画像形成装置
【課題】複数のPCからプリンタ側に対して印刷条件の制限が解かれた場合、PC毎に異なった設定内容となるため、制限にばらつきが生じ、制限すべき印刷条件が定まらず、制限する意味が無くなり経費節減に結び付かなくなっているため、印刷媒体やトナー等の節約がより確実に出来る画像形成装置を提供する。
【解決手段】PC20からの印刷ジョブに含まれる印刷データに適用する印刷条件が設定されているプリンタ600において、前記印刷ジョブに含まれるパスワードを取得するジョブ処理部120と、前記パスワードが一致すると前記印刷ジョブに含まれるジョブ印刷条件を選定し、前記パスワードが無く又は不一致であると前記ジョブ印刷条件を設定印刷条件で制限する印刷条件決定部130と、を備えた。
【解決手段】PC20からの印刷ジョブに含まれる印刷データに適用する印刷条件が設定されているプリンタ600において、前記印刷ジョブに含まれるパスワードを取得するジョブ処理部120と、前記パスワードが一致すると前記印刷ジョブに含まれるジョブ印刷条件を選定し、前記パスワードが無く又は不一致であると前記ジョブ印刷条件を設定印刷条件で制限する印刷条件決定部130と、を備えた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラープリンタやデジタル複合機等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上記カラープリンタ等の画像形成装置は、複数のパーソナルコンピュータ(PC)とLAN等のネットワークを介して接続され、各PCからの指示に基づいて印刷ジョブ(印刷データと印刷処理命令)を受信してカラー又はモノクロの印刷を行うことができる。
ところで、従来の画像形成装置においては、カラー印刷を無制限に行うと、カラー印刷はモノクロ印刷に比べてトナー代が割高になるため、経費が嵩む問題があった。
【0003】
このような問題に対処できる画像形成装置としては、下記特許文献1に開示されている。
この画像形成装置は、印刷条件を加工処理(印刷条件の設定変更処理等)するための印刷処理手段と、前記印刷処理手段により加工処理された印刷条件に基づいて、画像を出力するための出力手段とを有し、前記印刷処理手段には加工処理される印刷条件を制限するための制限手段を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−48537号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記画像形成装置によれば、カラー印刷が可能であっても経費節減のため、モノクロ印刷が優先されるように前記制限手段によって印刷条件の設定がなされている。
しかし、このような従来の画像形成装置は、上位装置であるPC側のドライバの設定が優先されるように構成されて、PC側で画像形成装置の印刷条件を変更できるため、複数のPCから夫々異なった印刷条件に変更されると、たとえ、制限手段を備えた構成であっても、PC毎に様々に印刷条件が設定されて、制限手段の機能を十分果たせず経費節減に結び付かなくなるといった問題があった。
【0006】
(発明の目的)
そこで本発明は、上記の如き問題に鑑みなされたもので、認証情報の有無及び一致又は不一致により、ジョブ印刷条件を装置の設定印刷条件にて制限し、印刷媒体やトナー等の節約がより確実に出来る画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(構成1)
本発明は、上位装置からの印刷ジョブに含まれる印刷データに適用する印刷条件が設定されている画像形成装置において、前記印刷ジョブに含まれる認証情報を取得するジョブ処理部と、取得した認証情報と予め記憶させた認証情報とが一致すると前記印刷ジョブに含まれるジョブ印刷条件を選定し、前記認証情報が無く又は不一致であると前記ジョブ印刷条件を設定印刷条件で制限する印刷条件決定部と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
(構成2)
本発明は、上位装置からの印刷ジョブに含まれる印刷データに適用する印刷条件が設定されている画像形成装置において、前記印刷ジョブに含まれる認証情報を取得するジョブ処理部と、取得した認証情報と予め記憶させた認証情報とが一致すると前記印刷ジョブに含まれるジョブ印刷条件を設定印刷条件で制限し、前記認証情報が無く又は不一致であると設定印刷条件を選定する印刷条件決定部と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、認証情報の有無及び一致又は不一致により、ジョブ印刷条件を装置の設定印刷条件にて制限するようにしたので、印刷媒体やトナー等の節約が出来、経費節減が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施例1におけるプリンタの機能構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例1の印刷ジョブを処理する全体のフローチャートである。
【図3】本発明の実施例1のデータ受信処理の詳細を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施例1の印刷条件抽出処理の詳細を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施例1の印刷ジョブの模式図である。
【図6】本発明の実施例1の印刷条件設定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施例1の印刷条件テーブルの一例を示す参考図である。
【図8】本発明の実施例1の優先度テーブルの一例を示す参考図である。
【図9】本発明の実施例1の印刷条件決定結果の一例を示す参考図である(パスワードなし又は不一致の場合のジョブ)。
【図10】本発明の実施例1の印刷条件決定結果の一例を示す参考図である(パスワードが一致している場合のジョブ)。
【図11】本発明の実施例1の画像変換処理の詳細を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施例1の画像形成処理の詳細を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施例1のテーブル情報更新処理の全体を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施例1のパスワード受付処理の詳細を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施例1のパスワード入力表示画面の一例を示す参考図である。
【図16】本発明の実施例1のログイン処理の詳細を示すフローチャートである。
【図17】本発明の実施例1のメニュー表示画面の一例を示す参考図である。
【図18】本発明の実施例1のエラー表示画面の一例を示す参考図である。
【図19】本発明の実施例1の更新処理の詳細を示すフローチャートである。
【図20】本発明の実施例1の印刷条件テーブル更新処理の詳細を示すフローチャートである。
【図21】本発明の実施例1の印刷条件設定表示画面の一例を示す参考図である。
【図22】本発明の実施例1の優先度テーブル更新処理の詳細を示すフローチャートである。
【図23】本発明の実施例1の優先度設定表示画面の一例を示す参考図である。
【図24】本発明の実施例2におけるプリンタの機能構成を示すブロック図である。
【図25】本発明の実施例2の印刷ジョブを処理する全体を示すフローチャートである。
【図26】本発明の実施例2のデータ受信処理の詳細を示すフローチャートである。
【図27】本発明の実施例2のテーブル情報更新処理の全体を示すフローチャートである。
【図28】本発明の実施例2のメニュー表示画面の一例を示す参考図である。
【図29】本発明の実施例2の印刷条件テーブル更新処理の詳細を示すフローチャートである。
【図30】本発明の実施例2の印刷条件設定表示画面の一例を示す参考図である。
【図31】本発明の実施例2の優先度テーブル更新処理の詳細を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の画像形成装置をプリンタに適用した実施例を図面に基づき説明する。
【実施例1】
【0012】
図1は実施例1でのプリンタの機能構成を表すブロック図である。
プリンタ600は、電子写真方式のカラープリンタからなり、LAN等のネットワークを介して上位装置としてのPC20と接続されている。
【0013】
このプリンタ600は、PC20からの印刷ジョブを受信するためのネットワークI/Fとしての送受信部110と、この送受信部110から出力された印刷ジョブを印刷条件指定情報と印刷データに分離するためのジョブ処理部120と、ジョブ処理部120からの印刷条件及び設定した印刷条件による制限の何れかを決定するための印刷条件決定部130と、この印刷条件決定部130から取得した印刷条件とジョブ処理部120から取得した印刷データを基に印刷データを画像データ化するための画像変換部140と、この画像変換部140から画像データを印刷媒体に出力するための画像形成部150と、利用者との間のインタフェースとなる操作パネル160と、管理者が初期設定した印刷条件情報を有する印刷条件テーブル200及び優先度テーブル300に格納されている情報を操作パネル160を介して管理者に表示するための管理者メニュー部170と、によって構成されている。
【0014】
送受信部110は、図1に示すように、PC20とネットワークを介して接続され、PC20からの印刷ジョブを受信し、受信した印刷ジョブをジョブ処理部120に供給する。この送受信部110は、複数台のPC20と接続されている。
【0015】
ジョブ処理部120は、送受信部110から受けた印刷ジョブ(ここでは図5の模式図に示すようなPCからプリンタへの印刷データや印刷条件指定情報等)のヘッダ部に記載さている印刷条件指定情報と、印刷する画像を示す印刷データとを分離して、印刷データを画像変換部140へ出力し、印刷条件指定情報を印刷条件決定部130に出力する。
ここで印刷条件指定情報とは、印刷データの出力を行うにあたって必要な印刷条件を示す情報であり、例えば、印刷媒体のサイズ、両面片面印刷の指定、縮小するか否か、カラー又はモノクロ印刷等の選択が可能な情報をいう。
【0016】
図5の表は、1個の印刷ジョブを模式的に表したものであり、表左側の記載に付いては、データ各行の内容の説明をしたものである。
この場合の印刷ジョブは、最初と最後を「印刷ジョブ区切り」で区切られており、印刷ジョブのデータ先頭(最初)の区切りを「<−−ジョブ開始−−>」、データ末尾(最後)の区切りを「<−−ジョブ終了−−>」で表している。
この例では、印刷ジョブの開始を示す文字列に続き、ヘッダ情報の開始を表す「<−−ヘッダ開始−−>」文字列が続き、更に、その印刷ジョブの送信日時や送信者、送信元などのヘッダ情報がこれに続く。
【0017】
ヘッダ情報の次には、印刷条件の情報の開始を表す「<−−印刷条件指定開始−−>」記号と、これに続く『印刷条件指定情報』が設定される。『印刷条件指定情報』は、印刷ジョブを生成する際にPCに表示される印刷設定画面を利用して入力される。
本実施例の印刷条件指定情報は、『両面印刷「なし」、レイアウト「2UP」、印刷品位「きれい」、カラー「ノーマルカラー」、部数「2部」』の印刷を示している。
【0018】
印刷条件指定情報に続く『パスワード』は、プリンタに予め設定されている印刷条件テーブル200、優先度テーブル300を参照して印刷ジョブの印刷条件(指定情報)を制限する場合に用いるものである。
パスワードは、例えば、暗証番号やキーワードからなり、管理職以上の特定の利用者が、操作パネル160に表示された図15に示すパスワード入力画面から入力し、装置内に設けられている不揮発性メモリ等の記憶媒体にデータとして登録されている。印刷条件決定部130は、このパスワードに基づいて印刷ジョブのパスワードと一致・不一致を判定している。
印刷ジョブの『パスワード』行が、空欄又は不一致であると、本実施例では上記制限が行われる。
『パスワード』行の次の行には、印刷条件の情報の終了を表す「<−−印刷条件指定終了−−>」記号と、これに続くヘッダ区切りを表す「<−−ヘッダ終了−−>」記号が設定される。
次の『印刷データ』には、実際に印刷するための文字列や図などの情報である印刷データが設定される。印刷データは、データ末尾を表す「<−−ジョブ終了−−>」をもって区切りとする。
【0019】
印刷条件決定部130は、パスワードが無く又は不一致の場合、予めプリンタ600に設けられている印刷条件テーブル200から設定印刷条件を取得し、次に、優先度テーブル300を参照して印刷条件の各項目ごとに、印刷ジョブの指定印刷条件か印刷条件テーブル200の設定印刷条件の何れを優先するかを決定し、これを画像変換部140に出力する処理を行う。
【0020】
例えば、印刷ジョブで指定された印刷条件指定情報が、図5の通りである場合、図6に示した印刷条件設定処理を経てこの印刷データに適用される印刷条件の決定結果は、図9のようになる。
【0021】
図9の一番左の「項目」列は、図7に示した印刷条件テーブル200、図8に示した優先度テーブル300の各「項目」と同様である。2列目の「PCからの指定」は、図5に例示した印刷条件指定情報を、1列目の該当する行に並べたものである。3列目の「プリンタの設定」は、図7に示した「設定値」(設定印刷条件)と同じである。4列目の「優先」は、図8に示したものと同じである。5行目の「結果」は、印刷ジョブ指定の値とプリンタ600の設定値の内、優先される方の値を選んだ結果の一覧である。
【0022】
ここで、図9においてサイズ、給紙方法、用紙厚についてはPC20からの設定が無いので、結果として設定される印刷条件は、プリンタ600のデフォルト(初期設定)となる。
レイアウトは同じ「2−UP」だが、印刷条件決定部130の処理としてはプリンタ600の設定値を選んで、結果が「2−UP」となる。
両面印刷は、PC20からの指定とプリンタ600のデフォルトが異なっているが、優先はプリンタ600なので結果は「あり」である。同様に、図中に網掛けをした項目はPC20とプリンタ600の設定値が異なっている場合に優先される側の設定値である。
図10は、印刷ジョブのパスワード設定領域に正当なパスワードが入力されていた場合の、印刷条件決定結果である。
【0023】
印刷条件テーブル200は、図7に示すように、設定印刷条件、即ち装置に設定された印刷条件が項目別に入力されている。この印刷条件テーブル200においては、例えば、印刷条件として印刷媒体である用紙の「サイズ」、「給紙方法」、「用紙厚」、「レイアウト」、「両面印刷」、「部数」、「カラー」といった設定項目を設け、これに対応するデータとして予め定めた設定にする。例えば、「サイズ」については「A4」、また、「給紙方法」については、「自動選択」と言ったように、プリンタ600のデフォルトとして印刷条件が設定されている。
【0024】
優先度テーブル300は、図8に示すように、8項目に対応する各印刷条件に対し、選択すべき印刷条件が「PC」か「プリンタ」の何れであるかを示している。なお、印刷条件決定部130は、優先度テーブル300にPC20を選択(優先)させる指示があっても印刷ジョブに指定が無い時には印刷条件テーブル200の印刷条件を選択するように設定されている。
【0025】
ここで、パスワードの有無等に対する動作の違いについて説明する。
先ず、パスワードが一致する場合、印刷条件決定部130は、図5に示す印刷ジョブのジョブ印刷条件である印刷条件指定情報を画像変換部140に対して出力する。
この場合、PCからの指定が無い項目の条件に対しては印刷条件テーブル200の印刷条件が選定され、図10で示す決定結果が得られる。
【0026】
一方、印刷条件決定部130は、パスワードが無くまたはパスワードが不一致の場合、図5のジョブ印刷条件に対し優先度テーブル300を参照し、印刷条件テーブル200により制限する。この場合PCからの指定が無い項目に対しては同様に印刷条件テーブル200の印刷条件が選定され、図9で示す決定結果が得られる。
【0027】
画像変換部140は、ジョブ処理部120から取得した印刷データに、印刷条件決定部130から取得した印刷条件を適用して印刷データを画像データ化処理し、その画像データを画像形成部150に出力する。
【0028】
操作パネル160は、装置本体に設けられ、利用者が操作しやすい位置に表示部及び操作ボタンが配設されている。操作パネル160の表示部は、管理者メニューを表示することによって、管理者の要求に基づき、管理者メニュー部170に起動用コマンドを出力し、また、管理者メニュー部170から管理者に対しての情報を表示する。
この管理者メニュー部170は、印刷条件テーブル200及び優先度テーブル300に格納されている情報を操作パネル160を介して管理者に表示したり、管理者からの要求に従って印刷条件テーブル200及び優先度テーブル300に格納されている情報を更新する。
【0029】
画像形成部150は、帯電部によって帯電される感光体と、印刷データを画像変換部140で変換した画像データに基づいて感光体を露光するLEDヘッドと、露光された感光体にトナーを付着させて現像する現像ユニットと、現像後、印刷媒体にトナー像を転写するための転写部と、転写させたトナー像を印刷媒体に定着させる定着ユニットとを有している。
【0030】
次に、この実施例1のプリンタ600で「印刷ジョブ処理」をする全体の動作について、図2のフローチャートを基に説明する。
【0031】
(ステップS100)
送受信部110は、データ受信処理として、上位装置であるPC20から印刷ジョブを受信すると受信したデータをジョブ処理部120に出力する。
【0032】
(ステップS200)
ジョブ処理部120は、印刷条件抽出処理を行い、入力した印刷ジョブから印刷に必要な印刷条件指定情報(図5)を抽出する。そして、ジョブ処理部120は、印刷ジョブから抽出した印刷条件指定情報を印刷条件決定部130へ出力し、また、印刷ジョブから印刷データを抽出して画像変換部140へ出力する。
【0033】
(ステップS300)
印刷条件決定部130は、ジョブ処理部120から印刷条件指定情報を取得し、印刷条件設定処理を実行する。印刷条件設定処理は、パスワードが無く又は不一致の場合、印刷条件テーブル200に予め設定されている印刷条件の設定値を取得し、優先度テーブル300を参照して印刷条件指定情報を制限して最終的な印刷条件を決定し、且つ、これを画像変換部140に出力する。
【0034】
(ステップS400)
画像変換部140は、画像変換処理において、ステップS200で取得した印刷データにステップS300で取得した印刷条件の設定値を適用して印刷データを画像データ化して、画像形成部150に出力する。
【0035】
(ステップS500)
画像形成部150は、画像変換部140から入力した画像データを印刷媒体に印刷し出力する。
【0036】
次に、図2に示した印刷ジョブの各処理毎のフローチャートを以下に説明する。
印刷ジョブを処理する全体の動作の中で、先ず「データ受信処理」は図3のフローチャートで示している。この場合の処理動作を下記に示す。
【0037】
(ステップS110)
ネットワークを通じてプリンタ600に対してPC20から印刷ジョブの送信があると、送受信部110は、PC20からの印刷データを受信する。
【0038】
(ステップS120)
送受信部110は、PC20から印刷データを受信すると、ジョブ処理部120にその印刷データを出力する。
【0039】
図4は、印刷ジョブを処理する全体の動作の中の「印刷条件抽出処理」を表すフローチャートである。
【0040】
(ステップS210)
ジョブ処理部120は、送受信部110から印刷ジョブを入力する。
【0041】
(ステップS220)
印刷ジョブを入力したジョブ処理部120は、印刷ジョブの中から印刷条件指定情報を抽出する。図5に印刷ジョブの模式図を示している。
【0042】
(ステップS230)
ステップS220にてジョブ処理部120が抽出する印刷条件指定情報は、「<−−印刷条件指定開始−−>」から「<−−印刷条件指定終了−−>」までであり、ジョブ処理部120は、ここで抽出した印刷条件指定情報を印刷条件決定部130に出力する。
【0043】
(ステップS240)
ジョブ処理部120は、図5に示す「<−−ヘッダ終了−−>」記号から「<−−ジョブ終了−−>」記号に挟まれる印刷データを抽出する。
【0044】
(ステップS250)
ジョブ処理部120は、抽出した印刷データを画像変換部140に出力する。
【0045】
図6は、印刷ジョブを処理する全体の動作の中の「印刷条件設定処理」を表すフローチャートである。この印刷条件設定処理は、印刷条件決定部130が実行する。
【0046】
(ステップS310)
印刷条件決定部130は、ジョブ処理部120から送られてきた印刷条件指定情報を取得する。
【0047】
(ステップS320)
印刷条件決定部130は、印刷条件指定情報を取得すると、印刷条件テーブル200にアクセスして、この印刷条件テーブル200からプリンタ600に予め設定されている規定の印刷条件を取得する。
【0048】
(ステップS330)
印刷条件決定部130は、ステップS310で取得した印刷条件指定情報にパスワードが設定されて一致している場合(ステップS330YES)にはステップS340に移行する。
【0049】
一方、印刷条件決定部130は、ステップS310で取得した印刷条件指定情報にパスワードが設定されていないか不一致の場合(ステップS330NO)にはステップS350に移行する。
【0050】
(ステップS340)
印刷条件決定部130は、ステップS310で取得した印刷条件指定情報にパスワードが設定されている場合、PC20から入力した印刷ジョブの印刷条件を優先する。
【0051】
(ステップS350)
印刷条件決定部130は、ステップS310で取得した印刷条件指定情報にパスワードが設定されていない場合、優先度テーブル300にアクセスして優先度を取得する。
【0052】
(ステップS360)
印刷条件決定部130は、ステップS320で取得した印刷条件テーブル200の各項目の設定値と、優先度テーブル300の優先情報を参照して、印刷条件指定情報を制限し、図9で示す印刷条件を決定する。
【0053】
(ステップS370)
印刷条件決定部130は、決定した印刷条件を画像変換部140に出力する。
印刷条件決定処理は、図6のステップS340に示す通り、パスワードが入力されている場合はPC20からの印刷条件指定情報を印刷条件に決定する。
【0054】
次に、画像変換部140が処理する「画像変換処理」を説明する。図11は、その画像変換処理を示すフローチャートである。
【0055】
(ステップS410)
画像変換部140は、ジョブ処理部120が出力した印刷データを取得する。
【0056】
(ステップS420)
また、画像変換部140は、印刷条件決定部130が出力した(図6のステップS370)印刷条件を取得する。
【0057】
(ステップS430)
画像変換部140は、この印刷条件に従って、ステップS410で取得した印刷データを画像データ化する。
【0058】
(ステップS440)
画像変換部140は、印刷データを画像形成部150に出力して処理を終了する。
【0059】
図12は、画像形成部150が処理する「画像形成処理」を示すフローチャートである。
【0060】
(ステップS510)
画像形成部150は、図11のステップS440において画像変換部140が出力した画像データを取得する。
【0061】
(ステップS520)
画像形成部150は、取得した画像データを印刷媒体に画像として形成する。
【0062】
(ステップS530)
画像形成部150は、画像形成した印刷媒体を出力する。
【0063】
次に、各テーブル情報の更新処理についての手順を下記に説明する。
図13は、本実施例における「テーブル情報更新処理」の全体のフローチャートである。
このテーブル情報更新処理では、管理者からの要求に基づき、操作パネル160を介して管理者メニュー部170が印刷条件テーブル200又は優先度テーブル300の設定値を更新する。
【0064】
(ステップS700)
最初にパスワード管理者により、操作パネル160からパスワード受付処理を行う。
【0065】
(ステップS800)
次に、管理者メニュー部170は、ログイン処理を実行する。
【0066】
(ステップS900)
管理者メニュー部170は、ログイン処理が成功すると、更新処理を実行する。
【0067】
図13で示したテーブル情報更新処理の各処理については、下記に説明する。
【0068】
図14は、操作パネル160からの操作による「パスワード受付処理」(ステップS700)のフローチャートである。
【0069】
(ステップS710)
操作パネル160は、管理者が入力したパスワードを受付ける。
【0070】
(ステップS720)
制御部は、操作パネル160から入力されたパスワードを管理者メニュー部170に転送する。図15は操作パネルの表示部に表示されたパスワード入力画面の一例を示している。
【0071】
図16は、管理者メニュー部170が実行する「ログイン処理」(ステップS800)のフローチャートである。
【0072】
(ステップS810)
管理者メニュー部170は、操作パネル160から入力されたパスワードを入力する。
【0073】
(ステップS820)
管理者メニュー部170は、パスワードを受信すると、その受信したパスワードが正しいか否か予めメモリ内に登録されているパスワードと比較して判断する。正しければステップS830に移行し、正しくなければ、ステップS840に移行する。
【0074】
(ステップS830)
パスワードが正しい時、管理者メニュー部170は、操作パネル160の表示画面にメニュー画面を表示する。図17は、そのメニュー画面の一例を示す。
【0075】
(ステップS840)
パスワードが正しくない時、管理者メニュー部170は、操作パネル160の表示画面に一定時間エラー表示をして処理を終了する。図18は、そのエラー画面の一例を示す。
【0076】
図19は、管理者メニュー部170が処理する「更新処理」(ステップS900)のフローチャートである。
【0077】
(ステップS910)
図17に示したメニュー画面から管理者が「印刷条件テーブル更新」か「優先度テーブル更新」の何れかを選択すると、操作パネル160を介して管理者メニュー部170が選択メニューを受け付ける。
【0078】
(ステップS920)
管理者メニュー部170は、受け付けたメニューに応じ「印刷条件テーブル更新」の場合と、「優先度テーブル更新」の場合の何れかの更新処理を開始する。
【0079】
(ステップS930)
受け付けたメニューが「印刷条件テーブル更新」の場合には、管理者メニュー部170は、印刷条件テーブル更新処理を起動する。
【0080】
(ステップS940)
受け付けたメニューが「優先度テーブル更新」の場合には、管理者メニュー部170は、優先度テーブル更新処理を起動する。
【0081】
図20は、管理者メニュー部170が処理する印刷条件テーブル更新処理(ステップS930)のフローチャートである。
【0082】
(ステップS931)
管理者メニュー部170は、管理者に対して図21に示すような印刷条件設定画面を操作パネル160の表示部に表示する。
【0083】
(ステップS932)
管理者は、表示された画面上の選択項目を選択し、必要に応じ「≪前ページ」又は「次ページ≫」ボタンを押下して改ページし、必要な項目の選択が終了したら「決定」ボタンを押下する。
【0084】
(ステップS933)
管理者により「決定」ボタンが押下される(ステップS932YES)と、管理者メニュー部170は印刷条件テーブル200を新規設定値で更新する。
【0085】
図22は、管理者メニュー部170が処理する「優先度テーブル更新処理」(ステップS940)のフローチャートである。
【0086】
(ステップS941)
管理者メニュー部170は、管理者に対して図23に示すような優先度設定画面を操作パネル160の表示部に表示する。
【0087】
(ステップS942)
管理者は、表示された画面上にて選択する項目を選択し、必要に応じて「≪前ページ」又は「次ページ≫」ボタンを押下して改ページし、必要な項目の選択が終了したら「決定」ボタンを押下する。
【0088】
(ステップS943)
管理者により「決定」ボタンが押下される(ステップS942YES)と、管理者メニュー部170は優先度テーブル300を新規設定値で更新する。
このように、プリンタに設定される印刷条件はプリンタ600の操作パネル160から管理者メニューを用いて管理者が変更できるため必要に応じて最適な印刷条件に設定することができる。
【0089】
<変形例>
先ず、パスワードが一致する場合、印刷条件決定部130は、図5の印刷ジョブに含まれるジョブ印刷条件を装置の設定印刷条件で制限する決定を行う。
即ち、印刷条件決定部130は、プリンタ600に設定されている印刷条件テーブル200から設定印刷条件を取得し、次に、優先度テーブル300を参照して印刷条件の各項目ごとに、印刷ジョブの指定印刷条件か印刷条件テーブル200の設定印刷条件の何れを優先するかを決定し、これを画像変換部140に出力する処理を行うように設定する。
【0090】
一方、パスワードが無くまたは不一致の場合には、印刷条件決定部130は、図7に示す設定印刷条件を選定する。
このように、印刷条件決定部130により、PC20からのパスワードが一致する場合でも、図5に示す印刷ジョブの印刷条件指定情報を設定印刷条件により制限すると、更に印刷媒体やトナー等の節約をすることができる。
なお、パスワードが一致すると、印刷条件決定部130がジョブ印刷条件を選定し、不一致又は無い場合、装置の設定印刷条件を選定するようにしてもよい。
【実施例2】
【0091】
次に、本発明を、実施例1と同様にプリンタに適用させた他の例について説明する。なお、実施例1と同じ部分については図面中に同一符号を付している。
図24は、実施例2でのプリンタの機能構成を表すブロック図である。
【0092】
プリンタ600は、電子写真方式のカラープリンタからなり、LAN等のネットワークを介して上位装置としてのPC20及びインターネット等を介してPC30と接続されている。
【0093】
このプリンタ600は、PC20又はPC30からの印刷ジョブを受けるためのネットワークI/Fとしての送受信部110と、この送受信部110から出力された印刷ジョブを印刷条件指定情報と印刷データに分離するためのジョブ処理部120と、ジョブ処理部120からの印刷データの印刷条件を決定するための印刷条件決定部130と、この印刷条件決定部130から取得した印刷条件とジョブ処理部120から取得した印刷データを基に印刷データを画像データ化するための画像変換部140と、この画像変換部140から画像データを印刷媒体に出力するための画像形成部150と、利用者との間のインタフェースとなる送受信部110を介して利用者の要求に応じ制限情報としての印刷条件テーブル200及び優先度テーブル300に格納されている情報を管理者に表示するためのWeb処理部180と、によって構成されている。
【0094】
送受信部110は、図24に示すように、PC20とローカルネットワークを介して接続され、また、インターネットを介してPC30と接続されている。この送受信部110は、PC20またはPC30からの印刷ジョブを受信し、受信した印刷ジョブをジョブ処理部120及びWeb処理部180に出力する。この送受信部110は、複数台のPC20や同じく複数台のPC30と接続されている。
【0095】
ジョブ処理部120は、送受信部110から受信した印刷ジョブ(実施例1と同じ図5の模式図に示す)のヘッダ部に記載さている印刷条件指定情報と、印刷データとを分離して、印刷データを画像変換部140へ出力し、印刷条件指定情報を印刷条件決定部130に出力する。ここでの印刷ジョブの詳細については、実施例1と同じにつき、説明は省略する。
【0096】
Web処理部180は、送受信部110と印刷条件テーブル200及び優先度テーブル300に接続され、送受信部110からPC30の管理者用コマンドを受けて、管理者用コマンドが正しければ送受信部110を介してPC30に対して、テーブル更新用のメニュー情報を出力する。PC30を使用する利用者は、Web処理部180が提供する設定画面を用いて印刷条件テーブル200又は優先度テーブル300の設定印刷条件を編集及び/又は更新することができる。
【0097】
印刷条件決定部130は、実施例1と同一の選定制御を行う。
【0098】
印刷条件テーブル200は、実施例1と同様に図7に示す設定印刷条件、即ち装置に設定された印刷条件を項目別に設定されている。
【0099】
優先度テーブル300は、実施例1と同様に図8に示す8項目に対応する各印刷条件に対し、選択すべき印刷条件が「PC」か「プリンタ」の何れであるかを示している。
【0100】
次に、実施例2の動作について、図25のフローチャートを基に説明する。
図25は実施例2の「印刷ジョブ処理」の全体のフローチャートである。
【0101】
(ステップS100)
先ず、送受信部110は、データ受信処理において、上位装置であるPC20から印刷ジョブを受信すると受信したデータをジョブ処理部120に供給する。また、送受信部110は、PC30から管理者用コマンドを受信するとWeb処理部180にその管理者用コマンドを供給する。管理者用コマンドは、プリンタ600の管理者だけに開示し、一般利用者は使用できない。
【0102】
(ステップS200)
ジョブ処理部120は、印刷条件抽出処理を実行する。ジョブ処理部120は、入力した印刷ジョブから印刷に必要な印刷条件が記述されている箇所を抽出して印刷条件決定部130へ出力し、印刷するための印刷データを抽出して画像変換部140へ出力する。
【0103】
(ステップS300)
ジョブ処理部120から印刷条件指定情報を取得した印刷条件決定部130は、印刷条件設定処理を実行する。印刷条件設定処理では、パスワードが無く又は不一致の場合、実施例1と同様に印刷条件テーブル200に予め設定されている印刷条件の設定値を取得し、優先度テーブル300を参照して印刷条件指定情報を制限して最終的な印刷条件を決定し、これを画像変換部140へ出力する。
【0104】
(ステップS400)
画像変換部140は、画像変換処理においてステップS200で取得した印刷データにステップS300で取得した印刷条件指定情報を適用して画像データを作成して画像形成部150へ出力する。
【0105】
(ステップS500)
画像形成部150は、画像形成処理により取得した画像データを印刷媒体に印刷して出力する。
【0106】
次に、図25に示した印刷ジョブの各処理を説明する。
図26は送受信部110が実行する「データ送受信処理」のフローチャートである。
【0107】
(ステップS1110)
送受信部110は、PC20またはPC30からのデータを受信する。
【0108】
(ステップS1120)
送受信部110は、そのデータが印刷ジョブであるか否か判別する。
【0109】
(ステップS1130)
送受信部110は、印刷ジョブであればジョブ処理部120に出力する。
【0110】
(ステップS1140)
送受信部110は、管理者用コマンドであればWeb処理部180に出力する。
【0111】
次に、Web処理部180が処理をする「テーブル情報更新処理」について図27を基に説明する。
【0112】
(ステップS1210)
Web処理部180は、送受信部110から出力された管理者用コマンドを入力する。
【0113】
(ステップS1220)
Web処理部180は、入力した管理者用コマンドが正しいか否かを判定する。正しいと判断した場合(ステップS1220YES)には、ステップS1230に移行する。正しくないと判断した場合(ステップS1220NO)には、ステップS1240に移行する。
【0114】
(ステップS1230)
Web処理部180が正しいと判断した場合(ステップS1220YES)には、管理者が使用するPC30に更新用メニュー情報を送信し、表示部にメニュー画面を表示する。図28は、そのメニュー画面の一例を示す。
【0115】
(ステップS1240)
Web処理部180が正しくないと判断した場合(ステップS1220NO)には、管理者が使用するPC30の表示部に所定時間だけエラー画面を表示させ、処理を終了する。
【0116】
(ステップS1250)
ステップS1230において、管理者が図28に示すメニュー画面から「印刷条件テーブル更新」または「優先度テーブル更新」ボタンのどちらかを選んでクリックすると、Web処理部180は、クリックされた選択メニューを入力する。
【0117】
(ステップS1260)
Web処理部180は、選択されたメニューが「印刷条件テーブル更新」であれば、ステップS1270に移行する。「優先度テーブル更新」であれば、ステップS1280に移行する。
【0118】
(ステップS1270)
Web処理部180は、印刷条件テーブル200の更新処理を実行する。
【0119】
(ステップS1280)
Web処理部180は、優先度テーブル300の更新処理を実行する。
【0120】
図29は、Web処理部180が処理する「印刷条件テーブルの更新処理」のフローチャートである。
【0121】
(ステップS1271)
Web処理部180は、送受信部110を介し、管理者が使用するPCの表示画面に印刷条件設定画面を表示する。図30は、その印刷条件設定画面の一例を示している。
【0122】
(ステップS1272)
管理者は、印刷条件設定画面で必要な項目を選択し、設定値を変更し、必要な項目の設定ができたら「送信」ボタンをクリックする。
【0123】
(ステップS1273)
Web処理部180は、管理者によって「送信」ボタンがクリックされたと判断した場合(ステップS1272YES)、設定された設定値で印刷条件テーブル200を更新する。「送信」ボタンがクリックされなければ、Web処理部180は、PCの表示画面に印刷条件設定画面の表示をキャンセルされるまで継続する。
【0124】
図31は、Web処理部180が処理する優先度テーブル300の更新処理のフローチャートである。
【0125】
(ステップS1281)
Web処理部180は、送受信部110を介し、管理者が使用するPC30の表示画面に優先度設定画面を表示する。
【0126】
(ステップS1282)
管理者は、優先度設定画面で必要な項目を選択し、設定値を変更し、必要な項目の設定ができたら「送信」ボタンをクリックする。
【0127】
(ステップS1283)
Web処理部180は、管理者によって「送信」ボタンがクリックされたと判断した場合(ステップS1282YES)、設定された設定値で優先度テーブル300を更新する。「送信」ボタンがクリックされなければ、Web処理部180は、PC30の表示画面に優先度設定画面の表示をキャンセルされるまで継続する。
【0128】
以上のように、実施例2によれば、実施例1の効果に加え、管理者はプリンタ600のWeb処理部180を介してリモート操作で印刷条件テーブル200及び優先度テーブル300の設定を更新するので、プリンタ600とネットワーク接続されている任意のPC30からの操作が可能となり、利便性が向上する。また、Web処理部180によるHTML画面はプリンタ600が備える操作パネル160よりも一度に多くの情報を表示できるので、管理者はプリンタ600の全体的な項目のバランスを見ながらテーブルを設定できるメリットがある。
【産業上の利用可能性】
【0129】
本発明の画像形成装置おいては、プリンタを例に説明したが、これに限らず複合機(MFP)、複写機、ファクシミリまたはスキャナ等にも適用することができる。
【符号の説明】
【0130】
20 PC
110 送受信部
120 ジョブ処理部
130 印刷条件決定部
140 画像変換部
150 画像形成部
160 操作パネル
200 印刷条件テーブル
300 優先度テーブル300
600 プリンタ
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラープリンタやデジタル複合機等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上記カラープリンタ等の画像形成装置は、複数のパーソナルコンピュータ(PC)とLAN等のネットワークを介して接続され、各PCからの指示に基づいて印刷ジョブ(印刷データと印刷処理命令)を受信してカラー又はモノクロの印刷を行うことができる。
ところで、従来の画像形成装置においては、カラー印刷を無制限に行うと、カラー印刷はモノクロ印刷に比べてトナー代が割高になるため、経費が嵩む問題があった。
【0003】
このような問題に対処できる画像形成装置としては、下記特許文献1に開示されている。
この画像形成装置は、印刷条件を加工処理(印刷条件の設定変更処理等)するための印刷処理手段と、前記印刷処理手段により加工処理された印刷条件に基づいて、画像を出力するための出力手段とを有し、前記印刷処理手段には加工処理される印刷条件を制限するための制限手段を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−48537号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記画像形成装置によれば、カラー印刷が可能であっても経費節減のため、モノクロ印刷が優先されるように前記制限手段によって印刷条件の設定がなされている。
しかし、このような従来の画像形成装置は、上位装置であるPC側のドライバの設定が優先されるように構成されて、PC側で画像形成装置の印刷条件を変更できるため、複数のPCから夫々異なった印刷条件に変更されると、たとえ、制限手段を備えた構成であっても、PC毎に様々に印刷条件が設定されて、制限手段の機能を十分果たせず経費節減に結び付かなくなるといった問題があった。
【0006】
(発明の目的)
そこで本発明は、上記の如き問題に鑑みなされたもので、認証情報の有無及び一致又は不一致により、ジョブ印刷条件を装置の設定印刷条件にて制限し、印刷媒体やトナー等の節約がより確実に出来る画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(構成1)
本発明は、上位装置からの印刷ジョブに含まれる印刷データに適用する印刷条件が設定されている画像形成装置において、前記印刷ジョブに含まれる認証情報を取得するジョブ処理部と、取得した認証情報と予め記憶させた認証情報とが一致すると前記印刷ジョブに含まれるジョブ印刷条件を選定し、前記認証情報が無く又は不一致であると前記ジョブ印刷条件を設定印刷条件で制限する印刷条件決定部と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
(構成2)
本発明は、上位装置からの印刷ジョブに含まれる印刷データに適用する印刷条件が設定されている画像形成装置において、前記印刷ジョブに含まれる認証情報を取得するジョブ処理部と、取得した認証情報と予め記憶させた認証情報とが一致すると前記印刷ジョブに含まれるジョブ印刷条件を設定印刷条件で制限し、前記認証情報が無く又は不一致であると設定印刷条件を選定する印刷条件決定部と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、認証情報の有無及び一致又は不一致により、ジョブ印刷条件を装置の設定印刷条件にて制限するようにしたので、印刷媒体やトナー等の節約が出来、経費節減が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施例1におけるプリンタの機能構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例1の印刷ジョブを処理する全体のフローチャートである。
【図3】本発明の実施例1のデータ受信処理の詳細を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施例1の印刷条件抽出処理の詳細を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施例1の印刷ジョブの模式図である。
【図6】本発明の実施例1の印刷条件設定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施例1の印刷条件テーブルの一例を示す参考図である。
【図8】本発明の実施例1の優先度テーブルの一例を示す参考図である。
【図9】本発明の実施例1の印刷条件決定結果の一例を示す参考図である(パスワードなし又は不一致の場合のジョブ)。
【図10】本発明の実施例1の印刷条件決定結果の一例を示す参考図である(パスワードが一致している場合のジョブ)。
【図11】本発明の実施例1の画像変換処理の詳細を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施例1の画像形成処理の詳細を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施例1のテーブル情報更新処理の全体を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施例1のパスワード受付処理の詳細を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施例1のパスワード入力表示画面の一例を示す参考図である。
【図16】本発明の実施例1のログイン処理の詳細を示すフローチャートである。
【図17】本発明の実施例1のメニュー表示画面の一例を示す参考図である。
【図18】本発明の実施例1のエラー表示画面の一例を示す参考図である。
【図19】本発明の実施例1の更新処理の詳細を示すフローチャートである。
【図20】本発明の実施例1の印刷条件テーブル更新処理の詳細を示すフローチャートである。
【図21】本発明の実施例1の印刷条件設定表示画面の一例を示す参考図である。
【図22】本発明の実施例1の優先度テーブル更新処理の詳細を示すフローチャートである。
【図23】本発明の実施例1の優先度設定表示画面の一例を示す参考図である。
【図24】本発明の実施例2におけるプリンタの機能構成を示すブロック図である。
【図25】本発明の実施例2の印刷ジョブを処理する全体を示すフローチャートである。
【図26】本発明の実施例2のデータ受信処理の詳細を示すフローチャートである。
【図27】本発明の実施例2のテーブル情報更新処理の全体を示すフローチャートである。
【図28】本発明の実施例2のメニュー表示画面の一例を示す参考図である。
【図29】本発明の実施例2の印刷条件テーブル更新処理の詳細を示すフローチャートである。
【図30】本発明の実施例2の印刷条件設定表示画面の一例を示す参考図である。
【図31】本発明の実施例2の優先度テーブル更新処理の詳細を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の画像形成装置をプリンタに適用した実施例を図面に基づき説明する。
【実施例1】
【0012】
図1は実施例1でのプリンタの機能構成を表すブロック図である。
プリンタ600は、電子写真方式のカラープリンタからなり、LAN等のネットワークを介して上位装置としてのPC20と接続されている。
【0013】
このプリンタ600は、PC20からの印刷ジョブを受信するためのネットワークI/Fとしての送受信部110と、この送受信部110から出力された印刷ジョブを印刷条件指定情報と印刷データに分離するためのジョブ処理部120と、ジョブ処理部120からの印刷条件及び設定した印刷条件による制限の何れかを決定するための印刷条件決定部130と、この印刷条件決定部130から取得した印刷条件とジョブ処理部120から取得した印刷データを基に印刷データを画像データ化するための画像変換部140と、この画像変換部140から画像データを印刷媒体に出力するための画像形成部150と、利用者との間のインタフェースとなる操作パネル160と、管理者が初期設定した印刷条件情報を有する印刷条件テーブル200及び優先度テーブル300に格納されている情報を操作パネル160を介して管理者に表示するための管理者メニュー部170と、によって構成されている。
【0014】
送受信部110は、図1に示すように、PC20とネットワークを介して接続され、PC20からの印刷ジョブを受信し、受信した印刷ジョブをジョブ処理部120に供給する。この送受信部110は、複数台のPC20と接続されている。
【0015】
ジョブ処理部120は、送受信部110から受けた印刷ジョブ(ここでは図5の模式図に示すようなPCからプリンタへの印刷データや印刷条件指定情報等)のヘッダ部に記載さている印刷条件指定情報と、印刷する画像を示す印刷データとを分離して、印刷データを画像変換部140へ出力し、印刷条件指定情報を印刷条件決定部130に出力する。
ここで印刷条件指定情報とは、印刷データの出力を行うにあたって必要な印刷条件を示す情報であり、例えば、印刷媒体のサイズ、両面片面印刷の指定、縮小するか否か、カラー又はモノクロ印刷等の選択が可能な情報をいう。
【0016】
図5の表は、1個の印刷ジョブを模式的に表したものであり、表左側の記載に付いては、データ各行の内容の説明をしたものである。
この場合の印刷ジョブは、最初と最後を「印刷ジョブ区切り」で区切られており、印刷ジョブのデータ先頭(最初)の区切りを「<−−ジョブ開始−−>」、データ末尾(最後)の区切りを「<−−ジョブ終了−−>」で表している。
この例では、印刷ジョブの開始を示す文字列に続き、ヘッダ情報の開始を表す「<−−ヘッダ開始−−>」文字列が続き、更に、その印刷ジョブの送信日時や送信者、送信元などのヘッダ情報がこれに続く。
【0017】
ヘッダ情報の次には、印刷条件の情報の開始を表す「<−−印刷条件指定開始−−>」記号と、これに続く『印刷条件指定情報』が設定される。『印刷条件指定情報』は、印刷ジョブを生成する際にPCに表示される印刷設定画面を利用して入力される。
本実施例の印刷条件指定情報は、『両面印刷「なし」、レイアウト「2UP」、印刷品位「きれい」、カラー「ノーマルカラー」、部数「2部」』の印刷を示している。
【0018】
印刷条件指定情報に続く『パスワード』は、プリンタに予め設定されている印刷条件テーブル200、優先度テーブル300を参照して印刷ジョブの印刷条件(指定情報)を制限する場合に用いるものである。
パスワードは、例えば、暗証番号やキーワードからなり、管理職以上の特定の利用者が、操作パネル160に表示された図15に示すパスワード入力画面から入力し、装置内に設けられている不揮発性メモリ等の記憶媒体にデータとして登録されている。印刷条件決定部130は、このパスワードに基づいて印刷ジョブのパスワードと一致・不一致を判定している。
印刷ジョブの『パスワード』行が、空欄又は不一致であると、本実施例では上記制限が行われる。
『パスワード』行の次の行には、印刷条件の情報の終了を表す「<−−印刷条件指定終了−−>」記号と、これに続くヘッダ区切りを表す「<−−ヘッダ終了−−>」記号が設定される。
次の『印刷データ』には、実際に印刷するための文字列や図などの情報である印刷データが設定される。印刷データは、データ末尾を表す「<−−ジョブ終了−−>」をもって区切りとする。
【0019】
印刷条件決定部130は、パスワードが無く又は不一致の場合、予めプリンタ600に設けられている印刷条件テーブル200から設定印刷条件を取得し、次に、優先度テーブル300を参照して印刷条件の各項目ごとに、印刷ジョブの指定印刷条件か印刷条件テーブル200の設定印刷条件の何れを優先するかを決定し、これを画像変換部140に出力する処理を行う。
【0020】
例えば、印刷ジョブで指定された印刷条件指定情報が、図5の通りである場合、図6に示した印刷条件設定処理を経てこの印刷データに適用される印刷条件の決定結果は、図9のようになる。
【0021】
図9の一番左の「項目」列は、図7に示した印刷条件テーブル200、図8に示した優先度テーブル300の各「項目」と同様である。2列目の「PCからの指定」は、図5に例示した印刷条件指定情報を、1列目の該当する行に並べたものである。3列目の「プリンタの設定」は、図7に示した「設定値」(設定印刷条件)と同じである。4列目の「優先」は、図8に示したものと同じである。5行目の「結果」は、印刷ジョブ指定の値とプリンタ600の設定値の内、優先される方の値を選んだ結果の一覧である。
【0022】
ここで、図9においてサイズ、給紙方法、用紙厚についてはPC20からの設定が無いので、結果として設定される印刷条件は、プリンタ600のデフォルト(初期設定)となる。
レイアウトは同じ「2−UP」だが、印刷条件決定部130の処理としてはプリンタ600の設定値を選んで、結果が「2−UP」となる。
両面印刷は、PC20からの指定とプリンタ600のデフォルトが異なっているが、優先はプリンタ600なので結果は「あり」である。同様に、図中に網掛けをした項目はPC20とプリンタ600の設定値が異なっている場合に優先される側の設定値である。
図10は、印刷ジョブのパスワード設定領域に正当なパスワードが入力されていた場合の、印刷条件決定結果である。
【0023】
印刷条件テーブル200は、図7に示すように、設定印刷条件、即ち装置に設定された印刷条件が項目別に入力されている。この印刷条件テーブル200においては、例えば、印刷条件として印刷媒体である用紙の「サイズ」、「給紙方法」、「用紙厚」、「レイアウト」、「両面印刷」、「部数」、「カラー」といった設定項目を設け、これに対応するデータとして予め定めた設定にする。例えば、「サイズ」については「A4」、また、「給紙方法」については、「自動選択」と言ったように、プリンタ600のデフォルトとして印刷条件が設定されている。
【0024】
優先度テーブル300は、図8に示すように、8項目に対応する各印刷条件に対し、選択すべき印刷条件が「PC」か「プリンタ」の何れであるかを示している。なお、印刷条件決定部130は、優先度テーブル300にPC20を選択(優先)させる指示があっても印刷ジョブに指定が無い時には印刷条件テーブル200の印刷条件を選択するように設定されている。
【0025】
ここで、パスワードの有無等に対する動作の違いについて説明する。
先ず、パスワードが一致する場合、印刷条件決定部130は、図5に示す印刷ジョブのジョブ印刷条件である印刷条件指定情報を画像変換部140に対して出力する。
この場合、PCからの指定が無い項目の条件に対しては印刷条件テーブル200の印刷条件が選定され、図10で示す決定結果が得られる。
【0026】
一方、印刷条件決定部130は、パスワードが無くまたはパスワードが不一致の場合、図5のジョブ印刷条件に対し優先度テーブル300を参照し、印刷条件テーブル200により制限する。この場合PCからの指定が無い項目に対しては同様に印刷条件テーブル200の印刷条件が選定され、図9で示す決定結果が得られる。
【0027】
画像変換部140は、ジョブ処理部120から取得した印刷データに、印刷条件決定部130から取得した印刷条件を適用して印刷データを画像データ化処理し、その画像データを画像形成部150に出力する。
【0028】
操作パネル160は、装置本体に設けられ、利用者が操作しやすい位置に表示部及び操作ボタンが配設されている。操作パネル160の表示部は、管理者メニューを表示することによって、管理者の要求に基づき、管理者メニュー部170に起動用コマンドを出力し、また、管理者メニュー部170から管理者に対しての情報を表示する。
この管理者メニュー部170は、印刷条件テーブル200及び優先度テーブル300に格納されている情報を操作パネル160を介して管理者に表示したり、管理者からの要求に従って印刷条件テーブル200及び優先度テーブル300に格納されている情報を更新する。
【0029】
画像形成部150は、帯電部によって帯電される感光体と、印刷データを画像変換部140で変換した画像データに基づいて感光体を露光するLEDヘッドと、露光された感光体にトナーを付着させて現像する現像ユニットと、現像後、印刷媒体にトナー像を転写するための転写部と、転写させたトナー像を印刷媒体に定着させる定着ユニットとを有している。
【0030】
次に、この実施例1のプリンタ600で「印刷ジョブ処理」をする全体の動作について、図2のフローチャートを基に説明する。
【0031】
(ステップS100)
送受信部110は、データ受信処理として、上位装置であるPC20から印刷ジョブを受信すると受信したデータをジョブ処理部120に出力する。
【0032】
(ステップS200)
ジョブ処理部120は、印刷条件抽出処理を行い、入力した印刷ジョブから印刷に必要な印刷条件指定情報(図5)を抽出する。そして、ジョブ処理部120は、印刷ジョブから抽出した印刷条件指定情報を印刷条件決定部130へ出力し、また、印刷ジョブから印刷データを抽出して画像変換部140へ出力する。
【0033】
(ステップS300)
印刷条件決定部130は、ジョブ処理部120から印刷条件指定情報を取得し、印刷条件設定処理を実行する。印刷条件設定処理は、パスワードが無く又は不一致の場合、印刷条件テーブル200に予め設定されている印刷条件の設定値を取得し、優先度テーブル300を参照して印刷条件指定情報を制限して最終的な印刷条件を決定し、且つ、これを画像変換部140に出力する。
【0034】
(ステップS400)
画像変換部140は、画像変換処理において、ステップS200で取得した印刷データにステップS300で取得した印刷条件の設定値を適用して印刷データを画像データ化して、画像形成部150に出力する。
【0035】
(ステップS500)
画像形成部150は、画像変換部140から入力した画像データを印刷媒体に印刷し出力する。
【0036】
次に、図2に示した印刷ジョブの各処理毎のフローチャートを以下に説明する。
印刷ジョブを処理する全体の動作の中で、先ず「データ受信処理」は図3のフローチャートで示している。この場合の処理動作を下記に示す。
【0037】
(ステップS110)
ネットワークを通じてプリンタ600に対してPC20から印刷ジョブの送信があると、送受信部110は、PC20からの印刷データを受信する。
【0038】
(ステップS120)
送受信部110は、PC20から印刷データを受信すると、ジョブ処理部120にその印刷データを出力する。
【0039】
図4は、印刷ジョブを処理する全体の動作の中の「印刷条件抽出処理」を表すフローチャートである。
【0040】
(ステップS210)
ジョブ処理部120は、送受信部110から印刷ジョブを入力する。
【0041】
(ステップS220)
印刷ジョブを入力したジョブ処理部120は、印刷ジョブの中から印刷条件指定情報を抽出する。図5に印刷ジョブの模式図を示している。
【0042】
(ステップS230)
ステップS220にてジョブ処理部120が抽出する印刷条件指定情報は、「<−−印刷条件指定開始−−>」から「<−−印刷条件指定終了−−>」までであり、ジョブ処理部120は、ここで抽出した印刷条件指定情報を印刷条件決定部130に出力する。
【0043】
(ステップS240)
ジョブ処理部120は、図5に示す「<−−ヘッダ終了−−>」記号から「<−−ジョブ終了−−>」記号に挟まれる印刷データを抽出する。
【0044】
(ステップS250)
ジョブ処理部120は、抽出した印刷データを画像変換部140に出力する。
【0045】
図6は、印刷ジョブを処理する全体の動作の中の「印刷条件設定処理」を表すフローチャートである。この印刷条件設定処理は、印刷条件決定部130が実行する。
【0046】
(ステップS310)
印刷条件決定部130は、ジョブ処理部120から送られてきた印刷条件指定情報を取得する。
【0047】
(ステップS320)
印刷条件決定部130は、印刷条件指定情報を取得すると、印刷条件テーブル200にアクセスして、この印刷条件テーブル200からプリンタ600に予め設定されている規定の印刷条件を取得する。
【0048】
(ステップS330)
印刷条件決定部130は、ステップS310で取得した印刷条件指定情報にパスワードが設定されて一致している場合(ステップS330YES)にはステップS340に移行する。
【0049】
一方、印刷条件決定部130は、ステップS310で取得した印刷条件指定情報にパスワードが設定されていないか不一致の場合(ステップS330NO)にはステップS350に移行する。
【0050】
(ステップS340)
印刷条件決定部130は、ステップS310で取得した印刷条件指定情報にパスワードが設定されている場合、PC20から入力した印刷ジョブの印刷条件を優先する。
【0051】
(ステップS350)
印刷条件決定部130は、ステップS310で取得した印刷条件指定情報にパスワードが設定されていない場合、優先度テーブル300にアクセスして優先度を取得する。
【0052】
(ステップS360)
印刷条件決定部130は、ステップS320で取得した印刷条件テーブル200の各項目の設定値と、優先度テーブル300の優先情報を参照して、印刷条件指定情報を制限し、図9で示す印刷条件を決定する。
【0053】
(ステップS370)
印刷条件決定部130は、決定した印刷条件を画像変換部140に出力する。
印刷条件決定処理は、図6のステップS340に示す通り、パスワードが入力されている場合はPC20からの印刷条件指定情報を印刷条件に決定する。
【0054】
次に、画像変換部140が処理する「画像変換処理」を説明する。図11は、その画像変換処理を示すフローチャートである。
【0055】
(ステップS410)
画像変換部140は、ジョブ処理部120が出力した印刷データを取得する。
【0056】
(ステップS420)
また、画像変換部140は、印刷条件決定部130が出力した(図6のステップS370)印刷条件を取得する。
【0057】
(ステップS430)
画像変換部140は、この印刷条件に従って、ステップS410で取得した印刷データを画像データ化する。
【0058】
(ステップS440)
画像変換部140は、印刷データを画像形成部150に出力して処理を終了する。
【0059】
図12は、画像形成部150が処理する「画像形成処理」を示すフローチャートである。
【0060】
(ステップS510)
画像形成部150は、図11のステップS440において画像変換部140が出力した画像データを取得する。
【0061】
(ステップS520)
画像形成部150は、取得した画像データを印刷媒体に画像として形成する。
【0062】
(ステップS530)
画像形成部150は、画像形成した印刷媒体を出力する。
【0063】
次に、各テーブル情報の更新処理についての手順を下記に説明する。
図13は、本実施例における「テーブル情報更新処理」の全体のフローチャートである。
このテーブル情報更新処理では、管理者からの要求に基づき、操作パネル160を介して管理者メニュー部170が印刷条件テーブル200又は優先度テーブル300の設定値を更新する。
【0064】
(ステップS700)
最初にパスワード管理者により、操作パネル160からパスワード受付処理を行う。
【0065】
(ステップS800)
次に、管理者メニュー部170は、ログイン処理を実行する。
【0066】
(ステップS900)
管理者メニュー部170は、ログイン処理が成功すると、更新処理を実行する。
【0067】
図13で示したテーブル情報更新処理の各処理については、下記に説明する。
【0068】
図14は、操作パネル160からの操作による「パスワード受付処理」(ステップS700)のフローチャートである。
【0069】
(ステップS710)
操作パネル160は、管理者が入力したパスワードを受付ける。
【0070】
(ステップS720)
制御部は、操作パネル160から入力されたパスワードを管理者メニュー部170に転送する。図15は操作パネルの表示部に表示されたパスワード入力画面の一例を示している。
【0071】
図16は、管理者メニュー部170が実行する「ログイン処理」(ステップS800)のフローチャートである。
【0072】
(ステップS810)
管理者メニュー部170は、操作パネル160から入力されたパスワードを入力する。
【0073】
(ステップS820)
管理者メニュー部170は、パスワードを受信すると、その受信したパスワードが正しいか否か予めメモリ内に登録されているパスワードと比較して判断する。正しければステップS830に移行し、正しくなければ、ステップS840に移行する。
【0074】
(ステップS830)
パスワードが正しい時、管理者メニュー部170は、操作パネル160の表示画面にメニュー画面を表示する。図17は、そのメニュー画面の一例を示す。
【0075】
(ステップS840)
パスワードが正しくない時、管理者メニュー部170は、操作パネル160の表示画面に一定時間エラー表示をして処理を終了する。図18は、そのエラー画面の一例を示す。
【0076】
図19は、管理者メニュー部170が処理する「更新処理」(ステップS900)のフローチャートである。
【0077】
(ステップS910)
図17に示したメニュー画面から管理者が「印刷条件テーブル更新」か「優先度テーブル更新」の何れかを選択すると、操作パネル160を介して管理者メニュー部170が選択メニューを受け付ける。
【0078】
(ステップS920)
管理者メニュー部170は、受け付けたメニューに応じ「印刷条件テーブル更新」の場合と、「優先度テーブル更新」の場合の何れかの更新処理を開始する。
【0079】
(ステップS930)
受け付けたメニューが「印刷条件テーブル更新」の場合には、管理者メニュー部170は、印刷条件テーブル更新処理を起動する。
【0080】
(ステップS940)
受け付けたメニューが「優先度テーブル更新」の場合には、管理者メニュー部170は、優先度テーブル更新処理を起動する。
【0081】
図20は、管理者メニュー部170が処理する印刷条件テーブル更新処理(ステップS930)のフローチャートである。
【0082】
(ステップS931)
管理者メニュー部170は、管理者に対して図21に示すような印刷条件設定画面を操作パネル160の表示部に表示する。
【0083】
(ステップS932)
管理者は、表示された画面上の選択項目を選択し、必要に応じ「≪前ページ」又は「次ページ≫」ボタンを押下して改ページし、必要な項目の選択が終了したら「決定」ボタンを押下する。
【0084】
(ステップS933)
管理者により「決定」ボタンが押下される(ステップS932YES)と、管理者メニュー部170は印刷条件テーブル200を新規設定値で更新する。
【0085】
図22は、管理者メニュー部170が処理する「優先度テーブル更新処理」(ステップS940)のフローチャートである。
【0086】
(ステップS941)
管理者メニュー部170は、管理者に対して図23に示すような優先度設定画面を操作パネル160の表示部に表示する。
【0087】
(ステップS942)
管理者は、表示された画面上にて選択する項目を選択し、必要に応じて「≪前ページ」又は「次ページ≫」ボタンを押下して改ページし、必要な項目の選択が終了したら「決定」ボタンを押下する。
【0088】
(ステップS943)
管理者により「決定」ボタンが押下される(ステップS942YES)と、管理者メニュー部170は優先度テーブル300を新規設定値で更新する。
このように、プリンタに設定される印刷条件はプリンタ600の操作パネル160から管理者メニューを用いて管理者が変更できるため必要に応じて最適な印刷条件に設定することができる。
【0089】
<変形例>
先ず、パスワードが一致する場合、印刷条件決定部130は、図5の印刷ジョブに含まれるジョブ印刷条件を装置の設定印刷条件で制限する決定を行う。
即ち、印刷条件決定部130は、プリンタ600に設定されている印刷条件テーブル200から設定印刷条件を取得し、次に、優先度テーブル300を参照して印刷条件の各項目ごとに、印刷ジョブの指定印刷条件か印刷条件テーブル200の設定印刷条件の何れを優先するかを決定し、これを画像変換部140に出力する処理を行うように設定する。
【0090】
一方、パスワードが無くまたは不一致の場合には、印刷条件決定部130は、図7に示す設定印刷条件を選定する。
このように、印刷条件決定部130により、PC20からのパスワードが一致する場合でも、図5に示す印刷ジョブの印刷条件指定情報を設定印刷条件により制限すると、更に印刷媒体やトナー等の節約をすることができる。
なお、パスワードが一致すると、印刷条件決定部130がジョブ印刷条件を選定し、不一致又は無い場合、装置の設定印刷条件を選定するようにしてもよい。
【実施例2】
【0091】
次に、本発明を、実施例1と同様にプリンタに適用させた他の例について説明する。なお、実施例1と同じ部分については図面中に同一符号を付している。
図24は、実施例2でのプリンタの機能構成を表すブロック図である。
【0092】
プリンタ600は、電子写真方式のカラープリンタからなり、LAN等のネットワークを介して上位装置としてのPC20及びインターネット等を介してPC30と接続されている。
【0093】
このプリンタ600は、PC20又はPC30からの印刷ジョブを受けるためのネットワークI/Fとしての送受信部110と、この送受信部110から出力された印刷ジョブを印刷条件指定情報と印刷データに分離するためのジョブ処理部120と、ジョブ処理部120からの印刷データの印刷条件を決定するための印刷条件決定部130と、この印刷条件決定部130から取得した印刷条件とジョブ処理部120から取得した印刷データを基に印刷データを画像データ化するための画像変換部140と、この画像変換部140から画像データを印刷媒体に出力するための画像形成部150と、利用者との間のインタフェースとなる送受信部110を介して利用者の要求に応じ制限情報としての印刷条件テーブル200及び優先度テーブル300に格納されている情報を管理者に表示するためのWeb処理部180と、によって構成されている。
【0094】
送受信部110は、図24に示すように、PC20とローカルネットワークを介して接続され、また、インターネットを介してPC30と接続されている。この送受信部110は、PC20またはPC30からの印刷ジョブを受信し、受信した印刷ジョブをジョブ処理部120及びWeb処理部180に出力する。この送受信部110は、複数台のPC20や同じく複数台のPC30と接続されている。
【0095】
ジョブ処理部120は、送受信部110から受信した印刷ジョブ(実施例1と同じ図5の模式図に示す)のヘッダ部に記載さている印刷条件指定情報と、印刷データとを分離して、印刷データを画像変換部140へ出力し、印刷条件指定情報を印刷条件決定部130に出力する。ここでの印刷ジョブの詳細については、実施例1と同じにつき、説明は省略する。
【0096】
Web処理部180は、送受信部110と印刷条件テーブル200及び優先度テーブル300に接続され、送受信部110からPC30の管理者用コマンドを受けて、管理者用コマンドが正しければ送受信部110を介してPC30に対して、テーブル更新用のメニュー情報を出力する。PC30を使用する利用者は、Web処理部180が提供する設定画面を用いて印刷条件テーブル200又は優先度テーブル300の設定印刷条件を編集及び/又は更新することができる。
【0097】
印刷条件決定部130は、実施例1と同一の選定制御を行う。
【0098】
印刷条件テーブル200は、実施例1と同様に図7に示す設定印刷条件、即ち装置に設定された印刷条件を項目別に設定されている。
【0099】
優先度テーブル300は、実施例1と同様に図8に示す8項目に対応する各印刷条件に対し、選択すべき印刷条件が「PC」か「プリンタ」の何れであるかを示している。
【0100】
次に、実施例2の動作について、図25のフローチャートを基に説明する。
図25は実施例2の「印刷ジョブ処理」の全体のフローチャートである。
【0101】
(ステップS100)
先ず、送受信部110は、データ受信処理において、上位装置であるPC20から印刷ジョブを受信すると受信したデータをジョブ処理部120に供給する。また、送受信部110は、PC30から管理者用コマンドを受信するとWeb処理部180にその管理者用コマンドを供給する。管理者用コマンドは、プリンタ600の管理者だけに開示し、一般利用者は使用できない。
【0102】
(ステップS200)
ジョブ処理部120は、印刷条件抽出処理を実行する。ジョブ処理部120は、入力した印刷ジョブから印刷に必要な印刷条件が記述されている箇所を抽出して印刷条件決定部130へ出力し、印刷するための印刷データを抽出して画像変換部140へ出力する。
【0103】
(ステップS300)
ジョブ処理部120から印刷条件指定情報を取得した印刷条件決定部130は、印刷条件設定処理を実行する。印刷条件設定処理では、パスワードが無く又は不一致の場合、実施例1と同様に印刷条件テーブル200に予め設定されている印刷条件の設定値を取得し、優先度テーブル300を参照して印刷条件指定情報を制限して最終的な印刷条件を決定し、これを画像変換部140へ出力する。
【0104】
(ステップS400)
画像変換部140は、画像変換処理においてステップS200で取得した印刷データにステップS300で取得した印刷条件指定情報を適用して画像データを作成して画像形成部150へ出力する。
【0105】
(ステップS500)
画像形成部150は、画像形成処理により取得した画像データを印刷媒体に印刷して出力する。
【0106】
次に、図25に示した印刷ジョブの各処理を説明する。
図26は送受信部110が実行する「データ送受信処理」のフローチャートである。
【0107】
(ステップS1110)
送受信部110は、PC20またはPC30からのデータを受信する。
【0108】
(ステップS1120)
送受信部110は、そのデータが印刷ジョブであるか否か判別する。
【0109】
(ステップS1130)
送受信部110は、印刷ジョブであればジョブ処理部120に出力する。
【0110】
(ステップS1140)
送受信部110は、管理者用コマンドであればWeb処理部180に出力する。
【0111】
次に、Web処理部180が処理をする「テーブル情報更新処理」について図27を基に説明する。
【0112】
(ステップS1210)
Web処理部180は、送受信部110から出力された管理者用コマンドを入力する。
【0113】
(ステップS1220)
Web処理部180は、入力した管理者用コマンドが正しいか否かを判定する。正しいと判断した場合(ステップS1220YES)には、ステップS1230に移行する。正しくないと判断した場合(ステップS1220NO)には、ステップS1240に移行する。
【0114】
(ステップS1230)
Web処理部180が正しいと判断した場合(ステップS1220YES)には、管理者が使用するPC30に更新用メニュー情報を送信し、表示部にメニュー画面を表示する。図28は、そのメニュー画面の一例を示す。
【0115】
(ステップS1240)
Web処理部180が正しくないと判断した場合(ステップS1220NO)には、管理者が使用するPC30の表示部に所定時間だけエラー画面を表示させ、処理を終了する。
【0116】
(ステップS1250)
ステップS1230において、管理者が図28に示すメニュー画面から「印刷条件テーブル更新」または「優先度テーブル更新」ボタンのどちらかを選んでクリックすると、Web処理部180は、クリックされた選択メニューを入力する。
【0117】
(ステップS1260)
Web処理部180は、選択されたメニューが「印刷条件テーブル更新」であれば、ステップS1270に移行する。「優先度テーブル更新」であれば、ステップS1280に移行する。
【0118】
(ステップS1270)
Web処理部180は、印刷条件テーブル200の更新処理を実行する。
【0119】
(ステップS1280)
Web処理部180は、優先度テーブル300の更新処理を実行する。
【0120】
図29は、Web処理部180が処理する「印刷条件テーブルの更新処理」のフローチャートである。
【0121】
(ステップS1271)
Web処理部180は、送受信部110を介し、管理者が使用するPCの表示画面に印刷条件設定画面を表示する。図30は、その印刷条件設定画面の一例を示している。
【0122】
(ステップS1272)
管理者は、印刷条件設定画面で必要な項目を選択し、設定値を変更し、必要な項目の設定ができたら「送信」ボタンをクリックする。
【0123】
(ステップS1273)
Web処理部180は、管理者によって「送信」ボタンがクリックされたと判断した場合(ステップS1272YES)、設定された設定値で印刷条件テーブル200を更新する。「送信」ボタンがクリックされなければ、Web処理部180は、PCの表示画面に印刷条件設定画面の表示をキャンセルされるまで継続する。
【0124】
図31は、Web処理部180が処理する優先度テーブル300の更新処理のフローチャートである。
【0125】
(ステップS1281)
Web処理部180は、送受信部110を介し、管理者が使用するPC30の表示画面に優先度設定画面を表示する。
【0126】
(ステップS1282)
管理者は、優先度設定画面で必要な項目を選択し、設定値を変更し、必要な項目の設定ができたら「送信」ボタンをクリックする。
【0127】
(ステップS1283)
Web処理部180は、管理者によって「送信」ボタンがクリックされたと判断した場合(ステップS1282YES)、設定された設定値で優先度テーブル300を更新する。「送信」ボタンがクリックされなければ、Web処理部180は、PC30の表示画面に優先度設定画面の表示をキャンセルされるまで継続する。
【0128】
以上のように、実施例2によれば、実施例1の効果に加え、管理者はプリンタ600のWeb処理部180を介してリモート操作で印刷条件テーブル200及び優先度テーブル300の設定を更新するので、プリンタ600とネットワーク接続されている任意のPC30からの操作が可能となり、利便性が向上する。また、Web処理部180によるHTML画面はプリンタ600が備える操作パネル160よりも一度に多くの情報を表示できるので、管理者はプリンタ600の全体的な項目のバランスを見ながらテーブルを設定できるメリットがある。
【産業上の利用可能性】
【0129】
本発明の画像形成装置おいては、プリンタを例に説明したが、これに限らず複合機(MFP)、複写機、ファクシミリまたはスキャナ等にも適用することができる。
【符号の説明】
【0130】
20 PC
110 送受信部
120 ジョブ処理部
130 印刷条件決定部
140 画像変換部
150 画像形成部
160 操作パネル
200 印刷条件テーブル
300 優先度テーブル300
600 プリンタ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上位装置からの印刷ジョブに含まれる印刷データに適用する印刷条件が設定されている画像形成装置において、
前記印刷ジョブに含まれる認証情報を取得するジョブ処理部と、
前記取得した認証情報と予め記憶させた認証情報とが一致すると前記印刷ジョブに含まれるジョブ印刷条件を選定し、前記認証情報が無く又は不一致であると前記ジョブ印刷条件を前記設定印刷条件で制限する印刷条件決定部と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
上位装置からの印刷ジョブに含まれる印刷データに適用する印刷条件が設定されている画像形成装置において、
前記印刷ジョブに含まれる認証情報を取得するジョブ処理部と、
前記取得した認証情報と予め記憶させた認証情報とが一致すると前記印刷ジョブに含まれるジョブ印刷条件を設定印刷条件で制限し、前記認証情報が無く又は不一致であると前記設定印刷条件を選定する印刷条件決定部と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
前記印刷条件の各項目毎に前記上位装置と自己装置との何れを優先させるかを示す優先度テーブルを更に備え、
前記印刷条件決定部は前記優先度テーブルを参照して前記制限を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記優先度テーブルは、画像形成装置本体に備えられる操作パネルからの操作により編集することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記認証情報は、パスワード、暗号等であることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項1】
上位装置からの印刷ジョブに含まれる印刷データに適用する印刷条件が設定されている画像形成装置において、
前記印刷ジョブに含まれる認証情報を取得するジョブ処理部と、
前記取得した認証情報と予め記憶させた認証情報とが一致すると前記印刷ジョブに含まれるジョブ印刷条件を選定し、前記認証情報が無く又は不一致であると前記ジョブ印刷条件を前記設定印刷条件で制限する印刷条件決定部と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
上位装置からの印刷ジョブに含まれる印刷データに適用する印刷条件が設定されている画像形成装置において、
前記印刷ジョブに含まれる認証情報を取得するジョブ処理部と、
前記取得した認証情報と予め記憶させた認証情報とが一致すると前記印刷ジョブに含まれるジョブ印刷条件を設定印刷条件で制限し、前記認証情報が無く又は不一致であると前記設定印刷条件を選定する印刷条件決定部と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
前記印刷条件の各項目毎に前記上位装置と自己装置との何れを優先させるかを示す優先度テーブルを更に備え、
前記印刷条件決定部は前記優先度テーブルを参照して前記制限を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記優先度テーブルは、画像形成装置本体に備えられる操作パネルからの操作により編集することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記認証情報は、パスワード、暗号等であることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
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【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【公開番号】特開2011−224857(P2011−224857A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−96273(P2010−96273)
【出願日】平成22年4月19日(2010.4.19)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月19日(2010.4.19)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】
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