説明

画像形成装置

【課題】 長期間の省電力モード状態を確保し、良好な省電力状態を維持する。
【解決手段】 駆動制御部11は、当該装置を構成する可動部又は当該装置に対して着脱可能な構成部としてのユニット13、15a、15b、Bに対する取り扱い変化を検出し、通常モードと省電力モードとの間で移行制御する。検出部17は、ユニット13〜Bへの取り扱い変化を検出し、いずれかのユニット13〜Bに対する取り扱い変化に基づく1個の検出信号を出力する。コントロール部1は、当該装置の動作状態を通常モードと省電力モードとの間で切換制御し、その省電力モードに移行した駆動制御部11を検出信号に基づき通常モードに起動制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像形成装置に係り、例えば複合機(MFP:Multi Function Peripheral)等の画像形成装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の画像形成装置にあっては、一般に、原稿上の画像情報から画像データを光学的に読み取り、その電子的画像データに基づきトナー像を形成して用紙に転写定着させて印刷する印刷(印字)機能の他、外部機器との間で画像データを送受信する機能等を有している。
【0003】
近年、画像形成装置では、省エネルギー(省電力)仕様を目的として、起動に必要な構成にのみ電源を供給し、その他の構成には電源供給を遮断して電源電力の消費を低減する省電力モード(スリープモード又は節電モード)機能を搭載し、ユーザのスリープキーへの操作によってその省電力モードへ移行し、何らかの操作によって通常モードへ復帰するようになっており、CPU(central processing unit)を搭載した駆動制御部によって省電力モードと通常モード間の移行制御を実行している。
【0004】
しかも、画像形成装置では、駆動制御部によって、印刷部を駆動制御するとともに、常時、用紙カセットの有無、トナーカセットの有無、装置本体のカバーの開閉状態、後処理装置等の連結の有無等の変化を監視し、必要に応じて外部の管理装置に出力して管理情報を更新する構成となっていた。
【0005】
従来、この種の公知技術として、例えば特開2008−176238号公報(特許文献1)のようにコスト高を招くことなく簡単な構成によって交換ユニットの状態を判定可能な電子装置、特開平10−97488号公報(特許文献2)のように増設ユニットと本体間の通信手順を効率化してバージョンアップに伴うコスト高を回避した通信制御システム、および特開2006−254384号公報(特許文献3)のようにネットワークとの接続の有無によって復帰要因回路へ供給する電力を遮断するデジタル複合機がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−176238号公報
【特許文献2】特開平10−97488号公報
【特許文献3】特開2006−254384号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、従来の画像形成装置では、CPUを搭載した消費電力が大きい駆動制御部が、常時、用紙カセットの有無、トナーカセットの有無、装置本体のカバーの開閉状態、後処理装置等の連結の有無等の変化を監視することから、消費電力を低減させ難く、省電力を確保する観点から改善が求められていた。
【0008】
さらに、画像形成部が省電力モードに移行中に、例えば、トナーカセットや後処理装置が外された場合、通常モードに復帰したとき、トナーカセットや後処理装置に対する取り扱い変化情報が更新されない事態が生じたり、制御が困難になり易い難点がある。
【0009】
上述した各特許文献1〜3についても同様であり、消費電力を低減させる観点から改善すべき余地がある。
【0010】
本発明はそのような課題を解決するためになされたもので、省電力モード期間を可能な限り長くし、良好な省電力状態の維持が可能な画像形成装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そのような課題を解決するために本発明の請求項1に係る画像形成装置は、用紙がセットされる用紙カセットから給紙した用紙に対して画像データに基づき画像形成する画像形成部と、当該装置を構成する可動部又は当該装置に対して着脱可能な構成部としての複数のユニットと、少なくともその画像形成部を駆動制御し、そのユニットに対する取り扱い変化を検出するとともに、通常の電源が供給される通常モードとこれより省電力状態の省電力モードとの間で移行制御される駆動制御部と、個々のユニットに対する取り扱い変化を検出し、いずれかのユニットに対する取り扱い変化に基づく1個の検出信号を出力する検出部と、当該装置の動作状態を通常モードと省電力モードとの間で切換制御し、その省電力モードに移行した駆動制御部を上記検出信号に基づき通常モードに起動制御するコントロール部と、を具備している。
【0012】
本発明の請求項2に係る画像形成装置は、上記検出部が、その検出信号としてワンショット検出信号を出力する機能を有している。
【0013】
本発明の請求項3に係る画像形成装置は、上記コントロール部が、当該装置全体を制御する主制御部である構成となっている。
【0014】
本発明の請求項4に係る画像形成装置は、上記コントロール部が、通常モードに起動された駆動制御部によって検出された取り扱い変化の情報を、ネットワークを介して外部の機器に出力制御する構成である。
【発明の効果】
【0015】
このような本発明の請求項1に係る画像形成装置では、当該装置を構成する複数のユニットに対する取り扱い変化を検出し、いずれかのユニットに対する取り扱い変化に基づく1個の検出信号を出力し、当該装置の動作状態を通常モードから省電力モードに移行した駆動制御部に対し、その検出信号に基づき通常モードに起動制御し、この起動した駆動制御部によってユニットに対する取り扱い変化状態を検出するから、省電力モード状態において、駆動制御部とは別個にユニットに対する取り扱い状態の変化を検出可能で、省電力モード状態を可能な限り長期間確保し、駆動制御部の消費電力を低く維持することが可能で、良好な省電力状態の維持が可能である。
【0016】
本発明の請求項2に係る画像形成装置は、上記検出部がワンショット検出信号を出力するから、回路構成が簡素化されるうえ処理速度を高速化させなくともよい。
【0017】
本発明の請求項3に係る画像形成装置は、上記コントロール部が当該装置全体を制御する主制御部であるから、回路構成を複雑化させ難い。
【0018】
本発明の請求項4に係る画像形成装置は、上記コントロール部が、ネットワークを介して外部の機器に対し上記取り扱い変化に係る情報を出力制御するから、外部の機器に対して複数のユニットに対する取り扱い変化の更新情報を出力させ易い。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係る画像形成装置を示す概略ブロック図である。
【図2】図1の画像形成装置を示す概略内部構成図である。
【図3】図1の画像形成装置の動作を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0021】
図1は本発明に係る画像形成装置の実施の一形態を示す概略ブロック図である。
【0022】
図1は本発明の画像形成装置Aおよびこれに外部的に連結された後処理装置Bを示している。
【0023】
画像形成装置Aは、コントロール部1を中心にして画像読取部3、記憶部5、操作パネル部7、通信部9、駆動制御部11、カバー13、印刷部15および検出部17等を有し、例えば複合機を構成している。画像形成装置Aとしてはこれ以外にも種々の構成を有するが、本発明の要部ではないので説明および図示を省略する。
【0024】
コントロール部1は、画像読取部3、記憶部5、操作パネル部7、通信部9、駆動制御部11、印刷部15および後処理装置Bを制御する主制御部であるが、詳細は後述する。
【0025】
画像読取部3は、例えば図2の画像形成装置Aにおいて、本体ケース19の上部に配置され、コントロール部1の制御の下、例えば印刷された原稿から画像を光学的に読み込み、フィルタ処理等をして電子的画像データを生成する公知のスキャナー等であり、生成した画像データが原稿の頁毎に記憶部5に順次記憶されるようになっている。画像形成装置Aの内部構成については後述する。
【0026】
図1の記憶部5は、画像読取部3からの画像データ、コントロール部1および駆動制御部11の動作プログラム等を格納する読み書き可能な例えばハードディスク(HDD)である。
【0027】
操作パネル部7は、例えば図2の画像形成装置Aの本体ケース19の上部に配置され、画像形成装置Aの動作状態を表示する液晶形の表示部として機能するとともに、印刷する用紙である用紙の選択、印刷の実行又は中止、印刷部数等の指示入力部としての機能を有しており、コントロール部1によって制御される。
【0028】
図1の通信部9は、ネットワークNTを介して外部の機器、例えば情報処理装置(サーバ)Cとの間で種々の画像データや後述する取り扱い変化情報等を送受信するインターフェース部である。
【0029】
駆動制御部11は、CPUを搭載してコントロール部1の制御の下、印刷部15の印刷や後処理装置Bの後処理を実行制御する機能、通常の電源が供給される通常モードとこれより省電力状態の省電力モード(スリープモード)との間で印刷部15および後処理装置Bを移行制御する機能の他、次の機能を有している。
【0030】
すなわち、駆動制御部11は、本体ケース19に形成された開閉扉等のカバー13の開閉操作、印刷部15の後述する用紙カセット15aやトナーカセット15bの脱着操作、後処理装置Bの脱着(連結、取り外し)操作等のように、カバー13、用紙カセット15a、トナーカセット15b、後処理装置Bへの外部からの物理的な取り扱い変化を検出する機能を有している。
【0031】
駆動制御部11は、通常モードの状態で、印刷部15および後処理装置Bの動作制御の他、カバー13、用紙カセット15a、トナーカセット15bおよび後処理装置Bについて、外部からなされた何れかの取り扱い変化を検出するとともに、それらカバー13等のうちの何れによって通常モードが起動したか判別する機能を有している。駆動制御部11は、省電力モードの状態で、それらの動作制御や取り扱い変化を検出しない。
【0032】
なお、本発明では、便宜上、カバー13、用紙カセット15a、トナーカセット15b、後処理装置Bをユニットと称する。
【0033】
ユニットとしてのカバー13は、本体ケース19の例えば前面に配置された開閉扉等であって、装置内部のメンテナンスやトナーカセット15b等の取り付け、取り外しを容易にするためのものであり、それに付属された機構的スイッチ(図示せず。)やセンサ等によって開閉状態が取り扱い変化信号として、駆動制御部11および検出部17に出力するようになっている。
【0034】
ユニットとしての用紙カセット15aは、印刷用紙を載置セットするものであり、トナーカセット15bは、後述するように画像データに基づき用紙に転写するトナーを溜めた容器であり、いずれも本体ケース19側に付属された機構的スイッチ(図示せず。)やセンサ等によって取り外し又は取り付け状態が取り扱い変化信号として、駆動制御部11および検出部17に出力するようになっている。
【0035】
ユニットとしての後処理装置Bについても同様であり、本体ケース19側に付属された機構的スイッチ(図示せず。)やセンサ等によって取り外し又は取り付け状態が取り扱い変化信号として、駆動制御部11および検出部17に出力するようになっている。後処理装置Bの構成は後述する。
【0036】
図3は、一例としてカバー13が開かれたときの取り扱い変化信号、用紙カセット15a、トナーカセット15bおよび後処理装置Bが取り外されたときの取り扱い変化信号を示すものであり、各々別々のタイミングで取り扱い操作がなされた状態を示している。
【0037】
印刷部15は、図2の画像形成装置Aの本体ケース19内に配置され、本体ケース19の下部に配置され複数の用紙カセット15aと、この用紙カセット15aから1次給紙された用紙をレジストセンサ15cで2次給紙された用紙に対し、画像データに基づくトナー像をトナーカセット15bからのトナーで画像形成して転写する転写部15dと、トナー像の転写された用紙を加熱定着する定着部15e等を有するモノクロ印刷又はカラー印刷する画像形成部としての機能を有している。
【0038】
図2中の符号21、23は印刷された用紙の排紙口および内部の排紙トレイ、符号25は印刷用紙を排紙口21側と排紙トレイ23側に分配するレバーである。
【0039】
図1の検出部17は、省電力モードの状態でも、個々のユニットであるカバー13、用紙カセット15a、トナーカセット15b、後処理装置Bの取り扱い変化を検出し、カバー13、用紙カセット15a、トナーカセット15bおよび後処理装置Bからのいずれかの検出信号の論理が変わった瞬間の電圧変化を、例えばワイヤードORゲート(図示せず。)によってワンショット信号に変換し、図3に示すようなワンショット検出信号をコントロール部1に出力する機能を有している。
【0040】
すなわち、検出部17は、カバー13、用紙カセット15a、トナーカセット15b、後処理装置B等のユニットについて、省電力モードの状態でも、いずれかの取り扱い変化がなされたとき、その取り扱い変化に基づく1個のワンショット検出信号をコントロール部1に出力する機能を有している。
【0041】
コントロール部1は、CPU、このCPUの起動プログラムを格納した作業用メモリ部、入出力インターフェース(いずれも図示せず。)を有し、上述した画像読取部3、記憶部5、操作パネル部7、通信部9、駆動制御部11等、装置全体を制御する。
【0042】
すなわち、コントロール部1は、操作パネル部7からの指示に基づき用紙カセット15a〜17cから用紙を給紙制御し、選択給紙された用紙を搬送制御し、記憶部5の画像データを印刷部13に出力して印刷制御する機能の他、以下の機能を有している。
【0043】
コントロール部1は、操作パネル部7に配置したスリープキー(図示せず。)への操作があったとき、又は当該装置に対して所定期間にわたって操作パネル部7からの操作入力がないとき、駆動制御部11その他の動作状態を通常モードから省電力モードに移行制御するとともに、操作パネル部7から何らかの操作なされたとき、省電力モードに移行した駆動制御部11その他を通常モードに起動制御する機能を有している。
【0044】
さらに、コントロール部1は、検出部17からのワンショット検出信号に基づき、省電力モードに移行した駆動制御部11その他を通常モードに起動制御する機能も有している。
【0045】
コントロール部1は、上述したようにカバー13、用紙カセット15a、トナーカセット15b、後処理装置B等のユニットについて駆動制御部11が個々のユニット取り扱い変化を検出すると、例えば「カバー13が開かれている。」、又は「トナーカセット15bが取り外されている。」旨を操作パネル部7に表示制御するとともに、通信部9からネットワークNTを介して外部の情報処理装置Cに更新情報として出力する機能を有している。
【0046】
画像形成装置Aに連結されるとともに駆動制御部11に接続される後処理装置Bは、図2に示すように、画像形成装置Aの排紙口21に揃えて形成された印刷用紙の搬入口27、搬入された複数枚の印刷用紙にステープル処理を施すステープル処理部29、それら印刷用紙にパンチ孔を空けるパンチ処理部31、および駆動制御部11に接続されステープル処理部29およびパンチ処理部31等を制御する後処理制御部33等を有して構成されている。
【0047】
図2中の符号35は、搬入された印刷用紙をステープル処理部29およびパンチ処理部31側と排紙トレイ37側とへ分配するレバーであり、後処理制御部33で制御される。
【0048】
次に、本発明に係る画像形成装置Aの動作を図3を参照して簡単に説明する。
【0049】
画像形成装置Aでは、ユーザによるスリープキーへの操作がなされたとき、駆動制御部11が装置を省電力モードにモード切換え制御する。
【0050】
このような状態において、外部からユーザの操作や取り扱いにより、カバー13、用紙カセット15a、トナーカセット15bおよび又は後処理装置Bの取り扱い変化がなされたとき、図3に示すように、カバー13、用紙カセット15a、トナーカセット15bおよび後処理装置Bの何れか1個又は複数から検出信号が検出部17へ出力される。
【0051】
これを受けて、駆動制御部11が省電力モード状態のままであっても、検出部17がその取り扱い変化に基づく1個又は複数の検出信号のOR条件から、1個のワンショット検出信号をコントロール部1に出力する。この状態では、カバー13、用紙カセット15a、トナーカセット15b又は後処理装置Bの何れが取り扱われたか判別されない。
【0052】
そして、コントロール部1が、検出部17からのワンショット検出信号に基づき駆動制御部11を通常モードに起動制御する。
【0053】
これを受けて、駆動制御部11が、それらカバー13、用紙カセット15a、トナーカセット15bおよび後処理装置Bのうち、いずれが取り扱い変化を受けたか検出するとともに、カバー13、用紙カセット15a、トナーカセット15b又は後処理装置B(ユニット)の何れによって起動されたかを判別する。
【0054】
コントロール部1は、その駆動制御部11による検出結果を操作パネル部7に、例えば「カバー13が開かれている。」又は「トナーカセット15bが取り外されている。」旨を表示したり、通信部9からネットワークNTを介して外部の情報処理装置Bに更新管理情報として出力し、情報処理装置Bにてカバー13又はトナーカセット15bの状態を更新理可能になる。
【0055】
このように、本発明の画像形成装置Aは、用紙がセットされる用紙カセット15aから給紙した用紙に対して画像データを画像形成する印刷部(画像形成部)13と、当該装置を構成する可動部又は当該装置に対して着脱可能な構成部としてのカバー13、用紙カセット15a、トナーカセット15b、後処理装置B(ユニット)と、少なくともその印刷部13を駆動制御し、それらユニット13、15a、15b、Bに対する取り扱い変化を検出するとともに、通常モードと省電力モードとの間で移行制御する駆動制御部11と、それらユニット13、15a、15b、Bへの取り扱い変化を検出し、いずれかのユニット13、15a、15b、Bに対する取り扱い変化に基づく1個のワンショット検出信号を出力する検出部17と、当該装置の動作状態を通常モードと省電力モードとの間で切換制御し、その省電力モードに移行した駆動制御部11をワンショット検出信号に基づき通常モードに起動制御するコントロール部1と、を具備している。
【0056】
そのため、ユニット13、15a、15b、Bへの取り扱い変化を検出する駆動制御部11とは別個に、省電力モード状態において、消費電力の小さな検出部17でユニット13、15a、15b、Bへの取り扱い変化を検出し、コントロール部1を介して駆動制御部11を起動してその変化を検出するから、消費電力が大きくなりがちの駆動制御部11にてユニット13、15a、15b、Bに対する取り扱い変化状態を常時監視する必要がなくなる。
【0057】
これによって、省電力モード状態を可能な限り長い期間にわたり、消費電力が大きい駆動制御部11を省電力モード(スリープ)状態に維持可能となり、良好な省電力状態を維持可能で、省エネ対策に有用となる。
【0058】
しかも、ワンショット検出信号を出力して通常モードに再起動するから、省電力モード状態下の検出用通信ラインが1本で済むため、十数個のユニットでも監視可能で、構成を複雑化させ難いし、コントロール部1に関しても最小限の信号の監視で済むために高速で動作する必要はなく、動作周波数を落とすことも可能で、この点からも消費電力を最小限に抑えることが可能である。
【0059】
また、上記コントロール部1が、画像形成装置A全体を制御する主制御部で形成すれば、簡単な構成を維持したうえで省電力化を図り易い。
【0060】
さらに、上記コントロール部1が、ネットワークNTを介して外部の情報処理装置Cに対し、取り扱い変化に係る情報を出力制御するから、外部の機器に対してカバー13、用紙カセット15a、トナーカセット15b、後処理装置B等のユニットに係る取り扱い変化情報を出力させ、外部の管理に寄与させ易い。
【0061】
ところで、本発明の画像形成装置Aにおけるユニットは、上述したカバー13、用紙カセット15a、トナーカセット15b、後処理装置Bに限らない。要は、当該装置を構成する可動部又は当該装置に対して着脱可能な構成部であり、脱着可能な消耗品等に限らず、操作パネル部7以外、ユーザが外部から取り扱い変化可能な可動部も含まれる。
【0062】
さらに、駆動制御部11は、上述したカバー13、用紙カセット15a、トナーカセット15bおよび後処理装置Bを制御するものに限定されない。
【0063】
少なくとも、用紙がセットされる用紙カセットから給紙した用紙に対して画像データに基づき画像形成する印刷部(画像形成部)15に対し駆動制御するとともに、通常モードと省電力モードの間で移行制御し、それらユニット15a〜Bに対する取り扱い変化を検出する構成であれば良い。
【0064】
また、本発明における検出部17は、いずれかのユニット13、15a、15b、Bに対する取り扱い変化に基づく1個のワンショット検出信号を出力する機能を有するものに限らず、個々のユニット13、15a、15b、Bに対する取り扱い変化を検出し、いずれかに対する取り扱い変化に基づく1個の検出信号を出力するよう形成すれば本発明の目的達成が可能である。
【0065】
なお、本発明の画像形成装置Aは、上述した複合機に限らず、複写機、ファクシミリ機等の画像形成装置において実施可能である。
【符号の説明】
【0066】
1 コントロール部(主制御部)
3 画像読取部
5 記憶部
7 操作パネル部
9 通信部
11 駆動制御部
13 カバー(ユニット)
15 印刷部
15a 用紙カセット(ユニット)
15b トナーカセット(ユニット)
15c レジストセンサ
15d 転写部
15e 定着部
17 検出部
19 本体ケース
21 排紙口
23 排紙トレイ
27 搬入口
29 ステープル処理部
31 パンチ処理部
33 後処理制御部
35 レバー
37 排紙トレイ
A 画像形成装置
B 後処理装置(ユニット)
C 情報処理装置(サーバ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙がセットされる用紙カセットから給紙した前記用紙に対して画像データに基づき画像形成する画像形成部と、
当該装置を構成する可動部又は当該装置に対して着脱可能な構成部としての複数のユニットと、
少なくとも前記画像形成部を駆動制御し、前記ユニットに対する取り扱い変化を検出するとともに、通常の電源が供給される通常モードとこれより省電力状態の省電力モードとの間で移行制御される駆動制御部と、
個々の前記ユニットに対する取り扱い変化を検出し、いずれかの前記ユニットに対する前記取り扱い変化に基づく1個の検出信号を出力する検出部と、
当該装置の動作状態を前記通常モードと前記省電力モードとの間で切換制御し、前記省電力モードに移行した前記駆動制御部を前記検出信号に基づき前記通常モードに起動制御するコントロール部と、
を具備することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記検出部は、前記検出信号としてワンショット検出信号を出力する機能を有する請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記コントロール部は、当該装置全体を制御する主制御部である請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記コントロール部は、前記通常モードに起動された前記駆動制御部によって検出された前記ユニットに対する取り扱い変化の情報を、ネットワークを介して外部の機器に出力制御する機能を有する請求項1〜3いずれか1項記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−137606(P2012−137606A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−289668(P2010−289668)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】