画像表示装置、画像表示方法、及び画像表示プログラム
【課題】画像の表示制御に係る入力操作の利便性を向上させる画像表示装置、画像表示方法、及び画像表示プログラムを提供する。
【解決手段】操作量dの要素を有する入力操作を受け付けるタッチパネル24と、装置の傾きθ及び移動mの少なくとも一方を検出する検出装置18と、予め定められた表示制御情報から、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dと、検出装置18の検出結果としての装置の傾きθ及び移動mの少なくとも一方とに基づいて、表示装置22に表示された映像に係る表示制御を実行する表示制御手段40とを、備えたものであることから、装置の姿勢乃至移動と入力操作とを連携させて各種表示制御を実行することができる。
【解決手段】操作量dの要素を有する入力操作を受け付けるタッチパネル24と、装置の傾きθ及び移動mの少なくとも一方を検出する検出装置18と、予め定められた表示制御情報から、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dと、検出装置18の検出結果としての装置の傾きθ及び移動mの少なくとも一方とに基づいて、表示装置22に表示された映像に係る表示制御を実行する表示制御手段40とを、備えたものであることから、装置の姿勢乃至移動と入力操作とを連携させて各種表示制御を実行することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を表示させる表示部を備えた画像表示装置、画像表示方法、及び画像表示プログラムの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
画像を表示させる表示部を備えた画像表示装置が知られている。例えば、画像を表示させると共に利用者の接触に応じて入力を行うタッチパネルディスプレイを備えた画像表示装置がそれである。また、斯かる画像表示装置において、画像の表示制御に係る入力操作の利便性(操作性)を向上させる技術が提案されている。例えば、特許文献1に記載された端末装置がそれである。この技術によれば、傾斜センサにより検出される装置の傾きに応じて、ディスプレイの画面表示でスクロール又はカーソル移動を実行させるコマンドを発行することで、表示制御に係る入力操作の利便性を向上させることができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−79785号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前記従来の技術は、装置の傾きに応じて所定の入力操作を実行するものに過ぎず、利便性の向上には限界があった。例えば、タッチパネルディスプレイを備えた画像表示装置においては、一方の手で装置を持ちつつもう一方の手でタッチパネルに対する接触操作を行うものが一般的であり、片手操作における十分な利便性を保証する装置は未だ開発されていないのが現状である。このため、画像の表示制御に係る入力操作の利便性を向上させる画像表示装置、画像表示方法、及び画像表示プログラムの開発が求められていた。
【0005】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、画像の表示制御に係る入力操作の利便性を向上させる画像表示装置、画像表示方法、及び画像表示プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
斯かる目的を達成するために、本第1発明の要旨とするところは、画像を表示させる表示部を備えた画像表示装置であって、操作量の要素を有する入力操作を受け付ける操作入力装置と、その操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方を検出する検出装置と、予め定められた表示制御情報から、前記操作入力装置により受け付けられた入力操作の操作量と、前記検出装置の検出結果としての前記操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方とに基づいて、前記表示部に表示された映像に係る表示制御を実行する表示制御手段とを、備えたことを特徴とするものである。
【0007】
また、前記目的を達成するために、本第2発明の要旨とするところは、画像を表示させる表示部と、操作量の要素を有する入力操作を受け付ける操作入力装置と、その操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方を検出する検出装置とを、備えた画像表示装置による画像表示方法であって、予め定められた表示制御情報から、前記操作入力装置により受け付けられた入力操作の操作量と、前記検出装置の検出結果としての前記操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方とに基づいて、前記表示部に表示された映像に係る表示制御を実行する表示制御過程を含むことを特徴とするものである。
【0008】
また、前記目的を達成するために、本第3発明の要旨とするところは、画像を表示させる表示部と、操作量の要素を有する入力操作を受け付ける操作入力装置と、その操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方を検出する検出装置とを、備えた画像表示装置における制御装置を、予め定められた表示制御情報から、前記操作入力装置により受け付けられた入力操作の操作量と、前記検出装置の検出結果としての前記操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方とに基づいて、前記表示部に表示された映像に係る表示制御を実行する表示制御手段として機能させることを特徴とする画像表示プログラムである。
【発明の効果】
【0009】
このように、前記第1発明によれば、装置の傾き及び移動の少なくとも一方に基づいて、操作入力装置による入力操作の操作量に対応する表示制御を変更することで、装置の姿勢乃至移動と入力操作とを連携させて各種表示制御を実行することができる。すなわち、画像の表示制御に係る入力操作の利便性を向上させる画像表示装置を提供することができる。
【0010】
ここで、前記第1発明において、好適には、前記操作入力装置は、前記表示部の画面に相当する平面部に対する接触による入力操作を受け付けるタッチパネルであり、前記表示制御手段は、そのタッチパネルによるコマンド開始操作に応じて前記表示部における画面の一部に操作コマンド領域を表示させると共に、その操作コマンド領域に対しての前記タッチパネルによる接触操作に応じて前記表示制御を実行するものである。このようにすれば、画面の一部に表示された操作コマンド領域に対するタッチパネルによる接触入力操作と装置の姿勢乃至移動とを連携させて各種表示制御を実行することができる。
【0011】
また、好適には、前記表示制御手段は、前記タッチパネルにおいて前記コマンド開始操作が行われた前記平面部全体に対する相対位置に基づいて、前記表示部における前記操作コマンド領域の表示位置及び前記表示制御情報に係る判定基準を変更するものである。このようにすれば、装置を持つ手の左右を判断して画面における操作コマンド領域の表示位置を変更できると共に、その操作コマンド領域に対する接触入力操作に応じた表示制御の基準を左右の手に対応して決定することができる。
【0012】
また、好適には、前記表示部は、複数種類のコンテンツを表示させるものであり、前記表示制御手段は、前記操作入力装置により受け付けられた入力操作の操作量と、前記検出装置の検出結果としての前記操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方とに基づいて、前記複数種類のコンテンツに係る表示制御を実行すると共に、各コンテンツの種類に応じてその表示制御の態様を変更するものである。このようにすれば、装置の姿勢乃至移動と入力操作とを連携させて各コンテンツに係る実用的な表示制御を実行することができる。
【0013】
また、好適には、前記表示部は、前記コンテンツとして複数のページを切替表示させるものであり、前記表示制御手段は、前記操作入力装置により受け付けられた入力操作の操作量と、前記検出装置の検出結果としての前記操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方とに基づいて、前記複数のページをページ単位で切替表示させる第1の表示制御及び各ページを中途までスクロール表示させる第2の表示制御の何れかを選択的に実行するものである。このようにすれば、装置の姿勢乃至移動と入力操作とを連携させて実用的なページの切替表示制御を実行することができる。
【0014】
また、好適には、前記表示部は、前記操作入力装置による入力操作に応じて前記画面内を相対移動させられるカーソルを表示させるものであり、前記表示制御手段は、前記操作入力装置により受け付けられた入力操作の操作量と、前記検出装置の検出結果としての前記操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方とに基づいて、前記カーソルの移動量及び移動速度の少なくとも一方を変更する表示制御を実行するものである。このようにすれば、装置の姿勢乃至移動と入力操作とを連携させて実用的なカーソルの移動表示制御を実行することができる。
【0015】
また、前記第2発明によれば、装置の傾き及び移動の少なくとも一方に基づいて、操作入力装置による入力操作の操作量に対応する表示制御を変更することで、装置の姿勢乃至移動と入力操作とを連携させて各種表示制御を実行することができる。すなわち、画像の表示制御に係る入力操作の利便性を向上させる画像表示方法を提供することができる。
【0016】
また、前記第3発明によれば、装置の傾き及び移動の少なくとも一方に基づいて、操作入力装置による入力操作の操作量に対応する表示制御を変更することで、装置の姿勢乃至移動と入力操作とを連携させて各種表示制御を実行することができる。すなわち、画像の表示制御に係る入力操作の利便性を向上させる画像表示プログラムを提供することができる。
【0017】
また、前記第1乃至第3発明によれば、操作入力装置による入力操作の操作量に対応する表示制御に関して、装置の傾き及び移動の少なくとも一方に基づいて補正を行うものであることから、装置の姿勢乃至移動と入力操作とを連携させて各種表示制御を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施例である画像表示装置の外観の概要を示す図である。
【図2】図1の画像表示装置に備えられた構成を説明するブロック線図である。
【図3】図1の画像表示装置における制御部に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図4】図1の画像表示装置における表示装置の画面に操作コマンド領域が表示された様子を示す図である。
【図5】本実施例の表示制御に適用される第1の閾値に相当する画像表示装置の傾きを示す図である。
【図6】本実施例の表示制御に適用される第2の閾値に相当する画像表示装置の傾きを示す図である。
【図7】図1の画像表示装置における表示装置に複数のページにより構成された電子文書の各ページが表示された様子を説明する図である。
【図8】図1の画像表示装置における表示装置に複数のページにより構成された電子文書の各ページが表示された様子を説明する図である。
【図9】図1の画像表示装置における表示装置に表示された電子文書が各ページの中途までスクロール表示させられる様子を示す図である。
【図10】図1の画像表示装置における表示装置に複数のアイコンを選択可能に表示させるアプリケーション選択映像が表示された様子を説明する図である。
【図11】図10のアプリケーション選択映像において表示装置に表示される複数のページに相当するアイコンリストを例示する図である。
【図12】図11に示すアイコンリストにおいて図10に示す表示画面から右方向に縦1列分表示領域が移動させられた状態に対応する表示画面を示す図である。
【図13】図11に示すアイコンリストにおいて図10に示す表示画面から右方向に縦2列分表示領域が移動させられた状態に対応する表示画面を示す図である。
【図14】図11に示すアイコンリストにおいて図10に示す状態から右方向に縦1列分表示領域が移動させられた状態に対応する表示画面であり、使用頻度の高いアプリケーションに対応するアイコンが優先的に表示される様子を示している。
【図15】図11に示すアイコンリストにおいて図10に示す状態から右方向に縦1列分表示領域が移動させられた状態に対応する表示画面であり、使用頻度の高いアプリケーションに対応するアイコンが残されて表示される様子を示している。
【図16】図10のアプリケーション選択映像においてカーソルが表示された表示画面である。
【図17】図1の画像表示装置における表示装置に表示された映像に係る制御部による表示制御の要部について説明するフローチャートである。
【図18】図17に示す制御における単一オブジェクト処理を説明するフローチャートである。
【図19】図17に示す制御における複数オブジェクト処理を説明するフローチャートである。
【図20】図17に示す制御におけるカーソル処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例】
【0020】
図1は、本発明の一実施例である画像表示装置10の外観の概要を示す図である。また、図2は、斯かる画像表示装置10に備えられた構成を説明するブロック線図である。これらの図に示すように、本実施例の画像表示装置10は、所定の画像(映像)を表示させると共に、利用者の接触操作に応じて入力を行うためのタッチパネルディスプレイ12を備えており、例えば、利用者の手部(好適には、右手乃至左手すなわち片方の手)20によって保持された状態で、タッチパネルディスプレイ12に対して手部20における指部(例えば、装置を保持する手の親指)20fによる接触操作が行われるように構成されている。すなわち、本実施例の画像表示装置10は、片手での保持乃至操作が可能な操作入力装置付画像表示装置であり、画像表示制御をはじめとする各種制御を実行する制御部14と、複数の画像情報(画像ファイル)等、各種情報を記憶する記憶部16と、操作入力装置としてのタッチパネル24の重力方向に対する傾き及び移動の少なくとも一方を検出する検出装置18とを、備えて構成されている。なお、本実施例の画像表示装置10は、一方の手部(例えば、左手)により保持された状態で、他方の手部(例えば、右手)の指部によって接触操作が行われるものであってもよい。
【0021】
図2に示すように、タッチパネルディスプレイ12は、そのタッチパネルディスプレイ12に所定の映像を表示させる表示部(ディスプレイ)としての表示装置22と、操作入力装置としてのタッチパネル24とを、備えて構成されている。また、画像表示装置10には、表示装置22による画像(映像)の表示制御を行う表示制御部26と、タッチパネル24により入力される入力情報を処理する入力制御部28とが備えられており、それら表示制御部26及び入力制御部28により表示装置22及びタッチパネル24を介してタッチパネルディスプレイ12による画像表示制御乃至情報入力制御が実行される。
【0022】
タッチパネル24は、表示装置22の画面に相当する平面部(パネル)に対する利用者の指部20f等による接触に応じて入力操作を受け付けるものであり、画像表示装置10における画像表示制御をはじめとする各種制御に係る操作を可能とする。また、平面部に対して利用者の指部20f等が接触した状態でその接触部位が平面部内を移動させられる操作(以下、接触移動操作という)が行われた場合等においては、その移動量が操作量として入力制御部28により受け付けられる。また、この操作量は、タッチパネル24に対する最小操作量に相当する操作が行われた場合において、その操作の継続時間に対応するものであってもよい。すなわち、タッチパネル24は、操作量の要素を有する入力操作を受け付ける操作入力装置として機能する。
【0023】
また、図2に示すように、制御部14は、中央演算処理装置であるCPU30と、読出専用メモリであるROM32と、随時書込読出メモリであるRAM34とを、備えて構成されている。すなわち、制御部14は、RAM34の一時記憶機能を利用しつつROM32に記憶された情報に基づいてCPU30により種々の情報処理を実行する所謂マイクロコンピュータであり、表示制御部26を介してタッチパネルディスプレイ12(表示装置22)に所定の画像を表示させる画像表示制御や、そのタッチパネルディスプレイ12(タッチパネル24)への接触操作に応じて入力制御部28を介して入力される入力信号を処理する入力処理制御等、画像表示装置10に関する各種制御に加えて、後述する本実施例の表示制御を実行する。また、記憶部16は、ハードディスクやフラッシュメモリ等の記憶装置であり、後述するコンテンツデータベース38(図3を参照)等の各種データベースを備えている。
【0024】
検出装置18は、タッチパネル24の平面部が重力方向(鉛直方向)に対して垂直を成す状態を基準(傾きθ=0)として、タッチパネル24の重力方向に対する傾きθを検出する傾きセンサとしての機能、及びタッチパネル24の水平面内における移動mを検出する移動センサとしての機能の少なくとも一方の機能を有するセンサであり、好適には、重力方向に対する傾きθを検出できると共に水平面内における移動mを検出できる3軸ジャイロスコープ(gyroscope)である。検出装置18は、少なくともタッチパネル24の横方向(画面向かって左右方向)に関して、重力方向に対する傾きθを検出する。換言すれば、タッチパネル24の横方向に対応する第1軸方向に関して、重力方向に対する傾きθを検出する。また、好適には、タッチパネル24の縦横方向(画面向かって上下左右方向)それぞれに関して重力方向に対する傾きθを検出する。換言すれば、タッチパネル24の横方向に対応する第1軸方向及び縦方向に対応する第2軸方向それぞれに関して、重力方向に対する傾きθを検出する。また、画像表示装置10の移動mとして、好適には、画像表示装置10の水平方向に係る加速度の変化に対応する移動量(検出開始時点からの移動距離)を検出する。また、好適には、タッチパネル24の平面部に垂直な軸を中心軸として、その軸心回りの回転量(回転角)を検出する。なお、検出装置18は、操作入力装置としてのタッチパネル24の重力方向に対する傾きθ及び移動mの少なくとも一方を検出するものであるが、本実施例においてタッチパネル24は画像表示装置10の表示装置22と一体的に構成されたものであるため、検出装置18は、換言すれば、画像表示装置10の重力方向に対する傾きθ及び移動mの少なくとも一方を検出するものである。
【0025】
記憶部16に備えられたコンテンツデータベース38には、表示制御部26を介して表示装置22に所定のコンテンツに係る映像を表示させるための各種情報が記憶される。例えば、表示制御部26を介して表示装置22に所定の画像を表示させるための画像情報として、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)、PNG(Portable Network Graphics)、GIF(Graphics Interchange Format)等のファイル形式の複数の画像データ(画像ファイル)が、それぞれの識別情報(ファイル名)をインデックスとして使用したスライドショー等が記憶される。また、好適には、PDF(Portable Document Format)形式のドキュメントファイル、Excel(登録商標)形式のワークシートファイル、その他、所定のフォーマットの文書ファイル等、表示制御部26を介して表示装置22に複数のページにより構成された所定の電子文書を表示させるための情報が記憶される。また、好適には、それぞれ所定のアプリケーションに対応する複数のアイコンを選択可能に表示させるアプリケーション選択映像を、表示制御部26を介して表示装置22に表示させるための情報が記憶される。
【0026】
また、画像表示装置10は、通信インターフェイス36を備えている。この通信インターフェイス36は、無線により他の機器との間の情報の送受信を可能とする通信装置であり、画像表示装置10は、この通信インターフェイス36を介して公衆電話回線、ADSL回線、或いは光ファイバ回線等から構成されるWWW(World Wide Web)等の所謂インターネットに接続可能とされる。そして、画像表示装置10とインターネットに接続された他の機器との間で、通信インターフェイス36を介して相互に情報の通信が可能とされる。
【0027】
図3は、前記制御部14に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。この図3に示す表示制御手段40は、予め記憶部16等に記憶された表示制御情報から、タッチパネル24により受け付けられた入力操作に基づいて、表示装置22に表示された映像に係る表示制御を実行する。斯かる制御を行うために、操作コマンド領域表示制御手段42、コンテンツ表示制御手段44、及びカーソル表示制御手段46を含んでいる。以下、これらの制御機能について分説する。
【0028】
操作コマンド領域表示制御手段42は、タッチパネル24によるコマンド開始操作に応じて表示装置22における画面の一部に操作コマンド領域50を表示させる。図4は、表示装置22の画面に操作コマンド領域50が表示された様子を示す図である。表示制御手段40は、例えば、タッチパネル24に対するトリプルタップ(所定時間内に3回連続してパネルをタップする操作)、長押し(所定時間継続してパネルに接触する操作)、或いはオブジェクトが表示されていない領域に対するダブルタップ操作等、予め定められたコマンド開始操作が行われた場合には、図4に示すように、表示装置22における画面の一部に操作コマンド領域50を表示させる。好適には、その時点において表示装置22の画面に表示されている映像(図4においては複数のアイコンを選択可能に表示させるアプリケーション選択映像)の前面側に、その映像の一部に重ねて操作コマンド領域50を表示させる。また、好適には、所定時間以上操作コマンド領域50に対する操作が行われなかった場合には、表示装置22の画面からその操作コマンド領域50を消去する。また、好適には、表示装置22に表示されているコンテンツに応じて操作コマンド領域50の表示態様を変化させる。例えば、表示装置22に写真等の選択オブジェクトが無い場合には、背景が見えるように操作コマンド領域50を半透明(例えば、透明度50%)としたり、メニュー画面の場合にはオブジェクトを再配置する等の制御を行う。また、表示装置22に表示されているコンテンツが写真等の場合には、操作コマンド領域50に加えて所定の操作メニューを表示させるものであってもよい。
【0029】
表示制御手段40は、図4に示すように表示装置22の画面に操作コマンド領域50が表示された状態において、その操作コマンド領域50に対してのタッチパネル24による接触操作に応じて本実施例の表示制御を実行する。すなわち、基本的には、操作コマンド領域50に対して利用者の指部20f等が接触した状態でその接触部位が平面部内を移動させられる等してタッチパネル24により操作量dの要素を有する入力操作が行われた場合、その操作量dに応じて例えば複数のページにより構成された電子文書のページをを切替表示させる表示制御、複数のアイコンを選択可能に表示させるアプリケーション選択映像のページを切り替える表示制御、及び表示装置22の画面内を相対移動させられるカーソルの表示制御等を実行する。
【0030】
また、表示制御手段40は、予めROM32等に記憶された表示制御情報から、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dと、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10(タッチパネル24)の傾きθ及び移動mの少なくとも一方とに基づいて、表示装置22に表示された映像に係る表示制御を実行する。すなわち、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dに応じた表示制御を、検出装置18により検出された画像表示装置10の傾きθ乃至移動mに基づいて変化させる。換言すれば、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dが同じ値であっても、検出装置18により検出された画像表示装置10の傾きθ乃至移動mが異なる場合には、その操作量dに対応して異なる表示制御を実行する。
【0031】
また、表示制御手段40は、好適には、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ及び移動mの少なくとも一方が予め定められた閾値を超えるか否かに基づいて、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dに応じて異なる表示制御を行う。図5及び図6は、検出装置18により検出される画像表示装置10の重力方向に対する傾きθに関して、本実施例の表示制御に適用される閾値の一例について説明する図である。また、図5及び図6における矢印Gは重力方向を、中抜き矢印は利用者の指部20f等による入力操作をそれぞれ示している。
【0032】
図5は、本実施例の表示制御に適用される第1の閾値θ1に相当する画像表示装置10の傾きθを示す図であり、図6は、同じく第2の閾値θ2に相当する画像表示装置10の傾きθを示す図である。ここで、第1の閾値θ1は例えば5〜10°程度の値であり、第2の閾値θ2は例えば15〜25°程度の値である。表示制御手段40は、好適には、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθがこれらの閾値θ1、θ2を超えるか否かに基づいて、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dに応じて異なる表示制御を行う。例えば、検出装置18により検出される画像表示装置10の傾きθが0<θ<θ1の範囲内である場合において第1の態様の表示制御、θ1≦θ<θ2の範囲内である場合において第2の態様の表示制御、θ2≦θの範囲内である場合において第3の態様の表示制御をそれぞれ実行する。以下、図7〜図16等を用いて斯かる本実施例の表示制御の具体的な態様について説明する。
【0033】
図3に示すコンテンツ表示制御手段44は、コンテンツデータベース38に記憶された各種コンテンツに関して表示装置22における表示制御を実行する。すなわち、タッチパネル24により所定のコンテンツの表示制御を開始するための入力操作が行われた場合には、そのコンテンツに係る情報をコンテンツデータベース38から読み出してRAM34に展開し、各コンテンツの形式に応じた表示制御を実行する。例えば、複数のページにより構成された電子文書に相当するコンテンツに関して、図7〜図9を用いて後述するような表示制御を実行する。また、複数のアイコンを選択可能に表示させるアプリケーション選択映像に相当するコンテンツに関して、図10〜図16を用いて後述するような表示制御を実行する。
【0034】
また、コンテンツ表示制御手段44は、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dと、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ及び移動mの少なくとも一方とに基づいて、複数種類のコンテンツに係る表示制御を実行すると共に、各コンテンツの種類に応じてその表示制御の態様を変更する。換言すれば、各種類のコンテンツに関してそれぞれ個別に、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dに応じた表示制御を、検出装置18により検出された画像表示装置10の傾きθ乃至移動mに基づいて変化させる。なお、本実施例の表示制御は、必ずしも全てのコンテンツに関して異なる制御を行うものでなくともよく、例えば、複数のページにより構成された電子文書に相当するコンテンツであればそれらに共通する表示制御、複数のアイコンを選択可能に表示させるアプリケーション選択映像に相当するコンテンツであればそれらに共通する表示制御、及び複数の画像の切替表示であればそれらに共通する表示制御のように、それぞれのコンテンツ群について異なる態様の制御を実行するといったようにそれぞれ複数種類のコンテンツを含むコンテンツ群毎に、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dと、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ及び移動mの少なくとも一方とに基づく表示制御を行うものであってもよい。
【0035】
例えば、コンテンツ表示制御手段44は、好適には、複数のページにより構成されたコンテンツに関して、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dと、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ及び移動mの少なくとも一方とに基づいて、複数のページをページ単位で切替表示させる第1の表示制御及び各ページを中途までスクロール表示させる第2の表示制御の何れかを選択的に実行する。また、好適には、ページ内に行の要素を有するコンテンツに関して、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dと、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ及び移動mの少なくとも一方とに基づいて、複数のページをページ単位で切替表示させる第1の表示制御、各ページを中途までスクロール表示させる第2の表示制御、及び行を単位として各ページをスクロール表示させる第3の表示制御の何れかを選択的に実行する。
【0036】
図7及び図8は、複数のページにより構成された電子文書の各ページが表示装置22に表示された様子を説明する図であり、図7は第16ページ52aが表示された様子を、図8は第17ページ52b(以下、特に区別しない場合には単にページ52という)が表示された様子をそれぞれ示している。この図7及び図8に示すコンテンツは、各ページ52が表示装置22の画面に1枚ずつ表示される形式の電子文書に相当するものであり、タッチパネル24による所定操作によりページ52単位で切替可能とされている。また、図9に示すように、タッチパネル24による所定操作により各ページ52を中途までスクロール表示させる表示制御や、行を単位として(例えば、1行乃至数行ずつ)各ページ52をスクロール表示させる表示制御等が可能とされている。この表示制御は、表示装置22における画面の一部に表示された操作コマンド領域50に対してのタッチパネル24による接触操作に応じて実行されるものであり、例えば、操作コマンド領域50に対して右方向(左側から右側へ)の接触移動操作が行われた場合、ページ52を進ませる切替表示制御乃至スクロール表示制御が実行される一方、操作コマンド領域50に対して左方向(右側から左側へ)の接触移動操作が行われた場合、ページ52を戻す切替表示制御乃至スクロール表示制御が実行される。
【0037】
図7〜図9に示すコンテンツの表示制御に関して、コンテンツ表示制御手段44は、タッチパネル24の操作コマンド領域50に対応する部分により操作量dの要素を有する入力操作が行われた場合、その操作量dに応じて、例えば、検出装置18により検出される画像表示装置10の傾きθが0<θ<θ1の範囲内である場合において行を単位として各ページ52をスクロール表示させる第3の表示制御、θ1≦θ<θ2の範囲内である場合において各ページ52を中途までスクロール表示させる第2の表示制御、θ2≦θの範囲内である場合において複数のページ52をページ単位で切替表示させる第1の表示制御をそれぞれ実行する。すなわち、タッチパネル24により所定の操作量dに相当する接触移動操作が受け付けられた場合において、傾きθが0<θ<θ1の範囲内である場合には、その操作量dに対して各ページ52を1行乃至複数行ずつスクロール表示させる。このスクロールに係る行数は、操作量dに応じて定められる。すなわち、操作量dが大きいほど多くの行が進められるようにスクロール表示制御が行われる。また、傾きθがθ1≦θ<θ2の範囲内である場合には、その操作量dに対して各ページ52を中途までスクロール表示させる。このスクロール量は、操作量dに応じて定められる。すなわち、操作量dが大きいほどスクロール量が多くなるようにスクロール表示制御が行われる。また、傾きθがθ2≦θの範囲内である場合には、その操作量dに対して複数のページ52をページ単位で切替表示させる。この切り替えに係るページ数は、操作量dに応じて定められる。すなわち、操作量dが大きいほど多くのページ52が進められるように切替表示制御が行われる。
【0038】
また、コンテンツ表示制御手段44は、タッチパネル24の操作コマンド領域50に対応する部分により操作量dの要素を有する入力操作が行われた場合、その操作量dに応じて、例えば、検出装置18により検出される画像表示装置10の移動mが0<m<m1の範囲内である場合において行を単位として各ページ52をスクロール表示させる第3の表示制御、m1≦m<m2の範囲内である場合において各ページ52を中途までスクロール表示させる第2の表示制御、m2≦mの範囲内である場合において複数のページ52をページ単位で切替表示させる第1の表示制御をそれぞれ実行する。ここで、各表示制御の詳細は上記の通りであり、各表示制御における操作量dとスクロール量乃至切替ページ数との対応関係も上述したものと同じである。
【0039】
また、コンテンツ表示制御手段44は、図7〜図9に示すコンテンツの表示制御に関して、検出装置18の検出結果によらず一律に各ページ52をスクロール表示させるスクロール表示制御を実行すると共に、その表示制御に際して検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の方向を伴う傾きθ及び方向を伴う移動mの少なくとも一方に基づいて、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dに対応するスクロール量に重み付けを行うものであってもよい。すなわち、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ乃至移動mが大きくなるほど、所定の操作量dに対応するスクロール量を大きくする表示制御を行うものであってもよい。また、タッチパネル24の左右方向に関して右方向に傾いている場合には、右方向への操作に係る操作量dに関して1以上の重み付けをする一方、左方向への操作に係る操作量dに関して1未満の重み付けをするものであってもよい。例えば、画像表示装置10が右方向へ所定角度θ傾いた状態で、タッチパネル24の操作コマンド領域50に対応する部分により右方向へ操作量dに相当する入力操作が行われた場合には、その操作量dに予め定められた例えば1.2の重み付けを行いd×1.2に相当する操作量に対応する表示制御を実行する一方、左方向へ操作量dに相当する入力操作が行われた場合には、その操作量dに予め定められた例えば0.8の重み付けを行いd×0.8に相当する操作量に対応する表示制御を実行する。
【0040】
また、コンテンツ表示制御手段44は、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ乃至移動mが大きくなるほど、所定の操作量dに対応するスクロール速度を速くする表示制御を行うものであってもよい。その場合、特徴ページすなわちPDF等のチャプタや写真の再生頻度が高い写真に相当するページ52付近では切替速度を落とすことが望ましい。また、検出装置18の検出結果によらず一律に各ページ52を行単位でスクロール表示させるスクロール表示制御を実行すると共に、その表示制御に際して検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ乃至移動mが大きくなるほど、所定の操作量dに対応するスクロール行数を多くする表示制御を行うものであってもよい。また、検出装置18の検出結果によらず一律に複数のページ52をページ単位で切替表示させる表示制御を実行すると共に、その表示制御に際して検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ乃至移動mが大きくなるほど、所定の操作量dに対応するページ数を多くする表示制御を行うものであってもよい。
【0041】
図10は、複数のアイコン54を選択可能に表示させるアプリケーション選択映像56が表示装置22に表示された様子を説明する図である。この図10に示すように、アプリケーション選択映像56において、表示装置22の画面内には例えば縦4個×横3個、計12個のアイコン54が表示されるようになっている。この各アイコン54は、画像表示装置10の制御部14において実行可能な複数種類のアプリケーション例えばピクチャビューワ、メーラ、ブラウザ、テキストエディタ、アドレス帳等にそれぞれ対応するものであり、タッチパネル24の操作に応じて何れかのアイコン54が選択されることにより、そのアイコン54に対応するアプリケーションが起動され、画像表示装置10(制御部14)においてそのアプリケーションが実行されるようになっている。
【0042】
図11は、アプリケーション選択映像56において表示装置22に表示される複数のページに渡るアイコンリスト58を例示する図である。この図11に示すように、アプリケーション選択映像56において表示される複数のアイコン54に関して、ページ乃至表示順に対応してそれら複数のアイコン54が配列されたアイコンリスト58が予め定められており、ROM32等に記憶されている。コンテンツ表示制御手段44は、アプリケーション選択映像56の表示制御に際して、このアイコンリスト58に基づき、タッチパネル24による操作に応じて表示装置22の画面に表示されるアイコン54(ページ)を変更する。すなわち、図11に示すアイコンリスト58においては、アプリケーション選択映像56において表示される複数のアイコン54が縦4個×横n個に配列されており、タッチパネル24による操作に応じてページが進められる毎に例えばその操作方向に対応する左右何れかの縦1列が次の表示順のアイコン54に入れ替えられるようになっている。例えば、図10に示す状態から右方向に縦1列分表示領域が移動させられた状態に対応する表示画面を図12に、右方向に縦2列分表示領域が移動させられた状態に対応する表示画面を図13にそれぞれ示している。なお、アプリケーション選択映像56においては、左右方向の移動のみならず上下方向のアイコン54(ページ)の移動も考えられるが、以下の実施例においては専ら左右方向の移動について説明する。
【0043】
コンテンツ表示制御手段44は、図10〜図13に示すコンテンツの表示制御に関して、タッチパネル24の操作コマンド領域50に対応する部分により操作量dの要素を有する入力操作が行われた場合、その操作量dに応じて、例えば、検出装置18により検出される画像表示装置10の傾きθが0<θ<θ1の範囲内である場合において図11に示す縦1行単位で表示領域を切り替える表示制御、θ1≦θ<θ2の範囲内である場合において図11に示す縦2行単位で表示領域を切り替える表示制御、θ2≦θの範囲内である場合において図11に示す縦3行単位で表示領域を切り替える表示制御すなわち表示されているアイコン54をすべて左右何れかの表示領域のものに変更する表示制御をそれぞれ実行する。例えば、図10に示す表示画面において、タッチパネル24の操作コマンド領域50に対応する部分により操作量dの要素を有する入力操作が行われた場合、画像表示装置10の傾きθが0<θ<θ1の範囲内である場合には図12の表示画面に切り替える表示制御が行われる一方、θ1≦θ<θ2の範囲内である場合には図13の表示画面に切り替える表示制御が行われる。
【0044】
また、コンテンツ表示制御手段44は、タッチパネル24の操作コマンド領域50に対応する部分により操作量dの要素を有する入力操作が行われた場合、その操作量dに応じて、例えば、検出装置18により検出される画像表示装置10の移動mが0<m<m1の範囲内である場合において図11に示す縦1行単位で表示領域を切り替える表示制御、m1≦m<m2の範囲内である場合において図11に示す縦2行単位で表示領域を切り替える表示制御、m2≦mの範囲内である場合において図11に示す縦3行単位で表示領域を切り替える表示制御すなわち表示されているアイコン54をすべて左右何れかの表示領域のものに変更する表示制御をそれぞれ実行する。
【0045】
また、コンテンツ表示制御手段44は、好適には、各アイコン54に対応するアプリケーションの使用頻度(各アイコン54の選択頻度)に基づいてアプリケーション選択映像56に係る各画面の表示態様を変更する。例えば、アイコンリスト58における各アイコン54毎に、対応するアプリケーションの使用頻度として累積使用回数(起動回数)乃至所定期間内の使用回数等が記憶部16等に記憶されている。コンテンツ表示制御手段44は、例えば、対応するアプリケーションの使用頻度に基づいて、タッチパネル24の操作コマンド領域50に対応する部分により入力された操作量dの入力操作に応じた各アイコン54の移動量を変更する。
【0046】
図14は、図11に示すアイコンリスト58において図10に示す状態から右方向に縦1列分表示領域が移動させられた状態に対応する表示画面である。ここで、破線で囲繞して示すアイコン54aは図11に示すアイコンリスト58において表示領域に入らない更に次の縦1列に属するものであるが、使用頻度が高いために優先して表示領域内に収められ、縦1列分左の列に含まれて表示装置22の画面に表示されている。一方、図15は、同様に図11に示すアイコンリスト58において図10に示す状態から右方向に縦1列分表示領域が移動させられた状態に対応する表示画面である。ここで、破線で囲繞して示すアイコン54bは図11に示すアイコンリスト58において表示領域から外れた最も左の縦1列に属するものであるが、使用頻度が高いため縦2列の移動が検出された場合でも表示領域内に残され、縦1列分右の列に含まれて表示装置22の画面に表示されている。これら図14及び図15に示すように、コンテンツ表示制御手段44は、好適には、各アイコン54に対応するアプリケーションの使用頻度が高い場合には、そのアイコン54を優先的に表示領域に表示させるように(表示領域内に長く残されるように)アプリケーション選択映像56に係る各画面の表示態様を変更する。また、好適には、各アイコン54に対応するアプリケーションの使用頻度が低い場合には、そのアイコン54を優先的に表示領域から除外するように、或いは表示領域に入るのを遅らせるようにアプリケーション選択映像56に係る各画面の表示態様を変更する。換言すれば、使用頻度の高いアプリケーションに対応するアイコン54は、表示装置22の表示領域に早く収められ且つ遅く除外されるように、使用頻度の低いアプリケーションに対応するアイコン54は、表示装置22の表示領域に遅れて収められ且つ早く除外されるように表示制御が行われる。すなわち、表示領域内外間での各アイコン54の操作量に対する移動量が、各アイコン54の使用頻度により異なる表示制御が行われる。
【0047】
また、コンテンツ表示制御手段44は、好適には、対応するアプリケーションの使用頻度に基づいて、アプリケーション選択映像56における各アイコン54の表示位置を変更する。例えば、使用頻度の高いアプリケーションに対応するアイコン54を利用者の指部20fの付近すなわち操作コマンド領域50の付近に表示させるようにその表示位置を変更する。また、操作コマンド領域50に対応する部分への操作後にその操作コマンド領域50が画面から消える表示制御を行う場合には、その操作コマンド領域50に対応する位置に使用頻度の高いアプリケーションに対応するアイコン54が表示されるものであってもよい。
【0048】
図3に示すカーソル表示制御手段48は、タッチパネル24による入力操作に応じて画面内を相対移動させられるカーソル60を表示装置22に表示させる。図16は、アプリケーション選択映像56においてカーソル60が表示された表示画面である。この図16に示す例では、タッチパネル24の操作コマンド領域50に対応する部分により操作量dの要素を有する入力操作が行われた場合、その操作量dに応じてアプリケーション選択映像56内をカーソル60が相対移動させられる表示制御が実行される。また、カーソル60が所定のアイコン54に重ねられた状態で、タッチパネル24の操作コマンド領域50に対応する部分によりダブルタップ等の操作が行われることにより、そのアイコン54に対応するアプリケーションが起動され、画像表示装置10(制御部14)においてそのアプリケーションが実行される。
【0049】
カーソル表示制御手段48は、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dと、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ及び移動mの少なくとも一方とに基づいて、カーソル60の移動量及び移動速度の少なくとも一方を変更する表示制御を実行する。例えば、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ及び移動mの少なくとも一方に基づいて、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dに対応するカーソル60の移動量及び移動速度に重み付けを行う。すなわち、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ乃至移動mが大きくなるほど、所定の操作量dに対応するカーソル60の移動量及び移動速度の少なくとも一方を大きくする表示制御を行う。また、タッチパネル24の左右方向に関して右方向に傾いている場合には、右方向への操作に係る操作量dに関して1以上の重み付けをする一方、左方向への操作に係る操作量dに関して1未満の重み付けをするものであってもよい。
【0050】
また、カーソル表示制御手段48は、好適には、各アイコン54に対応するアプリケーションの使用頻度(各アイコン54の選択頻度)に基づいてカーソル60の表示態様を変更する。例えば、各アイコン54に対応するアプリケーションの使用頻度が高い場合には、そのアイコン54に優先的に接近させられるように(接近速度を大きくするように)カーソル60の移動に係る表示態様を変更する。或いは、各アイコン54に対応するアプリケーションの使用頻度が高いほど、そのアイコン54を横切る(アイコン54上を通過する)のに要する移動量を大きくするようにカーソル60の移動に係る表示態様を変更する。斯かる制御に関して、アプリケーションの選択のみならず、例えば写真の領域選択を行うカーソルを移動する際、人物の顔等の特徴領域での移動速度を遅くするといった処理にも好適に適用される。
【0051】
ここで、図3に示す表示制御手段40は、タッチパネル24において前記コマンド開始操作が行われた平面部全体に対する相対位置に基づいて、表示装置22における操作コマンド領域50の表示位置及び表示制御情報に係る判定基準を変更する。例えば、タッチパネル24における平面部全体に対する右側(例えば右半分)においてトリプルタップ等の前記コマンド開始操作が行われた場合、表示装置22における平面部全体に対する右側に対応する位置に操作コマンド領域50を表示させると共に右手用(右手で画像表示装置10を持つ利用者用)の判定基準を設定する。また、タッチパネル24における平面部全体に対する左側(例えば左半分)においてトリプルタップ等の前記コマンド開始操作が行われた場合、表示装置22における平面部全体に対する左側に対応する位置に操作コマンド領域50を表示させると共に左手用(左手で画像表示装置10を持つ利用者用)の判定基準を設定する。換言すれば、タッチパネル24において前記コマンド開始操作が行われた平面部全体に対する相対位置に基づいて、利用者が画像表示装置10を右手で保持しているか或いは左手で保持しているかを判断し、その判断結果に基づいてそれぞれの手に合わせた方向に傾斜させられた場合に前記制御が行われるように設定を変更する。例えば、利用者が右手で画像表示装置10を保持していると判断される場合には右方向への傾きθについて左方向への傾きθよりもわずかな傾きに対応して同じ重み付けをするものとし、例えば右方向へ15°傾けた場合と左方向へ30°傾けた場合とが同じ重み付けになる設定とする。また、左右方向で判定基準となる傾きθの閾値θ1、θ2をそれぞれ異なる値に設定するものであってもよい。例えば、画像表示装置10を右手で保持している場合には、その画像表示装置10を右側に傾けにくい一方、左側へは傾けやすい。従って、上述のように、右方向へ15°傾けた場合と左方向へ30°傾けた場合とが同じ重み付けになる設定とすることで、表示制御に係る操作性を更に向上させることができる。
【0052】
図17は、表示装置22に表示された映像に係る制御部14による表示制御の要部について説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0053】
先ず、ステップ(以下、ステップを省略する)S1において、タッチパネル24に対してトリプルタップが行われる等、予め定められたコマンド開始操作が行われたか否かが判断される。このS1の判断が否定される場合には、S10以下の処理が実行されるが、S1の判断が肯定される場合には、S1′において、表示装置22における画面の一部に操作コマンド領域50が既に表示されているか否かが判断される。このS1′の判断が否定される場合には、S2において、表示装置22における画面の一部に操作コマンド領域50を表示させられた後、S10以下の処理が実行されるが、S1′の判断が肯定される場合には、S3において、検出装置18により検出された画像表示装置10の重力方向に対する傾きθ及び移動mの少なくとも一方が取得される。次に、S4において、タッチパネル24においてS1のコマンド開始操作が行われた平面部全体に対する相対位置に基づいて、利用者が画像表示装置10を右手で保持しているか或いは左手で保持しているかが判断され、その判断結果に基づいてそれぞれの手に合わせた重み付けの設定が行われる。
【0054】
次に、S5において、操作コマンド領域50に対してのタッチパネル24による接触操作に応じて画面切替操作が行われたか否かが判断される。このS5の判断が否定される場合には、S7以下の処理が実行されるが、S5の判断が肯定される場合には、S6において、単一オブジェクトのページであるか否かが判断される。このS6の判断が肯定される場合には、SAにおいて、例えば図7〜図9を用いて前述した電子文書等、1つのコンテンツで表示装置22の画面が構成される単一オブジェクトに関して図18に示す単一オブジェクト処理が実行された後、S10以下の処理が実行されるが、S6の判断が否定される場合には、SBにおいて、例えば図10〜図15を用いて前述したアプリケーション選択映像56等、相互に関連性の低い複数のコンテンツで表示装置22の画面が構成される複数オブジェクトに関して図19に示す複数オブジェクト処理が実行された後、S10以下の処理が実行される。
【0055】
S7においては、カーソル移動処理であるか否かが判断される。このS7の判断が肯定される場合には、SCにおいて、図16を用いて前述したカーソル60を含む表示画面に関して図20に示すカーソル処理が実行された後、S10以下の処理が実行されるが、S7の判断が否定される場合には、S8において、表示装置22に表示された何れかのアイコン54を選択する操作であるか否かが判断される。このS8の判断が肯定される場合には、S9において、選択されたアイコン54に対応するアプリケーションが起動され、画像表示装置10においてそのアプリケーションが実行された後、S10以下の処理が実行されるが、S8の判断が否定される場合には、S10において、操作コマンド領域50の表示に係るタイムアウトが検出されたか否か、すなわち表示装置22の画面に操作コマンド領域50が表示されてから予め定められた所定時間が経過したか否かが判断される。このS10の判断が否定される場合には、S12以下の処理が実行されるが、S10の判断が肯定される場合には、S11において、表示装置22の画面から操作コマンド領域50が消去(削除)される。次に、S12において、制御終了であるか否かが判断される。このS12の判断が否定される場合には、S1以下の処理が再び実行されるが、S12の判断が肯定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられる。
【0056】
図18は、図17に示す制御におけるSAに対応する単一オブジェクト処理を説明するフローチャートである。この制御では、先ず、SA1において、検出装置18により検出される画像表示装置10の傾きθが第2の閾値θ2以上であるか否かが判断される。このSA1の判断が肯定される場合には、SA2において、表示装置22の画面に表示されるオブジェクトを特徴ページ(例えばPDF等のチャプタや写真の再生頻度が高いページに相当)単位で切替表示させる表示制御が実行された後、図17に示すメインルーチンへ復帰させられるが、SA1の判断が否定される場合には、SA3において、検出装置18により検出される画像表示装置10の傾きθが第1の閾値θ1以上であるか否かが判断される。このSA3の判断が肯定される場合には、SA4において、表示装置22の画面に表示されるオブジェクトを1枚のページ52単位で(ページ1枚毎に)切替表示させる表示制御が実行された後、図17に示すメインルーチンへ復帰させられるが、SA3の判断が否定される場合には、SA5において、表示装置22の画面に表示されるオブジェクトを行単位でスクロール表示させる表示制御が実行された後、図17に示すメインルーチンへ復帰させられる。
【0057】
図19は、図17に示す制御におけるSBに対応する複数オブジェクト処理を説明するフローチャートである。この制御では、先ず、SB1において、アイコンリスト58における各アイコン54毎に記憶された対応するアプリケーションの使用頻度が記憶部16から取得される。次に、SB2において、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量d、検出装置18の検出結果としての傾きθ及び移動mの少なくとも一方、及びSB1にて取得された各アイコン54に対応するアプリケーションの使用頻度に基づいて、各オブジェクトすなわちアイコンリスト58における各アイコン54の移動量が算出される。次に、SB3において、SB2にて算出された移動量に基づいてアイコンリスト58に定められた各アイコン54が移動させられる表示制御が実行された後、図17に示すメインルーチンへ復帰させられる。
【0058】
図20は、図17に示す制御におけるSCに対応するカーソル処理を説明するフローチャートである。この制御では、先ず、SC1において、アイコンリスト58における各アイコン54毎に記憶された対応するアプリケーションの使用頻度が記憶部16から取得される。次に、SC2において、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量d、検出装置18の検出結果としての傾きθ及び移動mの少なくとも一方、及びSC1にて取得された各アイコン54に対応するアプリケーションの使用頻度に基づいて、カーソル60の移動量及び移動速度の少なくとも一方が算出される。次に、SC3において、SC2にて算出された移動量及び移動速度の少なくとも一方に基づいて画面内をカーソル60が相対移動させられる表示制御が実行された後、図17に示すメインルーチンへ復帰させられる。
【0059】
以上の制御において、S1〜S10、SA、SB、及びSCが表示制御手段40の動作乃至表示制御過程に、S1及びS2が操作コマンド領域表示制御手段42の動作に、SA及びSBがコンテンツ表示制御手段44の動作に、SCがカーソル表示制御手段46の動作にそれぞれ対応する。
【0060】
このように、本実施例によれば、操作量dの要素を有する入力操作を受け付ける操作入力装置と、その操作入力装置の重力方向に対する傾きθ及び移動mの少なくとも一方を検出する検出装置18と、予め定められた表示制御情報から、前記操作入力装置により受け付けられた入力操作の操作量dと、検出装置18の検出結果としての前記操作入力装置の傾きθ及び移動mの少なくとも一方とに基づいて、表示装置22に表示された映像に係る表示制御を実行する表示制御手段40(S1〜S10、SA、SB、及びSC)とを、備えたものであることから、装置の傾きθ及び移動mの少なくとも一方に基づいて、操作入力装置による入力操作の操作量dに対応する表示制御を変更することで、装置の姿勢乃至移動と入力操作とを連携させて各種表示制御を実行することができる。すなわち、画像の表示制御に係る入力操作の利便性を向上させる画像表示装置10を提供することができる。
【0061】
また、前記操作入力装置は、表示装置22の画面に相当する平面部に対する接触による入力操作を受け付けるタッチパネル24であり、表示制御手段40は、そのタッチパネル24によるコマンド開始操作に応じて表示装置22における画面の一部に操作コマンド領域50を表示させると共に、その操作コマンド領域50に対してのタッチパネル24による接触操作に応じて前記表示制御を実行するものであるため、画面の一部に表示された操作コマンド領域50に対するタッチパネル24による接触入力操作と装置の姿勢乃至移動とを連携させて各種表示制御を実行することができる。
【0062】
また、表示制御手段40は、タッチパネル24においてコマンド開始操作が行われた平面部全体に対する相対位置に基づいて、表示装置22における操作コマンド領域50の表示位置及び前記表示制御情報に係る判定基準を変更するものであるため、装置を持つ手の左右を判断して画面における操作コマンド領域50の表示位置を変更できると共に、その操作コマンド領域50に対する接触入力操作に応じた表示制御の基準を左右の手に対応して決定することができる。
【0063】
また、表示装置22は、複数種類のコンテンツを表示させるものであり、表示制御手段40は、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dと、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ及び移動mの少なくとも一方とに基づいて、複数種類のコンテンツに係る表示制御を実行すると共に、各コンテンツの種類に応じてその表示制御の態様を変更するものであるため、装置の姿勢乃至移動と入力操作とを連携させて各コンテンツに係る実用的な表示制御を実行することができる。
【0064】
また、表示装置22は、コンテンツとして複数のページ52を切替表示させるものであり、表示制御手段40は、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dと、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ及び移動mの少なくとも一方とに基づいて、複数のページ52をページ単位で切替表示させる第1の表示制御及び各ページ52を中途までスクロール表示させる第2の表示制御の何れかを選択的に実行するものであるため、装置の姿勢乃至移動と入力操作とを連携させて実用的なページ52の切替表示制御を実行することができる。
【0065】
また、表示装置22は、タッチパネル24による入力操作に応じて画面内を相対移動させられるカーソル60を表示させるものであり、表示制御手段40は、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dと、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ及び移動mの少なくとも一方とに基づいて、カーソル60の移動量及び移動速度の少なくとも一方を変更する表示制御を実行するものであるため、装置の姿勢乃至移動と入力操作とを連携させて実用的なカーソル60の移動表示制御を実行することができる。
【0066】
また、本実施例によれば、予め定められた表示制御情報から、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dと、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ及び移動mの少なくとも一方とに基づいて、表示装置22に表示された映像に係る表示制御を実行する表示制御過程(S1〜S10、SA、SB、及びSC)を含むことから、装置の傾きθ及び移動mの少なくとも一方に基づいて、操作入力装置による入力操作の操作量dに対応する表示制御を変更することで、装置の姿勢乃至移動と入力操作とを連携させて各種表示制御を実行することができる。すなわち、画像の表示制御に係る入力操作の利便性を向上させる画像表示方法を提供することができる。
【0067】
また、本実施例によれば、画像表示装置10の制御部14を、予め定められた表示制御情報から、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dと、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ及び移動mの少なくとも一方とに基づいて、表示装置22に表示された映像に係る表示制御を実行する表示制御手段40として機能させることを特徴とする画像表示プログラムであることから、装置の傾きθ及び移動mの少なくとも一方に基づいて、操作入力装置による入力操作の操作量dに対応する表示制御を変更することで、装置の姿勢乃至移動と入力操作とを連携させて各種表示制御を実行することができる。すなわち、画像の表示制御に係る入力操作の利便性を向上させる画像表示プログラムを提供することができる。
【0068】
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
【0069】
例えば、前述の実施例では、図7〜図9に示すような複数のページ52を有する電子文書の表示制御、乃至図10〜図15に示すような複数のアイコン54を選択可能に表示させるアプリケーション選択映像56の表示制御等に本発明が適用された例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばピクチャビューワにおける複数の画像の切替表示制御や、アドレス帳におけるスクロール表示制御等にも本発明は好適に適用されるものである。
【0070】
また、前述の実施例において、表示制御手段40は制御部14に機能的に備えられたものであったが、同等の機能を奏する個別の制御部として制御部14とは別体に備えられたものであってもよい。また、画像表示装置10においては、タッチパネルディスプレイ12の表示制御乃至入力情報処理を行う表示制御部26及び入力制御部28が制御部14とは別体の制御部として備えられたものであったが、これらはその一方乃至両方が制御部14に機能的に備えられたものであってもよい。
【0071】
また、前述の実施例では、画像表示機能を有すると共に接触による入力装置として機能するタッチパネルディスプレイ12を備えた画像表示装置10に本発明が適用された例を説明したが、本発明の画像表示装置は必ずしもタッチパネルディスプレイを備えたものでなくともよく、画像を表示し得るディスプレイを備えた画像表示装置に広く適用されるものである。
【0072】
また、前述の実施例では、操作量の要素を有する入力操作を受け付ける操作入力装置としてタッチパネル24を備えた画像表示装置10に本発明が適用された例を説明したが、例えば、表示装置とは別体に操作入力装置を備えたものや、ボタンやスティック状の操作入力装置を備えた態様の画像表示装置にも本発明は好適に適用されるものである。また、外部装置としてのペンタブレットを接続可能に構成された画像表示装置において、そのペンタブレットによる入力操作に係る操作量を受け付けるものであってもよい。
【0073】
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0074】
10:画像表示装置、14:制御部(制御装置)、18:検出装置、22:表示装置(表示部)、24:タッチパネル(操作入力装置)、40:表示制御手段、50:操作コマンド領域、52:電子文書のページ、60:カーソル
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を表示させる表示部を備えた画像表示装置、画像表示方法、及び画像表示プログラムの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
画像を表示させる表示部を備えた画像表示装置が知られている。例えば、画像を表示させると共に利用者の接触に応じて入力を行うタッチパネルディスプレイを備えた画像表示装置がそれである。また、斯かる画像表示装置において、画像の表示制御に係る入力操作の利便性(操作性)を向上させる技術が提案されている。例えば、特許文献1に記載された端末装置がそれである。この技術によれば、傾斜センサにより検出される装置の傾きに応じて、ディスプレイの画面表示でスクロール又はカーソル移動を実行させるコマンドを発行することで、表示制御に係る入力操作の利便性を向上させることができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−79785号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前記従来の技術は、装置の傾きに応じて所定の入力操作を実行するものに過ぎず、利便性の向上には限界があった。例えば、タッチパネルディスプレイを備えた画像表示装置においては、一方の手で装置を持ちつつもう一方の手でタッチパネルに対する接触操作を行うものが一般的であり、片手操作における十分な利便性を保証する装置は未だ開発されていないのが現状である。このため、画像の表示制御に係る入力操作の利便性を向上させる画像表示装置、画像表示方法、及び画像表示プログラムの開発が求められていた。
【0005】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、画像の表示制御に係る入力操作の利便性を向上させる画像表示装置、画像表示方法、及び画像表示プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
斯かる目的を達成するために、本第1発明の要旨とするところは、画像を表示させる表示部を備えた画像表示装置であって、操作量の要素を有する入力操作を受け付ける操作入力装置と、その操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方を検出する検出装置と、予め定められた表示制御情報から、前記操作入力装置により受け付けられた入力操作の操作量と、前記検出装置の検出結果としての前記操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方とに基づいて、前記表示部に表示された映像に係る表示制御を実行する表示制御手段とを、備えたことを特徴とするものである。
【0007】
また、前記目的を達成するために、本第2発明の要旨とするところは、画像を表示させる表示部と、操作量の要素を有する入力操作を受け付ける操作入力装置と、その操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方を検出する検出装置とを、備えた画像表示装置による画像表示方法であって、予め定められた表示制御情報から、前記操作入力装置により受け付けられた入力操作の操作量と、前記検出装置の検出結果としての前記操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方とに基づいて、前記表示部に表示された映像に係る表示制御を実行する表示制御過程を含むことを特徴とするものである。
【0008】
また、前記目的を達成するために、本第3発明の要旨とするところは、画像を表示させる表示部と、操作量の要素を有する入力操作を受け付ける操作入力装置と、その操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方を検出する検出装置とを、備えた画像表示装置における制御装置を、予め定められた表示制御情報から、前記操作入力装置により受け付けられた入力操作の操作量と、前記検出装置の検出結果としての前記操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方とに基づいて、前記表示部に表示された映像に係る表示制御を実行する表示制御手段として機能させることを特徴とする画像表示プログラムである。
【発明の効果】
【0009】
このように、前記第1発明によれば、装置の傾き及び移動の少なくとも一方に基づいて、操作入力装置による入力操作の操作量に対応する表示制御を変更することで、装置の姿勢乃至移動と入力操作とを連携させて各種表示制御を実行することができる。すなわち、画像の表示制御に係る入力操作の利便性を向上させる画像表示装置を提供することができる。
【0010】
ここで、前記第1発明において、好適には、前記操作入力装置は、前記表示部の画面に相当する平面部に対する接触による入力操作を受け付けるタッチパネルであり、前記表示制御手段は、そのタッチパネルによるコマンド開始操作に応じて前記表示部における画面の一部に操作コマンド領域を表示させると共に、その操作コマンド領域に対しての前記タッチパネルによる接触操作に応じて前記表示制御を実行するものである。このようにすれば、画面の一部に表示された操作コマンド領域に対するタッチパネルによる接触入力操作と装置の姿勢乃至移動とを連携させて各種表示制御を実行することができる。
【0011】
また、好適には、前記表示制御手段は、前記タッチパネルにおいて前記コマンド開始操作が行われた前記平面部全体に対する相対位置に基づいて、前記表示部における前記操作コマンド領域の表示位置及び前記表示制御情報に係る判定基準を変更するものである。このようにすれば、装置を持つ手の左右を判断して画面における操作コマンド領域の表示位置を変更できると共に、その操作コマンド領域に対する接触入力操作に応じた表示制御の基準を左右の手に対応して決定することができる。
【0012】
また、好適には、前記表示部は、複数種類のコンテンツを表示させるものであり、前記表示制御手段は、前記操作入力装置により受け付けられた入力操作の操作量と、前記検出装置の検出結果としての前記操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方とに基づいて、前記複数種類のコンテンツに係る表示制御を実行すると共に、各コンテンツの種類に応じてその表示制御の態様を変更するものである。このようにすれば、装置の姿勢乃至移動と入力操作とを連携させて各コンテンツに係る実用的な表示制御を実行することができる。
【0013】
また、好適には、前記表示部は、前記コンテンツとして複数のページを切替表示させるものであり、前記表示制御手段は、前記操作入力装置により受け付けられた入力操作の操作量と、前記検出装置の検出結果としての前記操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方とに基づいて、前記複数のページをページ単位で切替表示させる第1の表示制御及び各ページを中途までスクロール表示させる第2の表示制御の何れかを選択的に実行するものである。このようにすれば、装置の姿勢乃至移動と入力操作とを連携させて実用的なページの切替表示制御を実行することができる。
【0014】
また、好適には、前記表示部は、前記操作入力装置による入力操作に応じて前記画面内を相対移動させられるカーソルを表示させるものであり、前記表示制御手段は、前記操作入力装置により受け付けられた入力操作の操作量と、前記検出装置の検出結果としての前記操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方とに基づいて、前記カーソルの移動量及び移動速度の少なくとも一方を変更する表示制御を実行するものである。このようにすれば、装置の姿勢乃至移動と入力操作とを連携させて実用的なカーソルの移動表示制御を実行することができる。
【0015】
また、前記第2発明によれば、装置の傾き及び移動の少なくとも一方に基づいて、操作入力装置による入力操作の操作量に対応する表示制御を変更することで、装置の姿勢乃至移動と入力操作とを連携させて各種表示制御を実行することができる。すなわち、画像の表示制御に係る入力操作の利便性を向上させる画像表示方法を提供することができる。
【0016】
また、前記第3発明によれば、装置の傾き及び移動の少なくとも一方に基づいて、操作入力装置による入力操作の操作量に対応する表示制御を変更することで、装置の姿勢乃至移動と入力操作とを連携させて各種表示制御を実行することができる。すなわち、画像の表示制御に係る入力操作の利便性を向上させる画像表示プログラムを提供することができる。
【0017】
また、前記第1乃至第3発明によれば、操作入力装置による入力操作の操作量に対応する表示制御に関して、装置の傾き及び移動の少なくとも一方に基づいて補正を行うものであることから、装置の姿勢乃至移動と入力操作とを連携させて各種表示制御を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施例である画像表示装置の外観の概要を示す図である。
【図2】図1の画像表示装置に備えられた構成を説明するブロック線図である。
【図3】図1の画像表示装置における制御部に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図4】図1の画像表示装置における表示装置の画面に操作コマンド領域が表示された様子を示す図である。
【図5】本実施例の表示制御に適用される第1の閾値に相当する画像表示装置の傾きを示す図である。
【図6】本実施例の表示制御に適用される第2の閾値に相当する画像表示装置の傾きを示す図である。
【図7】図1の画像表示装置における表示装置に複数のページにより構成された電子文書の各ページが表示された様子を説明する図である。
【図8】図1の画像表示装置における表示装置に複数のページにより構成された電子文書の各ページが表示された様子を説明する図である。
【図9】図1の画像表示装置における表示装置に表示された電子文書が各ページの中途までスクロール表示させられる様子を示す図である。
【図10】図1の画像表示装置における表示装置に複数のアイコンを選択可能に表示させるアプリケーション選択映像が表示された様子を説明する図である。
【図11】図10のアプリケーション選択映像において表示装置に表示される複数のページに相当するアイコンリストを例示する図である。
【図12】図11に示すアイコンリストにおいて図10に示す表示画面から右方向に縦1列分表示領域が移動させられた状態に対応する表示画面を示す図である。
【図13】図11に示すアイコンリストにおいて図10に示す表示画面から右方向に縦2列分表示領域が移動させられた状態に対応する表示画面を示す図である。
【図14】図11に示すアイコンリストにおいて図10に示す状態から右方向に縦1列分表示領域が移動させられた状態に対応する表示画面であり、使用頻度の高いアプリケーションに対応するアイコンが優先的に表示される様子を示している。
【図15】図11に示すアイコンリストにおいて図10に示す状態から右方向に縦1列分表示領域が移動させられた状態に対応する表示画面であり、使用頻度の高いアプリケーションに対応するアイコンが残されて表示される様子を示している。
【図16】図10のアプリケーション選択映像においてカーソルが表示された表示画面である。
【図17】図1の画像表示装置における表示装置に表示された映像に係る制御部による表示制御の要部について説明するフローチャートである。
【図18】図17に示す制御における単一オブジェクト処理を説明するフローチャートである。
【図19】図17に示す制御における複数オブジェクト処理を説明するフローチャートである。
【図20】図17に示す制御におけるカーソル処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例】
【0020】
図1は、本発明の一実施例である画像表示装置10の外観の概要を示す図である。また、図2は、斯かる画像表示装置10に備えられた構成を説明するブロック線図である。これらの図に示すように、本実施例の画像表示装置10は、所定の画像(映像)を表示させると共に、利用者の接触操作に応じて入力を行うためのタッチパネルディスプレイ12を備えており、例えば、利用者の手部(好適には、右手乃至左手すなわち片方の手)20によって保持された状態で、タッチパネルディスプレイ12に対して手部20における指部(例えば、装置を保持する手の親指)20fによる接触操作が行われるように構成されている。すなわち、本実施例の画像表示装置10は、片手での保持乃至操作が可能な操作入力装置付画像表示装置であり、画像表示制御をはじめとする各種制御を実行する制御部14と、複数の画像情報(画像ファイル)等、各種情報を記憶する記憶部16と、操作入力装置としてのタッチパネル24の重力方向に対する傾き及び移動の少なくとも一方を検出する検出装置18とを、備えて構成されている。なお、本実施例の画像表示装置10は、一方の手部(例えば、左手)により保持された状態で、他方の手部(例えば、右手)の指部によって接触操作が行われるものであってもよい。
【0021】
図2に示すように、タッチパネルディスプレイ12は、そのタッチパネルディスプレイ12に所定の映像を表示させる表示部(ディスプレイ)としての表示装置22と、操作入力装置としてのタッチパネル24とを、備えて構成されている。また、画像表示装置10には、表示装置22による画像(映像)の表示制御を行う表示制御部26と、タッチパネル24により入力される入力情報を処理する入力制御部28とが備えられており、それら表示制御部26及び入力制御部28により表示装置22及びタッチパネル24を介してタッチパネルディスプレイ12による画像表示制御乃至情報入力制御が実行される。
【0022】
タッチパネル24は、表示装置22の画面に相当する平面部(パネル)に対する利用者の指部20f等による接触に応じて入力操作を受け付けるものであり、画像表示装置10における画像表示制御をはじめとする各種制御に係る操作を可能とする。また、平面部に対して利用者の指部20f等が接触した状態でその接触部位が平面部内を移動させられる操作(以下、接触移動操作という)が行われた場合等においては、その移動量が操作量として入力制御部28により受け付けられる。また、この操作量は、タッチパネル24に対する最小操作量に相当する操作が行われた場合において、その操作の継続時間に対応するものであってもよい。すなわち、タッチパネル24は、操作量の要素を有する入力操作を受け付ける操作入力装置として機能する。
【0023】
また、図2に示すように、制御部14は、中央演算処理装置であるCPU30と、読出専用メモリであるROM32と、随時書込読出メモリであるRAM34とを、備えて構成されている。すなわち、制御部14は、RAM34の一時記憶機能を利用しつつROM32に記憶された情報に基づいてCPU30により種々の情報処理を実行する所謂マイクロコンピュータであり、表示制御部26を介してタッチパネルディスプレイ12(表示装置22)に所定の画像を表示させる画像表示制御や、そのタッチパネルディスプレイ12(タッチパネル24)への接触操作に応じて入力制御部28を介して入力される入力信号を処理する入力処理制御等、画像表示装置10に関する各種制御に加えて、後述する本実施例の表示制御を実行する。また、記憶部16は、ハードディスクやフラッシュメモリ等の記憶装置であり、後述するコンテンツデータベース38(図3を参照)等の各種データベースを備えている。
【0024】
検出装置18は、タッチパネル24の平面部が重力方向(鉛直方向)に対して垂直を成す状態を基準(傾きθ=0)として、タッチパネル24の重力方向に対する傾きθを検出する傾きセンサとしての機能、及びタッチパネル24の水平面内における移動mを検出する移動センサとしての機能の少なくとも一方の機能を有するセンサであり、好適には、重力方向に対する傾きθを検出できると共に水平面内における移動mを検出できる3軸ジャイロスコープ(gyroscope)である。検出装置18は、少なくともタッチパネル24の横方向(画面向かって左右方向)に関して、重力方向に対する傾きθを検出する。換言すれば、タッチパネル24の横方向に対応する第1軸方向に関して、重力方向に対する傾きθを検出する。また、好適には、タッチパネル24の縦横方向(画面向かって上下左右方向)それぞれに関して重力方向に対する傾きθを検出する。換言すれば、タッチパネル24の横方向に対応する第1軸方向及び縦方向に対応する第2軸方向それぞれに関して、重力方向に対する傾きθを検出する。また、画像表示装置10の移動mとして、好適には、画像表示装置10の水平方向に係る加速度の変化に対応する移動量(検出開始時点からの移動距離)を検出する。また、好適には、タッチパネル24の平面部に垂直な軸を中心軸として、その軸心回りの回転量(回転角)を検出する。なお、検出装置18は、操作入力装置としてのタッチパネル24の重力方向に対する傾きθ及び移動mの少なくとも一方を検出するものであるが、本実施例においてタッチパネル24は画像表示装置10の表示装置22と一体的に構成されたものであるため、検出装置18は、換言すれば、画像表示装置10の重力方向に対する傾きθ及び移動mの少なくとも一方を検出するものである。
【0025】
記憶部16に備えられたコンテンツデータベース38には、表示制御部26を介して表示装置22に所定のコンテンツに係る映像を表示させるための各種情報が記憶される。例えば、表示制御部26を介して表示装置22に所定の画像を表示させるための画像情報として、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)、PNG(Portable Network Graphics)、GIF(Graphics Interchange Format)等のファイル形式の複数の画像データ(画像ファイル)が、それぞれの識別情報(ファイル名)をインデックスとして使用したスライドショー等が記憶される。また、好適には、PDF(Portable Document Format)形式のドキュメントファイル、Excel(登録商標)形式のワークシートファイル、その他、所定のフォーマットの文書ファイル等、表示制御部26を介して表示装置22に複数のページにより構成された所定の電子文書を表示させるための情報が記憶される。また、好適には、それぞれ所定のアプリケーションに対応する複数のアイコンを選択可能に表示させるアプリケーション選択映像を、表示制御部26を介して表示装置22に表示させるための情報が記憶される。
【0026】
また、画像表示装置10は、通信インターフェイス36を備えている。この通信インターフェイス36は、無線により他の機器との間の情報の送受信を可能とする通信装置であり、画像表示装置10は、この通信インターフェイス36を介して公衆電話回線、ADSL回線、或いは光ファイバ回線等から構成されるWWW(World Wide Web)等の所謂インターネットに接続可能とされる。そして、画像表示装置10とインターネットに接続された他の機器との間で、通信インターフェイス36を介して相互に情報の通信が可能とされる。
【0027】
図3は、前記制御部14に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。この図3に示す表示制御手段40は、予め記憶部16等に記憶された表示制御情報から、タッチパネル24により受け付けられた入力操作に基づいて、表示装置22に表示された映像に係る表示制御を実行する。斯かる制御を行うために、操作コマンド領域表示制御手段42、コンテンツ表示制御手段44、及びカーソル表示制御手段46を含んでいる。以下、これらの制御機能について分説する。
【0028】
操作コマンド領域表示制御手段42は、タッチパネル24によるコマンド開始操作に応じて表示装置22における画面の一部に操作コマンド領域50を表示させる。図4は、表示装置22の画面に操作コマンド領域50が表示された様子を示す図である。表示制御手段40は、例えば、タッチパネル24に対するトリプルタップ(所定時間内に3回連続してパネルをタップする操作)、長押し(所定時間継続してパネルに接触する操作)、或いはオブジェクトが表示されていない領域に対するダブルタップ操作等、予め定められたコマンド開始操作が行われた場合には、図4に示すように、表示装置22における画面の一部に操作コマンド領域50を表示させる。好適には、その時点において表示装置22の画面に表示されている映像(図4においては複数のアイコンを選択可能に表示させるアプリケーション選択映像)の前面側に、その映像の一部に重ねて操作コマンド領域50を表示させる。また、好適には、所定時間以上操作コマンド領域50に対する操作が行われなかった場合には、表示装置22の画面からその操作コマンド領域50を消去する。また、好適には、表示装置22に表示されているコンテンツに応じて操作コマンド領域50の表示態様を変化させる。例えば、表示装置22に写真等の選択オブジェクトが無い場合には、背景が見えるように操作コマンド領域50を半透明(例えば、透明度50%)としたり、メニュー画面の場合にはオブジェクトを再配置する等の制御を行う。また、表示装置22に表示されているコンテンツが写真等の場合には、操作コマンド領域50に加えて所定の操作メニューを表示させるものであってもよい。
【0029】
表示制御手段40は、図4に示すように表示装置22の画面に操作コマンド領域50が表示された状態において、その操作コマンド領域50に対してのタッチパネル24による接触操作に応じて本実施例の表示制御を実行する。すなわち、基本的には、操作コマンド領域50に対して利用者の指部20f等が接触した状態でその接触部位が平面部内を移動させられる等してタッチパネル24により操作量dの要素を有する入力操作が行われた場合、その操作量dに応じて例えば複数のページにより構成された電子文書のページをを切替表示させる表示制御、複数のアイコンを選択可能に表示させるアプリケーション選択映像のページを切り替える表示制御、及び表示装置22の画面内を相対移動させられるカーソルの表示制御等を実行する。
【0030】
また、表示制御手段40は、予めROM32等に記憶された表示制御情報から、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dと、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10(タッチパネル24)の傾きθ及び移動mの少なくとも一方とに基づいて、表示装置22に表示された映像に係る表示制御を実行する。すなわち、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dに応じた表示制御を、検出装置18により検出された画像表示装置10の傾きθ乃至移動mに基づいて変化させる。換言すれば、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dが同じ値であっても、検出装置18により検出された画像表示装置10の傾きθ乃至移動mが異なる場合には、その操作量dに対応して異なる表示制御を実行する。
【0031】
また、表示制御手段40は、好適には、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ及び移動mの少なくとも一方が予め定められた閾値を超えるか否かに基づいて、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dに応じて異なる表示制御を行う。図5及び図6は、検出装置18により検出される画像表示装置10の重力方向に対する傾きθに関して、本実施例の表示制御に適用される閾値の一例について説明する図である。また、図5及び図6における矢印Gは重力方向を、中抜き矢印は利用者の指部20f等による入力操作をそれぞれ示している。
【0032】
図5は、本実施例の表示制御に適用される第1の閾値θ1に相当する画像表示装置10の傾きθを示す図であり、図6は、同じく第2の閾値θ2に相当する画像表示装置10の傾きθを示す図である。ここで、第1の閾値θ1は例えば5〜10°程度の値であり、第2の閾値θ2は例えば15〜25°程度の値である。表示制御手段40は、好適には、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθがこれらの閾値θ1、θ2を超えるか否かに基づいて、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dに応じて異なる表示制御を行う。例えば、検出装置18により検出される画像表示装置10の傾きθが0<θ<θ1の範囲内である場合において第1の態様の表示制御、θ1≦θ<θ2の範囲内である場合において第2の態様の表示制御、θ2≦θの範囲内である場合において第3の態様の表示制御をそれぞれ実行する。以下、図7〜図16等を用いて斯かる本実施例の表示制御の具体的な態様について説明する。
【0033】
図3に示すコンテンツ表示制御手段44は、コンテンツデータベース38に記憶された各種コンテンツに関して表示装置22における表示制御を実行する。すなわち、タッチパネル24により所定のコンテンツの表示制御を開始するための入力操作が行われた場合には、そのコンテンツに係る情報をコンテンツデータベース38から読み出してRAM34に展開し、各コンテンツの形式に応じた表示制御を実行する。例えば、複数のページにより構成された電子文書に相当するコンテンツに関して、図7〜図9を用いて後述するような表示制御を実行する。また、複数のアイコンを選択可能に表示させるアプリケーション選択映像に相当するコンテンツに関して、図10〜図16を用いて後述するような表示制御を実行する。
【0034】
また、コンテンツ表示制御手段44は、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dと、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ及び移動mの少なくとも一方とに基づいて、複数種類のコンテンツに係る表示制御を実行すると共に、各コンテンツの種類に応じてその表示制御の態様を変更する。換言すれば、各種類のコンテンツに関してそれぞれ個別に、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dに応じた表示制御を、検出装置18により検出された画像表示装置10の傾きθ乃至移動mに基づいて変化させる。なお、本実施例の表示制御は、必ずしも全てのコンテンツに関して異なる制御を行うものでなくともよく、例えば、複数のページにより構成された電子文書に相当するコンテンツであればそれらに共通する表示制御、複数のアイコンを選択可能に表示させるアプリケーション選択映像に相当するコンテンツであればそれらに共通する表示制御、及び複数の画像の切替表示であればそれらに共通する表示制御のように、それぞれのコンテンツ群について異なる態様の制御を実行するといったようにそれぞれ複数種類のコンテンツを含むコンテンツ群毎に、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dと、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ及び移動mの少なくとも一方とに基づく表示制御を行うものであってもよい。
【0035】
例えば、コンテンツ表示制御手段44は、好適には、複数のページにより構成されたコンテンツに関して、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dと、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ及び移動mの少なくとも一方とに基づいて、複数のページをページ単位で切替表示させる第1の表示制御及び各ページを中途までスクロール表示させる第2の表示制御の何れかを選択的に実行する。また、好適には、ページ内に行の要素を有するコンテンツに関して、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dと、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ及び移動mの少なくとも一方とに基づいて、複数のページをページ単位で切替表示させる第1の表示制御、各ページを中途までスクロール表示させる第2の表示制御、及び行を単位として各ページをスクロール表示させる第3の表示制御の何れかを選択的に実行する。
【0036】
図7及び図8は、複数のページにより構成された電子文書の各ページが表示装置22に表示された様子を説明する図であり、図7は第16ページ52aが表示された様子を、図8は第17ページ52b(以下、特に区別しない場合には単にページ52という)が表示された様子をそれぞれ示している。この図7及び図8に示すコンテンツは、各ページ52が表示装置22の画面に1枚ずつ表示される形式の電子文書に相当するものであり、タッチパネル24による所定操作によりページ52単位で切替可能とされている。また、図9に示すように、タッチパネル24による所定操作により各ページ52を中途までスクロール表示させる表示制御や、行を単位として(例えば、1行乃至数行ずつ)各ページ52をスクロール表示させる表示制御等が可能とされている。この表示制御は、表示装置22における画面の一部に表示された操作コマンド領域50に対してのタッチパネル24による接触操作に応じて実行されるものであり、例えば、操作コマンド領域50に対して右方向(左側から右側へ)の接触移動操作が行われた場合、ページ52を進ませる切替表示制御乃至スクロール表示制御が実行される一方、操作コマンド領域50に対して左方向(右側から左側へ)の接触移動操作が行われた場合、ページ52を戻す切替表示制御乃至スクロール表示制御が実行される。
【0037】
図7〜図9に示すコンテンツの表示制御に関して、コンテンツ表示制御手段44は、タッチパネル24の操作コマンド領域50に対応する部分により操作量dの要素を有する入力操作が行われた場合、その操作量dに応じて、例えば、検出装置18により検出される画像表示装置10の傾きθが0<θ<θ1の範囲内である場合において行を単位として各ページ52をスクロール表示させる第3の表示制御、θ1≦θ<θ2の範囲内である場合において各ページ52を中途までスクロール表示させる第2の表示制御、θ2≦θの範囲内である場合において複数のページ52をページ単位で切替表示させる第1の表示制御をそれぞれ実行する。すなわち、タッチパネル24により所定の操作量dに相当する接触移動操作が受け付けられた場合において、傾きθが0<θ<θ1の範囲内である場合には、その操作量dに対して各ページ52を1行乃至複数行ずつスクロール表示させる。このスクロールに係る行数は、操作量dに応じて定められる。すなわち、操作量dが大きいほど多くの行が進められるようにスクロール表示制御が行われる。また、傾きθがθ1≦θ<θ2の範囲内である場合には、その操作量dに対して各ページ52を中途までスクロール表示させる。このスクロール量は、操作量dに応じて定められる。すなわち、操作量dが大きいほどスクロール量が多くなるようにスクロール表示制御が行われる。また、傾きθがθ2≦θの範囲内である場合には、その操作量dに対して複数のページ52をページ単位で切替表示させる。この切り替えに係るページ数は、操作量dに応じて定められる。すなわち、操作量dが大きいほど多くのページ52が進められるように切替表示制御が行われる。
【0038】
また、コンテンツ表示制御手段44は、タッチパネル24の操作コマンド領域50に対応する部分により操作量dの要素を有する入力操作が行われた場合、その操作量dに応じて、例えば、検出装置18により検出される画像表示装置10の移動mが0<m<m1の範囲内である場合において行を単位として各ページ52をスクロール表示させる第3の表示制御、m1≦m<m2の範囲内である場合において各ページ52を中途までスクロール表示させる第2の表示制御、m2≦mの範囲内である場合において複数のページ52をページ単位で切替表示させる第1の表示制御をそれぞれ実行する。ここで、各表示制御の詳細は上記の通りであり、各表示制御における操作量dとスクロール量乃至切替ページ数との対応関係も上述したものと同じである。
【0039】
また、コンテンツ表示制御手段44は、図7〜図9に示すコンテンツの表示制御に関して、検出装置18の検出結果によらず一律に各ページ52をスクロール表示させるスクロール表示制御を実行すると共に、その表示制御に際して検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の方向を伴う傾きθ及び方向を伴う移動mの少なくとも一方に基づいて、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dに対応するスクロール量に重み付けを行うものであってもよい。すなわち、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ乃至移動mが大きくなるほど、所定の操作量dに対応するスクロール量を大きくする表示制御を行うものであってもよい。また、タッチパネル24の左右方向に関して右方向に傾いている場合には、右方向への操作に係る操作量dに関して1以上の重み付けをする一方、左方向への操作に係る操作量dに関して1未満の重み付けをするものであってもよい。例えば、画像表示装置10が右方向へ所定角度θ傾いた状態で、タッチパネル24の操作コマンド領域50に対応する部分により右方向へ操作量dに相当する入力操作が行われた場合には、その操作量dに予め定められた例えば1.2の重み付けを行いd×1.2に相当する操作量に対応する表示制御を実行する一方、左方向へ操作量dに相当する入力操作が行われた場合には、その操作量dに予め定められた例えば0.8の重み付けを行いd×0.8に相当する操作量に対応する表示制御を実行する。
【0040】
また、コンテンツ表示制御手段44は、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ乃至移動mが大きくなるほど、所定の操作量dに対応するスクロール速度を速くする表示制御を行うものであってもよい。その場合、特徴ページすなわちPDF等のチャプタや写真の再生頻度が高い写真に相当するページ52付近では切替速度を落とすことが望ましい。また、検出装置18の検出結果によらず一律に各ページ52を行単位でスクロール表示させるスクロール表示制御を実行すると共に、その表示制御に際して検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ乃至移動mが大きくなるほど、所定の操作量dに対応するスクロール行数を多くする表示制御を行うものであってもよい。また、検出装置18の検出結果によらず一律に複数のページ52をページ単位で切替表示させる表示制御を実行すると共に、その表示制御に際して検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ乃至移動mが大きくなるほど、所定の操作量dに対応するページ数を多くする表示制御を行うものであってもよい。
【0041】
図10は、複数のアイコン54を選択可能に表示させるアプリケーション選択映像56が表示装置22に表示された様子を説明する図である。この図10に示すように、アプリケーション選択映像56において、表示装置22の画面内には例えば縦4個×横3個、計12個のアイコン54が表示されるようになっている。この各アイコン54は、画像表示装置10の制御部14において実行可能な複数種類のアプリケーション例えばピクチャビューワ、メーラ、ブラウザ、テキストエディタ、アドレス帳等にそれぞれ対応するものであり、タッチパネル24の操作に応じて何れかのアイコン54が選択されることにより、そのアイコン54に対応するアプリケーションが起動され、画像表示装置10(制御部14)においてそのアプリケーションが実行されるようになっている。
【0042】
図11は、アプリケーション選択映像56において表示装置22に表示される複数のページに渡るアイコンリスト58を例示する図である。この図11に示すように、アプリケーション選択映像56において表示される複数のアイコン54に関して、ページ乃至表示順に対応してそれら複数のアイコン54が配列されたアイコンリスト58が予め定められており、ROM32等に記憶されている。コンテンツ表示制御手段44は、アプリケーション選択映像56の表示制御に際して、このアイコンリスト58に基づき、タッチパネル24による操作に応じて表示装置22の画面に表示されるアイコン54(ページ)を変更する。すなわち、図11に示すアイコンリスト58においては、アプリケーション選択映像56において表示される複数のアイコン54が縦4個×横n個に配列されており、タッチパネル24による操作に応じてページが進められる毎に例えばその操作方向に対応する左右何れかの縦1列が次の表示順のアイコン54に入れ替えられるようになっている。例えば、図10に示す状態から右方向に縦1列分表示領域が移動させられた状態に対応する表示画面を図12に、右方向に縦2列分表示領域が移動させられた状態に対応する表示画面を図13にそれぞれ示している。なお、アプリケーション選択映像56においては、左右方向の移動のみならず上下方向のアイコン54(ページ)の移動も考えられるが、以下の実施例においては専ら左右方向の移動について説明する。
【0043】
コンテンツ表示制御手段44は、図10〜図13に示すコンテンツの表示制御に関して、タッチパネル24の操作コマンド領域50に対応する部分により操作量dの要素を有する入力操作が行われた場合、その操作量dに応じて、例えば、検出装置18により検出される画像表示装置10の傾きθが0<θ<θ1の範囲内である場合において図11に示す縦1行単位で表示領域を切り替える表示制御、θ1≦θ<θ2の範囲内である場合において図11に示す縦2行単位で表示領域を切り替える表示制御、θ2≦θの範囲内である場合において図11に示す縦3行単位で表示領域を切り替える表示制御すなわち表示されているアイコン54をすべて左右何れかの表示領域のものに変更する表示制御をそれぞれ実行する。例えば、図10に示す表示画面において、タッチパネル24の操作コマンド領域50に対応する部分により操作量dの要素を有する入力操作が行われた場合、画像表示装置10の傾きθが0<θ<θ1の範囲内である場合には図12の表示画面に切り替える表示制御が行われる一方、θ1≦θ<θ2の範囲内である場合には図13の表示画面に切り替える表示制御が行われる。
【0044】
また、コンテンツ表示制御手段44は、タッチパネル24の操作コマンド領域50に対応する部分により操作量dの要素を有する入力操作が行われた場合、その操作量dに応じて、例えば、検出装置18により検出される画像表示装置10の移動mが0<m<m1の範囲内である場合において図11に示す縦1行単位で表示領域を切り替える表示制御、m1≦m<m2の範囲内である場合において図11に示す縦2行単位で表示領域を切り替える表示制御、m2≦mの範囲内である場合において図11に示す縦3行単位で表示領域を切り替える表示制御すなわち表示されているアイコン54をすべて左右何れかの表示領域のものに変更する表示制御をそれぞれ実行する。
【0045】
また、コンテンツ表示制御手段44は、好適には、各アイコン54に対応するアプリケーションの使用頻度(各アイコン54の選択頻度)に基づいてアプリケーション選択映像56に係る各画面の表示態様を変更する。例えば、アイコンリスト58における各アイコン54毎に、対応するアプリケーションの使用頻度として累積使用回数(起動回数)乃至所定期間内の使用回数等が記憶部16等に記憶されている。コンテンツ表示制御手段44は、例えば、対応するアプリケーションの使用頻度に基づいて、タッチパネル24の操作コマンド領域50に対応する部分により入力された操作量dの入力操作に応じた各アイコン54の移動量を変更する。
【0046】
図14は、図11に示すアイコンリスト58において図10に示す状態から右方向に縦1列分表示領域が移動させられた状態に対応する表示画面である。ここで、破線で囲繞して示すアイコン54aは図11に示すアイコンリスト58において表示領域に入らない更に次の縦1列に属するものであるが、使用頻度が高いために優先して表示領域内に収められ、縦1列分左の列に含まれて表示装置22の画面に表示されている。一方、図15は、同様に図11に示すアイコンリスト58において図10に示す状態から右方向に縦1列分表示領域が移動させられた状態に対応する表示画面である。ここで、破線で囲繞して示すアイコン54bは図11に示すアイコンリスト58において表示領域から外れた最も左の縦1列に属するものであるが、使用頻度が高いため縦2列の移動が検出された場合でも表示領域内に残され、縦1列分右の列に含まれて表示装置22の画面に表示されている。これら図14及び図15に示すように、コンテンツ表示制御手段44は、好適には、各アイコン54に対応するアプリケーションの使用頻度が高い場合には、そのアイコン54を優先的に表示領域に表示させるように(表示領域内に長く残されるように)アプリケーション選択映像56に係る各画面の表示態様を変更する。また、好適には、各アイコン54に対応するアプリケーションの使用頻度が低い場合には、そのアイコン54を優先的に表示領域から除外するように、或いは表示領域に入るのを遅らせるようにアプリケーション選択映像56に係る各画面の表示態様を変更する。換言すれば、使用頻度の高いアプリケーションに対応するアイコン54は、表示装置22の表示領域に早く収められ且つ遅く除外されるように、使用頻度の低いアプリケーションに対応するアイコン54は、表示装置22の表示領域に遅れて収められ且つ早く除外されるように表示制御が行われる。すなわち、表示領域内外間での各アイコン54の操作量に対する移動量が、各アイコン54の使用頻度により異なる表示制御が行われる。
【0047】
また、コンテンツ表示制御手段44は、好適には、対応するアプリケーションの使用頻度に基づいて、アプリケーション選択映像56における各アイコン54の表示位置を変更する。例えば、使用頻度の高いアプリケーションに対応するアイコン54を利用者の指部20fの付近すなわち操作コマンド領域50の付近に表示させるようにその表示位置を変更する。また、操作コマンド領域50に対応する部分への操作後にその操作コマンド領域50が画面から消える表示制御を行う場合には、その操作コマンド領域50に対応する位置に使用頻度の高いアプリケーションに対応するアイコン54が表示されるものであってもよい。
【0048】
図3に示すカーソル表示制御手段48は、タッチパネル24による入力操作に応じて画面内を相対移動させられるカーソル60を表示装置22に表示させる。図16は、アプリケーション選択映像56においてカーソル60が表示された表示画面である。この図16に示す例では、タッチパネル24の操作コマンド領域50に対応する部分により操作量dの要素を有する入力操作が行われた場合、その操作量dに応じてアプリケーション選択映像56内をカーソル60が相対移動させられる表示制御が実行される。また、カーソル60が所定のアイコン54に重ねられた状態で、タッチパネル24の操作コマンド領域50に対応する部分によりダブルタップ等の操作が行われることにより、そのアイコン54に対応するアプリケーションが起動され、画像表示装置10(制御部14)においてそのアプリケーションが実行される。
【0049】
カーソル表示制御手段48は、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dと、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ及び移動mの少なくとも一方とに基づいて、カーソル60の移動量及び移動速度の少なくとも一方を変更する表示制御を実行する。例えば、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ及び移動mの少なくとも一方に基づいて、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dに対応するカーソル60の移動量及び移動速度に重み付けを行う。すなわち、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ乃至移動mが大きくなるほど、所定の操作量dに対応するカーソル60の移動量及び移動速度の少なくとも一方を大きくする表示制御を行う。また、タッチパネル24の左右方向に関して右方向に傾いている場合には、右方向への操作に係る操作量dに関して1以上の重み付けをする一方、左方向への操作に係る操作量dに関して1未満の重み付けをするものであってもよい。
【0050】
また、カーソル表示制御手段48は、好適には、各アイコン54に対応するアプリケーションの使用頻度(各アイコン54の選択頻度)に基づいてカーソル60の表示態様を変更する。例えば、各アイコン54に対応するアプリケーションの使用頻度が高い場合には、そのアイコン54に優先的に接近させられるように(接近速度を大きくするように)カーソル60の移動に係る表示態様を変更する。或いは、各アイコン54に対応するアプリケーションの使用頻度が高いほど、そのアイコン54を横切る(アイコン54上を通過する)のに要する移動量を大きくするようにカーソル60の移動に係る表示態様を変更する。斯かる制御に関して、アプリケーションの選択のみならず、例えば写真の領域選択を行うカーソルを移動する際、人物の顔等の特徴領域での移動速度を遅くするといった処理にも好適に適用される。
【0051】
ここで、図3に示す表示制御手段40は、タッチパネル24において前記コマンド開始操作が行われた平面部全体に対する相対位置に基づいて、表示装置22における操作コマンド領域50の表示位置及び表示制御情報に係る判定基準を変更する。例えば、タッチパネル24における平面部全体に対する右側(例えば右半分)においてトリプルタップ等の前記コマンド開始操作が行われた場合、表示装置22における平面部全体に対する右側に対応する位置に操作コマンド領域50を表示させると共に右手用(右手で画像表示装置10を持つ利用者用)の判定基準を設定する。また、タッチパネル24における平面部全体に対する左側(例えば左半分)においてトリプルタップ等の前記コマンド開始操作が行われた場合、表示装置22における平面部全体に対する左側に対応する位置に操作コマンド領域50を表示させると共に左手用(左手で画像表示装置10を持つ利用者用)の判定基準を設定する。換言すれば、タッチパネル24において前記コマンド開始操作が行われた平面部全体に対する相対位置に基づいて、利用者が画像表示装置10を右手で保持しているか或いは左手で保持しているかを判断し、その判断結果に基づいてそれぞれの手に合わせた方向に傾斜させられた場合に前記制御が行われるように設定を変更する。例えば、利用者が右手で画像表示装置10を保持していると判断される場合には右方向への傾きθについて左方向への傾きθよりもわずかな傾きに対応して同じ重み付けをするものとし、例えば右方向へ15°傾けた場合と左方向へ30°傾けた場合とが同じ重み付けになる設定とする。また、左右方向で判定基準となる傾きθの閾値θ1、θ2をそれぞれ異なる値に設定するものであってもよい。例えば、画像表示装置10を右手で保持している場合には、その画像表示装置10を右側に傾けにくい一方、左側へは傾けやすい。従って、上述のように、右方向へ15°傾けた場合と左方向へ30°傾けた場合とが同じ重み付けになる設定とすることで、表示制御に係る操作性を更に向上させることができる。
【0052】
図17は、表示装置22に表示された映像に係る制御部14による表示制御の要部について説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0053】
先ず、ステップ(以下、ステップを省略する)S1において、タッチパネル24に対してトリプルタップが行われる等、予め定められたコマンド開始操作が行われたか否かが判断される。このS1の判断が否定される場合には、S10以下の処理が実行されるが、S1の判断が肯定される場合には、S1′において、表示装置22における画面の一部に操作コマンド領域50が既に表示されているか否かが判断される。このS1′の判断が否定される場合には、S2において、表示装置22における画面の一部に操作コマンド領域50を表示させられた後、S10以下の処理が実行されるが、S1′の判断が肯定される場合には、S3において、検出装置18により検出された画像表示装置10の重力方向に対する傾きθ及び移動mの少なくとも一方が取得される。次に、S4において、タッチパネル24においてS1のコマンド開始操作が行われた平面部全体に対する相対位置に基づいて、利用者が画像表示装置10を右手で保持しているか或いは左手で保持しているかが判断され、その判断結果に基づいてそれぞれの手に合わせた重み付けの設定が行われる。
【0054】
次に、S5において、操作コマンド領域50に対してのタッチパネル24による接触操作に応じて画面切替操作が行われたか否かが判断される。このS5の判断が否定される場合には、S7以下の処理が実行されるが、S5の判断が肯定される場合には、S6において、単一オブジェクトのページであるか否かが判断される。このS6の判断が肯定される場合には、SAにおいて、例えば図7〜図9を用いて前述した電子文書等、1つのコンテンツで表示装置22の画面が構成される単一オブジェクトに関して図18に示す単一オブジェクト処理が実行された後、S10以下の処理が実行されるが、S6の判断が否定される場合には、SBにおいて、例えば図10〜図15を用いて前述したアプリケーション選択映像56等、相互に関連性の低い複数のコンテンツで表示装置22の画面が構成される複数オブジェクトに関して図19に示す複数オブジェクト処理が実行された後、S10以下の処理が実行される。
【0055】
S7においては、カーソル移動処理であるか否かが判断される。このS7の判断が肯定される場合には、SCにおいて、図16を用いて前述したカーソル60を含む表示画面に関して図20に示すカーソル処理が実行された後、S10以下の処理が実行されるが、S7の判断が否定される場合には、S8において、表示装置22に表示された何れかのアイコン54を選択する操作であるか否かが判断される。このS8の判断が肯定される場合には、S9において、選択されたアイコン54に対応するアプリケーションが起動され、画像表示装置10においてそのアプリケーションが実行された後、S10以下の処理が実行されるが、S8の判断が否定される場合には、S10において、操作コマンド領域50の表示に係るタイムアウトが検出されたか否か、すなわち表示装置22の画面に操作コマンド領域50が表示されてから予め定められた所定時間が経過したか否かが判断される。このS10の判断が否定される場合には、S12以下の処理が実行されるが、S10の判断が肯定される場合には、S11において、表示装置22の画面から操作コマンド領域50が消去(削除)される。次に、S12において、制御終了であるか否かが判断される。このS12の判断が否定される場合には、S1以下の処理が再び実行されるが、S12の判断が肯定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられる。
【0056】
図18は、図17に示す制御におけるSAに対応する単一オブジェクト処理を説明するフローチャートである。この制御では、先ず、SA1において、検出装置18により検出される画像表示装置10の傾きθが第2の閾値θ2以上であるか否かが判断される。このSA1の判断が肯定される場合には、SA2において、表示装置22の画面に表示されるオブジェクトを特徴ページ(例えばPDF等のチャプタや写真の再生頻度が高いページに相当)単位で切替表示させる表示制御が実行された後、図17に示すメインルーチンへ復帰させられるが、SA1の判断が否定される場合には、SA3において、検出装置18により検出される画像表示装置10の傾きθが第1の閾値θ1以上であるか否かが判断される。このSA3の判断が肯定される場合には、SA4において、表示装置22の画面に表示されるオブジェクトを1枚のページ52単位で(ページ1枚毎に)切替表示させる表示制御が実行された後、図17に示すメインルーチンへ復帰させられるが、SA3の判断が否定される場合には、SA5において、表示装置22の画面に表示されるオブジェクトを行単位でスクロール表示させる表示制御が実行された後、図17に示すメインルーチンへ復帰させられる。
【0057】
図19は、図17に示す制御におけるSBに対応する複数オブジェクト処理を説明するフローチャートである。この制御では、先ず、SB1において、アイコンリスト58における各アイコン54毎に記憶された対応するアプリケーションの使用頻度が記憶部16から取得される。次に、SB2において、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量d、検出装置18の検出結果としての傾きθ及び移動mの少なくとも一方、及びSB1にて取得された各アイコン54に対応するアプリケーションの使用頻度に基づいて、各オブジェクトすなわちアイコンリスト58における各アイコン54の移動量が算出される。次に、SB3において、SB2にて算出された移動量に基づいてアイコンリスト58に定められた各アイコン54が移動させられる表示制御が実行された後、図17に示すメインルーチンへ復帰させられる。
【0058】
図20は、図17に示す制御におけるSCに対応するカーソル処理を説明するフローチャートである。この制御では、先ず、SC1において、アイコンリスト58における各アイコン54毎に記憶された対応するアプリケーションの使用頻度が記憶部16から取得される。次に、SC2において、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量d、検出装置18の検出結果としての傾きθ及び移動mの少なくとも一方、及びSC1にて取得された各アイコン54に対応するアプリケーションの使用頻度に基づいて、カーソル60の移動量及び移動速度の少なくとも一方が算出される。次に、SC3において、SC2にて算出された移動量及び移動速度の少なくとも一方に基づいて画面内をカーソル60が相対移動させられる表示制御が実行された後、図17に示すメインルーチンへ復帰させられる。
【0059】
以上の制御において、S1〜S10、SA、SB、及びSCが表示制御手段40の動作乃至表示制御過程に、S1及びS2が操作コマンド領域表示制御手段42の動作に、SA及びSBがコンテンツ表示制御手段44の動作に、SCがカーソル表示制御手段46の動作にそれぞれ対応する。
【0060】
このように、本実施例によれば、操作量dの要素を有する入力操作を受け付ける操作入力装置と、その操作入力装置の重力方向に対する傾きθ及び移動mの少なくとも一方を検出する検出装置18と、予め定められた表示制御情報から、前記操作入力装置により受け付けられた入力操作の操作量dと、検出装置18の検出結果としての前記操作入力装置の傾きθ及び移動mの少なくとも一方とに基づいて、表示装置22に表示された映像に係る表示制御を実行する表示制御手段40(S1〜S10、SA、SB、及びSC)とを、備えたものであることから、装置の傾きθ及び移動mの少なくとも一方に基づいて、操作入力装置による入力操作の操作量dに対応する表示制御を変更することで、装置の姿勢乃至移動と入力操作とを連携させて各種表示制御を実行することができる。すなわち、画像の表示制御に係る入力操作の利便性を向上させる画像表示装置10を提供することができる。
【0061】
また、前記操作入力装置は、表示装置22の画面に相当する平面部に対する接触による入力操作を受け付けるタッチパネル24であり、表示制御手段40は、そのタッチパネル24によるコマンド開始操作に応じて表示装置22における画面の一部に操作コマンド領域50を表示させると共に、その操作コマンド領域50に対してのタッチパネル24による接触操作に応じて前記表示制御を実行するものであるため、画面の一部に表示された操作コマンド領域50に対するタッチパネル24による接触入力操作と装置の姿勢乃至移動とを連携させて各種表示制御を実行することができる。
【0062】
また、表示制御手段40は、タッチパネル24においてコマンド開始操作が行われた平面部全体に対する相対位置に基づいて、表示装置22における操作コマンド領域50の表示位置及び前記表示制御情報に係る判定基準を変更するものであるため、装置を持つ手の左右を判断して画面における操作コマンド領域50の表示位置を変更できると共に、その操作コマンド領域50に対する接触入力操作に応じた表示制御の基準を左右の手に対応して決定することができる。
【0063】
また、表示装置22は、複数種類のコンテンツを表示させるものであり、表示制御手段40は、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dと、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ及び移動mの少なくとも一方とに基づいて、複数種類のコンテンツに係る表示制御を実行すると共に、各コンテンツの種類に応じてその表示制御の態様を変更するものであるため、装置の姿勢乃至移動と入力操作とを連携させて各コンテンツに係る実用的な表示制御を実行することができる。
【0064】
また、表示装置22は、コンテンツとして複数のページ52を切替表示させるものであり、表示制御手段40は、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dと、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ及び移動mの少なくとも一方とに基づいて、複数のページ52をページ単位で切替表示させる第1の表示制御及び各ページ52を中途までスクロール表示させる第2の表示制御の何れかを選択的に実行するものであるため、装置の姿勢乃至移動と入力操作とを連携させて実用的なページ52の切替表示制御を実行することができる。
【0065】
また、表示装置22は、タッチパネル24による入力操作に応じて画面内を相対移動させられるカーソル60を表示させるものであり、表示制御手段40は、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dと、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ及び移動mの少なくとも一方とに基づいて、カーソル60の移動量及び移動速度の少なくとも一方を変更する表示制御を実行するものであるため、装置の姿勢乃至移動と入力操作とを連携させて実用的なカーソル60の移動表示制御を実行することができる。
【0066】
また、本実施例によれば、予め定められた表示制御情報から、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dと、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ及び移動mの少なくとも一方とに基づいて、表示装置22に表示された映像に係る表示制御を実行する表示制御過程(S1〜S10、SA、SB、及びSC)を含むことから、装置の傾きθ及び移動mの少なくとも一方に基づいて、操作入力装置による入力操作の操作量dに対応する表示制御を変更することで、装置の姿勢乃至移動と入力操作とを連携させて各種表示制御を実行することができる。すなわち、画像の表示制御に係る入力操作の利便性を向上させる画像表示方法を提供することができる。
【0067】
また、本実施例によれば、画像表示装置10の制御部14を、予め定められた表示制御情報から、タッチパネル24により受け付けられた入力操作の操作量dと、検出装置18の検出結果としての画像表示装置10の傾きθ及び移動mの少なくとも一方とに基づいて、表示装置22に表示された映像に係る表示制御を実行する表示制御手段40として機能させることを特徴とする画像表示プログラムであることから、装置の傾きθ及び移動mの少なくとも一方に基づいて、操作入力装置による入力操作の操作量dに対応する表示制御を変更することで、装置の姿勢乃至移動と入力操作とを連携させて各種表示制御を実行することができる。すなわち、画像の表示制御に係る入力操作の利便性を向上させる画像表示プログラムを提供することができる。
【0068】
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
【0069】
例えば、前述の実施例では、図7〜図9に示すような複数のページ52を有する電子文書の表示制御、乃至図10〜図15に示すような複数のアイコン54を選択可能に表示させるアプリケーション選択映像56の表示制御等に本発明が適用された例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばピクチャビューワにおける複数の画像の切替表示制御や、アドレス帳におけるスクロール表示制御等にも本発明は好適に適用されるものである。
【0070】
また、前述の実施例において、表示制御手段40は制御部14に機能的に備えられたものであったが、同等の機能を奏する個別の制御部として制御部14とは別体に備えられたものであってもよい。また、画像表示装置10においては、タッチパネルディスプレイ12の表示制御乃至入力情報処理を行う表示制御部26及び入力制御部28が制御部14とは別体の制御部として備えられたものであったが、これらはその一方乃至両方が制御部14に機能的に備えられたものであってもよい。
【0071】
また、前述の実施例では、画像表示機能を有すると共に接触による入力装置として機能するタッチパネルディスプレイ12を備えた画像表示装置10に本発明が適用された例を説明したが、本発明の画像表示装置は必ずしもタッチパネルディスプレイを備えたものでなくともよく、画像を表示し得るディスプレイを備えた画像表示装置に広く適用されるものである。
【0072】
また、前述の実施例では、操作量の要素を有する入力操作を受け付ける操作入力装置としてタッチパネル24を備えた画像表示装置10に本発明が適用された例を説明したが、例えば、表示装置とは別体に操作入力装置を備えたものや、ボタンやスティック状の操作入力装置を備えた態様の画像表示装置にも本発明は好適に適用されるものである。また、外部装置としてのペンタブレットを接続可能に構成された画像表示装置において、そのペンタブレットによる入力操作に係る操作量を受け付けるものであってもよい。
【0073】
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0074】
10:画像表示装置、14:制御部(制御装置)、18:検出装置、22:表示装置(表示部)、24:タッチパネル(操作入力装置)、40:表示制御手段、50:操作コマンド領域、52:電子文書のページ、60:カーソル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示させる表示部を備えた画像表示装置であって、
操作量の要素を有する入力操作を受け付ける操作入力装置と、
該操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方を検出する検出装置と、
予め定められた表示制御情報から、前記操作入力装置により受け付けられた入力操作の操作量と、前記検出装置の検出結果としての前記操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方とに基づいて、前記表示部に表示された映像に係る表示制御を実行する表示制御手段と
を、備えたものであることを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記操作入力装置は、前記表示部の画面に相当する平面部に対する接触による入力操作を受け付けるタッチパネルであり、
前記表示制御手段は、該タッチパネルによるコマンド開始操作に応じて前記表示部における画面の一部に操作コマンド領域を表示させると共に、該操作コマンド領域に対しての前記タッチパネルによる接触操作に応じて前記表示制御を実行するものである請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記タッチパネルにおいて前記コマンド開始操作が行われた前記平面部全体に対する相対位置に基づいて、前記表示部における前記操作コマンド領域の表示位置及び前記表示制御情報に係る判定基準を変更するものである請求項2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記表示部は、複数種類のコンテンツを表示させるものであり、
前記表示制御手段は、前記操作入力装置により受け付けられた入力操作の操作量と、前記検出装置の検出結果としての前記操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方とに基づいて、前記複数種類のコンテンツに係る表示制御を実行すると共に、各コンテンツの種類に応じて該表示制御の態様を変更するものである請求項1から3の何れか1項に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記表示部は、前記コンテンツとして複数のページを切替表示させるものであり、
前記表示制御手段は、前記操作入力装置により受け付けられた入力操作の操作量と、前記検出装置の検出結果としての前記操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方とに基づいて、前記複数のページをページ単位で切替表示させる第1の表示制御及び各ページを中途までスクロール表示させる第2の表示制御の何れかを選択的に実行するものである請求項4に記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記表示部は、前記操作入力装置による入力操作に応じて前記画面内を相対移動させられるカーソルを表示させるものであり、
前記表示制御手段は、前記操作入力装置により受け付けられた入力操作の操作量と、前記検出装置の検出結果としての前記操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方とに基づいて、前記カーソルの移動量及び移動速度の少なくとも一方を変更する表示制御を実行するものである請求項1から3の何れか1項に記載の画像表示装置。
【請求項7】
画像を表示させる表示部と、
操作量の要素を有する入力操作を受け付ける操作入力装置と、
該操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方を検出する検出装置と
を、備えた画像表示装置による画像表示方法であって、
予め定められた表示制御情報から、前記操作入力装置により受け付けられた入力操作の操作量と、前記検出装置の検出結果としての前記操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方とに基づいて、前記表示部に表示された映像に係る表示制御を実行する表示制御過程を含むことを特徴とする画像表示方法。
【請求項8】
画像を表示させる表示部と、
操作量の要素を有する入力操作を受け付ける操作入力装置と、
該操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方を検出する検出装置と
を、備えた画像表示装置における制御装置を、
予め定められた表示制御情報から、前記操作入力装置により受け付けられた入力操作の操作量と、前記検出装置の検出結果としての前記操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方とに基づいて、前記表示部に表示された映像に係る表示制御を実行する表示制御手段として機能させることを特徴とする画像表示プログラム。
【請求項1】
画像を表示させる表示部を備えた画像表示装置であって、
操作量の要素を有する入力操作を受け付ける操作入力装置と、
該操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方を検出する検出装置と、
予め定められた表示制御情報から、前記操作入力装置により受け付けられた入力操作の操作量と、前記検出装置の検出結果としての前記操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方とに基づいて、前記表示部に表示された映像に係る表示制御を実行する表示制御手段と
を、備えたものであることを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記操作入力装置は、前記表示部の画面に相当する平面部に対する接触による入力操作を受け付けるタッチパネルであり、
前記表示制御手段は、該タッチパネルによるコマンド開始操作に応じて前記表示部における画面の一部に操作コマンド領域を表示させると共に、該操作コマンド領域に対しての前記タッチパネルによる接触操作に応じて前記表示制御を実行するものである請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記タッチパネルにおいて前記コマンド開始操作が行われた前記平面部全体に対する相対位置に基づいて、前記表示部における前記操作コマンド領域の表示位置及び前記表示制御情報に係る判定基準を変更するものである請求項2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記表示部は、複数種類のコンテンツを表示させるものであり、
前記表示制御手段は、前記操作入力装置により受け付けられた入力操作の操作量と、前記検出装置の検出結果としての前記操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方とに基づいて、前記複数種類のコンテンツに係る表示制御を実行すると共に、各コンテンツの種類に応じて該表示制御の態様を変更するものである請求項1から3の何れか1項に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記表示部は、前記コンテンツとして複数のページを切替表示させるものであり、
前記表示制御手段は、前記操作入力装置により受け付けられた入力操作の操作量と、前記検出装置の検出結果としての前記操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方とに基づいて、前記複数のページをページ単位で切替表示させる第1の表示制御及び各ページを中途までスクロール表示させる第2の表示制御の何れかを選択的に実行するものである請求項4に記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記表示部は、前記操作入力装置による入力操作に応じて前記画面内を相対移動させられるカーソルを表示させるものであり、
前記表示制御手段は、前記操作入力装置により受け付けられた入力操作の操作量と、前記検出装置の検出結果としての前記操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方とに基づいて、前記カーソルの移動量及び移動速度の少なくとも一方を変更する表示制御を実行するものである請求項1から3の何れか1項に記載の画像表示装置。
【請求項7】
画像を表示させる表示部と、
操作量の要素を有する入力操作を受け付ける操作入力装置と、
該操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方を検出する検出装置と
を、備えた画像表示装置による画像表示方法であって、
予め定められた表示制御情報から、前記操作入力装置により受け付けられた入力操作の操作量と、前記検出装置の検出結果としての前記操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方とに基づいて、前記表示部に表示された映像に係る表示制御を実行する表示制御過程を含むことを特徴とする画像表示方法。
【請求項8】
画像を表示させる表示部と、
操作量の要素を有する入力操作を受け付ける操作入力装置と、
該操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方を検出する検出装置と
を、備えた画像表示装置における制御装置を、
予め定められた表示制御情報から、前記操作入力装置により受け付けられた入力操作の操作量と、前記検出装置の検出結果としての前記操作入力装置の傾き及び移動の少なくとも一方とに基づいて、前記表示部に表示された映像に係る表示制御を実行する表示制御手段として機能させることを特徴とする画像表示プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2011−252970(P2011−252970A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−125089(P2010−125089)
【出願日】平成22年5月31日(2010.5.31)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月31日(2010.5.31)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
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