説明

画像表示システム

【課題】画像表示システムを提供する。
【解決手段】本発明の画像表示システムは、第一、第二画素、スキャンライン、及び、第一、第二データライン、からなる。第一画素において、第一トランジスタは、第一画素電極により第一ストレージキャパシタに接続される。第二画素において、第二トランジスタは、第二画素電極により、第二ストレージキャパシタに接続される。第一、第二トランジスタの導通は、スキャンラインにより伝送されるスキャン信号により決定される。第一、第二データラインは、それぞれ、第一、第二時間において、電圧データ信号を、第一、第二トランジスタより、第一、第二画素電極に伝送する。本発明の特徴は、第一画素電極の第二時間で生成される電圧カップリング偏移に基づいて、第一ストレージキャパシタを設計し、第一画素電極の第一フィードスルー電圧に電圧カップリング偏移を補償させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示システムに関するものであって、特に、公知の画像表示システムの色ずれを解決する画像表示システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
図1は、公知のディスプレイのパネル構造100を示す図で、赤色画素R、緑色画素G、及び、青色画素Bからなり、それぞれ、トランジスタTとストレージキャパシタCstからなる。スキャンラインScanはこれらのトランジスタTのゲート端に接続され、スキャン信号を伝送して、トランジスタTを導通させる。上述の画素R、G、BのトランジスタTのドレイン端は、それぞれ、データラインDr、Dg、Dbを接続する。
【0003】
パネルチップの入力ピン数を減少させるために、パネル100は、更に、デマルチプレクサ102を含み、画素G、R、Bは電圧データソースDataを共用する。デマルチプレクサ102は、三個のスイッチSWr、SWg、SWbを含み、それぞれ、パルス信号CKHr、CKHg、CKHbにより制御される。図2は、パネル100の駆動波形、及び、対応する画素電圧Vr、Vg、Vbを示す図である。この実施例中、パネル100は、列反転(row inversion)を採用する。スキャンラインScanが画素R、G、BのトランジスタTを導通させる期間、電圧データソースDataは、時間順序により、赤、緑、青色画素R、G、Bのデータ電圧を伝送する。電圧データソースData上のデータ電圧を対応する画素中に伝送するために、パルス信号CKHr、CKHg、CKHbは、電圧データソースDataに対応して、スイッチSWr、SWg、SWbを順に起動する。赤色、緑色、青色画素の画素電圧Vr、Vg、Vbを参照すると、以下のことが分かる。電圧データソースData上の信号は、時間点t1で赤色画素Rを書き込み、時間点t2で緑色画素Gを書き込むと共に、時間点t3で青色画素Bを書き込む。画素R、G、Bの画素電極は、電圧がカップリングするので、画素R、G、Bの画素電圧Vr、Vg、Vbは偏移する。図のように、時間点t2において、緑色画素電圧Vgの変化は、赤色画素電圧Vrを増加させる(202)。時間点t3において、青色画素電圧Vbの変化は、緑色画素電圧Vgを増加させる(204)と共に、赤色画素電圧Vrを増加させる(206)。この実施例中、赤色画素の画素電圧Vrは、緑色と青色画素電圧Vg、Vbの影響を受けて、その偏移状況は重大である。
【0004】
図2の実施例中、電圧データソースDataが画素R、G、Bに提供するデータ電圧の大きさは同じである。パネル100は、ノーマリーホワイト(normally white)技術を採用し、電圧を施加しない状況下で透過する。NWパネル中、画素電極とコモン電極(電圧値はVcom)の電圧差が大きいほど画素が暗くなるので、偏移が重大な赤色画素Rが最も暗く、電圧カップリング偏移のない青色画素Bが最も明るい。故に、パネル100は青に偏る。パネル100が採用するのがノーマリーブラック(normally black)の場合、電圧を施加しない状況下で不透光で、画素電極とコモン電極の電圧差が大きいほど画素が明るくなり、パネル100は赤に偏る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、画素表示システムを提供し、電圧データソースDataを共用することにより、チップのピン数量を減少させ、更に、パネル100の色ずれ問題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
公知のパネル100のようにすべての画素が相同のストレージキャパシタCstを採用するのと異なり、本発明は各画素電極の電圧カップリング効果により生成される電圧カップリング偏移に基づいて、各画素のために専用のストレージキャパシタを設計する。
【0007】
図2で示されるように、スキャンラインScanは時間点t4で、画素R、G、BのトランジスタTの導通を停止する。スキャンラインScanの電圧変化量ΔVgateは、それぞれ、画素電圧Vr、Vg、Vbに対し、フィードスルー電圧Vfr、Vfg、及び、Vfbを生成する。フィードスルー電圧と画素のストレージキャパシタは相関するので、本発明は、各画素に対し専用のストレージキャパシタを設計し、フィードスルー電圧Vfr、Vfg、及び、Vfbを調整することにより、画素電圧Vr、Vg、Vbの電圧カップリング効果が生成する電圧カップリング偏移を補償する(図2の202、204、206)。
【発明の効果】
【0008】
本発明によりパネルの色ずれの問題が解決される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図3は、本発明の画像表示システムのパネル構造300を示し、赤色画素R、緑色画素G、及び、青色画素Bからなる。赤色画素Rは、赤色画素電極(電圧値はVr)に結合されるトランジスタT、及び、ストレージキャパシタCstrを有する。緑色画素Gは、緑色画素電極(電圧値はVg)に結合されるトランジスタTとストレージキャパシタCstgを有する。青色画素Bは、青色画素電極(電圧値はVb)に結合されるトランジスタTとストレージキャパシタCstbを有する。スキャンラインScanはこれらのトランジスタTのゲート端に接続され、スキャン信号を伝送して、トランジスタTを導通させる。上述の画素R、G、BのトランジスタTのドレイン端は、それぞれ、データラインDr、Dg、Dbを接続する。パネルチップの入力ピンを減少させるために、パネル300はパネル100と同じように、更に、デマルチプレクサ102を含み、画素G、R、Bは電圧データソースDataを共用する。デマルチプレクサ102は、三個のスイッチSWr、SWg、SWbを含み、それぞれ、パルス信号CKHr、CKHg、CKHbにより制御される。
【0010】
パネル300と公知のパネル100を比較すると、公知のディスプレイパネル100の全画素は相同のストレージキャパシタCstを有するのに対し、ディスプレイパネル300の画素は、特別に設計された専用のストレージキャパシタCstr、Cstg、Cstbを有する。
【0011】
図4で示される駆動波形と各画素電極の電圧値Vr、Vg、Vbにより、ストレージキャパシタCstr、Cstg、Cstbの設計コンセプトを説明する。画素R、B、Bの駆動順序はR→G→Bである。電圧データソースData上の信号が時間点t1で赤色画素Rを書き込み、時間点t2で緑色画素Gを書き込むと共に、時間点t3で青色画素Bを書き込む。この説明は、各画素のガンマセッティングが皆同じで、相同のグレイレベルにより画素R、G、Bを駆動していると仮定する。画素電圧Vrが時間点t1〜t2で固定される電圧値は画素電圧Vgの時間点t2〜t3で決定される電圧値に等しく、画素電圧Vbの時間点t3〜t4で固定される電圧値にも等しい。画素電圧とコモン電位Vcomの差は皆ΔVである。公知技術のように、これらの画素電極がカップリングし、画素電圧Vrは、画素電圧VgとVbの変動に伴い、電圧カップリング偏移ΔVrが存在する。また、画素電圧Vgは画素電圧Vbの変動に伴い、電圧カップリング偏移ΔVgが存在する。
【0012】
図3で示される画素R、B、Gの回路構造を分析すると、図5は、各画素の液晶キャパシタClcと画素内のトランジスタTのゲートドレイン寄生キャパシタVgdを更に考慮している。スキャンラインScanがトランジスタTを停止させる時、スキャンラインScanの電圧変化ΔVgateは、画素R、G、Bの画素電圧Vr、Vg、Vbを低下させ、電圧降下はフィードスルー電圧と称される。図4で示されるように、時間点t4で、これらの画素電圧Vr、Vg、Vbは、電圧変化ΔVgateがそれぞれ生成するフィードスルー電圧Vft、Vfg、及び、Vfbに対応する。図5の回路を参照すると、フィードスルー電圧値Vfr、Vfg、及び、Vfbは、
【数3】

【数4】

【数5】

【0013】
本発明は、これらのストレージキャパシタCstr、Cstg、及び、Cstbを設計することにより、フィードスルー電圧Vfr、Vfg、Vfbを調整して、電圧カップリング偏移ΔVrとΔVgを補償し、ディスプレイ上の色ずれ現象を除去する。
【0014】
図4を参照すると、ディスプレイの色ずれを除去するために、フィードスルー電圧Vfr、Vfg、Vfbは以下の等式を満たす必要がある。
ΔV +ΔVr -Vfr=ΔV +ΔVg -Vfg=ΔV -Vfb
【0015】
故に、Vfr =ΔVr + Vfb;Vfg =ΔVg + Vfbである。上述の等式1と2により、青色画素BのストレージキャパシタCstbはすでに設定され、コンピュータにより、電圧カップリング偏移ΔVrとΔVgをシミュレーションする前提下で、ストレージキャパシタCstr、及び、Cstgの設計原則は以下のようである。
【数6】

及び、
【数7】

【0016】
Vfbは等式3により得られる。
【0017】
しかし、画素R→G→Bの駆動順序が異なる場合、ストレージキャパシタCstr、Cstg、Cstbの設計原則は調整する必要がある。図6中、画素R、G、Bの駆動順序はB→G→Rである。電圧データソースData上の信号は時間点t1で青色画素Bを書き込み、時間点t2で緑色画素Gを書き込み、時間点t3で赤色画素Rを書き込む。ディスプレイの色ずれを除去するため、フィードスルー電圧Vfr、Vfg、Vfbは以下の等式を満たす必要がある。
ΔV +ΔVb -Vfb=ΔV +ΔVg -Vfg=ΔV -Vfr
【0018】
故に、Vfb=ΔVr + Vfr; Vfg=ΔVg + Vfr。等式2と3により、赤色画素Rのストレージキャパシタ値Cstrは既に設定され、コンピュータにより電圧カップリング偏移ΔVbとΔVgをシミュレーションする前提下で、ストレージキャパシタCstb、及び、Cstgの設計原則は以下のようである。
【数8】

及び
【数9】

【0019】
Vfrは等式1により得られる。
【0020】
図4と図6で列挙される具体例、及び、ストレージキャパシタの設計方式から以下のような結論が出される。同一のスキャンラインScanを共用し、異なる時間点でデータ電圧を書き込む画素(例えば、R、G、B画素は、それぞれ、時間点t1、t2、t3でデータ電圧を書き込む)は、皆、本発明の技術を応用して、電圧カップリング偏移を補償することができる。
【0021】
図7は、本発明の実施例による画像表示システムを示す図である。画像表示システムは、第一、第二画素P1とP2、スキャンラインScan、及び、第一、第二データラインD1とD2からなる。第一画素P1は、第一トランジスタT1と第一ストレージキャパシタCst1からなる。第一ストレージキャパシタCst1は、第一画素電極(電圧値はV1)により第一トランジスタT1のソース端に接続される。第二画素P2は、第二トランジスタT2と第二ストレージキャパシタCst2からなる。第二ストレージキャパシタCst2は、第二画素電極(電圧値はV2)により第二トランジスタT2のソース端に接続される。スキャンラインScanは、第一、第二トランジスタT1とT2のゲート端に接続され、スキャン信号を伝送して、第一、第二トランジスタT1とT2を導通させる。第一データラインD1は第一トランジスタT1のドレイン端に接続される。第二データラインD2は第二トランジスタT2のドレイン端に接続される。図7の実施方式は、デマルチプレクサ702が電圧データ信号Dataを第一データラインD1、或いは、第二データラインD2に送る。制御信号CSの制御下で、電圧データ信号Dataは、第一時間で、第一データラインD1に伝送され、第二時間で、第二データラインD2に伝送される。第一時間は第二時間より早い。
【0022】
第二時間で、第一画素電極の電圧レベルV1は、電圧カップリング効果により、第二画素電位V2に伴って変化する。第一画素電圧レベルV1の偏移は電圧カップリング偏移と称される。第一、第二トランジスタT1とT2の導通が停止する時、スキャンラインScanの電圧変化は、第一画素電極に対しフィードスルー電圧効果を生成し、第一画素電位V1は、第一フィードスルー電圧により偏移する。第一フィードスルー電圧値は、第一ストレージキャパシタCst1により調整されるので、本実施方式は、電圧カップリング偏移量に基づいて、第一ストレージキャパシタCst1を設計し、第一フィードスルー電圧に電圧カップリング偏移を補償させる。
【0023】
スキャンラインScanの電圧変化も、第二画素電極に対しフィードスルー電圧効果を生成し、第二画素電位V2が第二フィードスルー電圧により偏移する。本発明のもう一つの実施例中、第一ストレージキャパシタCst1は、第一フィードスルー電圧が、第二フィードスルー電圧と電圧カップリング偏移の和に等しくなるように設計される。本発明のもう一つの実施例中、第一ストレージキャパシタCst1は、以下の公式のように設計される。
【数10】

【0024】
Cgd1は、第一トランジスタT1のゲート端とドレイン端間の寄生キャパシタで、Clc1は第一画素P1の液晶キャパシタで、ΔVgateはスキャンラインの電圧変化である。ΔV1は電圧カップリング偏移で、コンピュータシミュレーションプログラムにより得られる。Vf2は第二フィードスルー電圧で、その値は、第二ストレージキャパシタCst2、第二トランジスタT2のゲート端とドレイン端間の寄生キャパシタCgd2、及び、第二画素P2の液晶キャパシタClc2により得られ、
【数11】

である。
【0025】
一実施例中、すべての画素の液晶キャパシタは皆相同で、すべての画素内のトランジスタのゲート、ドレインと寄生キャパシタも相同である。この時、本発明により設計される第一ストレージキャパシタCst1は第二ストレージキャパシタCst2より小さい。
【0026】
第一、第二画素P1とP2は、図3内の一部の画素に対応する。R→G→Bの駆動順序下で、第一画素P1は緑色画素Gに対応し、第二画素P2は青色画素Bに対応する。B→G→Rの駆動順序下で、第一画素P1は緑色画素Gに対応し、第二画素P2は赤色画素Rに対応する。
【0027】
図8は、本発明のもう一つの実施方式を示す図であり、図7と比較すると、図8の画像表示システムは、第三画素P3と第三データラインD3を含む。第三画素P3は、第三トランジスタP3と第三ストレージキャパシタCst3からなる。第三ストレージキャパシタCst3は、第三画素電極(電圧値がV3)により、第三トランジスタT3のソース端に接続される。第三トランジスタT3のドレインは、第三データラインD3に接続され、ゲート端もスキャンラインScanに接続される。制御信号CSの制御下で、電圧データ信号Dataは、第一時間で、第一データラインD1に伝送され、第二時間で、第二データラインD2に伝送され、第三時間で、第三データラインD3に伝送される。第一時間は第二時間より早く、第二時間は第三時間より早い。本実施例は、第一画素電極の電圧カップリング偏移に基づいて、第一ストレージキャパシタCst1(第一フィードスルー電圧に、第一画素電極の電圧カップリング偏移を補償させる)を設計する以外に、更に、第二画素電極の電圧カップリング偏移により第二ストレージキャパシタCst2を設計して、第二フィードスルー電圧に、第二画素電極の電圧カップリング偏移を補償させる。
【0028】
スキャンラインScanの電圧変化も、第三画素電極に対しフィードスルー電圧効果を生成し、第三画素電位V3は第三フィードスルー電圧により偏移する。本発明のもう一つの実施方式中、第一ストレージキャパシタCst1は、第一フィードスルー電圧が、第三フィードスルー電圧と第一画素電極上の電圧カップリング偏移の和に等しくなるように設計される。第二ストレージキャパシタCst2は、第二フィードスルー電圧が、第三フィードスルー電圧と第二画素電極の電圧カップリング偏移の和に等しくなるように設計される。本発明のもう一つの実施例中、第一、第二ストレージキャパシタCst1とCst2の設計は、以下の公式で示される。
【数12】

及び、
【数13】

【0029】
Cgd1とCgd2は、それぞれ、第一、第二トランジスタT1とT2のゲート端とドレイン端間の寄生キャパシタで、Clc1とClc2分は、それぞれ、第一、第二画素P1とP2の液晶キャパシタで、ΔVgateは、スキャンラインScanの電圧変化である。 ΔV1とΔV 2は、それぞれ、第一、第二画素電極の電圧カップリング偏移で、コンピュータシミュレーションプログラムにより得られる。Vf3は、第三フィードスルー電圧で、その値は、第三ストレージキャパシタCst3、第三トランジスタT3のゲート端とドレイン端間の寄生キャパシタ、及び、第三画素P3の液晶キャパシタCst3により得られ、
【数14】

である。
【0030】
ある実施例中、すべての画素の液晶キャパシタは皆相同で、すべての画素内のトランジスタのゲート、ドレインと寄生キャパシタも相同である。この時、本発明により設計される第一ストレージキャパシタCst1は第二ストレージキャパシタCst2より小さく、第二ストレージキャパシタCst2は第三ストレージキャパシタCst3より小さい。
【0031】
第一、第二、第三画素P1、P2、P3は、図3内の画素に対応し、R→G→Bの駆動順序下で、第一画素P1は赤色画素Rに対応し、第二画素P2は緑色画素Gに対応し、第三画素P3は、青色画素Bに対応する。B→G→Rの駆動順序下で、第一画素P1は青色画素Bに対応し、第二画素P2は緑色画素Gに対応し、第三画素P3は赤色画素Rに対応する。
【0032】
図9は電子装置900を示す図で、画素アレイ902、ディスプレイパネル904、及び、入力装置906からなる。入力装置906は、ディスプレイパネル904に接続されて、ディスプレイパネル904により表示したい画面を受信する。
【0033】
本発明の保護範囲は、ディスプレイパネル904を含み、本発明の画素は画素アレイ902を組成する。本発明のスキャンラインとデータラインはディスプレイパネル904の一部である。この他、本発明の保護範囲は、更に、電子装置900を含む。電子装置900は携帯電話、デジタルカメラ、PDA、タブレット型コンピュータ、デスクトップパソコン、テレビ、車両用ディスプレイ、携帯式DVDプレーヤー等である。
【0034】
本発明では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本発明に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本発明の精神と領域を脱しない範囲内で各種の変動や潤色を加えることができ、従って本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】公知のディスプレイパネル構造を示す図である。
【図2】図1の駆動波形、及び、対応する画素電圧Vr、Vg、Vbを示す図である。
【図3】本発明の画像表示システムのパネル構造を示す図である。
【図4】図3の駆動波形(R→G→B)、及び、対応する画素電圧Vr、Vg、及び、Vbを示す図である。
【図5】画素の液晶キャパシタと画素内のトランジスタの寄生キャパシタを図3のパネル構造に加入した図である。
【図6】図3の駆動波形(B→G→R)、及び、対応する画素電圧Vr、Vg、及び、Vbを示す図である。
【図7】本発明の実施例を示す図である。
【図8】本発明のもう一つの実施例を示す図である。
【図9】本発明を応用する装置を示す図である。
【符号の説明】
【0036】
100公知のパネル
102デマルチプレクサ
202、204、206電圧カップリング偏移
300パネル
702デマルチプレクサ
900電子装置
902画素アレイ
904ディスプレイパネル
906入力装置
B青色画素
CKHr、CKHg、CKHb パルス信号
Cgd 寄生キャパシタ
Clc 液晶キャパシタ
CS 制御信号
Cst ストレージキャパシタ
Cstr 赤色の画素のストレージキャパシタ
Cstg 緑色の画素のストレージキャパシタ
Cstb 青色の画素のストレージキャパシタ
Cst1 第一画素のストレージキャパシタ
Cst 第二画素のストレージキャパシタ
Cst3 第三画素のストレージキャパシタ
Data 電圧データソース
D1、D2、D3 データライン
Dr、Dg、Db データライン
G 緑色画素
P1、P2、P3 画素
R 紅色画素
Scan スキャンライン
SWr、SWg、SWb スイッチ
T トランジスタ
T1、T2、T3 トランジスタ
t1-t4 時間
Vcom コモン電極の電圧
Vfr、Vfg、Vfb フィードスルー電圧
Vr、Vg、Vb フィードスルー電圧
V1 第一画素電圧
V2 第二画素電圧
V3 第三画素電圧
ΔV 電圧差
ΔVgate スキャンラインの電圧変化
ΔVr、ΔVg、ΔVb 電圧カップリング偏移



【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像表示システムであって、
第一トランジスタ、及び、第一ストレージキャパシタを含み、前記第一ストレージキャパシタは第一画素電極により前記第一トランジスタのソース端に接続される第一画素と、
第二トランジスタ、及び、第二ストレージキャパシタを含み、前記第二ストレージキャパシタは第二画素電極により前記第二トランジスタのソース端に接続される第二画素と、
前記第一、及び、前記第二トランジスタのゲート端に接続され、スキャン信号を伝送して、前記第一、第二トランジスタを導通させるスキャンラインと、
前記第一トランジスタのドレイン端に接続され、第一時間で、電圧データ信号を受信する第一データラインと、
前記第二トランジスタのドレイン端に接続され、第二時間で、電圧データ信号を受信する第二データラインと、
から構成され、前記第一時間は前記第二時間より早く、前記第一ストレージキャパシタは、第一フィードスルー電圧を生成して、前記第一画素電極における前記電圧カップリング偏移を補償するように設計されており、前記第一画素電極の前記スキャン信号により生成される電圧変化は、前記第一フィードスルー電圧であることを特徴とする画像表示システム。
【請求項2】
前記画素電極のスキャン信号により生成する電圧変化は第二フィードスルー電圧であることを特徴とする請求項1に記載の画像表示システム。
【請求項3】
前記第一ストレージキャパシタは、前記第一フィードスルー電圧が、前記第二フィードスルー電圧と前記電圧カップリング偏移の和と等しくなるように設計されることを特徴とする請求項2に記載の画像表示システム。
【請求項4】
前記第一ストレージキャパシタは、以下の公式に従って設計され、
【数1】

で、
前記Cst1は、第一ストレージキャパシタのキャパシタ値で、
前記Cgd1は、前記第一トランジスタT1のゲート端とドレイン端間の寄生キャパシタで、
前記Clc1は、前記第一画素P1の液晶キャパシタで、
前記ΔVgateは、前記スキャンラインの電圧変化で、
前記ΔV1は、前記電圧カップリング偏移で、
前記Vf2は、前記第二フィードスルー電圧であることを特徴とする請求項3に記載の画像表示システム。
【請求項5】
前記第二フィードスルー電圧は以下の公式から得られ、
【数2】

前記Cst2は、第二ストレージキャパシタのキャパシタ値で、
前記Cgd2は、第二トランジスタT2のゲート端とドレイン端間の寄生キャパシタ、
前記Clc2は、第二画素P2の液晶キャパシタであることを特徴とする請求項4に記載の画像表示システム。
【請求項6】
前記電圧カップリング偏移はコンピュータシミュレーションプログラムにより得られることを特徴とする請求項4に記載の画像表示システム。
【請求項7】
前記第一ストレージキャパシタは、前記第二ストレージキャパシタより小さいことを特徴とする請求項1に記載の画像表示システム。
【請求項8】
更に、前記第一、第二画素、前記スキャンライン、前記第一、第二データラインを有するディスプレイパネルを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像表示システム。
【請求項9】
更に、前記ディスプレイパネルと、前記ディスプレイパネルに接続されて、前記ディスプレイパネルに表示したい画像を受信する入力装置とを有する電子装置を含むことを特徴とする請求項8に記載の画像表示システム。
【請求項10】
前記電子装置は、携帯電話、デジタルカメラ、PDA、タブレット型パソコン、デスクトップパソコン、テレビ、車両用ディスプレイ、或いは、携帯式DVDプレーヤーであることを特徴とする請求項9に記載の画像表示システム。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−287255(P2008−287255A)
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−124115(P2008−124115)
【出願日】平成20年5月12日(2008.5.12)
【出願人】(503141075)統寶光電股▲ふん▼有限公司 (155)
【Fターム(参考)】