説明

画像形成装置

【課題】本発明は,媒体のカールの状態が変動しても安定したスタック性能を得ることでき、排紙中の媒体に押圧力が掛ってダメージを与える事もなく、媒体押さえレバーの動作制御上も制約が発生せず、任意のタイミングでの制御可能とすることを目的とする。
【解決手段】本発明の画像形成装置は、媒体を積載する媒体スタック部210と、前記媒体スタック部210に媒体を排出する排出部としての排出ローラ107,108と、前記排出部の媒体排出方向における上流側に配置された媒体押出部103bと、前記媒体押出部を駆動する駆動部としてのソレノイド115とを有し、前記媒体押出部は、前記駆動部によって、媒体排出方向における上流側から下流側へと移動することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、媒体を排出する媒体排出構造を有する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複写機、プリンタ、ファクシミリ、複合機等、媒体排出構造を有する装置においては、画像形成後の媒体のスタック不良を防止するための構造が採用されていた。
【0003】
この種の技術としては、特許文献1に開示されるものがある。即ち、同特許文献1に開示された画像形成装置では、媒体の排出経路において排出ローラ対の下流側に回転自由のレバーを設置している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−1146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術に係る装置では、排出ローラで媒体が排出しきれずに媒体の後端が排出ローラ上に残留して次に排紙される媒体が滞留することがあった。即ち従来の画像形成装置の媒体排出構造は、その使用条件によっては媒体スタック性の品質確保が難しい場合があった。
【0006】
そこで、本発明は安定したスタック性能を得ることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述技術的な課題を解決するため、本発明の画像形成装置は、媒体を積載する媒体積載部と、前記媒体積載部に媒体を排出する排出部と、前記排出部の媒体排出方向における上流側に配置された媒体押出部と、前記媒体押出部を駆動する駆動部とを有し、前記媒体押出部は、前記駆動部によって、媒体排出方向における上流側から下流側へと移動することを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る画像形成装置によれば、媒体のカールの状態が変動しても安定したスタック性能を得ることでき、排紙中の媒体に押圧力が掛ってダメージを与える事もなく、媒体押さえレバーの動作制御上も制約が発生せず、任意のタイミングでの制御動作を可能とし、更に1枚の排紙中に媒体押さえレバーを複数回動作させる事も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る媒体排出構造が適用された画像形成装置の概略図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の制御系の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置によるソレノイドの駆動制御について、その概略を説明するフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置で採用された媒体排出装置の外観図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置で採用された媒体排出装置のA−A線断面図(ソレノイド開放状態)である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置で採用された媒体排出装置のA−A線断面図(待機/動作開始位置)である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置で採用された媒体排出装置のA−A線断面図(媒体押出時)である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置で採用された媒体排出装置のA−A線断面図(最終動作位置)である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置で採用された媒体排出装置のA−A線断面図の排出部a付近の拡大図(ソレノイド開放状態)である。
【図10】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置で採用された媒体排出装置のA−A線断面図の排出部a付近の拡大図(待機/動作開始位置)である。
【図11】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置で採用された媒体排出装置のA−A線断面図の変形例の排出部a付近の拡大図(待機/動作開始位置)である。
【図12】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置で採用された媒体排出装置のA−A線断面図の排出部a付近の拡大図(媒体押出時)である。
【図13】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置で採用された媒体排出装置のA−A線断面図の拡大図(最終動作位置)である。
【図14】本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置の媒体排出部の外観図である。
【図15】本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置の媒体排出部の図14のC方向矢視図である。
【図16】本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置の媒体排出部の図14のB−B線断面図(動作開始位置)である。
【図17】本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置の媒体排出部の図14のD方向矢視図である。
【図18】本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置の媒体排出部の図14のB−B線断面図(媒体中量時)である。
【図19】本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置の媒体排出部の図14のB−B線断面図(媒体少量時)である。
【図20】本発明の第3の実施形態に係る画像形成装置の媒体排出部の外観図(待機位置)である。
【図21】本発明の第3の実施形態に係る画像形成装置の媒体排出部の外観図(動作終了位置)である。
【図22】本発明の第3の実施形態に係る画像形成装置の媒体排出部の図21のE−E線断面図(動作終了位置)である。
【図23】本発明の第4の実施形態に係る画像形成装置としてのLED方式の電子写真プリンタの概略構成を示す図である。
【図24】本発明の第4の実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタの排出ユニットの詳細な構成を示す斜視図である。
【図25】図24中のF−F線での断面図である。
【図26】本発明の第4の実施形態に係る画像形成装置の制御系の基本構成を示すブロック図である。
【図27】本発明の第4の実施形態に係る画像形成装置の制御系の印刷制御部の制御について排出レバーセンサの状態変化とソレノイドのオン/オフ制御を中心に説明するフローチャートである。
【図28】本発明の第4の実施形態に係る画像形成装置で採用された媒体押し出し部材の動作前の様子を示した図である。
【図29】本発明の第4の実施形態に係る画像形成装置で採用された媒体押し出し部材の動作後の様子を示した図である。
【図30】本発明の第5の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す断面図である。
【図31】本発明の第5の実施形態に係る画像形成装置で採用された媒体押し出し部材の形状を示す図である。
【図32】本発明の第5の実施形態に係る画像形成装置で採用された媒体押し出し部材の動作前の様子を示した図である。
【図33】本発明の第5の実施形態に係る画像形成装置で採用された媒体押し出し部材の動作後の様子を示した図である。
【図34】本発明の第5の実施形態に係る画像形成装置で採用された媒体押し出し部材の動作前の様子を示した拡大図である。
【図35】本発明の第5の実施形態に係る画像形成装置で採用された媒体押し出し部材の動作後の様子を示した拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の画像形成装置に係る好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、本発明の画像形成装置は、以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、適宜変更可能である。
【0011】
(第1の実施形態)
【0012】
図1は本発明の第1の実施形態に係る媒体排出構造が適用された画像形成装置の概略図である。
【0013】
同図に示されるように、この実施形態に係る画像形成装置は、媒体を収納する媒体収納部201、媒体を搬送する媒体給紙ローラ202、第1レジストローラ203、第2レジストローラ204、トナー潜像画像形成と転写を行う印刷プロセス部205、トナーを媒体に定着させる定着器206、トナーが定着された媒体を検出する検知手段としての媒体排出センサ211、トナーが定着した媒体を搬送、排出する第1排出ローラ207、第2排出ローラ208、排出媒体209を受ける媒体積載部としての媒体スタック部210で構成されている。
【0014】
このような構成において、媒体給紙ローラ202は、印刷制御部300を介して給紙モータ制御部312からの印刷指令で給紙モータ313により回転し、媒体収納部201より媒体を搬送する。第1レジストローラ203、第2レジストローラ204まで搬送された媒体は、そのまま印刷プロセス部205に搬送され、媒体にトナーを転写した後、定着器206にてトナーを熱溶融して媒体に定着させる。定着器206を通過した媒体は、検知手段としての媒体検出センサ211で先端位置が検出され、制御部で認識される。引き続き搬送される媒体は、第1排出ローラ部207、第2排出ローラ部208まで到達後、媒体スタック部210に排出されることになる。
【0015】
検知手段としての媒体検出センサ211を媒体の後端が通過し一定時間経過後、次の媒体が再度検出された場合は前述の排出動作を繰り返し行い、検出されない場合は印刷動作終了とみなし、画像形成装置の動作を終了する。
【0016】
尚、第1の実施形態では、媒体排出構造が採用されたLED(Light Emitting Diode)方式の電子写真プリンタを前提に説明しているが、プリンタの方式は、レーザ、インクジェット、ドットマトリックスインパクト方式等、媒体を排出する必要のある種々の画像形成装置又は他の機器でも同様の構成が可能である。
【0017】
図2は本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の制御系の構成を示すブロック図である。
【0018】
図2に示されるように、画像形成装置は、全体の制御を司る印刷制御部300を備えており、該印刷制御部300は、画像データ編集メモリ303、表示部304、操作部305、各種センサ306、印刷設定データ格納メモリ311に接続されており、更に制御部としてのソレノイド制御部307を介して駆動部としてのソレノイド308に接続されており、排出モータ制御部309を介して排出モータ310にも接続されている。画像データ編集メモリ303は、I/F制御部301を介して上位装置と通信可能な受信メモリ302と接続されている。
【0019】
このような構成において、印刷制御部300は、マイクロプロセッサやROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入力用ポート、タイマ等によって構成されており、上位装置から印刷データ及び制御コマンドを受信して全体をシーケンス制御し、印刷動作を行う。I/F制御部301は、上位装置へプリンタ情報を送信すると共に、上位装置から入力したコマンドを解析し、上位装置から受信したデータを処理する。受信メモリ302は、上位装置から受信したデータをI/F制御部301の制御に基づいて色毎に格納する。画像データ編集メモリ303は、I/F制御部301を介して上位装置から入力した印刷データを画像データとして編集する。画像データ編集メモリ303は、受信メモリ302に一時的に格納された印刷データを受け取り、印刷ヘッドへ送信するために編集処理されたイメージデータを格納する。
【0020】
各種センサ306には、媒体の搬送位置を検出する検知手段としての媒体検出センサ211や装置内の温湿度を検出するためのセンサが概念上含まれ、各センサの出力は印刷制御部300へと入力されるとともに、ユーザへ画像形成装置の状態を詳細に表示するLCD(Liquid Crystal Display)部を備えた表示部304へ出力される。
【0021】
操作部305は、印刷媒体やプリンタの印刷設定を行うものである。操作部305やI/F制御部301より送られた媒体や印刷の設定データは印刷設定データ格納メモリ311に一度格納され、必要なときに印刷制御部300へと送られる。
【0022】
制御部としてのソレノイド制御部307は、駆動部としてのソレノイド308を駆動制御する。ソレノイド制御部307は、媒体検出センサ211による媒体の検知と印刷設定データ格納メモリ311内の印刷設定データを用いて印刷制御部300が計算した最適な動作タイミングでソレノイド308を制御する。また、印刷時には、排出モータ制御部309が排出モータ310を正転方向に回転させる制御を行っている。
【0023】
以下、図3のフローチャートを参照して、第1の実施形態に係る画像形成装置によるソレノイドの駆動制御について、その概略を説明する。
【0024】
この動作を開始すると、検知手段としての媒体検出センサ211が媒体209の通過を検知したか否かを判断し(ステップS1)、媒体209の通過を検知すると(ステップS1をYesに分岐)、その検知と同時に駆動部としてのソレノイド308に通電し、プランジャを吸引する(ステップS2)。これにより後述する構成の媒体押出機構を回動させる(ステップS3)。
【0025】
こうして、排出中の媒体の後端がセンサ211に達する前の任意のタイミングで駆動部としてのソレノイド308をオフし(ステップS4)、媒体押出機構を待機/動作開始位置に戻し(ステップS5)、ステップS1に戻る。
【0026】
再び、続けて次の媒体209の通過を検知したか否かを判断し(ステップS1)、検知しない場合には所定時間経過したか否かを判断し(ステップS6)、所定時間経過していなければステップS1に戻り、上記判断を繰り返し、所定時間経過していれば、動作を終了する。
【0027】
次に、図4乃至図13を参照して、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置で採用された媒体排出装置について説明する。
【0028】
図4は本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置で採用された媒体排出装置の外観図であり、図5は該媒体排出装置のA−A線断面図(待機/動作開始位置、ソレノイド開放状態)であり、図6は該媒体排出装置のA−A線断面図(ソレノイド吸引動作途中の状態図)であり、図7は該媒体排出装置のA−A線断面図(ソレノイド吸引開始後、図6の状態から所定時間経過後の吸引動作途中の状態図)であり、図8は該媒体排出装置のA−A線断面図(吸引完了位置)である。そして、図9は図5の拡大図であって、該媒体排出装置のA−A線断面図の排出部a付近の拡大図(待機/動作開始位置、ソレノイド開放状態)、図10は図6の拡大図であって、該媒体排出装置のA−A線断面図の排出部a付近の拡大図(ソレノイド吸引動作途中の状態図)、図11は該媒体排出装置のA−A線断面図の変形例の排出部a付近の拡大図(ソレノイド吸引動作途中の状態図)、図12は図7の拡大図であって、該媒体排出装置のA−A線断面図の排出部a付近の拡大図(ソレノイド吸引開始後、図10の状態から所定時間経過後の吸引動作途中の状態図)、図13は図8の拡大図であって、該媒体排出装置のA−A線断面図の拡大図(吸引完了位置)である。
【0029】
先ず、媒体排出装置の構成について詳細に説明する。
【0030】
図4に示されるように、用紙ガイド(上)111と用紙ガイド(下)112は、上下に対向する形で平行に配置され、媒体走行ルートを形成している。媒体走行ルートの端部には、排出部としての排出ローラ(上)109と排出ローラ(下)107とが対向し接しており、排出ローラ(下)107は被当接部としての排出ローラ軸108(図5参照)に一体化し固定されている。
【0031】
そして、図5及び図9に示されるように、排出部であって第1の排出ローラとしての排出ローラ(下)107、排出部であって第2の排出ローラとしての排出ローラ(上)109は排出部aを構成し、排出ローラ107と排出ローラ109とは互いに当接している。媒体搬送方向下流側には、排出媒体209が積載される媒体積載部としての媒体スタック部210が配置されており、これら近傍には、媒体押出機構bを保持するフレーム117が配置されている。アーム部としての媒体押さえレバー101と媒体押さえ部103は、軸部としての押さえ部軸104で連結され、フレーム117のレバー軸102で回動可能に取り付けられている。
【0032】
媒体押さえ部103には図10に示されるように媒体押さえ当接部126と媒体押出部103bが設けられている。また、その変形例として、図11に示されるように媒体押さえフック部119を媒体押出部103b上部に形成してもよい。
【0033】
レバー軸102は、排出ローラ(下)107の回転軸107aよりも媒体走行方向下流側の下側に配置されている。フレーム117には駆動部としてのソレノイド115が取り付けされ、プランジャ116でアーム部としての媒体押さえレバー101と可動可能に連結され、ソレノイド115の駆動力が媒体押さえレバー101側に伝達可能になっている。媒体押さえレバー101と媒体押さえ部103が連結されている軸部としての押さえ部軸104の軸上には、付勢部材106が配置され、媒体押さえ部103が排出ローラ(下)軸としてのシャフト108側に当接する方向に付勢力が付与され、押さえ部当接部110とシャフト108とで当接している。なお、媒体押さえ部103自重の付勢で同様の効果が得られれば、付勢部材106は設けなくてもよい。
【0034】
このように、媒体押出機構bは、アーム部としての媒体押さえレバー101と、媒体押さえ部103と、軸部としての押さえ部軸104と、付勢部材106とからなる。媒体押さえ部103は、用紙ガイド112側に形成された面103aと、被当接部としての排出ローラ軸108と当接し、媒体押出部103bを有する第1の当接部位としての押さえ部当接部110と、前記押さえ部当接部110から押さえ部軸104へと延在する第2の当接部103fとを有する。すなわち、押さえ部当接部110においては、傾斜面である第1の案内部103cと、平坦な第2の案内部103dと、傾斜面である第3の案内部103eも有する(図5等参照)。
【0035】
そして、付勢部材106としてのトーションスプリングは、軸部としての押さえ部軸104に配設されている。ここで、媒体押さえ部103は、アーム部としての媒体押さえレバー101に配設された軸部としての押さえ部軸104によって回動自在に軸支されており、付勢部材106としてのトーションスプリングによって、図8における矢印エ方向に付勢されている。アーム部としての媒体押さえレバー101には、媒体押さえ部103に形成された押さえ部当接部110と被当接部としての排出ローラ軸108との当接状態を開放するための開放部xが形成されている。開放部xは、排出ローラ軸108の直径よりも長くなるよう形成されている。
【0036】
第1の実施形態では、媒体押さえ部103Aは排出ローラ(下)107の軸方向における2対の排出ローラ対x1,x2の間に配置され、媒体押さえ部103B,103Cは媒体押さえ部103Aと排出ローラ対x1又はx2を挟むように配置される。排出ローラ(下)107の間と外側2か所の合計3か所に配置されているが、媒体押さえ部103を保持する媒体押さえレバー101各々は、レバー軸102上で連結されて同期して回動する構造となっており、媒体押さえレバー101と媒体押さえ部103の配置数は本発明の効果が得られる条件であれば数量増減は限定されない。更に、アーム部としての媒体押さえレバー101の駆動源は駆動部としてのソレノイド115である例で説明したが、媒体押さえレバー101の回動が可能であれば、モータ、クラッチ等その他の駆動源も適用可能である。
【0037】
しかるに、媒体押出機構bは、レバー軸102で回動自在に配置された媒体押さえレバー101と、媒体押さえ部103と、媒体押さえレバー101と媒体押さえ部103とを連結する軸部としての押さえ部軸104と、当該押さえ部軸104の軸上に配置された付勢部材106からなり、媒体押さえ部103は、押さえ部当接部110を一部に有しており、当該押さえ部当接部110は、媒体押出部103bと非当接部としての排出ローラ軸108と当接する案内部としての傾斜面である第1の案内部103cと、平坦な第2の案内部103dと、傾斜面である第3の案内部103eも有しており、この第1の案内部103cの傾斜により媒体押さえ部103の動きを所定の軌跡を描くように規制する。媒体押さえレバー101には、媒体押さえ部103に形成された押さえ部当接部110と排出ローラ軸108との当接状態を開放するための開放部xを有する。
【0038】
本実施形態において、プランジャ116は、軸部116bが設けられ、軸部116bによって軸支され軸部116bに対して回動自在なプランジャアーム116aを有する。また、プランジャアーム116aの軸部116bの他端側には軸部116cが形成される。
【0039】
また、アーム部101は軸部102によって軸支され、軸部102に対して回動自在となっている。また、アーム部101の軸部102の反対側は軸部116によって軸支されているため、ソレノイド115においてプランジャアーム116aが吸引されるとそれに伴って、アーム部101が矢印アの方向と回動する。
【0040】
また、アーム部101は第1のアーム101aと、第1のアームからソレノイド115の方向に所定角度だけ傾斜して形成される第2のアーム101bと、第1のアーム101aから排出部aの方向に所定角度だけ傾斜して形成される第3のアーム101cとからなる。
【0041】
ここで、アーム部101の第3のアーム101cの第1のアーム101aと反対側の端部には、媒体押さえ部103が軸部104によって軸支されている。これによって、媒体押さえ部103はアーム部101に対して回動自在となっている。
【0042】
ここで、第1のアーム101aは第2のアーム101bより長く形成される。これは、ソレノイド115の吸引ストロークを増幅させるためである。
【0043】
また、本実施例において、装置の実装の自由度を考慮して第2のアーム101bを第1のアームに対してソレノイドの方向に傾斜して配置したが、ソレノイド115の配置によって適宜傾斜を変更してもよい。
【0044】
また、第3のアーム101は媒体押さえ部103と被当接部108との当接状態を開放するための開放部xが形成されている。ここで、第3のアーム101は軸部104で媒体押さえ部103と連結され、媒体押さえ部103と被当接部108とが当接状態にあるとき、第3のアーム101cから軸部104を介して媒体押さえ部103が延在してみえるように第3のアーム101cが第1のアーム101aに対して傾斜して形成される。
【0045】
以下、上記構成による各々の動作について詳細に説明する。
【0046】
先ず、図5及び図9の状態において、駆動部としてのソレノイド115は開放状態にある。本状態においては媒体押さえ部103の用紙ガイド112側の面103aは用紙ガイド112のガイド面gから突出しないようになっている。これによって、媒体押さえ部103が、排紙される媒体209の搬送の邪魔となることはない。
【0047】
次に、媒体209を押し出すために駆動部としてのソレノイド115に通電しプランジャ116を吸引するまでの過程の各状態を、図6乃至8、図10乃至13を用いて説明する。
【0048】
まず、印刷制御部300は、画像形成/転写/定着を終えた媒体209が検知手段としての媒体検出センサ211を通過すると同時に、制御部としてのソレノイド制御部307を制御して、駆動部としてのソレノイド115に通電を行う。ソレノイド115の通電によりプランジャ116が吸引され、アーム部としての媒体押さえレバー101は媒体押さえ部103と共に図5のア方向に待機位置から回動を始める。
【0049】
即ち、図5,9に示されるように、駆動部としてのソレノイド115が吸引動作をし始めると、被当接部としての排出ローラ軸108と押さえ部当接部110とが当接した状態でアーム部としての媒体押さえレバー101がア方向に回動を開始する。
【0050】
そして、レバー101が回動を開始すると、押さえ部当接部110に形成される傾斜面である第1の案内部103cに案内されて媒体押さえ部103が媒体押さえレバー101に対して図6に示すカ方向に回動し、媒体押さえ部103の媒体押出部103bが排出ローラ(上)109と排出ローラ(下)107との当接部としてのニップ部Pよりも排出ローラ(上)109側へと突出した状態となる。つまり、媒体押出部103bは、排出ローラ(上)109から排出ローラ(下)107に渡ってオーバーラップした状態となっている。また、このとき、排出ローラ(上)109の回転中心109aと排出ローラ(下)107との回転中心107aを結んだ直線L1よりも媒体排出方向における上流側に媒体押出部103bが位置している。
【0051】
尚、媒体押さえ部103のカ方向への回動はアーム部としての媒体押さえレバー101に形成された突き当て部104aによって所定量以上の回動を規制している。
【0052】
続いて、図7,12に示されるように、第2の案内部103dに案内されて媒体押さえ部103が媒体押さえレバー101に対して矢印カの方向にさらに回動する。このとき媒体押出部103bは媒体の排出方向における排出ローラ(上)109と排出ローラ(下)107との当接部としてのニップ部の上流側から下流側にかけて当該ニップ部よりも排出ローラ(上)109側へと突出した状態で移動する。これによって、媒体の排出後、排出部aの近傍に停滞した媒体209を効率良く押し出すことが可能となる。
【0053】
すなわち、媒体押さえ部103の回動軌跡は、アーム部としての媒体押さえレバー101のレバー軸102の位置を被当接部としての排出ローラ軸108の中心107aよりも媒体排出方向下流側の下側に配置し、尚且つ排出ローラ軸108と押さえ部当接部110の当接作用も加わり、排出ローラ(上)109と排出ローラ(下)107のニップ部よりも上方向を通る事になる。ゆえに、排出ローラ(上)109と排出ローラ(下)107のニップ部に図6に破線で示す媒体209が残留している場合は、図7の如く媒体209の後端を媒体押出し部103bで当接(又は媒体押さえフック部128で保持)しながら、図7に示すウ方向に媒体209を押し出し落下させることが可能となる。
【0054】
さらに媒体押さえ部103が回動し、レバー軸102の垂直線上に達すると、媒体押さえ部103は媒体209の上部に達し、その後、開放部xで媒体押さえ部103と被当接部108との当接が解放されると、図8におけるエの方向、すなわち、媒体209に向かい降下を始める。この時、被当接部としての排出ローラ軸108との当接は、押さえ部当接部110から媒体押さえ部103に切り替わるため、以降のアーム部としての媒体押さえレバー101の回動は、排出ローラ(上)109と排出ローラ(下)107のニップ部を上回る事はない。そして、媒体押さえ部103の軸部としての押さえ部軸104が排出ローラ軸108を通過し、図8,13に示されるような最終動作位置まで回動すると、媒体押さえ部103と排出ローラ軸108との当接は解除されるため、媒体押さえ部103は自重もしくは付勢部材106の作用により図8,13に示される如くエ方向に回動する。
【0055】
即ち、図8,13に示されるように、排出ローラ軸108へ開放部xが達すると媒体押さえ部103が開放状態となり、トーションスプリング106の付勢力によって媒体押さえ部103が矢印エの方向に回動する。これによって、媒体209を媒体積載部としての媒体スタック部210に確実に抑え込むことができる。
【0056】
ここで、媒体押さえ部103と媒体209が当接すると、媒体209は媒体押さえ部103の可動範囲内でオ方向に押し付けされ、図6のイ方向に排出される媒体209はこのまま既排出済の媒体上に載置され、排出中の媒体209の後端が検知手段としての媒体検出センサ211に達する前に任意のタイミングで駆動部としてのソレノイド115の通電を切る事により、プランジャ116の吸引が解除され、スプリング118の付勢力によりアーム部としての媒体押さえレバー101と媒体押さえ部103は、図6のア方向と逆に回動して待機位置/動作開始位置に戻る。次の媒体が検知手段としての媒体検出センサ211を通過した場合は上記動作を繰り返し、通過無しの場合には印刷動作を終了することになる。
【0057】
尚、第1の実施形態においては、媒体押出機構bを媒体209の排出方向と略垂直方向に3つ設けたが、これに限ったものでなく複数個設けても同様である。
【0058】
以上説明したように、本発明の第1実施形態によれば、既に排出済の媒体209が排出部としての排出ローラ107,109のニップ部Pに残留したり、排出後の経時変化でカールが成長して排出口を塞いでしまったりしても、媒体押さえ部103の媒体押出部103b(又は媒体押さえフック部128)が排出部としての排出ローラ107,109のニップ部よりも高い位置から確実に残留している媒体209を排出部としての排出ローラ107,109のニップ部から落下させ、媒体209を上部から押さえて排出口の確保と既排出済媒体の保持を行うため、カールの状態が変動しても安定したスタック性能を得ることが可能となる。
【0059】
また、媒体押さえ部103が動作開始位置に戻る時は、アーム部としての媒体押さえレバー101は、排出部としての排出ローラ107,109のニップ部と同等か低い位置を通過する。よって、排紙中の媒体209に押圧力が掛ってダメージを与える事もなくアーム部としての媒体押さえレバー101の動作制御上も制約が発生せず、任意のタイミングで制御動作が可能となる。また、1枚の排紙中に媒体押さえレバー101を複数回動作させる事も可能となる。
【0060】
(第2の実施形態)
【0061】
図14は本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置の媒体排出部の外観図であり、図15は該画像形成装置の媒体排出部の図14のC方向矢視図であり、図16は該画像形成装置の媒体排出部の図14のB−B線断面図(動作開始位置)であり、図17は該画像形成装置の媒体排出部の図14のD方向矢視図であり、図18は該画像形成装置の媒体排出部の図14のB−B線断面図(媒体中量時)であり、図19は該画像形成装置の媒体排出部の図14のB−B線断面図(媒体少量時)である。
【0062】
以下、前述した第1の実施形態と同一構成については同一符号を用いて重複した説明は省略し、異なる部分を中心に説明する。
【0063】
先ず、媒体排出機構の構成について詳細に説明する。
【0064】
第2の実施形態に係る画像形成装置では、排出ローラ(下)107の間に設けられた第1の実施形態と同様の媒体押さえ部103の他に、排出ローラ(下)の外側に媒体押さえ部413を配置する。媒体押さえ部413は、媒体押さえ部103の長さよりもL2分だけ短く形成されており(図16参照)、媒体排出部が対応している媒体の幅端部付近への配置が望ましく、複数の配置は実装上可能な範囲で可能である。
【0065】
即ち、媒体押出機構のうち媒体の排出方向と略垂直方向に並設された3つの媒体押出部のうち、両端に配設された媒体押出部と軸部としての押さえ部軸404との距離を中央部に配設された媒体押出部と軸部としての押さえ部軸104との距離よりもL2だけ短くすることとした。しかし、実施形態はこれに限ったものではなく、複数個設けた媒体押出部うちの両端側をこのような構成とすれば同様な効果が得られることは勿論である。
【0066】
排出ローラ(下)107の間に設けられた媒体押出機構については、第1の実施形態の媒体押出機構bと同様の構成を有している。
【0067】
排出ローラ(下)の外側に設けられた媒体排出機構dは、第1の実施形態で説明した媒体押出機構bを駆動するために設けられた駆動部としてのソレノイド115の駆動により媒体排出機構bと連動して動作する構成となっている。
【0068】
媒体押出機構dにおいて、第1の実施形態と異なる点は、媒体押さえ部413が媒体押さえ部103より短く形成されている点である。また、単に媒体押さえ部413を短くするだけだと、不図示のソレノイドが開放されたときに媒体押さえ部413が排出ローラ軸108と当接した状態とならない。そこで、図16に示されるように、被当接部429が形成されている。また、媒体排出機構dの回動によって被当接部429とアーム部としての媒体押さえレバー401との間で干渉が起こらないよう逃げ部430がアーム部としての媒体押さえレバー401に形成されている。駆動部としてのソレノイド115が開放されたとき、媒体押さえ部413に形成された当接部413wと当接するように構成されている。ソレノイド115が吸収されるときの動作については、前述した第1の実施形態と同様である。
【0069】
しかるに、媒体押出機構dは、2つの部位がレバー軸402で連結された媒体押さえレバー401と、媒体押さえ部413と、媒体押さえレバー401と媒体押さえ部413とを連結する軸部としての押さえ部軸404と、当該押さえ部軸404の軸上に配置された付勢部材406からなり、媒体押さえ部413は、押さえ部当接部410を一部に有しており、当該押さえ部当接部410は、非当接部としての排出ローラ軸108と当接する案内部としての傾斜面である第1の案内部413cと、平坦な第2の案内部413dと、傾斜面である第3の案内部413eも有しており、この第1の案内部413cの傾斜により媒体押さえ部413の動きを所定の軌跡を描くように規制する。媒体押さえレバー401には、媒体押さえ部413に形成された押さえ部当接部410と排出ローラ軸108との当接状態を開放するための開放部xを有する。更に、逃げ部430が媒体押さえレバー401に形成されている。
【0070】
以下、媒体押出機構の動作について説明する。
【0071】
先ず、第1の実施形態と同様の手順で、アーム部としての媒体押さえレバー401を図16のア方向に回動させる。この時、媒体押出機構bの媒体押さえ部103と排出媒体209とは排出部としての排出ローラ(上)109と排出ローラ(下)107のニップ位置で当接するが、媒体押出機構dの媒体押さえ部413はL2分の差により排出媒体209とは当接しない。排出媒体209は、媒体押出機構bの媒体押さえ部103のみで、排出部としての排出ローラ(上)109と排出ローラ(下)107のニップ位置から落下させられる。
【0072】
その後、前述した第1の実施形態と同様に、媒体押出機構bの媒体押さえ部103の回動は進み、被当接部としての排出ローラ(下)軸108と媒体押出機構bの媒体押さえ部103及び媒体押出機構dの媒体押さえ部413の当接が解除されると、媒体押さえ部103及び媒体押さえ部413と排出媒体209の当接位置は、図14に示したL2分の差から図18に示されるようにT分だけ異なり、媒体の載置量で変化するが、図17、図18に示されるように、媒体押さえ部413は媒体押さえ部103よりも排出ローラ(下)107に近い位置で当接する。
【0073】
以上説明したように、本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置によれば、排出部としての排出ローラ(上)109と排出ローラ(下)107のニップ位置で、図15及び図18に示されるように、媒体209が幅方向に大きく上方向に反るカール、差分Hが生じた媒体209が残留した場合も、配置された媒体押さえ部103が全て同じ長さであった場合は、媒体209と当接せずに、媒体209の下側に媒体押さえ部103が入り込みスタック性能を損なう可能性があるが、排出部としての排出ローラ(上)109と排出ローラ(下)107の間はローラのニップ位置で媒体209の端部のカールは水平に近い状態で押さえられており、この部分だけに媒体押さえ部103を当接させ、排出媒体209を媒体積載部としての媒体スタック部210に落下させれば、媒体押さえ部413は媒体209の下側に入り込むことはない。
【0074】
また、図18に示されるように、媒体押さえ部103よりも媒体押さえ部413は排出媒体209への当接位置が排出ローラ(下)107に近づく事から特に大きなカールが発生しやすい媒体両端隅部でも確実に媒体209を押さえて排出口の確保が可能となり、更なるスタック性能向上が図れる。
【0075】
(第3の実施形態)
【0076】
図20は、本発明の第3の実施形態に係る画像形成装置の媒体排出部の外観図(待機位置)であり、図21は該画像形成装置の媒体排出部の外観図(動作終了位置)であり、図22は該画像形成装置の媒体排出部の図21のE−E線断面図(動作終了位置)である。
【0077】
以下、第1、第2の実施形態と同一構成については同一符号を用いて、重複した説明は省略し、異なる部分を中心に説明する。
【0078】
先ず、媒体排出機構の構成について説明する。
【0079】
排出ローラ(下)107の間には第1の実施形態のアーム部としての媒体押さえレバー101と同様のアーム部としての媒体押さえレバー501を配置し、排出ローラ(下)107の外側にはアーム部としての媒体押さえレバー501aを配置する。そして、媒体押さえレバー501と媒体押さえレバー501aに設けられている軸部としての押さえ部軸504は、レバー軸502を中心とするアーム部としての媒体押さえレバー501の回動軌跡方向にL3分位相をずらした形状で構成している(図20参照)。すなわち、第1の実施形態に示した開放部xの長さの位相が中央の媒体押出機構と両端の媒体押出機構とで位相が異なる。中央の方が両端より開放部xが長い。
【0080】
アーム部としての媒体押さえレバー501と媒体押さえレバー501aに取り付けられる媒体押さえ部503は同じ構成であり、フレーム117には媒体押さえ当接部526と媒体押さえガイド部529を配置し、アーム部としての媒体押さえレバー501aには媒体押さえガイド逃げ部530を形成している(図21参照)。
【0081】
排出ローラ(下)107の間に配置されたアーム部としての媒体押さえレバー501の媒体押さえ部503は、当接部510と被当接部としての排出ローラ(下)軸108が当接する。排出ローラ(下)107の外側に配置された媒体押さえレバー501aの媒体押さえ部503は、当接部510と媒体押さえ当接部526が当接し、更に媒体押さえガイド部529にも当接する。
【0082】
しかるに、媒体押出機構は、2つの部位がレバー軸502で連結された媒体押さえレバー501と、媒体押さえ部503と、媒体押さえレバー501と媒体押さえ部503とを連結する軸部としての押さえ部軸504と、当該押さえ部軸504の軸上に配置された付勢部材506からなり、媒体押さえ部503は、押さえ部当接部510を一部に有しており、当該押さえ部当接部510は、非当接部としての排出ローラ軸108と当接する案内部としての傾斜面である第1の案内部503cと、平坦な第2の案内部503dと、傾斜面である第3の案内部503eも有しており、この第1の案内部503cの傾斜により媒体押さえ部503の動きを所定の軌跡を描くように規制する。
【0083】
以下、媒体排出機構の動作について説明する。
【0084】
先ず、第1の実施形態と同様の手順でアーム部としての媒体押さえレバー501を図22のア方向に回動させる。排出ローラ(下)107の間に配置された媒体押さえ部503のみが排出媒体209と当接し、該排出媒体209が押し出される。
【0085】
その後、排出ローラ(下)107の間にある媒体押さえ部503の軸部としての押さえ部軸504が、被当接部としての排出ローラ(下)軸108まで達し通過すると、排出ローラ(下)軸108との当接が押さえ部当接部510から媒体押さえ部503に切り替わり、媒体押さえ部503は排出媒体209に向かい回動し下降する。
【0086】
しかしながら、排出ローラ(下)107の外側に配置されたアーム部としての媒体押さえレバー501aの媒体押さえ部503は、当接部510と媒体押さえ当接部526が当接されたままで排出媒体209に向かい回動し下降はしない。更に媒体押さえレバー501が回動し、排出ローラ(下)107の外側に配置された媒体押さえ部503の押さえ部軸504が被当接部としての排出ローラ(下)軸108まで達し、通過すると、排出ローラ(下)107の外側に配置されたアーム部としての媒体押さえレバー501aの媒体押さえ部503は、媒体押さえ当接部526との当接が解除され、排出媒体209に向かい回動し下降する。よって、排出ローラ(下)107の外側に配置された媒体押さえレバー501aの媒体押さえ部503は、排出ローラ(下)107の間にある媒体押さえ部503に比べ、全ての動作において図20に示すL3分だけ排出媒体209への当接が遅れて動作することになる。
【0087】
以上のように第3の実施形態によれば、排出ローラ(下)107の間にある媒体押さえ部503が排出媒体209を排出ローラ(下)107ニップ部からの押し出しと媒体スタック部210までの押し込みまで行った後に排出ローラ(下)107の外側にある媒体押さえ部503が媒体209の押し込み動作を行うことで、排出媒体209の両端のカール高さが排出ローラ(下)107のニップ部の高さより遥かに上回る大きさとなっても、排出ローラ(下)107の外側にある媒体押さえ部503は確実に排出媒体209の上面に当接する事が可能であり、更なる安定したスタック性能を確保できる。
【0088】
また、フレームに媒体押さえ部503の当接部形状を形成したため、当接部の形状は円形以外の任意の形状及び大きさで構成できる。よって、媒体押さえ部503の動作ポイントや動作範囲を排出ローラ107の実装位置による制約から開放され、設計自由度が向上する。また、排出ローラ107に媒体幅方向に貫通されたシャフト(排出ローラ軸)が配置できない場合でも、本発明の構造を形成することが可能となる。
【0089】
(第4の実施形態)
【0090】
図23は本発明の第4の実施形態に係る画像形成装置としてのLED方式の電子写真プリンタ600の概略構成を示す図である。
【0091】
同図において、給紙ユニットである給紙カセット601には媒体901がセットされており、媒体901を挟んで対向する位置には不図示のメインモータによって駆動する給紙ローラ701と給紙サブローラ702が配置され、給紙ローラ701と対向する位置には媒体901を1枚ずつ分離するための分離ローラ703が配置されている。
【0092】
給紙カセット601の下流側の搬送ルートには、搬送ローラ704aと対向して加圧し搬送力を生み出す連れ回りのピンチローラ704bと、レジストローラ705aと対向して加圧し搬送力を生み出す連れ回りのプレッシャローラ705bが搬送ユニット602として配置されている。その搬送ユニット602に対して搬送経路の下流側には画像形成部が配置されている。画像形成部は、IDユニット603とLEDヘッド604と転写ユニット605によって構成されている。
【0093】
このIDユニット603は、感光ドラム706を備えている。感光ドラム706の対向の位置には、転写ユニット605として転写電圧を与える転写ローラ707が配置されている。感光ドラム706は不図示のメインモータによって駆動し、転写ローラ707に不図示のギアで駆動を伝達する。画像形成のプロセスは、まずLEDヘッド604が光を照射して感光ドラム706に潜像を与えた後、不図示の現像部によって潜像が現像されトナーが付着した可視像が形成される。その可視像を、電荷が付与された転写ローラ707が媒体に転写し搬送する。画像形成部に対して搬送経路の下流側には、定着ユニット606が配置されている。
【0094】
定着ユニット606には、不図示のメインモータで駆動する定着ローラ708と、定着ローラ708と連れ回る加圧ローラ709が備わっており、定着ローラ708内に配設されたヒータからの熱により、トナーは媒体上で溶融定着する。その定着ユニット606に対して搬送経路の下流側には、媒体を排出するための排出ユニット607が配置されている。また、排出ユニット607には、不図示の排出モータによって媒体を搬送する排出搬送ローラ710aと排出搬送ローラ710aに搬送力を付与するための排出搬送コロ710bとで構成される排出搬送ローラ対710が配置されている。その下流側には、媒体を排出するための排出部としての排出ローラ711aと排出ローラ711aに搬送力を付与するための排出コロ711bとで構成される排出ローラ対711が配置されている。
【0095】
また、排出ユニット607には、排出ローラ対711より排出される媒体の後端を押し出す媒体押出部としての媒体押し出し部材722とその押し出し部材722を動作させる駆動部としてのラッチングソレノイド721が備わっている。さらに排出ローラ711から排出される媒体901の排出経路に干渉するように配置した満載検出手段としてのレバー723が備わっている。排出された媒体901はスタッカ731に堆積される。このとき、レバー723は堆積した媒体901の一定以上の堆積を検知する。
【0096】
図24は前述のプリンタの排出ユニット607の詳細な構成を示す斜視図である。そして、この図24中のF−F線での断面図が図25である。即ち、図25は図24の排出ユニット607の内部構造を詳細に示している。
【0097】
駆動部としてのラッチングソレノイド721が排出経路において排出部としての排出ローラ対711の上流側に取り付けられており、そのラッチングソレノイド721の先端には排出される媒体901の後端を押出すための媒体押出部としての媒体押出し部材722が取り付けられている。
【0098】
媒体押出し部材722の形状は、媒体901の搬送経路801に干渉せず、また媒体積載部としてのスタッカ731上へ効率的に押出すため、押出し面に対して部材の上方722aが押出し方向へ伸び、押出し面722bは穏やかな弧を描いている。媒体積載部としてのスタッカ731は、装置前面から排出面にかけて穏やかに下方に傾斜するような形状を描いている。排出部としての排出ローラ対711は一定の間隔で並んでおり、さらにその後方にレバー723が付いたシャフト724が装着されている。
【0099】
このシャフト724は回転自在で装着されている。このカール矯正兼満載検知用のレバー723はカールを矯正するのに適切な角度で下方に延びていて、満載時の堆積媒体の最上部802より下部にレバーの先端723aがあるようになっている。更に、レバー723が押し上げられたことを検知する検知手段としてのセンサ725がシャフト724に隣接されており、センサに干渉する部位723bがレバー723に備わっている。
【0100】
図26は本発明の第4の実施形態に係る画像形成装置の制御系の基本構成を示すブロック図である。
【0101】
同図に示されるように、この実施形態に係る画像形成装置は、全体の制御を司る印刷制御部1100を備えており、該印刷制御部1100は、画像データ編集メモリ1103、表示部1104、操作部1105、各種センサ1106、印刷設定データ格納メモリ1110に接続されており、更に制御部としてのソレノイド制御部1107を介して駆動部としてのソレノイド721に接続され、排出モータ制御部1108を介して排出モータ1109に接続されている。画像データ編集メモリ1103は、I/F制御部1101を介して上位装置と通信可能な受信メモリ1102と接続されている。
【0102】
このような構成において、印刷制御部1100は、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、入力用ポート、タイマ等によって構成され、上位装置から印刷データおよび制御コマンドを受信してプリンタ部の全体をシーケンス制御し、印刷動作を行う。I/F制御部1101は、上位装置へプリンタ情報を送信すると共に、上位装置から入力したコマンドを解析し、上位装置から受信したデータを処理する。受信メモリ1102は、上位装置から受信したデータをI/F制御部1101の制御に基づいて色毎に格納する。
【0103】
センサ1106は、検知手段としての排出レバーセンサ725を含む、印刷媒体の搬送位置を検出する複数のセンサ、装置内の温湿度を検出するためのセンサである。各センサの出力は、印刷制御部1100へ入力されると同時に、ユーザへプリンタの状態を詳細に表示するLCD部を備えた表示部1104へ出力される。
【0104】
操作部1105は、印刷媒体やプリンタの印刷設定を行う。操作部1105やI/F制御部1101より送られた媒体や印刷の設定データは、印刷設定データ格納メモリ1110へ一度格納され、必要な際に印刷制御部1100へ送られる。
【0105】
画像データ編集メモリ1103は、I/F制御部1101を介して上位装置から入力した印刷データを画像データとして編集する。画像データ編集メモリ1103は、受信メモリ1102に一時的に格納された印刷データを受け取り印刷ヘッドへ送信するために編集処理されたイメージデータを格納するためのメモリである。
【0106】
制御部としてのソレノイド制御部1107は、媒体押出部としての媒体押し出し部材722をタイミング良く動作させるために、排出レバー723と排出レバーセンサ725による媒体の検知と印刷設定データ格納メモリ1110内の印刷設定データを用いて印刷制御部1100が計算した最適な動作タイミングで駆動部としてのラッチングソレノイド721を制御する。また、印刷時には、排出モータ制御部1108が排出モータ1109を正転方向に回転させるよう制御する。
【0107】
以下、図27のフローチャートを参照して、印刷制御部1100の制御について排出レバーセンサ725の状態変化とソレノイド721のオン/オフ制御を中心に説明する。
【0108】
先ず、画像形成装置が印刷を行い、媒体901が排出ユニット607から排出される際に、排出レバー723に媒体901が接触し、排出レバーセンサ725が、排出レバー723が傾いたことを検知して、オンすることを監視する(ステップS11)。排出レバーセンサ725がオフのままである場合はステップS11を繰り返し、排出レバーセンサ725がオンになった場合はステップS12へと進む。
【0109】
続いて、印刷制御部1100が、印刷設定データ格納メモリ1110より印刷設定データとして媒体の搬送方向の長さ及びメインモータの線速を呼び出す(ステップS12)。そして、このステップS12で呼び出したデータを元に、印刷制御部1100が媒体901の後端が排出部としての排出ローラ対711(711a,711b)より抜けるタイミングを算出する(ステップS13)。
【0110】
そして、このステップS13で算出したタイミングで制御部としてのソレノイド制御部1107が印刷制御部1100からの命令を伝達して駆動部としてのソレノイド721をオンし、媒体押出部としての媒体押し出し部材722を押し出す(ステップS14)。続いて、押し出し部材722が媒体901を押し出した直後に制御部としてのソレノイド制御部1107が駆動部としてのソレノイド721に命令を伝達してオフし、媒体押出部としての媒体押し出し部材722を引っ込める動作を行う(ステップS15)。
【0111】
続いて、排出レバー723が元の位置に戻り、検知手段としての排出レバーセンサ725がオフになることを監視し(ステップS16)、オフになった場合はステップS11に戻り、上記ステップS11〜S15の動作を繰り返す。排出レバー723が元の位置に戻らず排出レバーセンサ725がオフにならない場合は次のステップS17へ進む。
【0112】
こうして排出レバー723が元の位置に戻らず排出レバーセンサ725がオンとなっている場合はスタッカ731上の媒体の積載量が一定値以上に達しているとして、表示部1104にスタックフルを表示させる。そして、印刷制御部1100がメインモータと排出モータの動作をストップさせ、印刷を終了させる(ステップS17)。こうして一連の処理を終了する。
【0113】
次に、媒体押出部としての媒体押し出し部材722の動作について説明する。図28は媒体押し出し部材722の動作前の様子を示した図である。図29は媒体押し出し部材722の動作後の様子を示した図であり、実線は動作前を表し、破線は動作後を表している。
【0114】
しかるに、この媒体押出機構は、駆動部としてのラッチングソレノイド721と、当該ラッチングソレノイド721の先端に取り付けられた媒体押出部としての媒体押出し部材722と、媒体積載検出手段としてのレバー723と、当該レバーに備わったセンサに干渉する部位723bと、検知手段としてのセンサ725とを備えており、媒体押出部としての媒体押出し部材722では、押出し面に対して部材の上方722aが押出し方向へ伸び、押出し面722bは穏やかな弧を描いている。
【0115】
このような構成の下、先ず、図28に示されるように、媒体901が排出レバー723に接触すると、該排出レバー723が回転し、検知手段としての排出レバーセンサ725が排出レバー723の回転検知部723bを検知し、媒体901の後端が排出部としての排出ローラ対711(711a,711b)を抜けるタイミングを算出する。
【0116】
次に、媒体901が搬送途中の場合は媒体901に干渉しないように、媒体押出部としての媒体押し出し部材722は所定の位置に固定されている。そして、媒体901の後端が排出部としての排出ローラ対711(711a,711b)より排出されるタイミングで、図29に示されるように、押し出し部材722が印刷制御部1100によって命令を与えられた駆動部としてのソレノイド721により押し出され(符号722'で示す)、押し出し面722bが媒体後端に接触し、媒体901は媒体積載部としてのスタッカ731上へきれいに落ちていく(符号901'で示す)。このように、媒体押出部としての媒体押し出し部材722は、押し出し面722bによって媒体を押し出す。
【0117】
第4の実施形態では、押し出し面722bは曲面上に形成され、対向配置されている排出ローラ711bに対して凹状に形成されている。これによって、排出ローラ対711に搬送される媒体の邪魔をすることなく、かつ、排出ローラ対711の媒体排出方向における下流側に滞留した媒体901をスタッカ731へと押し出すことができる。
【0118】
また、排出ローラ711aの回転中心711aと排出ローラ711bの回転中心とを結んだ直線をL1としたとき、L1の媒体搬送方向における上流側から下流側へと媒体押出部材722を移動させ、この移動のとき、排出ローラ711aと排出ローラ711bのニップ部Pを媒体押出部としての押出面722bが通過することとしたので、ニップ部Pの下流側に滞留した媒体を効率よく押し出すことができる。
【0119】
また、媒体押出部としての媒体押し出し部材722の押し出し面722bが凹凸のない緩やかな弧を描いていることにより、媒体押し出し部材722が引っ込んでいる時に押し出し面722bが搬送媒体901を傷つけることがない。また、押し出し面722bの曲面が媒体積載部としてのスタッカ731の方向に向いているため、平面である状態よりも媒体901の後端がスタッカ731方向に対して押し出し面722bに引っ掛かりやすくなる。そのために、正確に媒体901の押し出しを行うことが可能となる。
【0120】
(第5の実施形態)
【0121】
図30は本発明の第5の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す断面図であり、図25と同様に図24中のF−F線の断面図である。第4の実施形態と同一構成については同一符号を用いて重複した説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
【0122】
本発明の第5の実施形態は、第4の実施形態に対し、図31の詳細図に示すように、排出レバー1003が付いているシャフト1004の軸と媒体押出部としての媒体押し出し部材1002の軸が交差する位置に、シャフト1004を回転させるリブ1004aを追加した。さらに、媒体押し出し部材1002の形状は図31に示すとおり、リブ1004aを押すことができるようにソレノイド1001と接続している軸上にリブ1002cを追加している。
【0123】
基本的な動作については第4の実施形態と同じである。
【0124】
ここで、図32は媒体押し出し部材1002の動作前の様子を示した図である。図33は媒体押し出し部材1002の動作後の様子を示した図であり、実線は動作前を表しており、破線は動作後を表している。
【0125】
図32に示されるように、この媒体押出機構は、駆動部としてのラッチングソレノイド1001と、当該ラッチングソレノイド1001の先端に取り付けられた媒体押出部としての媒体押出し部材1002と、満載検出手段としてのレバー1003と、当該レバー1003に備わったセンサに干渉する部位1003bと、検知手段としてのセンサ1005とを備えており、媒体押出部としての媒体押出し部材1002では、押出し面に対して部材の上方1002aが押出し方向へ伸び、押出し面1002bは穏やかな弧を描いている。シャフト1004にはシャフト1004を回転させるリブ1004aが設けられ、媒体押し出し部材1002には、リブ1004aを押すようにソレノイド1001と接続している軸上にリブ1002cが設けられている。
【0126】
用紙901が搬送途中の場合は、前述した第4の実施形態と同様に、媒体押出部としての媒体押し出し部材1002は所定の位置に固定されていて排出レバー1003及びシャフト1004には接触しない。
【0127】
但し、図33に示されるように、媒体押出部材としての媒体押し出し部材1002が押し出し動作をする際に、媒体押し出し部材1002のリブ1002cがシャフト1004のリブ1004aを押すことでシャフト1004が連動して回転し、排出レバー1003が装置上方向に移動され、媒体902が媒体積載部としてのスタッカ731上へ積載されるのを阻害しない位置に一時的に配置される。
【0128】
図34は媒体押し出し部材1002の動作前の様子を示した拡大図である。図35は媒体押し出し部材1002の動作後の様子を示した拡大図であり、実線は動作前を表しており、破線は動作後を表している。
【0129】
第4の実施形態と同様に、押し出し面1002bは曲面上に形成され、対向配置されている排出ローラ711bに対して凹状に形成されている。これにより、排出ローラ対711に搬送される媒体の邪魔をすることなく、且つ排出ローラ対711の媒体排出方向における下流側に滞留した媒体901をスタッカ731へと押し出すことができる。また、押し出し面1002bが凹凸のない緩やかな弧を描いていることで、媒体押し出し部材722が引っ込んでいる時に押し出し面722bが搬送媒体901を傷つけることがない。また、押し出し面1002bの曲面が媒体積載部としてのスタッカ731の方向に向いているため、平面である状態よりも媒体901の後端がスタッカ731方向に対して押し出し面1002bに引っ掛かりやすくなる。そのために、正確に媒体901の押し出しを行うことが可能となる。
【0130】
図35に示されるように、媒体押し出し部材1002が押し出され(符号1002'で示す)、リブ1002cがシャフト1004のリブ1004aを押すことで(符号1002c'で示す)シャフト1004が連動して回転し、排出レバー1003が装置上方向に移動される。
【0131】
以上のように、本発明の第5の実施形態によると、シャフト1004に媒体押出部としての媒体押し出し部材1002に追加したリブ1002cによって押し出せるようなリブ1004aを設けたことにより、排出の瞬間に排出レバー1003が媒体901の媒体積載部としてのスタッカ731への積載を阻害しない位置まで上がる。これによって、排出レバー1003による搬送抵抗がなくなり、第4の実施形態よりもより高いスタッキング性を得ることができる。つまり、排出の瞬間だけカール矯正のために媒体901を押さえ付けていた排出レバー1003を浮かせることによって、自然なスタッキングが可能となる。
【0132】
尚、第4,5の実施形態では、ラッチングソレノイドを使用しているが、排出機構周りの形状が変われば通常のソレノイドについても適用可能である。
【0133】
以上詳述したように、本発明の第1乃至第5の実施形態によれば、媒体を積載する媒体積載部としての媒体スタック部210やスタッカ731と、前記積載部に媒体を排出する排出部としての排出ローラ107,108や排出ローラ711a,711bと、前記排出部の媒体排出方向における上流側に配置された媒体押出部としての媒体押出部103bや媒体押出部材722と、前記媒体押出部を駆動する駆動部としてのソレノイド115やソレノイド721とを有し、前記媒体押出部は、前記駆動部によって、媒体排出方向における上流側から下流側へと移動することを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0134】
ここで、前記排出部は互いに当接するローラ対である排出ローラ107,108や排出ローラ711a,711bであって、前記媒体押出部としてのとしての媒体押出部103bや媒体押出部材722は、前記ローラ対の当接位置を経由して前記媒体の排出方向における上流側から下流側へと移動することを特徴としてもよい。前記媒体押出部は、前記ローラ対の当接位置の媒体の排出方向における上流側から下流側へと前記当接位置から突出したまま移動することを特徴としてもよい。
【0135】
また、当接部としての当接部110が形成された排出された媒体を押さえるための媒体押さえ部としての媒体押さえ部103、前記当接部と当接して前記媒体押さえ部を支持する被当接部としての排出ローラ軸108とを有し、前記当接部は前記押し出し部を前記ローラ対の当接位置から突出する方向へ案内する案内部としての第1の案内部103cを有することを特徴としてもよい。
【0136】
さらには、前記媒体押さえ部を支持する軸部としての押さえ部軸104と、前記軸部と連結し、開放部としての開放部xを有するアーム部としての媒体押さえレバー101とを有し、前記媒体押さえ部は、前記アーム部に対して媒体を押さえる方向に回動自在であって、前記媒体押出部の移動によって、前記被当接部が前記開放部の位置にきたとき媒体を押さえる方向に回動することを特徴としてもよい。
【0137】
また、前記被当接部としての排出ローラ軸108は前記排出ローラ対を構成する排出ローラ107,108の回転軸であることを特徴としてもよい。さらに、前記媒体押出部が媒体の排出方向と略垂直方向に複数設けられていることを特徴としてもよい。また、前記複数の媒体押出部のうち両端に配設された媒体押出部と前記軸部との距離は、中央部に配設された媒体押出部と前記軸部との距離よりも短いことを特徴としてもよい。
【0138】
さらに、前記媒体押し部は、曲面状に形成されている媒体押出部材722bを有することを特徴としてよい。更に、第1のリブであるリブ1004aを備えた排出レバー1003と、前記媒体押出部1002に設けられた第2のリブであるリブ1002cとを更に備え、前記媒体押出部1002により媒体を押し出す瞬間に前記排出レバー1003の第1のリブ1004aを前記媒体押出部1002の第2のリブ1002cにより押し出すことで、前記排出レバー1003を上げることを特徴としてもよい。
【0139】
また、駆動部としてのソレノイド115やソレノイド721を制御するソレノイド制御部307や1107を有することを特徴としてよい。さらにまた、媒体を検知する検知手段としての媒体検出センサ211を更に有し、前記制御部としてのソレノイド制御部307等は、前記検知手段が媒体の通過を検知すると同時に前記駆動部を駆動し、排出中の前記媒体の後端が検知手段に達する前の所定のタイミングで、前記駆動部をオフすることを特徴としてもよい。
【0140】
以上、第1乃至第5の実施形態を電子写真プリンタを例に挙げて説明したが、複写機や複合機、ファクシミリ等、排紙構造を有する必要がある機器であれば、いずれも適用可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0141】
101 媒体押さえレバー
102 レバー軸
103 媒体押さえ部
103a 面
103b 媒体押出し部
103c 第1の案内部
103d 第2の案内部
103e 第3の案内部
104 押さえ部軸
106 付勢部材
107 排出ローラ
108 排出ローラ軸
109 排出ローラ
110 押さえ部当接部
111 用紙ガイド
112 用紙ガイド
115 ソレノイド
116 プランジャ
117 フレーム
118 スプリング
201 媒体収納部
202 媒体給紙ローラ
203 第1レジストローラ
204 第2レジストローラ
205 印刷プロセス部
206 定着器
207 第1排出ローラ
208 第2排出ローラ
209 排出媒体
210 媒体スタック部
211 媒体排出センサ
300 印刷制御部
301 I/F制御部
302 受信メモリ
303 画像データ編集メモリ
304 表示部
305 操作部
306 各種センサ
307 ソレノイド制御部
308 ソレノイド
309 排出モータ制御部
310 排出モータ
311 印刷設定データ格納メモリ
401 媒体押さえレバー
402 レバー軸
404 軸部
406 付勢部材
413 媒体押さえ部
413w 当接部
429 被当接部
430 逃げ部
501 媒体押さえレバー
502 レバー軸
503 媒体押さえ部
504 軸部
526 当接部
529 媒体押さえガイド
530 媒体押さえガイド逃げ部
600 プリンタ
601 給紙カセット
602 搬送ユニット
603 IDユニット
604 LEDヘッド
605 転写ユニット
606 定着ユニット
607 排出ユニット
701 給紙ローラ
702 給紙サブローラ
703 分離ローラ
704a 搬送ローラ
704b ピンチローラ
705a レジストローラ
705b プレッシャローラ
706 感光ドラム
707 転写ローラ
708 定着ローラ
709 加圧ローラ
710a 排出搬送ローラ
710b 排出搬送コロ
711 排出ローラ対
721 ラッチングソレノイド
722 媒体押し出し部材
722b 押出し面
723 レバー
723a レバーの先端
723b センサに干渉する部位
724 シャフト
725 排出レバーセンサ
731 スタッカ
801 搬送経路
802 最上部
901 媒体
1001 ラッチングソレノイド
1002 媒体押し出し部材
1002b 押出し面
1003 レバー
1003a レバーの先端
1003b センサに干渉する部位
1004 シャフト
1005 排出レバーセンサ
1100 印刷制御部
1101 I/F制御部
1102 受信メモリ
1103 画像データ編集メモリ
1104 表示部
1105 操作部
1106 各種センサ
1107 ソレノイド制御部
1108 排出モータ制御部
1109 排出モータ
1110 印刷設定データ格納メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体を積載する媒体積載部と、
前記媒体積載部に媒体を排出する排出部と、
前記排出部の媒体排出方向における上流側に配置された媒体押出部と、
前記媒体押出部を駆動する駆動部と、
を有し、
前記媒体押出部は、
前記駆動部によって、媒体排出方向における上流側から下流側へと移動することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記排出部は互いに当接するローラ対であって、
前記媒体押出部は、
前記ローラ対の当接位置を経由して前記媒体の排出方向における上流側から下流側へと移動することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記媒体押出部は、前記ローラ対の当接位置の媒体の排出方向における上流側から下流側へと前記当接位置から突出したまま移動することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
当接部が形成された排出された媒体を押さえるための媒体押さえ部と、
前記当接部と当接して前記媒体押さえ部を支持する被当接部と、
を有し、
前記当接部は前記押し出し部を前記ローラ対の当接位置から突出する方向へ案内する案内部を有することを特徴とする請求項1から3の何れか1項記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記媒体押さえ部を支持する軸部と、
前記軸部と連結し、開放部を有するアーム部とを有し、
前記媒体押さえ部は、
前記アーム部に対して媒体を押さえる方向に回動自在であって、前記媒体押出部の移動によって、前記被当接部が前記開放部の位置にきたとき媒体を押さえる方向に回動することを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記被当接部は前記排出ローラ対を構成する排出ローラの回転軸であることを特徴とする請求項4又は5記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記媒体押出部が媒体の排出方向と略垂直方向に複数設けられていることを特徴とする請求項1から7の何れか1項記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記複数の媒体押出部のうち両端に配設された媒体押出部と前記軸部との距離は、中央部に配設された媒体押出部と前記軸部との距離よりも短いことを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記媒体押し部は、曲面状に形成されていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項記載の画像形成装置。
【請求項10】
第1のリブを備えた排出レバーと、前記媒体押出部に設けられた第2のリブとを更に備え、前記媒体押出部により媒体を押し出す瞬間に前記排出レバーの第1のリブを前記媒体押出部の第2のリブにより押し出すことで、前記排出レバーを上げることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項11】
駆動部を制御する制御部を有することを特徴とする請求項1から10の何れか1項記載の画像形成装置。
【請求項12】
媒体を検知する検知手段を更に有し、
前記制御部は、前記検知手段が媒体の通過を検知すると同時に前記駆動部を駆動し、排出中の前記媒体の後端が検知手段に達する前の所定のタイミングで、前記駆動部をオフすることを特徴とする請求項9から11のいずれか1項記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記媒体積載部に載置される媒体層の層厚さが一定値を超えた際にこれを検出する媒体積載検出手段を更に備え、当該満載検出手段は、前記排出ローラ対の上流側にあって当該排出ローラの略軸方向に軸支され、その先端部が前記媒体の排出経路の下流方向かつ載置面側に傾いていることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【公開番号】特開2013−6677(P2013−6677A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−141644(P2011−141644)
【出願日】平成23年6月27日(2011.6.27)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】