説明

画像形成装置

【課題】印字速度の低下を防止するとともに、電力の消費を抑え、印字コストが高くなるのを防止することにある。
【解決手段】画像領域検出部195と、画像形成部3と、転写部4と、用紙搬送部6と、制御部9とを備えている。画像検出部195は画像データに含まれる画像領域の位置を検出する部分である。画像形成部3は画像検出部195によって検出された画像領域の用紙進行方向の前端部から画像データに基づく画像の形成動作を開始する部分である。制御部9は画像データにおける画像領域の前端部が転写されるべき用紙上の位置に画像領域の前端部が位置するように、転写部4の駆動と用紙搬送部6との少なくともいずれか一方を制御する部分である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、特に、画像データの画像領域を効率的に用紙に印字する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な電子写真方式の画像形成装置には、画像形成部と、転写部と、定着部と、用紙搬送部と、排出部とを備えているものがある。
【0003】
この画像形成装置では、画像形成部で画像が形成され、用紙搬送部によって搬送された用紙に転写部で画像が転写される。そして、画像が転写された用紙は用紙搬送部によって定着部に搬送され、定着部で画像が用紙に定着される。画像が定着された用紙は用紙搬送部によって排出部に搬送され、排出部から画像形成装置外に排出される(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
ここで、画像形成部としては、表面に静電潜像を担持可能な感光体ドラムと、感光体ドラムの表面を帯電させる帯電装置と、感光体ドラムの表面を露光する露光装置と、静電潜像に現像剤を供給可能な現像装置と、感光体ドラムの表面を除電する除電装置とを有しているものが知られている。この画像形成部では、感光体ドラムが帯電装置によって帯電させられ、画像データに基づいて露光装置により感光体ドラムの表面が露光される。このとき、感光体ドラム上に静電潜像が形成されており、現像装置により静電潜像に現像剤が供給される。
【0005】
ここで、画像データには、画像の領域と、画像の領域以外の領域とが含まれている場合がある。例えば、文字画像を印字する場合には用紙の四方に余白を設ける場合がありこの余白箇所には画像が形成されない。また、絵の画像であっても画像領域の四方に余白を設ける場合がある。このように、画像を形成しない領域が含まれている画像データの画像を形成する場合であっても、画像の領域以外の実際には画像が形成されない領域に対応する感光体ドラム上の領域についても帯電及び除電動作などの作像動作が行われている。
【0006】
【特許文献1】特開2002−244526号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の装置では、画像データに含まれる画像の領域以外の領域に対応する感光体ドラム上の領域についても帯電及び除電動作などの作像動作が行われているため、これらの動作を行う時間が必要であり印字速度が低下させられるとともに、無駄な電力が消費されている。このため、印字コストが高くなるとともに、エネルギー資源の浪費を招き、地球環境に対しても悪影響を与えている場合がある。
【0008】
本発明の課題は、印字速度の低下を防止するとともに、電力の消費を抑え、印字コストが高くなるのを防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
発明1に係る画像形成装置は、画像領域と余白部分とが含まれる画像のデータに基づいて画像を形成可能な画像形成装置であって、画像形成領域検出部と、画像形成部と、転写部と、用紙搬送部と、駆動制御部とを備えている。画像領域検出部は画像データに含まれる画像領域の位置を検出する部分である。画像形成部は画像領域検出部によって検出された画像領域の用紙進行方向の前端部から画像データに基づく画像の形成動作を開始する部分である。転写部は画像形成部によって形成された画像を一時的に担持し、担持した画像を用紙への転写位置に移動させ、用紙に転写可能な部分である。用紙搬送部は用紙を転写位置に搬送可能な部分である。駆動制御部は画像データにおける画像領域の前端部が転写されるべき用紙上の位置に画像領域の前端部が位置するように、転写部の駆動と用紙搬送部との少なくともいずれか一方を制御する部分である。
【0010】
この画像形成装置では、画像領域検出部によって画像データにおける画像領域の位置が検出される。そして、画像形成部により画像領域の用紙進行方向の前端部から用紙の用紙進行方向前端部までの画像データに基づく画像が形成される。そして、形成された画像は転写部によって用紙への転写位置に移動させられる。転写部による画像の移動の際に用紙搬送部によって用紙が転写位置に搬送される。このとき、駆動制御部によって、画像データにおける画像領域の用紙進行方向前端部が転写されるべき用紙上の位置に画像領域の用紙進行方向前端部が位置するように、転写部の駆動と用紙搬送部との少なくとも一方が制御される。
【0011】
なおここで、画像領域の用紙進行方向前端部とは、仮に画像データに基づいて画像を用紙に印字する場合に最初に用紙に印字される部分を意味している。例えば図3の画像領域101における端部101Aを意味している。図3において用紙進行方向は紙面上側であるとする。
【0012】
ここでは、画像領域の用紙進行方向前端部から画像データに基づく画像の形成動作が開始されるため、画像データの全てについて画像形成動作を行う場合に比べて消費エネルギーを抑えることができる。このため、印字コストが高くなるのを防止できる。また、画像データの画像領域の用紙進行方向の前端部よりも前方側の部分を考慮する必要が無く、画像データ全てについて作像動作を行う場合よりも印字速度を早くすることができる。
【0013】
発明2に係る画像形成装置では、発明1に記載の画像形成装置であって、画像データの画像領域の用紙進行方向前端部の位置と、用紙の端部に相当する位置との間の距離を算出する距離算出部をさらに備えている。用紙搬送部は用紙搬送方向における転写位置の上流側に転写位置に用紙を搬送するタイミングを決めるためのタイミングローラを有している。また、駆動制御部は、距離算出部により算出された距離に基づいて算出された画像データにおける画像領域の用紙進行方向前端部の位置に相当する用紙の位置に画像領域の用紙進行方向前端部が位置するように用紙を転写位置に搬送させるように前記タイミングローラの駆動を制御する。
【0014】
なおここで、画像データの用紙進行方向前端部とは、画像データに基づく画像を用紙に印字した場合に用紙の用紙進行方向前端部が位置する画像データ上の位置を意味している。
【0015】
ここでは、タイミングローラの駆動を制御することで画像データ上の画像領域を用紙の対応する位置に転写することができる。また、タイミングローラの駆動の制御にのみで画像データの画像領域を用紙上の対応位置に転写することができるため、タイミングローラと転写部との両方を制御する場合に比べて制御がしやすくなる。
【0016】
発明3に係る画像形成装置は、発明1又は2に記載の画像形成装置であって、画像形成部は複数の画像を形成する場合に一定の速度で画像を形成している。転写部は一定の速度で画像を転写位置まで移動させる。
【0017】
発明4に係る画像形成装置は、発明1から3のいずれかに記載の画像形成装置であって、複数の画像形成動作を連続して行う場合には、画像形成部は転写ベルト上にそれぞれの画像データの画像領域を連続して形成する。
【0018】
ここでは、転写部の駆動タイミングを制御することで、画像データ上の画像領域を用紙の対応する位置に転写することができるため、画像データの画像領域以外の箇所については考慮する必要が無く、効率よく印字動作を行うことが出来る。
【0019】
発明5に係る画像形成装置は、発明1に記載の画像形成装置であって、画像データの画像領域の用紙進行方向前端部の位置と、用紙の端部に相当する位置との間の距離を算出する距離算出部をさらに備えている。駆動制御部は、複数の画像を連続して印字する際に用紙が一定の時間間隔で搬送される場合に、距離算出部によって算出された距離に基づいて、画像領域の用紙進行方向前端部の位置に相当する用紙の位置に画像領域の用紙進行方向前端部が位置するように画像作成開始のタイミングを決定するタイミング決定部を有している。
【0020】
ここでは、複数の画像を連続して印字する際に用紙が一定の時間間隔で搬送される場合に、転写部の駆動タイミングを制御することにより画像データ上の画像領域を用紙の対応する位置に転写することができる。また、転写部の駆動のタイミングを制御することで画像データの画像領域を用紙上の対応位置に転写することができるため、タイミングローラと転写部との両方を制御する場合に比べて制御がしやすくなる。
【0021】
発明6に係る画像形成装置は、発明1から3のいずれかに記載の画像形成装置であって、転写部材は、表面に像を担持可能なベルト部材と、前記ベルト部材を循環駆動させるローラ部材とを有している。また、駆動制御部は、用紙搬送部が転写位置に用紙を搬送するタイミングに合わせてベルト部材上の画像を転写位置に移動させるようにローラ部材を制御する。
【0022】
発明7に係る画像形成装置は、発明1から6のいずれかに記載の画像形成装置であって、画像形成部は画像領域の用紙進行方向の後端部まで画像形成動作を行う。
【0023】
ここでは、画像領域の用紙進行方向の前端部から後端部までの画像形成動作が行われるため、画像領域についての画像を効率よく形成することができるとともに、エネルギーの消費を抑えることができる。
【0024】
発明8に係る画像形成装置は、発明1から7のいずれかに記載の画像形成装置であって、画像形成部は連続して複数の画像を形成する場合に、各画像の間の間隔が所定の値以上である場合には、画像の間において画像形成動作を一時的に停止させる。
【0025】
ここで、各画像の間の間隔が所定以上とは、先の画像について画像形成動作を行った後、一旦動作を停止させ、再び画像形成動作を行ったとしても時間が遅れない程度に画像の間隔が離れていることを意味する。
【0026】
ここでは、各画像の間に画像形成動作を続ける場合に比べて消費電力を抑えることが出来る。
【0027】
発明9に係る画像形成装置は、発明1から8のいずれかに記載の画像形成装置であって、画像形成部は、連続して複数の画像を形成する場合に、各画像の間の間隔が所定の値未満である場合には、像間中も作像動作を行う。
【発明の効果】
【0028】
本発明では、印字速度の低下を防止するとともに、電力の消費を抑え、印字コストが高くなるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施形態にかかる複合機の全体概略断面図。
【図2】感光体ドラム及びその周辺部分の拡大概略図。
【図3】用紙及び画像領域などを示す図。
【図4】制御部及び制御部に接続された機能部を示すブロック図。
【図5】駆動ローラ及び転写ベルトなどを示す図。
【図6】駆動ローラ及び2つの画像を担持している転写ベルトなどを示す図。
【図7】画像Xが用紙に転写されている状態を示す図。
【図8】第2実施形態の制御部及びその制御部に接続された機能部を示すブロック図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
〔第1実施形態〕
[全体構成]
以下に、本発明に係る画像形成装置の一実施形態としての複合機1について図1を参照して説明する。ここで、図1は本発明に係る複合機1の全体概略を示すものである。この複合機1は、外部のコンピュータなどに接続され、原稿から読み取られた画像情報又はコンピュータから送られる画像情報に基づいて用紙上に画像を形成することができる。
【0031】
複合機1は原稿を複写する機能や原稿の画像情報を送信する機能等の様々な機能を有している。複合機1は、図1に示すように、原稿読み取り部2と、画像形成部3と、転写部4と、用紙収納部5と、用紙搬送部6と、定着部7と、排出部8と、図4に示す制御部9とを機能部として備えている。以下に各機能部の構成について説明する。
【0032】
{原稿読み取り部}
原稿読み取り部2は原稿を読み取り画像データを取得するための部分である。また、原稿読み取り部2は複合機1の上部に配置されている。
【0033】
{画像形成部}
画像形成部3は画像データに基づいて用紙上に画像を形成するための部分である。また画像形成部3は原稿読み取り部2の下側に配置されている。さらに画像形成部3は、4つの画像形成ユニット30を有している。4つの画像形成ユニット30は1列に並べて配置されている。また4つの画像形成ユニット30は、それぞれ、感光体ドラム31と、帯電装置32と、レーザユニット33と、現像装置34と、トナー収納部35と、ドラムクリーニング装置37と、除電装置36とを有している。そして、4つの画像形成ユニット30は、図1の左側から順にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像を形成可能である。なお、各画像形成ユニット30は互いに同様の構成である。このため、以下にイエローの画像形成ユニット30のみについて説明し、他の画像形成ユニットの構造についての説明は省略する。図2に画像形成ユニット30の感光体ドラム31周辺の拡大概略図を示す。
【0034】
感光体ドラム31は表面に静電潜像を担持可能な部材である。また、感光体ドラム31は図1及び図2の紙面に垂直に伸びる回転軸周りに回転可能である。そして、感光体ドラム31は後述する転写ベルト41に接触するように配置されている。
【0035】
帯電装置32は感光体ドラム31の表面を一様に帯電させるための装置である。また、帯電装置32は感光体ドラム31の上側に配置されている。
【0036】
図1に示すレーザユニット33は画像情報に基づいてレーザ光を感光体ドラム31の表面に照射するための装置である。またレーザユニット33は感光体ドラム31の上側に配置されている。
【0037】
現像装置34は感光体ドラム31に担持された静電潜像に現像剤を供給可能な装置である。また、各現像装置34はそれぞれのレーザユニット33の下側に配置されている。さらに現像装置34は、図2に示すように、現像容器341と、現像ローラ342と、供給ローラ343とを有している。
【0038】
現像容器341は内部に各感光体ドラム31に対応する色の現像剤を収納可能な容器である。
【0039】
現像ローラ342は感光体ドラム31に現像剤を供給するための部材である。また、現像ローラ342は現像容器341に支持されている。さらに現像ローラ342は感光体ドラム31に対向するように配置されている。
【0040】
供給ローラ343は現像ローラ342に現像容器341内部の現像剤を供給するための部材である。また、供給ローラ343は現像容器341に回転自在に支持されている。さらに、供給ローラ343は、現像ローラ342と平行に配置されている。
【0041】
トナー収納部35は現像装置34に供給可能なトナーを収納する部分である。トナー収納部35は各現像装置34の色に対応するトナーを収納可能なトナーコンテナ351を有している。トナーコンテナ351は図示しない供給路によって現像装置34に接続されている。
【0042】
ドラムクリーニング装置37は現像動作に使用されずに感光体ドラム31上に残留した現像剤をクリーニングするための装置である。ドラムクリーニング装置37は、感光体ドラム31の表面に接触するブレード部材371と、ブレード部材371によって掻き取ったトナーを収納可能な廃現像剤収納容器372とを有している。
【0043】
除電装置36は感光体ドラム31の表面の電荷を除去するための装置である。また、除電装置36は感光体ドラム31の上側に配置されている。
【0044】
{転写部}
転写部4は画像形成部3で形成された画像を用紙に転写するための部分である。また、図1に示すように、転写部4は画像形成部3の下側に位置している。転写部4は、転写ベルト41と、1次転写ローラ42と、2次転写ローラ43と、ベルトクリーニング装置44と、ベルト駆動ローラ45と、第1従動ローラ46と、第2従動ローラ47とを有している。
【0045】
転写ベルト41は画像形成部3で形成された画像を用紙に転写するための部材である。また、転写ベルト41は感光体ドラム31から画像が1次転写される部材である。さらに転写ベルト41は感光体ドラム31の下側に配置されている。そして、転写ベルト41は環状の部材である。転写ベルト41は図1の矢印aの示す方向に循環する。
【0046】
1次転写ローラ42は感光体ドラム31上の画像を転写ベルト41上に転写するための部材である。また1次転写ローラ42は転写ベルト41を挟んで感光体ドラム31に対向するように配置されている。さらに1次転写ローラ42はそれぞれ図示しない電圧印加装置に接続されている。各1次転写ローラ42は感光体ドラム31が並べられた方向と平行に並べて配置されている。
【0047】
2次転写ローラ43は感光体ドラム31から転写ベルト41に1次転写された画像を用紙に転写するための部材である。また2次転写ローラ43は用紙搬送部6の用紙搬送経路を挟んで転写ベルト41に対向するように配置されている。
【0048】
ベルトクリーニング装置44は転写ベルト41上のトナーや紙粉および埃などをクリーニングするための装置である。またベルトクリーニング装置44は転写ベルト部材41の図1における右側に配置されている。
【0049】
ベルト駆動ローラ45は転写ベルト41を循環させるための部材である。また、ベルト駆動ローラ45は転写ベルト41の内周側に配置されている。さらに、ベルト駆動ローラ45は図示しない駆動源に接続されており、この駆動源によって回転させられる部材である。
【0050】
第1従動ローラ46はベルト駆動ローラ45とともに転写ベルト41を循環させるための部材である。また、第1従動ローラ46は転写ベルト41の内周側に配置されている。さらに、第1従動ローラ46は転写ベルト41から動力が伝達されて回転する部材である。そして、第1従動ローラ46は2次転写ローラ43と対向するように配置されている。
【0051】
第2従動ローラ47はベルト駆動ローラ45の動力が転写ベルト41を介して伝達されて回転する部材である。また、第2従動ローラ47は一列に並べられた1次転写ローラ42と並べて配置されている。そして、第2従動ローラ47はベルト駆動ローラ45及び第1従動ローラ46よりも径の小さなローラである。
【0052】
{用紙収納部}
用紙収納部5は用紙を収納するための部分である。また、用紙収納部5は複合機1の下部に配置されている。さらに用紙収納部5は複数の給紙カセット51を有している。各給紙カセット51にはそれぞれ異なる種類(サイズなど)の用紙が収納されている。また、複数の給紙カセット51は積み重ねて配置されている。
【0053】
{用紙搬送部}
用紙搬送部6は用紙を搬送するための部分である。用紙搬送部6は、用紙収納部5、転写部4、定着部7、排出部8の順に用紙を搬送する用紙搬送経路を有している。また用紙搬送部6は、用紙搬送ガイド対61と、複数の用紙搬送ローラ62と、タイミングローラ63とを有している。さらに、用紙搬送部6は、用紙を用紙収納部5から画像が用紙に転写される転写位置まで搬送し、用紙に画像が定着された後に用紙を排出部8に搬送する。
【0054】
用紙搬送ガイド対61は用紙の搬送方向をガイドするための部材である。用紙搬送ガイド対61は、互いに対向するように配置された板状の部材を有している。そして、これらの板状の部材の間を用紙が通過可能になっている。
【0055】
用紙搬送ローラ62は用紙搬送方向に用紙を搬送するための部材である。また、用紙搬送ローラ62はそれぞれ対向するように配置された2つのローラを有している。この2つのローラの間を用紙は通過可能になっている。そして、用紙搬送ローラ62は用紙搬送経路上に複数配置されている。
【0056】
タイミングローラ63は所定のタイミングで用紙を転写位置に搬送するためのローラ対である。また、タイミングローラ63は用紙搬送方向において2次転写ローラ43と第1従動ローラ46とが配置された場所の用紙搬送方向上流側に配置されている。
【0057】
{定着部}
定着部7は画像を用紙に定着させるための部分である。また、定着部7は用紙搬送方向において転写位置の下流側に配置されている。さらに、定着部7は、用紙上の画像を加熱する加熱ローラ71と、加熱ローラ71に対向して配置され、加熱ローラ71とともに用紙の画像を加圧する加圧ローラ72とを備えている。
【0058】
{排出部}
排出部8は用紙を複合機1の外部に排出するための部分である。また、図1に示すように、排出部8は定着装置7の用紙搬送方向下流側に配置されている。そして、排出部8は排出ローラ81を有している。排出部8は原稿読み取り部3の下側に配置されている。排出部8は複合機1の図1における左側の側面から右方に向かって窪む凹部82をさらに有している。そして、用紙は凹部82に排出される。
【0059】
{制御部}
図4に制御部9及び制御部9に接続された機能部のブロック図を示す。制御部9は上記の各機能部の動作を制御する部分である。また、制御部9は記憶部91とCPUとを有している。この記憶部91には各機能部を制御するプログラムが格納されており、このプログラムを実行することで制御部9は、距離算出部92やタイミング算出部93、作像動作継続判断部94、画像領域検出部95、駆動制御部96として機能する。
【0060】
距離算出部92は、画像データを仮に用紙に印字した際に用紙(理想用紙)に占める画像領域101(図3参照)の用紙の進行方向前方端部101Aと画像データ又は理想用紙の進行方向前端部100Aとの間の距離を算出する。具体的には、図3に示す用紙100のAの箇所の距離を算出する。ここで、画像データに基づいて用紙に画像領域の画像を印字したと仮定した場合の仮想の用紙を理想用紙とする。また用紙進行方向前方と用紙搬送方向下流側とは同じ方向を示し、用紙進行方向後方と用紙搬送方向上流側とは同じ方向を意味している。
【0061】
また、理想用紙に占める画像領域101の用紙進行方向後端部101Bと画像データ又は理想用紙の用紙進行方向後端側の端部100Bとの間の距離を算出する。具体的には図3のBの距離を算出する。
【0062】
なお、図3には画像領域101と余白部分102とを有する画像のデータを実際に用紙に印字した状態で示しているが、画像データ自体も同様に、データ中の余白を示す部分と画像を示す部分を含むため、画像データ(用紙の枠などは理想用紙)についても図3を用いて説明する。例えば、図5に示すように画像Zが転写ベルト41に一時的に担持されている状態において、画像Zが用紙の所望の位置に転写された場合における用紙の位置、即ち、破線で示す範囲を理想用紙とする。
【0063】
駆動タイミング算出部93は転写ベルト41上の画像を用紙の所望の位置に転写するためにタイミングローラ63により一時的に搬送を停止されている用紙の搬送を再開するタイミングを算出する部分である。具体的には、4色目の画像が転写された位置から転写位置まで画像を搬送するのに必要な時間と、用紙をタイミングローラ63の位置から転写位置まで搬送するのに必要な時間とが予め記憶部91に記憶されており、4色目の画像が転写ベルト41に転写されてから所定の時間が経過した後のタイミングを算出する。ここで、所定の時間とは理想用紙上の画像領域の進行方向前端部が転写位置に到達するタイミングと用紙上における前記画像領域が転写される領域の用紙搬送方向前端部が転写位置に到達するタイミングとの差を意味し、4色目の画像が転写ベルト41に転写された際の理想用紙の用紙進行方向前端部の位置から理想用紙の用紙進行方向後端部を転写位置まで搬送するのに必要な時間から用紙の進行方向前端部をタイミングローラ63の位置から転写位置まで搬送するのに必要な時間を引いて求めることができる。
【0064】
作像動作継続判断部94は複数の画像を印字する場合に連続して作像動作を行うか否かを判断する部分である。また、作像動作継続判断部94は距離算出部92により算出された距離に基づいて作像動作を連続して行うか否かを判断する。具体的には、作像動作継続判断部94は、1枚目の画像の距離Bと2枚目の画像の距離Aとの和Cが所定の値D以上か否かによって作像動作を継続するかを判断する。ここで所定の値Dは、予め設定された距離であり、作像動作を一旦停止し、再度作像動作を開始するまでの時間に転写ベルト41上の画像が移動可能な距離を意味している。
【0065】
画像領域検出部95は画像データにおける画像領域を検出する部分である。具体的には、原稿読み取り部2により読み取られる又は外部に接続されたコンピュータ等から送信されるなどした画像データから、画像データに占める画像領域の位置を検出する。
【0066】
駆動制御部96は、タイミング算出部93により算出されたタイミングでタイミングローラ63を駆動させる部分である。
【0067】
[全体動作]
原稿読み取り部2によって原稿の画像データを読み取られ又は外部に接続されたコンピュータから画像データが送信されると、画像データから画像領域101が検出される。そして、理想用紙の端部から画像領域101の端部101A、101Bまでのドット数が画像データから検出され、検出されたドット数に基づいて理想用紙の端部から画像領域101の端部までの距離がそれぞれ算出される。具体的には、図3における距離A及びBが算出される。
【0068】
その後、帯電装置32により感光体ドラム31の表面が帯電させられ、レーザユニット33により感光体ドラム31上に光が照射されて静電潜像が形成される。感光体ドラム31上の静電潜像に現像装置34から現像剤が供給され、感光体ドラム31上にトナー像が形成される。
【0069】
そして、感光体ドラム31から転写ベルト41に各色の画像が重ね合わせられながら転写される。このようにして、転写ベルト41上にカラー画像が形成される。なお、カラー画像の作像動作は画像領域(例えば図3の画像領域101)についてのみ行われており、例えば画像の余白部分(図3の余白部分102)の用紙進行方向の前方又は後方部分などは作像動作が行われない。さらに、1つ目の画像に関しては理想用紙の用紙進行方向前端部から画像領域までの間に余白部分がある場合には、その余白部分を無視して画像が形成される。言い換えると、従来の装置で行われているように余白部分について作像動作をせずに待機するのではなく、余白部分が無いものとして作像動作が始められる。なお後述するように用紙に占める画像の位置はタイミングローラ63による用紙の搬送タイミングにより調整される。
【0070】
転写ベルト41上に形成されたカラー画像は転写ベルト41の駆動とともに転写位置に向けて搬送される。このとき、用紙搬送部6によって用紙が用紙収納部5から転写位置に向けて搬送される。用紙搬送部6により搬送される用紙はタイミングローラ63の位置まで搬送され、タイミングローラ63により用紙搬送が一時的に停止されている。より詳細には、用紙の先端が1対のタイミングローラ63によって挟まれて支持されている。そして、タイミングローラ63により用紙の進行方向前端部が転写位置まで搬送されるのに必要な時間と転写ベルト41上の画像が理想用紙に転写されていると考えた場合の理想用紙の先端が転写位置に移動されるのに必要な時間とが同じになった時点でタイミングローラ63が駆動し、用紙が搬送される。そして、用紙に転写ベルト41上の画像が2次転写される。
【0071】
ここで、複数の画像を連続して印字する場合には、1つ目の画像の作像動作の終了後に2つ目の画像のデータから2つ目の画像についての距離Aが算出される。そして、1つ目の画像についての距離Bと2つ目の画像の距離Aとの和Cが所定の値D以上か否が判断される。
【0072】
CがD未満の場合には一旦停止させると効率が悪くなるため、連続して作像動作が行われる。一方、CがD以上の値である場合には、省電力化のため作像動作を一旦停止させる。ここで、停止させる作像動作は例えば画像を感光体ドラム31上に形成する動作を意味している。即ち、現像装置34から感光体ドラム31に現像剤が供給される動作が停止される。ここでは、転写ベルト41等の動作を停止させていないため、感光体ドラム31に画像を形成する動作以外の動作に支障がない。作像動作が停止された後、転写ベルト41上の1つ目の画像からCの距離だけ離れた位置に2つ目の画像が形成され、上記と同様にして用紙に画像が転写される。
【0073】
これは、2つの像の間は作像動作を行う必要がないものの、連続する2つの像の間の距離が短い場合等のようにCがD未満の場合には、1つ目の画像の形成後に作像動作を停止させ、再度2つ目の画像を作像するために作像動作を開始するよりも連続して作像動作をする方が、2つの画像を作像するのに必要な時間が短く効率的である。しかし、像の間の距離が長い場合には、一時的に作像動作を停止させたとしても印字動作に何ら問題が無い場合もあるため、このように連続する2つの像の間の距離が長い場合には一時的に停止することがエネルギーの消費を抑えると言う意味で効率的と考えたためである。なお、3つ以上の画像が印字される場合には上記と同様の動作が繰り返される。
【0074】
画像が転写された用紙は用紙搬送部6によって定着部7に搬送される。そして、定着部7で用紙に画像が定着された後、用紙搬送部6により排出部に搬送される。その後、排出部から用紙が複合機1外に排出される。
【0075】
[効果]
余白を考慮せずに1つ目の画像を作像できるため、最初の画像を印字するまでの時間をその分だけ早めることが出来る。また、最初の画像を印字するまでの時間を短縮できるため、無駄なエネルギーの消費を抑えることができる。
【0076】
さらに、連続して複数の画像を印字する際に、印字する画像の配置によって作像動作を一時停止させることが出来るため、エネルギーの消費を抑えることができる。
〔第2実施形態〕
以下に、本発明に係る画像形成装置の第2実施形態としての複合機11について説明する。ここで、第2実施形態としての複合機11は、上記の第1実施形態の複合機1の構造と同様の構成の箇所があり、これらの複合機1と同様の構成については説明を省略する。具体的には、制御部9以外の構成、すなわち原稿読み取り部2と、画像形成部3と、転写部4と、用紙収納部5と、用紙搬送部6と、定着部7と、排出部8とについては複合機1の構成と同様の構成であるため、その説明を省略する。なお、構成自体は複合機1と同じ構成であるが、用紙搬送部6は所定の時間間隔で用紙を搬送する。言い換えると、用紙搬送部6は、画像転写のタイミングに合わせてタイミングローラ63による用紙搬送の一時停止やタイミング合わせなどを行わない。以下に制御部19の構成及び作用・効果について説明する。なお、複合機1の構成と同じ構成の部材などについては同じ番号を用いて説明する。
【0077】
{制御部}
図8に制御部19及び制御部19に接続された機能部についてのブロック図を示す。以下に図7を参照して制御部19について説明する。制御部19は上記の各機能部の動作を制御する部分である。また、制御部19は記憶部191とCPUとを有している。この記憶部191には各機能部を制御するプログラムが格納されており、このプログラムを実行することで制御部19は、駆動ローラ制御部192や距離算出部193、タイミング算出部194、画像領域検出部195として機能する。
【0078】
駆動ローラ制御部192は、ベルト駆動ローラ45の駆動を制御する部分である。具体的には、駆動ローラ制御部192はベルト駆動ローラ45に接続された図示しない駆動源を制御する。また、駆動ローラ制御部192は図示しない駆動源を制御することで転写ベルト41の循環を制御する。さらに駆動ローラ制御部192は、転写ベルト41上に形成された画像の進行方向前端部(最初に用紙に転写される部分)と用紙上に占める画像領域の用紙進行方向前端部の位置とを合わせるように、用紙が搬送されるタイミングに合わせて画像が用紙に転写されるように転写ベルト41を循環させる。
【0079】
例えば、図5に示すように転写ベルト41上に画像が形成されている場合、用紙搬送部6によって画像データにおける画像領域の進行方向前端部Pを、用紙の対応する位置(用紙における画像領域の進行方向前端部が転写される位置)が転写位置に搬送される際に、転写位置に移動するように制御する。また、画像の用紙への転写後、次に転写される画像の用紙に占める位置や用紙が転写位置に搬送されるまでの時間などからベルト駆動ローラ45の駆動のタイミングがタイミング算出部194によって算出され、算出されたタイミングでベルト駆動ローラ45を駆動させる。
【0080】
距離算出部193は、理想用紙に占める画像領域101の用紙進行方向前端部101Aと画像データ又は理想用紙の用紙進行方向前端部100Aとの間の距離を算出する。具体的には、図3に示すAの箇所の距離を算出する。また、理想用紙に占める画像領域101の用紙進行方向後端部101Bと画像データ又は理想用紙の用紙進行方向後端部100Bとの間の距離を算出する。具体的には図3のBの距離を算出する。
【0081】
タイミング算出部194は距離算出部193によって算出された距離に基づいて画像を用紙の所望位置に転写するように転写ベルト41の駆動タイミングを決定する部分である。図6に2つの画像を転写ベルト41に担持している状態を示す。また、図6の画像Xが用紙に転写された時点における状態を図7に示す。例えば、図6の状態が現在の状態であり、図6の状態から画像Xが用紙に転写されるだけの時間が経過したと仮定した場合の状態が図7である。この場合において、図7に示す画像Yの進行方向前端部R(最初に転写される部分)が転写位置に移動するまでの時間Gと、図6に示す状態の転写ベルト41上の画像Yの進行方向前端部R(最初に転写される部分)が転写位置まで移動するのに必要な時間Eとの差Fを求める。そして、図7の状態から差Fの時間経過後がベルト駆動ローラ45(図1参照)の回転を開始させるタイミングとする。
【0082】
具体的には、用紙の先端がタイミングローラ63から転写位置まで搬送されるのに必要な時間Jや、時間Jの間に転写位置に転写ベルト41上の画像を含む理想用紙の先端が移動可能な位置Kが記憶されており、位置Kに画像を含む理想用紙の先端が位置している状態で転写ベルト41の駆動を停止しており、用紙がタイミングローラ63により支持される位置に搬送された時点を、ベルト駆動ローラ45を駆動させるタイミングとして検出する。
【0083】
画像領域検出部195は画像データにおける画像領域を検出する部分である。具体的には、原稿読み取り部2により読み取られる又は外部に接続されたコンピュータ等から送信されるなどした画像データから、画像データに占める画像領域を検出する。
〔動作〕
上記第1実施形態の動作と同様の動作については説明を省略する。
【0084】
感光体ドラム31にトナー画像が形成された後、転写ベルト41上に感光体ドラム31から画像が転写され、転写ベルト41の駆動に伴ってカラー画像が位置Kまで移動させられる。そして、用紙搬送部6によって用紙収納部5から用紙が搬送され。搬送された用紙がタイミングローラ63に用紙が挟まれる位置まで搬送されたときに、ベルト駆動ローラ45が駆動させられ、転写ベルト41上の画像が用紙に転写される。このようにして画像が用紙に印字され、第1の実施形態と同様に用紙に画像が定着された後に排出される。
【0085】
〔他の実施形態〕
(A) 上記実施形態では、転写部材として転写ベルトを用いたが、本発明はベルト状の部材に限らず、ローラ状の部材などであっても良い。
【0086】
(B) 上記実施形態では、複合機について説明したが、本発明はこれに限らずに、複写機やプリンターなどであっても良い。
【0087】
(C) 上記実施形態では、画像領域として長方形上のものを例示したが、本発明はこれに限らず、様々な形状の画像であってもよく、文字画像などであっても良い。
【0088】
(D) また、第2実施形態の構成において、転写ベルト41の画像の搬送速度と用紙搬送速度を同じ速度とすることで、タイミングローラと転写位置との間の距離と同じ距離を転写位置から測ることで位置Kを容易に検出可能となる。転写ベルト41上の画像の搬送速度と用紙の搬送速度が異なる場合にはその速度差を加味して計算することで位置Kを算出することとなる。
【0089】
(E) さらに、上記第1又は2実施形態では、画像領域の用紙進行方向前端部から後端部までを作像したが、本発明はこれに限らず、画像領域の用紙進行方向前端部から用紙の用紙進行方向後端部までを作像するようにしても良い。この場合であっても、作像の際のエネルギー消費を抑えることなどが出来るため有効である。
【0090】
(F) そして、上記の実施形態には、タイミングローラとベルト駆動ローラとのいずれかのみを制御する構成のみを記載したが、本発明はこれに限らず、各画像形成装置の構成に応じて両方を制御する構成としても良い。
【符号の説明】
【0091】
1 複合機(画像形成装置)
3 画像形成部
4 転写部
6 用紙搬送部
9 制御部(駆動制御部)
41 転写ベルト(ベルト部材)
45 ベルト駆動ローラ(ローラ部材)
63 タイミングローラ
92 距離算出部
96 駆動制御部
101 画像領域
102 余白部分
192 駆動ローラ制御部
193 距離算出部
194 タイミング算出部(タイミング決定部)
195 画像領域検出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像領域と余白部分とが含まれる画像のデータに基づいて画像を形成可能な画像形成装置であって、
前記画像データに含まれる画像領域の位置を検出する画像領域検出部と、
前記画像領域検出部によって検出された画像領域の用紙進行方向の前端部から前記画像データに基づく画像の形成動作を開始する画像形成部と、
前記画像形成部によって形成された画像を一時的に担持し、担持した画像を用紙への転写位置に移動させ、用紙に転写可能な転写部と、
用紙を前記転写位置に搬送可能な用紙搬送部と、
前記画像データにおける画像領域の前記前端部が転写されるべき用紙上の位置に前記画像領域の前記前端部が位置するように、前記転写部の駆動と前記用紙搬送部との少なくともいずれか一方を制御する駆動制御部と、
を備えた画像形成装置。
【請求項2】
画像データの画像領域の用紙進行方向前端の位置と、用紙の端部に相当する位置との間の距離を算出する距離算出部をさらに備え、
前記用紙搬送部は用紙搬送方向における転写位置の手前に転写位置に用紙を搬送するタイミングを決めるためのタイミングローラを有し、
前記駆動制御部は、前記距離算出部により算出された距離に基づいて算出された前記画像データにおける画像領域の用紙進行方向前端部の位置に相当する用紙の位置に前記画像領域の用紙進行方向前端部が位置するように用紙を転写位置に搬送させるように前記タイミングローラの駆動を制御する、
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成部は複数の画像を形成する場合に一定の速度で画像を形成し、
前記転写部は一定の速度で画像を転写位置まで移動させる、
請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
複数の画像形成動作を連続して行う場合には、前記画像形成部は前記転写ベルト上にそれぞれの前記画像データの画像領域を連続して形成する、
請求項1から3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
画像データの画像領域の用紙進行方向前端部の位置と、用紙の端部に相当する位置との間の距離を算出する距離算出部をさらに備え、
前記駆動制御部は、複数の画像を連続して印字する際に用紙が一定の時間間隔で搬送される場合に、前記距離算出部によって算出された距離に基づいて、画像領域の用紙進行方向前端部の位置に相当する用紙の位置に前記画像領域の用紙進行方向前端部が位置するように前記転写部の画像を移動させるタイミングを決定するタイミング決定部を有する、
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記転写部材は、表面に像を担持可能なベルト部材と、前記ベルト部材を循環駆動させるローラ部材とを有し、
前記駆動制御部は、前記用紙搬送部が転写位置に用紙を搬送するタイミングに合わせて前記ベルト部材上の画像を転写位置に移動させるように前記ローラ部材を制御する、
請求項4又は5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記画像形成部は前記画像領域の前記用紙進行方向の後端部まで画像形成動作を行う、
請求項1から6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記画像形成部は連続して複数の画像を形成する場合に、各画像の間の間隔が所定の値以上である場合には、画像の間において画像形成動作を一時的に停止させる、
請求項1から7のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記画像形成部は、連続して複数の画像を形成する場合に、各画像の間の間隔が所定の値未満である場合には、像間中も作像動作を行う、
請求項1から8のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−78394(P2012−78394A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−220749(P2010−220749)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】