説明

画像形成装置

【課題】画像ノイズを防止することが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像ローラ18上に残留した液体現像剤は、現像ローラ18の回転方向に沿って移動し、再び、供給ローラ28との間のニップ領域に到達する。電圧印加手段52により現像ローラ18と供給ローラ28との間に電位差が生じ電界が発生する。液体現像剤のトナーは上述したようにプラス帯電であるため電界により供給ローラ28に引き付けられて移動する。供給ローラ28に移動した残留した液体現像剤のトナーは、除電装置42により除電される。したがって、供給ローラ28に電着していたプラス帯電していたトナーの電着が解除されることになる。除電された残留した液体現像剤は、攪拌ローラ44により攪拌される。そして、攪拌ローラ44の回転方向下流側に設けられたクリーニングブレード46で除去される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの電子写真方式の画像形成装置に関し、液体現像剤を用いてトナー像を形成する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置においては、現像装置を用いて像担持体である感光体上に静電潜像がトナーにより現像される。そして、例えば、感光体上に現像された静電潜像が記録用紙に転写されて画像が形成されることになる。このような画像形成装置の転写プロセスでは、一般に静電転写方式が採用されている。
【0003】
トナー像を被転写体である用紙に転写する場合は、感光体に対向するように配置された用紙の裏面から転写ローラ等により電圧を印加し、感光体と記録用紙との間に電界を形成してこの電界によりトナー像を記録用紙に静電吸着させている。
【0004】
そして、その後、定着装置により加圧定着することにより転写されたトナー像を記録用紙に定着させている。
【0005】
ところで、この湿式現像装置における現像装置においては、従来よりキャリア液中にトナーを分散させた液体現像剤を搬送ローラを介して現像ローラに供給し、この現像ローラによって感光体上の静電潜像を現像するものが知られている。
【0006】
そして、現像後には、現像ローラの表面には液体現像剤が残留するが、画像安定性の観点から、現像ローラの表面に残留した液体現像剤は、現像ローラの表面から除去される必要がある。
【0007】
特開2008−111975号公報においては、回転するスイープローラと、クリーニングブレードとで、現像ローラの表面に残留した液体現像剤を除去する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−111975号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、クリーニングブレードが現像ローラと当接する位置においては液溜まりが生じやすく、キャリア液が揮発してトナー成分が固化する可能性がある。
【0010】
固化したトナーは、クリーニングブレードのエッジに噛みこみ、ブレードや現像ローラを傷つける可能性があり、それによって、画像ノイズとなって現れる可能性がある。
【0011】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、画像ノイズを防止することが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明のある局面に従う画像形成装置は、像担持体にトナー像を形成するために現像剤を担持する現像部材と、現像部材と接触して設けられ、供給された現像剤を現像部材に供給する供給部材と、現像部材に担持された現像剤に含まれるトナーを帯電させる帯電装置と、現像部材と供給部材との間に電界を生じさせ、現像部材に残留した現像剤に含まれる帯電したトナーを供給部材側に移動させるための電圧印加手段と、供給部材に設けられ、供給部材側に移動した現像剤を除去するためのクリーニング装置とを備える。
【0013】
好ましくは、クリーニング装置は、供給部材に設けられ、供給部材側に移動した現像剤に含まれるトナーを除電する除電装置と、供給部材に接触して設けられ、供給部材側に移動した現像剤を剥離する剥離部材と、剥離部材よりも下流側に供給部材に接触して設けられ、剥離された現像剤を除去するためのクリーニングブレードとを含む。
【0014】
好ましくは、クリーニング装置は、供給部材に接触して設けられ、供給部材側に移動した現像剤を電界によりさらに移動させる搬送部材と、搬送部材に接触して設けられ、移動された現像剤を除去するためのクリーニングブレードとを含む。
【発明の効果】
【0015】
本発明に従う画像形成装置は、現像部材と供給部材との間に電界を生じさせ、現像部材に残留した現像剤に含まれる帯電したトナーを供給部材側に移動させ、供給部材側に移動した現像剤を除去するためのクリーニング装置を設ける。当該構成により、現像部材側にクリーニング装置が設けられないため現像部材側のトナーの固化を防止して画像ノイズを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態に従う湿式画像形成装置の一例について説明する図である。
【図2】本発明の実施の形態に従う現像装置について説明する図である。
【図3】液体現像剤に含まれるトナーの状態を説明する図である。
【図4】本発明の実施の形態に従う残留した液体現像剤に含まれるトナーのクリーニングの流れについて説明するフロー図である。
【図5】本発明の実施の形態の変形例に従う現像装置の構成について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明においては同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一であるものとする。
【0018】
本発明の実施の形態においては、画像形成装置の一例として湿式画像形成装置について代表的に説明するが乾式画像形成装置についても同様に適用することが可能である。
【0019】
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に従う湿式画像形成装置の一例について説明する図である。
【0020】
図1を参照して、本発明の実施の形態に従う湿式画像形成装置には、ドラム状の像担持体である感光体12が設けられ、感光体12の周辺には矢印で示す回転方向の順に現像装置100の現像ローラ18、感光体12から記録用紙に対して転写するための転写ローラ10、感光体12に残留したキャリア液のトナー付着力を弱めるために設けられたプレクリーニングローラ20、残留したキャリア液を除去するためのクリーニング部材であるクリーニングブレード22、帯電装置14および露光装置16がそれぞれ配設される。また、湿式画像形成装置には、装置全体を制御するコントローラ200が設けられ、プリントジョブに応じて作像動作等を実行するために各部に対して指示を与えるものとする。
【0021】
現像装置100は、現像ローラ18と、供給ローラ28と、汲み上げローラ30と、各ローラの駆動を制御する駆動部50と、汲み上げローラ30に液体現像剤を供給する液体現像剤供給機構32と、液体現像剤供給機構32から供給された液体現像剤を汲み上げローラ30に搬送するマイラ38と、汲み上げローラ30に供給された液体現像剤の液量を適量に規制して、剰余の液体現像剤を除去するための規制ブレード34と、汲み上げローラ30から滴下した液体現像剤あるいは規制ブレード34で規制された液体現像剤を回収する回収槽36とを含む。
【0022】
互いに隣接している汲み上げローラ30と供給ローラ28とは接触領域において同一方向に回転するものとする。また、互いに隣接している供給ローラ28と現像ローラ18とは接触領域において互いに反対方向に回転するものとする。反対方向とすることにより供給ローラ28から現像ローラ18への液体現像剤を効率的に供給することが可能となる。なお、供給ローラ28の表面粗さ(Rz)は3〜7μm程度の粗面のものが用いられ、濡れ性によって均一な薄層となる。なお、本例においては、供給ローラ28と現像ローラ18とは接触方向において反対方向に回転する場合について説明するが、同一方向に回転させることも可能である。他のローラについても同様である。
【0023】
各ローラ等は、円柱状であり、本例では、その断面部分が示されている。
なお、クリーニングブレード22は、ゴム体であっても剛体であっても良い。ゴム体は、ウレタンゴムや、NBRゴム、フッ素ゴムなどが挙げられる。剛体の場合には、ポリプロピレン、ABS、ポリカーボネート等の樹脂類や、アルミ、アルマイト、SUS、真鍮などの金属類が挙げられる。
【0024】
なお、クリーニングブレード22は、感光体12上に対する現像後の現像ローラ18に残留したキャリア液を除去する。その他のクリーニングブレードについても同様である。また、本例においては、クリーニングブレードを用いて残留したキャリア液を除去する構成について説明しているが、ウェブロール状の紙,布等を感光体に圧接し、巻き取り移動させながら残留したキャリア液を除去するいわゆるウェブクリーニングを採用することも可能である。また、バイアスを印加してトナーを引き付けるようにしてもよい。他のクリーニングブレードについても同様である。
【0025】
現像ローラ18には、規制された一定量の液体現像剤が供給され、図示しない現像前チャージャにより現像ローラ18上の液体現像剤中に含まれるトナーに電荷が与えられる。その後、現像ローラ18により感光体12に搬送された荷電されたトナーは感光体12上において画像部を現像する。
【0026】
感光体12の表面は、帯電装置14により所定の表面電位に一様に帯電される。そして、その後、露光装置16により画像情報の露光を行ない、感光体12の表面に静電潜像を形成する。次いで、感光体12上の静電潜像は、上述したように現像ローラ18によりトナーおよびキャリア液を含む液体現像剤で現像され、感光体12の表面にトナー像が形成される。このとき、トナーだけでなくキャリア液も感光体12の表面に付着する。
【0027】
次に、感光体12上に形成されたトナー像は、所定の電圧が印加された転写ローラ10等と対向する位置(転写位置)に移動し、当該転写位置において搬送ベルト4を介して搬送された記録用紙に対してトナー像が形成される。具体的には、転写ローラ10に対して所定の電圧が印加され、感光体12と記録用紙との間に電界が形成されて、この電界によりトナー像を記録用紙に静電吸着させる。これにより記録用紙上にトナー像が形成される。
【0028】
そして、トナー像が転写された記録用紙は、搬送ベルト4を介して定着装置へと搬送される。
【0029】
定着装置は、定着ローラ2Aと、加圧ローラ2Bとを含む。
定着装置において、内部にそれぞれヒータ(熱源)を内蔵した定着ローラ2Aおよび加圧ローラ2Bにより熱と圧力により記録用紙へ転写されたトナー像を固着させる定着プロセスが実行され、定着工程が終了する。なお、本例においては、定着ローラ2Aおよび加圧ローラ2Bにそれぞれヒータ(熱源)が設けられる場合について説明するが、いずれか一方とすることも可能である。
【0030】
そして、定着装置においてトナー像が定着された後、図示しない排紙機構により装置外に排出される。
【0031】
液体現像剤は、キャリア液である絶縁性液体と、静電潜像を現像するトナーと、トナーを分散させる分散剤とを主要成分としている。
【0032】
キャリア液としては、一般に電子写真用液体現像剤に用いるものであれば特に制限することなく使用することができるが、例えば、不揮発性のキャリア液として、パラフィン系のモレスコホワイト(P−40,P−70,P−120)(松村石油研究所)を挙げることができる。
【0033】
また、揮発性のキャリア液として、イソパラフィン系のIPソルベント(IP−1016,IP−1620,IP−2028,IP−2835)およびIPクリーンHX(出光興産株式会社)、あるいは、イソパラフィン系のアイソパーE、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパーM(エクソンモービル社)を挙げることができる。
【0034】
液体現像剤の調製方法としては、一般に用いられる技法に基づいて調製することができる。たとえば、結着剤樹脂と顔料とを所定の配合比で、加圧ニーダ、ローラミルなどを用いて溶融混練して均一に分散させ、得られた分散体をたとえばジェットミルによって微粉砕する。得られた微粉末をたとえば風力分級機などにより分級することで、所望の粒径の着色トナーを得ることができる。そして、得られたトナー粒子をキャリア液としての絶縁性液体と所定の配合比で混合する。この混合物をボールミル等の分散手段により均一に分散させ、液体現像剤を得ることができる。トナー濃度としては10〜50質量%程度が好ましい。
【0035】
トナーの平均粒径は、湿式画像形成方式を採用しているため、0.1μm〜5μmとすることが可能である。0.1μm未満では現像性が大きく低下し、5μmより大きい粒径では画像品位が低下するため、0.1〜5μmに設定することが望ましい。
【0036】
図2は、本発明の実施の形態に従う現像装置について説明する図である。
図2を参照して、ここでは、現像装置100の主要部の構成が示されている。
【0037】
汲み上げローラ30に設けられたマイラ38に液体現像剤を供給する液体現像剤供給機構32から液体現像剤が供給される。マイラ38に供給された液体現像剤は、規制ブレード34との間で液溜りを生じさせる。そして、規制ブレード34で規制された液体現像剤は、供給ローラ28に搬送される。
【0038】
供給ローラ28に搬送された液体現像剤は、カウンタ方向で接触する現像ローラ18とのニップ領域において堰き止められ、均一の薄層に均されて現像ローラ18の回転方向に沿って搬送される。
【0039】
現像ローラ18に搬送された液体現像剤に含まれるトナーは、現像前チャージャ40により帯電される。なお、本例においては、一例としてトナーはプラス帯電であるものとする。
【0040】
一方で、感光体12の表面は、帯電装置14により所定の表面電位に一様に帯電される。そして、その後、露光装置16により画像情報の露光を行ない、感光体12の表面に静電潜像を形成する。
【0041】
そして、感光体12上の静電潜像は、上述した現像ローラ18上に付着している帯電されたトナーおよびキャリア液を含む液体現像剤で現像され、感光体12の表面にトナー像が形成される。
【0042】
一方で、現像に用いられなかったトナーは、現像ローラ18に付着したまま感光体12との間のニップ領域を通過する。
【0043】
次に、現像ローラ18上に残留した液体現像剤の除去について説明する。
現像ローラ18上に残留した液体現像剤は、現像ローラ18の回転方向に沿って移動し、再び、供給ローラ28との間のニップ領域に到達する。
【0044】
ここで、本発明の実施の形態に従う現像装置100には、電圧印加手段52がさらに設けられており、電圧印加手段52は、汲み上げローラ30、供給ローラ28、現像ローラ18に電圧を印加して電界を生じさせる。具体的には、電圧印加手段52は、汲み上げローラ30に100V、供給ローラ28に100V、現像ローラ18に400Vの電圧を印加する。なお、本例においては、現像ローラ18と供給ローラ28との間に電界を生じさせるために現像ローラ18を400Vにし、残りの供給ローラ28、汲み上げローラ30を100Vとする場合について説明しているが、汲み上げローラ30に電圧を印加しないようにするようにしても良い。
【0045】
当該電圧印加手段52により現像ローラ18と供給ローラ28との間に電位差が生じ電界が発生する。液体現像剤のトナーは上述したようにプラス帯電であるため電界により供給ローラ28に引き付けられて移動する。
【0046】
そして、供給ローラ28に移動した残留した液体現像剤のトナーは、除電装置42により除電される。したがって、供給ローラ28に電着していたプラス帯電していたトナーの電着が解除されることになる。
【0047】
次に、除電された残留した液体現像剤は、攪拌ローラ44により攪拌される。そして、攪拌ローラ44の回転方向下流側に設けられたクリーニングブレード46で除去される。
【0048】
したがって、本発明の実施の形態に従う現像装置100においては、現像ローラ18に残留した液体現像剤は、供給ローラ28に移動して、供給ローラ28で除去されることになる。
【0049】
図3は、液体現像剤に含まれるトナーの状態を説明する図である。
図3(A)を参照して、ここでは、現像ローラ18上に供給された液体現像剤に含まれる分散したトナーが現像前チャージャ40による電荷付与により現像ローラ18の表層に付着した状態が示されている。
【0050】
当該状態で感光体12とのニップ領域に突入し、感光体12の表面にトナー像が形成されることになる。
【0051】
現像ローラ18の表層に付着(電着)したトナー層は、キャリア液と分離しているため、固形分比が高く、上述したように現像ローラ18上でクリーニングブレードを当接してクリーニングする場合、ブレードのエッジ部分でトナーが堆積する可能性がある。そして、堆積したトナーが固化して、ブレードをすり抜けた場合、その領域にトナーが十分に乗らずに白ぬけ画像ノイズが発生する。
【0052】
図3(B)を参照して、ここでは、供給ローラ28の表層に付着したトナーを除電装置42により除電し、攪拌した状態が示されている。
【0053】
図3(B)に示されるように、トナーの電着を解除して攪拌することにより、キャリア液に分散された状態とすることにより供給ローラ28に当接されたクリーニングブレードでのトナー除去の効率を上げることができる。
【0054】
図4は、本発明の実施の形態に従う残留した液体現像剤に含まれるトナーのクリーニングの流れについて説明するフロー図である。
【0055】
図4を参照して、まず、電界によるトナーの移動を実行する(ステップS2)。具体的には、電圧印加手段により現像ローラ18と供給ローラ28とに電圧を印加して電位差を生じさせて電界を発生させる。当該電界の発生によりプラス帯電されたトナーが現像ローラ18から供給ローラ28に移動する。
【0056】
次に、除電する(ステップS4)。具体的には、除電装置42により供給ローラ28に移動したトナーの電着を解除する。
【0057】
次に、攪拌する(ステップS6)。具体的には、攪拌ローラ44により除電された供給ローラ28上の残留した液体現像剤を攪拌して、図3(B)に示されるように液体現像剤中にトナーが分散された状態とする。
【0058】
そして、除去する(ステップS8)。具体的には、供給ローラ28に当接されたクリーニングブレード46によりトナーを除去する。
【0059】
そして、終了する(エンド)。
当該処理により、本発明の実施の形態に従う現像装置100においては、上述したように現像ローラ18に残留した液体現像剤は、供給ローラ28に移動して、供給ローラ28で除去されることになる。なお、供給ローラ28にクリーニングブレード46を当接するためブレードのエッジ部分でトナーが堆積する可能性があり、堆積したトナーが固化する可能性がある。そして、堆積したトナーが固化してブレードをすり抜ける可能性があるが、当該場合であっても現像ローラ18との間のニップ領域で均等にトナーが均される。すなわち、現像ローラ18側では濃度むらは生じない。したがって、当該構成により感光体12上には、画像ノイズのないトナー像を形成することが可能である。
【0060】
なお、本例においては、供給ローラ28に移動した残留した液体現像剤のトナーを効率的に除去するために除電装置42による除電、また、攪拌ローラ44による攪拌を実行する構成について説明したが、当該除電装置42による除電、また、攪拌ローラ44による攪拌を実行しない構成としても良いし、いずれか一方のみとすることも可能である。
【0061】
(変形例)
図5は、本発明の実施の形態の変形例に従う現像装置の構成について説明する図である。
【0062】
図5を参照して、図2の構成と比較して、供給ローラ28に設けられたクリーニング手段の構成が異なる。
【0063】
具体的には、除電装置42は設けられておらず、また、攪拌ローラ44の代わりにスポンジローラ47と、金属ローラ48とが設けられている。
【0064】
スポンジローラ47は、カウンタ回転で供給ローラ28に当接されているものとする。また、金属ローラ48は、スポンジローラ47に当接され、電圧印加手段52により電圧が印加されるものとする。具体的には、一例として100Vよりも低い電圧が印加されて供給ローラ28と金属ローラ48との間で電界を生じさせるものとする。当該構成により供給ローラ28に電着していたプラス帯電していたトナーは、スポンジローラ47により剥離除去される。そして、スポンジローラ47で剥離除去された残留した液体現像剤のトナーは、金属ローラ48に移動し、金属ローラ48に当接されたクリーニングブレード46で除去される。
【0065】
当該構成により、クリーニングブレード46が供給ローラ28に当接される構成ではないためトナーの堆積を防止して、画像ノイズの発生を防止することが可能である。また、硬度の高い金属ローラ48にクリーニングブレード46を当接して除去する構成であり、供給ローラ28に当接しないため供給ローラ28の磨耗を防止することも可能である。
【0066】
なお、本実施の形態において電圧印加手段52による印加する電圧の値は一例であり、トナーが移動するのに適した電界を生じさせる適切な電圧に設定するものとする。
【0067】
なお、本例においては、汲み上げローラ30を設けて液体現像剤を供給ローラ28に供給する構成について説明しているが、特に供給の仕方については限定されず、汲み上げローラ30を設けない構成とすることも可能である。例えば、供給ローラ28に液体現像剤供給機構32から液体現像剤を供給して規制ブレード34で規制するようにして現像ローラ18に液体現像剤を供給するようにしても良い。
【0068】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0069】
2A 定着ローラ、2B 加圧ローラ、4 搬送ベルト、10 転写ローラ、12 感光体、14 帯電装置、16 露光装置、18 現像ローラ、20 プレクリーニングローラ、22,46 クリーニングブレード、36 回収槽、28 供給ローラ、30 汲み上げローラ、32 液体現像剤供給機構、34 規制ブレード、38 マイラ、40 現像前チャージャ、42 除電装置、44 攪拌ローラ、47 スポンジローラ、48 金属ローラ、50 駆動部、52 電圧印加手段、100 現像装置、200 コントローラ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体にトナー像を形成するために現像剤を担持する現像部材と、
前記現像部材と接触して設けられ、供給された現像剤を前記現像部材に供給する供給部材と、
前記現像部材に担持された現像剤に含まれるトナーを帯電させる帯電装置と、
前記現像部材と前記供給部材との間に電界を生じさせ、前記現像部材に残留した現像剤に含まれる帯電したトナーを前記供給部材側に移動させるための電圧印加手段と、
前記供給部材に設けられ、前記供給部材側に移動した前記現像剤を除去するためのクリーニング装置とを備える、画像形成装置。
【請求項2】
前記クリーニング装置は、
前記供給部材に設けられ、前記供給部材側に移動した前記現像剤に含まれるトナーを除電する除電装置と、
前記供給部材に接触して設けられ、前記供給部材側に移動した前記現像剤を剥離する剥離部材と、
前記剥離部材よりも下流側に前記供給部材に接触して設けられ、剥離された前記現像剤を除去するためのクリーニングブレードとを含む、請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記クリーニング装置は、
前記供給部材に接触して設けられ、前記供給部材側に移動した前記現像剤を電界によりさらに移動させる搬送部材と、
前記搬送部材に接触して設けられ、移動された前記現像剤を除去するためのクリーニングブレードとを含む、請求項1記載の画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2012−103644(P2012−103644A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−254461(P2010−254461)
【出願日】平成22年11月15日(2010.11.15)
【出願人】(000001270)コニカミノルタホールディングス株式会社 (4,463)
【Fターム(参考)】