画像診断装置およびプログラム
【課題】経過観察をより正確に行う。
【解決手段】内中膜複合体厚IMTの経時変化を表すトレンドグラフを作成する。操作者は、トレンドグラフを参照し、異常値が想定される箇所が存在していると考えた場合、操作部を操作して、異常値であると想定された点を、カーソルCAで指定する。画像データ特定部は、過去の超音波画像データおよび現在の超音波画像データの中から、カーソルCAで指定された点fの内中膜複合体厚IMT5の計測に用いられた超音波画像データを特定する。表示部6には、内中膜複合体厚IMT5の計測に用いられた超音波画像データが表す超音波画像G5が表示される。操作者は、超音波画像G5を参照し、内中膜複合体厚IMTを再計測すると判断した場合、マーカM′を再指定し、再計測を行う。
【解決手段】内中膜複合体厚IMTの経時変化を表すトレンドグラフを作成する。操作者は、トレンドグラフを参照し、異常値が想定される箇所が存在していると考えた場合、操作部を操作して、異常値であると想定された点を、カーソルCAで指定する。画像データ特定部は、過去の超音波画像データおよび現在の超音波画像データの中から、カーソルCAで指定された点fの内中膜複合体厚IMT5の計測に用いられた超音波画像データを特定する。表示部6には、内中膜複合体厚IMT5の計測に用いられた超音波画像データが表す超音波画像G5が表示される。操作者は、超音波画像G5を参照し、内中膜複合体厚IMTを再計測すると判断した場合、マーカM′を再指定し、再計測を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データに基づいて所定の計測項目を計測する画像診断装置、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
被検体の経過観察を行う方法の一つとして、経過観察したい部位から定期的に超音波画像データを取得し、各超音波画像データから、経過観察に必要となる計測項目を計測する方法が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-58536号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
経過観察をする場合、過去の計測結果が重要な指標となる。しかし、経過観察をしたい部位によっては、同じ計測位置で計測をすることが難しい場合がある。この場合、過去の計測結果の確からしさが疑われることがある。経過観察をする上では、過去の計測結果の確からしさが疑われる場合、是正できることが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の観点の発明は、スキャン領域から、異なる時点における複数の画像データを取得する画像診断装置であって、
前記画像データごとに、所定の計測項目を計測する計測部と、
前記計測値の経時変化を表す情報を作成する経時変化作成部と、
前記計測値の経時変化を表す情報に基づいて、前記複数の画像データの中から、一つ以上の画像データを特定する画像データ特定部と、
を有し、
前記計測部は、
前記画像データ特定部により特定された画像データに関する前記所定の計測項目を再計測する。
第2の観点の発明は、スキャン領域から、異なる時点における複数の画像データを取得する画像診断装置のプログラムであって、
前記画像データごとに、所定の計測項目を計測する計測処理と、
前記計測値の経時変化を表す情報を作成する経時変化作成処理と、
前記計測値の経時変化を表す情報に基づいて、前記複数の画像データの中から、一つ以上の画像データを特定する画像データ特定処理と、
を計算機に実行させるプログラムであり、
前記計測処理は、
前記画像データ特定処理により特定された画像データに関する前記所定の計測項目を再計測する。
【発明の効果】
【0006】
画像データ特定部により特定された画像データに関する計測項目を再計測することができるので、経過観察をより正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の一実施形態の超音波診断装置100のブロック図である。
【図2】超音波診断装置100の表示制御部5の詳細構成を示すブロック図である。
【図3】HDD9に記憶されたデータを概略的に示した図である。
【図4】超音波診断装置100の処理フローの一例を示す図である。
【図5】表示部6に表示された超音波画像G0の一例を示す図である。
【図6】超音波画像G0上に指定された計測位置を示す図である。
【図7】メモリ52に記憶された超音波画像データU0および計測値IMT0を概略的に示す図である。
【図8】表示部6に表示された内中膜複合体厚IMTのトレンドグラフを示す図である。
【図9】点fが指示された様子を示す図である。
【図10】、表示部6に表示された超音波画像G5の一例を示す図である。
【図11】内中膜複合体厚IMTを再計測するときの計測位置を示す図である。
【図12】再計測値IMT5′が、元の計測値IMT5に上書きされた様子を示す図である。
【図13】修正された後のトレンドグラフを示す図である。
【図14】HDD9から、計測値IMT5と超音波画像データU5とが消去された様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、発明を実施するための形態について説明するが、本発明は、以下の形態に限定されることはない。
【0009】
図1は、本発明の一実施形態の超音波診断装置100のブロック図、図2は、超音波診断装置100の表示制御部5の詳細構成を示すブロック図、図3は、HDD9に記憶されたデータを概略的に示した図である。
【0010】
超音波診断装置100は、超音波プローブ2、送受信部3、エコーデータ処理部4、表示制御部5、表示部6、操作部7、制御部8、およびHDD(ハードディスクドライブ:Hard Disk Drive)9を有している。
【0011】
超音波プローブ2は、アレイ状に配置された複数の超音波振動子(図示省略)を有している。超音波プローブ2は、超音波振動子によって被検体に対して超音波を送信し、そのエコー信号を受信する。
【0012】
送受信部3は、制御部8からの制御信号に応答して、超音波プローブ2を所定の送信条件で駆動させ、スキャン面をスキャンさせる。また、送受信部3は、超音波プローブ2で得られたエコー信号について、整相加算処理等の信号処理を行ない、信号処理後のエコーデータをエコーデータ処理部4へ出力する。
【0013】
エコーデータ処理部4は、送受信部3から出力されたエコーデータに対し、対数圧縮処理、包絡線検波処理等の所定の処理を行う。
【0014】
表示制御部5は、図2に示すように、表示画像データ作成部51、メモリ52、表示画像制御部53、計測部54、トレンドグラフ作成部55、および画像データ特定部56を有する。
【0015】
表示画像データ作成部51は、エコーデータ処理部4から出力されたエコーデータを、スキャンコンバータ(Scan Converter)によって超音波画像データに変換する。
【0016】
メモリ52は、例えば、RAM(Random
Access Memory)やROM(Read Only
Memory)などの半導体メモリ(Memory)で構成される。メモリ52には、例えば、エコーデータ処理部4から出力されたエコーデータや、表示画像データ作成部51で作成された超音波画像データが記憶される。尚、メモリ52は、本発明における記憶部の一例である。
【0017】
表示画像制御部53は、表示画像制御機能を実行する。具体的には、表示画像制御部53は、表示部6に、トレンドグラフや超音波画像を表示させたり、所定の計測項目を計測するときの計測位置を指定するためのマーカを表示させたりする。
【0018】
計測部54は、各超音波画像データについて、所定の計測項目(例えば、内中膜複合体厚IMT(Intima Media Thickness))を計測する。また、計測部54は、後述する画像データ特定部56により特定された超音波画像データについては、所定の計測項目を再計測する。更に、計測部54は、内中膜複合体厚IMTを計測するときの計測位置を指定するためのマーカMや、内中膜複合体厚IMTを再計測するときの計測位置を指定するためのマーカM′も作成する。
【0019】
トレンドグラフ作成部55は、異なる計測日の超音波画像データごとに計測された所定の計測項目の計測値に基づいて、計測値の経時変化を表すトレンドグラフを作成する。また、トレンドグラフ作成部55は、所定の計測項目が再計測された場合、トレンドグラフを修正する。尚、トレンドグラフ作成部55は、本発明における経時変化作成部の一例である。
【0020】
画像データ特定部56は、トレンドグラフに基づいて、異なる計測日に取得された超音波画像データの中から、一つ以上の超音波画像データを特定する。
【0021】
表示部6は、LCD(Liquid
Crystal Display)やCRT(Cathode
Ray Tube)などで構成される。操作部7は、操作者が指示や情報を入力するためのキーボード及びポインティングデバイス(図示省略)などを有している。操作部7は、本発明における操作部の一例である。
【0022】
制御部8は、HDD9に記憶された制御プログラムを読み出し、超音波診断装置100の各部における機能を実行させる。
【0023】
HDD9は、制御プログラムの他に、図3に示すように、表示画像データ作成部51により作成された超音波画像データ、計測部54により計測された計測値を記憶する。図3では、計測値の例として、内中膜複合体厚IMTが示されている。HDD9には、異なる計測日に得られた超音波画像データU1〜U8と、超音波画像データU1〜U8から得られた内中膜複合体厚IMTの値IMT1〜IMT8が示されている。また、図3では、計測日が古い超音波画像データほど、下段に示されており、計測日が新しい超音波画像データほど、上段に示されている。したがって、超音波画像データU8は、計測日が一番古いデータであり、超音波画像データU1が、計測日が一番新しいデータである。また、HDD9は、操作部7から入力された情報に基づいて、記憶してある超音波画像データおよび計測値を消去する。尚、HDD9は、本発明における記憶部の一例である。
【0024】
超音波診断装置100は、上記のように構成されている。次に、超音波診断装置100の処理フローについて説明する。尚、以下の説明では、計測項目が頚動脈の内中膜複合体厚IMTの場合を取り上げて、超音波診断装置100の処理フローを説明するが、本発明において、計測項目は、内中膜複合体厚IMTに限定されることはなく、腫瘍の大きさ、胎児の大きさなどを計測項目としてもよい。
【0025】
図4は、超音波診断装置100の処理フローの一例を示す図である。
ステップST1では、操作者は、超音波プローブ2を用いて、被検体の頚動脈をスキャンし、エコー信号を取得する。エコー信号が取得されると、エコーデータ処理部4(図1参照)は、エコーデータに所定の処理を行う。表示画像データ作成部51(図2参照)は、エコーデータ処理部4から出力されたエコーデータを、超音波画像データU0に変換する。超音波画像データU0は、メモリ52に記憶され、ステップST2に進む。
【0026】
ステップS2では、表示画像制御部53が、ステップS1において得られた超音波画像データU0が表す超音波画像G0を表示部6に表示させる(図5参照)。
【0027】
図5は、表示部6に表示された超音波画像G0の一例を概略的に示す図である。
超音波画像G0には、頚動脈の血流の部分は、内中膜複合体の部分、およびその他の部分が表示されている。図5では、頚動脈の血流の部分は、白抜きで表しており、内中膜複合体の部分は、目の細かい多数のドットで表しており、その他の部分は、目の粗い多数のドットで表している。超音波画像G0を表示させたら、ステップST3に進む。
【0028】
ステップST3では、超音波画像G0上に、内中膜複合体厚IMTを計測するときの計測位置を指定する(図6参照)。
【0029】
図6は、超音波画像G0上に指定された計測位置を示す図である。
操作者は、操作部7を操作して、超音波画像G0上に、内中膜複合体厚IMTを計測するときの計測位置を指定する。操作者が操作部7を操作することによって、計測位置を指定するための信号が入力され、計測部54(図2参照)は、内中膜複合体厚IMTを計測するときの計測位置を指定するためのマーカMを作成する。マーカMは、表示画像制御部53によって、超音波画像G0上に表示される。マーカMが位置決めされたら、ステップST4に進む。
【0030】
ステップST4では、計測部54が、マーカMで決められた厚さを、内中膜複合体厚IMTとして計測する。ここでは、計測値が、IMT=IMT0であったとする。計測値IMT0はメモリ52に記憶される。したがって、メモリ52には、現在の検査で得られた超音波画像データU0および計測値IMT0が記憶されている。図7に、メモリ52に記憶された超音波画像データU0および計測値IMT0が概略的に示されている。そして、ステップST5に進む。
【0031】
ステップST5では、操作者は、操作部7を操作して、内中膜複合体厚IMTのトレンドグラフを作成するための指示を入力する。この指示が入力されると、トレンドグラフ作成部55(図2参照)は、HDD9に記憶されている内中膜複合体厚IMTの過去の計測値IMT1〜IMT8と(図3参照)、現在の検査で計測された計測値IM0(図7参照)とに基づいて、内中膜複合体厚IMTの経時変化を表すトレンドグラフを作成する。作成されたトレンドグラフは、表示画像制御部53によって、表示部6に表示される(図8参照)。
【0032】
図8は、表示部6に表示された内中膜複合体厚IMTのトレンドグラフを示す図である。
トレンドグラフの横軸は計測日を表し、縦軸は内中膜複合体厚IMTの値を表している。トレンドグラフには、9個の点a〜iが示されている。点aは、現在の検査で計測された計測値IMT0を表している。一方、点b〜iは、過去の検査で計測された計測値IMT1〜IMT8(図3参照)を表している。トレンドグラフを表示した後、ステップST6に進む。
【0033】
ステップST6では、操作者が、トレンドグラフを参照し、トレンドグラフに、異常値と想定される箇所が存在しているかどうかを判断する。異常値が想定される箇所が存在しない場合は、フローを終了する。一方、異常値と想定される箇所が存在している場合には、ステップST7に進む。
【0034】
図8を参照すると、内中膜複合体厚IMTの値は、時間が経過するにつれて次第に大きくなる傾向を示しているが、点fが、この傾向からずれていることがわかる。そこで、操作者は、点fが表す内中膜複合体厚IMT5が異常値である想定する。したがって、ステップST7に進む。
ステップST7では、異常値であると想定された点fを指示する。
【0035】
図9は、点fが指示された様子を示す図である。
操作者は、操作部7を操作して、異常値であると想定された点fを指示するための指示情報を入力する。この指示情報が入力されると、表示画像制御部53の制御によって、点fを指し示す位置にカーソルCAが表示される。カーソルCAによって点fが指示されると、ステップST8に進む。
【0036】
ステップST8では、先ず、画像データ特定部56が、過去の超音波画像データU1〜U8(図3参照)および現在の超音波画像データU0(図7参照)の中から、カーソルCAで指示された点fの内中膜複合体厚IMT5の計測に用いられた超音波画像データU5を特定する。そして、表示画像制御部53は、超音波画像データU5が表す超音波画像G5を表示部6に表示させる(図10参照)。
【0037】
図10は、表示部6に表示された超音波画像G5の一例を示す図である。
操作者は、カーソルAで点fを指示するだけで、表示部6に、超音波画像データU5が表す超音波画像G5を表示することができる。更に、操作者は、操作部7を操作することによって、超音波画像G5上に、点fの内中膜複合体厚IMTを計測したときのマーカMの位置と、計測値IMT5(ここでは、IMT5=0.6mm)とを表示させることができる。超音波画像G5を表示させた後、ステップST9に進む。
【0038】
ステップST9では、操作者は、超音波画像G5を見ながら、内中膜複合体厚IMTの値を再計測するかどうかを決定する。操作者が、例えば、超音波画像G5上のマーカMが表す計測位置とは別の計測位置で内中膜複合体厚IMTを計測したほうがよいと考えた場合は、再計測すると判断し、ステップST10に進む。一方、操作者が、例えば、ノイズなどの影響によって、超音波画像G5における内中膜複合体厚IMTを再計測することが難しいと判断した場合、再計測しないと判断し、ステップST13に進む。ここでは、操作者は、再計測すると判断したとする。したがって、ステップST10に進む。
【0039】
ステップST10では、超音波画像G5上に、内中膜複合体厚IMTを再計測するときの計測位置を指定する(図11参照)。
【0040】
図11は、内中膜複合体厚IMTを再計測するときの計測位置を示す図である。
操作者は、操作部7を操作して、超音波画像G5上に、内中膜複合体厚IMTを再計測するときの計測位置を指定する。操作者が操作部7を操作することによって、内中膜複合体厚IMTを再計測するときの計測位置を指定するための信号が入力され、計測部54(図2参照)は、内中膜複合体厚IMTを再計測するときの計測位置を指定するためのマーカM′を作成する。マーカM′は、表示画像制御部53によって、超音波画像G5上に表示される。マーカM′が位置決めされたら、ステップST11に進む。
【0041】
ステップST11では、計測部54が、マーカM′で決められた厚さを、内中膜複合体厚IMTとして再計測する。ここでは、再計測値IMT=IMT5′とする。再計測値IMT5′は、HDD9において、元の計測値IMT5に上書きされ、記憶される。図12には、再計測値IMT5′が、元の計測値IMT5に上書きされた様子が示されている。そして、ステップST12に進む。
【0042】
ステップST12では、トレンドグラフ作成部55が、内中膜複合体厚IMTの再計測値IMT5′に基づいて、トレンドグラフを修正する(図13参照)。
【0043】
図13は、修正された後のトレンドグラフを示す図である。
図13には、再計測値を表す点が符号「f′」で示されている。したがって、修正前のトレンドグラフ(図11参照)とを比較すると、内中膜複合体厚IMTの値が修正されていることが分かる。
【0044】
尚、ステップST9において、操作者が、内中膜複合体厚IMTの値を再計測しないと判断した場合、ステップST13に進む。
【0045】
ステップST13では、操作者は、操作部7を操作し、異常値であると想定された計測値IMT5と、計測値IMT5を計測するときに使用された超音波画像データU5とを、HDD9から消去するための命令を入力する。この命令に応答して、HDD9は、計測値IMT5と超音波画像データU5とを消去する。図14に、HDD9から、計測値IMT5と超音波画像データU5とが消去された様子が示されている。この場合、トレンドグラフ作成部55は、トレンドグラフから、点fのデータを除去する。
上記のようにして、フローが終了する。
【0046】
本実施形態では、操作者が、トレンドグラフ上で、異常値と思われる内中膜複合体厚IMT5を表す点fをカーソルCAで指示することによって、点f5に対応する超音波画像G5が表示される。操作者は、超音波画像G5上で、内中膜複合体厚IMTを再計測するときの計測位置を指定し、内中膜複合体厚IMTを再計測することができる。したがって、過去に計測した内中膜複合体厚IMTを修正することができ、内中膜複合体厚IMTの経過観察をより正確に行うことができる。
【0047】
尚、本実施形態では、点fの内中膜複合体厚IMT5のみを修正する例について説明されているが、更に他の点の内中膜複合体厚IMTを修正してもよい。
【0048】
本実施形態では、トレンドグラフは、図8に示すように、複数の点によって、計測項目の経時変化を表している。しかし、計測項目の経時変化を表すことができるのであれば、棒グラフ、円グラフなど、別の形式で計測項目の経時変化を表してもよい。
【0049】
本実施形態では、異常値であると想定された点fをカーソルCAによって指示している。しかし、点fを指示できるのであれば、カーソルCAを用いる指示方法とは別の方法を用いてもよい。
【0050】
また、本実施形態では、超音波診断装置について説明されている。しかし、本発明は、経時変化を表す情報を作成する装置であれば、超音波診断装置に限定されることはなく、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置や、CT(Computed
Tomography)装置などにも適用可能である。
【符号の説明】
【0051】
2 超音波プローブ
3 送受信部
4 エコーデータ処理部
5 表示制御部
6 表示部
7 操作部
8 制御部
9 HDD
51 表示画像データ作成部
52 メモリ
53 表示画像制御部
54 計測部
55 トレンドグラフ作成部
56 画像データ特定部
100 超音波診断装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データに基づいて所定の計測項目を計測する画像診断装置、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
被検体の経過観察を行う方法の一つとして、経過観察したい部位から定期的に超音波画像データを取得し、各超音波画像データから、経過観察に必要となる計測項目を計測する方法が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-58536号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
経過観察をする場合、過去の計測結果が重要な指標となる。しかし、経過観察をしたい部位によっては、同じ計測位置で計測をすることが難しい場合がある。この場合、過去の計測結果の確からしさが疑われることがある。経過観察をする上では、過去の計測結果の確からしさが疑われる場合、是正できることが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の観点の発明は、スキャン領域から、異なる時点における複数の画像データを取得する画像診断装置であって、
前記画像データごとに、所定の計測項目を計測する計測部と、
前記計測値の経時変化を表す情報を作成する経時変化作成部と、
前記計測値の経時変化を表す情報に基づいて、前記複数の画像データの中から、一つ以上の画像データを特定する画像データ特定部と、
を有し、
前記計測部は、
前記画像データ特定部により特定された画像データに関する前記所定の計測項目を再計測する。
第2の観点の発明は、スキャン領域から、異なる時点における複数の画像データを取得する画像診断装置のプログラムであって、
前記画像データごとに、所定の計測項目を計測する計測処理と、
前記計測値の経時変化を表す情報を作成する経時変化作成処理と、
前記計測値の経時変化を表す情報に基づいて、前記複数の画像データの中から、一つ以上の画像データを特定する画像データ特定処理と、
を計算機に実行させるプログラムであり、
前記計測処理は、
前記画像データ特定処理により特定された画像データに関する前記所定の計測項目を再計測する。
【発明の効果】
【0006】
画像データ特定部により特定された画像データに関する計測項目を再計測することができるので、経過観察をより正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の一実施形態の超音波診断装置100のブロック図である。
【図2】超音波診断装置100の表示制御部5の詳細構成を示すブロック図である。
【図3】HDD9に記憶されたデータを概略的に示した図である。
【図4】超音波診断装置100の処理フローの一例を示す図である。
【図5】表示部6に表示された超音波画像G0の一例を示す図である。
【図6】超音波画像G0上に指定された計測位置を示す図である。
【図7】メモリ52に記憶された超音波画像データU0および計測値IMT0を概略的に示す図である。
【図8】表示部6に表示された内中膜複合体厚IMTのトレンドグラフを示す図である。
【図9】点fが指示された様子を示す図である。
【図10】、表示部6に表示された超音波画像G5の一例を示す図である。
【図11】内中膜複合体厚IMTを再計測するときの計測位置を示す図である。
【図12】再計測値IMT5′が、元の計測値IMT5に上書きされた様子を示す図である。
【図13】修正された後のトレンドグラフを示す図である。
【図14】HDD9から、計測値IMT5と超音波画像データU5とが消去された様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、発明を実施するための形態について説明するが、本発明は、以下の形態に限定されることはない。
【0009】
図1は、本発明の一実施形態の超音波診断装置100のブロック図、図2は、超音波診断装置100の表示制御部5の詳細構成を示すブロック図、図3は、HDD9に記憶されたデータを概略的に示した図である。
【0010】
超音波診断装置100は、超音波プローブ2、送受信部3、エコーデータ処理部4、表示制御部5、表示部6、操作部7、制御部8、およびHDD(ハードディスクドライブ:Hard Disk Drive)9を有している。
【0011】
超音波プローブ2は、アレイ状に配置された複数の超音波振動子(図示省略)を有している。超音波プローブ2は、超音波振動子によって被検体に対して超音波を送信し、そのエコー信号を受信する。
【0012】
送受信部3は、制御部8からの制御信号に応答して、超音波プローブ2を所定の送信条件で駆動させ、スキャン面をスキャンさせる。また、送受信部3は、超音波プローブ2で得られたエコー信号について、整相加算処理等の信号処理を行ない、信号処理後のエコーデータをエコーデータ処理部4へ出力する。
【0013】
エコーデータ処理部4は、送受信部3から出力されたエコーデータに対し、対数圧縮処理、包絡線検波処理等の所定の処理を行う。
【0014】
表示制御部5は、図2に示すように、表示画像データ作成部51、メモリ52、表示画像制御部53、計測部54、トレンドグラフ作成部55、および画像データ特定部56を有する。
【0015】
表示画像データ作成部51は、エコーデータ処理部4から出力されたエコーデータを、スキャンコンバータ(Scan Converter)によって超音波画像データに変換する。
【0016】
メモリ52は、例えば、RAM(Random
Access Memory)やROM(Read Only
Memory)などの半導体メモリ(Memory)で構成される。メモリ52には、例えば、エコーデータ処理部4から出力されたエコーデータや、表示画像データ作成部51で作成された超音波画像データが記憶される。尚、メモリ52は、本発明における記憶部の一例である。
【0017】
表示画像制御部53は、表示画像制御機能を実行する。具体的には、表示画像制御部53は、表示部6に、トレンドグラフや超音波画像を表示させたり、所定の計測項目を計測するときの計測位置を指定するためのマーカを表示させたりする。
【0018】
計測部54は、各超音波画像データについて、所定の計測項目(例えば、内中膜複合体厚IMT(Intima Media Thickness))を計測する。また、計測部54は、後述する画像データ特定部56により特定された超音波画像データについては、所定の計測項目を再計測する。更に、計測部54は、内中膜複合体厚IMTを計測するときの計測位置を指定するためのマーカMや、内中膜複合体厚IMTを再計測するときの計測位置を指定するためのマーカM′も作成する。
【0019】
トレンドグラフ作成部55は、異なる計測日の超音波画像データごとに計測された所定の計測項目の計測値に基づいて、計測値の経時変化を表すトレンドグラフを作成する。また、トレンドグラフ作成部55は、所定の計測項目が再計測された場合、トレンドグラフを修正する。尚、トレンドグラフ作成部55は、本発明における経時変化作成部の一例である。
【0020】
画像データ特定部56は、トレンドグラフに基づいて、異なる計測日に取得された超音波画像データの中から、一つ以上の超音波画像データを特定する。
【0021】
表示部6は、LCD(Liquid
Crystal Display)やCRT(Cathode
Ray Tube)などで構成される。操作部7は、操作者が指示や情報を入力するためのキーボード及びポインティングデバイス(図示省略)などを有している。操作部7は、本発明における操作部の一例である。
【0022】
制御部8は、HDD9に記憶された制御プログラムを読み出し、超音波診断装置100の各部における機能を実行させる。
【0023】
HDD9は、制御プログラムの他に、図3に示すように、表示画像データ作成部51により作成された超音波画像データ、計測部54により計測された計測値を記憶する。図3では、計測値の例として、内中膜複合体厚IMTが示されている。HDD9には、異なる計測日に得られた超音波画像データU1〜U8と、超音波画像データU1〜U8から得られた内中膜複合体厚IMTの値IMT1〜IMT8が示されている。また、図3では、計測日が古い超音波画像データほど、下段に示されており、計測日が新しい超音波画像データほど、上段に示されている。したがって、超音波画像データU8は、計測日が一番古いデータであり、超音波画像データU1が、計測日が一番新しいデータである。また、HDD9は、操作部7から入力された情報に基づいて、記憶してある超音波画像データおよび計測値を消去する。尚、HDD9は、本発明における記憶部の一例である。
【0024】
超音波診断装置100は、上記のように構成されている。次に、超音波診断装置100の処理フローについて説明する。尚、以下の説明では、計測項目が頚動脈の内中膜複合体厚IMTの場合を取り上げて、超音波診断装置100の処理フローを説明するが、本発明において、計測項目は、内中膜複合体厚IMTに限定されることはなく、腫瘍の大きさ、胎児の大きさなどを計測項目としてもよい。
【0025】
図4は、超音波診断装置100の処理フローの一例を示す図である。
ステップST1では、操作者は、超音波プローブ2を用いて、被検体の頚動脈をスキャンし、エコー信号を取得する。エコー信号が取得されると、エコーデータ処理部4(図1参照)は、エコーデータに所定の処理を行う。表示画像データ作成部51(図2参照)は、エコーデータ処理部4から出力されたエコーデータを、超音波画像データU0に変換する。超音波画像データU0は、メモリ52に記憶され、ステップST2に進む。
【0026】
ステップS2では、表示画像制御部53が、ステップS1において得られた超音波画像データU0が表す超音波画像G0を表示部6に表示させる(図5参照)。
【0027】
図5は、表示部6に表示された超音波画像G0の一例を概略的に示す図である。
超音波画像G0には、頚動脈の血流の部分は、内中膜複合体の部分、およびその他の部分が表示されている。図5では、頚動脈の血流の部分は、白抜きで表しており、内中膜複合体の部分は、目の細かい多数のドットで表しており、その他の部分は、目の粗い多数のドットで表している。超音波画像G0を表示させたら、ステップST3に進む。
【0028】
ステップST3では、超音波画像G0上に、内中膜複合体厚IMTを計測するときの計測位置を指定する(図6参照)。
【0029】
図6は、超音波画像G0上に指定された計測位置を示す図である。
操作者は、操作部7を操作して、超音波画像G0上に、内中膜複合体厚IMTを計測するときの計測位置を指定する。操作者が操作部7を操作することによって、計測位置を指定するための信号が入力され、計測部54(図2参照)は、内中膜複合体厚IMTを計測するときの計測位置を指定するためのマーカMを作成する。マーカMは、表示画像制御部53によって、超音波画像G0上に表示される。マーカMが位置決めされたら、ステップST4に進む。
【0030】
ステップST4では、計測部54が、マーカMで決められた厚さを、内中膜複合体厚IMTとして計測する。ここでは、計測値が、IMT=IMT0であったとする。計測値IMT0はメモリ52に記憶される。したがって、メモリ52には、現在の検査で得られた超音波画像データU0および計測値IMT0が記憶されている。図7に、メモリ52に記憶された超音波画像データU0および計測値IMT0が概略的に示されている。そして、ステップST5に進む。
【0031】
ステップST5では、操作者は、操作部7を操作して、内中膜複合体厚IMTのトレンドグラフを作成するための指示を入力する。この指示が入力されると、トレンドグラフ作成部55(図2参照)は、HDD9に記憶されている内中膜複合体厚IMTの過去の計測値IMT1〜IMT8と(図3参照)、現在の検査で計測された計測値IM0(図7参照)とに基づいて、内中膜複合体厚IMTの経時変化を表すトレンドグラフを作成する。作成されたトレンドグラフは、表示画像制御部53によって、表示部6に表示される(図8参照)。
【0032】
図8は、表示部6に表示された内中膜複合体厚IMTのトレンドグラフを示す図である。
トレンドグラフの横軸は計測日を表し、縦軸は内中膜複合体厚IMTの値を表している。トレンドグラフには、9個の点a〜iが示されている。点aは、現在の検査で計測された計測値IMT0を表している。一方、点b〜iは、過去の検査で計測された計測値IMT1〜IMT8(図3参照)を表している。トレンドグラフを表示した後、ステップST6に進む。
【0033】
ステップST6では、操作者が、トレンドグラフを参照し、トレンドグラフに、異常値と想定される箇所が存在しているかどうかを判断する。異常値が想定される箇所が存在しない場合は、フローを終了する。一方、異常値と想定される箇所が存在している場合には、ステップST7に進む。
【0034】
図8を参照すると、内中膜複合体厚IMTの値は、時間が経過するにつれて次第に大きくなる傾向を示しているが、点fが、この傾向からずれていることがわかる。そこで、操作者は、点fが表す内中膜複合体厚IMT5が異常値である想定する。したがって、ステップST7に進む。
ステップST7では、異常値であると想定された点fを指示する。
【0035】
図9は、点fが指示された様子を示す図である。
操作者は、操作部7を操作して、異常値であると想定された点fを指示するための指示情報を入力する。この指示情報が入力されると、表示画像制御部53の制御によって、点fを指し示す位置にカーソルCAが表示される。カーソルCAによって点fが指示されると、ステップST8に進む。
【0036】
ステップST8では、先ず、画像データ特定部56が、過去の超音波画像データU1〜U8(図3参照)および現在の超音波画像データU0(図7参照)の中から、カーソルCAで指示された点fの内中膜複合体厚IMT5の計測に用いられた超音波画像データU5を特定する。そして、表示画像制御部53は、超音波画像データU5が表す超音波画像G5を表示部6に表示させる(図10参照)。
【0037】
図10は、表示部6に表示された超音波画像G5の一例を示す図である。
操作者は、カーソルAで点fを指示するだけで、表示部6に、超音波画像データU5が表す超音波画像G5を表示することができる。更に、操作者は、操作部7を操作することによって、超音波画像G5上に、点fの内中膜複合体厚IMTを計測したときのマーカMの位置と、計測値IMT5(ここでは、IMT5=0.6mm)とを表示させることができる。超音波画像G5を表示させた後、ステップST9に進む。
【0038】
ステップST9では、操作者は、超音波画像G5を見ながら、内中膜複合体厚IMTの値を再計測するかどうかを決定する。操作者が、例えば、超音波画像G5上のマーカMが表す計測位置とは別の計測位置で内中膜複合体厚IMTを計測したほうがよいと考えた場合は、再計測すると判断し、ステップST10に進む。一方、操作者が、例えば、ノイズなどの影響によって、超音波画像G5における内中膜複合体厚IMTを再計測することが難しいと判断した場合、再計測しないと判断し、ステップST13に進む。ここでは、操作者は、再計測すると判断したとする。したがって、ステップST10に進む。
【0039】
ステップST10では、超音波画像G5上に、内中膜複合体厚IMTを再計測するときの計測位置を指定する(図11参照)。
【0040】
図11は、内中膜複合体厚IMTを再計測するときの計測位置を示す図である。
操作者は、操作部7を操作して、超音波画像G5上に、内中膜複合体厚IMTを再計測するときの計測位置を指定する。操作者が操作部7を操作することによって、内中膜複合体厚IMTを再計測するときの計測位置を指定するための信号が入力され、計測部54(図2参照)は、内中膜複合体厚IMTを再計測するときの計測位置を指定するためのマーカM′を作成する。マーカM′は、表示画像制御部53によって、超音波画像G5上に表示される。マーカM′が位置決めされたら、ステップST11に進む。
【0041】
ステップST11では、計測部54が、マーカM′で決められた厚さを、内中膜複合体厚IMTとして再計測する。ここでは、再計測値IMT=IMT5′とする。再計測値IMT5′は、HDD9において、元の計測値IMT5に上書きされ、記憶される。図12には、再計測値IMT5′が、元の計測値IMT5に上書きされた様子が示されている。そして、ステップST12に進む。
【0042】
ステップST12では、トレンドグラフ作成部55が、内中膜複合体厚IMTの再計測値IMT5′に基づいて、トレンドグラフを修正する(図13参照)。
【0043】
図13は、修正された後のトレンドグラフを示す図である。
図13には、再計測値を表す点が符号「f′」で示されている。したがって、修正前のトレンドグラフ(図11参照)とを比較すると、内中膜複合体厚IMTの値が修正されていることが分かる。
【0044】
尚、ステップST9において、操作者が、内中膜複合体厚IMTの値を再計測しないと判断した場合、ステップST13に進む。
【0045】
ステップST13では、操作者は、操作部7を操作し、異常値であると想定された計測値IMT5と、計測値IMT5を計測するときに使用された超音波画像データU5とを、HDD9から消去するための命令を入力する。この命令に応答して、HDD9は、計測値IMT5と超音波画像データU5とを消去する。図14に、HDD9から、計測値IMT5と超音波画像データU5とが消去された様子が示されている。この場合、トレンドグラフ作成部55は、トレンドグラフから、点fのデータを除去する。
上記のようにして、フローが終了する。
【0046】
本実施形態では、操作者が、トレンドグラフ上で、異常値と思われる内中膜複合体厚IMT5を表す点fをカーソルCAで指示することによって、点f5に対応する超音波画像G5が表示される。操作者は、超音波画像G5上で、内中膜複合体厚IMTを再計測するときの計測位置を指定し、内中膜複合体厚IMTを再計測することができる。したがって、過去に計測した内中膜複合体厚IMTを修正することができ、内中膜複合体厚IMTの経過観察をより正確に行うことができる。
【0047】
尚、本実施形態では、点fの内中膜複合体厚IMT5のみを修正する例について説明されているが、更に他の点の内中膜複合体厚IMTを修正してもよい。
【0048】
本実施形態では、トレンドグラフは、図8に示すように、複数の点によって、計測項目の経時変化を表している。しかし、計測項目の経時変化を表すことができるのであれば、棒グラフ、円グラフなど、別の形式で計測項目の経時変化を表してもよい。
【0049】
本実施形態では、異常値であると想定された点fをカーソルCAによって指示している。しかし、点fを指示できるのであれば、カーソルCAを用いる指示方法とは別の方法を用いてもよい。
【0050】
また、本実施形態では、超音波診断装置について説明されている。しかし、本発明は、経時変化を表す情報を作成する装置であれば、超音波診断装置に限定されることはなく、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置や、CT(Computed
Tomography)装置などにも適用可能である。
【符号の説明】
【0051】
2 超音波プローブ
3 送受信部
4 エコーデータ処理部
5 表示制御部
6 表示部
7 操作部
8 制御部
9 HDD
51 表示画像データ作成部
52 メモリ
53 表示画像制御部
54 計測部
55 トレンドグラフ作成部
56 画像データ特定部
100 超音波診断装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スキャン領域から、異なる時点における複数の画像データを取得する画像診断装置であって、
前記画像データごとに、所定の計測項目を計測する計測部と、
前記計測値の経時変化を表す情報を作成する経時変化作成部と、
前記計測値の経時変化を表す情報に基づいて、前記複数の画像データの中から、一つ以上の画像データを特定する画像データ特定部と、
を有し、
前記計測部は、
前記画像データ特定部により特定された画像データに関する前記所定の計測項目を再計測する、画像診断装置。
【請求項2】
前記経時変化作成部は、
再計測により得られた再計測値に基づいて、前記計測値の経時変化を表す情報を修正する、請求項1に記載の画像診断装置。
【請求項3】
前記複数の画像データと、前記複数の画像データの各々に対応する計測値とを記憶する記憶部を有する、請求項1又は2に記載の画像診断装置。
【請求項4】
前記記憶部は、前記画像データ特定部により特定された画像データと、前記画像データ特定部により特定された画像データに対応する計測値とを消去する、請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の画像診断装置。
【請求項5】
表示部と、
前記画像データを、前記スキャン領域の画像として、前記表示部に表示させる表示画像制御部と、
を有する、請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の画像診断装置。
【請求項6】
前記計測部は、
前記所定の計測項目の計測位置を指定するための第1のマーカを作成し、
前記表示画像制御部は、
前記スキャン領域の画像上に、前記第1のマーカを表示させる、請求項5に記載の画像診断装置。
【請求項7】
前記経時変化作成部は、
前記計測値の経時変化を表す情報として、トレンドグラフを作成し、
前記表示画像制御部は、
前記表示部に、前記トレンドグラフを表示させる、請求項5又は6に記載の画像診断装置。
【請求項8】
前記トレンドグラフに示されている複数の計測値のうちの所定の計測値に対応する箇所を指示するための指示情報を入力する操作部、を有する、請求項7に記載の画像診断装置。
【請求項9】
前記画像データ特定部は、
前記複数の画像データの中から、前記指示情報に対応した所定の画像データを特定し、
前記表示画像制御部は、
前記所定の画像データを、前記スキャン領域の所定の画像として、前記表示部に表示させる、請求項8に記載の画像診断装置。
【請求項10】
前記計測部は、
前記所定の計測項目の計測位置を再指定するための第2のマーカを作成し、
前記表示画像制御部は、
前記スキャン領域の所定の画像上に、前記第2のマーカを表示させる、請求項9に記載の画像診断装置。
【請求項11】
前記画像診断装置は、超音波診断装置、MRI装置、又はCT装置である、請求項1〜10のうちのいずれか一項に記載の画像診断装置。
【請求項12】
スキャン領域から、異なる時点における複数の画像データを取得する画像診断装置のプログラムであって、
前記画像データごとに、所定の計測項目を計測する計測処理と、
前記計測値の経時変化を表す情報を作成する経時変化作成処理と、
前記計測値の経時変化を表す情報に基づいて、前記複数の画像データの中から、一つ以上の画像データを特定する画像データ特定処理と、
を計算機に実行させるプログラムであり、
前記計測処理は、
前記画像データ特定処理により特定された画像データに関する前記所定の計測項目を再計測する、プログラム。
【請求項1】
スキャン領域から、異なる時点における複数の画像データを取得する画像診断装置であって、
前記画像データごとに、所定の計測項目を計測する計測部と、
前記計測値の経時変化を表す情報を作成する経時変化作成部と、
前記計測値の経時変化を表す情報に基づいて、前記複数の画像データの中から、一つ以上の画像データを特定する画像データ特定部と、
を有し、
前記計測部は、
前記画像データ特定部により特定された画像データに関する前記所定の計測項目を再計測する、画像診断装置。
【請求項2】
前記経時変化作成部は、
再計測により得られた再計測値に基づいて、前記計測値の経時変化を表す情報を修正する、請求項1に記載の画像診断装置。
【請求項3】
前記複数の画像データと、前記複数の画像データの各々に対応する計測値とを記憶する記憶部を有する、請求項1又は2に記載の画像診断装置。
【請求項4】
前記記憶部は、前記画像データ特定部により特定された画像データと、前記画像データ特定部により特定された画像データに対応する計測値とを消去する、請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の画像診断装置。
【請求項5】
表示部と、
前記画像データを、前記スキャン領域の画像として、前記表示部に表示させる表示画像制御部と、
を有する、請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の画像診断装置。
【請求項6】
前記計測部は、
前記所定の計測項目の計測位置を指定するための第1のマーカを作成し、
前記表示画像制御部は、
前記スキャン領域の画像上に、前記第1のマーカを表示させる、請求項5に記載の画像診断装置。
【請求項7】
前記経時変化作成部は、
前記計測値の経時変化を表す情報として、トレンドグラフを作成し、
前記表示画像制御部は、
前記表示部に、前記トレンドグラフを表示させる、請求項5又は6に記載の画像診断装置。
【請求項8】
前記トレンドグラフに示されている複数の計測値のうちの所定の計測値に対応する箇所を指示するための指示情報を入力する操作部、を有する、請求項7に記載の画像診断装置。
【請求項9】
前記画像データ特定部は、
前記複数の画像データの中から、前記指示情報に対応した所定の画像データを特定し、
前記表示画像制御部は、
前記所定の画像データを、前記スキャン領域の所定の画像として、前記表示部に表示させる、請求項8に記載の画像診断装置。
【請求項10】
前記計測部は、
前記所定の計測項目の計測位置を再指定するための第2のマーカを作成し、
前記表示画像制御部は、
前記スキャン領域の所定の画像上に、前記第2のマーカを表示させる、請求項9に記載の画像診断装置。
【請求項11】
前記画像診断装置は、超音波診断装置、MRI装置、又はCT装置である、請求項1〜10のうちのいずれか一項に記載の画像診断装置。
【請求項12】
スキャン領域から、異なる時点における複数の画像データを取得する画像診断装置のプログラムであって、
前記画像データごとに、所定の計測項目を計測する計測処理と、
前記計測値の経時変化を表す情報を作成する経時変化作成処理と、
前記計測値の経時変化を表す情報に基づいて、前記複数の画像データの中から、一つ以上の画像データを特定する画像データ特定処理と、
を計算機に実行させるプログラムであり、
前記計測処理は、
前記画像データ特定処理により特定された画像データに関する前記所定の計測項目を再計測する、プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−10734(P2012−10734A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−147296(P2010−147296)
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【出願人】(300019238)ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー (1,125)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【出願人】(300019238)ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー (1,125)
【Fターム(参考)】
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