説明

画像送信装置

【課題】ファクシミリ等の画像送信装置において、不適切な濃度の画像データを送信してしまうことを防止する。
【解決手段】デジタル複合機10が画像送信装置として機能するファクシミリモードでは、デジタル複合機10は、画像読取部133を用いて、原稿に描かれた画像を読み取り、NCU138及びMODEM139を用いて、当該画像に係る画像データを、他のファクシミリへ公衆交換電話網92を経由して送信する。デジタル複合機10は、原稿に描かれた画像が鉛筆書きされているか否かを判定し、当該画像が鉛筆書きされていると判定した場合に、画像データのファクシミリ送信に先立って警告を表示部136に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿に描かれた画像に係る画像データを指定された相手先へ送信する画像送信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、鉛筆で描かれた原稿をファクシミリ送信する場合、受信側のファクシミリにおいて濃度不足で判読できなくなることを防止するために、送信側のファクシミリで画像濃度を適切に調整する必要があった。
【0003】
なお、特許文献1は、本願発明と関連する先行技術文献であり、送信前に欠陥画素を検出し、欠陥画素がある場合、欠陥画素を補正し、送信ユーザに、補正前画像と補正後画像とを提示して、送信する画像を選択できるようにする技術を開示している。
【0004】
【特許文献1】特開2004−112359号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の技術では、濃度の調整を忘れて、不適切な濃度の画像データを送信してしまうことがあった。また、濃度の調整を忘れていなくても、どの程度濃度を調整すればよいのかが不明であるため、結果として、不適切な濃度の画像データを送信してしまうこともあった。
【0006】
本願発明は、この問題を解決するためになされたもので、ファクシミリ等の画像送信装置において、不適切な濃度の画像データを送信してしまうことを防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、原稿に描かれた画像を読み取り、前記画像に係る画像データを生成する画像読取手段と、前記画像データを指定された相手先へ送信する送信手段と、前記画像が鉛筆書きされているか否かを判定する判定手段と、前記画像が鉛筆書きされていると前記判定手段が判定した場合に、前記送信手段による前記画像データの送信に先立って警告を報知する報知手段とを備える画像送信装置である。
【0008】
請求項2の発明は、濃度設定の変更に応じた濃度変更処理を前記画像データに施す濃度変更手段をさらに備え、前記警告は、濃度設定の変更の要否の問い合わせをともない、前記問い合わせに応じて濃度設定が変更された場合、前記送信手段は、前記濃度変更処理が施された前記画像データを送信し、前記問い合わせに応じて濃度設定が変更されなかった場合、前記送信手段は、前記濃度変更処理が施されていない前記画像データを送信する、請求項1に記載の画像送信装置である。
【0009】
請求項3の発明は、原稿に描かれた画像を読み取り、前記画像に係る画像データを生成する画像読取手段と、前記画像データを指定された相手先へ送信する送信手段と、前記画像データの印刷処理を実行する印刷手段と、前記画像が鉛筆書きされているか否かを判定する判定手段と、前記画像が鉛筆書きされていると前記判定手段が判定した場合に、前記送信手段による前記画像データの送信に先立って前記印刷処理の実行要否を問い合わせる問い合わせ手段とを備え、前記問い合わせに応じて前記印刷処理の実行が要求された場合、前記印刷手段は、前記画像データの送信に先立って前記画像データの前記印刷処理を実行する画像送信装置である。
【0010】
請求項4の発明は、前記印刷処理の実行後、前記画像データの送信指示の待機状態となり、当該待機状態において、濃度設定を変更可能である請求項3に記載の画像送信装置である。
【0011】
請求項5の発明は、原稿に描かれた画像を読み取り、前記画像に係る画像データを生成する画像読取手段と、前記画像データを指定された相手先へ送信する送信手段と、前記画像データの印刷処理を実行する印刷手段と、前記画像データに対して、濃度設定の変更に応じた濃度変更処理を施す濃度変更手段と、濃度設定が変更された場合に、前記印刷処理の実行要否を問い合わせる問い合わせ手段とを備え、前記問い合わせに応じて印刷処理の実行が要求された場合、前記印刷手段は、前記濃度変更処理を施された前記画像データの前記印刷処理を実行する画像送信装置である。
【0012】
請求項6の発明は、前記印刷処理の実行後、前記画像データの送信指示の待機状態となり、当該待機状態において、濃度設定を変更可能である請求項5に記載の画像送信装置である。
【発明の効果】
【0013】
請求項1又は請求項2の発明によれば、原稿に描かれた画像が鉛筆書きされていることを画像データの送信に先立って知ることができるので、不適切な濃度の画像データを送信してしまうことを防止可能である。
【0014】
請求項2の発明によれば、原稿に描かれた画像が鉛筆書きされていることを警告により知った後で濃度設定を変更する場合でも、画像の読み取りをやり直す必要がない。
【0015】
請求項3又は請求項4の発明によれば、原稿に描かれた画像が鉛筆書きされている場合、画像データの送信に先立って、画像データの印刷物を確認することができるので、不適切な濃度の画像データを送信してしまうことを防止可能である。
【0016】
請求項4の発明によれば、適切な濃度の画像データを送信することが容易になる。
【0017】
請求項5又は請求項6の発明によれば、濃度設定を変更した場合、画像データの送信に先立って、画像データの印刷物を確認することができるので、不適切な濃度の画像データを送信してしまうことを防止可能である。
【0018】
請求項6の発明によれば、適切な濃度の画像データを送信することが容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
<1 第1実施形態>
<1.1 デジタル複合機の構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係るデジタル複合機(MFP;Multi Function Peripherals)10の構成を示すブロック図である。
【0020】
図1に示すように、デジタル複合機10は、MPU(マイクロプロセッサ;MicroProcessor Unit)111、ROM112及びRAM113を備える。MPU111、ROM112及びRAM113によって実現されるマイクロコンピュータ110は、ROM112に格納されたプログラムを実行することにより、デジタル複合機10の各構成を統括制御し、デジタル複合機10の各種機能を実現している。また、デジタル複合機10の画像メモリ132は、デジタル複合機10が処理対象とする画像を画像データとして記憶する。
【0021】
デジタル複合機10は、画像読取部133及び画像記録部134を備える。画像読取部133は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等により原稿に描かれた画像を読み取り、当該画像に係る画像データを生成する。画像読取部133が生成した非圧縮の画像データ(イメージデータ)は、イメージメモリ140に一時的に記憶される。画像読取部133は、ADF(Automatic Document Feeder)方式又はFBS(Flat Bed Scanner)方式により原稿に描かれた画像を読み取る。画像記録部134は、電子写真方式により、画像データの印刷処理を実行し、当該画像データに係る画像を記録紙等の記録媒体上に形成する。
【0022】
デジタル複合機10には、ユーザインターフェースとして、操作の対象となる操作部135と、情報を視認可能に表示する表示部136とが設けられる。デジタル複合機10では、表示部136に液晶タッチパネルディスプレイが採用されており、表示部136が操作部135の一部を兼ね備えている。
【0023】
ネットワークインターフェース137は、例えば、イーサネット(登録商標)により、デジタル複合機10をネットワーク91に接続する。
【0024】
NCU(網制御装置;Network Control Unit)138及びMODEM(モデム;MOdulator DEModulator)139は、公衆交換電話網92を経由した画像データの送受信に用いられる。NCU138は、公衆交換電話網92への接続を制御する。NCU138は、相手先の電話番号に対応したダイヤル信号を送出する機能及び着信を検出する機能を備える。MODEM139は、ITU(国際電気通信連合)−T勧告T.30にしたがったファクシミリ伝送制御手順に基づいて、V.17,V.27ter,V.29等にしたがった送信データの変調及び受信データの復調を行う。又は、MODEM139は、これらに加えて、V.34にしたがった送信データの変調及び受信データの復調を行う。
【0025】
CODEC141は、イメージメモリ140に記憶された非圧縮の画像データを、MH、MR及びMMR方式等により圧縮・符号化(エンコード)して送信データを生成するとともに、MODEM139によって復調された受信データを伸張・復号(デコート)する。
【0026】
コピーモードでは、デジタル複合機10は、画像読取部133を用いて原稿に描かれた画像を読み取り、画像記録部134を用いて当該画像を記録紙等の記録媒体上に形成することにより、原稿から記録媒体へ画像をコピーする。
【0027】
デジタル複合機10が画像送信装置として機能するファクシミリモードでは、デジタル複合機10は、画像読取部133を用いて、原稿に描かれた画像を読み取り、NCU138及びMODEM139を用いて、当該画像に係る画像データを、他のファクシミリへ公衆交換電話網92を経由して送信する(ファクシミリ送信)。また、デジタル複合機10は、NCU138及びMODEM139を用いて、他のファクシミリから公衆交換電話網92を経由して送信されてきた画像データを受信し、画像記録部134を用いて、当該画像データに係る画像を記録媒体上に形成する(ファクシミリ受信)。
【0028】
同じくデジタル複合機10が画像送信装置として機能するインターネットファクシミリモードでは、デジタル複合機10は、画像読取部133を用いて、原稿に描かれた画像を読み取り、ネットワークインターフェース137を用いて、当該画像に係る画像データを、他のインターネットファクシミリへネットワーク91を経由して送信する(インターネットファクシミリ送信)。また、デジタル複合機10は、ネットワークインターフェース137を用いて、他のインターネットファクシミリからネットワーク91を経由して送信されてきた画像データを受信し、画像記録部134を用いて、当該画像データに係る画像を記録媒体上に形成する(インターネットファクシミリ受信)。
【0029】
スキャナモードでは、デジタル複合機10は、画像読取部133を用いて、原稿に描かれた画像を読み取り、当該画像に係る画像データを画像メモリ132へ蓄積する。
【0030】
プリンタモードでは、デジタル複合機10は、パーソナルコンピュータからネットワーク91を経由して送信されてきた画像データを受信し、画像記録部134を用いて、当該画像データに係る画像を記録媒体上に形成する。
【0031】
<1.2 ファクシミリ送信>
図2及び図3は、デジタル複合機10から他のファクシミリへファクシミリ送信を行う場合の手順を示すフローチャートである。
【0032】
図2に示すように、デジタル複合機10は、ファクシミリ送信にあたって、まず、画像読取部133への原稿のセットを検出し(ステップS101)、相手先の電話番号や画質モード等の設定を操作部135で受け付ける(ステップS102)。その上で、デジタル複合機10は、操作部135のスタートキーの押下を検出すると(ステップS103で"YES")、原稿に描かれた画像を画像読取部133に読み取らせ、画像読取部133が生成した画像データに対する画像処理を開始する(ステップS104)。一方、スタートキーが押下されるまでは(ステップS103で"NO")、デジタル複合機10は、相手先の電話番号や画質モード等の設定等を随時受け付ける(ステップS102)。
【0033】
マイクロコンピュータ110がROM112に格納されたプログラムを実行することにより行われる当該画像処理においては、デジタル複合機10は、まず、原稿に描かれた画像が鉛筆(シャープペンシルを含む)書きされているか否かを判定し(ステップS105)、鉛筆書きされていると判定した場合(ステップS105で"YES")、表示部136に警告を表示するとともに、送信する画像の濃度設定の変更の要否を問い合わせた後に(ステップS106)、画像読取部133が生成した非圧縮の画像データをイメージメモリ140に蓄積する(ステップS107)。このような画像データのファクシミリ送信に先立つ警告の報知により、デジタル複合機10の操作者は、原稿に描かれた画像が鉛筆書きされていることを画像データのファクシミリ送信に先立って知ることができるので、不適切な濃度の画像データを送信してしまうことがない。一方、デジタル複合機10は、原稿に描かれた画像が鉛筆書きされていないと判定した場合(ステップS105で"NO")、警告表示や濃度設定の変更の要否の問い合わせを行うことなく、画像読取部133が生成した非圧縮の画像データをイメージメモリ140に蓄積する(ステップS107)。
【0034】
続いて、図3に示すように、デジタル複合機10は、イメージメモリ140に蓄積された非圧縮の画像データを読み出して、濃度処理を行い、濃度設定に応じた2値化処理を施した上で(ステップS108)、非圧縮の画像データをCODEC141を用いて符号化し(ステップS109)、圧縮された画像データを画像メモリ132に蓄積する(S110)。
【0035】
ここで、デジタル複合機10は、ステップS106の問い合わせに応じて、操作者が濃度設定を操作部135を用いて変更したことを検出すると(ステップS111で"YES")、変更後の濃度設定を適用して(ステップS112)、再びステップS108〜S110を実行することにより、濃度設定の変更に応じた濃度変更処理を画像データに対して施す。これにより、デジタル複合機10では、原稿に描かれた画像が鉛筆書きされていることを警告により知った後で濃度設定を変更する場合でも、画像の読み取りをやり直す必要がない。一方、デジタル複合機10は、濃度設定の変更を検出できない場合(ステップS111で"NO")、画像メモリ132に蓄積されている画像データを、NCU138及びMODEM139を用いて、ステップS102で指定された相手先へ送信する(ステップS113)。したがって、デジタル複合機10は、ステップS106の問い合わせに応じて操作者が濃度設定を変更した場合、濃度変更処理が施された画像データを指定された相手先に送信することになり、ステップS106の問い合わせに応じて操作者が濃度設定を変更しなかった場合、濃度変更処理が施されていない画像データを指定された相手先に送信することになる。
【0036】
ここで、ステップS105における判定の方法は、特に制限されないが、例えば、鉛筆書きと推定される低コントラストの領域、すなわち、輝度成分や明度成分が鉛筆書きに相当する領域が画像中で占める割合が所定の閾値を超える場合に、原稿に描かれた画像が鉛筆書きされていると判定することができる。
【0037】
また、ステップS108の2値化において、2値スライスレベル、すなわち、黒画素か白画素かを決める輝度成分や明度成分の閾値を濃度設定に応じて決定して実行するようにすれば、デジタル複合機10において、濃度設定の変更に応じた濃度変更処理を実現することができる。もちろん、2値化後の画像において、黒画素を太らせる処理、すなわち、黒画素に隣接する白画素を黒画素へ変更する処理を併用してもよい。このような黒画素を太らせる処理は、例えば、幅が1画素分しかないような細い線を含む場合に特に効果的である。
【0038】
なお、上述の説明では、ファクシミリ送信を行う場合の手順について説明したが、インターネットファクシミリ送信を行う場合にも同様の手順を採用可能である。この点は、以下で説明する第2実施形態及び第3実施形態においても同様である。
【0039】
<2 第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係るデジタル複合機20は、第1実施形態に係るデジタル複合機10と類似の構成を有しており、図1に対する先述の説明は、デジタル複合機20にも当てはまる。ただし、デジタル複合機20では、他のファクシミリへファクシミリ送信を行う場合の手順がデジタル複合機10と異なっているので、以下では、この点について特に説明する。
【0040】
<2.1 ファクシミリ送信>
図4及び図5は、デジタル複合機20から他のファクシミリへファクシミリ送信を行う場合の手順を示すフローチャートである。
【0041】
図4及び図5に示すように、デジタル複合機20は、ファクシミリ送信にあたって、第1実施形態のステップS101〜S110と同様の処理をステップS201〜S210において行う。ただし、デジタル複合機20は、ステップS206において、送信する画像の濃度設定の変更の要否を問い合わせるだけでなく、テストプリントの要否をも問い合わせる。
【0042】
そして、デジタル複合機20は、ステップS206の問い合わせに応じて、操作者がテストプリントを操作部135を用いて要求したことを検出すると(ステップS211で"YES")、画像メモリ132から圧縮された画像データを読み出してCODEC141を用いて伸張し(ステップS212)、テストプリント、すなわち、読み出した画像データの印刷処理を画像記録部134に実行させる(ステップS213)。このテストプリントにより、デジタル複合機20の操作者は、原稿に描かれた画像が鉛筆書きされている場合、画像データのファクシミリ送信に先立って、画像データの印刷物を確認することができるので、不適切な濃度の画像データを送信してしまうことを防止可能である。もちろん、デジタル複合機20は、テストプリントの要求を検出できない場合(ステップS211で"NO")、テストプリントは行わない。
【0043】
さらに、デジタル複合機20は、ステップS206の問い合わせに応じて、操作者が濃度設定を操作部135を用いて変更したことを検出すると(ステップS211で"YES")、変更後の濃度設定を適用して(ステップS215)、再びステップS208〜S210を実行することにより、濃度設定の変更に応じた濃度変更処理を画像データに対して施す。ただし、デジタル複合機20では、ステップS208〜S210の実行に先立って、表示部236を用いて、テストプリントの要否の問い合わせを行う(ステップS216)。
【0044】
デジタル複合機20は、ステップS216の問い合わせに応じて操作者がテストプリントを操作部135を用いて要求したことを検出すると(ステップS211で"YES")、ステップS208〜S210の実行後、画像メモリ132から画像データを読み出してCODEC141を用いて伸張し(ステップS212)、テストプリントを画像記録部134に実行させる(ステップS213)。このようなテストプリントより、デジタル複合機20の操作者は、濃度設定を変更した場合、画像データの送信に先立って、画像データの印刷物を確認することができるので、不適切な濃度の画像データを送信してしまうことがない。
【0045】
そして、デジタル複合機20は、濃度設定の変更を検出できない場合(ステップS214で"NO")、画像メモリ132に蓄積されている画像データを、NCU138及びMODEM139を用いて、ステップS202で指定された相手先へ送信する(ステップS217)。したがって、デジタル複合機20も、ステップS206の問い合わせに応じて操作者が濃度設定を変更した場合、濃度変更処理が施された画像データを指定された相手先に送信することになり、ステップS206の問い合わせに応じて操作者が濃度設定を変更しなかった場合、濃度変更処理が施されていない画像データを指定された相手先に送信することになる。
【0046】
<3 第3実施形態>
本発明の第3実施形態に係るデジタル複合機30は、第1実施形態に係るデジタル複合機10と類似の構成を有しており、図1に対する先述の説明は、デジタル複合機30にも当てはまる。ただし、デジタル複合機30では、他のファクシミリへファクシミリ送信を行う場合の手順がデジタル複合機10と異なっているので、以下では、この点について特に説明する。
【0047】
<3.1 ファクシミリ送信>
第3実施形態に係るデジタル複合機30は、第2実施形態に係るデジタル複合機20と類似のファクシミリ送信の手順を採用しているが、ステップS217の送信処理を、送信指示が与えられるのに同期して実行し、当該送信指示が与えられるまでは、送信指示の待機状態となっている点がデジタル複合機20と異なっている。したがって、デジタル複合機30は、ステップS213のテストプリントの実行後、送信指示の待機状態となり、その待機状態において、濃度設定を随時変更可能である点がデジタル複合機20と異なっている。このようなデジタル複合機30では、テストプリントで濃度が適切でないことが判明した場合には、さらに濃度設定を変更することができ、適切な濃度の画像データを送信することが容易になっている。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の第1実施形態に係るデジタル複合機10の構成を示すブロック図である。
【図2】デジタル複合機10から他のファクシミリへファクシミリ送信を行う場合の手順を示すフローチャートである。
【図3】デジタル複合機10から他のファクシミリへファクシミリ送信を行う場合の手順を示すフローチャートである。
【図4】デジタル複合機20から他のファクシミリへファクシミリ送信を行う場合の手順を示すフローチャートである。
【図5】デジタル複合機20から他のファクシミリへファクシミリ送信を行う場合の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0049】
10,20,30 デジタル複合機
110 マイクロコンピュータ
132 画像メモリ
133 画像読取部
134 画像記録部
135 操作部
136 表示部
138 NCU
139 MODEM
140 イメージメモリ
141 CODEC

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿に描かれた画像を読み取り、前記画像に係る画像データを生成する画像読取手段と、
前記画像データを指定された相手先へ送信する送信手段と、
前記画像が鉛筆書きされているか否かを判定する判定手段と、
前記画像が鉛筆書きされていると前記判定手段が判定した場合に、前記送信手段による前記画像データの送信に先立って警告を報知する報知手段と、
を備える画像送信装置。
【請求項2】
濃度設定の変更に応じた濃度変更処理を前記画像データに施す濃度変更手段、
をさらに備え、
前記警告は、濃度設定の変更の要否の問い合わせをともない、
前記問い合わせに応じて濃度設定が変更された場合、
前記送信手段は、前記濃度変更処理が施された前記画像データを送信し、
前記問い合わせに応じて濃度設定が変更されなかった場合、
前記送信手段は、前記濃度変更処理が施されていない前記画像データを送信する、
請求項1に記載の画像送信装置。
【請求項3】
原稿に描かれた画像を読み取り、前記画像に係る画像データを生成する画像読取手段と、
前記画像データを指定された相手先へ送信する送信手段と、
前記画像データの印刷処理を実行する印刷手段と、
前記画像が鉛筆書きされているか否かを判定する判定手段と、
前記画像が鉛筆書きされていると前記判定手段が判定した場合に、前記送信手段による前記画像データの送信に先立って前記印刷処理の実行要否を問い合わせる問い合わせ手段と、
を備え、
前記問い合わせに応じて前記印刷処理の実行が要求された場合、
前記印刷手段は、前記画像データの送信に先立って前記画像データの前記印刷処理を実行する画像送信装置。
【請求項4】
前記印刷処理の実行後、前記画像データの送信指示の待機状態となり、当該待機状態において、濃度設定を変更可能である請求項3に記載の画像送信装置。
【請求項5】
原稿に描かれた画像を読み取り、前記画像に係る画像データを生成する画像読取手段と、
前記画像データを指定された相手先へ送信する送信手段と、
前記画像データの印刷処理を実行する印刷手段と、
前記画像データに対して、濃度設定の変更に応じた濃度変更処理を施す濃度変更手段と、
濃度設定が変更された場合に、前記印刷処理の実行要否を問い合わせる問い合わせ手段と、
を備え、
前記問い合わせに応じて印刷処理の実行が要求された場合、
前記印刷手段は、前記濃度変更処理を施された前記画像データの前記印刷処理を実行する画像送信装置。
【請求項6】
前記印刷処理の実行後、前記画像データの送信指示の待機状態となり、当該待機状態において、濃度設定を変更可能である請求項5に記載の画像送信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−324840(P2007−324840A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−151675(P2006−151675)
【出願日】平成18年5月31日(2006.5.31)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】