説明

画像生成装置、画像生成方法、画像生成プログラム、このプログラムを記録した記録媒体および印刷装置

【課題】記録媒体のレーベル面に印刷する印刷画像を生成する画像生成装置において、記
録媒体に記録されたデータ容量の把握を容易にする。
【解決手段】記録媒体200に記録された記録済データの容量を検出する記録済データ容
量検出部10と、記録済データの容量と最大記録データ容量との容量比率を算出する容量
比率算出部11と、容量比率に基づいてレーベル面の全領域に対する印刷画像の印刷領域
を決定する印刷領域決定部12と、記録済データの種類に基づいて、印刷画像の絵柄を決
定する絵柄決定部13と、印刷領域と印刷画像の絵柄とから、印刷画像を生成する印刷画
像生成部14と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の最大記録データ容量を有する記録媒体のレーベル面に印刷する印刷画
像を生成する画像生成技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、画像データを記録可能な記録媒体において、データ記録面の反対側の面に、画像
データに対応する画像をプリント表示するインデックスプリント付記録媒体が知られてい
る(例えば、特許文献1参照)。また、光ディスクの一方の面に対向して走査されてプリ
ントを行うことが可能なプリント手段を具え、プリントがなされた範囲を示す情報を提示
するためのマーカをプリントすることが可能で、かつ、マーカを検出する検出手段を具え
ており、また、プリントがなされていない面上の領域を検索し、当該領域に対してプリン
トおよびマーカのプリントを行うことができるプリント装置が知られている(例えば、特
許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平11−86505号公報
【特許文献2】特開2002−292939号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
記録媒体に画像等のデータを記録する場合、一般的に記録媒体の容量は大きいため、一
度に全容量を使い切ることは少なく、使用可能な空き容量が残っている場合が多い。特許
文献1で開示された技術を用いることで、レーベル面に印刷された画像によって、記録媒
体に記録されたデータ内容を把握することは可能であるが、記録されたデータ容量は表し
ていないため、記録媒体にどの程度の空き容量が残っているかを把握することはできない
。また、特許文献2で開示された技術を用いることで、印刷されていないレーベル面上の
領域を検索し、レーベル面に画像を追記印刷することはできる。しかし、追記印刷する回
数の増大については考慮されていないため、追記印刷を積み重ねるとレーベル面の印刷領
域が足りなくなり、最大記録データ容量と印刷された画像とが相当しなくなるという課題
がある。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、記録媒体の残りの容量を
把握することができ、また、追記印刷の回数にかかわらず、最大記録データ容量に相当す
る画像をレーベル面に追記印刷できる印刷画像を生成する画像生成装置、画像生成方法、
画像生成プログラム、このプログラムを記録した記録媒体および印刷装置を提供すること
を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成する本発明の画像生成装置は、所定の最大記録データ容量を有する記録
媒体のレーベル面に印刷する印刷画像を生成する画像生成装置であって、前記記録媒体に
記録された記録済データの容量を検出する記録済データ容量検出部と、前記記録済データ
の容量と前記最大記録データ容量との容量比率を算出する容量比率算出部と、前記容量比
率に基づいて前記レーベル面のうち、印刷対象となる全領域に対する前記印刷画像の印刷
領域を決定する印刷領域決定部と、前記記録済データの種類に基づいて、前記印刷画像の
絵柄を決定する絵柄決定部と、前記印刷領域と前記印刷画像の絵柄とから、前記印刷画像
を生成する印刷画像生成部と、を備えたことを要旨とする。
【0007】
かかる画像生成装置によれば、印刷画像は、印刷領域と印刷画像の絵柄とから決定され
る。ここで、レーベル面の印刷領域は、記録済データの容量と最大記録データ容量の容量
比率に応じて決定されるため、ユーザーは、印刷領域の大きさを識別することで、記録媒
体の使用容量を把握できる。つまり、印刷されている領域の大きさと印刷されていない領
域の大きさを比較することによって、記録媒体の残りの容量を一目で容易に把握すること
が可能となる。また、ユーザーは、印刷画像の絵柄を識別することで、記録済データの内
容を容易に把握することが可能となる。なお、印刷画像の絵柄は、網掛け等の模様や色彩
、描画された絵等の画像、写真画像を含むものとする。
【0008】
さらに、前記記録媒体の前記レーベル面における前記印刷画像の印刷位置を特定するこ
とが可能な位置合わせマークを、前記印刷画像に書き込む位置合わせマーク付加部と、印
刷画像生成回数が1回目か否かを判断する印刷画像生成回数判断部とを備え、前記印刷画
像生成回数が1回目であるとき、前記位置合わせマーク付加部は印刷画像に位置合わせマ
ークを付加するものとしてもよい。
【0009】
こうすれば、印刷画像生成回数が1回目であるとき、印刷画像に位置合わせマークが付
加される。そして、印刷画像生成回数が2回目以降の場合に、該位置合わせマークを用い
て、記録媒体を印刷用トレイの位置合わせマークと合わせて印刷装置にセットすることで
、前回の印刷画像と重なることのない印刷画像を生成し、印刷することができる。
【0010】
さらに、前記記録済データについて、既に前記印刷画像が生成されたか否かを判断する
データ判断部と、前記印刷画像が生成された記録済データについて、既に印刷画像が印刷
されている印刷済領域を特定する印刷済領域特定部とを備え、前記印刷領域決定部は、既
に印刷済みの印刷済領域以外の領域に印刷領域を決定するものとしてもよい。
【0011】
こうすれば、印刷画像が生成されていない記録済データの印刷画像を新たに生成する場
合に、既に印刷済みの印刷済領域以外の領域に印刷領域を決定することができる。この印
刷領域に印刷画像を生成することで、追記された記録済データの追加印刷画像の生成が可
能となる。例えば、記録媒体に対して1回目で印刷した印刷済領域に連続するように、当
該記録媒体の2回目の印刷画像の印刷領域を決定することが可能となる。
【0012】
ここで、前記絵柄決定部は、前記記録媒体に記録された前記記録済データの種類が画像
データであるとき、前記画像データの中から一つまたは複数の代表画像データを選択し、
前記代表画像データが表す画像を前記印刷画像の絵柄とするものとしてもよい。
【0013】
こうすれば、ユーザーは、記録媒体に記録されている記録済データの内容を、印刷画像
の絵柄として描画されている代表画像データが表す画像として目視することができるので
、容易に把握することが可能となる。
【0014】
また、前記印刷領域決定部は、さらに、レーベル面の前記印刷対象となる全領域と該全
領域の形状を規定したレイアウトパターンに基づいて、前記印刷領域を決定するものとし
てもよい。
【0015】
こうすれば、印刷対象領域と形状はレイアウトパターンによって決定されるので、該レ
イアウトパターンを複数持つことで、ユーザーは、様々な印刷形状を得ることが可能とな
る。これにより、例えば、記録済データの種類によってレイアウトパターンを変更するこ
とが可能であるし、また、記録媒体の種類に応じてレイアウトパターンを変更することも
可能である。
【0016】
また、前記印刷画像生成部は、前記記録済データに付帯されている所定の付帯情報を前
記印刷画像に付加するものとしてもよい。
【0017】
こうすれば、例えば、記録済データが記録された日時などの付帯情報が印刷画像に表さ
れることになり、ユーザーは、記録媒体に記録されている記録済データの内容やその詳細
を把握することが容易になる。
【0018】
さらに、本発明の画像生成装置は、前記記録済データについて、フォルダを検出するフ
ォルダ検出部を備え、前記印刷画像生成部は、前記検出されたフォルダ毎に、印刷画像を
生成するものとしてもよい。
【0019】
こうすれば、印刷画像生成部は、フォルダ毎に管理された記録済データについて、該フ
ォルダ単位で印刷画像を生成するため、ユーザーは、印刷画像の内容を確認することで記
録済データのフォルダ管理状況を把握することができる。
【0020】
さらに、前記印刷画像生成部は、前記フォルダに関するフォルダ情報を前記印刷画像に
付加するものとしてもよい。
【0021】
こうすれば、例えば、印刷画像にフォルダ名やフォルダ内のファイル数等の情報がある
ことにより、ユーザーは、印刷画像を確認することで記録媒体に記録されたフォルダ内容
の把握を容易に行うことができる。
【0022】
また、前記印刷画像生成部は、前記記録媒体のデータが記録されていない残容量を表す
情報を前記印刷画像に付加するものとしてもよい。
【0023】
こうすれば、例えば、残容量を表す情報を数値とすることで、ユーザーは、印刷画像に
付加された数値によって、記録媒体の残容量を正確に把握することができる。
【0024】
また、本発明を画像生成方法として捉えることもできる。すなわち、所定の最大記録デ
ータ容量を有する記録媒体のレーベル面に印刷する印刷画像を生成する画像生成方法であ
って、前記記録媒体に記録された記録済データの容量を検出する記録済データ容量検出工
程と、前記記録済データの容量と前記最大記録データ容量との容量比率を算出する容量比
率算出工程と、前記容量比率に基づいて前記レーベル面のうち、印刷対象となる全領域に
対する前記印刷画像の印刷領域を決定する印刷領域決定工程と、前記記録済データの種類
に基づいて、前記印刷画像の絵柄を決定する絵柄決定工程と、前記印刷領域と前記印刷画
像の絵柄とから、前記印刷画像を生成する印刷画像生成工程と、を備えたことを要旨とす
る。
【0025】
あるいは、本発明を画像生成プログラムとして捉えることもできる。すなわち、所定の
最大記録データ容量を有する記録媒体のレーベル面に印刷する印刷画像を生成する画像生
成プログラムであって、前記記録媒体に記録された記録済データの容量を検出する記録済
データ容量検出機能と、前記記録済データの容量と前記最大記録データ容量との容量比率
を算出する容量比率算出機能と、前記容量比率に基づいて前記レーベル面のうち、印刷対
象となる全領域に対する前記印刷画像の印刷領域を決定する印刷領域決定機能と、前記記
録済データの種類に基づいて、前記印刷画像の絵柄を決定する絵柄決定機能と、前記印刷
領域と前記印刷画像の絵柄とから、前記印刷画像を生成する印刷画像生成機能と、をコン
ピュータに実現させることを要旨とする。
【0026】
また、本発明は、画像生成プログラムを記録した記録媒体としても捉えることができる
。記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、ICカード、パンチカード
など、コンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。
【0027】
さらに、本発明は、画像生成装置を備えた印刷装置としてもよい。
【0028】
こうすれば、生成した印刷画像を記録媒体のレーベル面に直ちに印刷することが可能と
なり、ユーザーは、レーベル面の印刷画像によって、記録媒体の内容を容易に把握するこ
とができるとともに、記録媒体の残りの容量について、早期に一目で把握することが可能
となる。また、画像生成装置と印刷装置が一体となっているため、生成した印刷画像デー
タを媒体を介して印刷装置に移すといった作業を省くことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明を具体化した実施形態について、図面に従って説明する。図1は本発明の
一実施形態としての画像生成装置100を備えた印刷装置の外観を示す図である。図示す
るように、画像生成装置100を備えた印刷装置は、外部記憶装置120を備えている。
外部記憶装置120としては、例えば、CD−R/RWドライブやMOドライブ、DVD
−R/RW/RAMドライブ等とすることができる。また、画像生成装置100を備えた
印刷装置は、液晶ディスプレイ140、操作パネル150および図示しない印刷機構を備
えている。液晶ディスプレイ140は、操作画面を表示する。操作パネル150には、種
々の操作ボタンが配置されている。
【0030】
このように構成された本実施形態の画像生成装置100を備えた印刷装置は、例えば、
CD−R/RWやMO、DVD−R/RW/RAM等といった記録媒体200が外部記憶
装置120に挿入されると、記録媒体200内の記録済データを元に印刷画像を生成し、
印刷を行う機能を有する。
【0031】
また、画像生成装置100を備えた印刷装置は、記録媒体200をセットする印刷用ト
レイ160を具備する。印刷用トレイ160を印刷装置の給紙部に挿入することで、生成
した印刷画像を記録媒体200のレーベル面に印刷することができる。
【0032】
図2は、画像生成装置100を備えた印刷装置の内部構成を示す説明図である。画像生
成装置100は、CPU111、RAM112、ROM113および入出力インターフェ
ース114から構成され、バスラインによって互いに接続されている。また、画像生成装
置100は、入出力インターフェース114を介して外部記憶装置120、印刷機構13
0、液晶ディスプレイ140、操作パネル150と接続されている。印刷機構130は、
例えば、インクジェットプリンタのプリンタ機構である。
【0033】
ROM113には、例えば、記録媒体200から読み込んだ記録済データの容量を検出
するためのプログラム、容量比率を算出するプログラム、記録媒体のレーベル面の印刷領
域を決定するプログラム、記録済データの種類に基づいて印刷画像の絵柄を決定するプロ
グラム、印刷領域と印刷画像の絵柄から印刷画像を生成するプログラム、印刷機構130
を制御して印刷画像を印刷するプログラム等が記録されている。CPU111は、RAM
112を作業領域として用いつつこれらのプログラムを実行する。
【0034】
図3は、画像生成装置100の機能構成を示す機能ブロック図である。この画像生成装
置100は、記録済データ容量検出部10と、容量比率算出部11と、印刷領域決定部1
2と、絵柄決定部13と、印刷画像生成部14と、位置合わせマーク付加部15と、印刷
画像生成回数判断部16と、データ判断部17と、印刷済領域特定部18と、フォルダ検
出部19と、出力画像バッファ30とを備えている。
【0035】
この内、記録済データ容量検出部10と、容量比率算出部11と、印刷領域決定部12
と、絵柄決定部13と、印刷画像生成部14と、位置合わせマーク付加部15と、印刷画
像生成回数判断部16と、データ判断部17と、印刷済領域特定部18と、フォルダ検出
部19とは、CPU111、RAM112およびROM113によって構成されている。
また、出力画像バッファ30は、RAM112によって構成されている。
【0036】
以降、各部の主な機能を説明する。記録済データ容量検出部10は、記録媒体200に
記録されている記録済データの容量を検出し、容量比率算出部11に出力する。容量比率
算出部11は、記録済データ容量検出部10より記録済データの容量を入力し、記録媒体
200の記録済データの容量と最大記録データ容量の容量比率を算出し、その結果を印刷
領域決定部12に出力する。印刷領域決定部12は、容量比率算出部11より容量比率を
入力し、記録媒体200のレーベル面の全領域に対する印刷画像の印刷領域を決定し、結
果を印刷画像生成部14に出力する。
【0037】
絵柄決定部13は、記録媒体200に記録されている記録済データの種類に基づいて印
刷画像の絵柄を決定し、印刷画像生成部14に出力する。ここで、記録済データが画像デ
ータの場合、画像データの中から代表画像を選択し、該代表画像が表す画像を印刷画像の
絵柄としてもよい。さらに、印刷画像生成部14は、絵柄決定部13から入力された印刷
画像の絵柄と印刷領域決定部12から入力された印刷領域とから、出力画像バッファ30
に印刷画像を生成する。
【0038】
位置合わせマーク付加部15は、印刷画像生成回数判断部16によって判断された印刷
画像生成回数が1回目であるとき、印刷画像生成部14が生成した印刷画像上に位置合わ
せマークを付加する。印刷画像生成回数判断部16は、当該記録媒体200における印刷
画像生成回数が1回目か否かを判断する。データ判断部17は、記録媒体200に記録さ
れた記録済データについて、印刷画像が生成されたか否かを判断し、その結果を印刷済領
域特定部18に出力する。印刷済領域特定部18は、データ判断部17からの結果を入力
し、既に印刷画像が生成されている記録済データの印刷画像の印刷済領域を特定し、印刷
領域決定部12に出力する。印刷領域決定部12は、印刷領域の決定に際し、印刷済領域
特定部18から入力した既に印刷済みの印刷済領域以外の領域に印刷領域を決定して印刷
画像生成部14に出力する。なお、本実施形態では、印刷領域決定部12は、前記の既に
印刷済みの印刷領域と連続するように印刷領域を決定するものとする。フォルダ検出部1
9は、記録媒体200内の記録済データが格納されているフォルダを検出する。印刷画像
生成部14は、フォルダ検出部19によって検出されたフォルダ毎に印刷画像の生成を行
う。
【0039】
以上、各部が行う基本機能の説明を行ったが、以降では、画像生成装置100として機
能したときの処理について、図4乃至図6のフローチャートを用いて以下のA、B、およ
びCの3つの処理フローの説明を行う。なお、Aは主処理であるメインフローであり、B
およびCはメインフロー内で呼び出されるサブルーチンである。
A.印刷画像生成処理メインフロー:
B.印刷対象フォルダリスト抽出処理サブルーチン:
C.フォルダ毎の印刷画像生成処理サブルーチン:
【0040】
A.印刷画像生成処理メインフロー:
図4は、CPU111が実行する印刷画像生成処理メインフローのフローチャートであ
る。この印刷画像生成処理は、記録媒体200に記録された記録済データを読み出し、印
刷画像を出力画像バッファ30に生成する処理である。CPU111は、液晶ディスプレ
イ140に表示されたメニューの中から印刷画像生成を行うためのメニューが操作パネル
150によって選択されたことを検出した場合に、当該印刷画像生成処理を実行する。な
お、本実施形態では、記録媒体200に記録されるデータは画像データであることとする

【0041】
この印刷画像生成処理が実行されると、CPU111は、まず、記録媒体200が外部
記憶装置120にセットされているか否かを検出する(ステップS100)。記録媒体2
00が検出されない場合、もしくは、セットされた記録媒体200に記録済データが記録
されていない場合には(ステップS100:NO)、「ディスクを外部記憶装置にセット
してください。」といった旨のエラーメッセージを液晶ディスプレイ140に表示し(ス
テップS110)、記録済データが記録された記録媒体200がセットされるまで待機す
る。
【0042】
記録済データが記録されている記録媒体200がセットされていることが検出されると
(ステップS100:YES)、CPU111は、記録媒体200に記録された印刷対象
フォルダのリストを抽出する(ステップS120:この処理は図5のフローチャートにて
詳細を説明する)。これにより、印刷対象のフォルダが抽出され、CPU111は、以降
で説明する処理で、該フォルダ内の画像データを用いて出力画像バッファ30に印刷画像
を生成することが可能となる。
【0043】
次に、CPU111は、フォルダ毎の印刷画像を生成するために、印刷対象フォルダリ
ストから1つのフォルダを選択する(ステップS130)。次に、CPU111は、選択
された印刷対象フォルダについて、出力画像バッファ30に印刷画像を生成する(ステッ
プS140:この処理は図6のフローチャートにて詳細を説明する)。
【0044】
次に、CPU111は、ステップS120で抽出した全ての印刷対象フォルダについて
、印刷画像の生成が終了したか否かを判断する(ステップS150)。まだ、印刷画像の
生成が行われていない印刷対象フォルダがあれば(ステップS150:NO)、ステップ
S130の処理に戻り、次の印刷対象フォルダについて処理を行う。全ての印刷対象フォ
ルダの印刷画像生成が終了したら(ステップS150:YES)、次のステップS160
の処理へ進む。全ての印刷対象フォルダの印刷画像生成が終了したときの出力画像バッフ
ァ30の印刷画像の例を図7(a)に示す。図7(a)の中の破線部分はレーベル面の輪
郭を示している。また、図7(a)の印刷画像部分の詳細を図8に示す。図8では、印刷
対象フォルダは4個であるものとし、各印刷対象フォルダの画像群の上部に、後述する画
像データ付帯情報およびフォルダ情報が付加されている。
【0045】
ここで、図7(b)に示すように、印刷画像がまだ生成されていない部分についても、
当該記録媒体200における1回目の印刷画像生成の時点で、輪郭線を書き込んでおいて
もよい。こうすることで、ユーザーは印刷可能な全体面積を把握することができ、その中
で現在使用している面積、すなわち、記録済データの容量および残容量の比率を把握する
ことが容易となる。
【0046】
図4に戻り、次に、CPU111は、記録媒体200の記録済データの容量の合計を検
出し、記録媒体200の最大記録データ容量から該記録済データの容量の合計を差し引き
することで、記録媒体200の残容量を算出し、さらに、最大記録データ容量に対する残
容量の百分率についても算出する。そして、算出した残容量とその百分率を出力画像バッ
ファ30の印刷画像に書き込む(ステップS160)。残容量とその百分率を書き込んだ
印刷画像部分の詳細を図9に示す。図9では、印刷対象フォルダは4個であるものとし、
その最後尾のフォルダの最後尾の画像の下部に残容量と百分率を数値データとして書き込
んでいる。ちなみに図9の例では、最大記録データ容量を700MBとし、記録済データ
の容量の合計は140MBとしたとき、残容量は560MBとなるため、その百分率は8
0%となる。なお、記録済データの容量の合計は、4個の印刷対象フォルダ内の記録済デ
ータの容量の合計としている。
【0047】
また、図9では、残容量は、画像の下部に書き込んでいるが、画像の上部でもよいし、
画像の側部としてもよい。また、画像の外側に領域を設けて書き込んでもよい。なお、残
容量の表現方法については、数値以外の方法として絵柄を用いて表現するものとしてもよ
い。例えば、容量に応じた模様パターンを用意しておき、該模様パターンを書き込むもの
としてもよい。また、色を使用してもよい。色を使用する場合、少なくとも色相、彩度、
明度の1つについて容量に応じたパターンを用意しておき、該パターンを書き込むものと
してもよい。また、残容量の書き込み領域をバーグラフのように使用して使用容量と残容
量の割合を表現してもよい。
【0048】
次に、CPU111は、当該記録媒体200において今回の印刷画像の生成が1回目の
印刷画像生成であったか否かを判断する(ステップS170)。判断の方法は、例えば、
印刷画像生成回数をカウントするカウンタを設け、該カウンタの値で判断するものとして
もよい。また、後述する印刷済みフォルダ管理ファイルが存在しているか否かで判断する
ことも可能である。ここで、判断した結果が、1回目の印刷画像生成であった場合は(ス
テップS170:YES)、図10に示すように、位置合わせマークM1(本実施形態で
は「▲」マーク)を出力画像バッファ30の印刷画像に書き込む(ステップS180)。
この位置合わせマークM1を使用することにより、2回目以降の印刷画像生成時の追記印
刷をする際に、印刷領域の位置合わせが可能となる。位置合わせ方法については後述する
。次に、ステップS190へ進む。また、ステップS170で、1回目の印刷画像生成で
なかった場合は(ステップS170:NO)、位置合わせマークM1は付加せず、ステッ
プS190へ進む。なお、位置合わせマークは「▲」マークに限らず、種々のものを用い
ることができる。
【0049】
最後に、CPU111は、上述した印刷画像生成処理で印刷画像生成済みの印刷対象フ
ォルダのリスト、後述する代表画像枚数カウンタまたは生成済み印刷画像領域の位置情報
、レーベル面全体に印刷可能な画像枚数、および、選択されているレイアウトパターンを
印刷済みフォルダ管理ファイルとしてファイルに保存する(ステップS190)。また、
必要に応じて、印刷画像生成回数を保存する。この印刷済みフォルダ管理ファイルを保存
しておくことにより、次回、追加の印刷画像生成を行う際に、印刷対象フォルダの選択、
追加印刷画像の印刷領域の算出、および、位置合わせマーク付加の必要性判断が可能とな
る。
【0050】
印刷済みフォルダ管理ファイルの保存場所は、記録媒体200内としてもよいし、画像
生成装置100内に保存するものとしてもよい。画像生成装置100内に保存する場合は
、印刷済みフォルダ管理ファイルと記録媒体200との対応が判断できるように、印刷済
みフォルダ管理ファイルのファイル名と記録媒体名を関連付けすることが望ましい。また
、画像生成装置100内に保存する場合は、印刷済みフォルダ管理ファイルは、画像生成
装置100の電源が遮断された場合に消去されないように、図示しない不揮発性メモリに
保存することが望ましい。以上で、出力画像バッファ30に印刷画像は生成され、印刷画
像生成処理は終了となる。
【0051】
以上、印刷画像生成処理のメインフローについてフローチャートを用いて説明したが、
画像生成装置100を備える印刷装置においては、当該印刷画像生成処理で生成した出力
画像バッファ30の印刷画像を、印刷機構130を用いて記録媒体200のレーベル面に
印刷することが可能である。印刷することにより、ユーザーは、レーベル面の印刷画像を
目視することで、記録媒体200の内容を容易に把握することができ、さらに、記録媒体
200の残りの容量を一目で把握することが可能となる。なお、本実施形態では、記録媒
体200のレーベル面に対して直接印刷画像を印刷するものとしたが、例えば、記録媒体
200上に貼り付け可能なラベルシート等に印刷画像を印刷するものとしてもよい。
【0052】
また、各フォルダの印刷画像生成が完了した毎にレーベル面に印刷を行う印刷装置とし
てもよい。こうすれば、該印刷装置では、印刷画像生成とレーベル面への印刷を平行して
行うことができるため、印刷完了までの処理を速めることができる。具体的には、該印刷
装置は、画像生成装置100と、外部記憶装置120と、印刷機構130とを一体化し、
記録媒体200のレーベル面の位置合わせを行う機構を備えたものとする。そして、1つ
のフォルダの印刷画像生成が完了したところで、記録媒体200からのデータ読み出しを
中断し、位置合わせ機構によって記録媒体200のレーベル面の位置合わせを行い、生成
した印刷画像の印刷を行うことができる。このような印刷装置とすることで、ユーザーは
、記録媒体200を外部記憶装置120から取り出し、印刷機構130へ挿入することな
く、レーベル面の印刷を行うことが可能となる。
【0053】
ところで、図7乃至図10に示した例は、1つの記録媒体200において1回目の印刷
画像生成について示したものであった。ここで、同一記録媒体200において2回目以降
の印刷画像生成を行う場合について、図11乃至図13に示した例を用いて補足説明する
。2回目以降の印刷画像生成の場合、CPU111は、例えば、図11のように追記部分
のみの印刷画像を生成する。このとき、追加された印刷対象フォルダの抽出は、印刷済み
フォルダ管理ファイルに保存されている印刷画像生成済みの印刷対象フォルダのリストを
用いて、記録媒体200内の全フォルダとの差分から算出することができる。この追加さ
れた印刷対象フォルダの抽出処理についての詳細は、図5に示した「印刷対象フォルダ抽
出処理サブルーチン」の処理にて説明する。また、追加印刷画像の印刷領域は、印刷済み
フォルダ管理ファイルに保存されている代表画像枚数カウンタまたは生成済み印刷画像領
域の位置情報、レーベル面全体に印刷可能な画像枚数、および、レイアウトパターンによ
り決定することができる。詳細は、図6に示した「フォルダ毎の印刷画像生成処理サブル
ーチン」の処理にて説明する。このように追加印刷画像を生成することができる。
【0054】
画像生成装置100を備える印刷装置において追加印刷画像を印刷する際には、図12
に示すように、1回目の印刷画像生成のときに付加した記録媒体200のレーベル面の位
置合わせマークM1と、印刷用トレイ160上に予め設けられている位置合わせマークM
2を用い、互いの位置を合わせてセットする。この状態で印刷することにより、レーベル
面の印刷領域の位置ずれを抑えることができるため、既に印刷されているレーベル面上の
印刷画像と位置がずれることがなく、図13に示すように印刷済領域と連続するように追
記して印刷することが可能となる。
【0055】
B.印刷対象フォルダ抽出処理サブルーチン:
次に、CPU111が実行する印刷対象フォルダ抽出処理サブルーチンについて、図5
のフローチャートを用いて説明する。この処理は、図4の「印刷画像生成処理メインフロ
ー」内で呼び出される。
【0056】
この処理が実行されると、CPU111は、まず、記録媒体200内の全フォルダを読
み出し、RAM112上にフォルダのリストを作成する(ステップS200)。次に、そ
の全フォルダのリストの中から印刷済みのフォルダを抽出する(ステップS210)。印
刷済みのフォルダは、ステップS190(図4)にて印刷済みフォルダ管理ファイルに記
録されているので、該印刷済みフォルダ管理ファイル内に記録されているフォルダを抽出
する。印刷済みフォルダ管理ファイルは少なくとも1回の印刷画像生成処理が実行されて
いれば作成される。よって、印刷済みフォルダ管理ファイルが存在しない場合は、印刷画
像生成処理は実行されていないことになり、印刷済みフォルダは存在しないと判断する。
【0057】
次に、記録媒体200内の全フォルダから印刷済みフォルダを除くことで印刷対象フォ
ルダを抽出し、抽出した印刷対象フォルダのリストを作成する(ステップS220)。こ
こで、印刷済みフォルダが存在しないときは、全フォルダが印刷対象フォルダとなる。以
上が完了したら、当サブルーチンは終了なので、リターンする。図4の「印刷画像生成処
理メインフロー」の中では、当該サブルーチンで抽出した全ての印刷対象フォルダについ
て、印刷画像を生成する。
【0058】
C.フォルダ毎の印刷画像生成処理サブルーチン:
次に、CPU111が実行するフォルダ毎の印刷画像生成処理サブルーチンについて、
図6のフローチャートを用いて説明する。この処理は、図4の「印刷画像生成処理メイン
フロー」内で呼び出され、選択された1つの印刷対象のフォルダについて出力画像バッフ
ァ30に印刷画像を生成する処理である。
【0059】
この処理が実行されると、CPU111は、まず、選択された印刷対象フォルダ内の記
録済データの容量の合計を検出する(ステップS300)。次に、該記録済データ容量の
合計と記録媒体200の最大記録データ容量の容量比率を算出する(ステップS310)

【0060】
次に、容量比率を用いて、印刷領域に割り当てる代表画像の枚数を算出する(ステップ
S320)。本実施形態では、代表画像枚数の算出方法として、レーベル面全体に印刷可
能な画像枚数を予め決めておき、その画像枚数に容量比率を乗算することで決定するもの
とする。ここで、代表画像枚数をN枚とし、レーベル面全体に印刷可能な画像枚数をM枚
とし、容量比率をαとすると、代表画像枚数Nは次式(1)で求めることができる。
N=M×α …(1)
ちなみに、図8または図9に示した1つ目の印刷対象フォルダである「2006.01.
10」のフォルダについて、データ容量を49MBとすると、記録媒体の最大記録データ
容量は700MBとしているので、1つ目の印刷対象フォルダについて容量比率は7%と
なる。そして、レーベル面全体に印刷可能な画像枚数を、図14に示すように56枚とし
た場合、式(1)を用いて代表画像枚数を算出すると、図8または図9に示すように代表
画像枚数は4枚となる。なお、代表画像枚数の算出に際しては、計算結果の小数点以下を
四捨五入して整数枚数が算出されるようにしている。もとより、四捨五入せず、小数点以
下の部分については画像の途中まで書き込むことで表現することも可能である。
【0061】
次に、CPU111は、代表画像枚数分の画像データを選択する(ステップS330)
。本実施形態では、代表画像の選択方法は、フォルダ内の画像データの日付をソートして
順番を割り付け、均等間隔で選択するものとしている。なお、他の代表画像の選択方法と
しては、例えば、画像データを日付でソートして順番を割り付け、最も古い時間のものか
ら新しいものに向かって一定枚数飛びに代表画像枚数分の画像データを選択するものとし
てもよい。また、最も新しい時間のものから古いものに向かって一定枚数飛びに代表画像
枚数分の画像データを選択するものとしてもよい。また、別の方法として、液晶ディスプ
レイ140に画像データを表示し、ユーザーが操作パネル150を用いて、所望する画像
データを選択するものとしてもよい。なお、個々の画像データの容量が大きいことに起因
して、容量比率から算出した代表画像枚数より印刷対象フォルダ内の画像データ数が少な
くなる場合は、同じ画像データを複数個使用するものとしてもよいし、不足分の画像デー
タは枠のみを表す画像を生成するものとしてもよい。このとき、枠のみの画像を印刷領域
の最後尾に割り付けると、印刷領域の終端が分かりにくくなることがあるため、印刷領域
の最後尾には印刷対象フォルダから選択した画像を割り付けることが望ましい。
【0062】
次に、CPU111は、選択した代表画像を出力画像バッファ30に書き込む(ステッ
プS340)ことで、印刷画像を生成する。ここで、代表画像を出力画像バッファ30に
書き込む際のレイアウトについては、レイアウトパターンとして予めROM113に格納
されたものを使用する。レイアウトパターンとは、印刷対象領域と形状を規定したもので
ある。本実施形態では、図7乃至図14に示したように代表画像を並べて書き込む形状の
レイアウトパターンを使用している。
【0063】
ここで、印刷画像の生成に際して用いるレイアウトパターンは、複数のレイアウトパタ
ーンをROM113に格納しておき、ユーザーに選ばせるものとしてもよい。例えば、ユ
ーザーは、液晶ディスプレイ140に表示された複数のレイアウトパターンの中から、好
みのレイアウトパターンを操作パネル150によって選択するものとしてもよい。また、
レイアウトパターンは、記録済データの内容によって自動で切り換えるものとしてもよい
。例えば、記録済データが画像データの場合は、図7乃至図14に示したような代表画像
を並べて書き込むレイアウトパターンとし、画像データでない場合は、図18に示したよ
うに扇形に絵柄を書き込むレイアウトパターンとしてもよい。
【0064】
次に、レイアウトパターンに基づき、出力画像バッファ30に代表画像を書き込む際の
書き込み領域の決定方法について説明する。記録媒体200に対する1回目の印刷画像生
成であって、1つ目の印刷対象フォルダの代表画像を書き込む場合は、生成済みの印刷画
像領域は存在しないので、レイアウトパターンの先頭領域を書き込み領域と決定する。ま
た、同一記録媒体200に対する2回目以降の印刷画像生成であって、1つ目の印刷対象
フォルダの代表画像を書き込む場合は、既に印刷済みの印刷済領域と連続するように代表
画像の書き込み領域を決定する。この場合、印刷済みフォルダ管理ファイルに記録されて
いる代表画像枚数カウンタまたは生成済み印刷画像領域の位置情報、レーベル面全体に印
刷可能な画像枚数、および、レイアウトパターンを用いて既に印刷画像が印刷されている
印刷済領域を特定することができる。そして、該印刷済領域と連続するように代表画像の
書き込み領域を決定する。また、記録媒体200に対する1回目および2回目以降のどち
らの場合の印刷画像生成であっても、2つ目以降の印刷対象フォルダの代表画像を書き込
む場合の書き込み領域は、既に生成済みの印刷画像の領域に連続するよう決定する。
【0065】
ここで、既に印刷済みの印刷済領域および、生成済みの印刷画像の領域を特定するため
に、代表画像枚数カウンタの値を用いた場合について説明する。代表画像枚数カウンタと
は、印刷画像として書き込み済みの代表画像枚数の累計をカウントするカウンタであり、
RAM112上に記録されている。レーベル面全体に印刷可能な画像枚数と印刷画像のレ
イアウトパターンとが決まっていれば、代表画像枚数カウンタの値により、レイアウトパ
ターン上の既に代表画像が書き込まれている領域が判断できるため、既に印刷済みの印刷
済領域または、生成済みの印刷画像の領域が特定できる。したがって、この既に印刷済み
の印刷済領域または、生成済みの印刷画像領域に連続するように、代表画像の書き込み領
域を決定することが可能となる。あるいは、代表画像枚数カウンタを用いず、既に印刷済
みの印刷済領域または、生成済みの印刷画像領域の位置を座標データとしてRAM112
上に記録しておき、該座標データを元に代表画像の書き込み領域の位置を算出するものと
してもよい。
【0066】
また、本実施形態では、出力画像バッファ30は実際の印刷画像の大きさと同じ画像サ
イズを想定したバッファ構成としている。したがって、代表画像を出力画像バッファ30
に書き込む際には、画像をリサイズして書き込むものとしている。リサイズして書き込む
画像のサイズについては、レーベル面全体に印刷可能な画像枚数と印刷画像のレイアウト
パターンに基づいて算出することができる。つまり、レイアウトパターンによって定まる
印刷領域全体に全ての画像枚数を割り付けることによって、個々の画像のサイズを算出す
ることができる。リサイズ方法については、例えば、バイリニア法など、一般的な画像処
理方法の拡大、縮小方法を用いればよい。なお、本実施形態では、画像をリサイズするこ
とで代表画像を書き込む画像サイズに変換したが、例えば、画像の一部を切り取ることで
書き込む画像サイズに変換してもよい。
【0067】
次に、CPU111は、画像データの付帯情報および、フォルダ情報を出力画像バッフ
ァ30の印刷画像に書き込む(ステップS350)。画像データの付帯情報の一例として
、画像撮影時の情報を記録したExif(登録商標)情報がある。Exif(登録商標)
情報の内容には、撮影日時や撮影条件、撮影機材等の情報が含まれる。また、フォルダ情
報としては、フォルダの作成日時やフォルダ名、フォルダ内に記録されているファイルの
個数等がある。これらの情報を、例えば、図8に示したように印刷画像に付加する。図8
では、画像データの付帯情報である撮影日時と、フォルダ情報であるフォルダ名と、フォ
ルダ内に記録されているファイルの個数とを印刷対象フォルダの印刷領域の上部に書き込
んでいる。ここで、付加する情報を、ユーザーに選ばせるものとしてもよい。この場合、
CPU111は、液晶ディスプレイ140に付加する情報についての選択画面を表示させ
、ユーザーは、液晶ディスプレイ140に表示された選択画面に従って、画像データの付
帯情報やフォルダ情報のうち、必要な情報を操作パネル150によって選択することがで
きるようにするとよい。
【0068】
次に、CPU111は、RAM112上の代表画像枚数カウンタに、今回、印刷画像と
して書き込んだ代表画像枚数を加算する(ステップS360)。代表画像枚数カウンタの
値は、次の印刷対象フォルダの代表画像を書き込む際の書き込み領域の算出に用いる。ま
た、次の印刷対象フォルダの代表画像を書き込む際の書き込み領域を算出するために、生
成済みの印刷画像領域の位置を座標データとしてRAM112上に記憶することも可能で
ある。以上の処理が終わったら、サブルーチンは終了なのでリターンする。
【0069】
以上、フローチャートを用いて説明を行ったが、上述した印刷画像生成、および、生成
した印刷画像の記録媒体200のレーベル面への印刷を繰り返すことで、記録媒体200
の最大記録データ容量を使い切った場合、レーベル面は図14に示した印刷結果となる。
図示したように、レイアウトパターンの全ての印刷領域に印刷された印刷画像は、最大記
録データ容量に相当することになる。
【0070】
以上のように構成された画像生成装置100によれば、記録媒体200に記録された画
像データに基づいて、別途パソコン等を用いることなく、レーベル面に印刷する画像を生
成することが可能となる。また、印刷する画像は記録媒体200に記録された画像データ
の中から代表画像として選択したものである。さらに、レーベル面上の印刷領域は記録済
データの容量に対応した比率となる。これにより、ユーザーは記録媒体200にどのよう
な画像が記録されているか容易に把握することができ、さらに、該記録媒体200にどの
程度の空き容量があるかについても一目で把握することができる。
【0071】
また、本実施形態の画像生成装置100によれば、記録媒体200の印刷画像が生成さ
れていない画像データについて、既に印刷画像が生成されている印刷済領域と連続するよ
うに印刷領域を決定し、印刷画像を生成することが可能である。つまり、記録媒体200
に追加した画像データについて、追記印刷画像を生成することができる。従って、ユーザ
ーは、印刷画像の追加時に既存の印刷画像と重なることのない印刷画像を得ることができ
る。これにより、ユーザーは、画像データの追記状況について容易に把握することが可能
となり、さらに、追記した画像データ容量についても一目で把握することができる。
【0072】
また、本実施形態の画像生成装置100によれば、レイアウトパターンに基づいて印刷
画像を生成することが可能である。これにより、ユーザーは、レイアウトパターンを変更
することで、画像データの内容に好適な印刷画像を得ることができる。
【0073】
また、本実施形態の画像生成装置100によれば、フォルダ毎に印刷画像を生成するこ
とが可能である。従って、ユーザーは、印刷画像を確認することによって記録媒体200
内のフォルダ構成および管理状態を把握することが可能となる。また、フォルダ情報、お
よび、画像付帯情報を印刷画像に付加することが可能である。これにより、ユーザーは、
記録媒体200内に記録されている画像データについて、フォルダ名や日付、画像枚数、
さらに、画像撮影日付や撮影条件、撮影機材などを把握することができる。
【0074】
また、本実施形態の画像生成装置100によれば、記録媒体200の残容量を印刷画像
に付加することができる。従って、ユーザーは、残容量を正確に把握することができ、画
像データを追加するときに、どの程度を追加できるかの判断が容易になる。
【0075】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何ら限定さ
れるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施し得ること
は勿論である。例えば、記録媒体200のレーベル面の印刷画像のレイアウトパターンを
、図15(a)に示したように、レーベル面の印刷領域を扇状に分割し、分割された領域
をさらに同心円状に分割した領域に画像を書き込むパターンとしてもよい。印刷画像を生
成する際には、選択した代表画像をリサイズおよび変形して同心円上に分割した領域に書
き込むものとする。このレイアウトパターンを用いることで、記録媒体200における記
録済データの容量が、円グラフのように表現されるため、ユーザーは、記録済データの容
量および残容量を容易に把握することが可能となる。
【0076】
また、このとき、図15(b)に示すように、印刷画像が生成されておらず、代表画像
を書き込んでいない領域についても、同心円状に輪郭線を書き込むこととしてもよい。こ
れにより、ユーザーは、次回以降の追加印刷画像生成がどのように行われるかを予想する
ことができる。
【0077】
また、別の一例として、記録媒体200のレーベル面の印刷画像のレイアウトパターン
を、例えば、図16(a)に示したように、レーベル面の印刷領域を同心円状に分割し、
その同心円内の領域をさらに扇状に分割した領域に画像を書き込むパターンとしてもよい
。ここでは、印刷画像は、中心から外側に向かって生成していくものことが好ましい。選
択した代表画像はリサイズおよび変形して分割した領域に書き込むことになる。このレイ
アウトパターンを用いることで、印刷画像は中心から放射状に生成されるので、通常、内
側から外側へデータが記録されていく記録媒体200では、記録済データの記録形態に合
った印刷画像とすることができる。例えば、記録媒体におけるデータの記録済領域と、印
刷済領域の形状を同じに形成することも可能である。
【0078】
また、図16(b)に示すように、印刷画像が生成されておらず、代表画像を書き込ん
でいない領域についても、同心円状に輪郭線を書き込むようなレイアウトパターンとして
もよい。これにより、ユーザーは、次回以降の追加印刷画像生成がどのように行われるか
を予想することができる。さらに、ユーザーは、レーベル面全体に対する印刷画像の占め
る割合について確認しやすくなり、記録済データの容量および残容量を容易に把握するこ
とが可能となる。
【0079】
また、別の一例として、記録媒体200のレーベル面の印刷画像のレイアウトパターン
を、例えば、図17に示したように、レーベル面を扇状に分割し、印刷領域として画像を
書き込むパターンとしてもよい。ここでは、代表画像は1枚として印刷画像を生成してい
る。代表画像は、印刷領域の面積に応じてリサイズおよび変形したり、扇の形状に切り出
したりして、分割した領域に書き込むものとする。このレイアウトパターンを用いること
により、印刷画像は代表画像が1枚という単純な構成になるため、ユーザーにとって、一
見して分かりやすい印刷画像とすることができる。また、円グラフのように表現されるた
め、ユーザーは記録済データの容量および残容量を容易に把握することが可能となる。
【0080】
上述した実施形態では、記録媒体200に記録された記録済データは画像データとして
おり、印刷画像の生成は代表画像を選択するものとしたが、記録済データは画像データに
限らず、文書データやその他データとしてもよい。この場合、図18に示すように、記録
済データの種類に基づいた絵柄を用いて、印刷画像を生成するものとしてもよい。絵柄と
しては、例えば、網掛け等の模様や色彩等で表すものとしてもよい。また、記録済データ
の種類の判別は、ファイル拡張子によって行うことが可能である。これにより、画像デー
タに限らず、様々な記録済データについての印刷画像を生成することができ、ユーザーは
、印刷画像の網掛け等の模様や色彩を確認することで、記録済データの種類を把握するこ
とが可能になる。また、ユーザーは、記録済データの容量および残容量を容易に把握する
ことができる。
【0081】
また、上述した実施形態では、印刷領域決定部12は、既に印刷済みの印刷済領域と連
続するように印刷領域を決定するものとしたが、決定する印刷領域を連続しないこととし
てもよい。例えば、ランダムに印刷領域を決定してもよい。ランダムな印刷領域の決定方
法としては、予めレーベル面全体の印刷可能な画像枚数分の画像領域に対して番号を割り
振っておき、印刷済領域を番号で記録しておく。そして、乱数を発生させ乱数の番号に相
当する画像領域が印刷済みか否かを判断し、印刷可能であれば印刷画像を生成する。こう
すれば、印刷画像が密集することなく、それぞれの印刷画像が目視しやすいレーベル面と
することができる。また、レーベル面全体における印刷画像の有無の度合いを画像濃度と
してとらえることもできるので、ユーザーは、記録済データの容量および残容量を容易に
把握することができる。
【0082】
また、上述した実施形態では、記録媒体は、CD−R/RWドライブやMOドライブ、
DVD−R/RW/RAM等のディスク状のものとしたが、コンパクトフラッシュ(登録
商標)やSDメモリカード(登録商標)、MEMORY STICK(登録商標)、Sm
artMedia(登録商標)等のメモリカード状のものとしてもよい。これにより、様
々な記録媒体についてもディスク状の記録媒体の場合と同様に、どのような内容が記録さ
れているかを容易に把握することができ、さらに、どの程度の残容量があるかを一目で把
握することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】画像生成装置を備える印刷装置の一実施形態の外観図。
【図2】画像生成装置を備える印刷装置の内部構成図。
【図3】画像生成装置の機能構成を示す機能ブロック図。
【図4】印刷画像生成処理メインフローのフローチャート。
【図5】印刷対象フォルダリスト抽出処理サブルーチンのフローチャート。
【図6】フォルダ毎の印刷画像生成処理サブルーチンのフローチャート。
【図7】(a)は、出力画像バッファの印刷画像の一例を示す模式図、(b)は、出力画像バッファの印刷画像の別の一例を示す模式図。
【図8】出力画像バッファの印刷画像の詳細図。
【図9】出力画像バッファの印刷画像の詳細図。
【図10】出力画像バッファの印刷画像の一例を示す模式図。
【図11】出力画像バッファの追記印刷画像の一例を示す模式図。
【図12】印刷用トレイと記録媒体図。
【図13】レーベル面の追記印刷画像図。
【図14】レーベル面の印刷画像図。
【図15】(a)は、レーベル面の印刷画像の一例を示す模式図、(b)は、レーベル面の印刷画像の別の一例を示す模式図。
【図16】(a)は、レーベル面の印刷画像の一例を示す模式図、(b)は、レーベル面の印刷画像の別の一例を示す模式図。
【図17】レーベル面の印刷画像の一例を示す模式図。
【図18】レーベル面の印刷画像の一例を示す模式図。
【符号の説明】
【0084】
100…画像生成装置、111…CPU、112…RAM、113…ROM、114…
入出力インターフェース、120…外部記憶装置、130…印刷機構、140…液晶ディ
スプレイ、150…操作パネル、160…印刷用トレイ、200…記録媒体、10…記録
済データ容量検出部、11…容量比率算出部、12…印刷領域決定部、13…絵柄決定部
、14…印刷画像生成部、15…位置合わせマーク付加部、16…印刷画像生成回数判断
部、17…データ判断部、18…印刷済領域特定部、19…フォルダ検出部、30…出力
画像バッファ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の最大記録データ容量を有する記録媒体のレーベル面に印刷する印刷画像を生成す
る画像生成装置であって、
前記記録媒体に記録された記録済データの容量を検出する記録済データ容量検出部と、
前記記録済データの容量と前記最大記録データ容量との容量比率を算出する容量比率算
出部と、
前記容量比率に基づいて前記レーベル面のうち、印刷対象となる全領域に対する前記印
刷画像の印刷領域を決定する印刷領域決定部と、
前記記録済データの種類に基づいて、前記印刷画像の絵柄を決定する絵柄決定部と、
前記印刷領域と前記印刷画像の絵柄とから、前記印刷画像を生成する印刷画像生成部と

を備えた画像生成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像生成装置であって、
前記記録媒体の前記レーベル面における前記印刷画像の印刷位置を特定することが可能
な位置合わせマークを、前記印刷画像に書き込む位置合わせマーク付加部と、
印刷画像生成回数が1回目か否かを判断する印刷画像生成回数判断部とを備え、
前記印刷画像生成回数が1回目であるとき、前記位置合わせマーク付加部は印刷画像に
位置合わせマークを付加することを特徴とする画像生成装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の画像生成装置であって、
前記記録済データについて、既に前記印刷画像が生成されたか否かを判断するデータ判
断部と、
前記印刷画像が生成された記録済データについて、既に印刷画像が印刷されている印刷
済領域を特定する印刷済領域特定部とを備え、
前記印刷領域決定部は、既に印刷済みの印刷済領域以外の領域に印刷領域を決定するこ
とを特徴とする画像生成装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像生成装置であって、
前記絵柄決定部は、前記記録媒体に記録された前記記録済データの種類が画像データで
あるとき、前記画像データの中から一つまたは複数の代表画像データを選択し、前記代表
画像データが表す画像を前記印刷画像の絵柄とすることを特徴とする画像生成装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像生成装置であって、
前記印刷領域決定部は、さらに、レーベル面の前記印刷対象となる全領域と該全領域の
形状を規定したレイアウトパターンに基づいて、前記印刷領域を決定することを特徴とす
る画像生成装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像生成装置であって、
前記印刷画像生成部は、前記記録済データに付帯されている所定の付帯情報を前記印刷
画像に付加することを特徴とする画像生成装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の画像生成装置であって、
前記記録済データについて、フォルダを検出するフォルダ検出部を備え、
前記印刷画像生成部は、前記検出されたフォルダ毎に、印刷画像を生成することを特徴
とする画像生成装置。
【請求項8】
請求項7に記載の画像生成装置であって、
前記印刷画像生成部は、前記フォルダに関するフォルダ情報を前記印刷画像に付加する
ことを特徴とする画像生成装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の画像生成装置であって、
前記印刷画像生成部は、前記記録媒体のデータが記録されていない残容量を表す情報を
前記印刷画像に付加することを特徴とする画像生成装置。
【請求項10】
所定の最大記録データ容量を有する記録媒体のレーベル面に印刷する印刷画像を生成す
る画像生成方法であって、
前記記録媒体に記録された記録済データの容量を検出する記録済データ容量検出工程と

前記記録済データの容量と前記最大記録データ容量との容量比率を算出する容量比率算
出工程と、
前記容量比率に基づいて前記レーベル面のうち、印刷対象となる全領域に対する前記印
刷画像の印刷領域を決定する印刷領域決定工程と、
前記記録済データの種類に基づいて、前記印刷画像の絵柄を決定する絵柄決定工程と、
前記印刷領域と前記印刷画像の絵柄とから、前記印刷画像を生成する印刷画像生成工程
と、
を備えた画像生成方法。
【請求項11】
所定の最大記録データ容量を有する記録媒体のレーベル面に印刷する印刷画像を生成す
る画像生成プログラムであって、
前記記録媒体に記録された記録済データの容量を検出する記録済データ容量検出機能と

前記記録済データの容量と前記最大記録データ容量との容量比率を算出する容量比率算
出機能と、
前記容量比率に基づいて前記レーベル面のうち、印刷対象となる全領域に対する前記印
刷画像の印刷領域を決定する印刷領域決定機能と、
前記記録済データの種類に基づいて、前記印刷画像の絵柄を決定する絵柄決定機能と、
前記印刷領域と前記印刷画像の絵柄とから、前記印刷画像を生成する印刷画像生成機能
と、
をコンピュータに実現させる画像生成プログラム。
【請求項12】
請求項11に記載の画像生成プログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記録
媒体。
【請求項13】
請求項1乃至9のいずれか一項に記載の画像生成装置を備えた印刷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2007−313771(P2007−313771A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−146428(P2006−146428)
【出願日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】