説明

画像読取装置及び画像形成装置

【課題】画像読取装置で読み取った画像データに対して鏡像処理を行うか否かを判断し、設定ミスによるミスコピー/FAX/データ送信を低減できる。
【解決手段】原稿台ガラス101に着脱可能で、マーカペン120により情報を書込み、イレーザにより書込んだ情報を消去することが可能な透明カバー106と、透明カバー106が原稿台ガラス101に対して着状態であるか脱状態であるかを検知するセンサ112と、センサ112により透明カバー106が着状態であることを検知したときに、スキャナユニット102により読み取った画像データに対して、画像処理部により鏡像処理を行うよう制御する制御部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばコピー機、ファクシミリ機のように原稿の読取機能を備えた画像読取装置及びこれを備えた画像形成装置に関し、特に書込み、消去可能な透明板を備える画像読取装置の読み取り制御に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、簡単なメモ書き程度の短い内容をファクシミリで伝達する場合や、電子データに変換して保管する場合、用紙にメッセージを記入して、それをスキャナで読み取った後、その用紙はゴミ箱へ廃棄される。このような簡単なメモ書き程度の短い内容のメッセージが記入された用紙は保存されることは稀であり、必要でない資源の消費が生じている。また、コンビニエンスストアや図書館などの公共施設に設置されている複写機を使用する際など、メッセージを記入する用紙を持っていないユーザが困る場合がある。
【0003】
これを解決するために、画像読取装置にペンやマーカなどで直接書込み・消去可能な構成で、原稿用紙なしでも、相手方に文字や図形等の画像を送信することができ、簡単なメモ書き程度の内容を伝達することができる画像読取装置が提案されている。例えば特許文献1のように、圧板裏側にホワイトボードマーカで書込み可能な構成が提案されている。また、特許文献2のように、原稿台ガラスの表面がマーカペンで書込み・消去可能な構成が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−298621号公報
【特許文献2】特開昭62−75558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のような圧板裏側に書込みを行う構成では、圧板を立てた状態で書込みしなくてはならず書込みにくいという問題があった。これに対し特許文献2では、ユーザの書込み方向がガラス上方からであるため書込みやすい構成であったが、通常の読み取り時とは異なり画像情報が鏡像となるため鏡像処理を行う設定をする必要があり、この設定を忘れるとミスコピーとなっていた。
【0006】
本発明は、このような状況の下で成されたもので、画像読取装置で読み取った画像データに対して鏡像処理を行うか否かを判断し、設定ミスによるミスコピー/FAX/データ送信を低減することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明は以下の構成を備える。
(1)原稿台に戴置された原稿を読み取る読み取り手段と、前記読み取り手段により読み取った前記原稿に基づく画像データに処理を行う画像処理手段と、を備える画像読取装置であって、前記原稿台に着脱可能で、書込み手段により情報を書込み、消去手段により前記書込み手段により書込んだ情報を消去することが可能な透明カバーと、前記透明カバーが前記原稿台に対して着状態であるか脱状態であるかを検知する検知手段と、前記検知手段により前記透明カバーが着状態であることを検知したときに、前記読み取り手段により読み取った画像データに対して、前記画像処理手段により鏡像処理を行うよう制御する制御手段と、を備えることを特徴とする画像読取装置。
(2)原稿台に戴置された原稿を読み取る読み取り手段と、前記読み取り手段により読み取った前記原稿に基づく画像データに処理を行う画像処理手段と、を備える画像読取装置であって、前記画像読取装置に回動可能に設置され、書込み手段により情報を書込み、消去手段により前記書込み手段により書込んだ情報を消去することが可能な透明カバーと、前記画像読取装置に回動可能に設置され、前記透明カバーに連結して開閉動作を行う連結状態と前記透明カバーから独立して開閉動作を行う独立状態とがあるカバーと、前記透明カバーが開状態か閉状態かを検知する第一検知手段と、前記カバーが開状態か閉状態かを検知する第二検知手段と、前記透明カバー及び前記カバーの開閉動作に伴う前記第一検知手段及び前記第二検知手段による検知結果を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記開閉動作に伴う検知結果に基づき、前記透明カバーと前記カバーとが前記連結状態であるか前記独立状態であるかを判断する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記透明カバーと前記カバーとが前記独立状態であると判断したときに、前記読み取り手段により読み取った画像データに対して、前記画像処理手段により鏡像処理を行うよう制御することを特徴とする画像読取装置。
(3)前記(1)又は(2)に記載の画像読取装置を備え、前記画像処理手段により処理した画像データに基づき画像形成を行うことを特徴とする画像形成装置。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、画像読取装置で読み取った画像データに対して鏡像処理を行うか否かを判断し、設定ミスによるミスコピー/FAX/データ送信を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施例1の画像読取装置と透明カバーの概略図
【図2】実施例1の制御系を示すブロック図
【図3】実施例1の処理を説明するフローチャート
【図4】実施例2の画像読取装置の概略図とセンサ、連結部材の概略拡大図
【図5】実施例2の制御系を示すブロック図
【図6】実施例2の画像読取装置に透明カバーをセットした状態を示す図
【図7】実施例2の処理を説明するフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明に係わる実施の形態を、図面を参照して詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【実施例1】
【0011】
[画像読取装置の構成]
実施例1の画像読取装置と、この画像読取装置を備えた画像形成装置を、図面を参照しながら説明する。図1(a)は、本実施例の画像読取装置を示す図である。本体100の上部には原稿台ガラス101、スキャナユニット102、原稿台カバー103が設けられる。スキャナユニット102は原稿台ガラス101の下方にあり、原稿台ガラス101に載置された原稿をスキャナユニット102が移動しながら走査することにより原稿の画像が光学的に読み取られる。原稿台カバー103は、ヒンジ105によって本体100に対して回動可能に設置され、スキャナユニット102が原稿を読み取る際には閉じられ、外光が入らないよう遮光するために原稿台ガラス101を覆っている。スキャナユニット102で読み取られた原稿の画像は、後述する画像処理部301で電気信号に変換され、画像データとして後述する画像メモリ302に蓄えられる(図2参照)。この画像データは、ファクシミリ(ファックス、以下FAXと記す)、電子メールなどのデータ送信や、電子写真の作像時に用いられる。
【0012】
[透明カバーの構成]
次に、本発明の特徴的な部分について述べる。透明カバー106は、マーカペン120(図1(b)参照)等による書込み、消去可能なように、表層にフッ素樹脂などの樹脂コーティングが形成された透明なカバーである。透明カバー106は、本体100に着脱可能な構成である。透明カバー106にはガイドピン107が取り付けられ、ユーザが透明カバー106を本体100にセットする際は、図1(c)に示すようにガイドピン107を本体100の上面に設けられているガイド穴104に嵌める。
【0013】
図1(c)に示すようにガイド穴104の内部にはバネ110で付勢されたセンサフラグ111が設けられ、透明カバー106がセットされると、センサフラグ111はガイドピン107に押されて鉛直方向下方に移動する。鉛直方向下方に移動したセンサフラグ111は、センサ112によって下方方向に移動したことが検知される。センサ112は、透過光の遮蔽で検知する光学式センサや、機械的にスイッチが押されて検知するメカセンサなどのいずれでも良い。
【0014】
ユーザは、透明カバー106を本体100にセットした後、図1(b)に示すように、書込み手段であるマーカペン120等で透明カバー106に文字情報や図形情報などの画像情報を書込む。このとき、透明カバー106に書かれた(又は、描かれた)画像情報は、通常のコピー/FAX/データ送信の場合と異なり、鏡像の関係にある。すなわち、通常のコピー/FAX/データ送信の場合は、用紙の画像情報がある面を伏せて原稿台ガラス101に原稿である用紙を載置しており、透明カバー106に描かれた画像情報とは鏡像関係になることが分かる。透明カバー106に書込まれた画像情報を、コピー/FAX/データ送信など行うために、本体100の不図示のスタートボタンを押下すると、スキャナユニット102が画像を読み取る。なお、ユーザがマーカペン120で透明カバー106に記載した情報は、例えば不図示の消去手段であるイレーザ等で消去する。
【0015】
[制御部について]
図2は本実施例の制御を示すブロック図である。透明カバー106のガイドピン107がセンサフラグ111を押下することでセンサ112により送信された検知結果に基づき、制御部303は、透明カバー106がセットされているか否かを判断する。例えば、制御部303は、センサ112がオン信号(ON)を出力しているときに、透明カバー106が本体100に着状態、すなわちセットされていると判断する。一方、制御部303は、センサ112がオフ信号(OFF)であるときに、透明カバー106は本体100に脱状態、すなわちセットされておらず通常の原稿がセットされていると判断する。制御部303は、透明カバー106がセットされていると判断した場合、画像処理部301に鏡像処理を施すように指示し、画像処理部301はスキャナユニット102で読み取られた画像データを電気信号に変換する際、鏡像処理を施す。そして、画像処理部301で鏡像処理が施された画像データは、画像メモリ302に蓄えられる。
【0016】
ここで、鏡像処理とは、読み取った画像情報を左右反転させる処理のことを言う。具体的には、スキャナユニット102による読み取り開始時に、読み取り開始ポイントから主走査方向に画像情報を読み取り、その後、1ラインずつ副走査方向に移動しながら順次画像情報を読み取っていく。そして、スキャナユニット102が順番に読み取った主走査方向の画像情報を、逆順に並べ替えたものが鏡像処理である。ここでは、主走査方向の画像情報を並べ替えたもので説明したが、副走査方向の画像情報を逆に並べ替えたものでも良い。なお、主走査方向とはスキャナユニット102の移動方向である副走査方向に対し直交する方向である。
【0017】
画像メモリ302に蓄えられた画像データは、出力装置においてコピー/FAX/データ送信の既知の作像プロセス、もしくは、電送プロセスに用いられ、動作を終了する。
【0018】
[原稿読み取り動作]
図3は本実施例の画像読み取り動作の制御を示すフローチャートである。ユーザがコピー/FAX/データ送信動作を開始するためのスタートボタンを押下し、原稿読み取りが開始される(ステップ101、以下S101のように記す)。スキャナユニット102が移動しながら原稿台ガラス101にセットされた透明カバー106又は戴置された通常の原稿を走査することにより透明カバー106又は通常の原稿の画像情報が光学的に読み取られる(S102)。S103で制御部303が、透明カバー106がセットされているか否かをセンサ112の検知結果から判断する。S103で制御部303は、透明カバー106がセットされている(センサ112 オン)と判断した場合には、画像処理部301は読み取った画像に対して鏡像処理を行い、画像メモリ302に保存する(S104)。出力装置である画像形成装置は、鏡像処理された画像情報を用い、コピー/FAX/データ送信(画像形成装置動作)などを行い(S105)、ジョブを終了する。
【0019】
S103で制御部303が、透明カバー106がセットされていない(センサ112 オフ)と判断した場合には、画像処理部301は読み取った画像に対して通常処理を行う(S106)。出力装置である画像形成装置は、通常処理された画像情報を用い、コピー/FAX/データ送信などを行い(S107)、ジョブを終了する。
【0020】
本実施例によれば、画像読取装置で読み取った画像データに対して鏡像処理を行うか否かを判断し、ユーザの設定ミスによるミスコピー/FAX/データ送信を低減できる。
【実施例2】
【0021】
[原稿台カバーと透明カバーの構成]
図4(a)は実施例2を示す図である。透明カバー106は、原稿台カバー103と同様、ヒンジ105によって本体100に対して回動可能に設置されている。そして、透明カバー106は、連結部材210によって、通常は原稿台カバー103と連結状態にあり、原稿台カバー103の開閉動作と連動して開閉される。透明カバー106は、透明カバーセンサフラグ201を備え、透明カバー106の開閉動作によって、透明カバーセンサフラグ201が本体上部にあるセンサフラグガイド203に出没する。同様に、原稿台カバー103は、原稿台カバーセンサフラグ202を備え、原稿台カバー103の開閉動作によって、原稿台カバーセンサフラグ202がセンサフラグガイド203に出没する。
【0022】
図4(b)に示すように、透明カバー106を閉じると、透明カバーセンサフラグ201が第一検知手段である透明カバーセンサ204の検知領域に到達し、透明カバー106が閉じたことが検知される。同様に、原稿台カバー103を閉じると、図4(b)に示すように、原稿台カバーセンサフラグ202が第二検知手段である原稿台カバーセンサ205の検知領域に到達し、原稿台カバー103が閉じたことが検知される。図4(b)は透明カバー106と原稿台カバー103の両方が閉じた状態を示す。図4(c)に示すように、透明カバー106を閉じた状態のまま、原稿台カバー103を開けると、原稿台カバーセンサフラグ202が原稿台カバーセンサ205の検知領域から抜け、原稿台カバー103が開いたことが検知される。
【0023】
次に、透明カバー106にマーカペン120などで書込みを行い、書込んだ画像情報を読み込むときの動作について説明する。通常使用時、透明カバー106は、図4(d)に示すように連結部材210がバネ211によって付勢されており、原稿台カバー103と連結状態にある。ユーザが連結部材210を引っ張り解除すると、原稿台カバー103は、透明カバー106と独立して開閉動作ができる独立状態となる。
【0024】
[制御部について]
図5は本実施例の制御ブロック図である。実施例1で説明した図2と共通するブロックには同一の符号を付す。透明カバー106を本体100側に残し、原稿台カバー103を独立して開け、図6に示すように、マーカペン120などで透明カバー106に書込みを行う。書込み終了後、原稿台カバー103を閉じ、不図示のスタートボタンを押下すると、スキャナユニット102が画像情報を読み取る。これらの動作の間、記憶手段であるセンサメモリ304は、透明カバーセンサ204と原稿台カバーセンサ205の開閉動作の状態遷移を情報として蓄える。例えば、原稿台カバー103を独立して開けた場合、センサメモリ304は、
透明カバーセンサ204 閉→閉→閉・・・(1−1)
原稿台カバーセンサ205 閉→開→閉・・・(1−2)
の推移状態を情報として蓄える。なお、ユーザが透明カバー106に画像情報を書込む前又は通常の原稿をセットする前には、原稿台カバー103(及び透明カバー106)は閉じられているものとする。
【0025】
また、原稿台カバー103と透明カバー106が連結状態で開閉動作を行った場合、センサメモリ304は、
透明カバーセンサ204 閉→開→閉・・・(2−1)
原稿台カバーセンサ205 閉→開→閉・・・(2−2)
の推移状態を情報として蓄える。なお、例えば、原稿台カバー103が開状態のとき原稿台カバーセンサ205はオフ信号(OFF)であり、閉状態のときオン信号(ON)を出力するものとする。また、例えば、透明カバー106が開状態のとき透明カバーセンサ204はオフ信号(OFF)であり、閉状態のときオン信号(ON)を出力するものとする。透明カバー106に書込まれた文字情報や図形情報などの画像情報を、コピー/FAX/データ送信などを行うために、スタートボタンを押下すると、スキャナユニット102が画像を読み取る。
【0026】
制御部303は、前述した手段によりセンサメモリ304に蓄えられた情報から、原稿台カバー103が独立して開けられた独立状態であると判断した場合、画像処理部301に鏡像処理を施すように指示する。画像処理部301は、スキャナユニット102で読み取られた画像データを電気信号に変換する際、鏡像処理を施し、画像データとして画像メモリ302に蓄える。画像メモリ302に蓄えられたデータは、出力装置においてコピー/FAX/データ送信の既知の作像プロセス、もしくは、電送プロセスに用いられ、動作を終了する。
【0027】
[原稿読み取り動作]
図7は本実施例におけるフローチャートである。ユーザが原稿台カバー103を開ける(原稿台カバーセンサ205 オフ(図中、単に「センサ205」と記す))(S201)。S202で制御部303は、透明カバー106が閉じているか否かを判断し、透明カバー106が閉じている(透明カバーセンサ204 オン(図中、単に「センサ204と記す」))と判断すると、S203の処理に進む。S202のYとなる分岐は、ユーザが透明カバー106にマーカペン120によって画像情報を記載している状態で、原稿台カバー103と透明カバー106とは独立状態である。ユーザが透明カバー106にマーカペン120によって画像情報を記載し終えると、原稿台カバー103が閉じられる(原稿台カバーセンサ205 オン)(S203)。ここで、ユーザの一連の動作により、センサメモリ304は、上述した(1−1)、(1−2)の状態遷移の情報を蓄える。ユーザがスタートボタンを押下すると(S204)、スキャナユニット102が移動しながら走査することにより透明カバー106の画像情報が光学的に読み取られる(S205)。制御部303は、センサメモリ304に蓄えられた情報に基づき、画像処理部301により読み取った画像に対して鏡像処理を行うよう制御する(S206)。出力装置である画像形成装置は、鏡像処理された画像情報を用い、コピー/FAX/データ送信など(画像形成装置動作)を行い(S207)、ジョブを終了する。
【0028】
S202で制御部303は、透明カバー106が開いている(透明カバーセンサ204 オフ)と判断すると、S208の処理に進む。S202のNとなる分岐は、ユーザが通常の原稿をセットした状態で、原稿台カバー103と透明カバー106とは連結状態である。ユーザが通常の原稿をセットし終えると、原稿台カバー103と共に透明カバー106が閉じられる(原稿台カバーセンサ205 オン、透明カバーセンサ204 オン)(S208)。ここで、ユーザの一連の動作により、センサメモリ304は、上述した(2−1)、(2−2)の状態遷移の情報を蓄える。ユーザがスタートボタンを押下すると(S209)、スキャナユニット102が移動しながら走査することによりセットされた通常の原稿の画像情報が光学的に読み取られる(S210)。制御部303は、センサメモリ304に蓄えられた情報に基づき、画像処理部301により読み取った画像に対して通常処理を行うよう制御する(S211)。出力装置である画像形成装置は、通常処理された画像情報を用い、コピー/FAX/データ送信などを行い(S212)、ジョブを終了する。
【0029】
本実施例によれば、原稿台カバーと同様に本体に対して回動可能に設置された透明カバーを備える場合でも、画像読取装置で読み取った画像データに対して鏡像処理を行うか否かを判断することができる。そして、ユーザの設定ミスによるミスコピー/FAX/データ送信を低減できる。
【符号の説明】
【0030】
102 スキャナユニット
106 透明カバー
112 センサ
301 画像処理部
303 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿台に戴置された原稿を読み取る読み取り手段と、前記読み取り手段により読み取った前記原稿に基づく画像データに処理を行う画像処理手段と、を備える画像読取装置であって、
前記原稿台に着脱可能で、書込み手段により情報を書込み、消去手段により前記書込み手段により書込んだ情報を消去することが可能な透明カバーと、
前記透明カバーが前記原稿台に対して着状態であるか脱状態であるかを検知する検知手段と、
前記検知手段により前記透明カバーが着状態であることを検知したときに、前記読み取り手段により読み取った画像データに対して、前記画像処理手段により鏡像処理を行うよう制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
原稿台に戴置された原稿を読み取る読み取り手段と、前記読み取り手段により読み取った前記原稿に基づく画像データに処理を行う画像処理手段と、を備える画像読取装置であって、
前記画像読取装置に回動可能に設置され、書込み手段により情報を書込み、消去手段により前記書込み手段により書込んだ情報を消去することが可能な透明カバーと、
前記画像読取装置に回動可能に設置され、前記透明カバーに連結して開閉動作を行う連結状態と前記透明カバーから独立して開閉動作を行う独立状態とがあるカバーと、
前記透明カバーが開状態か閉状態かを検知する第一検知手段と、
前記カバーが開状態か閉状態かを検知する第二検知手段と、
前記透明カバー及び前記カバーの開閉動作に伴う前記第一検知手段及び前記第二検知手段による検知結果を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記開閉動作に伴う検知結果に基づき、前記透明カバーと前記カバーとが前記連結状態であるか前記独立状態であるかを判断する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記透明カバーと前記カバーとが前記独立状態であると判断したときに、前記読み取り手段により読み取った画像データに対して、前記画像処理手段により鏡像処理を行うよう制御することを特徴とする画像読取装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記第一検知手段が前記透明カバーの閉状態を検知している間に、前記第二検知手段により前記カバーの開状態を検知したあと閉状態を検知したときに、前記独立状態であると判断することを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像読取装置を備え、
前記画像処理手段により処理した画像データに基づき画像形成を行うことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−61277(P2011−61277A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−205694(P2009−205694)
【出願日】平成21年9月7日(2009.9.7)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】