説明

画像形成装置

【課題】ユーザの聴感印象を向上させることが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】画像形成装置1は、第1壁部28に近接して配置され、画像形成動作に必要な駆動力を供給する駆動部と、第2壁部27に近接して配置され、シートを画像形成動作に合わせて搬送する搬送部とを含む。駆動部が駆動力を供給する際に発生する定常音を、第1騒音とし、搬送部がシートを搬送する際に発生する非定常音を、第2騒音とし、第1収音位置P1で収音された第1騒音の第1等価騒音レベル値を、LAとし、第2収音位置P2で収音された第2騒音の第2等価騒音レベル値を、LBとすると、以下の条件(1)を満たしている。
LA>LB・・・(1)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート上に画像を形成する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ、複写機等の画像形成装置は、シート上に画像を形成する画像形成動作に必要な駆動力を供給する駆動部と、シートを搬送する搬送部とを含む。
【0003】
駆動部は、駆動力を伝達するためのモータやギア等、及び機内を冷却するための冷却ファン等を含むため、これらを音源とする定常音を発生させている。また、搬送部においても、シートが搬送されるときのシートとガイドの接触、電磁クラッチなどによる衝撃性音を発生させている。近年の画像形成装置は静音化、快音化が要求されている。画像形成装置の機能を損なわずに、静音化、快音化を図る技術として、例えば特許文献1のものが知られている。
【0004】
特許文献1の画像形成装置では、音質物理量を実験から統計解析することで、各物理量のパラメータ、例えばラウドネス値、シャープネス値、トーナリティ値、インパルシブネス値を用いた重回帰分析から一定の関係を満たすことにより、静音化、快音化を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−205269号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、画像形成装置は、画像形成動作を行うとき、その構造上、動作音は時間で変化するなど、複雑な複合音を発生させる。そのため、上記パラメータを用いた複雑な相関関係式によって、ユーザの聴感印象を一義的に評価することは困難である。
【0007】
そこで、本発明は、上記事情に鑑み、ユーザの聴感印象を向上させることが可能な画像形成装置と、ユーザの印象評価を一般化する評価手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の一の局面に係る画像形成装置は、収容空間を画定する筐体を有する装置本体であって、前記筐体の1の壁面を画定する第1壁部と、前記1の壁面とは異なる他の壁面を画定する第2壁部とを有し、前記収容空間内において、シート上に画像を形成する画像形成動作が行われる装置本体と、前記収容空間内において前記第1壁部に近接して配置され、前記画像形成動作に必要な駆動力を供給する駆動部と、前記収容空間内において前記第2壁部に近接して配置され、前記シートを前記画像形成動作に合わせて搬送する搬送部とを含む。前記駆動部が前記駆動力を供給する際に発生する定常音を、第1騒音とし、前記搬送部が前記シートを搬送する際に発生する非定常音を、第2騒音とし、前記第1壁部の外面から第1距離だけ離れた第1収音位置で収音された前記第1騒音の第1等価騒音レベル値を、LAとし、前記第2壁部の外面から、前記第1距離と同一の第2距離だけ離れた第2収音位置で収音された前記第2騒音の第2等価騒音レベル値を、LBとすると、以下の条件(1)を満たしている。
LA>LB・・・(1)
【0009】
本発明に係る画像形成装置は、第1等価騒音レベル値LAが第2等価騒音レベル値LBよりも大きく設定されている。そのため、非定常音である第2騒音が、定常音である第1騒音によってマスクされ易くなる。これにより、定常音である第1騒音が非定常音である第2騒音よりも強調された状態で、ユーザは画像形成装置が発生させる全体の騒音を聴くことになる。その結果、ユーザの聴感印象が向上すること、つまり、画像形成装置の静音化が達成される。
【0010】
本発明の好ましい実施形態では、前記第1騒音の第1音圧レベルを、DAとし、前記第2騒音の第2音圧レベルを、DBとすると、1kHz前後の周波数帯において、以下の条件(2)を満たしている。
DA>DB・・・(2)
【0011】
この構成によれば、ユーザにとって特に耳障りな1kHz前後の周波数帯において、第1騒音の第1音圧レベルDAが、第2騒音の第2音圧レベルDBよりも大きく設定されている。そのため、ユーザの聴感印象を向上させることができる。
【0012】
本発明の他の好ましい実施形態では、前記搬送部は、前記シートを搬送するためのガイド部材と、前記ガイド部材によって画定される搬送路とを有し、前記非定常音は、前記シートが前記搬送路を搬送される際に前記ガイド部材に衝突することで発生する衝撃音を含む。
【0013】
シートがガイド部材に衝突する衝撃音は特に耳障りな音である。しかしながら、本発明の画像形成装置によれば、衝撃音は第1騒音によってマスクされるので、ユーザの聴感印象を向上させることができる。
【0014】
本発明のさらに他の好ましい実施形態では、前記第1壁部は、前記装置本体の上下方向に延びる第1縁部を有し、前記第2壁部は、前記装置本体の前記上下方向に延びて、前記第1縁部と近接した状態の第2縁部を有し、前記第1壁部に対して略直交に配置されている。
【0015】
この構成によれば、第1壁部と第2壁部は互いに略直交に配置されているので、第1騒音によって第2騒音をマスクする作用(マスキング)を容易に得ることができる。
【0016】
本発明のさらに他の好ましい実施形態では、前記第1壁部の外面から第1距離だけ離れた第1収音位置で収音された前記第1騒音の第1シャープネス値を、SAとし、前記第2壁部の外面から、前記第1距離と同一の第2距離だけ離れた第2収音位置で収音された前記第2騒音の第2シャープネス値を、SBとすると、さらに以下の条件(3)を満たす。
SA>SB・・・(3)
【0017】
ユーザの聴感印象は、騒音に含まれるシャープネス値の影響を受ける場合が多い。例えば、騒音の音圧レベルが比較的小さくても、当該騒音のシャープネス値が大きければユーザは不快感を覚えることがある。上記構成によれば、前記第1及び第2騒音について、第1及び第2等価騒音レベルに加えて、第1及び第2シャープネス値も評価対象とされ、第1騒音のシャープネス値SAが、第2騒音の第2シャープネス値SBよりも大きく設定される。従って、ユーザの聴感印象をより的確に向上させることができる。
【0018】
本発明の他の局面に係る画像形成装置は、収容空間を画定する筐体を有する装置本体であって、前記筐体の1の壁面を画定する第1壁部と、前記1の壁面とは異なる他の壁面を画定する第2壁部とを有し、前記収容空間内において、シート上に画像を形成する画像形成動作が行われる装置本体と、前記収容空間内において前記第1壁部に近接して配置され、前記画像形成動作に必要な駆動力を供給する駆動部と、前記収容空間内において前記第2壁部に近接して配置され、前記シートを前記画像形成動作に合わせて搬送する搬送部と、を備え、前記駆動部が前記駆動力を供給する際に発生する定常音を、第1騒音とし、前記搬送部が前記シートを搬送する際に発生する非定常音を、第2騒音とし、前記第1壁部の外面から第1距離だけ離れた第1収音位置で収音された前記第1騒音の第1シャープネス値を、SAとし、前記第2壁部の外面から、前記第1距離と同一の第2距離だけ離れた第2収音位置で収音された前記第2騒音の第2シャープネス値を、SBとすると、以下の条件(3)を満たす。
SA>SB・・・(3)
【0019】
上記構成によれば、第1シャープネス値SAが第2シャープネス値SBよりも大きく設定されている。そのため、非定常音である第2騒音の高周波成分が抑制された状態で、定常音である第1騒音を発生させることができる。つまり、定常音である駆動力供給時の騒音が、衝撃性の音を含む場合が多いシート搬送時の騒音よりも強調された状態で、ユーザは画像形成装置が発生させる全体の騒音を聴くことになる。その結果、ユーザの聴感印象が向上すること、つまり、画像形成装置の静音化が達成される。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る画像形成装置によれば、非定常音である第2騒音が、定常音である第1騒音の音圧レベル及び/又はシャープネス値より低くなることで、マスキング効果を得やすくなり、ユーザの聴感印象が向上すること、つまり、静音化、快音化が達成される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置を右斜め前方から見た外観斜視図である。
【図2】画像形成装置を左斜め前方から見た外観斜視図である。
【図3】画像形成装置を斜め後方から見た外観斜視図である。
【図4】背面カバーおよび増設用カバーを外した状態の画像形成装置の背面斜視図である。
【図5】画像形成装置の内部構成を示す断面図である。
【図6】等価騒音レベルについて行った実験の結果を示す図である。
【図7】比較例1において第1騒音の第1音圧レベルと第2騒音の第2音圧レベルとの関係を示す図である。
【図8】比較例2において第1騒音の第1音圧レベルと第2騒音の第2音圧レベルとの関係を示す図である。
【図9】比較例3において第1騒音の第1音圧レベルと第2騒音の第2音圧レベルとの関係を示す図である。
【図10】実施例1において第1騒音の第1音圧レベルと第2騒音の第2音圧レベルとの関係を示す図である。
【図11】ISO532Bに基づくラウドネスのオーバーオール値の変動比較であり、実施例1と比較例2とのそれぞれについて、第2騒音のラウドネスの測定を行った結果を示す。
【図12】シャープネス値を考慮する第2実施形態の画像形成装置に係る実施例3及び4、比較例4及び5ついて取得した音圧レベルを示すグラフである。
【図13】上記実施例3及び4、比較例4及び5ついて取得したシャープネス値を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態につき詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置1を右斜め前方から見た外観斜視図である。図2は、画像形成装置1を左斜め前方から見た外観斜視図である。図3は、画像形成装置1を斜め後方から見た外観斜視図である。画像形成装置1は、胴内排紙型かつモノクロタイプの複合機を例示している。なお、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」や「後」などの方向を表す用語は、単に、説明の明瞭化を目的とするものであり、何ら本発明を限定するものではない。
【0023】
画像形成装置1は、収容空間を画定する略直方体形状の筐体構造を備えた装置本体2を含む。装置本体2内では、シート上に画像を形成する画像形成動作が行われる。装置本体2は、略直方体形状の下部筐体20と、下部筐体20の上方に配設される略直方体形状の上部筐体22と、下部筐体20と上部筐体22とを連結する連結筐体23とを含む。下部筐体20には画像形成動作のための各種機器が収容され、上部筐体22には原稿画像を光学的に読み取るための各種機器が収容されている。下部筐体20、上部筐体22及び連結筐体23で囲まれる胴内空間が、画像形成後のシートを収容可能な胴内排紙部24とされている。
【0024】
胴内排紙部24として利用される前記胴内空間は、装置本体2の前面及び左側面において外部に開放されている。ユーザは、これらの開放部分から手を差し入れ、胴内排紙部24から画像形成後のシートを取り出すことが可能である。前記胴内空間の底面241は、下部筐体20の上面で区画される。
【0025】
上部筐体22の前面には、操作パネルユニット25が突出して設けられている。操作パネルユニット25は、テンキー、スタートキーなどを含む操作キー251及びLCDタッチパネル252などを備え、ユーザからの各種の操作指示の入力を受け付ける。ユーザは、操作パネルユニット25を通じて、印刷されるシートの枚数等を入力したり、印刷濃度等を入力したりすることができる。上部筐体22の上には、画像が読み取られる原稿を押さえる押さえカバー226(図2では省いている)が配設されている。押さえカバー226は、その後端縁において上部筐体22に対して回動可能に取り付けられている。
【0026】
下部筐体20には、画像形成処理が施されるシートを収容する給紙カセット211が装着されている。給紙カセット211は、下部筐体20の前面から手前方向に引出可能である。この給紙カセット211は、自動給紙用に設けられたカセットである。
【0027】
装置本体2は、画像形成装置1の外観を構成する複数の外装カバーを有する。そのような外装カバーとして、画像形成装置1の前面部側に配置された前面カバー21、画像形成装置1の右側面部側に配置された右側面カバー28、画像形成装置1の左側面部側に配置された左側面カバー26、および画像形成装置1の背面部側に配置された背面カバー27が用いられている。
【0028】
前面カバー21は、給紙カセット211と胴内排紙部24との間に配設されており、給紙カセット211の前面と共に画像形成装置1の前面部の外観を構成している。
【0029】
右側面カバー28は、下部筐体20の下部から連結筐体23の上部にかけて装置本体2の上下方向に延びるカバー部材である。右側面カバー28には、開閉自在な手差し用トレイ35が設けられている。右側面カバー28は、装置本体2の上下方向に延びる後縁部28a(図1)を有している。後述する背面カバー27は、装置本体2の上下方向に延びる右縁部27a(図3)を有している。右側面カバー28および背面カバー27は、後縁部28aと右縁部27aとが装置本体2の上下方向に近接した状態で互いに略90度の角度をなすように配置されている。
【0030】
左側面カバー26は、下部筐体20の左側面部側に配置された下側カバー262と、上部筐体22の左側面部に配置された上側カバー261とを含む。左側面カバー26における背面カバー27寄りの部分から背面カバー27における左側面カバー26寄りの部分にわたる範囲には、増設用カバー29が設けられている。増設用カバー29は、スナップフィットによって装置本体22に取り付けられており、ユーザは増設用カバー29の取り外しおよび取り付けを容易に行うことができる。
【0031】
図4は、背面カバー27および増設用カバー29を外した状態の画像形成装置11の背面斜視図である。同図に示すように、背面カバー27および増設用カバー29を外すと、装置本体22の骨組みの一部を構成する背面フレーム30が現れる。背面フレーム30は、板金製の平板状フレームである。背面フレーム30には、後述する画像形成動作に携わる複数の機構や部材が配設されている。具体的には、背面フレーム30には、画像形成動作に必要な駆動力を供給するモータ31、装置本体22内で発生した熱を外部に排出するためのファン32、画像形成動作を制御する主制御基板等を収容するコントローラボックス33、モータ31の駆動力を伝達するためのギア群を収容するギアボックス35等が配設されている。コントローラボックス33には、その内部で発生した熱を排出するためのファン34が設けられている。以下、モータ31、ギアボックス35のギア群、ファン32,34等を便宜的に駆動部と総称する。
【0032】
このように背面カバー27の内面に近接して駆動部が配設されているため、背面カバー27側は駆動面と呼ばれる。装置本体2内で画像形成動作が開始されると、駆動部において発生する騒音は、背面カバー27を介して背面カバー27の外面側に漏れる、つまり、駆動面から、ユーザが活動する外部環境に漏れる。駆動部において発生する騒音(以下、第1騒音という)は、画像形成動作に合わせて一定の周期で繰り返される定常音である。背面カバー27は、本発明の第1壁部の一例であり、背面カバー27の内面および外面は、本発明の1の壁面の一例である。
【0033】
次に、図5を参照して、装置本体2内で行われる画像形成動作について説明する。図5は、画像形成装置1の内部構成を示す断面図である。装置本体22の収容空間内には、画像形成部40、定着部50、搬送部60が配設されている。
【0034】
画像形成部40は、給紙カセット211から供給されるシート上に画像を転写して、シート上に画像を形成する。画像形成部40は、静電潜像を担持する感光体ドラム41、感光体ドラム41の表面を帯電させる帯電ユニット42、原稿画像に対応する静電潜像を感光体ドラム41の表面にレーザビーム等によって形成する露光ユニット43、形成された静電潜像に現像剤を付着させて画像を形成する現像ユニット44、画像をシートに転写する転写ローラ45、画像転写後に感光体ドラム41の表面を除電する除電ユニット46、感光体ドラム41の表面の残留トナーを除去するクリーニングブレード47等を含む。
【0035】
定着部50は、シート上に転写された画像を該シート上に定着させる。定着部50は、内部に通電発熱体を有する定着ローラ51と、定着ローラ51に対向配置された加圧ローラ52とを含む。シート上の画像は、定着ローラ51および加圧ローラ52間のニップ部を通過するときにシート上に加熱定着される。画像形成部40による画像形成動作および定着部50による画像定着動作を含む、装置本体2内で行われる動作を、画像形成動作という。
【0036】
搬送部60は、画像形成動作に合わせて給紙カセット211内のシートを、画像形成部40、定着部50、胴内排紙部24の順に搬送するものであって、右側面カバー28の内面に近接して配設されている。搬送部60は、画像形成部40、定着部50、胴内排紙部24の順に装置本体2の上下方向に延びる搬送路70と、搬送路70に沿って配設されたローラ群とを有する。
【0037】
ローラ群は、シートの搬送方向上流側から下流側にかけて配設された、ピックアップローラ61と、一対の給紙ローラ62および分離ローラ63と、一対のレジストローラ64と、一対の第1排出ローラ65と、一対の第2排出ローラ66とを含む。
【0038】
ピックアップローラ61は、シートを給紙カセット211の載置板212から取り出す。給紙ローラ62は、シートを一対のレジストローラ64に向けて搬送し、分離ローラ63は、シートの重送を防止する。一対のレジストローラ64は、シートの斜め送りを修正しつつ、シートを、感光体ドラム41および転写ローラ45間のニップ部に向けて適正なタイミングで搬送する。一対の第1排出ローラ65および一対の第2排出ローラ66は、定着処理が施されたシートを胴内排紙部24に向けて搬送する。
【0039】
搬送路70は、複数のガイド部材によって画定されている。ガイド部材として、例えば、第1ガイド部材71、一対の第2ガイド部材72、一対の第3ガイド部材73、一対の第4ガイド部材74および一対の第5ガイド部材75が用いられている。
【0040】
第1ガイド部材71は、給紙ローラ62および分離ローラ63間のニップ部にシートをガイドするためのものであり、シートの搬送方向から見て前記ニップ部の直上流側に配設されている。一対の第2ガイド部材72は、給紙ローラ62によって搬送されているシートを一対のレジストローラ64にガイドするためのものであり、シートの搬送方向から見て給紙ローラ62の直下流側に配設されている。
【0041】
一対の第3ガイド部材73は、一対のレジストローラ64間のニップ部に対するシートの進入角度を規定し、該シートを前記ニップ部にガイドするためのものであって、シートの搬送方向から見て前記ニップ部の直上流側に配設されている。一対の第4ガイド部材74は、一対のレジストローラ64間の前記ニップ部と、感光体ドラム41および転写ローラ45間の転写ニップ部との間で延びて、レジストローラ64対から搬送されたシートを転写ニップ部にガイドする。
【0042】
一対の第5ガイド部材75は、一対の第1排出ローラ65と一対の第2排出ローラ66との間で延びて、一対の第1排出ローラ65が搬送するシートを一対の第2排出ローラ66にガイドする。
【0043】
このように右側面カバー28の内面に近接して搬送部60が設けられているため、右側面カバー28側は、搬送面と呼ばれる。装置本体2内で画像形成動作が開始されると、搬送部60はシートの搬送を開始する。シートの搬送に伴い、搬送部60において騒音が発生する。搬送部60において発生する騒音は、右側面カバー28を介して右側面カバー28の外面側に漏れる、つまり、搬送面から、ユーザが活動する外部環境に漏れる。
【0044】
搬送部60において発生する騒音として、シートによる衝撃音が挙げられる。シートの搬送中、シートの搬送方向先端や搬送方向後端が、搬送路70を画定するガイド部材に衝突する。そのため、衝撃音が発生する。
【0045】
搬送部60において発生する騒音(以下、第2騒音という)は、画像形成動作に合わせて一定の周期で繰り返される定常音ではなく、一定の周期を持たない、具体的には、音圧レベルが経時的に不規則かつ大幅に変動する非定常音である。右側面カバー28は、本発明の第2壁部の一例であり、右側面カバー28の内面および外面は、本発明の他の壁面の一例である。
【0046】
搬送部60において発生する第2騒音は、非定常音であるため、ユーザにとって大変不快である。画像形成装置1の静音化を図り、画像形成装置1をユーザにとって使い易いものとするために、本実施形態では、以下の条件式(1)を満たすように画像形成装置1を構成している。
LA>LB・・・(1)
【0047】
LAは、駆動部において発生する第1騒音の第1等価騒音レベル値を表し、LBは、搬送部60において発生する第2騒音の第2等価騒音レベル値を表す。
【0048】
第1等価騒音レベル値LAは、第1騒音の騒音レベルを、背面カバー27側の第1収音位置(図3)で10秒間測定することにより算出した時間平均値である。第1収音位置は、画像形成装置1の背面部の外面における左右方向略中央位置から所定の第1距離だけ離れた位置である。
【0049】
第2等価騒音レベル値LBは、第2騒音の騒音レベルを、右側面カバー28側の第2収音位置(図1)で10秒間測定することにより算出した時間平均値である。第2収音位置は、画像形成装置1の右側面部の外面であって、右側面部を正面とした場合における右側面部の左右方向略中央位置から所定の第2距離だけ離れた位置である。第2距離は第1距離と同一の大きさである。本実施形態では、第1距離および第2距離を50cmとしている。なお、騒音レベルとは、一般的に、A特性周波数重み付け音圧レベルを示す。
【0050】
条件式(1)を満たすために、本実施形態では、搬送部60において発生する第2騒音の騒音レベルが低下するように搬送部60を改良している。具体的には、シートがガイド部材やレジストローラ64に衝突することで発生する衝撃音を減少させるために、ガイド部材に改良を加えている。
【0051】
例えば、シートが給紙ローラ62および分離ローラ63間のニップ部を通過する際にシートの搬送方向後端部が第1ガイド部材71に激しく衝突しないように、第1ガイド部材71の形状を変更している。また、給紙ローラ62および分離ローラ63間のニップ部を通過したシートの搬送方向後端部が一対の第2ガイド部材72に激しく衝突しないように、一対の第2ガイド部材72の形状を変更している。
【0052】
さらに、シートが一対のレジストローラ64間のニップ部にガイドされるときに、シートの搬送方向先端が一方のレジストローラ64に当接することで発生する衝撃音を抑制するために、一対の第3ガイド部材73の形状を改良して、シートの前記ニップ部に対する進入角度を変更している。さらに、シートを感光体ドラム41および転写ローラ45間の転写ニップ部にガイドする一対の第4ガイド部材74の形状を改良して、シートの転写ニップ部への進入角度を変更することにより、シートの搬送方向先端部が一対の第4ガイド部材74に激しく衝突することを抑制している。
【0053】
さらに、一対の第1排出ローラを通過したシートの搬送方向先端部が一対の第5ガイド部材75に激しく衝突しないように、一対の第5ガイド部材75の形状を変更している。
【0054】
図6は、等価騒音レベルについて行った実験の結果を示す。実験では、搬送部60の改良が行われていない比較例1〜3と、搬送部60の上記改良が行われた実施例1とが用いられた。また、実験では、第1騒音の第1等価騒音レベル値および第2騒音の第2等価騒音レベル値だけでなく、前面から漏れる騒音の等価騒音レベル値、および左側面から漏れる騒音の等価騒音レベル値も測定された。なお、比較例1では、右側面側が搬送面とされており、比較例2および3では、左側面側が搬送面とされている。つまり、比較例1では、右側面において第2騒音の第2等価騒音レベル値が測定され、比較例2および3では、左側面において第2騒音の第2等価騒音レベル値が測定された。また、ppmは分当たりの印字枚数を示す。
【0055】
図6に示すように、比較例1〜3では、搬送部60の改良が行われなかったため、第1騒音の第1等価騒音レベル値LAが、第2騒音の第2等価騒音レベル値LBよりも小さく、条件式(1)であるLA>LBが満たされていない。
【0056】
これに対し、実施例1では、上記した搬送部60の改良が行われたため、第1騒音の第1等価騒音レベル値LAが第2騒音の第2等価騒音レベル値LBよりも大きく、条件式(1)が満たされている。また、条件式(1)を満たすことで、比較例1〜3と比較して、前面側の等価騒音レベル値および左側面側の等価騒音レベル値が低くなったことが確認された。
【0057】
図7〜図10は、FFTの解析結果から、得られた周波数特性を1/3オクターブバンドで分割し、各バンドのスペクトルをF(フラット)特性で表記した、1/3オクターブ
バンドスペクトル分析での第1騒音の第1音圧レベルと第2騒音の第2音圧レベルとの関係を示し、縦軸は音圧レベル(dB)を表し、横軸は周波数(Hz)を表す。図7〜図9はそれぞれ、比較例1〜3に対応しており、図10は、実施例1に対応している。図7〜図9から明らかなように、比較例1〜3では、1kHzの周波数帯において第1音圧レベルが第2音圧レベルよりも低い。これに対し、実施例1では、1kHzの周波数帯において第1音圧レベルが第2音圧レベルよりも高い。
【0058】
本実施形態では、上記のように搬送部60を改良することで、特に、人間にとって生理的・心理的に不快な(ユーザにとって耳障りな)1kHzを含む630Hz〜3kHzの周波数帯において、第1音圧レベルが第2音圧レベルよりも大きい以下の条件式(2)を満たしている。
DA>DB・・・(2)
DAは、第1騒音の第1音圧レベルを表し、DBは、第2騒音の第2音圧レベルを表す。
【0059】
図11は、ISO532Bに基づくラウドネスのオーバーオール値の変動比較であり、実施例1と比較例2とのそれぞれについて、第2騒音のラウドネスの測定を行った結果を示す。図11では、縦軸がラウドネス(sone)を表し、横軸がサンプル点数を表す。同図に示すように、サンプル点数の全てにおいて、実施例1の第2騒音のラウドネスが、比較例2の第2騒音のラウドネスよりも低いことが確認された。
【0060】
また、図6に示すように、条件式(1)および(2)を満たさない比較例1〜3の聴感印象に比べ、条件式(1)および(2)を満たす実施例1の聴感印象は良いことが確認された。なお、聴感印象は一対比較法により評価した。
【0061】
以上説明した第1実施形態に係る画像形成装置1は、駆動部において、マスクに効果的な有用な音源を搬送部60側へ配置することにより、駆動部において発生する第1騒音の第1等価騒音レベル値LAを、搬送部60において発生する第2騒音の第2等価騒音レベル値LBよりも大きく設定している(条件式(1))。そのため、非定常音である第2騒音が、定常音である第1騒音によってマスクされ易くなる。つまり、本実施形態では、第1騒音はマスキング音として用いられている。これにより、定常音である第1騒音が非定常音である第2騒音よりも強調された状態(マスク効果が得られた状態)で、ユーザは画像形成装置1が発生させる全体の騒音を聴くことになる。その結果、ユーザの聴感印象が向上すること、つまり、画像形成装置1の静音化が達成される。
【0062】
また、本実施形態では、ユーザにとって特に耳障りな1kHzの周波数帯において、第1騒音の第1音圧レベルDAが、第2騒音の第2音圧レベルDBよりも大きく設定されている(条件式(2))。そのため、ユーザの聴感印象を向上させることができる。
【0063】
さらに、本実施形態では、搬送部60において発生する第2騒音、特に、シートの搬送中にガイド部材やレジストローラ64に衝突することに起因して発生する非定常音である衝撃音は、第1ガイド部材71〜第5ガイド部材75の改良によって抑制しているので、第1騒音によってマスクされ易くなる。
【0064】
さらに、本実施形態では、駆動部が近接して配設された背面カバー27と、搬送部60が近接して配設された右側面カバー28とは互いに略90度の角度をなして配置されているので、第1騒音によって第2騒音をマスクする作用を容易に得ることができる。
【0065】
以上の説明から明らかな通り、第1実施形態の画像形成装置1は、条件式(1)、好ましくは、条件式(2)をさらに満たすことで、ユーザの印象評価を一般化する評価手段を提供するものである。
【0066】
[第2実施形態]
続いて、駆動部において発生する第1騒音及び搬送部60において発生する第2騒音について、シャープネス値を追加的に、若しくはシャープネス値を主に考慮した、第2実施形態の画像形成装置について説明する。画像形成装置の構成は、先に図1〜図5に基づいて説明した画像形成装置1の構成と基本的には同一である。
【0067】
シャープネス値は、音の鋭さを示す指標であって、騒音に耳障りとなる鋭い高周波音が多く含まれている程、シャープネス値は高くなる。シャープネス値は、概略的には、音の総エネルギー量に対して高周波音のエネルギー量が占める割合によって定まる。具体的には、上記第1実施形態において用いた第1等価騒音レベル値LA及び第2等価騒音レベル値LBを算出するために取得された収音データを数値解析することによって、背面カバー27側及び右側面カバー28側のシャープネス値を求めることができる。上記数値解析は、実際には、ISO532Bに準拠した市販の音質評価ソフトを用いて実行させることができる。
【0068】
第2実施形態では、背面カバー27(第1壁部)の外面から第1距離だけ離れた第1収音位置で収音された第1騒音の第1シャープネス値をSAとし、右側面カバー28(第2壁部)の外面から、前記第1距離と同一の第2距離だけ離れた第2収音位置で収音された第2騒音の第2シャープネス値をSBとすると、次の条件(3)を満たすように画像形成装置が構成される。
SA>SB・・・(3)
【0069】
上記第1シャープネス値SAは、背面カバー27側の第1収音位置(図3)で10秒間測定して得た第1騒音のデータを、上述のISO532Bに準拠した市販の音質評価ソフトを用いて解析することにより得られる値である。上記第2シャープネス値SAは、右側面カバー28側の第2収音位置(図1)で10秒間測定して得た第2騒音のデータを、上述のISO532Bに準拠した市販の音質評価ソフトを用いて解析することにより得られる値である。なお、第1距離及び第2距離は、この第2実施形態においても50cmである。
【0070】
ユーザの聴感印象は、騒音に含まれるシャープネス値の影響を受ける場合が多い。搬送部60において発生する騒音にはシートによる衝撃音が含まれるが、かような衝撃音は高周波成分が支配的となる。つまり、シャープネス値が高い騒音であり、一般に多くのユーザが不快感を覚える騒音である。また、騒音自体の音圧レベルが比較的小さくても、当該騒音のシャープネス値が大きければユーザは不快感を覚えることがある。従って、第1実施形態で挙げた第1及び第2等価騒音レベルに関する条件式(1)、乃至は第1及び第2音圧レベルに関する条件式(2)を満たすだけではなく、第1及び第2シャープネス値に関する条件式(3)も満たす画像形成装置とすることが望ましい。若しくは、条件式(3)を少なくとも満たす画像形成装置とすることが望ましい。
【0071】
このような画像形成装置であれば、第1シャープネス値SAが第2シャープネス値SBよりも大きく設定されている。そのため、搬送部60から発せられる、非定常音である第2騒音の高周波成分が抑制された状態で、駆動部から発せられる、定常音である第1騒音を発生させることができる。つまり、定常音である駆動力供給時の騒音が、シート搬送によって発生する衝撃性の音よりも強調された状態で、ユーザは画像形成装置が発生させる全体の騒音を聴くことになる。これにより、高周波域において、衝撃性音の耳障りな特徴を駆動音によって改善することができる。その結果、ユーザの聴感印象が向上すること、つまり、画像形成装置の静音化が達成される。
【0072】
条件式(1)乃至は(2)と、条件式(3)との双方を満たす、若しくは、少なくとも条件式(3)満たすために、画像形成装置の搬送部60に与える工夫は、上掲の第1実施形態と基本的に同じである。例えば、シートがガイド部材やレジストローラ64に衝突することで発生する衝撃音を減少するために、第2、第3、第4、第5ガイド部材72、73、74、75の材質や形状を改良し、シートがこれらガイド部材やレジストローラ64に衝突する衝撃を緩和する工夫(接触角の調整)が、画像形成装置に与えられる。
【0073】
図12及び図13は、等価騒音レベル[dB]とシャープネス値[acum]との双方について行った実験の結果を示す。実験では、搬送部60について上記改良が行われた実施例2及び3に係る画像形成装置と、搬送部60について特段の改良が行われていない比較例4及び5に係る画像形成装置が用いられた。また、実験では、第1、第2騒音についての第1、第2等価騒音レベル値および第1、第2シャープネス値だけでなく、前面から漏れる騒音の等価騒音レベル値とシャープネス値、および左側面から漏れる騒音の等価騒音レベル値とシャープネス値も測定された。図12及び図13において、ppmは分当たりの印字枚数を示す。
【0074】
図12に示すように、比較例4及び5では、搬送部60の改良が行われなかったため、第1騒音の第1等価騒音レベル値LAが、第2騒音の第2等価騒音レベル値LBよりも小さく、条件式(1)のLA>LBが満たされていない。また、図13に示すように、第2騒音の第2シャープネス値SBが第1騒音のシャープネス値SAよりも大きく、条件式(3)のSA>SBも満たされていない。
【0075】
これに対し、実施例2、3では、上記した搬送部60の改良が行われたため、第1騒音の第1等価騒音レベル値LAが第2騒音の第2等価騒音レベル値LBよりも大きく、条件式(1)が満たされている。また、第2騒音の第2シャープネス値SBが第1騒音のシャープネス値SAよりも抑制されており、条件式(3)のSA>SBも満たされている。
【0076】
このような実施例2及び3に係る画像形成装置と、比較例4及び5に係る画像形成装置とについて、聴感印象を一対比較法により評価した。その結果、条件式(1)および(3)を満たさない比較例4、5の聴感印象に比べ、条件式(1)および(3)を満たす実施例2、3の聴感印象は良いことが確認された。
【符号の説明】
【0077】
1 画像形成装置
2 装置本体
21 前面カバー
26 左側面カバー
27 背面カバー(第1壁部)
28 右側面カバー(第2壁部)
30 背面フレーム
31 モータ
32 ファン
33 コントローラボックス
35 ギアボックス
40 画像形成部
50 定着部
60 搬送部
70 搬送路
71 第1ガイド部材
72 第2ガイド部材
73 第3ガイド部材
74 第4ガイド部材
75 第5ガイド部材
P1 第1収音位置
P2 第2収音位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容空間を画定する筐体を有する装置本体であって、前記筐体の1の壁面を画定する第1壁部と、前記1の壁面とは異なる他の壁面を画定する第2壁部とを有し、前記収容空間内において、シート上に画像を形成する画像形成動作が行われる装置本体と、
前記収容空間内において前記第1壁部に近接して配置され、前記画像形成動作に必要な駆動力を供給する駆動部と、
前記収容空間内において前記第2壁部に近接して配置され、前記シートを前記画像形成動作に合わせて搬送する搬送部と、
を備え、
前記駆動部が前記駆動力を供給する際に発生する定常音を、第1騒音とし、
前記搬送部が前記シートを搬送する際に発生する非定常音を、第2騒音とし、
前記第1壁部の外面から第1距離だけ離れた第1収音位置で収音された前記第1騒音の第1等価騒音レベル値を、LAとし、
前記第2壁部の外面から、前記第1距離と同一の第2距離だけ離れた第2収音位置で収音された前記第2騒音の第2等価騒音レベル値を、LBとすると、
以下の条件(1)を満たす画像形成装置。
LA>LB・・・(1)
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置において、
前記第1騒音の第1音圧レベルを、DAとし、
前記第2騒音の第2音圧レベルを、DBとすると、
1kHz前後の周波数帯において、以下の条件(2)を満たす画像形成装置。
DA>DB・・・(2)
【請求項3】
請求項2に記載の画像形成装置において、
前記搬送部は、前記シートを搬送するためのガイド部材と、前記ガイド部材によって画定される搬送路とを有し、
前記非定常音は、前記シートが前記搬送路を搬送される際に前記ガイド部材に衝突することで発生する衝撃音を含む画像形成装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記第1壁部は、前記装置本体の上下方向に延びる第1縁部を有し、
前記第2壁部は、前記装置本体の前記上下方向に延びて、前記第1縁部と近接した状態の第2縁部を有し、前記第1壁部に対して略直交に配置されている画像形成装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記第1壁部の外面から第1距離だけ離れた第1収音位置で収音された前記第1騒音の第1シャープネス値を、SAとし、
前記第2壁部の外面から、前記第1距離と同一の第2距離だけ離れた第2収音位置で収音された前記第2騒音の第2シャープネス値を、SBとすると、
さらに、以下の条件(3)を満たす画像形成装置。
SA>SB・・・(3)
【請求項6】
収容空間を画定する筐体を有する装置本体であって、前記筐体の1の壁面を画定する第1壁部と、前記1の壁面とは異なる他の壁面を画定する第2壁部とを有し、前記収容空間内において、シート上に画像を形成する画像形成動作が行われる装置本体と、
前記収容空間内において前記第1壁部に近接して配置され、前記画像形成動作に必要な駆動力を供給する駆動部と、
前記収容空間内において前記第2壁部に近接して配置され、前記シートを前記画像形成動作に合わせて搬送する搬送部と、
を備え、
前記駆動部が前記駆動力を供給する際に発生する定常音を、第1騒音とし、
前記搬送部が前記シートを搬送する際に発生する非定常音を、第2騒音とし、
前記第1壁部の外面から第1距離だけ離れた第1収音位置で収音された前記第1騒音の第1シャープネス値を、SAとし、
前記第2壁部の外面から、前記第1距離と同一の第2距離だけ離れた第2収音位置で収音された前記第2騒音の第2シャープネス値を、SBとすると、
以下の条件(3)を満たす画像形成装置。
SA>SB・・・(3)

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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