説明

画像記録装置

【課題】占有スペースが小さい画像記録装置を提供する。
【解決手段】画像記録装置20は、記録部42、給紙トレイ21、Uターンガイド23などを備える。記録部42で記録紙40に画像が記録される。給紙トレイ21は、記録部42に記録紙40を供給する。記録部42で画像を記録された記録紙40は、給紙トレイ21上に排出される。Uターンガイド23は、略U字形を呈して画像記録時の記録紙40の搬送方向における記録部42の下流側に配置され、記録部42から排出された記録紙40を記録部42に返送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、給紙部と排紙部とを同一面側に備えた画像記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
用紙などの記録媒体に画像を形成する画像記録装置として、熱転写方式の画像記録装置がある。図1は、熱転写方式の従来の画像記録装置1の概略の構成を示す断面図である。
【0003】
画像記録装置1は、給紙トレイ2、給紙ローラ3、記録紙検出センサ4、搬送ローラ5A,5B、プラテンローラ6、サーマルヘッド7、インクリボン8、排紙トレイ9、及び、排出ローラ10A,10Bなどを備えている。搬送ローラ5A,5Bは、正逆両方向に回転可能である。給紙トレイ2と排紙トレイ9とはともに、画像記録装置1の前面11側に配置されている。インクリボン8には、イエロー、マゼンタ、シアン、及び、オーバコートのインクが順に塗布されている。
【0004】
給紙トレイ2に積載された記録紙14は、給紙ローラ3によって1枚ずつ給紙される。記録紙14は、先端部が記録紙検出センサ4によって検出されるまで搬送ローラ5A,5Bによって搬送された後、一旦停止することで位置合わせされ、その後、プラテンローラ6上の所定位置まで搬送される。
【0005】
サーマルヘッド7は、図示されていないリフトモータによって昇降自在に形成されている。サーマルヘッド7が降下することで、プラテンローラ6上で、記録紙14とインクリボン8とが圧接される。
【0006】
その後、印刷データに基づいて搬送ローラ5A,5B、プラテンローラ6及びインクリボン8が回転することで、イエローのインクリボンのインクが記録紙14に転写されながら記録紙14が背面12側に搬送され、所定位置まで搬送されたところでイエローのインクの画像記録が終了する。このとき、例えば記録紙14がハガキサイズであって記録紙14を長手方向に搬送した場合、記録紙14は、画像記録装置1の背面12側に、約130mmはみ出す。
【0007】
イエローのインクの転写が終了すると、リフトモータによってサーマルヘッド7が上昇する。その後、記録紙14は、スイッチバックされる。即ち、記録紙14は、搬送ローラ5A,5Bによって、直前までの搬送方向と逆方向である前面11側に所定距離搬送される。そして、記録紙14は、搬送方向の後端が搬送ローラ5A,5Bに挟持されるように排紙トレイ9上に配置され、イエローのインクの画像記録が終了する。
【0008】
つぎに、インクリボン8は、マゼンタのインクがサーマルヘッド7の位置にくるまで送られる。記録紙14は、イエローのインクの画像記録時と同様に、搬送ローラ5A,5Bによって所定距離背面12側に搬送され、サーマルヘッド7によってプラテンローラ6上で、インクリボン8と圧接される。その後、印刷データに基づいて搬送ローラ5A,5B、プラテンローラ6及びインクリボン8が回転することで、マゼンタのインクリボンのインクが記録紙14に転写されながら記録紙14が背面12側に搬送され、所定位置まで搬送されたところでマゼンタのインクの画像記録が終了する。以下、同様にして、シアン、オーバコートのインクの画像記録が行われる。すべての画像記録が終了すると、記録紙14は、排出ローラ10A,10Bによって排紙トレイ9上に排出される。
【0009】
上述のように、画像記録時の記録紙の搬送方向におけるサーマルヘッド7の下流側において、記録紙14がスイッチバックされるスイッチバック方式が従来から採用されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平11−151840号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、上述のような画像記録装置1では、背面12側に記録紙14が直線状にはみ出すためのスペース13が必要となる。スペース13内に障害物があると、記録紙14と障害物とが接触することで、記録紙14は、正規の送り量を確保されずに印刷不良を起こす場合がある。このため、スイッチバック方式を採用した場合は、画像記録装置1の背面12側に大きなスペース13が必要となり、画像記録装置1による占有スペースが大きくなる。なお、この明細書でいう占有スペースは、画像記録装置自体が占有するスペースのみならず、画像記録装置で記録媒体に画像を記録するために必要となるスペースを含む。
【0011】
この発明の目的は、占有スペースが小さい画像記録装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明の画像記録装置は、上述の課題を解決するために以下のように構成される。
【0013】
(1)この発明の画像記録装置は、記録部、給紙部、排紙部、及び、Uターン搬送路を備える。記録部は、記録媒体に画像を記録する。給紙部は、記録部に記録媒体を供給する。排紙部は、給紙部と画像記録装置の同一面側に配置される。排紙部には、記録部で画像を記録された記録媒体が排出される。Uターン搬送路は、略U字形を呈して画像記録時の記録媒体の搬送方向における前記記録部の下流側に配置され、前記記録部から排出された記録媒体を前記記録部に返送する。
【0014】
この構成においては、給紙部と排紙部とが同一面側に配置され、画像記録時の記録媒体の搬送方向における記録部の下流側にUターン搬送路が配置されるので、画像記録後の記録媒体はUターン搬送路を搬送される。Uターン搬送路は、記録部から排出された記録媒体を記録部に返送するため、画像記録後の記録媒体は、スイッチバックされることなく記録部に返送される。
【0015】
また、画像記録後の記録媒体は、Uターン搬送路を経由することで、画像記録時とは表裏が反転した状態で記録部に返送される。このため、一方の面に画像を記録された記録媒体は、スイッチバックされることなく、表裏が反転された状態で再び記録部に配置される。
【0016】
(2)この発明では、給紙部は、Uターン搬送路中に記録媒体を供給する。この発明の画像記録装置は、可逆ローラ及び排出ローラをさらに備える。可逆ローラは、記録部とUターン搬送路との間に配置される。排出ローラは、Uターン搬送路から記録部を経由して搬送されてきた記録媒体を給紙部上に排出する。
【0017】
この構成においては、画像記録後にUターン搬送路を搬送された記録媒体は、可逆ローラによって記録部を経由してさらに搬送され、排出ローラによって給紙部上に排出される。この構成では、給紙部上が排紙部となる。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、以下の効果を奏することができる。
【0019】
(1)画像記録時の記録媒体の搬送方向における記録部の下流側に、記録部から排出された記録媒体を記録部に返送するUターン搬送路を配置することで、画像記録後の記録媒体は、スイッチバックされることなく記録部に返送される。このため、記録媒体を搬送するために必要となるスペース、特に画像記録時の記録媒体の搬送方向における記録部の下流側におけるスペースを、小さくすることができる。したがって、画像記録装置の占有スペースを小さくすることができる。
【0020】
また、小さい占有スペースで、記録媒体の第1面への画像記録と第2面への画像記録とを連続して行うことができる。
【0021】
(2)画像記録後の記録媒体を給紙部上に排出することで、給紙部とは別に排紙部を設ける必要がなくなる。したがって、画像記録装置の占有スペースをさらに小さくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に、この発明を実施するための最良の形態について、図面に基づいて説明する。図2は、この発明の実施形態に係る画像記録装置20の概略の構成を示す断面図である。図3は、画像記録装置20の一部の構成を拡大的に示す断面図である。
【0023】
画像記録装置20は、給紙トレイ21、給紙ローラ22、Uターンガイド23、案内板24、第1搬送ローラ25,26、位置検出センサ27、第2搬送ローラ28,29、プラテンローラ30、熱転写型のサーマルヘッド31、駆動源32、インクリボン33、メインモータ34、排出ローラ35,36、及び、反転検出センサ37などを備えている。
【0024】
給紙トレイ21は、この発明の給紙部に相当する。Uターンガイド23は、この発明のUターン搬送路に相当する。第2搬送ローラ28,29は、この発明の可逆ローラに相当する。サーマルヘッド31は、この発明の記録ヘッドに相当する。画像記録装置20は、この実施形態では記録媒体の一例である記録紙40に画像を記録するが、画像記録装置20は記録紙以外のシート体にも画像を記録することができる。
【0025】
給紙トレイ21は、画像記録装置20の前面38側に配置されている。給紙トレイ21の一端は、画像記録装置20の前面38側に露出しており、給紙トレイ21の他端は、Uターンガイド23の途中に連通している。給紙ローラ22は、給紙トレイ21に積載された記録紙40をUターンガイド23内に供給する。
【0026】
案内板24は、図3に示すように、Uターンガイド23のうち給紙トレイ21が連通する部分に配置されている。案内板24は、図3(A)に示すように、給紙トレイ21上の記録紙40をUターンガイド23内に案内する給紙位置と、図3(B)に示すように、Uターンガイド23の壁面の一部を形成してUターンガイド23内を搬送されてきた記録紙40を案内する案内位置と、に変位自在に形成されている。この実施形態では、案内板24は、通常時は図3(B)に示すように案内位置に配置され、給紙トレイ21から給紙されてきた記録紙40に押されることで給紙位置に変位し、記録紙40の通過後に、自重によって案内位置に降下する。なお、バネなどの弾性部材によって給紙位置から案内位置へ変位するようにしてもよい。
【0027】
第2搬送ローラ28,29は、サーマルヘッド31とUターンガイド23との間に配置されている。Uターンガイド23は、略U字形に形成されている。Uターンガイド23の両端部はともに、第2搬送ローラ28と第2搬送ローラ29との間の搬送路に連通している。第1搬送ローラ25,26は、Uターンガイド23の途中に配置されている。第1搬送ローラ25,26及び第2搬送ローラ28,29のそれぞれは、正逆両方向に回転可能である。
【0028】
位置検出センサ27は、Uターンガイド23と第2搬送ローラ28,29との間を通過する記録紙40を検出した場合に、制御部41(図5参照)に第1検出信号を出力する。
【0029】
反転検出センサ37は、図2において案内板24より時計方向の下流側の所定位置に配置されており、Uターンガイド23を搬送されてきた記録紙40を検出した場合に、制御部41に第2検出信号を出力する。
【0030】
プラテンローラ30は、サーマルヘッド31と対向するように配置されている。サーマルヘッド31は、プラテンローラ30と離間する位置に上昇した上昇位置と、プラテンローラ30に圧接する下降位置とに、駆動源32によって昇降自在に形成されている。サーマルヘッド31が下降位置に配置されることで、サーマルヘッド31とプラテンローラ30との間で、記録紙40とインクリボン33とが圧接される。サーマルヘッド31とプラテンローラ30とが対向する位置が、記録部42である。
【0031】
排出ローラ35,36は、サーマルヘッド31とプラテンローラ30とが対向する記録部42より前面38側に配置されている。排出ローラ35,36は、Uターンガイド23から記録部42を経由して前面38側に搬送されてきた記録紙40を、給紙トレイ21上に排出する。画像記録装置20において、給紙トレイ21上がこの発明の排紙部に相当する。
【0032】
給紙ローラ22、第1搬送ローラ25,26、第2搬送ローラ28,29、プラテンローラ30、排出ローラ35,36、及び、インクリボン33のそれぞれは、メインモータ34から駆動力を供給されることで、所定のタイミングで回転する。
【0033】
図4(A)は比較例のインクリボンの構成を示す説明図であり、図4(B)は上述の実施形態の画像記録装置20のインクリボン33の構成を示す説明図である。
【0034】
比較例に係るインクリボンには、イエロー、マゼンタ、シアン、及び、オーバコートのインクが順に塗布されている。これに対して、画像記録装置20のインクリボン33には、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン、及び、オーバコートのインクが順に塗布されている。ブラックインクは、熱溶融性インクであり、イエロー、マゼンタ、シアン、及び、オーバコートのインクは、熱昇華性インクである。インクリボン33のうち、ブラックインクが塗布された部分が、この発明の熱溶融性リボン部に相当し、イエロー、マゼンタ、シアン、及び、オーバコートのインクが塗布された部分が、この発明の熱昇華性リボン部に相当する。
【0035】
図5は、画像記録装置20の概略の構成を示すブロック図である。画像記録装置20の制御部41には、位置検出センサ27、反転検出センサ37、駆動源32、メインモータ34、及び、パーソナルコンピュータ(以下、パソコンと言う。)50などが接続されている。制御部41には、位置検出センサ27がUターンガイド23と第2搬送ローラ28,29との間を通過する記録紙40を検出した場合に、第1検出信号が入力される。例えば、制御部41は、第1検出信号が入力されたときから所定時間さらに記録紙40を前面38側へ搬送することで、画像の記録を開始する所定位置に記録紙40を配置する。
【0036】
また、制御部41には、反転検出センサ37がUターンガイド23を搬送されてきた記録紙40を検出した場合に、反転検出センサ37から第2検出信号が入力される。制御部41は、第2検出信号が検出されると、第2搬送ローラ28,29をその直前と逆方向に回転させることで、記録紙40を前面38側へ搬送する。
【0037】
制御部41にはさらに例えばパソコン50が接続されており、パソコン50から印刷要求信号、並びに、画像データ又は文字データなどの印刷データが入力される。なお、パソコン50以外に、メモリカードが接続され、メモリカードから印刷データが入力されてもよい。
【0038】
図6〜図9は、画像記録装置20の一連の動作の一部を示す断面図である。図6(A)に示すように、制御部41は、給紙トレイ21に積載された記録紙40を、給紙ローラ22によって1枚ずつUターンガイド23内に給紙する。このとき、案内板24は記録紙40に押されることで給紙位置に配置され、サーマルヘッド31は駆動源2によって上昇位置に配置される。制御部41は、記録紙40を、Uターンガイド23内を図6(B)において反時計方向に搬送する。制御部41は、記録紙40の先端部を第2搬送ローラ28,29に圧接させた後、搬送を一旦停止させることで位置合わせし、位置検出センサ27によって記録紙40の先端部を検出した後、第2搬送ローラ28,29によって記録紙40を前面38側へ所定距離搬送することで、図6(B)に示すように所定の画像記録開始位置に記録紙40を配置する。このとき、記録紙40は第1面を上向きにして配置されている。
【0039】
図6(C)に示すように、制御部41は、画像の記録開始前に、ブラックインクが記録部42に対向するようにインクリボン33を送り、その後、サーマルヘッド31を下降位置に下降させ、サーマルヘッド31とプラテンローラ30との間で、記録紙40とインクリボン33とを圧接させる。
【0040】
制御部41は、プラテンローラ30、第2搬送ローラ28,29、及び、インクリボン33を回転させることで記録紙40を背面39側へ搬送しながら、第1面用の印刷データに基づいてサーマルヘッド31によって記録紙40の第1面に、ブラックの画像を記録する。記録紙40は、Uターンガイド23内を図7(A)において時計方向に搬送される。
【0041】
図7(B)に示すように、Uターンガイド23内を搬送された記録紙40によって反転検出センサ37がオンされると、図7(C)に示すように、制御部41は、サーマルヘッド31を上昇位置に上昇させた後、第2搬送ローラ28,29、プラテンローラ30をそれ以前と逆方向に回転させることで、記録紙40を前面38側へ搬送する。
【0042】
制御部41は、位置検出センサ27によって記録紙40を検出した後、記録紙40を前面38側へさらに所定距離搬送することで、図8(A)に示すように、記録紙40を所定の画像記録開始位置に配置する。
【0043】
図6(C)、図7(A)〜図7(C)及び図8(A)に示すように、記録紙40は、Uターンガイド23を経由することで、表裏を反転された状態で再び画像記録開始位置に配置される。このため、画像記録装置20は、記録紙40の表裏を反転させるためのスイッチバック搬送路を備える必要がない。
【0044】
制御部41は、次にイエローのインクが記録部42に対向するようにインクリボンを送り、その後、サーマルヘッド31を下降位置に下降させ、サーマルヘッド31とプラテンローラ30との間で、記録紙40とインクリボン33とを圧接させる。
【0045】
制御部41は、プラテンローラ30、第2搬送ローラ28,29、及び、インクリボン33を回転させることで記録紙40を背面39側へ搬送しながら、第2面用の印刷データに基づいてサーマルヘッド31によって記録紙40の第2面に、イエローの画像を記録する。
【0046】
制御部41は、イエローのインクの画像の記録が終了した後、図8(B)に示すように記録紙40の後端部が第2搬送ローラ28,29によって挟持された状態で、図8(C)に示すように第2搬送ローラ28,29をその直前と逆方向に回転させることで、記録紙40を前面38側へ搬送し、記録紙40を再び画像記録開始位置へ配置する。
【0047】
制御部41は、図8(A)〜図8(C)との動作を繰り返すことで、さらに記録紙40の第2面にマゼンタ、シアン及びオーバコートの画像を記録する。
【0048】
制御部41は、記録紙40への全てのインクの画像の記録が終了すると、図9に示すように、サーマルヘッド31を上昇位置に上昇させた後、記録部42を経由して記録紙40を前面38側へ搬送し、排出ローラ35,36によって記録紙40を給紙トレイ21上に排出する。
【0049】
画像記録装置20によれば、画像記録時の記録紙40の搬送方向(背面39側へ向かう方向)における記録部42の下流側に、画像記録後の記録紙40を記録部42へ返送するUターンガイド23が配置されているので、画像記録後の記録紙40は、スイッチバックされることなく記録部42へ返送される。このため、記録紙40を搬送するために必要となるスペース、特に画像記録時の記録紙40の搬送方向における記録部42の下流側におけるスペースを、小さくすることができる。したがって、画像記録装置20の占有スペースを小さくすることができる。
【0050】
また、記録紙40の表裏を反転するためにスイッチバック搬送路を設ける必要がないので、小さい占有スペースで、記録紙40の第1面への画像記録と第2面への画像記録とを連続して行うことができる。
【0051】
さらに、画像記録後の記録紙40を給紙トレイ21上に排出することで、給紙トレイ21とは別に排紙トレイを設ける必要がなくなる。したがって、画像記録装置20の占有スペースをさらに小さくすることができる。
【0052】
また、第1面へのブラックインクの画像記録と、第2面へのカラーインクの画像記録とを連続して行うことができるので、例えば年賀状などの印刷時に、表面への住所及び宛名書き印刷と、裏面への画像印刷とを、連続して行うことができる。第1面への印刷と第2面への印刷との間で、記録紙40をユーザによってセットし直す必要がないので、記録紙40が画像記録装置20に過った方向でセットされることがない。このため、第1面と第2面とが過った方向に画像記録されることを防止することができる。
【0053】
さらに、第1面への画像記録と第2面への画像記録とを連続して行うことができるので、作業性が向上する。
【0054】
また、インクリボン33がブラックインクを備えているので、従来のようにイエロー、マゼンタ及びシアンのカラーインクを重ねることでブラックを表現する場合より、低コストかつ短時間でブラック印刷を行うことができる。
【0055】
なお、上述の実施形態では、ブラックインクを第1面に転写し、イエロー、マゼンタ、シアン、オーバコートのインクを第2面に転写したが、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン、オーバコートのインクを、第1面及び第2面のそれぞれに、任意に転写するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】熱転写方式の従来の画像記録装置の概略の構成を示す断面図である。
【図2】この発明の実施形態に係る画像記録装置の概略の構成を示す断面図である。
【図3】画像記録装置の一部の構成を拡大的に示す断面図である。
【図4】(A)は比較例のインクリボンの構成を示す説明図であり、(B)は上述の実施形態の画像記録装置のインクリボンの構成を示す説明図である。
【図5】画像記録装置の概略の構成を示すブロック図である。
【図6】画像記録装置の一連の動作の一部を示す断面図である。
【図7】画像記録装置の一連の動作の一部を示す断面図である。
【図8】画像記録装置の一連の動作の一部を示す断面図である。
【図9】画像記録装置の一連の動作の一部を示す断面図である。
【符号の説明】
【0057】
20 画像記録装置
21 給紙トレイ(給紙部)
23 Uターンガイド(Uターン搬送路)
24 案内板
28,29 第2搬送ローラ(可逆ローラ)
30 プラテンローラ
31 サーマルヘッド
33 インクリボン
35,36 排出ローラ
40 記録紙
41 制御部
42 記録部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体に画像を記録する記録部と、
前記記録部に前記記録媒体を供給する給紙部と、
前記給紙部と同一面側に配置され、前記記録部で画像を記録された記録媒体が排出される排紙部と、
略U字形を呈して画像記録時の記録媒体の搬送方向における前記記録部の下流側に配置され、前記記録部から排出された記録媒体を前記記録部に返送するUターン搬送路と、を備えたことを特徴とする画像記録装置。
【請求項2】
前記給紙部は、前記Uターン搬送路中に記録媒体を供給し、
前記記録部と前記Uターン搬送路との間に配置された逆回転自在な可逆ローラと、
前記Uターン搬送路から前記記録部を経由して搬送されてきた記録媒体を前記給紙部上に排出する排出ローラと、をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
【請求項3】
前記記録部には、熱転写型の記録ヘッド及びインクリボンが配置され、
前記インクリボンは、熱溶融性インクが塗布された熱溶融リボン部と、熱昇華性インクが塗布された熱昇華リボン部と、を有することを特徴とする請求項1または2に記載の画像記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−126278(P2007−126278A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−322543(P2005−322543)
【出願日】平成17年11月7日(2005.11.7)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】