説明

画像形成装置

【課題】画像形成装置を構成する高圧電源装置の小型化と、高画質化を両立させる。
【解決手段】感光ドラム41と、グリッド55を有するスコロトロン帯電器50と、現像ローラ45と、電圧印加回路200と、定電圧回路250と、第一制御装置110と、降圧回路300と、前記降圧回路300の出力を制御する第二制御装置110と、を備え、前記降圧回路300は、抵抗R1と制御トランジスタTrとを直列的に接続した回路構成であって、前記グリッド電圧Vgを前記抵抗R1の電圧降下により降圧させることによって前記現像電圧Vdを生成するものであり、前記第二制御装置100は、前記制御トランジスタTrに制御信号を与えて前記抵抗R1に流れる電流を制御することで前記現像電圧Vdのレベルを制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
レーザプリンタ(画像形成装置)は感光体、帯電器、現像器を備えており、帯電プロセス、現像プロセスを実行するため、帯電器、現像器に高電圧を印加する構成となっている。この種の画像形成装置では、部品点数の削減、装置の小型化を図ることが求められており、従来から種々な提案がされている。例えば、下記特許文献1には、現像器に印加する現像電圧を、帯電器のグリッドに印加されるグリッド電圧から作り出すことで、現像電圧発生用の電源を廃止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献2】特開平8−54768号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、画質を高めるためには、各現像器に印加する現像電圧を、細かく調整できるようにすることが好ましい。これは、トナーは劣化が進むとそれだけ帯電し難くなるので、劣化の度合に応じて現像電圧を設定する必要があるからである。一方、上記特許文献1のものは、グリッド電圧を抵抗で分圧して現像電圧を作り出している。そのため、各現像電圧を微調整することは、困難であった。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、画像形成装置を構成する高圧電源装置の小型化と、高画質化を両立させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明に係る画像形成装置は、感光体と、ワイヤとグリッドを有し前記感光体を帯電させるスコロトロン帯電器と、前記感光体に現像剤を供給する現像器と、前記スコロトロン帯電器に電圧を印加する電圧印加回路と、前記グリッドとグラウンドの間にあって、前記グリッドのグリッド電圧を定電圧化する定電圧回路と、前記電圧印加回路の出力電圧を制御する第一制御装置と、前記グリッドとグラウンドの間にあって、前記グリッド電圧を降圧することにより前記現像器に印加する現像電圧を生成する降圧回路と、前記降圧回路の出力を制御する第二制御装置と、を備え、前記降圧回路は、抵抗と制御トランジスタとを直列的に接続した回路構成であって、前記グリッド電圧を前記抵抗の電圧降下により降圧させることによって前記現像電圧を生成するものであり、前記第二制御装置は、前記制御トランジスタに制御信号を与えて前記抵抗に流れる電流を制御することで前記現像電圧のレベルを制御する。
【0007】
この構成では、グリッド電圧を降圧して現像電圧を作りだす構成となっている。そのため、画像形成装置を構成する高圧電源装置を小型化出来る。また、この発明では、抵抗を流れる電流値を制御トランジスタにて調整することにより、現像電圧を無段階で連続的に制御できる。従って、現像電圧を緻密に制御することが可能となり、画質を高画質に出来る。
【0008】
第2の発明は、第1の発明の画像形成装置であって、前記グリッドに流れるグリッド電流を算出するグリッド電流算出部を備え、前記第一制御装置は、グリッド電流が目標値になるように前記電圧印加回路の出力電圧を制御し、前記降圧回路は、前記現像電圧を検出する現像電圧検出回路を含み、前記第二制御装置は、前記現像電圧検出回路の検出値が、前記現像電圧の目標値になるように前記抵抗に流れる電流を制御する。この構成では、現像電圧を検出して第二制御装置にフィードバックしているので、現像電圧を目標値に正確に制御出来る。
【0009】
第3の発明は、第2の発明の画像形成装置であって、前記定電圧回路は、電流検出部を介してグラウンドに接続され、前記降圧回路はグラウンドに直接接続され、前記グリッド電流算出部は、前記グリッド電流のうち前記定電圧回路側に分岐する第一分岐電流を、前記電流検出部の検出値から算出し、前記グリッド電流のうち前記降圧回路側に分岐する第二分岐電流を、前記グリッド電圧と前記現像電圧の電圧差と前記抵抗から算出し、算出した第一分岐電流、第二分岐電流を合計することによって前記グリッド電流を算出する。この構成では、降圧回路の基準電位がグラウンドになる。そのため、基準電位が安定することとなり、現像電圧が安定する。
【0010】
第4の発明は、第2の発明の画像形成装置であって、前記定電圧回路と前記降圧回路は共通の電流検出部を介してグラウンドに接続され、前記グリッド電流算出部は、前記グリッド電流を、前記共通の電流検出部の検出値から算出する。この構成では、グリッド電流を簡単、かつ正確に求めることが可能となる。
【0011】
第5の発明は、第2の発明の画像形成装置であって、前記定電圧回路と前記降圧回路の制御トランジスタは、共通の電流検出部を介してグラウンドに接続され、前記降圧回路の現像電圧検出回路は、グラウンドに直接接続され、前記グリッド電流算出部は、前記グリッド電流のうち前記定電圧回路に分岐する第一分岐電流と前記降圧回路の制御トランジスタに分岐する第三分岐電流の合計電流を前記電流検出部の検出値から算出し、前記グリッド電流のうち前記降圧回路の前記現像電圧検出回路に分岐する第四分岐電流を、前記現像電圧検出回路の検出値と前記現像電圧検出回路の抵抗値から算出し、算出した前記合計電流と第四分岐電流を合計することによって前記グリッド電流を算出する。この構成では、現像電圧が比較的安定する。また、グリッド電流を比較的簡単に求めることが可能である。
【0012】
第6の発明は、第2の発明ないし第5の発明の画像形成装置であって、前記感光体は、1又は複数あり、前記スコロトロン帯電器は、前記1の感光体に対して複数設けられるか、前記複数の感光体に対してそれぞれ設けられ前記1又は複数の感光体を帯電させ、前記現像器は、前記1の感光体に対して複数設けられるか、前記複数の感光体に対してそれぞれ設けられ前記1又は複数の感光体に各色の現像剤を供給し、前記各スコロトロン帯電器が前記電圧印加回路に共通接続され、前記各スコロトロン帯電器の各グリッドが前記定電圧回路に共通接続され、前記グリッド電流算出部は、前記各グリッドを流れる各グリッド電流を合計した合計グリッド電流を算出する。この構成では、電圧印加回路、定電圧回路が各帯電器間で共用されている。従って、これらの回路を各帯電器に独立して設ける場合に比べて、回路数を減らすことが可能となる。
【0013】
第7の発明は、第2の発明ないし第5の発明の画像形成装置であって、前記感光体は、1又は複数あり、前記スコロトロン帯電器は、前記1の感光体に対して複数設けられるか、前記複数の感光体に対してそれぞれ設けられ前記1又は複数の感光体を帯電させ、前記現像器は、前記1の感光体に対して複数設けられるか、前記複数の感光体に対してそれぞれ設けられ前記1又は複数の感光体に各色の現像剤を供給し、前記各スコロトロン帯電器が前記電圧印加回路に共通接続され、前記定電圧回路が、前記各スコロトロン帯電器の各グリッドに対応してそれぞれ個別に設けられ、前記グリッド電流算出部は、前記各スコロトロン帯電器のグリッドを流れるグリッド電流をそれぞれ算出し、前記第二制御装置は、各色の現像器のうち、前記グリッド電流が低いスコロトロン帯電器に対応した現像器は現像電圧の目標値を下げ、前記グリッド電流が高いスコロトロン帯電器に対応した現像器は現像電圧の目標値を上げる制御を行う。
【0014】
感光体の帯電電圧は、グリッド電流が大きい場合には高く、小さい場合には低い傾向を示す。第7の発明では、グリッド電流が低い帯電器に対応した現像器は現像電圧の目標電圧が下げられ、グリッド電流が高い帯電器に対応した現像器は現像電圧の目標電圧を上げられる。そのため、各色について、感光体の帯電電圧と現像器の現像電圧の電圧差を一定にすることが可能となる。そのため、各感光体に対して各色のトナーを均一に付着させることが可能となり、画質を高画質化できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、画像形成装置を構成する高圧電源装置の小型化と、高画質化を両立させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態1に係るプリンタの内部構成を表す概略断面図
【図2】高圧電源装置の電気的構成を示すブロック図
【図3】降圧回路の回路図(図2の一部を拡大した図)
【図4】実施形態2におけるグリッド電流と感光ドラムのドラム表面電位との関係を示す図
【図5】実施形態3における高圧電源装置の電気的構成を示すブロック図
【図6】降圧回路の回路図(図5の一部を拡大した図)
【図7】実施形態4における高圧電源装置の電気的構成を示すブロック図
【図8】降圧回路の回路図(図7の一部を拡大した図)
【図9】実施形態5における高圧電源装置の電気的構成を示すブロック図
【図10】実施形態6における定電圧回路の回路図
【図11】プリンタの他の構成例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0017】
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図4によって説明する。
【0018】
1.プリンタの全体構成
図1は、本実施形態のプリンタ1(本発明の「画像形成装置」の一例)の内部構成を表す概略断面図である。以下の説明では、各構成要素について色毎に区別する場合は、各部の符号にB(ブラック)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の添え字を付し、区別しない場合は添え字を省略する。また、B(ブラック)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の各色のことをチャンネルと呼ぶ。
【0019】
プリンタ1は、給紙部3、画像形成部5、搬送機構7、定着部9、ベルトクリーニング機構20および高圧電源装置100を含む構成である。
【0020】
給紙部3は、プリンタ1の最下部に設けられており、シート(用紙、OHPシートなど)15を収容するトレイ17と、ピックアップローラ19とを備える。トレイ17に収容されたシート15は、ピックアップローラ19により1枚ずつ取り出され、搬送ローラ11、レジストレーションローラ12を介して搬送機構7に送られる。
【0021】
搬送機構7は、シート15を搬送するものであり、プリンタ1内において給紙部3の上側に設置されている。搬送機構7は、駆動ローラ31、従動ローラ32、およびベルト34を含み、ベルト34は、駆動ローラ31と従動ローラ32との間に架け渡されている。駆動ローラ31が回動すると、ベルト34は、感光ドラム41と対向する側の表面が、図1中の右方向から左方向へ移動する。これにより、レジストレーションローラ12から送られてきたシート15が、画像形成部5下へと搬送される。
【0022】
また、ベルト34には、4つの感光ドラム41B、41Y、41M、41Cに対応して、4つの転写ローラ33B、33Y、33M、33Cが設けられている。各転写ローラ33は、ベルト34を間に挟みつつ各感光ドラム41B、41Y、41M、41Cに対して向かい合う位置に配置されている。
【0023】
画像形成部5は4個のプロセスユニット40B、40Y、40M、40Cおよび4個の露光装置49B、49Y、49M、49Cを含む。各プロセスユニット40B、40Y、40M、40Cは、シート15の搬送方向(図1の左右方向)に一列状に配置されている。
【0024】
各プロセスユニット40は同一構造であり、各色の感光ドラム(本発明の「感光体」の一例)41B、41Y、41M、41C、各色のトナー(例えば正帯電性の非磁性1成分トナー)を収容するトナーケース43、現像ローラ(本発明の「現像器」の一例)45B、45Y、45M、45C(総称して45)、及び帯電器50B、50Y、50M、50C(総称して50)を含む構造となっている。尚、トナーは、本発明の「現像剤」の一例である。
【0025】
各感光ドラム41B、41Y、41M、41Cは、例えばアルミニウム製の基材上に、正帯電性の感光層が形成されたものであり、アルミニウム製の基材がプリンタ1のグラウンドに接続されている。
【0026】
現像ローラ45B、45Y、45M、45Cは、トナーケース43の下部にて供給ローラ46と対向配置されており、後述する降圧回路300B、300Y、300M、300Cにより現像電圧Vd1〜Vd4が印加される。この現像ローラ45〜45Cは、供給ローラ46を通じて供給されるトナーを、現像電圧Vd1〜Vd4の作用により正極性に帯電させながら、感光ドラム41B、41Y、41M、41C上へ供給する機能を果たす。
【0027】
各帯電器50B、50Y、50M、50Cは、スコロトロン帯電器であり、シールドケース51、ワイヤ53及び金属製のグリッド55を有する。シールドケース51は、感光ドラム41の回転軸方向に長い角筒型をしている。シールドケース51のうち、感光ドラム41との対向面は放電口52として開口している(図3参照)。
【0028】
ワイヤ53は例えばタングステン線からなる。ワイヤ53は、シールドケース51内において回転軸方向に張り渡されており、後述する電圧印加回路200により高電圧が印加される。ワイヤ53は高電圧の印加により、シールドケース51内においてコロナ放電を生じさせる。そして、コロナ放電により生じたイオンが放電口52から感光ドラム41側に放電電流として流れることで、感光ドラム41の表面を一様に正極性に帯電させる。
【0029】
そして、シールドケース51の放電口52には、スリットや透孔を有する板状のグリッド55が取り付けられている。このグリッド55に電圧を加え、その加えた電圧を制御することで、感光ドラム41の帯電電圧を制御することが可能となっている。
【0030】
各露光装置49B、49Y、49M、49Cは、例えば、感光ドラム41B、41Y、41M、41Cの回転軸方向に沿って一列状に並んだ複数の発光素子(例えばLEDやレーザ光源)を有し、外部より入力される画像データに応じて発光することにより、各感光ドラム41B、41Y、41M、41Cの表面に静電潜像を形成する機能を果たす。
【0031】
上記のように構成されたレーザプリンタ1による一連の画像形成処理について簡単に説明すると、プリンタ1は印刷データDをPC等の情報端末装置や原稿を読み取る画像読取装置などから受信すると、印刷処理を開始する。これにより、各感光ドラム41B、41Y、41M、41Cの表面は、その回転に伴って、各帯電器50B、50Y、50M、50Cにより一様に正帯電される。そして、各露光装置49から各感光ドラム41B、41Y、41M、41Cに向けてレーザ光がそれぞれ照射される。これにより、各感光ドラム41B、41Y、41M、41Cの表面には、印刷データに応じた所定の静電潜像が形成、すなわち一様に正帯電された感光ドラム41B、41Y、41M、41Cの表面のうち、レーザ光が照射された部分は電位が下がる。
【0032】
次いで、現像ローラ45B、45Y、45M、45Cの回転により、現像ローラ45B、45Y、45M、45C上に担持されかつ正帯電されているトナーが、各感光ドラム41B、41Y、41M、41Cの表面上に形成される静電潜像に供給される。これにより、各感光ドラム41B、41Y、41M、41Cの静電潜像は、可視像化され、感光ドラム41B、41Y、41M、41Cの表面には、反転現像によるトナー像が担持される。
【0033】
また、上記したトナー像を形成するための処理と並行して、シート15を搬送する処理が行われる。すなわち、ピックアップローラ19の回動により、トレイ17からシート15が一枚ずつ用紙搬送経路Yへと送り出される。用紙搬送経路Yに送り出されたシート15は、搬送ローラ11、ベルト34により、転写位置(感光ドラム41と転写ローラ33とが接触する点)に運ばれる。
【0034】
すると、この転写位置を通るときに、各転写ローラ33に印加される転写バイアスによって、各感光ドラム41の表面上に担持された各色のトナー像(現像剤像)がシート15の表面に順次、重畳転写される。かくして、シート15上には、カラーのトナー像(現像剤像)が形成される。その後、ベルト34の後方に設けられた定着部9を通過するときに、転写されたトナー像(現像剤像)は熱定着され、シート15は排紙トレイ60上に排紙される。
【0035】
2.高圧電源装置100の電気的構成
高圧電源装置100は、帯電器50B、50Y、50M、50Cに概ね6kV〜7kVの高電圧を印加する機能、グリッド電流Ig1〜Ig4を定電流制御する機能、各現像ローラ45に概ね600V程度の現像電圧Vd1〜Vd4を印加する機能を果たすものであり、図2に示すように制御装置110、電圧印加回路200、定電圧回路250B、250Y、250M、250C(総称して250)、電流検出部260B、260Y、260M、260C(総称して260)及び降圧回路300B、300Y、300M、300C(総称して300)を備えている。
【0036】
制御装置(本発明の「第一制御装置」の一例、「第二制御装置」の一例、「グリッド電流算出部」の一例)110は、CPU又は特定用途向け集積回路(ASIC)により構成されており、5つのPWMポートP0〜P4と、9つのA/DポートA0〜A42と、内部メモリ(ツェナーダイオードDzの降伏電圧や抵抗値など回路定数を含む各種のデータを記憶している)を備えた構成となっている。
【0037】
電圧印加回路200はPWM信号平滑回路210と、トランスドライブ回路220と、出力回路230と、電圧検出回路240とを備えた構成であり、各帯電器50に6kV〜7kV程度の高電圧を印加する機能を果たす。PWM信号平滑回路210は、制御装置110のPWMポートP0から出力されるPWM信号を平滑して、トランスドライブ回路220に出力するものである。トランスドライブ回路220は例えばトランジスタなどの増幅素子を含んで構成され、トランス231の一次巻線にPWM信号のデューティー比に応じた動作点の発振電流を流す。
【0038】
出力回路230は、トランス231からなる昇圧回路と、ダイオードDとコンデンサCからなる平滑回路233から構成されており、トランス231の一次巻線に加わる一次電圧を昇圧した後、整流して出力する。そして、出力回路230の出力ラインLoには、各帯電器50B、50Y、50M、50Cのワイヤ53が共通接続されている。これにより、出力回路230の出力電圧Vo(概ね6kV〜7kV)が各帯電器50B、50Y、50M、50Cのワイヤ53に印加される構成となっている。
【0039】
また、出力回路230のトランス231には補助巻線235が設けられている。補助巻線235にはトランス231の2次電圧に応じたレベルの電圧が発生する構成となっている。
【0040】
電圧検出回路240は補助巻線235に発生する電圧を検出して、制御装置110のA/DポートA0に入力する。これにより制御装置110に対してトランス231の二次電圧のデータが取り込まれる構成となっている。
【0041】
また、各帯電器50B、50Y、50M、50Cのグリッド55が、接続ラインL1〜L4を通じてグラウンドGNDに接続されている。そして、各接続ラインL1〜L4上には定電圧回路250B、250Y、250M、250Cと電流検出部260B、260Y、260M、260Yが設けられている。
【0042】
定電圧回路250B、250Y、250M、250Cは直列接続された3つのツェナーダイオードDzから構成されており、各帯電器50B、50Y、50M、50Cのグリッド55の電圧を、ツェナーダイオード1個あたりの降伏電圧を3倍した電圧値(例えば、250V×3)に定電圧化する。
【0043】
各電流検出部260B、260Y、260M、260Cは、各定電圧回路250B、250Y、250M、250Cと直列接続された検出抵抗Rmからなる。そして、各検出抵抗Rmのうち各定電圧回路250B、250Y、250M、250Cとの接続点は制御装置110に設けられた各A/DポートA11〜A41にそれぞれ信号線を介して接続されている。
【0044】
以上のことから、各接続ラインL1〜L4に流れる電流の大きさに比例した電圧が、各A/DポートA11〜A41に入力される。そのため、各A/DポートA11〜A41の入力電圧Vmのレベルを読み取ることで、制御装置110にて、各チャネル(各色の帯電器50B、50Y、50M、50C)のグリッド電流Ig1〜Ig4のうち定電圧回路250側に流れる第一分岐電流Is1の大きさを、以下の(1)式より算出することが出来る(図3参照)。
【0045】
Is1=Vm/Rm・・・(1)
Is1・・定電圧回路側に分岐する第一分岐電流
Vm・・・各A/DポートA11〜A41の入力電圧
Rm・・・検出抵抗の抵抗値
【0046】
制御装置110は、各チャンネルについて、第一分岐電流Is1と第二分岐電流Is2を合計することによって、グリッド電流Ig1〜Ig4を算出する。尚、第二分岐電流Is2とは、グリッド電流Igのうち降圧回路300側に分岐する電流のことであり、後述する(4)式により算出できる。また、制御装置110が(1)式、(2)式、(4)式を基にグリッド電流Ig1〜Ig4を算出することにより、本発明の「グリッド電流算出部」の機能が実現されている。
【0047】
Ig=Is1+Is2・・・・(2)
Ig・・・グリッド電流(Ig1〜Ig4の総称)
Is1・・定電圧回路側に分岐する第一分岐電流
Is2・・降圧回路側に分岐する第二分岐電流
【0048】
そして、制御装置110は、各チャンネルのグリッド電流Ig1〜Ig4の算出値が目標電流値(例えば、0.25mA)以上になるように、電圧印加回路200の出力電圧Voを制御する(本発明の「第一制御装置」の機能を実現)。
【0049】
尚、各チャンネルのグリッド電流Ig1〜Ig4の算出値が目標電流値(例えば、0.25mA)以上にするには、例えば、電流値が最も小さいチャンネルのグリッド電流Igが目標電流値になるように定電流制御すればよい。
【0050】
このように、各チャンネルのグリッド電流Ig1〜Ig4が目標電流値以上に制御されれば、各感光ドラム41B〜41Cに一定量の放電電流Ifが流れ、各感光ドラム41B〜41Cを十分に帯電させることが可能になる。そのため、帯電量不足による画質の低下を生じさせない。
【0051】
次に、降圧回路300B、300Y、300M、300C(総称して300)は、各現像ローラ45B、45Y、45M、45Cに、各現像電圧Vd1〜Vd4を印加する機能を果たすものであり、各現像ローラ45B、45Y、45M、45Cに対応して個別に設けられている。
【0052】
各降圧回路300B〜300Cは、図2に示すように、各帯電器50B〜50Cのグリッド55とグラウンドGNDとの間に設けられており、各定電圧回路250B〜250Cに対して並列になっている。以下、図3を参照して降圧回路300Bを代表させて回路説明を行う。降圧回路300Bは、抵抗R1と制御トランジスタTrとを備える。抵抗R1は、一端を帯電器50Bのグリッド55から引き出された接続ラインL1に接続している。
【0053】
制御トランジスタTrは、NPNトランジスタであり、コレクタCを抵抗R1の他端に接続し、エミッタEをグラウンドGNDに直接接続している。また、制御トランジスタTrのベースBは、信号線を介して、制御装置110のPWMポートP1に接続されている。そして、信号線には、コンデンサCと抵抗Rからなる積分回路310が設けられており、制御装置110のPWMポートP1から出力されるPWM信号を平滑して制御トランジスタTrのベースに印加する構成となっている。また、降圧回路300Bの出力ラインLd1は、抵抗R1と制御トランジスタTrの接続点(すなわち、コレクタC)から引き出されている。
【0054】
そのため、降圧回路300Bの出力電圧Vd1は、グリッド電圧Vg(概ね750V)から抵抗R1の電圧分だけ降圧された電圧値(概ね600V)となる。そして、降圧回路300Bの出力ラインLd1には現像ローラ45Bが連なっていることから、降圧回路300Bの出力電圧Vd1が、現像ローラ45Bに現像電圧として印加されるようになっている。
【0055】
また、降圧回路300Y、300M、300Cも、降圧回路300Bと同じく抵抗R1と制御トランジスタTrから構成されていて、制御装置110のPWMポートP2〜P4から出力されるPWM信号が平滑された後、制御トランジスタTrのベースBに印加される構成となっている。そして、各降圧回路300Y、300M、300Cの出力ラインLd2〜Ld4は各現像ローラ45Y、45M、45Cにそれぞれ連なっていて、各降圧回路300Y、300M、300Cの出力電圧Vd2、Vd3、Vd4が、各現像ローラ45Y、45M、45Cに対して現像電圧として印加されるようになっている。尚、各降圧回路300B〜300Cの第一抵抗R1は、全て同じ値にしてあるが、異なる値に設定することも可能である。
【0056】
また、各降圧回路300B〜300Cには、図2に示すように、出力電圧(現像電圧)Vd1〜Vd4を検出する現像電圧検出回路320B〜320Cが設けられている。現像電圧検出回路320B〜320Cは、直列接続された抵抗R2、R3により構成されている。現像電圧検出回路320B〜320Cは、降圧回路300B〜300Cの制御トランジスタTrに並列接続されている。すなわち、抵抗R2の一端側を制御トランジスタTrのコレクタに接続し、抵抗R3の一端をグラウンドGNDに直接接続されている。
【0057】
抵抗R2、R3の中間接続点には、各降圧回路300の出力電圧Vd1〜Vd4を抵抗比に従って分圧した電圧Vrが発生する。そして、制御装置110の各A/DポートA12〜A42は、信号線を通じて、各現像電圧検出回路320B〜320Cを構成する抵抗R2、R3の中間接続点に接続されている。
【0058】
従って、各A/DポートA12〜A42の入力電圧Vrのレベルから、制御装置110にて、各降圧回路300B〜300Cの現像電圧Vd1〜Vd4を、以下の(3)式より算出できる。
【0059】
Vd=(1+R2/R3)×Vr・・・・・(3)式
Vd・・・・・現像電圧(Vd1〜Vd4の総称)
R2、R3・・現像電圧検出回路の抵抗値
【0060】
また、以下の(4)式により、各チャンネルのグリッド電流Ig1〜Ig4のうち降圧回路300側に分岐する第二分岐電流Is2を算出することが出来る。
【0061】
Is2=(Vg−Vd)/R1・・・・・・・(4)
Is2・・降圧回路側に分岐する第二分岐電流
Vg・・・グリッド電圧(Vg1〜Vg4の総称)
Vd・・・現像電圧(Vd1〜Vd4の総称)
R1・・・抵抗値
【0062】
また、制御装置110は、(3)式に基づいて算出した現像電圧Vd1〜Vd4の検出値が目標値になるように、各降圧回路300B〜300CにPWM信号を与えて制御トランジスタTrに流れる電流値をコントロールする。これにて、各降圧回路300B〜300Cにおいて降圧量(第一抵抗R1における電圧降下の大きさ)が調整され、現像電圧Vd1〜Vd4が目標電圧に制御される(本発明の「第二制御装置」の機能を実現)。このように、実施形態1では、現像電圧Vdを検出して制御装置110にフィードバックしているので、現像電圧Vdを目標値に正確に制御出来る。
【0063】
ここで、降圧回路300B〜300Cは各現像ローラ45B〜45Cに対してそれぞれ個別に設けられているから、例えば、4色の現像ローラ45B〜45Cのうち、ある色の現像ローラ45については現像電圧Vdの目標値を高めに設定する一方、ある色の現像電圧45の目標値を低めに設定するなど、現像電圧Vd1〜Vd4の目標値を各現像ローラ45B〜45Cごとに個別設定できる。
【0064】
一般に、各色のトナーは、劣化により帯電し難くなるが、劣化の進行度合いは不均一である。また、新品の状態で同じ現像電圧Vdを印加しても、トナー色によって帯電し易さが異なる場合がある。そのため、画質を高めるには、各色のトナーの性状や劣化の度合いに応じて現像電圧Vdを設定する必要がある。この点、本プリンタ1では、各現像ローラ45B〜45Cの現像電圧Vd1〜Vd4を個々に制御できるので、上記要請に対応することができ、画質を高めることが可能となる。
【0065】
また、降圧回路300B〜300Cは、抵抗R1に流れる電流値を制御トランジスタTrによって調整することで、現像電圧Vd1〜Vd4をレベル調整する制御方式をとっている。そのため、各現像電圧Vd1〜Vd4を無段階で連続的に制御できる。従って、現像電圧Vd1〜Vd4の緻密な制御が可能となり、画質を一層高画質に出来る。
【0066】
また、降圧回路300はグラウンドGNDに直接接続されている。そのため、基準電位がグラウンドになり、安定する。以上のことから、現像電圧Vd1〜Vd4が安定するので、画質を一層高画質に出来る。尚、降圧回路300はグラウンドGNDに直接接続されているとは、降圧回路300を構成する制御トランジスタTrと現像電圧検出回路320の双方がグラウンドGNDに直接接続されていることを意図する。
【0067】
以上説明したように、本プリンタ1は、各帯電器50B、50Y、50M、50C間で電圧印加回路200を共通化し、更に、各現像電圧Vd1〜Vd4を電圧印加回路200の出力電圧Voを降圧して作りだす構成となっている。そのため、プリンタ1を構成する高圧電源装置100を小型化出来る。また、現像電圧Vd1〜Vd4を個別に制御出来るので、画質を高画質に出来る。
【0068】
<実施形態2>
本発明の実施形態2を図4によって説明する。
実施形態2のプリンタ1では、現像電圧Vd1〜Vd4の目標値をグリッド電流Ig1〜Ig4の大きさに応じて変えるようにしている。具体的には、制御装置110は、各現像ローラ45のうち、グリッド電流Igが低い帯電器50に対応した現像ローラ45は現像電圧Vdの目標値を下げ、グリッド電流Igが高い帯電器50に対応した現像ローラ45は現像電圧Vdの目標値を上げる制御を行う。これにより、以下の効果を奏することが可能となる。
【0069】
一般に、感光ドラム41のドラム表面電位Voh、露光箇所の表面電位Volは、図4に示すように、グリッド電流Igが大きい場合には高く、小さい場合には低い傾向を示す。この実施形態では、グリッド電流Igが低い帯電器50に対応した現像ローラ45は現像電圧Vdの目標電圧が下げられ、グリッド電流Igが高い帯電器50に対応した現像ローラ45は現像電圧Vdの目標電圧を上げられる。
【0070】
そのため、各色について、感光ドラム41B〜41Cのドラム表面電位Vohと現像電圧Vdの電圧差を一定にすることが可能となり、また、ドラム表面電位Volと現像電圧Vdの電圧差を一定にすることが可能となる。そのため、各感光ドラム41B〜41Cに対してトナーを均一に付着させることが可能となる。従って、画質を高画質化できる。
【0071】
<実施形態3>
本発明の実施形態3を図5、図6によって説明する。
実施形態1では、高圧電源装置100の回路例として、定電圧回路250を電流検出部260を介してグラウンドGNDに接続し、降圧回路300をグラウンドGNDに直接接続したものを例示した。実施形態3は、高圧電源装置100の回路構成を実施形態1から一部変更したものである。よって、実施形態1と回路を共通にする部分は、同一符号を付して説明を省略し、相違点のみ説明するものとする。
【0072】
図5、図6に示すように、実施形態3では、各チャンネルとも、定電圧回路250と降圧回路300を共通の電流検出部260(具体的には、検出抵抗Rm)を介してグラウンドGNDに接続した回路構成になっている。この回路構成によると、グリッド電流Igは、図6に示すように定電圧回路250側と降圧回路300側に一旦は分岐するが、その後、合流して検出抵抗Rmに流れる。従って、各チャンネルのグリッド電流Ig1〜Ig4の大きさに比例した電圧Vmが、各A/DポートA11〜A41に入力される。
【0073】
そのため、各A/DポートA11〜A41の入力電圧Vmのレベルを読み取ることで、制御装置110にて、各チャンネルのグリッド電流Ig1〜Ig4を、以下の(5)式より算出することが出来る。また、制御装置110が(5)式を基にグリッド電流Ig1〜Ig4を算出することにより本発明の「グリッド電流算出部」の機能が実現されている。
【0074】
Ig=Vm/Rm・・・・・・・・・・(5)式
Ig・・・グリッド電流(Ig1〜Ig4の総称)
Vm・・・各A/DポートA11〜A41の入力電圧
Rm・・・検出抵抗の抵抗値
【0075】
尚、図6に示すように、第二分岐電流Is2の一部は現像ローラ45側に分岐して流れる。しかし、第二分岐電流Is2が概ね50〜100μAであるのに対して、現像ローラ45側に分岐する電流Is5は概ね数μAであり、極小さな電流である。従って、グリッド電流Igを算出するにあたり、これを無視しても、影響はほとんどない。
【0076】
そして、制御装置110は、電流値が最も小さいチャンネルのグリッド電流Igが目標電流値(例えば、0.25mA)になるように、電圧印加回路200の出力電圧Voを制御する。以上のことから、各チャンネルのグリッド電流Ig1〜Ig4がいずれも目標電流値以上になるから、各感光ドラム41B〜41Cに一定量の放電電流Ifが流れ、各感光ドラム41B〜41Cを十分に帯電させることが可能になる。そのため、帯電量不足による画質の低下を生じさせない。
【0077】
しかも、実施形態3では、実施形態1に比べてグリッド電流Ig1〜Ig4を求める演算式がシンプルになる。そのため、グリッド電流Ig1〜Ig4を簡単、かつ正確に求めることが可能となる。従って、グリッド電流Ig1〜Ig4を正確に制御することが可能となる。尚、グリッド電流Ig1〜Ig4を正確に求めることが出来るのは、グリッド電流Igが、A/DポートA11〜A41の入力電圧Vmと検出抵抗Rmの抵抗値のわずか2つの数値で決まるため、誤差が生じ難いからである。
【0078】
また、実施形態3では、現像電圧Vdを以下の(6)式により求めることが可能である。
Vd=Vm+(Vr−Vm)×(1+R2/R3)・・・(6)式
Vd・・・現像電圧(Vd1〜Vd4の総称)
Vm・・・各A/DポートA11〜A41の入力電圧
Vr・・・各A/DポートA12〜A42の入力電圧
R2、R3・・・抵抗値
【0079】
そして、実施形態3の場合も、制御装置110が(6)式により求めた現像電圧Vdが目標値になるように、各降圧回路300B〜300Cの制御トランジスタTrをフィードバック制御する。そのため、実施形態3も実施形態1と同様に、現像電圧Vdを目標値に正確に制御出来る。
【0080】
<実施形態4>
本発明の実施形態4を図7、図8によって説明する。
実施形態1では、高圧電源装置100の回路例として、定電圧回路250を電流検出部260を介してグラウンドGNDに接続し、降圧回路300をグラウンドGNDに直接接続したものを例示した。実施形態4は、高圧電源装置100の回路構成を実施形態1から一部変更したものである。よって、実施形態1と回路を共通にする部分は、同一符号を付して説明を省略し、相違点のみ説明するものとする。
【0081】
図7、図8に示すように、実施形態4では、各チャンネルとも、降圧回路300の制御トランジスタTrのエミッタEと定電圧回路250を、共通の電流検出部260(具体的には、検出抵抗Rm)を介してグラウンドGNDに接続している。また、降圧回路300の現像電圧検出回路320は、グラウンドGNDに直接接続している。
【0082】
この回路構成によると、グリッド電流Igのうち定電圧回路250側に分岐する第一分岐電流Is1は、検出抵抗Rmに流れ込む。一方、グリッド電流Igのうち降圧回路300に分岐する第二分岐電流Is2は、制御トランジスタTr側と現像電圧検出回路320側に更に分岐する。そして、制御トランジスタTr側に分岐した第三分岐電流Is3は、第一分岐電流Is1と同様に、検出抵抗Rmに流れ込む。一方、現像電圧検出回路320側に分岐した第四分岐電流Is4は、検出抵抗Rmに流れ込まず、グラウンドGNDに直接流れ込む。
【0083】
以上のことから、各チャンネルのグリッド電流Ig1〜Ig4を、以下の演算で求めることが出来る。
まず、下記(7)式より、第一分岐電流Is1と第三分岐電流Is3の合計電流を求まる。
【0084】
Is1+Is3=Vm/Rm・・・・・・・・・・(7)式
Vm・・・各A/DポートA11〜A41の入力電圧
Rm・・・検出抵抗の抵抗値
【0085】
また、下記(8)式より、第四分岐電流Is4を求めることが出来る。
Is4=Vr/R3・・・・・・・・・・・(8)式
Vr・・・各A/DポートA12〜A42の入力電圧
R3・・・抵抗値
【0086】
従って、(7)式で求めた電流値と(8)式で求めた電流値を合計することで、グリッド電流Igを求めることが出来る。
Ig=Is1+Is3+Is4・・・・・・(9)式
【0087】
尚、制御装置110が(7)式〜(9)式を基にグリッド電流Ig1〜Ig4を算出することにより本発明の「グリッド電流算出部」の機能が実現されている。
【0088】
そして、制御装置110は、電流値が最も小さいチャンネルのグリッド電流Igが目標電流値(例えば、0.25mA)になるように、電圧印加回路200の出力電圧Voを制御する。以上のことから、各チャンネルのグリッド電流Ig1〜Ig4がいずれも目標電流値以上になるから、各感光ドラム41B〜41Cに一定量の放電電流Ifが流れ、各感光ドラム41B〜41Cを十分に帯電させることが可能になる。そのため、帯電量不足による画質の低下を生じさせない。
【0089】
また、制御装置110は、実施形態1の場合と同じく(3)式に基づいて現像電圧Vd1〜Vd4を算出する。そして、制御装置110は、検出値が目標値になるように、各降圧回路300B〜300CにPWM信号を与えて制御トランジスタTrに流れる電流値をコントロールする。これにて、各降圧回路300B〜300Cにおいて降圧量(第一抵抗R1における電圧降下の大きさ)が調整され、現像電圧Vd1〜Vd4が目標電圧に制御される。このように、実施形態1では、現像電圧Vdを検出して制御装置110にフィードバックしているので、現像電圧Vdを目標値に正確に制御出来る。また、実施形態4の高圧電源装置100では、実施形態1と同様に各降圧回路300B〜300Cの制御トランジスタTrの基準電位がグラウンドGNDになっている。そのため、現像電圧Vd1〜Vd4が、実施形態3の回路構成に比べて比較的安定する。また、実施形態1に比べてグリッド電流Igを比較的簡単に求めることが可能である。
【0090】
<実施形態5>
本発明の実施形態5を図9によって説明する。実施形態1では、高圧電源装置100の回路例として、各チャンネルごとに、定電圧回路250B〜250Cを設ける例示した。実施形態5は、高圧電源装置100の回路構成を実施形態1から一部変更し、各チャンネルについて定電圧回路250を共通使用するようにしたものである。よって、実施形態1と回路を共通にする部分は、同一符号を付して説明を省略し、相違点のみ説明するものとする。
【0091】
図9に示すように、実施形態5の高圧電源装置100は、各帯電器50B、50Y、50M、50Cのグリッド55が、共通の接続ラインLgを通じてグラウンドGNDに接続されている。そして、接続ラインLg上には定電圧回路250と電流検出部260が設けられている。
【0092】
定電圧回路250は直列接続された3つのツェナーダイオードから構成されており、全帯電器50B、50Y、50M、50Cのグリッド55の電圧の値を、ツェナーダイオード1個あたりの降伏電圧を3倍した電圧値(例えば、250V×3)に、一律定電圧化する。
【0093】
電流検出部260は、定電圧回路250と直列接続された検出抵抗Rmからなる。そして、検出抵抗Rmのうち各定電圧回路250との接続点は制御装置110に設けられたA/DポートA11に信号線を介して接続されている。
【0094】
実施形態5において、制御装置110は、各チャンネルのグリッド55を流れるグリッド電流Ig1〜Ig4を合計した合計グリッド電流Igtを算出する。具体的には、合計グリッド電流Igtのうち、定電圧回路250側に分岐する第一分岐電流Is1と、降圧回路300側に分岐する第二分岐電流(各降圧回路300B〜300Cに分岐する枝電流Ip1〜Ip4の合計電流)Is2を後述する(10)、(11)式より算出し、それらを合計することにより求める。
【0095】
そして、制御装置110は、算出した合計グリッド電流Igtが目標値(例えば、1mA)になるように、電圧印加回路200の出力電圧Voを制御する。このように、合計グリッド電流Igtを定電流制御するようにしておけば、各帯電器50B〜50Cのグリッド55には、多少のバラツキはあるものの概ね一定レベル(例えば、0.25mA)のグリッド電流Ig1〜Ig4が流れるから、各感光ドラム41B〜41Cに一定量の放電電流Ifが流れ、各感光ドラム41B〜41Cを十分に帯電させることが可能になる。
【0096】
次に、降圧回路300B、300Y、300M、300Cは、各現像ローラ45B、45Y、45M、45Cに現像電圧Vd1〜Vd4を印加する機能を果たすものであり、実施形態1と同様に、各現像ローラ45B、45Y、45M、45Cに対応して個別に設けられている。
【0097】
各降圧回路300B〜300Cは、実施形態1と同様に第一抵抗R1と制御トランジスタTrとを備えたものであり、接続ラインLgに共通接続されている。
【0098】
従って、実施形態5も実施形態1と同様に、現像電圧Vd1〜Vd4を各チャンネルごとに制御できる。また、各降圧回路300B〜300Cには、現像電圧Vd1〜Vd4を検出する現像電圧検出回路320B〜320Cが設けられていて、現像電圧V
dを制御装置110にフィードバックしている。そのため、実施形態1と同様に現像電圧Vdを目標値に正確に制御出来る。
【0099】
また、この実施形態では、電圧印加回路200、定電圧回路250を各帯電器50B〜50C間で共通化している。従って、これらの回路を各帯電器50B〜50Cに独立して設ける場合に比べて、回路数を減らすことが可能となる。よって、プリンタ1を構成する高圧電源装置100を小型化出来る。
【0100】
尚、第一分岐電流Is1は以下の(10)式から求めることが可能である。また、第二分岐電流Is2は、以下の(11)式から各枝電流Ip1〜Ip4を算出し、その合計を計算することで算出可能である。また、制御装置110が、(10)式、11(式)を基に合計グリッド電流Igtを算出することにより、本発明の「グリッド電流算出部」の機能が実現されている。
【0101】
Is1=Vm/Rm・・・・・・・・・・(10)式
Vm・・・各A/DポートA11の入力電圧
Rm・・・検出抵抗の抵抗値
【0102】
Ip=(Vg−Vd)/R1・・・・・・・(11)式
Ip・・・各降圧回路側に分岐する枝電流(Ip1〜Ip4の総称)
Vg・・・グリッド電圧
Vd・・・現像電圧(Vd1〜Vd4の総称)
R1・・・抵抗値
【0103】
<実施形態6>
実施形態6は、実施形態1では、グリッド電圧Vgを定電圧化する定電圧回路250の一例に、定電圧素子(具体的には、ツェナーダイオードDz)を使用した回路を例示した。実施形態6は、定電圧回路250を、制御トランジスタQを用いたアナログ定電圧回路350によって構成する点が実施形態1と異なっている。よって、実施形態1と回路を共通にする部分は、同一符号を付して説明を省略し、相違点のみ説明するものとする。
【0104】
アナログ定電圧回路350B〜350Cは各帯電器50B〜50Cのグリッド55ごとに設けられており、回路構成は共通となっている。よって、以下、帯電器50Bに対応するアナログ定電圧回路350Bの構成を説明する。図10に示すように、アナログ定電圧回路350Bは、演算増幅器OP1、グリッド電圧検出回路360、基準電圧発生回路370、制御トランジスタQを含む構成となっている。
【0105】
グリッド電圧検出回路360は分圧抵抗R4,R5を含み、分圧抵抗R4、R5によってグリッド電圧Vg1に応じた電圧Vgrを検出する。検出電圧Vgrは演算増幅器OP1の非反転入力端子V+に入力される。
【0106】
演算増幅器OP1は2つの入力端子(非反転入力端子V+と、反転入力端子V−)と、1つの出力端子Votを備えてなる。そして、演算増幅器OP1の反転入力端子V−には、基準電圧発生回路370により基準電圧Vthが与えられている。基準電圧発生回路370は、例えば5Vの電源電圧Vccを分圧抵抗R6、R7によって分圧することにより、基準電圧Vthを発生させるものである。
【0107】
また、演算増幅器OP1の出力端子Votに制御トランジスタQのベースBが抵抗Rを介して接続されている。制御トランジスタQはNPNトランジスタである。係る制御トランジスタQのコレクタCは、抵抗R9を介して、接続ラインL1に接続されている。また、制御トランジスタQのエミッタEは、抵抗R10を介してグラウンドGNDに接続されている。また、制御トランジスタQのコレクタCとエミッタE間に、抵抗R11が接続されている。
【0108】
そして、演算増幅器OP1の出力端子Votと反転入力端子V−との間が、抵抗R8を含む帰還線Lnによって接続されている。以上のことから、負帰還がかかり、演算増幅器OP1は、2つの入力端子V−、V+の端子電圧が等しくなるように、制御トランジスタQに対する出力(すなわち、ベース電流)を制御する。
【0109】
これにて、制御トランジスタQのコレクタ電流が増減し、コレクタ−エミッタ間の電圧Vceが調整される。具体的には、グリッド電圧検出回路360の検出電圧Vgrが、基準電圧Vthとなるように、電圧Vceが調整される。これにて、グリッド電圧Vg1が目標電圧に調整される。
【0110】
このように、定電圧回路250をアナログ定電圧回路350により構成すれば、実施形態1のようにツェナーダイオードDzを使用した定電圧回路250に比べて、グリッド電圧Vg1を目標電圧に正確に制御できる。というのも、一般に、ツェナーダイオードDzの降伏電圧は、誤差が5〜10%程度ある。従って、グリッド電圧Vg1の電圧値も5〜10%程度はばらつきが生じる。これに対してアナログ定電圧回路350の場合でも、R4〜R7の抵抗の誤差分は、グリッド電圧Vg1はばらつく。しかし、抵抗R4〜R7の誤差は、通常1%程度であり、ツェナーダイオードDzに比べて格段に誤差が小さい。従って、抵抗R4〜R7の誤差が小さい分、グリッド電圧Vg1を目標電圧に正確に制御することが可能となる
【0111】
次に定電圧回路250を、アナログ定電圧回路350Bにより構成した場合のグリッド電流Ig1の算出方法について説明する。帯電器50Bのグリッド電流Ig1は、アナログ定電圧回路350Bと、降圧回路300Bに分岐して流れる。そして、アナログ定電圧回路350B側に分岐する分岐電流Is1は、更に、グリッド電圧検出回路360と抵抗R9側に分岐して流れる。
【0112】
そのため、グリッド電圧検出回路360に分岐する分岐電流Is6と、抵抗R9側に分岐する分岐電流Is7をそれぞれ算出し、それらを合計すれば、アナログ定電圧回路350B側に分岐する分岐電流Is1を求めることが出来る。
【0113】
そして、降圧回路300Bに分岐する分岐電流Is2は、実施形態1にて説明したように(4)式より求めることが出来る。以上のことから、実施形態1の場合と同様に、分岐電流Is1と分岐電流Is2を合計することで、グリッド電流Ig1を算出することが可能である。
【0114】
そして、制御装置110は、各チャンネルについてそれぞれグリッド電流Ig1〜Ig4を算出し、実施形態1の場合と同様に、電流値が最も小さいグリッド電流が目標電流値(例えば、0.25mA)になるように、電圧印加回路200の出力電圧Voを制御する。従って、実施形態6も実施形態1と同様に、全チャンネルのグリッド電流Ig1〜Ig4を目標電流値以上にすることが可能となる。
【0115】
尚、グリッド電圧検出回路360に分岐する分岐電流Is6と、抵抗R9側に分岐する分岐電流Is6を算出するには、抵抗R5と抵抗R10に加わる電圧を、制御装置110にてそれぞれ検出すると共に、検出した電圧値を各抵抗値で割ってやればよい。
【0116】
また、図10に示すように、抵抗R5と抵抗R7には、並列コンデンサC1、C2がそれぞれ接続されている。係る並列コンデンサC1は、抵抗R5に対する電圧の発生を遅延させるものである。並列コンデンサC2は、基準電圧Vthを安定させるものである。また、帰還線Lnには、抵抗R8と直列的にコンデンサC3が設けられている。このコンデンサC3は、演算増幅器OP1について、出力が入力側に帰還するのを遅延させるものである。
【0117】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0118】
(1)実施形態1〜6では、プリンタ1の構成例として、4色のトナーに対応して、感光ドラム、帯電器、現像ローラ等を4組有するカラーレーザプリンタを例示した。プリンタ1は必ずしもカラーである必要はなく、感光ドラム、帯電器、現像ローラ等を1組だけ備えるモノクロプリンタとしてもよい。
【0119】
(2)実施形態1〜6では、プリンタ1の構成例として、1つの感光ドラム41に1つの帯電器50を対応させたもの(言い換えれば、各色ごとに感光ドラム41を有するもの)を例示した。本発明は、実施形態1〜4で挙げた構成のプリンタ1の他にも、例えば、図11に示すように1つの感光ドラム400に対して複数の帯電器410、420と複数の現像ローラ415、425を対応させて配置したもの(感光ドラム400上に各色のトナー像を重ねた後、シートに一括転写するもの)にも適用することが可能である。
【0120】
(3)実施形態1〜6では、制御トランジスタTrの一例に、NPNトランジスタ(バイポーラ型)を例示したが、この他にもFET(ユニポーラ型)を使用するが可能である。
【0121】
(4)実施形態1〜5では、定電圧素子の一例としてツェナーダイオードDzを例示したが、この他にも、バリスタ (varistor) を使用することが可能である。
【0122】
(5)また、実施形態1〜5では、電流検出部260の一例として抵抗検出式のもの例示したが、この他にもホール素子を用いた電流センサを使用することが可能である。
【符号の説明】
【0123】
1…プリンタ
41B、41Y、41M、41C(総称して41)…感光ドラム(本発明の「感光体」の一例)
45B、45Y、45M、45C(総称して45)…現像ローラ(本発明の「現像器」の一例)
50B、50Y、50M、50C(総称して50)…スコロトロン帯電器
53…ワイヤ
55…グリッド
110…制御装置(本発明の「第一制御装置」、「第二制御装置」、「グリッド電流算出部」の一例)
200…電圧印加回路
250B、250Y、250M、250C(総称して250)…定電圧回路
260B、260Y、260M、260Y(総称して260)…電流検出部
300B、300Y、300M、300C(総称して300)…降圧回路
320B、320Y、320M、320C(総称して320)…現像電圧検出回路
Ig1〜Ig4(総称してIg)…グリッド電流
Is1…第一分岐電流
Is2…第二分岐電流
Is3…第三分岐電流
Is4…第四分岐電流
R1…抵抗
Rm…検出抵抗
Lo…出力ライン
Tr…制御トランジスタ
Vd1〜Vd4…現像電圧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体と、
ワイヤとグリッドを有し前記感光体を帯電させるスコロトロン帯電器と、
前記感光体に現像剤を供給する現像器と、
前記スコロトロン帯電器に電圧を印加する電圧印加回路と、
前記グリッドとグラウンドの間にあって、前記グリッドのグリッド電圧を定電圧化する定電圧回路と、
前記電圧印加回路の出力電圧を制御する第一制御装置と、
前記グリッドとグラウンドの間にあって、前記グリッド電圧を降圧することにより前記現像器に印加する現像電圧を生成する降圧回路と、
前記降圧回路の出力を制御する第二制御装置と、を備え、
前記降圧回路は、抵抗と制御トランジスタとを直列的に接続した回路構成であって、前記グリッド電圧を前記抵抗の電圧降下により降圧させることによって前記現像電圧を生成するものであり、
前記第二制御装置は、前記制御トランジスタに制御信号を与えて前記抵抗に流れる電流を制御することで前記現像電圧のレベルを制御する画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置であって、
前記グリッドに流れるグリッド電流を算出するグリッド電流算出部を備え、
前記第一制御装置は、グリッド電流が目標値になるように前記電圧印加回路の出力電圧を制御し、
前記降圧回路は、前記現像電圧を検出する現像電圧検出回路を含み、
前記第二制御装置は、前記現像電圧検出回路の検出値が、前記現像電圧の目標値になるように前記抵抗に流れる電流を制御する画像形成装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像形成装置であって、
前記定電圧回路は、電流検出部を介してグラウンドに接続され、
前記降圧回路はグラウンドに直接接続され、
前記グリッド電流算出部は、
前記グリッド電流のうち前記定電圧回路側に分岐する第一分岐電流を、前記電流検出部の検出値から算出し、
前記グリッド電流のうち前記降圧回路側に分岐する第二分岐電流を、前記グリッド電圧と前記現像電圧の電圧差と前記抵抗から算出し、算出した第一分岐電流、第二分岐電流を合計することによって前記グリッド電流を算出する画像形成装置。
【請求項4】
請求項2に記載の画像形成装置であって、
前記定電圧回路と前記降圧回路は共通の電流検出部を介してグラウンドに接続され、
前記グリッド電流算出部は、前記グリッド電流を、前記共通の電流検出部の検出値から算出する画像形成装置。
【請求項5】
請求項2に記載の画像形成装置であって、
前記定電圧回路と前記降圧回路の制御トランジスタは、共通の電流検出部を介してグラウンドに接続され、
前記降圧回路の現像電圧検出回路は、グラウンドに直接接続され、
前記グリッド電流算出部は、
前記グリッド電流のうち前記定電圧回路に分岐する第一分岐電流と前記降圧回路の制御トランジスタに分岐する第三分岐電流の合計電流を前記電流検出部の検出値から算出し、
前記グリッド電流のうち前記降圧回路の前記現像電圧検出回路に分岐する第四分岐電流を、前記現像電圧検出回路の検出値と前記現像電圧検出回路の抵抗値から算出し、
算出した前記合計電流と第四分岐電流を合計することによって前記グリッド電流を算出する画像形成装置。
【請求項6】
請求項2ないし請求項5に記載の画像形成装置であって、
前記感光体は、1又は複数あり、
前記スコロトロン帯電器は、前記1の感光体に対して複数設けられるか、前記複数の感光体に対してそれぞれ設けられ前記1又は複数の感光体を帯電させ、
前記現像器は、前記1の感光体に対して複数設けられるか、前記複数の感光体に対してそれぞれ設けられ前記1又は複数の感光体に各色の現像剤を供給し、
前記各スコロトロン帯電器が前記電圧印加回路に共通接続され、
前記各スコロトロン帯電器の各グリッドが前記定電圧回路に共通接続され、
前記グリッド電流算出部は、前記各グリッドを流れる各グリッド電流を合計した合計グリッド電流を算出する画像形成装置。
【請求項7】
請求項2ないし請求項5に記載の画像形成装置であって、
前記感光体は、1又は複数あり、
前記スコロトロン帯電器は、前記1の感光体に対して複数設けられるか、前記複数の感光体に対してそれぞれ設けられ前記1又は複数の感光体を帯電させ、
前記現像器は、前記1の感光体に対して複数設けられるか、前記複数の感光体に対してそれぞれ設けられ前記1又は複数の感光体に各色の現像剤を供給し、
前記各スコロトロン帯電器が前記電圧印加回路に共通接続され、
前記定電圧回路が、前記各スコロトロン帯電器の各グリッドに対応してそれぞれ個別に設けられ、
前記グリッド電流算出部は、前記各スコロトロン帯電器の各グリッドを流れるグリッド電流をそれぞれ算出し、
前記第二制御装置は、各色の現像器のうち、前記グリッド電流が低いスコロトロン帯電器に対応した現像器は現像電圧の目標値を下げ、前記グリッド電流が高いスコロトロン帯電器に対応した現像器は現像電圧の目標値を上げる制御を行う画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−58331(P2012−58331A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−199137(P2010−199137)
【出願日】平成22年9月6日(2010.9.6)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】