説明

画像表示装置及び画像表示方法

【課題】スライドショー表示制御の実行中にスライドショーに含まれる画像の印刷を行うに際して、簡便に印刷イメージを確認しつつスライドショーを利用できる画像表示装置を提供する。
【解決手段】スライドショー表示制御の実行中に画像52を印刷対象として選択する印刷画像選択手段42と、選択された画像52を印刷するための印刷データを作成する印刷データ作成手段44と、作成される印刷データに対応する印刷を実行するための印刷指示をプリンタ38へ出力する印刷指示出力手段46と、作成される印刷データに対応するプレビュー画像56を印刷指示の出力タイミングに応じて作成すると共に、そのプレビュー画像56をスライドショーにおいて切替表示される複数の画像に加える制御を行うプレビュー画像制御手段50とを、備えたものであることから、プレビュー画像56が作成乃至表示されずに画像の確認まで時間がかかるという不具合を抑制できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の画像を断続的に切替表示させるスライドショー表示制御を実行する画像表示装置及び画像表示方法の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
所定の記憶媒体に記憶された画像情報を読み出し、読み出された画像情報をディスプレイに表示させる所謂デジタルフォトフレームが広く一般に用いられている。デジタルフォトフレームの一態様として、複数の画像を所定の時間間隔で断続的に切替表示させるスライドショー表示制御を実行するものが知られている。近年では、スライドショー表示制御の実行中にスライドショーに含まれる画像を選択可能とし、選択された画像の印刷をスライドショー表示制御と併行して行う印刷装置が提案されている(特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−283609号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前述した従来の技術では、スライドショー表示制御中にダイレクトに印刷対象となる画像を選択できるものの、実際に印刷される画像のイメージを確認することができなかった。従って、利用者の所望する印刷設定とは違う画像が印刷されてしまう等の不具合があった。一方、印刷する画像のイメージを確認しようとした場合、前記スライドショー表示制御を一旦停止する必要があり不便であった。
【0005】
本発明者は、斯かる不具合を前提として、スライドショー表示制御の実行中にスライドショーに含まれる画像の印刷を行うに際して、簡便に印刷イメージを確認しつつ印刷状態を得る技術を開発すべく鋭意研究を継続してきた。その研究の過程において、プレビュー画像の作成に時間を要することに起因する新たな弊害を見出すに至った。すなわち、プレビュー画像をスライドショー表示制御において切替表示される複数の画像に組み入れる制御を行うことを考えた場合、印刷指示の出力タイミングによってはプレビュー画像が作成乃至表示されずに画像の確認まで時間がかかり、利便性が損なわれるという不具合を新たに発見した。斯かる知見に基づいて、本発明者は、スライドショー表示制御の実行中にスライドショーに含まれる画像の印刷を行うに際して、簡便に印刷イメージを確認しつつ印刷状態を得る画像表示装置及び画像表示方法を発明するに至った。
【0006】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、スライドショー表示制御の実行中にスライドショーに含まれる画像の印刷を行うに際して、簡便に印刷イメージを確認しつつスライドショーを利用できる画像表示装置及び画像表示方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
斯かる目的を達成するために、本第1発明の要旨とするところは、複数の画像をディスプレイに断続的に切替表示させるスライドショー表示制御を実行するスライドショー表示制御手段を備えた画像表示装置であって、スライドショー表示制御の実行中に、前記ディスプレイに表示される画像を印刷対象として選択する印刷画像選択手段と、その印刷画像選択手段により選択された画像をプリンタにより印刷するための印刷データを作成する印刷データ作成手段と、その印刷データ作成手段により作成される印刷データに対応する印刷を実行するための印刷指示を前記プリンタへ出力する印刷指示出力手段と、前記印刷データ作成手段により作成される印刷データに対応するプレビュー画像を、前記印刷指示出力手段によるその印刷データに係る印刷指示の出力タイミングに応じて作成すると共に、そのプレビュー画像を前記スライドショー表示制御において切替表示される複数の画像の1枚とする制御を行うプレビュー画像制御手段とを、備えたことを特徴とするものである。
【0008】
また、前記目的を達成するために、本第2発明の要旨とするところは、複数の画像をディスプレイに断続的に切替表示させるスライドショー表示制御過程を含む画像表示方法であって、そのスライドショー表示制御過程において、前記ディスプレイに表示される画像を印刷対象として選択する印刷画像選択過程と、その印刷画像選択過程において選択された画像をプリンタにより印刷するための印刷データを作成する印刷データ作成過程と、その印刷データ作成過程において作成される印刷データに対応する印刷を実行するための印刷指示を前記プリンタへ出力する印刷指示出力過程と、前記印刷データ作成過程において作成される印刷データに対応するプレビュー画像を、前記印刷指示出力過程におけるその印刷データに係る印刷指示の出力タイミングに応じて作成すると共に、そのプレビュー画像を前記スライドショー表示制御過程において切替表示される複数の画像の1枚とする制御を行うプレビュー画像制御過程とを、含むことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
このように、前記第1発明によれば、作成されるプレビュー画像の態様を印刷指示の出力タイミングに応じて変更する制御を行うことで、プレビュー画像が作成乃至表示されずに画像の確認まで時間がかかり、利便性が損なわれるという不具合を好適に抑制できる。すなわち、スライドショー表示制御の実行中にスライドショーに含まれる画像の印刷を行うに際して、簡便に印刷イメージを確認しつつスライドショーを利用できる画像表示装置を提供することができる。
【0010】
ここで、前記第1発明において、好適には、前記プレビュー画像制御手段は、前記印刷データ作成手段により作成される印刷データに対応するプレビュー画像を、前記スライドショー表示制御においてその時点で表示されている画像の次に表示される1枚に加える制御を行うものである。このようにすれば、印刷が指示された画像に係るプレビュー画像を速やかに確認することができる。
【0011】
また、好適には、前記プレビュー画像制御手段は、前記印刷指示出力手段による前記印刷データに係る印刷指示の出力タイミングに応じて前記プレビュー画像の画質又は解像度を変更するものである。このようにすれば、対象となるプレビュー画像の作成に要する時間を印刷指示の出力タイミングに応じて制御でき、そのプレビュー画像が作成乃至表示されずに画像の確認まで時間がかかり、利便性が損なわれるという不具合を実用的な態様で抑制できる。
【0012】
また、好適には、前記印刷データ作成手段により作成される印刷データにおける余白の割合を検出する余白割合検出手段を備え、前記プレビュー画像制御手段は、余白割合検出手段により検出される余白の割合が予め定められた閾値以上である場合には、前記印刷データにおける余白以外の部分を抽出したデータに対応して前記プレビュー画像を作成するものである。このようにすれば、対象となるプレビュー画像に対応するデータのサイズを小さくすることで、プレビュー画像の作成に要する時間を更に短縮することができる。
【0013】
また、好適には、前記プリンタから取得される印刷状態を示す情報に基づいて、そのプリンタにより印刷が実行中であるか否かを判定する印刷実行判定手段を含み、前記スライドショー表示制御手段は、その印刷実行判定手段による判定が肯定される場合には、前記スライドショー表示制御における前記プレビュー画像の表示条件を変更するものである。このようにすれば、対象となるプレビュー画像に対応する画像の印刷中においては、前記スライドショー表示制御においてそのプレビュー画像を繰り返し表示させる等の制御が可能とされる。
【0014】
また、前記第2発明によれば、作成されるプレビュー画像の態様を印刷指示の出力タイミングに応じて変更する制御を行うことで、そのプレビュー画像が作成乃至表示されずに画像の確認まで時間がかかり、利便性が損なわれるという不具合を好適に抑制できる。すなわち、スライドショー表示制御の実行中にスライドショーに含まれる画像の印刷を行うに際して、簡便に印刷イメージを確認しつつスライドショーを利用できる画像表示方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施例である画像表示装置の外観の概要を示す図である。
【図2】図1の画像表示装置に備えられた構成を説明するブロック線図である。
【図3】図1の画像表示装置における制御部に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図4】図1の画像表示装置によるスライドショー表示制御において、その表示装置に複数の画像が断続的に切替表示される様子を説明する図である。
【図5】図4のスライドショー表示制御において印刷対象として選択された画像に対応して作成されるプレビュー画像の一例を示す図である。
【図6】図4のスライドショー表示制御において印刷対象として選択された画像に対応して作成されるプレビュー画像の一例を示す図である。
【図7】図4のスライドショー表示制御において印刷対象として選択された画像に対応して作成されるプレビュー画像の一例を示す図である。
【図8】図4のスライドショー表示制御において切替表示される複数の画像を定めるスライドショーリストを例示する図である。
【図9】図4のスライドショー表示制御において印刷対象として選択された画像及びその印刷状態等を定める印刷リストを例示する図である。
【図10】図1の画像表示装置の制御部による制御タスクの要部を説明するフローチャートである。
【図11】図10に示す制御タスクにおけるプリント指示操作制御の要部を説明するフローチャートである。
【図12】図11に示すプリント指示操作制御におけるプレビュー画像作成制御の要部を説明するフローチャートである。
【図13】図10に示す制御タスクにおけるプリント状態操作制御の要部を説明するフローチャートである。
【図14】図10に示す制御タスクにおけるスライドショーリスト更新制御の要部を説明するフローチャートである。
【図15】図10に示す制御タスクと併行して実行される、図1の画像表示装置の制御部による表示制御タスクの要部を説明するフローチャートである。
【図16】図15に示す表示制御タスクにおけるプレビュー画像削除制御の要部を説明するフローチャートである。
【図17】図1の画像表示装置によるスライドショー表示制御において、その表示装置に複数枚の画像が同時に表示されている様子を示している。
【図18】図17の画面に表示された複数の画像が一括して印刷対象として選択された場合において、画像のサムネイルプレビュー画像が次の切替画像に合成されて表示される様子を示している。
【図19】図10に示す制御タスクにおけるプリント指示操作制御の要部を説明するフローチャートである。
【図20】図1の画像表示装置においてNin1印刷設定が成されている場合におけるプレビュー画像の表示制御について説明する図である。
【図21】図10に示す制御タスクにおけるプリント指示操作制御の要部を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例】
【0017】
図1は、本発明の一実施例である画像表示装置10の外観の概要を示す図である。また、図2は、斯かる画像表示装置10に備えられた構成を説明するブロック線図である。これらの図に示すように、本実施例の画像表示装置10は、所定の画像(映像)を表示させると共に、利用者の接触操作に応じて入力を行うためのタッチパネルディスプレイ12を備えている。また、図2に示すように、画像表示装置10による画像表示制御をはじめとする各種制御を実行する制御部14と、複数の画像情報(画像ファイル)を記憶するフラッシュメモリ等の記憶部16と、画像表示装置10とプリンタ38等の外部機器との間で情報の送受信を行うための通信インターフェイス18とを、備えて構成されている。
【0018】
図2に示すように、タッチパネルディスプレイ12は、そのタッチパネルディスプレイ12に所定の映像を表示させるディスプレイとしての表示装置22と、利用者の指や備え付けのペン20等によるタッチパネルディスプレイ12への接触により入力を行うタッチパネル24とを、備えて構成されている。また、画像表示装置10には、表示装置22による画像(映像)の表示制御を行う表示制御部26と、タッチパネル24により入力される入力情報を処理する入力制御部28とが備えられており、それら表示制御部26及び入力制御部28により表示装置22及びタッチパネル24を介してタッチパネルディスプレイ12による画像表示制御乃至情報入力制御が実行される。
【0019】
また、図2に示すように、制御部14は、中央演算処理装置であるCPU30と、読出専用メモリであるROM32と、随時書込読出メモリであるRAM34とを、備えて構成されている。すなわち、制御部14は、RAM34の一時記憶機能を利用しつつROM32に記憶された情報に基づいてCPU30により種々の情報処理を実行する所謂マイクロコンピュータであり、表示制御部26を介してタッチパネルディスプレイ12(表示装置22)に所定の画像を表示させる画像表示制御、そのタッチパネルディスプレイ12(タッチパネル24)への接触操作に応じて入力制御部28を介して入力される入力信号を処理する入力処理制御、及び通信インターフェイス18を介して他の機器との間で情報の送受信を行う情報通信制御等、本実施例の画像表示装置10に関する各種制御を実行する。
【0020】
記憶部16には、表示制御部26を介してタッチパネルディスプレイ12(表示装置22)に所定の画像を表示させるための画像情報として、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)、PNG(Portable Network Graphics)、GIF(Graphics Interchange Format)等のファイル形式の画像データ(画像ファイル)が、それぞれの識別情報をインデックスとして記憶されている。なお、表示装置22は、静止画像のみならず動画を表示させるものであってもよく、記憶部16に記憶される画像情報は、静止画に対応するものであると動画に対応するものであることを問わない。
【0021】
通信インターフェイス18は、例えば画像表示装置10を無線により或いは有線接続にてLAN36に接続するLANインターフェイスである。画像表示装置10は、この通信インターフェイス18によりLAN36に接続されることで、そのLAN36を介して例えばプリンタ38等の外部機器との間で情報の通信が可能とされる。このプリンタ38は、例えば、画像表示装置10等から出力される印刷対象となる画像を所定の用紙(例えば、写真用印画紙)に印刷するよく知られたインクジェットプリンタやレーザプリンタ等の印刷装置である。また、LAN36が図示しないルータ等を介して公衆電話回線、ADSL回線、或いは光ファイバ回線等から構成されるWWW(World Wide Web)すなわちインターネットに接続可能とされ、画像表示装置10とインターネットに接続された他の機器との間での通信が可能とされたものであってもよい。
【0022】
図3は、制御部14に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図であり、制御部14に備えられた制御機能を破線で囲繞して示している。この図3に示すスライドショー表示制御手段40は、複数の画像を所定の時間間隔でタッチパネルディスプレイ12(表示装置22)に断続的に切替表示させるスライドショー表示制御を実行する。図4は、このスライドショー表示制御手段40によるスライドショー表示制御において、表示装置22に複数の画像が断続的に切替表示される様子を説明する図である。なお、図4においては、後述するプレビュー画像56の画質又は解像度等について説明するために、2番目に表示される画像52bのみ実際のカラー写真に近いものとなるように濃淡をつけてグレースケールで示している。
【0023】
図4に示すように、スライドショー表示制御手段40は、タッチパネル24等を介して所定のスライドショー表示制御開始操作が行われた場合、記憶部16に記憶された複数の画像情報を予めその記憶部16等に記憶された図8に示すようなスライドショーリストに従って所定の順番で読み出し、各画像情報に対応する画像を表示装置22に所定時間表示させると共に、その所定時間が経過した段階で次の表示順の画像情報に対応する画像を表示装置22に所定時間表示させるというように、予め定められた複数の画像を所定の順番で表示装置22に順次1枚ずつ表示させる。また、好適には、各スライドショー表示制御に関して複数の画像が一通り表示され終えた場合には、そのスライドショー表示制御に係る複数の画像をまた先頭から断続的に切替表示させるスライドショー表示制御を繰り返す。なお、各スライドショー表示制御において、表示装置22に複数の画像が同時に表示される場合も考えられる。
【0024】
例えば、図4に示す例では、先ず、時点t0からt1までの間、駅から電車が発進する風景を撮影した画像52aが表示装置22に表示される。次に、時点t1に達した段階で画像の切替制御が開始され、時点t2からt3までの間、夕暮れの草原に立つ2本の木を撮影した画像52bが表示装置22に表示される。次に、時点t3に達した段階で画像の切替制御が開始され、時点t4からt5までの間、高層ビルを撮影した画像52cが表示装置22に表示される。次に、時点t5に達した段階で画像の切替制御が開始され、時点t6からt7までの間、駅から電車が発進する風景を撮影した画像52aが再び表示装置22に表示される。このように、本実施例のスライドショー表示制御では、複数の画像が予め定められた順番に所定の時間間隔でタッチパネルディスプレイ12(表示装置22)に断続的に切替表示される。なお、図4に示す例における各画像の表示時間すなわち画像52aの表示時間である時点t0からt1の時間間隔、画像52bの表示時間である時点t2からt3の時間間隔、画像52cの表示時間である時点t4からt5の時間間隔、及び画像52aの表示時間である時点t6からt7の時間間隔は、好適には、初期設定において何れも等しい時間間隔である。すなわち、複数の画像52a〜52c(以下、特に区別しない場合には単に画像52という)は等時間隔で表示装置22に切替表示されるものであるが、例えばタッチパネル24により所定の操作が行われること等によりその表示時間が変更(延長乃至短縮)可能とされたものであってもよい。
【0025】
また、図4に示すように、スライドショー表示制御手段40により表示装置22に切替表示される画像52には、その画像52をプリンタ38による印刷対象として選択するためのプリントボタン54がその一部(図4に示す例では右下端)に付随的に表示される。このプリントボタン54は、好適には、表示装置22に表示される画像52の前面側レイヤに表示されるテロップであり、スライドショー表示制御の表示モード(例えば、ボタン非表示モード)によっては非表示とされる。また、プリントボタン54は、タッチパネル24に対するペン20等の接触を検知することで初めて表示されるものであってもよい。
【0026】
図3に示す印刷画像選択手段42は、スライドショー表示制御手段40によるスライドショー表示制御の実行中にタッチパネル24等により所定の操作が行われた場合、表示装置22に表示される画像52をプリンタ38による印刷対象として選択する。例えば、表示装置22にスライドショー表示制御に係る所定の画像52が表示されている状態において、その画像52に付随して表示されているプリントボタン54がタッチパネル24を介した操作により押された場合(タッチパネル24におけるプリントボタン54に対応する位置への接触操作が行われた場合)、その画像52をプリンタ38による印刷対象として選択する。
【0027】
図3に示す印刷データ作成手段44は、印刷画像選択手段42により選択された画像52をプリンタ38により印刷するための印刷データを作成する。例えば、プリンタ38により対象となる画像52を印刷するために必要な情報として、そのプリンタ38に対する印刷指令及び印刷に係る画像52に対応する画像情報(画像ファイル)に加え、印刷用紙のサイズ、印刷枚数、上下左右の余白、及び日付の印字有無等の印刷設定を作成する。
【0028】
図3に示す余白割合検出手段45は、印刷データ作成手段44により作成される印刷データにおける余白の割合を検出する。この余白とは、対象となる印刷データにおいて印刷すべきオブジェクト(プリンタ38によりインクやトナー等をもって印刷用紙に印刷される画像そのもの)が存在しない部分を言うものであり、例えば透過GIFにおける透明部分に相当する。余白割合検出手段45は、好適には、対象となる印刷データ全体に対する余白部分の面積比率を検出する。或いは、対象となる印刷データにおける余白部分の面積(絶対値)を検出し、表示装置22の画面サイズに対するその面積の割合を検出するものであってもよい。また、印刷用紙との関係(余白具合、全体に対する配置、印刷が切れないか否か)をプレビュー画像で確認したいことも考えられ、斯かる場合には余白割合検出手段45による検出乃至その検出結果に対応する制御は行われない。
【0029】
図3に示す印刷指示出力手段46は、印刷データ作成手段44により作成される印刷データに対応する印刷を実行するための印刷指示をプリンタ38へ出力する。例えば、印刷データ作成手段44により作成されたプリンタ38に対する印刷指令及び印刷に係る画像52に対応する画像情報、印刷用紙のサイズ、印刷枚数、上下左右の余白、及び日付の印字有無等の印刷設定を、通信インターフェイス18からLAN36を介してプリンタ38へ出力(送信)する。なお、印刷設定は、プリントボタン54押下検出後に実行されるものであってもよいし、スライドショー表示前に予め設定されたデフォルト設定を使用するものであってもよい。
【0030】
また、印刷指示出力手段46は、好適には、プリンタ38による画像52の印刷に関して、その印刷を開始(実行)する指示である印刷開始指示、その印刷を中止する指示である印刷中止指示、及び印刷待ち状態にある画像52の印刷をキャンセルする指示である印刷キャンセル指示等の情報をタッチパネル24による操作に応じてプリンタ38へ出力する。このようにして出力された各画像52のプリンタ38による印刷設定は、後述する図9に示すような印刷リストの1項目として記憶部16等に記憶されと共に、新たな出力が行われる毎に更新される。なお、この図8における「プレビュー」の項には、各画像52に対応するプレビュー画像56の識別情報が記憶される。また、「印刷状態」の項には、後述する印刷実行判定手段48により取得される印刷状態である「印刷中」、「印刷待ち」、「印刷済み」、及び「キャンセル」の何れかが記憶される。また、「印刷順」の項には、プリンタ38において印刷される順番が記憶される。
【0031】
図3に示す印刷実行判定手段48は、プリンタ38から取得される印刷状態を示す情報に基づいて、そのプリンタ38により印刷が実行中であるか否かを判定する。例えば、印刷指示出力手段46により所定の画像52の印刷に係る情報がプリンタ38へ送信された後、そのプリンタ38による対象となる画像52の印刷状態として、その時点において印刷を行っている状況に相当する「印刷中」、他の画像を印刷している場合等において印刷を控えている状況に相当する「印刷待ち」、既に印刷が完了した状況に相当する「印刷済み」、又は印刷がキャンセルされた状況に相当する「キャンセル」等の状況を各画像52毎に検知する。このようにして検知された各画像52のプリンタ38による印刷状況は、図8に示すような印刷リストの1項目として記憶部16等に記憶されると共に、新たな検知が行われる毎に更新される。
【0032】
図3に示すプレビュー画像制御手段50は、印刷画像選択手段42により選択された画像52に係る、プリンタ38による印刷に関するプレビュー画像(印刷プレビュー)56を作成すると共に、その表示装置22における表示制御を行う。すなわち、印刷データ作成手段44により作成される印刷データに対応するプレビュー画像56を、印刷指示出力手段46によるその印刷データに係る印刷指示の出力タイミングに応じて作成すると共に、そのプレビュー画像56をスライドショー表示制御において切替表示される複数の画像の1枚とする(スライドショーに組み入れる)制御を行う。以下、このプレビュー画像制御手段50による制御について詳述する。
【0033】
プレビュー画像制御手段50は、印刷画像選択手段42により選択された画像52に対応して印刷指示出力手段46によりプリンタ38へ出力される画像情報(画像ファイル)及び印刷設定等の情報に基づいて、その画像52がプリンタ38により実際に印刷された場合のイメージ画像(印刷予想画像)をプレビュー画像として作成する。図5は、プレビュー画像制御手段50により図4に示す画像52bに対応して作成されるプレビュー画像56b(以下、特に他の画像52に対応するプレビュー画像と区別しない場合には単にプレビュー画像56という)の一例を示す図であり、後述する完全プレビュー画像に相当する。この図5に示すように、プレビュー画像作成手段48によるプレビュー画像56bの作成においては、対象となる画像52b(画像情報)に所定の加工が施されることによりプレビュー画像56bとされる。例えば、対象となる画像情報に関して、印刷用紙のサイズ(縦横比)に応じて上下乃至左右の余白を設定したり、印刷設定に応じて画像情報の解像度を変更したり、対象となる画像52b(画像情報)が撮影された日時を入れる等の加工を施すことでプレビュー画像56bを作成する。また、好適には、プリンタ38の状態として、そのプリンタ38のスペックすなわち型式、インクジェットやカラーレーザー等の印刷形式、カラー印刷/モノクロ印刷、カラープロファイル(色域)、両面印刷の可否、印刷可能な最大解像度、印刷速度、及び最大給紙枚数等の性能に対応する情報をLAN36を介して取得し、それらの情報をプレビュー画像56bに反映する。
【0034】
ここで、プレビュー画像制御手段50は、印刷指示出力手段46による対象となる印刷データに係る印刷指示の出力タイミングに応じてプレビュー画像56の態様を変更する。好適には、解像度又は色深度を変化させることで作成されるプレビュー画像56の画質を変化させる。また、好適には、印刷設定のみで作成する(プリンタ38に関する各種情報は使用しない)ことにより実際のプレビュー画像56(プリンタ38に関する各種情報を適用したもの)とは異なるプレビュー画像を作成する。作成されるプレビュー画像56の画質を低下させた場合、その作成に要する時間が短縮される。従って、プレビュー画像制御手段50は、換言すれば、印刷指示出力手段46による対象となる印刷データに係る印刷指示の出力タイミングに応じてプレビュー画像56の作成に要する時間を制御する。なお、プレビュー画像制御手段50は、プリンタ38により対象となる画像52の印刷が開始された後にその画像52に対応するプレビュー画像56の作成を開始するものであってもよい。
【0035】
例えば、前述した図4に示す例を考えると、スライドショー表示制御において画像52bは時点t2からt3までの間継続して表示装置22に表示されている。この画像52bが表示されている時間である時点t2からt3までの間を三等分し、それぞれの期間をタイミングA、B、Cとした場合について考える。プレビュー画像制御手段50は、例えば、印刷指示出力手段46による対象となる印刷データに係る印刷指示の出力タイミングが、タイミングA、B、Cの何れに相当するかに応じてプレビュー画像56の画質又は解像度を変更する。換言すれば、タイミングA、B、Cそれぞれで異なる態様のプレビュー画像56を作成する。
【0036】
前述した図5は、印刷指示出力手段46による対象となる印刷データに係る印刷指示の出力タイミングが図4に示すタイミングAに相当する場合に作成される完全プレビュー画像56bを例示している。すなわち、実際の印刷イメージに最も近いプレビュー画像に対応する。一方、図6は、印刷指示出力手段46による対象となる印刷データに係る印刷指示の出力タイミングが図4に示すタイミングBに相当する場合に作成される低画質プレビュー画像56b′(以下、特に他の画像52に対応する低画質プレビュー画像と区別しない場合には単に低画質プレビュー画像56′という)を例示する図である。この図6に示す低画質プレビュー画像56b′は、図5に示す完全プレビュー画像56bに対して画質及び解像度の少なくとも一方を予め定められた所定値だけ落とした(低下させた)ものであり、その完全プレビュー画像56bよりも短時間で作成できる反面、視覚的な品質としては劣ったものとなる。また、図7は、印刷指示出力手段46による対象となる印刷データに係る印刷指示の出力タイミングが図4に示すタイミングCに相当する場合に作成されるサムネイルプレビュー画像56b″(以下、特に他の画像52に対応するサムネイルプレビュー画像と区別しない場合には単にサムネイルプレビュー画像56″という)を例示する図である。この図7に示すサムネイルプレビュー画像56b″は、図5に示す完全プレビュー画像56bのサムネイル(thumbnail)すなわち縮小イメージに相当するものであり、低画質プレビュー画像56b′よりも更に短時間で作成できる反面、サイズも小さく視覚的な品質としては最も劣ったものとなる。
【0037】
また、プレビュー画像制御手段50は、好適には、余白割合検出手段45により検出される余白の割合が予め定められた閾値(例えば、50%)以上である場合には、印刷データにおける余白以外の部分を抽出したデータに対応してプレビュー画像56を作成する。斯かる処理により、作成されるプレビュー画像56に相当する画像データが小さくなり、より短い時間でプレビュー画像56を作成することが可能となる。
【0038】
プレビュー画像制御手段50は、以上のようにして作成されたプレビュー画像56を、スライドショー表示制御において切替表示される複数の画像の1枚として図8に示すようなスライドショーリストに組み入れる。例えば、図8に示す例では、画像52bが表示された後に、その画像52bのプレビュー画像56bが表示されるように画像52bと画像52cとの間に挿入されている。スライドショー表示制御手段40は、スライドショーリストに従ってスライドショー表示制御を行うものであり、図8に示すスライドショーリストに基づく制御では、画像52a、52b、プレビュー画像56b、画像52cの順にそれらの画像が表示装置22に断続的に切替表示される。また、プレビュー画像制御手段50は、スライドショー表示制御において切替表示される複数の画像のうち、プレビュー画像56の元となった画像52の代替としてそのプレビュー画像56を追加するものであってもよい。
【0039】
また、プレビュー画像制御手段50は、前述のように対象となる印刷データに係る印刷指示の出力タイミングが図4に示すタイミングA、B、Cそれぞれに相当する場合において異なる態様のプレビュー画像56を作成する場合においては、各態様のプレビュー画像56をスライドショー表示制御において切替表示される複数の画像の1枚(好適には、次に表示される1枚)とする制御を行う。すなわち、対象となる印刷データに係る印刷指示の出力タイミングが図4に示すタイミングAに相当する場合には、図5に示す完全プレビュー画像56bをスライドショー表示制御において切替表示される次の1枚とする制御を行う。また、対象となる印刷データに係る印刷指示の出力タイミングが図4に示すタイミングBに相当する場合には、図6に示す低画質プレビュー画像56b′をスライドショー表示制御において切替表示される次の1枚とする制御を行う。また、対象となる印刷データに係る印刷指示の出力タイミングが図4に示すタイミングCに相当する場合には、図7に示すサムネイルプレビュー画像56b″をスライドショー表示制御において切替表示される次の1枚とする制御を行う。なお、図7に示すように、スライドショー表示制御手段40は、サムネイルプレビュー画像56b″がスライドショーリストに挿入された場合には、そのサムネイルプレビュー画像56b″を単独では表示させず、次の表示順である画像52cの一部に合成してその画像52cと共に表示させる。すなわち、本実施例のプレビュー画像制御手段50による、プレビュー画像をスライドショー表示制御において切替表示される複数の画像に加える制御としては、第1の態様として、完全プレビュー画像56b又は低画質プレビュー画像56b′をスライドショー表示制御において切替表示される複数の画像の1枚として加える制御、及び第2の態様として、サムネイルプレビュー画像56b″をスライドショー表示制御において切替表示される複数の画像の1枚に合成画像として加える制御が考えられる。
【0040】
また、図5及び図6に示すように、スライドショー表示制御手段40により表示装置22に切替表示されるプレビュー画像56等には、そのプレビュー画像56等に対応する画像52のプリンタ38による印刷をキャンセルするためのキャンセルボタン58がその一部(図5に示す例では右下端)に付随的に表示される。このキャンセルボタン58は、好適には、表示装置22に表示されるプレビュー画像56の前面側レイヤに表示されるテロップであり、スライドショー表示制御の表示モード(例えば、ボタン非表示モード)によっては非表示とされる。また、キャンセルボタン58は、タッチパネル24に対するペン20等の接触を検知することで初めて表示されるものであってもよい。また、スライドショー表示制御手段40は、好適には、完全プレビュー画像56bをスライドショーにおける1枚として一度表示させた後は、そのプレビュー画像56bに対応する画像52の印刷が開始されるまで斯かるプレビュー画像56bの表示を行わない。
【0041】
また、プレビュー画像制御手段50は、例えば図4に示すスライドショー表示制御において、画像52bが表示装置22に表示されている状態でプリントボタン54が押された場合に、その時点からスライドショーが次の画像に切り替わるまでの時間内(対象となる画像52bの表示が終わり、スライドショーにおける次の画像の表示が開始される時点t4までの間)に、図5に示すような完全プレビュー画像56bを作成できるか否かを判定し、その判定が肯定される場合には完全プレビュー画像56bを作成すると共に、その完全プレビュー画像56bをスライドショー表示制御において切替表示される次の1枚とする制御を行う。また、次の画像に切り替わるまでの時間内に、図5に示すような完全プレビュー画像56bが作成できないと判定された場合において、その時間内に図6に示すような低画質プレビュー画像56b′を作成できるか否かを判定し、その判定が肯定される場合には低画質プレビュー画像56b′を作成すると共に、その低画質プレビュー画像56b′をスライドショー表示制御において切替表示される次の1枚とする制御を行う。また、次の画像に切り替わるまでの時間内に、図6に示すような低画質プレビュー画像56b′が作成できないと判定された場合には、図7に示すようなサムネイルプレビュー画像56b″を作成すると共に、そのサムネイルプレビュー画像56b″をスライドショー表示制御において切替表示される次の1枚に合成する制御を行う。
【0042】
また、プレビュー画像制御手段50は、完全プレビュー画像56bではないプレビュー画像すなわち低画質プレビュー画像56b′又はサムネイルプレビュー画像56″をスライドショー表示制御において切替表示される複数の画像に組み入れる制御を行った場合には、その後、完全プレビュー画像56bを作成すると共にその完全プレビュー画像56bをスライドショー表示制御において切替表示される複数の画像の1枚とする制御を行う。換言すれば、スライドショー表示制御手段40によるスライドショー表示制御において、低画質プレビュー画像56b′又はサムネイルプレビュー画像56″が表示された後に完全プレビュー画像56bが表示されるように、その完全プレビュー画像56bをスライドショー表示制御において切替表示される複数の画像の1枚とする制御を行う。
【0043】
また、スライドショー表示制御手段40は、印刷実行判定手段48による判定が肯定される場合には、スライドショー表示制御におけるプレビュー画像の表示条件を変更する。例えば、印刷実行判定手段48により所定の画像52の印刷が実行中であると判定される場合には、その画像52に対応するプレビュー画像56を頻出させるように、スライドショー表示制御における表示順を制御する。なお、ここで表示されるプレビュー画像56は図5に示すような完全プレビュー画像56であり、更にその完全プレビュー画像56における印刷部分や特徴領域を強調する表示を行うものであってもよい。特徴領域部のみ表示することで、印刷結果の詳細が確認しやすくなる.
【0044】
また、プレビュー画像制御手段50は、好適には、低画質プレビュー画像56b′乃至サムネイルプレビュー画像56″がスライドショーにおいて表示された後、それら低画質プレビュー画像56b′乃至サムネイルプレビュー画像56″をスライドショーリストから削除すると共に、画像情報をRAM34から削除する。また、完全プレビュー画像56に関して、対象となる画像52のプリンタ38による印刷が完了した後或いはその画像52の印刷がキャンセルされた後にスライドショーリストから削除すると共に、画像情報をRAM34から削除する。
【0045】
図10は、画像表示装置10の制御部14による制御タスクの要部を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0046】
先ず、ステップ(以下、ステップを省略する)SAにおいて、図11等に示すプリント指示操作制御が実行される。次に、SBにおいて、図13に示すプリント状態操作制御が実行される。次に、SCにおいて、図14に示すスライドショーリスト更新制御が実行される。次に、S1において、制御終了(アプリケーションの終了)であるか否かが判断される。このS1の判断が否定される場合には、SA以下の処理が再び実行されるが、S1の判断が肯定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられる。
【0047】
図11は、図10に示す制御タスクにおけるプリント指示操作制御(プリント指示操作サブルーチン)の要部を説明するフローチャートである。先ず、SA1において、表示装置22に画像52が表示されている状態においてプリントボタン54が押される等してその画像52のプリント指示が検出されたか否かが判断される。このSA1の判断が否定される場合には、それをもって図10に示すメインルーチンへ復帰させられるが、SA1の判断が肯定される場合には、SAAにおいて、図12に示すプレビュー画像作成制御が実行された後、SA2において、印刷が指示された画像52に対応する印刷データすなわちプリンタ38による印刷に必要な情報が作成されると共に、斯かる情報がそのプリンタ38へ出力された後、図10に示すメインルーチンへ復帰させられる。
【0048】
図12は、図11に示すプリント指示操作制御におけるプレビュー画像作成制御(プレビュー画像作成サブルーチン)の要部を説明するフローチャートである。先ず、SAA1において、対象となる画像52の完全プレビュー画像56を作成するのに要する時間と、スライドショー表示制御において次の画像に切り替わるまでの時間とが比較される。なお、ここで印刷データにおける余白の割合が算出されて比較に加味される。次に、SAA2において、完全プレビュー画像56を作成するのに要する時間よりもスライドショー表示制御において次の画像に切り替わるまでの時間の方が長いか否かが判断される。このSAA2の判断が否定される場合には、SAA6以下の処理が実行されるが、SAA2の判断が肯定される場合には、SAA3において、対象となる画像52の完全プレビュー画像56が作成される。次に、SAA4において、SAA3にて作成された完全プレビュー画像56がスライドショー表示制御において次に表示される画像としてスライドショーリストに組み入れられる。次に、SAA5において、印刷リストにおける対象となる画像52の処理状態が「印刷待ち」として登録された後、図11に示すメインルーチンへ復帰させられる。
【0049】
SAA6においては、対象となる画像52の低画質プレビュー画像56′を作成するのに要する時間と、スライドショー表示制御において次の画像に切り替わるまでの時間とが比較される。なお、ここで印刷データにおける余白の割合が算出されて比較に加味される。次に、SAA7において、低画質プレビュー画像56′を作成するのに要する時間よりもスライドショー表示制御において次の画像に切り替わるまでの時間の方が長いか否かが判断される。このSAA7の判断が否定される場合には、SAA11以下の処理が実行されるが、SAA7の判断が肯定される場合には、SAA8において、対象となる画像52の低画質プレビュー画像56′が作成される。次に、SAA9において、SAA8にて作成された低画質プレビュー画像56′がスライドショー表示制御において次に表示される画像としてスライドショーリストに組み入れられる。次に、SAA10において、印刷中に表示するため対象となる画像52の完全プレビュー画像56が作成された後、SAA5以下の処理が実行される。SAA11においては、対象となる画像52のサムネイルプレビュー画像56″が作成される。次に、SAA12において、SAA11にて作成されたサムネイルプレビュー画像56″が、図8に示すスライドショーリストにおいて次に表示される画像52の一部に合成された後、SAA10以下の処理が実行される。
【0050】
図13は、図10に示す制御タスクにおけるプリント状態操作制御(プリント状態操作サブルーチン)の要部を説明するフローチャートである。先ず、SB1において、プリンタ38から対象となる画像52の印刷完了通知を受信したか否かが判断される。このSB1の判断が否定される場合には、それをもって図10に示すメインルーチンへ復帰させられるが、SB1の判断が肯定される場合には、SB2において、対象となる画像52に対応するプレビュー画像56が表示装置22に表示中であるか否かが判断される。このSB2の判断が肯定される場合には、SB3において、印刷リストにおける対象となる画像52の処理状態が「印刷完了」とされ、印刷順が変更された後、図10に示すメインルーチンへ復帰させられるが、SB2の判断が否定される場合には、SB4において、図8に示すスライドショーリストから対象となる画像52に対応するプレビュー画像56が除かれると共に、そのプレビュー画像56に相当する画像データそのものがRAM34から削除された後、図10に示すメインルーチンへ復帰させられる。
【0051】
図14は、図10に示す制御タスクにおけるスライドショーリスト更新制御(スライドショーリスト更新サブルーチン)の要部を説明するフローチャートである。先ず、SC1において、プリンタ38から取得される印刷状態を示す情報に基づいて、そのプリンタ38により印刷が実行中である画像52が存在しないか否(印刷中である)かが判断される。このSC1の判断が否定される場合には、それをもって図10に示すメインルーチンへ復帰させられるが、SC1の判断が肯定される場合には、SC2において、図9に示す印刷リストにおいて、印刷状態が「印刷待ち」である画像52が存在するか否かが判断される。このSC2の判断が否定される場合には、それをもって図10に示すメインルーチンへ復帰させられるが、SC2の判断が肯定される場合には、SC3において、印刷リストにおいて印刷状態が「印刷待ち」である画像52の印刷開始指示がプリンタ38に対して送信される。次に、SC4において、プリンタ38に対して印刷開始指示が送信された画像52に対応する印刷リストにおける印刷状態が「印刷中」に変更される。次に、SC5において、プリンタ38に対して印刷開始指示が送信された画像52に対応するプレビュー画像56が図8に示すスライドショーリストに組み入れられた後、図10に示すメインルーチンへ復帰させられる。
【0052】
図15は、図10に示す制御タスクと併行して実行される、画像表示装置10の制御部14による表示制御タスクの要部を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0053】
先ず、S2において、スライドショー表示制御に係る画像の切替(切替タイミング)が検出されたか否かが判断される。このS2の判断が否定される場合には、SD以下の処理が実行されるが、S2の判断が肯定される場合には、S3において、表示装置22の表示が、図8に示すスライドショーリストに定められた次の画像に切り替えられる。次に、S4において、S3にて切り替えられる前の画像52(表示装置22に表示されていた画像)或いはプレビュー画像56の、プリンタ38における印刷が完了したか否かが判断される。このS4の判断が否定される場合には、SD以下の処理が実行されるが、S4の判断が肯定される場合には、S5において、S4にてプリンタ38における印刷の完了が判定された画像52に対応するプレビュー画像56(完全プレビュー画像56)が図8に示すスライドショーリストから除かれると共に、そのプレビュー画像56に相当する画像データそのものがRAM34から削除された後、SDにおいて、図16に示すプレビュー画像削除処理が実行される。次に、S6において、制御終了(アプリケーションの終了)であるか否かが判断される。このS6の判断が否定される場合には、S2以下の処理が再び実行されるが、S6の判断が肯定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられる。
【0054】
図16は、図15に示す表示制御タスクにおけるプレビュー画像削除制御(プレビュー画像削除サブルーチン)の要部を説明するフローチャートである。先ず、SD1において、印刷リストにおける印刷状態が「印刷待ち」であった画像52に対応するプレビュー画像56の、スライドショー表示制御における表示が完了したか否かが判断される。このSD1の判断が否定される場合には、それをもって図15に示すメインルーチンへ復帰させられるが、SD1の判断が肯定される場合には、SD2において、スライドショー表示制御における表示が完了したプレビュー画像56がスライドショーリストから削除される。次に、SD3において、SD2にてスライドショーリストから削除されたプレビュー画像56が、完全プレビュー画像56以外すなわち低画質プレビュー画像56′又はサムネイルプレビュー画像56″であったか否かが判断される。このSD3の判断が否定される場合には、それをもって図15に示すメインルーチンへ復帰させられるが、SD3の判断が肯定される場合には、SD4において、スライドショー表示制御における表示が完了した低画質プレビュー画像56′又はサムネイルプレビュー画像56″に対応する画像データがRAM34から削除された後、図15に示すメインルーチンへ復帰させられる。
【0055】
続いて、本発明の他の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明において、実施例相互に共通する部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0056】
図17は、スライドショー表示制御手段40によるスライドショー表示制御において、表示装置22に複数枚(図17では4枚)の画像52a、52b、52c、52dが同時に表示されている様子を示している。この図17に示すように、スライドショー表示制御の表示モードによっては、所謂マルチ画面表示として表示装置22の画面に複数枚の画像52がその画面を分割して同期的に表示される。また、この場合において、各画像52を印刷対象として選択するためのプリントボタン54に加え、表示装置22に表示される複数の画像52を一括して(表示されている全ての画像52を)印刷対象として選択するための一括プリントボタン60がその画面の一部に付随的に表示される。この一括プリントボタン60は、好適には、表示装置22に表示される複数の画像52の前面側レイヤに表示されるテロップであり、スライドショー表示制御の表示モード(例えば、ボタン非表示モード)によっては非表示とされる。また、一括プリントボタン60は、タッチパネル24に対するペン20等の接触を検知することで初めて表示されるものであってもよい。
【0057】
プレビュー画像制御手段50は、上述のような場合においても、対象となる印刷データに係る印刷指示の出力タイミングに応じてプレビュー画像56の態様を変更する。例えば、図17に示すように表示装置22に複数の画像52が表示されている状態において、それらの画像52を一括して印刷対象として選択する操作が行われた場合に、その時点からスライドショーが次の画像に切り替わるまでの時間内に、印刷対象として選択された複数の画像52のうち最も処理負荷の少ない画像52に対応して前述した完全プレビュー画像56を作成できるか否かを判定し、その判定が肯定される場合には斯かる1枚の画像の完全プレビュー画像56を作成すると共に、その完全プレビュー画像56をスライドショー表示制御において表示される次の1枚とする制御を行う。そして、その完全プレビュー画像56がスライドショーにおいて表示されている間に残りの画像52に対応する完全プレビュー画像56を作成し、スライドショーにおいて順次切替表示されるようにスライドショーリストに組み入れる制御を行う。
【0058】
一方、複数の画像52を一括して印刷対象として選択する操作が行われた場合に、その時点からスライドショーが次の画像に切り替わるまでの時間内に、印刷対象として選択された複数の画像52のうち最も処理負荷の少ない画像52に対応して前述した完全プレビュー画像56を作成できない(すなわち1枚の画像52に対応する完全プレビュー画像56を作成する時間もない)と判定される場合には、それら印刷対象として選択された複数の画像52a、52b、52c、52dそれぞれについてサムネイルプレビュー画像56a″、56b″、56c″、56d″を作成し、図18に示すようにスライドショーにおいて次に表示される画像52(図18では画像52b)にそれらサムネイルプレビュー画像56a″、56b″、56c″、56d″を合成して表示させる。また、この場合においては、斯かるサムネイルプレビュー画像56″が合成された画像52がスライドショーにおいて表示されている間に印刷対象として選択された複数の画像52に対応する完全プレビュー画像56を作成し、スライドショーにおいて順次切替表示されるようにスライドショーリストに組み入れる制御を行う。これにより、印刷対象の画質にばらつきがなくなり違和感の少ないプレビュー表示を行うことができる。
【0059】
図19は、図10に示す制御タスクにおけるプリント指示操作制御(プリント指示操作サブルーチン)の要部を説明するフローチャートであり、図17及び図18を用いて前述した処理に対応するものである。この図19に示す制御は、前述した図11の制御の代替として実行されるものであり、図11の制御と共通のステップについては同一の符号を付してその説明を省略する。
【0060】
図19に示す制御において、前述したSA1の判断が肯定される場合、すなわち表示装置22に画像52が表示されている状態においてプリントボタン54が押される等してその画像52のプリント指示が検出されたと判断される場合には、SA3において、マルチ画面表示における一括プリントボタン60が押される等して複数の画像52を一括して印刷対象として選択する指示が検出されたか否かが判断される。このSA3の判断が否定される場合には、前述したSAA以下の処理が実行されるが、SA3の判断が肯定される場合には、SA4において、印刷対象として選択された複数の画像52に関して、処理負荷(例えば解像度)が小さい画像順に並べられる処理が行われた後、前述した最も処理負荷の少ない画像に対してSAA、SA2の処理が実行される。次に、SA5において、マルチ画面表示における一括プリントボタン60が押される等して複数の画像52を一括して印刷対象として選択する指示が検出されたか否かが判断される。このSA5の判断が否定される場合には、それをもって図10に示すメインルーチンへ復帰させられるが、SA5の判断が肯定される場合には、SA6において、SAAで最も処理負荷の少ない画像52に対応するサムネイルプレビュー画像56″が、所定の画像52に合成されて表示されたか否かが判断される。このSA6の判断が否定される場合には、SA8において、印刷対象として選択された複数の画像52のうち完全プレビュー画像56として表示された画像52以外の残りの画像52に対応する完全プレビュー画像56が作成される。次に、SA9において、印刷対象として選択された複数の画像52が印刷リストに、印刷状態を「印刷待ち」として登録された後、図10に示すメインルーチンへ復帰させられる。また、SA6の判断が肯定される場合には、SA7において、印刷対象として選択された複数の画像52のうちサムネイルプレビュー画像56″として作成された画像52以外の残りの画像52のサムネイルプレビュー画像56″が作成される。次に、SA7′において、SA7にて作成されたサムネイルプレビュー画像56″がスライドショーにおいて次に表示される画像52に合成された後、SA8以下の処理が実行される。
【0061】
図20は、Nin1印刷設定すなわち1枚の印刷用紙にN枚(図20では2枚)の画像52を分割印刷する設定が成されている場合におけるプレビュー画像56の表示制御について説明する図である。Nin1印刷設定が成されている場合において、プレビュー画像制御手段50は、好適には、印刷対象となる全ての画像52(すなわちN枚の画像52)が選択された段階でそれらの画像52を印刷設定に応じて合成し、図20に示すように複数の画像52の印刷イメージを含むプレビュー画像56acを作成して、スライドショー表示制御において表示させる。ここで、印刷対象となる画像52全てが印刷対象として選択された時点からスライドショーが次の画像に切り替わるまでの時間内に、それら印刷対象となる画像52全てを含む完全プレビュー画像56acを作成できる場合には、斯かる完全プレビュー画像56acを作成すると共に、その完全プレビュー画像56acをスライドショー表示制御において表示される次の1枚とする制御を行う。一方、印刷対象となる画像52全てが印刷対象として選択された時点からスライドショーが次の画像に切り替わるまでの時間内に、それら印刷対象となる画像52全てを含む完全プレビュー画像56acを作成できない場合には、印刷対象となる画像52の一部又は全部を低画質プレビュー画像56ac′とすると共に、その低画質プレビュー画像56ac′をスライドショー表示制御において表示される次の1枚とする制御を行う。また、両面印刷設定が成されている場合に関しても同様に、両面に対応して完全プレビュー画像56を作成できない場合には、片面のみ低画質プレビュー画像56′とする制御を行う等、印刷データに係る印刷指示の出力タイミングに応じて該当するプレビュー画像56の作成を制御する。
【0062】
図21は、図10に示す制御タスクにおけるプリント指示操作制御(プリント指示操作サブルーチン)の要部を説明するフローチャートであり、図20を用いて上述した処理に対応するものである。この図21に示す制御は、前述した図11の制御の代替として実行されるものであり、図11の制御と共通のステップについては同一の符号を付してその説明を省略する。
【0063】
図21に示す制御において、前述したSA1の判断が肯定される場合、すなわち表示装置22に画像52が表示されている状態においてプリントボタン54が押される等してその画像52のプリント指示が検出されたと判断される場合には、SA10において、2in1印刷設定すなわち1枚の印刷用紙に2枚の画像52を分割印刷する設定が成されているか否かが判断される。このSA10の判断が否定される場合には、前述したSAA以下の処理が実行されるが、SA10の判断が肯定される場合には、SA11において、印刷対象として指定された画像52のサイズが印刷設定に応じて変換される。次に、SA12において、印刷指定ページ数すなわち印刷対象として指定された画像52の枚数が必要印刷データ数(規定枚数)に達したか否かが判断される。このSA12の判断が肯定される場合には、SA13において、印刷対象として指定された規定枚数の画像52が合成された後、その合成画像を印刷に係る画像として前述したSAA以下の処理が実行される。その際、完全プレビュー作成時間及び低下画質画像作成時間は合成画像用に変更される。SA12の判断が否定される場合には、SA14において、マルチ画面表示における一括プリントボタン60が押される等して複数の画像52を一括して印刷対象として選択する指示が検出されたか否かが判断される。このSA14の判断が肯定される場合には、SA13以下の処理が実行されるが、SA14の判断が否定される場合には、それをもって図10に示すメインルーチンへ復帰させられる。
【0064】
以上、図10〜図16、図19、及び図21に示す制御において、S2〜S6がスライドショー表示制御手段40の動作乃至スライドショー表示制御過程に、SA1、SA3、SA5、及びSA14が印刷画像選択手段42の動作乃至印刷画像選択過程に、SA2及びSA13が印刷データ作成手段44の動作乃至印刷データ作成過程に、SAA1及びSAA6が余白割合検出手段45の動作に、SA及びSC3が印刷指示出力手段46の動作乃至印刷指示出力過程に、S4、SB1、SC1、及びSC2が印刷実行判定手段48の動作に、SC及びSAAがプレビュー画像制御手段50の動作乃至プレビュー画像制御過程に、それぞれ対応する。
【0065】
このように、本実施例によれば、スライドショー表示制御の実行中に、ディスプレイとしての表示装置22に表示される画像52を印刷対象として選択する印刷画像選択手段42(SA1、SA3、SA5、及びSA14)と、その印刷画像選択手段42により選択された画像52をプリンタ38により印刷するための印刷データを作成する印刷データ作成手段44(SA2及びSA13)と、その印刷データ作成手段44により作成される印刷データに対応する印刷を実行するための印刷指示をプリンタ38へ出力する印刷指示出力手段46(SA及びSC3)と、印刷データ作成手段44により作成される印刷データに対応するプレビュー画像56等を、印刷指示出力手段46によるその印刷データに係る印刷指示の出力タイミングに応じて作成すると共に、そのプレビュー画像56等をスライドショー表示制御において切替表示される複数の画像の1枚とする制御を行うプレビュー画像制御手段50(SC及びSAA)とを、備えたものであることから、作成されるプレビュー画像56等の態様を印刷指示の出力タイミングに応じて変更する制御を行うことで、そのプレビュー画像56等が作成乃至表示されずに画像の確認まで時間がかかり、利便性が損なわれるという不具合を好適に抑制できる。すなわち、スライドショー表示制御の実行中にスライドショーに含まれる画像52の印刷を行うに際して、簡便に印刷イメージを確認しつつスライドショーを利用できる画像表示装置10を提供することができる。
【0066】
また、プレビュー画像制御手段50は、印刷データ作成手段44により作成される印刷データに対応するプレビュー画像56等を、スライドショー表示制御においてその時点で表示されている画像の次に表示される1枚に加える制御を行うものであるため、印刷が指示された画像に係るプレビュー画像を速やかに確認することができる。
【0067】
また、プレビュー画像制御手段50は、印刷指示出力手段46による印刷データに係る印刷指示の出力タイミングに応じてプレビュー画像56等の画質又は解像度を変更するものであるため、対象となるプレビュー画像56等の作成に要する時間を印刷指示の出力タイミングに応じて制御でき、そのプレビュー画像56等が作成乃至表示されずに画像の確認まで時間がかかり、利便性が損なわれるという不具合を実用的な態様で抑制できる。
【0068】
また、印刷データ作成手段44により作成される印刷データにおける余白の割合を検出する余白割合検出手段45(SAA1及びSAA6)を備え、プレビュー画像制御手段50は、その余白割合検出手段45により検出される余白の割合が予め定められた閾値以上である場合には、印刷データにおける余白以外の部分を抽出したデータに対応してプレビュー画像56等を作成するものであるため、対象となるプレビュー画像56等に対応するデータのサイズを小さくすることで、そのプレビュー画像56等の作成に要する時間を更に短縮することができる。
【0069】
また、プリンタ38から取得される印刷状態を示す情報に基づいて、そのプリンタ38により印刷が実行中であるか否かを判定する印刷実行判定手段48(S4、SB1、SC1、及びSC2)を含み、スライドショー表示制御手段40は、その印刷実行判定手段48による判定が肯定される場合には、スライドショー表示制御におけるプレビュー画像56等の表示条件を変更するものであるため、対象となるプレビュー画像56等に対応する画像52の印刷中においては、スライドショー表示制御においてそのプレビュー画像56等を繰り返し表示させる等の制御が可能とされる。
【0070】
また、本実施例によれば、スライドショー表示制御過程(S2〜S6)において、表示装置22に表示される画像52を印刷対象として選択する印刷画像選択過程(SA1、SA3、SA5、及びSA14)と、その印刷画像選択過程において選択された画像52をプリンタ38により印刷するための印刷データを作成する印刷データ作成過程(SA2及びSA13)と、その印刷データ作成過程において作成される印刷データに対応する印刷を実行するための印刷指示をプリンタ38へ出力する印刷指示出力過程(SA及びSC3)と、印刷データ作成過程において作成される印刷データに対応するプレビュー画像56等を、印刷指示出力過程におけるその印刷データに係る印刷指示の出力タイミングに応じて作成すると共に、そのプレビュー画像56等をスライドショー表示制御過程において切替表示される複数の画像の1枚とする制御を行うプレビュー画像制御過程(SC及びSAA)とを、含むことから、作成されるプレビュー画像56等の態様を印刷指示の出力タイミングに応じて変更する制御を行うことで、そのプレビュー画像56等が作成乃至表示されずに画像の確認まで時間がかかり、利便性が損なわれるという不具合を好適に抑制できる。すなわち、スライドショー表示制御の実行中にスライドショーに含まれる画像52の印刷を行うに際して、簡便に印刷イメージを確認しつつスライドショーを利用できる画像表示方法を提供することができる。
【0071】
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
【0072】
例えば、前述の実施例において、スライドショー表示制御手段40、印刷画像選択手段42、印刷データ作成手段44、余白割合検出手段45、印刷指示出力手段46、印刷実行判定手段48、及びプレビュー画像制御手段50は、何れも制御部14に機能的に備えられたものであったが、その一部乃至全部が同等の機能を奏する個別の制御部として制御部14とは別体に備えられたものであってもよい。また、画像表示装置10においては、タッチパネルディスプレイ12の表示制御乃至入力情報処理を行う表示制御部26及び入力制御部28が制御部14とは別体の制御部として備えられたものであったが、これらはその一方乃至両方が制御部14に機能的に備えられたものであってもよい。
【0073】
また、前述の実施例において、画像表示装置10とプリンタ38とはそれぞれ別体の装置として構成されたものであり、その画像表示装置10からLAN36等を介してプリンタ38へ印刷情報の出力等が行われるものであったが、例えば、本発明の画像表示装置にプリンタが内蔵されたものであってもよい。すなわち、画像52の印刷機能を備えた画像表示装置に本発明が適用されるものであってもよい。更には、インターネットを介して接続された遠隔のプリンタにより画像52の印刷を行うものであってもよく、画像表示装置とプリンタとの間で相互に情報の送受信が行い得る構成であれば本発明の一応の効果を奏する。
【0074】
また、前述の実施例では、画像表示機能を有すると共に接触による入力装置として機能するタッチパネルディスプレイ12を備えた画像表示装置10に本発明が適用された例を説明したが、本発明の画像表示装置は必ずしもタッチパネルディスプレイを備えたものでなくともよく、画像を表示し得るディスプレイを備えた画像表示装置に広く適用されるものである。
【0075】
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0076】
10:画像表示装置、22:表示装置(ディスプレイ)、38:プリンタ、40:スライドショー表示制御手段、42:印刷画像選択手段、44:印刷データ作成手段、45:余白割合検出手段、46:印刷指示出力手段、48:印刷実行判定手段、50:プレビュー画像制御手段、52:画像、56:プレビュー画像(完全プレビュー画像)、56′:低画質プレビュー画像、56″:サムネイルプレビュー画像、62e:プレビュー画像(完全プレビュー画像)、62e′:等倍プレビュー画像、62e″:サムネイルプレビュー画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画像をディスプレイに断続的に切替表示させるスライドショー表示制御を実行するスライドショー表示制御手段を備えた画像表示装置であって、
該スライドショー表示制御の実行中に、前記ディスプレイに表示される画像を印刷対象として選択する印刷画像選択手段と、
該印刷画像選択手段により選択された画像をプリンタにより印刷するための印刷データを作成する印刷データ作成手段と、
該印刷データ作成手段により作成される印刷データに対応する印刷を実行するための印刷指示を前記プリンタへ出力する印刷指示出力手段と、
前記印刷データ作成手段により作成される印刷データに対応するプレビュー画像を、前記印刷指示出力手段による該印刷データに係る印刷指示の出力タイミングに応じて作成すると共に、該プレビュー画像を前記スライドショー表示制御において切替表示される複数の画像に加える制御を行うプレビュー画像制御手段と
を、備えたものであることを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記プレビュー画像制御手段は、前記印刷データ作成手段により作成される印刷データに対応するプレビュー画像を、前記スライドショー表示制御においてその時点で表示されている画像の次に表示される1枚に加える制御を行うものである請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記プレビュー画像制御手段は、前記印刷指示出力手段による前記印刷データに係る印刷指示の出力タイミングに応じて前記プレビュー画像の画質又は解像度を変更するものである請求項1又は2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記印刷データ作成手段により作成される印刷データにおける余白の割合を検出する余白割合検出手段を備え、
前記プレビュー画像制御手段は、該余白割合検出手段により検出される余白の割合が予め定められた閾値以上である場合には、前記印刷データにおける余白以外の部分を抽出したデータに対応して前記プレビュー画像を作成するものである請求項1から3の何れか1項に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記プリンタから取得される印刷状態を示す情報に基づいて、該プリンタにより印刷が実行中であるか否かを判定する印刷実行判定手段を含み、
前記スライドショー表示制御手段は、該印刷実行判定手段による判定が肯定される場合には、前記スライドショー表示制御における前記プレビュー画像の表示条件を変更するものである請求項1から4の何れか1項に記載の画像表示装置。
【請求項6】
複数の画像をディスプレイに断続的に切替表示させるスライドショー表示制御過程を含む画像表示方法であって、
該スライドショー表示制御過程において、前記ディスプレイに表示される画像を印刷対象として選択する印刷画像選択過程と、
該印刷画像選択過程において選択された画像をプリンタにより印刷するための印刷データを作成する印刷データ作成過程と、
該印刷データ作成過程において作成される印刷データに対応する印刷を実行するための印刷指示を前記プリンタへ出力する印刷指示出力過程と、
前記印刷データ作成過程において作成される印刷データに対応するプレビュー画像を、前記印刷指示出力過程における該印刷データに係る印刷指示の出力タイミングに応じて作成すると共に、該プレビュー画像を前記スライドショー表示制御過程において切替表示される複数の画像に加える制御を行うプレビュー画像制御過程と
を、含むことを特徴とする画像表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−180299(P2011−180299A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−43419(P2010−43419)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】