説明

画像形成装置

【課題】画像読取部と画像形成部の間に収容トレイが設けられる構成において、シートのカールを抑制しつつ装置の小型化を図れる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】画像読取部とは空間を介して収容トレイを設け、画像読取部のハウジングの底面11sに複数のリブ63を設ける。複数のリブ63は、幅方向中央を通る直線Rを挟んで線対称に配置された一対のリブが直線Rに対し角度θ(60°)で斜行している。リブ63は、排出中のシートにカールが発生した場合、シート先端の幅方向両端部に当接しつつ、当該シートの排出が進むに連れて当該端部同士の幅方向の間隔が広くなるように当該両端部を外側に向けて摺動案内する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿の画像を読み取る画像読取部と、前記画像読取部の下に配置され、シート上に画像を形成する画像形成部とを備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機等の画像形成装置には、画像読取部の下に空間部を隔てて画像形成部を配置し、画像形成部から排出される複写後のシートを、空間部に配された収容トレイ上に収容する、いわゆる胴内排出型のものがある。胴内排出型の構成をとれば、装置正面から見たときの横(幅)方向にシート収容トレイが装置からはみださないので、装置の設置スペースを少なく済ませられるというメリットがある。
【特許文献1】特開2008−129497号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
近年、画像形成装置の全体の高さをより低くして小型化を図ることが望まれている。このような小型化を図る方法として、例えば画像読取部の位置を画像形成部にできるだけ近くなる位置まで下げることが考えられる。
ところが、そのようにすると画像読取部と画像形成部間の空間部が狭くなり、画像形成部から排出されるシートにカール(シート排出方向に直交する幅方向の両端側が中央よりも浮き上がる状態になるカール)が発生している場合、搬送中に、シート先端の両端部が浮き上がって画像読取部の底面に当たり擦れることにより折り返され、その折り返しが大きくなり、やがて巻き上がるようになってジャム(紙詰まり)発生に至る場合がある。
【0004】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、ジャム発生を抑制しつつ装置小型化を図ることができる画像形成装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、原稿画像を読み取る画像読取部と、前記画像読取部の下に配置され、シート上に画像を形成する画像形成部と、前記画像読取部と前記画像形成部の間であり、前記画像形成部から排出される画像形成後のシートが積載されるように前記画像読取部とは空間を介して設けられたトレイを有するシート収容部と、前記画像読取部の底面またはその直下位置に設けられ、排出中のシートに生じるその幅方向両端側が中央よりも浮き上がるカールを抑制するためのカール抑制部と、を備え、前記カール抑制部は、下向きに凸となるリブが設けられており、前記リブは、シート排出方向に向かうに連れて、シート排出方向に対し前記シートの中央から前記幅方向に遠ざかる向きに斜行する方向またはシート排出方向に沿う方向に延伸されてなり、排出中のシートの前記カールにより浮き上がった両端側の部分のシート排出方向先端縁に当接した場合に、当該シートの排出が進むに連れて当該シートの先端縁をシート排出方向に摺動案内することを特徴とする。
【0006】
また、前記リブは、前記画像読取部の底面に突設されており、前記リブが複数個、シート搬送路の幅方向中央を挟んで両側の位置かつシート排出方向に間隔をおいて設けられていることを特徴する。
さらに、前記複数のリブが前記シート搬送路の幅方向中央を通る線を挟んで線対称の位置関係になるように設けられていることを特徴とする。
【0007】
また、シート排出方向に隣り合うリブ同士の間隔が一定であることを特徴とする。
さらに、前記複数のリブは、前記画像読取部の底面の、前記トレイに対向する部分に設けられていることを特徴とする。
また、前記カール抑制部は、前記画像読取部の底面に摺動自在に支持された2個のプレートを備え、前記リブは、前記2個のプレートの下面にそれぞれ設けられていることを特徴とする。
【0008】
ここで、前記2個のプレートは、シート搬送路の幅方向中央を通る線を挟んで線対称の位置関係を維持するように、前記幅方向に沿って摺動自在に支持されていることを特徴とする。
また、前記カール抑制部は、前記2個のプレートを移動させる駆動手段と、使用されるシートの幅を検出する検出手段と、前記駆動手段を制御して、前記2個のプレートを前記検出されたシート幅に応じた位置に移動させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
さらに、前記画像読取部は、前記画像形成部に支点を介して当該支点を中心に上下方向に回動自在に支持され、前記シート収容部は、前記トレイのシート幅方向両端部それぞれに上方に延出される側壁を備え、各側壁の上端部が前記画像読取部の底面に接続されており、シート排出方向下流側端部に、外部に対する開口であるシート取り出し口が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
このように下向きに凸となるリブを有するカール抑制部を備えることにより、例えばシート排出方向に斜行する方向にリブが設けられると、カールにより浮き上がった部分が当該リブとの当接によりシートの排出が進むに連れて押し下げられるようになってカールによる浮きが抑制され、画像読取部と画像形成部間の空間を狭くしても、カールの抑制によりジャム発生を抑制でき、もって装置小型化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明に係る画像形成装置の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、画像形成装置1の外観を示す斜視図であり、図2は、その正面図であり、図3は、背面図である。
各図に示すように、画像形成装置1は、略正六面体形状をしており、上部に、原稿画像を読み取ることにより原稿画像に対応した画像データを生成する画像読取部10と、画像読取部10の下であり、公知の電子写真プロセスにより画像読取部10により生成された画像データに基づいてシート上にトナーなどによる画像を形成する画像形成部20とを備えている。画像読取部10と画像形成部20の間には、画像形成部20から排出される、画像形成後のシートを収容するシート収容部40が、画像読取部10と一体的に設けられている。シート収容部40には、画像形成装置1の正面側壁面1Aに開口するシート取り出し口44が設けられている。
【0012】
画像読取部10は、原稿の画像を読み取る読取本体部11と、読取本体部11上に設けられた自動原稿搬送部(ADF:Automatic Document Feeder)12とを備えている。自動原稿搬送部12は、原稿載置台12aに載置された原稿を1枚ずつ繰り出して読取本体部11に供給する。
読取本体部11の装置正面側の端部には、操作パネル30が設けられている。操作パネル30には、文字、数字等の入力やコピー等のジョブの実行を指示するための複数のキーが設けられたキー入力部31と、指示メニュー、取得した画像に関する情報等が表示される液晶パネルなどからなる表示部32が備えられている。
【0013】
図4は、画像読取部10の読取本体部11と自動原稿搬送部12における内部の構成を示す模式図である。
同図に示すように、読取本体部11は、扁平な長方体形状のハウジング11aを備えており、このハウジング11a内に、線状光源11bおよびイメージセンサ11cが搭載されたキャリッジ11dが設けられている。
【0014】
キャリッジ11dは、ハウジング11a内を、矢印AおよびBで示す副走査方向に沿ってスライド可能に配置されている。なお、この副走査方向は、画像形成装置1の正面側壁面1Aに沿った方向、すなわち、装置前後方向とは直交する左右方向になっている。キャリッジ11dは、副走査方向と直交する主走査方向(画像形成装置1の前後方向に相当)に沿って長く延びた形状になっており、長手方向の両側の端部が、ハウジング11a内に副走査方向に沿って設けられたガイドレール(不図示)上にスライド可能に支持されている。キャリッジ11dには、画像読取モーター11fの正回転および逆回転が、ベルト、ワイヤー等によって構成された駆動伝達部11gを介して伝達されて、副走査方向に走査されるようになっている。
【0015】
読取本体部11におけるハウジング11aの上面には、主走査方向に沿って長く延びるスリット内に配置されたスリットガラス11hと、プラテンガラス11jとが設けられている。スリットガラス11hは、ハウジング11aのB方向側の側部であって、自動原稿搬送部12にて搬送される原稿Dが通過する原稿画像読取位置に配置されている。
プラテンガラス11jは、スリットガラス11hに対して矢印Aで示す方向に所定の間隔をあけて配置されており、プラテンガラス11j上には、画像面を下方に向けた状態で原稿がセット(載置)されるようになっている。
【0016】
キャリッジ11dに搭載されたイメージセンサ11cは、主走査方向に沿って配置された複数の光電変換素子を有するCCD(Charge Coupled Device)によって構成されている。線状光源11bは、直線状に延びるキセノンランプ、LED等によって構成されており、イメージセンサ11cに平行な状態でキャリッジ11dに搭載されている。線状光源11bは、スリットガラス11h上を通過する原稿またはプラテンガラス11j上に載置された原稿に対して光を照射し、イメージセンサ11cが原稿から反射される光をスリットガラス11hまたはプラテンガラス11jを介して受光する。原稿からの反射光を受光したイメージセンサ11cからは、原稿画像に対応した画像データが出力される。
【0017】
自動原稿搬送部12における原稿載置台12a上の原稿Dは、ピックアップローラ12bによって搬送路12cに繰り出される。搬送路12c内には、ピックアップローラ12bによって繰り出される原稿Dをプラテンローラ12eに搬送するレジストローラ12dが設けられている。プラテンローラ12eの上部には、第1搬送ローラ12fが圧接されており、レジストローラ12dにて搬送される原稿Dは、第1搬送ローラ12fとプラテンローラ12eとの間を通過することによって、プラテンローラ12eの外周面に沿って略半周にわたって搬送される。
【0018】
プラテンローラ12eの下部には第2搬送ローラ12gが圧接されており、プラテンローラ12eの外周面に沿って搬送される原稿Dは、第2搬送ローラ12gとプラテンローラ12eとの間を通過することにより、読取本体部11のスリットガラス11h上を通過して、排紙ローラ対12hへと搬送される。排紙ローラ対12hは、原稿Dを原稿排出トレイ12j(図1および図2参照)上に排出する。
【0019】
なお、自動原稿搬送部12は、読取本体部11に対して不図示の支点を中心に、図1に示す通常位置と、これよりも上方の開放位置との間を上下方向に回動自在に取り付けられており、開放位置まで回動させることによって、読取本体部11の上面が開放され、読取本体部11のプラテンガラス11j上に原稿をセットすることができる状態になる。
図5は、画像形成部20の前後方向に沿った断面の模式図である。
【0020】
この画像形成部20の内部の構成は周知であり、画像形成装置1における正面側壁面1Aと背面側壁面1Bとの間のほぼ中央位置に感光体ドラム21が設けられている。この感光体ドラム21に対して装置正面側には、ロータリー式の現像部22が配置されおり、感光体ドラム21および現像部22の上方から感光体ドラム21の装置背面側の下方にかけて傾斜した状態で、矢印D方向に周回移動する中間転写ベルト23が配置されている。中間転写ベルト23は、複数のローラに張架されており、最も装置背面側に位置するローラには、中間転写ベルト23を介して2次転写ローラ27が対向配置されている。
【0021】
中間転写ベルト23と感光体ドラム21とは一体的にユニット化されており、画像形成部20に対してユニット単位で着脱可能になっている。現像部22の下側には、画像データに対応したレーザ光Lを感光体ドラム21に照射する露光走査部24が現像部22に近接して配置されている。
露光走査部24の下方には記録用のシートがセットされる給紙台25が設けられており、給紙台25の装置背面側の上方に、給紙ローラ26が設けられている。給紙台25は、セットされたシートを給紙ローラ26に押し付けるように上向き付勢されており、給紙ローラ26に押し付けられたシートが給紙ローラ26によって上方に向かって1枚ずつ繰り出される。画像形成装置1の正面側壁面1Aには、画像形成部20の内部における給紙台25の上方の空間を外部に開放する給紙台カバー20aが開閉可能に設けられている。
【0022】
給紙台カバー20aは、正面側壁面1Aに沿った垂直状態から外側に下方に向けて倒れるように二点鎖線で示す位置まで回動することにより、画像形成部20の内部における給紙台25の上方の空間を外部に開放し、給紙台カバー20aの上面が、給紙台25の上面と略同一面上に位置される。このような状態では、給紙台カバー20aの上面から給紙台25の上面にわたって、例えばA4サイズのシートを縦方向(長手方向)が給紙方向となるようにセットすることができる。
【0023】
感光体ドラム21は、矢印Cで示す方向に回転するようになっており、その表面が、感光体ドラム21の下部に近接して配置された帯電ローラ(図示せず)によって一様な電位に帯電された後に、露光走査部24から射出されるレーザ光Lによって露光走査される。これにより、感光体ドラム21の表面に静電潜像が形成される。感光体ドラム21の表面に形成された静電潜像は、ロータリー式の現像部22により、所定の色のトナーによって現像される。
【0024】
現像部22には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の各色のトナーによって感光体ドラム21上の静電潜像を現像する現像ユニット22Y、22M、22C、22Kが設けられており、これら現像ユニット22Y、22M、22C、22Kが、回転可能になった回転ラック内に着脱可能な状態で保持されている。各現像ユニット22Y、22M、22C、22Kは、回転ラックの回転によって、感光体ドラム21に対向する位置に順次移動され、その対向位置に移動した各現像ユニット22Y、22M、22C、22Kによって、感光体ドラム21上に順番に形成される静電潜像が、Y、M、C、Kの各色のトナーによって現像される。
【0025】
感光体ドラム21上のトナー像は、矢印D方向に周回移動する中間転写ベルト23上に静電転写される。Y、M、C、Kの各色のトナーによってカラー画像を形成する場合には、感光体ドラム21上における各色の作像動作は、Y〜Kの各色のトナー像が、その順に中間転写ベルト23上の同じ位置に転写されるように、露光、現像ユニットの切換動作などのタイミングが制御されることにより実行される。これにより、各色のトナー像が中間転写ベルト23上に順次重ねられてカラーのトナー像が形成される。
【0026】
給紙台25上にセットされたシートは、給紙ローラ26により搬送路に1枚ずつ繰り出されて、2次転写ローラ27と中間転写ベルト23との間に搬送され、中間転写ベルト23上に転写されたトナー像が2次転写ローラ27によって静電的にシートに2次転写される。トナー像が転写されたシートは、2次転写ローラ27の上方に配置された定着部28に搬送される。定着部28は、例えば、相互に圧接された加熱ローラ28aと加圧ローラ28bとを備えており、加熱ローラ28aと加圧ローラ28bとの間をシートが上方に向かって通過する際に、シートに転写されたトナー像が加熱、加圧により定着される。
【0027】
加熱ローラ28aと加圧ローラ28b間を通過したシートは、装置正面側の上方に向かって搬送される。定着部28の上部には、トナー像が定着されたシートを装置正面側に向かって排出する排紙ローラ対28cが設けられており、排紙ローラ対28cよりも装置正面側の部分に、画像読取部10と一体になったシート収容部40が設けられている。排紙ローラ対28cから排出されたシートは、シート収容部40に設けられた、排出されるシートを受け入れるための受け入れ口28dを介して、シート収容部40の収容トレイ41に収容される。
【0028】
図6は、画像読取部10とシート収容部40の構成を示す断面図である。同図では、画像読取部10のハウジング11a内部の構成については省略している。
同図に示すようにシート収容部40は、定着部28の装置正面側の面から装置前方に正面側壁面1Aに開口するシート取り出し口44までの全域にわたって設けられた収容トレイ41と、収容トレイ41の装置左右方向のそれぞれ側縁部上に垂直状態で配置されたトレイ側壁42とを備えている。
【0029】
各トレイ側壁42の上端部は、画像読取部10のハウジング11aの底面(裏面)11sに取り付けられており、これによりシート収容部40が画像読取部10と一体化される。シート収容部40を装置正面側から見ると、収容トレイ41、両トレイ側壁42、ハウジング11aの底面11sにより囲まれて断面長方形状の筒状に形成され、装置正面のシート取り出し口44のみが外部に対する唯一の開口部を有する構成になっている。この筒状に形成されたシート収容部40の内部空間47aに、画像形成後のシートが排紙ローラ対28cにより排出されて、収容トレイ41上に載置される。
【0030】
このようにハウジング11aの底面11sにシート収容部40を取り付けて一体化することにより、シート収容部40がハウジング11aの補強部材として機能し、ハウジング11a、すなわち画像読取部10の剛性を高めることができる。
各トレイ側壁42は、その装置背面側の端部が背面側壁面1Bまで延出されてなり、延出されている部分の下端部が、定着部28と読取本体部11とを仕切るための仕切板11wに取り付けられている。仕切板11wは、定着部28の上方に配置され、収容トレイ41の装置背面側端部の位置から装置後方に背面側壁面1Bまでの全域にわたって設けられている。仕切板11wと各トレイ側壁42とハウジング11aの底面11sとに囲まれることによりダクト47bが形成され、このダクト47bは、シート収容部40における受け入れ口28dの上側の位置に設けられた、シート受け入れ口28dとは別の開口47cを介してシート収容部40の内部空間47aと繋がっている。
【0031】
仕切板11wの、加圧ローラ28bの直上に当たる部分には、定着部28からの熱気を受け入れるための吸入口28eが設けられている。
ダクト47bの、吸入口28eと背面側壁面1Bとの間の位置には、送風ファン48が配設されており、背面側壁面1Bの、送風ファン48に対向する部分には、送風ファン48により送風されるエアを外部に排出するためのエア排出口49が設けられている。
【0032】
このように読取本体部11の下方には、装置正面側のシート取り出し口44から装置背面側のエア排出口49までの間をエアが流れる流路が形成される構成になっている。
送風ファン48が動作すると、定着部28からの熱気が吸入口28eから吸入されつつシート取り出し口44から外気が取り入れられ、吸入口28eから吸入されたエアとシート取り出し口44から取り入れられたエアが送風ファン48の手前で合流し、送風ファン48を通過してエア排出口49から排出される。
【0033】
定着部28からの熱気を吸入することにより定着部28の温度が異常高温になるのを防止し、シート取り出し口44から外気を取り入れることにより、その外気がシート収容部40の中を通過する際に画像読取部10と収容トレイ41上のシートが冷却されるので、画像読取部10の温度が上がって読取画質に影響を与えるといったことの防止を図れる。
収容トレイ41は、定着部28側に設けられた第1傾斜部41aと、シート取り出し口44側に設けられた第2傾斜部41bとを備えている。第1傾斜部41aは、定着部28の前面から水平方向に対して10°程度の角度で上方に向かって傾斜しており、第2傾斜部41bは、第1傾斜部41aに対してシート取り出し口44側に水平方向に対して25°程度の角度で下側に向かって傾斜している。
【0034】
第2傾斜部41bは、収容トレイ41の装置前後方向の中程よりも若干正面側に配置されており、シート取り出し口44側に突出するように湾曲している。収容トレイ41の幅方向(シート排出方向に直交する方向:装置左右方向)の寸法は、シート排出方向の全域にわたって略一定になっている。
シート収容部40の上面を構成するハウジング11aの底面11sには、収容トレイ41の第2傾斜部41bに対向して、第2傾斜部41bと同様の湾曲状態で凹状に窪んだ凹部11eが形成されており、この凹部11eにおける装置正面側部分の上方のハウジング11aに操作パネル30が設けられている。
【0035】
ハウジング11aの底面11sの、凹部11eに対してシート取り出し口44側に連続する部分11rは、水平状態に対して上方に向かって若干傾斜している。従って、シート収容部40におけるシート取り出し口44側の端部は、シート取り出し方向である装置正面側になるにつれて、上下方向に順次広がっている。シート取り出し口44の上下方向の開口長さは、80mm程度になっている。
【0036】
シート取り出し口44が広がる構成になっていることにより、収容されたシートを取り出し易く、かつ小サイズ、例えばA5サイズのシートなどが第1傾斜部41aに積載されている場合でも容易に外部から視認することができる。
図7は、ハウジング11aの底面11sの、収容トレイ41に対向する部分を、収容トレイ41側から見たときの平面図である。同図に示す位置X1、X2、X3は、図6に示す位置X1、X2、X3に対応している。すなわち、位置X1は、シート取り出し口44の上端の位置を示し、位置X3は、収容トレイ41のシート排出方向上流側端部の位置を示し、位置X2は、位置X1とX3の中間の位置を示している。同図の幅方向中央とは、シート搬送路の幅方向中央の位置(排出されるシートの幅方向中央の位置)に相当する。
【0037】
ハウジング11aの底面11sの、位置X1から位置X2までの領域61には、下向きに凸となる凸状レールの一例として複数の直線状のリブ63が設けられ、位置X2から位置X3までの領域62には、下向きに凸となる格子状のリブ64が設けられている。
リブ63は、排出されたシートのカール(シート幅方向の両端側が中央よりも浮き上がる状態になるカール:図8参照)を抑制させるためのカール抑制部として機能するものであり、リブ64は、放熱のためのものである。リブ63、64は、ハウジング11aに一体成型により設けられるとしても良いし、異なる材質のものをハウジング11aに取着する構成をとるとしても良い。
【0038】
リブ63それぞれは、底面11sからの高さが約1〔mm〕であり、シート排出方向に対して所定の角度θ、例えば60〔°〕をもって傾斜しており、隣り合うリブ63同士の間隔d1が一定、例えば10〔mm〕であり、幅方向中央を通る直線R(同図の破線)を挟んで線対称の位置関係になるように設けられている。
このように幅方向中央を挟んで相対する一対のリブ63を複数組、シート排出方向に向かうに連れてシート幅方向の間隔が広がるように設けることにより、図8に示すように排出されたシートにカールが発生している場合、そのカールが次のようにして抑制される。
【0039】
すなわち、カールによりシート幅方向両端側それぞれの部分の先端縁Zが浮き上がり、各先端縁Zがいずれかのリブ63のシート幅方向外側のエッジ63eに当接すると、その当接状態が維持されつつ、その当接位置がシートの排出が進むに連れて当該シートの幅方向両端に向かってずれて行くことにより、当該シートの浮き上がった部分が下向きに押さえられるようになって、シート両端の間隔Dが漸次広がるようになり、カールによる浮き(曲がり具合)が低減されて行く。
【0040】
間隔Dがある程度の大きさまで広がると、シートの先端縁Z、Zがエッジ63eの下を潜り抜けるようにしてリブ63を乗り越える。リブ63を乗り越えてから下流側に位置する別の一対のリブ63が設けられている位置に移動するまでの間、各先端縁Zは、自由端になる。その瞬間にカールによりシートの曲がりが元の大きさに戻って間隔Dが狭くなれば、今度は、各先端縁Zが、その別のリブ63のエッジ63eに当接し、その別のリブ63により下向きの力を受けて間隔Dが広げられて行く。1枚のシートが収容トレイ41上に積載されるまでの間、シート排出方向に一定間隔をおいて設けられた複数のリブ63それぞれについて、上記のシート先端縁を摺動案内する動作が順次行われ、排出中におけるシートに発生するカールの成長が抑制される。
【0041】
リブ63は、縦方向に長いシートが用いられることを考慮して、シート取り出し口44の位置X1まで設けられることが望ましい。リブ63の形状、角度θ、間隔d1、高さ、数などについては、上記のものに限られることはない。使用される用紙の種類(普通紙、厚紙など)、シート収容部40の高さ、発生するカールの大きさなどに基づきカール抑制に適切な形状、角度、数などが実験などから予め決められる。装置構成によっては、さらにシート取り出し口44よりも外側まで設けられるようにしても良い。例えば、ハウジング11aの底面11sの、装置正面側の最先端の位置までの領域、具体的には図6においてハウジング11aの底面11sの、シート取り出し口44から操作パネル30までの間の領域まで延出されるように設けるようにすることもできる。さらに、カール抑制の効果を奏すれば、例えば一対のリブ63を1組だけ設ける構成をとるとしても良い。
【0042】
また、一対のリブ63を、直線Rを挟んで線対称の位置関係になるように設けるとしたが、これに限られず、装置構成によっては非対称の形状をとるとしても良い。さらに、間隔d1を一定ではなく、例えばシート排出方向に向かうに連れて間隔が狭くなるとしても良い。カールは、シート排出方向下流側に向かうに連れて徐々に成長し易いので、間隔を狭くしてより抑制を強めることができる。逆に、例えばカールが成長していない時点、すなわち上流側で狭くして成長を抑え、下流側で広くとるようにすることも可能であろう。
【0043】
また、リブ63の高さについても一定ではなく、例えば下流側で高くまたは低くし、上流側で低くまたは高くする構成をとることもできる。これらを組み合わせるとしても良い。さらに、リブ63を横断面矩形状としたが、例えば円弧状であればシート先端縁Zは、矩形状リブの場合のエッジに代わり、その円弧状リブの外表面に当接することになる。
格子状のリブ64は、ハウジング11aの底面11sからの高さが約1〔mm〕のものであり、隣り合う片の縦横の間隔d2が約20〔mm〕の略正方形状をしている。底面11sにリブ64を設けない構成に比べて表面積を増やすことができ、ハウジング11aの熱がより発散され易くなる。間隔d2や高さは上記のものに限られず、放熱性や製作性などを考慮して最適な値が設定される。なお、表面積を増やすという点では、リブ63も放熱性の機能を併せ持つものであるといえる。
【0044】
上記では、位置X2をX1とX3の中間としたが、これに限られない。カールしている状態のシートの先端が最初にハウジング11aの底面11sに接すると想定される位置よりもシート排出方向上流側とすることが望ましい。また、領域62に設けずに領域61を位置X3まで延伸させる構成(リブ64を設けずに、位置X1から位置X3までの全領域に複数のリブ63を設ける構成)をとるとしても良い。また、場合によっては、領域61を位置X1よりもシート排出方向上流側の位置まで後退させる構成をとるとしても良い。また、位置X1とX2の間の部分領域だけにリブ63を設けるとしても良い。カールによる浮き上がったシート先端縁を摺動案内可能な位置に設けるとすれば良い。
【0045】
図6に戻って、収容トレイ41の第2傾斜部41bにおける幅方向の中央部には、上面が第1傾斜部41aの上面と同一面上に位置するように傾斜したシート取り出し台41cが設けられている。シート取り出し台41cの前面は、第2傾斜部41bにおけるシート排出方向の中程に位置している。
シート取り出し台41cの上面には、シート積載補助板41dが、シート取り出し台41cの上面に沿って装置前方へスライドし得るように設けられている。このシート積載補助板41dをシート取り出し口44よりも前方にスライドさせることによって、A4サイズのシートが縦向きに排出される場合でも、シート取り出し口44から落下することなく積載することができる。なお、A5サイズなどの小サイズ紙は、主に収容トレイ41における定着部28に近接した第1傾斜部41a上に積載される。
【0046】
画像読取部10は、画像形成部20との間で背面側部分に設けられた支点51を中心に、画像形成部20に対して画像読取部10の正面側部分がシート収容部40と共に上下に回動自在に支持されている。図7に示すように画像読取部10が上方に回動されると、シート収容部40も画像読取部10と一体となって上方に移動し(開放位置)、画像形成部20における定着部28よりも正面側の内部が開口20zを介して開放状態とされる。画像読取部10が開放位置から下方に回動されて元の位置(通常の位置)に戻されると、画像形成部20の内部が遮蔽状態になる。
【0047】
画像読取部10が上方に回動されると、画像形成部20との間でそれぞれ回動可能に支持された一対の支持ロッド52によって、画像読取部10が上方の開放位置に安定的に保持される。これにより、画像形成部20におけるユニット化された感光体ドラム21および中間転写ベルト23を一体となって上方に引き出すことができ、別のユニットと交換することができる。また、画像読取部10を開放位置に移動させることにより、A5サイズなどの小サイズ紙が第1傾斜部41aに積載されている場合でも、より視認し易くなる。
【0048】
各支持ロッド52の上端部は、画像読取部10の左右の各側部に装置前後方向にスライド可能に取り付けられており、画像読取部10が下方に回動されることによって、それぞれが前方にスライドされる。
なお、図1および図2に示すように、画像形成部20における正面側壁面1Aには、給紙台カバー20aの上方位置に開閉カバー20bが設けられている。開閉カバー20bは、その下端部を支点に、正面側壁面1Aに沿った垂直状態と、垂直状態に対し外側に下方に向かって倒れた状態との間を回動自在に支持されており、倒れた状態にすることによって画像形成部20の内部が装置正面側から開放され、画像形成部20の内部に設けられた現像部22の各現像ユニット22Y、22M、22C、22Kを回転ラックから取り外して外部に取り出すことができる。
【0049】
以上説明したように、本実施の形態では、画像読取部10のハウジング11aの底面11sに、シートのカールを抑制するためのリブ63を設けたので、従来のようにリブを設けない構成の場合に、排出されるシートのカールによりシート先端の両端部が浮き上がって画像読取部の底面に当たり擦れながら搬送されることにより、シートの端部が折り返されてジャムが発生するといったことを抑制できる。
【0050】
<変形例>
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態では、ハウジング11aの底面11sにリブ63を設けることによりカール抑制部を構成するとしたが、このようにハウジング11aの底面11sにリブ63を設ける構成に限られない。画像読取部10の底面11sまたはその直下の位置にカール抑制部を設ければ良く、例えばハウジング11aの底面11sの直下にハウジング11aとは別の板状部材を配置して、その板状部材の底面(下面)にリブを設ける構成をとることもできる。さらに、ハウジング11aの底面11sのシート幅方向全域にリブ63を設けるのではなく、例えば一部に設ける構成をとることもできる。
【0051】
図10は、本変形例に係るカール抑制部70の構成を示す図である。
同図に示すように、カール抑制部70は、2つのプレート71、72を備え、リブ63は、下向きに凸になるようにプレート71、72の面上に設けられている。プレート71、72は、それぞれがハウジング11aの底面11s上をシート幅方向に摺動自在に支持されている。
【0052】
図11は、カール抑制部70におけるプレート71、72の支持機構80の構成例を示す図である。同図は、ハウジング11aの内部側から支持機構80を見たときの平面図であり、プレート71、72は、底面11sに隠れて見えないので破線で示されている。
同図に示すように、支持機構80は、ラックピニオン方式によるものであり、ラック81、82と、ピニオン83と、ベルト84と、ギア85と、モーター86を備えている。
【0053】
ラック81は、ハウジング11aに設けられた孔(不図示)を介してプレート72と接続され、ラック82は、別の孔(不図示)を介してプレート71と接続されており、シート幅方向に沿って移動自在にハウジング11aに支持されている。
ピニオン83は、ラック81、82の歯に歯合するギア部と、ベルト84が張架されるプーリ部が2段に設けられてなる。ギア85は、ベルト84が張架されるプーリ部851と、その下に、モーター86の軸部861と歯合するギア部852が2段に設けられてなる。駆動手段としてのモーター86は、例えばステッピングモータなどからなる。
【0054】
このような構成において、モーター86の軸部861が同図の矢印方向に回転すると、その駆動力がギア85、ベルト84、ピニオン83、ラック81、82の順に伝わり、ラック81、82が相互に近づく方向に移動する。これによりプレート71、72の間隔が狭くなり、幅方向中央を挟んで相対する一対のリブ63(図10)の間隔も狭くなる。モーター86が逆方向に回転すると、上記とは逆にプレート71、72の間隔が広くなり、幅方向中央を挟んで相対する一対のリブ63の間隔も広くなることになる。
【0055】
本変形例では、プレート71、72の間隔が最も広くなる位置がホーム位置として予め決められており、ホーム位置に位置していることを検出するためのホーム位置センサ(不図示)が設けられている。ホーム位置センサの検出信号は、制御部29(図5)に送られる。制御部29は、ホーム位置センサからの検出信号に基づきプレート71、72がホーム位置に位置しているか否を検出することができ、ジョブ実行時に使用されるシートの大きさに応じて、プレート71、72をそのシートに対する適切な位置に移動させるプレート移動処理を実行する。
【0056】
図12は、制御部29によるプレート移動処理の内容を示すフローチャートである。当該処理は、ジョブ実行により1枚のシートが給送される毎に実行される。
同図に示すように、まず給送されるシートのシート幅を検出する(ステップS1)。ここでは、画像形成部20に、給送されるシートの幅を検出してその信号を出力する検出センサ(不図示)が配置されており、その検出センサからの信号を受信することにより行われる。なお、シート幅を検出するセンサに代えて、例えばシートサイズを検出するセンサを配置し、そのセンサにより検出されたシートのサイズ(A4、B5など)からそのシートの幅を検出する構成をとるとしても良い。サイズ毎にそのサイズとシート幅を対応付けたテーブルを格納しておいて、サイズに対応するシート幅が読み出される。
【0057】
シート幅に対応する位置にプレート71、72を移動させる(ステップS2)。ここでは、シート幅と、その幅のシートが使用される場合にプレートをホーム位置から最適位置まで移動させるのに必要とされるモーター86の回転量を示す情報とを対応付けた情報テーブルが制御部29に格納されており、使用されるシートに対応するモーター86の回転量を示す情報を情報テーブルから読み出して、読み出した回転量の分だけモーター86を回転させることにより行われる。プレートの最適位置は、使用されるシートがカールしたときにその先端の幅方向両端部Sがプレート71、72のリブ63により確実に案内することができる位置であり、予め実験から求められる。なお、大サイズなどシートサイズによっては、プレートをホーム位置から移動させない場合もある。
【0058】
プレート71、72が最適位置に移動するとジョブが開始され、そのジョブが終了すると(ステップS3で「YES」)、プレート71、72をホーム位置に戻し(ステップS4)、当該処理を終了する。なお、プレート71、72がホーム位置から移動していない場合には、ホーム位置に戻っているとして、そのまま処理を終了する。
(2)上記実施の形態では、リブ63をシート排出方向に対し角度θをもって斜行するように設けるとしたが、これに限られず、例えばθ=0〔°〕としてシート排出方向に沿うようにして設けるとしても良い。このようにした場合、シート先端の両端部は、リブによりシート排出方向に向けて(そのときの間隔Dを維持したまま)案内されることになり、リブによる案内が開始された以降のカールの成長、すなわち間隔Dが徐々に狭くなって行くことを防止することができる。
【0059】
また、上記では、凸状レールとして直線状のリブを用いる例を説明したが、例えばシート排出方向に向かうに連れて階段状に徐々に外側に広がるように一対の凸状の部材を設ける構成をとることも可能である。
(3)上記実施の形態では、シート収容部40のシート排出方向上流側端にシート受け入れ口28dとは別の開口47cを設け、開口47cとダクト47bを繋ぐようにしてシート取り出し口44からエア排出口49までの間に略直線状となる一つのエア流路を形成するとしたが、これに限られない。例えば、定着部28の熱の影響が画像読取部10までにはほとんど及ばないような構成の場合、開口47cを遮蔽して、シート収容部40とダクト47bの境界を隔絶する構成をとることもできる。このようにしても定着部28からの熱気については送風ファン48を介して外部に排出できる。
【0060】
(4)上記実施の形態では、収容トレイ41の幅方向寸法を装置前後方向に渡って一定とする構成例を説明したが、例えば第2傾斜部41bの幅方向寸法を、シート取り出し口44に向かうに連れて漸次大きなるように構成するとしても良い。このようにすれば、シート取り出し口44の装置左右方向の幅が広くなって、第1傾斜部41a上に積載された小サイズ紙をさらに容易に視認することができ、しかも容易に取り出し易くなる。また、シート収容部40の、受け入れ口28dに対峙する装置正面側の壁面の略全面を開口することによりシート取り出し口44を設ける構成をとったが、これに限られず、壁面のある部分だけ開口させて取り出し口44を構成するようにしても良い。
【0061】
(5)上記実施の形態では、本発明に係る画像形成装置としてカラー複写機に適用した場合の例を説明したが、これに限られない。カラーやモノクロに関わらず、また電子写真方式に限定されず、画像読取部と画像形成部を備える画像形成装置一般、例えばFAX、MFP(Multiple Function Peripheral)等の画像形成装置に適用できる。
さらに、シート搬送方式としてセンター基準の構成例を説明したが、これに限られない。例えば、シートの搬送路幅方向一端側の辺が搬送路の一方端側に設けられた基準位置に沿うようにシートを搬送する、いわゆる片側基準の搬送方式にも適用できる。この場合でも上記同様に、排出されるシートの幅方向両端部が通過する位置にリブを有するカール抑制部が配設される。また、上記の各部材や開口などの寸法や形状等が上記のものに限られないことはいうまでもない。
【0062】
また、上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明は、画像読取部と画像形成部との間に、画像形成部から排出されるシートが収容されるトレイが設けられた画像形成装置に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】画像形成装置の外観を示す斜視図である。
【図2】画像形成装置の正面図である。
【図3】画像形成装置の背面図である。
【図4】画像形成装置に設けられた画像読取部における内部の構成を示す模式図である。
【図5】画像形成部の前後方向の断面における模式図である。
【図6】画像読取部とシート収容部の構成を示す断面図である。
【図7】画像読取部に設けられたハウジングの底面の、収容トレイに対向する部分を収容トレイ側から見たときの平面図である。
【図8】排出されたシートにカールが発生している場合の様子を示す模式図である。
【図9】画像読取部が上方に回動された状態を示す斜視図である。
【図10】変形例に係るカール抑制部の構成を示す図である。
【図11】カール抑制部に設けられたリブプレートの支持機構の構成例を示す図である。
【図12】制御部によるリブプレート移動処理の内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0065】
1 画像形成装置
1A 正面側壁面
1B 背面側壁面
10 画像読取部
11 読取本体部
11a ハウジング
11s ハウジングの底面
20 画像形成部
20z 開口
28 定着部
40 シート排出部
41 収容トレイ
42 側壁
44 シート取り出し口
63、64 リブ
63e リブのシート幅方向外側のエッジ
70 カール抑制部
71、72 プレート
80 プレートの支持機構
D シート先端の端部同士の幅方向における間隔
d1 隣り合うリブ同士の間隔
R 幅方向中央を通る直線
Z シート先端縁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿画像を読み取る画像読取部と、
前記画像読取部の下に配置され、シート上に画像を形成する画像形成部と、
前記画像読取部と前記画像形成部の間であり、前記画像形成部から排出される画像形成後のシートが積載されるように前記画像読取部とは空間を介して設けられたトレイを有するシート収容部と、
前記画像読取部の底面またはその直下位置に設けられ、排出中のシートに生じるその幅方向両端側が中央よりも浮き上がるカールを抑制するためのカール抑制部と、を備え、
前記カール抑制部は、
下向きに凸となるリブが設けられており、
前記リブは、
シート排出方向に向かうに連れて、シート排出方向に対し前記シートの中央から前記幅方向に遠ざかる向きに斜行する方向またはシート排出方向に沿う方向に延伸されてなり、
排出中のシートの前記カールにより浮き上がった両端側の部分のシート排出方向先端縁に当接した場合に、当該シートの排出が進むに連れて当該シートの先端縁をシート排出方向に摺動案内することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記リブは、前記画像読取部の底面に突設されており、
前記リブが複数個、シート搬送路の幅方向中央を挟んで両側の位置かつシート排出方向に間隔をおいて設けられていることを特徴する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記複数のリブが前記シート搬送路の幅方向中央を通る線を挟んで線対称の位置関係になるように設けられていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
シート排出方向に隣り合うリブ同士の間隔が一定であることを特徴とする請求項2または3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記複数のリブは、前記画像読取部の底面の、前記トレイに対向する部分に設けられていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記カール抑制部は、
前記画像読取部の底面に摺動自在に支持された2個のプレートを備え、
前記リブは、前記2個のプレートの下面にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記2個のプレートは、シート搬送路の幅方向中央を通る線を挟んで線対称の位置関係を維持するように、前記幅方向に沿って摺動自在に支持されていることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記カール抑制部は、
前記2個のプレートを移動させる駆動手段と、
使用されるシートの幅を検出する検出手段と、
前記駆動手段を制御して、前記2個のプレートを前記検出されたシート幅に応じた位置に移動させる制御手段と、を備えることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記画像読取部は、
前記画像形成部に支点を介して当該支点を中心に上下方向に回動自在に支持され、
前記シート収容部は、
前記トレイのシート幅方向両端部それぞれに上方に延出される側壁を備え、各側壁の上端部が前記画像読取部の底面に接続されており、シート排出方向下流側端部に、外部に対する開口であるシート取り出し口が形成されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−74625(P2010−74625A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−240944(P2008−240944)
【出願日】平成20年9月19日(2008.9.19)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】