の画像情報を読み取る読取手段と、
前記原稿及び前記記録媒体を搬送する少なくとも1以上の搬送手段と、
前記原稿及び前記記録媒体を搬送する搬送経路を切替える経路選択手段と、を有し、
前記搬送手段は、前記転写手段及び前記定着手段を介して前記給紙手段から前記排紙手段に前記原稿及び前記記録媒体を搬送するための搬送経路である第1の搬送経路と、前記第1の搬送経路とは異なる搬送経路であって、前記排紙手段と前記給紙手段との間において前記原稿及び前記記録媒体を搬送するための搬送経路である第2の搬送経路と、前記第1の搬送経路上の前記読取手段と前記転写手段との間の位置と前記第2の搬送経路上の前記給紙手段と前記排紙手段との間の位置とで前記第1の搬送経路と前記第2の搬送経路とを接続する搬送経路であって、前記第1の搬送経路から前記第2の搬送経路に前記原稿及び前記記録媒体を搬送するための搬送経路である第3の搬送経路と、の何れかの搬送経路により前記原稿及び前記記録媒体を搬送し、
前記経路選択手段は、前記第1の搬送経路と前記第3の搬送経路とを切替え、
前記原稿は、前記経路選択手段による搬送経路の切替えにより、前記第1の搬送経路、前記第3の搬送経路及び前記第2の搬送経路を介して、前記搬送手段により前記給紙手段から前記排紙手段に搬送されて装置外に排出されることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記搬送手段は、前記読取手段により前記原稿の画像情報を読み取るか否かに基づいて、前記原稿の搬送速度を変更することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記給紙手段と前記読取手段との間の位置に設けられ、前記原稿及び前記記録媒体を検知する用紙検出手段をさらに有し、
前記読取手段は、前記用紙検出手段により前記原稿を検知した時点から所定時間経過後に、前記原稿の画像情報を読み取ることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第2の搬送経路と前記第3の搬送経路との接続部分に設けられる経路切替手段をさらに有することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記経路切替手段は、前記原稿を前記第3の搬送経路から第2の搬送経路に搬送する場合と、前記原稿及び前記記録媒体を前記排紙手段から前記給紙手段方向に第2の搬送経路を介して搬送する場合と、で前記第3の搬送経路と前記第2の搬送経路とを切替えることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記搬送手段は、前記第2の搬送経路を介して前記原稿及び前記記録媒体を前記排紙手段から前記給紙手段の方向に搬送する場合には、逆回転して前記原稿及び前記記録媒体を搬送することを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記読取手段により読み取られた原稿の画像情報を記憶する画像記憶手段と、
前記原稿及び前記記録媒体が前記排紙手段に搬送されたことを検知する排紙検知手段と、をさらに有し、
前記給紙手段は、前記画像記憶手段により記憶された画像情報を記録媒体に出力する場合、前記排紙検知手段が前記読取手段により画像情報を読み取られた原稿が前記排紙手段に搬送されたことを検知した時点から所定時間経過後に、前記画像情報を出力するための記録媒体を給紙することを特徴とすることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2010−220061(P2010−220061A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−66598(P2009−66598)
【出願日】平成21年3月18日(2009.3.18)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】