画像形成装置
【課題】本発明の目的は、帯電部材を当接させる際に発生する中間転写体の回転速度変動が小さくさせ、画像ブレによる画像不良を抑制すること。
【解決手段】中間転写体に当接して転写後に中間転写ベルトに残留したトナー帯電する帯電部材を有する画像形成装置であって、帯電部材が中間転写体に当接する際の移動速度を、帯電部材が中間転写体に当接する位置における中間転写体の回転方向と平行な成分と垂直な成分とに分けた場合、平行な成分の移動速度は、帯電部材が中間転写体に当接する際の中間転写体の回転速度と略等速であること。
【解決手段】中間転写体に当接して転写後に中間転写ベルトに残留したトナー帯電する帯電部材を有する画像形成装置であって、帯電部材が中間転写体に当接する際の移動速度を、帯電部材が中間転写体に当接する位置における中間転写体の回転方向と平行な成分と垂直な成分とに分けた場合、平行な成分の移動速度は、帯電部材が中間転写体に当接する際の中間転写体の回転速度と略等速であること。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は中間転写体上に形成したトナー像を転写材に転写する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、紙等の転写材に多色画像(カラー画像)を形成する画像形成装置として、中間転写方式を用いた電子写真方式が知られている。中間転写方式とは、トナー像を担持する像担持体である感光ドラムから回転する中間転写体に複数色のトナーを1次転写することで中間転写体上にカラートナー像を形成する。その後、中間転写体から転写材にカラートナー像を2次転写することでカラー画像を形成する方式である。
【0003】
また、カラートナー像を転写材に2次転写する際、トナーの一部が転写材に転写されず中間転写体上に残留する。この残留トナーを除去するためのクリーニング手段が必要となる。クリーニング手段の一例として、特許文献1には中間転写体に当接離間可能な帯電ローラが開示されている。この帯電ローラにより、残留トナーを帯電し、1次転写ニップ部で感光ドラムに逆転写することで、感光ドラムに回収するクリーニング方式が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−49023号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
帯電ローラの代わりに、中間転写体に当接離間可能な摺動部材である帯電ブラシを使用し、残留トナーの帯電を行う場合がある。帯電ブラシのように、中間転写体に対して従動しない構成は、中間転写体上のトナーを、より確実に中間転写体上で散らすことが可能である。中間転写体上のトナーは積層された状態よりも、中間転写体上で散らされた状態の方が帯電部材によってより均一に帯電され易い。
【0006】
しかしながら、帯電部材として帯電ブラシを使用すると、帯電ブラシが中間転写体に当接する瞬間に中間転写体の回転駆動トルクが急増する。その結果、中間転写体の回転速度が変動するという問題があった。像担持体へのトナー像形成中や像担持体から中間転写体にトナー像を転写中に、中間転写体の回転速度が1次転写中に変動すると、トナー像が中間転写体上の所望の位置からずれて1次転写される所謂画像ブレの原因となるおそれがあった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための本発明に係る代表的な構成は、トナー像を担持する像担持体と、回転可能な中間転写体と、前記中間転写体を介して前記像担持体と1次転写ニップ部を形成する1次転写部材と、前記中間転写体と2次転写ニップ部を形成する2次転写部材と、前記中間転写体に当接離間可能であり、前記中間転写体のトナーを帯電する帯電部材と、を有し、前記1次転写ニップ部で前記像担持体から前記中間転写体に1次転写されたトナー像を前記2次転写ニップ部で前記中間転写体から転写材に2次転写し、前記中間転写体に残留したトナーを前記帯電部材によって帯電することで、前記1次転写ニップ部で前記像担持体から前記中間転写体に前記残留したトナーを逆転写する画像形成装置において、前記帯電部材は、前記中間転写体の回転中に同一部が前記中間転写体に接触し続けるものであり、前記帯電部材が前記中間転写体に当接する際の移動速度を、前記帯電部材が前記中間転写体に当接する位置における前記中間転写体の回転方向と平行な成分と垂直な成分とに分けた場合、前記移動速度の前記平行成分は、前記帯電部材が前記中間転写体に当接する際の前記中間転写体の回転速度と略等速であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、帯電部材を当接させる際に発生する中間転写体の回転速度変動が小さくなるため、画像ブレによる画像不良を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施例1に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。
【図2】実施例1に係る画像形成装置において、帯電部材22が当接する際のプロセス状態を説明する図である。
【図3】帯電部材22の当接状態を説明する図である。
【図4】第1実施形態における周速差95%時の中間転写ベルト9の回転速度変動を示す図である。
【図5】第1実施形態における周速差100%時の中間転写ベルト9の回転速度変動を示す図である。
【図6】第1実施形態における周速差70%時の中間転写ベルト9の回転速度変動を示す図である。
【図7】第1実施形態における周速差130%時の中間転写ベルト9の回転速度変動を示す図である。
【図8】第1実施形態と比較例における画像ブレ発生の有無を示す図である。
【図9】第2実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。
【図10】導電性ブラシ22bの当接を行った様子を示す図である。
【図11】第2実施形態における周速差95%時の中間転写ベルト9の回転速度変動を示す図である。
【図12】第2実施形態における周速差100%時の中間転写ベルト9の回転速度変動を示す図である。
【図13】第2実施形態における周速差70%時の中間転写ベルト9の回転速度変動を示す図である。
【図14】第2実施形態における周速差130%時の中間転写ベルト9の回転速度変動を示す図である。
【図15】第2実施形態と比較例における画像ブレ発生の有無を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に本発明を実施するための形態に係る画像形成装置について、図面を参照して説明する。
【0011】
〔第1実施形態〕
<画像形成装置の全体構成>
まず、画像形成装置の全体構成について、図1を参照して画像形成動作とともに説明する。なお、図1は画像形成装置の模式断面説明図である。
【0012】
図1において、トナー像を担持する像担持体である感光ドラムで1あり、駆動手段(図示せず)によって矢印R1方向に回転している。感光ドラム1は、高圧電源14に電圧が印加された帯電ローラ2によって一様に帯電される。ついで、露光装置(図示せず)によって画像情報に従ったレーザ光が感光ドラム1に照射され、潜像が形成される。更に感光ドラム1が矢印R1の方向に進むと、現像装置4によって、画像情報に従って感光ドラム1に形成された潜像がトナー像として現像される。現像装置4内には、イエロー色のトナーを現像するための現像手段5と、マゼンタ色のトナーを現像するための現像手段6と、シアン色のトナーを現像するための現像手段7と、ブラック色のトナーを現像手段7が、設けられている。フルカラー画像を形成する場合は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順に現像される。
【0013】
更に感光ドラム1が矢印R1方向の現像位置より下流側には、中間転写体として中間転写ベルト9が配置されている。中間転写ベルト9は、不図示の駆動モータによって感光ドラム1と略同周速でR3方向にVitbの速さで回転可能である。
【0014】
中間転写ベルト9を介して感光ドラム1と対向する位置に、1次転写部材として、1次転写ローラ10が配置されている。中間転写ベルト9を介して感光ドラム1と1次転写ローラ10は、1次転写ニップ部を形成している。1次転写ローラ10に1次転写電圧を印加することで、感光ドラム1上に形成されたトナー像が中間転写ベルト9上に1次転写される。具体的には、現像手段5によって感光ドラム1上に現像されたイエローのトナー像は、感光ドラム1から中間転写ベルト9に1次転写される。中間転写ベルト9に転写されず、感光ドラム1上に残留したトナーはクリーニング手段15によって、感光ドラム上から除去される。同様の工程を、マゼンタ色のトナー、シアン色のトナー、ブラック色のトナーも行うことで、中間転写ベルト9上に複数色のトナー像が形成される。
【0015】
尚、1次転写ローラ10は、体積抵抗105Ωcm〜109Ωcm、ゴム硬度30°(荷重4.9N アスカーC硬度計)の弾性ローラである。1次転写ローラ10は、中間転写ベルト9を介して感光ドラム1に対し総圧約9.8Nで押圧される。また、1次転写ローラ10は、中間転写ベルト9の回転に伴い、従動して回転されるとともに、高圧電源16から−2.0 kV〜+3.5kVの電圧印加が可能な構成となっている。
【0016】
中間転写ベルト9を挟んで駆動ローラ12と対向する位置には、中間転写ベルト9から転写材P上にトナー像を2次転写するためのものであり、中間転写ベルト9に対して当接離間可能な2次転写部材としての2次転写ローラ11が配置されている。2次転写ローラ11は、2次転写を行うため所定のタイミングで中間転写ベルト9に当接する。また、給紙ローラ(図示せず)によって給紙された転写材Pは、中間転写ベルト9と2次転写ローラ11が当接する2次転写ニップ部に、所定のタイミングで供給される。同時に2次転写ローラ11に2次転写電圧が印加され、中間転写ベルト9から転写材Pにトナー像が2次転写される。
【0017】
中間転写ベルト9は、厚さ100μmで、導電剤を混合することにより体積抵抗を約1011Ωcmに調整したポリフッ化ビニリデン(PVDF)である。また、中間転写ベルト9は、駆動ローラ兼2次転写対向ローラ12、テンションローラ13の2軸に張架され、テンションローラ13により総圧約60Nの張力で張架されている。2次転写対向ローラ12は、中間転写ベルト9を介して、2次転写ローラ11に対向している。
【0018】
2次転写ローラ11は、体積抵抗105Ωcm〜109Ωcm、ゴム硬度は30°(荷重4.9N アスカーC硬度計)の弾性ローラであり、中間転写ベルト9を介して2次転写対向ローラ12に対し、総圧約39.2Nで押圧される。また、2次転写ローラ11は、中間転写ベルト9の回転に伴い、従動して回転されるとともに、高圧電源17から、−2.0kV〜+4.0kVの電圧印加が可能な構成となっている。
【0019】
2次転写ニップ部を通過した転写材Pは、定着装置(図示せず)へ搬送され、定着装置でトナー像が定着され、画像形成物として排出搬送される。
【0020】
転写材Pに2次転写されず、中間転写ベルト9上に残留した残留トナーは、当接離間可能で摺擦部材である帯電部材22によってトナーの正規の極性とは逆極性に帯電される。帯電部材22によって帯電されたトナーは、1次転写と同時に感光ドラムへ逆転写され、中間転写ベルト9上からクリーニングされる。
【0021】
図1(b)は、帯電部材22の拡大図である。図1(b)に示すように、帯電部材22は、体積抵抗106〜109Ωcm、厚さ100μmのPFA(ポリテトラフルオロエチレン)である22p、弾性層として厚さ2mmの発泡ウレタンである22eを有する。さらに帯電部材22は、バックアップ材として厚さ1mmのZnコート板金22buを使用した3層構成である。ここで、発泡ウレタンとZnコート板金は当接を安定させるために使用した。帯電部材22は約5.0Nの強さで、中間転写体に当接させる。このような構成で、高圧電源19より、表層のPFAに−2.0kV〜+4.0kVの電圧が印加される。残留トナー帯電時には、表層のPFAに+1.5kV〜+3.0kVの電圧が印加される。図1(b)で示すように、帯電部材22は、中間転写ベルト9と共に回転する構成ではない。帯電部材22は、中間転写ベルト9に面で接触して摺擦する部材であり、言い換えれば、一端が支持されており、中間転写体の回転中に中間転写体に同一部で接触し続ける構成である。帯電部材22は、支持部によって支持されたされている。帯電部材22は、中間転写体上のトナーを帯電すると同時に、中間転写体上に散らすことが可能である。散らすことで、残留トナーを確実に帯電することが可能である。
【0022】
帯電部材22は、中間転写ベルト9に対して当接離間可能な構成である。フルカラーの画像を形成する場合は、イエロー、マゼンタ、シアンの各色のトナー像を1次転写する際は、中間転写ベルト9から離間している。その後の、中間転写ベルト9にブラックの色のトナーを1次転写中に、帯電部材22は離間状態から当接状態に切り換わる。このタイミングで当接する理由は、2次転写ニップ部で発生する残留トナーを残留トナーの先端からきちんと帯電するためである。
【0023】
図2に、帯電部材22の当接時の画像形成装置全体のプロセス状態を示している。このため、帯電部材22が中間転写ベルト9に当接することで、ブラックの1次転写中に中間転写ベルト9の回転駆動トルクが上昇し回転速度が減少する。
【0024】
帯電部材22が中間転写ベルト9に当接された後、表層であるPFAに図1(b)中の電源19より、約+1.5kV〜+3.0kVの電圧を印加することで2次転写残留トナーをトナーの正規の極性とは逆極性に帯電し、感光ドラムへ1次転写と同時に回収している。帯電部材22は、不図示のバネにより2.94N〜7.84Nの範囲で加圧されることによって安定して当接されている。安定な当接とは、帯電部材22が中間転写ベルト9上に当接するニップ部の幅が、帯電部材22の長手方向に渡って1mm以上形成されていることとしている。ここで、加圧力の下限は、帯電部材22が安定して当接できる範囲で決定されている。また、加圧力の上限は、帯電部材22によって残留トナーが掻き落とされない範囲で決定されている。
【0025】
帯電部材22が当接する際に画像ブレが発生するかどうか検討を行った。画像ブレ発生の有無はブラックのハーフトーンベタ画像をプリントして確認した。図3は、帯電部材22と中間転写ベルト9との当接状態を表す拡大図である。帯電部材22の待機位置は図3中22aであり、点線で表している。帯電部材22の当接位置は図3中22bである。帯電部材22の離間状態から当接状態に移動する際の移動速度を、帯電部材22の当接位置における中間転写ベルト9の回転方向と平行な成分(平行成分)と、垂直な成分(垂直成分)とに、分けて考える。平行成分をVa、垂直成分をVbとする。
【0026】
中間転写ベルト9の回転速度、帯電部材22の移動速度、帯電部材22への印加電圧は以下のようにした。それぞれ具体的には、中間転写体9回転速度はVitb=100mm/sec、帯電部材22への印加バイアスは+1.5kV〜+3.0kVである。帯電部材22の中間転写ベルト9に垂直な方向の移動速度成分Vbは5mm/sec、帯電部材22の中間転写ベルト9の回転方向に平行な方向の移動速度成分VaはVitbに対して周速差95%〜105%である。帯電部材22への加圧力は5.0Nである。ここで、略等速とは、VaがVitbに対して周速差95%〜105%までの範囲とした。
【0027】
帯電部材22の中間転写ベルト9に当接した時における中間転写ベルト9の回転速度変動、及び画像ブレについて説明する。
【0028】
当接速度成分VaがVitbに対して周速差95%〜105%の範囲に設定されているため、中間転写ベルト9に対して帯電部材22は、ほぼ速度差が無い状態で、中間転写ベルト9に当接する。よって、帯電部材22が中間転写ベルト9に当接する瞬間に中間転写ベルト9の回転駆動トルクは、ほとんど変動しない。
【0029】
また、帯電部材22が中間転写ベルト9に当接したタイミングと略同時に帯電部材22に電圧を印加する構成である。当接した瞬間に、帯電部材22と中間転写ベルト9との間に摩擦力と静電吸着力が働くが、摩擦力は静止摩擦力から動摩擦力へと変化する。これにより、中間転写ベルト9の回転駆動トルクは、一旦上昇した後に減少しているため、中間転写ベルト9の回転速度は大きく変動しない。以上のように、VaとVitbを略等速にすると、従来当接の瞬間に発生していた中間転写ベルト9の急激な回転速度変動がなくなり、画像ブレを軽減することができる。
【0030】
図4にVaの大きさをVitbに対して95%とした場合を示す。この時、帯電部材22に印加する電圧を1.5kV、2.25kV、3.0kV、4.0kVとして帯電部材22を当接させた時のそれぞれの電圧における中間転写ベルト9の速度変動を示す。帯電部材22への印加電圧が大きい程、帯電部材22と中間転写ベルト9との間に働く静電吸着力が大きくなる。このため、静電中間転写ベルト9の回転速度の減少は大きくなるが、印加電圧が1.5kV〜3.0kVの間では、いずれの場合も回転速度の減少はゆるやかだった。
【0031】
しかし、4.0kVでは、当接直後に中間転写ベルト9の回転速度は急減した。上記当接条件では、3.0kVまでは画像ブレが確認されなかったが、4.0kVの場合は画像ブレが発生した。また、図5にVaの大きさをVitbに対して100%とし、帯電部材22に印加する電圧を1.5kV、2.25kV、3.0kV、4.0kVとして帯電部材22を当接させた時のそれぞれの電圧における中間転写ベルト9の速度変動を示す。この場合は、4.0kV印加しても画像ブレは確認されなかった。
【0032】
第1実施形態の比較例として、VaをVitbと略等速でない速度で当接した場合の画像ブレの発生について説明する。ここで略等速でないとは、VaのVitbに対する周速差が95%より小さい、または、105%より大きい場合である。
【0033】
帯電部材22は、当接方向成分のうち当接位置において中間転写ベルト9の回転方向と平行な成分は、Va−Vitbの速度差で中間転写ベルト9に当接されることになるため、当接の瞬間、中間転写ベルト9の回転駆動トルクは変動する。この変動は、速度差、当接速度成分Vb、加圧力、帯電部材22への印加電圧のそれぞれが大きくなる程大きくなる。また、トルク変動は、Va−Vitb<0であれば当接の瞬間の中間転写ベルト9の回転駆動トルクは急増し、Va−Vitb>0であれば当接の瞬間の中間転写ベルト9の回転駆動トルクは急減する。
【0034】
まず、Va−Vitb<0の場合について説明する。Va−Vitb<0の時、帯電部材22が当接した瞬間、中間転写ベルト9の回転駆動トルクは急増し、それに伴い中間転写ベルト9の回転速度が急減する。中間転写ベルト9の回転速度が減少すると、減少分を修正するために中間転写ベルト9を回転駆動させるためのモータ(図示せず)の出力が上昇することで中間転写ベルト9の回転速度は、100mm/secに戻る。
【0035】
次に、Va−Vitb>0の場合について説明する。Va−Vitb>0の時、帯電部材22が当接した瞬間、中間転写ベルト9の回転駆動トルクは急減し、それに伴い中間転写ベルト9の回転速度が急増する。当接後は、帯電部材22と中間転写ベルト9との間に働く摩擦力と静電吸着力により、中間転写ベルト9の回転速度は急減し、100mm/secより小さくなる。そして、中間転写ベルト9の回転速度の減少分を修正するため中間転写ベルト9を回転駆動させるためのモータ(図示せず)の出力が上昇し、中間転写ベルト9の回転速度は、100mm/secに戻る。
【0036】
図6にVaの大きさをVitbに対して70%とし、帯電部材22に印加する電圧を1.5kV、2.25kV、3.0kV、4.0kVとして帯電部材22を当接させた時の中間転写ベルト9の速度変動を示す。また、図7にVaの大きさをVitbに対して130%とし、帯電部材22に印加する電圧を1.5kV、2.25kV、3.0kV、4.0kVとして帯電部材22を当接させた時の中間転写ベルト9の速度変動を示す。
【0037】
図8に実施例の当接と比較例の当接を行った場合の、画像ブレ発生の有無をまとめた。
【0038】
Vaを周速差100%で当接させた場合は、帯電部材22に電圧を4.0kV印加しても画像ブレは発生しなかった。しかし、周速差95%、105%で当接させた時は4.0kV印加すると画像ブレが発生し、3.75kVでも周速差95%なら画像ブレが発生し、3.0kV以下なら画像ブレが発生しなかった。
【0039】
しかし、帯電部材22への電圧印加は1.5kV〜3.0kVの範囲で行われるため、Vaが95%〜105%の範囲であれば画像ブレは発生しない。これに対して、比較例の当接では、Vaが周速差100%から離れるほど、帯電部材22への電圧印加が低くても画像ブレが発生する。Vaが周速差90%の時は、通常帯電部材22への電圧印加が2.25kV以下なら画像ブレは発生しなかったが、3.0kV以上で画像ブレが発生した。
【0040】
図8の結果によると、Vaが周速差95%〜105%の範囲内でなければ、帯電部材22への電圧印加範囲である1.5kV〜3.0kVで画像ブレが発生する。
【0041】
以上のように、第1実施形態によると、帯電部材22の移動速度の水平成分を、中間転写ベルト9の回転方向と略等速で当接させることで、帯電部材22に電圧を印加しながら当接していた際に発生していた画像ブレを抑制できた。
【0042】
〔第2実施形態〕
本実施例では、帯電部材22の構成が第1実施形態と相違する。それ以外の構成については、第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0043】
図9は、第2実施形態にかかる画像形成装置である。第1実施形態の帯電部材22の代わりに、導電性ブラシ22bを使用した。導電性ブラシ22bは、導電性のブラシが中間転写ベルト9に接触する構成であり、導電性ブラシの同一部が中間転写ベルト9に接触し続ける構成である。
【0044】
上記構成で導電性ブラシ22bが当接する際に画像ブレが発生するかどうか検討を行った。画像ブレ発生の有無はブラックのハーフトーンベタ画像をプリントして確認した。
【0045】
図10は、導電性ブラシ22bと中間転写ベルト9との当接状態を表す拡大図である。導電性ブラシ22bの待機位置は図10中22baであり、点線で表している。導電性ブラシ22bの当接位置は図3中22bbである。導電性ブラシ22bの離間状態から当接状態に移動する際の移動速度を、導電性ブラシ22bの当接位置における中間転写ベルト9の回転方向と平行な成分(平行成分)と、垂直な成分(垂直成分)とに、わける。平行成分をVa、垂直成分をVbとする。
【0046】
中間転写ベルト9の回転速度、導電性ブラシ22bの移動速度、導電性ブラシ22bへの印加電圧は以下のようにした。それぞれ具体的には、中間転写体9の回転速度はVitb=100mm/sec、帯電部材22への印加バイアスは+1.5kV〜+3.0kVである。導電性ブラシ22bの中間転写ベルト9に垂直な方向の移動速度成分Vbは5mm/sec、導電性ブラシ22bの中間転写ベルト9の回転方向に平行な方向の移動速度成分VaはVitbに対して周速差95%〜105%である。導電性ブラシ22bへの加圧力は5.0Nである。ここで、略等速とは、VaがVitbに対して周速差95%〜105%までの範囲とした。
【0047】
導電性ブラシ22bの中間転写ベルト9に当接した時における中間転写ベルト9の回転速度変動、及び画像ブレについて説明する。Vbaが中間転写ベルト9の回転速度と略等速で当接されるため、Vba−Vitbはほとんどゼロとみなせる。このような条件で導電性ブラシ22bが当接すると、当接の瞬間、中間転写ベルト9の回転駆動トルクはほとんど変動しない。
【0048】
また、当接後に導電性ブラシ22bには電圧が印加されるため、導電性ブラシ22bと中間転写ベルト9との間には摩擦力に加えて静電吸着力が働く。しかし、導電性ブラシ22bと中間転写ベルト9との間の接触面積は第1実施形態の帯電部材22の時より小さくなるため、静電吸着力は第1実施形態より小さい。このため、導電性ブラシ22bを用いた場合、中間転写ベルト9の駆動トルク変動は第1実施形態より小さくなる。
【0049】
図11にVbaをVitbに対して周速差95%とした場合を示す。この場合、導電性ブラシ22bに印加する電圧を1.5kV、2.25kV、3.0kV、4.0kVとして導電性ブラシ22bを当接させた時のそれぞれの電圧における中間転写ベルト9の速度変動を示す。導電性ブラシ22bへの印加電圧が大きい程、導電性ブラシ22bと中間転写ベルト9との間に働く静電吸着力が大きくなる。このため、静電中間転写ベルト9の回転速度の減少は大きくなるが、印加電圧が1.5kV〜4.0kVいずれの場合も回転速度の減少はゆるやかだった。
【0050】
上記当接条件では、4.0kVの場合でも画像ブレが発生しなかった。
【0051】
また、図12にVbaをVitbに対して周速差100%とし、導電性ブラシ22bに印加する電圧を1.5kV、2.25kV、3.0kV、4.0kVとして導電性ブラシ22bを当接させた時のそれぞれの電圧における中間転写ベルト9の速度変動を示す。この場合は、導電性ブラシ22b当接後の中間転写ベルト9の回転速度変動が周速差95%の時よりさらにゆるやかとなり、電圧を4.0kV印加しても画像ブレは確認されなかった。
【0052】
第2実施形態の比較として、VbaをVitbと略等速でない速度で当接した場合の画像ブレの発生について説明する。ここで略等速でないとは、Vbaが周速差95%cより小さい、または、105%より大きい場合である。導電性ブラシ22bは、当接方向成分のうち当接位置において中間転写ベルト9の回転方向と平行な成分は、Vba−Vitbの速度差で中間転写ベルト9に当接されることになるため、当接の瞬間、中間転写ベルト9の回転駆動トルクは変動する。この変動は、速度差、当接速度成分Vbb、加圧力、導電性ブラシ22bへの印加電圧のそれぞれが大きくなる程大きくなる。また、トルク変動は、Vba−Vitb<0であれば当接の瞬間中間転写ベルト9の回転駆動トルクは急増し、Vba−Vitb>0であれば当接の瞬間中間転写ベルト9の回転駆動トルクは急減する。
【0053】
図13にVbaをVitbに対して周速差70%、導電性ブラシ22bに印加する電圧を1.5kV、2.25kV、3.0kV、4.0kVとして導電性ブラシ22bを当接させた時の中間転写ベルト9の速度変動を示す。また、図14にVbaをVitbに対して周速差130%、導電性ブラシ22bに印加する電圧を1.5kV、2.25kV、3.0kV、4.0kVとして導電性ブラシ22bを当接させた時の中間転写ベルト9の速度変動を示す。
【0054】
図15に実施例の当接と比較例の当接を行った場合の、画像ブレ発生の有無をまとめた。導電性ブラシ22bを使用することで、Vbaが周速差95%〜105%なら導電性ブラシ22bに電圧を4.0kV印加しても画像ブレは発生しなかった。また、周速差が95%より小さい、または、105%より大きい場合においても、画像ブレの発生しない電圧の領域は第1実施形態の場合より広くなった。
【0055】
以上のように、第2実施形態では、導電性ブラシ22bを使用することで当接速度Vaと印加電圧に対して第1実施形態より広い領域で効果的に画像ブレを抑制できた。
【符号の説明】
【0056】
1 感光ドラム(像担持体)
9 中間転写ベルト(中間転写体)
10 1次転写ローラ(1次転写部材)
11 2次転写ローラ(2次転写部材)
22 帯電部材
22b 導電性ブラシ
【技術分野】
【0001】
本発明は中間転写体上に形成したトナー像を転写材に転写する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、紙等の転写材に多色画像(カラー画像)を形成する画像形成装置として、中間転写方式を用いた電子写真方式が知られている。中間転写方式とは、トナー像を担持する像担持体である感光ドラムから回転する中間転写体に複数色のトナーを1次転写することで中間転写体上にカラートナー像を形成する。その後、中間転写体から転写材にカラートナー像を2次転写することでカラー画像を形成する方式である。
【0003】
また、カラートナー像を転写材に2次転写する際、トナーの一部が転写材に転写されず中間転写体上に残留する。この残留トナーを除去するためのクリーニング手段が必要となる。クリーニング手段の一例として、特許文献1には中間転写体に当接離間可能な帯電ローラが開示されている。この帯電ローラにより、残留トナーを帯電し、1次転写ニップ部で感光ドラムに逆転写することで、感光ドラムに回収するクリーニング方式が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−49023号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
帯電ローラの代わりに、中間転写体に当接離間可能な摺動部材である帯電ブラシを使用し、残留トナーの帯電を行う場合がある。帯電ブラシのように、中間転写体に対して従動しない構成は、中間転写体上のトナーを、より確実に中間転写体上で散らすことが可能である。中間転写体上のトナーは積層された状態よりも、中間転写体上で散らされた状態の方が帯電部材によってより均一に帯電され易い。
【0006】
しかしながら、帯電部材として帯電ブラシを使用すると、帯電ブラシが中間転写体に当接する瞬間に中間転写体の回転駆動トルクが急増する。その結果、中間転写体の回転速度が変動するという問題があった。像担持体へのトナー像形成中や像担持体から中間転写体にトナー像を転写中に、中間転写体の回転速度が1次転写中に変動すると、トナー像が中間転写体上の所望の位置からずれて1次転写される所謂画像ブレの原因となるおそれがあった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための本発明に係る代表的な構成は、トナー像を担持する像担持体と、回転可能な中間転写体と、前記中間転写体を介して前記像担持体と1次転写ニップ部を形成する1次転写部材と、前記中間転写体と2次転写ニップ部を形成する2次転写部材と、前記中間転写体に当接離間可能であり、前記中間転写体のトナーを帯電する帯電部材と、を有し、前記1次転写ニップ部で前記像担持体から前記中間転写体に1次転写されたトナー像を前記2次転写ニップ部で前記中間転写体から転写材に2次転写し、前記中間転写体に残留したトナーを前記帯電部材によって帯電することで、前記1次転写ニップ部で前記像担持体から前記中間転写体に前記残留したトナーを逆転写する画像形成装置において、前記帯電部材は、前記中間転写体の回転中に同一部が前記中間転写体に接触し続けるものであり、前記帯電部材が前記中間転写体に当接する際の移動速度を、前記帯電部材が前記中間転写体に当接する位置における前記中間転写体の回転方向と平行な成分と垂直な成分とに分けた場合、前記移動速度の前記平行成分は、前記帯電部材が前記中間転写体に当接する際の前記中間転写体の回転速度と略等速であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、帯電部材を当接させる際に発生する中間転写体の回転速度変動が小さくなるため、画像ブレによる画像不良を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施例1に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。
【図2】実施例1に係る画像形成装置において、帯電部材22が当接する際のプロセス状態を説明する図である。
【図3】帯電部材22の当接状態を説明する図である。
【図4】第1実施形態における周速差95%時の中間転写ベルト9の回転速度変動を示す図である。
【図5】第1実施形態における周速差100%時の中間転写ベルト9の回転速度変動を示す図である。
【図6】第1実施形態における周速差70%時の中間転写ベルト9の回転速度変動を示す図である。
【図7】第1実施形態における周速差130%時の中間転写ベルト9の回転速度変動を示す図である。
【図8】第1実施形態と比較例における画像ブレ発生の有無を示す図である。
【図9】第2実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。
【図10】導電性ブラシ22bの当接を行った様子を示す図である。
【図11】第2実施形態における周速差95%時の中間転写ベルト9の回転速度変動を示す図である。
【図12】第2実施形態における周速差100%時の中間転写ベルト9の回転速度変動を示す図である。
【図13】第2実施形態における周速差70%時の中間転写ベルト9の回転速度変動を示す図である。
【図14】第2実施形態における周速差130%時の中間転写ベルト9の回転速度変動を示す図である。
【図15】第2実施形態と比較例における画像ブレ発生の有無を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に本発明を実施するための形態に係る画像形成装置について、図面を参照して説明する。
【0011】
〔第1実施形態〕
<画像形成装置の全体構成>
まず、画像形成装置の全体構成について、図1を参照して画像形成動作とともに説明する。なお、図1は画像形成装置の模式断面説明図である。
【0012】
図1において、トナー像を担持する像担持体である感光ドラムで1あり、駆動手段(図示せず)によって矢印R1方向に回転している。感光ドラム1は、高圧電源14に電圧が印加された帯電ローラ2によって一様に帯電される。ついで、露光装置(図示せず)によって画像情報に従ったレーザ光が感光ドラム1に照射され、潜像が形成される。更に感光ドラム1が矢印R1の方向に進むと、現像装置4によって、画像情報に従って感光ドラム1に形成された潜像がトナー像として現像される。現像装置4内には、イエロー色のトナーを現像するための現像手段5と、マゼンタ色のトナーを現像するための現像手段6と、シアン色のトナーを現像するための現像手段7と、ブラック色のトナーを現像手段7が、設けられている。フルカラー画像を形成する場合は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順に現像される。
【0013】
更に感光ドラム1が矢印R1方向の現像位置より下流側には、中間転写体として中間転写ベルト9が配置されている。中間転写ベルト9は、不図示の駆動モータによって感光ドラム1と略同周速でR3方向にVitbの速さで回転可能である。
【0014】
中間転写ベルト9を介して感光ドラム1と対向する位置に、1次転写部材として、1次転写ローラ10が配置されている。中間転写ベルト9を介して感光ドラム1と1次転写ローラ10は、1次転写ニップ部を形成している。1次転写ローラ10に1次転写電圧を印加することで、感光ドラム1上に形成されたトナー像が中間転写ベルト9上に1次転写される。具体的には、現像手段5によって感光ドラム1上に現像されたイエローのトナー像は、感光ドラム1から中間転写ベルト9に1次転写される。中間転写ベルト9に転写されず、感光ドラム1上に残留したトナーはクリーニング手段15によって、感光ドラム上から除去される。同様の工程を、マゼンタ色のトナー、シアン色のトナー、ブラック色のトナーも行うことで、中間転写ベルト9上に複数色のトナー像が形成される。
【0015】
尚、1次転写ローラ10は、体積抵抗105Ωcm〜109Ωcm、ゴム硬度30°(荷重4.9N アスカーC硬度計)の弾性ローラである。1次転写ローラ10は、中間転写ベルト9を介して感光ドラム1に対し総圧約9.8Nで押圧される。また、1次転写ローラ10は、中間転写ベルト9の回転に伴い、従動して回転されるとともに、高圧電源16から−2.0 kV〜+3.5kVの電圧印加が可能な構成となっている。
【0016】
中間転写ベルト9を挟んで駆動ローラ12と対向する位置には、中間転写ベルト9から転写材P上にトナー像を2次転写するためのものであり、中間転写ベルト9に対して当接離間可能な2次転写部材としての2次転写ローラ11が配置されている。2次転写ローラ11は、2次転写を行うため所定のタイミングで中間転写ベルト9に当接する。また、給紙ローラ(図示せず)によって給紙された転写材Pは、中間転写ベルト9と2次転写ローラ11が当接する2次転写ニップ部に、所定のタイミングで供給される。同時に2次転写ローラ11に2次転写電圧が印加され、中間転写ベルト9から転写材Pにトナー像が2次転写される。
【0017】
中間転写ベルト9は、厚さ100μmで、導電剤を混合することにより体積抵抗を約1011Ωcmに調整したポリフッ化ビニリデン(PVDF)である。また、中間転写ベルト9は、駆動ローラ兼2次転写対向ローラ12、テンションローラ13の2軸に張架され、テンションローラ13により総圧約60Nの張力で張架されている。2次転写対向ローラ12は、中間転写ベルト9を介して、2次転写ローラ11に対向している。
【0018】
2次転写ローラ11は、体積抵抗105Ωcm〜109Ωcm、ゴム硬度は30°(荷重4.9N アスカーC硬度計)の弾性ローラであり、中間転写ベルト9を介して2次転写対向ローラ12に対し、総圧約39.2Nで押圧される。また、2次転写ローラ11は、中間転写ベルト9の回転に伴い、従動して回転されるとともに、高圧電源17から、−2.0kV〜+4.0kVの電圧印加が可能な構成となっている。
【0019】
2次転写ニップ部を通過した転写材Pは、定着装置(図示せず)へ搬送され、定着装置でトナー像が定着され、画像形成物として排出搬送される。
【0020】
転写材Pに2次転写されず、中間転写ベルト9上に残留した残留トナーは、当接離間可能で摺擦部材である帯電部材22によってトナーの正規の極性とは逆極性に帯電される。帯電部材22によって帯電されたトナーは、1次転写と同時に感光ドラムへ逆転写され、中間転写ベルト9上からクリーニングされる。
【0021】
図1(b)は、帯電部材22の拡大図である。図1(b)に示すように、帯電部材22は、体積抵抗106〜109Ωcm、厚さ100μmのPFA(ポリテトラフルオロエチレン)である22p、弾性層として厚さ2mmの発泡ウレタンである22eを有する。さらに帯電部材22は、バックアップ材として厚さ1mmのZnコート板金22buを使用した3層構成である。ここで、発泡ウレタンとZnコート板金は当接を安定させるために使用した。帯電部材22は約5.0Nの強さで、中間転写体に当接させる。このような構成で、高圧電源19より、表層のPFAに−2.0kV〜+4.0kVの電圧が印加される。残留トナー帯電時には、表層のPFAに+1.5kV〜+3.0kVの電圧が印加される。図1(b)で示すように、帯電部材22は、中間転写ベルト9と共に回転する構成ではない。帯電部材22は、中間転写ベルト9に面で接触して摺擦する部材であり、言い換えれば、一端が支持されており、中間転写体の回転中に中間転写体に同一部で接触し続ける構成である。帯電部材22は、支持部によって支持されたされている。帯電部材22は、中間転写体上のトナーを帯電すると同時に、中間転写体上に散らすことが可能である。散らすことで、残留トナーを確実に帯電することが可能である。
【0022】
帯電部材22は、中間転写ベルト9に対して当接離間可能な構成である。フルカラーの画像を形成する場合は、イエロー、マゼンタ、シアンの各色のトナー像を1次転写する際は、中間転写ベルト9から離間している。その後の、中間転写ベルト9にブラックの色のトナーを1次転写中に、帯電部材22は離間状態から当接状態に切り換わる。このタイミングで当接する理由は、2次転写ニップ部で発生する残留トナーを残留トナーの先端からきちんと帯電するためである。
【0023】
図2に、帯電部材22の当接時の画像形成装置全体のプロセス状態を示している。このため、帯電部材22が中間転写ベルト9に当接することで、ブラックの1次転写中に中間転写ベルト9の回転駆動トルクが上昇し回転速度が減少する。
【0024】
帯電部材22が中間転写ベルト9に当接された後、表層であるPFAに図1(b)中の電源19より、約+1.5kV〜+3.0kVの電圧を印加することで2次転写残留トナーをトナーの正規の極性とは逆極性に帯電し、感光ドラムへ1次転写と同時に回収している。帯電部材22は、不図示のバネにより2.94N〜7.84Nの範囲で加圧されることによって安定して当接されている。安定な当接とは、帯電部材22が中間転写ベルト9上に当接するニップ部の幅が、帯電部材22の長手方向に渡って1mm以上形成されていることとしている。ここで、加圧力の下限は、帯電部材22が安定して当接できる範囲で決定されている。また、加圧力の上限は、帯電部材22によって残留トナーが掻き落とされない範囲で決定されている。
【0025】
帯電部材22が当接する際に画像ブレが発生するかどうか検討を行った。画像ブレ発生の有無はブラックのハーフトーンベタ画像をプリントして確認した。図3は、帯電部材22と中間転写ベルト9との当接状態を表す拡大図である。帯電部材22の待機位置は図3中22aであり、点線で表している。帯電部材22の当接位置は図3中22bである。帯電部材22の離間状態から当接状態に移動する際の移動速度を、帯電部材22の当接位置における中間転写ベルト9の回転方向と平行な成分(平行成分)と、垂直な成分(垂直成分)とに、分けて考える。平行成分をVa、垂直成分をVbとする。
【0026】
中間転写ベルト9の回転速度、帯電部材22の移動速度、帯電部材22への印加電圧は以下のようにした。それぞれ具体的には、中間転写体9回転速度はVitb=100mm/sec、帯電部材22への印加バイアスは+1.5kV〜+3.0kVである。帯電部材22の中間転写ベルト9に垂直な方向の移動速度成分Vbは5mm/sec、帯電部材22の中間転写ベルト9の回転方向に平行な方向の移動速度成分VaはVitbに対して周速差95%〜105%である。帯電部材22への加圧力は5.0Nである。ここで、略等速とは、VaがVitbに対して周速差95%〜105%までの範囲とした。
【0027】
帯電部材22の中間転写ベルト9に当接した時における中間転写ベルト9の回転速度変動、及び画像ブレについて説明する。
【0028】
当接速度成分VaがVitbに対して周速差95%〜105%の範囲に設定されているため、中間転写ベルト9に対して帯電部材22は、ほぼ速度差が無い状態で、中間転写ベルト9に当接する。よって、帯電部材22が中間転写ベルト9に当接する瞬間に中間転写ベルト9の回転駆動トルクは、ほとんど変動しない。
【0029】
また、帯電部材22が中間転写ベルト9に当接したタイミングと略同時に帯電部材22に電圧を印加する構成である。当接した瞬間に、帯電部材22と中間転写ベルト9との間に摩擦力と静電吸着力が働くが、摩擦力は静止摩擦力から動摩擦力へと変化する。これにより、中間転写ベルト9の回転駆動トルクは、一旦上昇した後に減少しているため、中間転写ベルト9の回転速度は大きく変動しない。以上のように、VaとVitbを略等速にすると、従来当接の瞬間に発生していた中間転写ベルト9の急激な回転速度変動がなくなり、画像ブレを軽減することができる。
【0030】
図4にVaの大きさをVitbに対して95%とした場合を示す。この時、帯電部材22に印加する電圧を1.5kV、2.25kV、3.0kV、4.0kVとして帯電部材22を当接させた時のそれぞれの電圧における中間転写ベルト9の速度変動を示す。帯電部材22への印加電圧が大きい程、帯電部材22と中間転写ベルト9との間に働く静電吸着力が大きくなる。このため、静電中間転写ベルト9の回転速度の減少は大きくなるが、印加電圧が1.5kV〜3.0kVの間では、いずれの場合も回転速度の減少はゆるやかだった。
【0031】
しかし、4.0kVでは、当接直後に中間転写ベルト9の回転速度は急減した。上記当接条件では、3.0kVまでは画像ブレが確認されなかったが、4.0kVの場合は画像ブレが発生した。また、図5にVaの大きさをVitbに対して100%とし、帯電部材22に印加する電圧を1.5kV、2.25kV、3.0kV、4.0kVとして帯電部材22を当接させた時のそれぞれの電圧における中間転写ベルト9の速度変動を示す。この場合は、4.0kV印加しても画像ブレは確認されなかった。
【0032】
第1実施形態の比較例として、VaをVitbと略等速でない速度で当接した場合の画像ブレの発生について説明する。ここで略等速でないとは、VaのVitbに対する周速差が95%より小さい、または、105%より大きい場合である。
【0033】
帯電部材22は、当接方向成分のうち当接位置において中間転写ベルト9の回転方向と平行な成分は、Va−Vitbの速度差で中間転写ベルト9に当接されることになるため、当接の瞬間、中間転写ベルト9の回転駆動トルクは変動する。この変動は、速度差、当接速度成分Vb、加圧力、帯電部材22への印加電圧のそれぞれが大きくなる程大きくなる。また、トルク変動は、Va−Vitb<0であれば当接の瞬間の中間転写ベルト9の回転駆動トルクは急増し、Va−Vitb>0であれば当接の瞬間の中間転写ベルト9の回転駆動トルクは急減する。
【0034】
まず、Va−Vitb<0の場合について説明する。Va−Vitb<0の時、帯電部材22が当接した瞬間、中間転写ベルト9の回転駆動トルクは急増し、それに伴い中間転写ベルト9の回転速度が急減する。中間転写ベルト9の回転速度が減少すると、減少分を修正するために中間転写ベルト9を回転駆動させるためのモータ(図示せず)の出力が上昇することで中間転写ベルト9の回転速度は、100mm/secに戻る。
【0035】
次に、Va−Vitb>0の場合について説明する。Va−Vitb>0の時、帯電部材22が当接した瞬間、中間転写ベルト9の回転駆動トルクは急減し、それに伴い中間転写ベルト9の回転速度が急増する。当接後は、帯電部材22と中間転写ベルト9との間に働く摩擦力と静電吸着力により、中間転写ベルト9の回転速度は急減し、100mm/secより小さくなる。そして、中間転写ベルト9の回転速度の減少分を修正するため中間転写ベルト9を回転駆動させるためのモータ(図示せず)の出力が上昇し、中間転写ベルト9の回転速度は、100mm/secに戻る。
【0036】
図6にVaの大きさをVitbに対して70%とし、帯電部材22に印加する電圧を1.5kV、2.25kV、3.0kV、4.0kVとして帯電部材22を当接させた時の中間転写ベルト9の速度変動を示す。また、図7にVaの大きさをVitbに対して130%とし、帯電部材22に印加する電圧を1.5kV、2.25kV、3.0kV、4.0kVとして帯電部材22を当接させた時の中間転写ベルト9の速度変動を示す。
【0037】
図8に実施例の当接と比較例の当接を行った場合の、画像ブレ発生の有無をまとめた。
【0038】
Vaを周速差100%で当接させた場合は、帯電部材22に電圧を4.0kV印加しても画像ブレは発生しなかった。しかし、周速差95%、105%で当接させた時は4.0kV印加すると画像ブレが発生し、3.75kVでも周速差95%なら画像ブレが発生し、3.0kV以下なら画像ブレが発生しなかった。
【0039】
しかし、帯電部材22への電圧印加は1.5kV〜3.0kVの範囲で行われるため、Vaが95%〜105%の範囲であれば画像ブレは発生しない。これに対して、比較例の当接では、Vaが周速差100%から離れるほど、帯電部材22への電圧印加が低くても画像ブレが発生する。Vaが周速差90%の時は、通常帯電部材22への電圧印加が2.25kV以下なら画像ブレは発生しなかったが、3.0kV以上で画像ブレが発生した。
【0040】
図8の結果によると、Vaが周速差95%〜105%の範囲内でなければ、帯電部材22への電圧印加範囲である1.5kV〜3.0kVで画像ブレが発生する。
【0041】
以上のように、第1実施形態によると、帯電部材22の移動速度の水平成分を、中間転写ベルト9の回転方向と略等速で当接させることで、帯電部材22に電圧を印加しながら当接していた際に発生していた画像ブレを抑制できた。
【0042】
〔第2実施形態〕
本実施例では、帯電部材22の構成が第1実施形態と相違する。それ以外の構成については、第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0043】
図9は、第2実施形態にかかる画像形成装置である。第1実施形態の帯電部材22の代わりに、導電性ブラシ22bを使用した。導電性ブラシ22bは、導電性のブラシが中間転写ベルト9に接触する構成であり、導電性ブラシの同一部が中間転写ベルト9に接触し続ける構成である。
【0044】
上記構成で導電性ブラシ22bが当接する際に画像ブレが発生するかどうか検討を行った。画像ブレ発生の有無はブラックのハーフトーンベタ画像をプリントして確認した。
【0045】
図10は、導電性ブラシ22bと中間転写ベルト9との当接状態を表す拡大図である。導電性ブラシ22bの待機位置は図10中22baであり、点線で表している。導電性ブラシ22bの当接位置は図3中22bbである。導電性ブラシ22bの離間状態から当接状態に移動する際の移動速度を、導電性ブラシ22bの当接位置における中間転写ベルト9の回転方向と平行な成分(平行成分)と、垂直な成分(垂直成分)とに、わける。平行成分をVa、垂直成分をVbとする。
【0046】
中間転写ベルト9の回転速度、導電性ブラシ22bの移動速度、導電性ブラシ22bへの印加電圧は以下のようにした。それぞれ具体的には、中間転写体9の回転速度はVitb=100mm/sec、帯電部材22への印加バイアスは+1.5kV〜+3.0kVである。導電性ブラシ22bの中間転写ベルト9に垂直な方向の移動速度成分Vbは5mm/sec、導電性ブラシ22bの中間転写ベルト9の回転方向に平行な方向の移動速度成分VaはVitbに対して周速差95%〜105%である。導電性ブラシ22bへの加圧力は5.0Nである。ここで、略等速とは、VaがVitbに対して周速差95%〜105%までの範囲とした。
【0047】
導電性ブラシ22bの中間転写ベルト9に当接した時における中間転写ベルト9の回転速度変動、及び画像ブレについて説明する。Vbaが中間転写ベルト9の回転速度と略等速で当接されるため、Vba−Vitbはほとんどゼロとみなせる。このような条件で導電性ブラシ22bが当接すると、当接の瞬間、中間転写ベルト9の回転駆動トルクはほとんど変動しない。
【0048】
また、当接後に導電性ブラシ22bには電圧が印加されるため、導電性ブラシ22bと中間転写ベルト9との間には摩擦力に加えて静電吸着力が働く。しかし、導電性ブラシ22bと中間転写ベルト9との間の接触面積は第1実施形態の帯電部材22の時より小さくなるため、静電吸着力は第1実施形態より小さい。このため、導電性ブラシ22bを用いた場合、中間転写ベルト9の駆動トルク変動は第1実施形態より小さくなる。
【0049】
図11にVbaをVitbに対して周速差95%とした場合を示す。この場合、導電性ブラシ22bに印加する電圧を1.5kV、2.25kV、3.0kV、4.0kVとして導電性ブラシ22bを当接させた時のそれぞれの電圧における中間転写ベルト9の速度変動を示す。導電性ブラシ22bへの印加電圧が大きい程、導電性ブラシ22bと中間転写ベルト9との間に働く静電吸着力が大きくなる。このため、静電中間転写ベルト9の回転速度の減少は大きくなるが、印加電圧が1.5kV〜4.0kVいずれの場合も回転速度の減少はゆるやかだった。
【0050】
上記当接条件では、4.0kVの場合でも画像ブレが発生しなかった。
【0051】
また、図12にVbaをVitbに対して周速差100%とし、導電性ブラシ22bに印加する電圧を1.5kV、2.25kV、3.0kV、4.0kVとして導電性ブラシ22bを当接させた時のそれぞれの電圧における中間転写ベルト9の速度変動を示す。この場合は、導電性ブラシ22b当接後の中間転写ベルト9の回転速度変動が周速差95%の時よりさらにゆるやかとなり、電圧を4.0kV印加しても画像ブレは確認されなかった。
【0052】
第2実施形態の比較として、VbaをVitbと略等速でない速度で当接した場合の画像ブレの発生について説明する。ここで略等速でないとは、Vbaが周速差95%cより小さい、または、105%より大きい場合である。導電性ブラシ22bは、当接方向成分のうち当接位置において中間転写ベルト9の回転方向と平行な成分は、Vba−Vitbの速度差で中間転写ベルト9に当接されることになるため、当接の瞬間、中間転写ベルト9の回転駆動トルクは変動する。この変動は、速度差、当接速度成分Vbb、加圧力、導電性ブラシ22bへの印加電圧のそれぞれが大きくなる程大きくなる。また、トルク変動は、Vba−Vitb<0であれば当接の瞬間中間転写ベルト9の回転駆動トルクは急増し、Vba−Vitb>0であれば当接の瞬間中間転写ベルト9の回転駆動トルクは急減する。
【0053】
図13にVbaをVitbに対して周速差70%、導電性ブラシ22bに印加する電圧を1.5kV、2.25kV、3.0kV、4.0kVとして導電性ブラシ22bを当接させた時の中間転写ベルト9の速度変動を示す。また、図14にVbaをVitbに対して周速差130%、導電性ブラシ22bに印加する電圧を1.5kV、2.25kV、3.0kV、4.0kVとして導電性ブラシ22bを当接させた時の中間転写ベルト9の速度変動を示す。
【0054】
図15に実施例の当接と比較例の当接を行った場合の、画像ブレ発生の有無をまとめた。導電性ブラシ22bを使用することで、Vbaが周速差95%〜105%なら導電性ブラシ22bに電圧を4.0kV印加しても画像ブレは発生しなかった。また、周速差が95%より小さい、または、105%より大きい場合においても、画像ブレの発生しない電圧の領域は第1実施形態の場合より広くなった。
【0055】
以上のように、第2実施形態では、導電性ブラシ22bを使用することで当接速度Vaと印加電圧に対して第1実施形態より広い領域で効果的に画像ブレを抑制できた。
【符号の説明】
【0056】
1 感光ドラム(像担持体)
9 中間転写ベルト(中間転写体)
10 1次転写ローラ(1次転写部材)
11 2次転写ローラ(2次転写部材)
22 帯電部材
22b 導電性ブラシ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー像を担持する像担持体と、回転可能な中間転写体と、前記中間転写体を介して前記像担持体と1次転写ニップ部を形成する1次転写部材と、前記中間転写体と2次転写ニップ部を形成する2次転写部材と、前記中間転写体に当接離間可能であり、前記中間転写体のトナーを帯電する帯電部材と、を有し、前記1次転写ニップ部で前記像担持体から前記中間転写体に1次転写されたトナー像を前記2次転写ニップ部で前記中間転写体から転写材に2次転写し、前記中間転写体に残留したトナーを前記帯電部材によって帯電することで、前記1次転写ニップ部で前記像担持体から前記中間転写体に前記残留したトナーを逆転写する画像形成装置において、
前記帯電部材は、前記中間転写体の回転中に同一部が前記中間転写体に接触し続けるものであり、前記帯電部材が前記中間転写体に当接する際の移動速度を、前記帯電部材が前記中間転写体に当接する位置における前記中間転写体の回転方向と平行な成分と垂直な成分とに分けた場合、前記平行な成分の前記移動速度は、前記帯電部材が前記中間転写体に当接する際の前記中間転写体の回転速度と略等速であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記帯電部材は、支持部によって支持された一つ面が前記中間転写体に当接する部材であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記帯電部材は、ブラシが前記中間転写体に当接する導電性ブラシであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項1】
トナー像を担持する像担持体と、回転可能な中間転写体と、前記中間転写体を介して前記像担持体と1次転写ニップ部を形成する1次転写部材と、前記中間転写体と2次転写ニップ部を形成する2次転写部材と、前記中間転写体に当接離間可能であり、前記中間転写体のトナーを帯電する帯電部材と、を有し、前記1次転写ニップ部で前記像担持体から前記中間転写体に1次転写されたトナー像を前記2次転写ニップ部で前記中間転写体から転写材に2次転写し、前記中間転写体に残留したトナーを前記帯電部材によって帯電することで、前記1次転写ニップ部で前記像担持体から前記中間転写体に前記残留したトナーを逆転写する画像形成装置において、
前記帯電部材は、前記中間転写体の回転中に同一部が前記中間転写体に接触し続けるものであり、前記帯電部材が前記中間転写体に当接する際の移動速度を、前記帯電部材が前記中間転写体に当接する位置における前記中間転写体の回転方向と平行な成分と垂直な成分とに分けた場合、前記平行な成分の前記移動速度は、前記帯電部材が前記中間転写体に当接する際の前記中間転写体の回転速度と略等速であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記帯電部材は、支持部によって支持された一つ面が前記中間転写体に当接する部材であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記帯電部材は、ブラシが前記中間転写体に当接する導電性ブラシであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−13987(P2012−13987A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−150980(P2010−150980)
【出願日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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