説明

画像形成装置

【課題】帯電器での異常放電を検出しつつ、帯電電圧に起因する他の異常放電も好適に検出できること。
【解決手段】画像形成装置は、感光体44と、放電ワイヤ42およびグリッド43を有し、感光体44を帯電させる帯電器41と、帯電電圧CHGを生成し、帯電電圧を放電ワイヤに印加する帯電電圧印加部60と、帯電電圧印加部の一出力端T2とグランドとの間に設けられ、帯電器41で発生する異常放電を、異常放電の際にグリッド43およびグランドを介して流れる異常電流を検出することによって検出する異常放電検出部70とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像形成装置に関し、詳しくは画像形成装置において異常放電の検出に係る技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置において、異常放電を検出する技術として、例えば、特許文献1には、放電ワイヤおよびグリッドを有する帯電器、すなわち、スコロトロン帯電器においてワイヤ汚れ等により生じる異常放電(火花放電)を検出する放電検出回路を、グリッドに接続する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−53422号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来技術文献に開示された放電検出回路は、帯電器の放電ワイヤおよびグリッド間で発生する異常放電を好適に検出することができる。しかしながら、帯電電圧は高圧(例えば、6kV〜8kV)であるため、帯電電圧を帯電器に供給するまでの経路において異常放電が発生する虞があった。
そのため、本明細書では、帯電器での異常放電を検出しつつ、帯電電圧に起因する他の異常放電も好適に検出できる技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書によって開示される画像形成装置は、感光体と、放電ワイヤおよびグリッドを有し、前記感光体を帯電させる帯電器と、帯電電圧を生成し、前記帯電電圧を前記放電ワイヤに印加する帯電電圧印加部と、前記帯電電圧印加部の一出力端とグランドとの間に設けられ、前記帯電器で発生する異常放電を、該異常放電の際に前記グリッドおよび前記グランドを介して流れる異常電流を検出することによって検出する異常放電検出部とを備える。
【0006】
また、上記画像形成装置において、前記異常放電検出部は、前記帯電電圧の一出力端とグランドとの間に設けられる検出抵抗を含む構成でもよい。
【0007】
また、上記画像形成装置は、前記グリッドと前記グランドとの間に設けられ、前記帯電電圧の前記放電ワイヤへの印加によって前記グリッドに流れるグリッド電流を検出するグリッド電流検出部をさらに備え、前記異常放電検出部は、前記グリッド電流検出部を介して流れる異常電流を検出することによって前記異常放電を検出する構成でもよい。
【0008】
また、上記画像形成装置は、一または複数の前記感光体と、前記一の感光体に対して複数設けられるか、あるいは前記複数の感光体に対してそれぞれ設けられ、前記一または複数の感光体を帯電させる複数の前記帯電器と、前記複数の帯電器に対応した複数の前記グリッド電流検出部を備え、前記帯電電圧印加部は、前記複数の帯電器に共通に前記帯電電圧を印加し、前記異常放電検出部は、いずれか一個の前記グリッド電流検出部を介して流れる異常電流を検出することによって前記異常放電を検出する構成でもよい。
【0009】
また、上記画像形成装置において、前記異常放電検出部は、一端が前記帯電電圧低電位側端子に接続され、他端が前記グランドに接続される検出抵抗を含む構成でもよい。
【0010】
また、上記画像形成装置において、前記帯電電圧印加部はトランスを含み、前記帯電電圧印加部の一出力端は前記トランスの二次巻き線の低電圧側に接続される構成でもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の画像形成装置によれば、放電ワイヤとグリッドとの間で発生する異常放電のみならず、異常放電検出部とグランドとの間、例えば、帯電電圧印加部の高圧側出力端部とグランドとの間、あるいは帯電電圧配線とグランドとの間で発生する異常放電も検出することができる。すなわち、帯電器での異常放電を検出しつつ、帯電電圧に起因する他の異常放電も好適に検出できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施形態1に係るプリンタの内部構成を表す概略断面図
【図2】実施形態1における高圧電源装置に係る概略的な回路図
【図3】実施形態2における高圧電源装置に係る概略的な回路図
【図4】別の高圧電源装置に係る概略的な回路図
【図5】別の高圧電源装置に係る概略的な回路図
【発明を実施するための形態】
【0013】
<実施形態1>
本発明の実施形態1を、図1〜図2を参照しつつ説明する。
【0014】
1.プリンタの全体構成
図1は、実施形態1のカラープリンタ1(画像形成装置の一例)の内部構成を表す概略断面図である。以下の説明では、各構成要素について、色毎に区別する場合は各部の符号にY(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン),K(ブラック)の添え字を付し、区別しない場合は添え字を省略する。なお、画像形成装置は、カラープリンタに限られず、例えば、FAXおよびコピー機能を有する複合機であってもよい。
【0015】
カラープリンタ(以下、単に「プリンタ」という)1は、給紙部3、画像形成部5、搬送機構7、定着部9、および高圧電源装置50を含む。プリンタ1は、例えば外部から入力される画像データに応じた1または複数色(本実施形態ではイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色)のトナー(現像剤)からなるトナー像を、シート15(用紙、OHPシートなど)に形成する。
【0016】
給紙部3は、プリンタ1の最下部に設けられており、シート15を収容するトレイ17と、ピックアップローラ19とを含む。トレイ17に収容されたシート15は、ピックアップローラ19により1枚ずつ取り出され、搬送ローラ11,レジストレーションローラ12を介して搬送機構7に送られる。
【0017】
搬送機構7は、シート15を搬送するためのものであり、例えば、プリンタ1内に形成された所定の装着部(図示せず)に着脱自在に装着される。搬送機構7は、駆動ローラ31、従動ローラ32、およびベルト34を含み、ベルト34は、駆動ローラ31と従動ローラ32との間に架け渡されている。駆動ローラ31が回動すると、ベルト34は、感光ドラム44と対向する側の表面が、図1中の右方向から左方向へ移動する。これにより、レジストレーションローラ12から送られてきたシート15が、画像形成部5へと搬送される。また、搬送機構7は、4つの転写ローラ33を含む。
【0018】
画像形成部5は、4個のプロセスユニット40Y,40M,40C,40Kおよび4個の露光装置45を含む。各プロセスユニット40は、スコロトロン帯電器41、感光ドラム(感光体の一例)44、ユニットケース46、現像ローラ47、および供給ローラ48を含む。各プロセスユニット40Y,40M,40C,40Kは、プリンタ1内に形成された所定の装着部(図示せず)に着脱自在に着される。
【0019】
感光ドラム44は、例えば、アルミニウム製の基材上に、正帯電性の感光層が形成されたものであり、アルミニウム製の基材が、例えば、導電性の軸44aを介してプリンタ1のグランドラインに接続されている。スコロトロン帯電器(以下、単に「帯電器」という)41はスコロトロン型の帯電器であり、放電ワイヤ42およびグリッド43を有する。放電ワイヤ42に帯電電圧CHGが印加され、グリッド43のグリッド電圧GRIDは、感光ドラム44の表面がほぼ同電位(例えば、+700V)になるように制御される。
【0020】
露光装置45は、例えば、感光ドラム44の回転軸方向に沿って一列状に並んだ複数の発光素子(例えばLED)を有し、複数の発光素子を、外部より入力される画像データに応じて発光制御することにより、感光ドラム44の表面に静電潜像を形成する。なお、露光装置45は、プリンタ1内に固定設置される。露光装置45はレーザを使用したものであってもよい。
【0021】
ユニットケース46は、各色のトナー(本実施形態では、例えば正帯電性の非磁性1成分トナー)を収納するとともに、現像ローラ47および供給ローラ48を有する。トナーは、供給ローラ48の回転により現像ローラ47に供給され、供給ローラ48と現像ローラ47との間で正に摩擦帯電される。さらに、現像ローラ47が、トナーを均一な薄層として感光ドラム44上へ供給することによって静電潜像を現像して、感光ドラム44上にトナー象を形成する。
【0022】
各転写ローラ33は、各感光ドラム44との間でベルト34を挟む位置に配置されている。各転写ローラ33は、感光ドラム44との間にトナーの帯電極性とは逆極性(ここでは、負極性)の転写電圧が印加されることで、感光ドラム44上に形成されたトナー像をシート15に転写する。その後、シート15は、搬送機構7により定着部9へと搬送され、定着部9にてトナー像が熱定着され、プリンタ1の上面に排出される。
【0023】
2.高圧電源装置の構成
次に、図2を参照して、プリンタ1の本発明に関連する電気的構成を説明する。図2は、回路基板(図示せず)に実装される高圧電源装置50の概略的なブロック図および高圧電源装置50に関連する接続構成を示す。
【0024】
高圧電源装置50は、CPU(異常放電検出部、制御部の一例)51、CPU51に接続された高圧電源回路52を含む。CPU51は、高圧電源回路52の制御の他に、プリンタ全体の制御を司る。なお、制御部はCPUに限られず、例えば、ASIC(特定用途向けIC)であってもよい。
【0025】
高圧電源回路52は、帯電電圧生成回路(帯電電圧印加部の一例)60、抑制抵抗67、異常放電検出回路(異常放電検出部の一例)70、およびグリッド電流検出回路(グリッド電流検出部の一例)80を含む。なお、高圧電源回路52は、各帯電器(41K〜41C)に対してそれぞれ設けられが、構成が同一のため、図2には一個の高圧電源回路52のみが示される。
【0026】
帯電電圧生成回路60は、トランス駆動回路61および昇圧回路62を含む。帯電電圧生成回路60は、帯電器41の放電ワイヤ42に印加する帯電電圧CHGを生成する。帯電電圧CHGの放電ワイヤ42への印加に伴って、放電ワイヤ42からグリッド43に対する放電が発生する。その放電によって、グリッド43にはグリッド電圧GRIDが生成される。帯電電圧CHGは、例えば、5.5kV〜8kVであり、グリッド電圧GRIDは、例えば、約700Vである。
【0027】
トランス駆動回路61は、例えば、CPU51のポートPWM1からのPWM(Pulse Width Modulation;パルス幅変調)信号を受けて、PWM信号を平滑し、平滑されたPWM信号に基づいて、昇圧回路62のトランス63の1次側巻線63aに発振電流を流す。そして、ここでは、PWM信号のデューティ比に応じて、帯電電圧CHGの値が制御される。例えば、PWM信号のデューティ比が大きくなるほど昇圧回路62によって生成される帯電電圧CHGが大きくなるように制御される。
【0028】
昇圧回路62は、例えば、トランス63、整流ダイオード64、平滑コンデンサ65を含む。このような構成により、トランス63の1次側巻線63aの電圧は、2次側巻線63bを介して昇圧され、整流ダイオード64および平滑コンデンサ65によって整流・平滑され、帯電電圧CHGが生成される。帯電電圧CHGは、帯電器41の放電ワイヤ42に印加される。
【0029】
なお、高圧の帯電電圧CHGを生成する帯電電圧生成回路60の構成、すなわち、昇圧回路62の構成はトランス63を含む構成に限られず、トランス63を含まない構成であってもよい。
【0030】
異常放電検出回路70は、帯電電圧生成回路60の低圧側出力端部(一出力端の一例)T2とグランドとの間に設けられ、帯電器41で発生する火花放電(異常放電の一例)を、火花放電に起因してグリッド43およびグランドを介して瞬間的に流れる異常放電電流を検出することによって検出する。低圧側出力端部T2は、トランスの二次巻き線63bの低電圧側に接続される。
【0031】
このような接続構成において、トランスの二次巻き線63bの高電圧側から帯電器41に帯電電圧CHGが印加された場合、グリッド電流(帯電電流にほぼ等しい)Igは、グリッド43およびグランドとの間に設けられるグリッド電流検出回路80、異常放電検出回路70および低圧側出力端部T2を介して、トランスの二次巻き線63bの低電圧側に戻る。また、帯電器41に異常放電が発生した場合、異常放電検出回路70は、グリッド電流検出回路80を介して流れる異常放電電流を検出することによって異常放電を検出する。そのため、このような接続構成によって、グリッド電流Igおよび異常放電を好適に検出できる。
【0032】
異常放電検出回路70は、例えば、ツェナーダイオード71、電流検出抵抗(検出抵抗の一例)72、トランジスタQ1、抵抗73,75およびコンデンサ74を含む。
【0033】
電流検出抵抗72の一端が帯電電圧生成回路60の低圧側出力端部T2に接続され、その他端がグランドに接続されている。電流検出抵抗72は、火花放電に起因する異常放電電流を検出するために用いられる。なお、電流検出抵抗72は、実際には異常放電電流による電圧を検出する。
【0034】
すなわち、放電ワイヤ42とグリッド43との間で火花放電が発生すると、グリッド43に流れるグリッド電流Igが断続的に大きく変化する。そして、電流検出抵抗72による検出電圧が断続的にツェナーダイオード71のツェナー電圧に達すると、それに応じてトランジスタQ1がオンする。すなわち、放電ワイヤ42とグリッド43との間に所定レベル以上の火花放電が発生する毎にトランジスタQ1がオンする。トランジスタQ1からのオン信号は、抵抗73およびコンデンサ74によって積分され、CPU51の入力ポートIP1に供給される。CPU51は、それによって火花放電の発生を検知する。なお、抵抗75はコンデンサ74の放電用の抵抗である。また、火花放電(異常放電)が検知された場合、CPU51は、火花放電をユーザに報知して、帯電器41の清掃を促すようにしてもよい。
【0035】
グリッド電流検出回路80は、分圧抵抗81、グリッド電流検出抵抗82およびコンデンサ83を含み、グリッド43に流れるグリッド電流を検出する。グリッド電流検出抵抗82の一端が分圧抵抗81に接続され、その他端がグランドに接続される。そして、分圧抵抗81とグリッド電流検出抵抗82との接続点P1における電圧値が、グリッド電流Igの検出信号としてCPU51のポートA/D1に供給される。CPU51は、検出信号に基づいて、グリッド電流Igが所定の定電流となるように、帯電電圧生成回路60を制御する。
なお、コンデンサ83は、グリッド電流Igを平均化する機能を有する。また、分圧抵抗81は所定のツェナー電圧を有するツェナーダイオードとしてもよい。この場合、ある程度グリッド電圧を定電圧化できる。
【0036】
CPU51は、グリッド電流検出回路80による検出値に基づいて、グリッド電流Igが一定となるように帯電電圧生成回路60を制御する。それによって、感光ドラム44の帯電が安定して行われる。グリッド電流Igは、グリッド電流検出抵抗82による検出値(検出電圧値)と、グリッド電流検出抵抗82の抵抗値によって検出される。
【0037】
抑制抵抗67は帯電器41において火花放電が発生した場合に異常放電エネルギーを抑制するために設けられる。その抵抗値は、例えば、1MΩである。その一端が帯電器41のグリッド43に接続され、他端がグリッド電流検出回路80の分圧抵抗81に接続される。
【0038】
3.実施形態1の効果
このように、実施形態1では、異常放電検出回路70が帯電電圧生成回路60の低圧側出力端部T2とグランドとの間に設けられている。そのため、放電ワイヤ42とグリッド43との間で発生する異常放電のみならず、異常放電検出回路70とグランドとの間、例えば、高圧側出力端部T1とグランドとの間、あるいは帯電電圧配線L1とグランドとの間で発生する異常放電も検出することができる。すなわち、帯電器41での異常放電を検出しつつ、帯電電圧CHGに起因する他の異常放電も好適に検出できる。
また、帯電器41での異常放電は、グリッド電流検出回路80を介して流れる異常放電電流を検出することによって検出される。そのため、グリッド電流Igを精度良く検出することができるとともに、帯電器41での異常放電を検出する検出経路を別途設けることなく、好適に異常放電を検出することができる。
【0039】
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を、図3を参照しつつ説明する。実施形態1とは、
高圧電源回路52Aの帯電電圧生成回路60が各色の帯電器41K,41Y,41M,41Cに共通に帯電電圧CHGを印加する点のみが相違する。そのため、実施形態1の高圧電源回路52と同一の構成には同一の符号を符し、その説明を省略する。
【0040】
この場合、異常放電検出回路70は、いずれか一個の帯電器41に異常放電が発生した場合、異常放電が発生した帯電器41に関連するグリッド電流検出回路80を介して流れる異常電流を検出することによって異常放電を検出する。
また、各グリッド電流検出回路80K,80Y,80M,80Cによる検出値(検出電圧値)は、それぞれ、CPU51のポートA/D1,A/D2,A/D3、A/D4に供給される。
【0041】
すなわち、この構成においては、異常放電が発生した帯電器41を特定することはできないものの、いずれかの帯電器41で発生した異常放電、および帯電電圧CHGに起因する他の異常放電を、一個の異常放電検出回路70によって好適に検出できる。
【0042】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0043】
(1)上記第1実施形態において、図4に示すように、異常放電検出回路70の電流検出抵抗72の検出値(電圧検出値)をグリッド電流(帯電電流)Igの検出信号としてCPU51のポートA/D1に供給するようにしてもよい。この場合、電流検出抵抗72によって、異常放電検用の抵抗と、グリッド電流検出用の抵抗とを兼ねることができ、グリッド電流検出回路80に係る構成の一部を省略することができる。
【0044】
(2)上記第2実施形態において、図5に示すように、異常放電検出回路70の電流検出抵抗72の検出値(電圧検出値)を全体のグリッド電流(帯電電流)Igの検出信号としてCPU51のポートA/D5に供給するようにしてもよい。この場合、電流検出抵抗72によって、異常放電検出用の抵抗と、グリッド電流(帯電電流)全体に係る異常電流、例えば、過電流を検出する抵抗とを兼ねることができる。
【0045】
(3)上記各実施形態においては、一つの感光ドラム44に一つの帯電器41を対応させたもの(言い換えれば、各色ごとに感光ドラム44を有するもの)を例示したがこれに限定されない。本発明は、一つの感光ドラムに対して複数の帯電器41を対応させて配置したもの、すなわち、一つの感光ドラム44上に各色のトナー像を重ねた後、シートに一括転写するプリンタ(画像形成装置)にも適用することが可能である。
【符号の説明】
【0046】
1…プリンタ
41…スコロトロン帯電器
42…放電ワイヤ
43…グリッド
44…感光ドラム
51…CPU
60…帯電電圧生成回路
70…異常放電検出回路
72…電流検出抵抗
80…グリッド電流検出回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体と、
放電ワイヤおよびグリッドを有し、前記感光体を帯電させる帯電器と、
帯電電圧を生成し、前記帯電電圧を前記放電ワイヤに印加する帯電電圧印加部と、
前記帯電電圧印加部の一出力端とグランドとの間に設けられ、前記帯電器で発生する異常放電を、該異常放電の際に前記グリッドおよび前記グランドを介して流れる異常電流を検出することによって検出する異常放電検出部と、
を備えた画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置において、
前記異常放電検出部は、前記帯電電圧の一出力端とグランドとの間に設けられる検出抵抗を含む、画像形成装置。
【請求項3】
請求項1に記載の画像形成装置において、
前記グリッドと前記グランドとの間に設けられ、前記帯電電圧の前記放電ワイヤへの印加によって前記グリッドに流れるグリッド電流を検出するグリッド電流検出部をさらに備え、
前記異常放電検出部は、前記グリッド電流検出部を介して流れる異常電流を検出することによって前記異常放電を検出する、画像形成装置。
【請求項4】
請求項3に記載の画像形成装置において、
一または複数の前記感光体と、
前記一の感光体に対して複数設けられるか、あるいは前記複数の感光体に対してそれぞれ設けられ、前記一または複数の感光体を帯電させる複数の前記帯電器と、
前記複数の帯電器に対応した複数の前記グリッド電流検出部を備え、
前記帯電電圧印加部は前記複数の帯電器に共通に前記帯電電圧を印加し、
前記異常放電検出部は、いずれか一個の前記グリッド電流検出部を介して流れる異常電流を検出することによって前記異常放電を検出する、画像形成装置。
【請求項5】
請求項4に記載の画像形成装置において、
前記異常放電検出部は、一端が前記帯電電圧低電位側端子に接続され、他端が前記グランドに接続される検出抵抗を含む、画像形成装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記帯電電圧印加部はトランスを含み、
前記帯電電圧印加部の一出力端は前記トランスの二次巻き線の低電圧側に接続される、画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−78472(P2012−78472A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−222262(P2010−222262)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】