画像管理システム
【構成】画像取得装置1で取得操作が行われると、取得手段1aは画像を取得し、発行手段1bはログ装置2へ取得操作通知を発行し、確立手段1cは取得された画像と発行された取得操作通知との間でリンクを確立する。ログ装置2では、時刻検出手段2aは画像取得装置1から発行された取得操作通知の受信時刻を検出し、作成手段2bは画像取得装置1から発行された取得操作通知と時刻検出手段2aによって検出された時刻とを含むログを作成する。画像処理装置3では、特定手段3aは画像取得装置1によって取得された画像とリンクする取得操作通知を特定し、順序付け手段3bは画像取得装置1によって取得された画像を特定手段3aによって特定された取得操作通知とログ装置2によって作成されたログとに基づいて時系列で順序付ける。
【効果】画像管理性能が向上する。
【効果】画像管理性能が向上する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像管理システムに関し、特に1または2以上の画像取得装置で取得された画像を管理する、画像管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のシステムの一例が、特許文献1に開示されている。この背景技術によれば、GPSデータ入力部は、GPS受信装置で受信したGPSデータを入力する。画像データ入力部は、撮像装置で撮影した画像データを入力する。撮影位置設定部は、GPSデータの受信日時と画像データの撮影日時を照合し、画像データの撮影日時に最も近い受信日時を持つGPSデータを関連づける。画像データベースは、画像データと撮影位置情報とを関連付けて記憶する。これによって、GPS受信装置を備えていない撮像装置で撮影された画像データを、撮影位置情報で管理することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−20054号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、背景技術では、時計を有しないか或いは時計の精度にばらつきがある複数の撮像装置で撮影された画像データを時刻で管理することを想定しておらず、画像管理性能に限界がある。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、画像管理性能を高めることができる、画像管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に従う画像管理システムは、1または2以上の画像取得装置(10:実施例で相当する参照符号。以下同じ)とログ装置(40)と画像処理装置(60)とを備える画像管理システムであって、画像取得装置は、取得操作に応答して画像を取得する取得手段(S1~S5, S15)、ログ装置に対して取得操作通知を発行する処理を取得操作に応答して実行する発行手段(S7, S17)、および取得手段によって取得された画像と発行手段によって発行された取得操作通知との間でリンクを確立する確立手段(S13, S19)を備え、ログ装置は、画像取得装置によって発行された取得操作通知を受信した時刻を検出する時刻検出手段(S29)、および画像取得装置によって発行された取得操作通知と時刻検出手段によって検出された時刻とを含むログを作成する作成手段(S33)を備え、画像処理装置は、画像取得装置によって取得された画像とリンクする取得操作通知を特定する特定手段(S47)、および画像取得装置によって取得された画像を特定手段によって特定された取得操作通知とログ装置によって作成されたログとに基づいて時系列で順序付ける順序付け手段(S49, S55)を備える。
【0007】
好ましくは、取得操作通知は、取得手段によって取得された画像を識別する画像識別情報、および取得操作の実行タイミングを示すローカル時刻情報の少なくとも一方を含む。
【0008】
さらに好ましくは、取得手段は、静止画取得操作に応答して静止画像を取得する静止画取得手段(S3, S15)、および動画取得操作に応答して動画像を取得する動画取得手段(S1, S5)を含み、取得操作通知は操作態様を識別する操作態様識別情報をさらに含む。
【0009】
好ましくは、順序付け手段は、画像に対応するログを検出するログ検出手段(S49)、およびログ検出手段によって検出されたログに含まれる時刻を画像に割り当てる時刻割り当て手段(S55)を含む。
【0010】
さらに好ましくは、ログ装置は時刻検出手段の検出処理に関連して現在位置を検出する位置検出手段(S31)がさらに備えられ、作成手段によって作成されるログは位置検出手段によって検出された位置をさらに含み、順序付け手段はログ検出手段によって検出されたログに含まれる位置を取り込み手段によって取り込まれた画像に割り当てる位置割り当て手段(S57)をさらに含む。
【0011】
この発明に従う画像管理方法は、1または2以上の画像取得装置(10)とログ装置(40)と画像処理装置(60)との協働によって画像を管理する画像管理方法であって、画像取得装置によって実行される方法は、取得操作に応答して画像を取得する取得ステップ(S1~S5, S15)、ログ装置に対して取得操作通知を発行する処理を取得操作に応答して実行する発行ステップ(S7, S17)、および取得ステップによって取得された画像と発行ステップによって発行された取得操作通知との間でリンクを確立する確立ステップ(S13, S19)を備え、ログ装置によって実行される方法は、画像取得装置によって発行された取得操作通知を受信した時刻を検出する時刻検出ステップ(S29)、および画像取得装置によって発行された取得操作通知と時刻検出ステップによって検出された時刻とを含むログを作成する作成ステップ(S33)を備え、画像処理装置によって実行される方法は、画像取得装置によって取得された画像とリンクする取得操作通知を特定する特定ステップ(S47)、および画像取得装置によって取得された画像を特定ステップによって特定された取得操作通知とログ装置によって作成されたログとに基づいて時系列で順序付ける順序付けステップ(S49, S55)を備える。
【0012】
この発明に従う画像管理プログラムは、1または2以上の画像取得装置(10)とログ装置(40)と画像処理装置(60)との協働によって画像を管理するための画像管理プログラムあって、画像取得装置のプロセッサ(24)によって実行されるプログラムは、取得操作に応答して画像を取得する取得ステップ(S1~S5, S15)、ログ装置に対して取得操作通知を発行する処理を取得操作に応答して実行する発行ステップ(S7, S17)、および取得ステップによって取得された画像と発行ステップによって発行された取得操作通知との間でリンクを確立する確立ステップ(S13, S19)を備え、ログ装置のプロセッサ(48)によって実行されるプログラムは、画像取得装置によって発行された取得操作通知を受信した時刻を検出する時刻検出ステップ(S29)、および画像取得装置によって発行された取得操作通知と時刻検出ステップによって検出された時刻とを含むログを作成する作成ステップ(S33)を備え、画像処理装置のプロセッサ(66)によって実行されるプログラムは、画像取得装置によって取得された画像とリンクする取得操作通知を特定する特定ステップ(S47)、および画像取得装置によって取得された画像を特定ステップによって特定された取得操作通知とログ装置によって作成されたログとに基づいて時系列で順序付ける順序付けステップ(S49, S55)を備える。
【発明の効果】
【0013】
この発明によれば、画像取得装置において取得操作が行われると、取得操作通知がログ装置に対して発行されるとともに、取得操作に応答して取得された画像と取得操作通知との間でリンクが確立される。一方、ログ装置は、画像取得装置から受信した取得操作通知と受信時刻とを含むログを作成する。画像取得装置によって取得された画像は、この画像にリンクする取得操作通知とログ装置によって作成されたログとに基づいて、時系列で順序付けられる。これによって、画像取得装置が時計を有していないか或いは時計の精度が低くても、取得された画像を時刻で管理することができる。こうして、画像管理性能が向上する。
【0014】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】この発明の一実施例の基本的構成を示すブロック図である。
【図2】この実施例に適用されるディジタルカメラの構成の一例を示すブロック図である。
【図3】(A)はカメラAで作成された画像ファイルの一例を示す図解図であり、(B)はカメラAで作成された他の画像ファイルの一例を示す図解図であり、(C)はカメラAで作成されたその他の画像ファイルの一例を示す図解図である。
【図4】(A)はカメラBで作成された画像ファイルの一例を示す図解図であり、(B)はカメラBで作成された他の画像ファイルの一例を示す図解図であり、(C)はカメラBで作成されたその他の画像ファイルの一例を示す図解図である。
【図5】(A)はカメラCで作成された画像ファイルの一例を示す図解図であり、(B)はカメラCで作成された他の画像ファイルの一例を示す図解図であり、(C)はカメラCで作成されたその他の画像ファイルの一例を示す図解図である。
【図6】図2に示すディジタルカメラに設けられたCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図7】この実施例に適用されるロガーの構成の一例を示すブロック図である。
【図8】図7に示すロガーによって作成されるイベントログの一例を示す図解図である。
【図9】図7に示すロガーに設けられたCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図10】この実施例に適用されるPCの構成の一例を示すブロック図である。
【図11】図10に示すPCに設けられたCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図12】図10に示すPCに設けられたCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図13】(A)はPCによって編集された画像ファイルの一例を示す図解図であり、(B)はPCによって編集された他の画像ファイルの一例を示す図解図であり、(C)はPCによって編集されたその他の画像ファイルの一例を示す図解図である。
【図14】(A)はPCによって編集された画像ファイルの一例を示す図解図であり、(B)はPCによって編集された他の画像ファイルの一例を示す図解図であり、(C)はPCによって編集されたその他の画像ファイルの一例を示す図解図である。
【図15】(A)はPCによって編集された画像ファイルの一例を示す図解図であり、(B)はPCによって編集された他の画像ファイルの一例を示す図解図であり、(C)はPCによって編集されたその他の画像ファイルの一例を示す図解図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
[基本的構成]
【0017】
図1を参照して、この実施例の画像管理システムは、基本的に次のように構成される。画像管理システムは、1または2以上の画像取得装置1とログ装置2と画像処理装置3とを備える。画像取得装置1において、取得手段1aは取得操作に応答して画像を取得し、発行手段1bはログ装置2に対して取得操作通知を発行する処理を取得操作に応答して実行し、そして確立手段1cは取得手段1aによって取得された画像と発行手段1bによって発行された取得操作通知との間でリンクを確立する。ログ装置2において、時刻検出手段2aは画像取得装置1によって発行された取得操作通知を受信した時刻を検出し、作成手段2bは画像取得装置1によって発行された取得操作通知と時刻検出手段2aによって検出された時刻とを含むログを作成する。画像処理装置3において、特定手段3aは画像取得装置1によって取得された画像とリンクする取得操作通知を特定し、順序付け手段3bは画像取得装置1によって取得された画像を特定手段3aによって特定された取得操作通知とログ装置2によって作成されたログとに基づいて時系列で順序付ける。
【0018】
画像取得装置1において取得操作が行われると、取得操作通知がログ装置2に対して発行されるとともに、取得操作に応答して取得された画像と取得操作通知との間でリンクが確立される。一方、ログ装置2は、画像取得装置1から受信した取得操作通知と受信時刻とを含むログを作成する。画像取得装置1によって取得された画像は、この画像にリンクする取得操作通知とログ装置2によって作成されたログとに基づいて、時系列で順序付けられる。これによって、画像取得装置1が時計を有していないか或いは時計の精度が低くても、取得された画像を時刻で管理することができる。こうして、画像管理性能が向上する。
[実施例]
【0019】
図2を参照して、この実施例のディジタルカメラ10は、撮像装置12を含む。被写体を表す光学像は、図示しないレンズを通して撮像装置12の撮像面に照射される。
【0020】
ムービボタン26が操作されると、CPU24は、動画記録処理を開始するべく、対応する命令を撮像装置12,動画圧縮回路20およびメモリI/F32に与える。
【0021】
撮像装置12は、撮像面で捉えられた光学像に対応する生画像データを繰り返し作成し、作成された生画像データを出力する。撮像装置12から出力された各フレームの生画像データは、カメラ処理回路14によって色分離,白バランス調整,YUV変換などの処理を施される。これによって作成されたYUV形式の画像データは、メモリ制御回路16を通してSDRAM18に書き込まれる。
【0022】
動画圧縮回路20は、SDRAM18に格納された画像データをメモリ制御回路16を通して繰り返し読み出し、読み出された画像データをMPEG4方式(またはH264方式)で圧縮し、そして圧縮動画像データつまりMP4データ(またはH264データ)をメモリ制御回路16を通してSDRAM18に書き込む。
【0023】
なお、或るディジタルカメラ10の動画圧縮回路20はMPEG方式を採用し、他のディジタルカメラ10はH264方式を採用する。したがって、MP4データはMPEG方式を採用する動画圧縮回路20によって作成され、H264データはH264方式を採用する動画圧縮回路20によって作成される。
【0024】
メモリI/F32は、こうして得られたMP4データ(またはH264データ)をメモリ制御回路16を通してSDRAM18から読み出し、読み出されたMP4データ(またはH264データ)を着脱自在のメモリカード34に形成された画像ファイルに蓄積する。
【0025】
このような動画記録が開始された後、CPU24は、ムービボタン26の操作を示すイベント情報を作成し、作成されたイベント情報の送信を通信I/F36に命令する。イベント情報は、通信I/F36によって図7に示すロガー40に送信される。
【0026】
ムービボタン26が再度操作されると、CPU24は、動画記録を終了するべく、対応する命令を撮像装置12,動画圧縮回路20およびメモリI/F32に与える。撮像装置12および動画圧縮回路20は速やかに処理を停止し、メモリI/F32は、SDRAM18に残存するH264データ(またはMP4データ)の記録が完了した後に処理を終了する。
【0027】
動画記録が終了されると、CPU24は、上述したイベント情報を画像ファイルに記述するべく、対応する命令をメモリI/F32に与える。イベント情報は、メモリI/F32によって画像ファイルのヘッダに記述される。この結果、ロガー40に送信されたイベント情報とメモリカード34に作成された画像ファイルとの間でリンクが確立される。
【0028】
シャッタボタン28が操作されると、CPU24は、静止画記録処理を実行するべく、対応する命令を撮像装置12,静止画圧縮回路22およびメモリI/F32に与える。
【0029】
撮像装置12からは、1フレームに相当する生画像データが出力される。出力された生画像データは上述の要領でYUV形式の画像データに変換され、変換された画像データはメモリ制御回路16を通してSDRAM18に書き込まれる。
【0030】
静止画圧縮回路22は、SDRAM18に格納された1フレームの画像データをメモリ制御回路16を通して読み出し、読み出された画像データをJPEG方式で圧縮し、そして圧縮画像データつまりJPEGデータをメモリ制御回路16を通してSDRAM18に書き込む。メモリI/F32は、こうして得られた1フレームのJPEGデータをメモリ制御回路16を通してSDRAM18から読み出し、読み出されたJPEGデータを収めた画像ファイルをメモリカード34に記録する。
【0031】
画像ファイルの記録が完了すると、CPU24は、シャッタボタン28の操作を示すイベント情報を作成し、作成されたイベント情報の送信を通信I/F36に命令する。イベント情報は、通信I/F36によってロガー40に送信される。
【0032】
CPU24はさらに、作成されたイベント情報を画像ファイルに記述するべく、対応する命令をメモリI/F32に与える。イベント情報は、メモリI/F32によって画像ファイルのヘッダに記述される。この結果、ロガー40に送信されたイベント情報とメモリカード34に作成された画像ファイルとの間でリンクが確立される。
【0033】
或るディジタルカメラ10で作成されるイベント情報は、イベント種別およびカメラ時刻を含む。また、他のディジタルカメラ10で作成されるイベント情報は、イベント種別および絶対パス名を含む。つまり、イベント種別は必ずイベント情報に含まれ、カメラ時刻および絶対パス名は択一的にイベント情報に含まれる。また、メモリカード34に形成されるファイルシステムが、ファイル作成時刻や絶対パス名やイベント種別をファイルに関連付けて記録でき、なおかつPC60のCPU66がメモリI/F64を通じてそれらのファイルシステム付属情報を取得することができる場合は、イベント情報を画像ファイル内ではなくファイルシステムに記録してもよい。
【0034】
イベント種別は、イベント情報の作成原因がムービボタン26の操作およびシャッタボタン28の操作のいずれであるかを識別するための情報であり、“ムービボタン”および“シャッタボタン”のいずれか一方を示す。カメラ時刻は、イベント種別によって識別される操作が行われた時刻を示す情報であり、時計回路30の出力を参照して検出される。絶対パス名は、イベント種別によって識別される操作によって作成された画像ファイルへのパスを識別するための情報であり、メモリカード34が有するディレクトリ構造によって異なる固有の名称を示す。
【0035】
したがって、3台のディジタルカメラ10,10および10をそれぞれ“カメラA”,“カメラB”および“カメラC”を定義すると、カメラAではたとえば図3(A)〜図3(C)に示す画像ファイルA1〜A3が順に作成され、カメラBではたとえば図4(A)〜図4(C)に示す画像ファイルB1〜B3が順位作成され、カメラCではたとえば図5(A)〜図5(C)に示す画像ファイルC1〜C3が順に作成される。
【0036】
図3(A)〜図3(C)および図5(A)〜図5(C)によれば、カメラAおよびCの各々によって作成されるイベント情報は、イベント種別とカメラ時刻とを含む。また、図4(A)〜図4(C)によれば、カメラBによって作成されるイベント情報は、イベント種別と絶対パス名とを含む。
【0037】
CPU24は、図6に示すフロー図に従う処理を実行する。なお、このフロー図に対応する制御プログラムは、フラッシュメモリ38に記憶される。
【0038】
ステップS1ではムービボタン26が操作されたか否かを判別し、ステップS3ではシャッタボタン28が操作されたか否かを判別する。ステップS1の判別結果がYESであればステップS5に進み、ステップS3の判別結果がYESであればステップS15に進む。
【0039】
ステップS5では、動画記録を開始するべく、対応する命令を撮像装置12,動画圧縮回路20およびメモリI/F32に与える。この結果、撮像面で捉えられたシーンを表すMP4データ(またはH264データ)がメモリカード34内の画像ファイルに書き込まれる。ステップS7では、ムービボタン26の操作を示すイベント情報を作成し、作成されたイベント情報の送信を通信I/F36に命令する。イベント情報は、通信I/F36によってロガー40に送信される。
【0040】
ステップS9では、ムービボタン28が再度操作されたか否かを判別する。判別結果がNOからYESに更新されると、動画記録を終了するべくステップS11に進む。ステップS11では対応する命令を撮像装置12,動画圧縮回路20およびメモリI/F32に与え、これによってMP4データ(またはH264データ)の書き込みが終了される。
【0041】
ステップS13では、ステップS7で作成されたイベント情報をステップS5で作成された画像ファイルに記述するべく、対応する命令をメモリI/F32に与える。イベント情報は、メモリI/F32によって画像ファイルのヘッダに記述される。この結果、ロガー40に送信されたイベント情報とメモリカード34に作成された画像ファイルとの間でリンクが確立される。ステップS13の処理が完了すると、ステップS1に戻る。
【0042】
ステップS15では、静止画記録を実行するべく、対応する命令を撮像装置12,動画圧縮回路20およびメモリI/F32に与える。この結果、シャッタボタン28が操作された時点のシーンを表すJPEGデータを収めた画像ファイルがメモリカード34に記録される。ステップS17では、シャッタボタン28の操作を示すイベント情報を作成し、作成されたイベント情報の送信を通信I/F36に命令する。上述と同様、イベント情報は、通信I/F36によってロガー40に送信される。
【0043】
ステップS19では、ステップS17で作成されたイベント情報をステップS15で作成された画像ファイルのヘッダに記述するべく、対応する命令をメモリI/F32に与える。イベント情報は、メモリI/F32によって画像ファイルのヘッダに記述される。これによって、ロガー40に送信されたイベント情報とメモリカード34に作成された画像ファイルとの間でリンクが確立される。ステップS17の処理が完了すると、ステップS1に戻る。
【0044】
図7を参照して、ロガー40は、CPU48を含む。電源が投入されると、CPU48は、メモリ制御回路44を通してDRAM46にアクセスし、空き状態のイベントログELGをDRAM46に作成する。
【0045】
図8を参照して、イベントログELGは複数のカラムによって形成され、各カラムはロガー時刻,ロガー位置およびイベント情報を項目として有する。以下では、共通のカラムに記述されたロガー時刻,ロガー位置およびイベント情報を“ログ情報”と総称する。なお、図8に示す“備考”は理解を促すために設けたものであり、イベントログELGには実際には存在しない。
【0046】
イベントログELGの作成が完了すると、CPU48は、先頭カラムを指定するべく、カラム番号を識別する変数Kを“1”に設定する。ディジタルカメラ10から送信されたイベント情報は、通信I/F42によって受信される。このときCPU48は、時計回路52の出力を参照して現在時刻(=ロガー時刻)を検出し、GPS装置54の出力を参照して現在位置(=ロガー位置)を検出する。検出されたロガー時刻およびロガー位置は、受信したイベント情報とともに、イベントログELGのK番目のカラムに登録される。変数Kの値は、登録が完了した後にインクリメントされる。
【0047】
したがって、カメラAがロガー40の近傍で図3(A)〜図3(C)に示す画像ファイルA1〜A3を作成し、カメラBがロガー40の近傍で図4(A)〜図4(C)に示す画像ファイルB1〜B3を作成し、そしてカメラCがロガー40の近傍で図5(A)〜図5(C)に示す画像ファイルC1〜C3を作成すると、ログ情報は、図8に示す要領でイベントログELGに登録される。
【0048】
なお、カメラAに設けられた時計回路30,カメラCに設けられた時計回路30,およびロガー40に設けられた時計回路52の間では、時刻が必ずしも一致しない。このようなカメラA,カメラCおよびロガー40の間での時刻のずれは、イベントログELGに登録されたロガー時刻およびカメラ時刻によって明らかとなる。
【0049】
図10に示すPC(Personal Computer)60から送信されたイベントログ転送要求が通信I/F42によって受信されると、CPU48は、イベントログELGの送信を通信I/F42に命令する。通信I/F42は、DRAM46に作成されたイベントログELGをメモリ制御回路44を通して読み出し、読み出されたイベントログELGをPC60に送信する。
【0050】
CPU48は、図9に示すフロー図に従う処理を実行する。なお、このフロー図に対応する制御プログラムは、フラッシュメモリ50に記憶される。
【0051】
ステップS21では、メモリ制御回路44を通してDRAM46にアクセスし、空き状態のイベントログELGをDRAM46に作成する。ステップS23では、イベントログELGに設けられたカラムを識別する変数Kを“1”に設定する。ステップS25ではイベント情報を受信したか否かを判別し、ステップS27ではイベントログ転送要求を受信したか否かを判別する。
【0052】
ステップS25の判別結果がYESであれば、ステップS29で時計回路52の出力を参照して現在時刻つまりロガー時刻を検出し、ステップS31でGPS装置54の出力を参照して現在位置つまりロガー位置を検出する。ステップS33では、受信したイベント情報とステップS29およびS31でそれぞれ検出したロガー時刻およびロガー位置とを、イベントログELGのK番目のカラムにログ情報として登録する。登録が完了すると、ステップS35で変数Kをインクリメントし、その後にステップS25に戻る。
【0053】
ステップS27の判別結果がYESであれば、イベントログELGの送信を通信I/F42に命令する。通信I/F42は、上述の要領で作成されたイベントログELGをメモリ制御回路44を通してDRAM46から読み出し、読み出されたイベントログELGをPCに送信するか、或いはメモリI/F56に命令してメモリカード58に保存させる。ステップS37の処理が完了すると、ステップS25に戻る。
【0054】
図10を参照して、PC60は、メモリI/F64を含む。イベントログELGを通信によって取得しない場合は、ロガー40から抜去されたメモリカード58がメモリI/F64に接続され、イベントログELGをDRAM72に取得した後、メモリカード58を抜去する。ディジタルカメラ10から抜去されたメモリカード34がメモリI/F64に接続されると、メモリカード34に保存された画像ファイルがCPU66によってアクセス可能となる。
【0055】
メモリカード34がメモリI/F64に接続され、かつキーボード/マウス68によってファイル編集モードが選択されると、CPU66は、イベントログELGをロガー40から取得するべく、対応する命令を通信I/F62に与える。通信I/F62は、イベントログ転送要求をロガー40に送信し、これに応答してロガー40から返送されたイベントログELGをメモリ制御回路70を通してDRAM72に書き込む。
【0056】
CPU66は続いて、変数Lを“1”〜“Lmax”(Lmax:メモリカード34に保存された画像ファイルの総数)の各々に設定し、メモリカード34に保存されたL番目の画像ファイルのヘッダからイベント情報を読み出し、そして読み出されたイベント情報と同一のイベント情報を含むログ情報をDRAM72に格納されたイベントログELGから探索する。所望のログ情報が検出されると、CPU66は、L番目の画像ファイルのヘッダからイベント情報を削除し、探索処理によって検出されたログ情報に含まれるロガー時刻およびロガー位置をL番目の画像ファイルのヘッダに記述する。
【0057】
したがって、図3(A)〜図3(C)に示す画像ファイルA1〜A3が記録されたメモリカード34がPC60に装着された状態で編集モードが選択されると、画像ファイルA1〜A3のヘッダは図13(A)〜図13(C)に示す要領で更新される。
【0058】
また、図4(A)〜図4(C)に示す画像ファイルB1〜B3が記録されたメモリカード34がPC60に装着された状態で編集モードが選択されると、画像ファイルB1〜B3のヘッダは図14(A)〜図14(C)に示す要領で更新される。
【0059】
さらに、図5(A)〜図5(C)に示す画像ファイルC1〜C3が記録されたメモリカード34がPC60に装着された状態で編集モードが選択されると、画像ファイルC1〜C3のヘッダは図15(A)〜図15(C)に示す要領で更新される。
【0060】
こうして編集された画像ファイルA1〜A3,B1〜B3,C1〜C3を再生するときは、ヘッダに記述されたロガー時刻を基準として再生順序が決定される。ディスプレイドライバ74は、決定された再生順序に従って再生画像をディスプレイモニタ76に表示する。また、再生画像を地図画像上に貼り付けるときは、ヘッダに記述されたロガー位置を参照して貼り付け位置が決定される。ディスプレイドライバ74は、決定された貼り付け位置に対応して再生画像をディスプレイモニタ76に表示された地図画像に多重する。
【0061】
ファイル編集モードが選択されたとき、CPU66は、図11〜図12に示すフロー図に従う処理を実行する。なお、これらのフロー図に対応する制御プログラムは、HDD78に保存される。
【0062】
ステップS41では、イベントログELGをロガー40から取得するべく、対応する命令を通信I/F62に与える。通信I/F62は、イベントログ転送要求をロガー40に送信し、これに応答してロガー40から返送されたイベントログELGをメモリ制御回路70を通してDRAM72に書き込む。
【0063】
ステップS43では変数Lを“1”に設定し、ステップS45ではメモリカード34に保存されたL番目の画像ファイルのヘッダにイベント情報が記述されているか否かを判別する。判別結果がNOであれば、ステップS59に進む。これに対して、判別結果がYESであれば、L番目の画像ファイルのヘッダに記述されたイベント情報をステップS47で読み出す。
【0064】
ステップS49では、読み出されたイベント情報と同一のイベント情報を含むログ情報をDRAM72に格納されたイベントログELGから探索する。ステップS51では所望のログ情報が検出されたか否かを判別し、判別結果がNOであればそのままステップS59に進む一方、判別結果がYESであればステップS53〜S55の処理を経てステップS59に進む。
【0065】
ステップS53では、L番目の画像ファイルのヘッダからイベント情報を削除する。ステップS55では、ステップS49の処理によって検出されたログ情報に含まれるロガー時刻をL番目のファイルのヘッダに記述する。ステップS57では、ステップS49の処理によって検出されたログ情報に含まれるロガー位置をL番目のファイルのヘッダに記述する。
【0066】
ステップS59では、変数Lが最大値Lmaxに達したか否かを判別する。判別結果がNOであればステップS61で変数LをインクリメントしてからステップS45に戻る一方、判別結果がYESであれば処理を終了する。
【0067】
以上の説明から分かるように、画像管理システムは、ディジタルカメラ10とロガー40とPC60とによって形成される。ディジタルカメラ10において、CPU24は、ムービボタン26の操作に応答して動画像を取得し(S1, S5)、シャッタボタン28の操作に応答して静止画像を取得する(S3, S15)。CPU24はまた、ロガー40に対してイベント情報(=取得操作通知)を送信する処理をムービボタン26またはシャッタボタン28の操作に応答して実行する(S7, S17)。CPU24はさらに、取得された動画像または静止画像とロガー40に送信されたイベント情報との間でリンクを確立する(S13, S19)。
【0068】
ロガー40において、CPU48は、ディジタルカメラ10から送信されたイベント情報を受信した時刻を検出し(S29)、受信したイベント情報と検出した時刻とを含むログ情報を作成する(S33)。PC60において、CPU66は、ディジタルカメラ10によって取得された画像とリンクするイベント情報を特定し(S47)、ディジタルカメラ10によって取得された画像を特定されたイベント情報とロガー40によって作成されたログ情報とに基づいて時系列で順序付ける(S49, S55)。
【0069】
このように、ディジタルカメラ10においてムービボタン26またはシャッタボタン28が操作されると、イベント情報がロガー40に送信されるとともに、ムービボタン26またはシャッタボタン28の操作に応答して取得された画像とイベント情報との間でリンクが確立される。一方、ロガー40は、ディジタルカメラ10から受信したイベント情報と受信時刻とを含むログ情報を作成する。ディジタルカメラ10によって取得された画像は、この画像にリンクするイベント情報とロガー40によって作成されたログ情報とに基づいて、時系列で順序付けられる。これによって、ディジタルカメラ10が時計を有していないか或いは時計の精度が低くても、取得された画像を時刻で管理することができる。こうして、画像管理性能が向上する。
【0070】
なお、この実施例では、カメラ時刻および絶対パス名の少なくとも一方とイベント種別とをイベント情報に含めるようにしているが、これに加えてMACアドレス,製品名または製造番号などのカメラをユニークに識別する識別子をイベント情報に含めるようにしてもよい。
【0071】
また、この実施例では、イベント情報を画像ファイルのヘッダに書き込むようにしている(図6のステップS13またはS19参照)。しかし、これに代えて、イベント情報と画像データとが紐付けされている関係を示す管理テーブルを設けるようにしてもよい。さらに、この実施例では、ログを管理する機能をロガー40に設け、画像ファイルを再生する機能をPC60に設けるようにしている。しかし、ロガー40を省き、ログ管理機能をPC60に設けるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0072】
10 …ディジタルカメラ
12 …撮像装置
24,48,66 …CPU
30,52 …時計回路
34 …メモリカード
36,62 …通信I/F
40 …ロガー
54 …GPS装置
60 …PC
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像管理システムに関し、特に1または2以上の画像取得装置で取得された画像を管理する、画像管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のシステムの一例が、特許文献1に開示されている。この背景技術によれば、GPSデータ入力部は、GPS受信装置で受信したGPSデータを入力する。画像データ入力部は、撮像装置で撮影した画像データを入力する。撮影位置設定部は、GPSデータの受信日時と画像データの撮影日時を照合し、画像データの撮影日時に最も近い受信日時を持つGPSデータを関連づける。画像データベースは、画像データと撮影位置情報とを関連付けて記憶する。これによって、GPS受信装置を備えていない撮像装置で撮影された画像データを、撮影位置情報で管理することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−20054号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、背景技術では、時計を有しないか或いは時計の精度にばらつきがある複数の撮像装置で撮影された画像データを時刻で管理することを想定しておらず、画像管理性能に限界がある。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、画像管理性能を高めることができる、画像管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に従う画像管理システムは、1または2以上の画像取得装置(10:実施例で相当する参照符号。以下同じ)とログ装置(40)と画像処理装置(60)とを備える画像管理システムであって、画像取得装置は、取得操作に応答して画像を取得する取得手段(S1~S5, S15)、ログ装置に対して取得操作通知を発行する処理を取得操作に応答して実行する発行手段(S7, S17)、および取得手段によって取得された画像と発行手段によって発行された取得操作通知との間でリンクを確立する確立手段(S13, S19)を備え、ログ装置は、画像取得装置によって発行された取得操作通知を受信した時刻を検出する時刻検出手段(S29)、および画像取得装置によって発行された取得操作通知と時刻検出手段によって検出された時刻とを含むログを作成する作成手段(S33)を備え、画像処理装置は、画像取得装置によって取得された画像とリンクする取得操作通知を特定する特定手段(S47)、および画像取得装置によって取得された画像を特定手段によって特定された取得操作通知とログ装置によって作成されたログとに基づいて時系列で順序付ける順序付け手段(S49, S55)を備える。
【0007】
好ましくは、取得操作通知は、取得手段によって取得された画像を識別する画像識別情報、および取得操作の実行タイミングを示すローカル時刻情報の少なくとも一方を含む。
【0008】
さらに好ましくは、取得手段は、静止画取得操作に応答して静止画像を取得する静止画取得手段(S3, S15)、および動画取得操作に応答して動画像を取得する動画取得手段(S1, S5)を含み、取得操作通知は操作態様を識別する操作態様識別情報をさらに含む。
【0009】
好ましくは、順序付け手段は、画像に対応するログを検出するログ検出手段(S49)、およびログ検出手段によって検出されたログに含まれる時刻を画像に割り当てる時刻割り当て手段(S55)を含む。
【0010】
さらに好ましくは、ログ装置は時刻検出手段の検出処理に関連して現在位置を検出する位置検出手段(S31)がさらに備えられ、作成手段によって作成されるログは位置検出手段によって検出された位置をさらに含み、順序付け手段はログ検出手段によって検出されたログに含まれる位置を取り込み手段によって取り込まれた画像に割り当てる位置割り当て手段(S57)をさらに含む。
【0011】
この発明に従う画像管理方法は、1または2以上の画像取得装置(10)とログ装置(40)と画像処理装置(60)との協働によって画像を管理する画像管理方法であって、画像取得装置によって実行される方法は、取得操作に応答して画像を取得する取得ステップ(S1~S5, S15)、ログ装置に対して取得操作通知を発行する処理を取得操作に応答して実行する発行ステップ(S7, S17)、および取得ステップによって取得された画像と発行ステップによって発行された取得操作通知との間でリンクを確立する確立ステップ(S13, S19)を備え、ログ装置によって実行される方法は、画像取得装置によって発行された取得操作通知を受信した時刻を検出する時刻検出ステップ(S29)、および画像取得装置によって発行された取得操作通知と時刻検出ステップによって検出された時刻とを含むログを作成する作成ステップ(S33)を備え、画像処理装置によって実行される方法は、画像取得装置によって取得された画像とリンクする取得操作通知を特定する特定ステップ(S47)、および画像取得装置によって取得された画像を特定ステップによって特定された取得操作通知とログ装置によって作成されたログとに基づいて時系列で順序付ける順序付けステップ(S49, S55)を備える。
【0012】
この発明に従う画像管理プログラムは、1または2以上の画像取得装置(10)とログ装置(40)と画像処理装置(60)との協働によって画像を管理するための画像管理プログラムあって、画像取得装置のプロセッサ(24)によって実行されるプログラムは、取得操作に応答して画像を取得する取得ステップ(S1~S5, S15)、ログ装置に対して取得操作通知を発行する処理を取得操作に応答して実行する発行ステップ(S7, S17)、および取得ステップによって取得された画像と発行ステップによって発行された取得操作通知との間でリンクを確立する確立ステップ(S13, S19)を備え、ログ装置のプロセッサ(48)によって実行されるプログラムは、画像取得装置によって発行された取得操作通知を受信した時刻を検出する時刻検出ステップ(S29)、および画像取得装置によって発行された取得操作通知と時刻検出ステップによって検出された時刻とを含むログを作成する作成ステップ(S33)を備え、画像処理装置のプロセッサ(66)によって実行されるプログラムは、画像取得装置によって取得された画像とリンクする取得操作通知を特定する特定ステップ(S47)、および画像取得装置によって取得された画像を特定ステップによって特定された取得操作通知とログ装置によって作成されたログとに基づいて時系列で順序付ける順序付けステップ(S49, S55)を備える。
【発明の効果】
【0013】
この発明によれば、画像取得装置において取得操作が行われると、取得操作通知がログ装置に対して発行されるとともに、取得操作に応答して取得された画像と取得操作通知との間でリンクが確立される。一方、ログ装置は、画像取得装置から受信した取得操作通知と受信時刻とを含むログを作成する。画像取得装置によって取得された画像は、この画像にリンクする取得操作通知とログ装置によって作成されたログとに基づいて、時系列で順序付けられる。これによって、画像取得装置が時計を有していないか或いは時計の精度が低くても、取得された画像を時刻で管理することができる。こうして、画像管理性能が向上する。
【0014】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】この発明の一実施例の基本的構成を示すブロック図である。
【図2】この実施例に適用されるディジタルカメラの構成の一例を示すブロック図である。
【図3】(A)はカメラAで作成された画像ファイルの一例を示す図解図であり、(B)はカメラAで作成された他の画像ファイルの一例を示す図解図であり、(C)はカメラAで作成されたその他の画像ファイルの一例を示す図解図である。
【図4】(A)はカメラBで作成された画像ファイルの一例を示す図解図であり、(B)はカメラBで作成された他の画像ファイルの一例を示す図解図であり、(C)はカメラBで作成されたその他の画像ファイルの一例を示す図解図である。
【図5】(A)はカメラCで作成された画像ファイルの一例を示す図解図であり、(B)はカメラCで作成された他の画像ファイルの一例を示す図解図であり、(C)はカメラCで作成されたその他の画像ファイルの一例を示す図解図である。
【図6】図2に示すディジタルカメラに設けられたCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図7】この実施例に適用されるロガーの構成の一例を示すブロック図である。
【図8】図7に示すロガーによって作成されるイベントログの一例を示す図解図である。
【図9】図7に示すロガーに設けられたCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図10】この実施例に適用されるPCの構成の一例を示すブロック図である。
【図11】図10に示すPCに設けられたCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図12】図10に示すPCに設けられたCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図13】(A)はPCによって編集された画像ファイルの一例を示す図解図であり、(B)はPCによって編集された他の画像ファイルの一例を示す図解図であり、(C)はPCによって編集されたその他の画像ファイルの一例を示す図解図である。
【図14】(A)はPCによって編集された画像ファイルの一例を示す図解図であり、(B)はPCによって編集された他の画像ファイルの一例を示す図解図であり、(C)はPCによって編集されたその他の画像ファイルの一例を示す図解図である。
【図15】(A)はPCによって編集された画像ファイルの一例を示す図解図であり、(B)はPCによって編集された他の画像ファイルの一例を示す図解図であり、(C)はPCによって編集されたその他の画像ファイルの一例を示す図解図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
[基本的構成]
【0017】
図1を参照して、この実施例の画像管理システムは、基本的に次のように構成される。画像管理システムは、1または2以上の画像取得装置1とログ装置2と画像処理装置3とを備える。画像取得装置1において、取得手段1aは取得操作に応答して画像を取得し、発行手段1bはログ装置2に対して取得操作通知を発行する処理を取得操作に応答して実行し、そして確立手段1cは取得手段1aによって取得された画像と発行手段1bによって発行された取得操作通知との間でリンクを確立する。ログ装置2において、時刻検出手段2aは画像取得装置1によって発行された取得操作通知を受信した時刻を検出し、作成手段2bは画像取得装置1によって発行された取得操作通知と時刻検出手段2aによって検出された時刻とを含むログを作成する。画像処理装置3において、特定手段3aは画像取得装置1によって取得された画像とリンクする取得操作通知を特定し、順序付け手段3bは画像取得装置1によって取得された画像を特定手段3aによって特定された取得操作通知とログ装置2によって作成されたログとに基づいて時系列で順序付ける。
【0018】
画像取得装置1において取得操作が行われると、取得操作通知がログ装置2に対して発行されるとともに、取得操作に応答して取得された画像と取得操作通知との間でリンクが確立される。一方、ログ装置2は、画像取得装置1から受信した取得操作通知と受信時刻とを含むログを作成する。画像取得装置1によって取得された画像は、この画像にリンクする取得操作通知とログ装置2によって作成されたログとに基づいて、時系列で順序付けられる。これによって、画像取得装置1が時計を有していないか或いは時計の精度が低くても、取得された画像を時刻で管理することができる。こうして、画像管理性能が向上する。
[実施例]
【0019】
図2を参照して、この実施例のディジタルカメラ10は、撮像装置12を含む。被写体を表す光学像は、図示しないレンズを通して撮像装置12の撮像面に照射される。
【0020】
ムービボタン26が操作されると、CPU24は、動画記録処理を開始するべく、対応する命令を撮像装置12,動画圧縮回路20およびメモリI/F32に与える。
【0021】
撮像装置12は、撮像面で捉えられた光学像に対応する生画像データを繰り返し作成し、作成された生画像データを出力する。撮像装置12から出力された各フレームの生画像データは、カメラ処理回路14によって色分離,白バランス調整,YUV変換などの処理を施される。これによって作成されたYUV形式の画像データは、メモリ制御回路16を通してSDRAM18に書き込まれる。
【0022】
動画圧縮回路20は、SDRAM18に格納された画像データをメモリ制御回路16を通して繰り返し読み出し、読み出された画像データをMPEG4方式(またはH264方式)で圧縮し、そして圧縮動画像データつまりMP4データ(またはH264データ)をメモリ制御回路16を通してSDRAM18に書き込む。
【0023】
なお、或るディジタルカメラ10の動画圧縮回路20はMPEG方式を採用し、他のディジタルカメラ10はH264方式を採用する。したがって、MP4データはMPEG方式を採用する動画圧縮回路20によって作成され、H264データはH264方式を採用する動画圧縮回路20によって作成される。
【0024】
メモリI/F32は、こうして得られたMP4データ(またはH264データ)をメモリ制御回路16を通してSDRAM18から読み出し、読み出されたMP4データ(またはH264データ)を着脱自在のメモリカード34に形成された画像ファイルに蓄積する。
【0025】
このような動画記録が開始された後、CPU24は、ムービボタン26の操作を示すイベント情報を作成し、作成されたイベント情報の送信を通信I/F36に命令する。イベント情報は、通信I/F36によって図7に示すロガー40に送信される。
【0026】
ムービボタン26が再度操作されると、CPU24は、動画記録を終了するべく、対応する命令を撮像装置12,動画圧縮回路20およびメモリI/F32に与える。撮像装置12および動画圧縮回路20は速やかに処理を停止し、メモリI/F32は、SDRAM18に残存するH264データ(またはMP4データ)の記録が完了した後に処理を終了する。
【0027】
動画記録が終了されると、CPU24は、上述したイベント情報を画像ファイルに記述するべく、対応する命令をメモリI/F32に与える。イベント情報は、メモリI/F32によって画像ファイルのヘッダに記述される。この結果、ロガー40に送信されたイベント情報とメモリカード34に作成された画像ファイルとの間でリンクが確立される。
【0028】
シャッタボタン28が操作されると、CPU24は、静止画記録処理を実行するべく、対応する命令を撮像装置12,静止画圧縮回路22およびメモリI/F32に与える。
【0029】
撮像装置12からは、1フレームに相当する生画像データが出力される。出力された生画像データは上述の要領でYUV形式の画像データに変換され、変換された画像データはメモリ制御回路16を通してSDRAM18に書き込まれる。
【0030】
静止画圧縮回路22は、SDRAM18に格納された1フレームの画像データをメモリ制御回路16を通して読み出し、読み出された画像データをJPEG方式で圧縮し、そして圧縮画像データつまりJPEGデータをメモリ制御回路16を通してSDRAM18に書き込む。メモリI/F32は、こうして得られた1フレームのJPEGデータをメモリ制御回路16を通してSDRAM18から読み出し、読み出されたJPEGデータを収めた画像ファイルをメモリカード34に記録する。
【0031】
画像ファイルの記録が完了すると、CPU24は、シャッタボタン28の操作を示すイベント情報を作成し、作成されたイベント情報の送信を通信I/F36に命令する。イベント情報は、通信I/F36によってロガー40に送信される。
【0032】
CPU24はさらに、作成されたイベント情報を画像ファイルに記述するべく、対応する命令をメモリI/F32に与える。イベント情報は、メモリI/F32によって画像ファイルのヘッダに記述される。この結果、ロガー40に送信されたイベント情報とメモリカード34に作成された画像ファイルとの間でリンクが確立される。
【0033】
或るディジタルカメラ10で作成されるイベント情報は、イベント種別およびカメラ時刻を含む。また、他のディジタルカメラ10で作成されるイベント情報は、イベント種別および絶対パス名を含む。つまり、イベント種別は必ずイベント情報に含まれ、カメラ時刻および絶対パス名は択一的にイベント情報に含まれる。また、メモリカード34に形成されるファイルシステムが、ファイル作成時刻や絶対パス名やイベント種別をファイルに関連付けて記録でき、なおかつPC60のCPU66がメモリI/F64を通じてそれらのファイルシステム付属情報を取得することができる場合は、イベント情報を画像ファイル内ではなくファイルシステムに記録してもよい。
【0034】
イベント種別は、イベント情報の作成原因がムービボタン26の操作およびシャッタボタン28の操作のいずれであるかを識別するための情報であり、“ムービボタン”および“シャッタボタン”のいずれか一方を示す。カメラ時刻は、イベント種別によって識別される操作が行われた時刻を示す情報であり、時計回路30の出力を参照して検出される。絶対パス名は、イベント種別によって識別される操作によって作成された画像ファイルへのパスを識別するための情報であり、メモリカード34が有するディレクトリ構造によって異なる固有の名称を示す。
【0035】
したがって、3台のディジタルカメラ10,10および10をそれぞれ“カメラA”,“カメラB”および“カメラC”を定義すると、カメラAではたとえば図3(A)〜図3(C)に示す画像ファイルA1〜A3が順に作成され、カメラBではたとえば図4(A)〜図4(C)に示す画像ファイルB1〜B3が順位作成され、カメラCではたとえば図5(A)〜図5(C)に示す画像ファイルC1〜C3が順に作成される。
【0036】
図3(A)〜図3(C)および図5(A)〜図5(C)によれば、カメラAおよびCの各々によって作成されるイベント情報は、イベント種別とカメラ時刻とを含む。また、図4(A)〜図4(C)によれば、カメラBによって作成されるイベント情報は、イベント種別と絶対パス名とを含む。
【0037】
CPU24は、図6に示すフロー図に従う処理を実行する。なお、このフロー図に対応する制御プログラムは、フラッシュメモリ38に記憶される。
【0038】
ステップS1ではムービボタン26が操作されたか否かを判別し、ステップS3ではシャッタボタン28が操作されたか否かを判別する。ステップS1の判別結果がYESであればステップS5に進み、ステップS3の判別結果がYESであればステップS15に進む。
【0039】
ステップS5では、動画記録を開始するべく、対応する命令を撮像装置12,動画圧縮回路20およびメモリI/F32に与える。この結果、撮像面で捉えられたシーンを表すMP4データ(またはH264データ)がメモリカード34内の画像ファイルに書き込まれる。ステップS7では、ムービボタン26の操作を示すイベント情報を作成し、作成されたイベント情報の送信を通信I/F36に命令する。イベント情報は、通信I/F36によってロガー40に送信される。
【0040】
ステップS9では、ムービボタン28が再度操作されたか否かを判別する。判別結果がNOからYESに更新されると、動画記録を終了するべくステップS11に進む。ステップS11では対応する命令を撮像装置12,動画圧縮回路20およびメモリI/F32に与え、これによってMP4データ(またはH264データ)の書き込みが終了される。
【0041】
ステップS13では、ステップS7で作成されたイベント情報をステップS5で作成された画像ファイルに記述するべく、対応する命令をメモリI/F32に与える。イベント情報は、メモリI/F32によって画像ファイルのヘッダに記述される。この結果、ロガー40に送信されたイベント情報とメモリカード34に作成された画像ファイルとの間でリンクが確立される。ステップS13の処理が完了すると、ステップS1に戻る。
【0042】
ステップS15では、静止画記録を実行するべく、対応する命令を撮像装置12,動画圧縮回路20およびメモリI/F32に与える。この結果、シャッタボタン28が操作された時点のシーンを表すJPEGデータを収めた画像ファイルがメモリカード34に記録される。ステップS17では、シャッタボタン28の操作を示すイベント情報を作成し、作成されたイベント情報の送信を通信I/F36に命令する。上述と同様、イベント情報は、通信I/F36によってロガー40に送信される。
【0043】
ステップS19では、ステップS17で作成されたイベント情報をステップS15で作成された画像ファイルのヘッダに記述するべく、対応する命令をメモリI/F32に与える。イベント情報は、メモリI/F32によって画像ファイルのヘッダに記述される。これによって、ロガー40に送信されたイベント情報とメモリカード34に作成された画像ファイルとの間でリンクが確立される。ステップS17の処理が完了すると、ステップS1に戻る。
【0044】
図7を参照して、ロガー40は、CPU48を含む。電源が投入されると、CPU48は、メモリ制御回路44を通してDRAM46にアクセスし、空き状態のイベントログELGをDRAM46に作成する。
【0045】
図8を参照して、イベントログELGは複数のカラムによって形成され、各カラムはロガー時刻,ロガー位置およびイベント情報を項目として有する。以下では、共通のカラムに記述されたロガー時刻,ロガー位置およびイベント情報を“ログ情報”と総称する。なお、図8に示す“備考”は理解を促すために設けたものであり、イベントログELGには実際には存在しない。
【0046】
イベントログELGの作成が完了すると、CPU48は、先頭カラムを指定するべく、カラム番号を識別する変数Kを“1”に設定する。ディジタルカメラ10から送信されたイベント情報は、通信I/F42によって受信される。このときCPU48は、時計回路52の出力を参照して現在時刻(=ロガー時刻)を検出し、GPS装置54の出力を参照して現在位置(=ロガー位置)を検出する。検出されたロガー時刻およびロガー位置は、受信したイベント情報とともに、イベントログELGのK番目のカラムに登録される。変数Kの値は、登録が完了した後にインクリメントされる。
【0047】
したがって、カメラAがロガー40の近傍で図3(A)〜図3(C)に示す画像ファイルA1〜A3を作成し、カメラBがロガー40の近傍で図4(A)〜図4(C)に示す画像ファイルB1〜B3を作成し、そしてカメラCがロガー40の近傍で図5(A)〜図5(C)に示す画像ファイルC1〜C3を作成すると、ログ情報は、図8に示す要領でイベントログELGに登録される。
【0048】
なお、カメラAに設けられた時計回路30,カメラCに設けられた時計回路30,およびロガー40に設けられた時計回路52の間では、時刻が必ずしも一致しない。このようなカメラA,カメラCおよびロガー40の間での時刻のずれは、イベントログELGに登録されたロガー時刻およびカメラ時刻によって明らかとなる。
【0049】
図10に示すPC(Personal Computer)60から送信されたイベントログ転送要求が通信I/F42によって受信されると、CPU48は、イベントログELGの送信を通信I/F42に命令する。通信I/F42は、DRAM46に作成されたイベントログELGをメモリ制御回路44を通して読み出し、読み出されたイベントログELGをPC60に送信する。
【0050】
CPU48は、図9に示すフロー図に従う処理を実行する。なお、このフロー図に対応する制御プログラムは、フラッシュメモリ50に記憶される。
【0051】
ステップS21では、メモリ制御回路44を通してDRAM46にアクセスし、空き状態のイベントログELGをDRAM46に作成する。ステップS23では、イベントログELGに設けられたカラムを識別する変数Kを“1”に設定する。ステップS25ではイベント情報を受信したか否かを判別し、ステップS27ではイベントログ転送要求を受信したか否かを判別する。
【0052】
ステップS25の判別結果がYESであれば、ステップS29で時計回路52の出力を参照して現在時刻つまりロガー時刻を検出し、ステップS31でGPS装置54の出力を参照して現在位置つまりロガー位置を検出する。ステップS33では、受信したイベント情報とステップS29およびS31でそれぞれ検出したロガー時刻およびロガー位置とを、イベントログELGのK番目のカラムにログ情報として登録する。登録が完了すると、ステップS35で変数Kをインクリメントし、その後にステップS25に戻る。
【0053】
ステップS27の判別結果がYESであれば、イベントログELGの送信を通信I/F42に命令する。通信I/F42は、上述の要領で作成されたイベントログELGをメモリ制御回路44を通してDRAM46から読み出し、読み出されたイベントログELGをPCに送信するか、或いはメモリI/F56に命令してメモリカード58に保存させる。ステップS37の処理が完了すると、ステップS25に戻る。
【0054】
図10を参照して、PC60は、メモリI/F64を含む。イベントログELGを通信によって取得しない場合は、ロガー40から抜去されたメモリカード58がメモリI/F64に接続され、イベントログELGをDRAM72に取得した後、メモリカード58を抜去する。ディジタルカメラ10から抜去されたメモリカード34がメモリI/F64に接続されると、メモリカード34に保存された画像ファイルがCPU66によってアクセス可能となる。
【0055】
メモリカード34がメモリI/F64に接続され、かつキーボード/マウス68によってファイル編集モードが選択されると、CPU66は、イベントログELGをロガー40から取得するべく、対応する命令を通信I/F62に与える。通信I/F62は、イベントログ転送要求をロガー40に送信し、これに応答してロガー40から返送されたイベントログELGをメモリ制御回路70を通してDRAM72に書き込む。
【0056】
CPU66は続いて、変数Lを“1”〜“Lmax”(Lmax:メモリカード34に保存された画像ファイルの総数)の各々に設定し、メモリカード34に保存されたL番目の画像ファイルのヘッダからイベント情報を読み出し、そして読み出されたイベント情報と同一のイベント情報を含むログ情報をDRAM72に格納されたイベントログELGから探索する。所望のログ情報が検出されると、CPU66は、L番目の画像ファイルのヘッダからイベント情報を削除し、探索処理によって検出されたログ情報に含まれるロガー時刻およびロガー位置をL番目の画像ファイルのヘッダに記述する。
【0057】
したがって、図3(A)〜図3(C)に示す画像ファイルA1〜A3が記録されたメモリカード34がPC60に装着された状態で編集モードが選択されると、画像ファイルA1〜A3のヘッダは図13(A)〜図13(C)に示す要領で更新される。
【0058】
また、図4(A)〜図4(C)に示す画像ファイルB1〜B3が記録されたメモリカード34がPC60に装着された状態で編集モードが選択されると、画像ファイルB1〜B3のヘッダは図14(A)〜図14(C)に示す要領で更新される。
【0059】
さらに、図5(A)〜図5(C)に示す画像ファイルC1〜C3が記録されたメモリカード34がPC60に装着された状態で編集モードが選択されると、画像ファイルC1〜C3のヘッダは図15(A)〜図15(C)に示す要領で更新される。
【0060】
こうして編集された画像ファイルA1〜A3,B1〜B3,C1〜C3を再生するときは、ヘッダに記述されたロガー時刻を基準として再生順序が決定される。ディスプレイドライバ74は、決定された再生順序に従って再生画像をディスプレイモニタ76に表示する。また、再生画像を地図画像上に貼り付けるときは、ヘッダに記述されたロガー位置を参照して貼り付け位置が決定される。ディスプレイドライバ74は、決定された貼り付け位置に対応して再生画像をディスプレイモニタ76に表示された地図画像に多重する。
【0061】
ファイル編集モードが選択されたとき、CPU66は、図11〜図12に示すフロー図に従う処理を実行する。なお、これらのフロー図に対応する制御プログラムは、HDD78に保存される。
【0062】
ステップS41では、イベントログELGをロガー40から取得するべく、対応する命令を通信I/F62に与える。通信I/F62は、イベントログ転送要求をロガー40に送信し、これに応答してロガー40から返送されたイベントログELGをメモリ制御回路70を通してDRAM72に書き込む。
【0063】
ステップS43では変数Lを“1”に設定し、ステップS45ではメモリカード34に保存されたL番目の画像ファイルのヘッダにイベント情報が記述されているか否かを判別する。判別結果がNOであれば、ステップS59に進む。これに対して、判別結果がYESであれば、L番目の画像ファイルのヘッダに記述されたイベント情報をステップS47で読み出す。
【0064】
ステップS49では、読み出されたイベント情報と同一のイベント情報を含むログ情報をDRAM72に格納されたイベントログELGから探索する。ステップS51では所望のログ情報が検出されたか否かを判別し、判別結果がNOであればそのままステップS59に進む一方、判別結果がYESであればステップS53〜S55の処理を経てステップS59に進む。
【0065】
ステップS53では、L番目の画像ファイルのヘッダからイベント情報を削除する。ステップS55では、ステップS49の処理によって検出されたログ情報に含まれるロガー時刻をL番目のファイルのヘッダに記述する。ステップS57では、ステップS49の処理によって検出されたログ情報に含まれるロガー位置をL番目のファイルのヘッダに記述する。
【0066】
ステップS59では、変数Lが最大値Lmaxに達したか否かを判別する。判別結果がNOであればステップS61で変数LをインクリメントしてからステップS45に戻る一方、判別結果がYESであれば処理を終了する。
【0067】
以上の説明から分かるように、画像管理システムは、ディジタルカメラ10とロガー40とPC60とによって形成される。ディジタルカメラ10において、CPU24は、ムービボタン26の操作に応答して動画像を取得し(S1, S5)、シャッタボタン28の操作に応答して静止画像を取得する(S3, S15)。CPU24はまた、ロガー40に対してイベント情報(=取得操作通知)を送信する処理をムービボタン26またはシャッタボタン28の操作に応答して実行する(S7, S17)。CPU24はさらに、取得された動画像または静止画像とロガー40に送信されたイベント情報との間でリンクを確立する(S13, S19)。
【0068】
ロガー40において、CPU48は、ディジタルカメラ10から送信されたイベント情報を受信した時刻を検出し(S29)、受信したイベント情報と検出した時刻とを含むログ情報を作成する(S33)。PC60において、CPU66は、ディジタルカメラ10によって取得された画像とリンクするイベント情報を特定し(S47)、ディジタルカメラ10によって取得された画像を特定されたイベント情報とロガー40によって作成されたログ情報とに基づいて時系列で順序付ける(S49, S55)。
【0069】
このように、ディジタルカメラ10においてムービボタン26またはシャッタボタン28が操作されると、イベント情報がロガー40に送信されるとともに、ムービボタン26またはシャッタボタン28の操作に応答して取得された画像とイベント情報との間でリンクが確立される。一方、ロガー40は、ディジタルカメラ10から受信したイベント情報と受信時刻とを含むログ情報を作成する。ディジタルカメラ10によって取得された画像は、この画像にリンクするイベント情報とロガー40によって作成されたログ情報とに基づいて、時系列で順序付けられる。これによって、ディジタルカメラ10が時計を有していないか或いは時計の精度が低くても、取得された画像を時刻で管理することができる。こうして、画像管理性能が向上する。
【0070】
なお、この実施例では、カメラ時刻および絶対パス名の少なくとも一方とイベント種別とをイベント情報に含めるようにしているが、これに加えてMACアドレス,製品名または製造番号などのカメラをユニークに識別する識別子をイベント情報に含めるようにしてもよい。
【0071】
また、この実施例では、イベント情報を画像ファイルのヘッダに書き込むようにしている(図6のステップS13またはS19参照)。しかし、これに代えて、イベント情報と画像データとが紐付けされている関係を示す管理テーブルを設けるようにしてもよい。さらに、この実施例では、ログを管理する機能をロガー40に設け、画像ファイルを再生する機能をPC60に設けるようにしている。しかし、ロガー40を省き、ログ管理機能をPC60に設けるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0072】
10 …ディジタルカメラ
12 …撮像装置
24,48,66 …CPU
30,52 …時計回路
34 …メモリカード
36,62 …通信I/F
40 …ロガー
54 …GPS装置
60 …PC
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1または2以上の画像取得装置とログ装置と画像処理装置とを備える画像管理システムであって、
前記画像取得装置は、
取得操作に応答して画像を取得する取得手段、
前記ログ装置に対して取得操作通知を発行する処理を前記取得操作に応答して実行する発行手段、および
前記取得手段によって取得された画像と前記発行手段によって発行された取得操作通知との間でリンクを確立する確立手段を備え、
前記ログ装置は、
前記画像取得装置によって発行された取得操作通知を受信した時刻を検出する時刻検出手段、および
前記画像取得装置によって発行された取得操作通知と前記時刻検出手段によって検出された時刻とを含むログを作成する作成手段を備え、
前記画像処理装置は、
前記画像取得装置によって取得された画像とリンクする取得操作通知を特定する特定手段、および
前記画像取得装置によって取得された画像を前記特定手段によって特定された取得操作通知と前記ログ装置によって作成されたログとに基づいて時系列で順序付ける順序付け手段を備える、画像管理システム。
【請求項2】
前記取得操作通知は、前記取得手段によって取得された画像を識別する画像識別情報、および前記取得操作の実行タイミングを示すローカル時刻情報の少なくとも一方を含む、請求項1記載の画像管理システム。
【請求項3】
前記取得手段は、静止画取得操作に応答して静止画像を取得する静止画取得手段、および動画取得操作に応答して動画像を取得する動画取得手段を含み、
前記取得操作通知は操作態様を識別する操作態様識別情報をさらに含む、請求項2記載の画像管理システム。
【請求項4】
前記順序付け手段は、前記画像に対応するログを検出するログ検出手段、および前記ログ検出手段によって検出されたログに含まれる時刻を前記画像に割り当てる時刻割り当て手段を含む、請求項1ないし3のいずれかに記載の画像管理システム。
【請求項5】
前記ログ装置は前記時刻検出手段の検出処理に関連して現在位置を検出する位置検出手段をさらに備え、
前記作成手段によって作成されるログは前記位置検出手段によって検出された位置をさらに含み、
前記順序付け手段は前記ログ検出手段によって検出されたログに含まれる位置を前記取り込み手段によって取り込まれた画像に割り当てる位置割り当て手段をさらに含む、請求項4記載の画像管理システム。
【請求項6】
1または2以上の画像取得装置とログ装置と画像処理装置との協働によって画像を管理する画像管理方法であって、
前記画像取得装置によって実行される方法は、
取得操作に応答して画像を取得する取得ステップ、
前記ログ装置に対して取得操作通知を発行する処理を前記取得操作に応答して実行する発行ステップ、および
前記取得ステップによって取得された画像と前記発行ステップによって発行された取得操作通知との間でリンクを確立する確立ステップを備え、
前記ログ装置によって実行される方法は、
前記画像取得装置によって発行された取得操作通知を受信した時刻を検出する時刻検出ステップ、および
前記画像取得装置によって発行された取得操作通知と前記時刻検出ステップによって検出された時刻とを含むログを作成する作成ステップを備え、
前記画像処理装置によって実行される方法は、
前記画像取得装置によって取得された画像とリンクする取得操作通知を特定する特定ステップ、および
前記画像取得装置によって取得された画像を前記特定ステップによって特定された取得操作通知と前記ログ装置によって作成されたログとに基づいて時系列で順序付ける順序付けステップを備える、画像管理方法。
【請求項7】
1または2以上の画像取得装置とログ装置と画像処理装置との協働によって画像を管理するための画像管理プログラムあって、
前記画像取得装置のプロセッサによって実行されるプログラムは、
取得操作に応答して画像を取得する取得ステップ、
前記ログ装置に対して取得操作通知を発行する処理を前記取得操作に応答して実行する発行ステップ、および
前記取得ステップによって取得された画像と前記発行ステップによって発行された取得操作通知との間でリンクを確立する確立ステップを備え、
前記ログ装置のプロセッサによって実行されるプログラムは、
前記画像取得装置によって発行された取得操作通知を受信した時刻を検出する時刻検出ステップ、および
前記画像取得装置によって発行された取得操作通知と前記時刻検出ステップによって検出された時刻とを含むログを作成する作成ステップを備え、
前記画像処理装置のプロセッサによって実行されるプログラムは、
前記画像取得装置によって取得された画像とリンクする取得操作通知を特定する特定ステップ、および
前記画像取得装置によって取得された画像を前記特定ステップによって特定された取得操作通知と前記ログ装置によって作成されたログとに基づいて時系列で順序付ける順序付けステップを備える、画像管理プログラム。
【請求項1】
1または2以上の画像取得装置とログ装置と画像処理装置とを備える画像管理システムであって、
前記画像取得装置は、
取得操作に応答して画像を取得する取得手段、
前記ログ装置に対して取得操作通知を発行する処理を前記取得操作に応答して実行する発行手段、および
前記取得手段によって取得された画像と前記発行手段によって発行された取得操作通知との間でリンクを確立する確立手段を備え、
前記ログ装置は、
前記画像取得装置によって発行された取得操作通知を受信した時刻を検出する時刻検出手段、および
前記画像取得装置によって発行された取得操作通知と前記時刻検出手段によって検出された時刻とを含むログを作成する作成手段を備え、
前記画像処理装置は、
前記画像取得装置によって取得された画像とリンクする取得操作通知を特定する特定手段、および
前記画像取得装置によって取得された画像を前記特定手段によって特定された取得操作通知と前記ログ装置によって作成されたログとに基づいて時系列で順序付ける順序付け手段を備える、画像管理システム。
【請求項2】
前記取得操作通知は、前記取得手段によって取得された画像を識別する画像識別情報、および前記取得操作の実行タイミングを示すローカル時刻情報の少なくとも一方を含む、請求項1記載の画像管理システム。
【請求項3】
前記取得手段は、静止画取得操作に応答して静止画像を取得する静止画取得手段、および動画取得操作に応答して動画像を取得する動画取得手段を含み、
前記取得操作通知は操作態様を識別する操作態様識別情報をさらに含む、請求項2記載の画像管理システム。
【請求項4】
前記順序付け手段は、前記画像に対応するログを検出するログ検出手段、および前記ログ検出手段によって検出されたログに含まれる時刻を前記画像に割り当てる時刻割り当て手段を含む、請求項1ないし3のいずれかに記載の画像管理システム。
【請求項5】
前記ログ装置は前記時刻検出手段の検出処理に関連して現在位置を検出する位置検出手段をさらに備え、
前記作成手段によって作成されるログは前記位置検出手段によって検出された位置をさらに含み、
前記順序付け手段は前記ログ検出手段によって検出されたログに含まれる位置を前記取り込み手段によって取り込まれた画像に割り当てる位置割り当て手段をさらに含む、請求項4記載の画像管理システム。
【請求項6】
1または2以上の画像取得装置とログ装置と画像処理装置との協働によって画像を管理する画像管理方法であって、
前記画像取得装置によって実行される方法は、
取得操作に応答して画像を取得する取得ステップ、
前記ログ装置に対して取得操作通知を発行する処理を前記取得操作に応答して実行する発行ステップ、および
前記取得ステップによって取得された画像と前記発行ステップによって発行された取得操作通知との間でリンクを確立する確立ステップを備え、
前記ログ装置によって実行される方法は、
前記画像取得装置によって発行された取得操作通知を受信した時刻を検出する時刻検出ステップ、および
前記画像取得装置によって発行された取得操作通知と前記時刻検出ステップによって検出された時刻とを含むログを作成する作成ステップを備え、
前記画像処理装置によって実行される方法は、
前記画像取得装置によって取得された画像とリンクする取得操作通知を特定する特定ステップ、および
前記画像取得装置によって取得された画像を前記特定ステップによって特定された取得操作通知と前記ログ装置によって作成されたログとに基づいて時系列で順序付ける順序付けステップを備える、画像管理方法。
【請求項7】
1または2以上の画像取得装置とログ装置と画像処理装置との協働によって画像を管理するための画像管理プログラムあって、
前記画像取得装置のプロセッサによって実行されるプログラムは、
取得操作に応答して画像を取得する取得ステップ、
前記ログ装置に対して取得操作通知を発行する処理を前記取得操作に応答して実行する発行ステップ、および
前記取得ステップによって取得された画像と前記発行ステップによって発行された取得操作通知との間でリンクを確立する確立ステップを備え、
前記ログ装置のプロセッサによって実行されるプログラムは、
前記画像取得装置によって発行された取得操作通知を受信した時刻を検出する時刻検出ステップ、および
前記画像取得装置によって発行された取得操作通知と前記時刻検出ステップによって検出された時刻とを含むログを作成する作成ステップを備え、
前記画像処理装置のプロセッサによって実行されるプログラムは、
前記画像取得装置によって取得された画像とリンクする取得操作通知を特定する特定ステップ、および
前記画像取得装置によって取得された画像を前記特定ステップによって特定された取得操作通知と前記ログ装置によって作成されたログとに基づいて時系列で順序付ける順序付けステップを備える、画像管理プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−231271(P2012−231271A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−97744(P2011−97744)
【出願日】平成23年4月26日(2011.4.26)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月26日(2011.4.26)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
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